初の3時間スペシャルで放送されることが決定している今年の「渡る世間は鬼ばかり」。この度、本作に演歌歌手の天童よしみが出演することが決定。角野卓造扮する小島勇らが結成している「おやじバンド」のメンバー・川上哲也の妻・華江役を演じる。連続シリーズが終了した後、単発番組として回を重ねてきた「渡る世間は鬼ばかり」。今作では、えなりかずき演じる眞に待望の第1子が誕生。しかし、子育てが原因で妻・貴子(清水由紀)が家出、“イクメン”に挑戦する眞に幸楽の面々が巻き込まれるなど、“子育て”を巡る騒動が描かれるほか、五月(泉ピン子)たち姉妹は父が遺した店の利益配当金である一人100万円の使い道を思案するなど今回も話題満載となっている。そんな中、今回新たに昨年放送のスペシャルで、長年親しまれてきた番組のテーマソング(作曲:羽田健太郎)に歌詞をつけた曲を唄い、新しい「渡鬼」の魅力をファンに披露した天童さんが、今作では川上哲也の妻・華江役としてドラマに参加。哲也を演じていた井之上隆志さんが今年3月に逝去したことにより、ドラマ上もやむなく「哲也が病死」という設定となり、華江が亡き夫の生前のお礼に皆の前に現れるというストーリーが展開していく。夫の代わりとはいかないが、「自分も昔、歌でプロを目指していたこともあるので、テストの上でバンドに参加させてもらえれば一番の供養になる」と勇たちに頭を下げる華江。そういうことならと、バンド仲間の典介(佐藤B作)、源太(山本コウタロー)、誠(村田雄浩)らは喜んで華江をバンド練習に招き…。いままで観ていた作品に参加することは「すごく不思議な感じ」と話す天童さんは、「ピン子さんや角野さんはドラマ(の登場人物)でなく、私にとっては本当に実在する家族なんです。その方々がいまここにいらして、その中に入っていくというのはものすごく緊張しました。歩き方もギクシャクと変になってしまいました」と撮影をふり返り、以前から親交のある泉さんからは、「女優として出てよ。いつものように堂々と」と言われたそうで、「益々プレッシャーがかかってしまいました」と明かす。また「母もいつもは何も言わないのに、今日の出演直前には電話で『本当に大丈夫?』なんてとても心配していました。でもうれしいやら誇らしいやら。バンドの前で唄うシーンも楽しみにしています」とコメントしている。橋田壽賀子ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」3時間スペシャルは9月18日(月・祝)20時~TBSにて放送。天童よしみが唄う番組主題歌CD「人生讃歌 ~渡る世間は鬼ばかり~」は8月16日(水)よりリリース。(cinemacafe.net)
2017年08月16日演歌歌手の天童よしみが29日、東京・渋谷のNHKホールで、『第67回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 12月31日19:15~23:45)のリハーサルに参加し、報道陣の取材に応じた。21回目の出場で「あんたの花道」を披露する天童。女優でフィギュアスケーターの本田望結も参加し、「地上で見せるフィギュアスケート」をイメージした振り付けを入れたダンスでステージを盛り上げる。この日のリハーサルで本田と初対面した天童は、「歌いながらチラッと見たんですが、すごいきれいでした。夢のコラボな感じでうれしいです」とダンスに魅了された様子で、「まるでフィギュアをしている感じ。和と洋が融合した感じでおもしろい」と手ごたえ。そして、「あさって頑張るんで!」と声をかけると、本田から「頑張ります! 私もうれしいです!」と心強い返事をもらったそうで、「安心しました」と話した。また、「初出場したときは大御所の方が控えていて緊張して歌った思い出がある」と初出場を振り返った天童。自身が大御所の立場になった今、「若い人に声をかけて盛り上げたい。自覚を持ってなお一層気を引き締めてやりたい」と意気込んだ。今年の紅白のテーマは「夢を歌おう」。紅組司会を有村架純、白組司会を嵐の相葉雅紀、総合司会は武田真一アナウンサーが務める。出場歌手は紅組23組、白組23組の合計46組。昨年は紅組が4年ぶりに勝利し、通算成績は紅組30勝、白組36勝。
2016年12月29日『悼む人』で、死者の無念に向き合った天童荒太さんが、今度は、生き残った人々の癒えぬ傷に寄り添って描いた小説『ムーンナイト・ダイバー』。「いまの日本社会は短期的な成果にばかり意識を向けていて、悲しみが深すぎて立ち直れない人々を置き去りにしていくような空気がありますよね。そのことへのやるせなさと憤りが、震災から3年を過ぎたころから、むしろ強く湧いてきました。報道や社会があの喪失に関心を向けないのであれば、小説でしかできない形で掬い上げたいと思ったんです」だが、この鎮魂と愛の物語をどう書けば人々に届くのか、答えは容易に出なかった。取材をする中で浮かんだのが、立ち入り禁止の海域で、人目を忍び、近親者が生きるよすがにするための“遺品”を引き揚げるダイバーのイメージ。非合法を承知で危険な任を担う舟作(しゅうさく)に、秘密の会のメンバーである透子が奇妙な依頼をしたことから、物語は動きだす。「行方不明の夫の結婚指輪を探さないで」という透子の真意とは…?その謎を追うページターナー(早く続きを読みたくなるような面白い本)であると同時に、本書にはいくつもの重いテーマが隠れている。「どうしても触れたかったことの一つが、サバイバーズギルトです。愛が深ければ深いほど、生き残った人々が抱える罪悪感や後悔は深くなる。その普遍的な感情を舟作たちがいる小さな世界に込めましたが、期せずして、現代社会が抱える問題のメタファーにもなった気がします」また、何よりも胸を打つのが、舟作がたどり着く愛の真理だ。「経験や苦難を積み重ねていくことによって、文学や映画などにも表現されてこなかった“二人だけの境地”に達することができたら。そのとき、人は舟作のように、愛と呼んでいたもののもっと奥にある世界に踏み入っていけるかもしれないですね」100枚くらいの短編の予定が、筆が止まらなくなり、1冊分に。「いつも最初からぴたりと決まることはないんです。でも今回は特に『形はできているけど、まだ何かある』と、筆を入れるたびに新たな発見があって付け加えていきました。ゲラは都合5回修正。自分史上最速のスピードで書けて(笑)、5年めが来る前に書く約束が果たせた。僕自身、忘れがたい作品になりました」◇『ムーンナイト・ダイバー』震災の爪痕が残るフクシマの海で遺品回収をする舟作の前に一人の女が現れた─。舟作が子どもたちにするおとぎ話さえ愛おしくなる傑作。文藝春秋1500円◇てんどう・あらた作家。1960年、愛媛県生まれ。’96年『家族狩り』で山本周五郎賞ほか受賞歴多数。2009年に直木賞を受賞した『悼む人』は映画化や舞台化もされ、大きな反響を呼んだ。※『anan』2016年2月10日号より。写真・岡本あゆみインタビュー、文・三浦天紗子
2016年02月08日日清食品は18日、「日清のごんぶと×クッキングパパ 荒岩流鶏だしカレーうどん」「日清Spa王×クッキングパパ 荒岩流イカスミブラック」を発売する。○荒岩家の絶品レシピをカップ麺で再現!、"うまいゾ!"「日清のごんぶと」と「日清Spa王」は、生タイプ麺を使用し、本格感のある麺と短時間で調理できる簡便性が特徴のロングセラーブランド。今回、今年5月で30周年を迎えた人気漫画「クッキングパパ」(うえやまとち著、講談社刊・週刊「モーニング」にて連載中)と両ブランドのコラボレーションが実現した。「日清のごんぶと」からは、主人公の荒岩一味(あらいわかずみ)が夏バテ気味の愛娘みゆきのためにスパイスを利かせて作ったぴりっと辛い"鶏だしカレーうどん"を、また「日清Spa王」からは、イタリア旅行時に荒岩が現地のシーフードがおいしいレストランで出会い思わずおかわりした"イカスミのスパゲッティ"を発売。どちらも漫画の中で実際に登場したレシピを再現し、「クッキングパパ」の世界観を楽しめる一品に仕上げたという。「日清のごんぶと×クッキングパパ 荒岩流鶏だしカレーうどん」は、麺はコシとつるみのある、のどごしの良い"生タイプ"のうどんを使用。麺をレンジ調理することで芯まで熱々になり、さらにもっちりとした食感が楽しめるという。つゆは、ピリっとしたカレーのスパイシーさに鶏だしを利かせた、深いうまみが特徴のカレーつゆとした。具材には、蒸し鶏、大ぶりのネギを採用。このレシピは「クッキングパパ79巻(衝撃のカレーうどん)」に掲載されている。内容量204g(麺180g)で、希望小売価格は230円(税別)。「日清Spa王×クッキングパパ 荒岩流イカスミブラック」のソースは、イカスミの真っ黒な色が特徴で、ガーリックオイルをベースに炒めたタマネギやアンチョビーで風味を付けた。具材は、イカ、タマネギ、赤唐辛子となる。このレシピは「クッキングパパ14巻(絶品!!スパゲティブラック)」に掲載されている。内容量187g(麺170g)で、希望小売価格は230円(税別)。
2015年05月15日牧野フライス製作所(マキノ)は4月8日、リブ形状の荒加工時間を65%短縮する形彫り放電加工機向け電源「ES100A」を開発したと発表した。同電源は、主電源と副電源を設け、放電のタイミングを新開発のNC制御装置「Hyper i」で同期することにより、理想的な放電波形を生成し、結果として最大65%の荒加工時間短縮に成功したという。同社では、スマートフォンや補聴器、車載カメラといった磨きが不可能な狭小リブの離型性に効果を発揮すると説明している。また、次世代型となった「Hyper i」はフルHDを採用したワイド21.5型カラーLCDを搭載し、マルチタッチに対応したタッチパネルならびにスクリーンキーボードにて操作が可能(ABC配列/NC配列切り替え可能)。スクリーンはメインがプログラム/段取り/運転の3画面、補助が準備/記録/保守/オプションの4画面が用意されているほか、プログラム記憶容量(NCプログラム専用域)は10GB(1回の加工の最大プログラムサイズは40MB)、登録プログラム個数9999個となっている。さらに、今回の電源の開発に伴い、同社の形彫り放電加工機「EDAFシリーズ」ならびに「EDNCシリーズ」の外観も一新されたという。なお、同電源を搭載した加工機について同社は2015年4月15日より営業の開始、ならびに同9月からの出荷開始を予定している。また、販売価格は全機種において従来価格を据え置くとしている。
2015年04月09日映画『悼む人』が2月14日(土)に公開され、主演の高良健吾をはじめ、石田ゆり子、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ、堤幸彦監督が舞台挨拶に登壇。高良さんにサプライズで共演陣ひとりひとりからバレンタインのチョコレートがプレゼントされた。天童荒太の直木賞受賞小説を同じく堤監督による舞台化に続いて映画化。不慮の死を遂げた人々を“悼む”という行為を続けて全国を巡る青年・静人、彼の存在を通じて命に向き合っていく周囲の人々や彼の家族の姿を描く。高良さんは、ついに公開を迎え「この日が来て本当に本当に嬉しいです。(キャリア)10年目の主演1本目の作品で、力も入っていたし『どうすればいいのか?』と考える毎日で、やっている最中はつらかったですが、ふり返ってみると幸せな時間を過ごさせていただいたと実感しています」と感無量の面持ち。各地を巡った公開前のプロモーションで、観客から様々な感想を受け取ったが「観ていて安心できる映画ではないかもしれないけど、温かい映画だと思います。時間が育ててくれる映画なのではないかと、みなさんの感想を聞いて思いました」と語る。石田さんも「生みの親が天童荒太さんで、育ての親が堤監督だとしたら、私は乳母くらいの気持ち。それくらい、出られて幸せでした」と本作への思い入れの強さを口にする。その石田さんを追い詰めていく亡き夫の役を演じた井浦さんは「監督から『思い切りやっちゃって!』と言われて、それに応えようとしていました。あるシーンを終えて、ゆり子さんが『難しいな…』とつぶやいてて、その姿に心打たれまして、愛情を持って追い込んでいこうと腹を括りました」と“ドS”な自身の演技をふり返る。石田さんは、特に井浦さんとの雨の中のシーンを述懐。「新さんは現場で全く動じることがなくて、雨のシーンでも『僕はこういうシチュエーションは楽しめるからストーブにもあたらない』と仰ってたんですが、ものすごく寒い日で、実際はすごくあたってて…(笑)。ストーブがあってよかったですよね」と現場の様子を暴露しつつ、厳しい環境の中での撮影をしみじみと思い出していた。貫地谷さんは出産シーンがあり、母親役の大竹さんの存在が大きな心の拠り所になったようだが「生むシーンで、しのぶさんが『こうなんだ』と教えてくださったんですが、助産師さんに『ちょっと違います』と言われて…(笑)。経験者ですよね?」と笑いながら明かす。大竹さんは「『いまは違います』『それは昔ですね』と言われました…」と苦笑していた。椎名さんは、以外にも初共演となった大竹さんとのシーンについて「あの大竹しのぶさんですからね。普段緊張しない自分が緊張して胃が痛くなって、撮影を中断していただいて病院に行きました」と大竹さんのせいで胃痛を起こしたと主張!しかし「本当の原因は前日に食べた焼いたカキだと思います(苦笑)」と告白し、会場は笑いに包まれた。その大竹さんは、がんを患う静人の母親を演じたが「死んでいく役ですが、生きることに感謝できた不思議な1か月でした」と嬉しそうに撮影の日々を振り返っていた。そして、舞台挨拶の最後にはサプライズで、椎名さん、井浦さん、貫地谷さん、大竹さんが順番に高良さんにチョコレートをプレゼント。最後に石田さんが、桜の花びらの形のチョコレートを渡すと、高良さんはガブリと噛り付く!「サプライズっていいですね!嬉しいです。どうしていいか分からないけど、跳ねるくらい嬉しいです」と喜びをかみしめていた。『悼む人』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:悼む人 2015年2月14日より全国にて公開(C) 2015「悼む人」製作委員会/天童荒太
2015年02月14日まるで絵本の「100万回生きたねこ」である。死んでは生まれ変わり、違う人生を歩む猫。作品ごとに全く違う人物の人生を生きる役者の仕事は、それと似ているかもしれない。演じている役柄が死を迎えることは何も珍しいことではない。それにしても、高良健吾が10年のキャリアの中で、役柄を通じて向き合った「死」の数は、同世代の俳優と比べても群を抜いている。特にキャリア前半、死の影を感じさせない作品の方が少ないくらいだ。「殺されたやつもいるし、自分で死を選んだやつ、寿命の場合もあれば、事故で死ぬこともありました。ひとつとして、同じ死はなかったですね」。ひとりひとりが違う人生を生き、違う死を迎える。生真面目であるがゆえに、演技とは言え、死と向き合うたびに心をすり減らした。「なんでこんなに考えなきゃいけないんだろう?という思いはありました。役のおかげで成長できること、気づくことはたくさんあったけれど、同時に役のせいで人を殺す時の気持ちや、自ら死を選ぶ気持ちについて考えなくちゃいけなくて…。周りからは、そういう役を羨ましがられることも多かったけれど、それがすごくイヤで『じゃあ、やってくれよ!』と思うこともありました」。そんな彼が、俳優生活10年目に運命的な出会いを果たしたのが、天童荒太の直木賞受賞小説を原作とした映画『悼む人』である。巡礼のように全国を歩き、各地で死者を悼み、彼らが生前、誰から愛され、誰を愛し、どんなことをして人から感謝されたかを胸にとどめようとする青年・静人。映画の完成報告会見の席で高良さんは「いままでやってきたことは全て、この役のために必要なことだったのかと思えた」とまで語った。否応なしに生と死を見つめた10年、そして『悼む人』が教えてくれたこと――NHK大河ドラマ「花燃ゆ」への出演でも注目を浴びる27歳がその胸の内を明かしてくれた。「命を差別しないこと」――。全国津々浦々を回り、不慮の死を遂げた人々を記憶にとどめようとする静人の「悼む」という行為を高良さんは、そう分析する。そして、静人のそうした死の捉え方は、高良さん自身の死の見つめ方にも大きな変化をもたらした。「例えば殺人事件が報じられると、ほとんどの人の目が加害者の方に行ってしまう。『(犯人は)こんな奴だったのか!』『そういうことしそうな雰囲気があったよね?』といった具合に。でも、静人は亡くなった命に向き合う。そこに対しては共感というよりも、すごいなと思いましたし、僕自身も、変わりました。ニュースを見ていても被害者の方を見るようになりました。みんなが知らない被害者がどうなったのか?と考えちゃいます。それはこの作品以前はなかったことだし、その視点で見ていると、ニュースというのはほとんど加害者中心なんだと感じさせられます」。高良さんのこうした言葉からも、静人の存在、生き方が持つ強いメッセージが感じられるが、演じる上で高良さんが選んだのは、メッセージを「伝える」というのとは正反対ともいえるアプローチ。ひとつ確かな拠り所となったのが、大竹しのぶが演じる母が静人について尋ねる記者に言う「あなたの目に静人はどう映りましたか?」というセリフだった。「静人という人間を『分かってもらおう』という気持ちでやると、気持ちが外に向いてしまう気がしたんです。静人の“悼む”という行為は映画の中で分かっていくもの。僕が必要以上に“客観性”をもって演じると、映画の方向を間違えてしまうと思い、“演じる”ということよりもそこ(=現場)での“居方”を気にしていました。母の『あなたにどう映りましたか?』という言葉を聞いて、僕が思う静人を演じるべきだと思いました」。引いた目で客観的に観客に「何を伝えたいか?」と考えて演じるのではなく、あくまで静人として現場に立ち、主観的に生き、その姿をそのまま観客に委ねた。「例えば、自分がこの映画の主演ということを考えると“伝える”ということがすごく大切になってくると思うんです。でもそれが『静人という人間を伝える』ということになるとやはり違うと思う。そこで(静人になりきって)主観で演じれば、迷いながらも自分(=静人)が正しいと思うことをやることになる。そうやって静人の気持ちを大切にすれば、見る人が何かを感じてくれる、誰かに伝わると信じていました。それは難しいことだったけど、振り返ったときに、確実に(静人が見ている)この景色を僕も通ったし、(静人が歩んだ)この道を僕も歩んだ。この人を僕は“通り過ぎた”という感覚がありました。静人の行為に対して、おそらく批判もあるだろうし、それは彼自身も分かってて、迷いも自分の中に持ってる。そうした“見えないもの”が伝わると信じてやっていました」。本作が特別な作品となったことは事実だが、それはこれまで幾多の「死」を積み重ねてきたからこそ。例えば『千年の愉楽』の現場ではちょうど25歳の誕生日に死ぬシーンの撮影が行われ「25年前のこの日に生まれて、でもこうやって役で死んでる」と不思議な感慨に襲われたという。毎回、死生観を揺さぶられる。「どんなにどうしようもない奴の役だったとしても、演じていて死が近づいてくると哀しくなります」とも。いまさらながら、生半可な気持ちでできることではない。「でも、それを“仕事”と思うと出来るんです」――。そう語る声は心なしか少し、楽しげである。「仕事だからやらないと…」という思考は一見、ネガティブに聞こえるが、もちろん、そうではない。「仕事だという感覚はすごく大切だと思います。趣味じゃないんだと。自分のやりたいことだけをやるというのも大切なことかもしれませんが、実はそれ(=やりたいこと)は、与えられた仕事の中でできることなんだなと最近、思うようになりました。仕事と考えることで、プロにならなくてはいけないと感じてて…だから最近、楽しいのかな?」さらに、10年の中での仕事そのものへの向き合い方の変化についてもこう言及する。「やれるかどうか分からないけど、現場でやってみようという、どこか“勢い”だけで行っている瞬間があったし、そうやってできてもいたんですが、それは決して確かなものじゃないんです。自分が目指しているのは『おれが呼ぶよ』という感じ。仕事である以上、やらなきゃいけないし、呼ばなきゃいけない。これまでも奇跡を『待つ』ということはありました。気持ちを作った上で。でもいまは、気持ちを作った上で奇跡を『呼ぶ』という感覚なんです」。求められる役柄に関しても、ここ数年で、死と隣り合わせのものばかりでなく、明るさや希望に満ちた人物を演じる機会も増えてきた。それを素直に「嬉しい(笑)」と感じている。「いろんな自分に逢いたいって思います。いろんな役をやりたいし、すべきだなと。さきほどの『仕事』の話じゃないですが、以前は『これは僕じゃない』と思っていた仕事もあったんです。いまは『この1行のセリフを言いたい』『このシーンで自分は何をするんだろう?』という気持ちで仕事をしてるんです。『潔く柔く』もそうだし『平成猿蟹合戦図』もそうでした。明るい役が増えてきたのは純粋に嬉しいです。やはり、ネガティブな役よりは気持ちは上がります(笑)」。「死」と向き合いながら歩み続け、そこから「生」を見出し、それでもやはり「死」が常に「生」と隣り合わせにあるということも常に忘れない。「『いつか死ぬんだ』という感覚は分かります。それは、自分が死ぬ役をたくさんやったからこそ感じるのかもしれない。『若くても死ぬ』『事故で死ぬことがある』と。いま、そういう気持ちで例えば高倉健さんの作品を拝見すると、高倉さんは映画の中で当時の年齢のまま生きていて、僕らはそれを見て感動してる。すごいことだな、そういう仕事なんだなと感じます。僕が18歳の時に撮った『M』を見たら、18歳の僕がそこにいるんです。死なずに。何十年後に見られても、18歳の僕がそこに生きている。それは相当なご褒美だなと思います。『(仕事に対して)真面目だね』と言われますが、そりゃそうなりますよ!」。そしてもうひとつ、高良さんが役者という仕事の“楽しさ”について語ったのが、母親役の大竹さんとの共演に話が及んだ時だった。「大竹さんの素晴らしさを僕は言葉にして表現することが出来ない。でも、それでいいのかなと思ってます(笑)。僕が大竹さんを前にして感じたことは、あの時、目の前にいたからこそ感じられたことであり、それはすごくラッキーなことなんだなと思うんです。不思議なんです。そこに連れて行ってくれるというか、演じていて『あぁ、これはいま、大竹さんが連れて行ってくれているんだな』と感じる瞬間がある。同じように例えば大河ドラマ(『花燃ゆ』)でも、伊勢谷(友介)さんが演じている松陰先生を前にして『いま、松陰先生の言葉を受けている』と感じることがあるんです。そこで僕が、感じるままにガーッと動いたら、それまで作ってきた役が違ってきちゃうかもしれないから(誘惑に駆られても)できないんですけど…。それはまた、僕の勝手な自己満足かもしれないけれど、でもそういう見えないものがスクリーンに映るとやっぱり信じてるんです」。現在は「花燃ゆ」の撮影の毎日だ。高良さんが演じる高杉晋作もまた、革命児として生きつつも、新たな時代の幕開けを前にして斃れることを運命づけられている。ここでその詳細は記さないが、高良さんは、彼の歩んだ軌跡に触れつつ、これまでとはまた違うその死を「現場で感じようと思ってます」と静かに微笑んだ。死んでは生まれ変わり、また生きる。高良健吾は何度でも甦り、永遠に銀幕の中に生き続ける。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:悼む人 2015年2月14日より全国にて公開(C) 2015「悼む人」製作委員会/天童荒太
2015年02月13日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』が2月14日(土)より公開される。天童氏が7年の歳月を費やして書き上げたという原作小説は、生と死、愛と憎しみ、罪と許しをテーマに重厚な人間ドラマが展開されるが、この壮大な物語を映像化するにあたり、キャストとスタッフはどのような思いで作品に取り組んだのか? コメントが到着した。その他の写真映画は、事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死を見つめる4人のドラマが描かれる。堤幸彦監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。主人公・坂築静人(さかつきしずと)を演じた高良は「身近に死がある作品を多くやってきたので、すごく死生観を考えてきた。10代後半からそういったことを思わなきゃいけなかったし感じなきゃいけなかったので、今回の死を悼む役柄、その準備は出来ていたと思う。作品を観て“誰に愛され、誰を愛していたか”を覚えていてもらえるのは、かけがえのないことだと感じた」と話し、“他人を悼む”という主人公の行為について「共感されなくても、批判もされるだろうけど、否定はされたくない。自分だけじゃなく、大竹さん、桔平さんのシーンなど、どのシーンも見ごたえがある。答えのない旅を全員で精いっぱいやりました。観ればきっと心が動く作品」と語る。また、静人と出会い、彼の旅に同行する女性、奈義倖世を演じた石田は「どの役か、ということより、この作品に参加したかった。今までやってきたこと全部捨てて、引退してもいいつもりで、崖っぷちでした。静人を高良さんが演じたことで、『この人なら救ってくれるかもしれない』と思える。自分の心の奥底に眠る何かを掘り返す作品。ぜひ感想を聞きたい」という。原作者の天童氏は「キャスト全員の方の、命を、全存在を賭けるかのような演技は、演ずることを超えている。役を丁寧に生きるという事に非常に敬意を覚え、画面からひしひしと伝わってくる」と絶賛。堤監督は「いままでの自分のやり方を一回封じて臨んだ。(スタッフ全員が)この作品に対する想いが強く、こういう形でまとまりいろいろな力がひとつにまとまることができた。いい経験が出来たし、結果に表れている。“死”という捉えることのできない不条理なものに対して、ひとつの理解の仕方がそこにあり、決して難しいことでは無い。人々に観て頂けるよう、強く訴える作りになった。静人と一緒に、日本の風景の中を旅して頂きたい」と語っている。『悼む人』2月14日(土)全国ロードショー
2015年02月13日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』のキャストと監督による初日舞台あいさつが、2月14日(土)に丸の内TOEI、新宿バルト9で開催される。その他の写真本作は、天童が7年を費やして書き上げ、2008年の直木賞に輝いた小説を、原作に惚れ込み舞台化も実現させた堤幸彦監督が映画化したもの。事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死、愛と憎しみ、罪と許しをテーマにしたドラマが描かれる。堤監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。丸の内TOEIと新宿バルト9で行われる初日舞台あいさつには、高良、石田、井浦(※新宿バルト9のみ登壇)、貫地谷、椎名、大竹(※丸の内TOEIのみ登壇)、堤監督が登壇する。チケットは、2月7日(土)午前10時より一般発売がスタートする。なお本イベントは15歳以上の観客が参加できる。『悼む人』初日舞台あいさつ2月14日(土)会場:丸の内TOEI9:30の回上映後/舞台あいさつ会場:新宿バルト912:00の回上映後/舞台あいさつ登壇者(予定):高良健吾、石田ゆり子、井浦新(※新宿バルト9のみ登壇)、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ(※丸の内TOEIのみ登壇)、堤幸彦監督料金:大人 2000円、大学・高校生 1700円、中学生(15歳以上)1200円、シニア 1300円、障がい者手帳お持ちの方(付き添い1名様まで同額)1200円チケット発売:2月7日(土)10:00AMより
2015年02月06日第140回直木賞を受賞した天童荒太のベストセラー小説を映画化した『悼む人』の完成披露試写会が1月26日(月)、都内で行われ、天童氏をはじめ、主演の高良健吾、共演する石田ゆり子、貫地谷しほり、大竹しのぶ、堤幸彦監督が出席した。俳優生活10年目という節目を迎える高良さんは、縁もゆかりもない死者を悼む旅を続ける主人公・坂築静人を演じ「タイトルから身構えてしまう人もいると思いますが、僕らは生や死、愛を押し付けがましくない形で描いたつもり。見終わってすぐに答えが出なくてもいいし、時間が育ててくれる作品」と熱っぽくアピールした。夫殺しの過去を背負う女性を演じた石田さんは原作に惚れ込み、「(出演を)立候補した」そうで、「チャレンジの多い役柄だったが、いまは無鉄砲だった自分を褒めたい。参加できて本当に幸せ」と感無量の面持ちだった。一方、高良さん演じる主人公・静人の妹を演じた貫地谷さんは「高良さんより年上なのに、妹役をやりました」と少々恐縮?堤監督とは天童氏の同名小説を映画化した『包帯クラブ』、映画初主演で高く評価された『くちづけ』などでタッグを組んでおり、「いままで、こんなに堤監督のパワーと気合いを感じたことはない」とふり返ったが、これには堤監督も「ちょっと…それは語弊がある(苦笑)」とタジタジだった。また、静人の母親役の大竹さんは「震災などで、いまだに誰かを悼むことさえできない人もたくさんいるはず。私自身は悼むということを、これまであまり考えてこなかったが、この映画をきっかけに誰かを思ってもらえれば、こんな嬉しいことはありません」と真摯に語っていた。『悼む人』は2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月26日俳優の高良健吾が1月26日(月)、主演作『悼む人』の完成報告会見に共演する石田ゆり子とともに出席。クライマックスで2人が披露するラブシーンについて「パッションです」と語ると、石田さんは「私が言ったコメント、取られた(笑)」と苦情(!?)を入れた。第140回直木賞を受賞した天童荒太のベストセラー小説を映画化。日本各地を旅し、名も知らぬ死者に追悼の祈りを捧げる青年・静人(高良さん)の放浪と、彼を取り巻く人々のドラマを通して、生や死、罪と赦しを問いかける。「“悼む”という行為は、生きているからこそできること」と高良さん。俳優デビュー10周年を迎え、「正解が分からぬまま、現場にしがみついた。僕にとっては特別な作品」と誇らしげに胸を張った。一方、石田さんはかつて夫を殺してしまい、主人公の旅路に寄り添う女性を演じ、「とても重く難しい役柄なので、自分を捨てて集中することでしか演じられなかった。高良さんと同じで、私にとっても宝物のような映画」。共演した感想を聞かれると「消えそうな儚さがある、まるで少女のような方」(高良さん)、「本当に清らかで、キラキラした空気が出ている」(石田さん)と話していた。都内で行われた会見には高良さんと石田さんに加えて、共演する貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ、堤幸彦監督が出席し、「熱意のこもった現場」(貫地谷さん)、「初めての堤組はいい緊張感に包まれながら、自由にいられた」(大竹さん)。本作が2月14日(土)のバレンタインデーに公開されるため、椎名さんは「ぜひチョコレートに映画のチケットを添えて、大切な人と観てほしい」とアピールしていた。「かれこれ40本近く映画を作ってきたが、初心に帰ったデビュー作のような存在。すでに完成はしたが、深い内容でもっともっと追究できる。もちろん、皆さんの演技も素晴らしかった」と語るのは、かつて本作の舞台版でも演出を手がけた堤監督。会見では平和への願いを込めて、キャスト陣が折鶴に挑戦していた。『悼む人』は2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月26日天童荒太の直木賞受賞作を高良健吾、石田ゆり子の共演で映画化する『悼む人』のキャストと監督による完成披露舞台あいさつが、1月26日(月)に丸の内TOEIで開催される。当日は、原作者の天童荒太も登壇する。その他の写真本作は、天童が7年を費やして書き上げ2008年の直木賞に輝いた小説を、原作に惚れ込み舞台化も実現させた堤幸彦監督が映画化。事故や事件で亡くなった縁もゆかりもない人たちを悼みながら旅をする青年を中心に、生と死を見つめる4人のドラマを描き出す。堤監督が直々に指名した高良と、原作に惚れ込んで名乗りを上げた石田が主演を務め、井浦新、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶらが出演する。完成披露舞台あいさつは、丸の内TOEIで行われ、高良、石田、貫地谷、大竹、天童、堤監督が登壇する。チケットは1月17日(土)午前10時より一般発売が開始される。なお本イベントは15歳以上の観客が参加できる。『悼む人』完成披露舞台あいさつ1月26日(月)会場:丸の内TOEI(東京都)開場18:00/開映18:30登壇者(予定):高良健吾、石田ゆり子、貫地谷しほり、大竹しのぶ、天童荒太、堤幸彦監督料金:大人 2000円、大学・高校生 1700円 ※当日要学生証、中学生 1200円 ※15歳以上 当日要学生証、シニア 1300円 ※60歳以上、障がい者手帳お持ちの方 1200円 ※当日要障がい者手帳チケット発売:1月17日(土)10:00AMより
2015年01月15日2012年に向井理・主演で舞台化された天童荒太の直木賞受賞作を、今度は高良健吾を主演に迎え映画化する『悼む人』。このほど、本作から2種類の予告編が到着した。地に跪き、右手を頭上に挙げて空中に漂う何かを捕らえるように自分の胸へ運ぶ。左手は地面すれすれに下ろして大地の息吹をすくうかのように胸へ運び、右手の上に重ねる。そのまま、目を閉じて、何かを唱えるように唇を動かす青年。週刊誌記者・蒔野抗太郎が出逢った坂築静人(高良健吾)は、そうして死者を“悼む”ために全国を放浪している男だった。だが、人の善意を信じられぬ、猜疑心の塊のような蒔野は、静人の不可解な行動(=悼み)に疑念を持ち、彼の身辺を調べ始める。一方、家庭内暴力を受けた女性たちをかくまい「仏様の生まれ変わり」とまで言われていた夫・甲水朔也を殺害し、4年の刑期を終えた奈義倖世(石田ゆり子)。身寄りもなく、行く宛もない彼女は、二度と足を踏み入れぬつもりだった東北の町を訪ね、その殺害現場で朔也を“悼む”静人と出会い…。「トリック」や「SPEC」シリーズなどヒット作を世に送り出してきた、堤幸彦監督がメガホンを握る本作。主演の高良さんを始め、ヒロインには石田ゆり子、ほかにも椎名桔平、貫地谷しほり、井浦新、大竹しのぶといった堤組の豪華な常連たちも出演している。このほど完成した2種類の予告編映像はどちらも、高良さん演じる“悼む人”静人に、石田さん演じる倖世が出会うシーンから始まり、椎名さん、井浦さん、貫地谷さん、大竹さんなどそれぞれの登場人物たちの捻じれて歪んだ過去が映し出される。後半になると2種類の映像でそれぞれに違いが。1本は高良さんの情感にあふれたセリフが、もう一本では「<悼む>=愛を覚えておくこと」「あなたは思い出す。誰に愛され、誰を愛していたか。」という胸が苦しくなるような本作のキャッチコピーが一気に押し寄せるという仕上がりとなっている。映画『悼む人』は2015年2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月22日天童荒太の直木賞受賞のベストセラーを映画化した『悼む人』の完成報告会見が12月1日(月)に開催され、原作者の天童さんに堤幸彦監督、主演の高良健吾、石田ゆり子、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶが出席した。堤監督の演出で、向井理を主演に舞台化もされた本作。日本各地を旅し、名も知らぬ死者に追悼の祈りを捧げる青年・静人の姿を描く。高良さんにとってはデビュー10年目の節目の年に撮影された本作。完成した映画、そして静人という役に対し強い思いを持っているようで「10代の後半から20代の半ばまで、人を殺したり、自ら死を選ぶような役ばかりで、楽しくない毎日でした(苦笑)。仕事の“おかげ”なのか“せい”なのか、(死や命について)考えてきたようなところがあり、この役に出会って、これまでずっとこの役の準備をしてきたのかな?と思えました。いままでやって来たこと全部、この役のために必要なことだったと思えた役でした」と語る。石田さんは以前、天童さん原作のドラマ「永遠の仔」に出演しているが、本作に関して「原作を読んで、映像化されるならぜひ参加したいと自分から立候補した」という。「それなのに『本当にできるのか?』と思うような日々でしたが(笑)、集中して演じるしかないという思いでした」と語る。高良さんとの撮影の日々の中で「静人にずっとくっついて演じていて、(自身が演じた)倖世の気持ちが分かりました」と微笑んだ。椎名さんも「永遠の仔」に出演しており、同じころには映画『溺れる魚』で堤監督とも仕事をしているが、当時、堤監督との会話で「ホテルの部屋で飲みながら『いつか、世に問う作品を作ろう』と話したんですが、それがこの作品だという実感があります」とうなずく。貫地谷さんもこれまでたびたび堤作品に出演し、今回同様に堤監督がメガホンを握り、天童さんが原作の『包帯クラブ』にも出演している。大竹さんと親子役を演じる機会も以前あったということで「初日から家族のような空気で幸せでした」とニッコリ。完成した映画について「関わった人たちの熱量を感じました。参加できて幸せです」と語った。大竹さんは、かつてバラエティ番組で一度だけ仕事をした経験のある堤監督との映画での仕事に感慨深げ。原作も以前から読んでいたそうで、オファーが来て「ぜひ!」と即決したという。高良さん演じる静人の末期がんの母親を演じたが「高良くんの撮影のシーンを初日に見せてもらい、悼む姿が美しくて『静人、好きに生きなさい』と思いました」と述懐。撮影終盤で2日半だけ実際に高良さんと一緒のシーンがあったが「スタジオの陰で、実際に『悼む姿をやって』とお願いしてやってもらったんですが、この子が生まれてきてよかったと思いました。自分だけは何があってもこの子を愛している、この子の味方だという思いを強くしました」と強い思いを語った。原作者の天童さんは、多くの映像化オファーの中で「唯一、撮影をする当人(=監督)が企画書を出してくれたのが堤さんだった」と明かし、完成した映画も絶賛。堤監督は「これまでのキャリアを横において、真摯に向き合った作品。この原作だけはどうしても作品にしたかった」と力強く語り、本作への特別な思いをうかがわせた。『悼む人』は2015年2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月01日山形県天童温泉旅館組合と、天童温泉のおかみたちの団体「お駒会(おこまかい)は10月25日、主催している「第24回くちびる美人コンテスト」の審査会を天童温泉「天童ホテル」(山形県天童市)で開催。今年のベストリップ賞ほか各賞が決定した。同コンテストは山形県の特産の「紅花」が口紅として使われていたことにちなみ、天童温泉のキャンペーンとして1989年から行われている。24回目を迎える今年は、6月1日から9月30日まで、同温泉旅館組合に加盟する旅館、ホテルの宿泊客を対象に募集され、2,739件の「リップマーク」の応募があった。「リップマーク」は、天童温泉のおかみたちの団体「お駒会(おこまかい)」が審査。「ベストリップ賞」(賞金10万円)には山形県東根市の大江千賀子さん(50歳)、「セクシーリップ賞」(賞金5万円)には天童市の会社員、伊沢裕子さん(50歳)が選ばれた。また、男性部門の「ダンディ賞」(賞金3万円)は、山形県寒河江市の学生の斎藤諒太さん(22歳)、子ども部門の「チャイルドリップ賞」は宮城県栗原市の幼稚園児の尾形妃織ちゃん(5歳)が受賞している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月31日俳優・向井理の主演舞台『悼む人』が東京・パルコ劇場で10月19日(金)に開幕する。天童荒太が7年の歳月を費やして書いた同名小説を堤幸彦の演出で舞台化するもの。全国を放浪し、死者を悼む旅を続ける主人公・坂築静人を向井が務める。開幕前日の18日、堤と向井、共演の小西真奈美、手塚とおる、真野恵里菜、伊藤蘭が会見に応じた。『悼む人』チケット情報向井は「難しい役ですね。まだ迷っているところもありますし。確立されているキャラクターではないので、迷いを抱えたまま答えを見つけずにやっていければいいかなと思ってます」と現在の心境を語った。また、役づくりについては「原作を読んでもピンと来なかった。結局この人は何だったんだろうという人を演じるのは難しいなと思いますね。ただ、北海道から福岡まで本当に旅をしていけるので、その中で変わっていけたら面白いかなと思います」と抱負を述べた。今回の舞台は、静人と、かつて夫を殺した罪で服役し静人と行動を共にする倖世(小西)、旅先で静人と出会った週刊誌の記者・蒔野(手塚)、そして静人の母(伊藤)と妹(真野)の5人の姿を通して描かれる。それぞれの登場人物によるモノローグと印象的なイメージ写真を使った演出で、原作の世界観をスタイリッシュにみせる。8年ぶりの舞台となる小西は「今は自分のことで精一杯です。日々、いっぱいいっぱいです」とコメント。真野は「子供を身ごもる役なので毎日悩んでいますが、この舞台が終わるころには顔つきが変わったねと言われるようになりたい」と意気込みを見せた。伊藤は「楽しくやらせていただいてます。向井さんは情熱的でピュアな方なので今回の役にぴったり」と褒めると、隣で向井が恐縮する一幕もあった。公演は東京を皮切りに、大阪、名古屋、札幌、福岡、神奈川ほか全国11か所を巡演する。なお、チケットぴあでは東京公演の当日券予約を電話で受付ける。詳細はHPで告知。また大阪と神奈川公演のインターネット先行抽選・プレリザーブを大阪は10月19日(金) まで、神奈川は10月25日(木)まで受付中。
2012年10月18日死者を“悼む”ために全国を放浪する青年の姿を、彼を巡る人々の視点から描いた天童荒太の小説『悼む人』。本作が『20世紀少年』や『TRICK』シリーズなどで知られる演出家、堤幸彦の手により舞台化される。主人公の静人(悼む人)を演じるのは、向井理。昨年の舞台『ザ・シェイプ・オブ・シングス~モノノカタチ~』で鮮烈な印象を残した向井が、静人役にどう向き合おうとしているのか。現在の胸の内を訊いた。『悼む人』チケット情報静人の印象として向井は、「(原作を)全部読むとよく分からない人」と明かす。「人によって、全然違う静人の側面が描かれているんですよね。ある人にとっては腹の立つ人かもしれない。またある人にとってはありがたい人なのかもしれない。そのぶん読み終わったあとに、“結局何者なんだろうな?”って。でも逆にあまり絞らせないようにしているのかなとも思いますし、今回演じる上では大事にしたいところ。だから本当に目立たない人になると思います。ただそういった中でも人を変えていく説得力をつけないといけないので、バランスとしてはすごく難しいですね」。今回の舞台化にあたっては、静人のほか、4人の人物に絞って物語が展開していく。それが静人の母、妹、静人の行動に興味を抱く雑誌記者、夫殺しで服役後に静人と行動を共にすることになる女の4人。立場や静人との関係性はまったく異なるが、だからこそ向井の言う“側面”の見え方も違うものになっていく。向井はその点を掘り下げたいと話す。「つまりはその人の主観であり、固定観念というものが悼む人の存在を変えていると思うんです。悼む人を見て、その人はどう思うのか。それが、観に来た人にも伝わればいいなと思います」。生で演じる魅力については「お客さんの反応がすぐ返ってくる、一番キャッチボールしやすいのが舞台」と語る向井。と同時に、生だからこその難しさも感じている。「やっぱり舞台って、一度空気が流れ始めると、最後までその空気を持続させないといけないんですよね。やっぱりちゃんと空気が繋がっていると、自分も無理をしていない。そうじゃないと時が止まるというか、観ている人も違和感を持つと思いますから。そう考えると、舞台ってすごく怖い。それでも目の前に観る人がいるというのは、すごい瞬間。だから自分が舞台を観に行くのも好きですし、やるのも好きなんです」。静人という役を通し、今度の向井はどんな瞬間を観る者に与えてくれるのだろうか。出演は向井のほか、小西真奈美、手塚とおる、真野恵里菜、伊藤蘭。公演は10月19日(金)から28日(日)まで東京・パルコ劇場にて上演。その後、大阪、名古屋、北海道含む全国11か所を巡演する。チケットは9月8日(土)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは東京公演のインターネット先行・いち早プレリザーブを8月9日(木)11時から13日(月)11時まで、インターネット先行・プレリザーブを8月14日(火)11時から20日(月)11時まで受付ける。また「演劇男子。」(7月17日ぴあ発行)にて読者先行実施。取材・文:野上瑠美子
2012年07月13日日本酒類販売は、本格芋焼酎の蔵元8社との共同企画により、「荒濾過焼酎」8商品を、8月23日より全国発売する。同企画に参加した蔵元8社「大口酒造」「小正醸造」「さつま無双」「田崎酒造」「種子島酒造」「日當山醸造」「吹上酒造」「山元酒造」は、それぞれ本格芋焼酎を代表する銘柄を製造していることで知られる。「荒濾過」は、このメーカー8社の協力のもと、酒販店・飲食店などを通じ、一般の消費者に、より幅広い本格焼酎の世界を楽しんでもらうために企画された。「荒濾過」は、本格焼酎の個性・各蔵元の個性そのままを味わってもらうため、濾過を最小限に抑えた商品。濾過技術が確立されていなかった時代は、多くの焼酎が、いわゆる“荒濾過”の状態で市販されており、その香味は洗練こそされてはいないものの、味わい深く、どこか素朴さの漂うものだったという。「荒濾過」ではそんな、昔懐かしい焼酎の味わいを再現した。うまみ成分がぎっしりと含まれており、オンザロック・水割りでも十分に個性を感じ取れる。さらに荒濾過焼酎を楽しむには、お湯割りがお勧めとのこと。同社は、「一般的なレギュラー商品ではなかなか味わえない、荒削りでありながらもしっかりと芯のある香味を楽しんでほしい」と話す。■「荒濾過焼酎」8商品ラインアップ 1.「荒濾過黒伊佐錦芋」(大口酒造) 2.「荒濾過小鶴くろ芋」(小正醸造) 3.「荒濾過黒さつま無双芋」(さつま無双) 4.「荒濾過黒七夕芋」(田崎酒造) 5.「荒濾過種子島金兵衛芋」(種子島酒造) 6.「荒濾過日當山芋」(日當山醸造) 7.「荒濾過吹上黒麹芋」(吹上焼酎) 8.「荒濾過さつま黒五代芋」(山元酒造) ※各商品・容量900ml、アルコール度数25%、998円(税込み) 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月22日