保育士の中田馨さんが、子どもの誤飲や誤嚥について教えてくれました。日常生活の中に潜む子どもの誤飲や誤嚥。普段から注意しておきたいポイントについてお話してくれているので、ぜひ、確認しておきましょう!こんにちは。保育士の中田馨です。子どもはいろんなものに興味を示します。誤飲や誤嚥しやすい食べ物や、何気なく口に入れてしまうものも数多くあります。そこで今回は普段から注意しておきたい誤飲(誤嚥)しやすい「食べ物」や「身の回りにある注意しておきたいもの」についてお話しします。 普段から気をつけたい食べ物普段から誤飲や誤嚥に気をつけたい食材はいくつかあります。具体的には下記の食べ物に注意しておきましょう。 噛み切りにくい食べ物肉類やれんこん、りんごなど大人でもよく噛まなければ小さくなりにくい食材は、子どもにとっては更に噛み切りにくいものです。このような食材の場合、他の食材よりも小さく刻むのはもちろん、子どもが離乳食期であれば時期に合った形状で食べさせるようにしましょう。 丸い食材プチトマト、ぶどう、ウズラの卵、丸いチーズ、白玉団子、カップゼリー、飴などの食材は丸いので、ツルンとのどに入ってしまう恐れがあります。食べるさせる際には、1/4程度に小さくカットして食べさせるようにしましょう。また、白玉団子などのおもちや飴を食べさせるのは幼児期後半(3歳児以降)になってからでも遅くはありません。 口の水分をとる食べ物パン、ご飯、いも、スポンジケーキ、せんべいなどを与える場合には、1回に入れる量を小さくして与えましょう。また、水分をそばに置いて、口を潤しながら食べるのも大切ですね。 食環境にも気をつけて!誤嚥するときの食環境についても考えましょう。例えば、寝転んだり歩いたり走ったりして食べていないか?口いっぱいに食べ物をほおばっていないか?泣いているときに口に入れていないか?なども、誤嚥しないためには大切な要素になります。また、子どもの噛む力や飲み込む力には、その月齢や年齢、個人個人に違いがあります。お子さんの発達に合わせて食材を選んでいきたいですね。 身の回りにある誤飲に注意したいものその他にも、口に物を入れる時には、普段の生活の中で誤飲や誤嚥に気をつけたいものがあります。例えば、絵本もしゃぶっているうちに紙が取れてしまうことがあります。家の中の物を仮止めしているようなテープ類も上手に剥がして口に入れることもあります。また、外では、どんぐりや小石を口にすることも。子どもの口の大きさは直径約39mmです。これはトイレットペーパーの芯とほぼ同じ大きさと言われています。直径約39mm以下のものは、子どもの手に届く場所に置かないように大人が環境を整えることはとても重要です。 誤飲(誤嚥)してしまった時の対処法は?子どもが物をのどに詰まらせたときの対処法には、背中をたたく(背部叩打法)や腹部突き上げ法(ハイムリッヒ法)などがあります。具体的には、1歳未満の場合は背部を叩き、1歳以上の場合は腹部を突き上げるハイムリッヒ法で喉に詰まった異物を取り除きます。ただし、スパンコールのように薄いものが喉に貼りついてしまうと、これらの方法では取れない可能性もあります。口の中に異物が見えており取れそうな場合は手を入れて掻き出しますが、異物が見えない状態で手を入れて掻き出そうとすると、口内を傷つけたり、嘔吐を誘発したりするほか、異物を奥に押し込んでしまう可能性もあるので危険です。もしもの時のために対処方法も一度確認しておくとよいでしょう。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通るもの)は誤飲するおそれがあります。赤ちゃんに渡さないでください。※赤ちゃんが遊んでいるときはママは赤ちゃんから目を離さないようにしてください。 安全に生活するには、大人のちょっとした環境づくりや配慮が欠かせません。この機会に今一度、お家の中の様子を子ども目線で確かめてみてくださいね! 参考資料:Vol.569 パン等による子どもの窒息や誤嚥(ごえん)に気を付けましょう!|消費者庁参考資料:赤ちゃんの「誤嚥」、特に気をつけるべき食べ物とは?覚えておきたい救命救急法【3児ママ小児科医が解説】|ベビーカレンダー 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年12月21日3、4年生に攻守の切り替えを教えるときのポイントは?身体の向きや、ボールを奪った後(奪われた後)何を見ればいいのか、どのぐらいの距離感で守備をすればいいのか。この年代で理解しておくべきこと、そして理解させるための方法を教えて。とのご相談をいただきました。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、元日本代表監督イビチャ・オシムさんのトレーニングなど具体的な練習方法をアドバイスします。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<ドリブル=一人で突っ込む、独りよがりと認識する保護者が多い。ドリブルもスキルを高めるのはダメなのか。いいメニューがあれば教えて<お父さんコーチからの質問>こんにちは。子どもたちが所属するスポ少でボランティアコーチをしています。今教えているのは3、4年生の学年ミックスチームです。2学年ごと、レベルごとに2チーム構成にしているためです。強くも弱くもない、よくあるチームレベルでみんな楽しくサッカーしています。ご相談したいのは、攻守の切り替えで何に注意すべきか、身体の向きはどうすればいいかなどをどう理解させればいいのか。ということです。ボールを奪うチャンスとはどんな時なのか、どのぐらいの距離感を持って守備していればいいのか、奪った後は何を見ればいい(何が視野に入るようにすればいい)か、などこの年代で理解しておくべきことを教えてください。よろしくお願いいたします。<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。言葉で伝えてしまうと、結果的に教え込むことにもなってしまうので気をつけたいものです。■日本の子どもは教えられた通りのやり方だけをする例えば、ある場面でボールを受けるときの体の向きを伝えるとします。「ここではこっち向きで」などと皆さん教えると思いますが、それは子どもひとり一人の特性に合っているかどうかはわかりません。しかも、大人が教えてしまうと、日本の子どもはその通りにやりがちです。そこで「ああ、でも、僕はこっちのほうがターンしやすいんですけど」といった本人が実際に感じたことを指導者に伝え、そこを尊重しながら一緒に考えられると良いのですが、なかなかそういったやり取りは起きません。従って、子どもにすぐに答えを言うのではなく、それができるような練習をすることが肝要です。そもそも、そんな練習を考え出すのが指導者の一番の役割です。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■プレーの選択肢を増やすことで、自然と適切な向きで受けられるようになる体の向きで言うと、私が今やっているのは、ゴールラインにゴールがある状態で、タッチラインの真ん中、つまりセンターライン際の左右にもゴールをそれぞれ置きます。ダイヤモンド型にゴールが4つある状態です。そこでミニゲームをしてもらいます。互いに相手ゴール以外にタッチライン上にある左右のゴールにも入れていいことにします。要するに、ともに3つのゴールへ攻撃できるわけです。例えば、左サイドでゴールラインにあるゴールに向かってボールを受けようとしています。ところが、右タッチラインのゴール前にはディフェンスが誰もおらず、スペースがある。その近くにフリーの味方もいる。であれば、ボールをもらったときにどこを向いたほうがいいのか?を考えなくてはいけません。そのようにプレーの選択肢が増えれば、自然に適切な向きで受けられるようになりますし、チャンスを察知するために視野も広くなります。そのように練習をオーガナイズしておけば、子どもたちは見るところが多くなります。早く見つけ出せればゴールに直結するので攻守の切り替えが早くなります。そういったトレーニングを遊び感覚でやればいいと私は考えます。コーチがプレーの流れを止めて体の向きはこうだよと説明しなくても、遊びの中で体得できます。そうやってゲームを楽しませてください。■視野を広げ、良い位置にいる味方を見つけるトレーニングもうひとつは、オシムさんのトレーニングにもあるメニューです。普通にゴールは2つにして5対5をします。2つ決まりがあります。1.どちらのゴールにシュートしてもよい。2.ただし、シュートにいくためには、センターサークルにいるフリーマンに一度預けなくてはいけない。フリーマンに預けた瞬間に、どちらのゴールに攻めるのかを5人が意思統一を図らなくてはなりません。その際、フリーマンはどこで誰が最もアタックに適した位置にいるのかを見極めなくてはなりません。よって、フリーマンをキーパーにしておくと、キーパーの攻撃的センスが育ちますし、中盤の選手にやってもらうと360度視野を広げるのに役立ちます。中学生や高校生にはよく行う練習ですが、小学生にやってもらうときはハーフコートにするなど、グリッドを小さくするといいでしょう。■切り替えについて言いすぎると、子どもたちが攻撃をしなくなる場合もある前述した二つのトレーニングは守備から攻撃への切り替えだけでなく、守備への切り替えも速くなります。こうやって練習で体得させれば、選手は自発的に攻守の切り替えをするようになります。コーチが「切り替えろ」と喉をからして命じるよりもずっと効果的です。コーチの皆さんは攻守の切り替えを素早くしたほうがいいことは理解しています。ではそのために練習でどうするかを考え、自分で試行錯誤することも大事なことです。しかし、皆さん早く答えが欲しいようです。そこは子どもと同じなのかなと感じます。さらに、ひとつ気をつけなくてはいけないのが、あまりに切り替えについて言い過ぎると、子どもたちが攻撃しなくなる場合もあります。守備のことを考え、攻撃に迫力が無くなったりします。そうならないよう、チャンスと思ったら全員で攻撃に出る。守備に戻るときも全員で戻る。そこにこだわったトレーニングを行いましょう。■シュートしたら終わり、ではなくボールを奪われた後の動きを設定した練習をしよう(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)また、小学生のトレーニングを見ていると、攻撃だけで終わってしまうものが多く見られます。例えば、4対4で攻撃してシュートしたら終わり。ボールを相手に奪われたら終わり、というものです。そうではなく「ボールを取り返したら、ここにパスしたら終わりだよ」「ハーフラインを過ぎたら終わりだよ」というように、ボールを奪ったら次のことがある。攻める側も、ボールを奪われても、次の場面で取り返すこともできる。そのような設定で行ってください。欧州各国では、ジュニア年代はゲームの中でいろいろなことを学びます。特に強調されるのは、ゲームを楽しむことです。遊びの中でボールを奪ったり、仲間とトライアングルをつくったり、楽しみながらサッカーをやらせています。小学世年代ではゲームの中でいろんなことにチャレンジさせます。そして、中学生年代から理屈を学んでいくのです。日本は早くから言葉で伝え過ぎていないでしょうか。そんなことを考えながら、練習をオーガナイズしてください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年12月16日保育士の中田馨さんが、子どもの誤飲や誤嚥について教えてくれました。年末年始は親族で集まる機会も多いことでしょう。お正月だからこそ気をつけたい食べ物などもあります。万が一の事故を防ぐためにも今一度しっかりと確認しておきましょう!こんにちは。保育士の中田馨です。今年も1ヶ月を切ったということで、年末年始に向けて大掃除や里帰りの準備などをはじめた方もいらっしゃるのではないでしょうか?年末年始は、家族・親戚が集まる機会でもあります。 今回は、そんな年末年始だからこそ、お正月を含め普段から気をつけたい子どもの誤飲(誤嚥)について、お話しします。 お正月だからこそ誤飲(誤嚥)に気をつけたい食べ物お正月だからこそ誤飲(誤嚥)に気をつけたい食べ物の代表といえば。『おもち』です。おもちを食べられるようになる目安の年齢は、3歳以降。その上で、まずは小さくちぎったおもちから食べ始めます。 また、昼間からお酒を飲むこともあるお正月。たくさんのご馳走と共にテーブルにあるグラスに入ったお酒を、子どもが口にしないよう気をつけてあげてください。 その他、まだ食べたことがない食材も料理に取り入れることがあると思います。間違って口にして、もしものことがあったらお正月ですので受診できる病院を見つけるのも一苦労のはず。お正月は、親戚が集まり大人の目が多くなるので、「誰かがみてくれているだろう」と油断しがちになるのも事実です。乳幼児がいる場合は、その点も気をつけていきたいですね。 お正月だからこそ気をつけたいことお正月は親戚が多く集まります。お子さんよりも年齢が上の従兄弟たちも来ることでしょう。お子さんはきっと、従兄弟のことや従兄弟の持っているものに興味津々。まだ物を口に入れるような月齢や年齢の場合、従兄弟たちの持ってきている小さいおもちゃにも気をつけたいですね。 例えばビー玉のような小さいおもちゃがあったら、「触って、口に持っていく」なんてこともあるでしょう。小さなお子さんがいる場合は、大人が気をつけると共に、年齢が上の従兄弟たちにも「このおもちゃは、〇〇ちゃんが食べると危ないから、こっちで遊ぼうね」など、かんたんなルールを伝えておくことも大切です。 誤飲(誤嚥)してしまった時の対処法は?子どもが物をのどに詰まらせたときの対処法には、背中をたたく(背部叩打法)や腹部突き上げ法(ハイムリッヒ法)などがあります。 具体的には、1歳未満の場合は背部を叩き、1歳以上の場合は腹部を突き上げるハイムリッヒ法で喉に詰まった異物を取り除きます。ただし、スパンコールのように薄いものが喉に貼りついてしまうと、これらの方法では取れない可能性もあります。 口の中に異物が見えており取れそうな場合は手を入れて掻き出しますが、異物が見えない状態で手を入れて掻き出そうとすると、口内を傷つけたり、嘔吐を誘発したりするほか、異物を奥に押し込んでしまう可能性もあるので危険です。もしもの時のために対処方法も一度確認しておくとよいでしょう。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通るもの)は誤飲するおそれがありま す。赤ちゃんに渡さないでください。※赤ちゃんが遊んでいるときはママは赤ちゃんから目を離さないようにしてください。 安全に生活するには、大人のちょっとした環境づくりや配慮が欠かせません。この機会に今一度、お家の中の様子を子ども目線で確かめてみてくださいね! 参考資料:Vol.569 パン等による子どもの窒息や誤嚥(ごえん)に気を付けましょう!|消費者庁参考資料:赤ちゃんの「誤嚥」、特に気をつけるべき食べ物とは?覚えておきたい救命救急法【3児ママ小児科医が解説】|ベビーカレンダー 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年12月15日保育士の中田馨さんが、子どもに強く当たってしまったときの対応について詳しく教えてくれました。自分自身に余裕がなくて、子どもに大きな声で怒鳴ってしまった……冷たい態度をとってしまった……と落ち込んでしまうママやパパもいることでしょう。ぜひ、参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。子どもに冷たい態度をとってしまったり、大きな声を出して怒ったり、頭をたたいてしまったり……などなど。日々育児をしていく中で、思わず子どもにやってはいけない対応をしてしまった! と後で落ち込んでしまうことってありませんか? きっと、誰でもあるのではないかと思います。保育の専門家でもある私だって、わが子への対応には「ああ、失敗した!」と反省の日々です。そこで今回は、できるだけ避けたい子どもへの対応のお話をします。 どうして思わず、“やってはいけない対応”をしてしまうのか?本当は何度も言いたくないけれど(叱りたくないけれど)、子どもの態度を見ていると思わず“やってはいけない対応”をしてしまいます。どうして“やってはいけない対応”をしてしまうと思いますか? それは、親が子どもに「正しい行動をしてほしい」と思うからこそです。子どものことを思っているからこそなので、「正しい行動をしてほしい」と思うこと自体は決して悪いことではありません。なので、「思わずしてしまう、やってはいけない対応」を変えていければよいですよね。 私の場合、「思わずしてしまうやってはいけない対応」をしてしまいそうになる直前に、大きく息を吸い込みゆっくりと吐きます。つまり、深呼吸ですね。1回で足りない場合は2回、3回と繰り返します。そうすると“頭で考える暇”ができるので、「さて、どう対応しようか?」と考えることができます。また、前回同じようなことが起きた場合は反省した時に、「次は、こう対応してみよう」と改善策を自分なりに考えていれば、深呼吸の後の対応がしやすいものです。 やってはいけない対応をしてしまった! と後で落ち込んだときは、落ち込むだけでなく次につながる改善策も考えてみるとよいですね。では次からは、具体的な例を挙げてみましょう。 子どもに冷たい態度を取ってしまったとき「子どもに冷たい態度を取ってしまった……」。子どもが何度も同じことを「なんで? なんで?」と聞いてきたり、サークル活動や習い事で、みんなの輪の中に入らずママにべったり……なんてときに冷たい態度をしてしまうことがあるかもしれませんね。 例えば、前者の場合、「なんで? なんで?」と聞かれることに疲れたのなら「なんでだと思う?」と聞き返してみてください。まさか聞き返されるとは思っていないので子どももびっくり! そして、子どもなりにその答えを導き出すはずです。また、後者の場合は「みんなの輪の中に入ること」が「正しい行動」と思うことを諦めてみましょう。今、子どもができていることを探すことのほうが、気持ちがラクになります。 例えば、みんながリズム体操をしているときに、ママの膝に座って体を揺らしていたら「この子なりに楽しんでいるんだ!」と感じることができれば心の余裕が生まれ、ママもきっとうれしくなるはずです。 大きな声を出して怒ってしまったとき「大きな声で怒ってしまった……」。大きな声を出すことは、子育てをしていたらあります! 例えば危険なことをした時や、お友だちを傷つけるようなことをした時は、とっさに大きな声を出して止めなければいけません。ここでママが反省してしまうのは、その大きな声を出すときに「感情的になっているかどうか?」ではないかと思います。必要以上に感情的になって大きな声を出したからきっと反省してしまうのですよね? 例えば、「いい加減にしなさい!! あなたは本当に……」と言いかけたなら、最初にお話しした深呼吸を1回入れて、低い低い声を腹の底からゆっくり出して「〇〇ちゃん……」と言ってみてください。(いわゆる“どす”の利いた声です)。これは、かなり冷静に子どもに注意することができますよ。これができると、感情的に「怒る」ではなく、冷静に「叱る」ことができるはずです。一度お試しを! 子どもをたたいてしまったとき「子どもをたたいてしまった……」。子どもがあまりに言うことを聞かないので、思わずたたいてしまった。たたかれた子どもが痛いのはもちろんのことですが、たたいてしまった親の手や心も痛くなってしまいますよね。それこそ本当に“思わず”手が出てしまったのだと思います。 もしも、子どもをたたいてしまったときには、そのままにせず必ずフォローを入れましょう。「ゴメンナサイ! たたいてしまった」と言い、たたいたところをさすったり抱きしめたりして謝ります。後でフォローをすればたたいていいものではないので、たたかずに言葉で子どもに伝える方法を、親としても考えていきましょうね。 また、たたきそうになったら、意識的に子どもとの距離を取ってみましょう。「大きな声を出して怒ってしまったとき」にご紹介した「深呼吸を1回入れて、低い低い声を腹の底からゆっくり出して……」の方法も使えますよ! 子どもにやってはいけない対応をしてしまうことは「誰しもあること」です。完璧な親なんてどこにもいませんよ! だから、やってしまったことを後悔した後は、「じゃあ次のときに、どうすればよいのか?」と前向きに考えていきましょうね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月25日保育士の中田馨さんが、子どもを叱るときの「言ってはいけないNGワード」について詳しく教えてくれました。「早くしなさい!」や「また散らかして!」などついつい言ってしまう言葉もたくさんありますよね。中田先生が子どもを叱るときの効果的な言い換え方法をいくつも教えてくれています。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。毎日子どもと生活していると、どうしても叱らなければいけない場面が訪れます。子どもを叱るって本当に難しい! と実は私も思っている一人。それは保育所の子どもたちもそうですし、もう中高生になった自分の子どもを叱るときもそうです。 叱るときに大切なことはいろいろありますが、私が大切にしているのは3つ。子どもの目を見て叱ること。そして、子どもの感情に影響されないこと。また、自分の感情は平たんでいることです。今回は、子どもを叱るときに思わず言ってしまいがちな言葉と、その言い換えの方法をご紹介します。 “また”○○したのね!子どもは、何度言っても同じことを繰り返しします。例えば、「また指を吸って!」「また、意地悪して!」「また、散らかして!」などあるかもしれませんね。しかし、大人が何か指摘されるときに、「また」と言われるとどうでしょう? 「また、テレビばっかり見て!」と言われたら? 「いやいや、さっきまで家事をしていて、今やっと休憩するところよ。“また”なんて決めつけないで」と思いませんか? 子どももきっとそう思っているはず。なので、言い換えてみましょう。 ・「また指を吸って!」⇒「指をはずそうね」 ・「また、意地悪して!」⇒「どうして○○したのかな?」 ・「また、散らかして!」⇒「ママ、お願いがあるんだけど。ここを片づけてくれると嬉しいな」 上記はあくまで一例です。子どもにして欲しい行動を具体的に伝えたり、子どもの気持ちを聞くとよいでしょう。 “早くしなさい!”「早く~しなさい」の“早く”は、親が思わず使ってしまう言葉の第1位かもしれませんね。「早くこっちに来なさい」「早く食べなさい」「早く着がえなさい」「早く寝なさい」などなど、年齢が高くなるごとに“早く”を言うことが増えてきます。 それはどうしてでしょう? それは、子どもがだんだん自立してきて自分でできることが増えてきたことを親自身が知っているからではないかと思います。しかし、思ったようには子どもが動いてくれない。そのため“早く”と言ってしまうのです。思ったように子どもが動いてくれないということは、親としては自分が思った通りに動いて欲しいわけです。しかし、親と子どもは別の生き物。思ったように動いてくれるはずがありません。 実は私もわが子には“早く”と言ってきた母親の一人です。でも、あるとき息子に言われたんです。「ボクは一生懸命早く動いているんだ!!」ってね。そこで気づいたんです。「そうだった。私は数十年人生経験があるけれど、この子はまだ数年しか生きていないんだ」と。大人は新幹線。子どもは普通列車。と思って、今以上に子どもを待ってみてください。その上で、言い換えをしてみましょう。 ・「早くこっちに来なさい」⇒「準備はできた?」 ・「早く食べなさい」⇒「よく噛んで飲み込んでね」 ・「早く着がえなさい」⇒「ズボンを履こうね」 ・「早く寝なさい」⇒「そろそろ寝る時間だから寝るよ」 言い換えるときは、今の状況をたずねてみたり、子どもにして欲しい行動を具体的に伝えるといいでしょう。 実は先日、中2の娘に「明日何時に起こしたらいい?」と聞いたときに指摘されました。「毎晩、“ホンマに起きてよ”って言うのやめてくれへん? 腹立つねん」と。最近の娘は、何度起こしても起きなくて手を焼いているので、口癖になっていたんですね。いやあ、反省しましたね。叱る場面じゃないにしても、普段思わず子どもに言ってしまっている「NGワード」は他にもありそうですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月17日保育士の中田馨さんが、子どもを叱るときの「言ってはいけないNGワード」について詳しく教えてくれました。子どもを叱らなくてはいけない場面、どうしてもありますよね。自分に余裕がないとついついキツい言葉を子どもに言ってしまい、反省する……なんてことも育児の中ではあるのではないでしょうか。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。毎日子どもと生活していると、どうしても叱らなければいけない場面が訪れます。子どもを叱るって本当に難しい! と実は私も思っている一人。それは保育所の子どもたちもそうですし、もう中高生になった自分の子どもを叱る時もそうです。 叱る時に大切なことはいろいろありますが、私が大切にしているのは3つ。子どもの目を見て叱ること。そして、子どもの感情に影響されないこと。また、自分の感情は平たんでいることです。今回は、子どもを叱る時に思わず言ってしまいがちな言葉と、その言い換えの方法をご紹介します。 片づけないなら“捨てるわよ”「おもちゃを片づける」は、どのおうちでもあるあるのお悩みかもしれません。「片づけてね」という声かけを何度しても聞いてくれなかったら「とほほほほ」となってしまいますね。だから思わず、「片づけないなら、捨てるわよ!」と言ってしまう気持ち、分かります! 分かります! しかし、これは“脅し”のようになってしまい、子どもの心に悪影響を与えてしまうことにもなり兼ねないのです。子どもにとっては「大切なおもちゃが捨てられる!!」とビックリしてしまいますね。 子どもに片づけてほしい部分はどこでしょう? そんなことを考えてみながら、「片づけなさい!」を違う言葉で言い換えをしてみましょう。 「今、あそんでいないおもちゃを片づけてほしい」⇒「使っていないおもちゃをおもちゃ箱に入れよう」 「これから予定があるから、全て片付けてほしい」⇒「そろそろお出かけするから片付けようね」 遊んでいるとき、“次のおもちゃ(遊び)に移るときには、今まで遊んでいたおもちゃを片づける”ことが基本。家事をしながらでも子どものあそびが変わったときは、「ブロック片づけてからパズルをしようね」と声かけをしていきましょう。それが習慣になると、自分でできるようになっていきます。低年齢のお子さんは、まだ自分ひとりでは片づけることができないので、親も一緒に片づけるようにしましょう。 “ダメ!”子どもが危ないことをするときに必要な言葉は「ダメ!」ですね。とにかくその危険な行動をやめてほしいときに使うにはよいのですが、例えば電車の中で騒いだとき、公園で順番のルールを守らなかったとき、「お菓子を買って!」と駄々をこねたときなど、何でもかんでも使ってしまいがちになるのもこの「ダメ!」です。では、「ダメ!」ではなく違う言葉で言い換えをしてみましょう。 ・電車の中で騒いだとき⇒小さな声でお話ししてほしい。と伝える。 ・公園で順番のルールを守らなかったとき⇒○○ちゃんの後ろに並ぼうね。と伝える。 ・「お菓子を買って!」と駄々をこねたとき⇒今日は、お菓子を買わない日なの。と伝える。 もちろん、どれもこの言葉だけでは納得いかないこともあるでしょう。その場合は、また別の言葉でしてほしいことや決まり事を伝えます。「ダメ」をたくさん使い続けていると「ダメ」では、子どもが反応しないようになります。「ダメ」は危険なことが起きたとき(起きそうなとき)のとっておきの言葉として残しておきましょう。 実は先日、中2の娘に「明日何時に起こしたらいい?」と聞いたときに指摘されました。「毎朝、“ホンマに起きてよ”って言うのやめてくれへん? 腹立つねん」と。最近の娘は、何度起こしても起きなくて手を焼いているので、口癖になっていたんですね。いやあ、反省しましたね。叱る場面じゃないにしても、普段思わず子どもに言ってしまっている「NGワード」は他にもありそうですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月13日保育士の中田馨さんが、子どもの褒め方や叱り方について教えてくれました。実はあなたのおこなっているその褒め方や叱り方、実はNGかも……!? ぜひ参考にしてくださいね!こんにちは! 保育士の中田馨です。1日子どもと過ごしていると、子どもを褒める場面、叱る場面が何度も訪れると思います。今回は、子どもを褒めるとき、叱るときに意識してほしいことをお話しします。 実はNGな褒め方 「すごい!」だけ「すごいね!」と褒めてばかりいませんか? 「すごい」という言葉を使ってはいけないわけではありませんが、必ずしも子どもは「すごい!」と言われたいわけではありません。 例えば、カラフルな絵を描いてママに見せに来たとします。このとき「すごいね!」だけだと、何がすごいのかが分かりませんよね。そのため、こんなときは「たくさんの色を使って描けたね。何色がある? 赤、青、黄色、緑。たくさんあるね。ママ、この絵が好きだなあ」と具体的にママが感じたことを言葉にするのです。 では、苦手な食べ物を食べられたら? 「ブロッコリー食べられたね!」。段差のある所からジャンプしたら? 「高いジャンプだったね!」。すごいと褒めてもいいですが、その前後に、ママの感想も付け加えてください。子どもは、より満足するはずです。 実はNGな褒め方 できたところだけ褒める子どもを褒める場面は、実は生活のさまざまなところに潜んでいます。子どもが「できた!」ことばかりに意識を向けず、普段の何気ない生活のなかでも見つけてみましょう。 例えば、ブロックであそんでいるとします。集中してあそんでいるときは、そっとしておいてもいいですが「その車、〇〇ちゃんが作ったの? カッコいい形だね」など、さりげなく子どもが作ったものを褒めることができます。 また、すでにできるようになっていることは、なかなか褒められなくなっていませんか? 例えば、妹が、食後の食器を台所まで持ってきてくれたら「ありがとう、助かるわ」と声をかける。でも小学生の兄が持ってきたときは持ってくることが当然だと思っているので「は~い」ぐらいのそっけない返事。親は新たにできるようになったことにどうしても目が行きがちですが、できるようになっていることにも目を向けると、子どもにかける声かけがまた変わってくるかもしれませんね。 実はNGなり方 「ダメ」だけ「ダメ!」という言葉、使ってしまいますよね。私も、わが子には思わず使ってしまうことがありました。「ダメ」だけじゃ「ダメ」って分かっているのに……。そう、「ダメ」だけだとあまり効果がありません。なぜかというと、子どもが、何が「ダメ」なのか分からないからです。「ダメ!」と大きな声で言われると、一瞬「ビクッ」として子どもの動きは止まると思いますが、それだけでは親の気持ちが伝わりません。触ってほしくないものを触ろうとしたら? 「見てるだけにしてね」と、ママがしてほしい行動を言葉にして伝えます。 私は「ダメ!」は、本当にしてほしくないことを子どもがしたときのための、とっておきの叱り文句だと思っています。「ダメ! そんなことしたら、ママ本当に悲しい!」と感情込めて叱るときのね。そのため普段の生活のなかでは、「ダメ!」ではなく、別の言葉に置き換えられないか? を考えてみてください。 実はNGな叱り方 「〇〇しない」「〇〇しなさい」「〇〇しない」の否定、「〇〇しなさい」の命令もよく使ってしまう言葉です。否定の言葉の例でいうと、「ベビーカレンダーのサイトで、私のプロフィール写真見ないでくださいね」と言われると、「え? 何で? めっちゃ見たい!」という気持ちになるのではないでしょうか。大人も「〇〇しないで」と言われると逆にしてしまいたくなるものです。 そのため、走ってほしくない場面で走ったら「走らない」ではなく「歩いてね」とママがしてほしい行動を言葉にして伝えましょう。 同じように、命令の言葉の例でいうと、座ってほしい場面では「座りなさい」ではなく「座ろうね」が良いでしょう。言葉を言い換えるだけで、親のイライラも軽減されるように思います。 昔あったわが家でのそのエピソードをご紹介しましょう。親子でハイキングをしていて、車も走る細い道を歩いていた時の事。幼い私は父母と少し離れて対向車線側を歩いていたそうです。私が、父母の方へ道を渡ろうとしたときに車が走ってきて父は思わず「走るな!」と言ったそうです。でも、私は、走って父母の方へ。幸い間一髪で車とはぶつからなかったのですが、「あのとき、“止まれ”と言うべきだった」と何年経っても父の心に恐怖が残っていました。 褒めるときも叱るときも、共通点としては「子どもと目と目を合わせて声かけする」と言うこと。「ママはちゃんとあなたのことを見ているよ」と子どもに伝えるためにも大切です。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月09日保育士の中田馨さんが、子どもの食事のお悩みについて詳しく教えてくれました。「すぐに遊び食べをしてしまう」「うちの子、好き嫌いが多くて困ってる……」など、子どもの食事に関する悩みは尽きませんよね。じょうずに楽しく食事する方法についても教えてくれているので、ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。子育ての悩みの中で、上位に上がってくるお悩みのひとつに「食事」があります。食べることは「生きること」につながるので、元気いっぱい大きくなってほしい! と願うパパやママにとって重要な位置に占めることだと思います。 今回は、そんな食事周りのお悩みのお話です。 手づかみ食べさせるとグチャグチャになるんです……離乳食の進め方をみると、離乳食後期ごろから新たにスタートするのが「手づかみ食べ」。「よし! 手づかみメニューを作ってみるぞ!」と、きっとママも張り切っていることだと思います。しかし、実際に手づかみメニューを子どもの目の前に置いてみると、グチャグチャと潰すだけで、口に入れようとしない。挙句の果てに、テーブルに擦り付けたり、床に落としたり、ポ~イと放り投げたり大惨事! なんてこともあると思います。 できるだけきれいに食べさせたいので「手づかみ食べはやめておこう」と封印してしまうママもいることでしょう。しかし手づかみ食べは封印しないでください! 手づかみ食べは、赤ちゃんにとって利点しかありません! いろいろな軟らかさ、温度の食材に触れることで、手指の感覚を育ててくれます。つかんで口に入れることで、手指や口の使い方をマスターすることができます。自分で食べることで食べられた満足感を感じることができます。 テーブル周りが汚れることが気になる場合は、手づかみ食べしてOKな食材をまずは1口分だけ目の前に置きましょう。口に入れたら、次の食材を置きます。今日食べる全てを赤ちゃんの前に置くからグチャグチャになるのです。手づかみ食べに慣れるまでは、この方法で進めてみてください。 うちの子、好き嫌いが多いんです……子どもの好き嫌いは、離乳食期、幼児期のあるある問題です。色々な食材を食べてほしいという気持ちは親として当然持っているものですよね。離乳食期であれば、おかゆに混ぜたら食べてくれたり、工夫次第で食べてくれることもあると思いますが、2歳を過ぎ自分の気持ちが確立されてからはなかなか難しい時もあります。 子どもの食事で大切にしたいことは2つ。1つ目は、大人も子どもも食べ物の好みは人それぞれ。だから無理強いはしないということ。2つ目は、食べないからといって食卓からその食材を消さないこと。消してしまうと苦手な食材ではなく「知らない食材」になるからです。また、細かく刻んで食材をわからないようにしてしまうというのも、食卓から食材を消してしまうということにつながるため実はあまりよくありません。なるべく食材がわかる状態で食卓に並べてあげるのが良いでしょう。 上記を踏まえた上での対応策を2つご紹介します。子どもの好き嫌いに悩んでいるというパパやママは参考にしてくださいね。 対応①食材をほんの少しお皿にのせる苦手な食材は小指の爪くらいの大きさだけお皿にのせましょう。「食べてくれたら“ラッキー”」っという感じです。 対応②周りの大人がおいしそうに食べる周りの大人が「わあああ! コレおいしいわあ!!」と、本気でおいしく食べること。子どもに「(苦手な)ほうれん草食べなさい」と声掛けするよりもずっと効果があります。 子どもが苦手な食材は、何かのきっかけで食べてくれる日が来るかもしれません。もしかすると、ずっと苦手なままかもしれませんが、苦手な食材がいくつかあっても問題ありません。「いつか食べてくれるかもしれないな」ぐらいの気持ちで、気長に取り組んでみましょう。 食事周りのお悩みは尽きないかもしれません。我が家も中学生の娘が急に「魚キライ」になったので(ビックリ!)。いかに克服するか、気長に取り組んでいる途中ですから! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月08日保育士の中田馨さんが、子どもの食事のお悩みについて詳しく教えてくれました。「なかなか食事を食べてくれない」「立ち歩いて食べてしまう…」など、子どもの食事に関する悩みは尽きませんよね。じょうずに楽しく食事する方法についても教えてくれているので、ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは!保育士の中田馨です。子育ての悩みの中で、上位に上がってくるお悩みのひとつに「食事」があります。食べることは「生きること」につながるので、元気いっぱい大きくなってほしい!と願うパパやママにとって重要な位置に占めることだと思います。今回は、そんな食事周りの事のお悩みのお話です。 うちの子、完食しないんです…「食卓に出した食べ物を全部食べてほしい!」と思うのは、親としての思いだと思います。私も、今でも「できれば、全部食べてほしいな」という思いを持っています。しかし、離乳食期の赤ちゃんも幼児食期の子どもも、残すときは残すものなのです。 そもそも大人も食べる量は人それぞれです。食べる量は日によっても変わります。それは子どもだって一緒です。と思ったら、今日出した食事量がその子にとって適量か?と言われたらそうではないですよね。「完食してくれるとうれしいけれど、必ずしも完食しなければいけないわけではない」ということです。 もし、毎回半分くらい残るなら、最初から半分に減らして食卓に出せばいいのです。「また半分残した……」という気持ちになるくらいなら、半分の量を「全部食べたね」と食べられた喜びを感じることのほうが親子共に幸せですよ。 うちの子、立ち歩いて食べるんです…自分で動けるようになってくると、さまざまなものに興味を持ち、食事中だとしても、立ったり歩いたりする時期があります。「座りなさい」と座らせてもすぐに立ち上がるので、「追いかけて食べさせている」というお話を聞くことがあります。気持ちは、とても分かるのですが「追いかけて食べさせる」ことは、お行儀の問題ももちろんありますが、それ以上にとても危険なのでやめてください。 消費者庁からも「食べているときは、姿勢をよくし、食べることに集中させましょう。物を口に入れたままで、走ったり、笑ったり、泣いたり、声を出したりすると、誤って吸引し、窒息・誤嚥するリスクがあります。」という資料も出されています。 食事中に立ち歩いたら「座って食べようね」と椅子に座らせる。を繰り返します。何度も何度も繰り返すことで「座って食べる」ことが習慣になります。子どもの安全を守るためにも、子どもに負けない気持ちをもって、根気よく伝えていきましょう。 食事周りのお悩みは尽きないかもしれません。我が家も中学生の娘が急に「魚キライ」になったので(ビックリ!)。いかに克服するか、気長に取り組んでいる途中ですから! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月01日保育士の中田馨さんが、子どものお友だちとの関わり方について詳しく教えてくれました。「お友だちに乱暴してしまう」、「なかなかお友だちと関わろうとしない……」などお友だちとの関わり方に悩んでいるというパパやママも多いことでしょう。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは!保育士の中田馨です。急に涼しくなってきましたね。外遊びにはちょうどよい季節になってきました。外遊びをするときに疑問に思うことのひとつが、公園で出会うお友だちとの関わり方。そこで今回は、以前から何度か書かせていただいているテーマでもある『お友だちとの関わり方』について、おさらいをしたいと思います。 お友だちに乱暴する場合お友だちをたたいたり、引っ張ったり、ひっかいたり、噛んだり…と乱暴な姿が見られると、ヒヤヒヤしますし、どうすればやめてくれるか?困ってしまいますね。まだ言葉が未発達な時期ですので、言葉より先に手が出てしまう子は多いものです。 お友だちに乱暴しようとした場合は、すぐに体で止めて「たたいたらダメ!」と子どもと同じ高さで目を合わせて強く伝えます。この時よくあるのが、「口で言って!」などと言ってしまいがち。でも、じっくり考えてみてください。「口で言って?」ってどういう意味でしょう?子どもに伝わりますか?「“やめて”って言ったらいいのよ」などと具体的な言葉で伝えるようにしてください。 もし、お友だちにけがをさせてしまった場合は、何よりも先にけがしたお友だちへの対応をしましょう。 お友だちと関わろうとしない場合もっとお友だちと関わってほしいのに…。お友だちが「あそぼう」と誘ってくれても知らん顔。自分からお友だちと関わろうとすることもなかったら、「この子、人付き合いが苦手なのかしら?」と思ってしまうかもしれません。 大人はどこかで、「公園(外)へ行ったら、お友だちと遊ぶことが正しい遊び方」と思ってしまっていませんか? 分かります分かります。実は私も、わが子にはそうでした。なので、幼稚園から帰ってきたら「今日は何して遊んだの?」と聞き「走った!」「誰と?」「一人で!」と言う返事に「え?一人で走ってた??」と不安を覚えた記憶があります!ママ友に相談したら「うちの子も、それよく言ってる!」と言われ、なんだかホッとしたものです。 まだ、0・1・2歳児。まずは、信頼できる大人(ママやパパなど)と遊べていればOKなのです。信頼できる人と遊んで心が満足したら、少しずつ外の世界(お友達)に目を向けられるようになってきます。 家族以外の人との関わりを持つこの時期は、社会生活への第一歩でもあります。大人の思うような言動をしないでしょうが「それが当たり前」と、周りの大人があたたかく見守れるとよいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年10月26日保育士の中田馨さんが、子どものお友だちとの関わり方について詳しく教えてくれました。「お友だちのおもちゃを取ってしまう」「なかなかおもちゃを貸せない……」などお友だちとの関わり方に悩んでいるというパパやママも多いことでしょう。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。お友だちとの関わり方については、色々と悩んでしまうママも多いですよね。 今回は、以前から何度か書かせていただいているテーマでもある『お友だちとの関わり方』について、おさらいをしたいと思います。 お友だちにおもちゃを貸せない場合お友だちが「かして」と言ってきたのに、「イヤだ」と言っておもちゃが貸せない。うちの子、やさしさがないのではないか? 意地悪にならないかしら? なんて心配しないでください。特に1~2歳ごろのお子さんは、お友だちにおもちゃを簡単に貸すことはできません。だって、自分のおもちゃなんですから。それがたとえ、今使っていないものだったとしてもそうです。 大人だって、読みかけの本を、「それおもしろそうだね。今すぐ貸してよ」と言われても貸せないですよね。それと一緒です。 おもちゃを貸したくなくて、「イヤだ」と自分の気持ちを言えたことがまず素晴らしい!「そう、イヤなのね。わかったわ。〇〇ちゃん貸して欲しいみたいだから、遊び終わったら貸そうね」と伝えてみましょう。そして、あそび終わったかな? という頃合いを見計らって「〇〇ちゃんに貸してもいい?」と聞いてもよいですし、そんな場面を何度も経験していくうちに、子どもから自然に「どうぞ」と渡してくれるようにもなります。 お友だちのおもちゃを取ってしまう場合お友だちのおもちゃを何も言わずにとってしまう場合。これも親としては困ってしまいますよね。しかし、人の気持ちが分からない子にならないかしら? なんて心配しなくて大丈夫です。特に低年齢の子どもは、目の前にある興味を持った物に、ただ手を伸ばしているだけなのです。なので、その場で大人がサッとサポートしてあげるとよいでしょう。「おもちゃが欲しかったのね。でも、急に取ったから〇〇ちゃんがビックリしてるわ。返そうね」と。きっと、返すとなると泣くこともあるでしょうが、必ず返します。 そして、「“貸して”って聞いてみよう」と一緒に「かして」と聞いてみましょう。お友だちが「いいよ」と言ってくれたら「ありがとう! よかったね。うれしいね」と一緒に喜び、「イヤだ」と言われても「おもちゃで遊んでいるから、今は無理みたい。(別のあそびを提示して)ママとこれであそぼうか」など提案してみましょう。「イヤだ」と言われたら、やっぱり泣くでしょうが、「我慢できたね」と我慢できたことを認める言葉かけをします。 家族以外の人との関わりを持つこの時期は、社会生活への第一歩でもあります。大人の思うような言動をしないでしょうが「それが当たり前」と、周りの大人があたたかく見守れるとよいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年10月19日保育士の中田馨さんが、子どもの秋冬の服装での注意点について教えてくれました。今の時期は朝晩で寒暖差もありどんな服装にするのかも迷いますよね。また、おしゃれな服もたくさんありますが、実は子どもに着せるには注意の必要な服装もあるようです。子どもの月齢や活動の幅に合わせて服装選びのポイントをご紹介しているのでぜひ、確認してみてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。10月になり、秋の空が広がるようになってきました。朝夕は涼しく、日中が暖かい日もあるので、子どもに限らず大人も着る服に悩んでしまうこともあると思います。 そこで今回は、秋冬の子どもの服装で気をつけたいことをお話しします。 0歳児に気をつけたい服装足先までカバーされたロンパース冬本番になると気をつけたい服装の一つが、足先までカバーされたタイプのロンパースです。寒い冬ですので、足の先までカバーされていたら保温性があって安心です。しかし、お部屋で活動するときは足先のカバーのないタイプの服を選んでください。なぜなら、ハイハイするときに床を蹴りにくかったりして、活動の幅を制限してしまう可能性があるからです。また、つかまり立ちする場合、滑りやすいことはもちろんのこと、足先部分を反対の足で踏んづけて、転倒することもあります。 着せすぎに注意特に0歳児の場合、外に行くときにベビーカーや抱っこひもで移動することも多いでしょう。その際、寒いだろうとたくさん服を着せていると汗をかくこともあります。寒い外にいたとしても、時折赤ちゃんの背中に手を入れて、汗をかいていないかのチェックが必要です。 歩くようになったら気をつけたい服装【ズボン編】1歳前後になり、歩くようになったら活動の幅が広がってきますね。その際に気をつけたいのが【ズボンの素材】です。夏は短パンだったのが、秋冬になると長ズボンを履く機会も増えてきます。特に公園などお外で思いっきり遊ぶときは、伸縮性のあるやわらかいズボンを履かせると、活動しやすいでしょう。私の経験では、デニム生地のズボンは伸縮性が少ないので動きにくいものです。転ぶことも多いように思います。 まだ私の息子が幼児のころ、スリムな赤いズボンがかっこよくて購入したことがあります。私はウキウキで買ったそのズボン、息子は「キツイ」と言ってほぼ履いてくれませんでした。購入時はかっこよさだけでなく、履きやすさも大切なんだと印象に残った出来事でした。 歩くようになったら気をつけたい服装【上着編】秋冬になると、服の上に1枚羽織ることも増えてきますね。その際に気をつけたいのが、フードや装飾の多いものです。保育園に通っている方は、保育園では【フード付きはダメ】と言われているのではないでしょうか? これはジャンパーだけでなくトレーナーも同じです。その理由は、お友達と外遊びするとき、あそびの中でお友達が思わずフードを引っ張ってしまったり、フードが遊具などに引っかかる危険性があるからです。フードを引っ張られたら? そう、後ろに転んでしまいますね。また、滑り台を滑る時などに、遊具に引っ掛かる可能性もあります。 特に活発にあそび始めるころからは、気温や子どもの活動に合わせて脱いだり着たりしやすくて、子どもが安全に活動できるシンプルなデザインの上着を選ぶと安心かもしれません。 歩くようになったら気をつけたい服装【肌着編】夏はTシャツ1枚で過ごすこともあったと思いますが、涼しくなると肌着を1枚着ることも増えてきます。ここで気をつけたいのが、中に着せすぎないことです。秋になると保育園で毎年お一人はいらっしゃるのが、朝涼しかったので【肌着+Tシャツ+Tシャツ(長Tシャツ)】を着せて登園する子。トイレ(オムツ替え)のときに気づいて、「あれ? 何枚着てるの?」と思うことがあります。 朝一番に涼しいときは、普段よりも1枚多めに羽織るのはよいのですが、日中になると気温も上がってきますし、子どもも活動時間になります。厚着した状態で外遊びなどすることで汗をかいてしまい、あせもなどの肌トラブルに繋がったり、汗で体が冷えてしまうことなどもあるので着せすぎには注意しましょう。 また、冬になると長そでの肌着を着せることもあると思いますが、体を動かして活動するときは汗をかきやすいものです。半そでの肌着+長そでの服でも十分な日もありますので、天候とお子さんの様子を見ながら、活動しやすい肌着に調整してあげましょう。 私もそうだったのですが、お子さんのお洋服選びは、親にとって楽しみの一つですね。かわいい(かっこいい)デザインも大切ですが、そこに動きやすさと言う視点もプラスして、選んでみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年10月12日保育士の中田馨さんが、外遊びでの子どもの服装や移動時に関する注意点について教えてくれました。中田先生自身も経験したヒヤリハットを交えてお話ししてくれています。子どもとの外遊びを楽しむためにもぜひ一度確認しておきましょう!こんにちは!保育士の中田馨です。9月を過ぎ秋になると、外遊びをするのに良い季節になってきますね。暑い夏はなかなか外に出られなかったと思いますので、公園などでの外遊びが楽しみというお子さんも多いことでしょう。 そこで今回は、外遊びの際に注意しておきたい子どもの服装や、実際にあったヒヤリハットについてお話しします。 公園の遊具で遊ぶ時に避けたい服装はある?公園の遊具での遊びは、とっても楽しいものですよね。その遊具で楽しく安全に遊ぶためには、遊ぶ時の服装にも気をつけたいものです。遊具で遊ぶ時は、動きやすい服装、脱げにくい、滑りにくい靴で遊ぶこと、手に物を持たないようにすることは前提として、以下のことにも気をつけたいものです。 ・ポシェットや水筒、マフラー、ひも付きの手袋などは取る。・上着の前は開けたままにしない。・パーカーの服は着せないようにする。 これらの場合、ひもや服、パーカーの紐やフード部分が遊具に引っ掛かって窒息につながる恐れがあります。また、特に幼児の場合は、保護者が目を離したすきにケガをすることが多いようですので、遊具に限らず外遊びをする際は、お子さんから目を離さないようにしましょう。 外遊びへ出発・移動・帰宅するときのヒヤリハット外遊びに出発するときは、子どもは楽しみで楽しみで仕方ありません! ですので、家を出るときにパッと道路へ飛び出す可能性があります。出発する時には、「ママと手をつないで外に出ようね」「歩いてね」と大切なルールを簡単に伝えておきましょう。 先日、お散歩の帰り道にヒヤリハットがありました。一方通行の道の右側を歩いていると、道路の右側に軽のワゴン車が停車していました。運転席、助手席両方に人が乗っているなと見ていたら、私たちが横切る直前に助手席の人が周りを確認せずドアを開けました。間一髪で当たらずにすみましたが、私たちがあと1歩早く進んでいたら当たっていたかもしれない……と思うと、冷や汗が出ました。人が乗っている車の横を通る時は、子どもをドアと反対側に歩かせる・大きく離れて通る必要があると反省した出来事でした。 また、外遊びから帰宅したら、ママはホッと一息つくところでしょう。そのホッと一息油断したところを子どもは見逃していません。玄関に入る手前に手を離したら、家とは反対側に走り出そうとする! なんてこともあります。玄関の中に入るまで、子どもの手を離さない方が安心でしょう。 もし、外遊びで「ヒヤリ」とした体験をしたときは、次に「ヒヤリ」としないためにどうすればいいかを考えるとよいでしょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年10月01日保育士の中田馨さんが、子どもとの外遊びでの注意点ややりがちNGについて教えてくれました。徐々に秋めいてきて、外でも過ごしやすくなってくる季節。外遊びも多くなるのでぜひチェックしておきましょう。知らないうちに外遊びでNGをしてしまっているかも……!?こんにちは!保育士の中田馨です。8月が終わり、暑い夏がだんだん秋に変わり始めていますね。涼しくなってくると公園などで外遊びをする機会も増えると思います。今回は、楽しく外遊びをするためにも知っておきたいことを紹介します。 子どもに簡単なルールをその都度伝える家の中とは違い、他にも友だちがいる公園ですので、最低限のルールは必要です。例えば、子どもが他の子の持ってきたおもちゃを勝手に使い始めたときはもちろん、「これは友だちのだから使えないよ」や「勝手に使ったらだめ。貸してって聞いてみよう」などの声かけが必要ですね。これは、仲の良い友だちだとしてもです。 これは私の友人の話になりますが、知り合いのAさんが以前、このような場面に遭遇したのですが、相手の子どもが泣きだし、親はどうすることもできず、何も言わないまま使い続けられた。なんてことがあり、何だかモヤモヤしたと言います。友だちのものは友だちのもの。貸して欲しいときは「貸して」と言い、遊び終わったら「ありがとう」とお礼を言う。お子さんがどんなに小さくても、伝えていきたいルールですね。 ママたちのおしゃべりに花が咲いて…公園では、ママも友だちに会ってお話しすることが楽しいですよね。そのお話しが盛り上がってしまい、子どもたちから目を離してしまう場面もあるかと思います。公園には、他の親子も遊んでいますので、ママ友とお話ししていても自分の子どもの遊んでいる姿は確認しておきたいですね。 お子さんが順番など遊びのルールを守っていない、危ないことをしたときなど、お話ししているその場で「順番よ!」「危ない!」など声をかけている親御さんを見かけることがありますが、それではなかなか子どもに伝わりづらいものです。ぜひとも子どものそばに行って子どもの行動を止め、声をかけてほしいなと思います。ママたちのほんの少しの配慮で、公園で遊ぶみんなが気持ちよく遊べます。 外遊びは、子どもも大人もリフレッシュできる遊びでもあります。少しのルールと大人の簡単な配慮で、外遊びを楽しんでくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年09月13日保育士の中田馨さんが、絵本の読み聞かせでのやりがちNGについて教えてくれました。子どもは絵本が大好き! ママやパパも読み聞かせをする機会も多いですよね。実はNGな読み聞かせしていませんか!?こんにちは!保育士の中田馨です。子どもが好きなあそびの一つに「絵本」があります。保育園で子どもたちと過ごしている中で、絵本の読み聞かせは毎日必ず行っています。絵本は、私たち大人と子どもにとってコミュニケーションを育む時間。絵本を通して、得るものが大人にも子どもにもあると感じています。今回は、そんな魅力たっぷりの絵本の読み聞かせの方法をお話しします。 絵本の読み聞かせが義務になってはいけない「子育てには絵本が良い」「想像力を養う」「感情が豊かになる」「親子のコミュニケーションの時間」など、よいことばかり言われる、是非とも取り入れていきたいあそびの一つです。ですが、その読み聞かせが「子どものために絵本を読まなければいけない」の義務になってはいけません。絵本を読むときは大人も一緒に楽しむことが基本ですよ。ただ、文字だけを追いかけていると淡々としてしまいます。 私が心がけているのは子どもの表情をチラッと見ること。なぜなら、絵本に引き込まれていく子どものキラキラした表情を見ていると、こちらも楽しくなるからです。「何だか、絵本の読み聞かせがしんどいな」と思った時ほど、子どもの表情をチラッと見てみてください! 全ての文字を丁寧に読まなくてもOK「この一冊の本を全て読む」が親の目標かもしれませんが、子どもの年齢によってはそれが目標ではないこともあります。1冊読む集中力がない場合もあるからです。まずは、絵本1ページ1ページの流れや文字をきちんと読むことではなく、絵本に触れ合うことが目標です。 例えば、「キツネがコンコンと鳴きました。それを聞いてうさぎが“キツネさんどうしたの?”と言いました」と書いてあったとしても、「キツネとうさぎだね」と簡単に読んでページをめくってもいいのです。きっと子どもが必ず立ち止まるページがあるはず。だったら、そのページを「どんぐりの木があるね。こっちはクマがいるよ」なんて、じっくりと研究してもいいでしょう。 次々めくる手を止めなくてもOKママがめくる前に、ペラペラと絵本のページをめくるので「待って。まだ読んでないよ」と止めなくてもOKです。これは1歳ごろのお子さんに多い姿です。自分でページをめくることが楽しくて仕方ないのでしょうね。「キツネがいましたと思ったら、ホットケーキを食べて、アラ!もう終わっちゃった」といった感じで、あっという間にお話が終わってしまうこともあると思いますが、それはそれでおもしろいので、子どものペースに合わせてみてもよいでしょう。「でもやっぱり一緒に読みたいわ」という場合。最初から欲張って物語には手を出さず、まずは文字がとっても少ない絵が中心の絵本を選び、一緒に読み進めていくことからスタートしてみましょう。 ゆっくり読まなくてもOK子どもに向けて読むのですから。ゆったりと一字一句丁寧に読んだ方がよい?元気にハキハキと読んだ方がよい?など、絵本の読み方も気になってしまいますね。もちろん、ゆったりと読んだりハキハキと読むこともOKです。でも実は、少々スピード感があっても子どもは集中します。特に、ある程度の長い物語を読み聞かせられるようになった2歳以降におすすめです。 また、セリフの部分をわざと小さい声で、ひそひそ声で読んだりしたり、場面の切り替わりに一瞬大きな声で文字を読んでみたりと、声のトーンの強弱をつけることができると更によいですね。きっと、子どもはママの読む絵本の世界に引き込まれていきますよ。 絵本の読み聞かせには、「いろいろな効果があるよ」と言われていますが、効果を考えるよりも、親子で読むことを楽しむことが一番大切!絵本と一緒に、楽しい時間を過ごしてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年08月30日保育士の中田馨さんが、トイレトレーニングの最終関門、おしっこはできてもうんちはできないときのコツを教えてくれました。子どものうんちのペースを知る、トイレの環境づくりなどをマンガで詳しく解説! 「うんちでちゃった……」どうしてうんちだけパンツで? うんち対策や子どもを傷つけるNGワードとは!?こんにちは、保育士の中田馨です。おむつはずれについてこれまで何回かにわたってお話ししてきました。今回は、保育所で保護者からの相談でよくある「先生、トイレでうんちがなかなかできません!」という悩みについてです。 パンツの中にうんちが出ると後処理にも手間がかかるので、ママとしてはトイレでしてほしいと感じることでしょう。今回は、おしっこはできてもうんちはできないときはどうすればいいかをお話しします。 うんちとおしっこのコントロールは別物おしっこはトイレでできるのに、うんちだけパンツにしてしまうというのは、本当によくあることです。私たち大人からすると、おしっこができるならうんちもトイレでできそうですよね。「おしっことどう違うの?」と思いますが、おしっことうんちの最大の違いは「いきまないと出ない」という点です。 大人もそうですがいきむにはいきみやすい体勢やいきみ方などのコツがいります。ですので、うんちとおしっこの出すコントロールの方法は別物と考えてください。うんちが完全にトイレでできるようになるのは3~5歳と個人差があります。 子どものうんちのペースを知るトイレでうんちをするためには、子どもの排便のペースを知ることです。うんちが出るのが朝ごはんを食べたあとの子もいれば、3時のおやつのあとの子もいます。まずはだいたいの時間帯を知りましょう。 そして、子どものしぐさを観察します。うんちをするときにもじもじし始めたり、顔が赤くなる、決まって部屋の隅に行くなどはわかりやすいですね。子どものうんちのペースを知り、「あ、いきみ始めたな」と思ったら、さりげなくトイレに誘います。 ただ、誘えばトイレでできる子もいるのですが、トイレに誘ったことでうまくいきめずにうんちが止まってしまう子もいます。何度も繰り返しうんちが止まると、うんちが出にくくなることもあるので、安心してできるおむつの中で出させてあげることも大切です。 安心できる環境づくりをする安心してトイレでうんちができるように、トイレの環境づくりを心がけます。例えば、いきむためには両足の裏がついていることも必要です。大人も両足の裏が床につかずブラブラした状態で「いきんでください!」と言われたら、それはそれは出しにくいと思います。子どもも同じです。トイレだとうまくいきめないから、トイレでうんちをしたがらないという可能性もあります。 ですので、大人のトイレでする場合は、子どもの足元に踏み台を置いたり、おまるがあればおまるでするなどもおすすめです。また、うんちやトイレをテーマにした絵本を読んで、トイレでうんちをすることを親子で身近に感じていくこともしてみましょう。 パンツの中でしたとしても叱らない毎回パンツの中でうんちをしたとしても「叱らない」ことが大切です。思わず「またパンツでしたの?!」と言ってしまいそうになりますが、「スッキリしたね! おしり洗おうね」と言って、ササッと処理します。それだけでOKです。パンツの中でしたことについて叱る必要はありません。もし、ママが紙パンツのほうが安心なら紙パンツでOK! 子どものうんちのペースがわかっていれば、その時間帯だけ紙パンツにはき替えたり、パンツにパッドを敷いておくなどしてもいいと思います。 うんちのことで悩んでるとき、ママたちが思わずしてしまいがちな声かけが「もう、お兄ちゃんでしょ(お姉ちゃんでしょ)!」というような言葉。実はコレ、子どもの心を傷つけていることもあるのです。子どもはママの声かけから「うんちはトイレでするもの」ということがわかっています。わかっているからこそ緊張してできなくなってしまっていることがあります。そしてまた「もう! お兄ちゃんでしょ(お姉ちゃんでしょ)!」と言われると、トイレでうんちをすることへの自信や意欲がしぼんでしまうのです。 以前、「家でうんちができるようにならないとサンタさんこないよ」と言われていた子が、保育所でパンツにうんちをしたときに「サンタさん、こないかなあ」と不安な顔になっていたこともあります。ママが目標とするゴールを決めて、なるべく早くにできるようになってほしい気持ちはよくわかりますが、うんちは毎日のことです。何気ない言葉1つが子どものプレッシャーにならないよう配慮することも大切です。 うんちもおしっこも共通することは、子どもによって自立していくペースが違うこと。うまくいく時期もあれば、停滞する時期もあり、ときには後戻りもします。大らかな気持ちで「そのうちトイレでできるようになるさ!」くらいで取り組んでみてください。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年08月29日保育士の中田馨さんが、保育園で実践している「子どもへのほめ方・しかり方」を教えてくれました。今回は食事編です。かたくなに食べてくれないとき、立ち歩いたりして食べてくれないときなど、シーン別に詳しく解説!こんにちは、保育士の中田馨です。子育てをしていると、ほめたりしかったりする場面がよくあります。できる限り子どもの心を傷つけず、子どもが気持ちよく動ける声かけをしたいものですね。 これから5回にわたって、保育士が現場で実際にどのような声かけをしているか、場面ごとに見ていきます。今回は食事のときのほめ方・しかり方です。 良かれと思って言ってしまう言葉を言い換える食事のときに、良かれと思ってこんな言葉を使っていませんか?例えば、「早く食べて!」。食事のあとにお出かけの予定があるときなどは大忙しです。それなのに、子どもはゆっくりゆっくり食べている。そんな姿を見ていると、思わず「早く!」と言ってしまうかもしれません。 「早く!」という言葉は、食事に限らず生活のなかで良かれと思って使っている言葉です。まずはこの「早く」という言葉を言い換える練習をしてみましょう。「早く」と言われると、何だか急かされている感じはするのですが、子どもは「早く」のイメージが具体的にわかりません。例えば、数字が読めるようになってきたら時計を指差し「今日はお出かけするから、長い針が6までに食べようね」。こう言い換えると、子どもに具体的なイメージが湧きます。 かたくなに口を閉じて食べないとき食事の場面でよくあるのが、子どもがかたくなに口を閉じて食べてくれないこと。用意した食事をたくさん食べてほしいのに、ひと口も食べてくれないとママもつらいものです。そんなときに、つい「全部食べて!」などの言葉を使ってしまうことがあると思います。子どもが出された食事を全部食べるのは、大人が思うよりもなかなか難しいものです。「全部食べて!」は「どれだったら食べられそう?」に換えて、子どもに選択肢を与えてみましょう。 もしかすると魚が嫌で、ムーっと口を閉じているのかもしれません。子どもも「どれだったら食べられそう?」と聞かれれば、魚は嫌だけどお味噌汁なら食べられると気付きます。お味噌汁を食べ始めたら、まずは「お味噌汁おいしいね。モリモリ食べてすごいね!」と、食べている姿をほめます。この声かけだけで、自分からご飯にスプーンが向き始めることもあります。 ママは子どもの食べている姿をそばで見守ることは大事ですが、100%子どもに集中して「全部食べて」オーラは出さないようにしましょう。ママも肩の力を抜いて「お味噌汁食べたら、まあいいか」くらいの気持ちで見守ってください。 行儀よく食べてほしいとき食事中に横を向いたり立ち歩いたり、食べ物で遊んだりしている子どもの姿を見ると「お行儀よくちゃんと食べてほしい」と思うものです。こんなとき、ついつい「ちゃんと食べて!」という言葉を使うことがあります。 「ちゃんと」という言葉は、食事以外にもよく使う言葉なのですが、子どもにはママの「ちゃんと」のイメージが湧きません。もし、ママの「ちゃんと」が、横を向かずに前を向いて食べてほしいことだったら「ママのほう(前)を見て食べようね」と、してほしい行動を言葉に言い換えてみましょう。 言葉が具体的になったら子どもも行動しやすいです。でも、相手は子どもです。さっき言ったところなのにまた横を向いて食べたりします。その場合は、くり返し「ママのほうを見て食べようね」と言ってください。横に気になるものがあるのなら、食事のときはそれが見えにくいところに座りましょう。ママが前に座って「にんじん甘くておいしいね」「この魚は鮭だよ」など声かけしながら前へ意識が向くようにするのもいいですね。 そして「ママ、〇〇ちゃんのおいしそうな顔見ていると幸せ!」「一緒に食べるとおいしいね!」とほめてみましょう。 食べこぼす、グチャグチャ食べるとき子どもが食べこぼすことやグチャグチャしながら食べることはよくあります。その際に「きれいに食べて!」「汚れるからやめて!」という言葉を使うことがあります。食べ物が机や床、子どもの体にべったりとつくと後始末が大変ですので、ママの気持ちはとてもよくわかります。 このときに大切なのは、ママの許せる範囲と子どもが食事から遊びに変わった瞬間を見極めることです。子どもが成長する過程で、食べこぼしたり、グチャグチャして食べたりしていることは通過点と考えます。対策として、食べ物を拾ってくれるポケットの付いたエプロンをする、床にはレジャーシートや新聞紙を敷くなど、多少汚してもいい環境を整えます。 食べこぼしている場合は、食べる意欲がありすぎて、慌てて食べている可能性もあります。「ゆっくり食べて大丈夫だよ」と伝えるだけでも変わってきます。そして、「しっかり噛めてるね」「お味噌汁、全部食べたね!」とできていることをほめましょう。 食事の場面での子どもの困った行動は、言葉を言い換えるだけで、子どもへの伝わり方が変わりますし、ママもイライラせずに声かけをすることができます。今回、紹介した言い換える言葉は一例ですので、「私だったらこう言い換えるかな?」「うちの子ならこう言うと喜びそう」と思いながら、いつもの言葉を言い換えるおもしろさにチャレンジしてみてください。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年08月22日夏休み中など、子どもが学用品を持ち帰ってきても置き場所がなかったり、収納スペースが決まらなかったりして、悩むことはありませんか?子どもに片付けを促してもうまく伝わらず、始業式前に慌てて準備する…なんてことも。そんな事態を防ぐために、今のうちに子どもと一緒にお片づけを進めてみましょう。整理収納アドバイザーである筆者が実践する、学用品の整理方法をご紹介します。1.子どもが自分で管理できる環境を目指そう子どもの学用品の片付けが難しい原因は、以下の2つが考えられます。・持ち物の種類や量を把握できず、要不要の判断ができない・収納場所や収納法があいまいで迷ってしまう親がすべて決めて子どもに指示するよりも、子どもが自分で考えて、行動できる仕組みづくりが大切なポイントです。お片づけの基本は、「整理」してから「収納」すること。まずはすべての持ち物を出して点検して、それから保管場所を決めます。最後に「始業式に持っていくものをまとめておくこと」をゴールにすると、どうやってお片づけをするのかイメージが沸きやすくなります。2.持ち物の種類と量を把握しよう(1)持ち物をすべて集めてみる道具箱や習字道具入れなど、中身をすべて出して、ほこりや汚れをきれいに拭き取っておきましょう。不要な紙やゴミが入っていれば捨てます。ポケットの中も忘れずに!(2)洗濯、補修が必要なものを出す上履きやリコーダー、鍵盤ハーモニカのコードなどを手洗いしましょう。洗濯機にかけるものは、ネットに入れて洗濯かごへ。上履きや体操着など、サイズが合っているかもしっかりチェック!名前が消えかけているものは書き直しておきましょう。(3)買い足しが必要なものをメモする絵具や色鉛筆、スティックのり、墨汁など、普段使っているものの残量を確認。残りが少なければ、自分で早めに申告するように話しておくとよいでしょう。必要なものを知り、自分で用意する習慣は、普段からの忘れ物防止になりますよ。(4)始業式に何が必要かを確認するぞうきん、通知表の表紙など、今準備できるものは、すぐランドセルに入れておきます。道具箱や鍵盤ハーモニカなど、始業式当日ではなく徐々に持っていけばいいものは、どのタイミングで持っていくのか一緒に確認していくと安心ですね。3.休み期間中の保管場所を決める普段使う教科書類と、休み期間中に保管が必要な学用品の収納場所は、分けて考えます。教科書やノートは学習机やランドセルの近くに置きますが、休み中に保管する学用品は、どうしてもスペースがとれなければ別の場所でも大丈夫です。学用品の収納のポイントは、以下の3つです。(1)普段から余白スペースをとっておく実験セットや図工の作品など、かさばるものも多いですよね。そのような時に備えて、普段から棚1段分くらいの余白スペースをとっておくと、収納スペースからモノがあふれてしまうこともありません。休み期間中は、このスペースに学用品を収めておきます。(2)教科書とノートなどは立てて収める教科書やノートはファイルボックスへ、学用品や学校から借りた本は、ブックスタンドに立てて収納すると便利です。上に重ねたり奥に突っ込んだりすると、忘れものの原因になってしまうので要注意!ちなみに使いかけのノートには、最後から5ページ目に付箋を貼っておきます。「国語用ノートを買ってもらう!」などメモしておけば、子どもが申告しやすくなりますよ。(3)プリントは学期末にまとめて整理する筆者宅の学習プリント収納は、ワゴン一番下の引き出しの手前にどんどん入れていくだけです。長期休み中にすべて取り出し、記録や思い出として取っておきたいものを子どもの基準でチョイス。それ以外のプリントはすべて処分します。最初は何をとっておくか決めるのに、時間がかかるかもしれません。そんなときは「学習内容は、頭にすべてしっかり入っているから大丈夫だよ」と声をかけて、見守ってあげることも大切なポイント。年3回繰り返していくうちに、取捨選択にも慣れてくるはずですよ。学用品の収納は、親が判断してすべて決めてしまうよりも、子どもと一緒に考えて、やってみることがおすすめです。自分の持ち物の量を把握して、管理できるスキルは、学期末ごとに何度も経験することで徐々に身につけさせていきましょう。余白スペースにきれいに整えた学用品を揃えて置き、いつ・何を持っていくのかを子どもが事前に分かっていると、新学期も気持ちよくスムーズにスタートできますね。残りの夏休み中に、ぜひ一緒に取り組んでみてください!のぞみシンプル志向の整理収納アドバイザー・ライター。「暮らしもこころもかろやかに」をテーマに、ものとじぶんとゆっくり向き合える、続けやすい暮らしのちいさな仕組みを提案しています。Instagram@non.karoyakaniのぞみ
2022年08月21日保育士の中田馨さんが、保育園で実践している「子どもへのほめ方・しかり方」を教えてくれました。今回はお出かけ編です。お菓子を買ってと泣く、なかなか帰りたがらない、公共の乗り物で騒ぐなど、シーン別に詳しく解説!こんにちは、保育士の中田馨です。「保育園で実践している、子どもへのしかり方・ほめ方」の第4回目になります。今回は、お出かけでのしかり方とほめ方です。普段、保育士が現場で実際にどのような声かけをしているかお話しします。 よかれと思って言ってしまう言葉を言い換えてみるお出かけ先でよく出る言葉といえば、子どもの言動を止めたいときに思わず言ってしまう「ダメ!」という言葉。気をつけてほしいのは、「ダメ!」を何度も使っていると、「ダメ!」の効力が薄まっていき、子どもにとって日常の言葉になってしまうことです。「ダメ!」は危険を回避するためにしかるときの言葉としてとっておきましょう。 実は、子どもと生活していても「ダメ!」を使わずに過ごすことはできます。子どもの行動と気持ちにフォーカスを当てていると、「ダメ!」と言う場面はそれほど多く訪れません。今から、普段使っている「ダメ!」を別の言葉に言い換えることはできないかを考えてみましょう。例えば、人の家の花を子どもが取ろうとしたとき。「ダメ!」ではなく、「待って」と言いましょう。そして「きれいな花だから触りたくなっちゃったね。でも、このお花はおうちの人が大切にしているお花だから、見るだけにしようね」と言います。 お菓子を買ってと泣くスーパーに行くとよく見かける光景。「お菓子、買って!」「今日はダメ!」というやり取りです。私自身も自分の子どもで経験していますし、保育園の子どもたちを連れてお買い物に行ったときにも経験しています。 商品を握りしめ「買ってくれるまで絶対に離しません!」と強い意志で向かってくる子どもに、どう対応したらいいか迷ってしまいそうです。ここで、ママが見せてほしい態度は「買うなら買う。買わないなら買わない」と言う明確な態度です。 子どもの訴えが激しいと、周りの目もあるので思わず根負けしてしまいそうですが、「買わない」と決めたなら、自分の気持ちに負けてはいけません。でも「今日は買わないって言ったでしょ!」としからないでください。まずは、「このお菓子が欲しかったんだね」と子どもの気持ちを受け止めます。そして「今日は、卵を買いにきたからお菓子は買わない」と伝えます。子どもは、まだかたくなにお菓子を手に持ち動かないと思いますが、ママの言葉は聞いているのでしばらく待ってみましょう。 そして、こんな提案はOKです。「今日のおやつは、バナナヨーグルトにしようと思ってるの。おいしそうなバナナを選んでほしいな」などです。お菓子を棚に戻すことができたら、お菓子を戻せたことをほめます。スーパーに行っても、お菓子を買ってもらえない経験を積むことで「買わないこと」が日常になります。少し時間がかかるかもしれませんが、じっくりと付き合いましょう。スーパーに行く前に「今日は、お菓子は買わない日だよ」とあらかじめ伝えることも大切です。 遊びに行くと帰りたがらない!公園へ遊びに行ったときなど、「帰るよ」と言ってからがとても長いですよね。「帰るよ」「ヤダ!」のやり取りをいったい何回することでしょう。ママは帰宅してからのことを考えると「早く帰りたい」という気持ちでいっぱいなことでしょう。とはいえ、今遊びがのってきているのに急に帰ると言われても子どもだって困るのです。このようなときは、少し前から予告をしておきましょう。 帰宅の15分前から「そろそろ帰るよ」と伝えます。そのときは、子どもに知らん顔されてもOKです。また5分したら「そろそろ帰るよ」と言います。そうすると、5分前に言われていたので、何となく子どもも「ああ、そろそろなんだな」と思い、1つおもちゃを片づけるかもしれません。さらに5分経ったら、自分でおもちゃを片づける子もいます。 子どもの様子を見つつ「行こうか」と言うとと、すんなりと帰宅の方向へ進みます。そして、「お片づけできてカッコいいね。ママ助かっちゃった!」とほめてあげましょう。ママがやりがちなのは、何度も頻繁に「そろそろ帰るよ」の言葉を使うこと。「そろそろ帰るよ」と1回言ったら、子どもを信じて少し待ってみるのがコツです。 公共の乗り物で騒ぐこれは本当に困ってしまいますね。私の息子と娘は電車に乗ると騒ぐ子どもでした。「どうして電車に乗ると、いつも騒ぐの?」と、泣きたくなったことが何度もあります。電車に乗ることは、子どもにとって最高にウキウキする場面。特に、電車好きの息子はテンションMAXになってしまったのでしょう。とはいえ、「子どもが電車好きなんだから、騒いでも仕方ないでしょ?」というのは違います。 「静かにしなさい!」「走らない!」と言っても、子どもはすぐにおとなしくなりません。このような場合に声かけするときに心がけてほしいのは、ママがしてほしい行動を言葉にするということ。「静かにしなさい!」は「小さな声でお話してほしい」に、「走らない!」は「歩いてほしい」「止まってほしい」「座ってほしい」に変えて伝えます。 そして、騒がしくしている場合は、少なくとも周りの方に不快な思いをさせているかもしれませんので、下記の2つの行動と言葉で、きちんと子どもに気持ちを届けてほしいのです。 ・子どもの動き(声)を体で止める・「座ってほしい」と伝える 保育園での「遠足ルール」保育園では、遠足などで電車に乗るときは、乗る直前に簡単なルールを2つだけ伝えます。 【1】先生と手をつなぐこと【2】小さな声でお話しすること この2つを伝えるだけで、子どもたちの電車に乗るときの気持ちが変わってきます。ぜひ、おうちのルールを決めてから電車に乗ってみましょう。お出かけしているときに子どもが困った行動をすると、体中に冷や汗がダラダラ出ます。家なら泣いていてもしばらくそばで様子を見ることができますが、外だと早期に解決したいのがママの本音です。「この状況をどうしたいいの?」と悩むところですが、基本的には家と同じ対応をすればいいのです。子どもの気持ちを受け入れて、ママのしてほしいことを伝える、そして待つ。もちろん、抱っこもしてあげてください。 お出かけの場で子どもを「ダメ!」としかるのは、2つのときだけ。・ケガをしそうな危ないことをしたとき・走り回ったり大騒ぎして、周りの人に迷惑をかけてしまったとき これらのときは「ダメ!」としかります。しかるときは、短い言葉を心がけます。それ以外の場面の場合は、いかにしからずほめる方向に持っていけるか、言葉の言い換えをしてみましょう。 作画/はたこ著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年08月21日保育士の中田馨さんが、子どものお昼寝や睡眠について教えてくれました。お昼寝をさせたいのになかなか寝てくれない……とお悩みのママもいることでしょう。子どもをスムーズにお昼寝させるコツも教えてくれているのでぜひ、参考にしてくださいね。こんにちは!保育士の中田馨です。毎日暑い夏だからこそ、生活の中に取り入れてほしいのが「お昼寝」。保育園では、毎日だいたい決まった時間にお昼寝タイムがあります。今回は、お家でも活かせる、保育園の「お昼寝時に気を付けていること」をお話しします。 お昼寝は必要?まだ、体力がない乳幼児さん。お昼寝はそんな乳幼児さんの体と脳を休息させることが目的。特に低年齢児のお子さんは、まだ昼寝が欲しいものです。お昼寝をすることで、体力を回復させて午後からまた元気に活動することができますよ。 とはいえ、お昼寝にも個人差はあります。「もうそろそろ起きようか」というくらいグッスリ寝る子もいれば、お昼寝の時間が短かったり、寝ない日がある子もいます。「必ずしなければいけない」という気合や寝かしつけが、親子の負担になるくらいなら、時にはあきらめも必要です。 「今日は、眠たくないのかもなぁ」と思う日は、子どもの雰囲気でママも分かるはず。そんなときは、ママと一緒にマットやお布団の上でゴロゴロする時間を設けるなど、意識的に体を休息させてあげるのがよいでしょう。 暑い夏のお昼寝で気をつけたいこと特に暑い夏の日のお昼寝で気をつけたいことは、部屋の温度や湿度です。暑いだろうとエアコンや扇風機をかけていると、思った以上に体を冷やしてしまい風邪気味に……! なんてこともありますし、エアコンや扇風機が直接当たらないように気を付けていたら、おでこに汗をかいているなんてことも。 例えば保育園では、一度に何人もの子どもが寝るので、部屋の場所によって温度が違うので難しいものです。特に、部屋の角に寝ている子は、汗をかきやすいんですよ。もし、お子さんが汗をかきやすいようだったら、寝る位置を少し変えるだけで解消されることもあります。 また、子どもがお昼寝しているときは、体を時々触って汗をかいていないか? 冷えすぎていないか? などの確認をしていると安心ですね。パジャマや寝具も汗を吸い取りやすい素材のものがいいでしょう。 声かけの仕方お昼寝の時間は、毎日だいたい同じ時間に設定します。そのときの声のかけ方が重要になります。「今から寝る? 」と子どもに聞かないでくださいね。だって、「うん! 寝る! 」なんて答える子どもはなかなかいません。寝る、寝ないは、子どもが決めるのではなく親が決めます。「さあ、寝ようね」と決まり事として布団に連れていきます。 「今から寝る? 」と子供に意見をゆだねると、おのずと親の方も「この子、今日は寝てくれるかな……」という気持ちになってしまいます。「さあ、寝ようね」と決まり事にすると、親自身にも寝かしつける決心がつきますね。寝かしつけに限らず、しなければいけない物事のときは、言い切るようにしてみてください。 お昼寝は、子どもにとって「気持ちの良い時間」ということを伝えつつ、子どもが寝ている時間はママも休息してくださいね。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年08月17日保育士の中田馨さんが、大人気のネッククーラーについて教えてくれました。今年は猛暑も続いているので、子どもへの暑さ対策にネッククーラーを使用しているという方もいることでしょう。こちらの記事で安全面についてなどぜひ確認してみてくださいね。こんにちは!保育士の中田馨です。毎日暑い日が続いていますね。私も、出勤したら「暑いねぇ!」と言うのが口癖になっています。暑い夏を少しでも心地よく過ごすためにも、エアコンや扇風機、すだれなど夏のアイテムがあります。その中でも今年よく見かけるアイテムのひとつが「ネッククーラー」。今回は、子どもがネッククーラーを使うときの注意点などについてお話しします。 ネッククーラーは何歳から使える?ネッククーラーを使えるようになる年齢は、メーカーにより違うようです。1歳半~というものもありますが、3歳以上を対象年齢にしているメーカーが多いのかなという印象です。購入したメーカーの表示に従って使用するようにしましょう。 また、さまざまなデザインのネッククーラーが販売されているので「どれにしようかな!」と選ぶのも購入時の楽しみのひとつですね。もちろんデザインも大切ですが、首への締め付けが少なく、お子さんの体に合ったサイズを選ぶことも大切なポイントとして気に留めてください。安全性は配慮されているとはいえ、首に巻くものですので、ネッククーラーを使用中は子どもから目を離さないようにしてください。 ネッククーラーの安全性は?普通に使っている分には問題ないのですが、例えば子どもが噛んだり引っ張ったりと、ネッククーラーで遊んで液漏れしたりして、それを口にしたときが危ないです。子どもは、何でもおもちゃにしてしまい、「あ、これおもしろそう♪」と思ったら、大人が考えもしない動きをすることもあります。そういった面でも、ネッククーラーをしているときは、子どもから目を離さないようにしてください。子どもがおもちゃとして使い始めたら、「これは、首を冷やすもの。おもちゃじゃないよ」と目を見てしっかりと伝えることが大切です。 ネッククーラーをつけるときに「いらなくなったら、ママに渡してね」と一声かけておくとよいかもしれません。ネッククーラーを使用するときの、親子の約束事を決めておくとよいでしょう。 ネッククーラーの使用は冷えすぎない?ネッククーラーは、冷えすぎないように設計されていますので、長い時間つけていても“ほんのり冷たい”くらいが持続するようになっています。“ほんのり冷たい”くらいだとは思いますが、時々、首周りを触って、冷えすぎていないかの確認をすると安心ですね。 また、ジェル状のアイスノンとカバーを使って冷やす場合は、必ず首回りが冷えすぎていないかを確認してください。パパとママも、アイスノンで冷やしたとき、カバーをしていたとしても冷たすぎて体から離した経験はありませんか?大人なら「冷たい!」と自分ではずしますが、遊びに夢中になっていたりすると子どもは自分ではずさないでしょう。 ネッククーラーの種類ネッククーラーにも、いくつか種類があります。その中でも、子どもにおススメなのが以下の2つです。 特定の温度以下で冷やすと自然に凍結するタイプ冷蔵庫で10分、冷凍庫で5分ほどで凍結して、手軽で便利!冷たさの持続性も屋内では1時間ほど。屋外では20~30分ほどとそれなりにあり、人気があるようです。お子さんに合ったサイズのネッククーラーを探してみましょう。 水を吸収させて冷たくするタイプ凍結するタイプよりも冷たさはないですが、水でぬらせば冷たくなるので更にお手軽感があります。 外遊びのときは、凍結するタイプ。お部屋では水を吸収させて冷たくするタイプのものを使うなど、場面場面で使い分けてもよいかもしれませんね。 用途に合わせて、お子さんに合ったネッククーラーを探してみてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年08月09日皆さんは不思議な体験をしたことはありますか…?原因がよくわからない何かに巻き込まれた、なんて経験した方も中にはいらっしゃるようです…。今回は実際に募集した「奇妙な体験エピソード」をご紹介します。光の輪が教えてくれたのは…友達の結婚式の2次会で、全く知らない1人の男性の周りに光の輪が見えました。驚いて、その男性と会話をしてみましたが、特に進展もなく2次会は終了しました。それから7年ほどが経過し、その男性のことも忘れていましたが、偶然連絡を取る機会があり、そのまま意気投合し結婚しました。今では、あの光の輪は私の運命の相手を教えてくれてたのかなと思い、感謝しています。(女性/会社員)私が話したのは一体…?ある日、電車の中で同年代ぐらいの方から「昨日ぶりだね!こんなところで会うなんて奇遇だね。」と声をかけられました。全く記憶になかったのでびっくりしたのですが、なぜか会話がかみ合い、話がはずみました。数駅過ぎたころ、彼が「ここで降りるから。じゃあ元気でね。」と言って降りていきました。昨日会っていたはずなのに、なぜか思い出せない。あの人はいったい誰だったのでしょうか…?出典:lamire(女性/主婦)不思議な出来事が偶然なのか、はたまた“何か別のもの”なのかはわかりませんが…。誰かが実際に体験した話には、何か奇妙な説得力がありますよね。以上、奇妙な体験エピソードでした。次回の「体験談エピソード」もお楽しみに♪※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。"
2022年07月30日保育士の中田馨さんが、トイレトレーニングの最終関門、おしっこはできてもうんちはできないときのコツを教えてくれました。子どものうんちのペースを知る、トイレの環境づくりなどを詳しく解説!こんにちは、保育士の中田馨です。おむつはずれについてこれまで何回かにわたってお話ししてきました。最後は、保育所で保護者からの相談でよくある「先生、トイレでうんちがなかなかできません!」という悩みについてです。 パンツの中にうんちが出ると後処理にも手間がかかるので、ママとしてはトイレでしてほしいと感じることでしょう。今回は、おしっこはできてもうんちはできないときはどうすればいいかをお話しします。 うんちとおしっこのコントロールは別物おしっこはトイレでできるのに、うんちだけパンツにしてしまうというのは、本当によくあることです。私たち大人からすると、おしっこができるならうんちもトイレでできそうですよね。「おしっことどう違うの?」と思いますが、おしっことうんちの最大の違いは「いきまないと出ない」という点です。 大人もそうですがいきむにはいきみやすい体勢やいきみ方などのコツがいります。ですので、うんちとおしっこの出すコントロールの方法は別物と考えてください。うんちが完全にトイレでできるようになるのは3~5歳と個人差があります。 子どものうんちのペースを知るトイレでうんちをするためには、子どもの排便のペースを知ることです。うんちが出るのが朝ごはんを食べたあとの子もいれば、3時のおやつのあとの子もいます。まずはだいたいの時間帯を知りましょう。 そして、子どものしぐさを観察します。うんちをするときにもじもじし始めたり、顔が赤くなる、決まって部屋の隅に行くなどはわかりやすいですね。子どものうんちのペースを知り、「あ、いきみ始めたな」と思ったら、さりげなくトイレに誘います。ただ、誘えばトイレでできる子もいるのですが、トイレに誘ったことでうまくいきむことができずにうんちが止まってしまう子もいます。何度も繰り返しうんちが止まると、うんちが出にくくなることもあるので、安心してできるおむつの中で出させてあげることも大切です。 安心できる環境づくりをする安心してトイレでうんちができるように、トイレの環境づくりを心がけます。例えば、いきむためには両足の裏がついていることも必要です。大人も両足の裏が床につかずブラブラした状態で「いきんでください!」と言われたら、それはそれは出しにくいと思います。子どもも同じです。トイレだとうまくいきむことができないから、トイレでうんちをしたがらないという可能性もあります。 ですので、大人のトイレでする場合は、子どもの足元に踏み台を置いたり、おまるがあればおまるでするなどもおすすめです。また、うんちやトイレをテーマにした絵本を読んで、トイレでうんちをすることを親子で身近に感じていくこともしてみましょう。 パンツの中でしたとしてもしからない毎回パンツの中でうんちをしたとしても「しからない」ことが大切です。思わず「またパンツでしたの?!」と言ってしまいそうになりますが、「スッキリしたね! おしり洗おうね」と言って、ササッと処理します。それだけでOKです。パンツの中でしたことについてしかる必要はありません。もし、ママが紙パンツのほうが安心なら紙パンツでOK! 子どものうんちのペースがわかっていれば、その時間帯だけ紙パンツにはき替えたり、パンツにパッドを敷いておくなどしてもいいです。うんちのことで悩んでるとき、ママたちが思わずしてしまいがちな声かけが、「もう、お兄ちゃんでしょ(お姉ちゃんでしょ)!」というような言葉。実はコレ、子どもの心を傷つけていることもあります。子どもはママの声かけから「うんちはトイレでするもの」ということがわかっています。わかっているからこそ緊張してできなくなってしまっていることがあります。そしてまた「もう! お兄ちゃんでしょ(お姉ちゃんでしょ)!」と言われると、トイレでうんちをすることへの自信や意欲がしぼんでしまうのです。 以前、「家でうんちができるようにならないとサンタさんこないよ」と言われていた子が、保育所でパンツにうんちをしたときに「サンタさん、こないかなあ」と不安な顔になっていたこともあります。ママが目標とするゴールを決めて、なるべく早くにできるようになってほしい気持ちはよくわかりますが、うんちは毎日のことです。何気ない言葉1つが子どものプレッシャーにならないよう配慮することも大切です。 うんちもおしっこも共通することは、子どもによって自立していくペースが違うこと。うまくいく時期もあれば、停滞する時期もあり、時には後戻りもします。大らかな気持ちで「そのうちトイレでできるようになるさ!」くらいで取り組んでみてください。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年07月24日皆さんの周りに、ちょっと厄介なママ友さんはいませんか?そんなママ友とは距離を取って接したいですよね…。 今回は実際に募集したママ友トラブルエピソードをご紹介します!子どもを預けてくるママ友なにかと子どもを預けてくるママ友がいます。「今日って、授業参観?」とか「個人面談?」などと聞いてきて「ちょっとだけ見ててくれる?」と言ってくるのです。「うち、いま赤ちゃんいるし、◯◯くん、咳してたよね?」と言っても平気でお願いしてきます。私だって、本当は預けたいけど連れて行ってるのにです。出典:lamire今はコロナもあって人数制限もあるので、必ず預けようとしてきます。しかも、買い物や習いごとの送り迎えのときまで預けようしてきて…。子どもをうちの前でおろして、自分の用事が済むまで帰ってきません。「お願いします」など挨拶もなしで、帰るときも「じゃあね、またね」と、さっさと帰るのです。もう次はないよ…と思っています。(女性/主婦)既読無視マンション内で仲良くなったママ友たちとグループLINEを作成。はじめのうちはとても楽しかったのですが、いつからか私の回答だけ既読無視されるように…。しかも、私だけが誘われないランチ会などがあって「おいしかったね~」「また行こうね」とみんなでワイワイ盛り上がっているのです。私は勇気をもって「私も誘ってよ~」と、気軽な感じでLINEすると、また既読無視。イラッとしたので、グループLINEから退会して、会っても今は挨拶もしていません。(女性/フリーランス)いかがでしたか?こんなママ友だと距離を取って接したいですよね…。狭いコミュニティだからこそ、付き合う人は選びたいと思えるママ友トラブル体験談でした。以上、ママ友トラブルエピソードでした。次回の「トラブル体験談エピソード」もお楽しみに♪※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。"
2022年07月13日保育士の中田馨さんが、子どもの熱中症対策について教えてくれました。暑い日が続く毎日。親子で熱中症対策をしっかりとおこない、猛暑を乗り切りましょう! 今回は夏の子どもの服装についてお話ししてくれています。子どもの夏服を選ぶ際の参考にしてくださいね。こんにちは!保育士の中田馨です。うだるような暑さが続いていますね。テレビでもラジオでも連日熱中症に関するニュースが取り上げられています。 今回は、暑い夏を子どもと安全に過ごすための熱中症対策や夏の子どもの服装についてお話しします。 熱中症とは?熱中症は、高温多湿の場所で過ごしていて、体温調節機能が上手く働かなくなったり、体内の水分、塩分のバランスが崩れたりすることにより体内に熱がこもった状態のことをいいます。屋外だけでなく、室内でも発症します。その症状は軽度から重度まであり、それぞれの主な症状は以下です。 ・軽度・・めまい、立ち眩み、筋肉痛、汗が止まらない・中度・・頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感・重度・・意識がない、けいれん、体温が高い、呼びかけに反応しない、まっすぐに歩けない 子どもの場合、「なんだか少ししんどいな(軽度)」と思ってもそれを大人に伝えられないことが多いでしょう。少しでも「様子が違う」と感じたら、涼しい場所に連れていき水分補給をし、衣類を緩めたり首やワキ、ももの付け根など動脈が集中する場所を冷やすなどしましょう。心配な場合は、受診をおすすめします。 熱中症を予防するには熱中症を予防するには水分補給がとても大切になります。よくメディアでも言われているので、耳にしたことがあると思いますが、「のどが渇く前に、飲んでください」。子どもは、体温調節機能が十分に発達していません。そして大人のように、「熱中症予防のために、水分をこまめに取ろう」と自分から水分を飲むわけではありませんので、周りの大人が気を付ける必要があります。 例えば、水分補給をする時間を、毎日決めてもいいでしょう。朝起きたとき、遊ぶ(活動)前、遊び(活動)終わったら、お昼寝の前・・・などなど。水分補給を毎日の習慣にすることが大切です。また、室内では扇風機やエアコンで温度を調整し、室温はこまめに確認します。 例えば、保育所では夏の室温は26度~28度に設定。窓にはすだれをするなど暑さ対策をしています。屋外では、帽子や日傘を使ったり、なるべく日陰で過ごす。天気の良い日、暑い時間の外出は避けるなどの対策を取るようにしましょう。 着る服はどうすればいい?熱中症を予防するには、服装もポイントです。暑い夏で汗をかくことも多いはずです。吸湿性、速乾性のある素材や綿素材の肌着やTシャツがおすすめです。 プリントTシャツはかわいいけど夏場に着るのは実はNG!?綿のTシャツで、キャラクターが大きくプリントされているタイプのものは、とってもかわいくて子どもに着せたい衣服の一つだと思いますが、プリントされた部分の通気性が悪く暑さを感じます。夏の服のデザイン、実は「シンプル」がおすすめなんです。 暑い夏、肌着は着せなくてもいい?また、「肌着を着せた方がいいのか? 」について。肌着は汗を吸い取ってくれるので、保育園では、夏でも肌着を着て過ごしています。肌着を着ることによって、あせも予防にもなりますし、急な温度変化(暑い外からエアコンのついた部屋へ移動)からも体を守ってくれます。 先日、子どもと園庭の野菜に水やりをしてから、シャワー、室内遊び、給食と午前中の活動をして、子どもが寝たときに突然頭痛が。朝の園庭に出る前の水分補給以来、自分が水分補給をしていなかったことに気づきました。その間、子どもは水分補給していたのに。「子どもに水分補給」させるときは、大人も一緒に飲むことも、とても重要ですよ。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年07月12日今回は子どもの寝汗対策について、3児ママで小児科医・保田典子先生に解説していただきます。子どもにとっての「快適な環境」って? 子どもが汗だくになっていたら着替えは必要?こんにちは。3人の子どもを子育て中の小児科医、保田典子です。赤ちゃんの寝汗ってすごいですよね。特に頭や背中はびしょびしょになったりします。夜中に着替えさせるのも起きたら嫌だし、でも風邪ひくのも怖いし……そんなママのための寝汗対策についてお話したいと思います。 子どもにとっての「快適な環境」って?新生児期を過ぎた赤ちゃんは、基本的に大人より暑がりです。それは、大人よりも代謝が良かったり、体温が高いためだと考えられています。赤ちゃんの寝室の環境は温度26-27℃、湿度50%前後が良いとされています。 これは、エアコンの温度設定ではなく、寝室の実際の温度がこのくらいが良いとされているので、心配なら温度計で実際の家の環境をチェックしてみてください。 子どもが汗だくになっていたら子どもは汗をかきやすいと思われていますが、子どもは汗で体温調節をするのは大人よりも下手だと言われています。なので、子どもが汗だくになっていたら、そもそもそれは「部屋の温度がその子にとって高すぎる」ということです。 大人にとって快適な温度でも、子どもにとっては暑くて調整しきれていないという状態かもしれません。さきほどお伝えした寝室の温度26-27℃でも、汗だくになってしまう子もいるかと思います。その子にとってはその気温では暑すぎるということです。 そんなときは、エアコンをつけてサーキュレーターなどで部屋の空気を循環させる、エアコンの温度を下げるなどをまずは考えた方がいいでしょう。 その上での寝汗対策まずは子どもが汗だくにならない環境づくりが大切です。しかし、それでも寝汗はある程度でてしまうことと思います。特に頭や背中は汗をかきやすいところ。 でも、頭に汗をかくからといって、冷えピタのような貼るタイプの保冷剤を使うのは、個人的には避けたほうがいいと考えます。寝ている間に貼ったところから移動して窒息の原因になることがあるためです。 その子によって多少違うことはありますが、汗をかきやすいお子さんは下着を着るとかえって体感温度が上がることがあるので、下着は取ってしまっていいと思います。または、下着1枚で寝かせても大丈夫です。 着替えをさせることを考えると、前開きタイプが着替えさせやすいですよ。素材は汗の吸いやすさ、湿疹のなりにくさを考えると綿100%、または綿がある程度入った生地が良いです。 朝起きたらシャワーで汗を流しましょう汗をたくさんかいた翌朝は、まずたっぷり水分を摂りましょう。あせもが出やすい子は、朝シャワーで汗を流すことがオススメです。(でも、私は朝忙しくてそんなことはできていませんでした! ) 朝シャワーは、基本的にせっけんは不要です。シャワー後は、簡単でもいいので保湿をしてあげましょう。 「子どもにとって快適な温度」が大事!子どものびっしょり寝汗を見たら、まずは部屋の環境調整をしましょう。その上で下着を取ってしまう、前開きの衣類で着替えをさせやすくして、びしょびしょなら着替えさせてあげましょう。朝になったら汗は流してあげるのがいいですね。わが家は子どもの快適温度に設定すると、私には肌寒くて、足まで掛け物が必要だったりしました。親が肌寒いと感じる温度でも、ぜひお子さんの快適温度にしてあげてください。その方が子どもはぐっすり寝てくれるので、親も子もハッピーですよ。 監修者・著者:医師 高円寺こどもクリニック院長 保田典子 先生
2022年07月02日保育士の中田馨さんが、子ども同士のケンカが起きたときの親の対応について教えてくれました。おもちゃの取り合いやお友達にケガをさせてしまったとき……、ママやパパはもしかしたら間違った対応をしているかも!?こんにちは。保育士の中田馨です。子どもが友達とトラブルを起こしたとき、親としてどう対応すればよいのか? ケガをさせてしまったときにはどうすればよいのか?と悩みますよね。今回は、幼児さんのお友達トラブルへの対応方法についてお話しします。 幼児期はトラブルがあるもの!とまずは理解する保育所で子どもたちの様子を見ていると、1歳すぎたあたりから、だんだんとおもちゃの取り合いが表面に出てきます。0歳のときはおもちゃを取られても「あっ」程度で、また別のおもちゃに意識が向くのですが、成長とともに「取られた!」という気持ちが芽生えてきます。 また、お友達の遊んでいるおもちゃや姿が楽しそうなので興味を持ち、そのおもちゃを取ろうとする姿はよくある光景。「うちの子、お友達のものばかり取って大丈夫かしら?」や、「お友達に譲れないのは、イジワルなんじゃないか?」など心配する必要はありません。まだ、一人遊びが中心の1歳、2歳、3歳なので「みんなで仲良く一緒に遊ぶ」ことはこれから身につけていく力なのです。 ケンカが始まったら、そばで見守るお友達とのものの取り合いなどが始まると、ヒヤヒヤしてしまいますよね。友達とのトラブルに親は介入した方がよいのかどうなのか…?と悩むところでしょう。トラブルに発展してほしくないので、とっさに「やめなさい!」と止めてしまいがちですが、ママはできる限り見守ることができるといいですね。 見守るというのは「いつでも体で止められるように、すぐそばで子どものやり取りを見る」ということで、「見る」だけではありません。なぜ見守るかというと、当人たちで解決する方法を見つけてほしいからです。 すぐに大人が止めて、大人の考えをアレコレ提案すると、子どもの気持ちが収まらず混乱する場合もあります。ただし、ケガをさせそう(しそう)な時は、体で割って入り止めましょう。 お友達にケガをさせてしまった時の対応年齢が低いほど、自分の気持ちを言葉にして伝えることがなかなか難しいため、たたいたり、引っかいたり、蹴ったり、噛んだりと、とっさに手や脚、口などが出てしまうことがあります。そんなときは、とにかく謝ります。 子ども自身に謝らせようとすることに必死になることもあるでしょうが、まずは親自身がしっかりと謝りましょう。子どもには「叩いたらダメ」なこと、お友達が痛い思いをしていること、ママもとっても悲しい思いをしていることを、目を見て真剣に伝えます。 もし、お友達が病院に行かなければいけないようなけがをした場合は、救急車の手配など必要な措置をするようにしましょう。ケガが起きたときの真摯な対応は、やはり大切だと思います。「かして」「どうぞ」「いいよ」だけでなく「イヤ」も言えるようにするお友達とのトラブルに発展しないためにも、普段の家族でのやりとりで自分の気持ちを伝える練習をするのもよいでしょう。幼児さんの場合、「一緒に遊びたい」、「お友達の使っているおもちゃを貸してほしい」という気持ちからのトラブルも多いかと思います。例えば、生活の中で「かして」「どうぞ」や「一緒に遊ぼう」「いいよ」というやり取りを取り入れてみるのもおすすめです。 親としては「友達とのやり取りをスムーズにできればいいな」と思いがちですが、実は全てがそうではありません。「かして」や「一緒に遊ぼう」と言われたときに「イヤ」と言えることも大切なので、嫌なことは「イヤ」と言ってもいいことも伝えます。子どもが今遊んでいる、楽しい世界を守る方法も伝えていきたいですね。 お友達とのトラブルは、親としてはないに越したことないことですが、子どもにとっては人間関係を学ぶチャンスでもあります。子どもの成長を、親たちみんなで見守っていけるといいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年05月24日保育士の中田馨さんが、0歳〜2歳の子どものお友達との関わり方について教えてくれました。子どもにお友達を作りたい!と考えるパパママも多いですよね。0歳〜2歳の子どもにとってのお友達との関係って一体どんなものなのでしょうか?こんにちは!保育士の中田馨です。1歳を過ぎると、行動範囲が広がってきます。それに合わせて「そろそろ友達を」と思われる方もいらっしゃると思います。今回は、0~2歳の子どもの友達とのかかわり方について話します。 0~2歳に友達は必要?友達との出会いを探しに、公園や児童館などに通うママもいらっしゃると思います。0~2歳に友達は必要か?と言われると、必ずしもそうではない時期です。いわゆる大人の考える「友達」ではなく、時々そばにいる「知っている子」くらいの認識からのスタートになります。すぐそばで並んで遊んでいたり、関わらずに自分のあそびに集中しているけど、時々チラリと友達の方を見るような姿がみられたら、友達を意識している証拠。そんな感じで関わっているうちに成長とともに「知っている子」が「友達」に変化していくのです。「よし!この子に友達を作るぞ!」と親が気合いを入れるのではなく、子どものペースに合わせて見守るようにしましょう。 子どもがお友達に関わろうとしなくても、無理強いはしないそばに友達が何人かいて、その子たちが一緒になって遊んでいるのに、自分の子が関わろうとしなければ、何だか取り残された感じがして焦ってしまうかもしれませんね。なので、大人は良かれと思ってその輪の中に入れてしまうこともあるかもしれません。この時期の子どもに大切なことは、親しい人(ママやパパ、兄弟)との信頼関係を築くことです。 例えば、子どもが砂でおままごとをしていたら「美味しそうなケーキを作れたね。ママも食べてもいい?」とあそびに共感します。子ども自身が楽しんでいることへの共感が「ママは私のことを見てくれている」という安心感につながります。その安心感を積み重ねることで、ママやパパ以外の友達に目を向けることができるようになるのです。今は友達と遊ぶよりも楽しいあそびがあるのです。 無理に友達と関わらなくても、心配しなくて大丈夫なんですよ。 「ケンカしないで仲良く遊ぶのよ」と言わない友達と遊ぶなら、穏やかに遊んでほしいのが親心です。分かりますよ。でも、ケンカが起きもしていないのに最初から「ケンカしないで仲良く遊ぶのよ」と言わないように心がけましょう。この時期の子どもは、まだ相手のことを思いやることはできず、それを友達と関わることで学んでいる途中です。 「かして」「いいよ」が親の思うようにうまくいかなくても、おもちゃの取り合いが始まってもいいのです。「これをしたら、相手がどう思うか?自分はどう思ったのか?」を感じることも大切です。もちろん「ほっとけ」と言っているわけではなく、タイミングを見計らいながらの言葉かけは必要です。 例えば、自分の子が友達のおもちゃを取った場合。1歳ごろなら「このおもちゃが欲しかったのね。でも、○○ちゃん悲しそうだよ、返そうね」と一緒に返します。2歳ごろなら返そうねではなく「どうしたらいいと思う?」など問いかけて考えてもらってもいいでしょう。大人が一緒に気持ちに共感して、代弁することで、友達との付き合い方を学んでいきます。 毎日、一緒にあそばせなくてもいい子ども同士がお互い興味がありそうでも、毎日のように一緒に遊ばせる必要はありません。友達と過ごす日、一人で集中して遊ぶ日、ママとサイクリングを楽しむ日、おうちでまったりする日など、いろいろな日があっていいのです。逆に、いろいろな遊びや経験を積み重ねてほしいなと思います。 また、その日1日の子どものあそびの環境を提供するのは大人ですが、遊びの中身を大人が決めすぎないようにしましょう。自分で遊びを見つけることで、想像力が身に付き遊ぶ意欲も増します。 最初は、毎日一緒に遊んでいても楽しいかもしれませんが、それがずっと続くことを考えるとどうでしょう?「会えたら遊ぶ」くらいの距離間の方が、ママにとっても楽かもしれませんよ。 今は、友だちと思うように関係性を作れなくて当たり前の時期です。大人はすぐそばで子どもの成長を見守りましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年04月30日保育士の中田馨さんが、子どもの褒め方や叱り方について教えてくれました。実はあなたのおこなっているその褒め方や叱り方、実はNGかも…!? ぜひ参考にしてくださいね!こんにちは!保育士の中田馨です。1日子どもと過ごしていると、子どもを褒める場面、叱る場面が何度も訪れると思います。今回は、子どもを褒めるとき、叱るときに意識してほしいことをお話しします。 実はNGな褒め方 「すごい!」だけ「すごいね!」と褒めてばかりいませんか?「すごい」という言葉を使ってはいけないわけではありませんが、必ずしも子どもは「すごい!」と言われたいわけではありません。 例えば、カラフルな絵を描いてママに見せに来たとします。このとき「すごいね!」だけだと、何がすごいのかが分かりませんよね。そのため、こんなときは「たくさんの色を使って描けたね。何色がある?赤、青、黄色、緑。たくさんあるね。ママ、この絵が好きだわ」と具体的にママが感じたことを言葉にするのです。 では、苦手な食べ物を食べられたら? 「ブロッコリー食べられたね!」。段差のある所からジャンプしたら? 「高いジャンプだったね!」。すごいと褒めてもいいですが、その前後に、ママの感想も付け加えてください。子どもは、より満足するはずです。 実はNGな褒め方 できたところだけ褒める子どもを褒める場面は、実は生活のさまざまなところに潜んでいます。子どもが「できた!」ことばかりに意識を向けず、普段の何気ない生活のなかでも見つけてみましょう。 例えば、ブロックであそんでいるとします。集中してあそんでいるときは、そっとしておいてもいいですが「その車、〇〇ちゃんが作ったの?カッコいい形だね」など、さりげなく子どもが作ったものを褒めることができます。 また、すでにできるようになっていることは、なかなか褒められなくなっていませんか? 例えば、妹が、食後の食器を台所まで持ってきてくれたら「ありがとう、助かるわ」と声をかける。でも小学生の兄が持ってきたときは持ってくることが当然だと思っているので「は~い」くらいのそっけない返事。親は新たにできるようになったことにどうしても目が行きがちですが、できるようになっていることにも目を向けると、子どもにかける声かけがまた変わってくるかもしれませんね。 実はNGなり方 「ダメ」だけ「ダメ!」という言葉、使ってしまいますよね。私もね、わが子には思わず使ってしまうことがありました。「ダメ」だけじゃ「ダメ」って分かっているのに……。そう、「ダメ」だけだとあまり効果がありません。なぜかというと、子どもが、何が「ダメ」なのか分からないからです。「ダメ!」と大きな声で言われると、一瞬「ビクッ」として子どもの動きは止まると思いますが、それだけでは親の気持ちが伝わりません。触ってほしくないものを触ろうとしたら?「見てるだけにしてね」。と、ママがしてほしい行動を言葉にして伝えます。 私は「ダメ!」は、本当にしてほしくないことを子どもがしたときのための、とっておきの叱り文句だと思っています。「ダメ!そんなことしたら、ママ本当に悲しい!」と感情込めて叱るときのね。そのため普段の生活のなかでは、「ダメ!」ではなく、別の言葉に置き換えられないか?を考えてみてください。 実はNGな叱り方 「〇〇しない」「〇〇しなさい」「〇〇しない」の否定、「〇〇しなさい」の命令もよく使ってしまう言葉です。否定の言葉の例でいうと、「ベビーカレンダーのサイトで、私のプロフィール写真見ないでくださいね」と言われると、「え?何で?めっちゃ見たくなるねんけど!」という気持ちになるのではないでしょうか。大人も「〇〇しないで」と言われると逆にしてしまいたくなるものです。 そのため、走ってほしくない場面で走ったら「走らない」ではなく「歩いてね」とママがしてほしい行動を言葉にして伝えましょう。 同じように、命令の言葉の例でいうと、座ってほしい場面では「座りなさい」ではなく「座ろうね」が良いでしょう。言葉を言い換えるだけで、親のイライラも軽減されるように思います。 その昔のわが家のエピソードをご紹介しましょう。親子でハイキングをしていて、車も走る細い道を歩いていた時の事。幼い私は父母と少し離れて対向車線側を歩いていたそうです。私が、父母の方へ道を渡ろうとしたときに車が走ってきて父は思わず「走るな!」と言ったそうです。でも、私は、走って父母の方へ。幸い間一髪で車とはぶつからなかったのですが、「あのとき、“止まれ”と言うべきだった」と何年経っても父の心に恐怖が残っていました。 褒めるときも叱るときも、共通点としては「子どもと目と目を合わせて声かけする」と言うこと。「ママはちゃんとあなたのことを見ているよ」と子どもに伝えるためにも大切です。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年04月20日保育士の中田馨さんが、子どもの成長や発達について教えてくれました。「うちの子は子こだわり強め?」「わがままなの?」とお悩みのママやパパは必見!ぜひ参考にしてくださいね! こんにちは!保育士の中田馨です。子どもが成長するにつれ「アレ?」と心配になることも出てきますよね。子どものこだわりの強さを感じ始める、1歳半を過ぎたころだと、例えば「子どもが〜したい!」と言ってなかなか譲らない。「これってわがまま?」「うちの子、こだわりが強いんじゃない?」と感じること、ありませんか?実はこれ、ただわがままを言っているわけではないんです。子どもなりに理由があって、こだわりが強い子もいるんです。今回は、子どもの「こだわり」とその付き合い方についてお話しします。実はNGな対処法していませんか? 1歳半~3歳ごろのこだわりは、自立への第一歩皆さんのお子さんは、どんなこだわりを持っていますか? ・いつもと同じ手順が大切(手の洗い方、ご飯の食べ方、服の着方など)・いつも同じ服、靴下、帽子、かばんなどを持ち(着)たがる・白ご飯しか食べない(逆におかずしか食べない)・出かけるときは、リュックにおもちゃをパンパンにして持っていく(外で出すことはない)・バスやエレベーターのボタンは、必ず自分が押すなど 例を挙げれば、数限りなくありそうですね。このこだわりを「今日は時間がないから」などと言ってさせなかったら最後。かんしゃくを起して泣き叫ぶというお子さまもいることでしょう。「こんなにこだわりが強くて、うちの子大丈夫かな?」「お友達の○○ちゃんは、こんな感じじゃないのに」と感じることもあるかと思います。この「子どものこだわり」ですが、一見ややこしく、大人を困らせるようにも見えますが「ボク(ワタシ)は、自立したいんだ!」と言う気持ちの表れです。つまり、子どもが成長発達している!ということなのですね。 子どものこだわりとの付き合い方(理解編)子どものこだわりは「今、これが気になるんだ!好きなんだ!」という好奇心の表れなので、「じっくりと付き合う」ことが基本になります。まずは、子どものこだわりを「理解」することが大切です。 例えば「いつもと同じ手順が大切(手の洗い方、ご飯の食べ方、服の着方など)」という子どもの場合、この手順が狂うと不安になってしまいます。ですので、この手順をできる限りいつもと同じにします。私の保育所には、食後は「ごちそうさまでした」と言う→タオルハンカチで顔と手を拭く→食事用エプロンとタオルハンカチをかごに入れる。という流れが狂うと不安になる子がいます。この場合、先生(周りにいる大人)がこの「こだわり(ルール)」を分かっていれば、その流れ通りに手順を踏むことを心がければ良いのです。 しかし、先生やママ・パパがこのことを分かっていなければ、なぜ子どもが泣き出したのかもわからないかもしれません。子どものこだわりをじっくり観察して、何を大切にしているかを理解することが重要です。 子どものこだわりとの付き合い方(メリハリ編)子どものこだわりには「じっくりと付き合う」が基本になります。と言われても、毎日どんなときも、このこだわりにゆったりとお付き合いできるほど大人も時間があるわけではありません。子どものこだわりへのメリハリが必要になります。 物事だったり、そのときの状況だったりで変わってくると思いますが、子どものこだわりの中で、ママやパパが「待てる(OK)」ものと、「待てない(NG)」ものがきっとあると思います。例えば「バスやエレベーターのボタンは、必ず自分が押す」というこだわりがある場合、時間に余裕があり、他に誰もいなければ「OK」ですが、他人がいてその人を待たせるようなことになりそうなら「NG」です。そのため、あらかじめ「○○ちゃんがエレベーターのボタンを押すのは、他の人がいないときね」と言うルールを決めておくのです。 こだわりを思う存分発揮してよいときと、そうでないときのメリハリは大切です。 こだわりが強くてかんしゃくを起こしたときの解決策は、「共感」と「お願い」子どもがこだわりの強さからかんしゃくを起こしたら、本当に困ってしまいます。我が家は娘が、なかなかのかんしゃくちゃんだったので、その苦労はよく分かります。まず、かんしゃくを起こしたときの子どもは、周りの大人の声が全くと言っていいほど届きません。「ボク(ワタシ)は、コレがしたかったんだ~!!」を全身全霊で訴えているのですから。 かんしゃくを起こしたときにはまず、子どもを安全なところに移動させ、ある程度の時間かんしゃくを起こさせてあげましょう。そのときは「そんなこと言っても、もうお出かけの時間なんだからね!」という大人の理論は横に置いて、「そうかそうか。○○がしたかったんだね。ママは分かってるよ」と共感の声かけをします。抱っこできるのなら抱きしめて共感を言い続け、少し落ち着いたところで「ママ、○○ちゃんとお出かけしたいんだけど、靴下はいてほしいな」と、ママがしてほしいことをお願いします。 この方法で、わが子と保育所の子どもたちのかんしゃくは、比較的短い時間で収まります。一度、試してみてください。 子どものこだわりの強さに手を焼いている場合は、市の発達相談や健診時に、保健師や医師に相談してみてください。何か、新たなヒントをもらえるかもしれません。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年03月31日