大学院へのチャレンジをいったん保留し、Greater Good Science Centerのインターンも辞め、目指す方向を見失った筆者・土居。父や元カレに指摘されたように、どうしようもない状態になって帰国することになるのだろうか…。貯金残高やビザのタイムリミットもちらつき、言いようもない不安感が押し寄せる。もはや神頼み、「内なる神さま、向かうべき方向を教えてください!」と心のなかで唱えていると、コーヒーショップで隣席に座っていた女性に思いがけず話しかけられたのですが―。写真/文・土居彩【土居彩の会社を辞めて、サンフランシスコに住んだら、こうなった。】vol. 57【第57話】ゴールはおろか、今何がしたいのかすらわからない。「だったら、4歳のあなたに聞いてみたら?」。最近よくみる悪夢は、貯金が尽きてビザの期限も切れた。さてアメリカから日本に帰国しなきゃいけないのにこのままでは食べていけない。なんのスキルも無く、生活していけないといった内容です。威勢よく父や元カレに啖呵をきったものの、「彼らの言ったとおりの状態になっているなぁ。やはり彼らのほうが人生経験豊富だし、私は世間知らずのバカだったのだなぁ……」と、うなだれたりして。「大変ですね」「頑張っていますね」と言われますが、目指す方向が定まっているときは、やらなきゃいけないことが山積みでもお金が無くても意外に大丈夫なんです。キツイのは、向かうべき場所がどこなのかがわからないとき。本当に自分がやりたいことが何なのかが定まらず、目を向けられないときです。そして、それはまさに今の私。渡米理由だったGreater Good Science Centerのインターンを辞め、あのまま続けていても違っていたとはわかっているものの、ぽっかりと空いた穴は未だ塞がらぬまま。目覚ましをかけずに思いっきり寝られる、バンザーイ!と思っていたのも、つかの間の極楽・約1週間。その後は、言いようもない不安感と無価値観が襲ってきます。貯金には限りがあり、ビザのタイムリミットとともに「早く答えを出せ!」とジリジリ迫ってきて―。でも、ど、ど、ど、どうしたらいいのかわからない……。本音に目を向けること=社会からはみ出してアウト?第34話では、直感カウンセラーのリン・ロビンソンさんにすべてのプロセスを信頼して、とアドバイスされましたが、心理的にそう悠長に構えてもいられないチキンな私。「内なる神さま、ヒントだけでもいいからどこに向かっているのかを教えてください!」。そうぶつぶつと祈りながら、UCSFオシャー・センターでのインターン業務前、データ計算を行うためにコーヒーショップへ。私にはデスクがないので、自宅やコーヒーショップを作業スペースにしているのです。『The Left Brain Speaks The Right Brain Laughs(左脳は語り、右脳は笑う)』というランサム・ステファン博士の本を机に置いて席を確保し、注文へ。いつものお決まり、本日のコーヒーとバナナブレッドを抱えて席に戻ると、隣の席に座っている女性が「それ、おもしろいのかしら?」と話しかけてきました。「あ……これ前にインターンしていたところ (Greater Good Science Center)で借りた本で、まだ12頁ぐらいしか読めていなくて。だからおもしろいかどうかまだよくわからないです。でもややこしい脳神経学の専門用語をうまく説明しているなと思いますよ。なぜですか?」と答えると、「クリエイティブ・ライティングのコースを教えているから、どんなものなのかなってちょっと興味があったの。私はジェイ、はじめまして」。そこで世間話が終わるかと思ったのですが、ジェイは依然としてがっつりと私側に体を向けています。そこで「あ、私はアヤです。この近くの研究機関で体内感覚と感情のつながりについての研究のアシスタントをしています。日本人と日系人を治験者としたものです」。「へぇ、なにかきっかけがあったの? あなたは研究者かなにか?」とジェイが。「いいえ。私は瞑想の実践者なのですが、その体験から自分が思考に巧みに騙されていると感じまして。では、体内感覚はどうだろうと興味を持って、お手伝いすることになりました。でも、この研究に関わりながら、私も含めて日本人にとって体内感覚に繋がるということもまた、難しいんじゃないかと感じています」と話しました。「おもしろいわね。それはどうしてなのかしら?」とジェイ。「”出る杭は打たれる“ ということわざが日本にあるのですが、ご存知ですか?」とたずねると、ジェイが肩をすくめます。「アメリカ人に比べて日本人は集団の和の中で生きています。目立ちすぎないように注意を払い、規制し合って、助け合って、均整をとる。例えばスターバックスのトイレだって、こちらアメリカと違って日本のものは驚くほど清潔に保たれています。でも体というのは個々のもので、誰ともシェアできませんよね。だから悲しみを感じると胸がギュッとするとか、何か釈然としないとお腹のあたりがざわつくといった体内感覚に繋がるということは集合的な価値観から独立した “自分” とアクセスするということ。それは私たちの感情にもつながっていくことだと感じています。でも、そういった体内感覚に敏感になってしまうと、和を保つために “我慢” が重んじられる日本社会にうまく適合できなくなるんじゃないかという無意識の不安やタブーが私たち日本人にはアメリカ人よりもあるんじゃないかなと感じるんです」。「あなたもそうなの?」とジェイが身を乗り出して聞いてきます。「正直を言えば、そうですね。瞑想なんかをやっていますけど、体内感覚につながった結果、抑圧していた感情とも向き合わないといけないので、しんどいですね」。「でも大切なことよ。どうか、あなたの感覚を信頼して、愛情込めて自分を大事にしてあげて」とジェイ。「でも自分を大事にするという感覚がよくわからないです。集団の価値観の中で生きてきましたから、いきなり好きなことをやればいい、何がしたいの? って言われてもよくわからないです」。ジェイがびっくりした様子で聞きます。「それって子供の頃から?」。あるがままの喜びを知るのは、4歳の頃の私。「たぶん、子供の頃は違いました」。「じゃあどんなときに喜びを感じて自分を大事にできているなと感じた? 子供の頃を思い出してみて」。なんと突然ジェイによる公開カウンセリングが始まりました。コーヒーショップで、笑!「祖母の家で、ただひとりで落書きをしていたときですね。それは、完全な安全と安心感のなかで。描いた絵がうまかろうが下手だろうが誰にもジャッジされない。ただ絵を描くのが楽しいから描くというような、その先のことや評価を考えなくてもいい。ただ今やりたいことをやってOKという守られた感覚のときですね」。「それっていくつぐらいのとき?」。「4歳ぐらいかな」。「じゃあ、これから何かをするとき、4歳の頃のあなたに聞いてみたら? これ、本当に楽しい? やりたいの?って」。「でも人生の大切な決断を4歳児にさせるって、だいぶリスキーじゃないです?笑」と私。するとジェイに「だけど、4歳のあなたしか、あなたの喜びがわからないんでしょう?」と言われ、まさにその通り。「でも私たちは学ばないと、知識を得ないと、経験しないと何かに到達できないと考えていますよね? 4歳児の私に比べて、今の私のほうが長く生きてきた分、それが多少あると思うんですが」。するとジェイが優しく辛抱強く私を諭します。「そうじゃないの。外側の何かは確かに論理的に物事を判断したり、整理する助けになると思うわ。でもね、大事なのはあなたの内側の感覚。嬉しいとか、悲しいとか、辛いとか、あなたの心と体が今何を感じているの? それを聞くのよ。そして、信頼して答えを待つの。その結果として、あなたのクリエイティヴィティとも繋がれるの。内側に聞いて待つ。必要なのはそれだけよ」。するとどんどんどんどん私の自我が、ジェイの言葉を受け入れたいのにそれを無視しようと躍起になります。「ただ今を感じるなんて、贅沢すぎませんか? 私はマインドフルネスの実践者でもありますが、いっぽうで “今を生きる” ということに罪悪感を持ってしまうんです。未来や過去に対して無責任な気分がして。ただ自分の感覚とつながって、今を感じるって、それっていいの?って。社会に対して何も還元できないばかりか、自分の人生をも放棄しているようで…」。するとジェイがキッパリと言います。「それは違うわ。今という瞬間にしっかりコミットすることで、過去や未来も獲得できるの。むしろ全てとさらに強く関わり合えるのよ。”ただあなたである“ というのは、人生を放棄して漫然と好き勝手に遊ぶというのとは違う。今に寛ぎ、それを味わうことで、何をあなたが感じているのかを知る。そこから気づきや本来やるべきことに導かれていくのよ」。私たちをもろくするものは、私たちを美しくするもの。初対面にも関わらず90分ほど話し込み、「いつでも連絡ちょうだい」と最後に名刺をくれたジェイ。彼女は作家だった。17歳で子どもを産み、38歳で夫を亡くして未亡人となり、45歳でスタンフォード大学で学士を取得し、孫が産まれた年にフィレンツェへ海外留学。自分より半分以上年下の同級生とともに学んだ、とインターネット上にありました。全く違う部分もたくさんあるけれど、どこか私の人生と重なる部分もある。しかし人の人生にはそれぞれにそれぞれのタイミングとドラマがあるものですね。体内感覚のように誰ひとりとして全く同じ体験は無く、それが美しい。ジェイに会った翌日はインターン業務も無く、完全なオフでした。そこで「よし自分を大事に喜びで満たしてあげるぞ」と、あのカフェに行って名物チャイを飲み、あの映画を観て……といろいろと妄想するも一応、4歳児の私を心の中に思い浮かべ確認してみます。「何がしたい?」と。すると、「家に居て、GREの勉強がしたい」と言うのです。意外!! 実は前日に「いったいこれからどうするんだ?」と、心配したおじからもらったメールにも「今は大学院を目指す意味がわかりませんので、もうGREは勉強しません」ときっぱり返信したばかりだというのに。ビザだってあと2年しか残っていませんよ? 貴重なアメリカ生活、目標も定まっていないのに、部屋にこもって参考書を読んで潰すのーーー?!で、ふと気がついたのです。頁を開くたびに意味不明でため息すら出てしまう、GREの参考書。文章題を解こうとするたびに「私って、救いようのないほどのバカ……」と自己肯定感もひたすら下げてくれる、G・R・E! 今の私にとってGREというのは「やってもムダ」「時間がもったいない」「ムリだ」「結果は出ない」「(人と比べて)今の私って(歩みが遅くて)恥ずかしい」という私のネガティブな自己知識や信念体系を最も顕著に投影してくれる存在だったのです。でも4歳児の私にはただそれを「やりたいからやってみて悪いの?」「結果が伴わなければ、チャレンジしてみたいって気持ちをムシしなきゃいけないの?」「絶対にどこかに向かってないとやっちゃいけないのかなぁ……?」と、なぜ熱意において成功の保証が必要なのかと、疑問でならないのです。そこで、今に集中して完全に不安や思考からフリーな状態になれていたあの頃を思い出してみます。「あぁ、そういうことなのか……」と、とりあえず参考書に向かってみました。今やっていることが何なのか、その先にゴールがあるのかすらも正直わかりません。さらには未だに大学院を目指したいのかもわかりません。でも、結果を手放し今に集中するというレッスンをしているんだなとわかりました。GREというのは単にそれをわかりやすく表現してくれているひとつのフォームに過ぎないのです。この先、これに変わる別の対象物が見つかるのかもしれないし、これこそがその対象物に向かうための必要な過程なのかもしれません。それはまだ今の私にはわかりません。ただ、私の体験からみなさんにもお伝えしたいことがひとつあります。思考にトラップされて、言いようのない不安を感じることがあっても、自分が存在するのに値しないという恐れがあったとしても、助言が必要なときに心を開いて待てば、必ず答えはいつかやってきます。それがいつになるのかはわからないし、その形もさまざま。例えば今回の私のケースのように通りすがりの人の言葉だったり、または友人からのメールだったり、ふと目にした看板のメッセージだったり、耳にした音楽のフレーズや本の一節だったり、です。そして「答えが欲しい」とすがるような気持ちにさせてしまう、心をもろくするものこそ、私たちを美しくするものなのかもしれないとも感じます。See You!猫の写真:愛想笑いなど一切しない近所の猫。でもどうしても友だちになりたくて、おそるおそる近寄ってみたら、くしゃみをされて鼻水をぶっかけられました。自立について学びます。Activistの写真:学生活動家などのアクティビストたちが盛んにそれぞれの意見を述べたり、抗議のデモや集会をするバークレー。トランプ大統領就任以降、『Black Lives Matter(黒人(も白人もみんな)の生活は大切だ)と書かれた紙が貼られた窓を数多く見かけます。正直私はどこかいつも取り残されたような気分になります。なぜだろう?Bouquet marketの写真:CAVIER & CIGARETTEのオーナー・ブロンディに誘われて足を伸ばした、ブーケ・マーケット。バークレー 4th streetで定期的に行われる感度の高いマーケットで、デッドストックショップや新参デザイナーのジュエリーや家具などが揃います。SEE YOU!週一で友達に教えているヨガでの一コマ。これが公園だというのだから、すごく贅沢。バークレーの豊かな自然にはいつも深い安らぎとインスピレーションを与えられます。
2017年09月22日『ウチの夫は仕事ができない』第9話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』最終回あらすじ(ネタバレあり)改めて家族の大切さを確認した司(錦戸亮)。沙也加(松岡茉優)の出産予定日が迫り、今できるかぎりのことをしようとし、そして出産立ち合いをとても楽しみにしていた。仕事のほうは、大手自動車会社で担当した社内イベントが好評だったことをきっかけに、大規模なモーターショーを依頼されることに。第一営業部の雰囲気もとても良い。仕事の大小に関わらず、懸命に取り組む土方(佐藤隆太)や黒川(壇蜜)も信頼を置くようになっていたし、同僚たちも司をお荷物社員扱いすることはなくなっていた。そして、大きな仕事にやる気満々の司だったが、自動車会社へのプレゼン当日の沙也加が破水してしまう。■『ウチの夫は仕事ができない』最終話の感想 - 家族が一番大事。決めたらもう迷わない「出産と大事な仕事が重なった場合は、仕事を優先してほしい」。そう沙也加に言われていた司。破水との知らせに心配な気持ちは募るがそれを押し殺し、仕事に向かおうとする。しかし、土方に「大事なときは人に仕事を振れ」と言われて、沙也加が運ばれた病院へと走る。プレゼンは司の代わりに担当した社員が気に入られ、そのまま引き継ぎ、担当することに。無事に子どもが生まれ、司は仕事のかたわら育児にも一生懸命、協力しようとするが、沙也加は「司はもっと仕事がしたいのではないか」と心配だった。そんなとき、司は「男ってつらいよ」という企画を立てる。「ちょうどキャリアの正念場というときに育休を取ると、今後に影響する」「妻が体調を崩したときに、代わりに保育園に迎えに行き、世話をする。気がついた上司から着信の嵐」。仕事と家庭の板挟みや辛さ、苦しみを感じているお父さんたちに伝えたいことがある、ということで立てた企画だった。子どもと過ごす時間は短い。今、子どもと過ごす日常。でもその日常が特別で、たくさんの思い出が散りばめられている。自分の命よりも大切な存在があること。振り返ってみてその時間の愛おしさを感じる――。そして、自分は仕事より大切なものに気づいた。仕事は楽しい。がんばりたいと思っている。でもどうしても人生の中で家族が一番になる。仕事を一番に考えられない人間は社会ではできない人と呼ばれてしまうかもしれない。だとしたら、自分は胸を張って言う。「僕は仕事ができません」ウチの夫は仕事ができない。第1回から司が仕事ができないようには見えなかったけれど、ただ、仕事を最優先できる人じゃなかった。でも、何に対しても一生懸命で真っ直ぐで……そんな司を沙也加は好きになったし、周りの人を変えていったのだ。それは果たして仕事ができない人、だろうか。■『ウチの夫は仕事ができない』最終話の見どころ - なりたい夫婦・家族像を考える司は「男ってつらいよ」の際に、男性目線で話をしていたけれど、これはきっと女性からしてみても一緒だ。既婚子供あり、既婚子供なし、独身……子どもが生まれるとき、自分がどんな状態かによって、意見や思うところはそれぞれ異なると思う。仕事が好きでバリバリとこなしていれば、きっと司が言ったような将来の不安を抱くだろうし、沙也加のような立場だったら、「夫はもっと仕事がしたいのでは?」と心配するはずだ。夫婦それぞれの関係によっても違う。司が言ったことは、ひとつの問題提起なのかもしれない。「僕はこんなふうに考えています。将来、親になるかもしれない皆さんはどうですか?」と。夫にどうしてほしいだろう。自分はどうしたいだろう。子どもができる前、いや、結婚する前に一度、ふたりのビジョン、互いのなりたい姿を考えてみるのもいいのかもしれない。子どもが生まれてもラブラブな司と沙也加。土方は奥さんとの仲が修復され、子どもができた。そして田所(藪宏太)とみどり(江口のりこ)は結婚することに。夫婦の数だけ夫婦の形がある。仕事への姿勢も人の数だけある。何についても一言で「できない人」と片付けてしまうのは簡単だ。でも、それだけで終わらせられないのが夫婦だ。司と沙也加は寄り添って話し合って、乗り越えた。そんな機会は一度だけではないはずだから、この先も何度だって乗り越えていくのだろう。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年09月17日『ウチの夫は仕事ができない』第8話のレビュー・あらすじ社長賞を受賞して以降、すっかり仕事ができる男になった司(錦戸亮)。新たにパリでのイベントを任せられるなど、仕事に邁進中だ。一方、沙也加(松岡茉優)は忙しくなってしまった司との時間が減ったことを寂しく思っていた。話しかけても上の空。それでも、毎日のお弁当は欠かさず作っていた。そんなある日、お弁当を食べずに持って帰ってきた司。そのお弁当を泣きながら捨てる沙也加。翌日、司が目を覚ますと、沙也加は置き手紙を残して姿を消す。「しばらくひとりになりたいです。沙也加」。■『ウチの夫は仕事ができない』第9話の感想 - 「できるようになったけど、その分イヤな奴になったな」注目のイベントを仕切ることになり、社内報の取材を受ける司。記事を担当するのは、以前、司の写真を間違えて掲載した宝田(小林隆)だった。再び、社内報でミスをする宝田。司はすぐに修正するよう伝えるが、仕事より大事なことがある、と言って宝田は帰ってしまう。でも、クライアントから無理難題を突き付けられたときに助けてくれたのは宝田で……。司が変わったなあ、と感じるのは宝田との絡みの中でだった。やる気があるように見えない宝田の印象について、「これまできっと仕事で頼りにされるようなこともなかったんじゃないのかな」と田所(藪宏太)に言う。それを聞いた黒川(壇蜜)が放ったセリフが、「お前、仕事できるようになったけど、その分イヤな奴になったな」。仕事ができるようになった司はとにかく忙しい。ごはんを食べながら書類を見ているし、お風呂上りにもパソコンと向き合っている。確かに仕事に一生懸命。前向きだし、無理めな要望も受ける。でもずっとしんどそうな顔をしていて、笑顔もない。それに、前なら宝田に共感こそすれ、先のようなことは言わなかったはずだ。どんな思いで仕事をしていたんだろうな……。仕事で頼られるようなことがなかったから嬉しくなっちゃって、と司は言う。嬉しかったけど、苦しかったのか。ずっとプレッシャーに感じていたのか。でも、実はなんだかんだ言って、仕事はできる人だったんじゃないか、司……。■『ウチの夫は仕事ができない』第9話の見どころ - 仕事と家庭の両立は難しかった司が忙しくなって話をすることも減ったし、夕食を一緒にとれなくなっても、沙也加はニコニコしている。夫が仕事ができるようになったんだから、応援しなきゃ!と。最近忙しくなったから、両親学級にも行けないかもしれない、と司が言い出しても責めない。しかし、司がお弁当を食べていなかったことに、フツッと何か糸が切れたようになる。一緒の時間が減っても、沙也加にとってお弁当は司とのコミュニケーションツールのひとつだった。泣きながらお弁当を捨てる姿を見るのはなんとも辛い。あんなに沙也加に優しかった司と今の司とを重ねて、胸が痛くなった第9話。沙也加が一番!だったのに、急に仕事に傾いた。沙也加がいなくなり、沙也加のお弁当ノートを見つけて、司は改めて沙也加の存在の大きさを知る。それでも、最初は「大きな仕事を任されて、責任だってあるし。沙也加と生まれてくる子どものためにがんばってるのになんでわかってくれないの」なんて言ってたけれど!「私の好きだったつかポンはどこに行っちゃったの!」と沙也加に怒られるのも仕方がない。夫婦は他人だ。「なんでわかってくれないの」。それは日々の生活の中で何度も思うことだけれど、わかろうとする努力も、わかってもらおうとする努力もする。ただ、気持ちがすれ違い始めると、その努力が辛くなってくる。投げ出したくもなる。でも、そこでわかり合おうという気持ちがあるからこそ、家族になれるのではないだろうか。本当なら「仕事ができるいい人」になれるのが一番いいのだろうけれど、司にはキャパオーバーだった。二期連続の社長賞も、任命される可能性の高かった大きなプロジェクトのリーダーも辞退してしまう。なんとなく、夫婦で協力して、違う着地点を見つけることができたんじゃないのかなあ、とも思うけれど、沙也加が好きになったのは今のように「仕事ができる司」ではないし、「仕事ができる司」では前と同じように沙也加が愛せなかったのかもしれない。それにしても、錦戸さんの泣きの演技はどのドラマでも観ている方の涙も誘う。「ああもう司が泣いちゃう泣いちゃう、いやもう私は泣いてますけど!」とこちらがギリギリになっているところで、ボロボロと泣く司。そんなの号泣に決まってる。まんまと今週は泣かされてしまった。さて、次週はついに最終回。「仕事ができない」お荷物社員のニモちゃん、だなんて言われていた小林司は、最終的にどんな「夫」になるのだろうか。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年09月10日『ウチの夫は仕事ができない』第7話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第8話あらすじ(ネタバレあり)本日から第二章スタート!社内でも注目されている大きなイベントの担当者を任せられた司(錦戸亮)。同僚たちからちょっぴり妬まれながらも、いつも通りのペースで取り組む。一方、沙也加(松岡茉優)はマタ友たちからマイホームの話を聞き、「マイホームがほしい!」と夢を膨らませる。そんななか、小学校の同窓会に出席する司。親友の高杉(和田正人)と再会する。早速、翌日、沙也加と一緒に高杉の家に行くことになり、それが大豪邸だったのに驚く。あまりに立派なおうちに、お土産にと持ってきたおまんじゅうも少し気後れしてしまう。そして、ついにみどり(江口のりこ)が彼氏の田所(藪宏太)が司の家に遊びにくることに……。■『ウチの夫は仕事ができない』第8話の感想 - 「僕が一番なんだ」が吉と出るか凶と出るか任された仕事というのはリゾート会社会長ひとりを喜ばせるためだけのイベント。相手は大口のクライアント。土方からもこれを成功させたら大きい、と言われる。しかし、「やりたいことはやり尽くした」「ほしいものはもうない」という会長。イベントのヒントを得るために会長の故郷に行くが、村はダムに沈んでいて……。そこで高杉にも協力を得て、村で撮ってきた写真と3Dホログラムを利用し、会長が生まれ育った村を再現。思い出の世界へと案内する。優しい司らしい企画だなあ、とほっこり……して終わると思いきや、社長賞をもらうことになり、一気に注目を浴びる。「ウチの夫は仕事が……できる人になった」。ドラマのラスト。なんだか沙也加のナレーションが悲しい。社長賞のお祝いをしようと言っていたのに、司は飲み会のため、帰りが遅くなってしまう。いつもなら必ずしていた連絡もせずに。司はもともと仕事ができない人ではないなあ、という印象だったので、今回の司はこれまでの積み重ねが実った、集大成という感じだった。でも、どの仕事も司の人柄があったからこそ、成功してきたもの。親友の高杉はイベントが終わったあとにこう言った。「人って認められたり、求められたり、賛美の声を浴びたりって快感なんだよ。ここからだよ、おまえの新しいスタートは」。出世や給料に対し、司はあまり興味がないように見えていた。でも、家族が増える、沙也加はマイホームがほしいと言う。高杉は今からでも変われると話す。そんないろいろな要素が司を本当に変えてしまう……のだろうか。30代は出世コースを歩むか否かの分かれ道になる年代だろう。もし、親友が成功して豪邸に住むような社長になっていたとしたら、司は妬むようなことはないだろうけど、さすがに考えるところはあったのかもしれない。■『ウチの夫は仕事ができない』第8話のみどころ - 幸せの形が変わっていく?周囲から話を聞いて、マイホームを持ちたくてたまらなくなる沙也加。戸建てを見学しにいくとテンションが上がり、「家族の幸せを守るためにがんばろうと思った」という司に沙也加も嬉しく思う。しかし、その直後に訪れた高杉の豪邸と、見たばかりの一戸建てをつい比べてしまう。「なんだかんだでお金があるって幸せなのよ。お金があればたいていの悩みは解決するし、たいていのことは叶う」と高杉の恋人(なんだろうか?)のセリフがある。人が何に幸せを感じるかは人それぞれで、モノの大きさでは測れない。お金がたくさんあるからって幸せじゃない。沙也加が1話で、家族がいて、おいしいごはんが食べられて、それで健康だったらお金はたくさんいらない、と言っていた。きっと小林家の幸せってそういう形なんだと思うけれど、それも変わっていきそうでちょっと寂しい。そして、ついに顔を合わせることになった田所と司。お荷物社員のニモちゃんと呼んでいることが沙也加やみどりにバレてしまい、怒らせることに。嫌なヤツだとばっかり思ってたけど、みどりを怒らせてしまい泣いている姿も、ちょっと素直になっている姿もいい。道案内をしてくれる沙也加の荷物をサラッと持ってあげるのも。「今日、僕に兄さんができました」って単純に納得しちゃうのも。来週は「仕事ができる夫」になった司と沙也加の関係に亀裂が……?仕事ができるようになって性格も変わったんだろうか。粘菌をダメにされてぷんぷんしていた司が懐かしい――。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年09月03日『ウチの夫は仕事ができない』第6話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第7話あらすじ(ネタバレあり)町内会の盆踊り大会を盛り上げてほしいという大手飲料メーカーからの依頼があり、責任者を任せられた司(錦戸亮)。しかし、主催する町内会は消極的。客足が遠のいていることもあり、今年は中止にしようかと考えていたほど。司自身も、町内会の協力を得られないのなら……と考えるが、土方(佐藤隆太)に喝を入れられて町内会への説得を試みる。が、町内会は勝手にやれば、とそっけない。一方、小林家には突然、上京してきた司の父・辰男(升毅)がしばらく滞在することになる。「男産んでや!小林家の跡継ぎ産んでや!」と勝手に男の子の名前を考え始める辰男に沙也加(松岡茉優)は困惑気味。それだけではなく、沙也加に仕事の悩みごとを話している司を見て、辰男は「男として最悪だ」「男っていうのは黙々とやるもんだ。愚痴も弱音もしまってひとりで戦うものだ」と怒る。さらには、盆踊り当日、予想外のトラブルが起こり……。■『ウチの夫は仕事ができない』第7話の感想 - 女よりも男がツラいよ?盆踊りに人を集めるために奮闘する司。そんな息子の仕事ぶりを探るために尾行する父、辰男。エリート街道まっしぐらであろう!と思っていた息子が人集めのためにビラ配りなどをしている姿を見て、その表情は複雑そう。でも、司の仕事ぶりって、不器用だな、とは思うけど、その姿を見ていると、真っ直ぐで一生懸命なのはわかる。それが周りの人に自然に伝わるんだろう。「盛り上げようとしてくれてありがとな」。最初は非協力的だった町内会の人たちも、司の人柄に触れ、協力してくれたおかげで、トラブル(トラブルというか、大手飲料メーカーの社員のミスだけれど!)も乗り切ることができて、盆踊りも大盛況。様子を見にきた土方からも、「よくやったな」と再びお褒めの言葉が。そんな7話で気になるのが、社会の中で男は大変だ、という風に書かれていること。「やっぱり男の人は大変だね。男の人は仕事や会社で人生を左右されてしまう」という沙也加のセリフがある。大変なのは男だけだろうか。作中での働く女性・黒川(壇蜜)を見ていると、かなり左右されているように見える。「男っていうもんは」そう辰男は言うけど、「○○でなければならない」とするのは、考えが硬直化してしまうことに他ならないのでは。少し怖い気もする。■『ウチの夫は仕事ができない』第7話の見どころ - 生まれてくるのは女の子?男の子?どっちでもいい!もうすぐ生まれてくる初孫にテンションが上がり、ノリノリの辰男。辰男は「男産んでや!」「孫にもええ名前つけるし安心して」。姉のみどり(江口のりこ)は「男やったら墓を守ってもらえるし」。いやいやいや!「名前は夫婦で決めたいです!」……と大声で叫びたくなるのは、視聴者も同じ気持ちではないだろうか(ついでに、墓を守るために子どもを生むわけではないとも言いたい……)。暴走気味に思える司の父・辰男。でも、その言葉の端々から、家族のために懸命に仕事をしてきたことがわかる。同時に、厳しくて、仕事の話をまったくしない、助けを求めない辰男に対し、司を始めとした家族は寂しさを感じていたのかもしれない。そんな父と真逆で、妻である沙也加に何でも話す司。それが自分が良しとする男性像とは違ったために、辰男は不甲斐なさを感じたのだろうか。仕事ぶりと結果を見て、司を改めて認めてくれたらしい辰男。「名前というものは親から子どもへの最初のプレゼントだ」と引き下がってくれて、一安心。後日、おなかの子は「元気な男の子」だと判明。男は社会の荒波に揉まれて大変、女の子なら結婚する相手によっては一発逆転がある、という話を聞いて、女の子のほうがいいかも……と思っていた沙也加だったが、その考えも変わったようで、観ていてホッとした。とはいえ、性別関係なく、それぞれが山あり谷ありの人生だ。ただ、生まれてくる子が男の子でも女の子でも、よかったね、産まれてきてくれてありがとう、と両親に思ってもらえるのが幸せなのかな、と思う。次回から第2章突入……予告では司が仕事ができる男に!とあるけれど、どうなのだろう。仕事ができる自覚がある司になってしまったらちょっと寂しい、と思わなくもない……。それにしても、ついにみどりと田所カップルと小林夫婦が会うことになるかと思いきや、ニアミス!こちらも地味に気になるところだ。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年08月20日このままじゃ、きっと生きていけない。至らないから、スキルをつけないと。お金を稼がないと……。ずっとそう思って生きてきました。会社を辞めてアメリカに来てからは、さらに強く。でもスワミ(ヒンドゥー哲学の先生)のもとで学んだり、たくさんの人に助けてもらううちに「このままの自分でも、まいっか」と思えるように。「無理になにかを目指さない。周りと違っていても、ただの自分でいてもいい」。そう自分を赦せた途端、目の前のことを最大限に楽しもうと思考がシフト。しみじみとした幸せを感じるようになってきたのです。写真/文・土居彩【土居彩の会社を辞めて、サンフランシスコに住んだら、こうなった。】vol. 55【第55話】もう何も目指さなくていい。ただ自分でいてもいい。未来思考を中断したら、しみじみと幸せが。またずいぶんと間をあけてしまいました。この不定期更新に、気長にお付き合いくださるみなさん、大変感謝しています。会社を辞めてから決めています。それは、自分で学び、なるべく実体験し、そこから何を感じたのか、どう理解したのかを本音で書くということ。となるとこういったランダムでスローなペースになっちゃって……。すみません、そしていつもありがとうございます。この一か月をおさらいしますと、まず引越しをしました。いろいろと支えてくれたおばあさんとの生活に終止符が打たれたので、異常なほどに家賃が高いうえに(たぶん東京の倍以上)、物件がでれば激戦となるこちらベイエリアで部屋探し。それは定職を持たない外国人としては、大変難航するものでした。けれども幸いにして退去日の3日前に奇跡が起き、現在は無事に大好きな街・バークレーで引き続き暮らせています。男子学生寮に破格で隠れ住む!?どうしても部屋が見つからなかった場合は、知り合いの部屋を又貸し(subleaseと言います)させてもらって、バークレーの男子学生寮のシングルルーム(ただしシャワールームは男子学生3名とシェア)に破格で隠れ住む、というオプションもあるにはあったのですが……。その場合 ”隠れ住んでいる“ ので、住所不定になっちゃうために、銀行の手続きとか郵便とか諸々不便そう。この歳で男子学生寮に住む(しかもスパイのように身を潜めて)っていうのもなかなかできないことなので、やったら書き手としての経験値は上がったと思いますが、それなりに失うものも大きいかなとも思いましたし(ハハ)。まぁ、それ以上に又貸し禁止物件なのでバレて、突然また出ていってくれとなったら困るなぁと。だから、がむしゃらに部屋探しをしましたね。インターン先が見つかったと思ったら、次は部屋探しとなったわけです。なかなか落ち着きませんね。でも、決まりませんでした。退去日1週間前なのに、まだ次の部屋が決まっていない。そんな崖っぷちのなか「だからこそ、今行くのよ!」と、70年代のインドを旅し続けた元祖ヒッピーの大先輩が一泊旅行に連れ出してくれました。向かったのはバークレーから車を北へ2時間ほど走らせた、ユカイヤというこじんまりとしたかわいらしい街。ユカイヤにある彼女のお友達ご夫婦の家を訪ねたのです。そこは朝日と夕日の両方を望める、まさにヒーリングハウス。かつて山のなかでそのリズムとともに暮らしていたという彼らと過ごすうちにすっかり癒やされ、心を覆っていた氷も溶けて寛いだ気分になっていると、バークレーで一緒に学んだ友達から突然メッセージが。彼女が住むシェアハウスに一部屋空きが出て(相場で考えると非常にリーズナブルなため、ほとんど空きが出ない物件)、私の知らないところで彼女が即・オーナーに掛け合ってくれていたのです。そこで旅行から帰ってすぐに内見と面接、そして無事に契約。それは退去日の3日前でした。ふぅ、ギリギリセーフ! そこで現在は7人のハウスメイトと暮らしています。しかし私は本当に運がいいというか、しぶといというか、笑。いつも人とのつながりに助けられていますね。社会的に不安定な場所に身を置くと、わかるんです。人の優しさのキャパシティは私が想像している以上に、ずっとずっと大きいということを。「人に迷惑をかけちゃいけない」と言われて育ってきましたから、なるべく人の負担にならないようにと気をつけて生きてきました。でも、今は頼らざるを得ない。それなりにプライドもありますから、なんとかひとりでやろうとしていても見るからに危ういんでしょうね(笑)。頼まなくても、見かねていろいろな人が手を差し伸べてくれます。プライスレスな経験をしている!日本にいた頃は、「マガジンハウス アンアン編集部の土居彩です」と自己紹介していました。それが私のアイデンティティーだったワケです。そう言えば周りの人に「なるほど、そういう人なんだな」と簡単に納得してもらえたし、社会的な信用にもなりました。生活するのに十分なお給料ももらっていたし、部屋もすぐ借りられたし、離婚をしたときだって洗濯機とか冷蔵庫といった必要なものはためらわずに即買い揃えて、引越し当日には今まで通りの生活を始められ、働いていましたから。だから、たとえ仕事でスタッフに頼ることがあったとしても、蛇口の水は自分が汲んだものではないとはわかっていても、「私はひとりで生きているし、経済的にも社会的にも自立している」と確信していました。傲慢でしたね。でも、いまはそうじゃないですよね? ライターと言ったとしても、ご存知このスタンスだからほとんど原稿を書いていないし(日記はすごい量を書いているけど、苦笑)。行きたかった研究機関2箇所でインターンをしているけどタダ働きだから、職業っていうのとは違うし。バークレーのプログラムを5月に無事修了したので、現在学生でもない。スワミのもとで学び、自分の心の奥にある本音と向き合ううち、本当に大学院に行きたいかどうかもよくわからなくなってGREの勉強を中断。参考書ではなく気になる哲学書ばっかり読みふけっているので「大学院を目指しています」とも言えない。なんだか胸を張って「わたしはこうだ」と自分のことを人に説明できないわけです。いったい今の私って、誰……?と宙ぶらりんで危うい状況になるとですね、予想外なことが起こります。何が起こるというのでしょう? みんながいろいろ助けてくれるんです。車を出して引っ越しを手伝ってくれたり、夕食に招いてくれたり、家具や食器をくれたり……。引っ越し先の洗濯機のノブが取れていて使えず、「毎回コインランドリーは、高いよ」とボー然としていたら、友達が人差し指を軽く湿らせてスライドしたらいい、なんて実践して見せてくれたりしてね。湿り気がノリのように働いて指でダイヤルを回せるようになるのです! これには「なんだか今の私の人生、すごいことが起きているなぁ」と普通に感動しましたね。だって、そうじゃないです? これって、文字通りプライスレスな体験ですよ!マイナス思考が始まったら、いったん脇に置いてみる。こういった境地に至ったのは、この1か月間いろんな人の意見を聞く機会が持てたから。まず、週に二回瞑想を教えてもらっているスワミに「どうしてもやっぱり人と自分を比べてしまうんです。なんであの人みたいに賢くないんだろう、きれいじゃないんだろう、お金持ちじゃないんだろう。面接も部屋探しもあの人と違って、私はなんで選ばれないんだろうって。自分よりも恵まれている人には嫉妬をするし、辛く当たってくる人は憎いと思うし。そんな自分が醜くて受け容れられません」とぶつけてみたんです。すると「私たちはみんなゴミ箱を抱えて生きています。でもゴミ箱って、必要だよね?」とニッコリ。「自分のことをこの体と同一視すれば、あなたは体になるでしょう。あなたの職業と同一視すれば、あなたは職業になるでしょう。嫉妬と同一視すれば、嫉妬になるでしょう。でも私たちの本質は、ただの肉体ではなく、ただの思考ではなく、ただの感情でもない。純粋な私たちとは、個々の形で表現している神性なんです。すべての違いの背後には、本源的なアイデンティティーにおいてあなたと彼女と彼と私の間には何の違いや隔たりもないのですよ。だから、「私はあの人とは違う」としてしまう、誤解した物の見方をいったん停止する勇気を持つ必要があります。あなたを解放することのできる真の喜びとは周りや状況には左右されません。あなたの内にすでにあるのですよ。それはこうだったら……という条件つきではない、無条件の喜びです」。言われたときは、正直ピンとこなかったです。「いや、周囲の状況に左右されるでしょう。そもそもまず、家賃高すぎるし」と、笑。でも一銭の得にもならないのに、私に助け舟を出してくれるさまざまな人たち。行動の理由が損とか得ではなく、自分の信念に沿うか沿わないかということである人たちを見ていると「やっぱり私、自分の見解からいったん自由になってみようかな」。そう思って、何か思考が起こるたびになるべくすぐには反応せず、ひとつひとついったん脇へ置いてみるようにしました。これはユカイヤで出会った素敵なご夫婦にも教えていただいたことです。彼らとお話をしているときに「期待値が高いんだね」と言われたんです。「人に対する、ですか?」と聞くと「”こうじゃないと、ダメ“ っていう自分への期待かな。これはあくまでも僕にとっては、なんだけど。僕にとって僕を一番苦しめたのは、”自分の正しさ” だった」と。この言葉は、ズシーンと胸に刺さりましたね。バスの運賃をケチってバスで10分のところを片道50分かけて歩いていたりすると、「ひょっとして私は取り返しがつかないほど、人生の時間を無駄遣いしているのでは……」という思考がやってきては、置いといて。研究所でインターンをしていると「このサボリ気味なアメリカ人学生は時給20ドルもらえるのに、私はビザの関係で無給なのか、トホホ」という感情がやってきては、また置いといて。そんなふうに「置いといて」を繰り返しているうちに、そもそも50分もかけて歩ける時間の余裕と健康があること自体、とても豊かだなぁ。歩いている最中、道端本ボックスでシャーリー・マクレーンの『アウト・オン・ア・リム』と出合えたし。部屋に飾るお花は道中で見つけた野花を摘めばいいからお金はかからない。家から歩いて5分足らずの場所には、ヨガをするのにぴったりの公園だってある。なんて豊かなんだろう……。しみじみとした幸せを感じられるようになってきたのです。あるとき風にゆれる街路樹を見て「なんてキレイなんだろう……」と立ち止まっていると、ぶわーーっと胸が熱くなって突然涙が(笑!)。ひとしきり泣いたら、すごく優しい鞘のようなものに自分がすっぽりと包まれたような、穏やかさと安らぎに満ちた気分になりました。パートナーもいないし、子どもを産んだこともないし、定職もない。このところナイナイ尽くしの自分を楽しめるようになってきたんです、不思議と。そうするとしだいに、今のバークレー生活は私の人生において自由の象徴なんだとようやく気づけたんです。別に何かを目指さなくてもいい。ただ自分らしくあれば、いい。私は自分と世界との気持ち良い関係性を探究する旅をしているんだ。今の私は人生のなかで最も幸せで豊かな時間を過ごせているのかもしれません。ある意味、人生ゲームでいうところの “一回休み” のコマにいるような私。「何も目指さないって、いったいどうなっちゃうんだろう……?」との不安もありますが、自分の価値観が大きなトランジションを迎えようとしているタイミングなのでしょう。しみじみとした幸せを味わいながら、まぁゆっくりいこうと思います。See You!写真/公園をオフィスにする女の子:元祖ヒッピーの先輩に連れ出してもらった、とっておきの公園。ラグをひいて机を置いて、公園だって立派なオフィス代わりに!写真/お花:道端で摘んだ野花の美しさに、はっとさせられました。写真/カップ:引っ越しをしたら隣の部屋のハウスメイトが「良かったらいる?」とくれたカップは、なんとオールドノリタケ! 「あなたのカップとしてキープしておくから、いつでもお茶飲みに来てね」と喫茶室・Aya、オープンです。写真/モビール:部屋の壁にもちょっとした喜びを。
2017年08月16日『ウチの夫は仕事ができない』第5話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第6話あらすじ(ネタバレあり)司の姉・みどり(江口のりこ)に恋人ができて同棲を始めたこともあり、ようやく平穏な生活が戻ってきた小林家。幸せを噛みしめる沙也加(松岡茉優)だったが、マタ友たちから、「ケンカをしたことがない夫婦に限って、たった一度のケンカで離婚してしまう可能性がある」と聞き、焦る。実は司(錦戸亮)とはこれまでケンカをしたことがなかったのだ。そこで出産前に夫婦ゲンカをしてみようと考えるが……。司はというと、下請け会社からイベント延期の影響で振り込みが先延ばしになってしまい、どうにかしてもらえないかと泣きつかれていた。経理に相談しにいくが、ルール至上主義で有名な合田(袴田吉彦)に「ルールですから」と門前払いされてしまう。土方(佐藤隆太)からはケンカをしてでも下請け会社を守れと言われて、どうにかできないかと奮闘する。しかし、合田は思っている以上に強敵だった……。■『ウチの夫は仕事ができない』第6話の感想 - 社内でケンカ勃発?下請け会社のためにあれこれ資料を作って、再び合田のもとへ直談判に行く司。しかし、合田は「ルールがなければうちが潰れます」とそっけない。司としては、納期が遅れたのはうちの会社の都合、おまけに親しくしている下請け会社であれば柔軟に対応してもらえないだろうか……といいたいところ。土方にはっぱをかけられたこともあり、どうにかして説得しようと試みるが、合田にはのれんに腕押し。しまいには、常務に直談判まで……!納品されていないものに関して振り込みはできない、でも支払いが遅れることで下請け会社を潰すわけにはいかない。支払いに関して前例を作れば、そこから崩れていく。土方としては、「小林が勝手なことをした」という例外を作り、直談判をした司をフォローする形で常務に掛け合うという形をとったことになるのだろう。司が良いように使われている?と思える一方で、司に行動を起こさせることで自信をつけることができたのだろうか。それに、今回のことは、土方が司を信頼していないとできないことのようにも思える。■『ウチの夫は仕事ができない』第6話の見どころ - 夫婦の初ケンカの行方は?ケンカをすることで雨降って地固まる、絆が強くなる……。そんな話を聞いて司とのケンカを画策する沙也加。とりあえず、家事放棄をしてみるが司は怒ったりはしない。戸惑った様子は見せるけれど、取り込んだ洗濯が放置されていれば、「お日様をいっぱい浴びた洗濯物は気持ちいいね」とニコニコしているし、今日の夕飯はない!と言われれば、「なんか今日カップラーメン食べたいな」。沙也加がわざと肩にぶつかってみれば、「あはは~」と笑いながらくるくる回ってる司……。ケンカのきっかけにしようとしている事柄もかわいいし、司の反応もかわいい。でも、その程度で怒る司だったら、きっと既にケンカ経験はあるはずだし、結婚すらしていなかったかも?ケンカを企んでいるなんて知らず、司は沙也加が疲れているんだろうなと思い、毎日のお弁当も作らなくていいよ、と言う。そんな夫に対し、「もうケンカなんてしなくていい!」と思った矢先、司が大事にしていた粘菌を沙也加が不注意でダメにしてしまい、大ゲンカに発展する。ケンカはしなかったらしなかったでいいと思うのだけれど、したことがないと仲直りもできない。小林夫婦の今回の課題はそれもひとつあったのかもしれない。同時に、ケンカをすることで、互いの大切さ、相手がどれだけ自分の生活の中で重要な存在になっているか再確認することができた。これこそ雨降って地固まる、ということか。来週は、司の父親が登場。生まれてくる子は男の子がいい、などいろいろと問題が持ち込まれそうな気配である……。『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年08月13日朝起きたとき、「今日もこれから仕事に行かなきゃいけないのか……」と考え憂鬱になる、という人はいませんか?多くの人が一度や二度は経験したことがあるのではないでしょうか。もしかしたら、毎日そうだという人もいるかもしれませんね。でも、嫌でもなかなか転職を決意できないという人も多いでしょう。とはいえ、あまりに嫌だ嫌だと思いながらムリして仕事を続けていると、精神的にも肉体的にも限界が来て、取り返しのつかないことになってしまう可能性もあります。よく、「仕事が合わないと思っても最低3年は続けろ」と言われていますが、3年我慢して体を壊してしまうくらいなら、早めに転職して状況を改善したほうが自分のためにも家族のためにも良いのではないでしょうか。そこで今回は、なかなか転職を決意できない、仕事の辞め時がわからないという方の参考となるよう、「転職を決意したタイミング」について、20代〜40代の女性にお話を聞いてきました。●(1)会社の理念や社長の方針についていけなくなった『小さなベンチャー企業だったこともあり、会社の理念がブレまくりで、しょっちゅう変わっていたんです。入社したときに魅力的だと思った理念も1年後にはあっさりまるで別のものに変わってました。また、少人数のため風通しが良く、誰でも意見を言い合える環境ということだったのに、その実情は全然違って、社長のワンマン状態。社長の意見と少しでも合わないことを言えば責められるし、直情型なので気に入らないことやミスがあればみんなの前で即怒鳴られる。そんな職場でストレスがたまっていき、「これ以上ここにいたら自分がダメになる」と思いました。それに、そんな会社、長く持つわけがありません。将来が見えなかったので、ここが引き際 だと思い、転職する道を選びました』(20代女性/会社員)これは確かに小さな会社やベンチャー企業ではよくあることです。先月言っていたことと今月言っていることが違うぞ、というのは当たり前。世の中の流れに沿って柔軟に対応している、と言えば聞こえはいいですが、実態は事業方針や理念が定まっておらず、手探り状態という場合も。それでは社員も不安になってしまいますよね。また、家族経営の会社に多く見られる傾向ですが、ワンマン社長の場合、社員は自分たちの存在価値が見いだせなくなっていきます 。そんな中でパワハラのようなことをされたら、もう退職しない理由がないと言えそうです。●(2)仕事がプライベートにも影響していた『ある日突然残業が禁止されましたが、業務時間内では終わらないほどの作業量は変わらず。当然、家に仕事を持ち帰ることになります。もちろん、時間外手当はナシ。私には子どもがいないものの、結婚しており、家に帰ってからもやらなければいけない家事がありますし、相当キツかったですね。仕事で使う資料を探したり調べ物をしたりするために、土日も図書館通いでしたから、プライベートな時間なんてほとんどなかったです。そんな状況を見かねた夫から、「楽しいと思ってやっているならいいけど、つらいなら辞めていいんだよ」と言われたのをきっかけに辞めました。プライベートを犠牲にしてまで働きたいと思える会社じゃなかった ってことです』(40代女性/会社員)ワークライフバランスが重視されるようになってきたとはいえ、まだまだ仕事とプライベートがあいまいな職場もあります。残業を廃止するのは働く側としてもありがたいことですが、廃止前と変わらない業務量の場合は本末転倒。会社でできなかった仕事を家に持ち帰るハメになる人もいるでしょう。残業代が出ない分、だったら残業が認められていたときのほうがよかった、と考える人も少なくないと思います。プライベートを犠牲にしてでも続けたい仕事か、働きたい会社かと自分に問いかけたとき、答えが「NO」なら転職を考えてもいいでしょう。●(3)仕事にやりがいを感じない、仕事内容そのものにストレスを感じていた『私はもともと自分が手を動かして作業するのが好きな職人タイプ。でも、入れ替わりの多い職場で、人が全然定着しないため、必然的に私が管理職のような立場になっていってしまいました。現場で作業をするよりも、新人の教育やマニュアル・資料の整理、業務管理、作業のチェックなどがメイン業務になってしまって、まったく仕事にやりがいを感じなくなってしまったんです。そもそも、私にはそういった管理業務的な仕事は向いていないし、「上に立つ人間なんだから広い視野を持て」とか怒られるのもストレスでしかなくて。好きで上に立ってるわけじゃないし、昇進だって望んでいなかった 。だから、もう正社員にこだわらず、アルバイトでいいから作業に集中できる立場で働こうと思い、転職を決めました』(30代女性/パート)人には向き・不向きもありますし、仕事内容にやりがいやおもしろさが感じられないとなかなか続けていくのは難しいものです。働く目的が生活のため、お金のためだけになってしまっていることに気付いたとき、本当にそのままでいいのかどうか自問自答してみる必要はあるかもしれません。●(4)キャリアアップが望めない『前にいた職場はとても居心地が良かったんですが、このままここで働いていても自分が成長できないなというのは感じていました。仕事は毎日同じことの繰り返しで、特にキャリアアップに役立ちそうなこともない。30代になる前にキャリアを積んでおかないとという危機感をいつも抱えていました。それで27歳になったとき、このぬるま湯生活を脱しないと何のスキルもないまま30代、40代になってしまう と一念発起し、転職。給与は下がったし職場の人間関係でも苦戦することはありますが、毎日いろいろなことに挑戦できる環境が気に入っています。責任ある仕事を任せてもらえるのは、私にとって大きなやりがいになっています』(20代女性/会社員)居心地の良い職場でずっとぬるま湯生活を続けていけるならそれが幸せ……と考えてしまう私とは対照的です(笑)。でもやはり、仕事をバリバリこなしたいという人にとっては、自分が成長できる環境に身を置くことが一番大切。将来のためにも、早めにキャリアアップが目指せる職場への転職を考えたほうがいいでしょう。そういった職場への転職は、年齢が上がるにつれ難しくなっていきます。----------4人の女性に転職を決意したタイミングについてお話を伺いましたが、それぞれ、会社の体質や将来性、自分の性質をよく見極めた上での転職だったと思います。近年では「ブラック企業」と呼ばれる会社も多く存在していますし、労働基準法を無視した会社も多く見かけます。「会社の文句を言う人間は転職してどこへ行っても同じだ」などと言う人もいますが、必ずしもそうではありません。今の仕事や職場が自分に合っているか、この先も続けていく自信があるか、仕事のせいで健康を害していないか、などをよく考えた上で、転職したほうが自分の人生にプラスであると思える場合は、迷わず転職をしたほうがいいのではないでしょうか。●文/パピマミ編集部●モデル/香南
2017年08月07日『ウチの夫は仕事ができない』第4話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第5話あらすじ(ネタバレあり)失恋したことで司(錦戸亮)の家に本格的に居候を始めた姉・みどり(江口のりこ)。勝手に自宅のスペアキーを使い、傍若無人な振る舞いをするみどりを見て、このまま居座られてしまったらどうしようと、沙也加(松岡茉優)も危機感を抱く。子どもが生まれるまでの夫婦の時間を大切にしたい、みどりに家を乗っ取られてしまうのでは……。はっきり言わなくては!と焦る司だったが、みどりのペースに飲まれてしまい、なかなか切り出せない。会社では老舗文房具メーカーの万年筆を高齢者向けに展開するプロモーションを仕掛けることに。土方(佐藤隆太)は大物演歌歌手にブッキングするなど、やる気満々。司はプレゼン資料用に万年筆を利用する声を集め、VTRを作るように言われるが、ターゲットである高齢者はパソコンやタブレットを使いこなし、万年筆は使わないとのこと……。それを土方に伝えようとするが、圧に負けてしまい、口を閉ざしてしまう。そんな折、司が庶務課に所属していたときにお世話になった恩田(羽田美智子)が、土方の別居中の妻であると知る。いつもは強気で自信満々な土方だが、実は気が弱いところがあってお腹もすぐ痛くなってしまう……など繊細な一面があるとわかり――。■『ウチの夫は仕事ができない』第5話の感想 - 司がデキる男に近づいていく!?万年筆を利用する高齢者がいないと知った司。しかし、クライアントが求めている「声」が取れないのなら、紙資料だけでいい、と土方に言われてしまう。そんなとき、若者の間で万年筆が流行り始めていると聞いて……。実は高齢者の声を聞きに行った先で、クライアントの文房具メーカーの会長がいたという奇跡!実態を知っている会長に高齢者の声を伝えたところで、響くはずがない。ふとしたきっかけで、「司は正直者」ということを知っていた会長はプレゼンで司に話を振る。「君はどう思っている?」と。戸惑う司の背中を押したのが、土方だった。若者に流行っていると聞いて、別資料も作っていた司は土方にも見せ「よくできている」「説得力がある」と太鼓判をもらっていた(やったね、司!)。ただ、今回の要望とは違うということで退けられていたのだ。しかし、会長に問われ、言葉を詰まらせた司に向かって頷いて見せた。まるで、「おまえが思うことをちゃんと伝えてみろ」とでも言うように。そして、司がたどたどしい喋りながらも、なんとか提案し終えたあと、ダメ押しで土方はこういう。「いかがでしょうか」と。最初、土方は無茶な要求、やたらと大きな声で威圧する嫌な感じの上司だな、という印象があった。気が弱い部分があるからこそ、大きな声で話したり、威圧的な態度になるのかもしれない。リーダーが弱気では部下も不安になるものだ。ただ、2話から少しずつ土方の態度が軟化し、5話では自分の家庭の話をするまでに至った。4話のラストで司から沙也加を紹介されたのが大きかったのか。自分ができていなかった「家庭を大事にする」ということを司は自然にこなしている。仕事と家庭。両立できれば一番良いのだけれど、それがなかなかうまくいかないのが現実だ。■『ウチの夫は仕事ができない』第5話の見どころ - 司VS姉の全面対決!?「ふたりの時間を大切にしたい」と沙也加に言われ、ちゃんと姉には自分から伝えるというが、我が道を行くタイプで、人の話を聞かないフシがあるみどり。弱気な司に話すきっかけも与えない。その様子からふたりの姉弟関係(上下関係)が見える(それにしてもあまりにも似てない姉と弟……)。夫婦だって他人なのだから、そもそも義理の家族が一緒に暮らして、うまくいくことは稀ではないだろうか。そもそも相当ウマが合わないと同居なんてムリだ。みどりが居座りがちになった時点で司がバシッと言うべきだったのに……。結果的にはみどりには新恋人ができ、同棲するからと小林家を出ていくことになる。司とみどりの対決は今後あるのか……。そして、みどりの新恋人はよりによって司と同じ第一制作部の例の田所(藪宏太)。もし、自分の彼女の弟が司だと知ったら、田所はどういう態度を取るんだろう……。みどりと田所が結婚したら、田所が義理の兄になるわけである。最悪だ。6話ではついに司と沙也加が夫婦ゲンカの予感……!?仲良し夫婦のケンカの原因とはなんなのだろうか。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年08月06日『ウチの夫は仕事ができない』第3話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第4話あらすじ(ネタバレあり)テレビ局の夏のイベント準備が進む中、司(錦戸亮)はメインステージの合間に行われる小さな企画、ラップバトルを任される。上司の土方(佐藤隆太)からは隙間責任者と揶揄されるが、司自身は「責任者」という言葉に気合いが入る。世間の妻たちは仕事のできない夫に対して、とても厳しい意見を持っていることを知り、危機感を抱き始めていた司。また、夫婦間でのスキンシップが少なくなっていることもあり、沙也加(松岡茉優)に呆れられているのではと焦りも生まれていた。一方、沙也加はマタ友のあかり(イモトアヤコ)の夫・彦丸(脇知弘)が若い女性と歩いているところを見てしまう。絶対に浮気だと言い張る司の姉・みどり(江口のりこ)に不安をあおられ、沙也加も動揺し……。そして、順調そうに見えたラップバトル企画も、司のミスでイベント直前に相次ぐ参加キャンセルを受けて企画中止の危機に追い込まれる。■『ウチの夫は仕事ができない』第4話の感想 - すべての仕事の基本は報連相である今回の司の仕事はラップバトルの企画。隙間企画とはいえ、責任者として奮闘する。しかし、イベント前日、ラップバトルの出場者に連絡を取ったところ、「テレビに映らないなら出ない」と5人中4人に断られることになる。出場者にメールを送っただけで、きちんと説明していなかったのは確かになあ、とは思う。7年も勤めていてそれができないのだとしたら、確かに仕事できない人なのかもしれない(それにしても『あー、やると思った』って言っている他の社員たちは一言、アドバイスしてやればいいんじゃなかろうか……普通にいじめでは?)。おまけに、黒川(壇蜜)が土方に報告するように言わなかったら、そのままだった可能性もある(とはいえ、黒川がそんなふうに声をかけるようになったのも司の積み重ねではある)。彦丸もラップバトルに出場し、そこであかりへの気持ちを伝えようという計画があったので、懸命に出場者たちに頭を下げて、無事にイベントは行われることに。土方からも「おまえに任せてよかった」との言葉ももらう。個人的には連絡ミスよりも、イベントに彦丸を出したほうが公平性を欠く気がするんだけど、どうなんでしょうね……出場者公募のイベントなのに(司の優しさにせよ!)。■『ウチの夫は仕事ができない』第4話の見どころ - やっぱり何でも話せる夫婦がいいあかりと彦丸の仲がこじれた原因は、「お互いのことを話していなかったから」。彦丸は浮気をしていたのではなく、税理士資格を取ろうとしていて、一緒に歩いていた女性は家庭教師だった。浮気ではないにせよ、大切なことをひとりで決めてしまったことに対し、あかりは腹を立てていたわけだ。一方の小林夫婦である。司は「妻に飽きられているかもしれない」とヒヤヒヤしているのを隠し、沙也加にちょっとでもいいところを見せたくて、ラップバトルについても隙間企画だとは言わずに責任者なんだ、と見得を張る。そんな司に沙也加が、「前よりも好きだよ」と言ってくれたことにホッとして、チャンスを逃しまくっていたキスもできて……。つくづく、司の仕事のモチベーションは沙也加なんだなあ、と実感する。だから、些細なことでも隠すのは良くないし、隠してしまうと罪悪感で、胸がチクチク痛む。実際のところ、世の夫婦たちは、互いにどれくらいの秘密を抱えているのだろう。あかり夫妻は、夫の彦丸が出かけてくる、と言っても特に行き先も聞かない。たぶん、小林夫妻だったら、司が「○○に行ってくる」と言うだろうし、沙也加も「どこに行くの?一緒に行く!」となりそうだ。すべてをさらけ出す必要はないのかもしれないけれど、大切なこと、ひっかかっていることは話していけば、自然といい関係……が築けるのかもしれない。そんな小林家には、実は姉のみどりが頻繁にやってくる。一体どれだけ邪魔しにくるのだろう、と思っていたら、どうやらついに全面対決となるらしい。小姑化しているみどりだけど、ここは司のがんばりどころでは……!?■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年07月30日「仕事を辞めたい…」誰もが1度は思ったことがありますよね。どのような職種でも、辛い思いや大変な仕事内容など、日々の悩みは尽きないもの。あなたの彼氏がそれを言い出した時、どのような対応をするのがベストなのでしょうか。まずは「お疲れさま」と、労う仕事に対して、家事に対して、子育てに対して…「いつも大変だね、お疲れさま」と、声をかけられると嬉しいですよね。『自分のことを見てくれているんだ』と嬉しくなり、同時に『明日からまた頑張ろう』という気持ちになれます。「仕事を辞めたい」と言い出した彼氏は、今、仕事でとても辛い状況の中にいるのかもしれません。それが人間関係なのか、仕事内容なのか、また別な理由なのかはわかりませんが、何に対しても『頑張っているね』という言葉に救われることもあると覚えておきましょう。「転職考えてみる?」と、後押しするすぐに「じゃあ仕事辞めたら?」というのは、今の世の中、現実的ではありません。しかし、「仕事を辞めたい」と言っている人に対して理由も聞かず、「そんな簡単に辞めてどうするの!?」と正論を振りかざしてしまうと、相手はますますイヤになってしまう可能性があります。もし彼氏が本当に仕事を辞めたいと考えているのなら、「次の仕事が見つかれば、安心して退職出来るんじゃないかな?」とアドバイスしてあげると良いかもしれませんね。あなたのアドバイス通り、新しい仕事を探しているようなら、彼氏は本気で転職を考えている可能性が高いです。活動するのをめんどくさがり、ネットですら求人を探していないようなら、それはただの甘えということになりますね。転職のメリット・デメリットを考えるどうしても、男性よりも女性の方が現実的な思考を持っているため、転職に関しても“メリット・デメリット”を事細かに考えていり場合も多いもの。彼氏の勤続年数にもよりますが、転職をするということは給与が減ってしまう可能性があると認識しておくべきですよね。今まで築いてきた人間関係や仕事の成果など、“全てがゼロからのスタート”だということを肝に銘じてもらわなければいけません。「仕事を辞める」ということは、今までのライフスタイルがガラッと変わってしまうということ。ステップアップが見込める転職なら応援したくもなりますが、場合によっては応援し難い状況になり得るということをわかってもらえるよう、まずは落ち着いて、根気よく伝えていきたいですね。
2017年07月28日『ウチの夫は仕事ができない』第2話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第3話のあらすじ(ネタバレあり)ショッピングモールの集客イベントの企画をコンペに出すように言われた司(錦戸亮)。沙也加(松岡茉優)のアドバイスもあって、10本の企画を出すことにする。その10本のうち、土方(佐藤隆太)の目に留まったのは世界的デザイナーのレイジカキタニ(岸谷五朗)にTシャツをデザインしてもらうというもの。企画実現に向けて一緒に動くことになった田所(藪宏太)とレイジへの交渉を進める司。しかし、デザインに2ヶ月ほしいというレイジに対し、本当は2週間しか時間がないのに、仕事を取ることを優先し、本当の納期を隠す田所。嘘がつけない司はその〆切を明かしてしまう。沙也加のほうは、司が慕う先輩・黒川晶(壇蜜)が女性だと知り、ひとり嫉妬に苦しむ。悶々とした気持ちを抱えたまま、パン屋のアルバイトの面接に行くが、そこで店員として働いていた元カレと再会する。自分が感じたような嫉妬を司にも味わわせたくないと、元カレと会ったことを秘密にしてしまう。■『ウチの夫は仕事ができない』第3話の感想 - 仕事に嘘は必要?「普通にやってもどうせしょうもないんだから、よーく考えろよ。自分なりの戦い方」と黒川。「大したことのない1本の企画に全力を注ぎ、玉砕する。一方、できる男は10本の企画を考える」と沙也加(本の受け売り)。そんなアドバイスを受けて、無事に企画をピックアップしてもらうが、司が本当の納期を伝えたことで、レイジカキタニとの交渉は決裂してしまう。なんでも正直に話せばいいというものではない、嘘も方便っていう言葉もあるだろ、と言い放つ田所。黒川に対しても、引き受けてもらってから始める交渉の仕方がある、とも言う。田所ははじめ2ヶ月で納期を切り、マスコミ発表などをしたあと、急に納期が短くなった、と言ってレイジに仕事をさせるつもりだった。そんな田所に対して、黒川は二流だな、と言う。「ごまかしてるだけだろ。そんなやり方では二度目はない」「大事なのは信頼関係を築けることじゃないか。どんな状況でも腹割って話してそれでも君のために、って言ってもらえること」おそらく、司がこれまでやってきたのは、信頼関係を築くということにつながるのだろう。最終的にレイジにデザインをしてもらうことになり、司の誠実さはプロジェクトが成功した要因のひとつだったとはいえる。だが、仕事ができるわけではない。仕事に嘘は必要だ、いやいや、嘘をつくのはいけないことだ。それはどちらも真実で、どちらも間違いなのだろう。誰しも、嘘をつきたくてついているわけではない。ひとつ「嘘」があるだけで仕事が円滑に進むこともある。その嘘がつけない、という司はやっぱり一歩足りない、と言えるのだろうか。本来ならば、そんな嘘が存在しない中で仕事ができればいいのだけれど。■『ウチの夫は仕事ができない』第3話の見どころ - 嘘と嫉妬に苦しむ妻黒川が実は美人な女性上司だったと知って、嫉妬に心を乱される沙也加。同時に元カレに会ったことを隠し、「司に嘘をついてしまっている」と苦しみもする。沙也加と黒川ではタイプが違うから浮気はあり得ないだろうし、元カレと司だったら、司が圧倒的に見た目が良いので嫉妬しないよ……などとイチ視聴者としては思ってしまうのだが。毎日一緒に暮らしている中で、小さな嘘というのは思いのほか心に重くのしかかる。マタ友のあかり(イモトアヤコ)の「嘘をつくと関係性が静かに変わる」という言葉もプレッシャーとなっていた。嘘をついていたことを明かした沙也加に司は、「ついてもいい嘘がある」「優しさでついた嘘でしょ?」「それはついていい嘘だよ」と言う。嘘、というのは難しい。司が言うように、全てが悪とは言えない。司が沙也加を全面的に信頼(司の場合は真っ直ぐすぎるだけかもしれないけれど)しているから、嘘を受け入れられたというのもあると思う。だって、疑いの心があれば、「どこかやましい気持ちがあったから嘘をついたんじゃないか」と思う可能性だってある。いいんだよ、と司が言ったことで、沙也加がちゃんと愛を感じてくれていたらいいのにな、と思う。余談だが、お弁当を受け取ったときの「ありがとう」とか、食事を終えたあとに「ごちそうさま」「おいしかった」と言って食器を下げることだとか、そういう何気ないことがとても好感が持てる。そんな何気ない小さな言葉の積み重ねが夫婦生活には必要なんじゃないか。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年07月23日『ウチの夫は仕事ができない』第1話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第2話のあらすじ(ネタバレあり)妻・沙也加(松岡茉優)に「自分は仕事ができない男だ」と伝えた司(錦戸亮)。沙也加にありのままの自分を受け入れてもらえたことに喜びを感じ、妻の笑顔のため、そして生まれてくる子どものためにもう一度がんばることを決意する。チームリーダーである土方(佐藤隆太)は黒川(壇蜜)を司の教育係として指名。黒川は一大イベントのTOKYOおもちゃエキスポを手がけている最中だったが、司にはイベントの仕事を手伝わせるどころか、新人の仕事である弁当発注を任せるのみ。しかし、それでも弁当発注のためにリサーチをするなど、懸命な司の姿を見た黒川は外回りに同行させるようになる。沙也加はというと、マタ友たちから出産・育児費用がかかることを知り、焦り出す。夫は会社で仕事ができない男らしいし、自分の次の派遣先も決まらない。そんななか、書店で見つけたビジネス書『できない男からできる男への道』を購入。その内容を元に司のプレゼン能力を鍛えるために「今日の出来事」を話すことを日課にするが、司の出来はイマイチで、不安は大きくなるばかり。そして、イベント当日。司からおもちゃエキスポのことを聞いていた沙耶加は、マタ友たちと遊びにやってくる。しかし、弁当手配を巡って司が土方から叱られているところを見てしまう。■『ウチの夫は仕事ができない』第2話の感想 – 司の本来の仕事ぶりがわかる!?本来、新人の仕事である弁当発注を7年目の司が任されることになったのだから、それなりに屈辱を感じそうなものだが、「任される仕事があるだけありがたいと思えよ」という黒川の言葉に納得、弁当発注のために、周りにアンケートを取るなど全力投球する。司が考えたのはさまざまな種類のお弁当を用意し、好きなものを選べるようにするというもの。が、これでは予算オーバー。その点を土方に叱責されることになる。怒られ、謝ったあとの司は一言も発しない。でも、手の動き、肩の落とし方、なんだか小さくなったように見える背中、まばたきで気の弱さや、悲哀のようなものが伝わってきて、胸が痛くなる。本人は、食べた人たちが笑顔になったり、午後もがんばろう、と思ってもらえたことで、いい仕事ができたのだと思っていた。だとしたら、どんな思いで土方に頭を下げていたんだろう、と考えると胸が潰れそうだ。そこで言い返さないのが司なんだな……いや、怒られ慣れているのかな、とも思わせられる。結果的に、このお弁当チョイスがクライアントから評価されることになるわけなのだけれど、手柄は後輩に横取りされる始末。もちろん、司がそれは自分がやったのだと言えるはずもなく……。仕事ができる人なら、きっと予算のことも考えて、お弁当でみんなを笑顔にしたい、という目的を達成するのだろうけれど、その両方を叶えられないあたりが、司の足りない部分なのかもしれない。一方、司の教育係となった黒川はTHE・できる女。クライアントとも強気に渡り合うし、決断も早い。で、こう言うのがお決まりでしょ?というふうに「だから結婚できないんだよな~」と噂する男性社員たちもいる(腹立たしい)。彼女自身も「女だからって」という点で苦しんでもいた。冒頭、「がんばりたいと思っています」という司に対して、黒川はこう叱責する。「本気でやるならがんばるって言い切れよ。やります、やってやりますって言い切れ。思ってます、なんて誰でも言えるんだよ。自分の言葉に責任がとれないからって保険かけるな」この言葉が黒川のひとつの信念みたいなもので、これまでどれだけ歯を食いしばって戦ってきたんだろうか、ということが伺い知れる。■『ウチの夫は仕事ができない』第2話の見どころ - できない夫への妻の苛立ち「司さんは理想の夫!」とキラキラしていた沙也加の表情が少し陰るのがこの回だ。プレゼン力を鍛えてみよう!と「きょうの出来事」についてプレゼンさせるが、話は長い、オチはなし、で「あっ、ウチの夫、本当に仕事ができない……!?」と悟る。沙也加のあとをついて回って、「きょうの出来事」を話す司は子犬のようにかわいいが、かわいいだけでは仕事ができるようにはならない。あんなかわいい夫が家にいたら「まあいっか」となりそうだが、それではいけないのだ。さらに、司が土方に怒られているところを見て、沙也加は残念な気持ちになる。マタ友たちに「あの人が私の夫です」と言うこともできなかった。それでも、弁当発注の仕事をしていたときの気持ちや、悔しい思いをしていたのだということを知り、謝る。そうだ、この人はこういう優しい人だったんだ、と。今の沙也加は司にどんな夫になってほしい、と思っているのだろう、というのが少し気になるところだ。1話のときに比べて、司が本音を言ったことで、ふたりが夫婦っぽくなっている気もする。何より夫婦のシーンできゅんと来たのはラスト。話を聞いて、目に涙を溜めながら謝る沙也加を抱きしめる司。そして、ふわっと緊張を緩めて「おなかへった」と言う。沙也加はふふっ、と笑う。夫婦の日常の中で、ケンカして仲直りをして。ケンカはふたりにとって非日常だけど、司はその空気を日常に戻す方法を自然と知っているのかな、とそんなことが垣間見えるワンシーンだった。さて、実は黒川を男だと勘違いしていた沙也加だったが、最後に司を送ってきた黒川と会い、女性と知る。ウチの夫、仕事はできないけど、モテる!?と危機感を抱くことに。そして、イベントの企画を出す、というチャンスをもらった司が、次回以降どのような働きを見せるか注目である。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年07月17日もし彼氏に突然「会社辞めたいんだけど・・・」と相談を受けたら、どうしますか?将来を考えている彼氏であればあるほど「辞めちゃいなよ!」とは言いにくいもの。かといって彼の気持ちを考えれば「辞めないで頑張って働いて!」とも言えませんよね。ここでは、彼氏に「会社辞めたい・・・」と言われた時の4つの回答法をご紹介します。■■「何かあったの?」と彼氏の愚痴を聞く「しんどかったときに、仕事辞めたいな~って冗談めかしでつぶやいたら、彼女が真剣に話を聞いてくれた。彼女がいてくれるなら、もう少し頑張れるかなと思った」(20代/商社)女性は友達や家族にいろんなことを話しますが、男性は女性と比べて自分の気持ちを伝える数が少ないもの。嫌なことや苦しいことを話す機会も少ないため、自分のなかにストレスをためてしまいがちです。そんなときに「どうした?」「何かあった?」と優しく聞くだけでも、彼の気持ちは救われます。「会社辞めるの?」「辞めたら?」と具体的に話すのではなく、まずはその発言に至るまでの彼の気持ちに耳を傾けてあげましょう。■■「○○君、充分頑張ってたもんね」と彼氏を認める「彼女にプロポーズしたいと思い、昇給するためにも仕事をめちゃくちゃ頑張ったことがあった。結果、仕事量が増えただけで給料は変わらず・・・。彼女にぽろっと“仕事辞めたいな・・・”と話したときに“充分頑張ったと思うよ”と言われて、まだ頑張れると思った。おかげでやっと昇給できました!」(20代/IT)誰だって、認められると嬉しいもの。とはいえ、仕事を頑張ったからと言って必ず報われるわけではありません。時には評価されないこともあるでしょう。そんなときに彼女が「頑張ってたもんね」と認めてくれれば、彼氏もきっと嬉しいはずです。認めてくれる人がいるだけで、仕事へのモチベーションも変わるでしょう。■■「私は○○君の味方だよ」と応援する「すげー頑張って昇進したけど、部下ともめたり上司とトラブルが起こったりして、精神的にまいっていた。“仕事やめたいな・・・”と言うと、彼女は“私はどんな道を選んだとしても味方でいるよ”と言ってくれて元気が出た」(30代/広告)仕事を「辞めないで!」というのは簡単ですが、彼の精神状態を考えると、彼に寄り添ってあげることのほうが重要です。「私は味方だよ」「どんな道を選んでも応援するよ」という姿勢こそが、彼氏が彼女に求めているもの。支えられていると感じるだけで、安心して仕事に打ち込むことができるはずです。■■「しばらく休むのも大事だよね」と背中を押す「残業も休日出勤も多い会社だったけど、給料だけはよかった。合コンでも会社名を言うとウケがよかったから、仕事辞めたら彼女も嫌だろうなと思っていたけど、いざ辞めると話すと“休むのも大事だしいいんじゃない”って言ってくれた。惚れ直した」(20代/外資)仕事にプライドを持っている人ほど、会社を辞めるのが難しくなります。そんなときに「もう充分やっているんだから少しは休んだほうがいいんじゃない?」と身体を気遣う言葉があるだけで、彼の意識も前向きになるでしょう。「せっかくいい会社に入ったのに・・・」などと言ったりせず、優しく応援してあげましょう。■おわりに会社を辞めたからといって死ぬわけではありません。大事なのは、彼の気持ちを支えること。すぐに目くじらを立てるのではなく、かといって「辞めなよ」と後押しするのでもなく、彼のこれまでの仕事への向き合い方を認めることで、彼の意識も変わるでしょう。そのときはじめて、今後どうすればいいか、最善の選択ができると思いますよ。(小林リズム/ライター)(ハウコレ編集部)
2017年01月14日アラサー世代になると仕事にも慣れ、後輩もでき、その指導を任されることも多いのではないでしょうか。話が通じない…厳しいことを言うとすぐに辞めてしまう…何を言っても響かない…など若い世代との接し方、後輩や部下の扱いにお悩みの方も多いのではないかと思われます。一般的に25歳以下の“ゆとり”と呼ばれる世代はテレビドラマで取りあげられるほど話題になり、その生態もイマイチわからないもの。そこでゆとり世代はもちろん、20代前半の若い後輩を多数相手にし、指導もストイックなイメージのある美容師さんの後輩への接し方、指導法をリサーチ。「air-OSAKA」のスタイリスト、山口さんにお伺いしてきました。後輩との会話のつかみは音楽ネタで!「サロンには音楽がかかっていることが多いので好みの音楽とか、知らない音楽について聞いたりするとわりと盛り上がりますね。世代の差を埋めることもできます。若いお客様の役にも立つので20代前半をターゲットにしたような雑誌を読んだり、親戚の子供とのLINEなんかで情報収集することもありますよ」(山口さん)情報収集が大切な美容師さんならではと言えますが、こちらから少し後輩に近づくようにする努力が大切と言えそうです。また接客業は会話が命。後輩との会話の中で接客時の会話について指導することもあるそう。「最近は敬語が使えない子が多いんです。“〜でよろしかったでしょうか”や“〜の方”などいわゆるコンビニ敬語と呼ばれる変な敬語は、普段の会話の中で注意することがありますね」(山口さん)普段の話し口調がうっかり大切な場面で出てしまうことがあるもの。このようなことを防ぐためにも後輩と積極的に会話することが必要ですね。冷静かつ細かい指導が良い後輩をつくる!「今の若い世代は私たち世代が教えてもらったような方法、例えば多くを語らずとも見て学ぶみたいな方法は全く響きません。具体的に細かく、その子が納得できるまで時間をかけて説明する方法が一番良い気がします」(山口さん)私たちの常識はもはや若い世代には通用しないと思った方が、教える方としても楽になれるのかもしれませんね。叱るのはミスした日だけにすべし!「サロンでは次の日までその失敗を持ち越してしまうと営業に支障が出てくるのでその日のうちに解決するように心がけています。技術的なミスはその日の夜に練習させる、また接客のミスは営業後に話をしたり、ご飯に行くなどしてやる気を出させるようにしています」(山口さん)短期集中型の叱り方は叱られる側の立場に立ってみてもかなり有効な方法ですよね。長引かせない努力は見習いたいところです。落ち込み・悩んでいる後輩はまずは「認めてあげる」姿勢を!「基本的に後輩が悩んでいることって自分も通ってきている道なんですよね。なので自分の過去の話をしたり、その解決法を教えたりしますね」(山口さん)さらに最近の若い世代は“認められたい・ほめられたい”願望が強いそうで「辞めれば?」「もう明日から来なくていいよ」など存在を否定するような発言をしてしまうと本当に次の日から来ないこともあるそう。さらに全体的に見て若い世代は熱意があまり表に出ず、ライバル心や悔しいという気持ちが薄い子が多い傾向にあるようです。なにくそ精神を押し付けるのではなく、時代にあった指導方法に私たち側も変化させる柔軟さが求められると言えそう。まずは自分の経験から相手を認め、その上で正しい方へ導いてあげることがうまく後輩を転がし、ヤル気を出させる方法なのかもしれません。▼Instagramで、山口さんのスタイルをチェック!Instagram(山口 千佳子)※山口さんにヘアチェンジを頼みたい方はこちら※取材協力: air-OSAKA
2016年10月15日一日に多くの時間を費やす「仕事」。だからこそ楽しんで働きたいと誰しも思うはず。しかし、現実はハードでうまくいかないことばかり……。そこで今回は、「仕事が辛い!」ときの乗りこえ方をご紹介します。お話を伺ったのは、8年(!)もの下積みをへて、今年の5月にスタイリストデビューしたばかりの美容師「air-GINZA tower」の武井歩美さん。落ちこむ気持ちをバネに夢に近づいていくお話に、聞いているこちらまで勇気をもらいました!武井さんが美容師になろうと思った理由は?まずはスタイリストデビュー、おめでとうございます!そもそも、武井さんはなぜ美容師になろうと思ったのでしょうか?「ありがとうございます!美容師になろうと思った一番の理由は、地元の群馬から東京に出たかったからです。調理師や服飾関係とかも考えたんですけど、美容師という職業が流行っていたし、高校生のときにおしゃれな美容師さんが雑誌のスナップに載っていたりして、憧れたっていうのも大きいです」(武井さん)辛かった時期はありますか?憧れから美容師を目指した武井さん。晴れて美容院airに入社したわけですが、これまでに最も辛かったのはどんなときですか?「アシスタント1年生のときは、やっぱりしんどかったですね。はじめて社会に出て、言葉づかいもうまくできないし、お客様ともスムーズに会話できなくて、自分が情けないというか、もどかしい気持ちでした。とくにコミュニケーション面で先輩から注意されることが多くて、お客様にドリンクをお出しするタイミングが合わず、よく“気づかいが足りない”と言われてましたね……」(武井さん)「美容師は体育会系」だと言う武井さん。その言葉通り、先輩が後輩を育てるという意識がとても高く、武井さんも8年間、先輩方の(愛のある)厳しいご指導を受けていたのだそう。しかしこれを、愛ととるか説教ととるかで未来は変わります。説教と感じてしまった武井さんの同期たちは、アシスタント業務に耐えられず退職してしまう人も多かったそうです。では、武井さんが強靭なハートの持ち主だったかというと、そうではありません。「教えてもらったことがうまくできなくて、ガツンと先輩に怒られたりするとヘコみますね。顔に出やすいタイプなので、落ちこんだ気持ちを引きずって接客してしまったこともあります。そんなときにシャンプーで荒れた手をふと見て、さらに落ちこんだりして……」(武井さん)みなさんも、こんな経験があるのではないでしょうか?女性はとくに、目にうつる疲れた自分の姿を見て、ネガティブな気持ちが加速したことがきっとあるはず!モチベーションになった先輩の言葉とは?辛い気持ちを奮いたたせるのも、やはり先輩方からの言葉なのだそう。武井さんが今もずっと大事にしているという先輩の言葉が、こちら。“お客様に伝えたぶん、お客様も返してくれるから”おもてなしの心や、キレイにしてあげたいという気持ち、それらを大切にしている姿勢は必ずお客様に伝わるというものだそうで、スタイリストになった今もその心構えを軸に、お客様と接しているそうです。先輩の言葉に落ちこむ反面、指標となるのもまた先輩という存在なんですね!辛いときはどうしていますか?武井さんの強さは、「落ちこんだ……」「自分にむかつく!」「悔しい!」と感情をさらけ出すところにあるようです。「落ちこむときはとことん落ちこんで、できない自分に悔しいと言い続ける。できている人はいるのに、自分は負けるのかよ!と心で叫ぶんです(笑)。あとは、浜崎あゆみさんの曲をきいて、強めな歌詞に背中を押してもらいます。たとえば、『BOYS & GIRLS』や『evolution』などの勝ち気な雰囲気の曲ですかね」(武井さん)キュートな笑顔と、ふんわりとした話し方からは想像もつかないほど、芯はホットな武井さん。「悔しい〜!」と言いながらも、とても楽しそうなお顔が印象的でした。辛いと思っている自分にきちんと向き合い、自分と周りの人を全力で信じる。武井さんから、そんなまっすぐな夢の叶え方を教わりました。※武井さんにヘアチェンジを頼みたい方はこちら※取材協力:air-GINZA tower、LOVEST銀座 by airPhoto by GOTA
2016年08月06日仕事をしている女性は、いつかは必ず「結婚や出産を機に仕事を続けるか、辞めるか」の選択に迫るはず。そうなったとき、みなさんは、どんな働き方を希望しますか。女性誌『JJ』の読者アンケートによれば、結婚後の働き方について、25%の女性が「寿退社で専業主婦になりたい」と回答。終身雇用制度が崩壊し、サラリーマンの年収がなかなかあがらないといわれる時代でも、まだ4人に1人の独身女性は、「専業主婦」への憧れを捨てきれていないようです。でも、「結婚がゴール!」と思い込み、自由気ままな結婚生活ばかり夢見ていると、近い将来、痛い目に遭うかも?!ここでは、ファイナンシャルプランナー・花輪陽子さんの著書『30代で1000万円貯める!共働き夫婦のマネー術』を参考に、結婚前に知っておくべき「お金の現実」についてまとめてみました。■生涯支出は3億円超!もう、夫の収入だけではまかなえない……マイホーム、子どもの教育費、老後資金……。幸せな結婚生活を送るには、なにかとお金がかかるものです。まずは、一生にかかるお金から、算出してみましょう。・結婚&新生活:547万円・子どもの養育費&教育費(2人分):3268万円・マイホーム:5500万円・マイカー:2800万円・老後資金:9200万円子どもを2人産んで、マイホームとマイカーを購入した場合にかかるお金は、約2億3000万円。さらに毎月の生活費が25万円×35年分=約1億円かかります。なんと、すべてを計算すると、生涯支出は3億円を超える結果に。かつて大卒サラリーマンの生涯年収は、3億円超といわれていましたが、日本の景気が落ち込んでいることや、リーマンショックの影響などにより、その金額は、今後ますます低下することが予測されます。さらに、少子高齢化が進むと、老後の生活を支える「年金」すら、受給できるのか危うい状況に。政府は、公的年金の支給開始年齢を75歳までへと引き上げるなどの検討もしており、今の20代が定年を迎える頃には、「いったいいくらもらえるのか?」といった具体的なことは誰にも予測できません。ここまでくれば、結婚したら専業主婦として悠悠自適な生活を送りたい……というのが、いかに現実離れをしているかがお分かりいただけるはず。■専業主婦家庭は、3億円も損をする?!加えて、FPの花輪さんによれば、結婚後に専業主婦になった場合、共働きの家庭と比べて、生涯賃金は2億以上の差が出るのだそう。▽「大卒女性が仕事を中断することなく、38年間働き続けた場合の生涯賃金は退職金込みで約2億7700万円というデータがあります。育児休業を2年間取得し、36年働く場合は約2000万円の逸失額があり、生涯賃金は約2億5700万円になります。出産後退職し、8年間のブランクを経て再就職する場合は正社員として復帰するか、パートとして復帰するかで大きく生涯賃金が変わってきます。正社員として復帰する場合の生涯賃金は約1億7000万円、パートとして復帰する場合の生涯賃金は約4900万円。結婚後は専業主婦という場合の生涯賃金は約2200万円になります」(花輪さん)専業主婦家庭の場合、老後にもらえる年金額も25年間で3000万円ほど少なくなるため、専業主婦家庭と共働き家庭では、約3億円もの差が出るのだそうです。さらに、出産や育児で一度会社を離れてしまうと、子育てがひと段落してからいざ再就職をしようとしたときに、正社員で受け入れてくれる会社は少なく、結局「103万円」の壁を越えずに、パートで働くという女性も少なくありません。そうした場合も、上手に家計をやりくりしないと、ゆとりのある生活を送るのは厳しそうですね。■結婚後も「仕事を続ける」をスタンダードにこれらの内容からも分かるように、今の時代は共働きが当たり前。結婚後も仕事を続けるという形がスタンダードになっているようです。これは、今後就職活動を控える大学生も知っておいて損はない情報。「結婚後がどうせ仕事辞めるし、どっか入れそうな会社に就職すればいっか」という考えは、このご時世なかなか難しくなっているようです。もちろん人生何が起きるか分かりませんし、結婚後は転職という手もありますが、結婚後も仕事を続けたい会社かどうか見極めるのは大切かもしれません。結婚を視野に入れておく事は、女性にとって仕事を選ぶ一つの軸になるといえそうです。結婚や出産のタイミングで働き方が変わるのはある意味自然なこと。ですが、漠然と転機を迎えていると、キャリアアップのチャンスを逃してしまうことも。5年後、10年後の自分をイメージし、ターニングポイントに備えておくことが大切です。あらゆる「転機」にもよりよい選択ができるように、今からスキルアップを目指しましょう。男性の価値観も「結婚後は三歩下がってついてきてくれる妻」から「一緒に仕事し、家庭を支えてくれる妻」へと、求める奥さん像が変化しているよう。時代に柔軟に対応する力が求められているのかもしれませんね。
2016年07月29日社会人生活を送っていると、ときどき「会社を辞めようかな……」というぼんやりした思いが、脳裏をかすめることがあるのではないでしょうか。希望する仕事や企業に入社しても、忙しかったり、現実と現実のギャップを感じて「こんなはずでは……」と思ってしまう人もいるはず。しかし、「会社を辞めたい」と思うことは、今の自分を変化させたいと願うからこそわきあがる気持ちとも言えます。ここではそういった思いをポジティブにとらえて、会社を辞めようと思ったときに自分に問いかけるべき3つのポイントをまとめてみました。今まさに悩んでいる人も、これから社会人になる大学生も、これを心にとめておけば自分の支えになるかもしれません。■今以上のスキルアップはできる?まずは会社やセクション内において、自分がどのようなポジションにいるかを再確認しましょう。「会社を辞めたい!」と思ったときは、そういったヒートアップする思いを一度自分の中に落としこみ、冷静かつ客観的に整理することが大切です。自分の姿だけではなく、先輩や上司の姿を見ながら、今以上のスキルアップが現職で見込めるか考えてみましょう。自分なりの考えで構いません。全体的な視点から俯瞰することで、自分が会社や仕事をどこまで理解しているかを知ることもできます。特に、日々淡々と業務をこなす人はふと「自分は何をやってるんだろう」という思いに直面することがあるはず。そんな人は、こうした機会を定期的に自分の中に設けることも必要なのかもしれません。■転職活動を乗り切る体力はある?次に、より現実的な方向へ視点を向けていきましょう。実際に転職活動を行う上で必要になってくる、持久力や基盤があるかを考えてみます。在職中でも退職後でも、転職活動は予想以上のパワーを消費してしまします。とくに学生時代の就職活動で経験した、エントリーシートや面接といった関門を再びクリアしなければなりません。そのため、就職活動で大苦戦した人の中には、転職中に息切れを起こしてしまう人もいるかもしれません。これらを乗り越える持久力は転職活動において必要不可欠です。また、同じく重要なのが経済的な基盤です。こちらも就職活動と同様、交通費など金銭的な出費も出てくることになります。こうした経済的な基盤、そして、精神的な基盤に余裕があるかを見つめ直してみましょう。■辞めて何をしたいのか?「会社を辞めたい」「転職をしたい」と愚痴としてネタにすると、ほとんどの人が「辞めてどうするの?」と聞き返されることになります。単純に愚痴の範囲で留まるならばまだ問題はないのですが、「やめて何をするのか」ということは、実際に転職や退職に踏み切った段階で、大きく重要性を実感することとなります。特に転職活動においては、実際に社会人を経験した上で面接も行うため、転職を決めた理由と、その後のキャリアプランを問われることになります。社会人経験を積めば積むほど、転職時には「2年後3年後にはこうなっていたい」という中長期的なビジョンが必要となってくるでしょう。転職活動の原動力は、今の状況を良くしたいというポジティブな気持ち。だからこそ「会社を辞めたい!」と思ったときに、「今の自分をどう変えていくか」という点をしっかり見つめることが求められます。時には自分のキャリアプランをメンテナンスする気持ちで、この3つのポイントを自分に問いかけながら軌道修正してみてはいかがでしょうか。
2016年07月24日ある日突然、「疲れたから会社を辞めたい」 と旦那さんに言われたら、あなたならどうしますか?夫婦二人であれば辞めてもなんとかなるとして、子どもがいたらなかなか「いいよ」とは言えませんよね(子どもがいなくても「いいよ」と即答はできないかもしれませんが……)。しかし、今やブラック企業があふれる時代。旦那さんも心身ともに病んでいる可能性があります。だからこそ、頑なに拒否するのは得策ではない気がします。そこで、実際に夫から「疲れたから会社を辞めたい」と言われたら妻はどうするのか、主婦のみなさんにお話を伺ってみました。●(1)「少し休んだら?」と提案してみる『すぐに辞めさせるのはちょっとあれなんで、とりあえず少し休ませてみて様子を見ます 。ちょっと休んだら気持ちも変わるかもしれないし……』(30代女性/パート)『ウツかもしれないし、しばらく休職させて、思いっきり自由に過ごしてもらいます』(20代女性/事務)●(2)転職を提案し、転職活動中は自分が働く『転職先があるようなら、別にすぐ辞めてもらって構わない。転職活動に時間がかかっても、そのあいだは私が身を粉にして働きます』(30代女性/パート)『自殺されたらたまらないから、すぐ辞めさせて転職してもらいます 。次が見つかるまでは私の稼ぎだけで生活するしかないですが、贅沢しなければやっていけると思います』(30代女性/編集)●(3)すぐ辞めさせて自分が働く『旦那の状況にもよるけど、子どもがいるのに「辞めたい」って言うからには、それだけ追いつめられてるってことだから、辞めさせてゆっくりしてもらいます。転職とかも提案しません 。私の収入も貯金もあるし、大丈夫でしょう』(40代女性/保険)『自殺は避けたいので、すぐに辞めさせて、気が済むまでゆっくり休んでもらいます 。そしたらもちろん私が働きますよ。支え合ってこその夫婦ですからね。生きててくれるだけでいいです』(30代女性/専業主婦)●(4)「私が働くまで待って」とお願いする『申し訳ないけど、今、突然仕事を辞められたら収入がゼロになってしまうので、「私が働くまで待って」と言います。とりあえず急いで仕事を探して就職して、それから辞めてもらいます 』(40代女性/専業主婦)----------みなさん、「まずは話をよく聞いてあげて、必要があれば病院へ連れて行く」というのは共通のようでした。また、「自殺されるくらいなら私が代わりに働く」という方ばかりだったのも印象的でした。「生きててくれるだけでいい」という言葉には、妻の愛を感じます。会社を辞めたい理由によっては対応も変わると思いますが、「疲れたから」という場合には、責めたり怒ったりせず、じっくり向き合ってあげたいものですね。●文章/パピマミ編集部
2016年06月22日産後に仕事を「続ける」か、それとも「辞める」かの選択。多くのママたちの多くが悩む問題ですよね。働く選択をした場合と辞める選択をした場合、それぞれの一日の流れとメリット、デメリットをまとめます。■働くママの一日のスケジュール私は、仕事を続けることを選択したママです。今はフリーランスで働いているのですが、先日まで会社に属して記者をしていました。保育園にすぐ入れなかったこともあり、子どもが1歳半のときに職場へ復帰。子どもがまだヨチヨチとつたい歩きをするぐらいのころです。今回は、私が産休明けに仕事復帰した頃の一日の生活を紹介します。▼6時:子どもと一緒に起床バタバタと着替え、朝食、片付け、化粧、保育園の準備を済ませます。朝食は、準備と片付けのしやすさを考えてパンにしています。1歳半の息子もパンであれば、一人で食べることができました。▼8時過ぎ:出発車のチャイルドシートに子どもを乗せて出発します。「イヤイヤ期」に入ってからは、ここが一番苦労するポイント。なかなか乗ってくれないので、「よ~い、どん!」と掛け声をかけ競争をしながら乗り込む作戦をとっています。いつまで効果があるかわかりませんが…。保育園を経由して、職場へ向かいます。最初のころは、泣いてすがる子どもを先生に託して、私も泣きそうになりながらの出社でした。3カ月間くらい寂しがって泣いていましたが、今ではよろこんで保育園に行っています。毎朝泣いていた時期も昼間は元気に過ごせているようだったので、安心して任せることができました。▼9時半:会社着毎朝、就業時間ギリギリで滑り込みです。▼16時半:退社時短勤務だったため、ほかのスタッフより一足先に会社を出ていました。▼17時半:お迎え保育園に到着するのは、だいたい17時半以降。帰りの支度をして、家に着くのは18時過ぎでした。家に着くとすぐに夕飯です。我が家は夫の帰りが早いため、夕飯の準備をしてくれていました。▼20時:寝かしつけ夕飯後に入浴し、20時には寝かしつけ。私も疲れて一緒に寝落ちしてしまいます。▼深夜1時:私だけ起床夜中に起きて、洗濯と部屋の片付け。3時ごろまで仕事をして、再度寝ています。 ■「働く」メリット・デメリット働くメリットは、「収入があること」と「生活にメリハリができる」ことだと感じます。仕事復帰後の一番の楽しみは、昼食を外でゆっくり食べることでした。同僚を誘って時々カフェでランチをする時間は、私にとってとても貴重な時間になっていました。一方、デメリットは、「子どもと過ごす時間が減る」ということ。私はその分、子どもとの時間を濃密に過ごすように心がけています。家事は夫と分担、または子どもが寝た後にやるようにして、家にいる時間は常に子どもとベッタリ。休みの日は、朝8時から公園に行き、クタクタになるまで思いきり遊んでいます。 ■「辞める」選択をしたママの一日妊娠を機に仕事を辞めた友達も多いです。友人の話を元に、「辞めた」選択をしたママの生活をまとめます。友人にも私と同い年の子どもがいます。▼6時:起床起きるとすぐに洗濯機を回し、朝食の準備。夫が7時前に出社するので、6時半には朝食。家事を優先するため、子どもは起こさず。トイレと洗面所の掃除をパパッと済ませ、7時半ごろ、洗濯物を干していると子どもが起き出します。▼8時:食器洗いと掃除機子どもに朝食を食べさせた後、Eテレに夢中になっている隙に食器洗い。掃除機をかけ始めると追いかけてくるので、掃除機はかけないときも。▼9時~10時:買い物・お出かけ・友達訪問買い物のついでに児童館へ寄ったり、友達が遊びに来たりします。遊ぶときは自宅になることが多いそう。▼12時:昼食・子どものお昼寝子どもの昼食は、まとめて作って冷凍しているそう。昼食時は、子どものぐずり方が激しいため工夫しているようです。子どもは昼食を食べると、そのままウトウト。ベッドへ運び、自分の昼食とテレビタイムです。夕食の下ごしらえもテレビを見ながら、子どもが寝ているうちに済ませます。▼15時:洗濯物の取り込み・子ども供起床洗濯を取り込んでたたみ、片付けた頃に子どもが起床します。午後は、基本的に室内遊び。▼18時・夫の帰宅、子どもとお風呂夫が帰ってくると、子どもとお風呂に入ってもらいます。2人が入浴中に夕飯を仕上げ、入浴が終わるとみんなで夕飯を食べます。▼21時:就寝食後はゆっくり過ごし、子どもの歯磨きなどを済ませると、ママと子どもは寝室へ。そのまま寝落ちしなければ、子どもの食事のストックを作ったり、テレビを見たりするようです。 ■「辞める」メリット・デメリット仕事を辞めるメリットは、子どもと長く一緒にいられる点。あとは、家事がしっかりできること。友人の自宅は、いつ遊びに行ってもとてもキレイに片付いていて、本当に感心します。在宅勤務をしていた時期もありましたが、「うちの子は手がかかるから、仕事なんてもう当分はムリ!」と言っています。デメリットは、夫の収入しかないこと。あとは、自分の時間がないということでしょうか。仕事を続けても、辞めても、母親業が忙しいのは同じです。自分にあった生活はどちらか、見極めることが必要かもしれません。また、専業主婦のママには、一人になる時間がとても少ないように感じます。家族の協力も得て、たまには外でゆっくりお茶をする時間を確保してほしいです。
2016年05月07日仕事と育児の両立は、いつの時代もママたちのテーマとなっています。現在進行形で悩んでいるという人がほとんどではないでしょうか。そこで今回は、子どもを成人させた先輩ママたちに、育児を機に「仕事を辞めてよかったこと」「仕事を辞めなくてよかったこと」を、それぞれ聞いてみました。ママたちが仕事を辞めた理由先輩ママたちが「仕事を辞めよう」と思うタイミングは何度かあるようですが、やはり多いのは「育休が明ける少し前」とのこと。仕事を持っていたママにとって、復帰するか否か選択が迫られる時期です。この時期に「仕事を辞める」と決めたママからは、「子どもと離れがたくなり、自分で子育てをしていこうと決めた」や「子どもを預けて働くことに後ろめたさを感じて仕事を辞めた」という意見がありました。しかし、自分自身のキャリアをいったんあきらめて、子育てへの専念を選択するまでには、当然かなりの迷いがあったようです。また、「一度は仕事に復帰したものの、預け先でママと離れるときに泣かれたり、子どもの病気で会社を休むことが多くなったりすると、仕事を続けていくことに自信がなくなり、退職を決めた」というママもいました。その一方で、「子どもと一緒にいることが楽しく、仕事よりも子育てに喜びを強く感じたから」というママも。これらの理由から見るに、先輩ママも今のママも、悩みの内容はほとんど変わっていないと言えるでしょう。仕事を辞めて良かったこと仕事を辞めると、育児や家事中心の生活になります。けれども、やり方次第では自分のための時間を確保できるので、趣味や学びの時間に使えること。そして、子どもの予定に合わせることができるので、習い事に付き添うなど、子どもと一緒に過ごす時間を多く持てること。やはり、こうしたことが「仕事を辞めて良かったこと」の上位として挙がっていました。仕事を辞めなかったママたちはどう考えている?仕事を辞めなかった先輩ママたちは、産休に入る前から復職する決意を持っている場合が多いようです。仕事を続けたい理由がはっきりしていて、「育休が明ける前から、計画的に預け先などを決め、準備をしていた」という人も。今ではそれが当たり前になっていますが、先輩ママたちの時代ではめずらしいことだったのかもしれませんね。育児をしながら子どもを成人させた先輩ママいわく、「子どもが小さいときは苦労もあるけれど、子どもが大きくなったときに、母親が外で働く姿を見せられるのは良かった。また、子どもが大きくなるにつれて、教育費なども増えていくので家計的にも心配が少なかった」とのこと。お金のことについては、以前よりも今のほうが一層悩ましい状況になっているかもしれませんね。決め手は何?仕事を辞めた場合も、辞めなかった場合も、どちらにもメリットとデメリットがあります。先輩ママたちは何をもって、そう決断したのでしょうか? 決め手となったのは「自分が後悔をしない生き方はどちらか考えた」ことのようです。子どものために、家族のために、という考え方で決めるのは不満がたまりやすいもの。自分がどうしたいかを大切にして決めると、子どもが育ってから、どちらの場合でも満足感を感じている人が多かったのが印象的でした。そのほか、「子どもが中高生になったとき自分はどうしていたいかを考えて、退職するか、しないかを決めるのもいいのでは?」という先輩ママからのアドバイスもありました。子育ての期間は、思っているよりも短いもの。「振り返ると大変だったときが懐かしく思う」というのは、共通した皆さんの声でした。自分自身はどうしたいのか? それをじっくり考えて、後悔のない選択をしたいものですね。(のりこ<フォークラス>)
2016年03月31日●残業代・給料問題は大きな要素友達がつらそうに働く姿を見て、心配になったことはないだろうか? 「その仕事はどうなの……」「その会社は辞めた方がいい……」とアドバイスしたくなった経験について、マイナビニュース会員300名にアンケートを実施した。Q.友達に対して、「その仕事(会社)は辞めた方がいい」と思った経験はありますか?はい 30.3%いいえ 69.7%■残業代が出ない・「残業代が出ない上に、休日出勤が当たり前のところでありえないと思うから」(28歳男性/情報・IT/技術職)・「残業代が支払われない」(47歳女性/医療・福祉/専門職)・「残業が多いのにタイムカードをおさせてもらえないらしい」(44歳男性/その他/その他)・「残業代が出ないのに、毎日遅くまで残業だったり、休日も仕事の対応が多いから」(30歳女性/商社・卸/事務系専門職)■給料が遅れる・「給与が遅れる」(32歳女性/不動産/専門職)・「給料が未払いと聞いたから」(35歳女性/ソフトウェア/技術職)・「経営が傾いてボーナスがなくなり、ひいては給料日に給料がもらえないと聞いたとき」(33歳女性/医療・福祉/事務系専門職)・「給与明細がもらえない」(31歳女性/学校・教育関連/クリエイティブ職)■会社の制度がおかしい・「営業活動費が支給されないので、契約が取れなければ赤字になってしまうから」(26歳男性/その他/その他)・「髪の毛を染めていないのに染めているから罰金1,000円などといって勝手に給与を天引きしている病院で働いているから」(33歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)・「勤務が不規則、賃金体系がおかしい」(29歳男性/自動車関連/技術職)・「待遇や処遇が一般的に考えて変であったから」(50歳以上男性/その他/その他)■やりがいがない・「やりがいをまったく感じていなかったから」(32歳男性/小売店/事務系専門職)・「ずっとスキャンしてるだけ」(32歳女性/その他/事務系専門職)●会社の倫理観が……■倫理観に不安が・「社員全員出向していて、会社としての実態がないようだったので」(30歳女性/通信/事務系専門職)・「会社が親族で経営していてしかも不倫しまくっている」(32歳女性/情報・IT/秘書・アシスタント職)・「上司のさじ加減ひとつで、休みの日でも出て来いと言われて、約束をドタキャンしまくっている。彼の信用がゼロ」(36歳男性/機械・精密機器/営業職)■夜が遅い・「朝早く出社し夜遅く退社して1日の労働時間が15時間くらいだという話を聞いて、体を壊すから辞めた方が身のためだとアドバイスした」(32歳男性/商社・卸/事務系専門職)・「終電くらいまでいつも残業している友人」(33歳男性/機械・精密機器/技術職)・「会社で寝泊まりしているから」(35歳男性/情報・IT/技術職)■休みがない・「残業代は出ているが、毎日9~24時まで働いていて、土曜出勤もたまにしており、土日に遊ぶ時も仕事のせいで、寝っぱなしで遅刻や全力で楽しむことをしてない友人を見た時」(25歳男性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)・「とにかく休みがない。シフト制のお仕事の飲食店で勤務している友人の月のお休みが3日しかなくて驚いたことがあります。残業が少なく一日当たりの労働時間はそんなに長くないそうですが休みが少ないというのはツライと思う」(37歳男性/金融・証券/営業職)・「毎日残業と休日出勤で、体調を壊しそうだったから」(32歳男性/通信/技術職)・「休みが月に4日しかなく、しかもその休みも、仕事に出たりして半分はつぶれる。」(28歳女性/商社・卸/営業職)■薄給・「24歳で月給15万」(24歳女性/農林・水産/その他)・「退職金、ボーナス3万の会社」(23歳女性/医療・福祉/事務系専門職)■その他・「失敗続きの人」(47歳男性/学校・教育関連/その他)・「社長個人の持っている金の換金までやらされていたこと」(28歳女性/ソフトウェア/販売職・サービス系)・「リストラ勧告されたがやめないことで、本人のストレスがすごくて、情緒が不安定になっていたから」(50歳以上男性/電機/技術職)・「仕事のストレスが多くて、友だちがやせ細ってしまったから」(37歳女性/商社・卸/事務系専門職)■総評「友達に対して、会社を辞めた方がいいと思った」経験のある人は、全体の30%だった。多かったのは、残業代が出ない、また残業代が出ていても残業が多すぎる……というもの。労働基準法に違反しているので転職を検討した方が良いだろう。親族経営での不倫といった倫理的にどうかと思われることが横行している会社、社長個人の持っている金の換金など、仕事に関係ないことを任される会社なども、不安が残る。本人が納得しているなら、声をかけづらいかもしれないが、周囲からの働きかけがなければ仕事を辞める決心がつかないこともあるので、「辞めた方がいいんじゃ……」と思ったら、一声かけてあげた方が良いかもしれない。調査時期: 2015年9月18日~9月20日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性136名 女性164名 合計300名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2015年10月29日会社で管理職に就いている方から部下の育成やマネジメントのお話を伺うとよく出てくるのが「仕事ぶりもマジメで優秀、自身も目をかけていて一生懸命指導してきた女子社員が突然辞めてしまう」という話です。ヘッドハンティングなど、ステップアップするための退職ならまだ理解できるけれど、理由を聞いても何かが不満というより「疲れた」「少し休みたい」と、漠然とした答えで管理職としてはモヤモヤが残るそうなのです。女性は一般的に、人から命じられたり課されたことに対して従順にコツコツとこなす人が多いですよね。子供のときの夏休みの宿題、女子と男子では休み最後の三日間の慌てぶりが違ったりしませんでしたか。その一方、女性はその真面目さゆえ仕事に対してすべてに手を抜くことなく、かつ細かいことにも気づきやすいので、気が付くと120%の力で頑張り続けます。頑張れているうちはいいですが、体力気力ともにその限界を超えてしまうと疲れて何をする気にもなれなくなり、結果仕事を辞めてしまうのでしょうね。最近は結婚しても子どもができても仕事を続ける女性が多くなりました。すると今度は仕事に加え、家事に育児にと家に帰ってもフル稼働しなくてはなりません。人生をハッピ―で充実したものにさせてくれるはずの仕事や結婚のために、自分が倒れてしまったら元も子もありませんよね。自分もそんな「まじめ女子」ではないかと思っているあなたには、ぜひ「上手な手抜き」をしていただきたいと思います。 まず「手抜き」は「サボり」ではありません。「時間と労働力の有効活用」だと意識を変えましょう。私は約20年ほどある会社で仕事をしていましたが、その時常々、「男性はなぜか仕事の手抜きがうまいな」と感じていました。男性にとって「仕事」とは定年まで一生続く長丁場。だからこそ、自分のエネルギーが途中で枯渇しないように気を付ける術が身についているのかもしれませんね。たとえば新入社員のとき、二人一組となってなるべく多くの会社を訪問し、名刺をいただいてくるという研修がありました。枚数がグラフで貼り出され、一位になると表彰されるのでみんな頑張っていたのですが、私がペアを組んだ男性は何社か訪問するとすぐ「お茶して休憩しよう!」と言うのです。私はお茶しながら「あの…休憩もほどほどにして一社でも多く行ったほうがいいんじゃない?」と提案してみました。すると彼は「この研修って、要は知らない会社の知らないオッサンと普通に仕事の話ができるようになれってことでしょ。俺らできてるから無理して一位になる必要ないじゃん」と言ったのです。私は研修で言われた通り「一枚でも多く名刺を集めてくること」しか考えていなかったので、結構衝撃でした。彼はその言葉の先にある目的を見通していたのです。彼を観察していると確かに、お会いできた方と初対面でどのように仕事の話を展開するか、ちゃんと研究していることがわかりました。ゆえに一社に時間がかかり訪問件数が伸ばせないということもありました。結局私達は中の下の成績でその研修を終わりましたが、その後彼は配属先でトップ営業マンとなっていました。もし彼が何も考えず休憩ばかりしていたなら、「ただのサボり」ですが、研修の真の目的を理解し、仕事で効果を出しているのですから「上手な手抜き」だったと言えます。彼に限らず、手抜きが上手な人は「物事の優先順位のつけ方と気持ちの割り切りが早くて的確」です。 よく言われることですが、仕事は、重要かつ緊急重要だが緊急ではない重要ではないが緊急重要でも緊急でもないの、4つのものに分類されます。手抜き上手は1のみ手がけ、2は記録しておき後で本当に取り組む必要があるか検討し、3は自分より早くできそうな人を探し、4は放置するでしょう。まじめ女子は1はもちろん、2と3まですべて一人で取り組もうとして自爆するか、求められていることが明確になっていなくて、抱えている仕事をすべて1に振り分けてしまっているように思います。まずは仕事の最終目的を冷静に見極め、それを達成するためにやることを書きだし、最初に書いた5個だけに取り組んでみてはいかがでしょうか。最初に書きだしたものはだいたい1に該当していることが多いです。また、「今日はコレ」と決めたら他は最低限で良いという割り切りも大切です。例えばあなたが結婚して子供がいたとして、今日は仕事に打ち込む! と決めたら、その日は掃除しない、食事はデリバリーかお惣菜を買う、子供は夫に任せるか延長保育、シッターさんを利用しましょう。一日だけならホコリがたまっても、手料理が出せなくても、子供とたくさん遊んであげられなくてもどうということはありません。マジメ女子は「とりあえず70点できれば上出来」と、自分に対する厳しい目を緩めてあげることも大事です。一方で、上手な手抜きには「120%の力を出して取り組んだ経験」も必要です。何か一つの仕事やプロジェクトでいいので、「120%の経験」をしておくと、どこで手を抜くべきかがわかるようになるからです。そしてそのように仕事を頑張った結果「仕事ができる人」というイメージを持たれるようになると、すべての仕事にパワーを注力できない時、本当に力を抜いてもサボっているとは思われなくなります。上手な手抜きを覚えるために、体力がある若いうちにまずは目の前の仕事に必死で取り組んでみるのもおススメですよ!
2015年08月09日エン・ジャパンが運営する求人サイト「エンチャレンジ!はた☆らく」では、29歳以下の利用者を対象に「仕事を辞めたいと思った瞬間」について調査を実施した。調査は9月25日~10月22日に実施し、517名から有効回答を得た。○非正規雇用者の95%が「仕事を辞めたいと思ったことがある」同調査は、アルバイト・派遣・正社員の求人情報を探している非正規雇用者を中心に実施した。まず、仕事やアルバイトを辞めたいと思ったことはあるか尋ねたところ、95%が「ある」と回答した。その理由について聞くと、トップ3は「人間関係」(40%)、「給与の安さ」(39%)、「働き方(残業や勤務日数)」(37%)となった。辞めたいと思った理由を職種ごとに見ると、オフィスワーク系と医療・介護系は「人間関係」、クリエイティブ系とIT・技術系は「働き方(残業や勤務日数)」、販売・サービス・フード系と軽作業・製造・清掃系は「給与の安さ」、テレマ・テレオペ・コールセンター系は「仕事内容(自分に向いていない)」が多くを占めている。○73%が、実際は辞めずに踏みとどまった経験あり辞めたいと思ったことがあると回答した人に、実際は辞めずに、踏みとどまった経験があるか聞くと、73%が、「ある」と回答した。理由の1位は「次の仕事・アルバイトが決まるまで我慢した」(37%)、2位は「自分で努力して、状況を改善した」(31%)で、無責任に投げ出したり、周囲へ相談するのではなく、忍耐や努力で乗り越えていることがわかる。次の仕事・アルバイトを探すことになった場合、教訓にしたいことについて尋ねたところ、51%が「妥協せずに希望条件に合う仕事を探す」と回答した。2位は「希望条件の優先順位を変える」(39%)、3位は「企業・仕事のことを自分でよく調べる」(36%)で、自分自身が努力する姿勢を感じさせる結果となった。
2014年12月30日「もうこんな仕事、辞めてやる!」と思った時、あなたは誰かに相談しますか?仕事の愚痴ならともかく、誰かに「退職したい」なんて話を簡単には口に出せませんよね。かといって、自分のこととはいえ、1人で決断するには責任重大……。とはいえ、「辞めてもいいんじゃない」の一言が欲しくて誰かに相談したい気もする……。でも、そもそも誰に相談したらいいのか……。このように悩んでいる時、みなさんどうしているんでしょう?ふと気になって、「仕事を辞めるか悩んだとき、何人に相談しますか?」というアンケートを、男女100人に実施してみました。すると結果、平均が0.99人になりました。どうやら、大抵1人くらいには相談するようです。しかし、もっと詳しく見ていくと、意見が真っ二つに!相談する人50%、しない人50%にキッチリわかれました。何だか面白いですよね。それでは早速、その理由を見ていきましょう!■誰かに「仕事辞めたい」と相談しない理由まず、「相談しない」50%の回答中、半数以上が男性33%となりました。理由は、「相談しない。決めるのは結局自分だから」「すべて自分で考える」などがほとんど!これ、イメージ通りではありませんか?男性って、黙って悩んでいそうですよね……。しかし、女性のコメントも負けてはいませんよ!なんと17%の相談しない女性は「相談してもどうしようもない時が多い」「人に相談しても始まらない」といったものばかりでした。ある意味、男性よりも男前な発言ばかりですよね……。■誰かに「仕事辞めたい」と相談する理由それでは、「相談する」と答えた50%の人達は「仕事辞めたい」と何人に、そしてどんな相手に相談しているのでしょう。[相談する人数]1位:2人(19%)2位:1人(18%)やはり、本当に信用できる1人か2人に相談してみる、といったところでしょうか。[相談する相手]1位:配偶者(7%)この回答に寄せられたコメントは、「奥さんが一番大事な人だから」という熱々なコメントもあれば、「夫。生活設計に関わるから」という何とも現実的なコメントまでありました。2位:親(6%)ナンダカンダ言って、親を頼るものなんですね。「話しやすいし、いつも相談しているから」「結局大きな問題を相談できるのは肉親だけだから」「お母さん。1番信頼しているから」などのコメントが届きました。余談ですが、「親への相談」と答えた人達は主に女性でした。正直「30代後半のいい男が“相談者=お母さん”というのもなぁ……」と思ったもので、老婆心ながらチェックしてしまいました……!ただ、キッチリ半々となったことで、もしかしたら「仕事を辞めようか?」と悩んだ時、「誰かに相談しない方がいいのかな」と思ってしまうかもしれませんね。いえいえ、決してそんなことはないのです。色々なコメントに目を通してみると、信頼できる人に相談し、アドバイスをもらうのは“大切なこと”と言えます。それは、相談しているうちに自分の中の感情が整理され、また自分の気づかない点を指摘してもらうことで、違う側面が見えてくることもあるからです。しかし、相談相手が職場関係の人の場合は、“退職”という言葉をすぐ出さない方が無難。仕事の悩みさえ解決すれば、辞めなくてもよい場合もあるわけなので、注意しましょう。ただし職場が「生理的にもう限界!」という場合は、相談するまでもありませんね。とくにブラック企業は今後の人生を台無しにする恐れがあります。実際に筆者も経験があるのでわかるのですが、努力しても環境が全く改善されないようなら、即座に辞めた方が毎日のストレスは確実に減るはずですよ!(文/喜田宏美)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』調査期間:2014年11月14日(金)調査対象:全国20代~30代の男女計100名
2014年12月01日仕事を続けていると「辞めたい!」と思うことも出てきますよね。でもそこで深く考えずに転職して、後で「前の会社の方が良かった」と悔んでいる人も実は多いようです。辞めてから後悔することのないように、「仕事を辞めたい!」と思ったら、退職届を書く前に一度立ち止まって考えてみてください。■01. 感情優先で考えていないか仕事でミスをしてしまった、上司や取引先に叱られた…。そんなとき「もう嫌だ!辞めたい!」と思ってしまうことってありますよね。でも、感情的になって退職を決める前に、本当に辞めてしまっていいのかをよく考えてみることが必要です。仕事のミスも、叱られたことも、時間をおけば「大したことはなかった」「あの失敗があったから成長できた」と思えることも。感情優先で決断せずに、一度自分の気持ちをクールダウンさせて冷静に考えてみましょう。■02. 環境を変えるための努力をしたか「仕事内容がマンネリ」「職場の人間関係がうまくいかない」そういった理由で転職を考える人も少なくないようです。でも、辞める前に、今の環境でできることは本当にないか、よく考えてみましょう。マンネリでつまらないと思っていた仕事も、新たな取り組みやキャリアアップを目指せばやりがいが得られるかも知れません。職場の人間関係は、自分の気持ちを変えて働きかけることによって改善することもあります。自ら努力をせずに環境の変化だけを求めて転職しても、「こんなはずじゃなかった…」と後悔することになりかねません。努力して、それでも改善しなかったら、そのとき退職を考えても遅くはないのです。■03. 次の目標は決まっているか辞めた後、次にやりたい仕事のイメージは固まっていますか? そしてその仕事は、今の会社ではできないことですか? 目標が決まらないまま、ただ「何となく」で辞めてしまうと、次の会社でもしばらくすると同じように「辞めたい」と思うようになるかもしれません。また、自分のやりたい仕事が明確であっても、辞めた後にすぐ就職先が見つかるとは限りません。退職を決意しても、辞める前に、自分が望む業種の雇用状況などのリサーチをしておくことが必要です。一度退職届を出してしまうと、基本的には撤回はできません。退職や転職は、人生の大きな節目になります。よく考えて、自分のステップアップにつなげられるようにしたいですね。
2014年02月17日時々辞めたくなるけれど……仕事をしていれば、つらいこともあるでしょう。「もう辞めたい」と思ったことはない人のほうが少ないのかもしれません。とはいえ、待遇がよかったり、次の転職先が見つからないなど、そう簡単に辞められない理由もあるはず。皆さんは、どのような理由で今の仕事を続けていますか?マイナビ会員の女性573名に聞いてみました。>>男性編も見るQ.今の仕事を続ける理由を教えてください(複数回答)1位やりたいことができる19.9%2位安定している19.6%3位人間関係がよい18.9%3位勤務時間が自分に合っている18.9%5位労働環境がよい18.5%6位ほかにやりたいことがない14.5%■やりたいことができる・「自分のやりたかった仕事のひとつだから」(24歳/金融・証券/事務系専門職)・「きついですが、やりがいもあるので」(23歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)・「仕事は激務だけど、自由にできる時間があるときもある」(27歳/その他/販売職・サービス系)■安定している・「夏休みがたくさんもらえる」(28歳/学校・教育関連/秘書・アシスタント職)・「今の会社はとにかく緩くて楽です」(23歳/警備・メンテナンス/事務系専門職)・「ほかにやりたいことがあればすぐにでも辞めると思うが、特にないので生活のために働いている」(29歳/金融・証券/事務系専門職)■人間関係がよい・「同期に恵まれているから」(24歳/生保・損保/営業職)・「従業員がいい人ばかりだから」(22歳/電力・ガス・石油/技術職)・「人間関係は良いし、できればずーっと働きたい。給料は少ないが我慢できる」(28歳/金属・鉄鋼・化学/秘書・アシスタント職)■勤務時間が自分に合っている・「せっかく慣れてきたから」(23歳/不動産/事務系専門職)・「家のこともやりつつできるから」(30歳/小売店/販売職・サービス系)・「10時出社だから。もう9時出社なんて無理です」(30歳/商社・卸/事務系専門職)■労働環境がよい・「ほぼ定時に帰ることができるので」(29歳/金融・証券/営業職)・「前の会社とは比べ物にならないほど待遇が良い」(26歳/商社・卸/事務系専門職)・「大企業なので福利厚生などの手当てが厚く、自分の給与以上に好待遇だと思うから」(25歳/情報・IT/技術職)■ほかにやりたいことがない・「取りあえず続けているだけ」(28歳/情報・IT/技術職)・「本当は明日にでも仕事を辞めたいです」(33歳/団体・公益法人・官公庁/技術職)・「転職はしたいと思いますが、辞めたところで何をしたいのか定かではないので」(25歳/情報・IT/技術職)■番外編:複雑な事情があるようです・「今すぐでも辞めたい」(27歳/小売店/営業職)・「コネで入っているので、辞めにくいのが事実」(26歳/その他/事務系専門職)・「転職したばかりなので、まずは続ける」(22歳/マスコミ・広告/営業職)総評1位は「やりたいことができる」でした。多少ハードな仕事でも、自分がやりたかった仕事なら続けたいという気持ちになるようです。夢を実現できたなら、働き続けたいと思いますよね。2位は「安定している」。多少の不満があっても、生活のために働いているという意見も見受けられました。同率3位には、「人間関係がよい」「勤務時間が自分に合っている」がランクイン。仕事内容、待遇なども重要なのはもちろんのことですが、働く空間が自分にとって快適なのか、仕事と家事を両立できるかをよく検討するところが、女性らしい理由だと感じました。時期がきたら、転職することになるかもしれませんが、今、この仕事を続けているのなら、日々精いっぱい仕事をして、楽しみも見つけながら暮らしていきたいものですよね。仕事に対して葛藤(かっとう)を抱えることがあれば、メリットとデメリットをあらためて考える時間を作るといいかもしれません。(文・OFFICE-SANGA渡邉久美子)調査時期:2012年9月19日~2012年9月23日調査対象:マイナビニュース会員調査数:女性573名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【女性編】年収が増えないと思う理由ランキング【女性編】仕事がせっぱつまっているときにしたくなる現実逃避ランキング【女性編】会社で腹が立った瞬間ランキング完全版(画像などあり)を見る
2012年11月28日転職したくなることもあるけれど……働いていると時々、「この仕事を辞めたいな」「転職しようかな」と思うことはあるはず。それでもすぐに辞めないのはどうしてなのか?きっと、今の仕事にメリットを感じているからだと思います。そこで今回は、マイナビ会員の男性427名に今の仕事を続ける理由を聞いてみました。>>女性編も見るQ.今の仕事を続ける理由を教えてください(複数回答)1位やりたいことができる23.2%2位労働環境がよい19.0%3位安定している17.6%4位給与がよい14.1%5位ほかにやりたいことがない12.9%■やりたいことができる・「今の仕事は天職と思っています」(45歳/学校・教育関連/専門職)・「やりたいことをやりたいようにできるから。ただし体はきついが」(33歳/情報・IT/技術職)・「給料は安いが、自分の裁量でできることが多いから」(27歳/小売店/販売職・サービス系)■労働環境がよい・「職場の環境が自分に合っている感じはする」(33歳/情報・IT/技術職)・「労働条件が今の自分に適しているので。ある程度貯金ができたら次のステップに移りたい」(26歳/医療・福祉/専門職)・「勤務体系は恵まれていると思います」(35歳/医療・福祉/クリエイティブ職)■安定している・「安定が一番」(32歳/金融・証券/専門職)・「とにかく今の時代は安定重視だから」(28歳/運輸・倉庫/技術職)・「家族がいるので安定感、勤務地などは重要」(29歳/金属・鉄鋼・化学/営業職)■給与がよい・「今転職しても、現職場よりよい待遇はないと思います」(45歳/建設・土木/技術職)・「まだ新人なのでいろいろ経験できるまで辞めるつもりはないし、お金は大事」(26歳/医療・福祉/技術職)・「周りに比べ給料がいいため」(28歳/情報・IT/技術職)■ほかにやりたいことがない・「目標が決まってない」(24歳/食品・飲料/販売職・サービス系)・「苦労したくないし、チャレンジ精神がないので現状で我慢」(45歳/自動車関連)・「転職活動をするのが面倒だから」(25歳/小売店/販売職・サービス系)■番外編:仕事そのものをどうしようか……・「仕事してない」(23歳/その他)・「仕方なく」(40歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)・「転職先を探しているのが現状です」(45歳/アパレル・繊維/事務系専門職)総評1位は「やりたいことができる」でした。労働条件に納得できないことがあったとしても、自分のやりたい仕事ができるという人は、仕事へのモチベーションが持続できるようです。一方、2位「労働環境がよい」のように、仕事にはやりがいを感じないけれど、労働環境が良い場合は、なんとか仕事を続けようという原動力になっていることも。5位「ほかにやりたいことがない」や、番外編の仕事を探している人たちのコメントは気になります。特に仕事に対しての目標はないけれど、仕事を探している。または仕事を続けているという人たちです。もう一度、自分が本当にやりたかったことを思い出せるといいのですね。多少の不満はあっても、自分にとってのメリットが見いだせるから、いまの仕事を続けているのだと思います。たまには「どうしていまの仕事を続けているんだろう?」という気持ちもよぎることでしょう。そんなときは、自分の心に耳を傾けてみませんか?その理由がわかることもあるかもしれません。(文・OFFICE-SANGA渡邉久美子)調査時期:2012年9月19日~2012年9月23日調査対象:マイナビニュース会員調査数:男性427名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【男性編】年収が増えないと思う理由ランキング【男性編】仕事がせっぱつまっているときにしたくなる現実逃避ランキング【男性編】会社で腹が立った瞬間ランキング完全版(画像などあり)を見る
2012年11月28日翻訳のお仕事というのは実際にはどんなものでしょうか。また、どうやって始めればいいものでしょうか。翻訳仕事のもろもろについて、翻訳家の金井哲夫さんにお話を伺いました。金井さんは漫画やイラストを描いても面白いという才人であります。――金井さんが翻訳の仕事を始めたのはいつからですか?金井さん僕が大学生だった時ですね。英文科の学生だったんだけど、当時コンピューター情報誌の『ログイン』という雑誌があって、そこから英語の記事を訳してくださいって頼まれたのがそもそもの始まり。英語の雑誌のコラム記事やニュース記事を訳していました。そのうち編集部に入らないかって話になって、編集者としてログイン編集部に入ったのね。編集部では英米の情報担当でした。――金井さんの記事は面白かったですねえ。金井さんありがとうございます(笑)。でも、このまま編集者の仕事をやってるのはとても続かないってことで編集部を辞めてね。体力的にきつかった、編集者の仕事は。それでフリーになったんですよ。海外からのゲームのマニュアルは随分翻訳しましたよ。――ゲームを主にやってらしたんですね。金井さん『ウルティマ』シリーズは2からはずっと僕がやったし、立ち上げのころの『ウルティマオンライン』、『ウォークラフト3』は僕が翻訳しましたよ。当時はゲームの黎明(れいめい)期でわかる人がほとんどいなかったからゲームの翻訳は本当にたくさんやりました。大分経ってからだけど、富士通さんがFMタウンズというパソコンを出した時には、海外から移植されたゲームが大挙してリリースされてね。例えばFMタウンズ版の『SimCity』のマニュアルは僕が翻訳しましたよ。先に出ていたPC-98版のSimCityのマニュアルがひどくてねえ。ひどい訳だった。――ほかにはどんなゲームの翻訳をされましたか?金井さん当時は海外からの移植ゲームが花盛りの時代だったんで、メーカーでいうと、EIDOSさん、ローカスさん、ビクター音楽産業さん、ポニーキャニオンさん、EAさん、カプコンさん、随分使っていただきましたね。『トゥームレイダー』は僕が翻訳しましたよ。EAのSimシリーズでもいろいろやらせていただきました。――今もゲームの仕事が多いんですか?金井さん今はさっぱり(笑)。昔は攻略本を書きながらマニュアルの翻訳したりなんてこともやったけどね。――金井さんは随分特殊な例かもしれませんが、翻訳の仕事をしたい人ってどうやって仕事をとればいいんでしょうか。金井さんそうですね、翻訳会社っていうのがあって、そこに所属して仕事をしてる人もたくさんいますよね。――翻訳会社というのはどんなものですか?金井さん僕も一回だけ仕事したことあるんだけど、まずテストがあってそれに合格すると、そこから仕事がもらえるようになるんですよ。英語ができる主婦の人とかが副業でやってたりとか、アルバイト感覚で仕事できるんですね。――翻訳会社っていうのはたくさんあるものですか?金井さん無数にありますね。でもギャラが安いんですよ。英語の翻訳の仕事って通常は1語いくらっていう取り決めでやります。普通は1語10円とかなんだけど、僕が経験した翻訳会社では1語8円とか、ひどいところになると1語3円なんてのもあります。しかも機械的に「これをいついつまでにやってね」みたいに仕事が来るので、あまりクリエイティブにやろうっていう感じにはなりにくいんだよね。――金井さんは、その翻訳会社の仕事は結構やったのですか?金井さん安いし、ノれないんでスグ辞めちゃった(笑)。――小説とかはおやりにならないんですか?金井さん昔、あるミステリーをたくさん出してる出版社さんに聞いたことあるんだけど、これもギャラがあんまり良くないのよね(笑)。通常翻訳印税ってことでギャラが支払われるんだけど、その場合は○%×部数っていうギャラでしょ。これがあまり良くないの。ハリー・ポッターみたいなのになればまた別だけど。――そういった小説などの翻訳の仕事をしたい人ってどうすればいいんでしょうか。金井さんやっぱり誰かのお弟子さんから始めるとか、編集部にコネ作るとか、そういう努力が必要でしょうね。ある意味特殊な業界なので。――金井さんが今メインに手掛けている仕事はどんなものなんでしょうか?金井さん僕は、海外ゲームとかの翻訳をずっとやってきたので、その流れでアプリケーションのマニュアルとか多いですね。例えば3Dソフトで『modo』っていうのがあるんだけど、これは僕も参加しています。*……『modo』は非常に高機能な3D CGソフト。多くのCGスタジオで採用されている。――マニュアルを作るのは結構面倒な作業だと思うんですが……。金井さんもちろん英語版のマニュアルを元に訳すんだけど、アメリカのプログラマーやデザイナーと「ここはこう説明した方がいいよね」なんて言いながら作業しているので、機械的に翻訳してるんじゃなくて楽しいんですよ。クリエイティブな翻訳なんで、とてもいい仕事をさせてもらっていると思います。――翻訳の作業で心掛けている点を教えてください。金井さんちゃんとした日本語にすることですね。英語力よりもむしろ日本語力が必要とされる仕事なんですよ。仕上がったものが自然な日本語になっていること、これはとても重要なことです。日本語で文章が書けない人が訳すとおかしなものになっちゃうので。――詩人の谷川俊太郎さんが訳した『ピーナッツ』(スヌーピーの漫画)なんかはとても面白いですもんね。金井さんそうそう。ああいう語彙(ごい)が豊富で、表現もうまくて、日本語に長じた人が翻訳するととてもいいものに上がるよね。英語がわかるだけだといい翻訳にはならないんじゃないかなあ。僕はそう思っていますね。(高橋モータース@dcp)金井哲夫さんのサイト『(有)スカイロケット』
2012年10月20日仕事とはまさに「苦行」であり、ヤフー!知恵袋や大手小町を見れば「仕事を辞めたい」、「仕事がつまらん」、「給料が安い」といった不満だらけである。しかし、われわれは結局仕事をしなくては生きていけないわけで、ブーたれながらも、なんとか仕事を続けているわけだ。私はTBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』より「ビューティフル・社畜・ライフ・コンサルタント」の肩書を与えられ、「社畜」も悪くないぜ、ということを説いている。そして、ここに仕事を楽しみつつも、「モテたい!」という願望を達成したプランナーが存在する。TBWA博報堂の高橋真氏(36・写真右)である。同氏が生きる上で大切にしている信条には「楽しくないものは続けられない」がある。その姿勢は仕事にも現れており、どんなに業務内容が大変でもなんとか楽しみを見つけることを心掛けている。これに対しては、お前!こちとら毎日クレーム対応してるんだ!「あ~、今日のクレーム、あのオッサンの声が渋くて素敵だったなぁ、楽しいなぁ!」なんて思えるか、エッ!お前!広告業界だからできるんだろ、この野郎!というツッコミを読者の皆さまが入れたくなる気持ちも理解できるが、広告業界だからといって、全員がその姿勢で仕事ができるわけではない。彼の心の持ちようひとつ、ということもできる。それが現れたのが同氏が企画した「ハナサケ!ニッポン!(」である。これは、東日本大震災の直後に「花見の自粛なんかしないで東北の日本酒を飲んで!」と呼び掛けるビデオをネットにアップし、被災地の経済を活性化させることを目指した。この企画の裏にあるのは「募金やボランティアを続けるのは大変だけど、『東北のお酒を飲む』『被災地のものを食べる』なら続けられる。しかも、おいしくて楽しい」(高橋氏)という考え方だ。結局、「ハナサケ!ニッポン!」は、多数のメディアで取り上げられたり、多数の共感者を集める結果となった。そんな高橋氏が現在取り組んでいるのが「よるドラ」である。この企画は、日産のコンパクトカー・JUKEの特設サイトで、「節電が求められる今年の夏は、夜になったらドライブをし、ついでに気になる異性を誘おう!」を提案するものである。同企画について高橋氏は「『節電』も、暑くて暗くてつまらなかったら、僕だったら続けられないと考えました。会社も早く追い出されるわけだし、『せっかくできた夜の時間を楽しく過ごそうよ。電気をなるべく使わずに』というのが企画の出発点。居酒屋や小売店など、さまざまなキャンペーンがあるけれど、車もその中で一役買いたい。買い物や飲み会はなかなか毎日続けられなくても、夜、少し車でドライブするなら毎日できる。夜風が涼しくて気持ちいいだろうな、と思った」というのが発端だという。また、こんな企画になったのも同氏が女からモテたくて仕方ないからである。それを「企画」として実際に形にするとはなんとも自己中心的ではないか。「いや、違います!」と高橋氏はいう。「これでみんながモテればいいじゃないですか!しかも今回の「よるドラ」のターゲットは、老若男女問わずクルマにあんまり関心がない人たちなんです。かつてクルマでデートが当たり前だった世代に、もう一度、車/ドライブの楽しさを思い出してほしかった」。さらに、高橋氏は、「特に若い人の車離れが言われています。そんな若い世代にも共感をもってほしいと思って『恋愛』をもうひとつのテーマにしたんです!夜/ドライブといった状況は、男女や恋愛と相性がいいはず。でも、今の若い世代には『生活の中にまったく車が存在しない』人たちもいる。『恋愛』だったら、車に接点がない人にも興味を持ってもらうきっかけになるのでは。よるドラで『モテる』までは言い過ぎですが、『誘う口実/きっかけ』にはなればいいな、と」意外にまともな理由で「よるドラ」の企画を作った高橋氏は、一緒にサイトを作ったよぎともゆき氏(株式会社パズル)、そして高橋氏の誘いに乗ってきてくれた恵美クン(22)と翔美クン(24)とウハウハお台場ドライブダブルデートにまでこぎつけたのでした。「今回レンタカー借りたんッスよ!その後4人で焼き肉ですよ!仕事して、お金もらって、それで美女とウハウハ、いやぁ~、仕事しててよかった!」(高橋氏)というわけで、仕事と個人的な思いはつなげることができるのである。しかもモテるのである。文/中川淳一郎(ビューティフル・社畜・ライフ・コンサルタント)【関連リンク】【コラム】こんな車はイヤだ!【コラム】これはドン引き! 男性の車にあると引いてしまうアクセサリーランキング【コラム】車内外は敵でいっぱい!? 運転中にイラっとくる出来事ランキング!
2011年08月02日