犬猫だけでなく、鳥や魚、は虫類とペットの種類はさまざまですが、子どもの情操教育に良いという話はよく聞きます。いきものがいる日常生活は、子どもやママ、そして家族全体をどのように変えていくのでしょうか? ペットと過ごした経験のあるママたちがみた実際の経験と感想を紹介します。■初めてペットが我が家にやってきた!初めてのペットはまさに、未知との遭遇。触ったり観察したり、とにかく興味が尽きません。「おいしそうにごはんを食べてる!」「がんばってウンチしてる!」「寝顔がかわいい!」などなど、すべてが驚きであり、感動です。やることなすこと全部がうれしくて、いとおしくて、ずっと一緒にいたい、大事にしたいという、強い愛情が生まれます。しかし、子どもは、えてして飽きっぽいもの。最初のときこそ強い執着を見せても、やがてはそれもひと段落。ガクンと興味が薄れることも珍しくありません。それどこかろか邪魔者扱いし始める場合も…。そんな子どもを持つママたちの体験談がコチラ。・「最初は、『言葉を教えてあげる!』と、インコにひんぱんに話しかけていたのに、しばらくしたら、カゴの前を通っても知らんぷり。挙句の果てには、『リビングが鳥臭い!』とブチブチ文句まで言うように…」(20代後半)・「子犬がひどい下痢に。心配したり片づけしたり、病院に連れて行ったり…。私が丸一日子犬にかかりっきりになっていたら、4歳の我が子がまさかの赤ちゃん返り! 私にべったりになってしまい、弟のようにかわいがっていた子犬にキツく当たるように…」(30代後半)■飼育の本番とはいきものたちのリアルな姿に、恐怖心や嫌悪感を抱いてしまうこともあるそう。・「娘のしつこい態度に猫が怒って爪で一撃。初めて見せた獣の顔に、大ショック。すぐには状況を把握できず、しばらく硬直していた」(20代後半)・「魚の共食い現場にあ然。死んで仰向けに浮かぶ姿にぼう然。『気持ち悪い』と、しばらく水槽に近づかなかった」(30代前半)飽きたり面倒くさがったり、怖がったり…。でも、子どもといきものとの間に、距離ができてからが飼育の本番です。ペットはかわいいだけじゃない…。そう気づくことこそがもっとも大きな学びであり、揺るぎない愛情への第一歩となります。■責任と義務が子どもを大きく成長させる!興味や愛情が薄れても、相手はいのちある存在。放置できません。「一度受け入れた以上は、何があっても世話をする。」ペットを飼う上で課せられる義務に葛藤するなかで、子どもは大きく成長できると思います。・「梅雨時、犬が皮膚病にかかってしまい脱毛に。手入れを任されていた子どもは『ぼくがブラッシングをサボったからだ』と勝手に反省。それ以来、『自分がやらないと犬が大変なことになってしまう!』と、イヤイヤだった作業を率先して行うように」(30代後半)・「2、3日留守にして家に戻ったら、水槽の中でメダカが死んでいた。もともと弱っていたメダカだったのだけど、子どもはその出来事に衝撃を受けたようで、以来、泊りがけで出かけたがらなくなった」(30代前半)自分がいなければ、自分がやらなければ…。どんなに幼くても、いのちを意識したら責任感が湧いてきます。ペットを育てるのはとかく面倒なことも伴いますが、でもそこに、思いやりや心からの愛を育むきっかけがあるのです。■ペットの存在は家庭円満に!ペットの存在は、子どもだけでなくママにとってもメリット大。ペットの世話の大半を担い、一番大変ではあるからこそ、ママが得るものも大きいのだそう。・「ごはんを準備したり身の回りの世話をしたりする私を、誰よりも一番信頼してくれている。なついたり甘えられたりすると、すごくうれしくて、こころ癒やされる」(30代後半)・「わかりやすく叱らないと伝わらない、こちらがブレるとナメられる。犬のしつけで苦労したことで、我が子に対しても一貫した言動をとれるようになった!」(40代前半)・「ペットの日々の様子や世話など、母子の話題が尽きない。家族で一致団結することもふえた」(30代後半)ペットは親子の絆を結ぶ存在。どんなに小さないきものでも、大きな幸福をもたらしてくれます。そんなペットに感謝しつつ、家族で大切に育てていきたいですね。
2016年11月10日子どもを私立に通わせるか公立に通わせるか…これは子どもを持つ親にとって大きな決断を迫られる問題ですよね。一般的に、子どもの教育費は平均して1000万円以上かかると言われています。小学校・中学校・高校・大学で掛かる費用はかなり異なりますので、公立・私立ともにどのタイミングでどれだけのお金がかかるかを把握しておきましょう。小学校の場合まずは小学校受験から検討していきましょう。最近は首都圏を中心に小学校受験をする家庭が増えているといわれています。その準備のために、多くの家庭では子どもを幼児教室に通わせています。こちらの月謝が約10万~15万円ほどで、準備期間として一般的な一年半の間通わせるとすると、約180万~270万円ほどかかる計算に。入学後はどうでしょうか。厚生労働省の『平成26年度子供の学習費調査』では、塾や家庭教師、習い事などの費用も含めた年間の教育費を発表しています。それによると、公立小学校では約32万2千円、私立小学校では153万6千円。その中から学校教育費(学校における教育費)だけを抽出すると、公立では約5万9千円、私立では約88万5千円と、私立は公立に比べておよそ15倍の学費がかかることがわかります。中学校の場合中学校では、公立約48万2千円、私立約133万9千円となっています。ここでは公立12万8千円、私立102万2千円と学費の差がおよそ8倍に縮まり、また、学校外活動費(塾や習い事にかける費用)が公立私立でおよそ同額になっています。中学3年生では学校外活動費が公立約43万4千円、私立約34万1千円と逆転していることから、公立中学に通う家庭では高校受験に費用を掛けていることが分かります。高等学校・大学の場合高等学校では、公立約41万円、私立約99万5千円となっています。高校では公立と私立の学費差がさらに小さくなり、公立約24万2千円、私立約74万円と、およそ3倍。学校外活動費では公立約16万7千円、私立約25万5千円と、また私立が上回ります。大学の場合、近年国立大学の授業料の値上げが続き、私立大学との差が小さくなっていると言われています。文部科学省から発行された『私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について』によると、2015年度の国立大学の学費は約54万円で、私立は約105万円と、およそ倍の差があります(いずれも入学金は含めず)。小学校~大学までのまとめこれまでの金額を全てまとめると以下のとおりになります。1. 小→中→高→大と全て国公立に行った場合 学費のみ 約362万4千円 差し引き(≒学外の教育費) 314万4千円 総額 約676万8千円 2. 小→中→高→大と全て私立に行った場合 学費のみ 約1479万6千円 差し引き(≒学外の教育費) 562万2千円 総額 約2041万8千円公立と私立で総額1千万以上もの差が生まれてきます。最終的に進学先を決めるのは子どもですので、その意思を尊重するためにも教育費は早めに、計画的に準備したいものですね。平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について(文部科学省)お金がないから大学行けない 国立でも授業料年54万円、40年前比15倍(毎日新聞)ライター:メオトーク編集部
2016年10月17日子どもを私立に通わせるか公立に通わせるか…これは子どもを持つ親にとって大きな決断を迫られる問題ですよね。一般的に、子どもの教育費は平均して1000万円以上かかると言われています。小学校・中学校・高校・大学で掛かる費用はかなり異なりますので、公立・私立ともにどのタイミングでどれだけのお金がかかるかを把握しておきましょう。小学校の場合まずは小学校受験から検討していきましょう。最近は首都圏を中心に小学校受験をする家庭が増えているといわれています。その準備のために、多くの家庭では子どもを幼児教室に通わせています。こちらの月謝が約10万~15万円ほどで、準備期間として一般的な一年半の間通わせるとすると、約180万~270万円ほどかかる計算に。入学後はどうでしょうか。厚生労働省の『平成26年度子供の学習費調査』では、塾や家庭教師、習い事などの費用も含めた年間の教育費を発表しています。それによると、公立小学校では約32万2千円、私立小学校では153万6千円。その中から学校教育費(学校における教育費)だけを抽出すると、公立では約5万9千円、私立では約88万5千円と、私立は公立に比べておよそ15倍の学費がかかることがわかります。中学校の場合中学校では、公立約48万2千円、私立約133万9千円となっています。ここでは公立12万8千円、私立102万2千円と学費の差がおよそ8倍に縮まり、また、学校外活動費(塾や習い事にかける費用)が公立私立でおよそ同額になっています。中学3年生では学校外活動費が公立約43万4千円、私立約34万1千円と逆転していることから、公立中学に通う家庭では高校受験に費用を掛けていることが分かります。高等学校・大学の場合高等学校では、公立約41万円、私立約99万5千円となっています。高校では公立と私立の学費差がさらに小さくなり、公立約24万2千円、私立約74万円と、およそ3倍。学校外活動費では公立約16万7千円、私立約25万5千円と、また私立が上回ります。大学の場合、近年国立大学の授業料の値上げが続き、私立大学との差が小さくなっていると言われています。文部科学省から発行された『私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について』によると、2015年度の国立大学の学費は約54万円で、私立は約105万円と、およそ倍の差があります(いずれも入学金は含めず)。小学校~大学までのまとめこれまでの金額を全てまとめると以下のとおりになります。1. 小→中→高→大と全て国公立に行った場合 学費のみ 約362万4千円 差し引き(≒学外の教育費) 314万4千円 総額 約676万8千円 2. 小→中→高→大と全て私立に行った場合 学費のみ 約1479万6千円 差し引き(≒学外の教育費) 562万2千円 総額 約2041万8千円公立と私立で総額1千万以上もの差が生まれてきます。最終的に進学先を決めるのは子どもですので、その意思を尊重するためにも教育費は早めに、計画的に準備したいものですね。平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について(文部科学省)お金がないから大学行けない 国立でも授業料年54万円、40年前比15倍(毎日新聞)ライター:メオトーク編集部
2016年10月14日私たちが常識と思っていることでも国や文化が変わると、その「当たり前」が一変することがあります。教育もそのひとつ。日本では子どもを叱るときに「言い訳しない」と怒ることが多いですよね。しかし、フランスでは「理由を述べる」ことを大切にします。フランスを訪れた日本人は、これを「言い訳」と感じ違和感を覚えます。でもそこには国による教育方法の違いがあったのです。■暗記の日本 VS 論述のフランス学力の基準として、日本の学校では「いかにたくさん覚えられるか」が大切にされがち。いっぽう、フランスでは「いかに自分の意見を伝えられるか」が重要です(もちろん自分の意見を筋道たてて伝えるためには、一定以上の知識を覚えることも必要)。フランスの中等教育修了を証明する国家試験「バカロレア」の哲学の試験を例にみてみましょう。2016年フランスではこんな問題が出題されました。・「より少なく働くことは、より良く生きることか?」(理系学生対象)・「私たちはいつも自分が望むことを知っているのか?」経済・社会学系学生対象)・「私たちの道徳信条は経験にもとづいているのか?」(人文学系学生対象)これを数時間かけて論述するのです。日本では「自分で考えて行動できない人」がしばしば問題視されますが、そんなことフランスではどこ吹く風。他人の考えがどうであれ、「自分の意見を述べる」ことで自分の主張(正当性)を展開しようと考えます。この点では、ブレがありません。■「私のせいじゃない!」は実は万能な言葉だった!?フランスのこの特徴を端的に表す場面に遭遇したときのことです。空港の出国管理ゲートに長蛇の列ができているのに、窓口はひとつ。だれかが査証に詰まると列が動かなくなり、フライトの時間がすぐそこに迫った人々はイライラした状態に…。がまんできなくなった女性が、順番を抜かして窓口に走ったことで、うしろの人は皆ブーイング。列の整理担当の係員が制止しますが、その女性は「(もし乗り遅れたら)あなたは私の飛行機代を払ってくれるの!?」と、自分の理論をまくしたて始めました。女性のあまりの剣幕にその場は一瞬静かに。いっぽうで客の視線は、横入りを許してしまった列の整理係員にも向けられます。その係員がまず発した言葉が「私のせいじゃありません」。こうした行為に対する評価はいろいろあると思いますが、フランス人の多くは、はじめに非難されそうな自分の立場への理由づけを考えることから始めます。正直、日本人の私にとってはこの状況は素直に受け入れにくいものがあります。でも文化とは、見方によってプラスにも、マイナスにも働くもの。異なる環境で育てば、相容れないことも多く出てくることでしょう。でもその多様性をさまざまな角度から捉えることにこそ異文化の面白さがあるのかもしれませんね。
2016年10月12日今や小学生も塾に通う時代。私立小学校に通う子の7割、公立小学校に通う子の4割が通っているというデータがあります。学校の授業だけでは足りないと感じる家庭が増えている中、自宅で本格的な学習ができるオンライン教育サービスが各社から提供されています。いつでもどこでも勉強ができ、塾や家庭教師より割安で利用できることが注目されている理由です。どんな利点やサービスがあるのでしょうか。ゲーム感覚や最新電子機器でやる気UP↑やる気を持たせ、継続させるための工夫が色々施されています。学研の「学研ゼミワンダードリル」では、教科(国語、算数・数学、社会、理科、英語)ごとに分かれる「国」を自分のアバターが冒険するという設定にし、クリアすると新しいステージに進むことができます。ゲーム感覚で子どもが続けやすい設定であり、月額500円という料金も魅力的です。ジャストシステムの「スマイルゼミ」は、今や大人だけではなく子どもにも身近な存在となっているタブレットを教材に使用しています。理科の実験を動画で体感できるなどして、理解度がより深まる仕組みになっています。主要5教科の他に、音楽、美術、技術・家庭、保健体育の配信もあるので、定期試験対策にも活用できます。紙のお勉強にプラスアルファで効果UP↑デジタルと紙のセットでより効果的な学習ができるのは、ベネッセコーポレーションの「進研ゼミプラス」です。記述式の添削以外にも、“赤ペンコーチ”とタブレット上でやりとりできる仕組みや、具体的な学習計画をアドバイスしてもらうこともできます。対象年齢が小4から高校生と高めの設定になっているのは、リクルート関連会社の「スタディサプリ」。大手予備校講師の動画が見放題になっていたり、志望校対策やセンター試験対策の授業動画を視聴したりすることができます。さらに参考書や問題集ごとに勉強した時間やページを記録することができる無料アプリもあり、自宅学習であっても勉強の進み具合を自分で管理することが可能です。オンライン教育を行なうときの注意点オンライン教育を継続するために何よりも必要なことは本人のやる気です。やる気を継続できるような工夫が施されているものは多くありますが、実際に勉強をしなければ意味がありません。時間やスケジュールの管理をしっかりと行い、学習意欲を持ってもらうための働きかけを親も行っていく必要があります。私の息子は園児なので宿題などはありませんが、幼児向けの通信教材が毎月自宅に届きます。年中になってから文字を書くプログラムが始まり、字を書くための教材もいくつか届きました。音が出たり光ったりするオモチャなのですが、ゲーム感覚でなぞるなどをしている内に字が書けるようになるというものです。自然と書き順も覚える仕組みになっています。幸い息子は楽しく取り組んでいるので、お陰で少しずつ字を書けるようになってきました。入り口はどうであれ、本人がやる気を持って取り組むことがとても大切だと思います。小中学生と年齢があがれば内容も難しくなり、やる気の継続は一番の課題となってきます。遊びの延長だから、と敬遠するのではなく、子どもに合ったものを見つけてあげてやる気を上げることは効果的だと思います。各社のサービスも異なるので、比較しながらより良いものを試してみてはいかがでしょうか。
2016年10月06日子どもの教育資金については、ママ友に相談しにくい悩みのひとつ。ほかの人はどうやって資金を貯めているのか? 実際に必要となる教育資金の貯蓄を開始する時期や、方法についてまとめます。■公立のみに進学しても500万円以上!教育にかかる資金は、幼稚園・小学校・中学校・高校をそれぞれ私立か、公立に入れるかによって大きく異なります。公立に進学した場合の教育資金は、課外活動なども含め、幼稚園3年間で約67万円、小学校6年間で約193万円、中学3年間で約145万円、高校3年間で約123万円です。合計528万円と見ると高く感じますが、これは15年でかかる費用なので1ヶ月にすると約2万9千円に。高校までの教育資金については、貯金に手をつけず、月々の給料から捻出する家庭が多いようです。一方、私立に進学した場合は、幼稚園3年間で約149万円、小学校6年間で約921万円、中学3年間で約402万円、高校3年間で299万円。合計すると約1,771万円で、公立の約3倍かかります。では、大学進学にかかる費用はいくらでしょうか。大学に入学する初年度にかかる授業料と入学料を合計した平均の費用は、国立で817,800円(うち授業料535,800円)、公立で935,842円(うち授業料537,933円)、私立で1,312,526円(うち授業料860,072円)となっています。下宿となると、さらに月15万円ほどの仕送りが必要となるため、約600万円を目安に教育資金を貯蓄すると良いといいます。■小学校を卒業する前に貯蓄を貯蓄をする時期は、子どもが生まれてから小学校卒業までに行うのが良いとされています。その理由は、中学・高校に進学すると部活動などの課外活動が盛んになって出費がかさむため。また、期間内に貯まらなかった場合も、貯蓄期間の延長が可能になるからです。貯蓄の方法はさまざまですが、教育資金は必要な資金なのでリスクが少ない方法がオススメ。保険商品や銀行、郵便局の定期預金などがあります。保険商品のメリットは、死亡や高度障害になった際、保険料を支払わなくても決まった時期に学資金が受け取れることです。デメリットは、途中解約をすると支払った金額よりも戻ってくる金額が少なくなってしまうこと。そして、返戻率が10%~15%程度と低いことです。株や投資信託などのリスクが高い投資ではなく、リスクの低い手段で教育資金を貯めている人が多いようです。■専門家への無料相談を利用する最近では、資金計画の専門家であるファイナンシャル・プランナー(FP)が無料相談会を実施している行政もありますし、日本FP協会でも全国で定期的に対面での無料相談会を開催しています。保険やお金の運用について、専門家の意見を聞きたい、相談したい場合は、住まいの市町村やFP協会に問い合わせてみてはいかがでしょうか。子どもの将来の選択肢を少しでも広げられるよう、今からできる限りの準備をしていきたいですね。※教育資金のデータは、文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」と「平成25年度の授業料等の学生納付金の状況について」を参照
2016年10月03日わたしの娘は、2歳からヨコミネ式教育法を取り入れた保育園に通っています。2歳のときの保育参観で驚いたのが、全員の名前を漢字で覚えていることでした。持ち物にはすべてひらがなで名前をつけましたが、それこそが大人の先入観だと思いしらされました。「ヨコミネ式…すごい!」と感動した筆者が、ヨコミネ式教育の“キホン”をご紹介します!■そもそも「ヨコミネ式」って?プロゴルファー横峯さくらさんの伯父にあたる、横峯吉文氏が提唱する「ヨコミネ式教育」。人気の教育法として、各地の幼稚園や保育園で取りいれる施設が増えています。「すべての子どもが天才である」という考えを掲げ、子どもたちの自ら学ぼうとする力に注目。「心の力・学ぶ力・体の力」を育むことを基本としています。具体的には、小学校に上がる前までに・ひらがな・カタカナの読み書きができるようになる・1500冊以上の本を読む・足し算や掛け算ができるようになる・絶対音感を身につける・倒立・側転・逆立ち歩きができるようになる・跳び箱11段が跳べるようになるなど…。これだけできるようになるには、子どもたちの努力はもちろんのこと、先生たちの根気と正しい指導も必要不可欠ですね。現在年中の娘は、倒立、ブリッジ歩き、側転などをいとも簡単にこなし、足し算の学習がスタートしています。音楽は、目隠しをしていても音階がわかるように。また、本を200冊読んだとのことで、「多読賞」という賞状をもらってきました。■ヨコミネ式教育はスパルタか?上記の項目をながめただけでも、ハードルの高さはかなりのもの。「実現させるにはスパルタになるのでは!?」と心配される方も多くいらっしゃいます。でも、ヨコミネ式は「本来持っている子どもの力を引きだすだけ」というのがモットーです。詰めこみ式の知識に偏った教育をするのではなく、子どもの自主性を尊重。先生はあくまで子どもたちの“やる気スイッチ”を見つけて入れてあげることに徹します。子どものやる気スイッチを入れるため、以下の4つのポイントを大切にしています。・子どもは競争したがる・子どもはマネしたがる・子どもはちょっとだけ難しいことをしたがる・子どもは認められたがる保育参観に行くと、先生が子どもたちを「かっこいいいね~!」とほめたり、「○○ちゃんがお手本を見せます!」と、みんなの前で披露させたりする場面が多く見られます。朝から休みなくカリキュラムが組まれており、正直「かわいそうだな…」と思うこともありました。でも、親の心とは反して、子どもから日々出てくる言葉は、「今日は○○ができるようになった!」とか「今日は体操で見本になった!」とか、希望と達成感に満ちた言葉ばかり。子どもたちは切磋琢磨し、粘り強さや根気強さが育っているのだと思います。■子どもによっては「ヨコミネ式教育」が合わないこともとはいえ、ヨコミネ式教育が合わない子もいます。事実、途中で退園してしまう子もいますし、逆に途中で転園してきた子はカリキュラムについていけず、登園拒否を起こしてしまうこともあるとか。また、小学校に行ってから、授業の内容がすべてわかってしまうため「ヒマだ」と身が入らなかったり、せっかく身につけた体操の技ができなくなってしまったりするそう。ただ、わが子を見ていると「本当に子どもの可能性は無限大だ!」と感じます。大人が考える「子どもができること」は、しょせん大人の枠のなかにある先入観でしかない、と痛感しました。とにもかくにも、幼少期をどう過ごすか・過ごさせるかはとても大切。自分の子どもの特性や性格をよく考えて、「合う・合わない」を見きわめてあげたいですね!(参照) ・ヨコミネ式教育法 ・ヨコミネ学習塾
2016年09月30日インクルーシブ教育は「すべての子どものための教育」出典 : インクルーシブ教育とは、子どもたち一人ひとりが多様であることを前提に、障害の有無にかかわりなく、誰もが望めば自分に合った配慮を受けながら、地域の通常学級で学べることを目指す教育理念と実践プロセスのことをいいます。つまり、「一人ひとり丁寧に」と「みんなで一緒に学ぶ」の両方の実現を目指す教育理念であるといえます。英語ではinclusiveと表記され、「包括的な」「包み込む」という意味です。障害の有無によって学ぶ場所が分けられるのではなく、一人ひとりそれぞれの子どもの能力や困りごとが考慮された、すべての子どものための教育という意味で使われています。インクルーシブ教育という言葉が広まり始めたのは、1994年にUNESCOによって開かれた国際会議がきっかけです。この国際会議で「Education for All(万人のための教育)」がうたわれ、可能な限りすべての子どもの能力や困りごとに応じた教育を行っていく方向性が公に打ち出されました。インクルーシブ教育の実現に向けて歩むのは日本だけではなく、国際的な流れだといえます。これまでは、障害のある人は必ずしも社会参加できるような環境にありませんでした。障害のある人が積極的に社会で活躍できる環境づくりの一環として、一人ひとりの子どもに丁寧に向き合う理念に基づいたインクルーシブ教育が推し進められています。通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児 童生徒に関する調査結果について|文部科学省初等中等教育局特別支援教育課HP障害のある子どもを取り巻くこれまでの教育出典 : 日本における、障害のある子どもの学ぶ環境は時代が進むごとに段階的に発展してきました。「一人ひとり丁寧に」「みんなが一緒に学ぶ」というインクルーシブ教育が唱えられるまで、障害のある子どもへの教育の考え方や、彼らをとりまく学習環境はどのようなものだったのでしょうか。ここでは、時代ごとの障害のある子どもをとりまく教育の移り変わりについてお伝えします。出典 : 明治時代以前、障害のある子どもは、教育の対象と見なされておらず、教育を受ける機会が十分与えられていませんでした。障害のある子どもにも教育が必要だといわれ始めたのは明治時代以降です。今よりも国の強制力が強かったために、本人や保護者の意志は尊重されることはなく就学先を選ぶことは許されなかったものの、明治時代から、盲、聾、知的、肢体不自由の学校が設立され、障害のある子どもの一部が教育を受けることができるようになりました。そして昭和時代の終わりには、養護学校の義務化により、それまで就学を免除されていた重度の障害のある子どもに対しても平等に教育の機会が保障されることになり、全ての子どもが教育を受ける仕組みができました。しかし、そのような状況の中で、障害のある子どもを地域の学校から離れた就学先に通わせることを、障害のある子どもを通常学級から隔離し、分離しているという非難の声も市民の中から生まれました。出典 : 年の「国際障害者年」において、「全ての子どもを通常学級へ」というメッセージがうたわれました。それがきっかけとなり、「すべての子どもが通常学級で学ぶこと」を第一の重要事項として、新たな教育の方向性が定められました。これをインテグレーション教育といいます。この過程では、これまでの時代の分離教育の反省から、障害のある人もない人も、分け隔てのない仲間として渾然一体の場所で学ぶことがもっとも重要だとされていました。しかしながら、同じ環境で学ぶことばかりを推し進めるあまり、支援の必要な子どもに対して、十分なサポートをする体制の準備は不十分なままでした。その結果、子ども一人ひとりの個性やニーズに合った教育を受けることができず、障害のある子どもは授業についていけなかったり、いじめや中傷の対象となったり、逆に腫れもの扱いをされてしまったりしたという問題が起こりました。出典 : このような批判が国内であがっていた1994年に、スペインのサラマンカで「特別なニーズ教育に関する世界会議」が開かれ、新しい考え方としてインクルーシブ教育の理念が唱えられました。障害の有無にかかわりなく、適切な配慮を受けながら、誰もが望めば地域の通常学級で学べること、つまり、「ひとりひとり丁寧に」と「みんなで一緒に学ぶ」の両方を実現する教育のはじまりです。その後、インクルーシブ教育の理念は日本にも導入されていきます。国際的にインクルーシブ教育の理念が唱えられてから16年後の2010年、日本においても文部科学省によってインクルーシブ教育理念の方向性が示されました。それまでの時代の教育で起こっていた問題について、環境の整備や、支援の必要な子どもに対する配慮の必要性などの具体的な改善の案が打ち出されました。この案により、研修会や勉強会が行われるなど、学校の先生たちの意識を変えるような取り組みが行われています。このように、障害のある子どもを取り巻く環境は時代の流れの中で少しずつ改善されてきています。2016年5月、タレントの菊池桃子さんがインクルーシブ教育を進めることに協力的な姿勢を示すなど、社会の関心も高まりつつあります。億総活躍国民会議菊池桃子発言全文「インクルージョンな日本が構築される…」 | 産経ニュースHP髙橋純一・松﨑博文/「障害児教育におけるインクルーシブ教育への 変遷と課題」2014年/『人間発達文化学類論集』第 19 号 p13-26野崎泰伸/「分離教育か共生共育かという対立を越えて ─「発達」概念の再検討─」2010年/『立命館人間科学研究』第21号p25-41インクルーシブ教育における具体的な取り組み出典 : インクルーシブの実現に向けて、文部科学省をはじめ、国や都道府県、市町村などの行政機関が主体となって行うべきことの1つが、多様な子どもが共に学ぶための基礎的な環境を整備することです。例えば、肢体不自由があり車いすに乗って通学する子どもにとって、校舎内が階段ばかりでは自力での移動が困難です。ですが、校内の段差を減らしたり、スロープやエレベーターを設置することで移動することの障害を解消していくことができます。他にも、市町村が主体となって、支援の必要な子どもが困ることのないようにボランティアスタッフを配置するシステムを作ることで、学習や行動面に困難のある子どもも、適切な支援を受けながら通常学級での集団授業に参加することができるようになります。このように学校の設備や教育の体制の整備が整っていくことで、障害のあるなしに関わらず、多様な子どもが通い学びやすい学校環境を作っていくことができるようになります。学校現場で進めるべき基礎的環境の整備には他にも様々なものがあります。・子どもの障害の程度、能力に合わせて特別支援学校、特別支援学級、通常学級など多様な学び場を用意し、行き来できる体制を整えること・専門性のある支援体制や教員の育成・特別支援学級と通常学級の間で共同学習を行うこと・個別の支援計画の作成などなど…インクルーシブ教育の達成に向けて、現在も環境整備が進められている途上です。基礎的環境整備について(現状及び国・都道府県・市町村の役割分担)|文部科学省出典 : 国や都道府県、市町村などの自治体が整えた基本的な環境をベースとして、学校や教員が主として行っていく「合理的配慮」というものがあります。合理的配慮とは、一人ひとりの特性や場面に応じて発生する障害・困難さを取り除くための、一人ひとりに合わせた調整や変更のことです。障害のある人が障害のない人とが平等にいられるために作られた仕組みです。例えば、文字の読み書きが困難な子どもへの合理的配慮を一例にして考えてみましょう。読み書き困難な子どもに対して、みんなと同じ教科書やノートをそのまま使わせていては、授業内容の理解や問題の回答がとても難しくなります。そこで、読み書きの困難さを取り除くための配慮として、教科書やプリントを拡大したり、黒板の板書を色分けして見分けやすくしたり、タブレットやカメラを使って板書を撮影・印刷することを許可したり、試験時間の延長や問題の代読を行うなどが考えられます。その子どもの特性と、子どもが過ごす環境や場面ごとに発生する具体的な困難に対して、適切で十分なサポートや変更を加えることが合理的配慮です。■教室や授業で行われている工夫例えば、教室や授業で行われている工夫には以下のようなものがあります。・水筒や帽子、体操服などを置く場所が決めて、誰でも持ち物の整理がしやすいようにする。・掲示物を減らしたり、授業中に紙や布で掲示物を覆うことより、視覚刺激に敏感な子どもでも授業に集中できるようにする。・廊下は走らない、チャイムが鳴る2分前には席に着く、などルールを明確にすることで、行動の切り替えをしやすくする。・一日の最初に、今日はどのようなスケジュールで進めるかを示されることで、時間の見通しをもてるようにする。・先生は情報を伝えるときには、口頭だけではなく、目に見える文字や絵で視覚的に示して、理解をしやすくする。・先生はゆっくりとした口調で話すとともに、大事なことは、繰り返したり、黒板に書いたりして、理解をしやすくする。・授業の中で、簡単な問いに答える機会を作り、全員が参加できるような授業にしている。・難易度別のプリントを作り、子どもが自分の力に合わせて選べるようになることで、それぞれのレベルに合わせた教育が行われている。共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)概要|文部科学省HPインクルーシブ教育の実現に向けて、就学先決定の仕組みも変わりました出典 : インクルーシブ教育の理念に基づき、就学先決定の仕組みの改善も進められています。障害のある子ども自身や保護者の意思を尊重した上で就学先決定がなされるようになりました。Upload By 発達障害のキホン平成25年までは、障害のある子どもは、原則、特別支援学校に就学することとなっていました。現在においても最終的に就学先の決定をするのは教育委員会となりますが、それを決めるまでに、本人と保護者の思いが最大限に考慮されるような改善が行われました。また、幼少期の段階から発達についての相談の機会や情報提供が積極的に行われるようになったことも改善点です。一歳半検診や、三歳児検診の際に、発達の遅れが見受けられる場合にも、専門家からアドバイスや情報を得ることができます。また、教育委員会は、幼稚園、保育園、子ども園における子どもの様子をふまえて、就学するまでの間に、子ども一人ひとりに合わせた個別の支援計画書を作成することも推奨されています。このような計画書は、就学先を決定する際の資料として活用されたり、就学後の子どもへの教育支援の手立てとして活用されたりします。インクルーシブ教育の今とこれからの展望出典 : インクルーシブ教育が学校に導入されてから数年が経ち、学校の授業や教員の心構えも変化してきています。ですが、インクルーシブ教育は、「すべての子どものための教育」という理念は共有されているものの、具体的にどのように授業を行い、環境を整えていくかについてはまだまだ課題があります。学校側が通常学級に通わせることに力を入れることにとどまり、子どもの能力や困りごとに合わせたサポートが必ずしも達成されてはいない現実があります。通常学級で過ごすことが絶対であるわけではありません。インクルーシブ教育では、共に学ぶことが大切とされていますが、子どもの困難に応じて、環境を変えることも必要です。大切なのは、子どもの力が最大限発揮できる環境で過ごすことです。担任の先生や特別支援学級の先生と連携をとりながら、子どもの力や思いに合わせた環境を整えてあげることが大切となります。2001年、WHOの障害についてのとらえ方が変化し、できないことを見つけてそれを治すという観点から、まわりの人がどう手助けしたらスムーズに社会参加ができるかという考え方へ大きく舵を切りました。特別支援教育の目標は、障害のある幼児・児童・ 生徒の自立や社会参加に向けた主体的な 取組を支援するという視点に立っており、子どものもちうる力を高め、生活や学習上の困りごとを克服するために、適切 な指導や必要な支援を行うものです。つまり、自立や 社会参加をできるようにするためには障害を克 服・軽減するしかないとされており、多くの学校では、その目標をかなえることに意識をおいています。もちろん、障害のある子どもの適応の度合いを高めることも重要ではありますが、多様な特性のある子どもを社会がいかに受容していき、助け合っていけるかがどうかがこれからますます大切になっていきます。それを後押しするひとつの力としてインクルーシブ教育が機能しているといえるでしょう。インクルーシブ教育についてもっと知るためのおすすめ映画インクルーシブ教育についてもっと知りたい、またはイメージをもちたいという方に向けて、おすすめの映画を2本紹介いたします。理念を聞くだけではなかなか実感がつかみにくいインクルーシブ教育について、その具体的な様子について知ることができるだろうと思います。Upload By 発達障害のキホンインクルーシブ教育の理念を体現したといわれる大阪の公立小学校を取り上げたドキュメンタリー映画です。第68回文化庁芸術祭大賞など数々の賞を受賞した作品です。この学校では、障害のある子も障害のない子も、すべての子どもが同じ教室で学んでいます。この学校では一人ひとりの個性が大切にされ、誰もとりこぼされたり、置いていかれることがありません。校長先生を中心として、教師、地域の保護者が手をとりあいながら子どもに関わる中で、誰もが通い続けられる学校を作り上げました。全国で上映会が開かれており、子どもをもつ保護者や学校関係者、また一般の人々にも大きな反響を呼んでいる作品です。不登校ゼロを目指す学校の先生の息遣いや葛藤、子ども同士の関係、先生と子どもの関係がリアルに描かれています。教育とは何か、あるべき学校の姿とはどういうものであるべきなのか、この映画はさまざまな問いを投げかけてくれます。映画『みんなの学校』公式サイト<作品情報>監督:真鍋俊永(2014年・日本)Upload By 発達障害のキホン文部科学省がインクルーシブ教育の理念を普及させるために、タイアップした作品がこの『レインツリーの国』です。有川浩による原作小説をもとにした、聴覚障害のある女の子と、耳の聞こえる男の子との恋愛物語です。恋愛の話でありながら、聴覚障害者の苦悩も描かれており、それがヒロインの言葉として示されます。また障害のない人の意見や声も代弁されているのです。この映画では、決して障害のある人に一方的に肩入れすることなく、あくまで障害のある人と障害のない人の立場を公平に描かれています。葛藤や悩みを抱えながらぶつかりあっていく二人の姿に、障害のある人と障害のない人の間に生まれる葛藤や、それを越えて共に生きていくことの大きな意味を感じられる作品です。<作品情報>監督:三宅喜重出演:玉森裕太・西内まりや(2015年・日本)映画「レインツリーの国」公式サイトレインツリーの国×インクルーシブ教育システム|文部科学省レインツリーの国 通常版 [DVD]まとめ出典 : ここでは、学校の中で取り入れられているインクルーシブ教育について、教育についての今までの流れや、新たに取り入れられたサポート、就学先決定の仕組みの変更と、インクルーシブ教育の課題についてご紹介しました。インクルーシブ教育が目指すのは、障害のある人とない人が、 単に「場」を同じにするということではありません。インクルーシブ教育が目指すのは、「ひとりひとり丁寧に」個別最適な支援を提供すること、そして「みんなで一緒に学ぶ」ことができる環境をつくること、この両方を実現することです。その先に立ち現われてくるのは、「共に生きる社会」であり、すべての人が暮らしやすく誰もこぼれおちることのない社会です。現在、課題ややるべきことが積み残されている状態ではありますが、少しずつインクルーシブの理念の達成までの過程を歩んでいるのです。
2016年09月20日子育てをしている人なら、一度は「モンテッソーリ教育」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。イギリスのジョージ王子がモンテッソーリの保育園に入園したことでも話題になりました。そもそもモンテッソーリ教育とは、イタリアの女性医師が創始した教育メソッドで、子どもの自主性を大切にし、子どもが本来持っている力を引き出すというもの。この教育法は欧米だけではなく、日本を含むアジア諸国でも多く導入されています。『ふじようちえんのひみつ』(加藤積一著、小学館)の、ふじようちえん(東京都立川市)も、1972年からモンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園です。今回は本書の中から、モンテッソーリ教育の5つの基本をご紹介します。■1:本物の道具を使う「日常生活の練習」モンテッソーリ教育で出発点になるのが日常生活の練習。着替え、靴を履く、並べる、そろえる……など日常生活の基本動作を思い通りにできるようにします。ふじようちえんでは、子どもサイズの本物のアイロンや洗濯機、ほうき、包丁などを用意して実際に使わせているそう。針や糸を使うこともあります。そして、これらの活動は遊びではなく「お仕事」と呼んでいます。成長に合ったお仕事に対して子どもたちはすごい集中力と意欲で取り組むのだそうです。保護者から見ると「ケガをしないか」と心配になるお仕事ですが、先生がきちんと伝えれば子どもも危険な使い方はしません。■2:五感を洗練させる「感覚教育」五感をフルに働かせることで、情報を脳に取り入れることができると考えられています。色や形、大きさ、長さ、重さなどに関心を持ち、並べたり比べたりするなかで五感を洗練させていくのです。普段の生活では、一つの感覚に集中する機会はあまりありません。食べながら話す、音楽を聴きながら本を読むなど様々な刺激を同時に受けています。そのためモンテッソーリの「感覚教育」では、重さの印象、形の印象、色の印象など、あえて一つ一つの感覚に意識を集中させて五感に訴えかけていきます。■3:身近なもので理解する「言語教育」子ども達は日常生活を送るなかで、自然に文字への興味を持っていくものです。例えば、看板などに書いてある文字を見て「あれなあに?」と親に聞いてくるようになるのは文字に興味を持っている証拠です。ふじようちえんの年少組では文字のゴム印を押したり、紙やすりでできた文字を指先でなぞったりするなどで文字に触れています。年長組になると劇発表会のセリフを文字で見て覚えます。劇を演じるなかで、ストーリーと言葉が結びついてはじめて「読めた」ということになるのです。これを繰り返すことで、知識がどんどん増えていくでしょう。■4:数の概念を体感する「算数教育」算数といってもいきなり計算をするのではなく、数の概念を体で感じることが大切です。たとえば「錐形棒」というものは、0から9までの数字が書かれた箱にその数の棒を入れていきます。実際にその本数の棒を手にすることで数量を手のひらで感じることができます。また1本1本の棒を輪ゴムで束ねてみると、個々のものが集まって数を表していることを体感することができます。■5:五感を使って四季を感じる「文化教育」ふじようちえんで行っている文化教育のひとつは五感を使って季節を感じるということです。たとえば園の畑では、春はイチゴ、夏はトウモロコシ、冬は大根などの収穫を行うことができます。また田植えの見学や稲刈りをはじめ、お米ができるまでの工程を実際に見たり触ったり、実際にできたお米を味わったりすることで本当のお米の味を感じます。こうして1年中にたくさんの体験をすることで、先人たちの知恵なども理解することができるのです。*ふじようちえんは、佐藤可士和氏がディレクションしたユニークな形の園舎や、本書の著者である園長先生の型破りな教育方針で世界から注目されている幼稚園。伸び伸びと育つ園児たちの生活の様子から、子育てのヒントを見つけることができるのではないでしょうか。(文/平野鞠) 【参考】※加藤積一(2016)『ふじようちえんのひみつ』小学館
2016年09月18日子育て真っ最中のママたち。やることがいっぱいで忙しい毎日を送っていることでしょう。「子どものことで精いっぱい、植物を育てるなんて無理!」と思っている方も多いかもしれませんが、じつは簡単に育てられる植物もあります。しかも子どもの教育にもよいとなればやってみたくなりませんか?■季節に合った植物を選ぶ夏の強い日ざし、照りつける太陽は植物をグングン大きく育てます。夏に種をまくのにおすすめの花はコスモス。秋にはきれいな花を咲かせてくれます。植物はそれぞれの季節に適した育ち方があります。年間を通していろいろな種類を育てると楽しいですよ。■どんなメリットがある?植物を育てるのは簡単ではありません。とくに夏は、水やりを忘れてしまうとあっという間に枯れてしまいます。肥料をあげたり葉をせん定したり、害虫の駆除が必要になることもあります。子育中のママには少し面倒かもしれませんが、子どもの育ちによい影響を与えると思うと、楽しくできそうな気もしませんか? 子どもと一緒に植物を育てるメリットは3つあります。1.植物の成長に必要なものや対策を考えながら、自然に興味を抱くようになる2.継続して育てることで、責任感や忍耐力を育てることができる3.自分が育てたもの、手をかけたものを慈しむ気持ちをもてるようになる文科省の学習指導要領でも、小学校低学年の生活科では「自然に直接触れる体験を重視し、自然のすばらしさや生命の尊さを実感する指導を充実するように」と記載されています。これらの経験は中学年以降の理科にもつながっていきます。理科が好きになるきっかけにもなるでしょう。■失敗したらどうするの?手入れがうまくいかず、植物が枯れたり育たなくなることもあるかもしれません。そんなときは子どもと一緒に結果を受けいれて、原因を確認するようにしてください。水やりを忘れて枯れてしまったら「水がないと本当に育たないのね。今度育てるときは忘れないようにしようね」と、反省しながら次につなげる声かけを。害虫に葉を食べられしまったときは「虫も生きるために葉が必要なのね。今度は虫が寄ってこないようにしようね」と、前向きにとらえるのもひとつの方法です。失敗を学びに変えるポイントは、失敗を責めずに事実を認め、振りかえりながら次に生かすこと。子どもには成功だけではなく失敗する体験も必要です。植物を育てることをあまり難しく考えずに、簡単なものから試して楽しんでみてくださいね。
2016年09月03日●連載の目次は こちら から●「小学校受験って、どうなの?」特集も今回は最終回。早期英才教育は有効なの? という素朴な疑問を、幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんにぶつけてみた。■早期英才教育は有効なのか?「お友だちが文字を書けるようになった」「英語教室に通い始めた」そんな話を聞くと、「うちも何かしなきゃ!」と気持ちは急く。育脳やバイリンガル、早期英才教育といった言葉にも、無関心ではいられない。そこで、「早期英才教育は有効なの?」という素朴な疑問を、浅木さんにぶつけてみた。「私の回答としましては、『子どもへの接し方が好ましいものであれば有効。好ましくなければ、やらないほうが良い』ということです。お子さまが嫌々やるのであれば、早期教育は百害あって一利なしだと考えています」難関私立中学受験指導をしていた(1本目にリンク貼る)という経歴から、小学校受験が苦い経験となり、学業でつまづいてしまった生徒を数多く見てきたからこその思いなのだろう。■焦らないほうが、良い結果が出ている今回の取材を通じて、浅木さんがとても強調していたことは、「どうか、お母さま方、焦らないで欲しい」ということ。この記事を書いている私は息子の中学受験を体験したことがあるが、受験準備中は、「志望校に合格しないと、この子は(私は)、その先、どうなってしまうのだろう?」という気持ちになりがち。それが「合格しなければ!」となり、準備が思うように進まないと、「何かしなければ!」という、やみくもな焦燥感に繋がり、子どもをせっついてしまう。「すんなり合格を手にするお子さまなど、1人もいません。志望校に合格した先輩を見て、『志望校に合格して、うらやましい』と思われるかもしれませんが、そんな方でも必ず、苦しい時期を過ごされています。『焦らないで欲しい』と申し上げても、焦ってしまうお気持ちは、現場にいればよくわかります。けれども、私の経験から鑑みても、焦らないほうが、良い結果が出ていることが多いのです」(浅井さん)小学校受験は、対策期間は平均して1年~2年。親や指導者に怒られないために努力することで、何とか志望校には合格をする。けれども、そういった子どもたちのその後の学校生活は、苦しいものになりがちだそう。 ■大切なのは心の安定と自己肯定感「すべての学年のお子さまを見てきて、真に思うことは、大切なのは心の安定と自己肯定感です」(浅木さん)親の焦燥感から、嫌がっているにも関わらずに無理に課題をこなすことを強いられ、、何とか合格を手にしても、子どもの心には大きな傷が残る。不合格だったらなおさらだ。それが、子どもが自己肯定感を持てない原因になってしまうこともよくあることだという。思春期に入っても自己肯定感が不足し、心が安定していない子どもは、成績が上がるまでに本当に時間がかかる。また学年が上がるほど、親も焦りを感じてしまい、子どもの心が満たされ自主的に努力するようになるまで待つことができないし、親子関係の立て直しも難しくなる。「そうならないために、幼少期に健全な親子関係を育んで欲しい、そのためにお子さまに接するお母さまのサポートにも力をいれております」(浅木さん)■子どもの人生を長い目で考えてみて欲しい「つい子どもを叱り過ぎてしまうママに伝えたいこと」(リンク貼る)でも記事にしたが、現代は子育ての負荷がママに集中してしまい、追いつめられた気分になりやすい。だからこそ、私たちは「そういう時代に子育てをしている」ということを、きちんと意識する必要がある。小学校受験をするとなると、ママ、あるいはパパたちは、「私が頑張らなければ!」とより一層、自分を追い込んでしまうこともあるだろう。私自身、「中学受験ママ」をやっているが、悲しいかな、すぐにテンパってしまう。最近、そんなときは浅木さんが取材で話してくれたことを思い出すようにしている。「小学校受験で花開く子もいれば、中学校受験や高校受験で花開く子もいます。子どものモチベーションを含めた適切なサポートができるよう、どうか子どもの人生を長い目で考えてみてあげてください。そして、焦ってしまうということは、それだけ真剣にお子様のことを考えていること。立派に母親業をこなしている自分をまずは認めてあげてください」受験は、親子にとってひとつの試練。でも、それを乗り越えた先には大輪の花が咲くと信じて、ゆったりと構えていられる親でありたいものだ。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月27日投資教育先進国といわれるアメリカでは、子どものころからお金について学ぶ機会が多いのをご存じでしょうか。 幼稚園から高校までの義務教育でお金にまつわることを学習するのはあたりまえ。お金にシビアなアメリカならではの、子どものマネー教育について紹介します。■ローン大国アメリカアメリカ人はお金にシビアだといわれます。それはクレジットカード、ローン大国であることが影響しています。健康保険や医療費もほかの国と比べてかなり高額。個人がしっかりファイナンシャルプランを身につけていないと簡単に破産してしまう社会です。厳しい社会のなかで財産を得て資本主義社会のなかで勝ち残っていくために、投資に関する知識を深める人も多いのです。そんななか、幼稚園から子どもの年齢に応じてお金に関する教育が行われています。親からお金を増やすための株式投資などの知識を得るケースもめずらしくありません。■日本でマネー教育をしない理由一方、日本では、子どもがお金の話をするのはあまりよくないという風潮があります。株式投資はリスクのあることだと敬遠する人も多く、なかなか学ぶ機会がないのが現状です。考えられる理由としては、貯金文化が定着していることがあげられます。堅実にコツコツためる、まじめな日本人の気質ともいえるでしょう。■おこづかい制のメリットみなさんは子どもにお金を管理させていますか? 将来の金銭感覚を養っておくためにも、早めにお金に関する知識を身につけることが大事です。さまざまな考え方があるものの、たとえば、定期的におこづかいをあげることで、子どもは自分のお金を管理し、計画的に使うことを学べます。おこづかい制にするか悩んでいる方は検討してみてください。また、お手伝いの報酬としてお金をあげるのも方法のひとつです。自分の労働によってお金を得ることができ、何もしなければお金を得られないという仕組みを学べます。お金を計画的に使う感覚は、将来役に立ちます。子どもが大きくなったら、家庭の予算立てに参加させてみるといいかもしれません。
2016年07月16日子どもが毎日オモチャを散らかしっぱなしにして困っているというママは多いものです。何度叱っても言うことを聞かないし、自分でやった方が早いから……とママが代わりに片付けることもしばしば。しかし、子ども自身に片付けさせなければ、子どもは一生“片付け下手”な人間として生きていくことになります。将来“汚部屋”の中で生活するような子にはなってほしくないですよね。そこで今回は、子どもをお片付け上手にする“収納教育”についてお話ししていきます。●なぜ収納教育が必要なのか“お片付け”って、軽く見られがちです。物を整理して収納する能力は、生きている限り絶対に必要なものです。自分の部屋だけでなく、スーパーやレジの商品陳列、オフィスの書類整理だって“お片付け”の能力があるかないかで仕事ぶりにかなり差が出てきます。また、物事を分類して整頓するクセがついていれば、頭の中も整理整頓することができ、混乱することなく生活することができます。そのぐらい“お片付け”は大事な能力 なのです。国語や算数とともに必修科目にしてもいいぐらいです。“お片付け”をする力は日頃から習慣づけることで成長していきますから、なるべく子どものうちから覚えさせた方がいいのです。●収納教育によって得られるメリット3つ収納教育をすることで、子どもにさまざまなメリットが生まれます。●(1)思考能力の向上物を片付けるということは、“いる・いらない”の取捨選択をすることなので、自然と思考能力が高まります。自分で考える力が強くなるのです。思考能力が向上することで、決断力や優先順位づけする力 が身につきます。社会に出てから必要な能力ですね。●(2)自発性が高まる自ら考えて行動することで、自発性が高まります。昨今では上司から指示されないと仕事ができない“指示待ち人間”が問題となっていますが、収納教育をすることで自立した人間に成長させることができます 。●(3)物を大切にするようになる自分でお片付けをすることで、物に愛着がわくようになります 。乱暴に扱って壊してしまったら、自分で捨てなくてはいけないからです。それが自分のお気に入りのオモチャであればなおさらツラいことです。自分で片付けさせることで、物を乱暴に扱うことがどういうことかを分からせることができます。●効果的に“収納教育”をする方法5つ●(1)子ども目線で分かりやすく説明する子どもにお片付けをさせるとき、「コレしまって!」とひと言で指示していませんか?もしかしたら子どもはそれをどこにしまっていいのか分からないのかもしれません。「前に教えたから」という気持ちは飲み込みましょう 。子どもが忘れているなら根気づよく説明してあげる必要があります。また、そもそもママの説明が難しくて理解できていなかったという可能性もあります。お片付けをする場所を教える際は、子ども目線で分かりやすく説明してあげましょう。●(2)絵本で“お片付け”の大切さを教える絵本の中には、お片付けがテーマの作品がたくさんあります。お片付け絵本は大体モノの大切さを教えている内容のものが多いので、ぜひ子どもに読み聞かせてあげましょう。オモチャに感情移入させる系の絵本が多いので、物を大切にするようになりますよ。●(3)収納方法を簡単にする子どもが物を片付けないとき、収納方法が難しくて放棄している 場合があります。わが家の収納方法が子どもの年齢に適しているかを見直してみましょう。細かく分類しすぎているようなら、大きなカラーボックスを用意してそこへオモチャをしまうようにしても良いです。まずはお片付けの概念を教えることが大切です。慣れてきたら次のステップへ進みましょう。●(4)たくさん褒める子どもは単純です。ママから褒められればやる気を出しますし、叱られればやる気がなくなります。そこで、子どもが上手にでお片付けできた場合は多少大げさでも構わないので、褒めてあげましょう。それを繰り返すことで、子どもの頭の中に「お片付けをすると褒めてもらえる」 という認識が生まれます。お片付け上手になるためには、まずお片付けを好きになってもらう必要があるのです。●(5)怒らずに考えさせる子どもは“お片付け初心者”です。オモチャを全く片付けない日があったり、間違った収納方法を取る場合があったりします。しかし、そんなときに「片付けなさい!」と怒るのはNGです。怒ると“お片付け=嫌なこと”になってしまいます。オモチャを片付けていない場合は、「オモチャを片付けないとどうなる?」と問いかけたり、「このオモチャはどこにしまうんだっけ?」と優しく聞いてみましょう。子どもは考えればちゃんとできます。それを信じてあげることが“収納教育”の基本 となります。----------いかがでしたか?物を片付けられない大人って結構いるものです。自分の子どもには整理整頓が上手な人になってほしいですよね。今のうちからしっかりと“収納教育”をするようにしたいですね。【参考リンク】・1.整理・収納のメリット | ワークアップ株式会社()●文/パピマミ編集部
2016年07月09日「子どもの教育にはしっかり気を配りたい!」と思っても、仕事や家事で忙しい中では難しいことも多いでしょう。帰宅後も食事の支度や子どものお世話でバタバタしてしまい、きちんと子どもの勉強を見る時間も取りづらいもの。でも、小学生になれば親のチェックが必要な宿題が出ることもありますし、できるだけ自分から机に向かう習慣もつけておきたいですよね。忙しいからこそ、子どものために上手な時間の使い方を工夫しましょう。■早寝優先で朝の勉強タイムを確保働くママの帰宅後は大忙しです。夕食を作って食べさせ、お風呂に入れたら、あっという間に夜。子どもにはできるだけ夜更かしさせたくないし、「どうやって勉強時間を確保したらいいの?」と思っているママも多いかも。そんなときは、夜は早寝を優先し、その分、早起きして朝の時間を活用しましょう。眠い目をこすりながらイヤイヤ勉強するよりも、脳が活発に働く朝に勉強したほうが効率もアップするはず。ママも、早起きすることで時間の余裕ができ、朝のバタバタも少なくなりそうです。まずはいつもより15分早起きするなど、無理のないペースで始めてみてはいかがでしょう。■毎日10分、隣で勉強を見る子どもが1人で机に向かえるようになると、「もう勉強を見なくても大丈夫」と、ついママも安心してしまいがち。でも、文字の書き順や計算方法など、子どもが間違ったまま覚えてしまっている可能性もあります。後で気づいて指摘をしても、一度覚えたことを直すのは大変。間違っている箇所をその場で指摘しないと、なかなか正しい知識は身につかないのです。家にいるとき、たとえば1日10分だけ家事などの手を止めて、子どもの勉強に寄り添ってあげましょう。10分間とあらかじめ決めておけば、忙しい中でも時間のやりくりもしやすいはず。ママが隣で勉強を見てあげると、子どもの集中力もぐんと高まります。 ■保育園の行き帰りの道も親子の学びタイムに勉強は、机に向かってするものだけではありません。小さな子どもにとっては、保育園の行き帰りも、興味や学びを深める立派な勉強タイム。「この葉っぱはどうしてこんな形なんだろう?」「あの鳥さんは何羽いるかな?」など、会話の中には学びのヒントがたくさんあります。わからなかったことは一緒に調べたり、調べ方を教えてあげたりするのもよいですね。子どもの語彙(ごい)力アップにつながるしりとり遊びもおすすめです。子どもにとって、ママとの会話はとても嬉しいひととき。親子のコミュニケーションを楽しみながら、上手に学ぶ力を伸ばしてあげてくださいね。
2016年07月09日子どもを授かると、親としていちばん最初に考えるのが「教育費の準備」ですよね。できる範囲で希望の教育を受けさせてあげたい。親ならば誰もが思います。そこで最初に検討されるのは「学資保険」ではないでしょうか?学資保険は、いろいろある生命保険のなかでは、比較的好印象な保険ではないかと思います。しかし、この学資保険、本当に教育費の準備になるのでしょうか?なぜ日本人が学資保険に対して好印象なのかといえば、学資保険が積立代わりだと思っているからでしょう。■学資保険でいくら戻ってくるのか計算すべしその昔、郵便局で学資保険に入ると、満期の時に倍ぐらいになって戻ってきた時代がありました。インフレ率等を考えてきても相当な戻り率です(そのぶん住宅ローン金利も高かったので、差し引きしてどれくらい恩恵を受けている人がいるかは微妙ですが)。そのイメージがついてはなれないのか、「学資保険は得だ」と思ってしまうようです。しかし実は、ご相談に見える方の実の70%以上は、得にならない学資保険に入っているといったら、みなさん驚かれるのではないでしょうか。もしすでに学資保険に加入しているのであれば、一度計算してみてください。「いくら払って」「いくらの満期で戻ってくるのか」を。210万円払って、200万円の満期なんてケースは結構あります。なかには、払った以上に戻ってこないことをわかった上で加入している人もいるかもしれません。そんな人は決まって、「保険がついているから仕方がない」なんていい方をします。たしかに、学資保険・こども保険という名称の保険のなかに、育英年金などの保険機能がついているものもあります。学資保険払込中に契約者(ほとんどのケースで父親)が死亡した場合に遺族に教育費の援助ということで育英年金が支払われるという内容です。内容の話を聞くと、とってもいいような気がします。しかし、よーく考えてください。なぜなら、教育費等必要な保障額は、ご主人の生命保険できっちり計算してリスクヘッジさせてあるはずです。■200万円もらえる学資保険じゃないとダメつまり、わざわざ学資保険でプラスしてその部分にお金を払う必要はないはずなのです。その他に、子どもの医療保険がついていることを理由にあげられる方が多いのですが、それもいかがなものでしょうか?乳幼児医療制度が整っている今、ある一定の年齢まで、医療費は無料です。自治体によって違いますが、長いところですと中学校卒業するまで、医療費無料なんていう自治体もあるほどです。そのなかで、どれだけの保険料をそこに払うのが適当なのか、考える必要がありそうです。学資保険は、純粋の貯蓄であるべきではないかと思います。180万円ぐらいの払い込みで200万円の満期がもらえる。最低でもこれくらいでないと、月々積立預金をしたほうがマシなことになってしまうのではないでしょうか?現段階で、払ったより戻ってくる金額が少ない学資保険に入っている方は、がっかりしてしまったかもしれません。でも、あきらめずに、計算することをお勧めします。現在加入中の学資保険を解約すると、いくら損をするのか。そのことについて計算するのです。ほとんどのケースで保険の途中解約は損が出ます。しかし、いまやめた損のほうが、満期まで払い続けたときの損にくらべて少ない場合は、思い切って解約をすることをお勧めします。その上で、貯蓄性の高い学資保険に入りなおして損が少しでも埋まるのであれば、入りなおしを検討してみてもいいのかもしれません。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)
2016年07月05日■子どもを育てるのはとても素晴らしいこと。子育てにかかる費用をうまく管理することでさらに楽しみが増えます子どもを授かったお母さんお父さんは、子育てにとても熱心。でも、子育てが家計にどのくらい影響があるかについて、考えたことはありますか?米国フィデリティによると、平均的な1家族の全支出を大きな項目ごとに分けると、「住宅」が30%でトップ、子ども一人の養育・教育費(大学費用は含まない)は18%で2位となっています。約2割という大きな比率は当然、家計全般に与える影響も大きいということになります。もちろん、子育てにいくらお金をかけられるかはそれぞれの家計の状況によって異なります。でも共通していえるのは、その支出をできるだけうまく管理していきたいということです。そのためにはいくつかのちょっとしたコツがあります。■1.新たに生じる可能性のある「少し先の費用」を予測し準備するたとえば、子どもが大きくなれば、もっと広い部屋が必要になります。子育てのために仕事を辞めるとすると、家計の収入が減ります。反対に仕事をしながら育児をしている場合でも、託児所などの預け先を考えなくてはならない場合も出てきます。これらはいずれも「新たな出費」につながるもの。全部を予測するのは難しいかもしれませんが、できるものから予測して、その「新たな出費」の確保のために不必要な出費は抑えるといったことを日常的に心がけてみましょう。■2.突然の出費に備えた資金作りをできれば、突然の出費に備えて、3ヶ月~6ヶ月分の生活費を蓄えておきたいですね。なかなか大変ではありますが、毎月の生活費の中から少しずつ蓄えていく工夫をしましょう。たとえば毎月一定額の自動積み立てから始めてみては? 非常用資金口座として、毎月一定額、現金や換金性の高い運用商品を積み立てるといった方法です。 ■3.家を持つ場合は慎重に家を持つ、というのは一般的な家庭にとって最も大きな出費のひとつでで、とてもエキサイティングなイベントですが、あまり過剰な出費をすることは抑えましょう。家族で所有している不動産が家計の収入に見合っているか、年間の収入から無理なく負担できる範囲かどうか確認しながら進めましょう。 また、不動産を持つと、自動的にそれに伴う支出(税金、公共料金、修繕費用など)が多くなります。大きな出費の際には、とかく付随するコストを忘れがちになりますが、それも念頭において計画を立てましょう。■4.保険に入り、家族を守ろう最近若年層では生命保険に入らない方が増えていると聞きます。でも、「あなたの収入に頼っている誰か」ができたら、生命保険に加入することも、家族を守れる有効な手段となるでしょう。若ければ若いほど、健康であればあるほど、掛け金の負担は少なくなります。また、意外と知られていないのが、「所得補償保険」です。企業に勤めるサラリーマンや自営業者等、働いて収入を得ている方が、病気やけがで働けなくなった場合に収入の減少を補てんするための保険で、「入院や手術といった支出に備える医療保険ではカバーしきれない収入減に備える」という位置づけになります。子どもや家族を守るという観点からは役に立つ保険のひとつです。ただし、会社に勤めている人は、社会保障制度の一環で会社から一定の補償が得られる場合があります。まずは自分ないし配偶者が、仕事ができなくなった時にどのくらい保障が得られるのかを整理しておくといいでしょう。■5.子どもの大学入学に向けて、今からコツコツ資金作りを子どもが大学を受験する18歳に向けて、できるだけ早い時期から必要資金を積み立てはじめましょう。そのために活用したいのが2016年4月からスタートした「 ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度) 」です。子どもが18歳になるまで毎年上限80万円まで非課税で投資でき、投資した結果の収益は5年間非課税です。18歳までは引き出しに制限がつきますので、まさに家庭で子どもの大学資金にむけて税優遇をうけながらお金を作っていくのに適した制度です。子どもを授かったとき、それにともなう費用のことを真っ先に考える必要はありません。でも、親が将来について考え計画することは、子ども選択肢や可能性を広げることのできるとても大きなプレゼントのひとつです。子どもにぜひ素敵なギフトを差し上げてください。
2016年07月05日小中学校での教育内容が、いわゆる“ゆとり教育”として行われたのが2002〜2010年度。この教育を受けた世代を広く“ゆとり世代”と呼びますが、いろいろな面で批判の対象とされることが多いのはみなさんもご存知の通りです。学力だけにとどまらず、「ゆとりだから……」という言葉で人間性まで否定されかねないこの問題。今回はパピマミ読者の皆さんに「ゆとり教育で問題だったと思うこと」 についてアンケートを実施しましたので、その結果を発表したいと思います。同時に行った『ゆとり教育で評価できたところは?』というアンケートでは、「デメリットしかなかった」という回答が半数近くを占めたようですが、いったい何が問題と感じられているのでしょうか。●ゆとり教育で問題だったと思うことは?・1位:学力の低下……23%(23人)・2位:競争意識の低下……19%(19人)・3位:コミュニケーション能力の低下……16%(16人)・4位:とくに問題はなかったと思う……13%(13人)・5位:自主性の低下……11%(11人)・同率6位:精神年齢の低下……10%(10人)・同率6位:協調性の低下……10%(10人)※有効回答者数:102人/集計期間:2016年6月20日〜2016年6月21日(パピマミ調べ)●「学力の低下」がトップという結果に『ゆとり教育中に行われた学習調査では、日本の順位が下がってましたよね。勉強なんてやったぶんだけ伸びるんだから、学習時間が減ればそういう結果になるのは当然のことでしょう』(40代パパ)『思考力を鍛えるための学習を増やすといっても、それらしい成果があったとは思えませんね。大学受験なんかも結局は暗記勝負じゃないですか。遠回りしただけのように思えます』(30代ママ)最も問題だったと感じられているのは、やはり学習面。OECDが行っている生徒の学習到達度調査では、ゆとり教育中の日本の点数低下が顕著となり、教育の見直しに着手するきっかけともなりました。知識を暗記する詰め込み型の教育から脱却するためのゆとり教育で、“総合的な学習”などの思考力を付けるための教育が推進されたものの、目に見える結果が出たとは言いづらい でしょう。脱ゆとり教育を果たした現在の教科書は、当時より4割ほど分厚くなっていると言われています。●次いで「競争意識の低下」がランクイン『運動会の徒競走で、手をつないでゴールすることがあるなんて本当なんですかね?いくらみんな平等にって言ったって、さすがにそれはやりすぎだと思いますよ』(40代パパ)『何でもかんでも優劣をつければいいってもんじゃないけど、競い合うことを良しとしない環境では、育たなくなるものもあるのかもしれませんね』(20代ママ)実際にゆとり教育を受けた20代の人たちからも、競争意識の低下を招いたことに対する批判が聞かれました。人と競い合うからこそ生まれる、「悔しい!」や「勝ちたい!」という強い気持ちは、ゆとり教育の中では育ちにくいと言えるかもしれません。さらに、競争意識がないことから「覇気がない」と思われる ことも多いようですが、決して不真面目というわけではなく、自分のやるべきことを黙々とこなすことができる特徴を持ちます。●コミュニケーション能力にまで影響『話題が合わないっていうだけじゃなく、人と交流することを避けているような印象があります。四六時中スマホを見て、人と会話する楽しさを知らないんじゃないかと思いますね』(40代ママ)『ゆとりってのは、勉強だけじゃなくて会話もできなくなっちゃったのかね。毎年新入社員が入ってくるけど、声は小さいし何言ってるのかわからない。会社の飲み会を断るやつなんて見たのは、最近になってからだよ』(50代パパ)新入社員と上司が噛み合わない“ゆとりエピソード”を聞くことは、珍しいものではなくなりました。プロセスを重視する教育を受けてきたことから、頑張ったことよりも結果が求められる仕事の場 では認められづらいこともあるようです。この他、怒られ慣れていなかったり、積極性に乏しかったりすることで、対人関係が苦手だと感じさせてしまうこともあります。仕事よりもプライベートを優先させ、会社の人間とは距離を保とう とするのもゆとり世代の特徴と言えます。----------いかがでしたか?実際に、ゆとり世代と言われる人たちの上の世代からすると、信じられないような価値観を持った若者に遭遇することもあるかもしれません。しかし、それは柔軟な思考によって生まれた新たな考え方というだけで、批判されることなのかは疑問でもあります。お互いの違いを認め合い、それぞれの良さを高め合っていくような関係を築くことが最適と言えるのではないでしょうか。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜6位)】ゆとり教育で問題だったと思うことは?()●文/パピマミ編集部
2016年06月26日こんにちは、ライターの渦マキです。近年、耳にするようになったフィンランドの教育“フィンランド・メソッド” 。どのような内容なのか、そして日本の教育現場においてフィンランドを見習うことはできるのかを考えてみたいと思います。●2000年に入って注目されはじめたフィンランドの教育2000年に入って、『OECD(経済協力開発機構)』の学習到達度調査『PISA』でフィンランドが上位に入ったことを機に、“フィンランド・メソッド”と呼ばれるようになり、フィンランドは教育先進国 として注目されるようになりました。しかしながら、実際のところフィンランドにおいては、“フィンランド・メソッド”という教育法は存在しません。『PISA』の結果に衝撃を受けた教育関係者たちがそのように呼び始めただけのようです。●フィンランド教育で注目すべき点●(1)国をあげての教育制度の改革「今、不況の中で一番投資が必要なものは子どもの教育である」という意見の教育大臣指揮のもと、教育改革が始められました。そこには企業への投資よりも、これから成長して行く子どもたちへの投資が最も有効だ という理念があります。授業料が小学校から大学まで無料だそうです。●(2)学校の順位付けがない(学校間のレベルの差がない)フィンランドの基礎学校は、6年間の初等教育と3年間の中等教育の9年一貫制 。卒業後は全員が進学資格をもっています。卒業後は、入学試験などは行わずに後期中等教育(高校か職業専門校)に進むことができます。基礎学校での評価で学校が決められます。また、学校に格差がない ので、子どもたちは大抵は地元の学校に通います。さらに、地域の格差ができにくい環境作りがされています。成績が本意ではなかった場合、10年生として無料で教育を受けることができます。●(3)教師の質が高い日本のように大学の教育学部を卒業し、教育職員検定に合格した者が教師になれるといったものではありません。大学で専門教科を学び、その後教師用のトレーニングを受け、特定の修士号を取得しなければ教師にはなれません。教師になったら、教材や授業のカリキュラムを独自に作るということも全て任され、教科書も教師が選ぶという徹底ぶりです。教師への全幅の信頼がなければ、こうした権利は与えられないのではないでしょうか。●(4)学習に遅れが生じる子どもは授業の前後で補習を行う教え合ったり、話し合ったりすることで子どもたちに協調性を育ませる。クラスの学習についていけない子どもに関しては、授業が始まる前後に補習で補います。教師の采配でフレキシブルにクラスを能力によってグループ分けして授業をすすめていきます。たとえば読み書きが苦手な子どもたちを教師だけではなく、それを得意とする子どもたちにも協力してもらって同じレベルに伸ばしていきます。クラスも少人数制です。子どもたちの協調性も培います。●日本でフィンランド式教育法は有効か日本でフィンランドの教育体制を見習い、同じように変えて行くことはできるのでしょうか?フィンランドの教育では、学習は大切なもの。しかし、その前に人間としての成長が最も大切なことだと社会全体が認識しています。それには子どもに十分な“遊び時間” を与えることが重要だと考えられています。日本における学歴社会では、学校での勉強時間の他にも塾などで子どもの自由時間は減って行くことになります。「いい大学を出て、いい会社に入社する」といった学歴信仰が子どもにとって本当に幸せなのかをよく考え直してみる時期なのかもしれません。現在の日本の社会を考えてみると、フィンランドのような教育体制を目指すことは今は難しいかもしれませんね。日本も国をあげて子どもの教育に投資していかなければ、将来国家全体に関わってくるという認識が求められます。【参考文献】・『フィンランドの教育力ーなぜ、PISAで学力世界一になったのか』リッカ・パッカラ(著)●ライター/渦マキ(フリーライター)
2016年06月16日音楽教育が、子供の情緒や感受性、社会性や知能の発達にとても良い影響を及ぼすことは、すでに広く知られている事実です。また、子供たちが音楽を集中して聞くことで、言語を聞き取る能力もアップし、語彙力や語学力がつきやすくなるとも言われており、昨今ますます幼児のための音楽教室の人気があがっているようです。「音楽教室に通わせたいけれど、経済的な事情や、時間的な問題で難しい」というご家庭は、ぜひ家庭で音楽教育をしてみてはいかがでしょうか。今回は、家庭でもできる音楽教育についてご紹介したいと思います。つけっぱなしのテレビを消して、良い音楽を聞かせよう音楽教育というと楽譜を読んだり、楽器を弾いたりすることを想像しますが、 幼児期の子供にはまだまだ難しいもの。さらに楽器を演奏するにも、手が小さすぎますよね。ですから、乳幼児期はよい音楽をたくさん聞かせて、「耳つくり」をしてあげることが最も重要な音楽教育なのです。普段、リビングで子供と過ごすときなど、テレビをつけっぱなしにしているママも多いかもしれませんが、これからはテレビの代わりに良い音楽を流してみませんか。では、どんな音楽が子供にとって「良い音楽」なのでしょうか。クラシック音楽やジャズ・ポピュラー・日本の伝統音楽・童謡など、音楽といってもさまざまなジャンルがあります。もちろん、どのジャンルにもすばらしい音楽は存在していますが、子供におすすめなのが、それぞれの国の歴史とともに、長く生き続けてきたような音楽です。いくら流行しているとしても、機械的な音楽では、子供の想像力や情緒を育てることは難しいのです。手始めに、ママやパパが小さいころから聞いていた日本の昔ながらの童謡や、モーツアルトのクラシックなどの歴史ある音楽を選んで、部屋でゆっくりするときや、食事中のBGMとして流してみませんか?日常生活や遊びの中に音楽に取り入れる音楽教室ではなく、家庭で音楽教育をするメリットは、遊びや生活の一部として自然に音楽に親しめる点ではないでしょうか。子供が遊んでいるときに音楽を流してあげていると、無意識に子供の心に音楽が刻まれていきます。他にも食事中、寝かしつけの際、朝起きるときなど、その状況に相応しい音楽を選んで、自然な形で生活に取り入れていきましょう。また、子供が元気のないとき、イライラしているときは、まずは静かな音楽を流し、気持ちを落ち着けてから、活発な音楽を流すようにすると、子供たちの気持ちが明るくなったり いらだちをやわらげたりする効果があるとも言われています。このように、子供の気分を変えたり、気を紛らわせたりする手段として音楽を使ってみても良いでしょう。家族で一緒に音楽を楽しもう!子供の情緒や知能の発達に役に立つからと、一方的に子供に音楽環境を与えるだけでは、家庭での音楽教育は物足りないものになってしまいます。大切なのは、ママやパパの心にも、音楽を楽しむ余裕を持ってもらうことなのです。親子一緒に、童謡を歌ったり、音楽を聞きながらリズムを取ったりして、「音楽は楽しいものだ!」と子供が思えるようにしてあげましょう。ママやパパがピアノなどの楽器が弾けるのであれば、童謡やクラシックを演奏して子供に聴かせてあげることができますが、楽器が苦手だったとしてもハーモニカや鈴など、かんたんに演奏できる楽器を用いて、家族で歌いながら合奏するのもおすすめです。また「とんとんとんとんひげじいさん」や「いとまきまき」など、子供たちが大好きな手遊び歌を一緒に歌ったり、音楽に合わせて飛んだり跳ねたりすることも、立派な音楽教育です。このように、家族で音楽に親しみ、楽しんでいるという環境こそが、子供の音楽的感受性を育ててくれるのです。いかがでしたか?音楽が子供の心や脳に良い影響を及ぼすからといって、一方的に楽器を与えたり、子供が嫌がる音楽を聞かせようとしたりするなど、やみくもに「音楽」を押しつけることはやめましょう。子供たちが音楽に親しみを感じ、楽しめるようになってこそ、音楽が子供に良い影響を与えてくれるのです。まずは、親子で音楽を楽しみながら、子供が音楽に興味が持てるような環境づくりから始めてみましょう!
2016年06月08日ジメジメした梅雨の季節。どんよりとした日が続いて洗濯物は乾かないし、気分も落ち込み気味。でも一番困るのは、天気に関係なく元気いっぱいな子どもたちとどうやって過ごしたらいいのか、ということではないでしょうか。しかし、雨の日は子どもを教育するチャンス。室内でも室外でも、できることがたくさんあります。いくつかその例をご紹介しましょう。季節の変化を教えてあげる衣替えまず一つ目に子どもとやりたいこと、それは衣替えです。これまで着ていた長袖をたたんで、「また寒くなったら長袖を着ようね」と伝えましょう。また、衣替えは季節を教えてあげるタイミングにぴったり。「寒い季節はな~んだ?」と質問したり、「もうすぐ夏がくるから半袖を出そうね、ズボンは半ズボン!」「これを着ていっぱいお外で遊ぼうね」と季節が変わることに対する好奇心をくすぐってあげましょう。子どもがまだ小さくて洋服を畳むことができなくても、「長袖はこっち、半袖はこっち」と仕分けるだけならば1~2歳児からでもできます。ちなみに洗濯物も「ママが干すから、○○ちゃんはパタパタしてね」なんて言って、洋服をパタパタと広げる行為を子どもにお願いすると、「できたよ、ママ干して!」なんて喜んで洋服を渡してくれるはず。大人にしかできないと思われがちな家事ですが、やり方によってはママと一緒に過ごす遊びの一つに変わります。図鑑を見て本を読む楽しさを教える夏にはたくさんの草花が芽を出します。中には摘み菜といって食べられる草も。インターネットでなんでも調べられる時代ですが、ここは図鑑を用意してあげるのがポイントです。写真と本物を見比べてみる楽しさや次の季節がやって来る待ち遠しい気持ちを大切にし、晴れた日は実際に植物を見に行きましょう。図鑑で知った植物を見た時の喜びは「もっといろいろなことを知りたい」という子どもの前向きな心を育てます。着脱マスターになるための練習以前、「 1歳からスタートできる! 子どもが洋服を自分で着れるようにする方法 」でも紹介しましたが、梅雨の間にお着替えをマスターしてしまいましょう。まずはズボンから挑戦。月齢が低ければ低いほど大人のやることをよく見ていて「いつかやってやろう」という気持ちでいっぱいです。ただし、1つだけ大切なことがあります、それは楽しくやること。梅雨の時期はお部屋にこもりがちでついイライラしてしまいますが、それは大人も子どもも一緒。「お着替えできるようになったら、お外遊びももっと楽しいよ!」なんて言葉掛けを忘れずに。五感を刺激する雨のお散歩最後に、一番のおすすめはこれ。子どもは「雨が降ってるから、お気に入りのレインコートとレインブーツが着れる!」と喜ぶもの。雨が体にあたる感覚や濡れた地面を歩くことはとても刺激的で、五感をはぐぐむ大きなきっかけになります。もちろん、ママはちょっぴり大変かもしれませんが、子どもにとっては、雨の日のお出かけや誰もいない公園でたっぷり遊ぶことってとっても楽しいのですよ。いかがでしたか? 雨が降っているから何もできない、と考えるのではなく、雨の日にしかできないことを考えて子どもと向きあえば、できることはたくさんあります。みなさんも楽しんで雨の日を過ごしてくださいね。
2016年06月06日子どものしつけや教育方針、習いごとに至るまで、夫婦間で意見が食いちがうことは多々あるはず。本当はケンカなんてしたくないのに、子どものことになるとついついヒートアップ、なんてことも。そこで今回は、エキサイトお悩み相談室の 宇野夏騎(うのなつき)先生 に「夫婦間における子どものしつけや教育方針のちがい」について聞いてみました。Q:子どもの教育方針、夫と意見が異なった場合にとる最善の方法は?もともと血のつながりのない、一番近い関係として結ばれた二人。生いたちや教育方針のちがう環境で育ったのですから、子どもの教育方針が異なるのも当たり前なのかもしれません。夫婦間での教育方法の差を埋めていくには、日ごろから二人で話しあうことが絶対的に必要です。子どもの将来のことだけを考えて話しあうようにしましょう。ご自分のエゴや相手への不満な点を子どもの教育方針とすることなく、子どもへの夢や適正を見極め、“子どものためを考えた将来に向けての教育方針”を話しあうことをおすすめします。そして、時折子どもにも「パパの行動についてどう思う?」と聞いてみましょう。子どもの視点で夫がどのように見られているのか、把握することも大切な要素です。また、日ごろのできごとや子どもの行動も夫に伝えるようにしましょう。とても大変なことですが、ママという存在は、夫と子どもの両方をコントロールする重要な役割を担っているのです。Q:夫のしつけが『甘い』と感じたときの対処法は?子どもと日常の接点が少ない夫の場合、少ない時間のなかで少しでも関係性を築きたいという想いから“甘えさせる”という行動を起こしがちです。度が過ぎない程度であれば、そのまま黙って観察していていいでしょう。ママの許容範囲を超える“甘やかし”をしている場合は、子どもの目に触れないところで夫にその旨を伝えてください。「あなたの気持ちはわかるけど、子どものために良くないよ」という言葉を添えてあげると、現状を理解してくれるでしょう。Q:逆に、夫のしつけが『キツイ』と感じたときの対処法は?日ごろ子どもたちとの接点が少ない夫は、現在の事実と結果だけで判断してしまう傾向があります。思い通りにならない子どもの行動や学校での成績など、腹立たしく思うこともあるはずです。ママから見て「キツイなぁ」と感じたときは、子どもの前で擁護するのではなく、あとで話をするようにしましょう。ママは代弁者としての立場で「子どもが怖がっているよ。あなたが逆の立場で言われたら嫌でしょう? あなたの気持ちはよくわかるのよ。あの子の良いところをほめながら、悪いところや改善して欲しいところは質問するようにして、自分から気づかせるように話してみて」と、伝えてみましょう。何より大切なことは、夫の気持も理解したうえで、子どもにとって伸びる怒り方をすすめてみることです。Q:子どもが原因の夫婦ゲンカを避けるには? どんな夫婦喧嘩も同じですが、お互いの意見や希望、不平不満を最後まで“聞く=相手の気持ちを受けとめる”という姿勢で臨むことが大切です。横槍や意見、文句をグッと我慢して話を“聞く”という姿勢で臨みながら、お互いの希望や意見をメモすることも効果があると思います。それぞれの意見や希望を書きとめたメモを二人で見直して、同じ意見や希望、子どもの適正や将来について共通点を理解することで、お互いの気持ちを理解するようにしましょう。また、ほかの家の夫の教育方法がどうなのかを知ってもらうために、仲の良いママたちに集まってもらい、夫同士がコミュケーションをとれる会を企画するのも効果的です。ママも“ひとりのすてきな女性”!どんな環境でも、子どもと過ごす時間が一番長いママの立場や役割は大変大きいと思います。子育てに関する細かい話や悩みも、仕事で帰りの遅い夫へは状況報告しかできず、ママが感じるストレスは想像以上に大きいものです。ましてや男女均等雇用法のなか、ママも仕事を抱えながら育児や教育の大半まで考えなければなりません。家族のなかで、じつはママが一番の大黒柱なのかもしれません。少ない時間のなかでも、ママ自身の時間を持つこと、気持ちを共有できる友人や知人に話を聞いてもらうことで「本では学べない子育ての経験ができる」と思います。カルチャースクールに通ったり、自分の時間を有効に使ったりすることで、ママであるとともに、ひとりのすてきな女性として意識して過ごしてみましょう。夫や子どもからも、輝いているすてきなママに見られるはずです。意識すれば、いつまでも魅力的でいられるのは女性の持っている魔法のひとつ。いつまでも家族にとって、大きな役割を持っているすてきなママでいてくださいね。たくさんの役割を持つ「ママ」という存在。子どもと夫の間で大きなストレスを抱えながらも、家族全員の幸せを願い、守る、まさに女神そのものですね。たくさんの顔を持つママだからこそ、小さな悩みもひとりで抱えこまず、まずは相談してみてください。●取材協力:エキサイトお悩み相談室 宇野夏騎(うのなつき)先生
2016年06月02日今は小さな子どもたちも、いつかは大人になり、社会へ出て行かなくてはなりません。しかし、子どもを取り巻く環境は大きく変化し、社会的・職業的な自立のためには、必要な能力・態度を育てる「キャリア教育」が必要ではないか…という考えが広まっています。この「キャリア教育」とは、一体どういうものなのでしょうか?■キャリア教育とは?文部科学省・中央教育審議会答申において、キャリア教育は以下のように定義されています。「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」この定義だけを見るとなにやら難しそうですが、子どもたちが将来社会に出て、しっかり働いて、自立してやっていけるように、子どものうちから「仕事をすること」「仕事に必要な能力」を学ばせようという取り組みが「キャリア教育」だと考えて良いでしょう。■キャリア教育はなぜ必要?家庭内には便利な製品がたくさんあり、地域のつながりも希薄になった現代社会において、子どもたちが「仕事」というものに触れる機会が減ってきました。また、情報化社会となり、組織や、そこで働く大人たちが起こす不祥事などの情報は、昔よりもずっと多く子どもたちの耳に入るようになっています。こういった状況下では、子どもたちの仕事に対するあこがれが育ちにくく、働くことに対する意欲の低下が危惧されるということで、今「キャリア教育」が必要だと考えられるようになりました。 ■具体的な取り組み・活動は?文部科学省ではキャリア教育の指針を定め、企業と学校が連携して専門分野に特化した授業を展開するなど、幼児期教育から高等教育に至るまでの体系的なキャリア教育推進に取り組んでいます。また、多くの企業やNPO法人などが、学校と連携しながら子どもたちのキャリア教育に関わり、さまざまなキャリア教育のためのプログラムを提案しています。自治体によっては「家庭でのキャリア教育」のためのパンフレットなどを作成し、保護者に配布しているところも。現在、学校が主なキャリア教育の場となっていますが、その土台となるのはやはり各家庭です。両親が積極的に仕事の話を子どもに聞かせるなど、ちょっとした工夫で家庭をキャリア教育の場にすることも可能。また、お手伝いをしてもらうときに、たとえば掃除なら「清掃会社の仕事」について話すというように、仕事につながる会話を日常に取り入れるのもキャリア教育だと言えるでしょう。子どものうちから具体的に将来について考えさせることは難しいですが、将来の選択肢を広げ、学びたい・働きたいという意欲を育てるために、「キャリア教育」について家庭でもしっかりと考え、実践できると良いですね。
2016年05月19日こんにちは。教育コンサルタントの佐々木です。子どもを賢くしたい、頭のいい子に育ってほしい、勉強ができるようになってほしい……子どもがいる親御さんなら誰しもそう願っているのではないでしょうか。そこで、脳科学の見地から、簡単にできる子どもを賢くするコツをご紹介いたします。●(1)適度な運動頭を良くするためには、脳をよく動く状態にすること、つまり脳に血が回ること が重要です。脳に血を回すためには、適度に運動をすることが大切です。集中力が落ちたと感じたらウォーキングをしたり、片付けなど単純作業をして血流を良くしましょう。ちなみに、食後に眠くなるのは胃に血液が流れるため脳に血が回らないためです。●(2)緊張感を持たせるストレスになる程の強い緊張感はパフォーマンスを下げてしまうものですが、適度な緊張感は脳を活性化します 。人が見ているところでは下手なことができないので、一生懸命やろうとするでしょう。あるいは、「絶対に○日までに終わらせる!」という緊張感は脳のパフォーマンスを上げます。たとえば、締切の日や補習の日程に楽しい予定を入れてしまえば、絶対に落とすわけにはいかないので、必死で勉強に取り組むでしょう。●(3)締切や時間制限を設ける時間設定を必ず設けましょう。「何時間でもいいよ」と言われると、脳はだらけてしまいます。宿題をするにしても、今日中に終わればいい、いつでもいいとしてしまうのではなく、時間を決めて取り組みましょう。30分かかりそうなものであれば20分にセットするなど、かかりそうな時間より少し短くする ことで、緊張感を演出できます。キッチンタイマーや、スマートフォンのタイマー機能を使って、時間内に必ず終わらせる習慣を作りましょう。●(4)ライバルを設定する人と競い合うこと は脳の回転数を上げることに非常に役立ちます。負けたくない気持ちから、モチベーションアップも期待できます。例え難しいことだとしても、ライバルがいれば、それをできるように頑張れるものです。●(5)子どもに教えてもらう人に教えることには緊張感が伴い、脳のあらゆる場所を使って考えたり説明したりするため、脳が活性化します。受け身な講義での理解度は5%であるのに対し、人に教えることの理解度は90% と言われています。子どもを賢くしたいならこれを利用しない手はありません。お子さんに、学校で起きたことや学校であったことを説明してもらうことを習慣にすれば、脳が活性化し頭が良くなるでしょう。----------脳を活性化し回転をよくするためには、脳の血流を良くしながら、常に緊張感を持って取り組むことが大切です。自宅で実践できることがほとんどですので、ぜひやってみてくださいね。【参考文献】・『覚えない記憶術』樺沢紫苑・著●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)
2016年04月24日あなたのお子さんは「お金」について正しく理解していますか。それはパパやママ次第です。 金融教育が普及している英国では「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」とも言われています。 とは言え、「具体的に何をしたらいいのかイメージがわかない」という方も多いのでは? でも多くのご家庭で、子どもに「お小遣い」や「お年玉」はあげているはず。それを用いて、お子さんの年齢ごとに、段階を追って金融教育をすると効果的ですよ。■3歳から6歳 ~結果を目に見える形で示しましょう~幼稚園児にお金についての教育なんて意味がないと思うかもしれません。たしかに、文字通りの金融教育はまだ必要ないですし、理解するのも難しいでしょう。しかし、ママが「お金」にまつわる話を子どもにすればするほど、子どもは自然に吸収してゆくものです。そのとき気をつけたいのは、この年齢の子どもはまだ「我慢」ができないということです。そのため「お金を貯める」ということを、なるべく目に見える具体的な形で子どもに示してあげることが大切です。子どもは成果が目に見えると、目的を理解します。おもちゃを買う、お菓子を買うといった小さな目的を与えて、少額でも子どもが自由にできるお小遣いやお年玉を与え、その目的に向かって貯めてゆくよう促してみてください。お金を貯める貯金箱はなるべく透明にして、増えてゆくのが目にみえる形にしてあげてください。■7歳から10歳 ~“トライ”アンド“エラー”を繰り返しましょう~この年齢になると、子どもは硬貨や紙幣の価値もだんだんわかり始め、お金で何を買うことができるのかもわかってきます。そこで、この年齢では1歩進んで、“トライ”アンド“エラー”を繰り返し、経験を積ませるのが効果的です。 まずはお金を使う目的を複数与えてみましょう。たとえば1つは日常の買い物、もう1つは高額商品、3つ目はチャリティー、といったように。この年代もまだ「目に見える」ことは重要ですから、それぞれの目的のためにそれぞれ透明な貯金箱を用意してあげてください。そして、3つの異なる目的のためにどのようにお金を扱えばいいか、ママから助言をしてあげてください。2つ目に、買いたいものを買うためのお金が今ないとき、お金が貯まるまで「待つ」ことを学ばせるのも重要です。ママの買い物に子どもを連れていき、そこで「手元にお金がなくてママが欲しいものを買わない」姿を子どもにみせてください。子どもはママやパパがすることから学びます。ですから、ママ自身が「買いたいものがあってもお金が貯まるまでは我慢する」という姿勢を示すと、子どもはそれをメッセージとして受け取ります。最後に、子どもに「自分で選択させる」経験をさせましょう。お店に連れて行き、子どもが「今手元にあるお金だと買えないけど、次のお小遣いを貯めたら買える」モノと、それより安く「手持ちのお金で買えるけど本当に欲しい物ではない」という2つのモノをみつけてください。そのうえで、ママは子どもに「どちらでもいいよ」と選択権を与えてください。子どもは我慢してお金を貯めて本当に欲しい物を買うか、すぐ買える安いものを買うか、というトレードオフを学んでいきます。さまざまな“トライ”をしていくなかで、ときには子どもが選択を失敗したと感じる“エラー”もあるでしょう。その経験が、将来より大きな選択をしていく際の備えになるはずです。■11歳から14歳 ~お金にはいろいろな「目的」があることを教えましょう~このくらいの年代の子どもには、お小遣いという枠ではなく「貯蓄」に目を向けさせるとよいでしょう。貯蓄にはさまざまな目的があることを教えてあげてください。「大学の入学金を貯めるための長期資金」「緊急時に備えて準備しておくお金」「日常的に好きなものを買うためのお金」などなど。ここまでくると、大人の資産運用の考え方に近づいてきます。このコラムの読者には小さい子どもをもつママも多いと思います。子どもが正しいお金の感覚を身につけられるよう、年代に応じた金融教育を考えていくことで、ママ自身もあらためてお金との付き合い方を考えるきっかけになるのでは。ぜひ実践してみてください!
2016年04月22日楽天銀行は4月1日、「楽天銀行教育ローン」の提携大学として、新たに早稲田大学を追加した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」は、提携大学に優遇金利を設定している。このたび、新たに早稲田大学が提携校となり、同大学に入学を予定している人または在学生が優遇金利の対象となる。なお、早稲田大学の関連校として、早稲田大学高等学院、早稲田大学本庄高等学院、早稲田大学高等学院中学部、早稲田大学芸術学校についても優遇金利を設定。提携大学は、東京理科大学、明治大学(在校生のみ)、日本大学芸術学部などがあり、早稲田大学で24校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、4月4日現在、固定で年3.900%、変動で年3.250%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年04月04日妊娠6ヶ月はそろそろ胎動も感じられて、「子どもを育てるのに、いくら必要?」ということも気になり始める時期かもしれない。今月は、「子どもひとりにつき1,000万円」と言われる時代の教育費の相場について、「公立と私立ではどのくらい金額が違うのか?」を、データをもとに検証してみよう。 小学校でかかる費用小学校から私立を受験するケースは、少数派かもしれない。でも、せっかくだから、公立と私立のお金の差をチェックしておこう。中学校でかかる費用私立中学校に進学させると、1年あたりの費用は約130万円で、公立中学校に進学するケースの3倍弱の負担となる。高校でかかる費用私立高校に進学させると、1年あたりの費用は約100万円で、公立高校に進学するケースの2倍強の負担となる。おもな理由は、公立に比べて、「学校教育費」の負担が大きいことだ。大学でかかる費用大学となると、私立か公立かというほかに、理系か文系を選択するかによっても異なってくる。また、「下宿をさせて国立」と「自宅から通って私立」という比較もできる。私立大学と国立大学の授業料の差は近年縮まっている傾向がある。【教育費の相場について詳しい内容を知りたい人は、こちらもどうぞ】・ 今時の“お受験”最新常識5つ ・ データで検証。「私立」「公立」のお値段 (監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2016年04月04日皆さんの親世代は、住宅ローンの額や年収といったお金にまつわる話題全般を、子どもと話すことはめったになかったと思います。でも、たとえ金融に詳しくない方でも2008年の金融危機、いわゆる「リーマンショック」は耳にしたことがあるでしょう。その経験から、今世界中で、子どもへの早い時期からの「金融教育」が注目されています。「うちの子は幼稚園児だからまだ早いわ」と思っていませんか? そうでもないかもしれませんよ。金融教育が進んでいる英国英国は、先進国の中ではもっとも積極的に国を挙げて金融教育を推進していると言えるかもしれません。1990年代に個人年金の販売がトラブルになり、その後始末のために政府として多額の出費をした苦い経験から、金融教育の普及を進めています。また、NPO(非営利団体)も積極的に金融教育の普及を政府に働きかけています。その結果、2014年9月から、一般的な教育カリキュラムの中の「数学」と「シチズンシップ教育(日本における「公民」でしょうか)」のなかに、「金融教育」が必須科目として組み込まれています。「数学」では、「債券の利回り」とは何かとか、商品の「単位」「価格」とは何か、といった授業があります。「シチズンシップ」では、たとえば11歳~14歳向けは金融の勉強の狙いとして、「生徒が自分のお金をうまく管理できるようにするとともに、将来必要になるお金を計画できるようにすること」と書かれています。さらに学習が進んで14歳~16歳になると、収入/支出、クレジット、借金、貯蓄、金融商品と金融サービスさらには税金がどのように使われているかということも勉強します。NPOで代表的なのはPersonal Finance Education Group、通称 “pfeg” と呼ばれる団体です。ホームページ(※1)で3歳から19歳までの子ども向け金融教育について幅広くサポートしています。3歳からというのはちょっとびっくりですよね。(※1) pfeg.org | Providing lesson plans and teaching resources on money management to help teachers of financial capability 企業やNPOが幅広く金融教育を支援する米国米国では、全米に共通する教育プログラムはありません。でもその一方で自主的に、企業や学校、各種NPOが積極的に取り組んでいます。企業の活動例としておもしろいところでは、アメフトやサッカーのゲーム形式(※2)でお金に関する質問にチャレンジするサイトを運営しています。また米国のフィデリティでは、子を持つ親に向けて、子ども向けの金融教育についてアドバイスしています。(※2) Games|Practical Money Skills puts the fun in financial literacy with online educational games for students and adults. 子どもがお金と賢く付き合えるかどうかは、親次第「人はお金の価値を親から教わるものです。ですから子どもに早い年齢から、例をあげながらお金にまつわる話をすることはとても重要です。もし子どもに何のために使うのかを示さずにお金を渡していると、子どものお金に対する理解が進まないおそれがあります」とアドバイスでは指摘しています。また、子どもの年齢別のアプローチも示しています。特に3歳から6歳の時期には、おもちゃを買うとか、小さくてもいいのではっきりとしたゴールを決めて、そこに向けてお金を貯めていくように促し、一方でお小遣いをどのように貯めるか使うか、ほんの少しでも「自由裁量」の余地を子どもに与えるのが重要だとも指摘しています。そして貯める教育には、達成度が目に見えるように、「透明なガラスの貯金箱」を使用するのがおすすめだとか!先に見た英国のNPO法人pfegのWebサイトでは、「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」と紹介しています。英国で子どもが初めてオンラインショッピングをする平均年齢はいくつだと思いますか? 答えは10歳です。早いと感じる方も多いかもしれませんが、幼少期からの金融教育がそれを可能にしているのではないでしょうか。日本では英国や米国と比べまだ子ども向け金融教育は普及していませんが、お子さんが将来自然体でお金と賢く付き合うために、他国での教育を参考に、ママがおうちでできることを試してみませんか。
2016年03月21日楽天銀行は3月8日、東京理科大学と「楽天銀行教育ローン」の提携を開始したと発表した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」では、提携大学に優遇金利を設定。このたび、新たに東京理科大学または諏訪東京理科大学が提携校となり、両校に入学を予定している人もしくは在校生は優遇金利の対象となる。なお提携は、東京理科大学で23校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、9日現在、固定で年3.90%、変動で年3.277%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年03月11日ソニー・グローバルエデュケーションは3月8日、ロボット・プログラミング教育分野に向けた教育キット「KOOV」を発表した。KOOVは自由な形を作ることができるブロックと電子基板に、作った形をロボットとして動かすプログラムで構成されており、2016年夏の商品化を予定している。同製品は、同社が2015年秋に策定した教育カリキュラム「STEM101」を構成するThink(思考力)、Make(創造力)、Feel(探求力)の3つのプログラムのうちMakeを具現化したもの。開発は学校教材メーカーであるアーテックと共同で進めた。同社は「情報を察知し論拠を挙げながら種々の課題を解決する、21世紀型スキルを有するSTEM人材育成にKOOVが寄与するよう積極的に活動してまいります」とコメントしている。
2016年03月08日人工知能を活用することで英語教育を可能としたロボット「Musio」の開発を手がけるAKAは2月5日、成基およびGLOBAL VISIONの2社と 「教育効果の実証実験並びに教材開発実施に関する協力覚書(MOU:Memorandum of Understanding)」を締結したと発表した。今回のMOUは、2016年6月に予定しているMusioの正式販売前に成基およびGLOBAL VISIONが日本で蓄積してきた英語教育に関する知見やノウハウをもとに、 Musioを日本の英語教育向けに最適化していくことを目指したもの。具体的には、 成基が運営する英語学童教室「GKC(グローバルキッズ倶楽部)」ならびに個別指導塾「ゴールフリー」などにおけるMusioのパイロット導入および実証実験を通じて、 Musioを活用したより効果的な学習方法を開発するとしている。 また GLOBAL VISIONは、 実証実験で得られた知見をもとにAKAと共に英語学習コンテンツの開発を行い、同社のネットワークを通してMusioを公的・私的教育的機関へ販売する予定としている。なお、MusioはすでにAKAのWebサイトにて予約受付を開始している。
2016年02月06日