化粧にまつわる幅広い研究活動を続けているポーラ文化研究所の設立40周年を記念した展覧会「祝いのよそほい」が東京・銀座のポーラ ミュージアム アネックスにて16年1月15日から2月21日まで開催される。白粉を塗り、眉をひき、紅をさす。江戸時代から女性は、婚礼や晴れ(ハレ)の日の装いはもちろん、日々の「化粧」ひとつにも心踊るようなときめきを感じてきた。時代は変われど、見目麗しくあることの根底に流れる心意気や感性は、現代の私たちの「よそほい」の中にも息づいている。同展では「化粧・女性・美意識」をキーワードに、新しい年の始まりを祝した「嫁入り」「元服」「晴れ(ハレ)の装い」「吉祥文様」の4テーマで繰り広げる「和」の晴れ姿をテーマにした。展示されるのは婚礼化粧道具である「円鏡・円鏡箱・鏡台」や「お歯黒道具一式」といったもののほか、眉作りの変遷を追った江戸期の礼法書「化粧眉作口傳」、松竹梅や鶴亀が描かれた婚礼衣装「白綸子地松竹梅鶴亀模様打掛」、「紅白梅宝尽くし模様箱迫」、縁起物として身分、階級を越えて好まれた「高砂文字柄鏡」、「松竹梅鶴亀びらびら簪」など。【イベント情報】ポーラ文化研究所40周年記念展「祝いのよそほい」会場: ポーラ ミュージアム アネックス住所: 中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階会期:16年1月15日~16年2月21日休館日:会期中無休(入場は19:30まで)時間:11:00~20:00料金:無料
2016年01月01日DHLジャパンは、生活協同組合連合会大学生活協同組合東京事業連合と提携し、荷物の持ち込み拠点であるDHLサービスポイントを12カ所の大学や研究機関にオープンし、外発送サービスである「DHL EXPRESS EASY」の取り扱いを開始すると発表した。「DHL EXPRESS EASY」は、テープ不要の簡単な組み立て式専用ボックスを無償提供し、わかりやすい料金設定が特徴のサービス。取扱いを開始する店舗がある大学および研究機関は以下の通り。・東京大学(本郷第二購買部、柏店、浅野店、駒場リサーチキャンパス店)・東京工業大学(すずかけ台購買書籍店)・横浜国立大学(大学会館購買書籍部)・東京農業大学(厚木購買部)・宇宙科学研究所相模原キャンパス(購買書籍部)・信州大学(教育学部購買書籍部、工学部購買書籍部)・高崎経済大学(購買書籍部)・群馬大学(昭和購買書籍店)同社では、研究室から海外に論文を送る場合から外国人留学生にとっての祖国にいる家族とのコミュニケーションまで、幅広い国際ニーズに応えるとしている。なお、大学生協店舗におけるDHLの利用は、大学生協の組合員のみ(大学生と教職員)となっている。
2015年12月07日LIXILは12月2日、東京大学大学院情報学環ユビキタス情報社会基盤研究の坂村健 教授の協力を得て、住生活におけるIoTの活用に向けた「LIXIL IoT House プロジェクト」を開始すると発表した。同プロジェクトは3つのフェーズに分かれており、第1フェーズ(2015~2016年)で構想・予備実験を行い、第2フェーズ(2016年~2017年)では実証環境の構築、第3フェーズ(2017年~)では、実際に実証実験施設を建設し、有効性の検証を行う予定。同社はかねてより、研究施設「U2-ホーム」でセンサーを使用して生活シーンに合わせて住環境をコントロールする研究に取り組んでおり、今回のプロジェクトについては「IoT House プロジェクトでの研究を通じて、豊かで快適な住生活の未来に貢献していきます」とコメントしている。
2015年12月03日住宅設備・建材の総合メーカーであるLIXILは12月2日、東京大学大学院 情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センター長である坂村健教授と共同で、住生活におけるIoTの活用に向けた「LIXIL IoT House プロジェクト」を開始したことを発表した。同社は、2020年までに「世界で最も企業価値が高く、革新的で信頼されるリビングテクノロジー企業となる」というビジョンを掲げており、このビジョンのもと、これまでも人やモノ、家が情報で結びついた「住生活の未来」について研究を重ねてきた。2009年に研究を開始した研究施設「U2-Home(ユースクウェアホーム)」では、センサーを使用し、生活シーンに合わせて住環境をコントロールするなど、情報化された住まいでの生活について研究してきた。LIXIL 代表取締役社長 兼 CEOの藤森義明氏は、「LIXIL IoT House プロジェクト」の開始に至った経緯について、次のように説明した。「われわれの競合や未来について考えたとき、今の競合相手は10年後、20年後の競合相手ではないだろう。今と同じ延長線上の2030年や2040年を考えると、今とはまったく違った競合がビジネスを持って行ってしまうのではないだろうか。本当の競争相手は、メーカーではなく、IoTやビッグデータを持っている大きな会社や、ソフトとハードを組み合わせていくような技術を持つ会社だ。今まさに、新しいことを考え出さないと、10年後、20年後の未来はなくなってしまうかもしれないという危機感が、IoT House プロジェクトを立ち上げるきっかけとなった」(藤森氏)本プロジェクトでは、社員モニターを活用した実生活での検証や、理想モデルに基づく実証実験施設での検証などを通じて、住まいの中でのIoTの可能性を追求していくとしている。LIXIL 取締役 専務執行役員 R&D本部長の二瓶亮氏は、住まいのIoTの可能性について、次のように述べた。「IoT Houseによって、新しい住生活や生活価値の向上、家自体の性能の向上、さらには今まで以上に地域社会とつながる豊かなコミュニティ社会の実現へと広げていくことができるだろう。例えば、人の排泄物にはたくさんの健康情報が含まれており、この情報をトイレがセンシングすることで、健康状態を人に伝えたり、予防医療や健康管理へつなげていくことができる。また、IoTで獲得した情報を使って、家の中で人の動きを見守り、安全・安心な暮らしの実現や、家の実年齢を把握しながら、最適な手当をすることで、家全体の性能の向上を図ることができる。さらに、IoT Houseを介して家に住まう人同士や、人と人とのつながりを地域コミュニティにつなげていくことで、リアルな社会での関わりが広がり、世の中を明るくすることにも貢献できるだろう」(二瓶氏)また、住まいのIoTに大切なこととして、「いつまでも使い続けられること」「プライバシーが守られていること」「非常時でも困らないこと」「簡単に設置し、簡単に使えること」が挙げられ、これらのポイントがクリアされるよう、検証を進めていくという。約30年前から住宅の未来について研究を重ねてきたという坂村教授は、今回のプロジェクトについて次のような意気込みをみせた。「80年代と比べて何が変化してきたかというと、コンセプトや機能は同じでも、実装技術が非常に変化してきた。例えば、半導体の大きさやネットワーク技術の進歩である。昔はコンピューターとセンサーをつなぐには大量の電線が必要だったが、IoT Houseは無線でつながってしまうだろう。すべてのものがインターネットにつながっているということは、住宅の部品全部が直接的に、インターネットに直結できる時代だということ。これは今までできないことだった。しかし、この部品が大量生産されないと、IoTの住宅を一般に普及させることはできない。IoTが住宅に適用できるかどうかは、部品メーカーにかかっている。これまでの研究の知見をこのプロジェクトにたたきこむことによって、LIXILと世界最高の住宅をつくる。2017年には、その時点で考えられる最高の未来住宅をつくる」(坂村氏)今後のロードマップとしては、まず第1フェーズ(2015年~2016年)で構想・予備実験を行い、第2フェーズ(2016年~2017年)では実証環境の構築、そして第3フェーズ(2017年~)では、実際に実証実験による有効性の検証が実施される予定となっている。
2015年12月03日ベルギーの独立系半導体・ナノテクノロジ―研究機関imecが11月9日、東京で年次事業説明会「imec Technology Forum 2015 Japan」を開催した(図1)。imecは、毎年、この種の催しを、ベルギー、米国、韓国、台湾でも行っており、日本での開催は今年で15回を迎えた。今回のメインテーマは「明日を築く人々のために - スマートリビングを目指して」となっていた。冒頭の基調講演で、imecのCEO兼社長を務めるLuc Van den hove氏が「From the Happy Few to the Happy Many(少数の幸福から多数の幸福へ)」と題してimecの研究方針と今までの成果の一端を紹介した(図2)。○多数の幸福をもたらす"直観的"IoT「今回のimec技術フォーラムのメインテーマは"スマートリビング"である。今から1世紀余り前、1900年当時は大金持ちの豪邸で、執事や召使いが少数の裕福な人々の幸福のために奉仕していた。その後、この状況を変える原動力となったのが半導体をはじめとするテクノロジーだ。テクノロジーには多くの人々の生活を容易にし、健康にし、快適にし、安全にし、持続可能にしてくれる効用がある。昔は、ごくわずかな人の手となり足となって幸福をもたらした執事や召使いの役割を今はスマートデバイスが果たしており、多くの人々の生活の質を向上させてくれる。これからは、スマートデバイスが、より多くの人に幸福をもたらし、安全や健康を保ち、持続可能な社会を実現することに寄与する」と、テクノロジーの力で、より多くの人々に快適で幸せな生活、スマートリビングをもたらすことを研究の目標に掲げた。「そうした未来に向けては、IoT(Internet of Things)をもっと使いやすく、私たちを優しく包み、その存在を誰も意識しないほど環境に溶け込んだ『スマートIoT』にしなければならない。これが、imecが提唱している『Intuitive Internet of Things(I2oT)』、すなわち"直観的な"モノのインターネットである。 誰も指示をせずにその存在を意識さえしないのに、私たちが何を欲しているか、どんな環境下にあるかを理解し、人手を経ずに自動的に何らかの処理を行う。つまり、とても控えめな方法で人々とその周辺環境を見守り、快適で安全、健康で持続可能な環境を提供し、人々を支援してくれるIoTである」とVan den hove氏はIoTの目指すべき方向性を示した。○シニアのために - ウェアラブル端末で健康と安全を守るそして、同氏は、シニアや病人や子供のために、imec はどんな研究を行うか説明した。「I2oTを具現化するための手段として、高齢者(シニア)世代にとってはとりわけ、健康と安全を確保するためのウェアラブル端末が重要である。ウェアラブル端末の市場規模は、2020年までに800億ドルに達すると言われている。 ウェアラブル端末は、それこそ生活に溶け込むような、直観的なものでなくてはならない。そのための要件としては(1)インビジブル(存在を意識させない)、(2)低コスト、(3)超低電力、(4)マルチパラメーター(同時に多項目をセンシングできる)、(5)測定の正確さ、である。imecはかねて心電測定パッチや脳波測定ヘッドホーンはじめ多彩なセンシング技術を開発しており、韓国Samsung Electronicsのシムバンドに採用された実績がある(図3)。imecの姉妹機関であるオランダHolst Centreとは、装着感なく心電や活動量を計測可能で何度も洗濯可能なスマートTシャツ(図4)や大気汚染センシングの実証実験にも取り組んでいる(図5)。今後はシニア世代の健康と安全をそっとサポートする技術として、I2OTウェアラブル端末研究に関する研究にさらに注力する。その要素技術として、ビッグデータ解析や近距離無線通信にも力を入れる。後者ではすでに、業界最小クラスの低消費電力をうたうBLE(Bluetooth Low Energy)技術を開発済みだ。
2015年12月01日グリーは11月5日、住まい領域事業に特化した子会社リミアを設立し、暮らしをデザインする住まいのビジュアルプラットフォーム「LIMIA」(PC版/スマートフォン版)の提供を開始した。「LIMIA」では、住まいや暮らしの事業者、専門家が提供する建築デザイン・リフォーム・リノベーション・インテリア・DIYなどの多様な事例写真やアイデア記事の閲覧ができるほか、会員になることで、投稿・フォロー・コメント・評価・問い合わせなども可能となり、会員同士でのコミュニケーションを気軽に行うことができる。また、参画する事業者・専門家は、事例写真やアイデア記事の投稿を通じ、商品やサービスの情報を伝え、会員とのコミュニケーションによる効率的なマーケティング活動の実施も可能となる。今回の正式リリースにあわせ、500以上の事業者・専門家が参画。同社は今後、各事業者・専門家の店舗やイベントへの集客強化に繋がる機能を拡充し、2016年末には1万以上の事業者・専門家の登録を目指す。
2015年11月06日防衛省は9月25日、装備品への適用面から着目される大学、国立研究開発法人などの研究機関や企業などにおける独創的な研究を発掘し、将来有望な研究の育成を目指して2015年度より開始した安全保障技術研究推進制度において9件の研究課題を採択したと発表した。募集期間は2015年7月8日から8月12日で、応募総数は109件。大学などから58件、独立行政法人などの公的研究機関から22件、そして民間企業などから29件の応募があったという。なお、今回採択された9件の研究テーマと研究代表機関は以下の通り。
2015年09月26日「無印良品」は、雑貨・日用品・家具・電化製品といった住まいの商品も数多く取り揃えており、大手メーカー品よりもシンプルなデザインで実用性も負けていない。そんな「無印良品」の住まいの商品の中でおすすめ商品といえば何だろうか? 今回は、マイナビニュース会員の男女300名に「無印良品で買ってよかった住まいの商品(雑貨、日用品、家具、電化製品)を教えてください」というアンケートを実施して、どんな住まいの商品がどんな理由で好評なのかを調べてみた。Q.無印良品で買ってよかった住まいの商品(雑貨、日用品、家具、電化製品)を教えてください■収納・「ポリプロピレン収納ケース:衣類の収納に便利」(33歳男性/小売店/販売職・サービス系)・「PPストッカーキャスター付:化粧品や文房具など細かなものが一気に片付いたので」(33歳女性/運輸・倉庫/事務系専門職)・「ポリプロピレンの収納ボックス:重ねられるので押入れ収納にぴったり。サイズも豊富なので場所にあわせやすい」(26歳女性/医療・福祉/事務系専門職)・「衣装ケース:厚さが異なっていても幅が同じなのですっきり収納をすることができる」(33歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)・「スタッキングキャビネットセット:テレビと、ゲーム機を置くのに役立った」(28歳男性/情報・IT/技術職)■体にフィットするソファ・「いままで椅子しか使ってこなかったが、ソファが来てからいろんな体制ができるようになり快適になった」(23歳女性/金属・鉄鋼・化学/秘書・アシスタント職)・「体がすっぽり包まれて脱力できる」(32歳女性/運輸・倉庫/販売職・サービス系)
2015年09月24日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○自然を活用! 日々の光熱費の節約 - 光熱費の節約は間取りの検討から南向きが一番!…わが家はマンションですが、古い建物なので、今のマンションほど断熱性能が充分ではありません。それでも南側の部屋は、1年中冷房も暖房も全く必要ありません。今年の冬の暖房は全く使っていませんし、今年の夏のクーラーも来客中以外はまだ使用していません。それに比較して北側の部屋は、暖房無しでは過ごせません。設備に頼る前に自然の恵みを最大限活用して光熱費を節約しましょう。高気密・高断熱住宅が光熱費節減の基本!隙間風は冷暖房の効率を著しく悪化させます。人間がきれいな空気を吸うためには、2時間に1回は室内の空気を入れ替える必要がありますが、隙間風はそれ以上の空気を逃してしまいます。また高気密・高断熱の住まいは、カビの発生を少なくし、建物を長持ちさせます。上記でわが家の北側の寒さについて述べていますが、リフォームにより、断熱材を入れ直し、サッシは共用部分のために改造できないので、防火上はやや問題ありますが、やむを得ず内側に断熱シートを貼っています。リフォーム前と比較して明らかに暖房の使用頻度は少なくなっています。自然の光や風を最大限利用しよう!戸建を新築するなら、自然光を最大限利用しましょう。昼間でも照明をつける必要のある空間は避けるように間取りを工夫しましょう。東日本大震災以降太陽光発電が人気ですが、まずは自然光を最大限活用する工夫を考えてみましょう。日光は資源を使いませんが、太陽光発電設備は製作するのに大いに資源を使うのです。また風通しを工夫すれば、冷房機器を使う期間が短くなります。基本的に最近の住まいは高気密ですので、換気計画は非常に重要です。給気口と換気扇で、締め切っていてもきれいな空気の流れを作るとともに、気候の良い季節は自然の風を最大限活用しましょう。家族の団欒のあり方が光熱費を削減!高度経済成長期に、子供たちは個室を与えられ、隣近所とのつながりも敬遠して個の生活を大切に考えてきました。しかし東日本大震災を経験して、家族のつながり、人とのつながりの大切さが見直されました。光熱費の観点からも家族の団欒のあり方次第で大いに節約できます。家族一人一人が自室で過ごした場合は暖冷房も照明の電気代もそれぞれ必要です。しかし、家族が一緒に過ごせば、その一室のみの光熱費で住みます。前回のコラム『住まいに関する節約術(2) - その家具、本当に必要?』で掲示した下図を見ると、リビングで子供が宿題をしたり、親が肘掛け椅子でお酒を楽しんだり、時には親も子供と机を並べて資格試験の勉強をしたり…と一室でいろいろな事ができる「場」があるのが分かります。ダイニングとつながっていれば食卓も有効に活用できるでしょう。家族の気配を感じながら、光熱費を節約する一石二鳥のアイディアです。昔の知恵を活用しよう!建物の庇を長く出せば、夏の陽射しを遮り、冬は陽射しを室内まで取り込めますが、敷地に余裕のない都会ではなかなか難しいものです。しかし庇の代わりに朝顔を軒下で育てれば、夏の陽射しを緩和できます。最近人気のゴーヤなどでも同じ効果が得られます。ブドウ棚や藤棚も冬は葉を落としますので、陽射しの調節ができます。我が家でもベランダでゴーヤを育てる事がありますが、茂ったゴーヤの葉に水をかければ一層涼味を感じる事ができます。○住まいは資産。だから維持管理が大切 - 日々の管理が住まいの補修費用を節約する以前、東京の多摩ニュータウンの団地の建物の調査をしたことがあります。水漏れ調査だったのですが、全く同じ間取りの各室を見てまわると、住民の日々の管理如何で、大きな違いがあるのが分かりました。古い建物で、換気計画がうまく設計されていないようで、住民はカビの対策に苦慮していました。特に洗面脱衣室が酷いのですが、それでもカビで真っ黒の住戸もあれば、全くきれいな住戸もありました。住民への聞取り調査で、カビの生えた壁紙は張り替えて間もないそうで、何度張り替えてもカビが生えるそうです。反対にきれいな状態を保っていた住戸は一度も壁紙を交換していないとのことでした。日々の管理が徹底しているそうで、入浴後は浴室の換気を徹底し、湿気を残さないよう努力していました。マンションの場合は壁紙の交換費用やボードの取替え費用程度ですが、戸建住宅の場合は、確実に建物の耐用年数に違いが出ます。また万一不具合が発生した場合は早めの対応が費用を少なくするポイントです。○家具が住まいをダメにする - 家具を少なくシンプルな暮らしが節約につながる再びわが家の事例ですが、北側の部屋は断熱材が不充分なことと、サッシもシングルガラスで昔の形状のため、ガラスやアルミのサッシについた結露水を受け止める形状にはなっていません。そのために結露水は、こまめに抜き取らないと、そのまま壁の表面に流れる結果となります。日中は勤めていましたので、その間は対処のすべもなく、どうしてもカビが発生してしまいます。特に北側の部屋の1室は狭い部屋を書斎にしていて、本棚を窓下に設置していました。大掃除で本棚を動かすと、カビで大変な状態でした。やむを得ない場合もありますが、家具周りはどうしても空気の流れが悪くなり、壁が傷みやすくなります。モノを増やさず、家具も少なく暮らすのが、モノの購入費だけでなく、住まいのメンテナンス費用の節約にもなります。(※写真画像は本文とは関係ありません)<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年08月14日『超快適マスク女性用』リニューアル発売ユニ・チャーム株式会社は、2014年11月に限定発売した『超快適マスク女性用』を、優しいベビーピンク色に新改良し定番商品として、2015年9月1日より全国にて新発売する。『超快適マスク』の特長は、「全方位フィット構造」でスキマを作りにくい高い遮断性に加え、本物のシルクをパウダー化して不織布に配合したシルクタッチフィルタを採用。独自の高伸縮素材使用「やわらかストレッチ素材」の耳かけで耳が痛くならない快適なつけ心地を実現している。ピンク色と白色の『超快適マスク』着用時の魅力度を検証近年では、風邪や花粉対策だけでなく、咳エチケットや感染予防の意識など、マスクの使途が増え装着が習慣化している傾向にある。同社は、マスク装着による女性の顔の魅力度を、北海道大学文学研究科の河原純一郎氏、中京大学心理学部の宮崎由樹氏と共同で、改良発売する『超快適マスク女性用』と白色の『超快適マスク』を装着した時の顔の印象を検証した。ピンク色のマスクをつけた顔は、白いマスクをつけた顔よりも、他人から見て魅力が高いと評価されており、女性の顔の魅力度は、ピンク色のマスクの装着により上昇することがデータで証明された。外見的魅力を高めるベビーピンクを採用そこで、『超快適マスク』の機能はそのままに、ピンク色から、淡いトーンのより優しく女性らしいベビーピンク色に改良、併せて、鼻部の「ノーズフィット」の白色部分も、ベビーピンク色に統一したことで、装着時に、より自然な顔色に見えるよう改良した。マスクの基本機能に加え、色やデザイン、通気性などといった二次機能へのニーズと定番化に応えた。(画像はプレスリリースより)【参考】ユニ・チャーム株式会社プレスリリース
2015年08月13日自然科学観察研究会は8月12日、いまどきの小学生の「夏休みの自由研究」事情や「自然との触れ合い」についてのアンケート調査結果を発表した。調査は7月28日~31日、小学生の子どもを持つ母親600人を対象にインターネット上で行われた。「夏休みの宿題として『自由研究』は出されましたか?」と聞いたところ、「提出必須の宿題」「選択の一つとして宿題になっている」との回答がそれぞれ全体の3分の1ずつ占めていた。具体的にどのような自由研究に取り組む予定なのか聞くと、「植物観察」(11.9%)が最も多く、「昆虫観察」(6.6%)、「天体観測」(4.9%)、「生物観察(昆虫以外)」(4.9%)が続いていた。2位の昆虫観察に関し、「あなたのお子さんは『昆虫』を触ることができますか?」という質問では、「触ることができる」と回答したのが51.7%。また、「あなたご自身は『昆虫』が好きですか?」と質問したところ、「苦手」と回答したのは67.8%だった。「子どもが、自然と触れ合うことについてどう思いますか?」と質問すると、「大切だと思い、実際にそういう機会を多くつくっている」(40.5%)、「大切だと思うが、そういう機会がない/つくれていない」(55.2%)、「あまり大切だと思わない」(4.3%)という結果になった。
2015年08月13日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○セット家具は本当に必要か? - セット家具は単体の機能を一つ一つ確認しよう婚礼セット、ソファーセット、ダイニングセットなどなど…。とかく日本人はセット家具が好きなようです。しかし住まいの設計に当たって、婚礼セットの置き場所に一応に苦慮する場面に出くわします。使ってはいますし、処分するのはもったいないけど、セットを並べて配置するスペースを確保するのは結構難しく、また新築の住まいの部屋全体の雰囲気を壊す傾向にあり、結婚の時に当然のように購入した婚礼家具は、住まいを新築・購入する時のお荷物になりがちです。また、打合せのためにご家庭を訪問すると、ソファーセットはあっても床に座ってソファーを背もたれ代わりに使っているケースが少なくありませんでした。家具はセットになっていても、最初は単体で必要かどうかを考えてみてください。その結果、セットになっている個々のすべての家具が必要となれば、セットで購入しても問題はありません。その場合の一つ一つの家具は明確に役割が付加されているはずです。衣類を保管するのに、専門の家具職人の作った箪笥に勝るものはありません。しかし夫婦と子供2人の標準的家族構成を考えてみると、箪笥に保管する必要のあるような衣服は、はたしてどの程度あるでしょうか。着物やフォーマルなドレスを常時着用する立場の方は別として夫婦の冠婚葬祭用礼服一式、改まった時に着る訪問着やドレス、子供の成人式の着物…、これにプラスα位ではないでしょうか。整理ダンス1棹で充分なように思います。ソファーセットに関して日本人は大いなる勘違いがあると思います。ソファーセットがあれば団欒の場ができると思ってはいませんか? A図はソファーセットの一般的なレイアウトです。L字型にする場合もあるでしょう。しかしL字型でもB図は大きく離して、それぞれ別々に利用することを前提としています。広い部屋で大きなゆったりとしたソファー等を、距離をあけて配置する場合は別として、狭い場所で顔をつき合わせて団欒できるものではありません。家族それぞれが自分のことをしながら、互いに気配を感じ、会話するための「場」を同じ室内にたくさん作る事が大切です。A図はそのための「場」が1つしかありませんが、B図は2つ、C図は3つ以上あります。「場」を作るには、椅子・テーブル(小さなものでOK)・照明の3つの要素が必要です。C図は勉強をする、パソコンを使う、新聞を読む、寝そべってリラックスする…などをそれぞれの家族が好きなことをしながら同じ部屋で過ごす事ができます。セット家具は「場」を少なくしてしまう場合があります。外国の写真や映像をみると、広いホールなどのそこかしこに椅子やテーブルがさりげなく置かれています。また3つの図を比較すると、A図は部屋全体のスペース配分が悪い事が分かります。ソファーセットを置いた残りのスペースは通路にしかなりません。「場」を分割すると程よい距離感が生まれ、部屋も有効に使え、広く感じられます。○家具の上手な選び方 - 家具を選ぶ前に生活のシーンを描こうstep1プランを考える前に、手持ちの家具で新居にも使う予定のものの名前とサイズ、希望保管場所をリストアップします。今後購入予定の家具のリスクも作成します。次にそれぞれの家具のサイズどおりに厚紙を切り抜きます。間取りを考える上で役に立つばかりでなく、この作業を自ら行うことによって、もののサイズ把握の訓練となります。step2家具のサイズが分かったら、厚紙等でサイズどおりに切り抜いて図面にレイアウトしてみましょう。大切なことは家具が置けるかどうかではなく、その家具によって生活が豊かになるかどうかをシミュレーションしてみることです。家具の配置は常にその空間での生活のシーンをイメージする事が、失敗しないコツです。step3現在の住まいの家具を買換えたり、新規購入したりする場合は、マスキングテープなどで、床に家具のサイズを描いてみるのが一番です。毛布等を家具のサイズに折りたたんで置いてみてもOKです。step2のように図面で確認しても、実寸の感覚はまた違ってきます。購入する前に実際の大きさを実寸で把握しておきましょう。必ず下見をしてサイズを確認したり、ネット等で事前にサイズをチェックしたりしてから購入するのが原則です。広い家具売り場ではさほどの大きさを感じなくても、狭い我が家ではとても大きく感じるものです。(※写真画像は本文とは関係ありません)<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年07月21日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○"単純な形"が建築コスト・メンテナンスコストを節約前回、長持ち住宅が最も経済的だと書きましたが、建物は単純な形の方が構造的に強くなり、痛みにくくなります。下図を住まいの平面図とするとプランAとBの面積は同じですが、外壁の長さはプランBの方が2a分だけ長くなります。その分コストアップになる上に構造的にもプランAよりは不安定になります。単純な形の方が建築コストを削減でき、構造的にも有利で、管理もしやすく、長い目では大きな節約になります。マンションの場合は、性能を見極めるのは難しいですが、国の性能表示制度で性能評価を受けている建物の構造の等級を見ればそのランクが分かります。また東京都では独自の「マンション環境性能表示」制度を設けています。数は少ないですが、「建物の長寿命化」の項目で★★★の評価を受けているマンションも存在します。構造体がしっかりしている事が、一番の節約となります。○豪華な設備は必要か? - 装置は簡単が肝要最近の住宅は重装備になりすぎる傾向があります。確かに都市部の環境を考えると、耐火性性能は重要ですし、高気密・高断熱仕様も建物を長持ちさせるためには必要な部分もあります。しかし大切なことは、最初に設備ありきではなく、もっと簡単に機能を満足させる方法はないかを考えていけば、かなり費用は節約できるはずです。たとえば主婦は豪華なキッチンに目が行きがちですが、日々の調理に豪華なキッチンは必要ありません。シェフの厨房を見れば一目瞭然、極めてシンプルな造りです。同年代の女性たちでキッチンの話題になった事があります。毎日使う部分の扉は不要という意見があり、皆の賛同を得ていたのは意外でした。まだ業界は本当の女性のニーズをつかんでいないのかもしれません。高い設備を売りたい業界の意図は分かりますが、それに流されずシンプルで本当に使いやすいものを求めていく事が大切です。○収納の経済学を理解する事が節約につながる住宅メーカーに勤務していた時に多くの顧客に接してきましたが、必ず言われるのが「納戸が欲しい」という要望でした。最近は「断捨離」という言葉が認知され、不要品を処分する意義も理解され始めていますが、まだまだ理解が充分ではないと感じています。納戸が欲しいと要望する根底には、今あるモノを整理するのが面倒なので、とりあえず仕舞っておける納戸が欲しいといったものが多いと思います。しかし、納戸を建設するにもコストが係るのを忘れてはなりません。3畳(1.5坪)程度の納戸にも100万近くの建築コストが係るでしょう。また不要品の収納のための納戸スペースは何も生み出しませんが、もし不要品を整理してその分のスペースを利用してSOHOを作れば、月々一定の収入を得られるかも知れません。男性憧れの書斎スペースにしても良いでしょう。サラリーマンも勉強しなければ落ちこぼれる時代です。不要品を後生大事に保管などしていられない時代なのです。しかも下図のように納戸の使い勝手は非常に悪く、無駄なスペースが半分以上となります。ウォーキングクローゼットも同様で不経済で、収納の価値は間口と適切な奥行で決まるのです。また、立体的な工夫の余地もあります。A図は上部に枕棚があり、その下にハンガーパイプがついている最もポピュラーなタイプです。工場で生産して現地に搬入するのに都合の良いように出来ています。しかし枕棚の上に置くものは限られ、デッドスペース化しやすいのです。それに対してB図は天井に直接ハンガーパイプを取り付けていて、パイプが2段になっています。天井が高い場合は、手がとどく範囲に取り付けるか、可動式にするか、季節外のものをかけるか、いろいろ工夫できます。わが家では2段目を取り外し可能タイプにしています。使いやすい上に収納量は倍増します。何よりも季節の入替えも不要で、モノの管理に対するストレスがなくなり、時間の節約にもなっています。収納は住まいに関する節約を考える上で、格好の題材なのです。○無駄を削減する間取りの極意(その1) - 掃き出しサッシは明るいか?納戸のほかに要望されるのが掃き出しサッシです。日本人はとにかく掃き出しサッシが好きです。庭との連続性を重視する風習に起因していると思いますが、掃き出しサッシ=明るいと思っている部分もあるようです。しかし、農家はともかく、住宅地の敷地でどれ程、庭のスペースが取れるでしょうか。少なくとも掃き出しサッシは庭に面する1箇所で良いと思います。そのほかは腰高にした方が実は明るくスペースを有効に使えたりするのです。下図を見ると掃き出しサッシはスペースの無駄ばかりでなく、陽射しはソファーの背中だけにあたっていることになります。またソファーに座ったときには、腰高サッシのほうが遥かに庭を身近に感じられると思います。この他にも、間取り次第で無駄や生活費を削減できるポイントはいろいろあります。次回以降で詳しくまとめたいと思います。(※写真画像は本文とは関係ありません)<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年07月15日まだ続きそうな梅雨の季節。部屋の湿気が気になりますが、皆さんはどのような湿気対策をしていますか? 今回は、簡単にできるお部屋を快適に保つために覚えておきたい「快適3原則」をご紹介します。原則1:湿気は家に入れない梅雨の時期、玄関は外から室内に水分や湿気を入れ込みやすい場所です。雨に降られて帰宅した際には、濡れた靴でそのまま玄関に入らず、一旦玄関の外で水気を切りましょう。濡れた傘も同様です。梅雨の時期は、傘を使う日が多いため、傘立てを玄関やベランダに置くのが良いでしょう。濡れた靴は下駄箱に入れてしまうと、他の靴にカビが発生する原因にもなります。靴は新聞紙を入れて乾かすなどしてから、下駄箱に入れましょう。原則2:トイレやお風呂のフタは閉める皆さんは、家のトイレを使った後にフタを閉めていますか? マンションでは間取り上、トイレに窓が付いていない方も多いのではないでしょうか。窓が付いていない上に、水気のあるトイレは湿気がたまりやすくなります。さらに、ウォシュレットが付いている場合は、温められた便座と水温でモアモアとした淀んだ空気が密閉された空間にたまります。そこで、トイレを使ったらフタを閉める事を心がけましょう。また、同じようにお風呂にお湯を張った状態でフタを開けたままにしておくと、お風呂に水蒸気がたまり、脱衣所やリビングに湿気が漏れだしてしまうかもしれません。お風呂もお湯を張ったままにしておく時にはフタをするほうがよいでしょう。原則3:たまった湿気はすぐに出すどんなに気をつけても湿気というのはたまってしまうもの。前述したお風呂とトイレは特に湿気がたまりやすく、カビや匂いも発生しやすい環境です。そこで、お風呂やトイレの使用中や使用後もしばらくは換気扇を回し、たまった湿気はその場で外に出してしまいましょう。キッチンにも湿度を上げる要素がたくさんあります。例えば、炊飯、湯沸かし、煮物料理などの調理の際には、大量の水蒸気が発生します。この水蒸気が換気されないと、他の部屋に湿気がたまってしまいます。そこで、調理中はもちろん、調理後もしばらく換気扇を回して空気を換気しましょう。○■DIYで湿気もニオイも防ぐ! 最強の湿気対策3選さまざまな湿気対策を紹介してきましたが、毎日これらをやっていくのは大変と思った方には手軽にDIYでできる、おすすめの湿気対策を3つご紹介します。お手軽度:☆☆☆「竹炭」竹炭は湿気の多い時には湿気を吸収し、乾燥してくると吸収した水分を外に放出する特性があります。器に置いたり、竹かごに竹炭を入れて、部屋の中に置いておくだけで除湿してくれて、おまけに消臭の効果もある優れものです。煮沸して乾燥させれば、再利用可能。長く使えて手間もかからないので、おすすめです!お手軽度:☆☆「機能性壁材」梅雨の時期に限らず、年間を通して部屋を快適に保ちたいなら、自分でお部屋をアレンジしてみてはいかがでしょうか。たとえば、通常の調湿壁紙の25倍以上の吸湿力だけでなく、ニオイやホルムアルデヒドの吸着低減効果があるという「LIXIL」の「エコカラット デザインパッケージ」や、「サンゲツ」が提供する「吸放湿性」や「汚れ防止」、「表面強化」など様々な機能が選べる「機能性壁材」がおすすめです。好きなデザインやサイズを選んで、専用接着剤とヘラで張り付けていけば、リビングや玄関、トイレなどの壁に張る事で空間の湿気を調節し、結露やカビの発生を抑えてくれます。真っ白で味気ない壁のちょっとしたアクセントにもなります。お手軽度:☆「漆喰珪藻土」本格的なDIYにチャレンジしたい方は、こちら。「漆喰」は、優れた調湿性や防カビ性を持ち、古くから神社や酒蔵などに使用されてきました。優れた機能を持つ珪藻土で、自宅の壁を変えてみるのはいかがでしょうか。「ワンウィル」が提供する漆喰珪藻土の塗り壁材「ケイソウくん」や「サメジマコーポレーション」が提供する「リターナブルパウダー」なら、専門業者に頼まなくても、壁紙の上から自分で塗る事もできます。思い切って、DIYリフォームに挑戦してみるのもいいかもしれません。以上、さまざまな湿気対策を紹介しました。まだもう少し、雨の季節が続きそうですが、これらの方法を試して、快適にお過ごしください!
2015年07月08日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○長期優良住宅とは - 今後の日本の社会に不可欠な長持ち住宅平成19年5月の自由民主党政務調査会報告書によると、長期優良住宅制度を設ける経緯は下記の図のような流れとなっています。住宅を長持ちさせることは、これからの時代に不可欠な事が分かると思います。○長期優良住宅が生涯収支を改善する理由今までの戸建住宅の平均耐用年数は30年足らずです。これを200年間維持できる住まいを建てるとすると、確かに建設費は多少割高になります。しかし、何代にも渡って住み続けられるとしたら、全体としてのコストは著しく低くなり、これからの厳しい社会を生きている子供世代の負担を軽減できます。資源の無駄使いもなくなります。200年間ということは、次の木が生育するに充分な時間なのです。グローバル化の時代、日本の若者だけが生涯に一度は多大な(しかも欧米と比較してコストの高い)住まいを取得しなければならないのは、著しく不利です。代々住み続けられる住まいや、適正な評価と良質な中古住宅の流通市場があれば、日本人の生涯収支は大きく改善されると思います。多大な投資を行う住まいという資産が、中古住宅になると不当に価値が低減するのを防げる初期投資は大きいが、一世代分の維持管理費は少なくて済む老後に老朽化による建替えや大幅な修繕費用を費やすことなしに、生涯住み続けられる図書や記録の保管と維持管理が義務付けられるので、老後になってもまだ長い耐用年数を残す資産が維持確保でき、適正な価格で売却が可能次世代以降は既に住まいが確保されているので、大幅に生涯収支を改善できる。親がより小規模の住まいに転居するか、高齢者施設に入居した場合、子供が譲り受けて家賃などとして初期投資を行った親の老後の生活も確保できる長期優良住宅のコストイメージ○長期優良住宅の認定基準の概要住まいを長持ちさせるために政府は、性能の高い住まいには様々な制度を設けています。その一つに長期優良住宅の認定制度があります。長期優良住宅は住まいの性能の向上だけでなく、下記の事項を遂行するための住み手の取り組みも重要で、設計図書の保管や維持管理記録の作成保存等が求められます。長期優良住宅として売却する場合は、これらの記録も添付して譲渡することになります。○主な長期優良住宅の税制の特例 - 優遇措置を見ると政府の狙いが分かる建物の耐用年数を高めて地球資源を保全するほかに、関連産業の裾野が広い住宅産業は政府にとって景気のテコ入れの格好のターゲットです。一般的な住宅に対する優遇措置に加えて、長期優良住宅は特別に様々な上乗せ優遇措置を設けています。住宅ローン控除も一般住宅よりも優遇され、また政府は住替えなどで住宅ローンを借入しないで住まいを取得する人々や資産がある階層に長期優良住宅を建ててもらい、子供世代の負担を軽減したり、金融資産を住宅に誘導し経済を活性化させたりすることを狙いとしています。住宅ローン減税とは…住宅ローン減税とは、直接所得税から差引かれる「減税」です。長期優良住宅として認定された住宅は一般住宅より控除額が拡大されています。住宅ローン減税の概要長期優良住宅に関する特別控除とは(平成29年12月31日まで)…長期優良住宅にするための性能強化費用の10%相当額をその年の所得税から控除する制度です。性能評価費用が650万円を超える場合は、650万円が限度で、その場合の控除額は65万円です。(※住宅ローン控除とは重複できません)(※その年に減税しきらなかった場合は翌年に繰越して減税できます)<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年06月24日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○次世代の子供達の生涯収支と住まいの関係ここのところ少し景気も上向きつつあるかもしれませんが、まだまだ若い世代の閉塞感は払拭されないようです。生涯収支、特に年金に関して不安を感じているのでしょう。本当は歴史を振り返ってみても先々が明るく見通せた時代はほとんどないのですが、それはまた別の機会にお話することとして、一つだけこれからの世代の生涯収支を考える上で、住まいに関して重要なポイントがあります。今や企業の採用も日本人にこだわらず世界の若者へと広がりを見せています。日本企業のトップも外国人が担うことも珍しくなくなりました。今後はその傾向がますます加速すると思われます。そうした状況下において、資産としての住まいの位置付けは、これからの若い世代にとって今まで以上に重要なものになっていくでしょう。ヨーロッパの石積み建築を考えれば建物の耐用年数は数百年です。つまりヨーロッパの若者は、生涯を通じて住まいに対して投資する必要はさほどないと言えます。いずれ親が所有していたアパートなどの一室等を引き継ぐ事ができます。一方、住まいの耐用年数が低いままであれば、日本の若者は生涯の中で必ず住まいを手に入れる費用を捻出しなければなりません。住まいの耐用年数が低いということは、賃貸価格も高いことにつながります。特に首都の東京は土地価格が高いこともあり、賃料負担はバカになりません。年金生活者にとって家賃負担は相当なものになるでしょう。従って定年までにローンを完済すれば持ち家のメリットは大きいのですが、一生の中で必ず住まいを手に入れる必要があるということは、世界の若者との競争において、最初のスタートラインからハンディを負うことになります。単に金銭的負担だけでなく、心理的負担感も少なくないと思います。日本の住まいも何代にも渡って使い続けられるだけの耐用年数を有しないと、世界的には負けていくことになります。○中古住宅はなぜ安いか - 管理の悪さが中古市場の質を低下させた戦後の高度成長期以前の住宅は、資材も満足になく、住宅を入手する資金力もあまりない中で、さほど質の高くない住まいが量産されました。建売住宅も平屋が珍しくありませんでした。私が中学と大学時代を過ごした住まいも社宅でしたが平屋でした。東京の世田谷区にあり、新宿や渋谷のターミナル駅へも電車やバスを利用して、15分程度で行くことができた便利なところでも、そんな状況でした。とにかく住むところが必要だったのです。その後急速に経済が発展する中でも手に入れたその家を代々住み続けるとはあまり考えてなく、そのためにさほど住まいの手入れに熱心でなかったと思われます。生活が豊かになるにつれて、住まいへの要望もエスカレートし、住宅産業が活性化していきました。高度成長期には資産形成も比較的容易で、ローン負担も給与の上昇が見込めるので、今ほどの負担感はなかったと思います。結局住まいを資産として大切にする意識が育たないままに、住宅の質は向上したものの、住まいの使い捨て文化が育ってしまったと言えます。住宅展示場で住まいの建築を考えている来場者と接客していると、必ず「手入れをしなくてもよい家が欲しい」という意見を耳にしました。そうしたニーズに応じて「手入れが簡単」である材料をアピールしているメーカーもありました。しかし、数千万円の住まいを手入れせずに早々と劣化させるのは、住まいという高価な資産を溝に捨てるようなものです。手入れの悪い住宅が世の中に溢れていくと共に、健全な中古住宅市場は育たず、建築時の質の高さや維持管理の質の高さは全く評価されずに、築年数のみで建物の価値が決められ、築10年もすれば、建物の価値はゼロに近づいてしまう現在の日本の中古住宅市場が形成されてしまいました。○住まいの耐用年数は何年くらい? - 法隆寺はなぜ1300年も建ち続けていられるのか?親や祖父母の住まい、近所の戸建住宅などを見ていると、到底何世代にもわたって使い続けられるようには思えないかもしれません。しかし木造住宅でも築数百年の古民家は存在します。法隆寺にいたっては築1300年にもなります。寺社建築と一般の住宅は比較にはならないかもしれませんが、「確かな技術」、「良質の材料」、「どこまでも使い続けることを前提としている」、「周囲の環境」、「徹底した維持管理」が、長く使い続けられる理由でしょう。それらは寺社建築でも一般住宅でもなんらかわりません。寺社建築ほどの技術はなくても、それを補う工法が開発されています。太い樹木1本を丸々柱にすることはできませんが、耐力壁などでカバーする方法もあります。広い境内はなく密集地に建っていても防火性能の高い材料もあります。少なくとも、長く使う意思としっかりした維持管理があれば、100年程度は優に使い続けられるでしょう。使い続ける意思と維持管理を行う意思が何よりも大切なのです。長く使い続ける前提として、子供から孫へとうけつぐのが理想的ですが、これからの時代は海外勤務や地方への転勤、移転も少なくないでしょう。子供や孫が使わなくなっても、貸し出したり売却したり、新たに購入したりする時に、資産として正当に評価してもらうためには、健全な中古住宅市場が不可欠なのです。○中古市場の健全化 - 住まいを資産とする自覚が健全な市場を育成する何よりも長持ちさせることを前提に良質の住まいを手に入れて、維持管理を行うことの積み重ねが良質の中古住宅市場を形成する最初の一歩だと思います。日本の戸建住宅の耐用年数の低さは、環境保全の観点から世界の国々から批判の対象でした。私もカナダの製材工場に視察に行った時、工場の責任者から、似たような批判を受けました。当初はカナダも日本に近い西海岸の木材を中心に日本に輸出していたのですが、次第に資源が枯渇し、内陸部へと移行して行っているそうです。また、日本人は木材の質に異常なこだわりがあり、木材のいいところだけを持っていくという批判もありました。アメリカやカナダの建売住宅の現場も見て歩きましたが、節あり木材は当たり前、DIYショップで売られている木材の質も日本のそれとは大違いでした。これだけ他国の良質な資源を大量に使って、耐用年数が20年程度では批判がきて当然です。政府は、その状況を打破するために、優良な住宅には様々な優遇措置を講じてきましたが、日本人の意識が変わらなければ、さほど効果がないのが実情です。(※画像は本文とは関係ありません)<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年06月18日国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は6月15日、国立循環器病研究センター(国循)が9月から実施する予定の肺がん手術後の転移を抑える臨床研究に関する付随研究を実施する共同研究契約を締結したと発表した。高リスク肺がん手術に対して、術中より3日間、心臓から分泌されるホルモンであるヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(hANP)を持続投与することによって、術後急性期における心肺合併症を有意に軽減でき、術後慢性期における肺がんの再発を有意に軽減することが国循によって報告されている。これは、hANPが血管内皮細胞に働き、血管接着分子を抑制することで、がん細胞の血管への接着を防ぎ、がん転移を防いでいると考えられており、国循は9月から肺がん手術後の転移を抑える臨床研究を開始する予定だ。ATR佐藤匠徳特別研究所の河岡主任研究員の研究グループが実施する予定の研究では、臨床研究で得られた肺がん病理組織を用い、網羅的遺伝子解析を実施することで、hANPの作用機構を解明することを目指す。また、同研究によって、新たな予後マーカーや創薬ターゲットが発見されることも期待される。
2015年06月16日技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構(TRAFAM)主催のシンポジウム「ひらめきを形に!設計が変わる新しいモノづくり」が6月30日に開催される。TRAFAMは少量多品種で高付加価値の製品・部品の製造に適した三次元積層造形技術や、金属などの粉体材料の多様化および高機能複合化技術などの開発を通じて、次世代のものづくり産業を支える三次元積層技術システムを核とした新しい日本のものづくり産業の創出を目指して昨年4月に設立された技術研究組合。組合員には産学から32法人が名を連ね、近畿大学にレーザ方式、東北大学に電子ビーム方式の金属積層用の要素技術研究機を製作し、設置するなど、2018年度末までに世界最高水準の装置を完成させることを目標に研究を進めている。今回のシンポジウムは3Dプリンタの将来性および開発の必要性について理解を深めることを目的としており、TRAFAMの研究成果報告のほか、産業技術総合研究所の金山敏彦 副理事長をはじめとする有識者による3Dプリンタに関する講演や、パネルディスカッションを行う予定となっている。参加費は無料で、現在TRAFAMのホームページにて参加申し込みを受付けている。「ひらめきを形に!設計が変わる新しいモノづくり」シンポジウムの開催概要開催日時:6月30日(火) 10:00~17:25会場: TKPガーデンシティ竹橋(2階)大ホール/東京都千代田区一ツ橋1-2-2参加費: 無料参加者数: 200名 (予定)申し込み方法: TRAFAMのホームページより事前登録 (先着順)
2015年06月11日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○マンションか戸建か - 再び書き出して探る本音のありか土地がある場合は別として、土地から購入して戸建住宅を手に入れるのは一般の勤労者にはなかなか難しいものです。従って選択の余地はなくマンション住まいとなります。価値観の違いによりマンション派、戸建派もありますが、一般的に資産価値の面からは戸建に軍配があがりそうです。ただし立地の良いマンションにはそれなりの資産価値がありますので、自分達の価値観を整理するために書き出してみましょう。マンションのメリット都心や立地のよいところに住める鍵一つで外出可能一時的に住まなくなっても賃貸が容易土地から購入するのと比較して価格が安い自ら維持管理する必要がない火災等の類焼の被害が少ない戸建のメリット建替えが自由・建替えないのも自由土地が財産として残る管理費が不要間取りが自由、自己表現ができるリバースモーゲージ(※)が容易(※リバースモーゲージとは:住まいを担保にして老後の資金を借り入れる制度で、死亡後に住まいを売却して精算するものです。1981年に武蔵野市でスタートしました。現在は厚生省の生活福祉資金貸付制度(窓口は各都道府県の社会福祉協議会)や地方自治体の独自の制度のほか、都市銀行でも扱っています。土地が担保対象であり、多くは戸建住宅のみが対象です)○間取りの配慮 - 自分のこだわりは永遠か?戸建住宅の場合、過剰に方位を重視したり、自分なりのこだわりに執着したりするケースがあります。一般に言われている方位は古(いにしえ)の時代に中国から導入されたもので、当時の中国の自然環境や社会環境に基づいています。そのままでは日本の自然環境に合うはずもなく、もちろん社会環境は別物です。最適な配置は地域の環境の違いや敷地の状況のほうが大きく影響するにもかかわらず、昔の中国に合わせる意味はどこにあるでしょう。また、昔と現代では住まいの性能や設備は天と地ほどの違いがあります。日本でも共通に使えた方位の考え方も現代では建物性能の向上により意味を成さなくなっています。昔ながらの方位に固執した間取りは使いにくいことが多く、住まいの資産価値にも影響します。方位をすべて満足させるとこうなるという間取りを顧客から見せてもらったことがありますが、動物園のバックヤードのような間取りで、当然建築を請負うことを断りました。本人達以外に誰も住みたいと思わないような間取りで、本人達もさぞ日々生活しにくいと思います。極端な事例ですが、方位に限らず、あまり自分達のこだわりを押し出すと、資産としての価値が低減しかねません。また自分達の価値観が永遠とは限りませんし、家族構成は子供の成長と共にあっという間に変化するでしょう。自分たちも将来使い勝手が悪くなる可能性も孕んでいます。住まいはある程度汎用性を持たせて設計しておくほうが、将来にわたって快適に使えるだけでなく、資産価値も維持できると思います。○中古マンション購入+リノベーション - 工藤夕貴さんのハリウッドリフォーム必ずしも望ましい傾向とは言えませんが、現在の日本の中古物件は実際の実力と比べて極端な低評価となっています。つまりお買い得なのです。最近安い中古物件を購入すると同時に、自分達の価値観に合わせたリノベーションを行うケースが増えています。出費を抑えつつ、戸建のメリットである間取りをある程度自由にアレンジし、自己表現できることが人気の理由です。そのための専用のローンも用意されていて、購入費用とリノベーションの費用を合わせて借り入れることが可能です。「住まいが資産である」ということと、「住まいに対する心構え」について説明するのに、工藤夕貴さんのケースを紹介することが良くあります。工藤夕貴さんがハリウッドで活躍している時代に、最初に2000万円程度の大型2DKの築27年のアパートを購入し、徹底的にリフォームしたそうです。壁を自分で塗り、マントルピースまで自作したために、かかった費用は60万円ほどだったそうです。2年後に倍の価格で売却し、プール付の戸建住宅を3700万円で購入し、3年間で400万円ほどかけてリフォームしました。当然アパートの時と同様に徹底的に自分の労力をフルに使って手直ししたそうです。日本に帰国する時に8000万円で売却できたそうで、まさに資産としては倍々ゲームです。彼女は本格的な電動工具も使いこなし、日本に帰国した現在はトラクターも運転するようです。日本人はあまり日曜大工や住まいの維持管理に積極的ではありません。特に女性は電動工具を使えない方も少なくないのではないかと思います。住まいはしっかりしたものを購入しまたは建築し、自らの労力を惜しまず使ってしっかりと維持管理すれば、高い資産価値を発揮します。またそうした住まいの価値が正当に評価される仕組みが今後の社会には必要です。次回のその点に焦点を合わせて考えてみたいと思います。「ハリウッド・リフォーム」については、工藤夕貴さんのオフィシャルウェブで詳しく説明されていますので、是非参考にしてください。「工藤夕貴のハリウッド・リフォーム」(※参考 : 過去のコラムでも「資産としての住まい」を取り上げています。是非ご参照ください)『マイホームのための街選び(3)--"資産としての住まい"を考えての街選びが重要』(※画像は本文とは関係ありません)<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年05月15日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○あらためて「資産」とは何? - 資産の意味を考えれば住まいが分かる!機会あるたびに「住宅を資産としてもしっかり捉える必要がある」ことを唱えてきました。もちろん住まいを金銭だけで捉えることもまた問題ではあります。住まいは家族の夢を実現する場であり、家族の生命と財産を守る器であり、自己を表現する場であり、かつ資産でもある…なのです。それでは資産とはそもそもどういうものなのでしょうか。会計上の正式な用語の使い方は別として、資産とはいつか使う予定のための、あるいは活用するための、あるいは収益を上げるための預貯金や動産・不動産などです。換金できないものや活用できないものは資産とは言えないでしょう。家電製品や家具はどうでしょうか。10年程度で耐用年数が来る家電などは消耗品の部類かも知れません。何代にもわたって使い続けられるしっかりした家具などは、換金できるかどうか分かりませんが、絶対に必要なものであれば、買えば相当な金額となるので「資産」の部類に入れられるかもしれません。では住まいはどうでしょうか。消耗品でしょうか。今までの日本では住まいの耐用年数は20数年と短く、消耗品的な扱いを受けてきた面は否めません。高度成長期においては住宅ローンで家計が破綻するケースは少なく、住まいを活用する必要性は、さほど認識していなかったかもしれません。しかし数千万円の費用を費やし、ローン総返済額はさらにそれよりも多くなる住まいが「資産」でなく消耗品であるとすれば大浪費でしょう。今の住まいは維持管理さえしっかり行えば、100年は優に使えます。住まなくなれば売却して換金も可能です。住まいは最大の資産で、長持ちさせなければならず、そのための労力を惜しんではならないのです。○生涯住居費は持ち家・賃貸どちらが有利?住まい関係の雑誌等で、この話題は数10年にもわたって、その折々に話題に登場してきました。そもそも価値観の異なるものを同じ土俵に上げること自体、意味のないことなのですが、何度も話題になるのにはそれなりの理由があるはずです。日本の持ち家率は年代が進むにつれて高くなり、70代では80%以上となっています。つまり持ち家が日本人の基本路線であり、生涯賃貸で過ごすという意思を持つには、確固たる理念があるはずです。実際は、堅実な人生設計や貯蓄がなされなかったり、やむを得ない諸事情で、持ち家を断念せざるを得なかったりするケースということではないでしょうか。持ち家を購入する能力がありながらの"積極的賃貸派"は独自のしっかりした人生設計が必要で、そのようなケースは日本人の中にはさほど多くはないと思います。それにもかかわらず、度々話題に取り上げられるのは、バブルで持ち家を断念せざるを得なかった時期、低成長時代に突入して、若者世代に漠とした不安が広がっている時期などに、マスメディアが迎合している結果のように思います。実際比較検討した場合の生涯収支は、どの時代も共通してほぼ同じという結果となっています。しかし仮定の理論とは別に、実際は住む地域、戸建かマンションか、立地条件や市場性、建物の耐用年数などで大きく変化すると思われます。政府が推奨する長期優良住宅の場合は、単世代で採算の是非を論じること自体に意味がありません。住まいの選択は生涯収支の有利不利よりも、自分達の価値観や万一の時にどう活用できるかのリスク回避の面で考えるべきでしょう。○持ち家と賃貸、メリット・デメリット下記に持ち家と賃貸のそれぞれのメリットを挙げてみました。そのほかにも個々にリストアップしたい項目があると思います。一度家族でリストアップしてみて、どのメリットが重要か、反対にデメリットに対する対策は何があるかなどを考えてみると、自分たちにとってどちらが良いかが浮かび上がります。書き出してみる手法は、ファイナンシャルプランニングの手法の一つで、本格的に行ってみると、思わぬ結果に驚くことも少なくありません。持ち家のメリット資産が残る家賃を払わなくても済む自由に自分を表現できる子供にとって思い出の家が存在する幸福感が得られる賃貸のメリットローン負担がない身軽に好きな町や地域に転居できる災害で家という資産を失うリスクがない転勤や転職で家の対策を考える必要がない○リスク対応力はどちらが強い?生涯住居費が地域性などの条件によっては大きく異なるとは言え、人生の岐路に立った時に、持ち家と賃貸でどちらが安全か、どちらが有利か、が問題となります。ローンで破綻する、あるいは災害等で住まいを失うが持ち家の最大のリスクだと思います。失業・病気・死亡などによってローンの返済が困難になる場合を考えてみましょう。これからの時代、一生同じ会社にいられる確率は少なくなりつつあります。従ってローンを組む時はその対策をたてて組む必要があります。しかしその気になれば失業してもまったく職がないということはありません。配偶者が働くこともできますし、最低収入はある程度確保はできるでしょう。生活をある程度は絞ることも可能でしょう。重要なのは、ローンが支払えなくなった時に、それまでの意識を変えられるかどうかなのです。ローンの借り入れ時にはほとんど団体信用生命保険に加入しますので、死亡の場合や一定の障害を負った場合はその後の返済は免除されます。また、ローンの残債よりもその時々の売却価格が高いような資産として目減りのしない物件であることも重要です。つまり、人生設計をしっかり立てて、リスクに対応する措置をとれば、万一の場合でも家賃を払っていかなければならない賃貸のリスクの方が大きいと思います。ただし、災害リスクの高い地域やエリアに住まいを所有するリスクは大きいので、地域を選ぶか建物の構造や保険などの対策が重要となります。日本は地震国ですので、持ち家、賃貸にかかわらず、リスクの大きい地域やエリアに住むこと、地震に弱い建物に住むことには最大のリスクです。<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年05月11日武田薬品工業(武田薬品)と国立がん研究センター(国がん)は5月8日、研究開発に関する契約を締結したと発表した。両社は今後、研究者や医師の交流を促進し、がんの発症メカニズムなどの基礎研究を進展させ、得られた成果を臨床開発研究へ応用していくことで新たな治療オプションの探索を進めていく。また、武田薬品は、国がんが進めている産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業「SCRUM-Japan」に参画する。「SCRUM-Japan」は全国の医療機関と製薬企業とが協力して実施するがん遺伝子異常スクリーニング事業。同事業で構築される遺伝子情報と診療情報を合わせたデータベースにアクセスすることで、新たな医薬品の研究開発を加速させることができるとしている。武田薬品は「国がんの臨床研究における知見と、当社の保有する技術基盤を融合させることで、より早く、革新的な治療を患者様と医療関係者の皆様にお届けできるものと期待しています」とコメントしている。
2015年05月11日産業技術総合研究所(産総研)は5月7日、2015年5月1日付で人間と共栄する情報技術に取り組む「情報・人間工学領域」の3つ目の研究センターとなる「人工知能研究センター」を設立したと発表した。同センターは、国内外の大学、企業、公的機関と連携して、実社会のサービスから得られる大規模データを活用しながら先進的な人工知能技術の研究開発を推進することを目的として設立されたもの。人工知能の実用化やベンチャー企業の創出と基礎研究の進展の好循環を生むプラットフォームの機能を果たし、これにより基礎研究と実サービスとのギャップを縮め、インパクトのある人工知能技術の研究開発を目指すとしている。具体的には、人間との親和性が高く、人間と相互に理解しあえる人工知能の実現をめざす目的基礎研究と、成果をスピーディに実社会の多様な課題に適用するための人工知能フレームワークの研究開発を行っていくとしており、主要な目的基礎研究として、人間の脳の情報処理原理に関する最新の神経科学の知見を包括的にとりいれた、人間の脳に近い脳型人工知能、および、実世界の大量のデータにもとづくデータ駆動型の人工知能とWeb上の大規模な知識グラフなどにもとづく論理的・形式的な知識駆動型の人工知能を融合して、大量かつ多様な実世界のデータを深く理解し、人間の意思決定を支援するデータ・知識融合型人工知能の研究を行っていくとしている。また、人工知能フレームワーク上で要素技術を統合した先進中核モジュールを実装して、製造業やサービス産業などの幅広い分野での産学連携による実サービスから得られる大規模なデータを使った実証研究を行っていくほか、研究用データセットなど、人工知能技術の研究の基盤となるリソースの整備も行っていくとのことで、幅広い用途での人工知能技術の有用性を提示していくことを目指すとしている。
2015年05月08日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○不要品の整理で家具転倒リスクを軽減 - リフォーム時がチャンス!阪神淡路大震災では多くの方が家具の下敷きになって亡くなられました。日本の住まいはモノにあふれすぎています。私の子供の頃は、茶の間には茶箪笥と座卓くらいしかありませんでした。寝室にはほとんど何もなく、あったとしても鏡台や整理ダンスくらいでした。建物さえ倒壊を免れれば、家具の転倒の下敷きになって命を失うリスクは比較的少なかったと思います。しかし、現代の住環境はどうでしょうか。リビングダイニングを考えれば、ダイニングテーブルと椅子・ソファー・サイドボード・食器棚・テレビ・オーディオ機器などがあるのではないでしょうか。背が低いものでも安全というわけではありません。モノが室内にあふれていればいるほど、地震による被害のリスクは高まります。耐震リフォームの際は、不要品を徹底的に処分し、既存の押入やクローゼットの中に空き空間を確保し、できるだけ室内にモノを出さないように収納の中に納めるように考えてください。徹底的に不要品を処分しても収納が不足するのであれば、新たな収納を増設するか、そのスペース的余裕がなければ、貸し倉庫やコンテナの利用も考慮に入れてモノの管理を徹底してください。家具の固定などはその先の問題です。○収納の見直し - 工夫次第で既存収納の収納力倍増!リフォームや建替えを決心した理由として最も多いのが収納の不満だそうです。しかし元々さほど広くはない日本の住まいに新たに収納スペースを確保するのはかなり困難な問題です。そこで押入やクローゼットの中をより効率的に改造して、室内にあったモノをできるだけ多く取り込んで、すっきりと生活することも立派な耐震リフォームです。特に押入の天袋やクローゼットの枕棚は使いやすいとは言えません。マンションの収納などは、工場で効率的に生産するための規格化と、輸送面、施工面を考えて高さ2m以下の箱タイプがほとんどで、上部に枕棚があってその下にハンガーパイプのスタイルが大半ではないでしょうか。わが家も同様でした。わが家ではリフォームに際して、この枕棚を撤去し、天井に直接ハンガーパイプを取り付け上下二段にしました。奥行も85cmと深かったので、前後二列にして、合計3本のハンガーレールとしました。デッドスペースがなくなり、これだけで収納量は3倍です。季節の入れ替えからも開放され、住まい全体の既存の収納は満杯どころか空きスペースもできたくらいです。○家具のレイアウト - 明暗を分ける家具のレイアウト地震がどのように揺れて家具がどのように動くかは、起きてみないと分かりません。地震の威力は想像以上で、大きな箪笥も宙を飛んでくると思わなくてはなりません。それでも被害を最小限にするためには家具の配置は大切です。耐震リフォームの際は、家具は納戸やウォーキングクローゼットの中に仕舞うようなリフォームを心がける事が一番ですが、室内空間に配置する場合は箪笥がそのまま寝ている位置に倒れ込まないように、特に頭を直撃しないように配置してください。簡易的な転倒防止金物は万全とは言えません。先ずはレイアウトで極力被害を少なくする工夫を考えてください。○家具の固定 - 転倒防止金具だけではない、家具の固定方法阪神淡路大震災に続き、東日本大震災を通じて防災意識も高まり、家具の転倒防止の必要性も認識されていると思います。転倒防止金物も広く認知されていると思いますが、皆様のご家庭ではいかがでしょうか。狭い日本の間取りでは、家具は倒れたら必ず家族を直撃することは避けられません。しかし、転倒防止金物の多くは見栄えも悪く、また本格的に固定しようと思えば大切な家具にビスなどの穴を開けることになります。高価な桐ダンスや婚礼家具セットなどは、人命第一とは思っても少々残念な気持ちにはなるでしょう。そこで、そうした金具を使わずにスマートに耐震リフォームする方法を考えて見ましょう。下記の写真はわが家のダイニングとキッチンを分ける食器棚です。もともとリビングダイニングとキッチンがワンルーム形式の間取りで、キッチンとリビングダイニングを分けるために両面使いの食器棚をおいていました。当初は食器棚の上部の壁はなく、食器棚は自立していて、天井面との間に突っ張り形式の転倒防止金物を設置していました。側面は日曜大工で作った天井までのL型の壁で冷蔵庫を隠していました。東日本大震災の時は、そのためか幸いにも家具は転倒せず、中にあった食器も不安定なワイングラスを中心に一部の食器が転落して割れた程度でした。わが家も昨年リフォームしたのですが、本格的に耐震性を確保するために、天井から食器棚の上面までの壁を設置しました。壁の裏側(キッチン側)は棚になっていて、モノを収納する事ができます。食器棚を棚の面で固定しますので、壁が破壊されない限り食器棚は倒れる事がありません。食器棚をセットする都合、食器棚と棚にはわずかな隙間が必要ですが、念のためにゴムのピースを差し込んであります。リビングダイニングからの見栄えもよくなり、耐震性能も向上し、収納も増設されました。また図のように家具の上面に色調や雰囲気を合わせた材質で丈夫な棚や新たな収納を新設して、家具を固定する方法もあります。耐震性を高めるとともに収納量のアップも期待できます。家具の転倒防止金具やグッズは様々なものがあります。適材適所、使用注意書きをよく読んで使用してください。組み合わせによっては、互いに力が反対に作用し、逆効果の場合もあります。<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年04月23日トムソン・ロイターは4月16日、日本の研究機関ランキングを発表した。同ランキングは、同社のデータベースに収録されている世界の研究機関情報から、後続の研究に大きな影響を与えている論文(高被引用論文)の数を指標としている。総合1位となったのは東京大学で、2位には京都大学、3位に大阪大学がランクインした。理化学研究所などの研究開発法人がトップ10に3機関含まれており、大学共同利用機関法人が2機関含まれた。また、日本の高被引用論文数が世界のトップ6に入っている分野は化学、免疫学、材料科学、生物学・生化学、物理学、分子遺伝学、植物・動物学の7分野となった。主なランキング表は以下の通り。
2015年04月16日イギリスにあるリンカーン大学の主任研究員サラ・エリス教授が、猫に関する研究を発表した。それは、猫がどこをなでられるのが好きか?というものである。この研究結果によると、猫には確実に"なでスポット"があるという。動物たちは、動物本来の行為を人間にも求めているはずだと考えられてきた。では、猫へ愛情表現したい時は、猫がそうするように、猫をペロペロとなめないとけないのか?大丈夫、そんなことはない。だがネコ科の動物たちの友好的な行為には体のある特定の部分が関係している。それは、臭線と呼ばれる臭いを出す器官で、口周り(あご、頬)、目と耳の間、そして尻尾の付け根まわりの3カ所にある。○猫がなでられて喜ぶ場所はアゴ・頬、目と耳の間この研究では生後6カ月から12歳までの34匹の猫を対象に行われた。実験を開始する前に、実験者は猫になれる時間が与えられた。テストの対象は、先ほど述べた3カ所(口まわり・目と耳の間・尻尾の付け根)の臭腺部分と、その他の体の5カ所(頭の頂点、首の後ろ、背中の上部、背中の中部、胸と喉)の計8カ所である。条件を一定にするため、体をなでる順番はランダム、なでるときは二本指で各部分を15秒間だけ、とルールを設定した。また、猫はいつでもその場を去ることができる。実験者の手がしっぽに近づくにつれ、否定的な行動が目立った。つまり、しっぽの近くは人間になでられるのはあまり好きじゃないのだ。第二の実験では、20匹の猫が使われ、飼い主が決められた順番通りに猫をなでた。ひとつは頭から背中を経てしっぽへ、もうひとつは反対の順番だ。この実験に関しては、なで方は特定していない。二本指でも手のひらでも好きなようになでてもらった。そうすると、逃げた猫は3匹のみになった。この実験でも、なでる順番に関わらず、猫はしっぽの近くを触れられるのを嫌がった。これらの実験から、飼い主はしっぽの付け根周辺を触るべきではないということがわかった。その代わりに、顔や顎、目と耳の間をなでると猫はとても喜ぶようだ。カラパイアブログ「カラパイア」では、地球上に存在するもの、地球外に存在するかもしれないものの生態を、「みんなみんな生きているんだともだちなんだ」目線で観察している。この世の森羅万象、全てがネイチャーのなすがままに、運命で定められた自然淘汰のその日まで、毎日どこかで繰り広げられている、人間を含めたいろんな生物の所業、地球上に起きていること、宇宙で起きていることなどを、動画や画像、ニュースやネタを通して紹介している。
2015年04月08日住友林業は、住まいと暮らしに関するスマートフォンサイト「わたしの家」の運用を3月31日に開始した。「わたしの家」は、同社ホームページから独立した立場で魅力的なコンテンツを提供することで、潜在顧客の将来的なファン化を図る「コンテンツマーケティング」の発想に基づいた同社初の情報サイト。同社ではこれまで、同社の家づくりを体感する「WEB住まい博」、自分の希望の間取りと概算価格がわかる「木達(こだち)サイト」、自分の希望する間取りが作成でき3次元でバーチャル体験できる「BF 間取り DESIGNER」、家づくりの知識をRPG形式のゲームで学ぶ「家づくりクエスト」(現、家づくりアドベンチャー)といった独自のコンテンツを開発してきた。今回開設した「わたしの家」は、そうしたコンテンツ制作の経験を生かしつつ、既に同社に興味を持っている顧客のみならず、家づくりに興味を持ち始めたユーザー層や、生活品質の向上に高い関心を持ったユーザー層など、潜在顧客へ向けて最新トレンドを踏まえた情報を継続的に提供する。運用開始の第一弾では、「女性目線」に基づいた住まいや暮らしに役立つコラムなどを紹介。収納や整理整頓のヒントや、子育て世代向けのコラム、二世帯住宅が快適に暮らすためのコツ、インテリアなどを含めた暮らしのヒントといったコンテンツが用意されている。同社では、住宅市場における女性の意見を取り入れた商品・サービスに対するニーズの高まりを受け、子育てと家事動線に配慮した「mamato(ままと)」、家族が集まるリビングを中心に間取りを考える「comama(こまま)」などを発表し、2013年12月には、女性の声を活かした商品開発を行う「女性目線開発プロジェクト」を始動。これらの活動を通して獲得した女性ファン層とのコミュニケーションを活発化し、更なる拡大を図るため、あらゆる女性が手軽にアクセスできるスマホコンテンツを展開していくとしている。
2015年04月07日ライフメディアはこのほど、「住まいに関する調査」の結果を公表した。同調査は、全国に住む50歳以上の男女を対象に、12日から14日にかけて同社のリサーチバンクを通じて実施。1,200件の有効回答を得た。○高齢化社会の日本でバリアフリーへの期待は?「現在の自宅は、バリアフリー対策がされているか」を尋ねたところ、23%が「バリアフリー住宅である」と回答した。「バリアフリー住宅に住んでいる人に、どのようにバリアフリー対策をしたのか」を尋ねたところ、最も多かったのは「バリアフリー住宅を建築・購入した(67%)」だった。「バリアフリー住宅に住んでいる人に、どのようなバリアフリー対策がされているのか」を尋ねた。その結果、「段差をなくす・スロープにする(75%)」、「手すりの設置(67%)」、「水回りのバリアフリー化(60%)」が上位となった。「バリアフリー住宅に住んでいない人に、今後自宅にバリアフリー対策が必要か」を尋ねたところ、62%が「必要」と回答した。「今後バリアフリー対策が必要と回答した人に対し、どのようにバリアフリー対策をしたいか」を尋ねたところ、「リフォームで対応したい」が70%で最も多かった。「今後バリアフリー対策が必要と回答した人に対し、どのよううなバリアフリー対策をしたいか」尋ねた。その結果、「段差をなくす・スロープにする(63%)」、「手すりの設置(59%)」、「水回りのバリアフリー化(50%)」が上位となった。
2015年03月30日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○地震に対処する3つの方法 ~電車のつり革の役割は免震? 制震? 耐震?~免震・制震・耐震構造の違いを説明する時は、いつも電車の車内の状況を使って説明しています。電車に乗っていて急発進や急停車した時に、つり革につかまっていた状態はどうなっているのでしょうか。体は大きく揺れますが、つり革につかまっている腕の力でそれ以上は倒れません。腕をグィッと引いて体を元に戻すでしょう。もしつり革が強力なバネでできていたら、体はバネの力で元の状態に揺れ戻されます。この腕が引き戻す力やバネの動きの仕組みが「制震」構造と言われるものです。一方、今回のテーマの「耐震」構造は自らの耐力を向上させて揺れに対応するもので、電車の車内であれば、座席や手摺に体を固定して、電車の揺れに備える場面をイメージしてみてください。ただ単に立っているより、遥かに電車の揺れに対して安全です。「免震」構造を説明するのは少し難しいですが、ローラースケート靴を履いた状態で電車に乗っていることをイメージしてみてください。揺れに対して体は滑っていきますが、ローラースケート靴と体が一体であれば倒れることはありません。しかし車内をどこまでも滑っていってしまっては問題ですので、元の位置に戻す制震構造と組み合わせるのがベストです。住宅の地震に対応するリフォームは「耐震」が中心ですが、制震金具を取り付ける方法や、まれではありますが免震的な対処方法もあります。しかし地震に強くするためには、ただ単に金具で固定すればよいというものではなく、バランスが重要です。また組み合わせ方によっては逆効果になりうる場合もあり、どの方法を採用するかは個々のケースで判断する必要があります。○地震に対処する4つのポイント ~砂上の楼閣とならないためには~建物は地面に支えられています。地面が軟弱であれば、地上の建物がどれほど強くても意味がありません。地震の揺れで起きる液状化現象により、建物が傾いた事例は東日本大震災でも多く報告されています。また地盤だけでなく、地震が原因の火災や津波、堤防の決壊などによる洪水なども視野に入れておく必要があります。東日本大震災では、地震そのものでは無傷の建物が津波で流されている映像を目の辺りにしました。阪神淡路大震災でも多くの建物が二次災害の火災で延焼しました。ポイント1:派生する二次災害への対処今回のテーマではありませんが、実際は直接的な建物の倒壊より、より多くの人命が失われるのが二次災害です。この点も頭に入れて地震対策を考えてください。ただし、移転したり耐火構造にしたりと、簡単に解決できるものではないケースがほとんどでしょう。何度も繰り返しますが、リスクはゼロにはできません。どれだけ少なくできるかだけです。考えすぎて対処が遅くなるよりは、当面建物だけの範囲の耐震化に特化することもリスクを少なくする上では大切です。ポイント2:地盤は地震の際に建物を支えられるか地震がなくても、埋立地は地盤の沈下が置きやすい場所です。特に元の地形が斜面である場合は、斜面の低い部分の沈下の度合いが大きく、不同沈下を起こし、建物が傾く要因です。新築時に地盤の状況に見合った対策(杭・地盤改良・基礎の巾の拡大)を行っていない場合は、基礎や地業(※)の補強が重要課題です。(※ 地業とは、基礎を支える地盤面以下の部分のことを指します。地業工事とは基礎底の下に設置する割栗石、杭、地盤改良等の工事で、基礎を支える地盤面を強化したり、基礎をしっかり支えたりする役割を持ちます)ポイント3:建物を堅固にするには前回紹介した『誰でもできるわが家の耐震診断』(国土交通省監修)の後半に、木造住宅の主な補強方法が解説されています。下記に基本的な考え方をまとめておきます。ポイント4:家具や屋外の塀等の転倒防止対策阪神淡路大震災では建物だけでなく、家具の下敷きで多くの方が亡くなりました。家具や屋外工作物の対処方法は後日「耐震リフォーム(4)」で詳しくまとめてみる予定です。○地盤の強化 ~後からの工事では限られる耐震補強方法~地盤を強化する地業工事は本来建物が建つ前に行うものであり、様々な方法がありますが、建物が建っている状態での地盤の強化はかなり難しくなります。住宅に使用される地盤補強方法は次のようなものがあります。目的が耐震補強なのか、液状化対策なかで、適した工法が異なります。また軟弱地盤の深さ、地下水位や周囲の地形なども考慮に入れる必要があり、かなり難しい判断を必要とします。杭…固い地盤面まで杭を到達させて、その上に基礎を載せる方法です。価格は高めですが、確実な方法です。建物が建った後ではほぼ不可能です。地盤改良(1)…表層の軟弱地盤を強化する方法と、基礎の下をいくつも円筒状に掘削してセメントミルクなどを混ぜて、柱状に固める柱状改良があります。いずれも建物がある場合は難しくなります。地盤改良(2)…土に石灰や膨張性樹脂などを注入し、土の中で膨らませて建物の下の土の密度を高める方法です。建物が存在しても比較的容易に工事ができるのが特徴です。各社独自の方法があり、実績等を充分にチェックして判断ください。擁壁等の強化…道路や隣地と高低差がある場合は、土止めの擁壁があります。擁壁には鉄筋コンクリート造や加工された石材=間知石積みのものなどがあります。しかし違法なコンクリートブロック積みのものも少なくありません。擁壁の構造は建築基準法で定められていて、例えば鉄筋コンクリート造の場合、一定間隔で水抜き穴等が必要です。この水抜き穴のない違法のものも多く見られます。またコンクリート面が膨らんでいたら、中の鉄筋が錆びている可能性があり、擁壁としての性能が低下している可能性があります。○建物を強化する ~使い方を間違うと逆効果の耐震補強~阪神淡路大震災では多くの建物が倒壊しましたが、中には本来地震に強くするための筋交いが梁を押し上げて梁が柱から外れて破壊されたケースも見られました。筋交いの取り付け方、金物の取り付け方などで、逆効果の場合もあるのです。構造材の固定…基本は基礎・土台・柱・梁・屋根のそれぞれの連結部分を金具等で固定強化していきます。基礎と土台はアンカーボルトで固定されていますが、柱が土台から抜けてしまって倒壊につながった事例が多くありました。そのために最近は土台と柱を固定する金具を取り付けたり、直接基礎と柱を連結するホールダウン金物で柱を固定したりします。本来新築時に取り付けるものですが、耐震補強用の後付タイプもあります。壁の補強…耐力壁とは、通常の壁とは違って、所定の太さの筋交いが入っていたり、構造用合板で固められていたりする壁のことです。壁をそのような構造に補強するほか、壁そのものがなければ、壁を追加して補強します。どうしても外部への視界を維持したい場合は、強化ガラスなどで耐力壁を作った例も報告されています。屋根の軽量化…屋根が瓦葺きの場合は、屋根材を軽い素材のものに葺き替えると耐震性が向上します。公共の建物などは上層階を解体減築して耐震性を高めた事例もあります。(※写真画像は本文とは関係ありません)<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年03月24日連載『住まいと安全とお金』では、一級建築士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ佐藤章子氏が、これまでの豊富な経験を生かして、住宅とお金や、住宅と災害対策などをテーマに、さまざまな解説・アドバイスを行なっていきます。○考えよう! 住まいの役割とはなにかを! ~住まいは生命と財産を守る器~家族の生命と財産以上に大切なものはありません。「住まい」は、それを守る器です。明日にも起きるかも知れない大地震に対して、親として子供を守らなければなりません。住まいの耐震性能が問題ありと思うのであれば、直ちに詳細を把握して対処しなければならないはずです。『住まいと防災』シリーズの第1回に、災害の種類を表にしてあります。皆様の住まいが受けるかも知れないと想定される災害はどれとどれでしょうか。自然環境だけでなく、社会環境の項目にも地震と関係するものが多くあります。この災害リスクに対する住まいの性能が充分でなれければ、改修が必要となります。改修には費用がかかりますが、生命ほど重要なものはないはずですので、住まいの性能に対する状況把握とともに、徹底的に節約してでも費用の捻出をしなければなりません。補助金の有無等も確認ください。(※参照:住まいと安全とお金 第1回『住まいと防災(1)--考えなければならない防災とは?』)○国や自治体がネット上で提供している情報は貴重~情報はできるだけ生のものを~ネット上には政府や自治体、外郭団体等による防災データがいろいろ掲載されています。防災の心構えから詳細のデータまで様々ですが、このコラムを通じて最終的には是非、直接生のデータに触れてください。このコラムはそのための水先案内人だと思っています。現代はいろいろな情報があふれています。雑多な情報が飛び交う中、とかく末端の情報に左右されがちです。大切な事柄に関しては、できるだけ直接的なデータに触れる事を習慣付けてください。新聞で気になる情報を見つけたら、図書館等で数紙を比較してみてください。さらにデータ元のHPを検索して、より詳細の情報をチェックしてみてください。命にかかわる情報が最も重要な情報なはずで、一生の中で、そのような重要な情報はそれほど多くはありませんので、その時くらいは徹底的に情報収集ができるはずです。○住まいの性能は何で決まる? ~住まいの性能は最も弱い部分で決まる!~国の性能表示制度では、性能評価は10項目あります。耐震性能に直接大きくかかわるのは以下の築年数、地盤、構造体、管理の4つの項目です。弱い地盤に適切な事業や基礎が施されていなければ、その他の性能が高くても意味を成しません。過去にリフォームが行われている場合、壁や柱を撤去していることが少なくありません。阪神淡路大震災では、隣り合わせに建っていた全く同じ間取りの分譲住宅が、その後のリフォームの違いにより、倒壊と補修で済む状態の明暗を分けた事例が報告されています。建物の性能のチェック項目○ネットで簡単チェック! 我が家の耐震性能~簡単な事から動き始めよう!~我が家がどの程度の耐震性能があるかの判断は、なかなか難しいものです。地方自治体では診断の補助や診断機関の斡旋を行っているところもありますが、ますは自分で診断してみましょう。国土交通省監修の『だれでもできるわが家の耐震診断』は、文字どおり誰でも簡単に自分の家の耐震性能をチェックできます。リーフレットになっているものと、ネット上で診断するタイプの二通りあります。診断項目は10項目で、どのような部分が耐震性能に影響するのかがわかりますし、簡単なチェックでおおよそ自宅の耐震性能がどのレベルかが分かります。専門家に依頼する前に自己診断しておくと、建築士の説明も理解しやすいと思います。あまりに結果が悪ければ、耐震リフォームが待ったなし! と言うことも理解できます。また余談ですが、中古住宅などを購入する時に、図面などから耐震性能を診断するのにも利用できます。誰でもできるわが家の耐震診断国土交通省監修誰でもできるわが家の耐震診断(国土交通省インターネット版)<著者プロフィール>佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。
2015年03月16日米Appleは9日(現地時間)に行われた新製品発表会において、医学研究用に設計されたソフトウェアフレームワーク「ResearchKit」を発表した。4月よりオープンソースとして提供される予定だ。ソフトウェアフレームワークとは、アプリ開発の枠組みとなる汎用的な機能をまとめたもので、これを利用することで開発者は独自に必要な機能に集中して効率よく開発を進めることができる。ResearchKitでは、医療・研究機関がiPhoneアプリを使って患者のデータを頻繁かつ正確に収集するための枠組みが提供される。ユーザーの許可を得てサードパーティ製デバイスやアプリで測定された体重・血圧・血糖値といったデータを収集できるほか、iPhoneの加速度センサー・マイク・GPSなどにアクセスし、歩行や運動機能、言語能力の測定なども可能。収集された情報はiPhoneから研究者に送られるため、患者が遠隔地からも研究に参加することが可能になり、より大規模な研究で多くのデータ収集と分析が実現する。これにより、医師が患者の状態をより深く把握し、一人ひとりに合った治療が行うことにも役立つとしている。また、プライバシー保護のためにAppleでは収集されたデータの内容は把握せず、医療機関に直接送信される。発表会ではぜんそく患者やパーキンソン病の研究など、医療機関・研究機関が開発した5つのResearchKitアプリが紹介された。これらはすでにApp Storeで提供されており、日本でもダウンロードが可能だ。Asthma Healthぜんそく患者向けの教育とモニタリングをサポートThe Share the Journey乳がん患者の経過観察と症状緩和に効果的な方法を調べるMyHeart Counts患者の活動・ライフスタイルと心臓血管の健康状態との因果関係を調査GlucoSuccess食事、運動、投薬といった各種要因と血糖値との関連性を把握Parkinson mPowerパーキンソン病患者がiPhoneのセンサーを使用して活動を測り、症状を記録
2015年03月10日