ピエール・ラコット版『ラ・シルフィード』の上演を控えた東京バレエ団が公開リハーサルを開催、続いて行われた記者懇親会で、斎藤友佳理芸術監と主演ダンサーたちが舞台への意欲を語った。【チケット情報はこちら】懇親会冒頭、「すべてこの作品からスタートした、私の原点ともいえる作品。踊り込んできたことでわかったことがたくさんあります。ラコットさん、(ギレーヌ・)テスマーさん(同作品の初演ダンサーで、指導者として活躍)から教えていただいたことを、すべて伝えたい」と、指導への並々ならぬ熱意を明かす斎藤。東京バレエ団のプリマとしてこの作品にたびたび主演、海外公演でも絶賛されたが、近年は、ラコットの信頼を得てモスクワ音楽劇場で振付指導アシスタントを務め、2013年の東京バレエ団での上演では振付指導を手がけている。愛着のある作品だけに、その指導ぶりは熱く、厳しくもなる。「ラコットさんから教えられたことを大切にし、ロマンティック・バレエの薫りを伝えたい」(斎藤)。『ラ・シルフィード』は19世紀前半のロマンティック・バレエの傑作だが、1972年にラコットが復元上演して人気を得た作品だ。スコットランドの農村を舞台に、結婚式を控えた青年ジェイムズと、彼の前に突然現れた空気の精シルフィードとの悲恋を描く。初日に主役を踊るのは、この4月にプリンシパルに昇進したばかりの渡辺理恵と、昨年8月に入団した宮川新大のペア。「2度目のシルフィード役。ジェイムズへの思いを軸に、柔軟に創っていきたい」(渡辺)、「毎日が勉強!物語の中での表現を、つきつめたい」(宮川)。また、2日目に主演する沖香菜子と松野乃知は2013年の上演でもペアを組んだが、「いろんな作品に触れ、成長できたのではないかと思う。私なりのシルフィードを出していきたい」(沖)、「この3年で感じ方は変わってきた。今の僕ができるジェイムズとして、舞台を生きたい」(松野)と抱負を語る。彼らの言葉に目を細める斎藤。「指導で同じことを要求しても、人によって受け取り方は違うもの。このふたりの妖精も、全く違う。それはとても素晴らしいこと」と、彼らの個性に期待を寄せる。「皆、舞台に命をかけているなと思うけれど、命はかけ過ぎず(笑)、楽しんでもらいたい。そうなったとき、それぞれの良さがでる。成功を見守っていただきたいと思っています」と、ダンサーたちを激励した。公演は4月29日(金・祝)、30日(土)、東京・東京文化会館にて。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2016年04月22日“なりたい顔No.1”と称される人気モデル・森絵梨佳が映画初主演を果たす『僕のサボテン』の公開が決定。W主演として、『orange-オレンジ-』の桜田通と共演することが明らかとなった。冴えない新人の木下透(桜田さん)は、今日もキツイ上司の今井咲(森さん)に叱られていた。透の理想の女性像とは真逆のキツイ性格の咲が、透は苦手だった。しかし、咲の女性らしい一面に気付き、だんだんと惹かれていく――。2008年に出演した「ゼクシィ」のCMでその美貌が一躍話題となり、「美的」「VoCE」などの美容雑誌をはじめ各女性誌の表紙を飾り、「仮面ライダー響鬼」など女優としても活動の幅を広げる森さんが、年上のキャリアウーマン・咲役で初の映画主演を果たす本作。もう一人の主演キャストには、大ヒットした『orange-オレンジ-』をはじめとする青春映画に出演し、舞台・CMなど活動の幅を広げ注目を集める桜田さんが、キツイ上司・咲に振り回される新入社員・透役として配役され、共演に、「HERO」などで独特の魅力を醸し出す田中要次の出演が決定している。森さんは今回の決定について「自分では恋しているのか、よく分からないあの揺らいでる瞬間って貴重な時間だと思います。そんな瞬間を『僕のサボテン』は切なく、優しく描いています」とテーマである“片想い”について語り、また「最後のシーンではサボテンが重要な役割をしていて、さらに透が愛おしくなりました」と振り返った。そして桜田さんも「短い時間の中に、恋する男の子の大切な想いを込めた物語になりました。ちょっぴり切ないけど、『僕のサボテン』の世界に寄り添って観て下さったら嬉しいです」と話し、「物語ラストの解釈は観た方にお任せします!僕としては想いはありますが…この部分は現場で監督の永田琴さんやスタッフさんともこだわりながら撮影しました。ラストもどうぞお楽しみに」とメッセージを寄せた。また、監督および脚本を「イタズラな Kiss ~ Love in TOKYO」や『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』などの映画やドラマを手掛けている永田琴が担当。「Netflix」にて現在放送中のドラマ「グッドモーニング・コール」への出演で、さらなる人気を集めている森さんと桜田さんの二人が、どんな“片想い”ストーリーを繰り広げるのか、公開を楽しみにしていて。『僕のサボテン』は7月2日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年03月08日デコラガールの“ニューイメージモデル”として登場する「清水沙也佳」さんクレアモード株式会社は、人気のある「清水沙也佳」(しみずさやか)さんを同社運営の化粧品ブランド“デコラガール”のニューイメージモデルに起用する。デコラガールはクーピー化粧品で話題を集めており、同ブランドのコンセプトは“カラーマイライフ”で、【マニッシュ】【ロック】【スゥイート】など全4タイプの鮮やかなカラーメイクを提供する。新イメージモデル起用の背景デコラガールは2015年春に始動したブランドで、クーピー化粧品が人気を集めると同時に、ブランド名が“ゴテゴテ風に飾られたスタイル”の代名詞として認識されるのを防ぐ為に、ブランドメッセージおよびイメージモデル起用を確立した。おしゃれコスプレなどの趣味を持つ個性的な「清水沙也佳」さんを新イメージモデルに起用したことで、同ブランドの魅力が今まで以上に引きだされたという。清水沙也佳さんについて1991年生まれで京都在住。趣味はおしゃれコスプレやスキューバダイビングなどだ。現在BLENDAやSWEETなどの人気雑誌出演や、東京ランウェイおよび神戸コレクションなど、数多くのファッションショーでも活躍している。また才能を生かしてDJやアーティストなど幅広い分野での活動もおこなう。(画像はクレアモード株式会社 ニュースより)【参考】クレアモード株式会社 ニュース清水沙也佳さん (twitter)
2016年02月05日幅広い活躍を見せる若村麻由美と元宝塚トップスターの久世星佳によるふたり芝居で、ロンドンで人気を呼んだデイヴィッド・ヘアの話題作の日本初上演となる「ブレス・オブ・ライフ ~女の肖像~」。初日を直前に控えた10月初旬、稽古場に足を運んだ。新国立劇場演劇『ブレス・オブ・ライフ~女の肖像~』チケット情報新国立劇場が贈る気鋭の演出家による「二人芝居 -対話する力-」シリーズの第1弾で、劇団「モダンスイマーズ」の作・演出の蓬莱竜太が演出を担当。人気女流作家のフランシス(久世)は英国のワイト島に暮らす、夫の長年の不倫相手だったマデリン(若村)の元を訪れる。ふたりは時に反発し、共感を覚えながら、夜を徹して愛したひとりの男との時間を語り合うが…。ロンドン上演ではマデリンをマギー・スミス、フランシスをジュディ・デンチという名女優が演じた。フランシスがマデリンの家に足を踏み入れてから翌日、出ていくまでを描き、全てはマデリン宅のリビングのワンシチュエーションで展開。昼、夜、深夜、そして翌日の朝と時間の変化が微妙な照明で表現される。時折、波音と海鳥の鳴く声が響くほかはBGMもなく、ただ女たちの会話によってドラマが紡がれていく。妻と愛人。立場も人生観も全く異なるふたりだが、ひとつハッキリしているのは、ふたりが愛した男は、もう彼女たちの元には戻ってこないということ。マーティンという名の彼は既に若い女が出来て、シアトルへと去っており、ここで何を話そうとどうしようもない。虚しさと諦観を漂わせながらも静かに、しかし不思議な“熱”を帯びつつ女たちの会話は弾む。見どころはこの会話と共に変化していくふたりの距離感。最初はコートを脱ぎもせずに、立ったままのフランシスと彼女への敵意を隠さないマデリンだが、少しずつ話をするうちに茶を飲み、ビールを飲み、食事を摂り、タバコを吸い、パジャマを借りてソファに足を投げ出すようになる。だが確実に距離を縮め、互いを以前よりも理解し、冗談まで言うものの、ふたりはベタベタと馴れ合うこともない。通し稽古を見て、ふたりがごく近い距離で肩を並べて話したり、並んで腰掛けるシーンが決して多くないことに気付かされる。互いを理解しつつも保たれる微妙な距離と緊張――やはり、ふたりは戦っているのだ。どこに行き着くこともないはずの女の戦いは最後に何をもたらすのか?いまを生きる日本の女性に響く作品になりそうだ。新国立劇場小劇場にて10月8日(水)より上演。取材・文:黒豆直樹
2014年10月06日アシックスはこのほど、「シーズンコンセプト発表会」をアクトスクエア(東京都渋谷区)にて開催した。同発表会には、卓球の石川佳純選手やハンドボールの宮崎大輔選手のほか、タレント・平井理央さんらが登場。特設ランウェイを歩き、コンセプトにそった商品をアピールした。同社は、走る目的やシーンに応じて、ランニング関連商品のコーディネートのコンセプトなどをトータルで提案する「RUN you ready? 」を、5月下旬より展開する。シドニー五輪の女子マラソン金メダリスト・高橋尚子さんがアパレルやシューズの選び方を監修するとともに、練習方法や心構えなども伝えていくという。この日は、高橋さん自らプレゼンターを務めた。○吸汗・速乾機能付きウエアが適する「朝ラン」個々のライフスタイルに合わせてウエアやシューズ使用してもらえるよう、同社が提案するのが「朝ラン」「街ラン」「山ラン」「夜ラン」という4テーマだ。各シーンのお薦めウエアの特徴を紹介していく。「朝ラン」……汗を効果的にすばやく処理できる吸汗・速乾機能を持ったウエアや、体温上昇を緩和する赤外線・紫外線カット機能を持ったウエアがお薦めだという。「朝ラン」スタイルで登場したのは、バレーボール日本代表としてロンドン五輪で銅メダルを獲得した竹下佳江さん。「水色という色は朝にぴったりな色だなと思います。今日を機に、走りこみたいなと思います」と話した。○鮮やかな色のウエアがお薦めの「街ラン」「街ラン」……女性は「かわいく美しく」、男性は「かっこよく」なれるよう、ビビッドカラーのウエアがお薦めだという。UVケア機能も備え、女性にも配慮している。「街ラン」スタイルで登場したのは、日本女子卓球界を引っ張る石川佳純選手。「すごくおしゃれでかわいいなと思います。こういうかわいいユニフォームで(卓球の)試合をしてみたいです」と、かわいらしいウエアにぞっこんの様子だった。また、タレント代表として平井理央さんも「街ランスタイル」で登場。今年11月に開催予定のニューヨークシティマラソンに参加するそうで、「完走を目指して、ニューヨークの街を楽しめるようにしたいです。最後まで走りきりたい」と抱負を語った。○安定性のあるシューズで臨む「山ラン」「山ラン」……山で冷え込んだときに羽織ることができる上着が入るバックパックと、でこぼこした山道対策用に安定性の優れたシューズを用意して走るのが適しているという。「山ラン」スタイルで登場したのは、ラグビー日本代表の福岡堅樹選手。「シューズもとても安定感がありますし、ウエアもオレンジ(色)で緑の山にすごく映(は)えるなと思います」と感想を語った。○リフレクター付き装備がお薦めの「夜ラン」「夜ラン」……夜間での視認性を高めるリフレクターが随所に採用されたシューズとウエアが、お薦めコーディネートとのこと。ハンドボール日本代表の宮崎大輔選手は、「夜ラン」スタイルで登場。「夜は暗くて危ないというイメージがあるんですけれど、安心して走れる。軽いし着心地がいいし、スッと(走りに)出て行ける」。高橋さんは「止まってもいいです。歩いてもいいです。『してもいい』という気持ちで(ランニングを)始めることで、より長続きすると思います」と、ランニングをする上での心構えを話してくれた。春の穏やかな陽気が続くこの時期、新たにランニングをスタートしてみてはいかがだろうか。
2014年04月24日12月9日(日) 渋谷・Bunkamuraシアターコクーンにて、舞台『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~』KERAバージョンの初日が開幕した。『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~』公演情報“21世紀の演出バトル”と銘打ち、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)書き下ろしの新作脚本を、12月にKERA自身が、2013年1月には蜷川幸雄がそれぞれ演出し、Bunkamuraシアターコクーンで連続上演するという挑戦的な企画。KERAバージョンのキャスト総勢28名。出演者全員によるコロス(合唱隊)の歌や、美しい装置と照明、驚きの映像効果、音楽担当のパスカルズによる生演奏によって、物語世界が眼前に無限に広がっていく大作に仕上がった。架空の町・ウィルヴィル。海と火山に囲まれた小さな島のこの町は、ドン・ガラス・エイモス(生瀬勝久)に支配されている。ガラスは巨大な邸宅に、長女バララ(久世星佳)、次女テン(緒川たまき)、三女マチケ(安倍なつみ)、母ジャムジャムジャーラ(木野花)そして後妻のエレミヤ(峯村リエ)とともに住む。祖父の代から続くエイモス家の支配。その威光により、この町には”ヒヨリ”と呼ばれる差別を受ける人々が存在している。町の動物園で働く飼育員トビーアス(小出恵介)は、祖母ドンドンダーラ(木野花/二役)とふたりで暮らしている。祖母を思うトビーアスは、貧しい生活の足しにするため、幼なじみのパブロ(近藤公園)と毎夜、盗みを働く。パブロは宗教者の卵として司祭グンナル(西岡徳馬)のもと、教会で働いている。そんな町にあるとき、錬金術師ダンダブール(山西惇)とその助手・パキオテ(大倉孝二)や、密航者(丸山智己)らがやってくる。それぞれに複雑な事情を抱えた人々が絡み合い、やがて町を揺さぶる大事件に発展する……。冒頭、パスカルズの奏でる哀愁を帯びた弦の響きが、またたく間に観客を寓話的な世界に誘う。古い西洋の町並みを彷彿とさせる舞台セット。独特なマークを掲げそびえ建つ教会、権力者の彫像、町の広場、墓。理不尽な権力が横行し、教会は堕落し、差別と反発分子がひそむ。その中で生きる人々の、それぞれの想い、愛、友情、嫉妬、憎しみ、様々な感情が渦巻き、それがいつしか大きな物語のうねりとなっていく。物語は、エイモス家をとりまく一大群像劇であり、寓話的でありながらそれぞれのドラマは緻密さとリアリティをもって心に迫り、観客は気がつけば、登場人物の誰かに自分を投影している。壮大で見応えある、贅沢な大人のファンタジー。KERA vs 蜷川幸雄の演出対決としても注目される今作品。異なる演出家、異なるキャストによって、おそらく全く異なる作品が創り上げられることだろう。『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~』KERAバージョンは、12月9日(日)~30日(日)東京・Bunkamuraシアターコクーン、2013年1月11日(金)~14日(月・祝)大阪・イオン化粧品 シアターBRAVA!にて上演。なお、蜷川バージョンは、2013年1月、Bunkamuraシアターコクーン他にて上演。
2012年12月10日今冬、東京・シアターコクーンでケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)の新作『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~』が演出・キャストを変えて2か月連続上演される。12月に、まずKERA本人の演出で上演し、来年1月に蜷川幸雄が演出するという大胆な企画だ。“21世紀最大の演出対決”と銘打たれた作品に挑むKERAと、KERAバージョンに出演する小出恵介に話を訊いた。『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~』KERAバージョンのチケット情報本作は、架空の町を舞台にしたダークファンタジー。強欲な市長とその娘たち、放浪の若者など、様々な人々が織りなす群像劇だ。小出は、祖母と暮らす内気な青年役を演じる。KERAは小出を起用した理由について「彼は本当に演劇が好きで、舞台と映像の違いをちゃんと分かっている」からだと話す。「2010年のナイロン100℃『2番目、或いは3番目』に出てもらいましたが、虚構性の高い作品だったので、大変だったかもしれない。でも十分健闘してくれました。だから、今回さらに踏み込んで一緒にやりたいと思って、串焼き屋で口説きました(笑)。今回の役は動物園の飼育係で、心優しい青年なんだけど、それがやがて変貌してしまう予定です」と語る。KERA作品に2度目の参加となる小出は、ナイロン100℃の公演にもよく足を運ぶ。「どの作品にもKERAさんならではの空気があって、大好きですね。笑えるんだけど、どこか嫌な気持ち、ざらっとしたものが残ったりもする。そのバランスが絶妙で。だから、今回、再び呼んでもらえたのは、すごく嬉しいです。前回はKERAさんとは初めてだったので、もの足りないところもあったと思いますが、今回はちゃんと戦力になりたい」と意欲をみせていた。『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~』KERAバージョンは12月9日(日)から30日(日)まで東京・シアターコクーンにて、2013年1月11日(金)から14日(月・祝)まで大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演される。出演は小出のほか、生瀬勝久、丸山智己、安倍なつみ、大倉孝二、緒川たまき、夏帆、池田成志、久世星佳、西岡徳馬ら個性豊かなキャストが顔をそろえる。チケットは、東京・大阪公演ともに10月6日(土)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは東京公演のインターネット先着先行・プリセールを9月30日(日)10時より受付ける。(インタビューの全文はチケットぴあサイトに掲載)取材・文:沢美也子※西岡徳馬の「徳」の字は旧字体が正式表記。
2012年09月28日