藤井道人プロデュースの新作映画『生きててごめんなさい』の公開が決定。メインビジュアルも到着した。出版社の編集部で働く園田修一は、清川莉奈と同棲生活をしている。修一は小説家になるという夢を抱いていたが、諦めかけていた。莉奈は何をやっても上手くいかず、いくつもアルバイトをクビになり、家で独り過ごすことが多かった。ある日、修一は高校の先輩で大手出版社の編集者・相澤今日子と再会し、相澤の務める出版社の新人賞にエントリーすることに。一方、自身の出版社でも売れっ子コメンテーター西川洋一を担当することになるが、西川の編集担当に原稿を全て書かせるやり方に戸惑う。修一は全く小説の執筆に時間がさけなくなり焦り始める。そんな中、莉奈はふとしたきっかけで西川の目に止まり、修一と共に出版社で働くこととなる。西川も出版社の皆も莉奈をちやほやする光景に修一は嫉妬心が沸々と湧き、莉奈に対して態度が冷たくなっていく――。『新聞記者』『余命10年』で監督を務めた藤井さんがプロデュースし、ドラマ「アバランチ」では藤井さんと共に演出を担当した新鋭・山口健人が監督する本作は、現代の日本の若者たちが抱える“病み”を鋭い視点で描く。藤井さんは「ややこしいけど愛おしい、2人の男女が傷つけ合いながらも自分と向き合っていく、新しい恋愛映画だと思っています」と本作についてコメント。山口監督は「この物語には、世界を救うヒーローもロマンチックな大恋愛を繰り広げるカップルもいません。主人公になりたくてもなれず、脇役に甘んじて生きるカップルの物語です。怒りや悲しみは日常の喧騒に埋もれて行き場を無くし、人生の意味なんて考える余裕もなく、心の叫びを声にできないまま生きることが当たり前になってしまったカップル。映画の主人公にはならなそうなふたりだけど、そこには現代社会に生きる人々が抱える生きづらさが詰まっています。この物語は、ヒーローやヒロインの物語ではなく、”あなた”の物語です」と話している。主演を務めるのは、ミュージカル「テニスの王子様」「刀剣乱舞」など舞台作品に多く出演する黒羽麻璃央。本作では、出版社の編集部で働く園田修一役で一癖ある難しいキャラクターに挑戦。ヒロイン・莉奈は、『少女邂逅』『街の上で』などの話題作に出演した穂志もえかが務める。修一の高校の先輩で大手出版社の編集者・今日子役で松井玲奈、修一が編集を担当することになる売れっ子コメンテーター・西川役で安井順平、修一の同僚役で冨手麻妙、莉奈のバイト先のカップル役で八木アリサと飯島寛騎が出演するほか、安藤聖、春海四方、山崎潤、長村航希らも参加している。『生きててごめんなさい』は2023年2月3日(金)よりシネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:生きててごめんなさい 2023年2月3日よりシネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開©2023 ikigome Film Partners
2022年10月14日映画『ヴィレッジ』が2023年4月21日(金)に公開される。主演は横浜流星、監督は藤井道人、制作はスターサンズ。監督・藤井道人が描く、閉ざされた“ムラ”に生きる若者のリアル映画『ヴィレッジ』は、『ヤクザと家族 The Family』『空白』といった話題作を世に送り出すスターサンズ・河村光庸プロデューサーが企画、『余命10年』で話題の藤井道人が監督・オリジナル脚本を務める作品だ。京都でオールロケを行い、「村」という閉ざされた世界を描写。現代日本の抱える闇をあぶり出していく。現代社会の闇を「村」に投影したヒューマンサスペンス映画『ヴィレッジ』は、日本人の「村」、自然美しくも、閉ざされた世界を舞台に、現代社会の闇を投影したサスペンス・エンタテインメント。過去のある事件により“血縁”“地縁”で村にとどめ置かれ、憎むべき相手の下、ゴミ処理施設で不法な労働に手を染めていく主人公・片山優を中心に物語は展開される。行き場のない苦悩、落胆、そして怒り。そんな中、片山はあるきっかけで“覚醒”していき...村は予想外の事態を迎える。同調圧力、格差社会、貧困。現代社会が抱える多くの問題の、きれいごとではない本質を投影し、そこに生きる人間たちのリアルに迫る。美しい村の風景と神秘的な「薪能(たきぎのう)※」の儀式、そして大自然を切り裂いてそびえたつ巨大なゴミの最終処分場。「伝統」と「実利」の間で揺れ動く人々の姿を、圧倒的映像美と世界観によってミステリアスに描き出している。※薪能:夜間にかがり火を焚いて、能楽を演じる主演・横浜流星がダークサイドに堕ちる村人に主人公・片山優役:横浜流星霞門村に住み、村のゴミ処理施設で働く青年。村の伝統として受け継がれてきた「薪能」を見たことで能に魅せられ能教室に通うほどになっていたが、村のゴミ最終処理場建設を巡るある事件により、人生は大きく狂っていくことに…。過去のある事件によって、“血縁”によって村にとどめ置かれ、周囲に蔑まれながら“地縁”によって最も憎むべき相手の下で不法な労働に手を染めていく。母親が抱えた多額の借金の支払いに追われ、ゴミ処理施設で不法投棄を強制させられる。ダークサイドに堕ちる主人公を演じるのは、映画『きみの瞳が問いかけている』『嘘喰い』『流浪の月』『アキラとあきら』『線は、僕を描く』などに出演し、実力・人気共に兼ね備えている横浜流星。横浜流星が藤井道人監督とタッグを組むのは、amazarashi の「未来になれなかったあの夜に」MV、映画『青の帰り道』『DIVOC-12/名もなき一篇・アンナ』、ドラマ「新聞記者」に続き5度目となる。中井美咲…黒木華優の幼馴染。一度は村を出て上京したものの再び霞門村に戻り、優に手を差し伸べる。演じる黒木華は、映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』『余命10年』やドラマ「凪のお暇」「イチケイのカラス」にも出演。2023年1月には、出演映画『イチケイのカラス』が公開される。大橋修作…古田新太霞門村の村長。伝統的な“薪能”を継承し、夜霧が漂う美しい霞⾨村に、半ば強引にゴミ処理施設を誘致。そのゴミ処理施設を利⽤してヤクザの丸岡と結託し、不法投棄にも⼿を染めていく。きれいごとだけでは済まされない厳しい現実に、密かに葛藤を抱えながらも、村長として絶対的な権力を振るっている。大橋光吉…中村獅童大橋修作の弟。幼い頃に優や美咲に能を教えていたが、ある事件をきっかけに村を出た。大橋透…一ノ瀬ワタルゴミ処理施設で働く村長の息子。父の権力を傘に、好き放題、全てを思い通りに使用と力任せに生きる。優を虐げ、常に弱い者を⾷い物にする。筧龍太…奥平大兼借金返済のため、優と共にゴミ処理施設で働く青年。中井恵一…作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)美咲の弟。人とコミュニケーションを取るのが苦手で内気な性格だが姉・美咲と親しくしていた優には心を開いていく。尊敬する兄のように慕っていたものの、過去のある事件をきっかけに人が変わってしまった優の姿にショックを受ける。姉の美咲が村に戻ってきたことで、優と恵一は昔のような信頼関係を再び築き始めるが、ゴミ処理施設で村が隠そうとしていた“闇”を目の当たりにしてしまう。丸岡勝…杉本哲太ゴミ処理施設を使って不法投棄を行い、影で村を牛耳るヤクザ。村⻑の修作の弱みにつけ込み、借⾦を抱えた⿓太らをゴミ処理施設に斡旋。借⾦のカタに不法投棄を⾏わせている。片山君枝…西田尚美優の母親。優と同様、過去のある事件によって村中から蔑まれた末、ギャンブルと酒に溺れて多額の借金を抱える。優に対して懺悔の想いを抱えながらも現状を打開することができず、丸岡からの借⾦を重ねてしまう。大橋ふみ…木野花霞門村の村長を代々務めてきた大橋一族の母として絶大な権力を持つ。病を患い、ほぼ寝たきりという状態でありながら、今もその存在は村の中で絶⼤な⼒を誇り、村中から動向を伺われる。amazarashi×映画『ヴィレッジ』のコラボソング「スワイプ」amazarashiと映画『ヴィレッジ』がコラボレーションした新曲「スワイプ」が、2023年4月26日(水)にリリース。amazarashi、横浜流星、藤井道⼈による3度目のタッグが実現した。「スワイプ」のMVでは、映画『ヴィレッジ』の世界観とリンクしたストーリーを描写。とある会社に勤める青年Aの、不条理な世界における運命を映し出しており、映画とは違った、美しくも儚いアナザーワールドを楽しむことができるようになっている。尚、「スワイプ」のMVは、リリース日の4⽉26⽇(⽔)21:00にamazarashiの公式YouTubeチャンネルでプレミア公開される。映画『ヴィレッジ』あらすじ夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞門村(かもんむら)。美しい自然の中で神秘的な「薪能(たきぎのう)」の儀式が行われるような村である一方、近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。幼い頃よりこの村に住んでいる片山優は、美しい村にとって異彩を放つ、このゴミ処理施設で希望のない日々を送っていた。そんなある日、幼馴染の美咲が東京から戻ったことをきっかけに物語は大きく動き出す。作品詳細映画『ヴィレッジ』公開日:2023年4月21日(金)監督・脚本:藤井道人出演:横浜流星、黒木華、一ノ瀬ワタル、奥平大兼、作間龍斗、淵上泰史、戸田昌宏、矢島健一、杉本哲太、西田尚美、木野花、中村獅童、古田新太音楽:岩代太郎制作プロダクション:スターサンズ配給:KADOKAWA/スターサンズ
2022年05月22日横浜流星主演最新作『ヴィレッジ』の公開が決定。スターサンズ・河村光庸プロデューサー企画、現在『余命10年』が大ヒット公開中の藤井道人が監督・オリジナル脚本で挑む、現代日本の縮図を描いた異色のサスペンスエンタテインメントとなっている。夜霧が幻想的なとある日本の集落・霞門村。神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。幼い頃よりこの村に住んでいる片山優は、このゴミ処理施設で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ、ゴミ処理施設で働く作業員に目をつけられ、希望のない日々を送っていた。そんなある日、幼なじみの美咲が東京から戻ったことをきっかけに、物語は大きく動き出す――。横浜さん演じる主人公・優は、過去のある事件によって周囲に蔑まれながら、血縁によって村にとどめ置かれ、地縁によって最も憎むべき相手の下で不法な労働に手を染めていくキャラクター。彼はあるきっかけで覚醒し、村は予想外の事態を迎えていくことに。“ダークサイドに堕ちた青年”という役柄で、同時に公開されたビジュアルにも、これまでにない横浜さんの魅力が伺える。本作は、同調圧力、格差社会、貧困――という、現代社会が抱える多くの問題のきれいごとではない本質を投影し、そこに生きる人間たちのリアルに迫っていく。「amazarashi」のMVや『青の帰り道』、「新聞記者」など、本作で5度目のタッグとなる横浜さんと藤井監督。横浜さんは「藤井監督が何度も何度も書き直しされていた、愛のある最高な脚本です。日々の辛い状況から逃げたくても逃げられない。我慢しか出来ない青年を生き、身も心も削られましたが、彼の変化を楽しみにしていただきたいです。今まで見た事の無い作品になっていると思いますし、とても考えさせられる内容になっています」と本作について語る。藤井監督も「横浜流星という俳優の進化と、素晴らしいキャスト、スタッフの技が詰まった観たことのない映画になっていると思います」と自信を見せている。『ヴィレッジ』は2023年公開予定。(cinemacafe.net)
2022年05月19日小松菜奈と坂口健太郎のW主演でベストセラー恋愛小説を映画化した『余命10年』。本作で監督を努めた藤井道人と、音楽を担当した「RADWIMPS」野田洋次郎の対談が実現し、本作について徹底的に語り尽くした。本作は、“涙よりも切ない”恋愛小説として、発売以来、SNSを中心に反響が広がり続けているベストセラーを、『新聞記者』『ヤクザと家族The Family』「アバランチ」の藤井監督が映像化。不治の病にかかり、もう恋はしないと心に決めた茉莉(小松菜奈)と、生きることに迷いながらも茉莉と出会い、恋に落ちていく和人(坂口健太郎)。彼らの人生が交わるとき、ありふれた毎日が嘘みたいに輝き出す――。著者の小坂流加さんは、茉莉と同じく難病を抱え、小説の文庫化を待たずして亡くなった。俳優陣とスタッフ陣が、“原作者・小坂流加さんの生きた証を残したい”という思いのもと作り上げられた本作は、3月4日に公開を迎え、週末動員ランキング初登場実写映画No.1を獲得、公開3日間で興行収入3億円超えの好スタートを切った。また本作は、実写映画としては初めて、「RADWIMPS」が全編にわたり音楽・主題歌を手掛けているのも注目ポイントだ。――主題歌「うるうびと」の歌詞は、和人の目線でつくられています。最初からそのような打ち合わせがあったのでしょうか?藤井監督:なかったですね。台本をお渡しして、その感想を曲にしてくださいとお伝えさせていただきました。野田:(藤井監督からは)最初から全幅の信頼を寄せていただいていたので、まずは思ったままにつくってみますとお伝えしました。ただ監督から「衣装合わせの前にデモがあると嬉しいです」と言われたので、一昨年の夏くらいにデモをお渡しました。――作品と音楽が密接になっている作品なんですね。藤井監督:音楽はもう一つの主人公だと思っています。野田さんが作ってくださった音楽が本当に見事に調和してくれたといいますか、野田さんがすごく作品に寄り添って、茉莉ちゃんに、和人に寄り添って曲を練りこんで作り上げてくれたから良かったんだと思います。野田:俳優でご一緒した時も、一番最初は撮影前に脚本打ち合わせを何ヶ月かやりながら作り上げていき、その後役者として合流していきました。そして、今回本作では音楽を担当させてもらって、作品との向き合い方みたいなものも含め、互いにすごく理解し合っていた気がします。僕も現場でいえば音楽監督、バンドで言えば監督的な立場でやっているので、そこら辺の視点みたいなもので通ずる部分があるんだなと、勝手に思っているわけですが、その心地良さみたいなものを感じながら曲を作れたという感じです。――お二人のお話しを聞いていて、考え方や感情の受け止め方が似ているのかなと思いました。野田:藤井監督が「シーンによってはもう少しこういうのも聞いてみたいです」と仰ると、基本的には一回全部を吸収して、飲み込んで受け入れて作っていきます。それでもどうしても僕がこっちの方が良いと思った時は僕も折れないですし、監督自身も折れないんです。でもそんなときは、譲ったり、お互い分かり合っていたと思います。藤井監督:お互い見えている図や想いは一緒ではありますが、音楽の細かい部分に関して僕は分からないので。「これが良い」と野田さんが信じてくれたものを自分は大事にしたい。僕が今回『余命10年』の音楽をやって欲しいと伝えて、承諾いただいた後「大体どれくらい曲数あるの?」と聞かれたときに、とっさに「15曲くらい…そんなに音楽多くないイメージなんですよ」とお伝えしたのですが、結果倍ぐらい作ってくださいました(笑)。野田:今回のサントラ30曲入りですね(笑)。こんなに音楽ばっかりで大丈夫なのかなって心配になりました。――撮影していく中で、この作品には音楽が必要だと監督ご自身が感じたということでしょうか?藤井監督:最初15曲とお伝えした時はそんなに考えていなかったのですが、劇伴音楽って“風”のような存在だと思うんですよ。野田さんの音楽もまさに“風”のようなもので、二人(茉莉と和人)はこんな“風”を受けているというような空気を作ってくださる。この映画をすごく多くの人に届けたいと思った時に、二人のお芝居が足りてないから、音楽を足すのではなくて、より豊かな空気の中で二人の芝居を良く見せたい。そこに野田さんの音楽がついてくださったというのが、一番曲が増えた要因なのかなと思います。――普段の楽曲作りと、本作での楽曲作りでの違いはありましたか?野田:僕は今回の方が個人的に自分として幸せが多いという感じがしましたね。今までは、自分が歌うために曲を作り、自分はこうなんだということを示して、それで多くの人に聞いてもらって、20年近くやってきました。でも今回は全く新しい違う喜びなんですよ。素晴らしい作品があって、そこに生きている瑞々しい登場人物と、監督の想いがあって。その人たちのために何ができるだろうと考えた時に、今回はもしかしたら喜びが強いと言うか、その人たちを喜ばせたい、監督を驚かせたいとか。そのために考えている時間がすごい好きですし、その両方があって音楽だと思いますね、すごく幸せでした。――野田さんの気持ちの変化があった時に、藤井監督がお声掛けをしたというのは何か縁を感じますね。藤井監督:今回、自分にとっても多くの人に観てもらいたいという想いが出てきた時に、野田さんに全ての音楽を直接お願いしに行きました。いつかやってもらいたいとずっと思っていたのですが、自分にとってやっとそういう時期が来たなと。――なぜ、“そういう時期”が来たと感じ、この作品と野田さんが繋がったのでしょうか?藤井監督:10代の頃から(RADWIMPSさんの)音楽を聴き続けてきて、野田さんの音楽の特徴というのは目に見えない、人が言い表せない心の感情の機微というものをずっと届けてくれていたような気がしていて。僕たちも“映画でしか表現できないもの”というものを追い続けてきましたが、“あと10年しか生きられない”という感情は言葉にはできないと思うんです。でも、小坂さんが生きた10年を野田さんの音楽で聞いてみたかったというところが一番大きな理由ですね。野田:嬉しいですね。結果こういう作品が出来上がってみて、監督の直感は正しかったんだなと思いました。――改めて楽曲制作ではなく、完成した作品を鑑賞したご感想は?野田:藤井監督も最初仰っていたように、“余命モノ”と言われる映画を作るのは、まずそれだけで覚悟が必要ですし、観る側にも一つバイアスやフィルターがかかって観られるものであると思うんですよ。だけど、それを遥かに飛び越えるくらいの、まっすぐさというか、情熱というか、真摯さみたいなものが映像を観た時に、画面から飛び出してくるように感じました。ずっと残っていくような作品だなと感じましたし、このような作品に、初めて実写映画に音楽をつけられて本当に幸せでした。一生大事にしたいと思える映画です。キャスティング含めて、本当にすごいですよね。みんなが一つの意志のもと繋がっている感じが、観ていてすごかったです。――藤井監督の作品にまた俳優として出演したいと思いますか?野田:こんな大御所の監督になられてしまって(笑)。あの時(ドラマ「100万円の女たち」)はまだ新人同士でしたからね、ピチピチでしたよね(笑)。藤井監督:僕は俳優としてもお願いしたいですね。例えばアクションとか。でもアクション練習を野田さんとやるのは緊張しますね(笑)。僕は野田さんといて一番気持ち良いのは、お互いが強制し合わないこと。いつかピタッと来るその瞬間を待てるから一番安心できるんです。野田:お互いが武者修行しているじゃないですけど、HP(ヒットポイント)をどんどん増やすみたいな、(藤井監督に対して)「次会う時までにお前かっこよくなってろよ」という感覚がどこかにあって。俺も絶対次なんかやるんだったら驚かせたいし、どんな冒険をしてきたのかということを伝えたいし、藤井監督も多分そうやって生きていくだろうし、そういう戦友みたいな心強さは感じますね。――お二人にとってこれまでの10年は、どのような10年でしたか?藤井監督:デビューが26歳で、メジャーデビューがワーナー・ブラザーズさんの映画でした。浮かれて頑張ったけど、全然ダメで。作品がというより、自分が監督として全然ディレクション出来ていなくて、人をまとめる力も技術もなくて。それで一回監督を辞めて、自主映画をまた撮り直し始めました。全部勉強し直してというのが二十代後半。ずっと録音の機材を勉強したり、CGの勉強をしたり、自分に体力をつけて戻ってきたいと思った一発目の作品が「100万円の女たち」で30歳の頃ですね。野田:27歳くらいで初めて映画の主演の話を頂きました。それまでは自分の中で閉じながら音楽を作っていたのですが、10年ぐらい前からいろんな人と繋がっていって、コミュニケーションを取りながら違う分野で“表現”というものをしてみようと思い始めたんです。それがあって今があります。バンドはバンドの“自分達だけ”という美しさもあると思うんですが、それだけだと息が持たなかったと思います。この10年はいろんな出会いを求めながら、新しいものを自分が作れている10年間だったと思いますね。――これからの10年はいかがでしょうか?野田:藤井監督は45歳くらいが一番カッコ良さそうですね(笑)。10年後もこのペースで作品を作っていそうです。藤井監督:本当ですか?このペースでやっていったらやばいかな(笑)。変わんないというのが人生の目標というか。例えば、お金をたくさんもらって、かっこよく使えればいいんですけど、そうなれる自信がないので。あまり飾らず、作品でちゃんと語ると言うか、そういう大人になれなくなったら辞めようというのはなんとなく自分の中では考えていますね。野田:藤井監督は変わらない気がする。多分自分の満足を、お金だったり名声だったりではダメで、自分の作品以外では満たせない気がします。そこは自分と通じるものがあるなと思いますね。間違いなく今より自分が表に立っていくというのは減っていくと思います。見られるような、見てくれじゃなくなっていくかもしれないですし(笑)。でもそれがすごい楽しみです。例えば、自分よりもずっと違う歌い手さんのプロデュースをしてみたり、映画の音楽だろうと、何の音楽だろうとそこに自分の何かを足したら面白いものになるだろうなというのに挑んでいるんじゃないかなと思います。『余命10年』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:余命10年 2022年3月4日より全国にて公開©2022映画「余命10年」製作委員会
2022年03月13日もう恋はしないと心に決めた余命10年の茉莉と、生きることに迷う和人を描く、藤井道人監督作『余命10年』。この度、約1年間の撮影で本作とどう向き合ったのか、W主演の小松菜奈と坂口健太郎が熱き思いを語る特別映像が到着した。先日のプレミアイベントでは、小松さんが感無量の涙を流しながら、演じ終えた後は抜け殻になるほど燃え尽きたと語り、坂口さんやほかキャスト陣も思わず目を潤ませたほか、藤井監督は「命を懸けてつくった」と語るなど、強い思いが込められた本作。“余命もの”の作品に対して、ある種の抵抗があったという藤井監督だが、「生前に書かれたものと闘病中に加筆された部分というところの生々しさだったりとか、彼女の本当に書きたかったことに対しての執着みたいなもの、それがすごく生きているように感じたんですよ」と原作者・小坂流加さんが命を懸けて書き綴った物語を読み、その強い思いに心を動かされ、引き受けたと明かす。そして、今回の役を全身全霊で演じた主演のふたり。ヒロイン茉莉役の小松さんは「(監督は)小坂流加さんのご家族に対して敬意だったりとか、ひとつひとつが凄く丁寧でこの作品に特別な想いがあるんだなって。それを超える熱量で挑まなくてはいけない」と言い、「この作品が宝物になる」とふり返る。和人役の坂口さんもまた「生半可な気持ちじゃできないなと、すごく強く思いました」と覚悟を持って演じたと明かしており、「綺麗ごとだけじゃない茉莉の生き様というか生きた証じゃないですけど、それをちゃんとこう丁寧に書いていたから、だからこんなにいろんな人に刺さるんだろうなっていうのはすごく思いました」と自信を覗かせている。『余命10年』特別映像『余命10年』は3月4日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:余命10年 2022年3月4日より全国にて公開©2022映画「余命10年」製作委員会
2022年02月03日Netflixシリーズ「新聞記者」も話題の藤井道人監督が、小松菜奈、坂口健太郎を主演に迎え、60万部を突破している小説を映画化する『余命10年』。第6回静岡書店大賞の「映像化したい文庫部門」大賞を受賞するなど、書店員からも映像化を希望する声が多く上がっていた本作でメガホンをとった藤井監督が最新作に込めた思いを語った。映画『新聞記者』(19)の撮影を終えたまさにその日、プロデューサーから本作『余命10年』の監督オファーを受け取ったという藤井監督。当初は、いわゆる余命ものや恋愛映画に対して、物語のゴールや感情の落としどころがあらかじめ決まっているような作り方には疑問を持ち、ある種の抵抗があったという。しかし、原作を読み、その考えは変わったそうで、「闘病中に加筆(※文庫版に収録)された部分の生々しさが凄まじくて、彼女が本当に書きたかったことに対する執着みたいなものが感じられたんです。単にこの小説を実写化するのではなく、小坂(流加)さんが生きた証を刻みつつ、ドキュメンタリーとフィクションの融合みたいなところに挑戦したいと思いました」と語る藤井監督は、主人公の茉莉が10年をどう生きたのか、どんな恋愛をしたのか、家族や友だちと向き合った10年にすることを意識して脚本を開発したという。映画化にあたって“小坂さんが生きた証を刻む”という並々ならぬ熱く強い想いを抱いた藤井監督のもとには、豪華クリエイター陣が集結。監督とは旧知の仲で何作もタッグを組み、米津玄師の「Lemon」をはじめとした有名アーティストのMV、大手企業のCMを数多く手がけてきた今村圭佑が撮影監督として参加。さらに、『竜とそばかすの姫』など細田守作品の衣装デザインを務め、多くの作品でスタイリングを行ってきた伊賀大介がスタイリストに。そして現在大ヒット上映中の『劇場版 呪術廻戦0』の主題歌「一途」(King Gnu)のMVでSet Designerを務めた宮守由衣が美術を担当。また、藤井組の常連として、日本アカデミー賞作品賞を受賞した映画『新聞記者』にも参加している照明の平山達弥、ヘアメイクの橋本申二、編集の古川達馬や、『ヤクザと家族The Family』に続いてとなる録音の根本飛鳥も参加し、監督とともに本作の世界観を作り上げた。クリエイター陣も監督と同様熱い気持ちで本作に参加したようで、撮影の今村さんは「小説のベースには小坂さんの実体験があるけれど、実際に小説と同じ恋愛をしたわけではない彼女が、小説のなかでラブストーリーを叶えた。そこに映像として表現する拠りどころがあると思いました」と自身のこだわりを語っている。『余命10年』は3月4日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:余命10年 2022年3月4日より全国にて公開©2022映画「余命10年」製作委員会
2022年01月23日Netflixオリジナルシリーズ『新聞記者』より、主要キャストである米倉涼子、綾野剛、横浜流星、そして藤井道人監督が撮影秘話を語るスペシャル映像が公開された。2019年6月に劇場公開され、大ヒットした映画『新聞記者』。同作は近年の政治事件やスキャンダルなどに真正面から切り込み、タブーに挑戦した衝撃的な内容が話題を呼んだ。ドラマは、映画版とは違った角度から、新たな物語としさらにスケールアップし、1月13日(木)から全世界に配信されている。ドラマには、“新聞業界の異端児”と呼ばれる主人公の東都新聞社会部記者・松田杏奈役に米倉涼子、理想を抱きつつも組織の論理に翻弄される若手官僚・村上真一役に綾野剛、そして新聞配達をしながら大学に通う就活生・木下亮役に横浜流星と、豪華キャストが集結。監督は映画版に引き続き、藤井道人が務める。配信直後の週末から、Netflixの日本における今日の総合TOP10にて1位となった本作。この度、米倉、綾野、横浜、そして藤井監督が3つのシーンを一緒に見ながら撮影秘話を明かすスペシャル映像が公開された。米倉演じる松田と、横浜演じる亮が初めて出会うシーンでは、米倉が「こんなに背骨が曲がってたなんて……」と役に入り込んだ自分に驚いた様子を見せる。一方で、松田の『声なき声を届けるのが記者の仕事だと私は思う』という台詞について「監督と一緒に(実際の新聞記者に)取材をさせて頂いて、新聞記者として新聞がどういう風にあるべきかお伺いした時に、記者の方たちが仰っていた”声なき声を届ける”という言葉が監督の心に刺さって、そしてその言葉が引用されてここに来ました」と本作のテーマとなる重要な裏話を披露。人生の帰路に立つ亮に松田が絞り出すように言葉を伝えるこのシーンで米倉は「緊張した!」と正直な感想を明かした。その大事な言葉を伝えられた横浜は、就職活動中の亮のシーンを振り返り「藤井監督が描きたかった”一般市民”の目線を任せてもらったのですけど、就活も嫌々やっているこの青年が変化していくのかっていうのを楽しみにしてもらえれば」とNetflix版で新たに加わった普通の大学生・亮に起きる変化に注目してほしいと語る。綾野が亮の『なんか変な感じだよな、みんな同じ格好してさ』という台詞について「ドキっとしますよね。このシーンに詰まっているものがあるっていうか」と指摘すると、まさにこの台詞を書いた張本人である藤井監督から「(亮が)大人になるっていうことはある種、自分たちの顔を消して組織の色になること。それに対しての彼の無関心さとの対比が出るなと思って」と真意が語られると、米倉も思わず納得した様子を見せた。そして、綾野演じる村上が抑えていた感情を一気に爆発させるシーンでは、綾野自身も「こんなに頭を下げるのが大変なんだなと、どこまで頭が下がっているのか分からなかった」と夢中になった撮影を振り返る。本シーンで村上から絞り出される『申し訳ありません』という台詞については「(村上を追い詰めている)豊田に対して言ったんじゃなく、自分を信じて愛してくれた人たちに言ったような感覚がありました。たくさん撮りましたよね」という本作屈指の壮絶なシーンも、テイクを重ねて撮影したという裏話を明かした。最後は米倉がたった一言を言うためにNGを繰り出す様子も収められ、キャスト・監督の仲睦まじい様子が微笑ましい映像になっている。Netflixオリジナルシリーズ『新聞記者』全世界独占配信中
2022年01月21日米倉涼子主演、新たにNetflixシリーズとして贈る「新聞記者」で、横浜流星が演じる、新聞配達をしながら大学に通う就活生・木下亮役は、藤井道人監督がどうしても描きたかったというNetflix版のオリジナルキャラクター。この度、その新場面写真が到着した。新たに解禁された場面写真には、スーツに身を包み、緊張した面持ちで就活に臨む姿や、同じく新聞配達と就活に励む繭(小野花梨)と配達作業をし、仲良く談笑する姿といった日常が写し出されている。さらには、新聞に興味がなかった亮の目に、「栄進学園問題」の記事がふと留まった姿も。リアルな政治・社会状況とリンクする本作において亮は、政治には興味も知識もなく、新聞の一面に踊る「栄進学園問題」も遠い世界の出来事だと思っている、市井の人物。そして、藤井監督自身の視線が強く反映されたキャラクターでもある。実は、映画『新聞記者』でも市井のキャラクターとしてコンビニ店員を描けないか提案をしていた藤井監督。スケジュールの都合で実現することはできなかったが、今回ドラマ版の監督を引き受ける際に“自身に近い視点を盛り込む”ことを条件として提示、「新聞配達をしながら大学に通う亮。あのキャラクターはほぼ、僕自身です」と言い切るほど、映画版でやり残したことを全6話のドラマで描き切った。そんなキャラクター・亮を演じたのは、『青の帰り道』(18)以来、約4年ぶりの藤井組に参加した横浜さん。横浜さんが大ブレイクする以前、10代の頃から公私ともに強い絆で結ばれた関係だ。藤井監督は横浜さんについて、「華やかな役を演じることが多いけれど、素顔の流星は生真面目で実直な人」と評し、自身とものごとの捉え方や感じ方が近い横浜さんだからこそ、亮を演じてほしいと熱望。「流星の一番の魅力は目だと思うんです。説明せずとも、目に感情が宿るというのは、万国共通する演技の一つ」と絶賛し、「あまり知られていない彼の魅力がすごく引き出せたと思います」と自信をのぞかせている。また、実は『青の帰り道』でも“リョウ”を演じた横浜さん。これは単なる偶然ではなく、藤井監督が自身を投影する役には親友の名前でもあるこの役名を付けるようにしており、並々ならぬ決意がうかがえる。さらには、亮が新聞配達をする際にバイクが進む方向にも、こだわりの演出が隠されている。新聞も政治も興味がなく、周りに流されるように就活をしていた物語の前半では坂道を下っているが、あるきっかけで米倉さん演じる松田記者と出会い、自分の意志で未来を切り拓こうと奮闘するようになってからは、坂道を登っていく。心情とバイクの進行方向をリンクさせることで、より一層、亮の感情が視覚的に伝わる仕掛けだ。今回、市井のキャラクターとして若者の視点が盛り込まれた本作。同世代の若者たちが“そう遠くない世界”と感じることのできる、エンターテインメント作品へと昇華させるのに一役買った、横浜さん演じる亮の運命に注目だ。Netflixシリーズ「新聞記者」は2022年1月13日(木)より全世界独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年01月05日Netflixシリーズ『新聞記者』(2022年1月13日全世界同時配信)の藤井道人監督が10日、都内で行われた「Netflix Festival Japan 2021」に出席。本作で就活生・木下亮役を演じた横浜流星の演技を絶賛した。2019年6月に公開された映画『新聞記者』は、近年の政治事件やスキャンダルに切り込み、第43回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を含む主要3部門を獲得。Netflix版では、映画版とは違ったアプローチで、さらに深く刺激的に現代社会の問題を浮き彫りにしていく。本作の主人公、“新聞業界の異端児”と呼ばれる記者・松田杏奈を米倉涼子、理想を抱きつつも組織の論理に翻弄される若手官僚・村上真一を綾野剛、新聞配達をしながら大学に通う就活生・木下亮を横浜流星が演じ、監督は映画版に引き続き、藤井氏が務める。米倉と綾野とともにイベントに登場した藤井監督。「本当に素晴らしい役者さんに囲まれてこの作品を届けることができたので、自分の中では悔いはない」と言い切り、出演者の豪華さに「プレッシャーでめちゃめちゃ白髪が増えました」と明かした。横浜が演じる木下亮は、藤井監督がNetflix版『新聞記者』でどうしても描きたかったというキャラクター。「映画を作って感じたことをもっと具体的にキャラクターとして表現したい。メディアと国を守る人たちの2人の話ではなく、その2人が遠い世界のように感じている人間たち……大学生で自分の人生の中に政治や新聞というものが一切ない新聞配達員の男の子の話を描きたいなと思って、それを横浜流星くんに託しました」と説明した。さらに、「彼とは何年も一緒に作品を作ってきていて、長い作品を作るのは久々だったんですけど、『木下亮という役は流星が演じるんだけど、大学時代の自分でもあるんだ。なので一緒に役を作っていきたい』という話をしました」と横浜とのやりとりを明かし、「彼のベストアクトだと言っても過言ではないくらい素晴らしい演技をしてくれた」と太鼓判を押した。
2021年11月10日11月12日(金)に公開される劇場用長編アニメーション『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』で、監督を務めた藤井道人のオフィシャルインタビューが到着した。1989年に士郎正宗により発表された原作コミック『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を起源とし、アニメーション、ハリウッド実写映画など様々な作品群が展開されている「攻殻機動隊」。シリーズ最新作『攻殻機動隊 SAC_2045』は、『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズの神山健治と『APPLESEED』シリーズの荒牧伸志が共同監督としてタッグを組み、田中敦子、大塚明夫、山寺宏一ほか『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズのオリジナルキャストが再集結。Production I.G × SOLA DIGITAL ARTSにより制作され、2020年4月よりシーズン1全12話の全世界独占配信がNetflixにて開始。以来、その鮮烈なSFアクションと、時代を予見した独自の世界観により、新たなファンを獲得し続けている。シーズン2の制作も既に決定している本作シーズン1が、新たなシーンの追加と全カットフルグレーディングにより、劇場用長編アニメーション『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』として新生。11月12日(金)より全国20館にて2週間限定公開される。監督は、日本アカデミー賞6部門受賞の『新聞記者』や、『ヤクザと家族 The Family』など、実写映画で活躍する藤井道人。アニメーション作品を手掛けるのは初めてだったという藤井が今回どのように劇場版を作り上げていったのか、全12話配信されているシーズン1から1つの作品へと形を変える苦労などについて語った。<藤井道人オフィシャルインタビュー>ーー今回、『攻殻機動隊 SAC_2045』劇場版の監督を依頼されて藤井道人(以下、藤井):アニメーション作品は初めて手掛けました。お話をもらった時は、アニメ業界の別の監督と間違えて自分のところに連絡が来てしまったのではないかと疑いました(笑)。それくらいトリッキーなオファーでしたね。視聴者としてもアニメにはあまり触れていないので、自分とアニメとの親和性は全くないと思っていましたし。いただいたオファーには全て目を通して、引き受けるかどうかを自分で決めているのですが、この作品を手掛けることで得るものが大きいのではないかという匂いがしたので、お受けすることにしました。僕自身、実写映画しか知らないし、ほぼ独学でしたし、業界的な正攻法の監督の在り方ではないと思っています。一方で、日本のアニメは世界から見て凄くクオリティが高いと言われていて、この人たちと仕事をしてみるという点にとても興味を持ちました。結果、すごく面白かったですね。ーーシーズン1全12話を劇場作品として再構成するにあたり、どのような方針を立てたか藤井:歴史のある企画ですし、大ベテランのスタッフさんたちが集まって作っている作品に、自分の目線を入れさせてもらう、という仕事だと理解して取り組みました。もともと編集は自分でやっていて、得意ですし好きなんですけど、編集という作業を複眼で行うために今は編集技師を入れています。本作に編集技師として参加してもらった古川(達馬)は「攻殻」の世界観にとても詳しいので、いつもは僕が主眼で技師が複眼なのを、今回は僕が複眼で客観的な視点を担当して、それがとても上手くいきました。僕がアニメに対して素養がない人間だから、知っている人間だから楽しめる、ではなく、一本の映画として楽しめるかどうかディスカッションするために、古川の存在は助かりましたね。最終的には脚本をバラして書き直したというような編集になっていると感じます。――劇場作品として構成していく上で苦労をした点は?藤井:どんな仕事をする上でも、制限の中の自由ということを大事にしていて、今回は120分という制限を意識して作業しました。編集技師の古川と、まず何も考えずに120分にしてみる、という作業をしてみました。作品を知っている人の脳で観てはダメで、できれば映画館で1,900円を払って初めてこの作品を観る人の状態で。そうすると「ん?」というところが出てくるんですけど、映像はそのまま走っていってしまうので、そこを全部チェックしていきました。結局、わからない所はわからなくて良いという解釈になるように、前半は挑発するようにテンポを上げました。「あ、こういう話なんだ」というのは中盤のブレイクからにして、そこでじゃあ本題に入ろうと。ポスト・ヒューマンというものがいて、これは人類を脅かす存在で、それを公安9課が捜す話なんだというところを、60分のミッドポイントに持ってきました。たとえば往年の「攻殻」ファンであるお父さんが息子さんを誘ってフワッと観に行ったら、何も知らない息子が「めっちゃ面白かったね」という感じを目指しました。――藤井監督の作品と、『攻殻機動隊 SAC_2045』の間に共通するものは?藤井:どの作品を手掛ける時も、自分たちの作っているものは時代の写し鏡だと考えています。時代の照射しているものが自分の作りたいものである、と。この作品にも、時代精神という側面があったから、この映画を届けられたと思います。『新聞記者』はすごく堅く、直接的にそれをやっている企画ですが、他の映画でも『デイアンドナイト』や『ヤクザと家族The Family』など、オリジナルから生まれたものには共通して時代精神というものを書きこんでいるような気がしています。『攻殻機動隊 SAC_2045』とも、そういう共通項があった。ポスト・ヒューマンという存在や、その人達がなぜ現れたのか。すごく今の時代に必要なテーマ性があるなと思います――主人公・草薙素子をはじめとするキャラクターについての印象藤井:うまく答えられるか分からないんですけど、素子はやっぱり綺麗で、強くて、冷静で。座長という感じですよね。彼女自体の思想というか哲学って、そんなに彼女は喋らないじゃないですか。そこが好きですね。ずっと前で、第一線で戦っている感じが。それから、プリン。新キャラクターですが、他のキャラクターにも負けないくらい演じている方のお芝居がすごくて、驚きました。個人的に公安9課で好きなのはイシカワです。――『攻殻機動隊 SAC_2045』劇場版で、注目してもらいたいところは?藤井:シリーズも劇場版も観てくれた人なら、新たに一本の映画として楽しんでほしいと思います。やっぱり劇場であのアクションシーンを観られるというのは、すごく素敵な体験だと思うので、是非アクションシーンを楽しんで観てもらいたいですね。神山・荒牧両監督が盛りこんだテーマというか、ポスト・ヒューマンとの闘いという所に、娯楽性がちゃんとある。エンターテインメントとして楽しんでもらえる。そこですね。――観客へメッセージ藤井:シーズン1の劇場版を担当するということで、シーズン2の映像も途中まで観させて頂いたんですけど、めちゃくちゃ面白くて、映画でもシーズン2を楽しみにして頂ける内容になっています!もしシーズン2でも劇場版を担当させてもらえるのなら、頑張りたいと思っています。劇場用長編アニメーション『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』11月12日(金)より公開
2021年11月04日12人の監督が描く12の物語からなる映画『DIVOC-12』より、“成長への気づき”というテーマで製作する藤井道人監督チーム4作品分の予告編が公開された。藤井監督の元には、志自岐希生、林田浩川、廣賢一郎という3名の監督が集結。藤井監督が横浜流星を主演に迎えた、喪失感を抱えたまま生きている男と突然現れた女性アンナの時空を超えた旅を描く再生の物語『名もなき一篇・アンナ』をはじめ、石橋静河主演の志自岐監督による『流民』や、オーディションで発掘された小野翔平が主演する林田監督の『タイクーン』。そして、一般公募により選ばれた廣監督が、都合の良い関係だと思っていた女から妊娠を告げられ思い悩む青年を描く『ココ』。4本の短編で“成長への気づき”を紡ぐ。『流民』藤井監督はこのテーマについて「自分が解釈したのは“道のり”だったのかなと。自分たちでカメラを買って、最初に10万円とかで自主映画を撮っていたのですが、その中で確実に“成長”というものはあるわけで。あの辛い時期があったからこそ、自分が若い作家たちにしてあげられることは自分にしかできないことだと思います。今回やる自分の作品もそういうものを大事にしてできたらなと思っています。ただ、非常に難しいテーマだとも思っています」と語っている。『ココ』今回到着した予告編では、突然変わった生活の中で、優しく背中を押してくれる作品が詰まった、そんな藤井監督チームの映像が少しずつ映し出されていく。喪失感を抱き続ける男(横浜さん)が時空を超える旅の中でアンナ(ロン・モンロウ)と出会い、自分の運命と向き合っていく、優しく美しい時間が流れる『名もなき一篇・アンナ』の映像からスタートし、女(石橋さん)はあるホテルに泊まることにしたが、ドアを開けても開けても、自分の部屋が見つからない『流民』の映像へと続く。そして、酔って釣り船の上で寝てしまった移民のシェフ・シン(小野さん)が、ある男(窪塚洋介)から「地球人だな」とおもちゃの銃を向けられる『タイクーン』。佳奈(円井わん)から妊娠したことを聞かされる熙舜(笠松将)が、無責任にも「困るよ」と突き放す『ココ』の映像も登場。『DIVOC-12』藤井道人監督チーム予告編映像に加えて、各作品の場面カットも到着しており、切ない表情の横浜さんや、タバコをくわえながら悩んでいるような表情の熙舜など、それぞれが答えのない何かを探している空気が漂っている。『DIVOC-12』は10月1日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:DIVOC-12 2021年10月1日より全国にて公開©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.
2021年09月10日「RADWIMPS」が、『新聞記者』『ヤクザと家族The Family』の藤井道人監督がメガホンを取り、実写映画化する『余命10年』の劇伴音楽を書き下ろすことが決定。実写映画へは初チャレンジとなり、超特報映像とともに野田さん、藤井監督のコメントが到着した。「RADWIMPS」が映画全編の音楽を手掛けるのは、新海誠監督作品のアニメ映画『君の名は。』『天気の子』に続き3作目、実写映画の劇伴音楽を手掛けるのは本作が初挑戦となる。美しく透明感のある映像で高い評価を受ける藤井道人監督による“涙より切ない”物語に、全編を通じて「RADWIMPS」の楽曲が彩りを加えることとなる。「はじめて実写映画での劇伴作業は挑戦に満ちたもの」だったと話すボーカルの野田さんは「(主人公の)茉莉や和人やその周りでたしかに生きる登場人物たちにどんな音で寄り添うべきなのか、背中を押すべきなのか、幾度もの苦悩があった」と音楽制作の現場をふり返る。また、「総合計時間にすると『余命10年』を100回近く観ていることになります。ですが、編曲もすべて終わり最終のオーケストラの本番レコーディングでやはり、画面を観ながら涙がポロポロと出てきました」と打ち明けた。「RADWIMPS」野田洋次郎藤井監督は、野田さんがクランクインより前に脚本から受けたインスピレーションで作った音楽を聴きながら撮影を進めたという。「脚本を読んだとき、茉莉と和人のイメージと、そこに寄り添う野田さんの音楽が自然と流れて来ました」と言い、「野田さんに導いてもらいながらこの作品は完成した。至福の時間だった」と撮影をふり返っている。併せて劇伴音楽入りの超特報映像も解禁。「あと10年しか生きられないとしたら…」とタイプするシーンから始まり、優しい鼓動のようなピアノの音色が流れる。徐々に音が重なっていく中で、主人公の茉莉の様々なシーンでの背中が映し出されていき、「RADWIMPS」の音楽がその背中にそっと寄り添っているかのように聞こえてくる。「この映画には、あなたが明日からも生きていく意味が詰まっていると思います」と野田さんがコメントしている通り、茉莉と和人の背中を前に押し出しているような旋律だ。今回解禁の超特報映像では、キャストは後ろ姿のみ。映画化発表の際にも茉莉や和人を誰が演じるのか、SNSで期待する声が多く上がっていたが、近日解禁予定となっている。『余命10年』は2022年春、全国にて公開予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:余命10年 2022年全国にて公開予定©2022映画「余命10年」製作委員会
2021年09月07日綾野剛が、『ヤクザと家族 The Family』の藤井道人監督と再タッグを組んだドラマ「アバランチ」の放送が決定。カンテレ・フジテレビ系の新枠“月10ドラマ”にて、この秋から放送されることが分かった。綾野さんにとって、7年ぶりのフジテレビ系連続ドラマ主演となる本作は、政治家、官僚、大企業といった富と権力を持った強者だけではなく、一般市民においてもモラルハザードが叫ばれて久しい令和の日本を舞台に、謎に包まれた集団「アバランチ」の過激かつ痛快な活躍を描く、令和ニッポンで暮らす人々の正義感に訴えかける劇場型ピカレスク・エンターテインメント。藤井監督は、チーフ監督として参加する。そのアバランチのメンバー・羽生誠一を、綾野さんが演じる。羽生の経歴や特徴、アバランチの目的、ほかにはどのくらい所属しているのか、どんなメンバーがいるのか…など、詳細はまだまだ明かされていない。そんな中今回、アバランチによるプロパガンダチラシをイメージして制作した、特徴的なマスクで顔を覆った羽生やアバランチのシンボルマークで構成されたビジュアル、羽生の挑戦的なメッセージが添えられた映像が公開された。「アバランチ」は10月18日より毎週月曜日22時~カンテレ・フジテレビ系にて放送。※初回15分拡大(cinemacafe.net)
2021年09月03日小坂流加さんによるベストセラー恋愛小説「余命10年」が、『新聞記者』の藤井道人監督により映画化されることが決定した。数万人に一人という不治の病で、余命が10年であることを知った20歳の茉莉。彼女は生きることに執着しないよう、恋だけは決してしないと心に決めていた。しかし、地元の同窓会で和人と出会い、茉莉の10年は大きく動いていく…。2017年の発売以来、ただの恋愛小説にとどまらない、切なすぎる小説としてSNSで反響が広がり、また第6回静岡書店大賞の「映像化したい文庫部門」の大賞を受賞するなど、書店員からも映像化を希望する声が多く上がり、現在50万部を突破している同小説。文庫化と同時に、著者が本作の主人公同様に難病を抱えていたこと、そして病状が悪化し、文庫版発行直前にすでに逝去していたことが明らかになり、ファンや書店員から悲しみの声が大きくあがった。そんな話題作を映画化するのは、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を含む6部門を受賞した『新聞記者』や、綾野剛主演『ヤクザと家族 The Family』を手掛けた藤井監督。本作については「僕は、この作品を直感的に映画として残したいと強く思いました。当たり前が当たり前ではなくなったこの世の中で、小坂さんが残してくれた『余命10年』という作品が、皆さまの明日を生きる糧となるように、信頼するキャスト・スタッフと約一年に渡り四季を撮り続け、この映画に向き合って来ました。公開を楽しみに待っていていただけると幸いです」とコメントしている。また脚本は、『8年越しの花嫁奇跡の実話』、「姉ちゃんの恋人」、「にじいろカルテ」、連続テレビ小説「ひよっこ」など数々の作品を担当した岡田惠和と、渡邉真子が手掛ける。なお、映画公開に先立ち、原作をベースとしたコミック版が「LINEマンガ」にて今夏、配信されることも決定した。『余命10年』は2022年公開予定。(cinemacafe.net)
2021年08月19日横浜流星、石橋静河、小野翔平、窪塚洋介、笠松将が、映画『DIVOC-12』内の藤井道人監督チームに参加することが分かった。これでついに、12作品全てのタイトルと主演キャストが決定したことになる。12人の監督が描く、12の物語からなる映画『DIVOC-12』。藤井道人監督、上田慎一郎監督、三島有紀子監督が、本プロジェクトの中核となって映画製作を牽引し、そこに一般公募より選ばれた新人監督含めた9人が集い、共に映画製作を行っていく。今回キャストが発表された藤井監督チームのテーマは、“成長への気づき”。まず、チームを導く藤井監督作品のタイトルは『名もなき一篇・アンナ』。主演は、「あなたの番です」や「着飾る恋には理由があって」などで話題となり、最新作『嘘喰い』の公開も先日発表されたばかりの横浜流星が務める。横浜さんは「僕のことを応援してくださっている方々は藤井さんの作品が大好きな方も多いと思うので、そんな方々にもこの作品を届けられるのは嬉しいですし、1人でも多くの方にこの作品が届けばいいなと思っています」とコメントしている。また、志自岐希生監督の『流民』には、連続テレビ小説「半分、青い。」や「この恋あたためますか」、「大豆田とわ子と三人の元夫」などに出演する石橋静河が主演。林田浩川監督の『タイクーン』では、モデル・小野翔平がオーディションにて主演を掴み取り、窪塚洋介が彼を支える。そして、『花と雨』「全裸監督2」の笠松将が、一般公募により選ばれた廣賢一郎監督の『ココ』に主演する。▼キャストコメント・横浜流星息苦しい世の中だからこそ、今回の企画に対して、強い想いをもって参加することが出来ました。その中で藤井さんに撮ってもらえたことが本当に幸せです。僕のことを応援してくださっている方々は藤井さんの作品が大好きな方も多いと思うので、そんな方々にもこの作品を届けられるのは嬉しいですし、1人でも多くの方にこの作品が届けばいいなと思っています。・石橋静河志自岐監督に初めてお会いした時、アメリカと日本という二つの文化の狭間で揺れ動いているような姿が印象に残りました。分断ではなく、文化・価値観の違いを越えた世界を見たい、という監督の叫びは極めて私的なものであり、だからこそ、この作品は多くの人の心に届く力を持っていると強く感じています。・小野翔平林田組に参加させて頂きました小野翔平です。この映画が自分にとって初めての映画出演になれたことをとても嬉しく思います。藤井監督チームのテーマは"成長への気づき"。この作品を見終えたみなさんを少しでも勇気づけることができるよう、撮影に挑みました。グローバルな視点を持つ林田監督がこの作品で伝えたいことが少しでも多くの方に伝わればいいなと思います。ぜひ楽しみにしてください!!・窪塚洋介改めて短編映画の面白さや可能性を感じました。今回ボクが出演することで、才能のある監督たちが大きな夢に向かう、その大事なスタートラインのひとつになるよう盛り上げられたら嬉しいです。・笠松将自分の未熟さを再確認させられた作品でした。期待してもらえる立場になった今、改めて初心に戻る事を教えてもらった気がします。「この悔しさをバネに、今後も精一杯やれ」と。この作品に刻まれた想いは忘れる事は無いと思います。見てくださる方にも、なにか伝われば嬉しいです。『DIVOC-12』は秋、公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:DIVOC-12 2021年秋、公開予定
2021年07月14日12人の映像監督による12本の短編映画製作プロジェクト『DIVOC-12』の藤井道人監督チーム キャスト&タイトルが13日、明らかになった。同プロジェクトは、ソニーグループが新型コロナウイルス感染症により世界各国で影響を受けている人々を支援するために設立した「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」を活用した支援プロジェクト。藤井道人監督チーム(テーマ:成長への気づき 志自岐希生監督、林田浩川監督、廣賢一郎監督)、上田慎一郎監督チーム(テーマ:感触 ふくだみゆき監督、中元雄監督、エバンズ未夜子監督)、三島有紀子監督チーム(テーマ:共有 山嵜晋平監督、齋藤栄美監督、加藤拓人監督)と3チームに分かれた12人のクリエイターたちが作品を制作していく。チームを導く藤井道人監督作品のタイトルは『名もなき一篇・アンナ』で、主演は横浜流星が務める。また、志自岐希生監督『流民』主演は石橋静河、林田浩川監督『タイクーン』主演はオーディションで小野翔平に決定し、窪塚洋介が支える。一般公募により選ばれた廣賢一郎監督作品のタイトルは『ココ』で、主演は笠松将が務める。○横浜流星 コメント息苦しい世の中だからこそ、今回の企画に対して、強い想いをもって参加することが出来ました。その中で藤井さんに撮ってもらえたことが本当に幸せです。僕のことを応援してくださっている方々は藤井さんの作品が大好きな方も多いと思うので、そんな方々にもこの作品を届けられるのは嬉しいですし、1人でも多くの方にこの作品が届けばいいなと思っています。○石橋静河 コメント志自岐監督に初めてお会いした時、アメリカと日本という二つの文化の狭間で揺れ動いているような姿が印象に残りました。分断ではなく、文化・価値観の違いを越えた世界を見たい、という監督の叫びは極めて私的なものであり、だからこそ、この作品は多くの人の心に届く力を持っていると強く感じています。○小野翔平 コメント林田組に参加させて頂きました小野翔平です。この映画が自分にとって初めての映画出演になれたことをとても嬉しく思います。藤井監督チームのテーマは"成長への気づき"。この作品を見終えたみなさんを少しでも勇気づけることができるよう、撮影に挑みました。グローバルな視点を持つ林田監督がこの作品で伝えたいことが少しでも多くの方に伝わればいいなと思います。ぜひ楽しみにしてください!!○窪塚洋介 コメント改めて短編映画の面白さや可能性を感じました。今回ボクが出演することで、才能のある監督たちが大きな夢に向かう、その大事なスタートラインのひとつになるよう盛り上げられたら嬉しいです。○笠松将 コメント自分の未熟さを再確認させられた作品でした。期待してもらえる立場になった今、改めて初心に戻る事を教えてもらった気がします。「この悔しさをバネに、今後も精一杯やれ」と。この作品に刻まれた想いは忘れる事は無いと思います。見てくださる方にも、なにか伝われば嬉しいです。
2021年07月14日『新聞記者』藤井道人監督の最新作『ヤクザと家族 The Family』の公開が決定。今回初共演となる綾野剛と舘ひろしを迎え、“ヤクザ”をテーマにした壮大な物語を作り出す。本作は、『あゝ、荒野』『新聞記者』『宮本から君へ』などの話題作を世に送り出しているスターサンズ・河村光庸プロデューサーが企画し、『新聞記者』で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した藤井監督のオリジナル脚本作品。1999年、2005年、2019年――3つの時代で見つめる、ひとりの男とその家族・ファミリーの壮大なヒューマンストーリーだ。男は自暴自棄になっていた少年期に、地元のヤクザの親分から手を差し伸べてもらったことで、心の救いを得て父子の契りを結ぶ。しかしときはうつり、彼にも愛する自分の家族ができる。一方、暴対法の施行はヤクザの有り様と男の環境を一変。男の選んだ生き方は様々な矛盾やハレーションをおこし始め、組の存続を巡る因縁の敵との戦いの中、ヤクザであることを貫くことは、かけがえのないものを失うという状況を突きつけられていく…。綾野さんが演じるのは、広域指定暴力団の3次団体・柴咲組の組員、山本賢治。今回がヤクザ役初挑戦となる。父親を覚せい剤で失い、その日暮しの生活を送っているときに柴咲組組長の危機を救ったことから、ヤクザの世界へ。移り変わる社会の中で「組織=ファミリー」と「愛する家族」の間で揺れ動く、時代を象徴する“最後のヤクザ”ともいえる男の半生を演じる。そして舘さんが演じるのは、少年・山本に手を差し伸べ、“家族”という居場所を与える柴咲組組長・柴咲博。43年ぶりのヤクザ役だ。キャスティング理由について藤井監督は「河村プロデューサーと話して、主人公の山本という役は綾野剛以外考えられない、という共通の認識でした」と言い、「20年の役を生きる山本という役は、その時代を象徴するかのように様々な繊細な感情を表現しなければならなかったからです。綾野さんのストイックな役への姿勢は、本作の脚本の世界を何倍にも広げてくれました」とコメント。一方、舘さんのキャスティングについては、監督のリクエストだったそうで「かっこよくて、でも愛嬌もある、優しい『父親像』を舘さんに託しました。舘さんには撮影時本当にたくさんのことを教えていただき、僕の監督人生の大きな財産の一つとなりました」とふり返っている。出演キャストコメント■綾野剛渾身の作品が生まれました。現場では今までに感じた事の無い鼓動の連続で、毎日が走馬灯のようでした。果てしなく目を背けたくなるような残酷さと、その体温を永遠と抱きしめ続けたくなるような心地よさ。これが"家族"なのかと。母、親父、兄弟、愛した女。過去から現在、人権と時代。そしてこれからの未来を生き抜く子供たち。私達、藤井組は、その全てをひとつの映画に込めました。幾度もの難関にも映画は私達を見放さず、見つめ続け、救ってくれた。映画は私達にとって最後の"家族"です。スタッフ、キャスト、家族のみんなで乗り越え導き出した愛の結晶。それが「ヤクザと家族 The Family」です。どうか、どうか。家族を大切に。■舘ひろし「ヤクザ」という題材で家族の愛を描いた作品(脚本)に、大変興味を持ちました。藤井監督は感情表現を繊細に演出し、俳優スタッフが一つとなり、丁寧に作品を作り上げていきます。その姿勢に感銘を受けました。綾野剛さんは、訴えかける目力が素晴らしい。いつも作品のこと、役柄を深く考えており、役の中をリアルに生きている、そんな俳優さんだと思います。とても刺激をもらいました。「ヤクザと家族 The Family」どうぞ、ご期待ください。『ヤクザと家族 The Family』は2021年公開予定。(cinemacafe.net)
2020年05月27日