私は、過去に原因不明の続発性不妊症で不妊治療を約6年間経験しました。自分には関係ないと思っていた治療でしたが、調べてみると経済的にも精神的にも負担の大きな治療だと初めて知りました。夫婦で話し合い、負担は納得しているつもりだった治療も、実際に始まるとイメージしていたものとは違うさまざまな経験をしました。 不妊治療を始めるきっかけ私たち夫婦が不妊治療を始めたのは、私が35歳、妻が32歳のときでした。私たちはすでに子どもを1人授かっており、そろそろ2人目が欲しいなと話していたのですが、なかなか授かることができませんでした。 長女を計画通り授かることができたので、2人目も欲しいタイミングで授かるものとばかり思っていたので不思議に感じていました。自然妊娠がなかなかできないので、ネットなどで情報を集めると、続発性不妊症という言葉が目にとまりました。続発性不妊症というのは、以前に妊娠したことがあり、その後妊娠しない場合を言うそうです。 さらに続発性不妊症について情報を集めると、私たちがその言葉に該当することがわかりました。そのとき、初めて私たちは不妊治療が必要なのだと認識しました。 不妊治療を始める前に私たちは、それまで不妊治療についての知識がほとんどありませんでした。ただ、「金銭的に大変」「女性は精神的にも負担が大きい」などマイナスなイメージだけ持っていました。そこで、具体的に金額がいくらかかるのか、どのような治療法なのか、精神的負担とは何かなどの情報を本やネットを通じて、事前にできるだけ調べました。 やはり、そこにあった情報は精神的、金銭的負担が大きいことや、夫婦の協力・理解が必要だということでした。私たちは、長女を含めて3人で話し合い、やはり子どもを授かりたいこと、無理なら治療を中断することを確認し、不妊治療を始めることを決意しました。 病院選びも難航まず、不妊治療をおこなっている病院選びを始めましたが、この作業が意外と難航しました。妻が、近所の病院だと誰かに知られてしまうのが嫌だということで、少し遠い病院に決めました。 しかし、その病院へ通うことで、私たちの予想していなかったハードルがありました。不妊治療をおこなっている病院ではよくあることですが、子連れ厳禁だったのです。そのため、祖母に長女を預かってもらう日程と私が仕事を休める日程を調整し、病院に予約を入れなければなりません。私は治療を始める前段階で、いろいろと戸惑うことがあり、徐々に先行きに不安を感じ始めていました。 私には関係ないと思っていた不妊治療でしたが、気軽な気持ちで始めました。おそらく、1人子どもがいるので2人目もすぐにできるだろうと、心のどこかで過信していたように思います。 次回は初めての精子検査についてお話しします。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト:(c)chicchimama 著者:ライター 吉田直樹二児の父。原因不明の続発性不妊症のため、夫婦揃って不妊治療を数年おこない授かる。グラフィック・Webデザイン事務所を経て、現在グラフィックデザイン・Webデザインのフリーランスとして活動中。
2021年02月05日不妊治療に通い、35歳で妊娠! 私は初産が高齢出産だったので、産前産後に不安や悩みがありました。産前は気持ちの面での不安が大きかったのですが、体調は順調。しかし産後は体力の低下を実感したり、出産にともなう体の痛みに苦しんだり、悩むことが多かったです。 親友の助言もあり、不妊治療へ通うことに34歳と遅めの結婚だった私。新婚のうちは「まだまだ子どもはいいかな」と考えていましたが、同じ年の親友からの助言もあり、新婚旅行から帰ってきて妊活を意識するように。親友が不妊治療に通って2年後に妊娠した話を聞いて、私も不妊治療専門の病院へ検査に行ってみました。 検査してみると、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されたので、早めに検査してよかったです。検査後すぐに不妊治療を開始しながら妊活をスタートしました。 高齢出産、出生前診断迷った結果…不妊治療は仕事と通院の両立が大変で、ラクではありませんでした。それでも不妊治療を開始して8カ月後に妊娠判定が! 妊娠時35歳で、高齢出産ということもあってなのか出生前診断についての説明を受けました。高齢出産になる私は受けたほうがいいか迷うように……。 夫婦で何度も話し合い、どんな結果が出ても産みたいと思ったので出生前診断は受けないと決意。また、妊娠高血圧や妊娠糖尿病について病院で気をつけるよう言われました。私はつわりで脂っぽいものは食べられず、甘いものなら食べられる状態。しかし、食べ過ぎに注意し、味付けや栄養バランスを考え過ごしていました。 私の場合、産前よりも産後がつらかった赤ちゃんが生まれてくるまで不安はあったものの妊娠期間は健康に過ごせていたので、私は産んだあとも順調に過ごせると思っていました。私の場合、帝王切開での出産にはなりましたが、無事元気な女の子を出産! しかし、産後は産前と違い、思ったように動けませんでした。 慣れない赤ちゃんのお世話に加え、脚の付け根やお尻に神経痛が襲い掛かりました。すがる思いで整骨院の産後骨盤矯正に通い、痛みは徐々に消えていくように。産後半年を過ぎると赤ちゃんのお世話のコツも少しずつつかめ、体力も戻ってきて、産後1年で産前のように動けるようになりました。 結婚が遅かったので仕方ないのですが、初産が高齢出産ということで不安が大きかったです。私の場合は、産前よりも産後の体力の低下や足腰・お尻の痛みがつらかったです。同じ年でも元気なママさんもいるので、日頃から運動して体力をつけておくのは大切だと改めて実感しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。※人工妊娠中絶は、母体保護法により定められた適応条件を満たしている場合に限り、施行されます。 監修/助産師REIKO著者:桜井りこ1女の母。服飾パタンナーを経て、現在は化粧品会社時短勤務。不妊治療からの妊娠。美容・コスメ・健康系と合わせ、自身の体験をもとに、妊娠・子育てに関するライターとしても活動中。
2021年01月05日文/Chiaki医療機関向けの子宮内フローラ検査サービスを提供するVarinos株式会社が、LINEを活用した妊活コンシェルジュサービス 株式会社ファミワンと共同で『腟内検体採取式 子宮内フローラCHECK KIT』の事業化を行うことが決定。今回、事業化が決まった『腟内検体採取式 子宮内フローラCHECK KIT』は、Varinos株式会社が医療機関向けに独自開発した『子宮内フローラ検査』の技術を用いて、自宅で手軽に子宮内フローラの状態を検査することができる一般向けのキットです。今回の事業化によって、手軽に自身の子宮内フローラを知ることができれば、妊活の選択肢が広がるほか、適切な妊活や不妊治療へ一歩踏み出すきっかけになるとされています。「子宮内フローラ」と妊活・不妊治療の関係とは?“子宮内フローラ”と妊活や不妊治療には密接な関わりがあります。近年の研究によって、子宮内で女性や胎児にとって有益な細菌の集団(フローラ)が構成されていることがわかりました。そんな“子宮内フローラ”の中でも一番大切と考えられているのが“乳酸桿菌ラクトバチルス菌”で、この割合が少ないと妊娠の成功率が低くなるという報告が複数あります。そのため、『腟内検体採取式 子宮内フローラCHECK KIT』で自身の子宮内フローラを知ることができれば、妊活や不妊治療の方向性を考えるときに役立つのです。さらに今回、LINEを活用して専門家から妊活状況のアドバイスがもらえるサービスを展開する株式会社ファミワンと共同開発。サービスの購入や結果の報告は、株式会社ファミワンより行われる予定です。自宅で手軽に子宮内フローラを検査!『腟内検体採取式 子宮内フローラCHECK KIT』医療機関に行かなくても、自宅にいながら簡易的に子宮内フローラの状態を検査できるキット。2021年春頃のサービス展開を目指して、現在準備が進められています。【商品情報】『腟内検体採取式子宮内フローラCHECK KIT』子宮内フローラの状態を正しく理解することで、適切な妊活や不妊治療へ踏み出すきっかけとなる『腟内検体採取式 子宮内フローラCHECK KIT』。出産を考えている女性は、妊活や不妊治療を考える上でのヒントとして、利用を検討してみてはいかがでしょうか?【参考】医療機関へ提供している子宮内フローラ検査を基にした自宅でできるセルフ検査キットを株式会社ファミワンと共同事業化 - PR TIMES©Varinos©Paisit Teeraphatsakool/Shutterstock
2021年01月03日2019年の出生数は86万5,239人で、「86万ショック」とも呼ばれ、少子化の問題はより一層深刻となりました。少子化の原因はさまざまありますが、2020年は新型コロナウイルスが影響していると言わざるを得ない状況となっています。 日本産婦人科学会が緊急調査日本産婦人科学会では、「新型コロナウイルス感染症蔓延による分娩数減少の緊急調査」「妊婦・出産後女性のコロナ禍における不安に関する WEB調査」をおこない、結果を公表しました。 「新型コロナウイルス感染症蔓延による分娩数減少の緊急調査」は、回答を得られた576施設の2019年10月〜2020年3月までの月別分娩数を2020年10月〜2021年3月までの月別分娩予約数で割り、各都道府県の減少率を調べたものです。その結果、都市部(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪)で約24%、地方(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪以外の都道府県)で約37%減少しており、地域の減少率は有意に減少しているということでした。 「妊婦・出産後女性のコロナ禍における不安に関する WEB調査」では、2020年9月1日〜30日にWEBアンケ―トをおこない、回答時に妊娠している人約5,000人、今年出産した育児中の人約3,000人の回答を分析したものです。その結果、里帰り分娩を予定している、あるいは実際に里帰り分娩をおこなった妊婦さんは各々約20%にとどまり、里帰り分娩を自主的に断念した妊婦さんは約10%だったそうです。そして、新型コロナウイルスの罹患者が多い都道府県の在住者に、不安尺度が高い傾向が見られたとのことでした。 新型コロナウイルスに翻弄(ほんろう)された2020年日本で新型コロナウイルスの感染が初めて確認されたのは2020年1月。新規感染者の増加に伴い、妊娠・出産の場においても妊婦健診の回数を減らす、母親学級などの産前教室の休止、立ち会い出産・面会の制限など、さまざまな対応がなされてきました。そのなかで不安を抱えながらも出産している方もいらっしゃいます。 その一方で、ベビーカレンダーがおこなった調査でも、新型コロナウイルス流行前に第2子以降を希望していたママのうち約32%が妊娠を延期または諦めたという結果が出ているように、妊活や不妊治療を休⽌・延期した、および妊娠を諦めたという人も少なくありません。全国的な分娩数の減少に新型コロナウイルスが影響した可能性は少なからずあると考えられます。 また、地方での分娩数が減少した背景には、里帰り出産の減少もあると考えられています。これらの調査は、第3波と言われる現在の状況になる前におこなわれたものですが、やはり移動による感染リスクの回避したことも要因にあるのではないでしょうか。また、晩産化により妊婦さんの親も高齢となっており、里帰り出産をしたいけれど高齢者への感染リスクも考慮した結果も影響していたかもしれません。 新型コロナウイルスの影響がじわじわと2019年に続き2020年も少子化には歯止めがかかっておらず、現在厚生労働省が公表している10月までの出生数を見ても、2019年より1,700人余り減少しています。 「新型コロナウイルス感染症蔓延による分娩数減少の緊急調査」からもわかるように、今後も出生数が上がるような状況にはないようです。さらに、現在全国的に蔓延し、日々過去最高を更新している新型コロナウイルスの陽性者数や重症患者数をみても、2つの調査がおこなわれた時期よりもよりいっそう不安な状況になっており、妊娠・出産を控えるという方がさらに増えると考えられています。 今年、5月に緊急事態宣言が発出されたときに比べて、人々の認識も変化しており、なかなか感染が抑えられない状況にあります。海外ではワクチン接種が開始されたところもありますが、日本ではもう少し時間がかかりそうです。ワクチンが承認された場合の優先接種の対象者についても議論されていますが、妊娠中の女性については安全性や有効性に関する明確なデータがないことから現時点では対象にしない方針となりました。まだまだ収束の兆しが見えない状況ですが、1日でも早く、お子さんを希望される方々が少しでも安全な環境で不安なく妊娠・出産・子育てができるようになることを願うばかりです。 【参考】日本産婦人科学会:「新型コロナウイルス感染症蔓延による分娩数減少の緊急調査;結果」「妊婦・出産後女性のコロナ禍における不安に関する WEB 調査(速報)」 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年12月25日5.5組に1組の夫婦が不妊(厚生労働省より)といわれていますが、妊活や不妊について気軽に相談できずに悩んでいる人は少なくありません。そこで今回は、桜十字渋谷バースクリニック院長の井上治先生に、多くの方が抱える不妊治療の疑問や悩みについてうかがいました。対談相手は、10年前に不妊治療中であることを公表し、その後3人のお子さんのママになった東尾理子さん。お2人のお話を通して、不妊治療の「今」が見えてきました。東尾理子さんプロフィール1975年11月18日、福岡県生まれ。8歳でゴルフを始め、プロゴルファーとして活躍。2009年に俳優の石田純一氏と結婚。不妊治療を経て1男2女を授かる。父は元プロ野球選手・監督の東尾修氏。桜十字渋谷バースクリニック院長 井上治先生医学博士。2005年、福岡大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院産婦人科医局入局。東京歯科大学市川総合病院をへて、2018年、桜十字渋谷バースクリニック院長に就任。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医、日本生殖医学会認定生殖医療専門医、母体保護法指定医。 >>桜十字渋谷バースクリニック 公式サイト 不妊治療で2回転院した東尾理子さんの「病院選び」・病院選びは「夫の居心地の良さ」も大事−−−東尾さん、不妊治療の最初の病院選びはどうされたんですか?東尾さん:「何の予備知識もなく右も左もわからないまま、主人のすすめる病院へ行きました。総合病院の産婦人科でバリキャリの女医さんに担当いただいたんですけど、主人はすごく居心地が悪そうでしたね(笑)。『旦那さんの精子、元気がないですね』って単刀直入にはっきり仰る先生で。そこでタイミング療法と人工授精を1年くらいして、結果が出なかったのでそろそろ体外受精かな…って思っていたところ、その病院では体外受精をやっていないとその時初めて知ったんです。それで、体外受精ができる別の病院へ転院しました。次の病院では男性医師が担当だったので、 まあ主人の居心地の良さそうなこと(笑)。夫が不妊治療に協力的ではないことに悩まれる方も多いと思いますが、その場合は、男性医師のいらっしゃる病院がいいかもしれません。相談しやすく旦那さんが前向きな気持ちになれるようです。ね? 井上先生」井上治先生(以下、井上先生):「そうかもしれませんね。当院はほぼ全員、1回は旦那さまも受診されています。『旦那さまも検査をお願いしますね』と奥さまにお伝えすると、大抵みなさんいらしてくれ、協力的な旦那さまが多い印象ですね。でも、稀にどうしてもいらっしゃらない方も中にはいます。その場合は、排卵検査薬を使ったタイミング療法を指導します」・精子の検査は泌尿器科やアプリでも東尾さん:「男性の場合は泌尿器科でも精子検査はできますよね? いきなり産婦人科での検査がハードル高く感じるようなら、まずは泌尿器科で検査してもらうのもいいかもしれませんね」井上先生:「それさえも恥ずかしい方には、精子の状態をチェックできるスマホアプリがあるのでそれをご紹介しています。精子がいるかいないか、運動率、濃度がわかります。奇形率まではわからないのですが、精液検査よりずっと安いですから利用しやすいと思います」東尾さん:「病院選びはとても重要だと思いますね。病院にも相性があって、一歩踏み入れた時の感覚はすごく大切だと感じました。ネットで探していいなと思ったけれど、実際行ってみたら肌に合わない、居心地が悪いという場合もあると思います。私は2回転院しましたが、病院を変えるのはとても勇気がいるものです。井上先生の前では言いにくいのですが(笑)、正直な話、病院は患者一人ひとりの人生の責任を持ってはくれません。だから、自分の意思で勇気を出して、積極的に病院のことも治療のことも勉強しなくてはいけないと思っています」井上先生:「大規模病院とクリニック、地域密着の古い病院と新しい病院、男性医師と女性医師、治療法や方針もそれぞれ違いますね」東尾さん:「どういった病院が、自分は居心地良く感じるかが大切ですね。先生お一人のクリニックなら、いつ行っても同じ先生が診て話もできる利点はありますが、その代わり待ち時間が長い場合もあります。忙しい方なら、先生は診察のたびに変わってもいいからとにかく待ち時間が短いところで、勤務先や家に近くパパッといけるところが良いという方もいらっしゃると思います。また、待っている間はなるべく居心地良くリラックスして過ごしたいから、インテリアにこだわった新しいクリニックが良いという方もいます。病院選びでは、そういった肌感覚もすごく大切ですね」仕事と不妊治療は両立する? 治療法選びが鍵−−−お仕事を続けながらの不妊治療にもご苦労があったそうですね。東尾さん:「私の場合は自分でスケジュールを決められる仕事なので、普通に会社へ勤務している方より不妊治療を進めやすかったとは思うのですが、それでも仕事で海外へ行くこともあり、治療をお休みしなければいけない期間もありました。でも、それはある程度割りきってもいいと思うんです。治療をしていると、どうしてもそれが最優先になってしまい、生活すべてを支配されるようになってきます。そうすると精神的に疲れてしまうので、不妊治療から1年くらいたった頃、優先順位にメリハリをつけようと決めたんですね。もちろん、治療が最優先というのは変わらないんですが、時には仕事を一番にしたり、旅行を一番にしたりと臨機応変に優先順位を変えるようにしたんです。」井上先生:「最近は女性が働いているケースが多く、夫婦共に忙しいと妊娠のタイミングや治療のスケジュールを組むうえで難しい部分もあります。会社によっては不妊治療に協力的なところも増えてきていますが、やはり土曜日しか通院できないという方は多いですね」東尾さん:「そういう方はどう治療を進めているんですか?」井上先生:「タイミング療法の方には排卵検査薬の使用を勧めたり、体外受精の方は薬でコントロールして採卵を土曜に合わせたりします。ただし、採卵日は2〜3日しかずらせないのでなかなか難しいですね。そういう時だけ、週2日通院してもらうのが望ましいです」・卵を増やせる排卵薬 使うべき?使わないべき?東尾さん:「実は、2軒目の病院は不妊治療に薬を使うところで、1回目の採卵で体への負担が私にはすごく大きかったんですね。そして、体外受精をしてみても結果が出ませんでした。私は、ダメなら次、次っていうタイプなので(笑)、薬を使わない病院で治療を受けてみようと、すぐに2回目の転院をしたんです。そこで長男を授かりましたが、もしそこでも思うような治療ができなかったら、またすぐに転院していたと思います」井上先生:「当院では患者さまのご希望に沿って治療を行うので、薬を使う・使わないの両方が選べます。ただし、年齢的に時間の猶予がない、忙しくてあまり通院できないという方には、薬で採れる卵の数を増やして採卵というほうが現実的かと思います。採卵は患者さまの体への負担が大きいので、医師はなるべく1回だけの採卵で妊娠に結びつけたいと考えます。そうすると、一度になるべく多く卵をとりたいため、薬を使う方法をおすすめするわけです。中には、東尾さんのように薬を使用することで体調を崩される方もいらっしゃいます。その場合は、飲み薬しか使わない、体質に合う薬を選ぶ、副作用を抑える薬を処方するなど患者さまそれぞれに合わせて薬を使っていく方法をとっています」東尾さん:「私は薬を使わない、注射も打たない病院に通っていたので、スケジュールをコントロールするのが難しく、通院回数は多かったのかもしれません。排卵直前は卵の成長や採血結果を見ながら3~4日ほど通院しました。薬をうまく使うことで通院回数が抑えられるのはいいですよね。正直、患者として通院回数が少ない方が楽ですし、ストレスを感じる機会も減るわけですから。病院の待合室でのドキドキは今でも思い出します。採卵してから受精するかどうか、受精してから胚盤胞まで育つかどうか、それを移植してから着床するかどうかとか、ドキドキしっ放しです。着床したと思ったら、そこから心拍が確認できるまでが長くて」「遠慮せず聞いて欲しい」病院は何でも相談できる場所−−−東尾さんは不妊治療中の方から相談を受けることが多いとうかがいました。東尾さん:「不妊治療をされている方は、やはり悩みを打ち明けられる場所がなくて苦しんでいる方が多いんですよね。都市部と地方では治療の悩みにも違いがありますが、イベントをすると同じ悩みを共有する方が集まるので、いろいろなことを話せるからすっきりした顔で帰られます。病院にも、そういったことが話せる場があるといいですね。診察を待っている間の10分、15分、お医者さんには聞けないこと、聞きにくいことを話すだけでも全然違うと思うんです。各病院にカウンセラーがいて、そういった悩みを吐き出すところがあればいいですよね。私自身もピア・カウンセラーの資格を取得しました。また、 日本不妊カウンセリング学会 は看護師さんの参加もすごく多いです」井上先生:「そうですね。私も診察・治療の中でそれは感じています。当院は、注射の説明をするときや実際に注射をするときに少し時間が持てるので、看護師から患者さまにお声がけするようにしています。そこでうかがった内容をその後の治療に活かしたりしています。例えば、診察では普通にお薬を使う方法で移植をとうかがっていたんですが、看護師には『実は薬を使わない自然な形で移植する方法に変えたいんです』と本音をおっしゃっていただけて。私に相談してもらうのが一番なんですが、言いにくい、話しにくいことは看護師など話しやすい相手に相談してもらうのが良いと思います」・先生への質問は積極的に ときにメモを持参することも東尾さん:「先生みなさん必ず『質問ありますか?』って聞いてくださるんですけど、時間をとったら悪いかなとか、こんなこと聞いてもいいのかなとか、患者は遠慮をしてしまいますね(笑)。聞いておきたいことがあっても、診察になると緊張して忘れてしまうこともあります。だから、私は聞きたいことをメモに書いて持参していました。その方が先生も効率よくお話しいただけるので。私はスケジュールのやりくりが大変だったので、初めての治療の場合は、そのあとどれくらい体を動かしていいですか?とか、針を刺したあとの安静はどれくらいですか? なるべくゆっくり過ごしてと言われてもゆっくりって何? 階段の上り下りは運動になるの?とか、表現の違いで受け止め方も違うのでいろいろ質問しました」井上先生:「運動や食べ物の質問はよくお受けしますね。タバコは禁煙していただくよう伝えます。でも、絶対ダメですよってお伝えするのは、移植後の性交渉くらいですね。それ以外で、普通の生活をしている分には問題ないとお伝えしています」東尾さん:「働いている方は、治療のスケジュールが気になると思いますが、先生はどう説明されていますか?」井上先生:「採卵に関していえば、自己注射で採卵日までに最低2回、採卵日合わせても3回通院してもらえれば大丈夫ということはお伝えしています。ある程度は薬によってスケジュールを管理することができます。胚移植日は前後1週間ずらすことも可能です」これからの不妊治療、今だからできること−−−もし今、妊活するとしたらどういうふうに進めますか?東尾さん:「今振り返ると、10年前の私たち夫婦の年齢(東尾さん35歳、石田さん56歳)を考えたら、最初から体外受精に挑戦しても良かったと思います。当時は、いい病院だからと紹介されたところにそのまま通って、最初は自分から何も調べたり勉強したりしませんでした。それはそれで、その時に必要なことだったと思いますが、今なら人任せにせず自分でもっとしっかり勉強しますね。治療方や治療方針にも種類があって、先生がおすすめするものが必ず自分に合うとは限らない。先生はもちろん一番いい方法を提案してくださるんだけど、それが必ずしも自分にとってベストな選択かというと、そうとは言えないこともあります。だから、病院のこと、先生のこと、治療のことを自分自身でしっかり調べて勉強してリサーチして、どういうふうに治療したいかを今なら考えると思います。例えば、私は薬を使わない治療法を選びましたが、今は薬もいろいろあるので、体に合うのなら使用しての不妊治療をやってみても良かったと思います。薬もですが培養方法も、昔と今では全然違いますよね?井上先生:「当院はタイムラプスインキュベーターという受精卵に極力ストレスをかけずに胚培養が行える培養器があり、それがとても効果を上げています( 『凍結胚盤胞移植の臨床妊娠率』 )。うちは生殖医療胚培養士も凄腕で(笑)」東尾さん:「10年前は病院や先生、培養士さん、機器の情報なども全く収集していませんでしたが、今はそれがどれだけ重要なことかわかります」−−−今はコロナ禍で不妊治療を始めたいと思っていてもなかなか難しいですが、女性も男性も35歳を境に妊娠率が急激に下がるという時間的な制約もありますよね。井上先生:「そうですね、病院へ足を運ぶのをためらわれる方は多いと思うので、まずは排卵検査薬などを活用して、妊娠にトライしてもらいたいですね。もちろん、自分やパートナーの体のことはわかっていたほうがより良いと思いますし、妊娠できるかどうかだけではなく妊娠に影響する感染症リスクもクリアにできるので、気軽に検査からしてもいいと思います。ただし、年齢にもよりますが、検査をして何の問題もないご夫婦でも、妊娠できない、不妊原因がわからない患者さまはたくさんいます。目安として20代で1年、30代で半年、タイミングを合わせても妊娠できない場合は検査にきて欲しいですね」東尾さん:「今は一般男性の100人に1人が無精子症とも言われていますよね」井上先生:そうですね。精子そのものがない場合は、どれだけタイミングを合わせても…というのがありますから、やはりなかなか妊娠しないようなら検査をしてもらうのがいいですね。いきなり検査が恥ずかしいのであれば、先に紹介したアプリを活用するのもいいと思います。東尾さん:妊娠には、子どもを授かりたいなと思っている時に、授かれる体の準備をしておくというのが大事だと思います。例えば私の場合、2人目のときに風疹抗体が弱まっていることがわかり、治療の再開を2ヶ月待った経験があります。1人目を産んだ後だから抗体も大丈夫だと思っていたのですが、治療の再開を待つ時間はとても長く感じました。そういうことも含め、自分の体が授かれるかどうかだけでも検査・確認しておくと、気持ち的にもゆったりと待ち構えられると思います。それは、女性だけではなく男性も。妊娠したいなと思った時に心も体も万全な態勢が取れるように、迷っている方は検査だけでもいいですし、もっともっと産婦人科が身近になって欲しいですね」妊娠について不安があれば、生殖医療専門医に相談を「子どもは欲しいけれど、妊娠できるかどうか」といった漠然とした不安を抱えながら年齢を重ねてしまうと、妊娠率を下げることにもつながります。少しでも不安があるようなら、まずは生殖医療専門医に相談してみてはいかがでしょうか? 井上先生が院長を務める 桜十字渋谷バースクリニック のご紹介JR渋谷駅より徒歩約5分、渋谷PARCO隣の好立地に、2018年開業した渋谷エリア唯一(※)の不妊治療専門クリニック。日本生殖医学会認定生殖医療専門医である井上治院長をはじめ、体外受精を数多く手掛けるクリニックで経験を積んだ培養室長など高い技術を持った医師・スタッフがそろい、胚(受精卵)へのストレスを最小限にした最新型培養器「タイムラプス」や培養液の工夫、卵子凍結技術の向上など、ソフトとハード両面で患者さまを支えています。※2020年12月現在【住所】東京都渋谷区宇田川町3-7 ヒューリック渋谷公園通りビル4階( Google Map )※JR山手線 渋谷駅 ハチ公口 徒歩5分/東京メトロ 渋谷駅 6番出口 徒歩4分【診療日】月~土 ※水土午後・日祝休診( 詳細はこちら )【TEL】03-5728-6626 渋谷バースクリニックを公式サイトで見る 取材/文:山本知美撮影:有本真大[PR]医療法人社団 東京桜十字
2020年12月24日■前回のあらすじ子どもを授かりたい一心で迷わず体外受精へステップアップ。胚移植から数週間後、妻から届いたメールには…■ついに妊娠・出産! 待望の息子が誕生まだまだ男性の育休取得には偏見があるところもありますが、職場に恵まれ無事に育休を取ることができ、初の育児にドキドキとワクワクで胸がいっぱいでした!■決して当たり前のことではない、この奇跡に感謝本当に、この出会いに、この奇跡に感謝という言葉では表せないくらい、幸せを感じています。そして、不妊治療の経験がより一層自分を前向きにしてくれている気がします。これにて、僕たち夫婦の不妊治療体験記はおしまいです。最後までご覧いただき、ありがとうございました!コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月19日■前回のあらすじ他人の育児論に辟易しながらも、いつか絶対に子どもを授かれると信じて、妻の不安を取り除くサポートをします。■子どもを授かりたい…その一心で次のステップへただでさえ身体も心も負担が大きい不妊治療。さらに金銭的にも負担が大きくなる体外受精へのステップでしたが、僕らに迷いはありませんでした。■最後の切り札に願いを託す!果たしてその結果は妻の身体や費用面を考えて、何度も取り組めるものではなかったのでたくさん話し合いもしましたが、ついに…ついに授かることができたのです!次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月18日■前回のあらすじ人工授精にステップアップしたものの、なかなか授かることができず…■うまくいかない焦り…、僕の中に黒い感情が渦巻く親だったら当たり前なのではないかと思うことを偉そうに話す人たちに、言い返すことすらできずただ虚しさだけが残る…情けなくて辛くてもどかしい、そんな思いを何度したことか…■妻の不安は僕が取り除く!悔しいことや不安はもちろんあるけれど、できることをやろう!と決めていたので、治療がこの段階になると、男の自分としてはこういったサポートしかできないなと感じていました。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月17日■前回のあらすじ妻の検査でも不妊の原因は不明…。タイミング療法では授かることができず、次のステージへ進むことに…■人工授精に対する考え方が変化「人工的」と思うと自然妊娠から遠くかけ離れているような気がしたので初めは落ち込みましたが、しっかり調べるとあまり違いがなくホッとしました。■毎月の生理に落ち込む…人工授精にまつわる話を調べれば調べるほど焦燥感に駆られます…。ついには確率がぐっと下がると言われる6回目の人工授精がうまくいかず、僕らが選んだ道は…次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月16日2009年生まれの双子ちゃんのエピソードをブログやInstagramで公開しているかよポンさん(Instagram@kayoponkan)。不妊治療を経て双子を妊娠、出産するまでのエピソードを9回に分けてご紹介! 夫と「これが最後」と決めた不妊治療で、なんと双子を妊娠していることが判明し……?! ついに待望の妊娠! 喜んだのもつかの間… つわりと言えば、よくドラマで炊き立てのご飯とかのにおいでトイレに駆け込むシーンのイメージがあって、それを想像していました。でも、ちょっと違う……?!おなかが空くと気分が悪くなる「食べつわり」のパターンもあるということを、このとき、初めて知りました。 つわりピークの食生活はというと…妊娠2カ月ごろから、食べづわりから吐きづわりに移行……。ビニール袋が手放せない時期でした……。 最終的に、唯一食べられたのはメロンパンだけでした。 待望の妊娠、しかも双子ちゃん! おめでとうございます! かよポンさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 この投稿をInstagramで見る かよポン(@kayoponkan)がシェアした投稿 - 2019年 8月月5日午後11時59分PDT 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター かよポン2009年生まれの二卵性男女双子育児中の40代母。家族の出来事を4コマで。 趣味はキャンプ。不妊治療~双子出産、子育ての日常を描いたブログも人気!
2020年12月15日■前回のあらすじ検査結果を聞きにクリニックへ行くと、僕の分身たちが動く姿を目の当たりにします。妊娠に問題もないようで一安心!■妻の卵管造影検査…果たしてその結果は僕は出しただけだというのに、妻は痛みと闘いながら検査を頑張ってくれました。卵管が詰まっているというのもあくまで「疑惑」であり、これからしばらく妊娠率が高まる期間というのもあって、期待と不安が入り混じります…。■未だ不妊の原因は不明…ついに次のステージへ妊娠不可能ではない!それが分かっただけでも前向きに捉えられるようになりました。しかし、タイミング療法では授かることができず、僕たちは新たに未知のステージへ進むことになります。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月15日2009年生まれの双子ちゃんのエピソードをブログやInstagramで公開しているかよポンさん(Instagram@kayoponkan)。不妊治療を経て双子を妊娠、出産するまでのエピソードを9回に分けてご紹介! 夫と「これが最後」と決めた不妊治療をおこなっています。 卵を2つ移植し、いよいよ妊娠判定日です! 診察を待っている間、期待と不安が入り混じり……。 そのとき、思い出したのは、夫の「2人でも楽しいじゃん!」という言葉でした。そして…… 「妊娠していますね」と先生から言われて、頭の中に、その言葉の意味がじわじわ~っと伝わってきて……涙がぽろぽろとこぼれました。その後、双子ということを聞かされ、たくさんのうれしさとたくさんの責任が一気に押し寄せました。 紆余曲折あってようやく授かった命。 子どもを授かることがどんなに奇跡か、素晴らしいことか、あらためて実感しました。 待望の妊娠、しかも双子ちゃん! おめでとうございます! かよポンさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 この投稿をInstagramで見る かよポン(@kayoponkan)がシェアした投稿 - 2019年 8月月5日午後11時59分PDT 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター かよポン2009年生まれの二卵性男女双子育児中の40代母。家族の出来事を4コマで。 趣味はキャンプ。不妊治療~双子出産、子育ての日常を描いたブログも人気!
2020年12月14日■前回のあらすじ義姉が難病を発症。とても辛く苦しいはずですが、妻はそれでも不妊治療を続けたいと言いました。■ついに院長先生とご対面!検査結果にドキドキ…診察室で見つけたもの、それはなんと…まさか、実物を画面越しに見せてもらえるとは思いませんでした。健気に一生懸命動く分身たちを見て、生命が宿る神秘を感じずにはいられません…!■院長先生の丁寧な説明に期待が膨らむ運動率は相変わらず低かったようですが、妊娠には問題がないという丁寧な説明のおかげで心がスッと軽くなりました。そして、なにより大きな希望が持てたような気がして、嬉しかったです。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月14日2009年生まれの双子ちゃんのエピソードをブログやInstagramで公開しているかよポンさん(Instagram@kayoponkan)。不妊治療を経て双子を妊娠、出産するまでのエピソードを9回に分けてご紹介! 夫と「これが最後」と決めた不妊治療をおこなっています。 移植する卵の数を決めることになりました。 夫は1個に賭けようとしていましたが、私は、最後に賭けたかった……。 「卵を2個戻す」 その決断を、夫は受け入れてくれました。そして、いよいよ妊娠判定の日……! つづく。 かよポンさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 この投稿をInstagramで見る かよポン(@kayoponkan)がシェアした投稿 - 2019年 8月月5日午後11時59分PDT 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター かよポン2009年生まれの二卵性男女双子育児中の40代母。家族の出来事を4コマで。 趣味はキャンプ。不妊治療~双子出産、子育ての日常を描いたブログも人気!
2020年12月13日■前回のあらすじクリニックでの任務遂行後、提出する際には鮮度が保たれる工夫がされており、誰にも会わずに帰宅できる配慮が嬉しかったです。■思いもよらぬ事態が起こる…義姉の突然の難病発症…。治療法がない病気なだけに、先の見えない不安が突如襲ってきました…。■苦しみながらも不妊治療は続けたいという妻介護、仕事、不妊治療…辛いことや大変なことはたくさんあるけれど、それでも前向きに不妊治療を続けたいという妻の気持ちをしっかり受け止め、サポートしたいと思いました。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月13日2009年生まれの双子ちゃんのエピソードをブログやInstagramで公開しているかよポンさん(Instagram@kayoponkan)。不妊治療を経て双子を妊娠、出産するまでのエピソードを9回に分けてご紹介! 夫と「これが最後」と決めた不妊治療をおこなっています。洗浄の痛みに耐え、採卵を終えて帰宅しました。 前回採卵したときに受精したのは、わずか2個。今回も……。せめて1個だけでも……。そんな気持ちで電話を待ちました。うれしさと安堵感でホッとしたのもつかの間、今度は、次回の胚盤胞移植までキャンセルの電話が来ないことを祈る日々……。まだまだ気の抜けないときが続きます。 かよポンさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 この投稿をInstagramで見る かよポン(@kayoponkan)がシェアした投稿 - 2019年 8月月5日午後11時59分PDT 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター かよポン2009年生まれの二卵性男女双子育児中の40代母。家族の出来事を4コマで。 趣味はキャンプ。不妊治療~双子出産、子育ての日常を描いたブログも人気!
2020年12月12日■前回のあらすじ滞在時間に指定はないものの、様々な葛藤と闘いながら任務に集中…!■1分1秒を争う!鮮度がより良い状態で届けなければ!任務を遂行しても、浸っている余裕はない…!分身たちを送り出す小窓も院内のひっそりした場所にあるので、提出する際も気まずさがなく良かったです。■誰にも会わずに鮮度を保つ工夫!病院側の配慮が嬉しい鮮度を保ちながらしっかりプライバシーも守られ、帰りは気まずい思いもせずに帰宅できました。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月12日2009年生まれの双子ちゃんのエピソードをブログやInstagramで公開しているかよポンさん(Instagram@kayoponkan)。不妊治療を経て双子を妊娠、出産するまでのエピソードを9回に分けてご紹介! ~ あらすじ ~旦那さんと出会って半年でスピード婚。結婚当時仕事が忙しく、不正出血が何週間も続き婦人科を受診したところ、左右両方の卵管が詰まっていることが判明! 「自然妊娠は90%以上難しい」と告げられ、不妊治療を開始するも、出血が続き命の危険に……! その後、顕微授精、体外受精を試みるも妊娠判定は陰性。一度赤ちゃんを諦めようとしたものの、やっぱり赤ちゃんが欲しい……! 自分の周囲の赤ちゃんや子どもの姿をうらやましいと思いつつ、「夫婦2人で過ごすのもいいかもしれない」。そんな風に思い始めた矢先に、義母の病気が再発しました。義母に……子どもの顔を見せてあげたい。 やってみてダメならそれでいい。でも、やらずに諦めるのは嫌だ。私にはまだ治療を頑張れる時間が残されている。だから、やりたいんだ。やってみたいんだ。 ついにダンナが「1回だけ……本当に治療はこれが最後、ダメなら諦めること」と、承諾してくれたのでした。個人差はあるものの、私の場合採卵よりも、その前の洗浄が「ひぃぃーーっ!」と、飛び上りたくなるほどの鈍痛で、永遠とも感じる時間を耐えに耐えました。 そのとき、看護師さんに「赤ちゃん欲しいんだったら頑張る!」と励まされたものの、「わかっとるわい!」と心の中で思い切り毒づいてしまった私でした。そして、卵は無事、5つ採ることができました。 かよポンさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 この投稿をInstagramで見る かよポン(@kayoponkan)がシェアした投稿 - 2019年 8月月5日午後11時59分PDT 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター かよポン2009年生まれの二卵性男女双子育児中の40代母。家族の出来事を4コマで。 趣味はキャンプ。不妊治療~双子出産、子育ての日常を描いたブログも人気!
2020年12月11日■前回のあらすじついにあの部屋へ…。想像とは違った小綺麗な部屋、病院の細かい配慮に感心します。■ジャンルの偏りに疑問…このような雑誌が真面目な病院で堂々と認められている感じがとても不思議な感覚でした…。■滞在時間の指定はないものの…もはやここでは開き直る力が問われました!恥ずかしさや様々な葛藤と闘いながら、ミッションを遂行するためひたすら集中しました。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月11日■前回のあらすじ女性ばかりの院内で待っている間、羞恥心でいっぱいに。そしてついに採精室に案内され…■想像とは違ったあの部屋の中思っていた以上に広くて小綺麗な部屋に緊張が増してしまいます…それにしても一体なぜこんなに暑いのか!?■病院の細かな配慮が心強い採取後、少しでも劣化を防ぐための細かい配慮がされていることにとても感心しました!しかし、看護師さんとの恥ずかしいやりとり、新たな治療のステップに早く慣れなくてはならないことに多少焦りも感じてしまいます。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月10日■前回のあらすじ今度の検査は専用の部屋で採取することに。どんな部屋なのだろう…と好奇心が湧きます。■女性ばかりの院内に心がざわつく…検査のためとはいえ、これから自分がすることが周りにバレているのではないかと思うと、羞恥心に襲われます…。■専用の部屋はひっそりとした場所に若い女性に案内され、更なる情けなさと羞恥心でいっぱいに。しかし、とてもひっそりとした場所にあるというのは、少し安心感がありました。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月09日■前回のあらすじ初めのうちは楽観的に考えていたものの、月日が経つにつれて不安は募り、自分たちは不妊だと自覚します。■年齢的に焦りを感じ始める半年間タイミング療法で授かることが出来なかったので、早く次のステップへ…と焦りを感じずにはいられませんでした。いったいどんな部屋なのか!?■ついにデビュー!? 切なさと好奇心で複雑な思いに自宅での採取は鮮度が少なからず落ちるため、リスクは大きい。病院で行うことですぐに検査ができるのは、非常に大きいメリットだと思いました。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月08日■前回のあらすじ初めての不妊治療の検査。僕の分身たちの検査結果は…■数値を良くするためにやったこと電磁波が良くない、長風呂が良くないと言われても、普段の生活に溶け込みすぎていてとても気を遣いますよね。しかし、この頃の僕は不妊治療について楽観的に考えていました…これから長い道のりを辿るとも知らずに…。■今月もダメだった…毎月繰り返すたびに不安が募るゴールが見えないから余計に不安が大きくなる…妻がため息をつく姿を見るたびに、僕も事の重大さに気付き始めるのでした。■不妊治療で有名な病院を紹介される不妊治療で名高い病院なら…と期待しつつも、先の見えない道のりに不安も残る。さぁ、またここから新たな不妊治療のスタートです…!次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月07日■前回のあらすじ自然に妊娠できると思っていたもののなかなか授かることができず、軽い気持ちで産婦人科に相談したら…■検査のためとはいえ気分が落ち込む検査のために行為に及ばなければならないというのは、頭では理解していても妙な気分になってしまいます。■鮮度が命!運び出しも重要なミッション生ものと同じだから運ぶのも一苦労…。少しでも新鮮な状態で病院へ届けなくてはなりません。結果を待つ間はとてもソワソワしていました。■まさかの結果に傷つく…運動率が低いという事実を知ったときは、さすがにショックで…質を上げるためにできることは何でもやってやる! という思いでした。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月06日2018年に待望の第一子が誕生!息子の誕生を機に、思い切って育休を取得した新米パパ、トンです!僕たち夫婦は結婚当初から自然と子どもの話題があがり、自然と妊娠して自然と家族が増えるものだと思っていました。しかしその道のりは決して簡単なものではありませんでした…。これは、僕たち夫婦の妊活時代のお話です。■僕たち夫婦は不妊治療を受けていました大きな不安があったあの頃。今は息子がここにいることに幸せもひとしおです!■自然と妊娠できると思っていた…不妊の特集番組がやっていると、気になって観てはいたけれど、どこかで自分たちは平気だという思いの方が強かったと思います。■軽い気持ちで産婦人科に相談したら…何気なく病院に相談に行ったつもりが、あっという間に本格的な治療が始まっていきました。次回に続きます。コミックライター: トン 【同じテーマの連載はこちら】 こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >> モンスターワイフ この連載の全話を見る >>
2020年12月05日2018年2月生まれの男の子育児中のみーすけです。 ベビーカレンダーで、妊娠から出産、日々の育児のことを絵日記連載させていただくことになりました。 第1話目の今回は、不妊治療を経て、妊娠がわかったときのお話です。 ※フーナーテストとは、排卵期にタイミングを取ったあと、子宮に元気な精子がいるかどうか調べるテストです。フーナーテストは100%信用できるものではないと医師から説明されていましたが、2回とも0だと、これは自然では難しいと思いました。 高額な不妊治療には至らず赤ちゃんを授かることができましたが、妊活中はやはり焦りがつのり、精神的にもつらい時期でした。「どうせ無理なんだ……」と自暴自棄になっていたので、妊娠判明時は信じられないような、不思議な感じがしていました。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター 絵日記ブロガー みーすけ2018年生まれの男の子を育児中の絵日記ブロガー。日常をマンガにしてブログを更新中! ネットで子育て情報を検索するのが趣味。最近の悩みは赤ちゃんのおもちゃを買いすぎてしまうこと。
2020年12月01日30歳で結婚し、1年経っても子どもができず1年半の不妊治療。タイミング法と人工授精を経て、念願の妊娠! しかし妊娠後、「出生前診断」を受けるかどうしようか悩みました。結果として、NIPT(新型出生前診断)を受けた私の体験談です。 出生前診断を受けようと思った理由1年半の不妊治療で主な検査をし、特にコレといった原因は見つからなかったものの、妊娠したあとも「私の体」に何か子どもに悪いことがあるのでは……?という気持ちがありました。また正直なところ、障害に対して正しい知識がなく、不安や偏見がないと言ったらウソになる自分がいました。仮に障害が見つかっても、それに向き合う準備期間にしたい。特に妊婦健診での指摘もなく、一般的に出生前診断が推奨される35歳以上の出産でもありませんでしたが、漠然とした不安から出生前診断を受けようと考えていました。 苦労した病院探し出産予定の病院では出生前診断をおこなっていませんでした。出生前診断を受けたい気持ちはありつつ、しっかりと調べていなかった私。妊娠15週のときにふと読んでいた妊婦向け雑誌に「出生前診断は妊娠18週くらいまでに受ける」という記載を読み、無知な自分に焦り、急いで病院探しを始めました。 可能であれば、確定診断の出る羊水検査が希望でした。しかし外来の患者や35歳未満の妊婦には実施していない病院が多く、見つけた病院は平日の日中にカウンセリングと検査を含めて3回来院が必要と、フルタイムで仕事をしていた私にとっては難しい条件だったのです。ネットで調べた結果、年齢制限がなく1回の来院で日曜日でもNIPT(新型出生前診断)を実施している病院を発見。すぐに予約し、週末に受診しました。 いざ検査検査はまずNIPTを受け、陽性だった場合は羊水検査に進むという流れでした。費用は23万円ほど。当日は、まず問診表や同意書を記入。その後個室に呼ばれ、医師から検査の説明とカウンセリングがありました。その後採血し、お会計で終了。所要時間は1時間弱でした。結果は10日ほどで郵送されるとのことで、10日間は「普通に過ごそう」と思いつつも、どこかでずっと診断結果のことを考えていました。陽性だった場合は、どうしようか……と。 診断結果は郵送で診断結果が届き、紙には各項目ごとの内容と「すべての項目で異常は見られませんでした」という記載がありました。 もちろん、この結果がすべてではないことは理解していますが。しかし、冒頭でもお話ししたとおり、もし障害が見つかっても、それに向き合う準備期間が必要だと考えていたので、私は出生前診断を受けてよかったと思っています。 出生前診断は賛否どちらの意見もありますが、私は受けたい自分の気持ちに正直になり、検査を受けることを決意しました。ただ、実際に検査ができる病院を探すのが大変でした。そして費用もかかりますので、受けたくても条件的に受けることが難しい人が多いのではないかと感じました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:森まり子0歳の男の子のママ。本業は育休中で、現在は子育てをしながらライターとして活動中。主に子育て・共働きに関する体験談や、ママ向けの美容記事を執筆している。
2020年11月25日1人目を妊娠しているときから、「子どもは2人欲しいよね」と夫婦の意見は一致。ですが1人目を不妊治療で授かったので、「2人目不妊になるのでは?」と心配に……。なぜなら1人目ができるまでに、3年かかっていたからです。1人目が落ち着いたら……と、そのときの私はのんびり考えていられませんでした。そのような状況で2人目を授かり、私が感じたことをお伝えします。 2人目不妊を想定して早めに妊活を開始1人目は不妊専門の病院に3年通い続けて、妊娠した経験があります。そのため、子ども同士の年の差を気にしていられませんでした。2人目も不妊となると、1人目を連れて頻回に病院に通わなければいけません。薬の副作用で思うように体が動かないことも……。万が一の事を考えると、私は1日でも早く妊娠できる体に整える必要があると考え、30歳で2人目の妊活をスタート。産後6カ月目のとき生理が再開したので基礎体温の測定を開始して、安定するのを待ちました。そして1人目が生後10カ月のころに断乳をして、葉酸摂取を開始したのです。 予想に反して2人目はすぐに妊娠!結果、1人目を妊娠するまでに3年かかったのですが、2人目は妊活を開始して2カ月で妊娠しました。一番心配していた不妊問題もあっさり解決して、私たち夫婦は晴れて年子を授かることができました。年子は大変だな……と思いましたが、子育てが落ち着いたら早めに再就職をしなければいけなかったので、早々に子宝に恵まれてよかったと一安心! 不妊治療には高額な治療費がかかるため、その分を教育費に回せられると考えると安心できました。 1人目に対してフォローしたこと 子育てはひとりだけでも十分大変ですが、子ども同士の年齢が近ければより手がかかるかもしれないと感じていた私。早々に2人目を考えていたこともあり、1人目には自分でできることはなるべく自分でさせるようにしていました。 自分でごはんを食べる・簡単な脱ぎ着はもちろん、外では抱っこを極力せず「赤いボールまで歩こう!」「あっちにワンワンがいるよ! 見に行こう!」と声掛けをして、歩くことの楽しさを子どもに感じてもらえるよう工夫をしました。しかし1人目も1歳6カ月で、まだまだ甘えたい時期だったと思います。寂しい思いをさせないために、2人目の授乳中も1人目を一緒に抱っこをしたり、2人目が寝ているときは1人目との時間をたっぷりつくるよう意識しました。 私の場合は「不妊」の可能性があったため、2人目はかなり焦って妊活をしました。そのため子ども同士の年齢差も考慮できず、1歳6カ月差に……。ですが常にライバルであり心強い仲間になった子どもたちを見て、今は年子で本当によかったなと思っています。 イラスト/塩り監修/助産師REIKO著者:太田 いこ岡山県在住、年子姉妹の母。フルタイムで働きながらライターとしても活動中。主に、不妊・育児・ママ友などのテーマで記事を執筆している。
2020年11月04日不妊治療は、精神的にも時間的にも経済的にも大変なもの。私の場合、まずは地元の産婦人科に通い、そこから大きな病院に転院しました。通院自体も大変なうえに服薬に複数の検査……。しかし、その終わりが来たのは突然でした。そんな私の不妊治療体験談をお伝えします。 赤ちゃんはそのうち授かるものだと思っていた…結婚3年目にして赤ちゃんを授からない私に、母が「それは不妊だよ」と言いました。当時、恥ずかしながら私自身は焦ってもおらず、のんびりと構えていたのですが、このことを機に少し考えるようになりました。 そこで、地元の産婦人科へ行ったのが不妊治療の始まりでした。最初はタイミング療法で「問題がなければすぐにできる」と言われたものの、結局半年経っても赤ちゃんを授かりませんでした。そして、医師に「うちよりも検査が充実した病院に行ったほうがいいね」と、地元で一番大きな病院を紹介されたのです。 通院と検査と服薬の日々不妊治療専門の病院に毎月車で通い、タイミング療法に加えて、私と夫の生殖機能検査、毎月の服薬に卵巣の確認、人工授精……。これらを何度か実施しましたが、半年以上経っても、一向に赤ちゃんを授かる気配がなく、少し疲れてきたころでした。 医師から「子宮卵管造影検査をしてみないか」と打診を受けて、これを実施。しかし、その直後も妊娠はできず、ゴールの見えない治療にあきらめかけ、熱心に取り組めなくなってしまいました。 久しぶりの“治療をしなかった”月に通院している病院が諸事情で1週間ほど休診になったことがあるのですが、折しも私のスケジュールとぴったり合致してしまい、そこで久々の「服薬も検査も何もしない月」ができてしまいました。 次の通院のために記していた基礎体温がなかなか下がらず、まさかと思って妊娠検査薬を用いてみたところ、なんと陽性! そのときに宿ってくれた赤ちゃんは、結果、私たちの子どもとして生まれてきてくれることになったのです。 とはいえ、私としては治療が無意味だったわけでなく、服薬や基礎体温の管理で「妊娠しやすい体」になっていたのかもという印象でした。そして、久々の「服薬も検査も何もしない月」に、気負わずリラックスしていたこともよかったのかもしれません。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:半田あきら一児の母で専業主婦。家事や子育てのかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2020年11月02日菅内閣が発足し、少子化対策の目玉として「不妊治療への助成拡大」を掲げています。現在、不妊治療のうち、公的な医療保険の対象となっているのは、タイミング法や排卵誘発法など、ごく一部。体外受精や顕微受精といった高度な不妊治療は、高額な治療費の一部を条件付きで国と地方で助成する制度がありますが、公的な医療保険の対象外となっています。子どもを持つことを希望する人たちにとって、重い費用負担の軽減につながる、支援の拡充は朗報と言えます。 不妊治療の種類って?そもそも、不妊治療にはどんなものがあるのでしょう? ●タイミング法(保険適用)超音波検査や尿検査などにより、排卵日を予測して性行為のタイミングを合わせる方法 ●排卵誘発法(保険適用)薬によって卵巣を刺激し、排卵を起こさせる方法 ●人工授精(保険適用外)採取した精液から精子を取り出し、排卵の時期に合わせて細いチューブで子宮内に注入することで妊娠を試みる方法 ●生殖補助医療(保険適用外)体外受精と顕微授精がある。体外受精は、培養器内で人為的に卵巣から取り出した卵子と精子を混ぜ合わせ、受精前に女性の卵管に戻す方法(GIFT)と人為的に卵巣から取り出した卵子と精子を培養器の中で受精させ、培養したあと順調に発育した良好な胚を子宮に戻す方法(IVF-ET)がある。顕微授精は人為的に卵巣から取り出した卵子の中に精子を顕微鏡下で注入して授精させ、受精卵を培養したあと順調に発育した良好な胚を子宮に戻す方法。(ICSI-ET) 下に行くほど高度な治療法となっており、選択した治療法で妊娠が得られない場合には、必要に応じて高度な治療へステップアップしていきます。 高度な不妊治療ほど費用も高額に。半数以上の人が100万円越え不妊治療にかかる費用は高度な治療になるにつれ高額となっています。2018年にNPO 法人 Fine(ファイン)が実施した「不妊治療と経済的負担に関するアンケート2018」では、体外受精の1周期あたりの平均費用は30万~50万未満と回答した人(44%)が最も多かったのですが、50万円以上と回答した人(43%)と拮抗。50万円以上と回答した人は2010年の調査と比較して約2.5倍に増加しています。また、顕微授精についても50万以上と回答した人は2010年と比べて約2倍と、治療費が高額化しています。 出典:NPO法人Fine()「不妊治療と経済的負担に関するアンケート 2018」より さらに治療費の総額が100万円を超えていると回答した人は半数以上、最も多い回答は100万~200万円未満(24.1%)となりました。これも、近年は300万~500万未満、500万円未満と回答した人の割合が増えつつあります。出典:NPO法人Fine()「不妊治療と経済的負担に関するアンケート 2018」より なお、国は不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、不妊治療に要する費用の一部を助成しています。給付の内容は以下の通り。 ・対象者(1) 特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか、又は極めて少ないと医師に診断された法律上の婚姻をしている夫婦 (2)治療期間の初日における妻の年齢が43歳未満である夫婦 ・対象となる治療体外受精及び顕微授精(以下「特定不妊治療」といいます) ・給付の内容(1) 特定不妊治療に要した費用に対して、1回の治療につき15万円(凍結胚移植(採卵を伴わないもの)等については7.5万円)まで助成する。 通算助成回数は、初めて助成を受けた際の治療期間の初日における妻の年齢が40歳未満であるときは6回(40歳以上であるときは通算3回)まで。ただし、平成25年度以前から本事業による特定不妊治療の助成を受けている夫婦で、平成27年度までに通算5年間助成を受けている場合には助成しない。(2) (1)のうち初回の治療に限り30万円まで助成。(凍結胚移植(採卵を伴わないもの)等は除く) (3) 特定不妊治療のうち精子を精巣又は精巣上体から採取するための手術をおこなった場合は、(1)及び(2)のほか、1回の治療につき15万円まで助成。(凍結杯移植(採卵を伴わないもの)は除く) (4)(3)のうち初回の治療に限り30万円まで助成。 所得制限 730万円(夫婦合算の所得ベース)※厚生労働省HPより引用 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今年4月、日本生殖医学会より日本で新型コロナウイルス感染の急速な拡大の危険性がなくなるまで、あるいは妊婦さんが使用できる予防薬や治療薬が開発されるまでを目安として、不妊治療の延期を選択肢として患者さんに提示するよう推奨する旨の声明が出されました。その声明を受け、厚生労働省は新型コロナウイルス感染防止の観点から一定期間治療を延期した場合、時限的に、 年齢要件を緩和する方針を発表しています。 ①対象者について療期間初日の妻の年齢「43歳未満」↓「44歳未満」 ②通算助成回数について初回助成時の治療期間初日の妻の年齢「40歳未満」の場合は通算6回まで(40歳以上43歳未満の場合は通算3回まで)助成 ↓「41歳未満」の場合は通算6回まで(41歳以上44歳未満の場合は通算3回まで)助成 NPO 法人 Fine(ファイン)が実施した「不妊治療と経済的負担に関するアンケート2018」では、助成を申請していないと回答した人が約6割に上り、申請しない理由は「所得制限を超えるから」が最も割合が高く41%(体外受精・顕微授精の経験がある人では約 65%)、次いで「受けている不妊治療が助成の対象ではないから」が 34%という結果となっています。 近年の助成延べ件数は14万~16万件となっていますが、平成27年度をピークに微減しています(表参照)。 出典:厚生労働省「不妊に悩む夫婦への支援について」より 菅政権の不妊治療拡充では保険適用・助成拡大を目指すそこで、厚生労働省では、今年9月に体外受精などの不妊治療を受ける夫婦への助成金の増額を求める方針を盛り込んだ2021年予算の概算要求をまとめました。そして、10月8日に行われた公明党の検討チームの初会合で、日本産婦人科学会に登録する600余りの医療機関などを対象におこなっている不妊治療の実施件数や費用に関する実態調査について、来月中に結果をまとめたいという考えを示しています。また、9月29日に行われた田村憲久厚生労働相の記者会見では、政府が調整する不妊治療の助成制度拡充の対象について「事実婚も含めて検討する」と表明しています。さらに、10月26日のNHK番組に出演した際には不妊治療の保険適用について男性も対象にするかという質問に対して「そうしたい」と述べ、「(適用までに)少し時間はかかる」「それまでの間は支援策を大幅に拡充したい」と説明しています。 2019年には1年間の出生者数が86万人台と過去最少となり、「86万ショック」と呼ばれました。少子化の原因として、未婚化、晩婚化だけでなく、有配偶出生率の低下も指摘されています。政府は今年5月に少子化社会対策大綱を改訂。希望出生率1.8を目指して、結婚前、結婚、妊娠、出産、子育て等、総合的な対策を打ち出しました。それを発展させる形で菅政権では、少子化対策の目玉として、不妊治療の保険適用・助成拡大を目指しています。 まとめ不妊治療の経済的な負担は大きく、現在の助成対象は限定的であるため、菅政権が掲げた不妊治療の保険適用と助成拡大は、少子化に歯止めをかける起爆剤となる可能性があります。次回は不妊治療のリアルについて、当事者のインタビューなどを交えて紹介します。
2020年10月29日