ここ数年、韓国の小説が数多く邦訳されるようになってきたことにお気づきだろうか。複数の出版社が、気鋭の作家たちの面白い作品を続々紹介中。そんな韓国文学の活況を牽引する翻訳家のひとりが、斎藤真理子さん。なぜ韓国文学の人気に火がついたのか、おすすめ作品とともに解説していただいた。韓国の傑作小説が、続々と邦訳。この面白さに乗り遅れるな!「韓国の40代以下の若い世代に、格段に面白い小説を書く作家が増えたことは大きいです。観察眼に長けていて、素材の切り取り方や見せ方など、お皿に盛って出すときの手つきに芸がある書き手が増えている印象ですね。それより上の世代の作品だと、韓国の歴史的な背景や文化風俗を知らないと理解するのが難しいところがあり、興味がある人が読むという状況でした。けれど世界が平準化されてきたいま、日本でも韓国でも、人々は同じような消費社会を生き、同じ悩みを抱えています。韓国について知っていても知らなくても、小説の中には共感のしどころがいろいろある。中学校のいじめ問題が世界の縮図にも見えるパク・ミンギュの『ピンポン』などは、その典型かもしれません」(翻訳家・斎藤真理子)よく取り上げられるテーマは、都会で働く人々の不安や生きづらさ、親子の葛藤、恋愛や育児の悩み、格差社会の鬱屈など日本とほぼ同じ。ハン・ガンが『ギリシャ語の時間』で描いた喪失と再生もそのひとつ。「ただ、日本の小説と比べると、似たテーマを扱っていても、韓国小説はとろりと濃いというか。若者であっても、親世代、祖父母世代から聞きかじった朝鮮戦争や南北分断、軍事独裁政権時代の苦しさなど、歴史的な経験の影響を受けています。そうした重層的な社会の空気を吸って育ってきた民族ならではの、打たれ強い生命力を、作品から感じるんですよね」そこが現代韓国文学の魅力ではないかと、斎藤さんは分析する。「エンタメ市場も成熟しつつありますし、純文学とミステリーの相乗効果が楽しめる『殺人者の記憶法』などにも注目です」右・いじめられっ子の少年<釘>と<モアイ>が、ピンポン球と言葉のラリーを続けながら世界のありようを見つめていく『ピンポン』。「純文学とエンタメの垣根を取っ払った作風で高い人気を誇る著者。社会へのメッセージを奇想と過剰なリリシズムで描きます」。パク・ミンギュ著斎藤真理子訳白水社2200円。中・『ギリシャ語の時間』は、視力を失いつつある男性教師と失語症の女性受講生の交流劇。「英国のブッカー国際賞を受賞していて、日本でもよく知られた女性作家。個人の痛みを社会の傷と重ね合わせて描き、読者にも問いかけてきます」。ハン・ガン著斎藤真理子訳晶文社1800円。左・映画化もされた『殺人者の記憶法』。「認知症の元殺人鬼が書く日記というポップな設定に、人間にとって根源的な悪とは何かという息詰まるようなテーマを組み合わせるアイデアに瞠目」。キム・ヨンハ著吉川凪訳クオン2200円。さいとう・まりこ翻訳家。主要訳書に、第一回日本翻訳大賞に輝いた『カステラ』(パク・ミンギュ著クレイン)が。5月に、邦訳を担当した『鯨(仮題)』(チョン・ミョングァン著晶文社)が発売予定。※『anan』2018年3月21日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年03月14日文学座80周年記念文学座公演『鼻』が10月21日(土)から上演される。公演について、出演者で文学座代表の江守徹、渡辺徹、演出を務める鵜山仁、そして脚本の別役実に話を聞いた。文学座公演『鼻』チケット情報本作は、1994年に文学座の俳優・三津田健のために書き下ろされた別役の戯曲。文学座の記念碑的作品でもあるフランスの戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』(以下、『シラノ』)で主人公・シラノを演じ続け“シラノ俳優”とも言われた三津田の作品への深い愛がベースになっている。今回が2度目の上演となり、シラノを暗示する“男四”は、1983年と2006年にシラノを演じた江守が務める。久しぶりの『鼻』上演について別役は「嬉しかった。やっぱり文学座には『シラノ』とか『女の一生』とか、文学座にしかできないよというようなニュアンスを持った作品があって。自分たちの主流も自覚していらっしゃいますから。そういう意味で、ほかとはちょっと違った感動があるんです」。そんな本作への出演に江守は「『AとB』(1965年)を観てから、別役さんの作品に出たいなとずっと思ってたんだけど、機会がなくて。それが今回80周年ということで『鼻』をやらないかと話がきて、僕は『シラノ』が芝居の中で一番好きな作品のひとつですし、それはいいや!と今日(稽古初日)を迎えました。別役さんの目の前で読み合わせをしたのは、僕にとっても非常にありがたいことで。今日は記念すべき日ですよ」と特別な想いを語る。渡辺が「別役さんの作品には、“人間は一生懸命でみっともないほど愛らしい”というようなものがいつもどこかにあって。俳優としてそういう芝居をやっていけたらという指針にもなっています。それに笑えるし、面白い。若いときに友達を別役作品に誘うと、深く落ち込んで帰るやつもいれば面白いって笑って帰るやつもいて。そのくらい懐が深いんですよね」と話すと別役も「別役の芝居はね、教訓がないんです(笑)。ただ僕は“笑う”っていうのは演劇鑑賞においてものすごく重要なことだと思う。笑うことによって感性が解放されますからね。芝居で笑わせなくちゃいけないということについては割と使命感を感じております」と明かした。鵜山は、今この座組で『鼻』を上演することについて「僕も文学座には40年いるので、徹くんとも徹さんとも10年、20年というスパンで重なっていて。どこか一緒の船に乗っている感じがあるんですよ。『鼻』は、そういうことが書いてある本のようにも思える。同じ病院(物語の舞台)にずっといるというか、追い出されそこなっているっていう。別役さんはいじわるだからそういうことを書いてらっしゃる気がするんですけど(笑)。ぴったりした関係でぴったりした本でやらせていただける気がします」。『鼻』は10月21日(土)から30日(月)まで 東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて上演後、大阪を巡演。
2017年10月20日1989年にスタジオジブリでアニメーション映画化され、大ヒットしたことで知られる『魔女の宅急便』。児童文学作家・角野栄子氏の原作をもとに、3年前には実写映画化。昨年にはブロードウェイに並ぶ演劇の聖地、イギリスのウエストエンドで舞台化されるなど、その人気はますます広がりを見せている。ミュージカル『魔女の宅急便』は、注目の17歳・上白石萌歌を主人公のキキに据え、若手制作陣で贈るフレッシュな舞台。ミュージカル『魔女の宅急便』チケット情報魔女のキキ(上白石)は、父オキノ(横山だいすけ・中井智彦/Wキャスト)と母コキリ(岩崎ひろみ)と暮らす女の子。“13歳になったら独り立ちする”という魔女のしきたりにのっとり、黒猫のジジと一緒に空飛ぶほうきで旅へ出る。偶然降り立った町コリコで、飛ぶ機械づくりに熱中するトンボ(阿部顕嵐)に出会ったキキ。パン屋の夫婦で出産間近のおソノ(白羽ゆり)とフクオ(藤原一裕・なだぎ武/Wキャスト)に見守られながら、新生活をスタートさせるのだが……。キキ役の上白石は、愛らしい顔立ちにキキの服装がピタリとはまり、物語から抜け出してきたような立ち姿だ。紅茶のCMでも話題になった透き通るような歌声が、繊細ながら耳なじみのよいメロディ(作曲・音楽監督は小島良太)に重なり、一気に物語の世界観を形づくる。トンボ役の阿部は“飛行オタク”ゆえに最初はキキを怒らせるものの、その純粋さで次第に親しくなる少年を好演。さらにコキリ役・岩崎の芯の強さ、おソノ役・白羽の明るいたくましさが物語に厚みをもたらした。ゲネプロでのオキノ役・横山は少しとぼけたお父さん像がほほえましく、NHK教育テレビ『おかあさんといっしょ』で人気を集めた温かい歌声はここでも健在。終始無言というフクオ役を、静かな眼差しと茶目っ気のある表情で演じた藤原も印象に残った。ゲネプロ後の囲み会見では、「舞台に立ってみて、キキとしての気持ちがつながりました」と初々しく語った上白石。阿部も「共演の方から(演技の)いろんなことを盗んでいます」と話すと、「萌歌ちゃんと顕嵐くんの芝居がどんどん変わっているのが分かるので、見てキュンキュンしています」と白羽が言い、ベテラン陣がうなずくひと幕も。一方、横山が「お父さんとして、キキちゃんや奥さんを感じて演技をするようにしています」と話すと、岩崎も「普段から色々お話ししていますよね」と返すなど、役づくりの一端も明かされた。また、稽古中に実生活でも第1子のパパとなった藤原が「役づくりの苦労はなかったです」と言うと、キャストたちから思わず笑いが。温かな舞台そのままの会見となった。東京公演は終了。大阪公演は8月31日(木)から9月3日(日)まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。取材・文:佐藤さくら
2017年06月07日日本文学ファンが集う「BUNDAN COFFEE & BEER」日本近代文学館に併設されたカフェスペース「BUNDAN COFFEE & BEER」 は、文学好きにはたまらないブックスポット。約2万冊にも及ぶ蔵書は、どれでも自由に閲覧OK! こだわりのコーヒーと共に、のんびりと読書タイムを過ごせます。気になる! 思わず手に取りたいグッズがずらり店内では、文学グッズや家具の販売も行われています。その中でも人気が高いのが「植草甚一のバッジ/ 坂口安吾のバッジ(各200円)」 。作家の写真がプリントされた、絶妙な色使いのバッジは、どこかお洒落な雰囲気が漂います。さりげなく文学ファンをアピールしたいなら、カバンにつけておきたいかも。お気に入りの本に挟みたい「活字ブックマーカー」活字をモチーフにした「活字ブックマーカー(700円)」 は、まさに文学カフェならではの商品。活字のフォルムの美しさがそのまま形になり、まるで本から飛び出してきたよう。ひらがなや漢字などバリエーションは多数なので、選ぶ楽しさも。お気に入りの文字を見つけたら思わず手にとってしまいそう!文学を肌で感じられる「永井荷風Tシャツ」「永井荷風Tシャツ」(2,000円) は、明治から昭和にかけて活躍した作家、永井荷風の姿が大胆にプリントされています。彼のファンならば必ずおさえておきたいオリジナルグッズ。ストリートファッションとも相性が良く、Tシャツとしてもレベルの高い仕上がりです。グッズで文学を楽しむのも、また趣があるもの。まだ手に入れていないという人は、ぜひ足を運んでみて!スポット情報スポット名:BUNDAN COFFEE & BEER住所:東京都目黒区駒場4-3-55 ( 日本近代文学館内 )電話番号: 03-6407-0554
2017年02月15日コーヒーの香りに包まれながら、お気に入りの一冊を数々の名作を、コーヒー片手に楽しめるカフェが登場しました。駒場東大前駅より徒歩10分、日本近代文学館内にある「BUNDAN COFFEE & BEER」です 。2万冊近い書籍が並ぶ静かな店内は、都会の喧騒を忘れてゆっくり読書に没頭するにはぴったり。これまで日本の文学史を彩ってきた歴史的文豪の名作から、マニアにはたまらない一冊まで。どれを読もうかと迷うのも、また贅沢な時間です。村上春樹氏をはじめ、有名作品をオマージュしたカフェメニューがずらり併設のカフェには、有名作家の作品をオマージュした、ファンにはたまらないメニューがずらり! 今回は、村上春樹氏の新刊発売に合わせていただきたい2つのカフェメニューのおすすめをご紹介します。モーニングタイムで人気の高いのは「『ハードボイルド・ワンダーランド』の朝食セット」(単品 1,000円・ドリンクセット 1,300円) 。『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』に登場する「ハードボイルド・ワンダーランド」の主人公・私の最後の晩餐(朝食)を再現したメニューです。トマトソースで煮込まれたソーセージは肉汁が溢れ、大ぶりで食べごたえ抜群! 食べた人を小説の世界に誘い込む、まさに“文学メシ”です。主人公の想いが詰まった「三角地帯のチーズ・ケーキ」ティータイムには、「三角地帯のチーズ・ケーキ」(単品 800円・ドリンクセット 1,100円) を。濃厚なチーズの香りに、国産レモンとベリーソースの酸味が効いています。こちらは、短編小説集『カンガルー日和』に収録されている小編「チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏」をモチーフにしたスイーツ。読書中のブレイクタイムにいかがでしょうか。いつもと違う洗練された空間で、本の世界に入り込む。そんな贅沢な時間を、「BUNDAN COFFEE & BEER」で過ごしたいものです。スポット情報スポット名:BUNDAN COFFEE & BEER住所:東京都目黒区駒場4-3-55 ( 日本近代文学館内 )電話番号: 03-6407-0554
2017年02月10日俳優の坂上忍が20日、MCを務めるフジテレビ系情報番組『バイキング』(毎週月~金11:55~13:45)で、シンガーソングライターのボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞したことについて「ずっこけた」「僕は否。ぴ!」と発言した。115年の歴史があるノーベル文学賞で、歌手が受賞するのは初めてのこと。坂上は「僕はずっこけましたよ。賛否があるとしたら僕は"否"です。ぴ!」と主張し、「ボブ・ディランさんにどうのこうのあるわけじゃない。ただ、活字をものすごく尊敬し、活字に魅せられているので、文学の幅がどこまでの幅なのか」と疑問を口にした。そして、芥川賞を受賞したお笑いコンビ・ピースの又吉直樹を例に挙げて、「又吉君は小説という世界において小説でチャレンジし、それが認められて芥川賞をとった。ピースとしてネタを集めてネタ本として出したものではない」と説明。「ボブ・ディランだって、ノーベル文学賞をとりたくて歌詞を書いていたわけではないと思う」と加えた。続けて、「ものを書いてる人にとったら、『は?』って思う方がいても不思議じゃない。どこまで枠を広げればいいんですかって思う方はいらっしゃると思う」と話し、「僕はそっち派」と再び自身の考えをはっきり述べた。
2016年10月20日13日(現地時間)、スウェーデン・アカデミーが今年のノーベル文学賞を発表、アメリカのシンガー・ソングライターのボブ・ディランが受賞した。受賞の理由は「偉大なアメリカの歌の伝統の中に、新たな詩的表現を創造した」こと。スウェーデン・アカデミーのサラ・ダニウス事務次官は「彼は偉大な詩人です。英語話者の伝統の流れを汲む偉大な詩人であり、見本であり、非常に独創的。54年間、その伝統を体現し続け、常に新しい個性を作り出しています」と賞賛。これからディランの作品にふれようという人には「ブロンド・オン・ブロンド」(1966)を勧めたいと語った。従来の受賞者とは違い、執筆者というよりパフォーマーであるディランの受賞を意外視する声に、ダニウス次官は古代ギリシャの詩人、ホメロスやサッフォーの名前を挙げ、「彼らの作品も、楽器演奏と一緒に聴かれること、パフォーマンスとして表現されることを前提に書かれたものです。それはボブ・ディランと同じやり方です」と話す。今年4月に日本公演を行ったばかりのディランは75歳。1962年にレコード・デビューし、「風に吹かれて」、「ライク・ア・ローリング・ストーン」、「天国の扉」など歴史に残る数々の名曲を発表。これまでにグラミー賞やアカデミー賞歌曲賞(「シングス・ハヴ・チェンジド」/『ワンダー・ボーイズ』)、ピューリッツァー特別賞などを受賞、フランス芸術文化勲章やレジオンドヌール勲章、アメリカの大統領自由勲章なども受章している。授賞式は12月10日(現地時間)にストックホルムで行われる。(text:Yuki Tominaga)
2016年10月14日猫の文学を楽しめる「ネコ文壇バー 月に吠える」がこのほど新宿三丁目にオープンした。○「ネコ文学」が棚に並ぶ文壇バー1号店の「プチ文壇バー 月に吠える」は、新宿ゴールデン街に位置し、出版業界の活性化と若手物書きの支援をコンセプトに2012年6月にオープンした。店内にある約300冊の本は観賞や貸し出しOKで、作家によるトークイベントや読書会などのイベントを随時開催している。金粉が浮かんだゴージャスな「印税生活」など、文壇バーならではのユニークなカクテルが用意されており、店内はカフェのような柔らかい雰囲気だ。今回オープンとなった「ネコ文壇バー 月に吠える」では、1号店のコンセプトをそのままに、店内に並べる本をネコ関連のタイトルに絞り込んでいる。作品は「吾輩は猫である(夏目漱石)」、「100万回生きたねこ(佐野洋子)」、「木更津キャッツアイ(宮藤官九郎)」、その他写真集も含め、オープン時は200冊ほどが用意されている。また今後の活動として、ネコにちなんだオリジナルメニューの開発や、ネコ関連イベントの開催なども検討していく。なお、店内に本物の猫はいない。
2016年01月14日最近は、おバカな女の子はモテません。ある程度、教養のある女性の方が深く愛される時代です。でも、いきなり頭をよくするなんて無理な話。それなら、文学少女を気取ってみませんか?男ウケのいい本を選べば、自分の見識も広がって男性からのモテも狙える、まさに一石二鳥です。今回は、読んでいると可愛さが3割増しに見える本をご紹介します。■1.『星の王子様』(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ)「定番だけど、『星の王子様』が好きっていう子はやっぱり可愛い。公園で寒そうにしながら読んでる子がいたら、つい声をかけちゃうかも。」(21歳/学生)文学少女を気取るには、まず定番から攻めるのが正解。「その本、俺も好き」なんて意中の彼と会話のきっかけになるかもしれません。あまりマイナーな本を読んでいると「文学オタク」だと思われて逆に引かれてしまいそうなので、モテ狙いなら王道、定番を!■2.『よるのようちえん』(谷川俊太郎)「絵本を読んでる女の子っていいよね。2人で並んで読むのも楽しそう。」(24歳/公務員)表紙もかわいい絵本は、お部屋のインテリアにしてもオシャレですよね。普通の本と違い、2人で一緒に読めるのもポイントが高いようです。お互い子どものころのような気持ちに戻って楽しめるかもしれません。■3.『檸檬』(梶井基次郎)「文学的な作品を好んで読んでる子は、お育ちが良さそうで好き。本の貸し借りをして徐々に仲良くなっていきたいな。」(26歳/金融)いわゆる純文学を好んで読む女子に、男子は清楚さやおしとやかさを感じるようです。また、普段は元気で明るいイメージの人なら、ギャップ萌えを狙って読んでみるのもアリかも。ただ、太宰治や三島由紀夫などの作品は、あまり男ウケはよくないので注意しましょう。■4.『沈みゆく大国アメリカ』(堤未果)「新書を読むようなちょっとインテリな女の子となら話も盛り上がりそう。仕事の相談とかもしやすい気がする。」(28歳/商社)話題の新書を読んでいる女の子は、まさに教養がありそうに見えますよね。社会問題にも目を向けられるしっかり者として、本命候補に格上げされるかもしれません。でも、きちんと読んでいないと、意見や感想を求められてたときに困ってしまうので、ある程度の内容は頭に入れておきましょう。活字が苦手な人は、ネットで検索すれば概要くらいは出てくるのでチェックしておくと良さそう。■おわりに男性にとって、本を読む女の子はやっぱり可愛く見えるものだそうです。とはいえ、、本をただのアクセサリーのようにしておくと、男の子から内容に関する話題を振られたときにボロが出てしまいます。実際に読むのが一番ですが、どうしても本は苦手という人は「あとがき」を読んだり、ネットで検索したりして、おおまかなあらすじは頭に入れておきましょう。また、ライトノベルやサブカル色の強すぎるもの、鬱小説などは男ウケが最悪なので、モテには使えないことを覚えておいてくださいね。(ハウコレ)
2014年12月08日読書家の男性は、知性的で落ち着いているのでモテます。自分よりも物知りな男性に出会うとドキっとしてしまうこともありますよね。でも、本が大好きな「文学男子」ってそう簡単には手に入らないものなのです。今回はそんな彼らを落とすためのポイントを5つご紹介します。■1.オススメの本を聞く文学男子は、本を読まない女性が嫌いです。なによりも教養あるひとと思えないと、付き合いたくありません。ちゃらんぽらんでなにも考えてなさそう、流行を追っかけているだけ、そのように思われてしまっては恋愛対象にも入れません。「本を読みたいんだけど、オススメの本ある?」と聞いてみてください。なるべく初心者でも読みやすいものという注文をつけてもいいです。まずは、読書を始めましょう。■2.好きな作家をみつける本を読んで行く中で、自分の好きな文体を持っている、話の作り方が好きな作家が出てくるはずです。好きな作家が分かると、彼もあなたがどんな人間なのか想像し、その作家の優れているところを議論することができます。文学男子は、自分の世界を持っていますが、それについて語る相手がいません。文学について語る相手ができることは、とても嬉しいことです。■3.本を貸し借りする仲良くなるきっかけとして、本の貸し借りはとても有効です。相手もあなたのことを考えて貸してくれますし、返すときにも会えます。そのときに、本の感想を話し合えます。読むスピードがあまりにも遅いと、印象を悪くするかもしれないので、頑張って読みましょう。■4.デートは美術館をチョイス文学男子は、当てのないショッピングに付き合うことに楽しみを覚えてくれません。そんな時間があるなら本を読みたいと思ってしまいます。時間は有限だということを意識しているので、有意義な過ごし方をしたいのです。デートは、文化と触れ合うものがオススメです。美術館などに誘われると、喜びます。映画鑑賞もいいですが、ハリウッド映画やエンターテイメント色の強い邦画はダメです。センスのない女性だと思われてしまいます。時代を超えても残りそうなものを見に行きましょう。■5.彼の教養を褒める文学男子を落とすには、彼の教養を褒める事に尽きます。「あなたといると本当に刺激を受ける」「新しい楽しみを覚えた」など、男性のおかげでたくさんの文化と触れ合いはじめたことを伝えましょう。文学男子は、今までそう言ってくれる女性と出会って来ていないので、イチコロですよ。■おわりにいかがでしたでしょうか?文学男子は、色々考えている風ですが、攻略は簡単です。ただ、時間はかかるので長期戦を覚悟しましょう!(白武ときお/ハウコレ)
2013年03月28日夏目漱石の代表作「坊っちゃん」の舞台となった愛媛県松山市は24日、第13回「坊っちゃん文学賞」の作品を全国から募集する。同賞は新しい青春文学の創造を目指して1989年の松山市市制100周年を機に創設。斬新な作風の青春文学小説を隔年で募集し、大賞1作品ならびに佳作2作品を決定している。審査員には、椎名誠氏、早坂暁氏、中沢新一氏、高橋源一郎氏が名を連ね、大賞受賞者には賞金として200万円を贈呈。受賞作品をマガジンハウス発行の「クウネル」誌上に掲載する予定とのこと。地元・松山市の敷村良子氏が第4回大賞を受賞した「がんばっていきまっしょい」は、単行本を出版後、映画化、さらにはテレビドラマとして全国放送されるなど、大きな反響を呼んだ。ほかにも、単行本化をはじめ、テレビ・ラジオドラマ化された作品を生んでおり、文芸関係者以外からも注目を集めているという。応募締め切りは2013年6月30日。募集要項は坊っちゃん文学賞ホームページに掲載されている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月26日市民が運営する文学賞である「立川文学賞」の第2回受賞作が決定した。大賞は小出まゆみ氏の「鋏(はさみ)とロザリオ」。佳作は佐々木ゆう氏「山を生きて」、他3本、立川市長特別賞は間零氏「スクラム・ガール」。3月24日に立川市役所にて授賞式が開催された。立川文学賞は、立川市在住の市民が中心となり創設され、2011年に第1回が開催された。市民・有志・ボランティア等で運営されているため、商業ベース、学術ベース、自治体ベースの活動とは一線を画す文学賞となっているという。授賞式は市民に愛される賞をめざし、ノーベル平和賞受賞式がストックホルム市庁舎で行われるのを模して、立川市役所ロビーを借りて行う。今回の授賞式には、審査委員長で直木賞作家の「志茂田景樹」氏や、清水庄平立川市長も見守る中、3月24日に行われた。「立川文学賞」の募集作品は原稿用紙60~120枚までの中編。「日本語で書かれた未発表作品」という要件のみで、テーマ・ジャンルは自由。応募資格もプロ、アマ、年齢、性別、国籍、住所等は問わない。今回は37都道府県、海外3カ国から計213作品の応募があったという。立川文学賞第2回の受賞作は下記の通り。年齢は応募時。大賞「鋏(はさみ)とロザリオ」小出まゆみ(29才滋賀)佳作「山を生きて」佐々木ゆう(66才埼玉)佳作「鑪(たたら)の炎は消えて」児嶋和歌子(76才東京)佳作「池尻の下女」三友隆司(第1回 大賞受賞者)(61才愛知)佳作「スクラム・ガール」間零(第1回 佳作入選者)(50才東京)立川市長特別賞「スクラム・ガール」間零(第1回 佳作入選者)(50才東京)(佳作との受賞)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月27日17世紀のカトリック教会を舞台にした暗黒文学で、あまりに過激な描写のため160年間禁書とされていたマシュー・G・ルイス著の『マンク』が映画化され、ポスター画像がこのほど解禁になった。その他の写真『マンク~破戒僧~』は、赤子のときに親に捨てられ、修道院に育てられた男が立派な僧へと成長するも、自身の出生の謎に苦悩する日々から解放してくれる美しい女の誘惑にかかったことで破戒僧となり、あらゆる悪徳に身を沈めていくまでをスリリングに描く。主演は『ブラック・スワン』のヴァンサン・カッセル。欲望に目覚め、破戒僧へと堕ちた男が黒魔術、強姦、窃盗、殺人に手を染めていく描写が残虐かつ背徳的とされ、発表当時(18世紀)は激しい非難を浴びた本作。いわゆる“ゴシック・ホラー”の先駆けとも言える作品で、1972年にルイス・ブニュエルの脚本で映画化された後、1990年にイギリスでリメイク版が製作され、今回で3度目の映画化となる。映画では原作で描かれる不気味な森、古城に出没する幽霊、地下迷宮のような墓地が登場し、17世紀の幻想的な情景がみごとに再現されている。このほど解禁されたポスターには「聖職者は悪の化身となった」とあり、自分の身を隠すようにマントを覆うヴァンサン・カッセルの姿はまるで罪から逃れようとしているかのよう。厳しい戒律に縛られ、抑えられた欲望が解放したとき、男はどう堕ちていくのか。『マンク~破戒僧~』は3月24日(土)より公開。『マンク~破戒僧~』3月24日(土)より、シアターN渋谷ほかにて全国順次ロードショー(C)photo Mickael Crotto
2012年02月09日