WOWOWが放送するクライムサスペンスシリーズ「殺人分析班」のスピンオフ連続ドラマが、古川雄輝主演で「悪の波動殺人分析班スピンオフ」として、10月に放送されることが決定した。「殺人分析班」シリーズは、麻見和史の小説を基に「石の繭」「水晶の鼓動」と、過去に2回WOWOWオリジナルドラマとして映像化。木村文乃演じる捜査一課の刑事・如月塔子が、相棒であり上司の鷹野秀昭(青木崇高)をはじめとする捜査一課のメンバーと様々な猟奇殺人事件に立ち向かう本格クライムサスペンスだ。そんなシリーズで圧倒的人気を誇るアイコン的キャラクターとなったのがトレミー。モルタルで体を固めて殺す、という手口が衝撃的だった殺人鬼トレミーこと八木沼雅人。6歳のときに母親と共に誘拐され、拭い去ることのできない暗い過去を背負った彼は、「石の繭」で塔子らを脅かし、「水晶の鼓動」では塔子ら警察のピンチを救った。今回放送が決定したスピンオフでは、“「石の繭」事件の直前”にスポットを当て、ある殺人事件をきっかけに八木沼がトレミーへと変貌を遂げる姿を描く、「石の繭警視庁殺人分析班」のキャラクター・トレミーからインスパイアされたドラマオリジナルのストーリーだ。今作では野木直哉と名前を変え生きる八木沼雅人。演じるのは、先日の結婚発表も話題となった古川雄輝。前作からの続投となる。今回の制作決定に「スピンオフが制作される事は役者としてとても嬉しいことです。自分が演じた役をもう一度やれる喜び、そして、まさか犯人役で参加した作品で主役を務める事が出来ると思っていませんでした。スタッフの方々と石の繭の前日譚をやりたい、と話していた事が僕自身のWOWOW初主演作品として叶った事をとても嬉しく思います」と喜び、「原作では描かれていない八木沼雅人の心情や葛藤、猟奇的殺人犯“トレミー”を演じる上で想像するしかなかったバックグラウンドが、今作で垣間見え、脚本を読んでいてとても面白かったです」と脚本を読んだ感想を明かす。そして「過去の殺人分析班シリーズを見て下さった皆さまや初めてこのシリーズをご覧になる方々の期待に応えられるよう、かつて役者として初めて演じた犯人役を全力で演じたい」と意気込む古川さん。「本作で初登場となるヒロイン吉佳と八木沼との繋がり、関係性にも注目して頂きたいです」「この作品を見て、改めて『殺人分析班』シリーズをより一層楽しんで頂ければ」とファンへメッセージを送っている。<ストーリー>2014年。川崎市内で女性ばかりを狙った連続殺人事件が起きる。被害者は皆、首を吊られていたぶり殺されており、世間では“首くくり殺人”などと呼ばれていた。犯人の手掛かりが掴めず、警察の捜査は難航していたが、捜査一課の刑事・井口は、この快楽殺人犯の容疑者としてある男をマークしていた。その男の名は、野木直哉(古川雄輝)。身元を詐称し、人前から気配を消して、息を潜めて生活する暮らしぶり。彼こそ、世間を騒がせた“昭島母子誘拐事件”の被害者・八木沼雅人だった。野木は、隣人・吉佳を巻き込みながら、捜査網から逃れようとするが、その中である事実に気づき…。「殺人分析班」スピンオフドラマ「悪の波動殺人分析班スピンオフ」は10月、WOWOWプライムにて放送予定。(cinemacafe.net)
2019年06月28日アネット・ベニングが、ケネス・ブラナー監督の『Death on the Nile』に出演することになりそうだ。本作はアガサ・クリスティの小説『ナイルに死す』を映画化するもの。70年代に『ナイル殺人事件』のタイトルで、一度映画化されている。今回のリメイクは、ブラナーが主演と監督を兼任した2017年の『オリエント急行殺人事件』の続編という位置付けだ。ベニングのほかに、アーミー・ハマー、ガル・ガドット、トム・ベイトマンなどの出演が決まっている。北米公開予定は2020年10月。ベニング出演の近作は、この春公開されて大ヒットした『キャプテン・マーベル』。文=猿渡由紀
2019年06月27日吉岡里帆主演、スリラー映画『見えない目撃者』が、2019年9月20日(金)に全国公開。視力を失った元女性警官が猟奇殺人事件に立ち向かう映画『見えない目撃者』は、事故によって視力と弟を失った元警官の浜中なつめが、聴覚、触覚、嗅覚を駆使して、自分の身を危険にさらしながらも、猟奇的殺人の真相に迫っていくスリラー作品。人間の内面を抉り取るようなミステリーやサスペンスなどを得意としてきた『重力ピエロ』の森淳一がメガホンをとり、強烈な戦慄が走るようなストーリーへと昇華する。主演に吉岡里帆視力を失った元女性警察官、主人公の浜中なつめを演じるのは吉岡里帆。映画、ドラマ、CMなど引っ張りだこの吉岡が、本作では、悲しい過去を抱え葛藤しながらも、立ちはだかる障害や迫りくる危機に果敢に立ち向かう難役に挑む。“もう1人の目撃者”に高杉真宙また、吉岡演じる浜中なつめとともに事件へと立ち向かう“もう一人の目撃者”、スケボー少年の国崎春馬役には、高杉真宙を起用する。2018年に『虹色デイズ』、2019年も『十二人の死にたい子どもたち』が公開となった実力派若手俳優のひとりだ。“鍵”を握る重要キャラクターに、実力派キャスト勢事件の真相に関わる重要キャラクターには、若手からベテランまでの実力派キャストが抜擢。立場の異なる9名が一体どのように絡んでいくのか?メインキャラクターとの関係性と共に、注目してほしい。・平山隆役(國村 隼)…事件の鍵を握る定年退職した元刑事・吉野直樹役(大倉孝二)…なつめが目撃した少女誘拐事件を担当する、長者町 警察署刑事一課・強行犯係の刑事・日下部翔役(浅香航大)…生 活安全課・少年係に所属する若手刑事・高橋修作役 (酒向 芳)…刑事一課・強行犯係で田口トモロヲ扮する木村の上司・浜中大樹役(松大航也)…主人公なつめの弟・横山司役(渡辺大知)…春馬の先輩で、事件の糸口を掴む個人情報を持つ怪しい名簿屋・桐野圭一役(栁俊太郎)…家出した女子高生たちと接点を持つ風俗スカウトマン・浜中満代役(松田美由紀)…過去の事故に苦しむなつめを心配し、優しく包み込む母親・木村友一役(田口トモロヲ)…なつめの強い意志に突き動か され共に事件を追うベテラン刑事主題歌に、17歳のシンガー・みゆな主題歌を担当するのは、若干17歳の若手シンガーみゆな。歌唱力と独創的 な世界観が「異才」と評される彼女は、「FUJI ROCK FESTIVAL’19」の出演が決定するなど、近年注目を集めているアーティストだ。劇中には、完成前の映画を観てみゆなが作ったという新曲「ユラレル」が主題歌として起用される。ストーリー警察学校卒業式の夜、自らの過失で弟を事故死させてしまった浜中なつめ(吉岡里帆)。事故が原因で失明し、警察官を諦めた彼女は、弟の死を乗り越えることができずに3年経った今も失意の中にいた。そんなある日、なつめは車の接触事故に遭遇する。その事故現場で車中から聞こえた、助けを求める少女の声から誘拐事件の可能性があると訴えるなつめ。視覚以外の感覚から感じ取った『目撃』情報を警察に提示するも、警察は目の見えないなつめを『目撃者』足り得ないと考え、捜査を打ち切ってしまう。それでも、少女を救いたいと考えるなつめは、事故現場で車に接触したスケボー少年・国崎春馬(高杉真宙)を探し出す。やがて、彼らの必死の捜査により女子高生失踪が関連づけられてゆくのだが、猟奇殺人鬼の魔の手は彼らにも迫ってくる――。【作品詳細】『見えない目撃者』出演:吉岡里帆、高杉真宙、大倉孝二、浅香航大、酒向芳、松大航也、國村隼、渡辺大知、栁俊太郎、松田美由紀、田口トモロヲ監督:森淳一脚本:藤井清美、森淳一Based on the movie ‘BLIND’ produced by MoonWatcher企画・制作プロダクション:ROBOT・MoonWatcher幹事・配給:東映(C)2019「見えない目撃者」フィルムパートナーズ(C)MoonWatcher and N.E.W.■ムビチケ(前売券)情報販売場所:劇場窓口(一部劇場を除く)、オンライン販売開始日:2019年7月19日(金)一般券:1,400 円(税込)※なくなり次第終了。※鑑賞時にムビチケ利用可能劇場でのみ利用可。※デザインは実物と異なる場合有り
2019年06月20日アガサ・クリスティの長編推理小説『オリエント急行殺人事件』の舞台化作品が、7・8月に日本へ初上陸する。2017年にリバイバル映画が公開され、同年にはケン・ルドウィックの脚本でアメリカにて初演された本作。河原雅彦が演出を手がけ、小西遼生が主演を務める今回の日本版にキャスティングされた、乃木坂46・伊藤純奈に話を聞いた。【チケット情報はこちら】ビジュアル撮影だったこの日、伊藤は“若く麗しい貴婦人”ことアンドレニ伯爵夫人の装いで取材に応じた。オファーの率直な感想を尋ねると、本作の上演期間が乃木坂46の全国ツアーに重なっており「お引き受けするか葛藤しました」と吐露。だが次第に「ベテランのスタッフやキャストの皆さんが勢揃いする恵まれた環境でストレートプレイの経験を積みたい」気持ちが芽生える。そこで最終的には所属事務所のスタッフと話し合い出演することに決定。作品に懸ける強い思いをにじませた。アンドレニ伯爵夫人は、ケネス・ブラナーが監督・主演した2017年の映画を観て「演じるならこれ」と伊藤が密かに狙いを定めていた役。映画では常に夫に守られる、闇を抱えた繊細な役どころだが、舞台の脚本を読んで「知的で上品、しっかり者の女性像が浮かびました」と分析する。主人公・名探偵ポアロのそばで事件解決の手助けをするシーンも控えるらしく、映画とは180度異なる人物像に筆者が驚きの声を上げると「医大生なんですよ」と畳みかけた。「舞台にはオリエント急行に同乗する旦那さますらいません。ひとりで長旅に出る、リバイバル映画とはひと味違った伯爵夫人をご覧ください」とアピールも欠かさない。本作は1934年の出版以降、何度も映像化された偉大なタイトル。結末を知る原作ファンにも楽しんでもらえるよう、伊藤は「謎解きや伏線の回収以外にも見どころを散りばめられたら」と意気込む。「今日はポアロ(探偵)視点で観たから次は伯爵夫人に注目しよう、みたいにひとりひとりの登場人物に細かくフォーカスしてみていただきたいです」と複数回の鑑賞をオススメしつつ、自身は「セリフがない時の“オフ芝居”に注力します」と笑ってみせた。公演は、7月26日(金)から28日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて。その後、8月1日(木)・2日(金)に愛知・ウインクあいち 大ホール、8月9日(金)から18日(日)まで東京・サンシャイン劇場と巡演する。チケットの好評発売中。取材・文:岡山朋代
2019年06月19日若手俳優・高杉真宙が、吉岡里帆主演の究極のノンストップ・スリラー『見えない目撃者』に出演することが決定。猟奇殺人事件に立ち向かう高校生を演じる。高杉さんは、『散歩する侵略者』で毎日映画コンクール新人賞を受賞したほか、『十二人の死にたい子どもたち』「賭ケグルイ」などに出演。また「サイン -法医学者 柚木貴志の事件-」「サギデカ」の放送を控えている。本作で演じるのは、視力を失った主人公なつめ(吉岡さん)と共に事件に立ち向かう、事故現場で車に接触した“もう一人の目撃者”、スケボー少年の国崎春馬。初めは捜査に非協力的だったが、なつめの熱意に感化され、彼女のもう一つの目となり、事件に立ち向かっていくのだ。今回そんな人間的に成長する青年を、等身大の姿で静かに熱演する高杉さんは「今回は『スリラー』という、これまであまり経験したことのないジャンルに挑みました。この作品の中には得体の知れない緊張感がずっとあって、追い詰められている雰囲気を感じ取り、自分の中で“想像しながら演じること”を大切にしながら演技していかないとと必死でした」と撮影をふり返り、「スケボーも、クランクイン前から何度も特訓しました」とも語っており、劇中でのスケボーシーンに期待高まる。また「吉岡さんは、役柄上ではサポートする役だったのですが、撮影時に『やりにくいところある?』と聞いていただくなど、助けていただきっぱなしでして本当に有り難かったです」と主演の吉岡さんとの共演を語り、「そのおかげで、追い込むところは追い込んで狂気的なカッコよさを纏う春馬に仕上がったかと思います」と手応えを感じている様子だ。一方、吉岡さんも「私自身、なつめとしてどんなに苦しくても、純粋で真っ直ぐな春馬の姿勢に勇気付けられ、闘い抜く力をいただいたように思います」と共演を明かし、「今作はサスペンススリラーとして、犯人を想像しながら演じていく事、犯罪に巻き込まれていく様のアクション、特殊技能など、技術的にも難しい要素が詰まっていましたが、高杉さんの真面目さや表現の細やかさには驚かされました。見てくださる皆様にはぜひそこにも注目していただきたいです!」とアピールしている。出演決定と合わせて公開されたティザービジュアルでは、春馬の強さと覚悟が感じられるような仕上がりに。「事件を目撃した。ただ“真実”は見えていなかった。」と印象的なコピーも添えられている。『見えない目撃者』は9月20日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:見えない目撃者(2019) 2019年9月20日より全国にて公開(C)2019「見えない目撃者」フィルムパートナーズ(C)MoonWatcher and N.E.W.
2019年06月17日つかこうへいの代表作『熱海殺人事件』が今年も東京・紀伊國屋ホールで開幕した。それに先がけ囲み取材と公開ゲネプロが行われ、取材には木村伝兵衛部長刑事役の味方良介、水野朋子婦人警官役の今泉佑唯、犯人・大山金太郎役のダンスボーカルユニット「lol-エルオーエル-」佐藤友祐、富山から来た田舎の刑事・熊田留吉役のお笑いコンビ「NON STYLE」石田明、演出の岡村俊一が登壇した。【チケット情報はこちら】1973年に書き下ろされ46年目となる今作は“LAST GENERATION 46”と銘打ち上演。大阪公演を終えて、演出の岡村は「長い歴史のある『熱海殺人事件』の中でも出色の出来栄えだと思っています。現時点で、この世代で考え得る最高のキャストです。皆さんビックリすると思います。私も大阪でビックリしましたから。傑作だと思いますのでぜひご期待ください」と絶賛。味方も「僕は『熱海殺人事件』が3度目になるのですが、この座組だったら、自分が3度目をやる意味、平成最後にこの作品をやる意味というものをちゃんと皆さんにお伝えできるんじゃないかなと思います」と意気込んだ。昨年欅坂46を卒業し、これが本格的な女優デビューとなる今泉は大阪公演を振り返り「稽古とお客様の前でお芝居するのは全く違って。あの稽古はなんだっただろう…」とポツリ。不安だったことを明かすと、佐藤にも「稽古中に“私、はずされるかもしれない”と言っていて」と暴露され大笑いとなったが、岡村が「今泉は人に観られると力が出る」と太鼓判。「皆さんと本番を迎えられてホッとしています」と語った。また、佐藤が「台本をもらったときは、自分にできるか不安で眠れない日が続きました。今でも不安はありますが、キャストの皆さん、スタッフの皆さんに常に支えられて、常に救われています。だからこそ絶対に全力でやる。それをこの作品で学びました」、石田が「毎公演違う物語になるくらい、誰が主役になるかわからないような仕上がりになってきました。そこを楽しんでもらえたらと思います」と話したことを受け岡村は「この作品は登場人物4人それぞれの人生のようなものを別々に描いていながら、ちゃんとその4人が支え合って2時間過ごすようにつくられている。だから誰かが力尽きそうになると誰かが支えるような不思議な構造を持っているんです。それで4人それぞれが力を持っていると、こんなにも競い合っておもしろくなるんだというのはぜひ観ていただきたい」と話した。その後の公開ゲネプロでは会見で語られた通り熱い公演をみせた、つかこうへい復活祭2019 VOL.1「熱海殺人事件 LAST GENERATION 46」。東京公演は4月21日(日)まで東京・紀伊國屋ホールにて上演中。取材・文:中川實穗
2019年04月09日25歳のつかこうへいが当時最年少で岸田國士戯曲賞に輝いた、代表作『熱海殺人事件』。1973年の初演以降、幾度となく上演が繰り返される不朽の名作が平成最後の節目に『熱海殺人事件 LAST GENERATION 46』と銘打ち上演される。演出はつかこうへいの懐刀、岡村俊一。大阪城公園内に誕生した新劇場COOL JAPAN PARK OSAKATTホールで行われた最終舞台稽古の模様をレポートする。「熱海殺人事件 LAST GENERATION 46」チケット情報タキシードを着た東京の部長刑事が自分の美学を貫き、三流の殺人犯を“一流の犯人”に仕立てる破天荒な物語。大音量のチャイコフスキー「白鳥の湖」を合図に、のっけから部長刑事が電話口でがなりたてる。足元にはスモークがたかれ、真っ赤な背景にピンスポットを浴びた部長刑事のただならぬ存在感。そこへ、富山では名の知れた田舎刑事が赴任してくると、手渡す書類を寸前で床へ落とし「拾ってください」と上から目線。すかさず「テーマは愛!」と高らかに宣言するや、納得いく殺人の“シナリオ”を完成させるよう田舎刑事に迫るのだった。かくして賄賂に偽造、でっち上げもお手のもの。「我こそルール!」と無法地帯と化した警察所内で、真剣勝負のシナリオ合戦が始まる。愛人婦人警官、張本人の犯人も加わり、丁々発止のやり取りから浮かび上がるのは、各々の過去。どうしようもない生い立ちや貧乏、差別が彼らの人生に暗く影を落としているのが分かる。そこに愛が絡むと、人間はつい衝動的な言動に駆り立てられるのかもしれない。とはいえ、実人生がそうであるように、しみったれた感傷も長くは続かない。劇中には小ボケからコント仕立ての笑いまでが次々に差し込まれる。心を射抜く爆音のBGMにきらめく閃光、宙に舞う大量の花びら。愛も憎も盛り込んだ文字通り目まぐるしい展開、このトゥーマッチ感こそつか戯曲の真骨頂だ。木村伝兵衛部長刑事には、歴代最年少の24歳で同役に抜擢されて以降、3年連続で主演を務める味方良介。美しいビジュアルに堂々とした佇まい、何より膨大な台詞量にもスピード感を損なうことなく明瞭に言葉を届ける。荒唐無稽な戯曲を成立させる台詞回しが圧巻だ。愛人の水野朋子婦人警官には、元欅坂46の今泉佑唯。1st写真集が10万部超えのヒットも伊達じゃない初々しい存在感で本格女優デビューを飾っている。犯人の大山金太郎には新鋭ダンスボーカルユニット「lolエルオーエル」の佐藤友祐。殺しの再現で魅せる真に迫った演技は見もの。そして、田舎刑事・熊田留吉には、お笑いコンビNON STYLEの石田明。2016年『新・幕末純情伝』で坂本龍馬役を演じ、昨年は『熱海殺人事件』『火花』などに出演。味方にも劣らぬ台詞量で物語を牽引し、笑いのセンスも遺憾なく発揮している。公演は3月28日(木)から31日(日)までCOOL JAPAN PARK OSAKATTホール、4月5日(金)から21日(日)東京・紀伊國屋ホールにて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年03月29日3月28日(木)に開幕する『熱海殺人事件』LAST GENERATION 46の制作発表会が行われ、出演者の味方良介、今泉佑唯、佐藤友祐、石田明、演出の岡村俊一が登壇し、MCを久保田創が務めた。【チケット情報はこちら】『熱海殺人事件』は、1973年に文学座に書き下ろされ、再演を重ねられてきたつかこうへいの代表作。46年目そして平成最後の年の上演となる今回は“LAST GENERATION 46”と銘打ち、3年連続で主演を務める味方、昨年欅坂46を卒業し本作で本格的な女優デビューを果たす今泉、ダンス&ヴォーカルユニット「lol-エルオーエル-」の佐藤、昨年に続いて出演するお笑いコンビ「NON STYLE」の石田が出演する。キャスト登場シーンの披露から始まった会見。岡村は今年の『熱海殺人事件』は特に若いキャストが揃ったことに触れ「この作品はつかさんが22、23歳のときに着想したものなんです。つまり大学生の発想なんですね。そういう若い人の考えた寂しさとか幸せとかは、本当に若い人がやるのが1番いいんじゃないかと常に思っています。リアルな若さから出てくるもの、若者にしか出せないエネルギーがあると思うので楽しみにしています」と話した。さらに今回の演出について「今泉が歌えるということで、ミュージカルシーンをふんだんに盛り込んで歌い踊る『熱海殺人事件』にしていければ」と明かした。木村伝兵衛部長刑事役の味方は「今年は、(去年に続き)石田さんがいるのでその安心感があります。2年目ならではの石田さんとの戦いをみせていけたらと思います。そして今年は新しい若い力が入ってくるので、その力を最大限に引き出せるようバックアップしたいです」と3度目ならではのコメント。水野婦人警官役の今泉は初舞台ということで「今、イチからお芝居を学んでいます。本当にやるしかないので、この期間でひと回りもふた回りも成長した姿を皆さんにお届けできたら」と笑顔をみせた。犯人・大山金太郎役の佐藤は「演出の岡村さんに僕の身を捧げて、どれだけこの役を演じられるかというところが勝負になってくるかなと思います」と意気込み、2年連続で熊田留吉刑事役を演じる石田は「イチから見直して、さらに上の熊田留吉を演じていきたい」と語りつつ「途中で脱線部分のコメディがあるのですが、そこは完全に僕作になります。そちらも楽しみにしていただけたら!」と新たな演出に意気込んだ。公演は3月28日(木)から31日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール、4月5日(金)から21日(日)まで東京・紀伊國屋ホールにて上演。東京公演は追加公演も決定した。取材・文:中川實穗
2019年02月15日昨年11月に人気アイドルグループ・欅坂46を卒業した今泉佑唯が、劇作家つかこうへいの代表作と言える舞台『熱海殺人事件』に出演することが分かった。今泉は本作で、女優として本格的な一歩を踏み出す。どんな思いなのか。今泉と、演出を手掛ける岡村俊一に話を聞いた。【チケット情報はこちら】『熱海殺人事件』は1973年に初演され、映画やドラマにもなった。つかが2010年に亡くなってからも、つか作品を数多く手掛ける岡村の演出で上演され続けている。今年で46年目となり、春の風物詩とも言える舞台だ。2019年版では、昨年に引き続き、木村伝兵衛部長刑事を味方良介、富山から来た刑事熊田留吉をNON STYLEの石田明が演じ、今泉は過去に内田有紀や黒木メイサらが演じてきたヒロインの婦人警官・水野朋子役に挑む。今泉は「アイドルを卒業したら、絶対に演技をやりたいと思っていたので、やっとはじめの一歩を踏み出せます。長年愛されてきた作品で、平成最後となる上演に出演させていただけることがとても嬉しいです」と出演を喜ぶ。「タイトルに『殺人事件』とあるので怖い舞台なのかなと想像してしまっていたのですが……実際の過去の舞台映像を見たら、踊りのシーンがあったり面白いシーンがあったりしました。稽古が今から楽しみです」と期待に胸を膨らませた。そんな今泉を、演出の岡村は「堂々としているし、気が強そうだから大丈夫でしょう」と評価する。毎年脚本を書き変えているという岡村は、舞台の構想について「時代に即した『熱海殺人事件』にしたい。そのために、現代のヒロイン・今泉が必要。彼女のファン必見の作品にしたいですね」と答えた。「ひとつのことに縛られずにどんな役でも演じられる女優さんになりたいです」と夢を語る今泉。「きっと私のことを知らない方がたくさん見に来てくださると思うので、この作品をきっかけに私自身のことを知っていただきたいです。今まで応援してくださっていたファンの方にもぜひ見ていただけたら嬉しいなぁと思います」と話した。「『熱海殺人事件』LAST GENERATION46」は3月28日(木)から31日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール、4月5日(金)から18日(木)まで東京・紀伊國屋ホールにて。ぴあでは、2月6日(水)19:00より先着先行受付開始。文:五月女菜穂
2019年02月06日ミステリー小説『屍人荘の殺人』が実写映画化。2019年12月13日(金)に公開される。主演は神木隆之介。話題の新感覚ミステリー小説『屍人荘の殺人』実写化今村昌弘のデビュー作である小説『屍人荘の殺人』は、「このミステリーがすごい!」、「週刊文春ミステリーベスト10」、「本格ミステリ・ベスト10」など、2017年国内主要ミステリーランキングの1位を獲得。その後「第18回本格ミステリ大賞」も受賞。デビュー作としては史上初の4冠を達成した、前代未聞のトリックと連続するサプライズが魅力の新感覚ミステリーだ。物語の舞台は、山奥に佇むペンション。主人公の葉村と、その先輩・明智は、謎の女子大生探偵・剣崎に誘われ、大学生サークルの夏合宿に参加し、そこに宿泊。そこから主人公たちは“想像を絶する”状況に遭遇する。ペンション内で起こる止まらない連続殺人に、逃げ場のない恐怖……。絶望と究極の密室の中、葉村は、明智は、そして剣崎は前代未聞の謎を解き明かし、生き残ることができるのか?閉ざされた“異常”な空間で、探偵たちが体力と知能と命を削り合う、新感覚の本格ミステリーが繰り広げられる。神木隆之介が主演、浜辺美波&中村倫也も出演主人公・葉村譲。ミステリー愛好会に所属し、強引な「探偵たち」に翻弄される大学生。愛好会・会長で自称“ホームズ”の明智に振り回される日々を送る。推理が当たらない万年助手だったが、ワトソンのごとく探偵の助手として立ち回りつつ、前代未聞・絶体絶命の状況に立ち向かっていく。演じる神木隆之介は、『桐島、部活やめるってよ』、『バクマン。』、『フォルトゥナの瞳』など話題作に出演し、『君の名は。』、『メアリと魔女の花』では声の出演も果たしている実力派。ヒロインの女子大生探偵・剣崎比留子役に浜辺美波剣崎比留子は謎の美人女子大生探偵で物語のヒロイン。卓越した推理力で警察からも信頼され、主人公たちを前代未聞の謎へと誘う。剣崎比留子を演じるのは、映画『君の膵臓をたべたい』で初主演を務め、『センセイ君主』にも出演している女優の浜辺美波。ミステリー愛好会の会長・明智恭介役に中村倫也明智恭介は“神紅のホームズ”の異名をとるミステリー愛好会の会長。事件にとにかく首を突っ込みつつ、葉村譲(神木隆之介)とともに学内の事件を推理する“ホームズ”と“ワトソン”と自称している。演じる中村倫也は、連続テレビ小説「半分、青い。」で話題を呼び、『孤狼の血』にも出演した。個性豊かなキャラたち進藤歩(葉山奨之):先輩のパシリ重元充(矢本悠馬):ホラー映画マニア名張純江(佐久間由衣):ヒステリック女静原美冬(山田杏奈):スマホを落としただけ女下松孝子(大関れいか):ゴマすり女星川麗花(福本莉子):場違い小娘出目飛雄(塚地武雅):関西のおっちゃん高木凛役(ふせえり):クレーマーおばちゃん菅野唯人(池田鉄洋):執事中の執事立浪波流也(古川雄輝):超絶チャラ男七宮兼光(柄本時生):わがまま御曹司監督は木村ひさし、脚本は蒔田光治監督は、ドラマ「99.9 -刑事専門弁護士-」シリーズをはじめ、『劇場版ATARU』や『警部補矢部謙三』シリーズを手掛けた木村ひさしが務める。脚本には、『TRICK』シリーズをはじめ、ドラマ「MR.BRAIN」や「金田一少年の事件簿」シリーズと、推理もの脚本に定評のある蒔田光治が参加している。主題歌はPerfumeさらに、主題歌はPerfumeが担当。中田ヤスタカがこの映画のために書いた新曲「再生」のアップテンポな音楽が、Perfumの歌で物語に華を添える。ストーリー神紅大学のミステリー愛好会に所属する葉村譲(神木隆之介)と明智恭介(中村倫也)は学内の事件を推理する自称“ホームズ”と“ワトソン”。しかし葉村はミステリー小説オタクなのに全く推理が当たらない万年助手。事件の匂いを嗅ぎつけては首を突っ込む会長の明智に振り回される日々を送っていた。そんなある日、2人の前に剣崎比留子(浜辺美波)という謎の美人女子大生探偵が現れ、ロックフェス研究会の合宿への参加を持ちかける。部員宛てに謎の脅迫状が届いたこと、去年の参加者の中に行方知れずの女子部員がいることを伝え、葉村と明智の興味をひく。3人が向かった先は山奥に佇むペンション“紫湛荘(しじんそう)”。そこに次々と現れるクセモノだらけの宿泊者。しかし葉村たちは想像を絶する異常事態に巻き込まれ、立て篭りを余儀なくされる。一夜が明け、ひとりの惨殺死体が発見される。それは死因もトリックも全てが前代未聞の連続殺人の幕開けだった――。詳細映画『屍人荘の殺人』公開日:2019年12月13日(金)出演:神木隆之介、浜辺美波、中村倫也、葉山奨之、矢本悠馬、佐久間由衣、山田杏奈、大関れいか、福本莉子、塚地武雅、ふせえり、池田鉄洋、古川雄輝、柄本時生監督:木村ひさし脚本:蒔田光治原作:「屍人荘の殺人」(今村昌弘/東京創元社)配給:東宝
2018年12月09日「日本の凶悪犯罪の検挙率は、諸外国に比べて高く、とくに殺人事件に限っては、検挙率100%を目標にしています」そう語るのは、元刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平さん。平成30年版の『警察白書』が発表された。そこには都道府県別の事件検挙率なども掲載。事件検挙率は捜査対象となっている事件の数(認知件数)のうち、検挙された件数の割合を算出している。本誌では独自に、都道府県別の凶悪犯(殺人・強盗・放火・強制性交等)の検挙率を算出し、ランキング化した。■「凶悪事件検挙率」ベスト10【1位】島根県:136.36%【2位】秋田県:111.76%【3位】香川県:111.53%【4位】長野県:110.71%【5位】長崎県:110%【6位】佐賀県:108.33%【7位】三重県:106.52%【8位】山口県:103.57%【9位】沖縄県:102.81%【10位】福島県:100%【10位】福井県:100%【10位】高知県:100%【10位】宮崎県:100%■「凶悪事件検挙率」ワースト10【1位】山梨県:66.66%【2位】奈良県:68.18%【3位】神奈川県:75.25%【4位】千葉県:75.73%【5位】愛知県:78.48%【6位】石川県:79.16%【7位】岩手県:79.31%【8位】鳥取県:81.25%【9位】滋賀県:82.35%【9位】岐阜県:82.35%※平成30年版警察白書より。小数点第3位以下は切り捨て。捜査対象となった事件数(認知件数)を検挙件数で割った数。1位から9位は過去の犯罪を検挙することなどで、検挙件数が認知件数を上回る。ランキングにあるように、殺人、放火、強盗犯などを含めた凶悪犯の検挙率は、ワースト7県を除いて、80%を超える。「凶悪犯は件数が少ないので、その年によって、検挙率は大きく変動します」(小川さん)検挙率が100%を超えるのは、前年以前に未解決だった事件が解決するなど、検挙数が調査した年の認知件数を上回るため。「殺人の大部分は親族や、顔見知りによるもの。そのため特に地域のつながりが強い地方では犯人を割り出しやすいですが、人が多く近所付合いが希薄な都心部ではそうはいかなくなるし、行きずりの犯人ともなると、捜査は非常に難しくなります」(小川さん)最近では「紀州のドン・ファン」といわれた資産家の不審死事件の真相が、いまだやぶの中。「’96年の柴又女子大生放火殺人事件は、被害者のご両親に何度もお会いしているので、印象に残っています。’99年に富士市で起きたタクシー強盗殺人事件は、被害者の奥さまと一緒に現場に行きました。そこで座り込み、わんわんと奥さんが泣いている姿を見て“未解決事件を風化させてはいけない”と強く感じました」(小川さん)犯人を追うのが警察の役目だが、逆に犯人を生み出してしまう悲劇もある。警察に詳しいジャーナリストの寺澤有さんはこう話す。「ストーカー殺人が発生するたびに問題となるのは、被害者が警察に何度も訴えているのに、対応しないケースが多いこと。そのため犯行がエスカレートして、悲劇が生まれる。しっかり対応していれば、認知件数を減らすことができるはずです」(寺澤さん)
2018年09月15日みなさんの周りで近隣トラブルはありませんか?最悪の場合は傷害事件や殺人事件にまで発展してしまうこともある近隣トラブル、できれば避けたいですよね。でも万が一、近隣トラブルに自分が巻き込まれてしまったらどうすればいいのでしょう?代表的な近隣トラブルの実情と対策について解説していきます。■ 代表的な近隣トラブルの種類3つGraphs / PIXTA(ピクスタ)賃貸、分譲問わず、集合住宅で起こりやすい代表的な近隣トラブルは以下の3つです。足音などの生活音、騒音ペット飼育マナー喫煙マナー、香害これらのトラブルの実情、そしてその対策について考えてみましょう。■ 1. 足音などの生活音、騒音Graphs / PIXTA(ピクスタ)共同住宅(アパート・マンション等)の上下階間では、かなりの頻度でこの「音」問題が起きています。楽器やオーディオ、大声などの明らかな騒音はもちろん、その当事者にしか分からない足音などの生活音に悩まされている人は大勢います。この様な被害を受けた場合、まずは建物の管理者(管理会社等)に相談してください。管理者はその状況に合わせて書面や口頭でその原因者に注意・指導を数回行い、それでも改善がみられなければ更新契約の拒絶(賃貸の場合)などを通告したりする場合もあります。A_Team / PIXTA(ピクスタ)ただ、対応が難しいのは「明らかな騒音」への対処方法等ではなく、「足音などの生活音」の問題に関しての対処方法です。明らかな騒音は、自他ともにその事実を認識している場合が多いので、管理者などからの注意や指導でその原因が解消される場合も多く、もし解消されない場合でも、警察や弁護士、裁判所などが関与することでその原因の解消を目指すことができます。しかし、足音などの生活音はそれが明らかな騒音であるという証明が難しいことに加え、それを騒音と感じる「程度」には個人差があるため、管理者もどこまで注意などを行うべきか判断が難しいのです。この「足音などの生活音」問題の解決には、共同住宅に住んでいるという意識と住民同士の相互理解が最も重要だといえるでしょう。■ 2. ペット飼育マナーGraphs / PIXTA(ピクスタ)最近のペットブームをうけ、共同住宅では賃貸も分譲も「ペット可」の物件が増えています。新築のペット可物件は、管理規約や使用細則などで飼育方法や建物の共用部でペットを連れて歩く際の規則等を細かく決めている場合が多く見られます。ですが、最近は当初ペット禁止で途中からペット可になる物件も増えており、その様な物件ではペット飼育に関する規則が定められていない場合が多くみられます。momo / PIXTA(ピクスタ)その様な物件の場合、ペットを飼っている世帯と飼っていない世帯が分かれることや、飼育のルールが明確になっていないことで、その鳴き声、糞尿等の臭いなどが問題となるケースが増えています。分譲・賃貸問わず、これからペット可の物件を探す場合は、後のトラブルを防ぐためにもペットに関する規約等は必ずチェックしてください。■ 3.喫煙マナー、香害Ushico / PIXTA(ピクスタ)室内ではなくベランダや共用廊下で喫煙する人を「ホタル族」と呼び始めたのは1990年頃ですが、今、そのホタル族が問題となっています。室内ではなくベランダや共用廊下で喫煙することにより、隣室にそのタバコの煙や臭いが入ってくることでそのクレームが管理者に入るケースが非常に多いのです。さらに最近では香りが強い洗剤や柔軟剤などの使用により、隣室の居住者が健康被害(においによる体調不良、アレルギー等)を訴えるケースも増えています。トラブルを未然に防ぐためにも、自分が発生させている「タバコの煙」や「におい」が近隣の迷惑となっているかどうか、一度客観的な視点で考えてみてください。近隣トラブルには様々な種類や原因があり、そのすべてを未然に防ぐことはできません。しかし、住民同士のコミュニケーションを深めることでそのトラブルを最小限に抑えることはできますので、引越し時の挨拶や、日々顔をあわせた際の挨拶は大事にしていきましょう!
2018年07月06日「第41回日本アカデミー賞授賞式」が3月2日(金)に開催され、『三度目の殺人』が最優秀作品賞を受賞した。10部門において優秀賞を受賞している『三度目の殺人』は、作品賞以外にも、最優秀監督賞、最優秀脚本賞など、計6部門で最優秀賞を受賞し、圧倒的な強さを見せた。なお、最優秀主演男優賞は『あゝ、荒野 前編』の菅田将暉、最優秀主演女優賞は『彼女がその名を知らない鳥たち』の蒼井優、最優秀助演男優賞は『三度目の殺人』の役所広司、最優秀助演女優賞は広瀬すずが受賞した。『三度目の殺人』は、是枝裕和監督が法廷を舞台に、狭い接見室のガラス越しに展開される弁護士と犯人のただならぬ攻防を描いた心理サスペンス。殺人の前科のある三隈(役所さん)が、解雇された工場の社長を殺害。犯人の国選弁護士(福山雅治)は、死刑確実といわれる判決を無期懲役に持ち込もうと意気込む。だが、三隈は接見のたびに供述を変え、被害者の娘(広瀬さん)との接点も明らかになるなど、裁判は迷走していく。坦々としたやり取りに、手に汗握る緊迫感が加えられた芝居と演出が光る作品だ。個人でも最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀編集賞の3冠に輝いた是枝監督は、恐縮の面持ちで「現場で脚本があまりに変わっていくので、プロデューサー陣が“これは本当にやばいんじゃないか”と、何度か会議室に呼ばれました。この規模のものを、オリジナルの脚本を書いた人間が監督をするというレアなケースだと思いますが、信頼していただけて感謝をしています」と想いを込める。そして、授賞式にはいなかった主演の福山さんに向けて、「福山雅治さんが、僕が悩んで先が見えなくなったとき、常に“大丈夫ですよ、音楽もそういうときに、いいものが生まれたりするから”と、信頼して任せてくれました。本当に感謝しています。彼のもとへ届けたいと思います」と、心のこもったメッセージを送った。是枝監督とともにステージに立った広瀬さんは、「なんか…お腹が痛いです。素敵な景色を見させていただきました。ありがとうございます」と告げ、役所さんも「原田組(※『関ケ原』で優秀男優賞を受賞)と是枝組の間に挟まって、複雑な気持ちですが…、おめでとうございます、監督!」と笑顔で祝った。(cinamacafe.net)■関連作品:三度目の殺人 2017年9月9日より全国にて公開© 2017フジテレビジョンアミューズギャガ
2018年03月02日2月22日、俳優の中村俊介(43)が主演を務めるフジテレビ系ミステリードラマ『浅見光彦シリーズ53浅見光彦殺人事件』で浅見光彦役を卒業することが明らかに。Yahoo検索ランキングにランクインし、話題になっている。 『浅見光彦シリーズ』は、内田康夫原作の超人気サスペンスドラマ。長身かつ甘いマスクのルポライター浅見光彦が日本各地で起こる難事件を解決していく。中村は主役の浅見光彦を2003年から16年にわたり演じており、今回の第53弾は『浅見光彦殺人事件』で中村ラスト主演となる。 フジテレビ公式ホームページで、中村は「あっという間に時が流れたという感じですね。27歳で始めたのですが、今、43歳になりました。ということは16年間、浅見光彦を演じていたことになります」とし「正直こんなに長くやらせていただけるとは思っていませんでした」と感想を述べた。「浅見光彦は自分にとっては役柄というより、糧のようなものですので、これがなくなるのかと思うと正直、寂しく感じますね」と心境を語っている。 これに対し、「中村俊介さんの浅見光彦シリーズめちゃくちゃ好きだったな。卒業残念」「えええ〜。びっくり!! そっかもう16年やってるのかあ。。。 沢村一樹の後もあんまり定着してないみたいだし、中村俊介の後も難しそうだよね。。。」「中村俊介が浅見光彦を卒業っていうニュースも、なかなか悲しいものがあります。 けっこう好きだったのにー 次は誰なのか…」「中村俊介の浅見光彦が一番好きなのに……」「絶対見ます! 私の永遠のアイドル!#中村俊介#浅見光彦 」など惜しむ声が多く見られている。
2018年02月22日『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』が、2月17日に東京・紀伊國屋ホールで開幕。それに先駆け、公開ゲネプロと囲み取材が行われ、味方良介、木﨑ゆりあ、α-X’sの敦貴と匠海、NON STYLEの石田明が登壇した。【チケット情報はこちら】つかこうへいが1973年に文学座に書き下ろした代表作「熱海殺人事件」。その45周年上演となる本作は、演出を岡村俊一が手掛け、昨年はじめて木村伝兵衛部長刑事を演じた味方が引き続き同役を務めるほか、水野朋子婦人警官を木崎ゆりあ、犯人・大山金太郎をWキャストで敦貴と匠海(公開ゲネプロには匠海が出演)、富山から来た田舎の刑事・熊田留吉を石田という布陣で上演される。囲み取材で、味方は「45周年ということでかなり気合いが入っているとともに、稽古を通して、このメンツなら絶対に勝てるという確信があります。ぜひたくさんの人に観てもらい、『「熱海殺人事件」ってすげーな』『演劇っていいな』と思ってもらえるように精一杯やっていきます」と熱くコメント。木崎は「この作品に出会えてよかったと心から思っています。観に来てくださる方にもそう思ってもらえるように、しっかり届けられたら」と笑顔。Wキャストで出演する敦貴は「歴史ある作品に貢献できるよう全力でがんばります!」、匠海は「僕にしかできない大山金太郎をやろうと思っています!」と共に緊張を漂わせる。石田は「この中で私はダントツ年上で踏んできた場数も違うので、羽生(結弦)くんばりのノーミスで届けたいです。そのくらいの気持ちでみんなを引っ張っていけたら!」とキャスト達を笑わせる。稽古を振り返り、木崎が長台詞への苦労を明かすと、味方は「稽古開始当初は正直、『これ完成するのかな』と思ってましたけど、長台詞をきちんと使いこなして、意味を捉えながら発するパワーを感じて。稽古って裏切らないんだなと学びました」と語り、石田も「ここ1か月は(稽古後も)ずっと舞台の話をしていた。それがちゃんとカタチになってる」と自信をのぞかせた。公開ゲネプロでは、取材でも「これだけまっすぐな目をして台詞を言えるこの力は、なかなか見られない」(味方)、「『熱海殺人事件』の一番きれいなところを表現してるんじゃないか」(石田)と語られたように、若い木崎と匠海が全身全霊の体当たりで熱演。味方と石田の深く熱い芝居と絡み合い、このメンバーだからこそ浮かび上がる戯曲の魅力を見せつけた。「50年、100年とこの作品が続いていくように、僕らがつかさん、岡村さんの想いを背負って、最後の最後までたくさんの人に愛を届けられたら」(味方)という本作は、3月5日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて上演中。取材・文:中川實穗
2018年02月19日舞台『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』の公開ゲネプロが、東京・紀伊国屋ホールで行われ、味方良介、木﨑ゆりあ、敦貴(α-X’s)、匠海(α-X’s)、石田明が取材に応じた。同作は故・つかこうへいさんにより1973年に発表された戯曲で、2018年で45周年となる。3人の刑事が、熱海で起こった女工殺しの犯人を前に、理想の事件に仕立てるよう迫る。昨年、歴代最年少で主演を務めた味方は「この面子なら絶対に勝てるという確信があります。『熱海殺人事件』ってすごいな、演劇っていいなと思ってもらえるように頑張ります」と意気込みを語った。AKB48卒業後、初舞台となった木﨑は「すごい緊張してるんですけど、この作品に出会えてよかったなと心から思っているので、観に来てくれる方にも作品に出会えてよかったと思ってもらえるように、しっかり演技を届けたい」と語る。Wキャストでゲネプロには出演しない敦貴も「(出演しないのに)すごく緊張してます。本番もこの歴史のある作品に貢献できるように」と心境を吐露し、匠海は「とても緊張しておるんですけど、大山金太郎という役が19歳という年齢で、僕にしかできない大山金太郎をやろうと思っているので、ぜひ頑張ります」と意気込んだ。石田は「羽生くんばりのノーミスで届けたいと思います」と、平昌オリンピックで活躍する羽生結弦選手の名前を出し、「全員が羽生くんになったつもりで。羽生まみれでお届けしたいと思います」と周囲を笑わせた。また木﨑は注目選手を聞かれると「たか、たか……高梨(沙羅)さん。すごくメイクがお上手ですよね。髪の毛の色も変わって」と意外なポイントに注目。「飛ぶのもすごい勢いで飛ぶので、かっこいいです」と答え、石田から「オリンピックの話聞かれて、メイクで返すって!」とつっこまれていた。石田は若いメンバーについて「本当にバカなんですよ。最初、『熱海がどこにあるかわかるか?』と聞いたら、こいつら全員『長崎』って言いました」と苦笑。木﨑は「漢字が読めないのが大変でした。いろんな方に教えてもらいながら。人との関係性って大事だなって」と苦労を明かした。
2018年02月16日舞台『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』が2月17日(土)、東京・紀伊國屋ホールで開幕する。舞台「熱海殺人事件」CROSS OVER 45」チケット情報つかこうへいの代表作『熱海殺人事件』の45周年を記念した本作は、演出を岡村俊一が手掛け、木村伝兵衛部長刑事を味方良介、水野朋子婦人警官を木崎ゆりあ、犯人・大山金太郎をWキャストでα-X’sの敦貴と匠海、富山から来た新任の刑事・熊田留吉を石田明(NON STYLE)という布陣で上演される。昨年に引き続き、木村伝兵衛を演じる味方に話を聞いた。「今年はより木村伝兵衛という役の重さを感じています」と語る味方。「去年はどこかがむしゃらな部分もあって、『俺が木村伝兵衛をやるんだ』という気持ちが前に出ていたし、『若さで勝負するんだ』という気持ちがあったけど、今年はそれが取り払われて。もっとこの役と向き合っていかなければ、もっと本質で向き合っていかなければ、『熱海殺人事件』という本を僕が理解して、全部を回していかなければって。そう考えると、これほど大変なことはないなと感じますね」と、昨年初めて木村伝兵衛を演じ、その中でただひとり、続投で出演する意味や役割を全身全霊で受け止める。石田や木崎、敦貴、匠海との共演には「異種格闘技戦」的な魅力を感じているという。「まず自分の部下役に石田さんがいるって、これほど怖いことはないです。圧倒的な芝居スキル、心を持ってる人なので。稽古してても泣かされそうになるんですよ。伝兵衛なのに、やばいやばい負ける負ける、みたいな。強力な仲間だけど一番のライバルです。ゆりあちゃんやα-X’sのふたりには、稽古場で『あ、新しい空気が入ってきた』と感じています。初舞台だったりもするので、純粋な部分がやっぱりあって。役者ってどうしても計算でやる部分があるんだけど、そうじゃない生のもの、わからずにやってるからこそ出てくるものがあるんですよね。それに心が動かされる瞬間があります。このカンパニーの新たな『熱海殺人事件』ができると思います」この作品には表面上の物語とその奥にある想いという構造があるが、観るうえで準備は必要か聞いてみると「もちろん本質を知って欲しいという気持ちもあるけども、でも『なんかすげーもん観たな』と思って欲しいんですよね。『すげーことやってんな』『自分たちにはできないな』と思ってもらえればもらえるほど、僕は嬉しい。だから前情報なしでいいと思います。その中で気になったらもう1回足を運んでもらって、誰かひとりだけを観てみたり、人間模様を観察してもらうとまた楽しめると思う。無理に話を理解しよう理解しようと思って観ると、置いてかれちゃいますから!」。公演は2月17日(土)から3月5日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて。取材・文:中川實穗
2018年02月05日つかこうへいの代表作として上演され続けてきた「熱海殺人事件」の45周年公演『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』が2月17日(土)に開幕する。その公開稽古と囲み取材が行われた。舞台『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』チケット情報つかこうへいが1973年に文学座に書き下ろし、以降、東京・紀伊國屋ホールを拠点に“春の風物詩”と呼ばれるほど再演を重ねられてきた「熱海殺人事件」。2010年につかが亡くなった後も“つかこうへい復活祭”として紀伊國屋ホールで上演され続ける作品だ。今年はその45周年を記念し“CROSS OVER 45”と銘打ち、演出を岡村俊一、木村伝兵衛部長刑事を味方良介、水野朋子婦人警官を木崎ゆりあ、犯人・大山金太郎をWキャストでα-X’sの敦貴と匠海、富山から来た刑事・熊田留吉を石田明(NON STYLE)というメンバーでつくりあげる。公開稽古では、稽古が白熱しすぎてボロボロ(!)という服装で登場したキャスト陣が冒頭から15分ほどのシーンを披露。木崎は大人の恋心を秘めた婦人警官を体当たりで演じ、石田は未熟な若手刑事を笑いも織り交ぜながら繊細につくりあげ、Wキャストで(公開稽古では途中交代で出演)恋人殺しの犯人を演じた敦貴と匠海は圧倒的な透明感で新たな大山像をみせた。そして昨年、馬場徹と並び史上最年少の24歳で木村伝兵衛を演じた味方は、より圧倒的な存在として場の空気を動かし、“CROSS OVER 45”ならではの『熱海殺人事件』をみせつけた。稽古後の囲み取材では、味方が「新たなメンバーと、45年間の想いを背負いながら僕らの『熱海殺人事件』をつくれたら」、石田は「ひとり、お笑いですけど、この歴史のある作品の名を汚さないようにがんばりたいです」、木﨑は「AKB48を卒業して初の仕事がこの舞台でよかったなとすごく思っています。心強い先輩方もいらっしゃいますし、自分もがんばらなきゃと思うような後輩たち(敦貴・匠海)もいるので。やりがいがあって楽しいです」と笑顔。敦貴は「同じグループのメンバーとWキャストで演じることができて幸せですし、ライバル心を強く持って取り組みたい」、匠海は「僕にとって初舞台ですが、敦貴には負けたくないので精一杯がんばります!」と意気込む。石田が「この舞台は変な人しか無理ですから。ひと癖もふた癖もないと台本に食われちゃう!」と話す本作。コメディタッチな演出に質問が及ぶと味方が「実はその裏に何があるのか、僕らの台詞の裏に何があるのか、ということに気づくと、メッセージがすごく詰まっていて。表だけで探っていくと見つからない部分、この人はなんでこんなこと言うんだろう、こんなことやっているんだろうっていう部分がある」と解説する場面も見られた。公演は2月17日(土)から3月5日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて。撮影・取材・文:中川實穗
2018年02月01日証拠隠滅や偽造に脅迫など、どんな汚い手を使ってでも依頼人を無罪へと導く冷酷非道な剛腕弁護士アナリーズ・キーティングを主人公としたサスペンスドラマ『殺人を無罪にする方法』。※本記事はネタバレを含んだ内容です。これから視聴予定の方はご注意ください。『殺人を無罪にする方法』そのシーズン3が3月7日、DVD Vol.1~4をレンタル開始、DVD Part1を発売(4700円+税)、一挙デジタル配信を開始する。さらに3月20日には、DVD Vol.5~8のレンタル開始、DVD Part2の発売(4700円+税)も予定している。主人公アナリーズを演じるのは、ヴィオラ・デイヴィス。彼女は同ドラマシーズン1の演技が評価され、2015年にはエミー賞ドラマ部門主演女優賞に選ばれている。エミー賞はテレビ界のアカデミー賞とも呼ばれており、受賞はアフリカ系アメリカ人女性としては初となる快挙だった。また製作総指揮を務めるのは、『スキャンダル』など数々のヒット作を生み出したションダ・ライムズだ。『殺人を無罪にする方法』のシーズン2のラストでは、アナリーズの法律事務所のインターン生ウェス・ギビンズ(アルフレッド・イーノック)の父親が射殺された。そしてシーズン3でも、同法律事務所の周囲で遺体が発見されたが、犠牲者はまさかの人物。止まらない殺人事件にアナリーズは何をするのか。視聴者さえも試される、緊迫感あふれる怒涛の展開となっている。(C)2018 ABC Studios
2018年01月24日2018年も『熱海殺人事件』が東京・紀伊國屋ホールで上演される。婦人警官・水野朋子を演じる木崎ゆりあと、演出を手掛ける岡村俊一に話を聞いた。舞台「熱海殺人事件」CROSS OVER 45チケット情報“春の風物詩”と呼ばれるほど紀伊國屋ホールで上演されてきた『熱海殺人事件』。1973年に初演、映画化、ドラマ化もされたつかこうへいの代表作で、2010年につかが亡くなってからも、つか作品を数多く手がける岡村俊一の演出で同劇場で上演され続けている。その2018年版は、木村伝兵衛部長刑事を昨年に引き続き味方良介、水野朋子婦人警官を木崎ゆりあ、犯人・大山金太郎をWキャストでα-X’sの敦貴と匠海、富山から来た刑事・熊田留吉に石田明(NON STYLE)で上演する。木崎はこの9月にSKE48・AKB48を卒業したばかり。女優としてやっていきたいという木崎の、卒業後初の演技仕事となる。「今はビックリというのが一番簡単で分かりやすい気持ちです。『熱海殺人事件』は有名な作品ですし、4人芝居のうちのひとりとして演じるというのも驚きました。早口大丈夫かなとか(笑)、不安なことはいっぱいありますが、その何倍も楽しみ。これ以上ないくらいありがたいです」。そんな木崎を岡村は「AKB48時代からパンチ力がある役柄をやってのけることができる勢いや思い切りの良さがある。今回は傷だらけのゆりあを(笑)、演じてもらおうと思っています」。木崎が演じるのは水野朋子婦人警官役。これまでもさまざまな女優に演じられてきた役柄だが、岡村は「水野朋子はすごいパワハラとセクハラにあう役なので、それに生の反応で返せばいい演技になっていく。俳優というのは『こういうことが起きたときにあなたはどうしますか』と問われ続ける職業だと思うので。だから頭で考えて『こんな役にしようと思ってる』では通用しない。特につかこうへい流の作品は。追い込まれている姿を見せるというような、そういう芝居になると思います」。その中でも木崎は「攻撃陣3人を受け止めて返す側。そのときどきできちんと二塁打を打ったりバントをしなきゃいけない」(岡村)と4人芝居ならではの苦労もありそうだが、木崎自身は「舞台経験がほぼないに等しいので、それでこの極限まで持ってかれる舞台に参加するのが楽しみです!」と頼もしい。岡村の演出作品には、『あずみ』の川栄李奈、『新・幕末純情伝』の松井玲奈と元メンバーが出演しているが「川栄にも松井玲奈ちゃんにも負けたくない気持ちがあります。稽古で『川栄はもっとできたぞ』『松井はもっと動けたぞ』と言われたら悔しいし。超えていきたいですね」公演は2018年2月17日(土)から3月5日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて。取材・文:中川實穗
2017年12月27日英俳優のケネス・ブラナーが12月5日(火)、都内で行われた主演・監督最新作『オリエント急行殺人事件』のジャパンプレミアに出席。日本語吹き替えを務めた草刈正雄、山村紅葉と対面を果たした。■「ハートに訴えかける映画になった」誰もが知る物語に新たな解釈を加えて、世界中で大ヒットを記録した『シンデレラ』のケネスが、今度はアガサ・クリスティーのベストセラー小説に挑戦!メガホンに加えて、主人公である世界一の名探偵エルキュール・ポアロを演じ、巨大な口ひげ&ベルギーなまりの英語も完ぺきに習得した。「監督、そして主演俳優として心がけたのは、観客の皆さんを列車に乗せて、ミステリーの旅に巻き込むこと。だから、迫力のある65ミリのワイドスクリーンで撮影を行ったんだ。とても有名な物語ではあるけれど、ひねりやサプライズ、笑いやロマンチックな要素を盛り込み、ハートに訴えかける映画になったと自負しているよ」(ケネス)■映画には豪華キャストが集結!冒頭いきなりジョニデが死亡ケネスに加えて、冒頭でいきなり殺害されてしまう富豪ラチェットを演じるジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ペネロペ・クルス、ウィレム・デフォー、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を控えるデイジー・リドリーら豪華なキャスティングが実現した。トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で、起こった密室殺人事件。乗り合わせたのは、教授、執事、伯爵、伯爵夫人、秘書、家庭教師、宣教師、未亡人、セールスマン、メイド、医者、公爵夫人という目的地以外に共通点がない乗客と車掌をあわせた13人、そして、名探偵のポアロだった…。「撮影期間は約4か月。最後の1か月は、豪華キャストが一堂に会していたから、本当に楽しかったよ。毎週金曜日には、キャスト同士が犯人と探偵で役割分担した“推理ゲーム”をしていたよ」と笑顔でふり返るケネス。すでに、ケネスの手によって、アガサ・クリスティー原作の「ナイルに死す」が映画化されることが決定しており、「ジュディ・デンチは『今回揃ったキャスト陣が、違う役どころでそのまま出演するのはどう?』って言っているよ」と冗談を交えて、話していた。■草刈正雄さん&山村紅葉さん、映画を漢字一文字で表すと?ポアロの日本語吹き替えを務めた草刈さん、ドラゴミロフ公爵夫人(ジュディ・デンチ)の吹き替えを務めた紅葉さんは本作の魅力を、それぞれ“動”、“感”という漢字一文字で表現し「アクションがすごいし、スピード感もありますからね」(草刈さん)、「ポアロの直“感”、“感”性で見事な推理をしているから」(紅葉さん)。2つの文字を合わせると“感動”になると知ったケネスは、文字通り感動した様子!加えて、「日本のファンの皆さん、ここにいるお二人に感謝をお伝えしたいですね」と喜んでいた。『オリエント急行殺人事件』は12月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年12月05日ケネス・ブラナーが監督・主演を務め、ハリウッドを代表する超豪華キャスト陣で“ミステリーの女王”アガサ・クリスティーの小説をベースに映画化した『オリエント急行殺人事件』。この度、ジョニー・デップ演じる大富豪と、ミシェル・ファイファー演じる未亡人が列車内で鉢合わせし、言葉を交わすヒリヒリした本編映像が到着した。到着した映像の冒頭では、ミシェル演じる未亡人のキャロライン・ハバードと、ジョニー演じる富豪エドワード・ラチェットが、豪華寝台列車の中で見つめ合い、何やら良い雰囲気。オスカーに3度のノミネート経験を持つミシェルが、自身の役どころについて「ハバードは未亡人で、自称“婚活中”なの。孤独な一面もあり、心優しく温かい人柄でユーモアセンスもある。でも、人をイライラさせることもあるの」と明かしているように、映像でもラチェットをその美貌で誘っているかのような行動を起こしたかと思えば、彼の怒りに火をつけるような言葉を言い放つ。この後、実は脅迫を受けているというラチェットは、世界一の名探偵ポアロに身辺の警護を頼むが、ある理由からあっさりと断われてしまう。そして深夜、雪崩のために脱線事故を起こし、山腹の高架橋で立ち往生してしまったオリエント急行の車内で、ラチェットは12か所も刺され、死体で発見されてしまうのだ…。ジョニーは、このラチェットについて「性格にかなり問題のあるイカれた悪党だよ。ずる賢く危険なサイコパスだ」と分析するが、到着した映像からも、その危うさを垣間見ることができる。『ダーク・シャドウ』以来、2度目のデップとの共演というミシェルは「ラチェットはすごく邪悪なの。ジョニーはとにかく遊び心があるから、一緒に演技をするのが楽しい相手だわ」と、このシーンの撮影についてふり返っている。「観客が映画に求めるもの全てが備わっていて、一瞬たりとも気を抜く暇がない。それに最高の俳優たちによる一流の演技が見られる」と、ジョニーも絶賛する本作。今回のワンシーンだけでも、“被害者”でありながら、邪悪でしたたかな男を演じるジョニーと、自称“婚活中”の騒がしい未亡人を演じるミシェルという贅沢すぎる共演。そのほかの乗客たちの豪華さにも注目だ。『オリエント急行殺人事件』は12月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月27日ゴディバ(GODIVA)から映画『オリエント急行殺人事件』とコラボレーションした限定チョコレートが登場。2017年11月24日(金)から発売する。映画『オリエント急行殺人事件』は、ミステリーの女王アガサ・クリスティによる小説を映画化したもの。公開を記念してゴディバが作り上げたチョコレートには、登場人物エルキュール・ポアロのトレードマークである口ひげモチーフがあしらわれた。スタイリッシュな装いのショコラは、ゴールドの限定ギフトボックスに詰め込み、映画の世界観を余すことなく演出する。フレーバーは3種類の贅沢な新作を用意した。ホワイトチョコレートで深い味わいのダークチョコレートガナッシュを包んだ「マスタッシュ ブラン」、濃厚なダークチョコレートでラズベリー香るガナッシュを包んだ「マスタッシュ ノア」、ミルクチョコレートでクリーミーなココナッツ風味のアーモンドプラリネを包んだ「マスタッシュ レ」を味わうことができる。その他にもホットショコリキサーやタブレットチョコレート「G by GODIVA」5種がコラボレーションスイーツとして登場。ベルギーの伝統的菓子「スペキュロス」を、ダークチョコレートやシナモン、カルダモン、クローブと楽しめる香り高いショコリキサーや、キャラメル、ヘーゼルナッツなどこだわり素材を使用したチョコレートには限定デザインのスリーブがついてくる。また発売に合わせて「ゴディバ ミステリーキャンペーン」を、2017年11月24日(金)から12月31日(日)まで開催。ゴディバ ジャパン公式Twitterアカウントをフォローし、ハッシュタグを含めたツイートをすると、当選者3名様に10万円相当の「ゴディバ ミステリーボックス」をプレゼントする。【詳細】ゴディバ 映画『オリエント急行殺人事件』コラボレーション・「オリエント急行殺人事件」記念アソートメント 6粒入 2,700円(税込)、16粒入 6,156円(税込)・G by GODIVA 各1,360円(税込)・ホットショコリキサー ダークチョコレート トリュフスペキュロス 570円(税込)発売日:2017年11月24日(金)※アソートメントは数量限定、G by GODIVAは2018年1月5日(金)まで、ショコリキサーは11月1日(水)~2018年1月5日(金)スリーブ付き、フレーバーは3月15日(木)まで。【問い合わせ先】ゴディバ ジャパン株式会社TEL:0120-116811 (受付時間10:00〜18:00)
2017年11月27日エス・テー・デュポン(S.T. Dupont)は、「オリエント急行殺人事件」コレクションを2017年12月2日(土)より限定発売する。主演・監督のケネス・ブラナーが、ペネロペ・クルス、ジョニー・デップら豪華キャストたちを率い、映画化されるベストセラー作家アガサ・クリスティーの小説「オリエント急行殺人事件」。ヨーロッパを巡る豪華な列車の旅のなか、列車に乗り合わせた見知らぬ13人全員が容疑者となるサスペンスミステリーだ。映画の中で見るオリエント急行の華麗な様式美と贅沢な旅から得インスピレーションを得て、今回の限定コレクションは制作された。ライターや筆記具は、エス・テー・デュポンの145年の歴史の中で培われた熟練の職人技により、列車とその乗客を彷彿とさせる豪華さを醸し出す。物語の中で見るトランクケースは、エス・テー・デュポンのノウハウによりライターの姿へ。耐久性の高い真鍮をベースに、ゴールドとサンバーストブラウンの漆塗りで仕上げた。サンバーストブラウンの漆が使用された筆記具のボディには、イエローゴールドのリング、トップには「D」のロゴを施した。なお、万年筆とボールペンの2種類から選択できる。これらはすべて、オリエント急行のキャビンの内装を表現したケースにセットされる。【詳細】エス・テー・デュポン限定「オリエント急行殺人事件」コレクション発売予定日:2017年12月2日(土)・ライン2 ライターペーパーナイフ付(世界限定888個) 300,000円素材/仕上げ:純正漆ゴールド寸法:3.5x6x1cm・ラインDミディアム万年筆 ペーパーナイフ付(世界限定888個) 278,000円素材/仕上げ:純正漆/ゴールド寸法:14.5x1.5cm・ラインD ボールペン ペーパーナイフ付(世界限定888個) 245,000円素材/仕上げ:純正漆/ゴールド寸法:14.5x1.5cm・カフリンクス(世界限定500個) 47,000円素材/仕上げ:純正漆/ゴールド寸法:1.9x1.35x2.1cm
2017年11月07日名探偵ポアロに容疑者たち、そして豪華なオリエント急行車両が集結した『オリエント急行殺人事件』のロンドン・ワールドプレミアが、現地時間11月2日に開催。ケネス・ブラナー、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ジュディ・デンチ、ペネロペ・クルス、デイジー・リドリーら、現在の映画界で考えうる最高の超豪華キャストがロンドンに集結した。会場となったのは、ヴィクトリア女王の夫・アルバート公に捧げられた演劇の殿堂である「ロイヤル・アルバート・ホール」。本作の豪華絢爛な世界観が反映されているかのような由緒正しき会場で行われた本作のワールドプレミアには、世界中から集まった150名以上の報道陣と、作品を待ちわびる1,500人以上のファンが集まり、L字型で100m以上となるレッド・カーペットでスタッフ・キャストの到着を待ちわびた。まず登場したのは、主人公エルキュール・ポアロを演じる、“サー”の称号を持ち、5度のアカデミー賞にノミネートされたケネス・ブラナー。監督も兼ね、多士済々なキャスト陣を束ねる。そして、オリエント急行の乗客を演じた超一流スターたちも次々にレッド・カーペットに登場。ミシェル・ファイファー、ジュディ・デンチ、ペネロペ・クルス、デイジー・リドリー、ウィレム・デフォー、デレク・ジャコビら絢爛豪華なキャストが到着するたびに、会場からは大きな歓声が。日本でも『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』が公開中の、バレエ界のイケメン異端児セルゲイ・ポルーニンもキャストとして姿を見せた。本作は、プロデューサーのリドリー・スコット、サイモン・キンバーグらを含め、主要キャスト&スタッフの米アカデミー賞、英国アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、カンヌ&ベルリン国際映画祭なども含めた受賞歴をトータルすると24の受賞数、80以上のノミネートに上り、まさに名実ともに超一級のスターが勢揃い。また、被害者となる傲慢なアメリカ人富豪を演じたジョニー・デップが別作品の撮影現場から駆け付けると、会場のヴォルテージはMAXに達した。さらにこの日は、パリからやってきた実際のオリエント急行が初めてロンドンのセント・パンクラス駅に到着!華やかな旅のアイコンであるオリエント急行がプレミアを祝して駆けつけるという、嬉しい演出となった。主演・監督・製作を務め、豪華絢爛な舞台を駆け巡る新たなポアロ像を描き、いまなお多くのファンに愛され続ける作品をスタイリッシュに生まれ変わらせたケネスは、「これまでの映画にはないキャラクターがあり、『誰が、どのようにして、なぜ』という意味でエンディングも変え、正義とはいったい何なのかということを掘り下げていった。だから物語を知っている人でも、新たな視点で見られる映画になったと思う」と本作について明かす。さらに「日本のみなさんが殺人ミステリー、特にアガサ・クリスティーが大好きで、中でもエルキュール・ポワロ、オリエント急行殺人事件がお気に入りなのだと知っています。一同、この新作を大変誇りに思っています。日本のみなさんに楽しんでもらえますように!」と、日本のファンに向けたコメントも。また、ジョニーは「僕はこの映画の美しさに感銘を受けたよ。ケネスによって本作は実に見事に構成され、すべての小さなパズルのピースが合わさっていくのを目の当たりにした。ケネスは真の天才だ。彼が望むものなら何でも一緒に撮りたいね」と、すっかり彼に心酔した様子。ミシェルは「ジョニーと一緒に仕事をするのは2度目(『ダーク・シャドウ』以来)だったのだけれど、素晴らしかったわ。毎日楽しくて仕方がなかった。一緒に演技をするのが楽しい相手で、多くのものを与えてくれ、遊び心があり、必要あれば邪悪な感じにもなるわ。素晴らしい俳優陣との仕事で、その一員であることがとても光栄だった」と、その共演をふり返ってコメント。“デイム”の称号を持つジュディは、「撮影現場ではデレク(・ジャコビ)もケン(ケネス・ブラナー)をはじめ、旧友がたくさんいたので、とても楽しかった。ケンがすべてを上手くアレンジしてくれたので、楽しいという思いに溢れていたわ」と撮影をふり返り、「伝説的と言えるクリスティーの代表作だけれど、あまりに多くの人がこの映画のエンディングを知らないのには驚かされる。でも、それは良いことよ。誰が犯人なのかを知らない若者たちが大勢観に来るというのは良いものね」と、若い世代の反応に期待を寄せている。ペネロペは「私が演じた女性は、大きな秘密を抱え、過去に大きなトラウマがあり、それを癒やす方法を模索している人物なの。私たちは誰もがトラウマを経験していますが、彼女の場合はそれがとても極端なの。それに向き合う方法を探している人物で、キャラクターを大事にして演じたわ」と、自身のキャラクターについて気になるコメント。そして、デイジーは『スター・ウォーズ』とはまた違う撮影現場に「とても緊張したのだけれど、すぐにリラックスでき楽しかったわ。以前は『スター・ウォーズ』の撮影が待ちきれなかったけど、今度はこの映画の撮影が待ちきれなかった。毎日、みんなと一緒にいられると思うとワクワクして仕事場に行ったわ」と明かす。「クリスティーは素晴らしいイギリス人作家で、時代を先取りしていたわ。彼女の作品にいつか出たいと思っていたけれど、このような形で実現するとは思っていなかった。素晴らしいわ。信じられなかった。そうして、いまここにいるというわけよ」と、本作に参加できたことを喜びいっぱいに語っていた。『オリエント急行殺人事件』は12月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月06日英国の名匠ケネス・ブラナーが自ら主演を務め、アガサ・クリスティーが生んだ名探偵ポアロに扮する『オリエント急行殺人事件』。このたび、“全員名優”で話題の本作の撮影現場の様子とともに、『スター・ウォーズ』新3部作に主演しているデイジー・リドリーの衝撃の胸中が明らかになった。クリスティーを曾祖母にもつアガサ・クリスティー社(ACL)会長兼CEOのジェームズ・プリチャードは、「俳優のみなさんが、口を揃えて言っていたのは“楽しんだ”ということでした」と語る。「デイジー・リドリーは、多くの人が出演している『スター・ウォーズ』の撮影は、実際に現場にいるのは1人か2人。孤独な撮影が多いけど、この作品では、6~8週間の撮影期間、全員が同じ場所にいて、同じシーンに出演できて楽しい!と喜んでいました」と名優たちが顔を揃えた撮影現場の様子と、楽しげに過ごしたデイジーの言葉を伝える。続けて、「作品がアンサンブルなので、集まった役者は皆スターだけれど、飛び抜けた主役がいるのではなく、“全員が主役”という雰囲気がありました。もちろん、撮影は過酷なときもありましたが、金曜日の夜はみんなでゲームをする日と決められていたり、強い絆が築かれたと思います」と語り、名優たちの共演の仲むつまじい裏側も明らかにする。“主役級”の顔ぶれが勢揃いした現場でデイジーが演じたのは、家庭教師のメアリー・デブナム。主演と監督を兼任したケネスは「文献によると、アガサは英国人女性で最初にサーフィンを習ったそうだ。その経験が彼女に冒険精神を与え、デブナムの人柄にも浸透していると考えます。デイジーはそんな役柄を現代に見事に甦らせてくれました」と、メアリーのキャラクターについて語る。また、デイジーも「メアリーは自由奔放な性格で1人旅中の若い女性。映画冒頭で彼女は、ポアロととても素晴らしい遭遇があり、それ以来、2人の関係は順調で、最後まで継続するの」と、ポアロとメアリーの関係を意味深に語っている。これ以上ないほどの名優たちが楽しんで演じていた本作。その豪華すぎる謎解きの旅を、楽しみにしていて。『オリエント急行殺人事件』は12月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月04日アルツハイマーになった元連続殺人犯が、新しい殺人犯の登場により忘れていた過去の殺人の習慣が蘇り、2人の間で激しい死闘が繰り広げられるクライムスリラー『殺人者の記憶法』。韓国を代表する俳優ソル・ギョングとキム・ナムギルが共演する本作から、この度日本版予告編が到着した。公開された予告編は、薄暗い竹林の中に横たわる一人の男、ソル・ギョング演じる元連続殺人犯・ビョンスの独白からスタート。そして、接触事故でビョンスが出くわしたのは、謎の男・テジュ。彼に自分と同じ“何か”を感じ取り、彼も殺人鬼だと確信し警戒するビョンスだが、そんな中テジュは言葉巧みにビョンスの愛娘・ウンヒ(キム・ソリョン)に近づき親しくなってしまう。テジュが殺人犯であると通報しても全く相手にされず、一人でウンヒを守ろうとするビョンスだが、次第に病状が進行。映像では、「記憶が消える」「俺の脳が死んでいく」と妄想と現実の狭間で混乱していく様子も描かれている。『殺人者の記憶法』は2018年1月27日(土)よりシネマート新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年10月31日『ダンケルク』でもいぶし銀の名演を発揮するケネス・ブラナーが主演・監督を務める『オリエント急行殺人事件』。アガサ・クリスティーによるミステリーの名作を、“全く新しい”エンターテインメントに生まれ変わらせた本作から、新たな1分30秒の予告編とポスタービジュアルが公開された。到着した映像の冒頭では、トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で、尊大な富豪ラチェット(ジョニー・デップ)と“正しき者の守護者”と世間から呼ばれているという世界一の名探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)のやりとりが映し出される。ポアロが眼光鋭く見つめかえしたラチェットは、やがて刺殺されてしまう。「乗客全員が容疑者だ」と断言するポアロは、共通点といえば目的地のみ、境遇はさまざまな教授、執事、伯爵、伯爵夫人、秘書、家庭教師、宣教師、未亡人、セールスマン、メイド、医者、公爵夫人、車掌の13名の捜査を開始する。列車の外へ逃げる影や、ポアロに詰め寄る者、拳銃を構える者、暴力を振るう者、泣き叫ぶ者…物語が激しく展開していく様子も見て取れる。殺人事件を描いてはいるものの、画面が煌びやかなのは、65mmフィルムで撮影されたからのみならず、「この列車には、名優たちが必要だった」とのポスターのコピーが示すとおり、“全員名優”だからこそ。クリスティーを曾祖母にもつアガサ・クリスティー社(ACL)会長兼CEOのジェームズ・プリチャードは、本作について「曾祖母は列車が大好きでしたし、実際に彼女はオリエント急行に乗車していろいろな旅に出てたくさんの経験をして、それら全てが彼女の描くストーリーにつながりました。『オリエント急行殺人事件』は、彼女にとって間違いなく“特別な作品”です」と明かしており、これだけの豪華キャストが実現した理由といえる。さらに「ケネスが演じるポアロは、いままでのポアロよりもスタイリッシュで、よりアクティブになっている。そして、これまでのポアロとは違ったアプローチで列車の外でのシーンもある」と、名探偵ポアロ演じるケネスに太鼓判を押し、原作を知っている人に対してもサプライズがあることをほのめかす。そんなポアロを演じたケネスは、全世界で大ヒットした『シンデレラ』でも、誰もが知る物語に新たな解釈を加えて現代に甦らせたことでも知られている。本作でも、監督も兼任しており、「アガサ・クリスティーの作品を描くには、素晴らしい娯楽作というだけでなく、喪失感や、悲しみという心の奥深くに触れることになる。本作でも登場人物は、多くの感情的な秘密を抱えている」とケネスは分析。続けて、感情的な秘密を表現するキャストについて「深い感情を見事に体現できる名優たちとキャラクターを組み合わせることに興奮したし、彼ら全員を描くプロセスにもワクワクした。そして、皆で、積み重ねたストーリーの層をはがし、人間性の層もはがしていったんだ」と名優たちとの共演をふり返っている。到着した映像やビジュアルでも確認できる、ミシェル・ファイファー、ジュディ・デンチ、ペネロペ・クルス、ウィレム・デフォーといったアカデミー賞ノミネート・受賞俳優に、『スター・ウォーズ』シリーズのデイジー・リドリー、『僕のワンダフル・ライフ』のジョシュ・ギャッド、大ヒットミュージカル「ハミルトン」やミュージカルドラマ「SMASH」のレスリー・オドム・Jrといったキャストたち、ケネスとともにプロデューサーを務める巨匠リドリー・スコットや『シャーロック・ホームズ』脚本のサイモン・キンバーグなど、とにかく “豪華すぎる”本作。この冬、“世界一の名探偵”ポアロが豪華列車で、華麗な謎解きの旅へと誘う。『オリエント急行殺人事件』は12月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年10月13日今年、藤原竜也×伊藤英明×入江悠監督でリメイクされ大ヒットを記録した『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のオリジナル作品『殺人の告白』の監督が手がけ、カンヌを大いに沸かせたスタイリッシュ・ヒロインアクション『THE VILLAINESS』が、邦題『悪女/AKUJO』として2018年2月に日本公開されることが決まった。犯罪組織の殺し屋として育てられ、最愛の人を殺された女性スクヒ。国家直属の暗殺者として第2の人生を歩み、愛と裏切りに翻弄されながら最強無敵の“悪女”と化していく――。ヒロインアクション映画の金字塔『ニキータ』に、韓国的な要素“恨(ハン)”のエモーションを投入した物語のなかで、誰も見たことのないエクストリーム・バイオレンスが覚醒する。監督は、スタントマン出身という異色の経歴を持ち、オリジナル作品『殺人の告白』で知られるチョン・ビョンギル。本作では、敵対組織のアジトに単身乗り込んだヒロインが数十人もの敵と死闘を繰り広げるさまを、FPS(First Person Shooting)ゲームやVR映像を思わせる“1人称視点”映像で捉えるなど、斬新で迫力ある映像体験を作り上げた。また、愛する人を殺され、運命に翻弄される最強無敵の暗殺者として、監督の常軌を逸したアクション演出に体を張って応えたのは、女優キム・オクビン。パク・チャヌク監督『渇き』では女ヴァンパイア、チャン・フン監督『高地戦』では“2秒”と呼ばれる凄腕スナイパーを演じて鮮烈な印象を残した彼女が、本作ではテコンドーとハプキドーの黒帯を持つという身体能力の高さを遺憾なく発揮。撮影前に長期にわたる猛特訓を経て、日本刀から自動小銃、ハンドガン、手斧まで多彩な武器を使いこなす戦闘シーンのほぼ全てをノースタントで熱演。これまで見たことがない狂気の最先端アクションを体現した。共演には、『JSA』『トンマッコルへようこそ』で世界的にも知られ、キム・オクビンとは3度目の共演となるシン・ハギュン、TVドラマ「上流社会」などに出演し日本にも熱狂的なファンを持つモデルで俳優のソンジュンなど、豪華キャストが集結する。本作は、第70回カンヌ国際映画祭公式招待作品として、これまで『グエムル‐漢江の怪物‐』や『チェイサー』、現在公開中の『新感染ファイナル・エクスプレス』など、毎年エッジのきいた良質なアクション&ホラームービーが選定されるミッドナイト・スクリーニング部門にて上映され、話題沸騰。「新たなアクション映画の幕開け」(Film)、「今年最もクレイジーな作品」(Indie Wire)、「脳裏に焼き付く冒頭7分のノンストップアクション」(VARIETY)など、各メディアが絶賛を贈った。さらに今年6月に本国・韓国で上映されると、成人指定にも関わらず公開4日間で46万人以上を動員する大ヒットに。またもカンヌから発信され、世界中を興奮の渦に巻き込んだ超過激な最先端アクションが、ついに日本上陸を果たす。『悪女/AKUJO』は2018年2月、角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年09月28日是枝裕和監督が主演に福山雅治を迎え、法廷心理サスペンスに挑んだ『三度目の殺人』。劇中で得体のしれない殺人犯役を怪演し、弁護士役を演じる福山さんのみならず、初タッグとなった是枝監督までも揺さぶった名優・役所広司について、監督からコメントが到着した。本作で、勝ちにこだわる弁護士・重盛(福山さん)が担当した殺人事件の容疑者・三隅を演じる役所さん。1996年公開の大ヒット作『Shall we ダンス?』をはじめ、『眠る男』『シャブ街道』ではその年の主演男優賞を独占し、翌97年の故・今村昌平監督のカンヌパルム・ドール受賞作『うなぎ』、社会現象となった『失楽園』などで日本映画界を代表する実力派として地位を確立。『SAYURI』(’05)や『バベル』(’07)といったハリウッド映画にも立て続けに出演し、10kgの減量を成功させて挑んだ中島哲也監督の『渇き。』(’14)ではシッチェス・カタロニア国際映画祭で日本人初の最優秀男優賞を受賞するなど、世界中でその実力を見せつけている。そんな役所さんは、意外にも是枝監督作品は本作が初出演。接見のたびに供述を変え、まるで別人のような表情を見せる得体のしれない殺人犯・三隅という男を怪演しており、福山さん演じる弁護士・重盛を事件の真相の闇に呑み込んでいく。今回の豪華タッグが実現した経緯について、「役所さんとはなんとなく将来的に作品をやりたいねっていう話はしていたんですけど、去年役所さんから突然年賀状が来たんですよ。手書きで、“そろそろですね”って書いてあって(笑)。だからそろそろなのかなって。やるからには、演出家として相当覚悟がいる役者なので、本当に胸を借りるつもりで今回は入っていただきました」と、撮影現場でのインタビューでふり返っていた是枝監督。また、劇中で殺人についての供述をコロコロと変えていく役所さんの演技については「役所さんを見ていると、本当にやったんだろうなっていう瞬間と、もしかしたらやってないかもしれないっていう瞬間があって、どちらも本当にそう思うんですよね。すごいなと思って、改めて衝撃を受けました」と、福山さん演じる重盛と同様、監督自身もその演技に揺さぶられていたことを明かしている。脚本を執筆しながら撮影を進行していった是枝監督は、役所さんの圧倒的な演技に物語の結末を書き変えようかと何度も悩んだという。果たして、役所さん演じる殺人犯・三隅はなぜ殺したのか?本当に殺したのか?その結末と共に、監督までをも揺さぶる怪演っぷりをスクリーンで目撃してみて。『三度目の殺人』は9月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年09月04日