女優の内田有紀(37)が10日、都内で行われたスイス・デザインメーカーの『FAB DESIGN ASIA』設立記者発表会に出席した。内田は今年1年を振り返り「芝居が楽しくて、自分にとって挑戦するようなことが多くてすごく充実してました」と満足げ。来年の目標は「健康第一」だといい、「年齢を楽しみながら重ねていきたい。かっこいい大人にもっとなれればな」と笑顔をみせた。【全身写真】シックなドレス姿で大人の色香漂う内田有紀また、イルミネーションデートの憧れを聞かれるも「ないですね」ときっぱり。「イルミネーション見て遊ぼうかなってのはもう過ぎました。『若いカップル楽しそうでいいね』って感じです」と苦笑い。好みのタイプについては、車好きとあって「安全運転な男の人。もう若くないので。穏やかなのがいいですね」を明かしていた。先月に一部週刊誌で俳優・柏原崇(35)とのデートが報じられていたが、さり際に尋ねられるもごまかし笑いで会場を去っていった。
2012年12月10日6月9日はたまごの日。こちらにちなんで都内で行われた「6月9日(たまごの日)直前 卵殻膜メディアセミナー」に、フリーキャスターでエッセイストの内田恭子がスペシャルゲストとして登場した。くしくも6月9日生まれの内田に、サプライズで巨大な卵型バースデー・ケーキがプレゼントされると「恐竜の卵みたい!」と大爆笑。材料に卵殻膜が使用された黄身部分をスプーンですくいながら「柔らかい~」と目を輝かせた。6月9日は、その数字が漢字の「卵」に似ていることから「たまごの日」として日本記念教会の認定を受けている。この日のセミナーは、そんな「たまごの日」にちなみ卵の殻の内側にある薄い膜・卵殻膜が持つ驚くべき機能性をより深く理解し、美に感心のある世の女性たちへの発信する目的に実施されたもの。この卵殻膜は、線維状のたんぱく質で、約20種類のアミノ酸で構成されている。その組成は、人間の皮膚や他の部位のアミノ酸組成と非常に近い特徴があり、美肌の鍵となる「III型コラーゲン」の生産を促進するなど、肌を内側から綺麗にする働きが期待されている。まさに、女性注目の素材である。36歳になる内田は「理想的なのは卵肌ですね。ツヤツヤで真っ白い肌は見ていても素敵。肌の調子がいいときは、メイクをしていても気持ちがいい」とコメント。しかし美肌を左右するコラーゲンの減少が35歳から始まると教えられると「あれ、ピーク過ぎてしまいますね……」と肩をガックリ。だが卵殻膜に出会う前は肌にコンプレックスがあったという、卵殻膜を使用したサプリメント「TO-II」を生み出した、アルマードの鈴江由美社長の「30代はお肌にとって大切な時期。卵殻膜の効能に気付くかどうかが、運命の分かれ道」との言葉に勇気付けられた様子だった。また「若い頃に比べたら、弾力がなくなっている感じがする」と肌の悩みを打ち明ける内田は、「ゆで卵を剥くときに、あるな~くらいに思っていたものにそんなにも重要な役割があったとは」と卵殻膜の持つ意外な力に驚き顔。「肌を誉められると、女性って自信が沸きます。女性を美しくすることは、元気な女性を増やすということ。社会貢献だと思って、卵殻膜をもっと世に広めていきたい」と意気込む鈴江社長。卵殻膜という力強い味方を得た内田も「年齢を重ねていく中で、肌がどういう風に変化していくのかが楽しくなった」と笑顔を弾けさせた。お問い合わせ: 卵殻膜のアルマード公式オンラインショップ
2012年06月13日強い母ちゃんに美しい母、たくましい“肝っ玉母さん”、優しいママ、厳しいお母さんなどなど母親も千差万別。もちろん映画の中で描かれる母親像もいろいろ。映画を観ながら本筋とは関係ないところで「うちの母親と同じこと言ってる!」とか「こんな母親の下で育ったらどうなってたかな?」なんて考えに浸る人もいるはず。シネマカフェのランキング企画「シネマカフェゴコロ ランキング5」ではこの1か月、「あなたが思う“理想の母親”女優」をテーマにアンケートを実施。国内外を問わず多くの作品を引き合いに、様々な女優にたくさんの票が投じられたが1位に輝いた理想の母は?結果を大発表!男女を問わず多くの支持を集めて“ベスト・マザー”の座を獲得したのは、還暦を過ぎて尚、その美しさに全くかげりを見せない吉永小百合。2008年に公開され、愛情深い一家の母を演じた映画その名も『母べえ』を始め、これまでに数々の作品で魅力的な母親を演じてきた。60代以上のサユリストからは「理想の“母親”だなんてけしからん!理想の“女性”だ!」との声が挙がるかもしれないが、吉永さんよりもひと回りからふた回り下の50代、40代の男性からの票が多数集まった。一方で興味深いのは比較的若い30代の女性からの支持が高い点。「素晴らしい人だと思うから」(30代・女性)という声に代表されるように、同じ女性として「こうありたい」と思う憧れの女性と言えそう。今秋公開の主演作『北のカナリアたち』ではまさに母のような愛情で教え子たちを包み込む教師を演じており、完成が待たれる。続いて第2位には八千草薫がランクイン。近年では母親役だけでなく愛情豊かな祖母役を演じることも多いが、80歳を過ぎて尚、多くの演出家や監督からのオファーが途切れることがないのは八千草さんにしか出せない優しさ、気品があるからこそ!「おしとやかさの中に強さがある」(50代・男性)、「良妻賢母そのもの」(30代・女性)と多くの票を集めた。3位に入ったのは数多くのドラマで明るく子供たちを励ます母親を演じてきた黒木瞳。“かわいいお母さん”の代名詞とも言える存在で、こんな母親がいたら反抗期なんてなかったのに、なんて感じる人も多いのでは?「肩肘張らずに、自然体で生きている感じがステキです」(40代・男性)、「いつも笑顔を絶やさないから」(30代・女性)といった声が多く寄せられた。そして、公開中の『わが母の記』で認知症を抱えつつも息子との絆を繋ぎ直そうとする愛情あふれる母を演じ、絶賛を浴びている樹木希林が第4位に。何と言っても樹木さんの魅力はその器の大きさ。映画撮影中のエピソードにとどまらず、プライベートでのさまざまな出来事に対する姿勢などを含め、ドンと構えて動じないその姿に“強く、包容力のある母親像”を見る人が多数!「酸いも甘いも経験してそう」(20代・男性)、「物事の捉え方、対応の仕方が素晴らしい」(30代・女性)という声が多かったが、20代、30代の若い層を中心に支持を集めたというのも興味深いところ。樹木さんという“母”を持つ内田也哉子&もっくん(本木雅弘)夫妻がうらやましい!ここまで日本人の女優が並んだが、唯一、海外の女優でベスト5に入ったのはアンジェリーナ・ジョリー。ブラッド・ピットとの間に生まれた子供たちや養子の母として世界中を駆け回る姿に「カッコイイ母親」(30代・男性)、「究極の美しい母」(20代・女性)などといった称賛と羨望の声が寄せられた。プライベートでの母親っぷりに注目が集まりがちだがオスカー主演女優賞にノミネートされた『チェンジリング』を始め、これからまさに母親になろうとする妊娠中の女性を演じた『マイティ・ハート/愛と絆』など、女優としても“母”の顔をしっかりと見せてくれているのでこちらも要チェック。ランク外にはやはりCMの力のすさまじさというべきか、ソフトバンクのCMに“母”&“祖母”役で揃って出演している樋口可南子と若尾文子、今年のアカデミー賞で2度目の主演女優賞に輝いたメリル・ストリープ、意外なところでは「情熱的でものごとをはっきりというところがいい!」といった意見を集めた歌手の和田アキ子など多彩な顔ぶれが並んだ。いろいろな母親像が挙げられたが、全体的に子供を温かく見守ってくれる包容力のある母親像を理想とする向きが多い結果に。さてあなたは誰を理想として子育てに奮闘する?「“理想の母親”女優」ベスト51位:吉永小百合2位:八千草薫3位:黒木瞳4位:樹木希林5位:アンジェリーナ・ジョリー次回の「シネマカフェゴコロランキング5」のテーマは「“ダメ男”が似合う俳優は?」。こちらもぜひ、ご応募ください。「シネマカフェゴコロランキング5」『母べえ』通常版発売・販売元:松竹株式会社 映像商品部価格:3,990円(税込)発売中© 「母べえ」製作委員会■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開ツナグ 2012年10月6日より全国東宝系にて公開わが母の記 2012年4月28日より全国にて公開© 2012「わが母の記」製作委員会■関連記事:“母の日”サプライズで義理の息子・本木雅弘登場に樹木希林、感激!宮崎あおい、原田作品は「大変だと聞いていた」タレ込みの犯人は堺雅人?桐谷美玲、綾野剛と遠距離カップル役で『新しい靴を買わなくちゃ』パリ撮影に挑戦!紫綬褒章受章の役所広司を宮崎あおい、樹木希林ら女優陣が花束で祝福『わが母の記』宮﨑あおい「家のいろいろな所から声が聞こえる感じがいい」
2012年05月28日12月に東京で開催される「MICHAEL JACKSON TRIBUTE LIVE」にR&Bシンガー・松下優也の出演が決定した。MICHAEL JACKSON TRIBUTE LIVEのチケット情報本公演は、幻のライブとなった「THIS IS IT」にバックダンサーとして抜擢されたケント・モリ、マイケル・ジャクソン自身から絶大な信頼を得ていた振付師のトラヴィス・ペインらが出演。さらにグループとしての来日パフォーマンスは1973年のジャクソン5日本ツアー以来、実に38年ぶりとなるジャクソンズが出演する予定で、大きな話題となっている。このビッグイベントへの出演が新たなに決定した、R&Bシンガー・松下優也は、自他ともに認めるマイケル・ジャクソンの大ファン。「大好きなマイケルのオフィシャル・トリビュートライブに出演が決まって本当に嬉しいです。自分がどの曲を歌うことになるのか、今からとても楽しみです」と公演に向けての意気込みを語る。「MICHAEL JACKSON TRIBUTE LIVE」は、12月13日(火)・14日(水)に東京都・国立代々木競技場 第一体育館にて開催。チケットは発売中。また松下優也は、クリスマスイブに地元・大阪でスペシャルライブ「Live 2011 〜Christmas Live @ Hometown〜」を開催。チケットの一般発売は、11月19日(土)10:00より開始となる。
2011年11月18日先週の日曜日、6月19日は父の日。「ありがとう」と言葉で伝えた人、プレゼントを贈った人、一緒にお酒を酌み交わした人などなど、父親への感謝の思いの伝え方は人それぞれ。小学校の中には、父の日を“父親参観日”として普段は見られない子供たちの学校での姿を見てもらう日にしているところもあるとか。そういえば、子供の頃の参観日に父親が来るのは嬉しかったり恥ずかしかったりしたもの。よそのお父さんと心の中で比べ「○○ちゃんのお父さん、かっこいい!」、「うちのお父さんはちょっとダサいなぁ…」なんて思ってた人もいたのでは?読者のみなさんの心の内を投票&ランキング形式で解き明かす「シネマカフェゴコロ ランキング5」では父の日にちなんで、俳優、タレント、著名人の中から「あなたが憧れる理想の父親像」の投票を実施!その結果を大発表。これぞオヤジ!というベテランから意外と若いパパまで多くの票が集まったが…。栄えある“理想の父親”No.1に選ばれたのは、明るいキャラクターで幅広い活躍を見せる所ジョージ!肩の力の抜けたゆる〜い感じで人生を楽しみつつ、時折、ユーモアと毒の効いた鋭い発言もあり、厳し過ぎず、甘すぎない父親と言えそう。お子さんとのCMでの共演経験もあり、父と子の関係性も理想的。「すごく自由な感じだけど、人生を楽しんでいてしっかりアドバイスをくれそうだから」(30代・女性)、「遊びは得意ですし、話も聞いてくれそう。一緒にいて楽しくて安心感もある人」(30代・女性)など、多くの女性の票を集めた。一見、お気楽そうだけど、この人に付いていけば大丈夫という気にさせてくれそう。2位以下は混戦を極めたが、アタマ一つ抜け出したのは新米パパ、オダギリジョーが見事ランクイン。この春に、妻で女優の香椎由宇との間に第一子(男児)が誕生したばかりのオダギリさん。このほど公開された映画『奇跡』でも主人公の「まえだまえだ」の2人の父を演じているが、こちらでは音楽の夢を捨てきれずに離婚してしまい、その後も息子から少し呆れられつつも愛されている、というタイプの父親。「しょうがないなぁ…」と思いつつも、一緒にいると楽しそう。実際のオダギリさんがどんな父親なのかは謎に包まれているが…。3位にはこちらも既婚で実際に父親である藤木直人が入った。俳優としてはパパというより恋人としてのイメージの方が強そうだが、トーク番組などで垣間見える素顔から、“良いパパ”っぷりを読み取ったファンも多いよう。「小さい子の手を引くパパという感じがリアルに似合いそう!」(20代・女性)と“パパ俳優”としての需要も高そうだ。若めのパパが2位、3位と続いたが4位は王道の厳しくダンディなオヤジ!高倉健がランクインした。「貫禄があり言われたことに納得すると思う」(30代・女性)、「男らしさと懐の深さを感じる」(40代・女性)などといった声が多数。昔ながらの…というか、いまでは絶滅危惧種となってしまった、黙して語らずの頑固オヤジは男性、女性にとっても理想と言えるのかも?娘が嫁いでゆく日にも何も語らず、こっそりと涙をぬぐう…そんな父親はいかが?第5位は渋さと若々しさを兼ね備えた渡辺謙。ハリウッド挑戦など「自分をしっかり持っていて、スキルアップを常にしてる」(50代・男性)と、常に向上心を持って進んでいく姿に理想の父親像を見出した人が多かったよう。背中を見て、付いて行こう!と思わせる引力を持っていそう。ほかにはドラマでタイプの異なるいくつもの“パパ”を演じてきた田村正和や佐藤浩市らが上位に。上位は日本人の独占状態だが、ハリウッドスターではブラッド・ピットが最も多くの票を集めた。さて、あなたの理想のパパは誰?これから結婚する人は、いずれ子供が生まれ、結婚相手がいずれ父親になったときにどんなタイプの父親であってほしいか、という視点から考えてみても楽しいかも。「あなたが憧れる理想の父親像」ランキング1位:所ジョージ2位:オダギリジョー3位:藤木直人4位:高倉健5位:渡辺謙ちなみに、7月のテーマは「あなたが“胸キュン”したジブリキャラクターは?」。こちらもぜひご投票ください。「シネマカフェゴコロランキング5」■関連作品:トイ・ストーリー/トイ・ストーリー2 3D 2010年2月6日より2本立てにて全国公開© DISNEY / PIXARシャンハイ 2011年8月20日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 TWC Asian Film Fund, LLC. All rights reserved.奇跡 2011年6月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011『奇跡』製作委員会劇場版TRICK(トリック) 霊能力者バトルロイヤル 2010年5月8日より全国東宝系にて公開© 2010「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」製作委員会■関連記事:まえだまえだ、大先輩・樹木希林のアドバイスも知らんぷり「だって子供やもん!」【シネマモード】あなたはどこに注目する?是枝監督最新作『奇跡』まえだまえだインタビュー素で魅せる!是枝監督を唸らせた奇跡の主演デビューシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第15回)憧れるリアル父親俳優は?本木雅弘&内田也哉子の娘が祖母・樹木希林と共演親は渋ってた…?
2011年06月27日是枝裕和監督の最新作『奇跡』が6月11日(土)に全国で公開され、東京・新宿バルト9では是枝監督をはじめ、主演を務めた小学生漫才コンビ「まえだまえだ」の前田航基と旺志郎、大塚寧々、樹木希林が登壇する初日舞台挨拶が行われた。緊張しているのか、はたまた余裕なのか…マイペースに舞台挨拶をこなす前田兄弟に対し、樹木さんは「普段からうるさかった。大人として『漫才だって“間”が大切でしょ』って真剣にアドバイスしたんだけど、全然聞いていない」とお説教。しかし航基くんと旺志郎くんは「だって、僕ら子供やもん」と日本映画界が誇る名女優を手玉に取っていた。2人が演じるのは、両親(大塚さん&オダギリジョー)の離婚によって離れて暮らす兄弟という役どころ。「博多と鹿児島をそれぞれ出発する、九州新幹線の一番列車がすれ違う瞬間を目撃すると、奇跡が起こる」。そんなうわさを聞きつけた兄弟が、もう一度家族の絆を取り戻そうと大冒険に出かける。是枝監督は「まさに奇跡的な出会いに支えられた、素敵な映画に仕上がった。僕らの体験をスクリーンを通して感じてもらえれば」。前田兄弟には台本を見せずに、「周りの大人の役者さんに付き合ってもらいながら、その時間を楽しむ子供たちの自然な表情を引き出すことができた」と独特な演出方法を語った。また、撮影前に樹木さんから「大人は“背景”なんだから、サラッと描いてくれればいい」とアドバイスがあったといい、「おかげで子供たちの目線やバランスが、自分の中でハッキリした」とベテラン女優に最敬礼だ。「子供たちが本当にキラキラして、暖かな眼差しにあふれた作品だと思う」と語るのは、母親役の大塚さん。そんな美しい“お母さん”に航基くんは「(本番前)やらなきゃいけないことがたくさんあるはずなのに、僕らとトランプやUNOで遊んでくださった」とデレデレ…と思いきや、「家族でケンカするシーンは、すごく怒っていて怖かった。1分前まであんなに穏やかだったのに、人ってこんなに変われるのかってビックリしました」とその豹変ぶりに驚きを隠せない様子。旺志郎も「さっきまでの優しさはどこいってん!」とツッコミを忘れなかった。そんな大人の怖さ(?)を学ぶ機会にもなった本作が、なんと韓国、台湾、スペインなど世界13か国で公開されることが決定。これには航基くんも旺志郎くんも童心に返って大喜び。是枝監督も「待っていてくれる人が世界中にいるのは、大きな励み」と笑顔を見せた。最後は特製の巨大クラッカーでヒットを祈願し、全国公開が始まった本作の門出を祝った。『奇跡』は新宿バルト9ほか全国にて公開中。■関連作品:奇跡 2011年6月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011『奇跡』製作委員会■関連記事:【シネマモード】あなたはどこに注目する?是枝監督最新作『奇跡』まえだまえだインタビュー素で魅せる!是枝監督を唸らせた奇跡の主演デビューシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第15回)憧れるリアル父親俳優は?本木雅弘&内田也哉子の娘が祖母・樹木希林と共演親は渋ってた…?是枝裕和監督の最新作!!『奇跡』完成披露試写会に50組100名様ご招待
2011年06月13日「最近のお勧めは?」と尋ねられると、きまって私は『奇跡』と答えています。ここまで勧める相手を選ばなくて良い作品も珍しい。映画好きでいろいろ深読みするのが好きな人にも、わかりやすさを求める人にも、悪い人が登場する作品が嫌いな人にも、淡々としすぎている作品は眠くなってしまうから苦手という人にも、男性にも、女性にも、子供にも、大人にも、きっと気に入っていただける作品なのですから。主人公は、両親の離婚により、母の実家のある鹿児島と父の故郷である福岡へと、離れ離れになった兄弟。九州新幹線が全線開通するその日にだけ出会えるという奇跡を探しに、友達を引き連れて、兄弟は再会&奇跡探しの小冒険へと旅立つのです。主人公の兄弟を演じるのは、小学生兄弟漫才コンビ・まえだまえだ。面白トークと、自然な演技が素晴らしいことといったら。もともと、“わざとらしさ”“あざとさ”という手垢のついていない、近年まれに見る子供らしさと芸達者ぶりには感心していましたが、さすが、世界の是枝監督が注目するだけのことはあります。オーディション中に出会った彼らのために、プロットを大きく書き換えたとのエピソードも。おかげで、何度彼らのやりとりに大笑いしたことか。とにかく楽しく、さらには心動かされるシーンも数多く、とことん良質な作品ですから、きっと誰にでも満足していただけるはずです。本作は決して子供映画ではないのですが、子供の輝きが肝になっていることは間違いありません。それを実現させたのは、芸達者なベテランたち。オールスターキャストとも言える、贅沢な配役にも注目ですが、個性豊かな俳優陣がオーラを放ち過ぎてしまうと、主役の子供たちにも影響が出る可能性が。ところが、そんな心配を払拭するかのような一言を、監督に対して放った人がいたそうです。「今回は子供たちが主役の映画なんだから、アップなんていらないからね」。これを言ったのは、祖母役の樹木希林さん。『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』、是枝監督の『歩いても 歩いても』での母親ぶりも素晴らしく、いずれの演技でも女優賞を受賞しています。彼女はいま、私にとって最も気になる女性のひとり。夫(内田裕也)の逮捕騒動の際に行われた、あの堂々とした会見に、シビれた人も多いはず。「本当の謝罪は本人から頭を下げてもらいたい。籍を入れた責任上、どうするかを考えながら生きたい。夫ひとりだけ、奈落の底に落として、自分だけ保身ということはしません」と語ったのを耳にしたとき、夫よりも、彼女の方がよほどかっこ良く“ロック”している人だったんだと気づきました。夫が勝手なことをやっていられたのも、彼女がいたからだったはず。そんな彼女のかっこいい精神が言わせたのが、「アップなんていらないからね」という言葉だったのでしょう。是枝監督だって、誰かに言われなくては、大物ばかりを前に悩んでしまったかもしれません。女優なら、どんな状況でも自分が引き立てられたいと思うものだとばかり思っていましたが、作品のために自分を抑えてベストを目指すというのもなるほど、女優魂。子供たちの奇跡のような演技だけでなく、かっこいい樹木さんの姿も、ぜひ『奇跡』で堪能してみてくださいませ。『奇跡』は6月11日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:June Makiguchi)■関連作品:奇跡 2011年6月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011『奇跡』製作委員会■関連記事:まえだまえだインタビュー素で魅せる!是枝監督を唸らせた奇跡の主演デビューシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第15回)憧れるリアル父親俳優は?本木雅弘&内田也哉子の娘が祖母・樹木希林と共演親は渋ってた…?是枝裕和監督の最新作!!『奇跡』完成披露試写会に50組100名様ご招待まえだまえだが是枝裕和最新作に主演!大塚寧々&オダギリジョーが両親役
2011年06月08日子供たちはいま、自分たちがこれ以上ない絶景を望む場所に立っていることを気づいているだろうか?いや、気づく必要なんてないのかもしれない。そんなことは気に留めず、彼らは隣の友達と些細なことで泣いたり笑ったりしながら、必ず起こるに違いない“奇跡”を信じて歩き続ける――。ドキュメンタリーを思わせる瑞々しさで、現代版『スタンド・バイ・ミー』とでも言うべき子供たちの旅を切り取った、是枝裕和監督最新作『奇跡』。主人公の兄弟を演じるのは、小学生の兄弟漫才コンビとして活躍する「まえだまえだ」の前田航基と旺志郎の2人。ひと夏の冒険を経て、彼らが得たものは――?航基「是枝監督の説明って、ホンマだいたいなんです(笑)」両親の離婚により離れて暮らす航一(航基くん)と龍之介(旺志郎くん)。もう一度、家族4人で元通りに暮らしたいと願う航一は学校で、まもなく開通する九州新幹線のあるうわさを耳にする。博多と鹿児島をそれぞれ出発する一番列車がすれ違う瞬間を目撃すると、どんな願いも叶うというのだ。奇跡に立ち会うべく航一と龍之介は旅の計画を立てるが…。何より、子供たちの自然な演技が素晴らしい本作。2人揃って映画に出演するのは初めてだったが、役柄や演技について航基くんが「普段の自分そのまんまの感じの役だったので、本当にそのまんまいつもの感じでいました」と言えば、映画出演自体初めての旺志郎くんも「演技しているというよりも普通の生活をしているみたいやった。こういう場面になったら、旺志郎たちも同じことするだろうな…って思いました」と何ら気負いなく演技に臨んだようだ。是枝監督は『誰も知らない』などで子供たちを演出したときと同じように、台本を渡さずに、撮影の直前に口頭で状況の説明とセリフを伝えるという手法を用いた。加えて、本作に関してはキャスティングが決まってから、役柄や脚本を2人に合わせて変更していったという。例えば劇中、航一も龍之介も自分のことを“僕”でも“おれ”でもなく名前で呼ぶが、これはまえだまえだの2人が普段からそうしているから。そうやって俳優に合わせつつ、カメラの前でその魅力を最大限に引き出し、断片をつないで物語にしていく監督に、航基くんはすっかり心酔した様子。「監督の事前の説明って細かくなくて、ホンマにだいたいなんです(笑)。それでこっちもやってみるんですが、完成した映画を観たら『なるほど、そういうことか!』って何度も思いました。やっぱり映画監督、というか是枝監督ってすごいんだなと思いました」。いやいや、“だいたい”の説明だけで監督の要求に応えてしまう2人こそ、すごいと思うが…。食は渋好み?九州の名産品を堪能!2人の年の差は2つ。小学校高学年から中学にかけてという、たった1年で心身ともに急激な変化を迎えるこの時期。普通、たった1年の差でも大きな開きのように思えてしまうものだが、2人の間には年齢差やいわゆる“兄”と“弟”といった関係性があまり見えてこない。航基くんは「兄弟というよりは友達。親友よりももう一歩深く奥に入った関係」と表現する。先述のように、映画の中からも普段の2人の素顔が垣間見えるが、改めて“相方”について語ってもらおう。航基くんは旺志郎くんについてこう語る。「旺志郎は、何でも気楽にサーッと受け流す、あっさりしたヤツですね。こだわり過ぎずにいい意味で適当な半面、それが雑という悪い部分で出てくることもあるんですが(笑)」。まさに、劇中の龍之介といったところ。では、旺志郎くんから見た兄、そして相方の航基くんはというと…。「いろんなこと考え込みますね。ひとつのことに興味持つと、そればっかりになって、ほかのことしなくなる。1回ハマると抜け出せない(笑)」。サラリと核心を衝く弟の指摘に航基くんは「あかんと思いつつ…人間、なかなか直らんもんですね…」。少し渋い顔をしていたが、九州のおいしいものは食べた?と尋ねると、たちまち笑顔に。「シシャモがおいしかったです。シシャモって卵を持っていない方が実は脂が乗っていておいしいと聞いたんですが、めっちゃおいしかったです!」と本当に12歳?と思える渋好みだ。一方の旺志郎くんは「明太子でご飯を食べるシーンがあるんですが、すごくおいしかったです。馬肉?監督に食べに連れて行ってもらいました!お土産に馬肉せんべいまで買って(笑)、新幹線で食べて帰りました」。ご当地のおいしいものと言えば、橋爪功が演じる祖父が作る鹿児島の伝統的な銘菓“かるかん”は?劇中では、2人は微妙な反応を見せるが…?「おいしいですよ。あんことは違ってほんのりとした甘さで。あっさりしてるけどお腹にたまるから朝ごはんにもいけるし」(航基くん)、「生地はもっちりしてて蒸しパンみたいです」(旺志郎くん)と、グルメレポーター顔負けのコメントでアピールしてくれた。“奇跡”の瞬間の葛藤――2人が得たものは?学校へ、駅へと全力で駆ける航一の姿や博多と鹿児島でそれぞれ離れて暮らす2人の電話でのコミカルなやり取り。オダギリジョー扮する飄々とした父親や、離れて暮らしても息子を思う大塚寧々演じる母親と、彼ら以上に大人びた子供たちの言動など、思わずクスリと笑ってしまう見どころが満載だが、何と言ってもクライマックスは、一番列車が行き交う轟音の中で、思い思いの“奇跡”を願い、叫ぶシーンだ。どんな気持ちであのシーンに臨み、その結果をどう受け止めたのか?航基くんはこう説明する。「最初、航一は何が何でも家族4人が元通りになることを望んでいたけど、旅をするうちに微妙な気持ちの移り変わりがあったんでしょうね。ギリギリまで葛藤があって、一度、口に出したら取り返しがつかなくなる、という思いもあって…。そう考えているうちに新幹線がすごいスピードで通り過ぎて行って、むなしさとか悔しさとかいろんなことを感じたと思う。あれだけ苦労して、みんなで協力して努力して辿りついて、きっと人生の厳しさを学んだのかな」。願えば全てが叶うほど人生は甘くないし、二度と取り戻すことのできない“何か”を失いながら人間は大人になっていく――この物語が少年たちに示すのは、そんな人生のしょっぱさかもしれない。それでもこの映画は断じて悲しい映画ではない。是枝監督は、2人にオーディションに接して「生きていくことに対してポジティブな力をもらった」と明かしたが、おそらく監督が感じたものと同じものをこの映画は与えてくれる。少しだけヒリヒリした心を抱えて映画館を出つつ、こう思えるはずだ。「大人になることはそう悪くもない」と。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:奇跡 2011年6月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011『奇跡』製作委員会■関連記事:シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第15回)憧れるリアル父親俳優は?本木雅弘&内田也哉子の娘が祖母・樹木希林と共演親は渋ってた…?是枝裕和監督の最新作!!『奇跡』完成披露試写会に50組100名様ご招待まえだまえだが是枝裕和最新作に主演!大塚寧々&オダギリジョーが両親役
2011年06月07日映画『奇跡』の完成披露試写会が、5月5日(木)のこどもの日に行われ、主演のお笑いコンビ「まえだまえだ」(前田航基&前田旺志郎)、オダギリジョー、樹木希林、阿部寛に子役の林凌雅、内田伽羅、監督の是枝裕和が舞台挨拶を行った。両親の離婚で離ればなれで暮らす兄弟が、九州新幹線開業の日に起こる“奇跡”を信じて旅をする姿と、子供たちを見守り、翻弄されつつも癒される大人たちの様子が描かれる。兄の航基くんは「まさか主演をやらせてもらえるとは思っていなかったので、ちょっとクサくなっちゃいますが、ここに立っていること自体が奇跡」と初主演映画のお披露目の喜びを語る。さらに「監督は世界の是枝監督。自信を持って面白いと言えます」と胸を張った。すると弟の旺志郎くんも「初の映画で初主演で大丈夫かな、と思いましたがみなさん優しくて、監督(の指導)も演技というよりは自然な感じで」と兄弟そろって監督を絶賛した。自身も昨年、父親になったオダギリさんにとっては初の父親役だったが「役者として初めての経験で、私生活と比べるなんてとてもできませんでしたが、2人(航基&旺志郎)ともしっかりしていて、親というより友達の目線だった」と述懐。教師を演じた阿部さんは、九州での子供たちとの撮影をふり返り「子供たちが純粋な目でこちらを見てくるんですが、すごく強くて、怖くて…。ほかにはないパワーをもらえました」と語った。その阿部さんと『歩いても 歩いても』に続いて共演となった林くんは将来の夢を聞かれ「阿部寛さんのような俳優になりたい!」。これに横から樹木さんが「オダギリジョーさんじゃダメなの?」と割り込むと、オダギリさんが「方向性が違うよね?」と返し、会場は笑いに包まれた。樹木さんは、子供たちとの現場について「“互角”にやりました。(劇中の設定の)祖母と孫というよりも、俳優同士という関係」とふり返る。すると航基くんは「上下の差がない関係に緊張しましたし、恐れ多い気持ちでした」と大先輩との共演を思い出し、いまにも汗が吹き出しそうな表情。また、樹木さんは孫の伽羅さんとの初共演も果たしているが「是枝監督の作品に入ることは、良い思い出、経験になると思った」と自らオーディションへの参加を勧めたそう。「親(本木雅弘&内田也哉子夫妻)は渋ってましたが…」と説明。伽羅さんは「『(是枝監督は)素敵な監督』と勧められてオーディションを受けました。(両親からは)『自然に緊張しないでやりなさい』と言われました」と明かしてくれた。監督はまえだまえだの起用について「いま、おそらくみなさんが受けているのと同じ印象で、オーディションの部屋を出た後に私も元気になっていました。生きていくことに対してのポジティブさをもらったと思います。この子たちならきっと、映画の中心に置いても引っ張っていってくれると思った」と説明。「自分で映画を観て元気になれました」とこれから映画を鑑賞する観客を前に力強く語った。『奇跡』は6月11日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:奇跡 2011年6月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011『奇跡』製作委員会■関連記事:是枝裕和監督の最新作!!『奇跡』完成披露試写会に50組100名様ご招待まえだまえだが是枝裕和最新作に主演!大塚寧々&オダギリジョーが両親役
2011年05月05日映画『孫文の義士団』のトークイベントに、日本の“義士”として、ロックンローラーの内田裕也が登場!東日本大震災の復興に関して内田節を爆発させた。革命家の孫文を暗殺団の手から守るため、身を挺して戦う名もなき8人の義士たちの姿を描いた作品でドニー・イェン、レオン・ライ、ニコラス・ツェーなど、アジアを代表する名優たちが揃って出演している。震災発生直後から、様々な形で支援活動を続ける内田さん。「寄付活動でバテ気味ですが…」と言いつつ、映画のトークイベント出演という初めての経験に「石田純一になったみたいだな」と少し照れくさそうに語る。ROCK(石)&ROLL(巻)とかけて、被災地の宮城県石巻市を訪れていたが、「“義”というのは難しいもので、俺は“10%の正義”を持つことが大事だと思う。今回はカッコつけてる場合じゃない」と熱弁。被災者に対しては「何と言っていいのか…」と言葉が見つからない様子。言葉の代わりに人々を励ます歌としてジョン・レノンの「POWER TO THE PEOPLE」を挙げ「日本には本当に人を励ます歌がなかなかない。さすがジョン・レノンと感心しながら歌ってます」と語った。さらに「政治家に、本気の“義士団”のような人はいなくなってしまった。ヘリで被災地に行って、被災者の肩を叩いて10分で帰ってくるというのは嘘っぽい。危機感というものが全くない」と怒りを爆発させた。さらに「自粛ムードばかりでは経済も停滞してしまう。最初の1週間は喪に服せばいいが、あとは普通に生活を送るように、とリーダーシップをとるべき」と熱く続ける。そして「(支援の)継続こそ本当の“義”。体動く限り、地味でも続けていきたい。ヨロシク。ロックンロール!」と改めて決意を口にした。『孫文の義士団』は4月16日(土)よりシネマスクエアとうきゅうほか全国にて公開。■関連作品:孫文の義士団 2011年4月16日よりシネマスクエアとうきゅうほか全国にて公開© 2009 Cinema Popular Ltd. All Rights Reserved.■関連記事:アジア映画界の総力を結集した超大作『孫文の義士団』試写会に30組60名様ご招待
2011年04月14日弱冠二十歳にして、すでに6枚のシングルとアルバム1枚をリリースし、もはや“新進”という言葉が似つかわしくない活躍を見せる松下優也。彼が、ミュージシャン・松下優也役…つまり自分自身を演じ、話題を呼んだ携帯ドラマ『ヒカリ、その先へ』の完結編が劇場公開される。写真の学校に通うも夢を見失いかけた少女と、成功を掴みつつも葛藤や孤独を抱えるひとりのミュージシャン。2人の交流を描いたこの青春ストーリーを松下さん自身はどのように受け止めたのか?二十歳の素顔に迫る――。フィクション作品で“本人役”を演じる難しさまず、ドキュメンタリーではなくフィクション作品で自分自身を演じるということについて。想像するだに難しそうな役柄にどのような気持ちで臨んだのか?「とにかく、自分のことを客観的に見るように頑張りました。例えばこれが実在しない普通の物語の登場人物なら、もちろんそれはそれで難しいですが、自分で作りこめる部分がある。でも、松下優也を演じるとなると話が違う。周りの人間で松下優也を知っている人間もいるわけで、演じながらもし自分で『足りない』とか『こうじゃない』っていうのを僕が感じていたら、それは観ている人も気づいてしまうと思うんです。だからこそ、自分を客観視しようとするんですが、これが難しかったですねぇ…。レコーディングやリハーサルのシーンは、すごくリアリティがあっていつもどおり、自分が経験したとおりに、という感じでやりやすかったんですが、女の子(=きい/倉科カナ)と出くわして喋るシーンとかは…」。普段、プライベートで女の子とバッタリ出会って喋ったりした経験を活かして…?「いや、普段そういうことないんで(笑)!仕事上なら大丈夫なんですけど、女性の方と喋るのってあまり得意じゃなくて…。恥ずかしいんですよ、元々、すごい人見知りだし。特に自分と同じ年代の女の子と喋るのは余計緊張してしまうんですね…。だからそこはすごく難しかったですが、もしかしたらそういう照れが、いい意味でリアルな映像に仕上がっているかもしれません(笑)」。早くも意外な“弱点(?)”を見せてくれた松下さん。本作以前にも、舞台や映画に出演した経験はあるが、繋がっているようで別物のようにも思えるミュージシャンとしての活動と俳優としての活動。松下さんはどのように捉えているのだろうか?「やっぱり、自分にとって音楽というのは何より特別なもので、音楽があるからこそ、いろんな出会いがあって、こういうこと(=俳優)をやらせてもらえてるんだな、と思う。その中で芝居ってすごく奥深いです。常に、自分の新しい表現を見つけていきたいと思っていますが、その中ですごく楽しんでお芝居をやらせてもらってます」。劇中、ヒロインのきいは写真を、松下さんは音楽を人生の拠りどころとし、もがきつつも自分の道を進もうとするが、現実には「やりたいことが分からない」、「進むべき道が見つからない」という若者も多い。松下さん自身、音楽でプロの道に進むと決めたのは、中学の卒業時だったという。15歳の若者が、なぜそこまでの決断をし、前に進むことができたのか?「運が良かった…なぜなら僕は音楽と出会えたから。そうとしか言えないと思う。音楽というものを見つけたとき『あ、これや』って思えたんです。うまく説明できないけど、これなら自分は前に行けるって。だから、中学を卒業するときも、自分の中でほかに選択肢はなかった。うちのオカンにまで言われましたから。『あんた、音楽やらんかったらもうあかんで』って(笑)。考えてなかったからこそ、『なれない』なんて思わなかったんだと思う。十代の根拠のない自信なんでしょうね。いまになって、よくそんな風にできたもんだなって思いますよ(苦笑)。不安も恐怖も“知らなかった”んでしょうね」。「20代はまだ大人と子供の間。30代になってようやく大人になれるのかな」そして念願のプロデビュー。だが、もちろんコトは周囲にそう見えるほど簡単ではない。「いまだに悩んで、壁にぶつかって…しょっちゅうです」とボヤキつつ、松下さんはカラリと笑う。「悩みがあるから上に行けると思ってる。毎回『まだまだや』って気づかされて、だからもっと成長できて…の繰り返し。ストレスの発散?映画観たり音楽聴いたり…でも最後は『やるしかないんだ!』って気持ちになるんですよ」。「20代ってまだ大人と子供の間。周りを見ながら30代になってようやく大人になれるのかもとか思ってます」と松下さん。ではいま、一番かなえたい夢は?「大きなところでライヴがやりたいですね。東京なら武道館。大阪なら大阪城ホールかな。自分でレコーディングしてるときは、自分の音楽が伝わるのかどうか分からない部分があって…。それがお客さんの前でやることで、お客さんにパワーもらって、アドレナリン出まくって、伝えられるもの、伝わってくるものがあるんです。そのゾクッと来る感じをひとりでも多くの人に体感してほしいんです」。すっかり“音楽野郎”の顔になった松下さんだが、少し遡って質問。女の子と話をするのが苦手って本当?ラブソングを書く機会もあるだろうに…。「いや、本当にシャイなんです…(笑)。ラブソングは…想像してみたり、自分の思いを反映させたり。というか、人見知りなのとラブソングを作るのは別のことですから(笑)!」劇中のきいとの出会いの瞬間にぜひ、注目して楽しんでほしい!特集:年下のカレ■関連作品:ヒカリ、その先へ 2010年10月23日より新宿バルト9ほか限定公開© 2010 Sony Music Entertainment (Japan) inc./ Epic Records Japan Inc.
2010年10月20日