ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)のデザイナー坂部三樹郎が「DMM.make」とコラボレーションし、新ブランド「ギディーアップ(GIDDY UP)」をスタート。デビューコレクションが、フランス・パリで2018年9月25日(火)にランウェイショー形式で発表された。3Dプリンターで仕上げた、クリアソールスニーカー登場「ギディーアップ」は、坂部三樹郎がディレクターを務め、ブランドを監修。3Dプリンター技術を提供する「DMM.make」とともに開発したアイテムを展開する。デビューコレクションに先駆け公開されたスニーカーは、3Dプリンターならではの立体感のあるクリアソールが特徴で、そのユニークなビジュアルから話題を呼んだ。会場には、来場者を迎えるウェルカムボードのようにこのスニーカーが並べられ、ショーが始まる前に実際に手にとってみることができる体験型の仕掛けが用意されていた。クリア素材のスリムフィットウェアウェアはメンズ&ウィメンズをミックスして紹介。いずれもこのスニーカーを纏っている。ソールの透明感とリンクするように、シースルー素材を使ったウェアが多い。ジャンプスーツやスリムなパンツは、ラップのように肌に張り付いたスリムフィットな印象。その“ぴちぴち”の細いパンツの中に、カラーパンツまたはライナーを透かして見せているルックもある。パテントレザーとコットン、またカラフルなテープを格子状に並べて仕上げた、超ミニ丈のスカートには、3Dプリンターで仕上げたマグネットクリップを規則的に並べている。また、トップスやグローブ、バッグなどは、鳥の形にくり抜かれた厚手のラバー素材が起用されていて、高い技術力を感じさせた。こだわりのテーラードをMIX3Dシリーズと肩を並べて登場した坂部三樹郎によるアパレルウェアは、テーラードが中心。ロングジャケットにクロップドパンツを合わせたセットアップスタイルが多く、フラップポケットの内側に鮮やかな色を差すなど、ディテールへのこだわりが感じられた。
2018年09月29日お笑いコンビ・三四郎とタレントのYOUがパーソナリティを務めるニッポン放送『YOU&三四郎 恋愛見極め人 コレって脈あり!?』が、10月5日(毎週金曜 21:00~21:30 ※関東ローカル)よりスタートすることが明らかになった。同番組は4月30日から5月25日までの平日に毎日放送(26時10分頃~)されていた3分コラボコーナーが、好評によりレギュラー化したもの。恋愛サポートアプリ「Pairs」協力のもと、リスナーから寄せられる恋の悩みや相談に対して、三四郎とYOUがトークを交えて脈アリかどうか、判定していく。YOUは「経験と実績のニッポン放送に!ライドオン!」と喜びのコメント。三四郎の小宮浩信は「レギュラーやったー!YOUさんのおかげ!バチボコ頑張ります!」と抱負を述べ、相田周二は「ベテランの名に恥じぬよう毎週ベテランらしさを出せればと思っております!よろしくお願いします」と話した。
2018年09月22日22日に放送されるTBSラジオの番組『たまむすび』(毎週月~金曜13:00~15:30)のゲストコーナー「おもしろい大人」に、タレントの日出郎が出演することが15日、明らかになった。日出郎日出郎は『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)の出演でブレイクすると、オネエバラエティタレントのパイオニアとして、『笑っていいとも!』、『ダウンタウンのごっつええ感じ』(いずれもフジテレビ系)、『有吉反省会』(日本テレビ系)に出演するなど、幅広く活躍中だ。日出郎が出演する木曜日の『たまむすび』は、25年来の仲である電気グルーヴのピエール瀧が外山惠理アナとともにパーソナリティーを務めるおり、どんなトークが繰り広げられるのか注目が集まる。また先月に配信リリースされ、iTunesエレクトリックチャートで1位を獲得した石野卓球プロデュースの「燃える!バルセロナ」にも、ピエールが“エクスタ死voice”として参加している。
2018年03月15日香川県出身の画家である猪熊弦一郎の“猫”を描いた作品を集めた展覧会「猪熊弦一郎展 猫たち」が、3月20日から4月18日まで、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて開催。(無断転載禁止)※クレジット付画像を使用しています猪熊は、戦前にはマティスと交流し、戦後は20年間ニューヨークを拠点に活躍、その後はハワイでも活動。百花繚乱の昭和の画壇にあって試行錯誤を繰り返しながらも、常に独自の境地を維持し、極めて個性的な作品群を残した画家。「いちどに1ダースの猫を飼っていた」ほどの無類の猫好きとして知られ、私生活でも作品のモチーフとしても猫は重要な存在だった。たくさんの猫に囲まれた暮らしのなかで、写実的なスケッチ、シンプルな線描、デフォルメした油彩画など実にさまざまな作品を描いた。本展では百数十点にのぼる作品を、作風や技法、他のモチーフとの組み合わせなど複数の視点から紹介する。また猫以外の主題の作品も加えた本展の構成は、猪熊の奥深い芸術世界に触れるきっかけとなるよう企画された。地元では親しみをこめて「いのくまさん」と呼ばれる猪熊。香川県にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で2015年に開催された「猫達」展は、絵画ファンのみならず、全国の猫好きの人々が訪れ話題に。本展はその展覧会をさらにパワーアップし、猫以外の主題の作品も加えた内容で開催される。(無断転載禁止)※クレジット付き画像を使用していますかつて「今まで色々と沢山描かれている猫は、どうも自分には気に入らない。それで猫の形と色を今までの人のやらないやり方で描いてみたいと思った。」(“美術の秋「赤い服と猫”報知新聞 1949年10月4日)、そして「愛しているものをよく絵にかくんです。愛しているところに美があるからなんです。」(“「歩く教室」写生会アルバム”「少年朝日」 1950年12月号)とも語った猪熊氏。モチーフとしての猫に対する客観的な視点と、友としての猫に対する敬愛の念が呼応した、彼ならではのユニークな「猫たち」を堪能してみては。なお、通常前売り券(一般/税込1,100円、大学・高校生/税込700円、中学・小学生/税込400円)と、数量限定のオリジナル缶バッジ付き前売券(一般のみ/税込1,400円)が3月19日まで販売中。【展覧会情報】「猪熊弦一郎展 猫たち」会期:2018年3月20日~4月18日会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 地下1階時間:10:00~18:00(毎週金曜、土曜は21:00まで)※入館は各閉館の30分前まで料金:一般 1,300円(1,100円)大学・高校生 900円(700円)中学・小学生 600円(400円)※( )内は前売および団体料金※団体は20名以上。電話(03-3477-9413)での予約が必要会期中無休
2018年03月07日様々な役を演じ分け、思考回路を切り替えることが多い、俳優という職業。柔軟な思考力を持つために心がけていることについて村上虹郎さんに教えてもらいました。左脳と右脳、そして直感。この3つが行動の基準です。舞台稽古に取り組んでいるときは、普段の何倍も脳を使っている、という村上虹郎さん。「セリフの意味を咀嚼し、共演者のことを考え、演出家の言葉に耳を傾け、客観的にどうしたら面白い“製品”になるか意識しながら、臨機応変に自分の役として動く。今まさに、舞台『密やかな結晶』の稽古中なのですが、スポーツよりもずっと疲れるんです。でも、そういうところが舞台の醍醐味ですし、とても楽しい。もちろん、コテンパンにされて辛いときもありますけど(笑)」悩んだり、辛いときは、自分の心に尋ねる。「感情と理論の両面から“本当はどう思っているの?”と自分に聞いてみます。両方ともが“理にかなっている”と思ったら、ストンと納得できる。頭ではわかっていても感情が整理できなければダメだし、逆もそう」感情と理論に加え、もう一つ大事なものが。「絶対的に、自分の直感を信じています。だから、左脳と右脳と心の3つが行動の判断基準になっています。このあいだ、地球外生命体について調べていて、直感に従って考え続けていたら、右目だけめっちゃ充血したんです!右脳を使いすぎたからだと言われて驚いたけど、直感型なんだなと自覚しました」村上さんの思考に影響を与えたもの【競争社会で生き抜くための方法が勉強になります】「僕の好みではないですが、今の日本は競争社会でもある。生き抜く方法を身につけることは大事だと思っています。漫画『キングダム』は、5~6割が中国の文献に基づいて描かれていることもあり、戦術的な思考が参考になります。ちなみに、僕の風呂上がりは、登場人物の秦王・えい政にそっくりです(笑)」むらかみ・にじろう1997年3月17日生まれ。現在、東京芸術劇場にて上演中の舞台『密やかな結晶』(富山、大阪、福岡公演もあり)では、“おじいさん”役を演じている。カーディガン¥24,000右手のブレスレット¥40,000(共にSURR by LAILATEL:03・5468・5966)パンツ¥27,000(WACKO MARIA/PARADISE TOKYOTEL:03・5708・5277)その他はスタイリスト私物※『anan』2018年2月14日号より。スタイリスト・松田稜平ヘア&メイク・矢口憲一(by anan編集部)
2018年02月10日映画・舞台・ドラマと活躍中の若手俳優、村上虹郎さん。締め切りが間近! ちょっと落ち着こうってときの3曲とは?村上虹郎さんが“焦る気持ちをクールダウンする”ときに聴く3つのうたアンケートやコメントなど、期日までに提出してねとマネージャーに宿題を出されることがあります。試験勉強じゃないけれど、そういうものって気分が乗らないとできない。やらなきゃいけないのに、全然、そういうモードになれないとき、いちど自分を落ち着かせるために聴きたい曲を選んでみました。響心SoundsorChestrAは、ボーカルの総理とここ1年ほどの付き合いなのですが、急速に意気投合して一緒に旅行もしたくらいの仲(笑)。僕は、音楽ってイントロ5秒を聴けば好きな曲か苦手な曲かわかると思っていて。響心の「そうじゃないと言える生活」はまさに、出だしの5秒がガツンと響いた。王道のロックであり、バンドサウンド。歌詞もすごくいい。総理は、ミュージシャンというより思想家なんです。とても博識で、僕は“知の巨人”と呼んでいます。だから、彼の言葉にもすごく刺激を受ける。音楽は表現のための手段と言い切るだけあって、これからも激変していくバンドだと思う。同世代だし、ずっと注目していきたいし、一緒に成長していきたいと思わせてくれる表現者です。とても温かで穏やかな空気感のハンバート ハンバートの音楽も大好きです。2人の歌声が童謡のように優しいのですが、歌詞をよく聴くとすごく言葉にエッジが利いていて、キツイこととか、生きること、死ぬことみたいな人間の芯に迫ることもさらっと歌ってくれている。「ぼくのお日さま」も、言葉がうまく出せない心苦しさみたいなものを歌っている曲。2人のハモりがちょっとズレていたり、なんだか不器用な感じがかわいらしくも切なく聞こえるのがいい。野田さんの音楽は、中学生時代にRADWIMPSを父親に教えてもらって。それ以来、ずっと聴いています。illionはもうセンスの塊というか、レベル違いのかっこよさ。音の一つ一つが踊っているようなダンスミュージックで、ずっとリピートして聴いていられます。ヘッドフォンで一人、音楽を聴くことって結局、自分との対話だと思うんです。音楽を通して自分の考えや願望が溢れてくる。そのきっかけを作ってくれる音楽に、もっともっと出合いたいです。『そうじゃないと言える生活』響心SoundsorChestrAオルタナティブ新世代バンド。音源はiTunesほかで配信中。「ボーカルの総理は盟友。彼の思想は半端じゃない!」『ぼくのお日さま』ハンバート ハンバート(SPACE SHOWER MUSIC)来年、結成20周年の男女デュオ。アルバム『むかしぼくはみじめだった』に収録。「エッジの利いた言葉遣いにハッとする名曲。」『Water Lily』illion(ワーナーミュージック)RADWIMPS 野田洋次郎のソロプロジェクト。アルバム『P.Y.L[Deluxe Edition]』に収録。「音自体が踊りだすような格別な高揚感に震える!」むらかみ・にじろう1997年、東京都生まれ。2014年、主演映画『2つ目の窓』でデビュー。2018年2月2日から石原さとみ主演舞台『密やかな結晶』に出演。※『anan』2017年11月22日号より。文・梅原加奈(by anan編集部)
2017年11月18日人気深夜ラジオ『三四郎のオールナイトニッポン0(ゼロ)』パーソナリティである三四郎のお二人に、同番組の聴きどころをお聞きしました。滑舌が悪くて聞こえない?三四郎の爆笑必至の深夜ラジオ。1年で終了する番組が多い中、3年も続いている人気深夜ラジオ『三四郎のオールナイトニッポン0(ゼロ)』。中学校の同級生である三四郎が、唯一2人で喋る場所だという。小宮:3年も続いているのは、リスナーのメールの面白さに助けられてますね。金曜深夜の3時から5時まで聴いてネタを送ってくれるなんて、バグった人たちですよね。相田:なんてこと言うんだ!でも「ラジオ聴いてます」と声かけてくれる人はたいていリュックの位置が高くて、シャツインしてます(笑)。小宮:僕らをテレビで見たことがなくても、ラジオで知ってくれる人もたくさんいて、幅が広がりましたね。相田:タクシーの運転手の方が僕の声を聞いて「ラジオやってる人ですか?」って気づいてくれることもあって、それは嬉しいですね。小宮:僕のほうがテレビに出てるんで、最初は“小宮が好き”で入ってくるんです。でもラジオを聴いていたら相田を好きになる人が多くて複雑な気持ち。――ラジオでのトークのテーマは?小宮:中学生の男子が、教室の隅っこで話すような内容ですね。相田:20年くらい友達なのに、初めて知ることとかたくさんあって。小宮:相田が小さい頃にご飯にキャビアをのせて食べていたとか、8つも習い事してたとかね。でも同級生のノリで2人でダラダラ話してると、リスナーからすぐ指摘されます。リスナーは僕らのこと舐めてますから。「お前らちゃんと喋れ!」みたいな。相田:リスナーの存在はだいぶ気にしてますね。こないだゴルフクラブを買うってラジオで言っちゃったんですよ。僕リスナーに絶対に舐められたくないんで、本当に買って打ちっぱなしに行ったりして…大変です。小宮:いじられキャラじゃなかった相田を、リスナーはいじってくる。相田:テレビでは見せていないキャラクターも、ラジオでは出てきてると思います。――3年間で記憶に残ってる回は?小宮:僕が体調不良で休んだ回がありまして。相田:OA2時間前に判明して、急遽ラブレターズが来てくれて。それはそれで盛り上がっちゃって。小宮:家で聴いてて、複雑でしたね。いつもより盛り上がってるなって。――芸人として今後の展望は?小宮:「細く長く目立たないように」ですね。相田:ニッポン放送の局長に媚びを売ってるおかげで、年始の大事な特番を任せてもらえたりしたんで、これからも局長には媚びを売っていきたいと思います(笑)。――最後に、番組の聴きどころを。小宮:「時々、有名な人が来る」。小栗旬さんや、三代目J Soul Brothers山下健二郎さんとか。相田:たまに来てくれるイケメンにご期待ください!『三四郎のオールナイトニッポン0(ゼロ)』三四郎が、一週間で起こった出来事や同級生ならではの思い出話など、ここでしか聞けない爆笑必至のフリートークを展開。本編放送終了後、LINE LIVEにて10分程度の限定配信も必見。さんしろうボケ担当の相田周二(左)とツッコミ担当の小宮浩信(右)による、成城学園中学時代の同級生の漫才コンビ。ウッチャンナンチャンや出川哲朗らが在籍するマセキ芸能社所属。※『anan』2017年9月6日号より。写真・内山めぐみインタビュー、文・しらたけときお(by anan編集部)
2017年09月05日劇団鹿殺しの丸尾丸一郎と松岡充が、新たな演劇ユニットを始動。OFFICE SHIKA PRODUCE VOL.Mとして『不届者』を上演する。一見意外な組み合わせにも思えるこのふたりが、なぜ共に新作舞台を創作するまでに至ったのか、話を聞く。【チケット情報はこちら】2012年の『リンダリンダ』で俳優として共演したふたり。お互いの第一印象を訊ねると、丸尾いわく「世間一般でいうチャラ男」、一方松岡は「稽古中は演出家の、公演中は観客の求めることが手に取るように分かるズルい男」と、決していいものではなかったよう。しかし「松岡さんはすごくストイックだし、お客さんに何か残さないといけないという意識がすごく強い」、「鹿殺しの作品を観続けていくうちに、鹿殺しとは、丸尾丸一郎とはってところがブレない人だと分かってきた」と続け、徐々にお互いに対するリスペクトの度合いを高めていった様子。丸尾は『不届者』創作の原点について、「『リンダリンダ』ではすごくポジティブだった松岡さんですが、僕はその腹の底にある、何か黒い部分を描いてみたくて」と明かす。さらにそれは、残忍な一面を隠し持っていたとも言われる“徳川吉宗”を松岡が演じることで、作品としての明確な輪郭をもち始める。そんな丸尾のアイデアに対し松岡は、「鹿殺しのファンだから」と切り出し、「僕は丸尾丸一郎の描く世界観というものにグッときているひとり。しかも丸くんは、“人間”というものをちゃんと描くことが出来る稀有な存在でもある。だから不安はありません」と、丸尾に全幅の信頼を寄せる。松岡が徳川吉宗を演じるということで、江戸時代が舞台の時代劇かと思えば、決してそうではないと丸尾は言う。「ある詐欺事件と吉宗のいる江戸時代の話がシンクロしていく、そんな劇構造にしようと思っています。だから時代劇でもないですし、恐らく着物も着ない。お客さんにいろいろ想像してもらって、最後には誰もが感じる怖さや情けなさ、生きたいっていう願望なんかが残る作品になればいいなと思います」。ふたりの創作は今後も続いていくのかと問うと、「そう思わせる作品にしないといけない」と丸尾。「松岡さんはもちろん、お客さんに対しても『丸尾と組むといろんな松岡充が見られるぞ』って思わせたいなと。ある意味、松岡さんのことが嫌いな人にも観てほしいです」と笑うと、「本当は俺のこと嫌いなんちゃう?(笑)」とすかさず松岡。だがそんなツッコミも、丸尾への期待の表れなのだろう。「やるからには松岡充の、丸尾丸一郎の代表作だって言えるものじゃないと嫌だからね!」と松岡が見つめた丸尾の顔には、一瞬の不安の後に、はっきりとした自信を見てとることが出来た。OFFICE SHIKA PRODUCE VOL.M 「不届者」は9月27日(水)から10月1日(日)まで、東京・天王洲銀河劇場で上演。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2017年09月04日アイドルグループ・Hey! Say! JUMPの山田涼介が18日、主演映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(9月23日公開)の完成披露試写会に、西田敏行、尾野真千子、村上虹郎、寛一郎、門脇麦、林遣都、廣木隆一監督とともに登場した。原作は東野圭吾によるベストセラー作品で、全世界で累計500万部を突破、中国での映画化も決定している。かつて人々から悩み相談を受けていた「ナミヤ雑貨店」にたどり着いた青年・敦也(山田)と幼馴染の3人は、1980年とつながった郵便受けを通じて、昭和の人々の悩み相談に対し返事を書くことになる。ナミヤ雑貨店の店主・浪矢雄治を西田敏行が演じる。寛一郎は、撮影現場の雰囲気について「僕と虹郎がわちゃわちゃしているのを、優しく山田くんが見守ってる」と振り返った。山田は「暗いシーンが多かったので懐中電灯を持ってたんですけど、その懐中電灯の光をお互いの顔に当てて『ウェイ』ってやってるだけだから、見守りますよね」と苦笑。「『おおなんか、かわいいな』って。かわいかったですね」と、年上らしい様子を見せた。また、19歳から51歳を演じる尾野が「ね。19歳とかね、無理があるでしょ」と苦笑すると、山田はマイクを外して「大丈夫」と声をかける。尾野が驚いて「え!?」と聞き返すと、山田は「すごい強い目で『え?』って言われました」と笑い、尾野は「そうやっておだてられ、できました!」と報告した。門脇と林は劇中歌を歌うことになるが、林は「西田さんが『麦ちゃん、素晴らしかったね』ってずっとおっしゃっていて、僕も一応歌ってたのになって……」と切ない空気に。林は「一役者として、優しい目で見てくださいとは言いたくないですが、『売れない、芽が出ないミュージシャン』という設定なので、わかった上で見てください」と訴えかけると、西田も「そういった意味では役に忠実だったと思います」と納得していた。
2017年08月18日俳優としての一歩を踏み出してから4年──。20歳を迎えた村上虹郎に、自分に俳優は向いていると思うか?と投げかけると「ほかの仕事をしていたら…とも考えることもありますが、俳優の仕事は興味深すぎて、面白い。映画もドラマも舞台もやらせていただいて、今回の『武曲 MUKOKU』も含めて、やっぱり映画っていいなと思います」。何とも真っ直ぐな答えが返ってきた。そして「自分で作品を選びはしませんが、この作品のようにいい出会いがあります」と語るように『武曲 MUKOKU』は彼の人生の一部となり、今後の村上虹郎を語るうえで必要不可欠な1本となった。監督は熊切和嘉、主演は綾野剛。クランクイン前に熊切監督は鎌倉近郊での撮影に備え逗子に移り住み、イメージを膨らませた。綾野さんは研吾になりきるため剣道の稽古に邁進。さらに剣道家の身体を創り上げるために壮絶な肉体改造を自らに課した。そんなふうに並々ならぬ想いでこの映画に挑む監督と主演俳優に、村上さんはどう向きあったのか。演じるのは、研吾の宿命のライバルとなっていく天才剣士・融。「演じる役が難しいことも大変なこともありますが、今回の融は演じるのは大変ではなかったです。もちろん身体的なアクション部分は大変でしたが、融を生きることは僕にとってすごく楽しくて、すごく幸せな時間でした」。そう思えるのは、音楽と剣道、村上さんにとって身近なカルチャーが融のキャラクターを構築していることも大きかった。融は、ある理由から“剣を棄てた男”研吾と出会い、スポーツとしての剣道ではなく、生死をかけた決闘のような剣に魅せられていく。その感情はどうやって捉えたのだろう。「いま生きているこの時代には放射能や大気汚染、農薬などの問題があって、事故もある、自殺者も増えている。決して死は遠いものじゃないと思うんです。映画にも死を描いたものがあって、そういう映画を観ることで僕らは死を疑似体験している。でも融にとっては、何て言うか…死はもっとリアルなんです。彼にとって剣道はスポーツではなく生死をかけたものであって、精神世界での殺し合いというか…。僕も小学校から中学校にかけての数年間、剣道をやっていてスポーツとしての剣道は知っています。でも、この映画を通じて別の剣道の一面を知ることができました」。難しかったのは融が上達する前の芝居、剣道初心者の芝居をしなくてはならなかったことだ。参考にしたのは、なんと熊切監督。剣道の経験のない監督に「竹刀を振ってもらったり、蹲踞の姿勢をしてもらったりして、下手な人の動きを把握するためにいろいろお願いをしました。ふり返ると、監督にすごいことをさせてしまいました…(苦笑)」と無邪気に話すが、実は前々から「熊切監督と仕事がしたかった」のだと明かす。念願の熊切組だった。融が研吾に出会い刺激を受けたように、村上さんは熊切監督から刺激を受け取った。「どの現場でもどの役でも、芝居をしているときはその役の人生を突きつけられるし、答えを求められます。僕と熊切監督の間には(いい意味で)都合もないし、しがらみもないし、自分の信じたことを演じさせてくれる、それが素敵なんです」。また、研吾が野獣だとすると融は小さな恐竜だと2人の関係性を語る。「融から見た研吾は、得体の知れない者としての怖さがあって、何だこの人?というような普通の人にとっては出会いたくない人です。でも、刺激を求めていた融にとっては会いたかった人。関わることで自分のなかで新しい何かを見つけられるような、そういう出会いだったと思います」。研吾を演じる綾野剛との出会いからも「綾野さんの役づくりは本当にスゴい。そして美しかったです」と刺激を受けた。クライマックスに用意されている台風の夜に2人が決闘するシーンは村上さんにとってのクランクイン。さぞかし緊張したのかと思いきや「嵐のなかの決闘シーンよりもラストシーンの道場での決闘で、防具を着けるときのほうが緊張しました」と話す。村上さんが「一番好き」なシーンとして挙げるのは、嵐の決闘後に研吾と再会するシーンだ。その理由は──「なぜあそこで融は、声にならない声で“すみませんでした”と言うのか、撮影前は理由がわからなかったんです。わからないのは、僕と融が違う人間だからではなく気持ちがまだそこにたどり着いていないからで、そこまで行こう、行ってやろうと思いましたし、融として答えを見つけなくてはならなかった。その答えは言葉にするのが難しいですが、彼の成長でもあって──それまで腑に落ちなかったものが腑に落ちた、そういう演技ができました。決闘シーンも大切ですが、僕にとっては謝るシーンも大切で、好きなシーンです。完成した映画を観て、あの融の顔はいつでもできる顔じゃないって感じました」。セリフはないけれど強く訴えかけてくるものがあり、研吾と融の心の声、魂の叫びに、きっと心が震えるだろう。そんな男たちの戦いを「女性にも観てほしい」と村上さん。「剣道の世界は男っぽいかもしれないですが、人間らしさが描かれています。それぞれのキャラクターの色気、それぞれのキャラクターが貫こうとしているものを感じてほしい。とても男くさいですが、女性もきっと楽しんでもらえると思います」。男だからこそ共感できるものもあれば、女だからこそ感じるものもある──その色気、女性こそ必見。(text:Rie Shintani/photo:You Ishii)■関連作品:武曲 MUKOKU 2017年6月3日より全国にて公開(C) 2017「武曲MUKOKU」製作委員会
2017年05月30日日本文学の名作を人気声優が読むドラマリーディングシリーズ第2弾『三四郎/門』が11月30日(水)よりTOKYO FMホールで上演される。舞台『三四郎/門』チケット情報キャストは上演回ごとに異なり、置鮎龍太郎、岸尾だいすけ、武内駿輔、野島健児、濱野大輝、古川慎、浅倉杏美、、阿澄佳奈、石川由依、大久保瑠美、加藤英美里、下田麻美、藤田咲が出演。今年3月に上演した『それから』に続いて夏目漱石作品を取り上げる。構成・演出は映画監督として知られるが、近年は舞台演出にも意欲的な深作健太。深作は「「声」という洗練された表現力を武器として、近代の日本文学の代表作が放つ言葉の魅力を、普遍的なものとして、時代を超えてお届けしたいと願っております。このプロジェクトが、現代の新しいスタンダードとなって、末永く続くことを祈りまして」とコメントしている。チケット発売中。■『三四郎/門』回替わりキャスト11月30日(水)19:00開演…野島健児 古川慎 加藤英美里 大久保瑠美12月1日(木)13:00開演…岸尾だいすけ 濱野大輝 石川由依 大久保瑠美12月1日(木)19:00開演…岸尾だいすけ 武内駿輔 阿澄佳奈 下田麻美12月8日(木)19:00開演…岸尾だいすけ 武内駿輔 石川由依 浅倉杏美12月9日(金)19:00開演…置鮎龍太郎 古川慎 加藤英美里 藤田咲
2016年11月14日村上虹郎主演で贈る映画『二度めの夏、二度と会えない君』。この度、10月2日(日)にクランクインしたばかりの本作から、写真が初公開された。篠原智(村上虹郎)は、もう2か月も塞ぎ込んでいた。突然現れてどうしようもなく惹かれてしまった森山燐(吉田円佳)が死んだのだ。死の直前、思いを抑えきれず「好きだ」と智が告げたとき、燐が見せた苦しそうな表情が頭から離れない。幼なじみで生徒会長の菅野瑛子(加藤玲奈)の説得も全く耳に入らず、ふらふらと歩いていると、気付けば燐との思い出の場所に来ていた。そこで起こったのが“タイムリープ”。半年前の夏、燐と出会った夏に戻ってきてしまっていた。燐は「バンドやろう!」と、記憶の中と同じく積極的に智を誘ってくる。戸惑う智だったが、前と変わらぬ燐のパワーと一緒に演奏できる嬉しさに抗えず、ドラムの花京院姫子(金城茉奈)、ベースの石田六郎(山田裕貴)を巻き込み、バンド活動を始める。バンド禁止の学校で、遂には会長を味方につけるほどの活躍を見せるが、刻々とあの瞬間が近付いていた…。智がやるべきことは決まっていた。2度めの夏に、大好きな燐が最期まで笑顔でいるために。原作は、「ガガガ文庫」(小学館)が10周年企画として満を持して送り出した赤城大空の同名ライトノベル。キャストには主演の村上さんを始め、演技初挑戦となる新星・吉田円佳、「AKB48」の加藤玲奈、金城茉奈、山田裕貴ら若い才能が集結する。今回到着したのは、クランクイン日に撮影されたメインキャスト5人の集合カット。この日5人が揃ったのは、貼りだされた実力テストの結果を各々が見に行くという場面。学園を舞台にした作品でよく見られるシーンではあるが、主人公の心情が表れており本作では物語を大きく動かす重要な場面となっている。撮影時は初日らしい緊張感がありながらも、キャスト同士の会話で笑顔を見せるなど良い雰囲気。爽やかな制服姿で登場した5人は、それぞれが役柄に合わせて外見が変化。特に髪色を変更したキャストは、これまでと大きく印象が変わっており、黒髪にチェンジした加藤さん、そして原作キャラクターを尊重し思い切って髪を銀に染めた山田さんが異彩を放っている。まだまだ撮影は始まったばかりの本作。この初日の撮影シーンが、一体どのように物語に結びついていくのだろうか。『二度めの夏、二度と会えない君』は2017年秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年10月05日1902年香川県高松市に生まれた画家・猪熊弦一郎。作品を通じて猪熊弦一郎とはどんな人物だったのかを知るために、猪熊の故郷香川にある「丸亀市猪熊弦一郎美術館(通称 MIMOCA、以下MIMOCA)」を訪ねた。MIMOCAを訪ねるまで、頭の中には一つの疑問があった。猪熊弦一郎のことを調べる程、その多彩な絵画様式に驚かされ、そしてまた「どれが本当の猪熊さんなのか」という疑問が沸き上がってきたのだ。もちろん、どの作品もその絵筆を持った猪熊作品に違いないのだが、時にその作品からはアンリマティスを色濃く感じ、時に作品からはピカソの面影を感じる。また、具象と抽象を行き来し、自在に色彩やフォルムを操っているようにさえ見える。さあ、猪熊はどのような生涯をアーティストとして歩んだのか、6月30日まで開催中の展示「猪熊弦一郎展「私の履歴書」前編ーー絵には勇気がいる」を同館学芸員の古野華奈子さんとともに巡りながらお届けしよう。1/2はこちらから。■幼少期から晩年まで、約2万点の猪熊作品の収蔵約2万点もの猪熊作品を所蔵するMIMOCA。猪熊が幼少期に書いた絵から、東京美術大学(現 東京藝術大学)在学時の作品も含めて、日本、フランス、ニューヨーク、ハワイなどで創作された晩年までの作品を収蔵している。それに加えて、猪熊が蒐集していた雑多なものたちも保管されており、その時々の企画に合わせてセレクトされ、彼の絵画作品と共に展示されている。MIMOCAは、まさに猪熊の生涯に渡る創作活動の軌跡を知ることが出来る場だ。■私の履歴書ーー絵には勇気がいる5月にMIMOCAを訪れた時は、1979年に日本経済新聞の連載「私の履歴書」のために猪熊が半生を綴った原稿を元に構成された企画展「猪熊弦一郎展「私の履歴書」:前編ーー絵には勇気がいる」と、猪熊が晩年描いた「顔シリーズ」が展示されていた。学芸員の古野さんと共にこの二つの展示を歩きながら彼の作品を通して猪熊と向き合ってみたい。■絵の上手な少年が画家・猪熊弦一郎になるまで「私の履歴書」を元に猪熊の半生を知る企画展は、猪熊が絵画に目覚めた幼少期の作品からスタートする。その後、現東京藝術大学に進んだ猪熊は、後に画家として活躍する同級生、小磯良平、荻須高徳、中西利雄、岡田謙三、山口長男らの洗練を受ける。同級生たちと切磋琢磨し、自分らしい作品とはと猪熊が試行錯誤を繰り返したことは、次々と作風の変わる作品からも感じ取れる。「どんな絵画表現が出来るのだろうか」と言う問いに対するその時々の猪熊の答えが作品になっているかのようだ。《題名不明》1919年《画室》1932年■マティスからの一言ーー「お前の絵はうますぎる」学生時代よりパリに行くことを熱望していた猪熊は、1938年妻・文子と共に憧れの地を踏む。そこで猪熊はマティスに絵を見てもらう機会を得るのだが、そこでマティスに「お前の絵はうますぎる」と言われる。このことを猪熊は、著書『私の履歴書』にこう記している。ーー結局、うまく描くということは人によく見てもらいたいと思うために描くことに通じている。(中略)思ったことを素直な、虚飾のない姿でカンバスにぶっつけることこそ一番大切だ。「絵がうますぎる」という先生の言葉はそんな意味だ。(中略)この言葉は私の一生を通じて、すべてのことに最も大きな教訓となっているーー■自分らしい表現を追求して猪熊と親交が深かった画家の一人に藤田嗣治がいる。藤田と猪熊は第二次世界大戦中、フランスの片田舎へ共に疎開したり、日本への引き上げ船に乗るようにと藤田が猪熊を諭したりと、まさに寝食を共にしながら過ごした友人でもあった。同企画展では、藤田独特の乳白色の地塗りのテクニックを猪熊なりに真似たような作品『レゼシーの人形のような子供』(1939)も展示されている。また、日本への最後の引き上げ船に乗る直前まで、戦火の中描き続けた作品『マドモアゼルM』(1940)。この作品はパリでの最後の作品となり、猪熊の具象作品の代表作と言われている。《マドモアゼルM》1940年3年という短いパリ滞在期間においても、猪熊の作品は次々とその様相を変えてゆく。濃密な3年間、自分らしい表現とは何かを追求する猪熊の姿を、この展示を通じて知ることができた。猪熊は制作活動を通じ、「自分の表現とは何か」「美しさとは何か」を、生涯問い続けていたのだろう。アーティスト猪熊弦一郎の生涯は、創作を通じた発見の連続だったのかもしれない。ーー私は画家になって本当に良かったと思う。(中略)毎日を喜びと感謝を持ちつつ制作を続け、ますます子供の心のように清く生き生きとそして明るく、何事によらず未知の世界に大きな驚きと興味を持ち続けて、いままでにない何かを作り上げたい念願で一杯である。ーー『私の履歴書』猪熊弦一郎著より抜粋MIMOCAでは、勇気を持って絵と向き合うことを選んだアーティスト・猪熊弦一郎の軌跡に触れることができる。瀬戸内を訪ねるのなら、ぜひ訪れたい場所の一つだ。【展覧会情報】企画展「金氏徹平のメルカトル・メンブレン」会期:7月17日から11月6日常設展「猪熊弦一郎展ニューヨークでの制作ーデザイン・壁」会期:7月17日から11月6日特別展示「ホンマタカシ《三越包装紙》」会期:7月17日から11月6日【美術館情報】丸亀市猪熊弦一郎現代美術館住所:香川県丸亀市浜町80-1(JR丸亀駅前)開館時間:10時から18時まで(入館は17時30分まで)休館日:年末(12月25日から30日)※臨時休館の場合あり
2016年06月28日瀬戸内を訪ねるにあたり、気になるアーティストがいた。1902年香川県高松市に生まれた画家・猪熊弦一郎。スキャパレリーピンクの小石が遊ぶように書かれた三越の包装紙「華ひらく」のデザインや、JR上野駅の中央改札の上に架かる壁画「自由」も広く知られる彼の作品だ。きっと誰もが、一度は猪熊の作品を目にしたことがあるだろう。今回FASHION HEADLINEでは作品を通じて猪熊弦一郎とはどんな人物だったのか知るために、彼の故郷・香川県にある「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(通称 MIMOCA、以下MIMOCA)」を訪ねた。■駅前に現代美術館を作った理由MIMOCAは、猪熊弦一郎の生前に完成した美術館だ。故に、美術館の設立を猪熊に提案した丸亀市の熱意と、猪熊本人の思いが込められた館になっている。美術館があるのは、高松駅からJR予讃線で約40分のところにあるJR丸亀駅から、徒歩1分のところ。まさに駅前美術館だ。1902年香川県高松市に生まれ、幼少期の一時期を香川県丸亀市で過ごした猪熊弦一郎。MIMOCAの設立は、丸亀市から猪熊へ「猪熊弦一郎の記念館を作りたい」という提案からはじまったという。しかし、猪熊は「私個人の記念館ではなく、世界の現代美術と触れ合える美術館にしましょう」と逆提案したのだと同館の学芸員、古野華奈子さんが教えてくれた。現代美術館にしたいと猪熊が願ったのは、自身の作品だけでなく現代の優れたアーティストや現代美術を紹介することで、何度も足を運びたくなる場所にしたいという願いから。そして、それが西洋の教会のように「訪れるとすっきりリフレッシュできるような「心の病院」のような存在でありたい」と生前猪熊は語っている。■MIMOCAの建築はMoMAも手がける建築家・谷口吉生駅からMIMOCAに向かうと、大きく広げたキャンパスのような猪熊による壁画「創造の広場」の脇に小さなドアがある。このトンネルの中に入って行くような感覚を覚えるエントランスを抜けると高さ14mにも及ぶ自然光が差し込む吹き抜けが私たちを迎えてくれる。「猪熊は小さな頃からいいもの、いい空間を体験して欲しいと願っていました」と古野さん。その願いから、今でも高校生までは無料で入館することが可能だ。猪熊は才能を見出すことにも長けていた人物。丹下健三の名建築の一つである香川県庁も、歴史を紐解けば当時の香川県知事から猪熊が県庁建築にあたり相談を受けた折に、丹下の名前を挙げたのがきっかけだという。MIMOCAの建築にあたっては、後にニューヨークのニューヨーク近代美術館(MoMA)の建築をデザインコンペで勝ち取る建築家、谷口吉生が猪熊によて選ばれた。谷口の設計による展示室の一つからは、その上部に設けられた横長の窓から丸亀の空を覗くことができる。美術館を訪れた人は、その日の空模様を感じながら作品と向き合うことができるだろう。また、展示室からカフェへと渡るガラス張りの渡り廊下からは駅前の光景を眺めることができる。「街の人々に訪れてもらえる場所に」という熱意はMIMOCAにもう一つのエントランスがあることからもよく分かる。前述の入り口の横に、建物に入らずとも上へ昇ることが可能な大階段がある。その先にあるのは、瀬戸内の海を思わせるような青の絨毯が印象的なカフェレスト MIMOCAや、猪熊の蔵書等を公開する美術図書室などの共有スペースだ。街に開かれた場所でありたいという思いが、至るところから感じられる仕掛けだ。後編は、MIMOCAの収蔵作品を通じて知る、アーティスト猪熊弦一郎が生涯求め続けた"美"について
2016年06月28日三越日本橋本店中央ホールにて3月30日から4月5日まで、三越の包装紙「華ひらく」の生みの親である猪熊弦一郎にフィーチャーした展覧会「猪熊弦一郎と『華ひらく』展」が開催される。同展示会は、猪熊弦一郎が香川県で生まれ育ったことももあり、三越伊勢丹と瀬戸内海の島々を舞台に開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭 2016」とのコラボレーションの一環として開催されるもの。また3月30日からの期間は、戦後間もない1950年に猪熊弦一郎によってデザインされ、三越の顔として現代でも愛され続けているオリジナル包装紙「華ひらく」のデザインを採用した様々なアイテムが全国14店舗の三越各店で展開される(展開アイテムは各店ごとに異なる)。華ひらく柄を採用したラインアップは、廣瀬染工場による江戸小紋ストール、胸元にワンポイントとして華ひらくモチーフを採用したTシャツ、華ひらく柄のペアブリックボトルのミネラルウォーターなど。多彩な表情で暮らしの中にとけこんだ「華ひらく」をじっくりと楽しむことができる機会となっている。
2016年03月16日名古屋観光ホテル(愛知県名古屋市)で12月25日、「80周年記念 ドアラ・つば九郎 2015クリスマスディナーショー」が開催される。ディナーショーには、プロ野球・中日ドラゴンズのマスコット「ドアラ」と東京ヤクルトスワローズのマスコット「つば九郎」が出演。クリスマスの夜にふさわしい(?)ドアラとつば九郎の楽しいトークを展開するという。「"あの"『桃太郎』が帰ってきます!」という情報も。ディナータイム後、ファッションショーや質問コーナー、抽選会、来場者参加コーナーのお楽しみも用意されている。料金は、1人1万9,000円(クリスマスディナー、フリードリンク、サービス料、税込)。申し込みは11月7日10時受付開始。詳細は、同ホテルサイト内で確認できる。
2015年11月05日宮藤官九郎が監督・脚本を手がけ、長瀬智也が主演を務める新作映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』が来年公開されることが発表され、監督と長瀬、共演者の神木隆之介がコメントを寄せた。長瀬が映画主演を務めるのは7年ぶりとなる。『TOO YOUNG TO DIE!…』は、宮藤監督が手がける完全オリジナル作品で、“地獄”を舞台に、若くしてこの世を去った少年が、クラスメイトに告白したい一心で、赤鬼と一緒に地獄からの生還を目指して大奮闘する異色青春劇だ。長瀬が演じるのは、地獄農業高校の軽音楽部顧問で、地獄専属のロックバンド・地獄図(ヘルズ)のボーカル&ギター担当の“赤鬼”キラーK。神木は、修学旅行で事故に遭い、弱冠17歳で命を落としてしまう大助を演じる。宮藤監督は「高齢化社会だし、自分もいつか死ぬし“死ぬのが怖くなくなる映画”を作りたいと思ったのが発端です」といい、「意気込みは特にございません。4作目ですからはしゃがず、気取らず、意気込まず、長瀬くん、神木くん、みなさんの魅力を撮りこぼさないよう細心の注意をはらうのみです。すいません。忙しいのでこのへんで」とコメント。長瀬は「“ロック”には怖いイメージがあるけれど、本当は笑えるところもある。地獄や鬼という設定はトリッキーでも、実はそこに深いメッセージが隠されている。ロックの素晴らしいところが凝縮された作品にしたいと思いますし、このような作品に出会わせてくださった宮藤監督とスタッフの皆さんに本当に感謝しています!」と話し、役について「赤鬼・キラーKの扮装は、パッと見るだけでは、僕だとわからないんじゃないかな。衣装も音楽もとてもカッコいいので、期待してください」と明かしている。神木は「大助を演じるにあたっては、一生懸命まじめに、ダサくなりたいと思います。ギターは中学・高校の時、時々弾いていたのですが、今回本格的に練習しました。プレッシャーを感じますが、頑張ります」とコメントを寄せており、劇中では、ロックバンド・地獄図(ヘルズ)の一員として、ギターと歌声を披露する。本作は、5月中旬から都内で撮影が開始されており、夏にクランクアップし、年内に完成する予定。『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』2016年2月全国ロードショー
2015年05月28日水産総合研究センター(水研センター)は4月16日、ニホンウナギは深海でも日出・日没を感知していると発表した。同研究成果は4月16日付(現地時間)の国際科学誌「PLOS ONE」に掲載された。今回の研究では産卵場と想定されているマリアナ海嶺周辺および日本近海で天然のニホンウナギ11個体、養殖ウナギ5個体に超音波発信器を装着し、放流、追跡することで回遊中の行動を調査した。その結果、天然ウナギは昼間に水深500~800mの深い層を遊泳し、遊泳深度と太陽照度に相関関係が見られ、深い深度でも太陽光を感知していることが判明した。一方、夜の間は水深150~300mを遊泳し、月齢、月出、月没と遊泳深度が関連しており、月光を感知していることが明らかとなった。また、養殖ウナギではそのような行動は観察されなかった。天然ウナギは日出の約1時間前に潜行を開始し、日没とともに浮上するという規則的な行動パターンを示していたため、潜行開始時刻と浮上開始時刻からその地点の日出と日没時間を特定し、そのウナギがどこにいるのかを調べることができることも分かった。今回の成果は、これまで謎とされてきたウナギの回遊ルートの解明につながると考えられている。
2015年04月16日メガハウスが展開しているハイクオリティフィギュア「G.E.M.」シリーズより、『デジモンアドベンチャー 太刀川ミミ&パルモン』と『デジモンアドベンチャー 泉光子郎&テントモン』の予約受付が、バンダイの公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」にてスタートしている。2015年6月発送予定で、価格は各5,832円(税込)。「G.E.M.」シリーズは、2009年より展開されている女性ファン向けの1/8フィギュアシリーズで、人気アニメや漫画のキャラクターを立体化。「G.E.M」とは、女の子にとって宝石のようなアイテムになって欲しいという意味と、女の子に向けたエクセレントモデル(Girl’s Excellent Model)という2つの意味が込められている。昨年15周年を迎え、新シリーズの制作も决定した『デジモンアドベンチャー』からの立体化は、昨年11月に開催された「メガホビEXPO Autumn」の中で発表され、注目を集めていた。『G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー 太刀川ミミ&パルモン』は、二人の仲の良さを感じられる"ぎゅっ"と寄り添うポーズで立体化。ミミはパーツを差し替えることでポニーテールの髪型や、最終回のワンシーンを彷彿とさせる表情を楽しむことができる。そして『G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー 泉光子郎&テントモン』は、パソコンに夢中の光子郎とそれを見守るテントモンを再現。光子郎は表情替えパーツでパソコンと格闘する真剣な顔も表現できる。商品価格は各5,832円(税込)で、予約締切は2015年2月下旬予定。商品の発送は、2015年6月下旬を予定している。また、この2商品をセットにした『G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー「太刀川ミミ&パルモン」「泉光子郎&テントモン」』も用意されている。こちらの価格は11,016円(税込)。(C)本郷あきよし・東映アニメーション
2015年01月20日