(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介! 【最推し番組】『シンクロのシティ』/TOKYO FMで毎週月曜〜木曜日15時00分〜放送中 「東京の声とシンクロする」。そんなテーマを掲げる番組が、TOKYO FMの『シンクロのシティ』です。 “シンクロ”には「同期する」という意味があります。では、ラジオでどうやって東京の声と同期するのか。そこで登場するのはVoice収集隊と呼ばれるスタッフたちが東京各地で取材した街の声です。昔からラジオには中継コーナーがあり、一般の方々の声が電波に乗ってきましたが、この番組はそれが中心。ありそうでなかった切り口なんです。 平日の月〜木に放送されていますが、集める声のテーマは毎回違います。例えば2月第2週のテーマは……「祝日を100倍楽しむ術」「くつ下みせてもらえますか?」「買って住みたい街『戸塚』ってどんなところ?」「新婚旅行物語」。本当に毎回対象や視点が違うんです。 テレビとは違って音声だけの街頭取材ですから、皆さんそこまで緊張せずに心境を語っているのが特徴的。ただ、テーマによっては取材も大変で、「お財布みせてくれませんか?」の時は年配の方にムッとされ、「女性ってなんでドラッグストアが好きなんですか?」の時はお店前でお客さんを張っていたために万引きGメンと勘違いされたとか。 “東京”という言葉は無機質なイメージがありますが、番組から浮かび上がってくるのは、温かみのある人々の思いや日常です。東京以外の方もメールで参加しており、様々な意見が集まります。パーソナリティの堀内貴之さんはどんな声も否定することなく、ポジティブに捉えてくれるのがまたいいんですね。 印象的だったのが「不忍池の思い出」の回。20代のカップルが付き合い始めた頃にスワンボートに乗った“ラブラブな思い出”を語っていました。面白いのが、続いて登場した50代の男性にとっては、そのスワンボートが「学生時代に彼女を誘ったが断わられて、その後にフラれた」という“悲恋の象徴”だったんです。そんないろんな思い出の詰まった場所でも、別の50代の女性にとっては“変わらない日常”。その方はずっと不忍池近くに住んでいて、全てがいつまでも変わらない池なんだと話していました。同じ場所に立っていても、感じることは人それぞれ。ピントがまったく違うところに合っていて、それでもシンクロしているんですよね。 これってラジオにも言えると思うんです。同じ番組を聴いていても、年齢や性別やその時の感情はまったく違う。それでも同じラジオを楽しんでいる。しかも音声だけだから“想像する”余地が増えるし、話す人の思いがダイレクトに伝わってきて、人々の声がより身近に感じられる。だから、『シンクロのシティ』はとてもラジオらしい番組なんだと思います。
2018年03月05日(C)コナリミサト/秋田書店 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『マンガ』ということで、幼いころからマンガ好きな、歌人・小説家の加藤千恵さんが最推しマンガを紹介! 【最推しマンガ】『凪のお暇』コナリミサト著・秋田書店 最新巻となる3巻が刊行されたばかりの『凪のお暇』は、現在、かなりの注目を集めているマンガである。「人にぜひ薦めたいと思う作品」を基準に選出される「マンガ大賞2018」にもノミネートされているほどだ。 物語の主人公は、大島凪。28歳の会社員である彼女は、日々のささやかな節約を楽しみに、とにかく「空気を読む」ことを心がけている。 周囲に迷惑をかけないように、嫌われないようにしながら、人の分まで仕事をし、こっそり社内恋愛をしている恋人の慎二にも優しく接する。 しかしある日、彼女の張り詰めていた糸は切れる。コップにたまった水が溢れるみたいに限界を超えた彼女は、薄れゆく意識の中でこう悟る。 「空気は/読むもの/じゃなくて/吸って吐くものだ」 思いきり同意して、凪の背中を優しくさすりたくなるような、この真理。いつのまにか空気を読む、読もうとすることに慣れていた自分自身に突き刺さる。 凪は仕事を辞め、慎二と別れ、引っ越しをする。都心2LDKから、郊外の6畳1間。データだけで見たのなら、完全なる脱落だが、彼女の表情は、以前よりもずっと明るくてすがすがしい。必死に毎朝ストレートにしていた髪も、天然の強いくせ毛のままとなり、それもまた似合う。 しかし、さまざまなしがらみから解放されて幸せになりました、で終わるわけではない。毎日は続いていくのだ。わざわざ住所を調べて会いに来た慎二や、自称イベントオーガナイザーの隣人ゴンちゃんとの色恋を巡る人間関係。逆隣に住むクールな小学生のうららちゃんとの不思議な友情。減っていく預金残高。 毎日のように凪の悩みは生まれて、感情は渦巻く。 最新巻ではさらに、遠く離れて暮らす母との関係もそこに加わる上に、ラストでは慎二とゴンちゃんの直接対決などもあり、ますます目が離せない展開となっている。 一時かもしれないけれど、自由が与えられたとき、どんなふうに過ごしていくのが正解なのか。凪の姿を見つめながら、自分だったら、とつい考えてしまう。 とはいえ、終始暗いトーンなのかというと、まったくそんなことはなく、一篇ずつは短いページ数となっていることもあり、サクサクと読み進んでいける。 また、節約家の凪ならではという感じで、時には具体的な節約レシピも紹介されていたりする。2巻の土鍋プリンや、3巻のイワシのフリッターなど、簡単かつ、明日にでも作って試したくなるものばかりだ。レシピ以外にも、風呂敷の変わった包み方やレジ袋を使ったエクササイズなども紹介されていて、高い実用性も兼ね備えたマンガとなっている。 空気を読むことに疲れてしまっている人に、ぜひ読んでみてもらいたい。
2018年02月26日(C)2017 MGM Television Entertainment Inc. and Relentless Productions LLC. All Rights Reserved. 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『海外ドラマ』ということで、『BAILA』『日経エンタテインメント!』ほか各種媒体に映画・海外ドラマのレビューやコラムを連載中の今祥枝さんが最推しドラマを紹介! 【最推し海外ドラマ】『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』 環境汚染により、子どもの出生率が著しく下がり、5人に1人しか健康な子どもが生まれない近未来。子どもを産むことができる健康な女性は、国家のために子孫を残すべく、子どもを産む機械=侍女として生きることを強いられている。 ドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』は、設定を聞くだけでも、ギョッとするような衝撃作。でも、今の時代に、これが全くの絵空事だと笑い飛ばせる人はいないはず。超高齢化社会に突入し、少子化が切迫した課題として叫ばれる日本においても、リアルな恐怖を覚える人は少なくないでしょう。 原作は、’85年にカナダの作家、マーガレット・アトウッドが発表した『侍女の物語』。30年以上経った今、アトウッドの鳴らした社会への警鐘は、驚くほどの危機感を伴うものとして、ドラマ化を機に注目を集めています。 侍女たちは、体の線が見えない赤いローブに、すっぽりと顔を覆って伏し目がち。常に監視されているのでおしゃべりもできず、反抗すれば厳罰が待っている。夫も娘も、名前すら奪われた主人公のオブフレッド(本当の名前はジューン)は、富裕層である司令官フレッドの子孫を残すために一家に仕え、子どもに恵まれないフレッドと妻と3人で、月に1度の“儀式”に臨みます。これが世にもエグいんですね。 侍女は妻の股の間に頭を置いて横たわり、妻と手を握り合いながら、夫と行為に及ぶのですが、そこに快楽があってはならない。侍女は「歩く子宮であって愛人ではない」のです。物として扱われる女性たちの姿は、女性の人権運動が今また大きなうねりとなっている現代において、さまざまな事例と重なり、むうと考え込んでしまうことも。 この社会では、産める女と産めない女がいるだけ。“コロニー”行きとなる後者の末路は、侍女以上に悲惨です、個人の幸福よりも国家の利益が優先され、密告を恐れて人々が息を潜めて暮らすようすは、全体主義の恐怖をこれでもかと伝えて、心の奥底がシンと冷たくなるよう。 一体、なぜこのような事態になってしまったのか?ドラマでは、断片的にジューンの過去が描かれるのですが、それは私たちが送っている生活となんら変わりありません。少しずつ、何かおかしいな、変だなと思いながら日々を送るうちに、女性差別が至るところで顕在化し、気づけば女性名義の銀行口座は凍結され、仕事を失い、クーデターにより宗教主義国が誕生していた。「弾圧に抵抗した時には遅かった」というジューンの心の声が、鋭く胸に刺さります。 ある時、侍女の1人が「人って慣れちゃうのね」とポツリ。その瞬間の、ジューンのハッとしたような表情が忘れられません。後悔してもしきれないけど、過去は変えられない。屈辱に耐えながら、娘と再会するために生き抜く覚悟を決めたジューンの不屈の闘いは、どのような道をたどるのか。この物語はSFでも遠い未来の話でもない、現代社会を映す鏡なのです。
2018年02月19日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『お笑い』ということで、『オモロー山下』として活動した元芸人で、現在はインタビュアー・ライターとして活動するインタビューマン山下さんが最推し芸人を紹介! 【最推し芸人】チャンス大城 世間には知られず、主に小さなお笑いライブだけで活動している芸人さんを“地下芸人”といいます。 その現役地下芸人界の主がチャンス大城さん(以下・チャンスさん)です。地下への潜伏期間はなんと30年。地下芸人出身の芸人さんを挙げると潜伏期間20年の永野さん、潜伏期間24年のハリウッドザコシショウ。そのはるか上をいく30年というのは、あの綾小路きみまろさんと同じ年数だというから驚きです。 そんな地下芸人のチャンスさんには、ここ1カ月で『すべらない話』に出演、とんねるず『みなおか』の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」では優勝……と、追い風が!実に15年ぶりだったテレビ出演のきっかけを作ったのが、吉本の養成所・NSCで同期だった千原兄弟でした。 養成所時代、チャンスさんはこっそりノートで同期芸人のネタに点数をつけていて、千原兄弟には低く点をつけていたそう。そのノートが偶然せいじさんに見つかり、千原兄弟のトークライブに呼び出しを食らう羽目に。そこで披露したのが、なんと山に埋められたエピソードでした。 チャンスさんは地元の怖い先輩に夜中、山奥に連れていかれ、首まで土に埋められ、そのまま放置されていたそうです。しばらくして、たまたま肝試しに来ていたカップルが急接近。助けてもらおうと、彼らに「すいません」と声をかけると、カップルはチャンスさんを生首の幽霊だと思い、「ギャー!」と叫んで逃げていってしまい、助けてもらえなかったそう……。この話が大ウケし、ジュニアさんのプッシュもありテレビ出演につながったのです。 チャンスさんのトークは、いじめられていたころの話が多いのですが、不思議と笑えます。この不思議と笑える一番の理由は、チャンスさんからにじみ出る哀愁です。 たとえばチャンスさんの埋められた話を若手にされると、いじめられていたときから、まだ時間がそんなにたっていないので生々しくて笑えません。しかし、おじさんが話すと、聞く側はどうしてもおじさんのビジュアルの状態のままで、埋められていた絵を浮かべてしまうのでそのコミカルさに笑ってしまいます。 「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」で優勝したネタも、『ザ・ノンフィクション』に出てくる哀愁のあるダメ親父の役で爆笑をかっさらっていました。 つまりチャンスさんの持っている哀愁という武器は、加齢を伴ってこそ輝くんです。43歳でようやく注目された理由もここにあります。 これからどんどん年を積み重ねていくチャンスさん。彼がこれからスタートさせる地上芸人活動の未来は、明るいに違いないでしょう。
2018年02月12日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介! 【最推し番組】『今晩は吉永小百合です』/TBSラジオほかで毎週日曜日22時30分~放送中 『今晩は吉永小百合です』は昨年600回放送を達成した長寿番組です。様々なジャンルの音楽をトークで繋ぐ王道のスタイル。12年も続けているだけに、流暢なトーク……と思いきや。不思議とちょっと初々しい感じがするんです。この番組を聴いていると、吉永さんが微笑みながらお喋りしている姿が目に浮かんできます。 テーマを設けて、リスナーさんからのお便りも紹介していきます。長文の投稿が多いんですが、とにかく丁寧に読み上げているのが印象的。男性リスナーからの「夜の一時を癒してくれている吉永さんの声に感銘を受けています」という一文に、「感銘なんていわれるとどうしていいか……。ありがとうございます」なんてテレながら返答していたのも吉永さんらしいところ。気取らず、あくまでも1人の人間としてリスナーと向き合っているのだと思います。 半年に1度放送されるのが、その期間に吉永さんが「見たもの聞いたもの」を紹介する企画です。映画や演奏会、舞台などの感想を話されているんですが、特に熱がこもるのが意外にもスポーツの話。野球も好きで、西武ライオンズの大ファンなんです。昨年の年末には「セ・リーグではカープを応援しているカープ女子もどき(笑)」なんておどけた感じで語られていました。 リスナーさんもそれを知っていて、スポーツに関する投稿も多いんです。野球好きのリスナーさんからは、「東京ドームに設置されている吉永さんの大看板(JR東日本の広告)にホームランの打球が当たらないか、いつもヒヤヒヤしている」というマニアックなお便りも。吉永さんは「当てられたら福が来るかもしれないという気もしますけど、目や顔に当てられたら痛いかなあ。フフフ(笑)」と楽しそうに話していました。 リスナーさんとのやりとりでは、自然な笑い声が何度も漏れてきます。そして、時には真面目な話をされることも。スクリーンの中では見られない吉永小百合がラジオにはいるんです。 考えてみれば、映画中心で活躍している吉永さんの1人喋りを30分間聴けるなんてラジオ以外の媒体はありえないですよね。吉永さんの優しい声を満喫して穏やかな気分になります。最後は必ずこの言葉で終わります。「また来週元気で会いましょう」。日曜日の夜にはもってこいの番組ではないでしょうか。
2018年02月05日(C)真船佳奈/朝日新聞出版 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『マンガ』ということで、幼いころからマンガ好きな、歌人・小説家の加藤千恵さんが最推しマンガを紹介! 【最推しマンガ】『オンエアできない!』真船佳奈 著・朝日新聞出版 多くの人が毎日目にするものという点で、テレビは親しい存在だけれど、一方ではやっぱり遠い存在でもある。 本書は、著者・真船佳奈さんのデビュー作となる。なんと彼女は、テレビ局(テレビ東京)の現役ADとして、毎日働いている。ここに描かれているのは、テレビ局で働く彼女の経験談であり、日常風景だ。 ADの仕事内容について、わかりやすく、おもしろく知ることができる作品なのだ。一話ずつ短い読み切り形式となっているので、サクサク読み進むことができるのだが、紹介されているエピソードはどれも濃厚なもの。 一話目のストーリーをざっとかいつまむと、「上司のディレクターに命じられ、明日早朝までにドングリ600個を集めなくてはならない」という状況。果たしてどんな方法をとるのか、どんな結末が待っているのかは、ぜひ実際に読んで確かめてもらいたいけれど、悲惨なはずの状況も、絵のタッチと切り取られ方によって、笑いながらページをめくってしまう。 終始笑えるトーンで描かれている作品だけれど、最後の十一話目だけは、少しだけ異なっている。 企画取材で知り合ったおばあさん、「あおちゃん」との出会い。戦死したお兄さんの写真を大切に持っているあおちゃんとのやりとりには、つい涙ぐんでしまったし、実際にオンエアされた番組を見たかったなあと心から思った。 どんな一瞬の映像であっても、そこには作り手たちが存在している。もちろんテレビ業界にかぎったことではなくて、あらゆるものに当てはまるのだが、自分も頑張らなくてはいけないな、と改めて思わされるし、テレビを見る目が変わってくる。 親しくて遠いテレビの世界が、読む前よりもずっとリアルに感じられるし、見えないところで働く人たちに、エールを送りたくなる。反対に、エールを送ってもらっているような気持ちにもなる。 また、さらに別の知りたい部分が生まれてくる作品でもある。本書でも軽く触れられている、女性ADの恋愛事情についても、深く掘り下げて読みたいと思った。 おそらく周囲の人が見たなら、一目でわかるほど、リアルな似顔絵や時に実名まで入って、実際の同僚や先輩についての裏話なんかも描かれている。そのため勝手に、「著者の会社での立場は大丈夫なのだろうか」なんて余計な心配までしてしまうほどだが、ぜひシリーズ化してもらいたい。心から待ち遠しい。
2018年01月29日『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『海外ドラマ』ということで、『BAILA』『日経エンタテインメント!』ほか各種媒体に映画・海外ドラマのレビューやコラムを連載中の今祥枝さんが最推しドラマを紹介! 【最推し海外ドラマ】『マインドハンター』 犯罪捜査におけるプロファイリングとは、犯罪の性質や特徴から、犯人像を推論すること。映画『羊たちの沈黙』で有名になったハンニバル・レクター博士のように、知的でエレガントな紳士が、実は猟奇的な連続殺人鬼で、天才プロファイラーと双方を出し抜き合いながら名勝負を繰り広げる。現在の刑事ドラマや犯罪サスペンスにおいて、プロファイリングは花形と言ってもいい人気の題材です。 一方で、人気があるからこそ、好青年が突然目を見開き、カリスマ性のある殺人鬼に豹変したり、これみよがしの残酷描写といったステレオタイプに、食傷気味の人もおおいのでは。映画『セブン』のデヴィッド・フィンチャー監督が手がけた話題のドラマ『マインドハンター』は、ど直球の題材なのに、そうした描写はほぼないという変化球。一瞬、肩透かしをくらった感があるかもしれませんが、精神的にじわじわと迫り来る恐怖に、ゾッとする作品なんですよ。 舞台は’70年代のアメリカ。ドラマは、FBIにプロファイリングを専門とする行動科学課が誕生した後、捜査官のフォードとテンチ、そして大学教授で心理学者のカーが加わり、プロファイリングを犯罪学として確立していく過程を描いていきます。その方法は、当時としては画期的。各地の警察へ出向き、FBIの捜査方法を伝授するという職務の一方で、地元刑務所に収監されている、悪名高い連続犯罪者への面会を重ねて、データを集めるというものです。 本作は、FBIの元プロファイラーによるノンフィクション『マインドハンターFBI連続殺人プロファイリング班』がベース。フォードらが面会する連続犯罪者は実名で登場するのですが、彼らは自分たちの話を、FBIが丁寧に聞いてくれることに機嫌をよくしている風もある。おどろおどろしい犯行について、フォードが興味津々で「なぜ?」「どうやって?」と、動機や手口を語らせていくくだりは、思わず前のめりになって聞き入ってしまうほど。 この言葉だけで語られる犯罪者の心理、手口というのが、実に不気味なんですね。なぜかというと、実在の犯罪者たちのたたずまいが、あまりにも自然で、面会シーンの臨場感、現実味が尋常じゃないから。血みどろの犯行を見せられるよりも、ごく普通の、そこら辺にいるようにしか見えない平凡な人々が、淡々と、あるいは嬉々として、まるでそうすることが当然だとでも言わんばかりに持論を展開する姿は、もうヤバいとしか言いようがありません。 「俺は犯罪者の心理を理解できるんだぜ」といった得意気なフォードにもまた、薄ら寒さを感じるのですが、そうした慢心、ある種の幻想は、終盤で木っ端微塵に打ち砕かれます。誰もが思ってもいないような瞬間に、とても静かで、身の毛のよだつような方法で。鬼才フィンチャーが描くプロファイリングのリアルは、これまでとは全く異なるアプローチで、社会や日常に潜む恐怖を伝える怪作です。
2018年01月22日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『お笑い』ということで、『オモロー山下』として活動した元芸人で、現在はインタビュアー・ライターとして活動するインタビューマン山下さんが最推し芸人を紹介! 【最推し芸人】東京ホテイソン(たける・ツッコミ担当/ショーゴ・ボケ担当) 東京ホテイソンは、ボケのショーゴ君とツッコミのたける君の漫才コンビ。彼らの特徴は、「まねしたくなるツッコミ」です。歌舞伎の見えのような口調で両手を広げてツッコむ。この独特ツッコミで最近ネタ番組の出演を増やしています。 このスタイルになったのは、たける君が地元岡山弁でツッコんでいると周りから「それ千鳥のノブさんじゃん!」と言われてしまったから。方言なので別にいいのでは……?と思いきや、実はノブの岡山弁は、ノブ流に、マイルドにしているそうです。そこで、たける君が20年やっていた備中神楽という、歌舞伎のような伝統芸能の要素を取り入れ今の形になりました。 彼らはたける君が22歳、ショーゴ君が23歳という若いコンビ。2人がコンビを組んだきっかけも若さゆえでしょうか、SNSの相方募集掲示板で知り合ったというから驚きです。たける君は実際に数人と会ったものの、“誰も組んでくれない人”が集まる掲示板ではとにかく変な人が多く、気の合う人と出会えなかったとか。その中でお互いいちばん常識もあり、ちゃんと最初に敬語を使えたという基本的な理由で組むことになったそうです。 たける君はネタは書けず、お笑いをやるというより、ただ人気者になりたくてこの世界に入ってきた楽天家タイプ。一方のショーゴ君はネタ担当でお笑いに貪欲だけれど少し陰もある性格。コンビで性格が対照的なのは互いの弱点を補える強みになりますが、ショーゴ君はかなり尖っていたとか。 ある日突然丸刈りになっていたので理由を聞くと「おもしろいことやるのに髪、いらんやろ」と答えたり、たける君が同世代の芸人のネタを見て笑っていると「ほかの芸人のネタを見て笑うな!」と言っていたそう。しかし、テレビに出ている芸人さんのネタを生で見て、「みんなすごいわ!」と感動し、尖らず吸収しようと思い直したそうです。 そんな2人は新年早々、去年ブルゾンちえみのブレークのきっかけとなった番組『ぐるナイおもしろ荘』に出演!今年の夏は東京ホテイソンが24時間マラソンを走っているかも!?
2018年01月15日漫画と音楽という異色のコラボレーション・コンサート『手塚治虫生誕90周年イベント岩代太郎×浦沢直樹マンガ シンフォニー(MANGA SYMPHONY)「○」』が、2018年3月31日(土)東京芸術劇場 コンサートホールにて開催される。チケットは、1月14日(日)より一般販売。先駆け2017年12月21日(木)より先行予約受付(抽選)がスタートする。『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』など、数々の名作を生み出した故・手塚治虫が生誕90周年を迎える。アニバーサリーイヤーとなる2018年、『鉄腕アトム』の「地上最大のロボット」をリメイクした『PLUTO』などで手塚治虫文化賞マンガ大賞を2度受賞した、人気漫画家・浦沢直樹が新企画を始動させる。タッグを組むのは、ジョン・ウー監督作品や菅田将暉とヤン・イクチュン主演『あゝ、荒野』などの映画音楽を手掛ける作曲家の岩代太郎だ。コンサートは2部構成になっており、第1部は手塚アニメからピックアップした歴代名曲を東京フィルハーモニー交響楽団が演奏。さらに、浦沢直樹と岩代太郎によるトークイベントも予定している。続く第2部では、岩代太郎が本公演の為に描き下ろしたスコアを展開。その音楽に合わせて披露されるのが、浦沢によるライブドローイングだ。全8楽章の交響楽に合わせて、ステージ上のスクリーンには、1本の線から完成作品へと変化していく姿が映し出される。【イベント詳細】手塚治虫生誕90周年イベント岩代太郎×浦沢直樹MANGA SYMPHONY「○」開催日時:2018年3月31日(土)17:15開場 / 18:00開演会場:東京芸術劇場 コンサートホール住所:東京都豊島区西池袋1丁目8-1出演:音楽・指揮岩代太郎/作画・奏画浦沢直樹演奏:東京フィルハーモニー交響楽団チケット価格(全席指定):S席 7,800円、A席 7,300円※4歳以上チケット必要※価格はすべて税込。チケット発売日:2018年1月14日(日)※12月21日より先行予約受付
2017年12月24日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介! 【最推し番組】『伊集院光とらじおと』/TBSラジオで毎週月〜木曜日8時30分〜放送中 『伊集院光とらじおと』は、首都圏の聴取率調査で全番組中1位を記録したことがあるTBSラジオの人気帯番組。各曜日に個性的なコーナーがありますが、火曜日に放送されているのが「俺の5つ星」です。 リスナーの思い出に残る飲食店を捜索するコーナーなんですが、何十年も前の個人的な記憶に基づいた情報なので、当然インターネットで調べてもわかりません。お店も当時あった場所にないことがほとんど。そこで、リスナーから情報を募っていきます。 面白いのが「投稿者にとっての5つ星店が、他の誰かにとっても思い出のお店だった」という形が多いこと。いろんな場所でいろんな人の記憶に残っている情報が、ラジオを通じて繋がっていき、曖昧だった記憶が再構築されていくんです。最終的に関係者に辿り着けることもあれば、途中で情報の糸が途切れてしまうこともあります。お店の主人が廃業されていたり、料理の再現をお願いしても「当時の美味しかった記憶に応えられない」と断られることもあって、“ほろ苦さ”も少し感じられるコーナーです。 最近で印象的だったのはザ・クロマニヨンズの真島昌利さんがゲストに来た回。真島さんは「花小金井にあったおにぎり屋」を探していました。三十数年前、1人暮らしをしていた真島さんは毎日このおにぎりを食べていたそうなんです。 「真島さんと同じおにぎりを食べてたかと思うとジタバタする」というファン、真島さんの中学時代の同級生などから情報が集まって、おにぎりの種類や包装の仕方、お店があった時期、店舗の表記がカタカナ、海苔はなしで三角形の型で作られていたことなど明らかになっていきます。そして、当時のお店の情景や状況が明確になり、真島さんの記憶も甦っていきます。 ここで、事前に行われた近隣への聞き込み調査の末に、店主と接触できたことが明らかに。おにぎり屋は’06年に閉店していて、今は別の仕事に就かれていました。レシピも残っていないとのこと。でも、真島さんの気持ちに触れ、11年ぶりにおにぎりを作ることを快諾してくれました。スタジオにおにぎりが運ばれてきて、真島さんは放送中に思い出の味を再び口にします。真島さんはそのおにぎりを見た瞬間から涙ぐみ、泣きながら食べていました。「こういうパーツで思い出って一気に来ますよね。水門が開いちゃうわ」という伊集院さんの言葉が印象的でした。 あくまでもラジオは音声だけなので、リスナーはその思い出の料理を目にすることはできません。ただ、いろんな人たちの思い入れを聴くだけで、不思議とありありと思い浮かぶようになるんですよね。食べたことないけど、自分の思い出のように感じられる。そして、無性にお腹が減る。そんな素敵なコーナーです。
2017年12月21日(C)ウラモトユウコ/小学館 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『マンガ』ということで、幼いころからマンガ好きな、歌人・小説家の加藤千恵さんが最推しマンガを紹介! 【最推しマンガ】『fit!!!』ウラモトユウコ著・小学館 今の職業につき、家で仕事をするようになって、つくづく運動不足を実感する。肩こりも腰痛も、いつしか身近な存在だ。運動しなきゃ、と思いはするものの、フィットネスのガラス越しに身体を動かす人たちを見ては、やっぱりわたしには無理だ、と引き返すような日々。 けれど今回、『fit!!!』を読み、やっぱり通おうかなあという気持ちが生まれたのは事実である。メインの登場人物は女性三人だ。ラーメン食べ歩きが趣味で、その界隈ではちょっとした有名人でもあるテンポ。美人だし、美にも意識的であるが、自分の身長の低さがコンプレックスのサナ。フィットネスで先生として働き、エアロビ教室などを受け持っているユイ。 テンポがフィットネスに通いはじめた理由は、代謝を上げて、ラーメンをいっぱい食べるため。サナは、筋肉をつけ、さらには姿勢を改善して身長を伸ばすため。まるっきり違うタイプの二人が、優しいユイ先生のアドバイスを参考にしながら、フィットネスに通い、そこで交流を深めていく。時に新たな出会いなどもありながら。 この物語の中に、大事件は起きない。三人がそれぞれに何かに気づいたり、何かを思ったり、体重が少し変動したり、他人からはわからないほどの変化をしたりもするけれど、いずれも些細なことだ。 だからこそ引き込まれる気がした。ここに自分がいてもおかしくないと思わせてくれる空気感。あるいは反対に、テンポがやサナやユイは、わたしたちと駅前ですれ違ったりしているのかも、なんてつい想像してしまいたくなる。 親しみやすさには、設定の妙や、とても見やすくかわいらしい絵(ちなみに作者のウラモトユウコさんはイラストレーターとしても活躍中で本の装画などもよく手がけている)はもちろん、登場人物たちのウエアも関係しているかもしれない。彼女たちが身につけているウエアにはアシックスのマーク。作品を読んだあと、実物を探してみるという楽しみ方もおすすめしたい。 その道の頂点を極めたような人の姿勢や行動力に感動することもあるけれど、ふとすれ違った、自分とそう変わらなく見える人の一面が、動き出すきっかけとなることも多い。フィットネスに限らなくても、何かを始めたくなる。『fit!!!』は自分を、いつもとは少し違う場所に連れていってくれる作品になるはずだ。
2017年12月18日小学館のマンガアプリ「マンガワン」で連載中のONEによるコミックを、濱田龍臣主演で実写化する「モブサイコ100」。この度、主人公を取り巻くキャラクターを演じる俳優陣が決定した。超能力バトルに加え、少年の成長物語という王道の青春ドラマでありながら、ギャグ満載のコメディとシリアスなシーンが絶妙に絡み合い、特撮やVFXを駆使した壮大な超能力バトルシーンが見どころとなっている本作。おかっぱ頭の内気で目立たない超能力少年・影山茂夫(通称:モブ)を務める濱田さんをはじめ、与田祐希(「乃木坂46」)、波岡一喜が本作に出演することがすでに発表されている。今回発表されたのは、モブを取り巻く登場人物を演じる望月歩、荒井敦史、山谷花純、モロ師岡。『真田十勇士』では映画と舞台で真田大助役を演じ、「母になる」にも出演していた望月さんが演じるのは、成績優秀でスポーツも万能、生徒会に所属しているモブの弟・律。「いろんな想いを閉じ込めてる律くんをどう演じようか…」と日々奮闘中だと言う望月さんは、「すごく笑いが絶えない現場で毎日毎日楽しいですし、そんな素敵な場所のおかげで律として成長していると思います。期待してください!」とコメント。また『リアル鬼ごっこ4』『ガチバン』の荒井さんが演じるのは、自分が世界の中心だと思っている超能力者で、黒酢中の裏番長・花沢輝気。原作を読んで大笑いしたと明かす荒井さんは、「キャラクターたちも物凄く魅力的で生身の人間が演じたらどうなるのか、花沢を演じるプレッシャーもありますが…楽しみながら大胆に挑戦しております。是非お楽しみに!」とメッセージを寄せた。部の存続のためにモブを勧誘する、脳感電波部の部長・暗田トメを演じるのは、「手裏剣戦隊ニンニンジャー」や連続テレビ小説「あまちゃん」の山谷さん。オファーを受けた際、「新しい扉を開かねば演じられない子」と直感したと言う山谷さんは、「約3年ぶりに坂本監督とご一緒でき、挑戦的な役を演じられ胸一杯です。全てを振り切り、私というフィルターを通して生きるトメが皆さんにどう届くのかいまからとても楽しみです」と撮影を楽しみにしている様子。そして、モブ行きつけのタコ焼き屋のおやじ役を、大河ドラマからミステリー、コメディ作品と幅広い作品に出演するモロさんが演じる。脚本を読み、「ゆる~いなぁ」と感じたと言うモロさんは、それゆえ「私の芝居も全く緊張感のない力の抜けた演技を心掛けました。でも、手を抜いた訳ではありませんよ」と明かし、「きっと肩の力を抜いて頭の中を空っぽにして楽しめる作品になっていると思います!」とドラマについて話している。そのほか、超能力者を集め超能力を覚醒させることを目的とした研究機関「覚醒ラボ」のメンバーも発表。創設者・密裏賢治役を久保田悠来、白鳥大地・海斗の超能力兄弟役を塩野瑛久と福山康平、同じく超能力者・黒崎麗役を坂ノ上茜が演じる。木ドラ25「モブサイコ100」は2018年1月18日(木)より毎週木曜日深夜1時~テレビ東京にて放送。※Netflixでは1月12日(金)より配信、BSジャパンでは1月23日より毎週火曜日23時~放送。(cinemacafe.net)
2017年12月13日(C)2017 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO(R) and all related programs are the property of Home Box Office, Inc. 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『海外ドラマ』ということで、『BAILA』『日経エンタテインメント!』ほか各種媒体に映画・海外ドラマのレビューやコラムを連載中の今祥枝さんが最推しドラマを紹介! 【最推し海外ドラマ】『ビッグ・リトル・ライズ』 今年を代表するドラマのひとつが、オスカー女優のニコール・キッドマンとリース・ウィザースプーンという映画スターが豪華共演の『ビッグ・リトル・ライズ』。企画から制作まで、女優陣が自身でプロダクションを率いて手がけたミステリーの傑作です。 軸となるのは、ニコールとリースが演じるママ友、セレステとマデリン、引っ越してきた若いシングルマザーのジェーンの3人。世話好きなマデリンは再婚してパートで働く2人の子持ち、弁護士だったが現在は専業主婦の美女セレステは、夫はイケメン&エリートで双子の母親、一方のジェーンは子どもの父親について語らず、わけありの様子。小学校で起きたいじめ問題に端を発して、親同士を二分するゴリゴリとした軋轢は加速していき、徐々にママ友たちの裏の顔が明らかに。 序盤は、女性なら“あるある”満載で「こういう人いるよねえ」とうなずきまくり。やがて、子育ての悩みからセックスレス、日常的に女性が経験するセクハラ、モラハラからDVまで、女性たちが抱える問題ががっつりと描かれる展開は、なかなかヘビーです。 特に、誰もが羨む完璧な人生を歩んでいると思しきセレステ。荒っぽいセックスを夫も自分も好んでいる、夫と自分は対等だと思っていたのに、実はこれがDVなのだと認識していくくだりでは、息を詰めて呼吸をするのも忘れてしまうほど。聡明で思慮深い女性が、なぜDVの被害者となってしまうのかを、これほどリアルに伝えたドラマは、見たことがありません。 本作のテーマを象徴するシーンはほかにも。セレステが久々に弁護士に復帰した際に、自分が仕事を楽しんだことに罪悪感を覚えながら、心の奥から絞り出すようにして「母親業だけじゃ足りない」と吐露する姿に、思わず落涙。子どもにも恵まれ、何不自由ない生活を送りながら、不満を感じる自分を責め続けてきたセレステの言葉は、現代に生きる多くの女性の気持ちを代弁しているかのよう。 原作は、オーストラリアの人気作家によるベストセラー『ささやかで大きな嘘』。冒頭で、6カ月後に誰かが何者かによって殺された事実が掲示され、最後まで謎を引っ張る仕掛けは、日本でいうと湊かなえ作品のようなテイストも。ドラマの脚色は重くなりすぎずコミカルさもあって、最終話で明らかとなる殺人事件のてん末は、意外で痛快。思いがけず胸のすくような幕切れに。きっとわけもなく涙がこぼれてしまうはず。
2017年12月11日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『お笑い』ということで、『オモロー山下』として活動した元芸人で、現在は本誌でタレントのインタビューや対談の記事を担当する山下しげのり記者が最推し芸人を紹介! 【最推し芸人】大自然(里・ツッコミ担当/白井・ボケ担当) 山下「最近、芸人たちをうならせているのが「大自然」です」 編集部「アロハシャツ姿でヒゲが生えてる2人ですよね!」 山下「見た目もインパクトありますが、今田耕司さんが『さんまのまんま』でオススメ芸人として紹介したり、ほかにも千原ジュニアさんなど多くの売れっ子芸人がネタを絶賛しているんです」 編集部「スローなテンポが独特ですよね。スリムクラブみたい」 山下「ツッコミの里くんはスリムクラブの2人と同じ、沖縄出身ですね。でも、彼らが芸人にウケているのはそこだけじゃありません。白井くんの突飛なボケに、里くんが優しく諭すようにツッコむスタイルが新しいんです」 編集部「里さんのいい声と、言い回しは包容力があります(笑)」 山下「このスタイルはコンビを組むかどうかのときに見えたそうです。2人でコンビを組むか話し合いをしているときに、白井くんが試しに考えてきた『焼き肉屋で肉を焼いてファイアになったときに、その火で肉を溶接して牛を作りたい』というボケに、ツッコまずに里くんは『俺の勘だと、6時間かかると思うけど、やってみようか』と優しくのっかった。この瞬間に白井くんは『このコンビ売れるかも?』と思ったそうです」 編集部「ビビッときたんですね!里さんはのっかるだけじゃなくてツッコミのフレーズも不思議ですよね」 山下「里くんのツッコミの中に『そういった印象を受けました』という独特なフレーズがあるのですが、アメリカ人であるお父さんの言い回しがヒントになっているみたいです。子どものころ、サッカーの試合に負けて家に帰ると、お父さんに『試合に負けたが、お前はチームのために一生懸命頑張ったんだろ?そういった背景が見えました』と言われたそう」 編集部「確かに独特!でも芸人ウケする芸人さんって、売れるのに時間がかかるイメージがあります」 山下「大自然の2人もコンビ結成からは2年目ですが芸歴自体は9年と長い。芸人ウケするネタはぶっ飛んでいて一般に伝わりづらいですからね。しかし、必ず売れます」 編集部「ブレークには番組がきっかけになるのでしょうか?」 山下「宮川大輔さんは松本人志さんがずっと評価していて、その面白さを世に出したい、と始まったのが『すべらない話』でした。ケンドーコバヤシなら『すべらない話』や『アメトーーク!』といったように、大自然も、そういった人気番組に巡り合えれば、大噴火することは間違いないでしょう」
2017年12月04日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介! 【最推し番組】『高橋みなみと朝井リョウヨブンのこと』/ニッポン放送で毎週日曜22時30分〜放送中 元AKB48総監督と平成生まれの直木賞作家。そんな2人のラジオ『高橋みなみと朝井リョウヨブンのこと』は今、まさに最推しの番組です。 朝井さんは『何者』で直木賞を受賞。『桐島、部活やめるってよ』が映画化されて話題に。また、本コーナー「今週の萌えガタリ」のマンガ編を執筆されている加藤千恵さんと一緒にオールナイトニッポンのパーソナリティを1年間務めていました。高橋さんはTOKYO FMでお昼の帯番組『これから、何する?』を担当。毎日、生放送で喋っています。 この番組を簡単に説明するなら、「面倒臭い朝井さんの言動を高橋さんとともに愛でる」といった感じでしょうか。 では、朝井さんがどう面倒臭いのか。例えば女性誌でよく見かける「2週間着回しコーデ」について。朝井さんはこの企画が「破綻している」と指摘し、「あの生活はこの世のものではない」と続けます。家計簿も含め、現実とのギャップを感じたようなんですね。 それだけでは終わらず、いくつか案を出していきます。「旦那が急逝して夫名義の銀行口座が凍結された未亡人の着回しコーデ」「学生が自動車免許を取りに合宿に行った時の着回しコーデ」。高橋さんは「それじゃ着たいと思わない」ともっともな指摘をして、面白おかしくトークは終わるんですが、本作りに関わる身としては、自分の企画でも過剰になって、現実味がなくなることがあるんじゃないかとハッとさせられました。 最近、人気になっているのは「もしたけ」のコーナーです。正式名称は「もし、竹内涼真ではない私たちが、今一番なりたい男ナンバーワンの竹内涼真になったら?」。リスナーが妄想を送るコーナーですが、朝井さんたちも乗っかってきます。 「男子高校生として、昼休みに紙パックの野菜ジュースを飲みたい」という投稿が来ると、朝井さんは「ちっちゃいイスの上で、足を畳んだ状態で飲みたい」「学ランの中はパーカーでいいですか」「女の子に借りた少女漫画をしかめっ面で読んでいてほしい」とあふれ出す妄想を足していきます。高橋さんも「その紙パックになりてぇ!」と“昇天”してました。 このコーナーも面白いだけでは終わりません。別の回では朝井さんが「空虚なイケメン」好きを告白。竹内さんにもそんな役をやってほしいと語っていましたが、そこから予想外の展開に。まず小説のキャラを描く難しさに話題は広がります。さらに、高校教師が覚醒剤使用で逮捕された事件にも触れ、その背景をシビアに考察していました。 聴いててニヤニヤして、噴き出してしまうこともあるけれど、終わった時にちょっと考えさせられる。『ヨブンのこと』で語られたことは、いつも周りの人に「ラジオで聴いたんだけど……」と話したくなるんですよね。まさに最推しの番組です……なんて書くと、ひっそりと番組をやっていたいお2人には閉口されそう。最後に謝っておきます。大変失礼いたしました。
2017年11月27日(C)小山 健/ポプラ社 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『マンガ』ということで、幼いころからマンガ好きな、歌人・小説家の加藤千恵さんが最推しマンガを紹介! 【最推しマンガ】『お父さんクエスト』小山健著・ポプラ社 育児マンガというのは、昔から数多くの名作が存在しているジャンルだけれど、その中でも本作は、夫=父親目線であるという点、主体があくまでも親にある点、において特殊だ。子どものおもしろい言動を紹介するというのではなく、子どもを通した親の思考や選択といったものが切り取られている。 主人公は著者でもある小山健さん自身だ。マンガ家・イラストレーターである彼が、出版社との打ち合わせをする場面から物語は始まる。 最初の段階では、妊娠前、妻とのセックスレス生活及びその理由や病院での受診などが描かれる。ともすればシリアスになってしまうのもやむをえないテーマなのだが、根底には終始、明るさと笑い、いい意味での軽さがある、パラパラと気軽にページをめくっていける、最高の読みやすさが存在しているのだ。中盤で妻が、無事に娘(作中では「ちーこ」と呼ばれている)を地元である関西で出産し、東京に戻ってきて、主人公の生活ももちろん変化するのだが、そこで大変さも気取らずに描かれているように見える。夫婦喧嘩までも。 子どもが生まれたからいきなり親になるのではなく、子どもが日々成長するように、親も日々変わっていくのだということが、作品を読むうち、深く納得させられる。 巻末収録されている、妻・さち子さんへのインタビューもすごくいい。マンガの中に登場するさち子さんは、あくまでも主人公というフィルターを通しての存在だったけれど、インタビューでは、彼女自身が答えている。マンガ内でスムーズに描かれていた不妊治療について、本当はもっと大変なものであったというように、裏側まで赤裸々に。 わたし自身は妊娠も育児も未経験なため、描かれていることは未知の領域ではあるのだが、なぜか、わかる、と思えてしまう。普段の生活の中でのささやかな悩みや、ちょっとしたことへの戸惑い。同じ経験をしていなくっても、何かに置き換えて、共感することができる。育児から遠い生活を送っている人であっても、素直におもしろがることができるようになっている。 著者は時々、Twitterでも一コママンガの投稿を行っていて、どの投稿にも多くの反応が寄せられ、インターネット上でもかなりの人気を博している。日常の中でもささやかなやりとりや思いがマンガの形になっているものがほとんどだ。それらはつい声をあげてしまいそうになるほど笑える。環境や立場の違う人であっても、おもしろがれる作品を発信しつづけている。 おもしろさというのは、軽薄さや無責任さとはまるで違う。小山さんの作品により、生きやすくなったり、気持ちが軽くなる人は多いだろう。それは優しさだ。『お父さんクエスト』は、とてつもなく優しいマンガでもあるのだ。
2017年11月20日(写真:Netflix/ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『海外ドラマ』ということで、『BAILA』『日経エンタテインメント!』ほか各種媒体に映画・海外ドラマのレビューやコラムを連載中の今祥枝さんが最推しドラマを紹介! 【最推し海外ドラマ】『ザ・クラウン』 英国王室といえば、いつの時代も羨望と注目の的。最近では、キャサリン妃の第3子の妊娠や、ヘンリー王子とメーガン・マークル(人気ドラマ『SUITS/スーツ』のアメリカ人女優)の、何やら波乱含みの熱愛騒動。また、イギリスでも話題騒然となった、故ダイアナ元妃の肉声インタビューで構成される衝撃のドキュメンタリー『ダイアナ妃の告白』が日本でも放送されるなど、話題は尽きません。 しかし、何と言っても英国王室の顔はエリザベス女王でしょう。91歳を迎えた今も現役で、英国史上最高齢君主として唯一無二の存在感。数々の賞に輝く『ザ・クラウン』は、25歳の若さで君主となったエリザベス2世が、真の女王となっていく過程を描いた見応えのあるドラマです。 のっけから、エリザベス王女とフィリップ王子とのロイヤルウエディングが描かれて、テンションは急上昇。純白のウエディングドレスはゴージャス&エレガントでうっとり。でも、この後、結婚式以上に絢爛豪華な戴冠式が控えているのですよ。1シーズン10話の制作費は100億円以上。と言われても、正直ピンとこないほどの額面ですが、宮殿内部から衣装、美術セットなど、これがドラマなのか!?と目を疑うほど。 主演のクレア・フォイは、本作で注目を集めた有望株。いかにも根性のありそうな、意思の強さを感じさせる目力に引き込まれます。もう一人、注目したいのはチャーチル役のジョン・リスゴー。いかなる豪傑であろうとも、等しく老いと向き合う晩年のエピソードは、人生の無常さを伝えるリスゴーの名演が圧巻です。 ドラマでは、エリザベスの妹マーガレット王女の、全国民が同情した悲恋の顛末や、離婚歴のあるアメリカ人女性と結婚するために、王室を離脱したウィンザー公爵(エドワード8世)の“王冠をかけた恋”のその後など、ゴシップの要素が強いエピソードも登場。いずれも王室の一員であることによって、ままならない人生を強いられることへの苛立ちと、王室への愛着(or執着)という相反する感情に揺れるロイヤルファミリーの姿に、何とも切なく複雑な気持ちに。 もっとも、本作にうわついた印象は皆無。幼少時より、身体が丈夫ではない父親の後を継ぐ覚悟をしながら生きてきたエリザベスが、運命を受け入れ、重圧に押しつぶされそうになりながらも、ぐっと口を結んで王冠をいただく瞬間は、鳥肌もの。母親や夫から首相まで、すべての者が王冠の前には膝を折り、かしずく様はゾワゾワします。 タイトルでもあるクラウン=王冠とは、何ものにも勝る権威の象徴。そこには、常人には想像もつかない義務と責任が伴います。家庭を何よりも大切に考えるエリザベスの、妻として、母親としての苦悩と、時代にマッチした、国民に開かれた王室へと改革を進めていく女王としての葛藤の日々。そこから浮かび上がるのは、懸命に生きる一人の女性の、力強く、一本芯の通ったあっぱれな生き様なのです。 『ザ・クラウン』シーズン1全10話は、Netflixで配信中。シーズン2は12月8日より全世界同時配信スタート。DVDはシーズン1が11月8日リリース開始。発売元:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント。出演は、クレア・フォイ、ジョン・リスゴーほか。
2017年11月13日高野雀さんの新刊『あたらしいひふ』は、数ある同人誌時代の作品から選りすぐった4編を収めた一冊。人を服装で判断して憧れたり、敬遠したりするのはよくあることだ。しかもその服を選んでいる理由には考えが及ばないまま、“別の世界の人”として一線を引いてしまうことも意外と多いのではないだろうか。「本書に収録されている『Recycled Youth』を発表したとき、嘲笑気味に“おしゃれって感じ”という感想をもらって…。自分をおしゃれだなんて思ったこともないし、おしゃれって一体何だろう?と考えたのが、女性と服をテーマにしようと思ったきっかけです」黒い服しか選ばない地味系の高橋、モードな服を着こなす渡辺、コンサバな鈴木、かわいく盛って武装するギャルの田中。表題作は同じ会社で働く外見も価値観も異なる4人の女性が登場するのだが、流行りのファッションで身を固めるのは、冴えない自分を隠すためだったり、かたや無難な服しか選べないことに引け目を感じていたりして、それぞれの悩みを俯瞰できるのが面白い。思春期の男女が抱く身体的劣等感と、その部分に惹かれる異性を描いた「It’s your(new) ID.」も、元同級生・30歳の男性3人が再会する「Recycled Youth」も、コンプレックスがキーワード。他人に見えている自分と、“本当の”自分の間で悩むのは、男も女も関係ないのだと実感。「私は凡人だから他人の話のほうが圧倒的に面白いし、その気持ちや行動を理解したいから物語にしているところがあるのかもしれません」収録作品はすべて過去に同人誌で発表していて、単行本化にあたり大幅な加筆修正を行っている。「過去の作品の描き直しは、苦行でしかないですけどね(笑)。自分にダメ出しをしながらやりました」高野さんの入門編としても楽しめるし、その独特の感性は同人誌時代からすでに顕在化していることを確認もできる、レアな作品集だ。たかの・すずめマンガ家。2014年、商業誌デビュー。主な作品に『さよならガールフレンド』『13月のゆうれい』など。月刊誌『フィールヤング』にて「世界は寒い」を連載中。『あたらしいひふ』 「女と服」の関係を群像劇で描いた表題作は、登場人物のファッションを2017年版にバージョンアップ。数ある同人誌時代の作品から選りすぐった全4編。祥伝社680円(C)高野雀/祥伝社フィールコミックス※『anan』2017年11月15日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・兵藤育子
2017年11月11日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『お笑い』ということで、『オモロー山下』として活動した元芸人で、現在は本誌でタレントのインタビューや対談の記事を担当する山下しげのり記者が最推し芸人を紹介! 【最推し芸人】霜降り明星 編集部「10月も終わり、なんだかあっという間に年末になりそうです」 山下「11月になるとお笑い界は一気にM-1ムードになりますね。実は、もう優勝候補に目をつけてます。霜降り明星です! M-1の前哨戦といわれている、ABCお笑いグランプリで今年優勝したコンビです。粗品君のツッコミは最小限の言葉で端的にツッコむところが特徴的なんです」 編集部「ツッコミが端的?」 山下「霜降り明星のネタで1つ例に挙げると、カラオケの採点機能がしゃべりだし『歌は90点だけど、土足でソファに上がっていたので65点』というボケ。普通『内申点あんのかい!』とツッコむところ、粗品君は『内申点!』とひと言だけしか言わない。言葉は短いが、言い方や表情で伝えます。それを僕は『時短ツッコミ』と呼んでいます」 編集部「それが彼らのスピード感につながってるんですね。ボケのせいやさんのおふざけボケも動きが豊富で、見てて楽しいです。しかも24歳と25歳。若い!」 山下「この2人はまれに見るお笑いエリート。粗品君はピン芸人時代に『オールザッツ漫才』で最年少優勝を果たしてるし、結成2年目でいきなりM-1の準決勝まで進んでますからね」 編集部「フジテレビの若手芸人発掘番組『新しい波24』でも目立ってましたよね」 山下「『新しい波』シリーズは伝統ある番組で、このシリーズから『めちゃイケ』『はねるのトびら』といった人気番組につながっています。今回の『新しい波24』から生まれたのは、『AI-TV』。ここでリーダー的役割を担う霜降り明星は、いわばナインティナインの立ち位置なんです」 編集部「粗品さんがツッコミながら回してく姿は、矢部さんと重なりますね」 山下「せいや君の動き回るボケも、岡村さんに似てますね」 編集部「期待されるのもわかります。だけど、今たくさん芸人がいるなかで、ネタの面白さや器用さだけだと埋もれる不安が。彼らはネタ以外のインパクトが少し物足りない気がします」 山下「ネタを評価された後に呼ばれる、ネタ以外のバラエティで、いかに爪痕を残せるかですよね。でも、せいや君のキャラはポンコツで面白い。うどん店のバイトで、カレーうどんの麺を入れずルーだけをお客さんに出したり、皿を一気に40枚割ったりと天然なのに、いじられるのが大嫌い(笑)。いじられまいとあがく姿は、コロコロチキチキペッパーズのナダル君系かも。あと、ドッキリ企画などでも、はねると思います。2人ともキャラが真逆だから、フットボールアワーやオードリーのように、粗品君がMCで回し、せいや君がひな壇や企画で暴れる……といった形で、2人そろって活躍しそうです」
2017年11月02日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介! 【最推し番組】川島明(麒麟)『すっぴん!』 木曜日の朝8時半。こんな時間から『ニヤニヤ』を誘ってくれる番組があります。放送局は意外にもNHKラジオ第一。低音ボイスが印象的なお笑い芸人・川島明(麒麟)がパーソナリティを務める『すっぴん!』で、「日本一早い!大喜利コーナー」があるんです。川島さんたっての希望で始まったコーナーです。 大喜利と聞くと、とてもハードルが高く感じると思いますが、時間帯と放送局からわかるように、基本は主婦中心の企画。70代からも投稿があるそうです。以前川島さんからお聞きしたんですが、最初は「大喜利って何?」という方ばかりで、長文のエピソードを送ってきた人や「大切利」と字を間違えていた人もいたとか。男性リスナーやハガキ職人も投稿していますが、そのゴチャ混ぜ感が川島さんはたまらないそうです。 たとえば、10月5日分のお題は「こいつ、運動会初めてかも。何をした?」。毎週20通ぐらいの投稿が読まれるのですが、「前日に保険に入った」「転がる大玉の前を走ってアドベンチャー映画みたいになっている」「騎馬戦前、和平交渉に努めている」「パン食い競争のパンの前でトングを探している」と思わずニヤッとしてしまう回答ばかり。「一瞬だけバスタオルを巻いた姿を校門の前で見かけたが、すぐ帰った」とシュールな作品もありました。 毎回、川島さんと藤井彩子アナウンサーが楽しそうに紹介してくれます。実はここがラジオの面白いところで、川島さんたちが妄想を働かせて、ネタを膨らましてくれるんですね。「この2つの投稿で描かれているのは同じ人間じゃないか?」なんて説が出たり、「何でバスタオルで来たのか?」について話し合ったり、川島さんご本人がいつも読む投稿を選んでいるので、この日も「好きな作品ばかりでメッチャ迷いました。僕が読みたいヤツを読んだら9時半になる(笑)」とうれしい悲鳴を上げていました。 実は川島さん、学生時代からラジオが大好きで、ハガキ職人もやっていたんです。芸人さんの番組に必死に投稿していましたが、レベルが高くてまったく採用されず、ハガキが届いていないんじゃないかと郵便局を疑ったとか。 とにかく読まれることだけを目指して、早朝の川柳番組に応募。倍率が低いので何度も採用されて、知らないおじさんパーソナリティのテレホンカードを手に入れたそうです。そんな川島さんが同じく朝の番組で大喜利をしているなんて不思議な巡り合わせですよね。 家事の合間に、車の運転中に、お風呂に入りながら、ボーッとしながら……。アイデアを考える時間は気分転換になります。投稿すること自体に大した意味はないのかもしれませんが、騒がしい日常を一瞬忘れられる「、」や「。」になるような感覚なんでしょうね。今は放送中にメールで気楽な感想を送るだけでもOKなので、ものすごくハードルが低いんです。ラジオを聴くだけじゃなく、参加するのもありですよ。
2017年10月30日(C)おかざき真里/祥伝社フィールコミックス 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『マンガ』ということで、幼いころからマンガ好きな、歌人・小説家の加藤千恵さんが最推しドラマを紹介! 【最推しマンガ】『かしましめし』祥伝社フィールコミックス 食べ物が出てくる物語が好きだ。食にまつわる名言も多いように、食事というのは確かに、その人を作り出す要素の一つだと信じている。 『かしましめし』は、タイトルからしてグルメ漫画なのだろうと想像していた。おそらく料理が多く登場して、それについての話になるのだろうと。けれどそれだけではなかった。確かにおいしそうな料理はたくさん出てくるし、いずれもレシピまでついているので実用性も高いのだが、登場人物たちのバックグラウンドの細かさに意識を向けずにはいられない。 主な登場人物は三人。 主人公でもある千春は、憧れだった会社を心の問題によって辞め、今は無職。そこに強い罪悪感をおぼえている。ナカムラは仕事熱心な女性だが、同じ職場の恋人とかつて婚約破棄したことが関係して、社内に居づらさをおぼえることもある。唯一の関西弁キャラでもある英治は、同性愛者で、彼氏もいるのだが、近頃不仲だ。 美大の同級生である二十八歳の彼らは、別の同級生の葬儀で再開したのを機に、親交を深めていく。三人が会う場所は、たいてい千春の家で、あいだにはごはんがある。悩みを抱えながらも、彼らは本当においしそうにごはんを食べる。時にたくさんの言葉を交わしつつ、時に黙りつつ、とにかく食べる。彼らにとって食事は、生きるための行為であり、幸せになるための行為でもある。 一話完結ものとしても楽しく読めるのだが、三人それぞれの背景を追っていくという点では、早く続きが読みたくなって仕方ない作品だ。 著者であるおかざき真里さんの代表作であり、かつてドラマ化もされた『サプリ』では、広告代理店での仕事や、恋愛に悩む主人公の姿が、職場や年齢が異なる立場から読んでもリアルで、息苦しくなるほど「わかる!」と思った場面も多かった。 本作の『かしましめし』も同じく、時おり激しい共感に襲われる。共感以外にも、自分がうまく言葉にできずにいた感情を、短く言い表されていく爽快さもある。 《問題が解決したって助かるわけじゃないんだ》 《急に降り出す雨のように/思い出す/人がいる》 引用していけばキリがないほどの、ささやかでありながら胸に響くフレーズ。どのページも深く読み込みたい。
2017年10月23日小学館のマンガアプリ「マンガワン」で連載中のONEによる「モブサイコ100」の実写ドラマ化が決定。主演には現在放送中の「ウルトラマンジード」で主演を務める濱田龍臣を迎え、2018年1月に放送スタートする。■あらすじおかっぱ頭の内気で目立たない中学2年生・影山茂夫(濱田龍臣)、通称モブ。勉強もスポーツも人付き合いも苦手で、恋心を抱く幼なじみのツボミちゃんにも相手にされない。そんなモブには生まれつきある特殊な能力が備わっていた。それは強大な超能力。その能力に目をつけた自称・霊能力者の霊幻新隆は時給300円のバイト代でモブを雇い、都合よく利用して悪霊の除霊をさせている。超能力に頼らず普通の生活を送りたいと考えているモブは、平凡な自分を変えたいと肉体改造部へ入部。ツボミちゃんに振り向いてもらおうと必死に努力し始める。しかし、怪しい超能力者たちが現れて周囲で様々な事件が起き、モブも巻き込まれていく。なるべく超能力を使いたくないモブだが、感情が高ぶり「100%」に達すると爆発する。壮大な超能力バトルとモブの成長を描く青春ドラマ。■主人公・影山茂夫(通称・モブ)に濱田龍臣本作で濱田さんが演じるのは、主人公の超能力少年・影山茂夫(モブ)。演じるにあたって濱田さんは、「冴えないけれどとてもひたむきで純粋なモブをどのように演じていこうかいまからわくわくしています。モブを取り囲む個性豊かなキャラクターや悪霊たちも含め、どんな風に作品が仕上がっていくか、これからの撮影がとても楽しみです!」と意気込みを寄せている。少年の成長物語という王道の青春ドラマでありながら、ギャグ満載のコメディーとシリアスなシーンが絶妙に絡み合うという本作。監督は、濱田さんが主演する「ウルトラマンジード」を手掛ける坂本浩一が務めており、特撮やVFXを駆使した壮大な超能力バトルシーンが見どころとなっているようだ。小林史憲プロデューサーは、「原作でまず目を引くのは、凄まじい迫力の超能力バトルシーン。今回、ドラマでもそこに一番力を入れています。特撮やVFXを駆使して、原作に負けないスケール感を目指しています」と話し、「原作が面白いのは、激しいバトルシーンの裏で主人公モブの成長がしっかりと描かれているところだと思います。誰でも経験したことがあるような、思春期の悩みや葛藤。自分にはない能力や強さへの憧れ。そうした青春物語としての面白さを大切にして、実写ドラマならではのよりリアルな描写にできればと考えています」とコメントしている。木ドラ25「モブサイコ100」は2018年1月、毎週木曜日深夜1時~テレビ東京にて放送予定。※Netflixでは2018年1月より配信、BSジャパンでは2018年1月より毎週火曜日23時~放送予定。(cinemacafe.net)
2017年10月17日(C)2012 OPEN 4 BUSINESS PRODUCTIONS LLC. All Rights Reserved.,(C)2014 OPEN 4 BUSINESS PRODUCTIONS LLC. All Rights Reserved. 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『海外ドラマ』ということで、『BAILA』『日経エンタテインメント!』ほか各種媒体に映画・海外ドラマのレビューやコラムを連載中の今祥枝さんが最推しドラマを紹介! 【最推し海外ドラマ】『シカゴ・ファイア』 日本で人気の刑事ドラマや医療ドラマは、アメリカでも鉄板のジャンルです。加えて、弁護士ドラマとレスキューものも、職業ドラマとして人気が高い。特に、9.11の際にも真っ先に現場に駆けつけた消防士は英雄で、尊敬されている職業のひとつです。’12年の放送開始以来、世界各国で大ヒット中の『シカゴ・ファイア』は、シカゴ消防局51分署に所属する消防士や救急救命士たちの日常を、基本1話完結で描いたレスキューアクション。何よりもまず、主演格2人の、たくましい消防士っぷりが見ものです。 二枚看板としてドラマの人気を牽引する、ケイシー役のジェシー・スペンサーとセブライド役のテイラー・キニーは、タイプが違ういい男。ぱっと見で目を引くテイラーは、レディー・ガガの元婚約者(復縁説も)として有名ですが、本作で俳優としての地位を確立しました。ドラマでは来るもの拒まず系のモテキャラで、現場ではワイルドに炎をくぐりぬけたり重いものを持ち上げたり高所から飛び降りたりと、危険なスタントをこなして大熱演。特に、二の腕の盛り上がりには、しばしば目がくぎ付けに。 実は今年5月に来日した際にインタビューしたのですが、人を安心させるおおらかさと包容力にさわやかなフェロモンもぷんぷん。うっとりしちゃって、身の程もわきまえず本気で恋に落ちそうになりました……。このモテオーラ、ドラマでも堪能できます。 でも、視聴者にはケイシー派も結構いるんですね。演じるジェシーは『Dr.HOUSE』というヒットドラマで長年ひ弱な感じの医師役で人気を得たのですが、本作では鍛え抜いた肉体で、たくましい消防士に大変身。誠実さがにじむキャラクターも好感度大で、『結婚するならこっちがいいわー』みたいな。 体のことばかり書いてますが、イケメンが出てるというだけで何年間も続くほど、アメリカのテレビ業界は甘くありません。たとえ映画スターが出演しても、視聴率が悪ければ2〜3話程度で放送が打ち切られてしまうことも。その点、本作は火災現場のほか交通事故や自然災害、犯罪現場にも駆けつけて行う人命救助はスリル満点。恋愛模様も華やかだし、それぞれが抱える問題なんかもきっちりと描かれていて感動&ホロリの嵐。アクションも派手で、実に気前よくどっかんどっかん爆発炎上してくれるあたり、お金がかかったぜいたくな作りです。 ところで、『シカゴ・ファイア』にはスピンオフが2作品あります。同じくシカゴを舞台にした刑事ドラマ『シカゴP.D.』と医療ドラマ『シカゴ・メッド』。この3本、なんと世界線が同じで、登場人物のリンクも密。アメリカでは、1本のヒット作から次々と姉妹番組を展開するフランチャイズ方式が一般的で、本作は“シカゴ”シリーズとして大成功を収めています。まずは『シカゴ・ファイア』から始めて、順次手を広げてみるのも、きっと楽しいですよ。
2017年10月11日週刊少年ジャンプの世界がいまここに熱いストーリー展開、誰もが憧れを抱く英雄たち。日本のみならず世界を魅了する「週刊少年ジャンプ」創刊50周年を記念し、創刊時〜1980年代の同誌を彩る名作が大集結します。「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1 創刊~1980年代 伝説のはじまり」は、六本木・森アーツセンターギャラリーで10月15日(日)まで開催中です。『DRAGON BALL』や『こちら葛飾区亀有公園前派出所』など、伝説的な作品をフィーチャーした会場には、原画や貴重な資料が多数展示されています。さらにジャンプ展公式ショップのオリジナルグッズや、カフェとのコラボメニューはファン垂涎まちがいなしです。光り輝く不朽の名作が時を越えて降臨入口をくぐればシアターゾーンがお出迎え。歴史を遡り、気づけばそこは1968年のジャンプ創刊当初の世界に。記念すべき第一号を筆頭に、続々とジャンプの名作が蘇ります。作品体感ゾーンは『シティーハンター』、『キャプテン翼』、『聖闘士星矢』など、今なお愛される名作を全身で味わうことのできるゾーン。『キン肉マン』コーナーではあの名シーンが大迫力の立体化、熱狂的なファンを生み出した『北斗の拳』コーナーでは音・映像・立体で名シーンを完全再現するなど、作品ごとの世界観に包まれる空間となっています。そして生ける伝説、鳥山明先生の作品も満を持して登場します。『DRAGON BALL』、『Dr.スランプ』の貴重な原画や資料を一挙大公開。夢中で読んだあの日の感動が、今ここに蘇ります!集え! 名作コラボバーガーたち!「週刊少年ジャンプ展VOL.1」とコラボして、同階にあるミュージアムカフェ「THE SUN」では、バーガー祭りを開催中。展示で紹介されている名作をモチーフに、作品にちなんだ最強バーガーが続々登場します。『シティハンター』をイメージした「100tのハムカツ&エッグバーガー」は、作品中に出てくるサンドウィッチをイメージしたハンバーガー。バンズは香の100tハンマーがモチーフ。たまごサラダとハムカツがサンドされたバーガーの前には、合言葉「XYZ」が。原作ファンも思わず唸る趣向の一品です。『DRAGON BALL』の「亀仙流のフィッシュバーガー」は、第一話で悟空が尻尾で釣った魚を見立てた、ボリューム抜群のフィッシュバーガーです。気になるのはバーガーの前に置かれた四星球。中に何が入っているかは注文してのお楽しみ!他にも原画集結ゾーンや物販ゾーンなど、ボリュームたっぷりの展覧会。マンガ界の歴史を築き上げた、週刊少年ジャンプのすべてがここに。取材・文/おゝしろ実結©2017 Go Nagai / Dynamic Production ©BUICHI TERASAWA/A-GIRL RIGHTS ©池沢さとし ©今泉伸二 ©江口寿史©小畑健 ©貝塚ひろし ©鏡丈二・金井たつお ©梶原一騎・井上コオ ©小林よしのり ©コンタロウ ©新沢基栄 ©ちばあきお ©次原隆二/NSP 1982 ©寺島優・小谷憲一 ©遠崎史朗・中島徳博/太田出版 ©とりいかずよし ©中沢啓治 ©にわのまこと ©平松伸二 ©武論尊・原哲夫/NSP 1983 ©北条司/NSP 1981 ©北条司/NSP 1985 ©星野之宣 ©巻来功士 ©諸星大二郎 ©山川惣治・川崎のぼる ©ゆでたまご ©吉沢やすみ/オフィス安井 ©秋本治・アトリエびーだま/集英社 ©荒木飛呂彦&LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社 ©江川達也/集英社 ©えんどコイチ/集英社 ©桂正和/集英社 ©牛次郎・リュウプロ/集英社 ©車田正美/集英社 ©佐藤正/集英社 ©三条陸・稲田浩司/集英社 ©SQUARE ENIX ©高橋陽一/集英社 ©高橋よしひろ/集英社 ©徳弘正也/集英社 ©鳥山明/集英社 ©バードスタジオ/集英社 ©萩原一至/集英社 ©武論尊・平松伸二/集英社 ©宮下あきら/集英社 ©本宮ひろ志/集英社 ©森田まさのり/集英社イベント情報イベント名:創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1創刊〜1980年代、伝説のはじまり催行期間:2017年07月18日 〜 2017年10月15日住所:森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階)電話番号:03-5777-8600
2017年10月10日大塚製薬株式会社は、2017年10月1日(日)を「食物センイの日」として、食物センイ飲料「ファイブミニ」と、人気マンガ家・高野苺さんとのコラボレーション企画「#センイとキレイにファイブミニ 漫画原作エピソード募集キャンペーン」を開始した。食物センイを通じて「女性のキレイ」を応援する「ファイブミニ」「ファイブミニ」は、食生活で不足しがちな食物センイを手軽にとり、おなかの調子を整えるトクホの食物センイ飲料。「センイとキレイにファイブミニ」をスローガンに、“女性のキレイ”を応援している。2017年10月1日(日)からは、1001=センイ(チ)の語呂合わせにちなんだ「食物センイの日」として、“女性のキレイ”を応援する新企画「#センイとキレイにファイブミニ 漫画原作エピソード募集キャンペーン」をスタート。本キャンペーンを通じて、「ファイブミニ」が女性の健康とカラダの内側からキレイをサポートする飲料であることを、より多くの女性に訴求するとともに、食物センイの重要性を見直してもらうきっかけをつくりたいと考えている。「キレイになろう!」と思ったエピソードを大募集!グランプリ作品はオリジナルマンガ化今回の企画では、女性から絶大な支持を得ている、マンガ家の高野苺さんとコラボレーション。高野さんは『夢みる太陽』『orange』など、独特の世界観や魅力的なキャラクター描写などに定評がある、今もっとも注目されているマンガ家の1人だ。本キャンペーンでは、ご自身が「キレイになろう!」と思った瞬間のエピソードを大募集。見事グランプリに輝いたエピソードは、高野さんによりオリジナルマンガとして作品化。漫画化されたエピソードは、2017年12月頃にキャンペーン特設サイトにて公開予定だ。応募方法は、ファイブミニ公式Twitterアカウント「@fibemini_jp」をフォローの上、ハッシュタグ「#センイとキレイにファイブミニ」をつけて、エピソードをTwitterに投稿いただくだけ。グランプリに選ばれた1名様、および特別賞3名様には、「ファイブミニ」セットもプレゼント。<キャンペーン概要>■キャンペーン名「#センイとキレイにファイブミニ 漫画原作エピソード募集キャンペーン」■キャンペーン期間2017年10月1日(日)~10月18日(水)■キャンペーン応募方法STEP1:ファイブミニ公式Twitterアカウント「@fibemini_jp」を検索してフォローSTEP2:「キレイになりたい!」と思った瞬間のエピソードを用意STEP3:「#センイとキレイにファイブミニ」をつけ、Twitterに投稿■賞品グランプリ1名様:漫画家・高野苺さんによるエピソードの漫画化+ファイブミニ50本(10本パック5個)特別賞3名様:投稿エピソードのサイトへの掲載+ファイブミニ100本(10本パック10個)■当選発表当選者の方にはTwitterダイレクトメッセージでご連絡※お一人様何回でもご応募可能【参考】※キャンペーン特設ページ
2017年10月02日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『お笑い』ということで、『オモロー山下』として活動した元芸人で、現在は本誌でタレントのインタビューや対談の記事を担当する山下しげのり記者が最推し芸人を紹介! 【最推し芸人】GAG少年楽団 編集部「ついに今週末、キングオブコント(以下・KOC)決勝ですね!記念すべき10代目チャンピオンが誰になるか、ドキドキします。準決勝も見ましたが、面白かったですね」 山下「今年の準決勝は、例年と違って披露するネタ数が2本。両方ともきちんと外さずにウケるって難しいんです」 編集部「山下記者の優勝予想は?」 山下「難しい中でも2本とも爆笑をかっさらっていたトリオ、GAG少年楽団ですね」 編集部「確かに、爆発力がすごかったです!シュールなシチュエーションだけど展開がありましたね」 山下「ツッコミのワードがいちいち秀逸でした。ツッコミの福井(俊太郎)は間違いなく、ワードチョイスの達人・南海キャンディーズの山ちゃんレベルです」 編集部「例えツッコミですか?」 山下「例えツッコミというより、福井自身の状況や心境を叫ぶ、という感じですね。南海キャンディーズは、しずちゃんのボケ自体はお客さんも『なんか変なことしてるな~』という感じ。だけどそこに、山ちゃんの鋭い例えツッコミが入ることでお客さんにも明確な意味が伝わり、笑いが爆発する。GAG少年楽団も、宮戸(洋行)・坂本(純一)のやり取りの段階ではあまり反応はないけれど、福井がツッコんだタイミングで笑いが起こってるんです。共通点はツッコミが笑いを主導するところです」 編集部「これだけの実力があっても、今回決勝初進出なんですね。準決勝の結果発表で泣いてた姿が印象的でした」 山下「9年連続で準決勝までいってますからね。芸人の世界では賞レースの準決勝までいけば実力者、と認識されます。でも、彼ら去年解散寸前だったらしいですよ」 編集部「えっ!」 山下「ウケてるのに決勝に行けない時期が続いたので『もう解散しよう』となったのを、メンバーの坂本が『もう1年だけやらしてくれ!』と止めたんだそうです」 編集部「坂本さんファインプレー!」 山下「坂本は決勝のネタ順を決めるクジ引きでも10組中9番目を引き当てましたからね。ネタ順が重要な賞レースにおいて、これは有利。GAG少年楽団のラッキーボーイです」 編集部「芸歴12年目、オリエンタルラジオやトレンディエンジェルが同期なんですね」 山下「同期を意識しているか、と聞いたら『同期よりコントやってる人に負けたくない』と返ってきました。KOCへの情熱は人一倍。決勝ではどう笑いをとるか楽しみです」
2017年09月30日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介! 【最推し番組】『星野源のオールナイトニッポン』 ラジオ関連の取材を多くしているので、オススメの番組を聞かれる機会がよくあります。特に多いのが「昔はよくラジオを聴いていたんですけど、今、聴くならどんな番組がいいですか?」というパターン。そんなときは『星野源のオールナイトニッポン』(毎週火曜日25〜27時に、ニッポン放送をキーステーションに全国36局ネットで生放送)を一番に挙げています。 人気者だけど親しみがあって、とっつきやすいけど意外性もあり、何よりラジオ愛に満ちあふれている……星野さんは久々にラジオを聴くときにもってこいのパーソナリティなんです。 星野さんと言えば、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の平匡さん役の印象が強いのではないでしょうか。ドラマの中では穏やかな草食系でしたが、ラジオの場合はそれと真逆。シモネタが大好きな普通の三十路男性です。 そんな星野さんの番組だけに、リスナーは男性・女性に偏らず、年齢層も幅広いのが特徴です。届くお便りは、思春期の男子たちによる妄想から、「主人とご無沙汰だったけど、息子が留守のときに……」なんて主婦からの告白まで盛りだくさん。いつも星野さんは刺激的な投稿に前のめりになっています。パーソナリティとリスナーの距離が近いのは、昔のラジオと同じ。「ばっかじゃないの!」と爆笑する星野さんは、テレビの世界にいるときとまったく違う印象です。女性向けにセクシーなささやき声を披露することもよくあるんですよ。 もちろん音楽や芝居について真面目に語ってくれるのも番組の魅力。時には弾き語りをすることもあり、この8月にはラジオブースから2時間のライブを放送するなんてこともありました。 スタッフと服越しに乳首の位置を当てる「ちくビンゴ」に熱中したり、おなかを壊してトイレに駆け込み、番組開始に間に合わなかったり、好きなおっぱいの形を熱弁したり、藤井隆さん&友近さんとカラオケを熱唱したり……。知らない人からすると、“くだらない”がたくさん詰まった番組ですが、その中にはラジオ愛があふれています。 学生時代、人間関係に苦悩していた星野さんを支えてくれたのは深夜ラジオでした。はがきを送って採用されたこともあります。病気療養中もパーソナリティのおしゃべりを聴いて不安な気持ちをやり過ごしました。その愛情は今も変わりません。 ラジオはよくも悪くも全てを開けっぴろげにしてしまうメディア。今、“素の星野源”に最も触れられるのがこの番組です。
2017年09月26日大人気の猫マンガ『うちの猫がまた変なことしてる。』の卵山玉子さんによるイラストがかわいい、片づけ応援マンガ『ネコちゃんのスパルタおそうじ塾』。ネコのおそうじマスターが、2度と散らからないお片づけ、お掃除のコツを教えてくれる1冊です。楽しいマンガに加え、空間心理カウンセラー・伊藤勇司さんのコラムもあり、ノウハウだけでなく、考え方や心理面からも片づけをサポートしてくれます。今回はその中から、子育て中のママがぜひ実践したい、リビングのお片づけのコツをご紹介。せっかく子どものカワイイ写真を撮っても、背景となるリビングが汚くて、インスタにアップできなかった…なんてことはありませんか? いきなり家中をキレイにしようと思うと大変なので、まずは過ごす時間の長いリビングをくつろぎの場所に変える片づけのポイントをご紹介します。■片づけができないのは「脳の疲労」が原因!空間心理カウンセラーの伊藤先生いわく、片づけをしようと思った途端に疲れてしまうのは、肉体的な疲労ではなく、脳の情報処理による「脳疲労」が原因だそう。「私たちの脳は見る物すべてを記憶していく性質があるため、 “さあ、片づけるか”と家中を見回したとき、物がたくさん散らかっていればいるほど、記憶処理のために脳に負担がかかることになります」逆に言えば、物を減らせば、負担も減らせます。まずは「大きい物を収納して空間を広くする」ことからはじめましょう。大きい物が片づくと、それだけで広々して見え、達成感も得やすいそうです。とくに床と家具の上にのっている物を減らせば、スッキリ片づいてみえるうえに、掃除もラク。物が散乱しがちなリビングのテーブルは、とりあえず物を端に寄せるだけでも空間が広がって、スッキリした感覚を得られます。何を片づけようか迷ったら、「1時間以内に使わない物は全部しまう」くらいの気持ちで思い切った片づけを!「空間を広げながら気持ちも頭もスッキリし、達成感も味わっていくことで、片づけをすることが自然に心地よくなってくるはずです」と伊藤先生。ぜひそこを目指したいですね。■物の「帰る場所」をつくれば、子どもも片づけ上手に!人の集まるリビングは物も集まりやすく、ごちゃごちゃしがち。物には必ず「帰る場所」をつくることが大事だそうです。物の「帰る場所」、すなわち収納場所を決めるときのポイントは、用途が近い物をまとめること。たとえば、出かけるときに使う鍵や財布は近くにまとめる、つめきりは美容・衛生コーナーに置く…など、わかりやすく場所を決めておけば、どこにしまったかすぐに思い出せます。物の「帰る場所」をつくることは、子どもの片づけにも役立ちます。あらかじめ、おもちゃや文具の収納場所を決めておけば、子どもも自分で片づけやすく、「あのおもちゃがない~」「ちゃんと片づけないからでしょ」なんてやりとりも減らせるはず! こまごました文具などの収納には大きめの箱を用意してポイポイ入れられるようにしておくと、小さな子どもでもカンタンに片づけられます。■ダイエットと同じ!? 収納を増やすと物も増える物が増えて収納場所がなくなったとき、単純に「収納を増やせばいい」と考える人がいますが、伊藤先生はそれはやめたほうがいいといいます。というのも、収納を増やせば増やすほど、確実に物も増えてしまうから。これは「最近太ってきたな」と感じて服のサイズを上げると、体がそれに合わせてさらに太ってしまうのと同じ。ネコちゃんが教えてくれるように、「今ある収納に合わせて物の量やしまい方を調整することが先決」だそうです。収納のポイントは以下の3つ。・全部取り出す・取捨選択する・キレイに戻すまずは「全部取り出す」ことで、自分が何を持っているか把握が可能。次に、現在の収納状況を見つめながら「取捨選択する」ことで少しずつ自分の考えもまとまってきます。さらに、「キレイに戻す」ことで、物を探す時間も減らせ、時間にゆとりも生まれます。物が減れば、管理もしやすくなりますね。■家族みんながわかりやすく、使いやすいリビング収納とは リビングには家族のさまざまな物が集まるので、みんながわかりやすく、使いやすい収納にするのがポイントです。扉付きの収納棚なら、透明のプラボックスを使えば、中身がひと目でわかり、子どもでも取り出しがカンタン。扉が付いていないラック類であれば、色や形をそろえた不透明の箱などにラベルを貼って分類すると、スッキリ片づけられます。棚にしまうときは、文房具やメガネなど使用頻度の高い物は取り出しやすい位置に、出番が少ない物やシーズン物は奥のほうへ入れると使い勝手がアップ。詰め込み過ぎると取り出しづらくなるので、収納は容量の8分目くらいまでを目安に。取り出しやすいということは、「片づけやすい」、つまり「散らからない」ことにつながります。本にはこのほかにもキッチンや寝室などリビング以外の家の片づけアドバイスやクローゼットの収納術などが、マンガでわかりやすく紹介されています。空間心理カウンセラーの伊藤さんによる心理面からの解説も目からウロコで、これまでなかなか片づけられなかった人も、読めば少しずつ意識が変わると思いますよ! マンガでわかる片づけ ネコちゃんのスパルタおそうじ塾 卵山玉子 著 伊藤勇司 監修/WAVE出版 1,200円(税別)ある日とつぜん、飼い猫がおそうじ指南をはじめたら…?ネコのおそうじマスターが教える、2度と散らからないユニークなお片づけマンガ。みんなが幸せになるおうちを目指して、ネコちゃんが懇切丁寧にお掃除のコツを教えてくれます。役に立つだけでなく、ネコちゃんのスパルタぶり&可愛さのギャップで笑えて心がほっこりするお片づけ物語です。<卵山 玉子(たまごやま・たまこ) プロフィール>お片づけじょうずなマンガ家。アメブロ公式トップブロガー。愛猫との生活を描いた猫マンガ『うちの猫がまた変なことしてる。』『うちの猫がまた変なことしてる。2』(共にKADOKAWA)で人気を博す。挿絵に『シュウさま-保護猫カフェからやってきた3本足のモフ天使』(WAVE出版)、『イラストでわかる! ネコ学大図鑑』(宝島社)。・ ブログ「うちの猫がまた変なことしてる」 <伊藤勇司(いとう・ゆうじ) プロフィール>「片づけ心理の専門家」空間心理カウンセラー。日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー。魔法の質問認定講師。引っ越し業で働きながら心理学を学ぶ中で「部屋と心の相関性」に着目し、片づけの悩みを心理的な側面から解決する「空間心理カウンセラー」として2008年に独立。著書に『片づけは「捨てない」ほうがうまくいく』(飛鳥新社)、『部屋は自分の心を映す鏡でした。』(日本文芸社)、『あなたはなぜ、片づけられないのか?』(PHP研究所)がある。・ 伊藤勇司オフィシャルサイト
2017年09月07日田舎のお寺暮らし、猫、年上のお姉さん。オジロマコトさんの『猫のお寺の知恩さん』は、キーワードを羅列しただけでも好きな人にはたまらない世界観となっている。事実、これらのシチュエーションありきで動きだした物語なのだとか。「最初にテーマみたいなものを2行くらいでまとめて、先のことはあまり考えずに行きあたりばったりで描き始めました。先々の展開を考えてもそうじゃない方向へ行ってしまうことのほうが実際は多いので、大体いつもこのやり方ですね」都会育ちの須田源は、県外の高校に進学することになり、遠い親戚のお寺に下宿することに。そこで3つ年上の幼馴染み・知恩さんと再会し、高校生にはちょっぴり刺激的なひとつ屋根の下での生活が始まる。そのくらいの年頃だと2~3歳上の人がやけに大人びて見えるものだが、源の目にも知恩さんはいかにも“お姉さん”といった雰囲気に映る。しかしまだ20歳にもなっていない知恩さんは、しっかり者のようでいて少々抜けているところもあり、そのギャップがたまらない。行きあたりばったりという執筆スタイルは、作品全体に流れるゆったりとした空気感にも不可欠なものなのだろう。「季節感を大事にしたいので、たとえば夏だったら海に行ったり、花火を見たりするよなあ、とまず考えてみるんです。描きたいイメージが一枚の絵から物語に広がっていく感じですね。読者の方には、何かすごいことが起こってほしいと思われているんじゃないかといつも不安になりながら描いていますけど(笑)」家族とではなく友だち同士で海に行くのがちょっとした冒険だったり、休日に勉強会をしたり、部活でレギュラーに選ばれずこっそり傷ついたり……。日常を丁寧に紡いでいく物語は、たしかに大事件が起こるわけではないけれども、それらがかけがえのない日々であることを教えてくれる。セリフの少なさも、その美しさをより際立たせている。「口にするのは簡単だけど、実際は言わなかったりすることは意外と多いので、そこは絵でリアルに描きたくて。そのぶんキャラクターの表情を描くのに時間はかかってしまうのですが、セリフがないと読む人が自由に想像を膨らませてくれるので、それもまた面白いんですよね」『猫のお寺の知恩さん』知恩さんの無防備さに源とともにドギマギしつつ、昔ながらの質素だけど豊かなお寺暮らしや、自由すぎる猫たちとヘタレな犬に癒される、甘酸っぱい物語。小学館552円(C)オジロマコト/小学館オジロマコトマンガ家。主な作品に『カテキン』(全10巻)、『富士山さんは思春期』(全8巻)など。本作は2016年、TVBros.主催のブロスコミックアワード大賞を受賞。※『anan』2017年8月30日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2017年08月25日宇仁田ゆみさんのマンガ『パラパラデイズ』は、アニメの制作現場を描いた作品。自身の作品がアニメ化されたこともあり、その制作現場に興味を持つようになったという宇仁田ゆみさん。「みなさんすごく強くて聡明な方々で、心惹かれるものがあったんです。この人たちが働く世界として物語を構築していくなら、自分にももしかしたら描けるかもと思いました」『パラパラデイズ』の主人公は、10年少々キャリアがあり、作画監督を任された八嶋くん。いわゆるお仕事マンガは、新人が成長していく過程をメインにしたものが多いだけに、中堅の奮闘ぶりは、ある意味新鮮だ。「会社などで働いていると、自分は新人のつもりでもあっという間に下の人が入ってきますよね。ある程度仕事を続けているとどんな職業でもすぐにそういう立場になるし、そこからが仕事の本番のような気がするので、いろんな方の心に届くように描けたらいいなと思って、中間管理職的な主人公にしました」人に教えることが苦手だと思っている八嶋くんの言動や考え方に、思わず共感してしまう人も多いはず。「目の前にある仕事を自分でやってしまうのが一番早いのはわかっているけど、職場と自分の未来のために少し回り道をしなきゃいけないこともありますよね。かといって本当に時間がなくて自分で『おりゃー!』とやっつけてしまわないと、絶対に終わらないときも。そういうせめぎ合いや選択も描いていきたいです」キツいイメージのあるアニメの現場だが、登場人物たちの姿を通して働くことの意味を考えさせられる。「一日中好きなことと向き合って、収入や評価を得られる楽しさもありますが、好きなことによって心や体がむしばまれる可能性も。楽しさとつらさのバランスのとり方を、各キャラクターで匂わせられたらいいですね。アニメーターさんは基本的に作品ごとに職場や周りのメンバーが変わっていくので、その辺りも楽しみにしていただけたら嬉しいです」『パラパラデイズ』作画監督を任された八嶋くんの前に気になる絵を描く後輩が現れたり、尊敬する先輩が出戻ってきたり。夢を追うことの楽しさとつらさを丁寧に描いた奮闘記。小学館552円(C)宇仁田ゆみ/小学館うにた・ゆみマンガ家。アニメ化もされた『うさぎドロップ』、大家族ストーリー『よっけ家族』、子育てエッセイ『ソダテコ』、眠りがテーマのコメディ『ねむりめ姫』などがある。※『anan』2017年7月19日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2017年07月16日