沙織さん(仮名)は子どもが私立幼稚園を卒園するのを機に、将来の教育資金準備を始めようと考えました。小学校は公立へ進学することになり、私立幼稚園ほど費用がかからなくなるため、その分を積み立てして、大学進学等の費用に備えようと考えたのです。学資保険加入、5歳からでは遅い?「教育資金積み立てなら学資保険」と考えた沙織さんは、さっそく何人かのママ友に、学資保険はどこがいいと思うかたずねてみました。ところが、ママ友のほとんどが、「今からだと加入できないかもしれないよ。」とか、「今から学資保険はもう遅いんじゃない?」などというのです。そんなことは考えてもみなかった沙織さんは驚きました。「夫も子どもも特に持病などはないのに、どうして入れないの?」沙織さんは、ママ友の一人、優子さん(仮名)に、つい詰め寄るように聞いてしまいました。優子さんは困ったように、「これからでも入れる学資保険は、探せばいくつもあると思うけど、」と前置きした上で、「学資保険は必要となる時期が決まっているでしょ?高校進学時とか、大学進学時とかだよね。だから、これから学資保険に入ると、0歳の時から加入している人より短期間で積み立てしないといけなくなるから、保険料が高くなったり、返戻率(※1)が悪くなったり、商品によっては全く加入できなかったりすることもあるのよ。」と話し出しました。これから加入して納得できるかがカギ「例えば、5年で100万円貯めるのと3年で100万円貯めるのだったら、月々の積立額は5年かけて貯める方が少なくてすむし、預金なら利息も普通は5年預けている方がたくさんつくでしょ。それと同じ。」優子さんは続けます。「だから、これから学資保険に入っても、0歳の時から入っている人と比べると、毎月の保険料は高くて支払いは大変なのに、満期になって戻ってくるお金は0歳で加入した人より少なくなってしまうので、せっかく加入しても何か“損”をしたような気持ちになってしまう可能性があるから、みんなはそれを心配して、おすすめしなかったんじゃないかな。」と、とりなしました。「そうだったのね、知らなかったわ。うかつだったのね、私……。」「それに、」と優子さんはさらに続けます。「毎月保険料を支払うたびに、“あ~あ、0歳の時に入っていればよかったな~”、と思ってしまうと、ストレスがたまりそうでしょ?その結果続ける気力がなくなって、途中でやめてしまったりしたら、学資保険の中途解約はほぼ元本割れしてしまうから……。」「せっかくの教育資金がマイナスになってしまうのね。確かにそういうこともあるかも。」がっかりする沙織さんを励ますように、「でも、」と優子さんは続けます。「学資保険には教育費の積み立てだけじゃなく、親(保護者)に何かあった時、その後の保険料支払いは免除され、満期金は確保されるという、保険としての機能(※2)があるから、今からでも学資保険に入る値打ちは十分あると思うよ。」さらに優子さんは、「それに、よく調べれば、これからでもそこそこ納得できる返戻率の学資保険もいくつかあると思うよ。」と、つけ足しました。「えっ、本当?」沙織さんの顔がぱっと明るくなります。優子さんはうなずきながら続けます。「確かに学資保険のなかには、5、6歳で加入すると、支払った保険料総額と、満期までに受け取れる返戻金総額がほとんど変わらない、つまり返戻率がほぼ100%に近いものもあるけれど、5歳の時に加入して、返戻率が105%ぐらいになる学資保険ならいくつかあったと思うよ(※3)。そりゃあもちろん、その学資保険に、0歳の時から加入するのと比べてしまうと見劣りはするけれど、105%ぐらいあれば定期預金に比べればだいぶいい(※3)し、いずれにしても何らかの方法で教育資金準備をはじめないといけないことを考えると、納得できる範囲の返戻率のような気がしない?」これからでも返戻率は上げられる?「なるほどね、確かにどっちにしても教育資金の準備は始めないといけないわね。それで、その学資保険はどこのだったか教えてくれる?」沙織さんは勢い込んでたずねます。「そこまでは覚えていないけど、インターネットで複数の学資保険を比較できるサイトがあるから、そこで調べればすぐわかると思うよ。沙織さんの場合は、0歳で加入した時の返戻率と、5歳で加入した時の返戻率とをシミュレーションで比較してみて、これなら今から加入しても納得できる、と思える学資保険を探してみればいいんじゃないかな。納得できれば、解約しないで続けられるんじゃない?」「確かにそうね!一度探してみることにするわ!」沙織さんの声ははずんでいます。優子さんもにっこりしてさらに続けました。「実は、これからでも返戻率をあげる方法はあるのよ。0歳の時に加入した場合の返戻率と同じにすることは無理かもしれないけど、保険料の支払方法を年払いにしたり、高校進学時等のお祝い金を受け取らずに据え置いたりすれば、返戻率は上げられるよ。ほかにも、保険料を払い込む期間を一時払い、全期前納払いや短期払い(※4)にする方法などもあるし、納得できそうな学資保険がみつかったら、一度、複数の保険を比較できる保険ショップで相談してみるのもいいと思うよ。返戻率のことだけじゃなくて、例えば、お祝い金の受け取り時期は商品によって微妙に違ったりするけれど、どれが自分にあった商品なのかなどのアドバイスをしてくれると思う。ほかに、もしクレジットカードで支払いができれば、カードによってはポイントがつく場合もあるわよ。」「なるほど!!」※1 返戻率とは、受け取れる満期金・お祝い金の総額を、支払った保険料総額で割ったもの。返戻率が高いほど、支払った保険料と比べてより多くの満期金、お祝い金が受け取れる。なお、返戻率100%未満はいわゆる元本割れの状態。※2 保険料支払免除が特則になっている学資保険もあります。※3 2015年7月7日現在。※4 短期払いとは、保険期間よりも短い期間で保険料を払い終えることをいいます。払込期間が短いほど保険料の払込総額は少なくなりますが、毎回支払う保険料は高くなります。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年08月24日年長児の子を持つママは、年が明けると卒園の準備に取りかかることでしょう。それと並行して、小学校の入学準備も行っているはず。小学校入学時、ママが感じる不安要素の1つとして挙げられるのは、子どもの勉強についてです。「うちの子、勉強が嫌いで…」「ほかの子についていけないんじゃないかしら?」と、いろいろな不安を感じるママは少なくありません。入学してから後悔することのないように、今のうちからできるだけ準備しておきましょう。今回は、今からできる入学準備法についてピックアップしてみました! ■小学校に入学してから「勉強しなさい」では遅いかも? 幼稚園、保育園時代は毎日遊ばせてばかりだったのに、入学と同時に「勉強しないとダメよ」では、子どもは「なぜ?」と思ってしまいます。小学校に入学してからいきなりガラリとライフスタイルを変えてしまうと、子どもが戸惑ったり不満に感じたりする原因になるもの。できれば年長児の頃から子どもに「勉強する」「机に向かう」という習慣を持たせておくことが大切です。■毎日10分でもOK! 机に向かって学習するクセを付けるとはいえ、今の段階で日に30分以上も勉強する必要はありません。最初は5分、10分でOK! 子どもの「勉強した」という達成感を褒めてあげること、そして、机に向かって学習するクセを付けることが重要なポイントになります。既に学習机を購入しているなら、学習机を使用して勉強させるクセをつけてあげると、なおよいでしょう。■勉強の習慣をつけるには、子どもにとって興味のあることからスタートして勉強の習慣をつけるには、まずは子どもが関心を持っていることの学習から始めることがおすすめです。ひらがなに興味があるなら、ひらがなの書き順を勉強したり、形をキレイに書けるように練習させたりしてみましょう。数字に関心を持っている子なら、足し算、引き算など、小学校に入学してすぐに行う基礎的な部分の学習に取り組みましょう。取り組むうちに子どもも少しずつコツをつかみ、理解できた時の達成感を覚えるようになるはず。それが子どもの「勉強は楽しい」というイメージをつくるきっかけになります。■勉強=楽しいというイメージを植え付けることが大切さきほども言いましたが、今の段階からバリバリ勉強をさせる必要はありません。子どもにとって勉強は楽しいもの、わかることは嬉しいことというイメージを植え付けられるかどうかが、入学してからの勉強の取り組み方に大きく左右してくるでしょう。勉強嫌いにさせるか、自分から進んで勉強をする子にさせるかは、親の最初の取り組み方によって変わってきます。入学してから後悔しないように、今から少しずつ、学習面の入学準備も始めていきましょう。
2014年12月31日ニュージーランド準備銀行(中央銀行)は11日、政策金利を3.5%に据え置きました。ただし、今後の政策金ニュージーランド準備銀行利の引き上げが示唆されたことから、ニュージーランド・ドルは対ドルで大きく上昇し、対円でも上昇する展開となりました。同準備銀行は、今年3月以降4会合連続で政策金利を合計1%引き上げましたが、ニュージーランド経済に成長鈍化の兆しがあるとして、7月を最後に政策金利の引き上げを休止し、様子見姿勢を続けていました。今回の声明で同準備銀行のウィーラー総裁は、経済が力強く拡大しており、向こう2年において拡大基調が続くとの見方を示しました。また、足元のインフレ率が低水準であることなどから急ぐわけではないものの、今後、政策金利の一段の引き上げが必要になると述べ、利上げの再開時期として、2015年後半の可能性を示唆しました。ニュージーランドでは、主な輸出品である乳製品の価格が今年2月以降軟調な推移となっていますが、移民の増加やクライストチャーチ地震の復興需要などを背景に建設投資や個人消費が増加するなど、堅調な景気回復が続いています。同準備銀行は、景気情勢とインフレ水準を注視しながら、当面は政策金利を据え置くと見られるものの、インフレ率の上昇圧力が高まるようであれば、金利引き上げ時期の前倒しの可能性も考えられ、今後の金融政策の行方が注目されます。ニュージーランドは、主要先進国のなかで景気が比較的堅調なうえ、金利水準が高いことに加え今回の会合において利上げの方向性が示されたことから、ニュージーランド・ドルへの注目が再び高まると考えられます。(※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)(2014年12月11日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2014年12月11日教育資金づくりによく利用される学資保険。お子さまの進学年齢に合わせて保険金が受けとれるので、確実に資金を用意されたい方や貯金が苦手な方に人気の高いものです。でも、学資保険には3つのタイプがあり、どれを選ぶかで得られる保障や貯蓄性が変わったり、入学金を納める時期に資金を確保できなくなることがあります。お子さまの学資保険はどのタイプなのか、1度チェックしてみませんか。学資保険についてのおさらい学資保険(子供保険)は、子どもの入学や進学に合わせて祝金(生存給付金)や満期保険金が受け取れる保険です。一般的には、親等の契約者が死亡した場合にその後の保険料払込が免除されます。親に万一のことがあっても教育費を確実に準備できるのは、預金等にはない学資保険ならではの特長です。お子さまの学資保険はどちらのタイプ?学資保険には大きく分けると次の3つのタイプがあります。保障重視タイプ 積立機能 + 保険料払込免除機能 + 育英年金・医療保障等貯蓄重視タイプ 積立機能 + 保険料払込免除機能預貯金類似タイプ 積立機能のみ(契約者に万一のことがあったときの保険料免除機能なし)子どもの医療保障や、契約者である親に万一のことがあった場合に育英年金が受けられる等、積立機能と保険料払込免除機能以外にさまざまな保障がついているのが「保障重視タイプ」です。貯蓄重視タイプ、預貯金類似タイプよりも保障が手厚い分だけ保険料は高めになります。子どもの医療保障をしっかり備えたい場合や親の死亡保障が少ないと感じている場合は保障重視タイプが適しています。しかし、教育資金を貯めるためだけに加入する際は、「貯蓄重視タイプ」や「預貯金類似タイプ」の方が効率よく貯められます。保障重視タイプの中には、保険料払込総額よりも満期保険金等の受取総額が少ないものがあるからです。私のお客さまが加入していた学資保険では、医療保障が付いていたことで、18年間の保険料と18歳で受け取った満期保険金が10万円近く違っていたものがありました。気になる場合は、保険料の総額と受取金の総額を比べてみるといいですね。「預貯金類似タイプ」は保険料払込免除機能が備わっていないので、他の2つのタイプに比べて保険料は安めです。しかし契約者であるパパに万一のことがあった場合は、ママ等が代わりに保険料を払い込むことになります。ママが働いていなかったり、収入面で不安があるなら、預貯金類似タイプは避けるべきでしょう。祝金や満期保険金は「何歳の何月」に受け取れますか?もう1つ学資保険でチェックすべきは、入学金の支払いに間に合うプランニングになっているかです。所定の年齢になると祝金や満期保険金を受けとれますが、そのタイミングは保険会社により異なります。その年齢になった契約応当日に支給されるものもあれば、該当年齢になる年度の11月や12月等決まった月に支給されるものもあります。私立大学のAO入試等、18歳になる年度の秋頃から入学金等を納めるケースもあります。推薦入学等も視野に入れて学費を準備しておきたいご家庭は、17歳満期の学資保険にしておくとよいでしょう。すでにお子さまが大きくなられて、学資保険が見直せない。そんなときは学資保険の担当者に相談してみましょう。契約者貸付等を利用することで、乗り切れる場合もありますよ。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2014年01月23日