一般財団法人松本市芸術文化振興財団主催、『テンペスト』が2023年7月にまつもと市民芸術館 トップガーデン特設会場にて上演されます。この度出演者オーディションの開催が決定しました。エントリー期間は2022年12月7日(水)〜2022年12月23日(金)です。まつもと市民芸術館 2023年、まつもと市民芸術館では新作公演として、六畳一間の密室劇から広大な空間を生かした野外劇まで、溢れるユーモアとロケーションを活かした作品創作で注目を集める演出家・益山貴司を迎え、劇場の屋上庭園を舞台にシェイクスピア晩年の傑作「テンペスト」を上演します。主演のプロスペロー役には、長野県出身で舞台をはじめドラマ、映画と幅広く活躍する実力派俳優の羽場裕一が決定。巨大なスライディングウォールを開放し、半野外状態となったスタジオに客席を仮設。衣裳にひびのこづえ、振付に黒田育世と国内外で活躍するアーティストが、夕暮れから日没、そして夜景へと移りゆく松本の街を背景に「島」として浮かび上がる屋上庭園をスペクタクルな演劇空間に変身させます。つきましては、本作品に出演する俳優を募集します。奮ってご応募ください。オープンスタジオ(客席側)から臨むトップガーデン(アクティングエリア)トップガーデン側よりまつもと市民芸術館 新作野外公演「テンペスト」■公演概要公演名:『テンペスト』作:W.シェイクスピア演出:益山貴司衣裳:ひびのこづえ振付:黒田育世出演:羽場裕一 ほか日程:2023年7月21日(金)~23日(日)(予定/全て日没頃からの上演)会場:まつもと市民芸術館 トップガーデン特設会場演出家プロフィール、コメント益山貴司(ますやま・たかし)[演出]劇作家・演出家・俳優。1982年、大阪森町生まれ。お化けと女の子に怯える幼少期を過ごした後、20世紀の終わり頃に演劇活動を開始。2006年に劇団子供鉅人を旗揚げ、2022年の解散まで作・演出・代表を務め、会話劇から音楽劇と幅広い作品を発表。現在は東京を拠点に舞台や映像など、多ジャンルに渡って活動中。シェイクスピア作品は100人の出演者による「マクベス」(本多劇場)、同じく100人による野外劇「夏の夜の夢」があり、「テンペスト」で3作品目となる。【コメント】まつもと市民芸術館の屋上庭園を一目見て、「ああ、ここは魔法の島だ!」と思えた時に、「テンペスト」の上演が決まったのでした。長い間波で洗われた石のような、柔らかい曲線を描く庭園を、松本の街の明かりが夜光虫のように取り囲む…シルエットとなった鳥たちがあがたの森へと帰っていく…。シェイクスピアでなくとも、マジックアワーの屋上庭園に立てば、誰だって詩人になれる。そんな素晴らしいロケーションで野外劇が上演できるなんて! しかも、私の大好きなこづえさんに育世さん、遠くから憧れていた羽場さんと言う「魔法使い」たちが集結してくれるこの幸せ! この幾年か、辛いことが多かった世の中だったけれど、主人公、プロスペローが我が身を破滅させた者どもを赦したように、この作品で世界を赦し、新しい時代の幕開けを寿ぎたいと思うのです。私にとっても、劇団を解散し、二年ぶりの舞台演出。新しい演劇人生を、沙翁最後の作品「テンペスト」で華々しく、祝祭に満ち満ちた舞台でスタートさせたいと考えています! ファンタジーとマジカルに溢れた、「松本の魔法の夜」、ご期待ください!出演者プロフィール、コメント羽場裕一(はば・ゆういち)[プロスペロー役]1961年長野県生まれ。1982年、野田秀樹主宰の「劇団夢の遊眠社」出身。ドラマ『ぽっかぽか』シリーズ(94~96年・TBS)が話題を呼び、現在はその確かな演技力でテレビ、映画、舞台と幅広く活躍。近年の主な出演作に、テレビドラマ『東京地検の男』(EX)、『イチケイのカラス』(CX)、『必殺仕事人』(EX)、「大富豪同心2」(NHK)、舞台『No.9 -不滅の旋律-』(白井晃演出)、ミュージカル『恋のすべて』(鈴木聡作・演出)、『喜劇 老後の資金がありません』(マギー演出) 、『きっとこれもリハーサル』(土田英生演出)など。【コメント】40数年前、高校生の僕は付き合っていた彼女と松本のケンタッキーフライドチキンにいました。僕は伊那市出身。彼女は中学校の同級生。そんな僕らがなぜ松本に行ったのかは覚えていないんです。覚えているのは、白いプラスチック製のバスケットに入ったフライドチキンとポテトフライ。当時の僕は成績も悪く、これからの進路、彼女との事、不安だらけの高校生でした。今回のお話をいただき、嬉しさと同時にあの頃の夢か幻か、希望も不安もごちゃまぜな、はっきりしない感じを思い出しています。シェイクスピアのテンペスト。魔法を使い、人を幻惑し復讐を果たそうとしますが、最後はすべてを許し幸せになるというお話。この松本の地で作り上げていく中で、僕自身が魔法にかかり、あの頃の自分に会えるんじゃないか、大丈夫、君はとりあえず何とかやってるよと、言えるんじゃないかと思っています。作品「テンペスト」についてシェイクスピアが単独で執筆した最後の戯曲『テンペスト』。「歴史劇」、「喜劇」、「悲劇」を経て、シェイクスピアが最後に辿り着いたのは、まるで嵐のあとの凪のような透明感漂う「ロマンス劇」と呼ばれる劇世界でした。それらの作品には、運命や大自然の猛威によって引き裂かれた者の再会、憎しみ合った者たちが時の流れによって和解に至る、いわば人間礼賛、人間肯定に満ちたシェイクスピアのメッセージが込められています。<あらすじ>前ミラノ大公であるプロスペローは、弟アントーニオとナポリ王アロンゾーに大公の座を奪われ、娘ミランダとともに海に流された。やがて漂着した孤島で魔術の修練を積み、空気の精エアリエル、醜い怪物キャリバンを従えて暮らしている。ある日、アントーニオらが乗った船が近くを航行することを知ったプロスペローは、魔術で嵐を起こし、船を難破させて復讐をしかける…。<主な登場人物>・プロスペロー ミラノ公国の正当な君主・アントーニオ その弟、ミラノ大公の地位の簒奪者・ミランダ プロスペローの娘・エアリエル 空気の精・キャリバン 野蛮で異形の奴隷・アンソロゾー ナポリ王・セバスチャン その弟・ファーディナンド ナポリ王の息子・ゴンザーロー 忠実な老顧問官オーディション概要<エントリー受付期間 2022年12月7日(水)〜2022年12月23日(金)【23:59必着】>◎応募条件・男性(本オーディションでは、アントーニオ、キャリバン、アロンゾー、セバスチャン、ファーディナンド、ゴンザーロー等の選考を行う予定です)。※今後、別日程で女性俳優を対象とした「ミランダ」役のオーディションを行う予定です。詳細は後日まつもと市民芸術館HPにてお知らせ致します。・2023年4月1日時点で18歳以上の方。・2023年1月の二次選考に参加できること。・稽古~本番期間に責任をもって参加できること。・国籍不問(ただし、相応の日本語でのコミュニケーション能力を必要とする)。・演劇、ダンス等、舞台芸術の経験者(演出家に指示される内容を記憶し実践する身体能力を有すること)。※劇団、事務所等のご所属がある場合は、応募の了承を予めご確認ください。◎待遇謝礼あり(出演料/長野県外在住の方には別途宿泊交通を提供)※本オーディションの参加に関しての謝礼や交通費の支給はありません。◎選考方法1.一次選考【書類審査】以下の応募方法にもとづき、2022年12月7日(水)~23日(金)の期間にエントリーシートをご送付ください。一次選考通過の場合は二次選考についての情報を12月27日(火)までにいただいたメールアドレスにご連絡いたします。2.二次選考【実技審査】日程:2023年1月8日(日)~9日(月・祝)〔時間未定・詳細は連絡します〕会場:まつもと市民芸術館オープンスタジオ(〒390-0815 長野県松本市深志3-10-1)◎応募方法以下の必要事項をエントリーフォームに記入してください。(メールでの応募不可)1.氏名(ふりがな)2.氏名のローマ字、アルファベット表記3.生年月日と年齢4.住所(郵便番号を明記のこと)5.日中連絡のつく電話番号6.所属7.身長8.メールアドレス9.応募者の写真2種(①顔写真(正面からのもの)②全身写真)*3ヶ月以内のもの10.舞台経験・経歴11.特技12.志望動機(200字程度)※1~2は、芸名の場合、本名も併せてご記入ください。※選考結果は二次選考に進まれる方にのみ、メールでご連絡いたします。オーディション係からのメール( tempest23.mpac@gmail.com )が受信できるメールアドレスを必ずお書きください。◎エントリー登録フォームに入力してください。※Googleアカウントからのログインが必要です。オーディション詳細/エントリーフォーム→ ◎連絡先 tempest23.mpac@gmail.com からご連絡します。(メールが届くように受信設定してください)※お送りいただきました個人情報は、オーディションの選考のほか、本事業に関連する連絡のため利用することがあります。◎稽古スケジュール(予定)稽古:2023年6月20日~7月20日会場:まつもと市民芸術館オープンスタジオ(予定)※詳細なスケジュール、条件は合格者の方に追ってご連絡、調整いたします。◎出演者募集についてのお問い合わせ先〒390-0815長野県松本市深志3丁目10番1号まつもと市民芸術館「テンペスト」オーディション係TEL:0263-33-3800FAX:0263-33-3830E–mail: tempest23.mpac@gmail.com 主催:一般財団法人松本市芸術文化振興財団企画制作:まつもと市民芸術館 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年12月14日京都公演から2年ーー草なぎ剛(46)が、主演舞台『家族のはなしPART1 2021』(5月14日〜30日KAAT神奈川芸術劇場にて上演)で、再び犬役に挑む!小西真奈美(42)、羽場裕一(60)扮する夫婦の愛犬“ハッピー”を演じる草なぎは、大好きなおもちゃを追いかけて遊んだり、「留守番」が嫌で靴を隠してイタズラしたり、テンションが上がってクッションの中身をぶちまけちゃったり、落ち込む飼い主にそっと寄り添ったり……舞台を走り回って無邪気な犬になりきる。’19年の初演では、愛犬のクルミちゃんを参考に役作りしていると語っていた草なぎ。今ではクルミちゃんの息子のレオンくんも家族となり、犬の演技にもより磨きがかかったみたい!?また、台本がないシーンでは、小島よしお(40)の「そんなの関係ねぇ!」を披露し、共演者も会場も爆笑。毎回、どんなアドリブを見せてくれるのかも観劇の楽しみのひとつとなりそう。「女性自身」2021年6月1日号 掲載
2021年05月22日俳優の草なぎ剛が13日、KAAT神奈川芸術劇場で行われた主演舞台『家族のはなし』の公開舞台稽古に、小西真奈美、畠中洋、小林きな子、羽場裕一とともに参加した。同舞台は、草なぎが犬を演じる「第1話わからない言葉」と、草なぎと小西真奈美が夫婦を演じる「第2話笑って忘れて」の2本立て。2019年5月に京都劇場で初演され、昨年4月~5月に東京公演が予定されていたが、コロナ禍の影響で公演中止となった。そして今年、KAAT神奈川芸術劇場にて5月14日~30日に上演される。今回、羽場が新たに加わった。この日の公開舞台稽古で、約2年ぶりとなる犬の演技を披露した草なぎ。演じているのは、小西と羽場が扮する夫婦に飼われている犬・ハッピーで、靴をソファの下に隠したり、投げられたボールに飛びついたり、犬になりきって表現した。夫婦が大ゲンカをすると、人間の言葉は理解できないものの、なんとか仲直りさせようと必死に。コミカルでありながら心温まる演技を見せた。また、「台本がない」というシーンでは、小島よしおのギャグ「そんなの関係ねぇ!」の動きを見せたり、自由すぎる草なぎに小西と羽場が思わず笑ってしまう場面も。そして、「これで合ってるのかな?」「明日はちゃんと埋めます」と、ハッピーではなく草なぎ自身の本音と思われる言葉が飛び出すと、撮影をしているカメラマンたちからも笑いが起こった。
2021年05月13日2019年5月に京都劇場で上演された草なぎ剛主演舞台『家族のはなし』が、今年5月14日~30日にKAAT神奈川芸術劇場で上演されることが2日、明らかになった。『家族のはなし』は、草なぎが犬を演じてコミカルな中にあたたかみのある演技が話題となった「第1話わからない言葉」と、草なぎと小西真奈美が夫婦役を演じ、切なくも優しい余韻が残る作品と話題になった「第2話笑って忘れて」の2本立て。昨年4月~5月に東京公演が予定されていたが、コロナ禍の影響でやむなく公演中止となり、そして今年、KAAT神奈川芸術劇場にて上演が決定した。『青天を衝け』の徳川慶喜役、『ミッドナイトスワン』日本アカデミー賞最優秀主演男優賞受賞と、いま乗りに乗っている俳優・草なぎ剛が、自然体で優しい心あたたまる演技を生の舞台で届ける。また、小西をはじめ、実力派の共演者たちとのチームワークも見どころ。そして今作からは新たに羽場裕一が加わり、さらにブラッシュアップされた『家族のはなし』に成長している。
2021年04月02日小宮有紗・加藤玲奈(AKB48)がW主演を務める『体育教師たちの憂鬱』。顔合わせから1週間が経った稽古場を訪ねると、作・演出を手がける金沢知樹とキャスト一同が緻密な立ち稽古を重ねていた。【チケット情報はこちら】本作は、金沢の主宰する劇団K助が2018年に初演した“密室サスペンスコメディ”。スポーツ強豪校として全国に知られる女子高で見つかった一冊の交換日記には、生徒と教師の秘められた恋のやり取りが記されていた。体育部長から禁断の仲を問い質されると、6組の部活キャプテンと顧問らの隠された過去や事件が次々と明らかになって──。キャストは他に赤澤遼太郎、佐藤江梨子、羽場裕一らが名を連ねている。取材日は冒頭から各シーンの精度を上げる作業が繰り返された。金沢がよく口にしていたのは「言葉を“立体”にして」──。含みを持たせ強調すべきセリフを役者が漫然と発した場合には流れを遮って呼びかけ、演出意図を説明する。バラエティ番組の構成作家らしく、芸人のキャストには「会話になっておらず、ピンネタ見ているみたい」とバッサリ。しかしいずれも次から改善され、ぐっと魅力あるシーンに変化するのだ。小宮に求められたのは、台本上セリフに起こされていない“オフ芝居”。剣道部顧問(みなみかわ)に遠慮して本音を言い出せない場面で、金沢から「必然性が足りない」と言われると、すぐ顧問の視界に入らないよう立ち位置を変更し、表情をつくって乗り越える。ゴシップ好きの卓球部キャプテンを演じる加藤には、日常的な動作が「ポージングをキメてるように見えちゃう」という指摘が。一考したあと、やり直しの際には等身大の高校生らしいナチュラルな演技で応戦してみせた。赤澤が扮する卓球部顧問は、この女子高に来たばかり。キャラクターの濃い周囲の教師に圧倒される日和見主義な一面を、泳ぐ視線や小さな声色で表した。佐藤の「入室時の挨拶が“おはようございます”一辺倒だと芸能界みたい」という提案に対しては、カンパニー全員でアイディアを出し合うひと幕も。夢の遊眠社出身で舞台・映像ともに数多くの経験を持つ羽場は、芝居の引き出しが非常に豊富で「観ていて楽しい」「何パターンか拝見したい」と金沢から頼りにされるほど。交換日記の持ち主に激高する一方でスポーツ名門校の醜聞にうなだれる体育部長役を、緩急自在の迫力ある演技で立ち上げた。公演は一部公演中止、4月18日(土)〜19日(日)は東京・シアタートラムにて上演予定。最新情報は公式HPをご確認ください。取材・文:岡山朋代
2020年04月03日映画『スリー・ビルボード』の脚本・監督としても注目される、マーティン・マクドナーの最新舞台『ハングマン』がついに日本上陸。『ウィー・トーマス』(2003、2006年)など過去4度マクドナー作品を手がけてきた長塚圭史が演出を、小川絵梨子が翻訳を手がける。5月12日・13日の埼玉公演を経て、5月16日、東京・世田谷パブリックシアターにて東京公演が開幕した。【チケット情報はこちら】物語は1963年のイングランドにある刑務所から始まる。殺人犯のヘネシーのもとへとやって来た、“ハングマン=絞首刑執行人”であるハリー。しかし冤罪を主張するヘネシーに、「せめてピアポイントを呼べ!」とライバル視しているハングマンの名前を挙げられたハリーは、逆上し強引に刑を執行してしまう。そして死刑制度が廃止となった2年後。ハリーが営むパブに、ムーニーというどこか怪しげな男がやって来て…。マクドナーらしい、乾いた笑いと驚くほどの残酷さが同居した本作。物語の主な舞台となるハリーのパブは、そんな空気に満ち満ちている。ハリーはハングマン時代のプライドを大いに引きずり、常連客は常に酒に溺れ、その中には警部の姿まで。そんな彼らにとっての怠惰な日常は、ムーニーという男の出現により崩れ去る。しかもそれが暴力的な恐怖ではなく、ただじんわりと、しかしはっきりと不気味であるということが、とにかく恐ろしい。この舞台のカギを握るムーニー役だが、今回演じた大東駿介は、これまでのベストアクトと言える出来栄え。一見するとただの好青年だが、ちょっとした言葉のトーン、目線、流暢な話しぶりなどに、裏の顔が見え隠れする。また田中哲司演じる傲慢で不器用なハリー、初舞台の富田望生演じる内気な“周囲いわく暗い”ハリーの娘、シャーリーも強い印象を残す。ほかにもキャスト陣には演劇界の個性派がこれでもかとズラリ。一分の隙もない劇空間を生み出している。開幕直前にはマスコミ向けの囲み取材が行われ、田中、秋山菜津子、大東、富田、羽場裕一、長塚が登場。長塚は作品について、「マクドナーの戯曲の中でも一番激しい、毒々しい作品」と表現。見どころを聞かれた田中は、「あるんですよ、すごいのが…」と言葉を濁す。「予測不能な、すさまじい展開をしていくので、見どころを言っちゃうともったいない」と続ける長塚の顔には、はっきりとした自信が伺えた。長塚の言葉通り、まさに“すさまじい展開”を見せていく本作。観る者のモラルが試される2時間45分だ。東京公演は5月27日(日)まで。その後、愛知、京都、福岡を周る。取材・文:野上瑠美子
2018年05月17日12月15日(金)、来年平成30年1月5日(金)からスタートする放送が始まるNHK大阪放送局制作のドラマ10「女子的生活」第1回のマスコミ向け試写会が行われ、主演の志尊淳をはじめ玉井詩織(ももいろクローバーZ)、玄理、羽場裕一が出席した。この日、試写会の後には会見も行われ、開催場所である神戸市KIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)にてドラマの撮影中だったキャスト陣も登場。トランスジェンダーのヒロイン・みき役を、ハッとするような美しさで演じる志尊さん、みきと同じファストファッション会社で働く同僚・かおり役の玉井さん、みき、かおりと仲のよいアジアン系女子の先輩・仲村さん役の玄理さん、そしてイタリア風ファッションでキメた、みきたちの上司・板倉役の羽場さんが、それぞれの役どころなどを語った。本作は坂木司による同名小説をドラマ化。トランスジェンダーのヒロインに挑んだ志尊さんは「最初にこの作品を読んで、みきが1人の女性として、どんな逆風が吹いても必死に生きていく姿にすごく感動しまして、1人の女性としてみきを演じてみたいと思いました」とふり返ってコメント。「すごくセンセーショナルな作品になっていると思いますけれども、女性の方はみきと共感する部分が必ず出てくると思いますし、この番組の持つメッセージが1つでも多くの方に伝わればなと思います」と、視聴者の反応に期待を寄せている。また、玉井さんからは「私が演じたかおりという役はみきちゃんのことを女性の面でも、1人の同僚としてもすごく慕っています。かおりの見どころは見た目は男ウケを狙っている感じの中で発する、ぽつりと言う“毒”や、みきとの合コンでの連携プレーです。女性の人はクスリと笑ってしまうと思います」と期待が高まるコメント。さらに「以前からLGBTを描いた作品に関わりたいと考えていた」という玄理さんは、「今回出演できてとてもうれしい」と語る。「主人公のみきは体は男性だけど、心はレズビアンという、まだ世間ではなじみのないLGBTの種類だと思うので、そういうことを多くの方に知っていただきたいです」と意気込んでいる。そして、羽場さんからは「1話目はおとなしいですが、これが2・3・4話になると、びっくりするぐらい、人間の真の心の冷たさみたいなものが出てきます」と意味深なコメントが。「この問題はデリケートだからこそ、オブラートに包まないほうがいいと思っています。ちょっと冒険しているドラマだと感じています」と、かつてないドラマの誕生をアピールした。ドラマ10「女子的生活」は2018年1月5日(金)より毎週金曜日22時~総合テレビにて放送(全4回)。(text:cinemacafe.net)
2017年12月16日志尊淳がトランスジェンダー“女子”を演じるNHKのドラマ10「女子的生活」。このほど、志尊さん演じるトランスジェンダー女子のヒロイン・みきのメインビジュアルが公開された。本作は、坂木司・原作の痛快ガールズストーリーをドラマ化。2017年ブレイク男子の1人、志尊さんがNHKドラマ初主演を務める。“かわいい女子的な生活”に憧れ、田舎から都会に出てきたヒロイン・みき(志尊さん)は、ファッション通販会社に働くOL。でも、ひとつ大きな秘密が。それは、みきがトランスジェンダーであるということ。そんなみきのもとに、ある日、同級生だった後藤(町田啓太)という男が転がりこんできた。みきの姿に戸惑う後藤だが、2人はひょんなことから共同生活をおくることに――。■志尊淳「女性として生きるということに徹した」志尊さんは本作でトランスジェンダー女子を演じるにあたり、「まずは女性になるということをしっかりと意識し、外見の面では表情の作り方、所作、歩き方、体型の維持、肌のケアも入念に行い、女性として生きるということに徹しました」と明かす。それは「男性として無自覚に生きてきたこれまでの自分にとっては想像以上に困難な作業」だったそうで、「その過程は、内に秘めている女性性を探すという作業でもあり、自分とは何か他者とは何かを考えるまでに至りました。いままでアタマでしか分かろうとしていなかったことが、実感として分かったことは大きかったです」と、その役作りを激白。そして、「好きなものを好きと言う。なりたい自分になる。違いを認め合う。いまを大切に生きる。誰でも人を愛する気持ちは同じく尊く、他者を想うことによって人は成長出来る。この作品に込められたメッセージを『みき』の生き様を通して、伝えることができればと思っています」と決意を新たにコメント。■原作者も志尊淳を絶賛!トランスジェンダー指導のバックアップもまた、原作者の坂本氏は、「もともと顔立ちの良い方だとは思っていましたが、志尊さんがきちんとメイクされた姿を見たら本当にびっくりしました。主人公の『みき』そのもの」と大絶賛。「けれど、さらにびっくりしたのは、彼が動いているところを拝見してからです。立ち居振る舞いにさりげない仕草。声の出し方。そのひとつひとつが女性のカリカチュアではなく、きちんと現実的な『女の子』でした」と言う。「それを支えているのはトランスジェンダー指導の西原さつきさんと、素晴らしいスタイリストさんやメイクさん方です。男性の考える『女の子っぽさ』ではなく、すらりとしたスタイルの志尊さんに似合うよう考えられた、リアルなスタイリング。作者の想像を超えた、素晴らしい『みき』でした」とも語り、志尊さんの真摯な役作りや、「さつきぽん」の相性で知られる実際のトランジェンダー女子・西原さんらのバックアップにも称賛を贈っている。なお、合わせて、志尊さん演じるヒロイン・みきや、玉井詩織演じるかおりが働くファストファッション会社「Passeggio(パッセジオ)」の上司・板倉役に羽場裕一が決定。イタリアンテイストのファッションでキメたダンディな板倉にも注目していて。ドラマ10「女子的生活」は2018年1月5日(金)より毎週金曜日22時~総合テレビにて放送(全4回)。(text:cinemacafe.net)
2017年12月08日大阪生まれで同志社大学文学部に在学中、9月に20歳になったばかりの観世流能楽師・大槻裕一。文字を書くより先に謡(うたい)を謡っていて、初舞台は2歳。中学3年生の時にシテ方観世流能楽師で人間国宝の大槻文蔵の芸養子となり、グングン成長して、今や若手の注目株だ。師父・文蔵と「大槻文蔵裕一の会」を主催し、2014年には移動式能舞台を大阪城の本丸に設置、天守閣をバックに薪能も企画した。15年に続き、今年も10月7日(土)~9日(月・祝)に二十六世観世宗家の当代・観世清和や狂言師・野村萬斎らを迎えて開催。能の未来を切り拓き、広く一般に親しんでもらえるよう果敢に挑戦する若き能楽師が、大槻能楽堂でまた新たなイベントをスタートさせる。それが『能×アート奇跡のセッションシリーズVOL.1BORDERLESS』。第1回目のゲストには、元宝塚歌劇団宙組初代トップスター・姿月あさとを迎える。ふたりの思いを聞いた。「BORDERLESS」チケット情報「2歳からずっと能だけをやってきて、ほかの分野の方や自分とは違う一芸を極めている方とセッションしてみたいと思っていたんです。能楽堂のステキな空間を生かしながら、芸の世界で生きる辛いことや楽しいことのお話ができればと。お客様にも知っていただき、またこの企画によって、自分が新たに能を再確認することの意味も大きいと思っています」と裕一。彼は、母親がファンだった姿月の宝塚現役時代のDVD『ミーアンドマイガール』を見て「その時のかっこ良かった姿月さんの姿が忘れられなくて。ダメもとでオファーしました。1回目から大きな挑戦です」。その姿月は今年、宝塚で初舞台を踏んでから30周年。様々なコンサートやイベントを自らプロデュースし、開催している。「その一環としても、こういう形のイベントが出来るのはうれしいですね。これまで、お三味線の方とのコラボはありますけれど、お能や狂言、歌舞伎の方たちといった古典芸能の方とは初めて。退団してから17年。誰と出会うか、どんな仕事と出会うかは運だと思うので、すごく楽しみです」。今回、姿月はソロで歌も歌い、裕一は能のダイジェスト版ともいえる舞囃子を舞う予定。さらにふたりのセッションやトークショーも企画されている。「日本人として、知らないことがいっぱいある」という姿月は、お能はまったくの初心者だ。「自分も含めて、これまでお能を知らなかった方に知っていただくきっかけになれば」。裕一は「“極める”という思いを持って進んでいる人は、全然違う分野でも一緒、きっと繋がる部分があると思います。今後も続けていきたいですね」。能楽堂から発信する、若き能楽師の挑戦を応援したい。公演は、11月26日(日)大阪・大槻能楽堂にて開催。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2017年11月08日特別展「世界が妙だ! 立石大河亞+横山裕一の漫画と絵画」が広島市現代美術館で開催される。会期は、2016年10月28日(金)から2017年1月22日(日)まで。立石大河亞のコマ割り絵画を含む油彩、60年代から80年代に制作した漫画原画、そして、横山裕一が初期に手がけた絵画、新作漫画『アイスランド』、本展のために描き下ろした漫画原画を紹介する「世界が妙だ! 立石大河亞+横山裕一の漫画と絵画」。我々の世界を参照しながらも、現実を引きずることなく、もうひとつの世界を大胆に提示する。不条理に満ちた、妙な世界の住人が繰り広げる意味不明な会話、 ナンセンスな行為など、一見“なんでもあり”の状況がもたらすユーモア。現実と距離のある世界観に触れることで、自分たちが今いる世界を見つめ直す良い機会をあたえてくれる。立石大河亞立石大河亞(タイガー立石/立石紘一)は、1963年、第15回読売アンデパンダン展に出品し、美術家としてのキャリアをスタートさせた。65年からは漫画を描き始め、ほどなく新聞や雑誌に連載をもつまでになり、漫画家としての地位を確立する。ミラノへと拠点を移した69年には、漫画の手法である「コマ割り」を絵画にもちこみ、ストーリー性や時間的要素を取り入れた絵画を手がけた。横山裕一横山裕一は、漫画家、イラストレーターとして活躍。ベニヤ板にペンキで風景や人物を描きながら、自身の絵画のスタイルを模索する日々の中、イラストの仕事を通じて、2004年に『ニュー土木』で単行本デビューを果たす。「ネオ漫画」 と称される横山の漫画に明確なストーリー展開はなく、複数の登場人物による非友好的かつ目的不明な行為、謎の物体が移動、変形する様子を描写することにより、純粋な時間の流れが表される。【概要】世界が妙だ! 立石大河亞+横山裕一の漫画と絵画会期:2016年10月28日(金)〜2017年1月22日(日)会場:広島市現代美術館住所:広島県広島市南区比治山公園1-1開館時間:10:00〜17:00 ※入場は閉館30分前まで。休館日:月曜日(ただし1月2日、1月9日は開館)、年末年始(12月27日〜1月1日)、1月4日(水)、1月10日(火)観覧料:一般 1,030(820)円、大学生 720(620)円、高校生・65 歳以上 510(410)円※中学生以下無料※11月3日全館無料※ ( )内は前売り及び30人以上の団体料金
2016年10月03日仲間由紀恵主演舞台『放浪記』の博多座公演が1月7日に幕を開けた。劇作家・菊田一夫が作家・林芙美子の半生を描き、故・森光子が2017回演じ続けた誰もが知る名作舞台。昨年、芙美子役を仲間が受継ぎ、新生『放浪記』として蘇った話題の作品だ。 博多座での『放浪記』上演は2008年5月以来、約8年ぶり。開幕直前には、博多座公演の成功を祈願しての出演者による鏡割りも行なわれた。【チケット情報はこちら】1961年に初めて上演され、主人公・林芙美子役を当時41歳だった森光子さんが演じた本作。今回演じる仲間はそれより若い年齢ということで「できるだけパワフルに、と思っています」と意気込んだ。他のキャストも一新された事で「全体的に若さとアグレッシブさ、そしてひとりひとりの悩みがストレートに伝わってくる群像劇としての魅力も増している」と新たな『放浪記』の魅力を語った。昨年10月の東京での開幕から、大阪、名古屋と上演を重ね、いよいよ最終公演地の博多座へ。白坂五郎役を務める羽場裕一は「皆、少しずつ芝居が変化してきていて、自分が観ていても面白い」とコメント。また安岡信雄役を務める村田雄浩は「東京の初日と、博多座の千穐楽では本質は同じながらも全く違う舞台になっているかも」と舞台の進化を感じている様子。そして「仲間由紀恵の『放浪記』を新たに創りたい。座長について行きます!」と口を揃えた。「博多座公演の時には皆でボーリング大会がしたい」と笑い合うくらいの、チームワークの良さも魅力。1月28日(木)昼の部公演では100回公演を迎える本作。1月31日(日)まで博多座で上演。チケットは発売中。
2016年01月08日東京都・恵比寿のNADiff Galleryと清澄白河のARATANIURANOにて、漫画家/アーティストとして国内外から高い評価を集める横山裕一の個展「ファッションと密室」が開催されている。開催期間はNADiff Galleryが7月3日まで(12:00~20:00、月休)、ARATANIURANOは7月4日まで(11:00~19:00、日祝月休)。いずれも入場は無料。同展は、横山裕一の最新作品集「ファッションと密室」の出版を記念して開催されている個展。国内外での大規模な個展や展覧会への参加が続いた2014年に制作された作品を中心に、ミニマムな存在描写の強靭さ、大胆に配される迫力のオノマトペ、そしてコマごとに綿密に描き出される時の流れなど、独自の表現手法で知られる横山裕一の"ネオ漫画"の世界が2つの会場で展開されている。また、渋谷のNADiff modern(Bunkamura内)では、横山の推薦本を集めたブックフェア「横山の本棚」を開催しており(7月3日まで)、小説や詩集、写真集など、作家のアイデアの源泉や思考に触れることができる。なお、ふたつの展覧会場と選書フェア会場でスタンプラリーを実施しており、3つすべて集めた人には、プレゼントが用意されている。
2015年06月30日伊勢丹新宿店のエルメス(HERMES)ブティックリニューアルに際し、作品を提供したことが記憶に新しい、現代美術家で漫画家の横山裕一作品展「横山裕一<これをネオ壁面と呼ぶ>集合する名士とけもの」が、3月6日より京都国際マンガミュージアムで開催される。世界的なアーティストが集まるアートの祭典「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015」の後援事業として開催される同イベント。期間中は横山が今回のために書き下ろした漫画を、建物の壁にプロジェクションマッピングで投影。更に、作品世界を再現した会場に原画も展示され、本で読むのとは一味違った横山ワールドを体験出来る。また、3月8日には横山の作業風景が見られるライブドローイングイベント「これがネオ漫画である」を開催。展覧会場に設置されたアトリエで、独特の技法を用いて漫画に取り組む横山の姿が見られる。横山は“ネオ漫画”と称される独創的な作風で有名。奇妙な格好をした人物たちが、目的不明の土木工事を黙々と遂行したり、意味不明の会話を交わしたりするなど、異色の漫画で国内外の漫画界やアート界から注目されている。これまでに、漫画作品集として『ニュー土木』『トラベル』『世界地図の間』、画集では、『横山裕一カラー画集』などを発売してきた。【イベント情報】横山裕一<これをネオ壁面と呼ぶ>集合する名士とけもの会場:京都国際マンガミュージアム2階ギャラリー6住所:京都府京都市中京区烏丸通御池上ル会期:3月7日から5月31日まで(プロジェクションマッピングは3月6日から)時間:10:00から18:00まで(入場は閉館の30分前まで、プロジェクションマッピングは18:00から21:00まで)休館日:水曜日(4月1日、29日、5月6日は閉館)、4月30日、5月7日(プロジェクションマッピングは無休)
2015年02月16日高岡奏輔が主演する舞台『悪』が1月28日、東京・紀伊國屋ホールで開幕。高岡をはじめ、陳内将、西丸優子、川上ジュリア、青柳塁斗、羽場裕一ら出演者は開幕直前に同劇場で会見を開いた。舞台『悪』チケット情報ある大学の研究室が「世紀の大発見」を記者会見で発表。その陰で、研究者のひとり“リケジョ”をめぐる感情のもつれから「大発見」を使った殺人が計画される…。高岡は、世紀の発見をした研究室で助手を務める野心家の大学院生役。「台本を読んだら、羽場さんや青柳君、西丸さんたちと比べて専門用語が少なくて『楽だな』と思ったのですが、それがとんでもなかった」と役作りの苦労を話しながら「年末から稽古を始めて、ようやくこの日を迎えることができた。初日からバタバタではありますが、しっかりいいものをお届けしたい」と意気込んだ。公演は2月8日(日)まで。チケット発売中。
2015年01月29日