人生に迷ったときは感じていることを深く考察せず、先行きも考えず決めてばかり。26歳でサラリーマンを辞めてフリーランスになったときも「毎日同じ場所・同じ時間に通勤するのがイヤだから」という理由で、何の伝手もなくライターを名乗り始めました。人がひしめく街でいろんなものにぶつかりながら流され、掴んだり手放したりを繰り返している今、主体的に何かを手繰り寄せた感覚がないのに「ずいぶんいろんな経験をしてきたな」という感覚があります。大それた格言はないけれど、フリーランスの私が仕事をする上で大切にしているコトがたまに、人生をいい方向に転がしてくれる気がしています。意識して相手を好きになるよう努力することライターである私は取材でインタビューをすることが多いので、毎日のように初対面の人の話を聞いています。いろんな仕事をしているその道のプロフェッショナルに出会えることは、ライターをやっていて良かったと思うことの一つです。インタビューで意識するのは「話を聞き終えたときに相手のことを好きになっていよう」ということ。相手のことを悪く書くために取材することはないので、どんな話を聞くときでも自分が相手のことを好きになれる要素を探しています。「きちんと質問をしよう」というよりも、「この人を好きになりたい」という気持ちで会話をすると相手への質問も自然にわいてくるのです。たぶん、合コンで目の前に理想の男性が現れたときの気持ちと前のめり感に似ていますね。人は「あなたが好きだ」と言われるとなんとなく気になり始めるように、好意を持たれたら好意を持ち返します。これは、以前ANGIEで取材した臨床心理士・山名先生がおっしゃっていました。話をおもしろく聞いていると相手はとてもオープンに、いろんなことを話してくれるようになります。初対面の人への取材で1時間かけて少し距離が縮まったと思う瞬間や、「話すぎちゃいました」と言われたとき、また「今日はとても素敵な人に会えた」と思えて帰路につくとき、ライターっていい仕事だなあ……と思います。こうして誰かに会うたびに、ちょっとずつ幸せな気持ちになるのです。一流の仕事がわかると豊かな人間になれるこの世界はプロの仕事によって成り立っています。「私には絶対できない」と思う仕事を世界のどこかで誰かが必ずやっていて、社会というものができあがっているのです。例えばパソコンの調子が悪くなって「お客様サービスセンター」に問い合わせると、やさしいお姉さんが的確な指示をして、するすると治してしまいます。向こうにはマニュアルがあるのでしょうが何が起きているのかさっぱりわからない私には「魔法使いか⁉」という感動すらあり、人の仕事って尊いなとしみじみ思ってしまうのです。プロの仕事に触れると、いつでも刺激を感じられます。お寿司を握る職人さんの手先を見ているだけで惚れ惚れするし、小説を読むとその才能に羨望してため息が出ます。映画を観れば表情一つで感情を表現する役者の偉大さに拍手をしたくなり、飽きさせないカメラワークで作品を生み出す監督や制作スタッフのセンスと技術、こだわりに脱帽します。私という人間から出てくる考えやアイディアなど、あらゆるアウトプットはこれまで見て、聞いて、泣いたり笑ったり怒ったりしながら吸収してきたあらゆるインプットによってできています。完全にオリジナルなものなんて、何一つないのです。だから「プロの」「一流の」仕事に触れて、自分の中の引き出しを増やしたいと常々思っています。「時間軸」を変えてみること私はライターをしながら、週末は「チアダンス・チアリーディング(以下、チア)のインストラクター」という顔も持っています。高校・大学と続けていたチアを社会人でも続けているうちに子ども向けのインストラクターニーズが高まり、「ではやってみるか」と軽い気持ちで教室を始めたら、なんだか軌道に乗ってきた……という、完全なる行き当たりばったりの人生。26歳で脱サラした際「ライターで食っていけなかったら困る」とリスクヘッジとしてインストラクターの仕事を増やして以降、ライター業もインストラクター業もそのまま両立させて、今に至ります。本当はライターとして食べていけるようになったら、インストラクターは辞めようと思っていました。でも結果的に「書く仕事」と「踊って教える仕事」という、まったくタイプの違う二つの仕事がお互いを補完し合って絶妙なバランスをもたらしてくれることに。その理由は「時間軸が違う」から。インストラクターとして接している子どもたちは、分刻みに仕事をする大人たちとは異なる時間の中で生きています。最短の時間で結果を出すために役に立たないことは排除する「効率の世界」から、一見無駄そうなことも夢中で取り組む「非効率の世界」に一気にワープすることで、私の心身はいつもリセットされます。原稿でぐずぐず悩んでいても、インストラクター業が終わったあとにはスッと書けるようになったりもします。これは旅から帰ってきたときの、疲労感とともにスッキリとして前向きになれる感じに似ている気がします。同じスピード、同じ価値観の中で走り続けていると、心がきゅうと追い詰められて苦しくなってしまいます。自分をいつもとは違う時間軸にワープさせることの大事さを、私は生徒たちに教えてもらいました。「流される」から遠くに行ける汎用性のないことをつらつらと書き散らかしてしまいましたが、ここまで読んでくださった方がいましたら、ありがとうございます!私が行き詰まったときに救われる好きな言葉に、クリエイティブディレクター箭内道彦さんの「『流される』から遠くに行ける」があります。このフレーズを目にしたとき、流れに身を任せることで出会える何かもあるのだと、心が軽くなったのを覚えています。このコラムで共感や反論や違和感……何かちょっぴりの引っかかりを、だれかの心に残せたとしたら幸せです。
2016年02月18日美術家・奥村直樹氏は、現代アートの最新トレンド「友達」をテーマにした美術展「奥村直樹ノ友達展」を開催する。会期は1月28日~30日。会場は東京都・東日本橋のアーティストランスペース「DESK/okumura」。入場無料。同展は、奥村氏の自宅兼アーティストランスペースである「DESK/okumura」の建物の老朽化にともなう移転を前に開催されるもの。さまざまな企画展示やトークイベント、ワークショップの開催など、DESK/okumuraの運営を通じて奥村氏が出会った、総勢100人以上の若手アーティストが参加する大規模な展示となる。また、奥村氏は『「友達展」ってだいたい内輪ノリでつまんなくて嫌いだけどDESK/okumuraやってたらかっこいい友達がいっぱいできちゃったから、満を持して「友達展」やります。奥村直樹を友達だと思う人はみんな何かしらの好きな方法で展示に参加してもらいます。』とコメントしている。近年、現代アートシーンでは、全国各地で芸術祭が開催されており、美術館の外へと飛び出すことで、従来の作品と鑑賞者という「関係性」だけでなく、地域との連帯を含めた「大きい関係性」で美術を捉える動きがひとつの主流として定着している。一方、近年の目立った動向として、アーティストランスペースやオルタナティブスペースと呼ばれる若手アーティストが自主運営する展示スペースが増加し、2016年に入ってからインターネット上では「友達」というキーワードに端を発して、より身近な関わりに着目した「小さい関係性」で美術を捉えようとする議論が活発に行われており、同展はその潮流を反映したものになっているということだ。出展者は、藤林悠、図師雅人、TYM344、布施琳太郎、河村修一、な春夏秋冬な、くちくち、BOMBRAI、mgr、im9、飯島モトハル、市川哲也、多田恋一郎、西尾祐馬、キャッベパーマ、荒木美由、渡邊拓也、三原回、大木冴月、新井五差路、西村卓、あたみん、ヨネザワマコ、kikuchi ayako、はるき、ファンテン、當麻卓也、佐藤史治、原口寛子、安藤達郎、笹山直規、YA from the 8R a.k.a. やおねむ、吾妻吟、竹之内佑太、広瀬陽、内田ユイ、村松大毅、鰹とニメイ、渡邊悠太、宏美、じょいとも、木村有沙、けんとおくむら、藍白操、相沢僚一、新宅睦仁、鳴海テヨナ、廣瀬祥大、立岩有美子、渡壁遥、西田篤史、杉本憲相、米田コウタロウ、萩原葉子、あたみん、三井潤、溝下電気、渡辺美帆子、工藤春香、A・I 、阪中隆文、友達、龍村景一、渡邉洵、中村雅奈、とわすずか、近藤千尋、岡村芳樹、都築拓磨、林菜穂、高橋宏忠、渡邉洵、iwata mayuko、高崎綾子、ajmphu、安達亜希子、幾島貴之、松潤、horiuchi yuki、imaizumi、松尾悠人、八代隆彦、飯島優希、硬軟、ムカイヤマ達也、JAPOZGA、有賀慎吾、じゃぽにか、谷川・フラン・果菜絵、川原めい、匿名作家、ほか。なお、奥村直樹氏は1989年、岐阜県生まれ。2013年、多摩美術大学美術学部卒業。受賞歴は「3331千代田芸術祭アンデパンダン展 スカラシップ賞」(2013年)、「八王子市夢ビエンナーレ 入選」(同)、「第48回神奈川県美術展 入選」(2012年)。
2016年01月22日キヤノンマーケティングジャパンは、「2015年アサヒカメラ賞受賞作品展」を1月14日から開催する。会場は全国5カ所にあるキヤノンギャラリー。入場は無料だ。「アサヒカメラ」の月例コンテストから、1年を通して優秀な成績を収めた応募者に授与されるアサヒカメラ賞の受賞作品42点が展示される。2015年は「カラープリント」「モノクロプリント」「組写真」「ファーストステップ」の4部門で合計4万点の応募があった。開催期間は以下の通り。キヤノンギャラリー銀座2016年1月14日~1月20日キヤノンギャラリー札幌2016年1月28日~2月9日キヤノンギャラリー仙台2016年2月18日~3月1日キヤノンギャラリー梅田2016年3月10日~3月16日キヤノンギャラリー福岡2016年4月21日~5月10日
2016年01月14日“オランダのウェス・アンダーソン”ともいわれる監督が手がけ、とある“ウラ家業”を持つ葬儀屋から始まる騒動を描くコメディ『素敵なサプライズブリュッセルの奇妙な代理店』が、5月28日(土)より公開されることが決定。本国でも大ヒットとなった本作から、とびきりエキセントリック&チャーミングな予告編映像とポスタービジュアルが到着した。ヤーコブは、オランダの貴族で大富豪のひとり息子。広大な敷地にあるお城に住み、アストン・マーチンなど高級車を何台も所有しているが、一切感情を持ったことがないため、人生に嫌気がさしていた。そんな彼は、母親の葬儀を済ませた後に自殺を試みるが、いつも邪魔が入ってしまう。あるとき、偶然拾ったマッチ箱に記された謎の“代理店”をベルギーまで訪ねてみると、そこは“最終目的地への特別な旅”のプランを提案する旅行代理店を掲げる葬儀屋。つまりそれは、“あの世”への旅だった!だが、ヤーコブは喜んでそのサービスを依頼。「いつ、どこで、どうやって死ぬか分からない“サプライズ”コース」を申し込む。すっきりした気持ちで棺桶を物色する中、ヤーコブは同じコースを申し込んだというアンネと出会い、少しずつ彼の日々が色づき始めるが、人生最後の“サプライズ”までのカウントダウンは、確実に近づいていて…。快適な“旅”のお手伝い…それは顧客の“あの世行き”を手助けする旅行代理店。オランダ随一の億万長者が、そんな代理店をウラ家業にする葬儀屋とかかわったことから巻き起こる騒動を通じて、人生のすばらしさに気づいていく一風変わったコメディとなる本作。監督・脚本を務めるのは、『キャラクター:孤独な人の肖像』で1997年にアカデミー「外国語映画賞」を受賞したマイク・ファン・ディム。設定のおもしろさとヨーロッパらしいロケーションを存分に生かし、巧みに練り上げたサプライズを小粋に散りばめながら、エキセントリックな物語をとびきりチャーミングに描き出している。主演の大富豪には、俳優やコメディタレントとしてマルチな才能を発揮する“オランダの大泉洋”のような存在で、『LOFTー完全なる嘘(トリック)ー』などに出演する人気俳優イェルン・ファン・コーニンスブルッヘ。また、彼同様、人生に嫌気がさしてその代理店を訪れるヒロインには、『人生はマラソンだ!』のジョルジナ・フェルバーン。シリアスなテーマを扱いながらも、軽快な2人の微笑ましいやりとりとサプライズだらけの予告編を、まずはこちらからご覧あれ。『素敵なサプライズブリュッセルの奇妙な代理店』は5月28日(土)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年01月12日竹尾は、100人のクリエイターから届いた年賀状を展示する『「クリエイター100 人からの年賀状」展 vol.11』を開催する。会期は1月21日~2月26日(土日祝休廊)、開館時間は10:00~19:00(1月21日は17:00まで)。会場は東京都・神保町の竹尾見本帖本店2F。入場無料。同展は、竹尾が毎年開催している恒例の新春企画で、同社に届いた100人のクリエイターからの年賀状を一般公開するもの。それぞれの年賀状では、「紙とデザインにのせた、クリエイターからの新年のメッセージ」が楽しめるとのこと。参加クリエイターは、相澤千晶、秋山孝、池上直樹、池澤樹、犬塚達美、井上庸子、井山高秀、内田繁、エマニュエル・ムホー、遠藤享、原研哉、北川一成、太田徹也、大谷有紀、奥村靫正、グエナエル・ニコラ、工藤強勝、窪田新、隈研吾、groovisions、小泉均、左合ひとみ、佐藤晃一など120組以上となる予定。なお、同社の展示会Webページでは、参加クリエイターのリストが公開されているほか、随時更新も行われるということだ。
2016年01月12日西洋美術史上もっとも偉大でワイルドな天才画家、カラヴァッジョ(1571~1610)。彼の作品などを紹介する展覧会『カラヴァッジョ展』が、2016年3月1日から上野の国立西洋美術館ではじまります。カラヴァッジョの人生は、まさに波乱万丈。ミラノ近郊生まれのカラヴァッジョは、故郷で修業したあとローマに移り、教会や礼拝堂の祭壇画を描いて名声を高めます。しかし、気性が荒く暴力沙汰を繰り返し、ついに殺人事件を起こしてローマから逃亡。ナポリやマルタ、シチリアへと逃げ続け、38歳で亡くなりました。若くして没したため現存する真筆作品が60点強といわれるなか、本展ではカラヴァッジョの傑作約10点が集結。日本では15年ぶりとなる本格的な回顧展です。カラヴァッジョ作品の特徴は、光と影のコントラストを生かした写実性とドラマチックな構図。臨場感にあふれ、見る者の心をつかむ強い力をもっています。たとえば、本展のチラシにも使われている作品《トカゲに噛まれる少年》は、ガラスの花瓶や植物の描写が驚くほどリアル。目を見開いた表情や手のポーズなどが劇的に描かれ、少年の心理状態まで伝わってきます。破滅的な人生を送った殺人犯であり、イタリアが誇る芸術家でもあるカラヴァッジョ。彼のドラマチックな作品を味わえる刺激的な展覧会、ぜひ足を運んでみて。イベントデータ:日伊国交樹立150周年記念『カラヴァッジョ展』会期:2016年3月1日(火)~ 6月12日(日)※休館日は月曜日(ただし、3月21日、3月28日、5月2日は開館)、3月22日(火)時間:9:30 ~ 17:30(金曜日 9:30~20:00)※入館は閉館の30分前まで会場:国立西洋美術館料金:当日一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 800円/中学生以下無料
2016年01月03日かわいいネコがフタの上に載っている陶器や、リアルなカニがぴたりとはりついた花瓶。こんな大胆な作品を数多く生みだした陶芸家の展覧会『没後100年宮川香山』が、2016年2月24日からサントリー美術館ではじまります。1842年京都生まれの香山は、陶工の父親から製陶を学び茶器などを制作していましたが、1870年、開港して間もない横浜へ移住。輸出陶磁器の制作をはじめます。香山は試行錯誤の末、独創的な陶器を制作。眞葛焼(まくずやき)と呼ばれる緻密で華麗な香山のやきものは、欧米で人気を博しました。本展では、貴重な初代香山の作品を一挙に紹介。初期作から晩年の作品までまとめて見られるまたとないチャンスです。どの作品も息をのむようなすばらしいものばかりですが、あえて言うなら見どころは、第2章「高浮彫(たかうきぼり)の世界」。高浮彫とは、陶器の表面をリアルな浮彫や造形物で飾る香山独自の技法で、ネコの装飾がついた作品《高浮彫牡丹ニ眠猫覚醒蓋付水指》も、こちらに展示されています。このネコは、形がリアルなだけでなく、毛並みや肉球のぷくぷくした部分など、細かいパーツまで本物のネコそっくり。ふわふわしたネコの質感まで伝わってくるようです。超絶技巧といわれる香山のやきものは、実物を近くで見るのが一番。細部まで楽しみたい人は、ルーペを持っていったほうがいいかも!イベントデータ:『没後100年宮川香山』展会期:2016年2月24日(水)~4月17日(日)※休館日は火曜日(4月12日は開館)※会期中、展示替を行う場合があります。時間:10:00 ~ 18:00(金・土および3月20日(日)は20時まで開館)※入館は閉館の30分前まで会場:サントリー美術館料金:一般 1,300円/大学・高校生 1,000円/中学生以下無料画像クレジット:高浮彫牡丹ニ眠猫覚醒蓋付水指(部分)初代宮川香山作明治時代前期19世紀後期田邊哲人コレクション高浮彫牡丹ニ眠猫覚醒蓋付水指初代宮川香山作明治時代前期19世紀後期田邊哲人コレクション高取釉高浮彫蟹花瓶初代宮川香山作大正5年(1916)田邊哲人コレクション※画像無断転載禁止
2016年01月03日教科書に必ず載っている超有名画家、黒田清輝(1866~1924)。彼の代表作などを集めた大回顧展、特別展『生誕150年 黒田清輝 ─日本近代絵画の巨匠』が2016年3月23日から上野の東京国立博物館で開かれます。子爵の家で育った黒田清輝は、17歳で法律を学ぶためフランスに留学します。しかしパリ滞在中、進路に迷い、画家になると決意。法律学校をやめて絵を学びます。やがてフランスで画壇デビューを果たし、才能を認められたあと帰国。日本で画家として活躍しながら後進の指導も行い、日本美術の近代化に尽力しました。本展では、黒田の初期から晩年までの代表作をまとめて展示。さらに、師ラファエル・コランやミレーなど、黒田がフランスで影響を受けた作品もパリのオルセー美術館などから来日しています。オススメの作品は、黒田の最高傑作《湖畔》。切手にもなった有名な絵で、きっと一度は教科書で見たことがあるはず。日本でもっとも美しい肖像画ともいわれ、黒田は後に本作のモデル、照子と結婚しました。また、フランスの展覧会で初入選した記念すべき作品《読書》も見どころのひとつです。この絵のモデル、マリアはフランス留学時代の恋人。本を読む女性の姿が描かれた本作は、穏やかな雰囲気が漂う美しい作品です。本展では、黒田清輝の画業だけでなく、その人生も詳しく紹介されています。進路や恋に悩む等身大の姿を知ると、巨匠にちょっと親しみを感じるかも。ぜひ美術館に足を運んでみて。イベントデータ:特別展『生誕150年 黒田清輝 ─日本近代絵画の巨匠』会期:2016年3月23日(水)~ 5月15日(日)※休館日は月曜日(ただし、3月28日(月)、4月4日(月)、5月2日(月)は開館)時間:9:30 ~ 17:00(金曜日は20時まで、土・日曜、祝日、5月2日(月)は18時まで)※入館は閉館の30分前まで会場:東京国立博物館 平成館料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下無料
2016年01月02日ビートたけしのアート作品の展覧会ビートたけしの「 アートたけし展」が16年2月25日から16年3月7日まで、松屋銀座にて開催される。ビートたけしにとって「絵を描くこと」は、唯一の無心で没頭できる最高の遊びだという。同展は「オイラの絵とか並べて展示してみたら、見て喜んでもらえたりするかなぁ?」というビートたけし自身の発案によって開催が決まった。会場全体にビートたけしならではのエッセンスをちりばめ、カオスのなかにも独特のウィットに富む雰囲気があふれる展示空間を演出し、ビートたけしの脳内に花火のように鮮やかにひらめいた素材、色彩豊かな景色の数々がのぞき込める展示となる予定だ。出展作品は、版画・絵画・半立体作品など約100点で、そのほとんどが初公開のもの。四角い絵を並べるだけにはとどまらず、「四角い平面」をビートたけしがどのように展示するのかも見どころのひとつとなっている。【イベント情報】「 アートたけし展」会場:松屋銀座8階イベントスクエア住所:東京都中央区銀座3-6-1会期:16年2月25日~3月7日時間:10:00~20:00(入場は閉場の30分前まで。最終日は17時閉場。)料金:大人1,000円(700円)、高大生700円(500円)、中学生500円(400円)、小学生300円※()内は前売料金、2月24日まで販売。発売日、発売場所未定
2015年12月26日京都府、京都日本画家協会、京都工芸美術作家協会は、琳派400年記念展 現代作家200人による日本画・工芸展「京に生きる 琳派の美」を開催する。会期は、2016年3月16日~28日。会場は東京都・中央区の日本橋タカシマヤ 8階ホール。開場時間は10時~20時(入場は19:30まで)。入場料は一般 800円/大学・高校生 600円/中学生以下 無料。同展は、琳派誕生400年を記念して、京都日本画家協会と京都工芸美術作家協会が合同で開催する企画展。2015年に京都府・京都文化博物館で開催されたものを、琳派 400年記念事業のラストを飾る展覧会として、都内で開催するものだ。上村淳之、中路融人、岩倉壽、山﨑隆夫、重岡良子、猪熊佳子など計97名の京都日本画家協会会員のほか、伊藤裕司(漆芸作家)、今井政之(陶芸家)、中井貞次(染織作家)、 森野泰明(陶芸家)、羽田登(染色工芸家)、永樂善五郎(千家十職)などの104名の京都工芸美術作家協会会員、あわせて201名の京都を代表する日本画・工芸作家が「琳派」 をテーマに作り上げた作品201点が展示されるという。また、関連イベントとして、同展の出品作家のうち、上村淳之、中路融人、今井政之、森野泰明、村山明など、25名の選りすぐられた人気作家による小品展「京に生きる琳派の美小品展 <日本画・工芸>」が、日本橋タカシマヤ6階の美術画廊でも開催される。こちらの会期は2016年3月16日~3月22日 10時~20時。入場無料。
2015年12月25日ピクシブは、カイカイキキおよび集英社との共催により、ギャグ漫画家・うすた京介画業20周年記念原画展「うすた展」を開催する。会期は2016年1月4日~1月19日(水曜定休)。会場は東京都・中野のギャラリーpixiv Zingaro(中野ブロードウェイ 2F)。開場時間は12:00~19:00。入場無料。同展は、うすた京介氏の画業20周年突破と、最新作「フードファイタータベル」1巻の発売を記念して開催されるもの。代表作「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」、「ピューと吹く!ジャガー」の原画を中心とした原画の数々が展示される。また、1月10日 15:00~17:00には、集英社「少年ジャンプ+」で連載中の「フードファイタータベル」の初単行本発売を記念して、サイン会が開催される。参加方法は、同展で「フードファイタータベル」単行本第1巻を購入した人の中からサイン会参加希望者(先着100名)にサイン会参加整理券が配布されるとのことだ。参加券の配布期間は1月4日 12:00~1月10日 14:00まで(整理券が無くなり次第、配布終了)。なお、サイン会の他にも、特別イベントが開催予定となっている。内容などの詳細は決まり次第、pixiv ZingaroのWebサイトにて告知されるとのことだ。うすた京介氏は、1974年生まれ。主に「週刊少年ジャンプ」でギャグ漫画を発表。1996年に「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」でデビュー。その他、代表作に「武士沢レシーブ」、「ピューと吹く!ジャガー」がある。2015年に5年ぶりの新連載「フードファイタータベル」を連載開始。第1巻が1月4日に発売予定。
2015年12月21日日本人の暮らしに根付く“和の暦”を紹介する「暦と過ごす 『年送り、年迎え』展」が、12月4日から16年1月11日まで無印良品 有楽町店2階のOpen MUJI Tokyoにて開催される。四季の移り変わりとともに生きてきた、日本人の豊かな時間の捉え方が現れている日本固有の暦。1年の終わりと新たな年を迎えるこの季節に行われる同展では、実際に季節特有のアイテムや日本各地の縁起物などに触れながら、そんな暦の由来や季節のしきたりをひも解いていく。期間中は、国内のご当地しめ飾りを紹介する他、12年から無印良品が正月限定で販売している「福缶」より、日本各地の縁起物の郷土玩具などを展開。12月12日、13日の10時30分から13時30分まで、15時から18時までは、今秋に千葉県鴨川市で刈り取った稲わらを用いたしめ飾り作りのワークショップも開催する。12月16日の19時から20時30分までは、日本中を歩いてしめ飾りを調査しているしめ飾り研究家の森須磨子によるトークイベント「お正月を豊かにするしめ飾り入門」も行われる予定だ。【イベント情報】「暦と過ごす 『年送り、年迎え』展」会場: 無印良品 有楽町店2階 Open MUJI Tokyo住所:東京都千代田区丸の内3-8-3 インフォス有楽町期間:12月4日~16年1月11日時間:10:00~21:00入場無料
2015年12月05日キヤノンマーケティングジャパンは11月26日、2016年キヤノンカレンダー展として、写真家・石川直樹氏の写真展「Encounter Nature日本の風土」を開催すると発表した。会場は東京都港区のキヤノンSタワー「キヤノンオープンギャラリー1」で、期間は2015年12月24日から2016年2月4日まで。入場料は無料。人類学や民俗学に関心を持ち、辺境から都市まで旅をしながら作品を発表している写真家・石川直樹氏の写真展。写真展では、キヤノンマーケティングジャパンの2016年カレンダーに収録された作品など、27点を展示する。展示される作品はすべて、キヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントしたもの。会場の休館日は日曜日と祝日。このほか、2015年12月29日から2016年1月4日までは年末年始休館期間となる。
2015年11月27日松屋銀座8階イベントスクエアで12月9日から28日まで、展覧会「絵本原画からアニメまで スノーマン展」が開催される。『スノーマン』は1978年にイギリスの絵本作家レイモンド・ブリッグズによって描かれた絵本。日本をはじめ世界60ヶ国以上で出版されており、82年、2012年にはアニメ作品として展開。アカデミー賞にもノミネートされている。同展では絵本の全場面の原画18点、アニメーションのセル画や絵コンテ等の制作資料約80点を展示。「スノーマン」の魅力を紹介する。展示は1章から3章、エピローグと分けられており、1章では「スノーマン・絵本の世界」として絵本の全場面の原画18点を展示。2章「スノーマン・アニメーションの世界」ではアニメーションのセル画や絵コンテ等の制作資料約80点を展示する。さらに3章「スノーマンを描いたブリッグズの世界」では作者ブリッグズと彼が描いたスノーマン以外の絵本約14点を紹介。またエピローグ「スノーマン・メモリアルゾーン」は撮影スペースとなっており、スノーマンやスノードッグと一緒に記念撮影ができる。会期中の12日、13日、19日、20日にはスノーマンとの記念撮影会も開催される予定。また、グッズコーナーでは「スノーマン×CANDYBOUQUET」(1,620円から2万7,000円)を販売。この他、マグカップ(3,780円)、ハンカチ(2,160円)、フィギュリン(5,940円)といった展覧会先行販売品など約300点のグッズがそろう。なお、11月25日からは松屋銀座のクリスマスプロモーションとして、スペース・オブ・ギンザの吹き抜けに約6.5mの巨大スノーマンバルーンが登場する。【イベント情報】「絵本原画からアニメまで スノーマン展」会場:松屋銀座8階イベントスクエア住所:東京都中央区銀座3-6-1会期:12月9日~28日時間:10:00~20:00(入場は閉場の30分前まで12日~24日は20:30閉場/最終日は17:00閉場)料金:一般700円(500円)、高大生500円(400円)、中学生400円(300円)、小学生300円※()内は前売り料金
2015年11月20日「100年先の日本」を見据え、銅山の改革に邁進した明治の偉人を描く完全実録ドキュメンタリー・ドラマ「百年の計、我にあり~知られざる明治産業維新リーダー伝~」が主演に榎木孝明と石黒賢を迎え、TBSにて来年正月に新春スペシャルドラマとして放送されることが明らかとなった。物語の舞台は、瀬戸内海に面する愛媛県新居浜市を見下ろす別子銅山。明治維新後、危機に瀕した銅山の再生こそ日本発展に貢献できる唯一の道であると、銅山の近代化に邁進した2人のリーダー、広瀬宰平と伊庭貞剛。2人は一企業のみならず、国家百年の計を見据えた改革を次々と実現、それは明治日本の産業維新ともいえるものであった。幼少の頃から、住友が経営する別子銅山で育った広瀬は、銅山の近代化を図ることこそ、住友が日本の産業の発展に寄与できる唯一の道と信じ、「100年先の日本のため」と住友家を説得。近代化の実行を宣言した。「お雇い外国人」が日本中を闊歩する時代だったが、広瀬は日本人の手による近代化にこだわり、鉱山技術を学ばせるために塩野門之助を留学生としてフランスに送り込むほか、西欧技術の取り込みを積極的に行った。こうして、銅山の近代化は20年という驚くほどのスピードで進んでいく。やがて広瀬の甥である伊庭も加わり――。本作は、明治時代に国家存亡をかけ、産業の近代化という課題に敢然と挑んだ実業家の実名による完全実録ドキュメンタリードラマ。江戸時代初期からの銅商であった住友を近代的企業グループへと変貌させた2人の人物の知られざる足跡を追うストーリーだ。そんな2人を演じるのは、榎木さんと石黒さん。「浅見光彦シリーズ」(フジテレビ)や数々の大河ドラマに出演し画家でもあり多方面で活躍する榎木さんが演じるのは、住友が日本の産業の発展に寄与できる唯一の道と信じる広瀬宰平。榎木さんは「広瀬宰平は、“100年先の日本のことを思う”という現代人ではとうてい考えられないようなポリシーの持ち主で、非常に先見の明があり素晴らしい偉人です。このような人物がいたからこそ、いまの日本があると感じました。広瀬と伊庭が対立する場面はみどころのひとつです。広瀬は企業のあるべき姿を伊庭がしっかり受け継いでいることに納得し、すべてを託すシーン。2人の丁々発止のやりとりは見応えがあります」と自身の役どころと見どころをコメント。また、広瀬の甥でありもう一人のリーダー・伊庭貞剛を演じるのは大河ドラマ「新選組!」や『ローレライ』など善人から悪役まで幅広い演技で活躍する石黒さん。自身の役どころについて「公害問題を解決するために大胆な計画を実行に移す行動力の持ち主です。叔父である広瀬に物怖じせず意見する勇気、胆力、そして先見性に人間としての器の大きさ、魅力を感じます。伊庭は総理事を継いだあと、まず鉱山で働く人たちに気持ちを寄せて彼らの顔と名前を覚えます。まだ江戸時代の身分格差があったであろうなかで、分け隔てなくフラットな目線で人々と接する」と語っている。新春スペシャルドラマ「百年の計、我にあり~知られざる明治産業維新リーダー伝~」は2016年TBSにて正月放送予定。(cinemacafe.net)
2015年11月10日東京都・渋谷の「PARCO GALLERY X」(渋谷パルコ パート1・B1F)にて、写真家・鋤田正義氏による写真展「鋤田正義写真展「競輪×人生」が開催される。会期は11月20日~12月6日。開場時間は10:00~21:00。入場無料。鋤田正義氏は、デヴィット・ボウイ、YMOなど数々の著名人のポートレートや広告を手がけたことで知られる写真家。パルコとの関係も深く、1979年にはパルコの企業広告に起用された沢田研二氏の撮影を、2012年には渋谷パルコを皮切りに全国のパルコを巡回した写真展「きれい」を開催している。そんな同氏が今回被写体として選んだのは「競輪」。同展では、テレビCM「競輪×人生」のディレクターでもある箭内道彦氏がアートディレクションを手がけた写真集「競輪×人生」から端を発し、写真集に収録されている作品を中心に構成。鋤田氏が写真集を作る際に最もこだわったという、細かい色味や風合いを間近で見られる内容となっている。なお、関連イベントとして、11月25日には、競輪愛好家として知られる友川カズキ氏と、テレビCM「競輪×人生」シリーズのディレクター・箭内道彦氏をゲストに招いたトークショーを開催(会場: 吉祥寺 “QUATTRO LABO)。そのほか、関連催事などは同展のWebページにて。
2015年11月10日富士フイルムは2016年1月15日から、デジタルカメラ「Xシリーズ」の発売5周年を記念した写真展「100 X-Photographers」を開催する。会場は東京都港区のFUJIFILM SQUARE。入場料は無料。100 X-Photographersでは、世界各国の写真家100名以上が「Xシリーズ」で撮影した写真を展示。会場は富士フイルムフォトサロン 東京 スペース1・スペース2・ミニギャラリー会場(実施期間:1月15日~1月20日)、ギャラリーX会場(実施期間:1月15日~2月18日)、フジフイルム スクエア2F 特設会場(実施期間:1月16日~1月24日)の3カ所に分かれており、それぞれ異なる作品を展示する。
2015年10月23日ブレイク・ライブリーの出産後復帰作、第1作目となる『アデライン、100年目の恋』。いよいよ今週末10月17日(土)に公開を控えた本作は、ブレイク演じるヒロインが29歳のまま100年の年月を重ねていくラブファンタジー。このほど、その100年の時代を映し出したブレイクの着こなし術について、本作の衣装デザイナーが語るコメントとシック&ゴージャスな場面写真が一挙に到着した。『セレステ∞ジェシー』で注目されたリー・トランド・クリーガーが監督を務め、共演には『スター・ウォーズ』シリーズでおなじみのハリソン・フォード、オランダ出身の新鋭イケメン俳優ミキール・ハースマン、そしてオスカー女優のエレン・バースティンらが集結する本作。主人公は、ある出来事がきっかけで29歳の姿のまま歳を重ねることになってしまうアデライン。彼女は1920年代~現代に至るまで、時代ごとに見せるファッションは本作の魅力の1つとなっている。“現代のファッションであっても、1908年生まれのアデラインらしさが感じられるクラシカルでエレガントなスタイルにする“というのが、ブレイクをはじめ、クリーガー監督、『ムーラン・ルージュ』でアカデミー賞を受賞した衣装デザイナーのアンガス・ストラシーの共通認識だったという。アンガスは、「主人公について監督、ブレイクと話していたとき、ブレイクが『彼女は1世紀に渡って生きているんだから、センスの良い衣装が揃っているはず。それらを着こなすべきだわ。1920、30、40年代に着ていた服を現代になって着ない理由はないはずよ』と言うんだ。それから、私たちにとってとてもやりがいのある挑戦になったが、現代を生きる彼女のファッションの中にビンテージアイテムを取り入れることで、彼女のファッションを独特のものに仕上げることができたんだよ」と明かす。また、ブレイクについては、「彼女は物静かなおばあちゃんの雰囲気を持ち続けることにこだわった。見た目は違っても(彼女の身につける)ヴィンテージアイテムが“違う時代から来た”とさりげなく感じさせているんだ。彼女は着こなしが非常に上手で、見せ方が分かっていた」と続ける。「ブレイクはお気に入りの靴がいくつかあって、『この靴も良いし、こっちの靴も良い』と言ってはそのお気に入りのアイテムに戻っていくんだよ(笑)。あと、丈の長いタートルネックを沢山着ているけど、ブレイク自身の好みが反映されていると思う。それは彼女をとても良い老い方で見せられたし、見た目と中身の絶妙なバランスを表せたね!」と語った。抗うことのできない運命に流されながら生きてきた女性のラブファンタジーの中でも、存分に発揮されるファッションアイコンとしてのブレイクの洗練された着こなしをスクリーンでも楽しんでみて。『アデライン、100年目の恋』は10月17日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アデライン、100年目の恋 2015年10月17日より全国にて公開(C) 2015LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC, KIMMEL DISTRIBUTION,LLC AND LIONS GATE FILMS INC, ALL Rights Reserved
2015年10月14日東京都・千代田区の明治大学 米沢嘉博記念図書館では、漫画家・江口寿史氏のマンガやイラストの原画、約100点を4期に分けて展示企画展「江口寿史展 KING OF POP Side B」を開催する。期間は10月9日~2016年2月7日。場所は同館1階展示室。開場時間は月曜・金曜が14:00~20:00、土曜・日曜・祝日が12:00~18:00(火曜~木曜は休館)。入場無料。同展は、「すすめ!!パイレーツ」や「ストップ!!ひばりくん!」などのギャグ漫画で大ヒットを飛ばす一方、イラストレーションでも高い評価を受けている漫画家・江口寿史氏の約100点のマンガやイラストの原画に加え、初出誌や関連資料などを展示する企画展。同時期に全国巡回する「江口寿史展 KING OF POP」の"Side B"として開催されるものだ。今回の展示作品は4期に分けて展示替えが行われ、1st stage(10月9日~11月3日)が「それは『ジャンプ』から始まった」、2nd stage(11月6日~11月30日)は「『ひばりくん』と白いワニ」、3rd stage(12月4日~12月23日)には「時代の気分を<編集>する」、4th stage(1月8日~2月7日)には「This is Rock! -江口寿史と音楽-」が展示される予定となっている。また、11月7日 16:00~17:30には、江口氏本人が出演するトークセッション「江口寿史、音楽とマンガを語る」が開催される。場所は明治大学駿河台キャンパス リバティタワー6階1063教室。参加無料。このほか、10月11日 16:00~17:30には、歴代担当編集者3名が出演する「集英社歴代担当編集者、江口寿史を語るが、1月23日 16:00~17:30には映画監督の河崎実氏が登壇する「河崎実監督が語る、江口寿史のすべて」が開催される。ともに会場は明治大学 米沢嘉博記念図書館2階閲覧室で、会員登録料(1日会員300円)が別途必要。
2015年10月08日琳派400年記念として注目されている今年2015年、渋谷区広尾にある山種美術館で9月1日から『【特別展】琳派400年記念 琳派と秋の彩り』がスタートしました。本展では、琳派の代表作のほか、これからの季節にぴったりの「秋」をテーマにした作品をまとめて鑑賞することができます。俵屋宗達をはじめ、尾形乾山や酒井抱一、鈴木其一など琳派を代表する画家たちの作品のほか、琳派に学んだ近代・現代の日本画家たちの作品も展示。見ごたえある内容です。琳派の特徴は、大胆な構図やデザイン、装飾性の高さにあるといわれています。例えば、本展のチラシにも使われている酒井抱一の《秋草鶉図》は、琳派の華やかさと抱一らしい繊細さが合わさった傑作。ススキの原に紅葉したカエデや5羽の鶉(うずら)を緻密に描き、深まりゆく秋の武蔵野に見立てています。また、「秋の彩り」をテーマに速水御舟の《山科秋》や竹内栖鳳の《秋夕》、川合玉堂の《渓雨紅樹》なども並び、会場は秋一色。ひと足早く、美術館で秋を感じることができます。『【特別展】琳派400年記念 琳派と秋の彩り』は10月25日まで。夏から秋へと変わるこのシーズンに、一度足を運んでみてはいかが?イベントデータ:『【特別展】琳派400年記念 琳派と秋の彩り』会期:2015年9月1日(火)~ 10月25日(日)(会期中、展示替えを行います)※休館日は月曜日(ただし、9月21日、10月12日は開館、9月24日、10月13日は休館。)時間:10:00~17:00※入館は閉館の30分前まで会場:山種美術館料金:一般 1,200円/大学・高校生 900円/中学生以下無料
2015年09月19日ニューヨークを舞台にアン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロが初共演で贈る映画『マイ・インターン』。このほど、本作では名優ロバートが、俳優人生50年分を超えるかと思われるほど(?)可愛すぎる“笑顔”を終始見せていることが判明。元ボクサーを演じた『リベンジ・マッチ』と、スーツを着て優しい笑顔を見せる本作との比較画像が解禁となった。アンが、ニューヨークのファッションサイトの社長と母親を演じる本作。アン演じるジュールズの会社に“シニア”インターンとしてやってくるベンを演じるのが、ロバートだ。彼の前作『リベンジ・マッチ』では、お調子者でスケベ野郎の全盛期を過ぎた元ボクサー役を演じ、シルベスター・スタローンとの本気の殴り合いのシーンでは、狂気をも感じさせる迫力を見せつけた。これまでも、出世作である『ゴッドファーザー PART II』や『タクシードライバー』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『アンタッチャブル』『グッドフェローズ』など数多くの犯罪映画や『ディア・ハンター』『レイジング・ブル』などに出演してきた。だが、本作で見せるロバートはイタリアンマフィアやボクサーの印象は、微塵も感じさせない。40歳年下の上司ジュールズの一歩後ろに下がり、彼女が悩んでいれば優しい言葉でアドバイスし、車の運転も買って出る。彼女の成長を陰からいつも見守っている存在だ。これまで映画の中で、何人もの人を殺めてきたデ・ニーロだが、本作ではそんなイメージからは想像できないほど、古風で優しい人生の熟練者を演じている。本作のナンシー・マイヤーズ監督は、そんな彼について「みんなロバート・デ・ニーロをタフガイだと思っているでしょう。彼が出ている『ミート・ザ・ペアレンツ』(’00)や『アナライズ・ミー』(’99)などコメディ映画でさえ、彼はちょっと怖いもの。いままで作り上げてきた彼のマフィア的な要素を、役の中にも生かしているからだと思うわ。でもこの映画の中ではそんな要素を一切感じさせないの。終始ニコニコしているから、彼の俳優人生50年分の笑顔の数を全部足したとしても、この映画の笑顔の数には及ばないわね(笑)」と話す。また、ロバート本人は、本作で演じたベンについて「ベンは自分と似ている部分もあったから、自分の中にあるものを引き出して演じられてとても共感できた。ベンは相当古風な男なんだ。でも僕も新聞は紙で読みたいし、いくらテクノロジーが進化したって、メールじゃなくて顔を合わせて直接話をしたいと思う。僕と同世代の人はみんな共感してくれるんじゃないかな」と語り、古風で可愛らしい意外な一面を覗かせている。しかし、「ベンはとても愛すべきキャラクターで、そういう人物は演じていても楽しかった。でももし続編をやるなら誰かをやっつける役がいいね(笑)」とも話しているように、本作で見せるロバートの笑顔にあふれた演技は、もしかしたらとても貴重なものになるのかも…。誰も見たことがなく、想像もつかないであろう終始ニコニコのロバート。笑顔の絶えない癒やし系インターンの彼に、ぜひ注目していて。『マイ・インターン』は10月10日(土)より全国にて公開。『リベンジ・マッチ』ブルーレイ2,381円+税 DVD 1,429円+税発売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント(text:cinemacafe.net)
2015年09月18日100年後の私たちの食べものって、どうなっているの? 大林千茱萸(おおばやし・ちぐみ)監督の映画『100年ごはん』は、そんな不安や疑問に、ある答えを提示してくれます。先日、銀座で行われたホールフード協会主催(タカコナカムラさん主宰)の映画上映会では、 “奇跡のリンゴ” で知られる農業家の木村秋則さんも駆けつけ、未来の食について熱く語ってくださいました。木村さんが伝えようとしていること、映画『100年ごはん』のこと、大林監督とタカコナカムラさんのトークショーなど、イベントの内容とともにご紹介します。木村秋則さんが語る「土と、愛情が育むほんものの食」「すべての農作物は、太陽、水、土、そして愛情が必要なんです。愛情は見えないかもしれない、でもこれが一番大事なんです」何度も挫折を繰り返しながら、自然栽培によるリンゴを生み出した木村秋則さんの言葉には、ズシリと響く重みがありました。農薬や除草剤、化学肥料を使わない果樹の生産は不可能と言われながらも、さまざまな困難を乗り越え成し遂げた木村さん。その夢の実現の秘密は、土にありました。「雑草があるから、土ができているんだ。それに気づくのに6年かかりました」雑草によって土は夏の間も適温を保ち、冬は腐葉土となってフカフカになる。大豆を一緒に植えることで土中の微生物が育つ、そんな自然のままの土のサイクルが、りんごを育ててきたといいます。また木村さんが昔ながらの農法にこだわるのには、理由がありました。「農薬や化学肥料に頼って作る現代の作物は、栄養価も下がっているのです。科学技術庁の『日本食品標準成分表』でもそれは明らかです。たとえば1951年と2000年で比較すると、ほうれん草のビタミンAは8,000IUだったのが、約50年後には700IU、1/10以下に。ミカンのビタミンCは、2,000IUから33IUに。私たちは昔のように食物から栄養を摂ることが難しくなっているんですね。これは大変なことです」今、私たちがやるべきは「次世代に伝える畑を作ること」だと木村さん。大分県臼杵市の、土からはじまる畑づくり木村さんの奇跡が、少しずつ全国に拡がりをみせているなか、大分県の臼杵(うすき)市では、次世代の畑のための土づくりが行われています。無化学合成農薬・無化学肥料の野菜作りを推進するため、2010年から元気な土づくりを始めたのです。映画『100年ごはん』は、その過程を描いたドキュメンタリー映画です。「健康な土で育った “ほんまもん農作物” を、未来の子供たちのために作っていきたい」という市をあげての情熱が、さまざまな人たちを動かしていきます。※「ほんまもん農作物」=臼杵市で認定している農産物の認定制度上映方法が実にオリジナルで、【映画を観て + 共に食事をし + 語り合い + 土に触る】という、五感で体験する上映会を、全国100カ所近くで行っています。100年後の未来も、おいしいごはんが食べられるのかな?あの大林宣彦監督の長女で、料理家でもある大林千茱萸(おおばやしちぐみ)監督が、映画撮影を開始したのは2009年。自ら汗を流してほんものの野菜作りに奔走する前市長からのラブコールに応え、監督することを決めたそう。映画は4年がかりで、120時間の撮影を経て完成されました。映画では、臼杵市役所、市民、教育委員会、給食センター、農協、有機JAS認定機関、加工業者、飲食業者、実際に土を耕す生産者、野菜を買う消費者、そして野菜を食べる子供たち…取り組みの経過とともに、それぞれの日常で少しずつ変化していく人たちが登場します。そしてリアルなドキュメンタリーと同時平行で、現在の「ワタシ」と、100年後の未来の「アナタ」がファンタジーのように言葉を交わし、私たちにいくつもの疑問を投げかけます。はたして100年後の未来も、おいしいごはんが食べられるのかな? と。農薬のこと、気候変動、農家の担い手減少と食料自給率の問題など、いま、私たちの食にまつわる不安はいろいろ。だからこそ、100年後の未来のために、いまからできることを始めなくては。そんなことを考えてしまいます。「映画にさまざまな立場の人が登場するのは、ご覧になった皆さんの立場に寄り添い、他人事ではなく、“自分事”として捉えてもらえたら…という想いから。これから私たちは未来ために何をどう選択していけばいいのか? 臼杵市の例を描いていますが、各地でこうした力強い動きが始まっていることを知って欲しいのです。『はじめの1歩は100歩分!』がこの映画のキーワードなのですが、まずは “知ること” が “はじめの1歩” 。そして映像の行間にある “何か” を感じて、皆さんが暮らしを考えるきっかけとしていただけたら嬉しいです」(大林千茱萸監督)「食だけでなく、食と暮らし、環境まで広い視野で考えて欲しいとの気持ちから活動を続ける私たち。この映画には、まさに同じテーマが描かれていると共感しました。ぜひこの機会に、これからの食のあり方について関心を持っていただけたら」(ホールフード協会 タカコナカムラさん)映画鑑賞のあとは、ホールフード協会 タカコナカムラさんによるオーガニックフードをつまみながら、参加者みんなで意見交換しながら交流も。五感で楽しみ、感じるイベントとなりました。映画『100年ごはん』の予告編はこちら。全国各地で、自主上映会が開催されています。開催情報および予告編はHPにて。 映画『100年ごはん』【プロフィール】木村秋則(きむらあきのり)1949年、青森県中津軽郡岩木町生まれ。木村興農社社長。弘前実業高校卒。川崎市のメーカーに集団就職するが、「農業を手伝ってほしい」という父の説得により、1年半で退職する。1971年から家業のリンゴ栽培を中心に農業に従事。農薬で家族が健康を害したことをきっかけに無農薬・無肥料栽培を模索する。10年近く無収穫、無収入になるなど苦難の道を歩みながら、ついに無農薬・無肥料のリンゴ栽培に成功し「奇跡のリンゴ」と呼ばれている。現在はリンゴ栽培のかたわら、全国、海外で農業指導を続けている。 大林千茱萸(おおばやしちぐみ)東京都生まれ。「天皇の料理番」元宮内庁東宮御所大膳課主厨・渡辺誠氏に師事し、料理家としても活躍。西洋食作法講師・ホットサンド倶楽部主催と様々な肩書きを持つ。11歳で『ハウス/HOUSE』(1977)原案。14歳より映画感想家として、文筆業開始。大林宣彦監督作品では、メイキングや音楽コーディネートなどを担当。AKB48の「So long!」(2013) MVでは数エピソードの脚本・演出を行う。うえだ城下町映画祭自主制作映画コンテストでは審査員を務める。本作が単独監督初デビュー作品となる。著者に「ホットサンドレシピ100」(シンコーミュージック刊)、責任編集本には「リュック・ベッソン」(キネマ旬報社刊)など。 大林千茱萸 Facebookページ タカコナカムラ日本CI協会リマ・クッキングで桜沢里真にマクロビオティック料理を師事。渡米。全米を遊学後、Whole Foodの概念に出会う。2003年東京・表参道にて「Brown Rice Café」のメニュープロデュース。2006年7月独立後、食と暮らしと環境をまるごと学ぶ、「タカコ・ナカムラWhole Foodスクール」を開校。「塩麹」「50℃洗い」のブームの火付け役としてテレビ雑誌で活躍。2013年「ベジブロスをはじめよう」(角川マガジンズ)をきっかけに、「ベジブロス」ブームを起こしている。食と暮らしと環境を次の世代へバトンを渡す活動として、2008年5月「ホールフード協会」も設立。一般社団法人ホールフード協会代表理事。近著は『AGEためないレシピ』(パンローリング)など話題の著書多数。
2015年09月11日東京・六本木の国立新美術館にて9月2日から14日まで、「第100回記念 二科展」が開催される。1914年、文部省美術展の洋画部に対して新進作家たちが“第二科”の新設を働きかけたが実現できなかったことから、有志が日本洋画の革新をめざして集結して始められた「二科展」。“流派にとらわれず、新しい価値を尊重し、創造者の制作上の自由を擁護する”を信条とし、洋画界の黎明期に多くの著名な芸術家を輩出してきた。これまでの参加者は、安井會太郎、熊谷守一、東郷青児、岸田劉生、梅原龍三郎、小出樽重、中川一政、林武、佐伯祐三、宮本三郎、岡田謙三、藤田嗣治、岡本太郎など。海外からもジェレニェフスキー、マチス、ドラン、ピカソ、デュフィ、ブラック、モネ、ボナール、ブールデル、ゴヤ、ルオー、ロダン、モディリアーニなど、数多くの著名作家の作品が出品された。「第100回記念 二科展」では、同展に多大なる功績を遺した洋画家、彫刻家たちの作品を特別展示。歴代理事長の作品や、デザイン部と写真部の会員による同展に向けた作品も展開される。また、国立新美術館2階にある休憩室A、B、C、Dでは、絵画、彫刻、デザイン、写真の4部の会員有志によるコラボ展を実施。メインテーマは“あそび”、サブテーマは“ネコ100態”と設定され、様々な“ネコ”作品が展示される他、講演会やギャラリートーク、ミニコンサートなども予定している。また、二科の100年の歴史を一覧出来る「伝説の洋画家たち 二科100年展」が現在、東京都美術館で開催中。9月12日から11月1日まで大阪市立美術館、11月7日から12月27日まで福岡・石橋美術館でも行われる予定だ。【イベント情報】「第100回記念 二科展」会場:国立新美術館住所:東京都港区六本木7-22-2会期:9月2日~14日時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)※金曜日は20:00まで入場は19:30まで、最終日は14:00までで入場は13:00まで休館日:9月8日料金:一般1,000円、高大学生800円、中学生以下無料
2015年08月24日虎の穴は10日より、漫画家、イラストレーター、アニメーターなど総勢100名のクリエイターの作品を展示するチャリティ企画展「第四回武者絵展」を開催している。会期は8月17日まで、開場時間は11:00~19:00。会場は東京都・秋葉原のとらのあな秋葉原店C 4Fイベントフロア。入場料は大人(高校生以上)200円、子供(小学生以上)100円。幼稚園、保育園以下無料。同展は、有志の呼びかけに応えた漫画家やイラストレーター、アニメーターなど約100人のクリエイタ―が、歴史に登場する武将や戦の場面を描いたイラスト展示会。東日本大震災後(2012年7月)、福島県南相馬市などに伝わる神事「相馬野馬追(そうまのまおい)」を支える目的で1回目をスタートして以来継続した取り組みとなっており、今回が4回目の開催となる。この東京での展示以降も、各地を巡回する予定だ。作品を提供するクリエイターたちのそれぞれのオリジナルの「武者絵」が見どころで、昔ながらの古風な武者絵に加え、未来的なモチーフのものや萌え美少女風のものなど、さまざまな絵柄の武者絵が集まっている。なお、入場料および図録(3,000円)等の売上は、全て義援金として南相馬市役所に寄付されるということだ。(c)「武者絵展」実行委員会
2015年08月10日高校野球100周年を記念してNHKで放送される「高校野球100年レジェンドが語る名勝負の秘密」ナビゲーターに、「KAT-TUN」の亀梨和也が決定したことがこのほど明らかとなった。1915年の夏に高校野球の全国大会が始まってから、ちょうど100年となる今年の夏の大会にあわせて放送される本番組。4夜に渡る放送では、「激闘の延長戦」「奇跡の大逆転」など4つのテーマで過去の名勝負の興奮と感動を、甲子園レジェンドをゲストに招き、熱きドラマが生まれた秘密に迫っていく。そしてこのほど、デビュー前は熱い野球少年だったという亀梨さんがナビゲーターに決定。今回の出演にあたって「甲子園は野球少年の憧れの場所でもありますので、決して色あせない感動や想いを僕もこの番組で改めて体感したいですし、視聴者の皆様にもその当時は知らなかったものを感じて頂けたらなと思います。100周年という歴史の中に、自分がこういったかたちで参加できることを楽しみにしています」と意気込みを語っている。ほかにも、高校野球サポーターの伊集院光ややくみつるも出演し、番組を盛り上げる。「高校野球100年レジェンドが語る名勝負の秘密」は、NHK総合にて8月6~11日の4夜とも10:55~11:20放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月21日きょうご紹介したいのは、『解くだけで人生が変わる!修造ドリル』(松岡修造著、アスコム)。テニスプレーヤーを経て、現在は各メディアで活躍する松岡修造さんが、「素晴らしい自分」に変わるための独自の方法を明かした一冊です。ユニークなのは、松岡さん流の習慣をドリル形式で身につけることができる点。各メッセージの●●●部分を埋めていくと、メッセージが浮かび上がるわけです。とだけ書くとギャグかと誤解されてしまうかもしれませんが、そのメッセージはとても真面目で理にかなったもの。日本の気温を上げるともいわれる「松岡キャラ」の根底に根づく、真剣な思いを感じ取ることができます。数字に関係した、いくつかの例をご紹介しましょう。■1:「切り替える」ための方法[問題]:イライラしたら半径1メートルにマイ●●●[答え]:イライラしたら半径1メートルにマイシールドメンタルが弱かったという松岡さんは現役時代、「感情的になったら自分の周囲に円を描き、その内側にいる姿をイメージしなさい」といわれたことがあるそうです。しかし基本的には同意できたものの、「それをそのまま取り入れると、メンタルトレーニングに支配されてしまう」とも感じたのだとか。つまり、それだと「やらされている感」が強くなってしまうということです。そこで考えたのは、「どうすればおもしろく続けられるか」ということ。自分流にアレンジすると長く続けられるし、効果も高いと思ったからだとか。その結果として思いついたのが、「マイシールド」。これは、SF作品に出てくる「身を守る薄い膜」のようなもの。感情的になりかけたら、自分を中心とする半径1メートルにマイシールドを張る。そうすれば外部との関係性は完全に遮断されるので、あとは感情的になりかけた自分自身をコントロールするだけだという考え方です。■2:「感謝する」ための方法[問題]:1日●●●回の「ありがとう」[答え]:1日100回の「ありがとう」うまくいかないとき、松岡さんにとっていちばんの武器になるのが「ありがとう」だそうです。前向きにさせてくれるだけでなく、心を落ち着かせてくれるから。だから、「ありがとう」をいつも心からいいたいと、常に目指しているそうです。そのために、最低でも1日100回の「ありがとう」をいうことから始めたというのですから驚きです。ちなみに、口に出してもいいし、心のなかで思ってもOK。習慣になったいまでは、100回でも足りないと感じるといいます。なぜなら、感謝すべきことはたくさんあるから。感謝すべきことが見つからないなら、特に理由がなくても「ありがとう」といおうと松岡さんは勧めています。最初は「どうして感謝するんだ?」と違和感を抱くかもしれないけれど、少なくとも「ありがとう」と思えば悪い方向には行かないはず。松岡さん自身が実践し、そう実感しているというのですから納得できます。✳このようにメッセージはシンプルで、説得力に満ちたものばかり。空いた時間にパラパラとめくってみれば、より心地よく生きるためのヒントを見つけることができそうです。(文/印南敦史)【参考】※松岡修造(2015)『解くだけで人生が変わる!修造ドリル』アスコム
2015年07月14日目黒雅叙園(東京・目黒)が8月9日まで、園内の東京都指定有形文化財・百段階段にて、さまざまな“和のあかり”を集めた「和のあかり×百段階段」展を開催している。同企画展は、和紙のあかりなど日本人が昔から愛してきた優しいあかりの魅力を伝えるもの。会場の百段階段には7つの部屋があり、壁や天井に126枚の日本絵画が描かれており、「日本各地の祭りのあかり」「夏のあかり」「草木が照らすあかり」…といったさまざまな和のあかりが各部屋を彩っている。目玉は、青森ねぶた祭の“ねぶた”のあかり。釘1本打てない文化財である百段階段に巨大なねぶたを展示するという困難に挑んだのは、若手ねぶた師集団・ねぶた屋の4人。ねぶた史上初となる流派を超えた4人の合同作品は、「大江山酒呑童子(おおえやましゅてんどうじ)」をモチーフにしたものだ。鬼と姫君、武士2人という構成で、作品を正面にして左から2番目の武士と目の前の盃は、同展のために特別に制作されたもの。それ以外は昨年のねぶた祭りで実際に使用されたものとなっている。祭ではなかなか間近で見ることができないねぶたをじっくり堪能できる。園内では、同展に出展される葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景」をヒントに海と波しぶきをイメージしたカクテルなど特別メニューも提供。展覧会の招待券と浴衣セットプレゼント、着付け、さらに料亭でのランチもついたプランも用意されている。また閉館後の百段階段では、チェリスト・村中俊之と尺八演奏家・石垣秀基といったアーティストたちによるアコースティックライブも開催される。【イベント情報】「和のあかり×百段階段」展 ~日本の祭り、12のあかり~会期:7月3日~8月9日会場:目黒雅叙園住所:東京都目黒区下目黒1-8-1時間:日曜~木曜は10時~18時(最終入館17時30分):金・土曜は10時~19時(最終入館18時30分)料金:当日券 1,200円、学生 600円休館日:なし
2015年07月09日小説の舞台や大河ドラマのロケ地にもなっている目黒雅叙園の「百段階段」。東京都指定有形文化財になっているこの場所で、7月3日から『和のあかり×百段階段展―日本の祭り、12のあかり』が開かれます。1935年に建てられた「百段階段」は、目黒雅叙園に現存する唯一の木造建築です。99段の階段廊下をもつことから「百段階段」と呼ばれ、階段廊下の南側には日本の美術工芸で飾られた7つの部屋が連なっています。本展では、日本各地の伝統的な「和のあかり」で優しく照らされた百段階段の空間を楽しむことができます。例えば、美人画の大家、鏑木清方の絵が飾られている部屋「清方の間」では、岐阜県で毎年開催されている「美濃和紙あかりアート展」の優秀作品が展示されています。風情ある和紙のあかりが美人画の空間を照らし、幻想的な雰囲気を楽しめます。また、「祭りのあかり」も見どころのひとつです。東北三大祭りの「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」や山口県の祭りなど、日本中の祭りのあかりが百段階段に集まります。特に、青森のねぶたは、4つの流派がねぶた史上初めて合同作品を作るということで、現地青森でも見ることができない貴重なねぶたが展示されます。展覧会に合わせたイベントも楽しそうですよ。女子にオススメなのは、展覧会の招待券に浴衣セットと着付け、食事がついたお得なランチプラン。浴衣を着て「和のあかり」を見学したあと、料亭でおいしいランチをいただけるので、女子会にもぴったり。おしゃれスポット目黒で、粋な日本のイルミネーションを体験してみてはいかが?イベントデータ:『和のあかり×百段階段展』会期:2015年7月3日(金)~8月9日(日)時間:10:00~18:00(金・土曜日10:00 ~ 19:00)※入館は閉館の30分前まで会場:目黒雅叙園 東京都指定有形文化財「百段階段」料金:一般 1,200円/学生 600円/小学生以下無料
2015年07月07日人生80年といいますが、これを秒になおすと、どのくらいの長さになるのでしょうか?順を追って計算してみましょう。■人生80年はおよそ何秒なのかざっくり算出すると、このようになります。1時間=3,600秒1日=8万6,400秒(3,600×24)1年=3,153万6,000秒(8万6,400×365。※うるう年は考えず)80年=25億2,288万0,000秒(3,153万6,000×80)つまり、80年の人生は約25億秒です。長いような短いような……。秒で表したら、そんなものなのですね。そのうち睡眠時間に1/3ほど使うので、起きている時間は実質16億秒くらいでしょうか。つまり5年=1億秒です。そして、16億秒の時間を持っているのは赤ちゃんだけですから、実際の残り時間は次のようになります。もし30歳なら、残り10億秒。40歳なら、残り8億秒。50歳なら、残り6億秒。長いようでいて、意外に短そうですね。かけがえのない時間を有効に使いましょう。■寿命がわずか1日の生物も!ところで、寿命が短い生物といえばカゲロウが有名です。成虫になってから、わずか1日程度しか生きることがありません。食べものを取る暇も、その必要もないので、成虫には口がありません。1日程度の寿命のなかで、ただ交尾して産卵するだけ。幼虫時代を入れると半年程度の寿命があるので、全人生(?)で考えると特に短いわけではないのですが。■1,500年も生きている海綿が逆に長い方を見てみると、寿司ネタでも有名なムラサキウニの寿命は200年以上。黒ハマグリの異名を持つ2枚貝のアイスランド貝も寿命が長く、2007年には少なくとも400年以上生きていた個体が見つかっています。また、南極の海綿動物のなかには、1,500年ほど生きた個体がいました。いまから1,500年前といえば、大化の改新や、聖徳太子が生きていた時代より前。人とくらべると、とんでもなく長生きですよね。こうして考えてみると、海のなかの生物が長寿だということがわかります。あのユラユラと揺れているイソギンチャクでさえ、寿命は私たち人間と同じ70~100年ですから、海にはなにか、長寿の秘密があるのかもしれません。(文/シール坊)
2015年06月27日ヤフーは6月23日、戦争の記録や当時を知る人々の持つ記憶を100年後の世代に伝えるプロジェクト「未来に残す、戦争の記憶~100年後に伝える、あなたの思い~」を開始した。終戦から70年の節目を迎え、当時を知る人々の情報(一次情報)が、徐々に風化しつつある現状を踏まえ、同プロジェクトでは、新聞社や通信社などの報道機関が所有している戦争当時の記録や、戦争体験者のまだ記録されていない生の声、戦争体験者から聞いたエピソードなどの記憶をデータとして残すことを目的としている。これにより、100年後の未来を生きる人たちに戦争について知るきっかけを提供することを目指す。企画の1つでは、「100年後の未来へ。みんなで思いを伝えよう」と題し、当時を知る人から聞いた戦争の記憶などをユーザーから投稿してもらう。投稿されたデータは100年間保有し、100年後にYahoo! JAPANが運営するサービス上で公開する。また、「未来への手紙」と題された企画では、海老名 香葉子さんや北乃 きいさん、高田 延彦さん、田原 総一朗さんなど約20名の著名人が参加。戦争体験者と戦争当時を知らない人のそれぞれの立場から100年後に伝えていきたいメッセージを掲載している。ほかに、報道機関と連携した企画として、報道機関の協力の下、各社が実施する戦後70年の特集企画のリンク集を掲載。また、報道機関所有の写真や記事などを生かした企画も展開していくという。
2015年06月24日