いまは亡き十八代目中村勘三郎が2008年に始め、息子の勘九郎、七之助がその遺志を受け継ぐ形で続けられ、今年で4回目を迎える「赤坂大歌舞伎」。9月7日(月)の開幕を前に、勘九郎さん、七之助さんらが赤坂ACTシアターのロビーにて報道陣の取材に応じた。「“芸能の街”赤坂で歌舞伎を!」という勘三郎さんの思いから始まり、勘三郎さんの逝去後の2013年には勘九郎さんと七之助さんを中心に新たな1ページを刻んだ「赤坂大歌舞伎」。4回目を迎える今回は勘九郎さんによるユーモアあふれる糸繰り人形の舞踊「操り三番叟」、七之助さんが早変わりで七役に挑む「お染の七役」が上演される。七之助さんはこの赤坂での公演は「父が遺してくれた財産」と語り「魂を受け継いで一生懸命やりたい」と意気込みを語る。勘九郎さんも「父に感謝してもし尽くせない」と語り「芝居のこともそうですが、僕たちの前に『劇団☆新感線』さんが35周年公演(『五右衛門VS轟天』)をやられてて、ロックの次に三味線の音色が流れるというのを父も喜んでいると思います。そういうのをずっとやりたいと言ってたので」と笑みを浮かべた。会見に同席した坂東彌十郎は、2回目の赤坂では勘三郎さんと共演したが、勘三郎さん亡き後はこれが初めて。「僕が8歳で勘三郎さんが9歳の元旦に初めて会ったけど、僕はずっと勘三郎さんのファンでした」としみじみと語り、その息子2人の成長に目を細め「感慨無量です」とうなずいた。「操り三番叟」を披露する勘九郎さんは「この踊りはこちらもお客さんも肩の力を抜いて楽しめるので、その後にドンと大きな『お染の七役』という大きな演目が控えているので、気軽に楽しんでいただければ」と飄々とした表情。一方、『お染の七役』で自身2度目の七役に挑戦する七之助さんは「(坂東)玉三郎のおじさまに手とり足とりで一番習った演目であり、自分の中でも一番自信を持ってやれるので、忠実に、楽しんでやれたら」と語った。今回は二演目とも古典を持ってきたが、七之助さんは過去の演目、そして赤坂という普段とは違う土地柄、初めて歌舞伎に触れる観客も多いということも念頭に「ここで魅力を分かっていただけると、また次の公演でジャンルが広がると思うし、次は新作歌舞伎をという可能性も出てくる。ステップアップにつなげられたら」とさらに先を見据えた。最後にひと言、締めの挨拶の段になると、勘九郎さんと七之助さんは互いにその任を譲り合い、最後は報道陣の前でじゃんけんで決定!「男気を見せろ!」(勘九郎さん)、「いいから早く!」(七之助さん)…というすったもんだの末に、勘九郎さんが「こんな仲のいいメンバーでやってます(笑)。舞台上でも私たちも楽しみながら、みなさまにも楽しんでいただけたらと思います」と挨拶。さらに去り際には、勘三郎さんが部屋子として中村屋に迎え入れた“弟分”の中村鶴松を「鶴松は熱愛はないんですか(笑)?」といじるなど、終始リラックスした様子を見せていた。「赤坂大歌舞伎」は赤坂ACTシアターにて9月25日(金)まで開催。(text:cinemacafe.net)
2015年09月07日ブラザー販売は8月31日、インクジェットプリンタ「PRIVIO(プリビオ)」の新テレビCMと、YouTube公式専用チャンネルの開設を発表した。ともに、歌舞伎俳優の中村勘九郎さんと中村七之助さんが出演している。新CMは9月5日から全国でオンエアを開始し、YouTubeチャンネルは8月31日から公開中。同社では「伝統を守りながら新しい取り組みに挑戦する」という二人の姿勢に共感し、2014年から中村兄弟の二人をPRIVIOのイメージキャラクターとして採用。新CM「できる4色インク」篇では、CGで作った日本独得の鮮やかな世界に、両名が無地の和服で登場。勘九郎さんの「写真画質がキレイにできる!」、七之助さん「ブラザーなら、その上おトクにできる」の声と歌舞伎らしい見得とともに、舞台背景が次々と着物の柄に変化する。鮮やかな和柄の着物デザインは、コスチューム・アーティストひびのこづえさんによるもの。この豪華絢爛な着物と世界観、そして中村勘九郎さん、中村七之助さんの優美な所作で、ブラザーならではの色鮮やかさを表現したという。また、PRIVIOの新製品発表を記念し、同日YouTubeチャンネル「ブラザー販売 BrotherSalesJapan」にて、「中村ブラザー! TV」も公開。中村勘九郎さんと中村七之助さんが今話題のYouTuberになりきり、「やってみた動画」風にPRIVIOの使い方や画質について紹介する。現在公開されている動画は「PRIVIOセットアップ篇」と「第2弾スマホプリント篇」の2種類。また、第三弾となる「500枚プリント挑戦篇」は、8月31日の新製品発表会で公開収録の予定で、21時から同チャンネルにて披露されるという。新製品発表会の様子は別途レポートする。
2015年08月31日声優・中村繪里子による単独イベント「中村繪里子 Thank You Party」が、2015年9月20日(日)に東京・千代田区の科学技術館サイエンスホールにて開催されることが決定。チケットは、8月30日(日)の午前10時よりチケットぴあにて発売開始となる。11月8日(日)に品川ステラボールにて開催が決定している「中村繪里子 Thank You LIVE ら♥ら★ら♪なかむランド~Love♥Laugh★Live♪~」を前にして、このイベントでは本人による4thライブの振り返り上映やライブの裏話などここでしか聞けない内容が満載となる。○「中村繪里子 Thank You Party」イベント概要【日程】2015年9月20日(日) 17時30分開場 / 18時30開演【会場】科学技術館 サイエンスホール【チケット価格】3,700円(税別)【チケット販売】2015年8月30日(日)午前10時より「チケットぴあ」(Pコード:630-610)にて発売開始※チケットは1人2枚まで
2015年08月29日中村一義が9月11日(金)東京・LIQUIDROOMより東名阪ツアーを開催する。【チケット情報はこちら】ツアータイトルは「中村一義・バンドライブツアー RockでなしRockn’Roll 2015~海賊大宴会~」。バンドHermann H.&The Pacemakersの岡本洋平と平床政治、シンガーソングライターのヨースケ@HOMEらを迎えたバンド“海賊”によるライブツアー。また、ツアーでは新曲『大海賊時代』の初披露も予定されている。現在、同ツアーの特設サイトが公開中。チケットは発売中。■中村一義・バンドライブツアー RockでなしRockn’Roll 2015~海賊大宴会~9月11日(金)LIQUIDROOM(東京都)開場18:45 / 開演19:309月15日(火)umeda AKASO(大阪府)開場18:45 / 開演19:309月17日(木)名古屋クラブクアトロ(愛知県)開場18:45 / 開演19:30料金:前売り券 5,500円(スタンディング/税込/ドリンク代別)
2015年08月28日声優・中村繪里子によるライブ、「中村繪里子 Thank You LIVE ら♥ら★ら♪なかむランド~Love♥Laugh★Live♪~」の開催が決定した。開催日程は2015年11月8日(日)で、開催場所は品川ステラボール。チケット価格は1階スタンディング5,940円(税込)となる。チケットの先行受付は、イープラスにて行われている。■イベント開催概要【タイトル】中村繪里子 Thank You LIVE ら♥ら★ら♪なかむランド~Love♥Laugh★Live♪~【日程】2015年11月8日(日)16時開場 / 17時開演【会場】品川ステラボール(東京都港区高輪4-10-30)【チケット価格】5,940円(税込)【チケット先行受付】2015年8月15日(土)16:00~9月1日(火)23:59※チケットは1人4枚まで購入可能
2015年08月15日10月25日(日)より大阪城 西の丸庭園で『大阪平成中村座』が幕を開ける。『平成中村座』は、「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの方々に歌舞伎を楽しんでもらいたい」と十八世中村勘三郎(当時、勘九郎)が抱いていた長年の思いを2000年11月に東京・浅草で実現。以降、ニューヨークやベルリンなど海外公演も果たした。大阪は2010年以来5年ぶり3回目、前回と同様に大阪城を背後に控える抜群のロケーションで行われる。「大坂の陣400年記念 大阪平成中村座」チケット情報父勘三郎の遺志を受け継ぎ、今春、浅草で『平成中村座』を実現させた中村勘九郎は、「秋にまた『大阪平成中村座』が大阪城に戻ってきます。弟(中村七之助)と話し合ったわけではないのですが、 “中村座をもう一度建てたい”というふたりの共通した夢が、今年の4月に浅草で叶いました。しかも年内中に大阪でできるということで本当に幸せです。僕たちは一生懸命やるだけです!」と意気込む。演目は、「大阪城 西の丸庭園で上演させていただくということで、昼夜とも太閤様ゆかりのものを選びました」と勘九郎。昼の部は、出演者全員が顔をそろえる「女暫(おんなしばらく)」、舞踊と立ち廻りが楽しめる「三升猿曲舞(しかくばしらさるのくせまい)」、人情喜劇の「狐狸狐狸(こりこり)ばなし」を上演。夜の部は、勘三郎ゆかりの狂言「俊寛(しゅんかん)」と谷崎潤一郎作の「盲目物語(もうもくものがたり)」を上演する。こと「盲目物語」については「ずっとやりたかった演目」と勘九郎。「父が祖父から受け継いだ、中村屋にとっても大事な演目の一つです」とその思いを語る。そして「三升猿曲舞」と「盲目物語」では、ロケーションを生かした壮大な演出も見どころとなる。「『大阪平成中村座』をテーマパークのように楽しんでほしいですね。昔の芝居小屋のように靴を脱いで上がってもらいますし、江戸時代にタイムスリップできると思います」と勘九郎、現代に出現する江戸時代の芝居小屋の雰囲気を存分に味わってほしいと願う。また、勘三郎の目の部分をプリントしたものを劇場周辺18か所に仕込む“隠れ勘三郎”を大阪公演でも実施する。4月の浅草公演で大好評だったというこちら、“隠れ勘三郎”を探しながら劇場をくまなく回ることで、劇場そのものを堪能できる仕組みとなっている。『大阪平成中村座』は10月25日(日)から11月26日(木)まで、大阪城西の丸庭園 特設劇場で上演。チケットは発売中。
2015年08月07日平成2年に復活して以来、恒例となった東京・歌舞伎座の「八月納涼歌舞伎」。1990年、ともに30代だった十八世中村勘三郎と十世坂東三津五郎が主軸となり、若い俳優たちで創り上げた盛夏の歌舞伎興行だ。今年は勘三郎の長男・中村勘九郎と次男・中村七之助、三津五郎の長男・坂東巳之助が父たちの後を継ぎ、奮闘する。八月納涼歌舞伎 チケット情報「歌舞伎興行の無かった月に新しく創って、それを定着させるのは本当に大変なこと。子どもの頃から出させてもらって僕たちにとっても宝物のような興行です」と勘九郎。一部の『棒しばり』では次郎冠者をやる。大正時代、踊りの名手六代目菊五郎と七代目三津五郎が踊りの要である手を使わずに踊る趣向がうけ、その後勘三郎と三津五郎のふたりで度々上演され名コンビと博された。勘九郎は「巳之助くんとはいつか絶対やりたいと思っていましたが、こんなに早く叶うとは。やれる喜びと同時に、(父達がいない)悔しさもあります。大変思い出深い役なのでしっかり踊りたい」と気を引き締める。太郎冠者を勤める巳之助は「以前、父と1回やらせていただいた事があります。踊りは下半身が基礎ですから。本当に踊りが上手いと、下半身さえ動けば(手が使えなくても)上半身は勝手についてくると父もよく申しておりました」と思い出を語る。七之助は日本版“シンデレラ”と言われている『おちくぼ物語』で継母たちにいじめられながらも貴公子との恋を成就させる美しい姫役に。「一番楽しみなのは隼人くんとやることですね。かつて納涼では僕が一番若かったのに、ついにこういう時期が来たかと。お話は分かりやすいですし、最後がきれいに終わらないところが歌舞伎らしくていいですよ」。また、二部の『京人形』では京人形の精をやる。「操られているわけでもないし、人形振りとも違うので、自分なりに調べたりしています」と意欲を見せる。彫刻の名工・甚五郎は勘九郎が勤める。二部はもうひとつ『逆櫓』を上演し、勘九郎が畠山重忠に挑戦する。第三部の『芋掘長者』はしばらく上演が途絶えていたのを、十世三津五郎が振付けし直し、2005年の勘三郎襲名披露興行で45年ぶりに復活上演したもの。主人公の藤五郎を中村橋之助、その友達治六郎を巳之助の配役。「父が復活して世に出した作品を、今回は橋之助のお兄さんが上演してくださる。自分たち以外の別の役者の方にも演じてもらえることが息子として単純に嬉しいですね」と巳之助は言う。同じく三部の『祇園恋づくし』は4月に亡くなった中村小山三の遺言になったと話す勘九郎。「3月にお見舞いに行ったら、顔を見た途端『今度の八月、これやんなさいよ』って言ってたんです」。納涼歌舞伎への思いを勘九郎はこう話す。「苦しい思いも好きな思いも経験させてもらいました。父たちの精神を引き継いで、来年、再来年へと続けていきたいと思っています」。公演は8月6日(木)から東京・歌舞伎座にて上演。
2015年07月24日9月7日(月)より東京・赤坂ACTシアターで上演される「赤坂大歌舞伎」の製作発表会見が6月29日、都内で行われ、主演する中村勘九郎と中村七之助が出席した。【チケット情報はこちら】「赤坂大歌舞伎」は2008年9月、十八代目中村勘三郎の“芸能の街・赤坂で歌舞伎を!”というひと言からスタート。4回目となる今回の演目は糸操りの人形が三番叟を踊る、ユーモア溢れる舞踊『操り三番叟』と、主要人物七役早替りが見所の『於染久松色読販 お染の七役』。『操り三番叟』では中村勘九郎が、軽やかさと力強さを備えた品格ある舞いを繰り広げる。また『お染の七役』では、中村七之助が、2012年の平成中村座公演での初挑戦以来、2度目の7役に挑む。勘九郎は「初演からこの7年間、いろいろなことがありましたが、本当に早かったです。父が残してくれた財産のひとつである赤坂大歌舞伎を今年もできるという喜びでいっぱいです」と振り返った。七之助は「今回はある意味挑戦だと思っています。これまでの「赤坂大歌舞伎」は『狐狸狐狸ばなし』や『文七元結』『怪談乳房榎』など見ているだけで面白い、わかりやすい演目が必ずあったんですが、今回は両方とも古典です。この公演が好評をいただけたら、ACTシアターではこんな演目もできるんだという可能性が広がるので、一生懸命気を引き締めてやっていきたい」と意気込んだ。また赤坂ACTシアターについては「今回ふたつの演目をこの会場でやることが決まって、花道を作れることがわかった」(七之助)。「パルコ劇場やコクーンと違って、歌舞伎座で上演している歌舞伎を、そのまま演出を変えずに上演できる貴重な劇場です」(勘九郎)と語った。今回上演するふたつの演目について、勘九郎は「赤坂という土地柄、初めて歌舞伎を見るという方も多いと思います。最初に見たものが面白くないと、そのまま足が遠のいてしまう、だから面白いものを選びたい。そして、その上で古典を大事にしていきたいという気持ちは父から受け継いでいるので、このふたつにしました」と話した。七之助も「今回はとても演目で悩みました。色々話した結果こうなったんですが、『お染の七役』は早替わりで言うと、実は(前回演じた)『怪談乳房榎』より早くないし、ストーリーもそこまで複雑ではないんです。ではお客様に何を見ていただくかと言うと、7役をきちんと自分の中に入れて演じられるかどうか。個人的にも、「赤坂大歌舞伎」にとっても、これからの広がりがある公演だと思います」と語った。『赤坂大歌舞伎』は9月7日(月)から25日(金)まで、東京・赤坂ACTシアターにて上演。チケットは発売中。
2015年07月02日リーボックはこのほど、ブランドアンバサダーとしてモデル・タレントとして活躍中の中村アンさんを起用したことを明らかにした。ブランドアンバサダーに就任した中村さんは、学生時代からチアリーディングに取り組み、現在もクロスフィットトレーニングやランニングなど日常生活のなかにフィットネスを取り入れている。フィットネスを通して理想の自分を手に入れるために努力し、進化し続ける中村さん。その強さ、美しさは、フィットネスを通じて自らの可能性を最大限に高めるという同社のブランドメッセージ「Be More Human」とも重なる。その姿を通し、フィットネスで自分の可能性を引き出して進化させる喜びを発信していきたいという思いから、アンバサダーに中村さんを起用した。中村さんはアンバサダー就任について、「フィットネスがダイエットや減量目的のためだけではなく、『新しい自分を創るための努力』として捉えてもらえるよう発信していきたいです。これから、リーボックのブランドアンバサダーとして活動することが本当に楽しみです」と意気込みを語った。
2015年05月25日7月5日(日)より東京・新橋演舞場で上演される『新橋演舞場七月歌舞伎「阿弖流為」』。同作の制作発表が5月8日に行なわれ、市川染五郎、中村勘九郎、中村七之助が出席した。【チケット情報はこちら】同作は、2002年に市川染五郎が劇団☆新感線とタッグを組み上演した舞台『アテルイ』を歌舞伎化するもの。8世紀の日本、現在の東北地方にあたる蝦夷(えみし)の指導者、阿弖流為(あてるい)と、その蝦夷討伐に向かう征夷大将軍・坂上田村麻呂を中心に描いた物語。作を中島かずき、演出をいのうえひでのりが務める。初演と同じく阿弖流為役を演じる市川染五郎は「“歌舞伎NEXT”と銘打った今作、新しい演劇が誕生すると思っています。新しい演劇と言いましたが、決してやったことがないことをやるのではなく、歌舞伎400年以上の歴史を全て紐解いて、立ち回りや、テクニックなども掘り起こして料理したい。キーワードは“交ぜる”。新しいものと歌舞伎の手法、あらゆるものを交ぜ合わせた時の化学反応が起こることを目指していこうと思っております」とコメント。坂上田村麻呂役を務める中村勘九郎は「ずっと劇団☆新感線の舞台に出たかったので、こうして歌舞伎バージョンで参加できて本当に嬉しいです。初演も拝見したのですが、その時の染五郎お兄さんが本当に震えるほどにカッコよかった。阿弖流為と最終的には敵対する役なので、染五郎お兄さんと日々戦えることを誇りに、一生懸命務め上げたい」と意気込んだ。謎に満ちた蝦夷の女・立烏帽子役務める中村七之助は「兄は嬉しいと言っていましたが、僕は怖さでいっぱいです。というのも、僕もずっと新感線の舞台は見ていまして、もちろん初演も拝見しているのですが『こんなすごい人たちの中でよく芝居ができるな』って、染五郎お兄さんを尊敬していました。その舞台がこうして歌舞伎になって、自分が演じる・・・どうしようかなって思ってます(笑)。とにかくお客様に“歌舞伎化しないほうが良かった”と言われないように頑張りたい」と語った。演出のいのうえは歌舞伎化にあたっての見所のひとつに「阿弖流為と坂上田村麻呂が劇場の両花道で見得を切るシーン」と明かし「初演をご覧になった先代の市川猿之助さんに“ギャグを抜けばそのまま歌舞伎になるよ”とおっしゃっていただいたのが今でも心強い言葉として残っています」と話した。市川染五郎は「根拠はないですが、凄いものになると確信しています。13年前の自分より若く、もっと格好いいと今から想像しています。動員記録を作るつもりで、ハードルは高く置いてやります」と自信をのぞかせた。『新橋演舞場七月歌舞伎「阿弖流為」』は7月5日(日)から27日(月)まで、東京・新橋演舞場で上演。チケットぴあでは、一般発売に先がけていち早プレリザーブを5月14日(木)午前11時まで、プレリザーブを5月18日(月)午前11時まで受付中。
2015年05月12日『大坂の陣400年記念大阪平成中村座』が10月25日(日)より大阪・大阪城西の丸庭園内特設劇場で上演される事が決定。4月27日に東京・平成中村座浅草寺境内仮設劇場内で制作発表が行なわれ、中村勘九郎、中村七之助が出席した。同公演は、十八世中村勘三郎が、江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの人々に歌舞伎を楽しんでもらいたいという想いから2000年にスタートさせた舞台。大阪公演の開催は2010年以来5年ぶり3度目となる。勘九郎は「平成中村座というのは父、十八世中村勘三郎の夢でした。2012年に父が亡くなって、僕と七之助の夢は浅草に平成中村座をもう一度建てたいということでした。そこからこんなに早く平成中村座が建ち、そしてここで新たに大阪平成中村座の告知ができることを本当に嬉しく思っています。父は不思議な力を持っていて、父が愛すと、その愛のパワーを受け取った方が“この人のためなら”と物凄い力で動いてくれるんです。大坂の陣からちょうど400年という節目の年に、大阪平成中村座を大阪城西の丸庭園内でできるというのは本当に幸せなこと。一生懸命やりますのでよろしくお願いいたします」と意気込んだ。七之助も「関西テレビに父の友人がいるんですが、2010年に行った大坂平成中村座の千秋楽の時に、その方が父へ“また大阪で平成中村座をやってください”と伝えたところ、父は“わかった。俺が還暦になる時にもう一回大阪城でやるよ”と言ったそうです。今年は、父が生きていればちょうど還暦の歳。死してなお約束を守る父は凄いなと思います」と語った。演目は未定。勘九郎は「自分たちがやりたいものではなく、お客様が喜んでくださるような演目を相談して決めたいと思います」と語った。5月3日(日・祝)まで東京で行われている『平成中村座』では、会場内に勘三郎の「目」の写真を多数配置し、来場者に探してもらう「隠れ勘三郎」の企画が好評を博している。報道陣から大阪でも何か仕掛けを用意しているのかと聞かれると、勘九郎は「大阪公演でも隠れ勘三郎をやりたいと思っています。大阪の方はそういう仕掛けが好きだから、ほかにも色々考えます」と明かした。また七之助は大阪の印象について「父はよく“俺は大阪で育てられた役者だから、大阪は大好きなんだ”と言っていました。その大阪で、息子である私たちが大阪平成中村座として芝居ができることは本当に幸せなことです」と話した。『大坂の陣400年記念大阪平成中村座』は10月25日(日)から11月26日(木)まで、大阪・大阪城西の丸庭園内特設劇場で上演。
2015年04月30日4月2日(木)より東京・歌舞伎座で上演される「松竹創業120周年中村翫雀改め四代目中村鴈治郎襲名披露歌舞伎座四月大歌舞伎」。同公演の成功を祈願し、四代目中村鴈治郎、坂田藤十郎らが東京・浅草の浅草寺でお練りを行なった。【チケット情報はこちら】中村鴈治郎は今年の1月・2月の大阪・大阪松竹座で襲名披露公演を開催。今回、歌舞伎座で行なわれる公演で、四代目中村鴈治郎が東京に初お目見えする。お練りのあと行なわれた囲み取材には、四代目中村鴈治郎が出席。報道陣に自身の名前には慣れたかと聞かれると「なんとか(笑)。ただこれでおどおどしているようではダメですけどね。襲名してつくづく思うのは鴈治郎という名前の大きさですね。この名前はどこに行っても皆さん知っていてくださる。改めて凄いなと思っております」とコメント。さらに「初代はあまりにも伝説的な役者ですが、そこを意識しすぎるとプレッシャーにやられてしまう。二代目、三代目という自分が目に焼き付けてきた鴈治郎を、良い意味で追いかけていければと思います。どんな役をやっても光っていられるような役者になりたい」と抱負を述べた。新開場した歌舞伎座で襲名披露公演が行なわれるのは今回が初。公演に向けて意気込みを聞くと、「江戸とは違う上方の役者のにおいを出して、お客様にそれを感じていただければと思います。ただ、いかんせん歌舞伎座というのは大きな小屋。なので、お客様にはその大きさを感じさせない、空間を埋められるようなお芝居をできれば良いなと思っています」と語った。「松竹創業120周年中村翫雀改め四代目中村鴈治郎襲名披露歌舞伎座四月大歌舞伎」は4月2日(木)から26日(日)まで、東京・歌舞伎座で上演。チケットの一般発売は3月12日(木)午前10時より。なお、一般発売に先がけて、先行抽選プレリザーブを実施。受付は3月4日(水)午前11時から9日(月)午前11時まで。
2015年03月04日中村屋はこのほど、「スパイスデリ 新宿中村屋 純カリー粉」を発売した。同商品は、1927(昭和2)年に、日本で初めて純印度式カリーを発売したという中村屋本店のレストランで使用しているオリジナルブレンドのカレー粉。オリジナルブレンドのスパイスは、高温で焙煎(ばいせん)した後に、石壷でスタンピング(型押しのように上から突くこと)した。さらにスパイスを熟成させることで、深い香りとコクが引き出されるという。しっかりとした熟成感がありながら、コリアンダーとカルダモンの清涼感ある香りが楽しめるとのこと。カレーだけではなく、様々な料理にも使用可能。なお、本店のレストランではこのカリー粉以外も使用しているという。価格は430円(税別)。
2015年02月19日モデルでタレントのダレノガレ明美が2月4日(水)、映画『きっと、星のせいじゃない。』のプレミア試写会にイメージソングを歌う「AAA」の宇野実彩子、伊藤千晃、與真司郎らと共に出席。イベント後の取材で奔放なトークを繰り広げた。『きっと、星のせいじゃない。』と「GirlsAward」のコラボレーションでファッションショー付きの試写会として開催された同イベント。ダレノガレさん、宇野さん、伊藤さん、與さんらは、イベント終了後、別室で報道陣の取材に応じた。10代の若いファンで埋まった会場でのファッションショーということで「盛り上がって嬉しかった」と充実した表情を見せていたダレノガレさん。話題がバレンタインに移ると徐々に口調はヒートアップ!ダレノガレさんは「バレンタインに誰かにあげる予定は?」という問いに「普通です。普通に作らない。相手いないですもん…」とため息をつく。「AAA」のメンバーは毎年、女性メンバーが男性メンバーに手作りのチョコやケーキ、クッキーをバレンタインにプレゼントするそうだが、それを聞くと「私も(AAAの)メンバーにあげよっかな。私、『AAA』に入りたかったんですよ!」と突然の告白。その場の思い付きのリップサービスかと思いきや「(AAAの所属する)エイベックスに履歴書送ったくらい大好きなんです。まだ(返事が)ないですけど。私もA(=明美)だし」と本気であることを強調。與さんらの「ぜひ入ってください(笑)」という言葉に「新入生として!意外に歌えるし踊れます」と力の入ったアピールを繰り広げる。さらに、理想の男性に話が及ぶと「理想?亭主関白!」と即答。「上から来てほしい!私がオドオドしちゃうような人がいい。尽くしますよ!(チョコレートも)『いらねーよ』と言いつつ、陰で食べてくれるような人がいい。ドSがいいです」とまくし立てる。実際、バレンタインの思い出として、中学時代にサッカー部の先輩にあげたことを明かし「『いらねーよ』ってチョコを蹴られました。でも照れ隠しだと思います。(それを見て)『やっぱりこの人、好きだわ』って思った(笑)」と超ドMっぷりをあけっぴろげに語った。この日、同じく“ハーフタレント”として人気のトリンドル玲奈と歌舞伎役者の中村七之助の熱愛が報じられたが、ダレノガレさんはこの話題を振られるや「さっき盛り上がってました。私も乗りたい!」とノリノリ。さらに、自身の“熱愛”に関して「週刊誌に載る時、(証拠写真のない)文字だけだし、(相手も)知らない人ばかりで適当でムカつく!写真付きで書けよ!と思う。デートしている時『撮れよ撮れよ』と思ってるのに…。ああいう風にいつかなりたい!」と羨望を露わにしていた。『きっと、星のせいじゃない。』は2月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:きっと、星のせいじゃない。 2015年2月20日より全国にて公開(C) 2014 TWENTIETH CENTURY FOX
2015年02月04日俳優の中村雅俊と五十嵐淳子夫妻の三女でモデルの中村里砂が、芸能界デビュー1周年を迎えた。2010年にモデルデビューを果たし、女性誌『LARME』(徳間書店)のレギュラーモデルを務めるなど、ガーリー系女子の間で高い人気を誇っているが“2世”であることを公表したのはタレント活動を始めた1年前から。活動の場を広げたのも自らの意思で、「テレビに出演することも全部決まってから報告した」という。「最初は両親とも、すごく驚いていました」と話す中村が、芸能界デビュー後の変化や両親への思いを語った。<全身ショット>中村里砂、キュートなミニスカ&バニー風衣装2014年、両親の結婚記念日でもある2月1日から本格的にタレント活動をスタートさせた中村。1年間を振り返り「改めてデビューと言われると恥ずかしいですね」と照れ笑いを浮かべる。自身としては「モデル業に加えて、テレビという活動の場がひとつ増えた程度にしか捉えていなかった」というが、テレビ露出が増えることでファン層の変化や広がりを実感。「これまでのわたしを知らない人にも、常に新しいわたしを発信していけたら」という思いと旺盛なサービス精神から、最近ではバラエティ番組で家族とのエピソードやプライベートを明かして注目を集めている。「仕事が忙しい時には、お母さんが作るあたたかいごはんは、やっぱり嬉しいですね」と良好な親子関係を明かした中村。「すごく料理が上手なんですよ。ごはんも土鍋で炊くなどしてこだわっていて。特に和食がおいしいんです」と、母・五十嵐淳子の料理を絶賛した。また、2月1日は父・中村雅俊の誕生日だが、「プレゼントってあげたことがなくて…」とポツリ。「何をあげればいいかわからないんです。今年は渡せたらいいなと思います」と、娘としての顔ものぞかせる。家族のエピソードを語ることが増えたが、ここまで両親の力を借りることなく自らで道を切り開いてきた。“2世タレント”という言葉の裏に“親の七光り”という特権を見る視聴者は多いが、「自分のやっていることには責任を持ちたいし、やるからには1ミリも妥協したくない」と力を込める。もともと自立心は旺盛で、「(幼少の頃から)なんでも自分で決めたいタイプ。両親がダメといっても聞かない子だった」という中村。「小さい頃から舞台などは連れられて観に行く機会も多くて、役者の仕事をやってみたら、と言われたこともあった」というが、自らの意思でモデル業からスタート。「みんなでひとつのものを作り上げる作業が好き」だったこともあり、モデルの仕事を続けているうちに、俳優業にも自然と興味を抱くようになった。「両親とは進んできた道が違うから、自分はマイペースに」と語る中村。その大きな瞳からは、持ち前の自立心と、芸能生活2年目に挑む決意が感じられた。
2015年02月01日ブラザー販売は6日、同社のインクジェット複合機/プリンタ向けに、スマートフォン/タブレット用の無料アプリ「Brother 年賀状プリント」の提供を開始した。対応OSはiOS 7.0以降、Android 4.0以降。対応するインクジェット複合機/プリンタは、2009年モデル以降の無線LAN搭載モデル。Brother 年賀状プリントでは、テンプレートを選ぶ、写真を選ぶ、プリントする、という3ステップで年賀状を作れる。テンプレートは180種類以上が用意され、「妖怪ウォッチ」や「くまモン」、「ひつじのショーン」といったキャラクターのデザインも選べる。スマートフォンに登録してある連絡先情報を使って、はがきに宛先を印刷することも可能だ。また、対応するインクジェット複合機のスキャナ機能で年賀状を読み取り、Brother 年賀状プリントで管理する機能もある。合わせて、ブラザーのイメージキャラクターである歌舞伎俳優の中村勘九郎さんと中村七之助さんが出演するインクジェットプリンター「PRIVIO(プリビオ)」のCM第2弾として、「ここまできたか、ブラザー!年賀状篇」(15秒)を11月8日から全国で放映することも発表した。CMの映像などは、YouTubeのチャンネル「BrotherSalesJapan」で視聴できる。(c)LMYW2014(c) and TM Aardman Animation Ltd 2014
2014年11月06日1世紀に渡り親しまれてきた新宿の老舗食品メーカー「中村屋」が、新宿本店ビルの建て替えにあたり、新たに「中村屋サロン美術館」を開館する。10月29日のグランドオープンに先駆けた内覧会では、開館記念特別展「中村屋サロン―ここで生まれた、ここから生まれた―」がお披露目された。新宿中村屋ビル3階に設えられた中村屋サロン美術館は、展示室と多目的スペースを備えた約240平方メートルの文化芸術施設としてオープンする。白と赤の壁、木製の什器とレトロなランプが落ち着いた雰囲気。開館記念展は、中村屋から広まった近代日本の芸術潮流であり、また館名の由来ともなった「中村屋サロン」にスポットを当てる。荻原守衛、中村彝、高村光太郎、會津八一、中原悌二郎ら関連する作家による絵画、彫刻および書など約50点を集め、明治から昭和に掛けての芸術家達の文化交流の様相を提示した。中村屋の創業者である相馬愛蔵・黒光夫妻は芸術に深い理解を示した文化人である。愛蔵と同郷の彫刻家・荻原守衛(碌山)を中心に、中村屋には多くの芸術家達が自然と集い、その様子がさながらヨーロッパのサロンのようであったことから、夫妻のもとに開花した芸術潮流は「中村屋サロン」と呼ばれた。同館の染谷省三館長は、「ここ新宿中村屋で生まれ、発信された芸術文化は中村屋のアイデンティティーである。それを後世に伝え、また人々の文化的集いの場“サロン”となる美術館にしたい」と話す。本展の目玉となる作品が、萩原守衛によるブロンズ彫像『女』だ。不安定な膝立ちのポーズに秘められた躍動感を感じる一作であり、その造形美は必見である。同館の太田美喜子学芸員は、「美術史上ではよく知られた“中村屋サロン”の一般認知度の低下を食い止めるとともに、若者にその存在をもっと知ってもらいたい」と言い、若い世代の鑑賞者に向けて、出品作の中から中村彝の油彩画『小女』を推薦した。相馬夫妻の長女・俊子をモデルに制作された本作は、肺病に侵された画家とモデルの恋のエピソードで有名。俊子の強いまなざしときりりとした太い眉、頬にさす紅色の生命感が鮮烈で、どこか現代にも通ずる魅力を持った作品だ。その他、高村光太郎の『自画像』や、鶴田吾郎の『盲目のエロシェンコ』など有名作が出展され、コンパクトながら見どころの多い展覧会にまとめられた。かつて多くの企業美術館が立ち並んだ新宿。新たな新宿の芸術サロンとしての同館の今後に注目したい。【イベント情報】中村屋サロン美術館 開館記念特別展「中村屋サロン―ここで生まれた、ここから生まれた―」会場:中村屋サロン美術館住所:東京都新宿区新宿3-26-13 新宿中村屋ビル3階会期:2014年10月29日から2015年2月15日時間:10:30から19:00休館日:火曜日、1月1日(火曜が祝祭日の場合は開館、翌日休館)入館料:300円
2014年10月22日新橋演舞場「十一月新派特別公演」で上演される『京舞』の「劇中追善ご挨拶」に登場するゲストが決定した。「十一月新派特別公演」チケット情報同公演は、現在上演中の歌舞伎座「十月大歌舞伎」に続いて行われる、十七世中村勘三郎 二十七回忌、十八世中村勘三郎 三回忌追善興行。十七世、十八世ともに出演していた『鶴八鶴次郎』と、十七世が出演を熱望していた『京舞』を上演する。十八世の長男、次男の中村勘九郎、中村七之助が新派公演に初参加することでも話題となっている。『京舞』の劇中では追善ご挨拶があり、出演者の水谷八重子、波乃久里子、近藤正臣、柄本明、七之助、勘九郎と、故人にゆかりのゲストが登場、懐かしい思い出を語り合う。ゲスト出演者決定にともない、波乃久里子、中村勘九郎、中村七之助は連名で以下のコメントを寄せている。「今回の追善公演に、このような素晴らしい方々がゲストとしてお出になってくださることには、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。二人がいかに愛されていた俳優であったか、改めて実感しております。この公演がよい追善となるよう、またお客様に喜んでいただける舞台となるよう、一所懸命勤めます」『京舞』ゲストコーナー出演者1日(土)昼石井ふく子2日(日)昼竹下景子夜池畑慎之介☆※名前の後の星印は五芒星3日(月)昼笹野高史夜黒柳徹子4日(火)昼佐藤B作5日(水)昼石原良純夜ベンガル6日(木)昼上杉祥三夜大竹しのぶ7日(金)昼宮藤官九郎8日(土)昼山本陽子夜古田新太9日(日)昼熊谷真実夜辰巳琢郎※「琢」の字は正式にはもう一角、点のつく字10日(月)昼草笛光子11日(火)昼榎木孝明夜ラサール石井12日(水)昼司葉子夜広岡由里子13日(木)昼中村時蔵14日(金)昼いとうせいこう夜明石家さんま15日(土)昼上島竜兵夜中村橋之助16日(日)昼山川静夫17日(月)昼大村崑夜青木功18日(火)昼多岐川裕美夜江川卓19日(水)昼高橋惠子20日(木)昼串田和美夜立川談春21日(金)昼渡辺えり22日(土)昼永島敏行夜六平直政23日(日)昼大和田美帆夜石川さゆり24日(月)昼片岡仁左衛門夜井上八千代25日(火)昼新内仲三郎
2014年10月21日十七世中村勘三郎と、十八世中村勘三郎の追善興行が、10月の歌舞伎座、11月の新橋演舞場と2か月連続で行われる。しかも新派での歌舞伎俳優の追善興行は初の試み。そこで新派公演に初めて挑む中村勘九郎、中村七之助の兄弟に話を訊いた。歌舞伎と新派の連続での追善公演は、父である十八世の念願だったと語るふたり。幼いころから父や伯母の波乃久里子の舞台に触れてきた彼らにとって、新派も歌舞伎と同じく、非常に魅力あるものとして映っている。そんな新派について勘九郎は、「物語がストレートで非常に分かりやすい。特に朝ドラが好きな人にはドンピシャだと思いますよ」とアピールする。ふたりが今回主に演じるのは、新派の代表作のひとつであり、また十七世、十八世にも所縁が深い『鶴八鶴次郎』。厳しい芸の道を歩む男女の切ない恋物語であり、勘九郎いわく「キュンキュンくる芝居」。初役として勘九郎が鶴次郎を、七之助が鶴八を演じる。それぞれ役の核にしたいことを尋ねると、「うちの父の鶴次郎を観た時にも感じたことですが、少年っぽい純粋さですね。あとは鶴次郎独特の頑固さと優しさ」と勘九郎。また七之助は「やはり鶴次郎に認めて欲しいと願う心だと思います。恋心はもちろん、芸事への憧れが鶴八は強い。それは同じ芸事をやっている自分にも通じることで、いくら僕の本名が好きでも芸を嫌われたら、やっぱり自分を全否定されているような気持ちになると思うんです」と、役と自らをリンクさせ、分析する。父の死後、若くして中村屋を牽引することになったふたり。追善興行を前に、改めて十七世、十八世の偉大さを噛みしめている。「やっぱりうちの父は、観客だけでなく、スタッフや役者をも魅了する力、巻き込む力がすごかった。それは役者が必ず持っていなきゃいけない、大きな魅力だと思います」と勘九郎が言うと、七之助も「残念ながら僕は祖父の記憶がほとんどありません。でも先輩方の思い出話を聞くと、本当に愛された人だったんだなと。うちの父以上に人間っぽいというか。そしてそんな祖父や父のことは、僕たちが言うまでもなく、皆さま一人ひとりの胸の中に今もあると思います」と続ける。歌舞伎のため、また新派のために「僕らは魅力的なものをつくり続けなければいけない」と語る勘九郎。しかもこの追善興行は先代の思いも注がれている。舞台上のふたりを通して、十七世、十八世の姿をも感じられるであろう本作が、魅力的でないわけがない。「歌舞伎座十月大歌舞伎」は10月25日(土)まで上演中、「十一月新派特別公演」は11月1日(土)から25日(火)まで。ともにチケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2014年10月10日中村アン 秋冬イベント出演抜群のプロポーションにストレートな発言で人気急上昇中の中村アンさん。バラエティ番組にひっぱりだこの彼女はタレントとして活躍の幅を広げています。もちろん、本業ともいえるモデルのお仕事もノリにのっていて、彼女のオフィシャルブログによれば、8月~10月にかけて複数のファッションイベントに出演が決まっています。ヘビロテアイテムは?同ブログでは、彼女のプライベートをのぞき見ることができ、7月23日付けの記事ではヘビロテアイテムを紹介。「カシウエアの触りに病みつきです」と愛用品を大絶賛しています。また、私服も公開されており、同ブログ7月26日付け記事では、オーシャンパシフィックの水着写真が載せられています。「かわいいし 形がキレイだししっかりしてる」とモデルらしいコメントも。もう秋物ですトレンドの先取りがモデルの宿命。同ブログ7月27日付けの記事では、「and GIRL」の撮影で秋物の撮影をしたことを明かしました。スタッフが半袖のなか、長袖のトップスや厚手のパンツをスマートに着こなす姿はさすがプロ!モノトーンのシックなコーディネイトが秋らしさを誘っています。しかし、同日の私服はスイカ柄のワンピース。スタバのドリンクを片手にまだまだ夏を楽しんでいる写真がアップされています。【参考】・中村アン オフィシャルブログ
2014年07月29日資生堂ギャラリーは、昨年永眠したグラフィックデザイナー兼アートディレクターの中村真の没後初となる回顧展「中村誠の資生堂 美人を創る」を開催している。6月29日まで。本展では、資生堂のイラスト広告を写真広告へと転換させた中村の創作プロセスを、自宅に遺されていた記録写真や校正刷りポスターなどの未公開資料を交えながら展示。モデルに山口小夜子を起用した香水の広告など、数々のポスターも紹介する。デザイン評論家の柏木博、グラフィックデザイナーの佐藤卓と松永真を迎えてのトークショーも6月22日の14時より資生堂銀座ビル3階の花椿ホールにて実施(申し込み制)。中村は1926年岩手生まれ。東京美術学校(現・東京藝術大学)を卒業後し、49年に資生堂に入社。写真を用いた写真表現で頭角を表し、50年代半ばから80年代まで多くの広告を製作した。資生堂の宣伝部政策室長から顧問までを務め、国際グラフィック連盟などで幅広く活動し、93年に紫綬褒章受章。2013年6月永眠。【イベント情報】「中村誠の資生堂 美人を創る」展会場:資生堂ギャラリー住所:東京都中央区銀座8-8-3東京銀座資生堂ビル地下1階会期:6月3日から6月29日時間:11:00から19:00(日曜日は18:00まで)休館日:月曜日入場無料
2014年06月10日戦前のイラスト広告を写真へ資生堂ギャラリー(東京都中央区)で昨年永眠した中村誠氏の回顧展「中村誠の資生堂 美人を創る」が開催される。中村誠氏は資生堂の広告を数多く手がけてきたグラフィックデザイナーでアートディレクター。1949年に資生堂に入社してから戦前の資生堂のイラスト広告を写真広告へ転換させた人物として知られている。ただ単にイラストから写真へ変えただけでなく、その仕事内容は実に繊細なもの。中村氏は生前「計数に表現することのできない表情とか、雰囲気、空気感を大切にしてきた」と語っていた。資生堂が確立していた独自のイラスト広告の伝統を受け継ぎながら、製版の工夫、大胆なトリミングといった手法により広告を進化させていった。(画像はプレスリリースより)「一業、一社、一生、一広告」中村氏が築いたスタイルは他の人ではできなかったということは、こんなエピソードからうかがえる。「一業、一社、一生、一広告」、これは中村氏が企業デザイナーとして掲げていたモットー。「企業のアイデンティティーをビジュアライズするのがアートディレクターの仕事」と語っており、生涯、企業イメージの創出に力を注いだ。そんな実直な意識のもと生み出された広告だからこそ、見る人に深い印象を与えるものになったのだろう。中村氏の広告は国内だけでなく海外でも賞を得るなど世界的に高く評価されている。回顧展は2014年6月3日(火)~6月29日(日)11:00-19:00 (日曜のみ11:00-18:00) 開催される。【参考】・株式会社資生堂 プレスリリース(PRTIME)
2014年05月30日肉食・草食にはじまり、○○男子って言葉、たくさん生まれましたよね。草すら食べない、つまり恋愛に興味がない絶食系男子や断食系男子というのも話題になったっけ。あとはロールキャベツ男子やアスパラベーコン巻男子なんていうのも。でも、いくら○○系と区分けしても、その分類からはみ出してしまう人はいるもの。男性と話していて、この人、あえて言うなら何系なんだろう?と考えても、どうしてもぴったりくる言葉が思い浮かばない場合もあるんですよね。ところで、先日、女友達と飲んでいる時に、筆者も一度だけ会ったことがある彼女の上司の話になったのですが…その方、一見渋くてクールというかニヒルな印象で女性に興味がなさそうなのに、実は甘えん坊で女好き。しかも辛い食べ物や辛口のお酒が苦手でスイーツ大好き。飲みの席では甘いカクテルばかり飲んでいるという、見た目と中身のギャップが激しい人なのだそうです。友人いわく「ヤツはティラミス男子」とのこと。要は、外見はビターなのに中身は甘くてねっとりした感じ。これ、言い得て妙だわ。ティラミス男子…芸能人でいえば誰でしょうか。ニヒルな雰囲気といったら、江口洋介さんや北村一輝さん?甘えん坊かどうかはわかりませんが。的場浩司さんはスイーツ好きで有名ですが、渋いけれど熱い男という感じがするから、ティラミスよりは、ほろ苦くて濃厚なガトーショコラっぽいかな。と、チョコレートが2種類出てきたので、せっかくだから!現在放送中の月9『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)に登場するおいしそうなチョコレートを思い浮かべつつ、いろいろなタイプの男子を分類してみようと思います。・生チョコ男子甘くやわらかく、セクシー且つ高貴な雰囲気の人。そして、冷蔵庫のような特別な場所でしか暮らせない=生活感がないイメージがあります。例えば谷原章介さん?それから、ジャンルが違いすぎるので並列すると不思議な感じがしますが、GACKTさんもある意味そうかも。・オランジュショコラ男子いわゆる、ビターなチョコレートでオレンジピールを包んだフルーティーなチョコですね。少年っぽくて爽やかだけれど甘いだけじゃなく、ちょっぴり大人な部分もある。ってことで「ゴールド先輩」のCMでお馴染みの松坂桃李さんや、映画『私の男』に出演する高良健吾さんなんか、いいんじゃないでしょうか。・キャラメルガナッシュ男子上述の『失恋ショコラティエ』に出てきたチョコレート。チョコに生クリームとキャラメルクリームを加えたものなんだそうです。どこか危うい、罪な甘さを持つ男性…主演の松本潤さんはドラマでは三枚目の役を演じていますが、見た目のイメージから考えると、まさにキャラメルガナッシュ男子と言えそうです。独特の色気を持つ成宮寛貴さんもこのチョコっぽいかも。・抹茶トリュフ男子伝統を守りつつ、映画やドラマでも活躍する歌舞伎役者は、ずばり抹茶トリュフ系ではないでしょうか。中村七之助さんあたりは雅という言葉がよく合って品が良く、まろやかだけれど一癖ありそうなイメージ。梨園の方以外だと、今年公開の京都を舞台にした映画『舞妓はレディ』に出演する長谷川博己さんもこちらに当てはまりそうです。・柿の種チョコ男子チョコと見せて実は柿の種。甘くて辛くてしょっぱくて食感も楽しめる。面白くて器用で、どことなく軽そうなんだけれど、それだけでは終わらない何かを持っていそうな人…?ええと、俳優でありタレントでもある大泉洋さんとかユースケサンタマリアさんはこのタイプな気がします。とかなんとか、独断と偏見でかなりいい加減な分類をしてみましたが、意外と合っていると思いませんか?みなさんもこんな感じで、身の周りの男性陣をテキトーにチョコに当てはめてみたら楽しいかもしれませんよ。そして、バレンタインにイメージに合うチョコをプレゼントしたり。「エクレア男子」、「チョココロネ男子」、「チロルチョコ男子」など、新たなチョコ系男子が生まれたらいいなぁなんて、密かに妄想しつつ。(文=Kawauso)
2014年01月26日中村勘九郎と今井翼が初共演する舞台、新橋演舞場11月公演『さらば八月の大地』の製作発表が9月23日、都内で行われ、中村、今井をはじめ、檀れい、木場勝己ら出演者と、演出の山田洋次、脚本の鄭義信が会見に顔を揃えた。舞台『さらば八月の大地』チケット情報1944年の満州映画協会撮影所を舞台に、映画作りに情熱を燃やす日中のふたりの若者、助監督の張凌風(中村勘九郎)と撮影助手の池田五郎の厚い友情を描く作品。中国人女優・陳美雨に檀れい、満映理事長に木場勝己が出演する。会見では、勘九郎が今井との初共演にふれ「家族全員共演しているんです。弟(中村七之助)も妻(前田愛)も父(故勘三郎)も共演していて、僕が一番最後。今回、ガッツリ組まさせてもらいます」と意気込みを。今井は勘九郎について「お父様の雰囲気をすごく感じます」と話しながら、10代の頃に大河ドラマ『元禄繚乱』で勘三郎(当時は勘九郎)と共演したことを振り返り、「勘三郎さんから励みになる言葉をいただいて、得たものもたくさんある。息子さんである勘九郎くんと共演できるのは、とてもありがたいこと」とコメントした。満映のあった長春で少年時代を過ごしたという山田は「やがて松竹の撮影所に入ることになり、そこには満映帰りのスタッフもまだたくさんいた。たぶんあの時代と満映の撮影所の雰囲気は非常に似ているんじゃないかと思う。あの頃の僕の青春時代を想起しつつ、日本の戦争と敗戦という重い歴史を底に沈めるようにして作品を作り上げていきたい」、脚本の鄭は「人種とか民族とか、そういう壁を映画は軽々と乗り越えることができるのではないいかと僕は信じている。そういう意味で山田監督と今回ご一緒できて本当によかったと思う」と、それぞれ舞台への意気込みと期待を話した。公演は11月1日(金)から25日(月)まで。チケットの一般発売は9月25日(水)午前10時より。
2013年09月24日6月28日、東京・歌舞伎座新開場柿葺落「八月納涼歌舞伎」に出演する坂東三津五郎、中村福助、中村扇雀、中村橋之助、坂東彌十郎、中村勘九郎、中村七之助が揃いの浴衣に身を包み、歌舞伎座タワー5階の屋上庭園で制作発表会見を行った。歌舞伎座の建替え前は8月の恒例となっていた「納涼歌舞伎」。新しく開場した歌舞伎座で4年ぶりに復活する。三津五郎は「この納涼歌舞伎を引っ張ってくれた中村屋(勘三郎)は新しい歌舞伎座での納涼歌舞伎を楽しみにしていました。残念なことにそれは叶いませんでしたが、彼のいない穴を感じさせないよう、ここにいる7人で力を合わせて、一生懸命盛り上げていきます。どうぞご声援のほどよろしくお願いします」と挨拶。続けて福助が、「我々にとって、とても大切な興行です。勘三郎の兄さんも上から力を貸してくれることと思います。勘九郎と七之助が中村屋代表で力をいっぱい出してくれるでしょう。心の中では兄さんと一緒に勤めていきたいと思います」とコメントした。また、扇雀、橋之助、彌十郎もそれぞれ次のように語った。「まさか自分が『狐狸狐狸ばなし』の伊之助をやるとは夢にも思わなかった。新しい歌舞伎座で前へ前へと進んでいく私たちの姿をみなさんにお見せしたい」(扇雀)、「先輩方の情熱を間近でみて、芝居の面白さ、作り方を見てきました。その熱い思いを継いでいくのが、僕たちの使命であり、中村屋の兄貴への恩返しだと思っています」(橋之助)、「中村屋がいつも、“俺たちチームだから”と言ってました。中村屋が見ていたらどう思うか、OKサインもらえるかなって思いながら、今後は観客のみなさまからOKサインをいただけるよう懸命に勤めたい」(彌十郎)。勘三郎への想いを込めて意気込みを語る出演者たち。それを受けて勘三郎の息子である勘九郎と七之助は「納涼歌舞伎は父が楽しみにしていた公演です。いろんなものをやりたいという企画が本当に進んでおりました。今回は残念なことになってしまいましたが、父が歌舞伎座で一番最初に踊りたかった演目であろう、『鏡獅子』を七之助と交代で踊らせていただき、ほんとうに幸せです。父の意思と魂を引き継いで一生懸命勤めたいと思います」(勘九郎)、「みなさまがおっしゃってくださった想いは、空の上で父も喜んでいると思います。そして出られない悔しさもいっぱいだと思います。私もチームの一員として戦力になれるように勤めてまいります」(七之助)と話していた。公演は8月2日(金)から24日(土)まで、東京・歌舞伎座にて。チケットは7月12日(金)より一般発売開始。なお、チケットぴあではプレリザーブ先行を7月4日(木) 11:00より7月10日(水) 11:00まで受付。
2013年07月04日市川染五郎、片岡愛之助、中村勘九郎、中村七之助が出演する『明治座五月花形歌舞伎』が5月3日、東京・明治座で開幕した。明治座五月花形歌舞伎のチケット情報次代の歌舞伎界を担う若手花形役者がそれぞれ大役に挑戦するこの公演。初日は好天にも恵まれ、開幕前には出演者による初日の挨拶と、地元の小学生へプレゼントを贈るイベントが行われ、劇場前には大勢のファンが詰めかけた。染五郎は「(新開場した)歌舞伎座に負けじと、熱い熱い舞台を勤めます」と挨拶、七之助も「歌舞伎座より料金が良心的です!」とアピールし、公演への意気込みをみせた。昼の部は勘九郎が平家方の武将・斎藤実盛を演じる『実盛物語(さねもりものがたり)』で幕を開ける。平家に仕えながらも、元は源氏の武将だったことから密かに源氏再興を願う実盛。知勇にすぐれ、颯爽とした武将という役どころを勘九郎が好演。後半、子役との芝居でみせる優しいまなざしが勘九郎の人柄を表しているようだった。続いて、染五郎が美男の若旦那・与三郎を、七之助が妖艶な美女・お富を演じる『与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)』。ふたりが一瞬にして恋におちる“見染の場”が最初のみどころだが、染五郎、七之助ともに匂い立つような美しさで客席からため息まじりの声も。人気狂言に新たなカップルが誕生した。今回は、上演機会の少ない『赤間別荘』の場を盛り込み、与三郎が斬られる件も上演。全体的に物語がわかりやすくなるよう工夫されていた。夜の部は徳川慶喜が江戸を去る前日の出来事を描いた『将軍江戸を去る』。慶喜(染五郎)が水戸退隠を延期する予定だと聞いた山岡鉄太郎(勘九郎)が、一命をかけ慶喜を説得する場面が見せ場。染五郎は将軍に相応しい気品と大きさをみせつつ、憔悴し苦悩する姿を体現。対する勘九郎は言葉のひとつひとつに熱い思いを込めて力強く語り、緊迫感のあるドラマを作り上げていた。『将軍~』の後は、うってかわって華やかな舞踊『藤娘』。七之助が可憐な藤の精に扮し、恋する女心をしっとり愛らしくみせる。特に冒頭の幕開きは、歌舞伎ならではの目の覚めるような演出で観客を魅了。場面ごとにかわる豪華な衣裳も楽しい。最後は愛之助が水の中の立ち回りで大奮闘をみせる『鯉つかみ』。東京で上演されるのはこれが初めてとあって、鯉との格闘シーンに観客も大興奮。巨大な鯉から鯉の精に扮した愛之助が現れる趣向の宙乗りもあり、見どころ満載の舞台に拍手喝采だった。公演は5月27日(月)まで。チケットぴあでは一等席の当日引換券・一般及び学割チケットを発売中。
2013年05月08日信州・まつもと大歌舞伎『天日坊(てんにちぼう)』が上演中の長野・松本市で、7月15日、中村勘九郎、中村七之助、中村獅童ら歌舞伎俳優と、演出の串田和美が市内から松本城まで人力車で練り歩く登城行列を行った。中村勘九郎チケット情報登城行列は「松本城市民ふれあい座」と題し、まつもと歌舞伎を盛り上げようと市民らが名乗りをあげ行われたイベント。この日、沿道には38,000人(主催発表)が集まり、市内の松本郵便局前から出発した俳優に、盛んに声援や拍手を送っていた。勘九郎らも市民からの熱烈な歓迎ぶりに満面の笑みを見せ、握手やサインにも気軽に応じていた。松本城本丸庭園内に設置された特設舞台前には5,000人の市民が詰めかけ、「おめでとう 六代目勘九郎襲名」のアドバルーンが上がると、壇上から勘九郎も「すごい」とびっくり。司会進行役の串田が「(六代目襲名後の)勘九郎さんではまつもと歌舞伎は初めてです」と紹介すると「串田さんに言われるまで気づきませんでした」と勘九郎はすっかり松本に馴染んだ様子で語った。七之助は「みなさまの温かさを身にしみて感じています。松本はみなさんが(自分達と)一緒に芝居をやっているという感じです、心からそう思っています」と挨拶。獅童は「歌ってもいいっすかー?」と会場を盛り上げるも「今日は止めときます」とトーンダウン。すかさず串田が「きっと千秋楽の舞台で歌うんだと思いますね」とフォローし笑いを誘っていた。信州・まつもと大歌舞伎は、2008年、2010年に続き今年で3回目。『天日坊』は、河竹黙阿弥が初期に書いたと言われる『五十三次天日坊』をもとに、人気脚本家の宮藤官九郎が渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾に書き下ろした脚本での上演となる。ぴあの取材に応じたまつもと市民芸術館・芸術監督も務める串田は「観客や観客のいる街が一緒になって作る演劇がはっきり見えるのがすごい」と話す。また出演俳優が若いことや、宮藤の脚本目当てで「若い人たちがものすごく増えた」そうだ。串田は「歌舞伎の力って、古典だとかそういうのを超えて血の中にある芸能とかお祭りのようなもの。見た事がない人でも、知らない人でも騒ぎたくなっちゃう、知識と関係なく、ある敷居をとった時に突然自分たちのものになる。庶民が江戸時代に作った文化なんだなとここに来るとはっきりします」と力を込めて語った。公演は長野・まつもと市民芸術館主ホールにて7月18日(水)まで開催。
2012年07月17日歌舞伎俳優の・中村勘九郎、中村七之助、中村獅童が出演する「渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾『天日坊(てんにちぼう)』」の公開稽古が6月14日、東京・渋谷Bunkamuraシアターコクーンで行われた。コクーン歌舞伎『天日坊』チケット情報本作は、河竹黙阿弥が1854年に書いた『天日坊』をもとに、人気脚本家の宮藤官九郎が新たに脚本を執筆。それを串田和美の演出・美術により、実に150年ぶりに現在の歌舞伎として上演するもの。物語はふとした野心から将軍・源頼朝の落胤になりすました法策=後の天日坊(勘九郎)を軸に展開。悪事を重ねながら鎌倉を目指す法策は、旅の途中で出会った盗賊・地雷太郎(獅童)とその妻・お六(七之助)から思いもよらぬ自分の運命を知ることになる。宮藤の書いたセリフには「マジかよ」などの現代語と黙阿弥の七五調が混在し、その状態をさらにセリフでつっこんだりと、飽きさせない工夫が随所にある。また黙阿弥お得意の因果話に加え、化け猫退治や東海道への旅など盛りだくさんの要素をわかりやすくまとめている。串田の美術は整ったものではなく、手作り感を生かしたようなセット。衣裳やかつらは今までの歌舞伎で見慣れたものとはひと味違うデザインで面白い。音楽は歌舞伎で使う下座音楽は使わず、全編トランペットとエレキギター、ベースを使用。トランペットの音色と法策の心情がシンクロするような場面もあり、従来の歌舞伎では見られない新しい演出効果になっていた。この日の稽古前には会見も行われ、勘九郎、七之助、獅童と串田が登壇。勘九郎は「父(勘三郎)が18年前にコクーン歌舞伎を始めた時は“勘九郎”でしたから、その名でここに立てることはプレッシャーもあり、誇りに思っています」と挨拶。弟の七之助も「うちの父が『面白い!出来てるじゃん』って言ってました」と父・勘三郎も驚いたことを明かした。これを受け串田も「稽古場でやけに笑う人がいるな~、誰だよ」と勘三郎が様子を見に来たときのエピソードを披露。また、獅童は「僕は盛り上げ役ですから」と謙遜しながらも「七之助さんと毎日一緒にご飯を食べて、恋愛や芝居の悩みを相談してます。人生ってのは楽しいですよ」と話し、場を和ませていた。東京公演は同所にて6月15日(金)から7月7日(土)まで上演される。その後、「信州・まつもと大歌舞伎『天日坊(てんにちぼう)』として長野・まつもと市民芸術館主ホールにて7月12日(木)から18日(水)まで開催。チケットはいずれも発売中。
2012年06月15日臨場感のある演出や新しい趣向を取り入れ、毎回話題となっている「コクーン歌舞伎」。これまでも本火、本水、泥沼を使う演出や、椎名林檎の音楽、いとうせいこうのラップといった、従来の歌舞伎にはなかった要素が演劇的興奮を高め、多くの観客に支持されてきた。第13弾となる今年、河竹黙阿弥原作の『天日坊』を、人気脚本家・演出家の宮藤官九郎の脚本で上演する。『天日坊』は黙阿弥の初期の作品で、ふとした野心から将軍・源頼朝の落胤になりすました天日坊が、東海道を下る途中、出会った盗賊夫婦によって思いもよらぬ自分の素性を知ることになるという話。化け猫退治や盗賊たちの活躍も描かれ、当時の世相ともマッチし大当たりをとった舞台。幕末に初演されてから実に約150年ぶりの上演となる。4月27日、制作発表会見が行われ、出演の中村勘九郎、中村獅童、中村七之助と、演出・美術の串田和美、宮藤が登壇した。天日坊を演じる勘九郎は「初演からコクーン歌舞伎を支え、闘ってくれている串田監督、そして宮藤さんとご一緒出来るのは凄く嬉しいです。本当に賛否両論、大嵐の作品になると思いますが、それを楽しんでやりたいと思います」と挨拶。もうひとりの“カンクロウ”である宮藤は「今日は“カンクロウさん”と言われても、あっ俺じゃないなと思い、不思議な感じです」と場を和ませ、続けて「今回は150年位演じられていない歌舞伎が原作なので、これはいいなと。駄目だったら(原作の)黙阿弥のせいにできるなと(笑)。良いところは『そこ、僕変えたんです!』と言えるし」と相変わらずの宮藤節で笑いを誘った。コクーン歌舞伎に9年ぶりの参加となる獅童は「(今までは)現場で叱ってくれた勘三郎さんがいらっしゃいませんが、僕らの世代で引っ張って行かなくてはいけない。なんとしても面白くしたいと思います」と意気込みを語った。宮藤が初監督した映画『真夜中の弥次さん喜多さん』に出演経験のある七之助は「16歳で初めてコクーン歌舞伎に出させていただいた時に、手取り足取り教えてくださった串田さんと、映画でずっと一緒だった宮藤さん、ふたりの育ての親に囲まれてとても楽しみです」と話していた。「渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾『天日坊(てんにちぼう)』」は6月15日(金)から7月7日(土)東京・シアターコクーンにて開催。チケットは発売中。また、「信州・まつもと大歌舞伎『天日坊(てんにちぼう)』は7月12日(木)から18日(水)まで長野・まつもと市民芸術館主ホールにて上演される。チケットは5月5日(土・祝)より一般発売開始。
2012年05月01日東京・渋谷の劇場、シアターコクーンで1994年からほぼ毎年開催されている『コクーン歌舞伎』。第13弾となる今年は、幕末に初演されて以来、実に145年ぶりとなる河竹黙阿弥原作の『天日坊』を上演する。脚本は人気脚本家の宮藤官九郎が担当。襲名後、初の『コクーン歌舞伎』に出演する中村勘九郎が、4月某日、都内でインタビューに応えた。渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾「天日坊(てんにちぼう)」チケット情報物語はふとした野心から将軍頼朝の落胤になりすました法策(後に天日坊)を軸に展開する。悪事を重ねながら鎌倉を目指す旅の途中で、盗賊地雷太郎とその妻お六と出会い、思いもよらぬ自分の運命を知った法策。天下を狙い、若者たちが壮大な野望と純粋な希いを胸に疾駆する様を描いたもの。黙阿弥の処女作と言われている作品。勘九郎はタイトルロールの天日坊を演じる。宮藤の書いた脚本を読んだ勘九郎は「凄いですよ」と一言。「原作も面白いですけど、長いんでね。そこを宮藤さんが上手くまとめて、さらに宮藤さんの息吹満載になっています」。宮藤の脚本といえば、絶妙なセンスのセリフ回しも持ち味。「黙阿弥の精神や言葉のチョイス、勢いがプラスアルファされていて、かっこいいですよ、むちゃくちゃだけど(笑)。セリフも『マジかよ』とか出てきます。黙阿弥の魂を宮藤さんが『こういうことなんじゃねぇの?』って見せてくれた感じです」。勘九郎は勘太郎時代に宮藤が初めて歌舞伎の脚本を手がけた『大江戸りびんぐでっど』(2009年12月・歌舞伎座)にも出演しているが、『天日坊』は「もっとぶっ飛んでいる」そうだ。台本を読んだ父・勘三郎の「大変そうだね。大丈夫なの?」という感想を聞いて「うちの父が不安がるほどなのでこれは面白いぞ」と確信したそう。「賛否両論の嵐になると思います。でも僕は、これが歌舞伎かって問われても歌舞伎だって言いますよ。黙阿弥が生きていた時代はこれを“現代劇”として親しんでいた。七五調だって、日本人のリズムに合ったセリフをどうやったらかっこよくしゃべれるかを、黙阿弥も考えてこうなったんだと思います」。黙阿弥と宮藤は、生きている時代が違うだけで作家としての精神は同じ。だから固定観念に「囚われちゃいけない」と話す。とはいえ、演じる側にとってのハードルも高そうだ。「この台本をどう表現するか、感覚を研ぎ澄まして稽古をしないと」。『天日坊』のキャストは、勘九郎のほか、中村獅童、中村七之助ら次代の核となる若手歌舞伎俳優と、演出家で俳優の白井晃や大人計画の近藤公園といったジャンルを超えた個性豊かな俳優たちが揃う。観客の反応も気になるところだが、勘九郎は「喜んでいる顔や困惑している顔が見たい」と話す。「最近は何も考えずに観る人も多いと思います。考えなくてもいい芝居も多い。でも、悩んで観たほうが絶対面白いと思いますよ。よく判らなかったけど、何で涙が出るんだろうとか」。ふたりの“カンクロウ”がタッグを組み“みたことない歌舞伎”に挑戦する『コクーン歌舞伎』に期待したい。公演は6月15日(金)から7月7日(土)シアターコクーンで開催。チケットは4月22日(日)より発売開始。
2012年04月20日