映画『紙の月』主演の宮沢りえが11月13日(木)、東京・ミッドタウンのクリスマス・イルミネーションの点灯式に出席した。ミッドタウンのクリスマス・イルミネーションは、広大な敷地内にテーマに沿ってLEDライトを配置し、幻想的な世界観を作り上げており、昨年は期間中に500万人を超える来場者が足を運ぶなど、ここ数年、都内のクリスマス・イルミネーションの定番となっている。今年は「ミッドナイト・クルーズ」をテーマに、全50万個のLEDライトを使用。地球の自然現象を表現したものや、シャンパンイルミネーション、そしてこの日の点灯式の会場ともなったメインの芝生広場では“スターライトガーデン”と銘打って、宇宙旅行を模した世界が展開し、宇宙の始まりから星屑や無重力空間などが色彩豊かに表現される。宮沢さん自身、ミッドタウンに足を運ぶことは多々あるそうで「ビルボード東京のライヴに来たり、フルーツ屋さんのジュースを飲みに来たりしますよ」と明かす。毎年、クリスマスの時期には「娘と一緒に必ずイルミネーションを見に来ている」とのことで「子どもが見ても大人が見ても夢があって、今年1年が終わるんだなという締めくくるような気持ちにもなるし大好きです」と笑顔で語る。そして、いよいよ点灯式本番。宮沢さんがスイッチを押すと、暗闇から青いLEDの光が浮かび上がり、その美しさに集まった観衆からはどよめきが。宮沢さんも感激の面持ちで、自身の携帯で幻想的な光景を写真に収めていた。特に、点灯式を行なった場所は普段は入ることが出来ない芝生の中ということで、内側からの光景を目の当たりにし「すごく嬉しいです。(テンションが)上がってます!」と興奮した面持ちで語っていた。まだひと月以上あるが、今年のクリスマスの予定を尋ねると「だいたい毎年、好きな友達と集まってプレゼント交換をしたりします」とニッコリ。さらに「ウチにはサンタが来るので、いつ来てもいいように準備もしないと」と微笑む。クリスマスを前にいよいよこの週末より『紙の月』が公開を迎えるが、「こんなに公開前にドキドキするのはこれまでにないこと」と期待と不安をのぞかせる。「難しい役だったからこそ、出来上がったものが大切に思えます。たくさんの方に観てもらえることで映画に息吹が与えられると思うので、ぜひ多くの人に観ていただけたら」と語った。最後に、集まった多くの観客に向け宮沢さんは「愛があふれるクリスマスをお過ごしください!」と呼びかけ、会場は拍手と歓声に包まれた。「ミッドタウン クリスマス 2014」は12月25日(木)まで開催。映画『紙の月』は11月15日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:紙の月 2014年11月15日より全国にて公開(C) 2014「紙の月」製作委員会
2014年11月13日『紙の月』に主演し第27回東京国際映画祭の最優秀女優賞に輝いた宮沢りえが11月13日に東京ミッドタウンのクリスマスイルミネーションの点灯式に出席した。ブルーの色彩があたり一面に広がる幻想的な光景に、「こんな近くで見られるなんて、すごく嬉しいです。青い宇宙をイメージさせてくれますね」とうっとりした表情を浮かべた。その他の写真ミッドタウンの冬の風物詩として、約560万人が足を運ぶ“ミッドタウン・クリスマス”も今年で8回目。約2000平方メートルの広大な芝生エリアで展開される“スターライトガーデン2014”には、青を基調にした約18万個のLEDライトの中で日本初のイルミネーション演出装置スティックイルミネーションが最大4メートルの高さで輝き、無重力空間を演出。“ミッドタウン・クリスマス”全体ではLED総数50万個を使用し、“宇宙への旅”を表現する。東京ミッドタウンについて、「クリスマスの時期には、娘と一緒に来ます。来るたび、今年も終わりなんだという気持ちになり、大好きな場所です」。今年のクリスマスは「大好きな友だちで集まって、プレゼント交換する予定」と話した。映画はバブル崩壊直後の1994年を舞台に、契約社員として銀行で真面目に働く主婦・梨花(宮沢)が、巨額の横領事件を引き起こす様を描くヒューマン・サスペンス。直木賞作家・角田光代氏のベストセラー長編小説を、『桐島、部活やめるってよ』の鬼才・吉田大八監督が映画化し、第27回東京国際映画祭のコンペティション部門で最優秀女優賞&観客賞の2冠を達成した。「すてきな賞をいただき、もっともっと頑張ろうと身が引き締まった」と喜びを語る宮沢は、「公開も目前なので勢いもついたし、ドキドキしている。皆さんに観ていただくことで、初めて映画に息吹きが吹き込まれる」とアピールした。『紙の月』11月15日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2014年11月13日宮沢りえ7年ぶりの映画主演作となる『紙の月』が11月15日(土)より公開されるのに先駆けて、主題歌『Femme Fatale』(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ)が流れる特別映像が解禁された。“ヴェルベッツ”の楽曲が日本映画の主題歌として使われるのは初となる。『紙の月』特別映像映画は、角田光代の同名小説を原作に、『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督がメガホンを執ったヒューマンサスペンス。ごく平凡な主婦・梨花(宮沢)が起こした巨額の横領事件を通して、彼女の抱える心の闇が描かれる。フランス語で“運命の女”を意味する『Femme Fatale(邦題:宿命の女)』を主題歌に選んだ理由について、吉田監督は「反省も、後悔も、言い訳もせずに黙って映画の向こう側へ去って行く梅澤梨花を、僕もただ見送るしかなかった。だから、せめてニコの絶望的に優しい歌声で送り出してあげようと思いました」と語っている。特別映像は、彼女の人生を狂わせていくきっかけとなる異性との出会いのシーンからはじまるが、台詞はほぼカットされており、全編に渡って『Femme Fatale』が淡々と流れる内容となっている。何不自由ない生活を送っていた梨花はなぜ勤め先の銀行の貯金に手をつけ、巨額のお金を横領してしまうのか? 主題歌の魅力と相まって、梨花というキャラクターに興味を抱かせる心憎い演出になっている。『紙の月』11月15日(土)全国ロードショー
2014年11月11日宮沢りえが主演を務める映画『紙の月』と、警視庁犯罪抑止対策本部の“詐欺・横領”抑止キャンペーンのタイアップポスターが完成した。本作で宮沢演じる銀行員の主人公が横領に手を染めることから実現したもので、都内各所に掲出されている。その他の画像映画は『八日目の蝉』の直木賞作家・角田光代の小説を『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督が映画化したもの。バブル崩壊直後の1994年を舞台に、銀行に勤務する主婦の梅澤梨花が、年下の大学生・光太との出会いを機に、勤め先の銀行の預金に手をつけ、人生が大きく揺れ動いていく様を描く。ポスターは、宮沢が1万円札に包まれた映画のビジュアルを使用しており、“少しの過ちから、人生の歯車が壊れていく…”、“「レターパックや宅配便で現金を送れ!」は100パーセント詐欺です。最寄りの警察署へ通報を”などの警告文がデザインされている。本ポスターは現在、都内の警察署、交番、鉄道駅構内、公共施設、飲食施設などに掲出されている。『紙の月』11月15日(土)全国ロードショー
2014年11月06日宮沢りえが主演する映画『紙の月』が間もなく公開になる。本作は自身が勤務する銀行の預金を横領した女性の人生が次第に揺らいでいく様を繊細なタッチで描いた作品だが、人間は“大金”を手にすると人生が大きくブレたり、場合によっては金銭感覚がマヒしてしまうものなのだろうか? 公開に先駆けて行われたuP!!!PREVIEW『紙の月』プレミア試写会に参加した観客者の声を集めた。その他の写真本作の主人公・梨花は夫とふたりで真面目に暮す主婦だが、年下の大学生・光太との出会いを機に、勤め先の銀行の預金に手をつける。最初は「すぐに返すつもりで」数万円、次はバレないように数十万円、さらに数百万円……と梨花の行動はエスカレートし、これまでの彼女の“日常”はいとも簡単に崩れ去っていく。プレミア試写会には10代から70代まで幅広い層の観客が来場したが、結果は“大金を手にすると金銭感覚がおかしくなる”という声が圧倒的だった。会場では「金銭感覚が狂うのは500万。人生が狂うのは1億」(24歳・女)、「100万円以上を自由に使えるようになってしまったら、狂い始めると思う」(35歳・男)、「1億くらいあれば簡単に狂います。使っても使っても減っている実感はほとんどないでしょうね」(32歳・女)などの声が寄せられる一方、「人それぞれだと思いますが、欲しいものはある程度揃っているので狂わないと思う」(50歳・女)、「お金の使い方の大切さを知っていれば、私利私欲に走る事はない」(49歳・女)などの声もあがった。とは言え、これはあくまでも“もしも”の話で、1億円を手にしていない人間が語る「1億円あれば人生狂う」にどれほどの信憑性があるかは不明だ。劇中で梨花は多額の金を横領するが、単に金がほしいわけではなく、物語が進むにつれて、なぜ彼女は危険をおかしてまで横領を続けるのかが描かれる。劇中には銀行預金を横領する巧みな手口や、大金を使って豪遊する主人公の享楽的な姿が描かれており、映画を鑑賞した観客は自身とお金、お金を手にしたい“真の欲望”について想いをはせるのではないだろうか?『紙の月』11月15日(土)全国ロードショー
2014年11月05日東京国際映画祭で最優秀女優賞と観客賞に輝いたばかりの『紙の月』のプレミア試写会が“uP!!!PREVIEW”として11月2日に開催され、宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司、小林聡美、吉田大八監督がレッドカーペットイベントと舞台あいさつに登壇した。その他の写真『八日目の蝉』の直木賞作家・角田光代の小説を映画化。妻として銀行の契約社員として平凡な日々を過ごしていた梨花がある小さなきっかけから横領に手を染め、転落していくさまが美しく、スリリングに綴られる。この日のイベントは新宿ピカデリーにて開催されたが、同時刻に大阪、名古屋、福岡、札幌、仙台、金沢でも試写会が開催され、舞台あいさつの模様が各劇場に生中継された。宮沢らがレッドカーペットに登場すると、宮沢の顔をプリントした大量のお札が上から降り注ぐという演出で、会場は盛り上がりを見せる。宮沢は「7年ぶりの映画主演で緊張と不安で、撮影に入る前はドキドキしましたが、入ってからは吉田監督の演出の下、濃密で集中力のある毎日を過ごし、惜しみなく演じることが出来ました」と語る。吉田監督は改めて宮沢の最優秀女優賞について「すごくほしかった賞です。この映画においては作品賞とほぼ一緒の意味を持つと思っています」と梨花の変遷を描く本作で宮沢の演技が高い評価を受けたことを喜んでいた。梨花と不倫関係に陥る若き大学生を演じた池松は、撮影中のエピソードとして「ラブホテルでのシーンで貝殻のベッドとかがあるんですが、りえさんはベッドで飛び跳ねていました(笑)」と証言。宮沢は「めったに行かないのでテンション上がっちゃって(笑)。デコレーションの素晴らしさに感動してワクワクしてました」と語り、笑いを誘っていた。これから映画を見る観客に吉田監督は「『楽しんで』と言いきれないところはありますが(笑)、覚悟して観てもらえば、報いが待っていると思います」と自信をのぞかせる。宮沢は「梨花が常識や理性を捨てて、本能に向かって走っていく描写を楽しんでください!」と力強く呼びかけた。『紙の月』11月15日(土)全国ロードショー
2014年11月04日映画『紙の月』のプレミア試写会が11月2日(日)、都内で開催され、主演の宮沢りえを始め、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司、小林聡美、吉田大八監督が来場し、レッドカーペットを歩いた。平凡な銀行の契約社員だった梨花が若い大学生との不倫に陥り、そこから銀行の金に手を付け、転落していくさまを描いた本作。先日、閉幕した第27回東京国際映画祭では宮沢さんへの「最優秀女優賞」に加え、観客の投票による「観客賞」も受賞した。この日は、劇場に敷かれたレッドカーペットを登壇陣が歩いたが、宮沢さんの顔が印刷されたお札が大量に降り注ぐという演出に会場が沸いた。宮沢さんは7年ぶりにの映画主演の現場について「吉田監督の演出の下、濃密で集中力のある毎日を過ごし、惜しみなく演じることが出来ました」と充実の表情。女優賞のトロフィーを見やり「授賞式でも言いましたが、出来るなら半分にちょん切って、監督にあげたい」と監督への深い信頼をうかがわせる。吉田監督は、宮沢さんの女優賞受賞について「すごくほしかった賞。この映画では『作品賞』とほぼ一緒の意味を持つと思ってます」と我がことのように喜び、「観客賞」についても「すごく勇気が出たし、励みになりました」と嬉しそうに語っていた。大島さんは、無意識の言動で梨花に道を踏み外させていく後輩銀行員を演じており「小悪魔的にシースルーで来ました!」と胸元のセクシーな黒いシースルードレスでイタズラっぽい笑みを浮かべる。細部にわたる吉田監督の演出について「マジ?ここまで?」と思ったというのが銀行員としてお札を数えるシーン。「お札の高さについて『もうちょっと上げて』『もうちょっと』とやっていき、『(お札で)私の顔が隠れちゃう…』と思ったら『大島さんを上げて!』と。『私を上げるんかい!』って思いました(笑)」と一切妥協のない現場の様子を明かす。同じく梨花の上司の厳格な銀行員を演じた小林さんは「お札を数える練習をして、誰よりも上手くできるようになったんですが本編ではすべてカットされてまして(苦笑)。監督、ありがとうございました!」と笑顔でクレームを付け、会場は笑いに包まれた。池松さんは、理花と不倫関係に陥る若い大学生を演じたが「ラブホテルのシーンで貝殻のベッドがあるんですが、りえさんはベッドで飛び跳ねてました」と宮沢さんの奇行を暴露。宮沢さんは「テンション上がっちゃって。めったに行かないので(笑)。デコレーションの素晴らしさに感動してワクワクしてました」と恥ずかしそうにふり返った。『紙の月』は11月15日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2014年11月03日宮沢りえが第27回東京国際映画祭において『紙の月』での演技で「最優秀女優賞」を受賞。本作は「観客賞」にも輝いた。なお最高賞「東京グランプリ」は米仏合作の『神様なんてくそくらえ』が獲得。こちらも「監督賞」との2冠となった。宮沢さんは艶やかな着物姿で来場。すでに『紙の月』が映画祭に訪れた観客の投票による「観客賞」を受賞したことは授賞式前に発表されていたが、「女優賞」と併せて堂々の2冠獲得となった。審査員の韓国人監督イ・ジェハンは宮沢さんの受賞を「満場一致の決定」と説明。「意味深さと奥深さ、繊細さと脆さを表現し、目で全てを語り、真の自由を求めていた。そして何より、美しい」と称賛を送った。宮沢さんは、信じられないといった表情。なかなか言葉が出てこないようで「なんか震えています…」と苦笑い。「おみくじで大吉を当てて『やったー!』と思う気持ちの中で、『自分を引き締めなくては』と思う気持ちと似ています」と心境を語った。久々の映画主演となったが「7年ぶりということで、不安や緊張もありましたが、吉田大八監督の粘り強く厳しい、でも愛がたくさんこもった演出で、手ごわい役を乗り越えることが出来ました。もし(トロフィーが)半分に出来るなら半分は『最優秀演出賞』で監督にあげたい」と感謝の思いを口にし、席に戻ると吉田監督とガッチリと抱き合った。吉田監督は「観客賞」受賞に「映画を観た後で、コンペの素晴らしい作品の中でこの映画を『好き』と仰って下さった方が一番多いという重みを感じてます。これからの励みにしていきたい」と喜びを語った。「最優秀男優賞」はポーランド映画『マイティ・エンジェル』でアルコール依存症の主人公を熱演したロベルト・ヴィエンツキェヴィチが受賞。本人不在のため、監督が代わりにトロフィーを受け取った。そして、ジョシュア&ベニー・サフディの兄弟監督による作品で、ヘロイン中毒の若者たちを生々しく描いた『神様なんてくそくらえ』が最高賞の「東京グランプリ」と「監督賞」をW受賞。ジョシュアは「2つも受賞して本当に嬉しいです。この映画祭のコンペティションに入選したと聞いたとき『これ以上のことはない』と思いつつ、“極端”を描いたこの作品が日本の方に受け入れてもらえうるのでは?と感じもしました。東京に感謝したいと思います」と挨拶。ベニーは「いろんな犠牲を払いながら作り上げた作品だったけど、思いを込めて作り上げました」と感慨深げに語る。主演のアリエル・ホームズは「何て言っていいか…ありがとうございます」、共演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズは「Thank you very very very very very very much!」と短い言葉に感激と喜びの思いをうかがわせた。この他、日本映画を対象にした日本スプラッシュ部門では安藤サクラ、新井浩文が出演する『百円の恋』が「作品賞」を受賞。同部門の「スペシャル・メンション(特別賞)」には沖田修一監督が無名の俳優ばかりを起用して作り上げた『滝を見に行く』が受賞した。<第27回東京国際映画祭/受賞結果一覧>■東京グランプリ:『神様なんてくそくらえ』■最優秀監督賞:ジョシュア・サフディ&ベニー・サフディ(『神様なんてくそくらえ』)■最優秀女優賞:宮沢りえ(紙の月』)■最優秀男優賞:ロベルト・ヴィエンツキェヴィチ(『マイティ・エンジェル』)■最優秀芸術貢献賞:『草原の実験』■WOWOW賞:『草原の実験』■アジアの未来 作品賞:『ゼロ地帯の子どもたち』■国際交流基金 特別賞:『遺されたフィルム』■日本映画スプラッシュ 作品賞:『百円の恋』■日本映画スプラッシュ スペシャル・メンション:『滝を見に行く』■SAMURAI賞:北野武/ティム・バートン■観客賞:『紙の月』(text:cinemacafe.net)
2014年10月31日第27回東京国際映画祭が開催中の東京・TOHOシネマズ日本橋で30日に日本映画として唯一コンペティション部門に出品された『紙の月』が上映され、プロデューサーの池田史嗣氏が撮影の舞台裏を語った。その他の写真本作はバブル崩壊直後の1994年を舞台に、契約社員として銀行で真面目に働く主婦・梨花(宮沢りえ)が、巨額の横領事件を引き起こすヒューマン・サスペンス。直木賞作家・角田光代氏のベストセラー長編小説を、『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー賞を受賞した吉田大八監督が映画化した。『八日目の蝉』に続き、角田氏の原作を映画化した池田氏は「どちらも逃げる女性というテーマなので、今回はまったく違うアプローチで映像化したいと思った」といい、『桐島、部活やめるってよ』が公開された直後に、吉田監督にオファー。『クヒオ大佐』『パーマネント野ばら』など、女性の業を描いた作品でも知られ「漠としたイメージだったが、きっと吉田監督がぴったりだと直感した」と明かした。一方、ヒロインを演じる宮沢にとっては7年ぶりの映画主演で「吉田監督とはほぼ初対面だったが、あまりリハーサルもせず、いきなり本番。それでもすごく波長が合っていた」と池田氏。2人の共通点は「いい意味貪欲で、勝負好きなギャンブラー」だといい、「現場では上を目指して、互いに高め合っていた」と振り返った。池田氏自身も「完全燃焼したという自負がある」と胸を張り、コンペティション部門の結果に期待を寄せていた。『紙の月』11月15日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2014年10月31日現在、開催中の第27回東京国際映画祭(以下、TIFF)。今年は庵野秀明監督の特集上映が組まれたり、オープニング作品をディズニーの『ベイマックス』が抜擢されたりと、例年以上の盛り上がりを見せる今年のTIFF。いよいよ明日(31日)は最終日となり、各賞の受賞結果が発表されるが、中でも注目を集めているのは「コンペティション部門」だ。毎年、熾烈を極めるこの「コンペティション部門」。2011年に最高賞となる「東京サクラグランプリ」(※現在の名称は「東京グランプリ」)に輝いたフランス映画『最強のふたり』は、その後、社会現象ともいえる大ブームを巻き起こすなど、この先の映画界を占う重要な部門となっている。今年、同部門で最も注目を集めているのは、唯一日本からの出品作となった『紙の月』。ベストセラー作家・角田光代の同名小説を原作に、『桐島、部活やめるってよ』を大ヒットさせた吉田大八が監督を務める本作。先日、行われた会見でグランプリへの自信について聞かれた、主演の宮沢りえは「あるといえばある」と語り、報道陣を沸かせており、さらに共演の池松壮亮も「あそこまで役に身を投げれる女優さんは、りえさんしか知らない」と、その体当たりの演技を絶賛しており期待感は十分だ。しかし、同会見で「世界という広い舞台で、この映画がどういう位置づけで見てもらえるのか」と語った吉田監督の言葉のとおり、世界はとにかく広い。今年の「コンペティション部門」さらに「最優秀女優賞」まで含めて見渡した時、宮沢さんのライバルは誰なのか?長年、TIFFの作品選定に携わり、今年の各出品作品を選んだ張本人となるプログラミング・ディレクター矢田部吉彦氏に聞いてみると、まさに世界の“広さ”を感じさせる答えが返ってきた。――「宮沢りえさんの強敵は“おばあちゃん”ですね」と。その“おばあちゃん”の正体は、イランを代表する名女優ファテメ・モタメダリア。日本では無名の彼女だが…演技を計る上で、有名・無名を論じるのは無価値。矢田部氏によると、「アゼルバイジャン共和国の『ナバット』という作品で、『紙の月』とはまた違ったタイプの作品です。村が戦争に巻き込まれて村人たちが去ったあと、ひとり取り残されたおばあちゃんのお話なんです。彼女が淡々と生きていく中で抱える“孤独”が、じわじわと胸に迫ってくるんです」。『紙の月』で平凡な日常から逃げ出すように、世の闇へと堕ちていく女性を演じた宮沢さんと、戦乱という非日常の中でどうしようもなく孤独を抱えながら生きていく女性を演じたファテメ。果たして、今年はどの作品が栄冠に輝くのだろうか?第27回東京国際映画祭は10月31日(金)まで開催。『紙の月』は11月15日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月30日女優の宮沢りえが25日、東京・六本木ヒルズで行われた第27回東京国際映画祭「コンペティション」部門・日本代表作品『紙の月』(11月15日公開)の記者会見に出席し、7年ぶりの映画主演作『紙の月』への出演を決めた理由を語った。宮沢は「30歳になって野田秀樹さんの『透明人間の蒸気』という舞台に参加させてもらって、あまりに自分の無力さに驚いて、このままじゃいけないと思った」と言い、「40歳になるまでにできるだけ舞台に心も時間も費やしたい」と舞台に専念することを決意。「40代になった時に、舞台に立っていられる役者になりたい」と目標を立てたという。多くの舞台を経験し、「たくさんの発見があって、学んだこと、豊かになる部分がいっぱいあった」と自分を成長させた宮沢。40代になって「バランスよく映像と舞台とやっていこう」と思った時に『紙の月』のオファーがあり、「やろうと思った時に来たというタイミングがすごかったので、この7年間で得たものを映像の世界に返そう、放出しよう」と明かした。吉田大八監督も、宮沢が舞台に専念していた7年間について、「蜷川幸雄さんとか野田秀樹さんとか世界的な舞台の演出家とお仕事されていて、一方で、映画からちょっと距離をとっているように見えていたので、映画の人間としては悔しいというか」とコメント。そして、「一か八かオファーしたらやってくれると言ったので、自信になりました」と宮沢出演の喜びを語った。「タイミングがよかっただけというのはあとで知った」という吉田監督だが、「この映画が勝負できる映画なんだと、自信を改めて持ったのを覚えています」と振り返ると、宮沢は「グッドタイミングなだけではなくて、監督にもちろん興味があった」とフォローしていた。
2014年10月26日第27回東京国際映画祭が開催中の東京・六本木ヒルズで25日、日本映画として唯一コンペティション部門に出品された『紙の月』の公式記者会見が行われ、吉田大八監督、主演の宮沢りえと共演する池松壮亮が出席した。宮沢は「妥協なく、これ以上のことはできないという現場。その積み重ねが、この映画なので、自信はあるといえばあります」と最高賞にあたる東京グランプリ受賞に期待を寄せていた。『紙の月』公式記者会見その他の写真本作は、バブル崩壊直後の1994年を舞台に、契約社員として銀行で真面目に働く主婦・梨花(宮沢)が、巨額の横領事件を引き起こす様を描くヒューマン・サスペンス。直木賞作家・角田光代氏のベストセラー長編小説を、『桐島、部活やめるってよ』の鬼才・吉田監督のメガホンで映画化した。宮沢にとっては7年ぶりの映画主演で、「40歳になるまで、できるだけ心と時間を舞台に費やしたかった。今回は、舞台を通して得た新しい発見と豊かな恵みを、映画の世界に返したかった」とスクリーン復帰への思いを語っていた。一方、吉田監督は「ここ数年、宮沢さんは舞台を中心に活動されていたので、映画人としては悔しい思いだった。イチかバチかのオファーを受けていただき、自信になったし、勝負できると確信した」と振り返り、「国際映画祭という世界の舞台で、どういう位置づけで観てもらえるのか楽しみ。もちろんコンペティションの意味は分かっているつもり。競争なので負けたくない」と闘志を燃やしていた。また、ヒロインが転落するきっかけとなる年下男を演じる池松は、「これまでたくさんの方と共演したが、これほど身も心も役に投げ出せる女優さんは初めて」と宮沢の熱演に圧倒されていた。第27回東京国際映画祭10月23日(木)から31日(金)まで会場:六本木ヒルズ(港区)、TOHOシネマズ 日本橋(中央区)ほか『紙の月』11月15日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2014年10月25日女優の宮沢りえが10月25日(土)、第27回東京国際映画祭が開催中の六本木ヒルズで行われた主演作『紙の月』の公式会見に臨んだ。「40歳になるまでは、心と時間を舞台に費やしたかった」と本作が7年ぶりの映画主演となった理由を語った。「30歳で野田秀樹さんの舞台に立ち、自分の無力さを思い知った。このままではいけないと思い、舞台に目を向けたこの数年間は、私にとってたくさんの発見があり、豊かな時間だった」と宮沢さん。40歳になるタイミングで、映画『紙の月』と出会い「自分のなかで蓄えたものを、映画の世界に返そうと思った」と言い、今後は映画と舞台の両面でバランスよく活動したいと話した。同映画祭で日本映画として、唯一「コンペティション部門」に出品されている本作。ベストセラー作家・角田光代の同名小説を原作に、夫と暮らす銀行の契約社員・梅澤梨花(宮沢さん)が、年下の恋人のため顧客の金を横領し、その犯行をエスカレートさせる姿を描いた。会見には宮沢さんをはじめ、共演する池松壮亮、吉田大八監督が出席した。宮沢さんは平凡な主婦から横領犯へと転落するヒロイン役で新境地を開拓し、「妥協のない現場で、私自身もこれ以上のことはできないという思いだった。その積み重ねが、この映画」と強い思い入れ。最高賞である東京グランプリの受賞については「自信があるといえばある」と期待を寄せた。吉田監督も「世界という広い舞台で、この映画がどういう位置づけで見てもらえるのか楽しみにしている。もちろん、コンペティションという言葉の意味は分かっているつもり。競争なので、負けたくないですね」と受賞に意欲を燃やした。一方、年下の恋人を演じる池松さんは「出品を目指して、映画を作っているわけではないが、いい知らせを待ちたい」とこちらは控えめに胸踊らせ、「いままでたくさんの女優さんとご一緒したが、ここまで役に身も心も投げ出せる人は初めて」と宮沢さんの女優魂を称えた。『紙の月』は、11月15日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月25日第27回東京国際映画祭が23日、開幕し、東京・六本木ヒルズアリーナで行われたオープニングイベントで、宮沢りえや安達祐実、中谷美紀、菅野美穂ら豪華女優陣が、それぞれセクシードレスや花魁姿などを披露した。フェスティバル・ミューズを務める中谷美紀は、黒いロングドレスで登場。ファンの歓声を浴びながらレッドカーペットを歩き、ステージで「多くのお客さまがいらしていただいて。本当に映画が好きでいてくださっているんだなと思いうれしい」と感激を示した。中谷は、イベントのラストでも再び登場し、安倍晋三内閣総理大臣と共にレッドカーペットを歩く重要な役割を果たした。コンペティション部門の日本代表作品『紙の月』で主演を務める宮沢りえは、胸元の開いたセクシーなドレス姿で観客を魅了。吉田大八監督、池松壮亮と共にステージに上がり、「撮影は過酷で、ものを作る喜びとつらさを感じながらも、できあがった作品をこうやって華やかな場所に持ってこられたという興奮があります」と語った。また、『花宵道中』の安達祐実は、劇中と同じ花魁姿、『救いたい』の鈴木京香は、落ち着いた色合いの着物で登場した。そして、クロージング作品『寄生獣』に出演する深津絵里は、黒いパンツスーツ、橋本愛はワンピース姿を披露。深津は「雨の中、こんなにたくさんの方に集まっていただいてうれしいです」と喜び、橋本も「たくさんの方々に集まっていただいて、ものすごく大きな力を感じているので、このままみなさんで盛り上がっていければうれしいなと思います」と呼びかけた。さらに、オープニング作品『ベイマックス』の日本語吹き替え版で声優を務める菅野美穂は、星のスパンコールがちりばめられたドレスで、キラキラと輝きを放った。撮影:蔦野裕
2014年10月24日漫画家・大島弓子の自伝的コミックエッセイをドラマ化したWOWOWの連続ドラマW『グーグーだって猫である』(10月18日スタート 毎週土曜22:00~ 全4話)の舞台あいさつ付き完成披露試写会が、10月16日に丸ビルホールで開催。宮沢りえ、長塚圭史、犬童一心監督が登壇した。飼い猫との日常を描いた『グーグーだって猫である』は、2008年に小泉今日子主演で映画化され、スマッシュヒットを記録。ドラマ版では、7年ぶりの主演映画『紙の月』も話題の宮沢りえが、ヒロインの人気少女漫画家・小島麻子役に扮する。長塚圭史は、麻子を長年編集者として支える大森役。映画版に続いて、『のぼうの城』の犬童一心監督がメガホンをとった。宮沢は「天才的な漫画を描かれる方が、日々どう過ごしているのか、妄想するのはすごく楽しかったです。でも、あれだけ素晴らしいものを描くにあたり、ものを生み出す苦悩と、それを見せない、穏やかでキラキラした麻子さんのふたつの面を出せればと思いました」と役への思い入れを語った。長塚は、宮沢と食事をするシーンが多かったと振り返った。「カメラの前で食べることには、なかなか慣れないし、しかも正面に宮沢りえがいる。でも、撮影が進むにつれ、だんだん食べられるようになると、思った以上に食べちゃう。相当食べました」と苦笑い。宮沢も「おそば屋さんでは、本番であることも忘れて、ビールを頼もうかと」と言うと、犬童監督も「このふたりの食べ方は最高。普通は抑制されちゃうけど、本当に食べ切っちゃう。あれはすごい」と2人の食べっぷりを称えた。また、猫との共演を堪能した宮沢は「猫的な女優になりたい」と願望を。犬童監督も「本当に宮沢さんって自由で、どこに行くかわかんない雰囲気がある。それが楽しい。サスペンスっていうかドキドキさせてくれる」とベタ褒めした。さらに宮沢は撮影で「子猫との距離が縮まった気がしました」と大喜びし、「猫が出る作品とかで、私これから重宝されるんじゃないかな」とアピールし、笑いを誘っていた。
2014年10月17日WOWOW連続ドラマWで放送される「グーグーだって猫である」の完成披露試写会が10月16日(木)、都内で開催され、第1話上映後の舞台挨拶に主演の宮沢りえを始め、長塚圭史、犬童一心監督が登壇した。2008年に小泉今日子・主演で犬童監督の手により映画化もされた大島弓子の自伝的エッセイ漫画を、同じく犬童監督が連続ドラマ化。長年連れ添った愛猫・サバを失い、落ち込む漫画家の麻子が運命的に出会ったアメリカンショートヘアのグーグーと共に過ごす日々を全4話で描き出す。撮影のほとんどは原作の舞台でもある吉祥寺で行われたが、宮沢さんは「私の中で住みたい街No.1」と語るほど、撮影を通じて吉祥寺が気に入ったよう。「車を降りて撮影の場所に行くまでに入りたくなるお店がたくさんあって、誘惑を断つのが大変でした(笑)」とふり返る。麻子という役を通じて、漫画家・大島弓子の人生を生きたと言えるが「あれほど素晴らしい漫画をお描きになる方が日々をどう過ごしているのか?撮影前に妄想するのが楽しかったです。あれだけ素晴らしいものを描くには葛藤もあるし、表現する人の苦悩、ものを生み出す苦悩がある。一方でそれを見せず、穏やかで、ものや人が好きで、キラキラしている麻子もいて、その2つの面をちゃんと出せたらと思っていました」と語る。長塚さんは麻子の担当編集者の大森を演じたが、何かと麻子を気遣う役で第1話から麻子と食事を一緒にするシーンが多く登場する。「カメラの前で食べるのに慣れないし、目の前に宮沢りえがいるんですよ(苦笑)!」とその難しさを語るが、徐々に楽しくなっていったよう。「なかなか、みなさんは宮沢りえとお食事する機会はないでしょうが、僕は相当、一緒に食べましたよ(笑)」と自慢げにふり返り、会場は笑いに包まれた。宮沢さんも、食事のシーンは印象深かったようで「おそば屋さんでは本番中というのを忘れて、ビールを頼みたくなりました(笑)」と述懐。犬童監督は「本番中なのに、どう見ても普通に食べてました。普通はセリフも言わなくちゃいけないので抑制気味になるんだけど…。これまでいろんな人の食べる様子を撮ってきたけど、間違いなくこの2人の食べるシーンが最高!」と称賛していた。全4話を通して、最後は麻子が51歳になるまでの時間を描くが、不思議と画面からはゆったりとした時間の流れが伝わってくる。長塚さんは「最近、世の中慌ただしいし、海外ドラマなどでもものすごいスピードで進みますが、この作品は全く違うスピードで独特の時間が流れます」と語る。宮沢さんも「麻子が日々をどう過ごし、年齢、人生をどう重ねていくのか?静かな時間の中で温度を持って表現しています」と本作ならではの魅力を強調。会場は温かい拍手に包まれた。「グーグーだって猫である」はWOWOW連続ドラマWにて10月18日(土)より放送開始(全4話/第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2014年10月16日女優の宮沢りえが、主演映画『紙の月』(11月15日公開)で、第28回山路ふみ子女優賞を受賞したことが15日、明らかになった。同映画は、『八日目の蝉』(2011年公開)などで知られる直木賞作家・角田光代の同名ベストセラー小説を原作に、『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督がメガホンを取った作品。東京国際映画祭のコンペティション部門の日本代表にも選ばれている。バブル崩壊直後の1994年を舞台に、巨額横領事件を巻き起こす主婦・梅澤梨花を宮沢が演じた。山路ふみ子賞とは、映画人の育成、功績を称える目的で毎年開催している賞。宮沢が同賞を受賞したのは、『父と暮らせば』(2004年)以来2度目となる。女優賞を2度受賞するのは、吉永小百合に続く史上2人目の快挙。「平凡な主婦が無自覚の内に変貌していく姿を、美しくも重厚に描き、圧倒的な演技を披露したこと」が評価された。(C)2014「紙の月」製作委員会
2014年10月16日女優の宮沢りえが7年ぶりの主演映画『紙の月』で、第28回山路ふみ子女優賞を受賞した。平凡な主婦から横領犯へと転落するヒロイン役で新境地を開拓。宮沢が同賞を受賞するのは『父と暮せば』(2004年)以来2度目で、2度の女優賞は吉永小百合に続き、史上2人目の快挙となる。その他の写真吉報が届いた15日、メガホンを執った吉田大八監督がアップルストア銀座で行われたトークショーに出席。日本映画として唯一、第27回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品されており、同映画祭のコンペ部門プログラミングディレクターを務める矢田部吉彦氏を聞き手に、「僕が求めるもの、映画が必要とすることのために、100パーセントの仕事をしてくれた」と本作で宮沢が見せた“女優魂”を振り返った。映画はベストセラー作家・角田光代の同名小説を原作に、夫と暮らす銀行の契約社員・梅澤梨花(宮沢)が、年下の恋人のため顧客の金を横領し、その犯行をエスカレートさせる姿を描いた。吉田監督は「だんだんプロセスが大胆になるなかで、彼女が見せる表情の変遷が、作品の大きなよりどころになった。現場では常にプロフェッショナル。監督としての僕を信頼してくれた」と宮沢への感謝を表した。吉田監督はCM業界で20年のキャリアを積んだ後、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(2007年)で長編監督デビュー。『クヒオ大佐』(2009年)『パーマネント野ばら』(2010年)を発表し、『桐島、部活やめるってよ』(2012年)では第36回日本アカデミー賞で最優秀監督賞を受賞した。「毎回違ったことをしようと心がけるが、いい意味で『監督らしいですね』と言われることも。長年CMをやってきたからか、なるべく自分を消して、誰が撮ったかわからないと思ってもらえるのが理想」と話していた。山路ふみ子賞は映画人の育成、功績を称える目的で毎年開催している。『紙の月』11月15日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2014年10月16日大竹しのぶ、宮沢りえ、そして段田安則主演の舞台『火のようにさみしい姉がいて』が10月5日より大阪・シアターBRAVA!で上演中だ。『火のようにさみしい姉がいて』チケット情報終始張り詰める緊張感、その中でふっと訪れるユーモア、美しい言葉の数々、そして鏡を多用して重層的な世界を作り上げた演出の妙が観客をうならせ、さきの東京公演は連日、好評を博した。段田安則は、妻と“姉”を前にして、夢と現の境界線上でゆらめきながら、記憶を翻弄される男を怪演する。「清水さんの戯曲は、現実と虚構、真実と嘘、正気と狂気といった境界線を行ったり来たりするところが面白い。独特の台詞まわしで、しゃべっていて心地よく、楽しいです」と清水脚本の魅力を語る。人生に疲れ果て、「転地療養」と称して20年ぶりに雪国の故郷に戻ってきた俳優(段田)と、その妻(宮沢)。道を尋ねるために入った理髪店の女主人(大竹)は、いつしか男の姉だと言い張るが、男にはその記憶はない。やがて男の“弟”と称する人物や、謎の老女3人が現れて、男の過去に踏み込んでいく…。緊張と緩和、現実と虚構が絶妙なタイミングで押し寄せる名作舞台をぜひ、体感してほしい。そして、本作品を観る者によって結末が異なるサスペンスとたとえる。「誰の視点で見るかによって、その結末も形が変わって見えてくるかもしれません。姉、妻、男とそれぞれの視点で、捉え方が変わるのだと思います。正解を探そうと思えば思うほど、迷宮に迷い込むような感覚になるのでは」。1978年に劇作家・清水邦夫が、自身が主宰する演劇企画集団「木冬社」で初演し、1996年には清水自ら演出を手がけ再演した舞台で、記憶の迷宮をスリリングに描き、大きな話題を呼んだ。だが、以降は一度も上演されることなく、いつしか人々の間では「伝説的な戯曲」に。そんな“幻の舞台”を蜷川幸雄が2014年、初めて演出を手がけた。「鏡がいっぱいある楽屋のシーンで始まり、後半には遊園地にあるようなミラーハウスも出てきます。鏡に映っているものは左右反対の言わば虚の姿。そこにも現実と嘘と、夢とか真実という意味合いがある。普段、目に見えるもの、自分で理解できるものこそ真実と考えがちですが、本当にそこに真実はあるのか、狂気や嘘の中にも真実があるのかもしれない…と思えてくるような舞台です」舞台『火のようにさみしい姉がいて』は10月13日(月・祝)まで、大阪・シアターBRAVA!で上演。チケット発売中。
2014年10月06日東京・吉祥寺で猫と暮らす漫画家・麻子。愛猫との日々、人との関わり合い、孤独、自由を描くドラマ「グーグーだって猫である」。大島弓子が自身と猫たちを題材にするコミックエッセイを原作に、犬童一心監督がオリジナル・ストーリーでその世界を描く。2008年に小泉今日子主演で映画『グーグーだって猫である』を手がけた犬童監督が、再び同じ原作を映像化しようと思ったきっかけは何だったのだろう。「今年はTVドラマをやろう、という気持ちがあったんですよ。自分で企画して、できるだけやりたいように作る。その題材のひとつだったんです。宮沢りえさんが小島麻子をやれば、前の映画とは違う『グーグーだって猫である』を作れる、という勘が働いたんですね。4つのストーリーラインを決めた段階で、どういうドラマにしたいかも添えて宮沢さんに打診したんです。そしたら、やってくれると返事が来た。となると、やっぱりできるだけ自由に撮れるところでやりたかったんです。できるだけ自由に大島さんのドラマを作れる場所は、というとWOWOWだったんですね」。宮沢さんは、近年は映像作品よりも舞台中心に活躍してきた。「宮沢さんが40歳になって、やっぱり違う魅力がすごく出てきてたから、それで小島麻子をやりたいというのもありました。宮沢さんは、今まで一緒に仕事をした俳優の中で、ある意味、いちばん普通の人です。ものすごいスターじゃないですか。だけど、現場にいるときには本当に普通にスタッフに接して、一緒にいる人です。それはたぶん、小さな頃から仕事をしてきて、この10年間は舞台をずっとやっていて、自信があるんじゃないのかな。キャリア30年以上の超ベテランなので。キャラクターの理解の幅が広いんですよ、すごく。こじんまりとまとめない。漫画に対して真剣である麻子と、馬鹿なこと言って笑ってる麻子、そのどちらも当たり前としてやる。人ってそういうものなんだ、と把握しているから、堂々とそれができる。小さくまとめて輪郭をはっきりさせていけば、分かりやすい。でも、まるで別人かのような異なる面を平気で演じていくと、逆にそのキャラクターが大きく見えてくる。それをよく分かっている人ですね。いま撮っているシーンの前後に合わせるようには演じない。前後を考えないでやっても大丈夫、とも言えるんです。自分が繋ぎとめられる自信があるのかもしれない。だから最終的には全然違和感がない。とらわれないところがあるんですよ、宮沢さんには。どっか行っちゃう子どもみたいな感じがある。僕はそういう小島麻子にしたかったこともあるから、撮っててすごく楽しかったですね」。猫との日常、さまざまな人との出会いに加えて、このドラマで印象深いのは仕事に打ち込む麻子の姿だ。「麻子は漫画を描いて描いて、描くしかない。この人は漫画を描く以外には、やることもできることもない、という迫力を持った人なんです。馬鹿みたいなことを言って笑ってたりするけど、根底には『描くしかない』という思いがある。大島さんもそうですよ。だから、迫力があるんです。希望を持つために、世界を肯定するために、がんばって漫画は描いてるけど、目の前で理想が実現するとは思ってない人というか。一種の諦観があるけど、理想と希望をちゃんと持とうとして頑張っている。自分は絶対にやめないという決心があるというか。それしかやることがない、これなら絶対ずっとやれる、というものに向かっていく迫力がちゃんとあるんです」。それは宮沢さんの仕事に対する姿勢とも重なってくる。「なぜ舞台に出続けているのかを尋ねたら、『舞台の上で自由になるため』と彼女は答えたんです。その空間で自分が自由でいられるためには、とにかくいっぱいやってみなければ、と思ったと言うんです。僕自身、同じように感じたことがあります。好きなように撮影できるようになるためには、撮り続けるしかない。自由にならないと、できないことがあるんです。今回の撮影期間では、自分の好きなものと必要なものだけを自然にどんどん撮れたと思います」。「ドラマでは、より原作のエピソードを使いたいと思って撮りました。たとえば、ホームレスから猫をもらうエピソード。これが重要なんです。何故かというと、麻子という人の孤独をいちばん理解できるのがこのホームレスだから。彼女も彼の孤独を人一倍感じてしまうわけです。それをちゃんと組み込みたかった。原作のモチーフを、できるだけ全4話の中に組み込むようにしました。映画だと2時間で1つのストーリーを語らなければいけないけど、ドラマでは1話ずつに振り分けられたので、僕としては、すごく原作に近く撮ったつもりです。原作はエッセイ漫画ですから、そのテイストをドラマの中に入れていくという感じでしょうか。孤独がシンクロする話や、グーグーとの15年8か月という年月、そばにいてくれたことへの感謝をちゃんとやりたかったんです」。最後に改めて、ドラマ「グーグーだって猫である」とはどういう作品か、尋ねてみた。「TVドラマなんですけど、やっぱり画と音の魅力で楽しめる映像作品っていうのかな。そういうものを作りたかったんです。ストーリーの面白さも大切だけど、画と音を楽しめる映像作品としてのTVドラマを作りたかったので、そういうふうに楽しんでもらえたらいいなと思いますね。あとはやっぱり、今の宮沢りえさんがどれだけ魅力的なのかということを映像で見てほしいです」。(text:Yuki Tominaga)
2014年10月03日第27回東京国際映画祭のコンペティション部門日本代表作品に決定した『紙の月』の吉田大八監督が30日、都内で行われた同映画祭のラインナップ発表会に登壇し、映画祭への意気込みや、主演女優・宮沢りえの魅力などを語った。「勝負事は嫌いじゃないので、自分ごととして映画祭を楽しめそうでワクワクしています」と映画祭への期待感を示した吉田監督。「女性とお金という2つの切り口を持つ物語で映画を作れることを想像した時に、自分なりのアプローチで映画にしたいと思った」と原作小説に魅力を感じ、「(主人公の梨花が)道徳として許されないことをしていく中で、彼女が何を手に入れて、何を失って、最後どこに向かっていくのか、彼女が走っていく先を見つめていきたいと思った」と映画化を決意した思いを語った。撮影では、主演の宮沢のいろんな表情に感激したと言い、「何かを始める前の顔、何かをやっている時の顔…自分の想像を超えた顔、表情を毎日目の当たりにして、それはすごく感動的な経験でした」と振り返った。宮沢にとって7年ぶりの映画主演となった本作。監督は「舞台で素晴らしい活躍をされていて、映画はもう興味ないのかなと思っていたけど、たまたま彼女もそろそろ映画をやりたいと思っていたようで、タイミングがよかった」とオファー時の心境を伝えた。また、海外を含むさまざまな人々に見てもらえることが「一番楽しみ」と言い、「僕も自分の映画の上映に限らず、ほかの映画の上映にもできるだけ足を運んで、話がしたい。僕の映画を見た人と話がしたいですし、僕もだれかの映画を見て、作った人や同じ映画を見た人と話がしたい。映画を見て話したいという人たちが集まって、エネルギーが高まっている場所に、この映画祭の現場がなればいい」と語った。
2014年10月01日映画版を手がけた犬童一心監督が宮沢りえを主演に迎え、少女漫画家・大島弓子の自伝的コミックエッセイをドラマ化する「グーグーだって猫である」。10月18日(土)からWOWOWに新たに登場する<土曜オリジナルドラマ>のオープニング作品ともなる本作から、待望の特報映像が解禁となった。吉祥寺に暮らす人気少女漫画家の小島麻子(宮沢りえ)は、締め切りに追われる多忙な日々の中、長年共に暮らしてきた愛猫のサバを亡くし、以来、漫画が描けなくなってしまう。心配した担当編集者・大森(長塚圭史)の勧めで一軒家に引越しをしたものの、依然として生活のペースは戻らない。そんなある日、井の頭公園を散歩していた麻子は、病気の子猫を連れたホームレス(田中泯)と出会う…。7年ぶりの主演映画『紙の月』も話題となっている宮沢りえを主演に、脚本を『婚前特急』『わたしのハワイの歩きかた』の高田亮、監督を映画版に続いて犬童一心が務める本作。共演に、劇作家・演出家としての顔も持つ長塚圭史、「花子とアン」の黒木華や、『るろうに剣心 京都大火編』が公開中の田中泯ほか、岩松了、「ロッチ」の中岡創一、市川実和子、菊地凜子という、さまざまなジャンルの個性豊かな俳優陣が顔を揃えているのも見どころだ。今回解禁となる特報では、宮沢さん演じる麻子が運命的に出会い、飼うことになるアメリカンショートヘアの猫・グーグーと仲睦まじく井の頭公園を散歩するシーンや、じゃれあって遊ぶシーンなどが初公開に。また、『横道世之介』『箱入り息子の恋』などの音楽を手がけた高田漣のほのぼのとしたメインテーマも、映像全編を彩っている。大島弓子のちょっぴり切なく、時に楽しい原作の世界観を踏襲しつつも、連続ドラマとして新たなオリジナルストーリーを再構築する本作。まずは、宮沢さんとグーグーのかわいさ満点のこの映像からご覧あれ。<土曜オリジナルドラマ>連続ドラマW「グーグーだって猫である」はWOWOWにて10月18日(土)夜10時より放送(全4回)。(text:cinemacafe.net)
2014年08月03日少女漫画界の巨匠・大島弓子の自伝的コミックエッセイ『グーグーだって猫である』が宮沢りえ主演で連続ドラマ化され、WOWOWで今秋に放送されることが14日、明らかになった。『グーグーだって猫である』は、1人の女性が飼い猫と過ごす愛おしい日々を綴ったもので、コミックは累計80万部発行、2008年には小泉今日子主演で映画されヒットした。主人公の小島麻子役に宮沢、監督は映画版と同じく犬童一心。脚本は『婚前特急』などの高田亮によるオリジナルストーリーで、愛猫を失い失意の日々を送っていた少女漫画家・麻子(宮沢)が、井の頭公園で病気の子猫を連れたホームレスと出会うところから始まる。主演の宮沢りえは「普段あまり漫画は読まないのですが、大島先生の作品を読ませて頂いて、小説を読むように物語が進んでいく漫画というのは初めてだったので、とても新鮮でした。大島先生のファンの方々が面白いと思ってくださるような作品にしたいですね。キラキラとした日常が流れていく一方で、モノをつくるアーティストとしての葛藤や苦悩をリアルに出せたらいいなと、思っています」とコメント。映画版に続いて監督を務める犬童監督も「毎日宮沢さんの演技を見て、驚き楽しみ感動しています。彼女の演技にはいつもしっかりアイデアがあり、誠実で、でもそれでいながらあけっぴろげで大胆です。見ていると心がいっぱい揺れてしまいますね。そして、美しい。生涯そう出会うことのない息をのむ美しさです」と、宮沢の演技を絶賛している。
2014年04月14日宮沢りえが7年ぶりに映画主演を務め、『桐島、部活やめるってよ』(2012年)などで知られる吉田大八監督がメガホンをとった『紙の月』の共演陣が24日、発表され、宮沢演じる梨花の不倫相手役を池松壮亮が演じることのほか、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司、小林聡美の出演が明らかになった。宮沢演じる主婦・梅澤梨花の相手役となる年下の男・光太は、『いけちゃんとぼく』(2009年)、『上京ものがたり』(2013年)ほか吉田監督が演出を手掛けた舞台『ぬるい毒』でも高い評価を獲得し、2014年も立て続けに出演映画が公開される池松壮亮に決定。また、梨花の夫役には田辺誠一、銀行の上司役には近藤芳正、資産家の顧客役には石橋蓮司、そして、映画オリジナルのキャラクターである先輩銀行員・隅役は小林聡美に。小林は、一切のミスを許さず厳格に仕事に向き合い、横領に手を染めていく梨花に対して強烈なプレッシャーを与える、重要な役どころを演じる。現在40歳の宮沢は、17歳年下の池松について「無表情の中にすごくたくさんの表情を持っている人。年齢を超越して、すごくすてきな俳優さんだと思っています。年齢が不詳な感じがあって、何にでも化けられる可能性が、毛穴からプチプチと飛び出ている感じが、すごく刺激的です」と絶賛。小林については「絶妙な言葉の表現や、タイミングの持ち方など、コメディエンヌの才能に、私はとても憧れていて、そんな聡美さんとお芝居で対話ができることが幸せです。池松君もそういうところがありますが、リアリティのある表現をされる方たちだと思います」と共演する喜びを示した。一方、池松は「りえさんの人間力と愛情に日々救われています。りえさんが梨花なのか梨花がりえさんなのか、役と人間が重なる瞬間をこんなにも目撃したのは初めてです。梨花が光太と居た時間がこの映画の光となれるよう頑張ります」と貴重な経験となったようで、吉田監督との再タッグにも「大八監督は相変わらず今では数少ない映像作家だと思います。監督がこの物語を映像化するということに日々ワクワクしています。何が善か、何が悪か、大八監督とりえさんと共に探究していきたいと思います」と気合十分。また、小林は初共演となる宮沢の印象について、「本当にもう、わたしより大人。みたいな感じです(笑)。非常に大人っぽい一方で、可憐な少女の雰囲気を持ちながらも、母性的な雰囲気も持ち合わせている方」とコメント。役になりきるために札の数え方にも気を使ったようで、「1回事務所で指導の方に教えていただいて、それからはもう毎日、テレビを見ながらとか、必ず1回は、練習しました。1回というか、自分が納得するまでは練習してきました。期間は、3週間ぐらいでしょうか」と振り返った。同作は、平凡な主婦が起こした大金横領事件がテーマで、"人生の落とし穴"、快楽と転落を類似体験するサスペンス・エンタテインメント。宮沢演じる平凡な主婦・梨花は、夫と2人暮らしで、仕事では銀行の契約社員として外回りをしている。気配りや丁寧な仕事ぶりが評価され、上司や顧客から信頼されるようになるが、家庭では、自分に興味を抱いてくれない夫との間に空虚感が漂いはじめる。そんなある日、年下の大学生・光太と出会い不倫関係に落ちていく。光太と過ごすうちに、ついに顧客のお金に手をつけてしまい、横領が次第にエスカレートし、ついには…。撮影は1月27日クランクイン。クランクアップは3月中旬を予定している。
2014年02月25日※画像は、ともさかりえオフィシャルブログより大人の女性のシンプルなニット女優で歌手のともさかりえさんが、オフィシャルブログで、集英社の「LEE」と「ビーミングライフストア」とのコラボレーションでニット2アイテムを製作した事を報告している。女優やタレントとして活躍をしながら、ママとしての部分もブログなどで発信をしているともさかりえさん。仕事の事やプライベートの事をさりげなく書かれているブログも人気で、同世代の女性からも共感を集めている。今回のコラボレーションは、集英社「LEE」で連載を持っている事から始まった。人気連載「ともさかりえさんのおしゃれQ&A」の特別編として、女性の着こなしの悩みを解決するプルオーバーとロングカーディガンを、これからの季節にうれしいニットで製作している。シンプル、で終わらないこだわりのアイテムベーシックでありながら、ちょっとした部分にこだわっているのは、ともさかりえさんのアイデアとビームスが培った遊び心を持った「ビーミングライフストア」だからこそだろうか。パンツスタイルにもスカートに合わせても使いやすいアイテムだ。発売は、2013年10月7日からだが、ビームスオンラインショップで先行予約受付が既に始まっている。限定販売の為、数量に達し次第終了となる。【参考】▼ビームスオンラインショップ「ともさかりえさん×『LEE』×ビーミング ライフストア」コラボニット▼ともさかりえオフィシャルブログ“クレオパトラ”や“オードリー・ヘップバーン”など世界に名を残す美女たちが愛用していたという美肌成分とは?(9月1日)元の記事を読む
2013年09月09日78歳のいまも歌に、舞台に、世の悩める仔羊たちの相談にと活動を続ける、美輪明宏。そんな彼の魅力のすべてを伝える、NHKの特集番組「真夏の夜の美輪明宏スペシャル」が8月21日(水)に放送されることが決定。本番組にて宮沢りえが出演していることが明らかとなった。今年5月に、三谷幸喜が脚本・演出を務めた舞台「おのれナポレオン」で、天海祐希に代わり、見事に代役を務めた宮沢さん。本番組では、美輪さんが宮沢さんに伝えるのは「人生開運の法則」だ。今回、初めて美輪さんの自宅を訪問し、対談を敢行。今秋、彼女は野田秀樹演出の舞台「MIWA」で美輪明宏役を演じる予定だ。「どうやって美輪さんを演じれば?」――三輪さんの教えは、演技論・役者論を超えて人生論まで深まり、宮沢さんは感極まって涙を流す場面も…。一方、スタジオでは彼の人生をふり返りながら、盟友・黒柳徹子とのトークも。テレビの創成記に青春を送った2人が共に生きた“日本の青春時代”が明かされる。さらに、1968年に主演して以来、彼のライフワークともいえる舞台「黒蜥蜴」。その制作の舞台裏を半年もの間追った、芸術家・美輪明宏の素顔、また7月に故郷・長崎で音楽会を開く彼を追い、被爆した少年時代そして後の「ヨイトマケの唄」誕生の秘密にも迫っていく密着ドキュメンタリーも収められている。特集番組「真夏の夜の美輪明宏スペシャル」はNHKにて8月21日(水)22:00~放送。(text:cinemacafe.net)
2013年08月20日7月、東京・Bunkamura シアターコクーンで上演する蜷川幸雄演出舞台『盲導犬』に、古田新太、宮沢りえ、小出恵介の出演が決まった。1973年に唐十郎が櫻社のために書き下ろし、蜷川幸雄が初めて唐戯曲を手がけた記念碑的作品。石橋蓮司、蟹江敬三、緑魔子が出演した伝説の舞台だ。蜷川は1989年に再び同作を手がけ、この時の出演者にはまだ年若かった木村拓哉も名を連ねた。そして今回、人気・実力を兼ね備えた3人の俳優を得て、24年ぶりに同作を再演する。舞台は新宿。盲人の影破里夫(エイ ハリオ)は、伝説の“不服従”の盲導犬・ファキイルを探し求めている。新宿にもうひとり、開かずのコインロッカーと格闘する女、奥尻銀杏(オクジリ イチョウ)がいる。ロッカーの中には、初恋の人タダハルの手紙が入っているのだが、南国で殺害された夫が鍵を持ったままなのだ。盲人と女、ふたりの魂は自ら求めるもののため、新宿をさまよう。はたして銀杏はタダハルと再会できるのか。そして、破里夫はファキイルに出会えるのか。破里夫に古田新太、銀杏に宮沢りえ、そして破里夫とともにファキイルを探し歩くフーテン少年に小出恵介。3人の舞台巧者がスペクタクル性と繊細な叙情性をあわせ持つ唐十郎作品に挑む。舞台は7月に東京・Bunkamura シアターコクーン、8月には大阪でも公演予定。
2013年02月05日みなさんは「ALD」(エイエル ディー)という病名を耳にしたことがあるだろうか?「ALD」とは「副腎白質ジストロフィー」という、先天性代謝異常症の難病である。この難病治療の未来について積極的に取り組んでいくNPO法人「ALDの未来を考える会」が、このたび発足された。理事長である本間りえ氏の今年22歳となる息子さんが「ALD」と診断されたのは、今から17年前のこと。当時、「ALD」という難病はあまり知られていないため、何をしてよいのかもわからず、孤独と闘っていたという本間氏。大きなショックを受けた本間氏は、「同じ境遇で苦しんでいる人と話がしたい!」という強い想いから、“ロレンツォのオイル”(※)の患者連絡網をもとに「ALD親の会」をスタートさせた。それから12年の歳月を経て、NPO法人化が実現された。※“ロレンツォのオイル”=ALDの治療薬。実話を映画化した ロレンツォのオイル/命の詩 (1992年公開)はアカデミー賞ノミネート作品ここまでの道のりは決して平坦ではなかったが、様々な出会いによって支えられてきたという。2010年1月、“もっとこの活動を広めていきたい!”と思っていた頃、本間氏は、日本ロレアル株式会社が新たな社会貢献活動として実施していた「100 LOVE HANDS」プロジェクトに出会う。このプロジェクトは、日本ロレアル独自のハンドマッサージなどの“タッチセラピー”プログラムを通じて、女性癌患者や難病の子供を抱える母親たちに、しばし癒しのひとときを提供する取り組みだ。昨年夏に行われた「ALD 夏の勉強会」においても “タッチセラピー”プログラムを通じて、患者や介護をしている家族のみなさんを癒したという。そんなご縁もあり、NPO法人設立式の司会進行は、本間氏と親交も深い日本ロレアルの安尾美由紀氏が登場した。発足当初は、会報からスタートした「ALD 親の会」も、いまでは本間氏による勉強会や大学や各所での講演会にまで広がった。また、雑誌「Story」に赤裸々に綴られた息子さんへの想い、家族への想い、介護で見失っていた“美容”に対する想いには、同じ母であり女性である読者たちに大きな影響を与えた。「愛」の反対は「無関心」だ、と語る本間氏。「今までは医療者が中心になっていた医療現場も、現在では「ALDの未来を考える会」をはじめとし、患者たち自身が中心となって考え、知識を増やして広めていくという活動が増えてきています。もっと皆さんにこの活動や現状について関心をもって頂きたい。「愛」を持って頂けたら…そのために、これからも幅広い活動を続けていきます」「ALD」という難病の存在をもっと知ってもらうため、本間氏による講演やセミナー等は、今後は関東のみならず西日本エリアでも開催していくという。もしもあなたのお子さんが「ALD」だったら…あなたはどう考え、どう行動し、どう家族とともに生きていくだろうか?一度想像してみて欲しい。 ALD 親の会ホームページ NPO法人A-Future/ALDの未来を考える会 facebookページ 日本ロレアル「100 LOVE HANDS」プロジェクト
2012年06月15日宮沢賢治『銀河鉄道の夜』『風の又三郎」』を原作とした映画、『グスコーブドリの伝記』が7月7日より全国公開される。『あらしのよるに』の杉井ギサブローが監督、声の出演は小栗旬、忽那汐里、佐々木蔵之助など実力派が勢ぞろい。その『グスコーブドリの伝記』とコラボして絵本を制作したのが清川あさみ。「Zipper」「CUTiE」などで人気雑誌のモデルを務めながら、女優たちに刺繍をほどこし動物に変身させる「清川あさみの美女採集」など、アーティストとして人気を博している彼女。その華麗で繊細な世界観が、若い女性を中心に大きな支持を集めている。今回、映画を清川あさみ流に絵本にした「宮沢賢治作『グスコーブドリの伝記』」は、彼女の第五作目にあたり、6月27日(予定)に発売される。これを記念して、絵本の原画を展示した“清川あさみ展Another World~宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」~”が同時開催されるので注目したい。“清川あさみ展Another World~宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」~”では、清川の絵本の原画だけでなく、映画の原画も公開される。また、清川は映画をイメージした限定コラボビジュアル『budori』も制作。美しい繊細な刺繍が、映画の世界をより魅力的に引き出してくれる。映画『グスコーブドリの伝記』を観て、清川は次のコメントを寄せた。「この物語はひとりの小さな勇気あるブドリという男の子が立派に成長していくお話。自然というものは最も美しく、最も厳しいという事をこの物語に教えられました。このようなタイミングで日本の美学を表現出来た事を嬉しく思います。イーハトーブの森と幻想的な美しい日本の風景を愛に溢れるブドリと一緒に体感して下さい」【ストーリー】イーハトーヴ森の木樵りの息子として両親と妹と穏やかに暮らしていたブドリは、森を襲った冷害のため家族を失くし、一人ぼっちに。それでもブドリは、生きるために一生懸命働き、やがて成長し火山局に勤めるようになる。そこに再び襲ってきた大きな冷害。あの悲劇を繰り返さないため、ブドリは決心する。みんなのために、自分ができることを行いに―。作品情報声の出演:小栗 旬、忽那汐里、柄本 明ほか原作:宮沢賢治監督・脚本:杉井ギサブロー主題歌:小田和正「生まれ来る子供たちのために」公開:7月7日(土)、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー 映画公式サイト
2012年05月25日すれ違い生活が原因か女優の宮沢りえが元プロサーファーで実業家の夫と離婚することが分かった。2人は2009年4月に結婚、子どもも設けていたが、その生活は3年でピリオドが打たれることとなったようだ。近しい関係者の証言によると、互いに多忙な生活を送っていたため、すれ違いが生じたことが原因という。夫はサングラスメーカーの責任者として、ハワイを拠点に活動しており、女優活動を行う宮沢とのあいだには、互いに距離が生じてしまったとみられる。(出演中の舞台「THE BEE」より参考画像)新たな一歩で前向きに女優業へ所属事務所は、離婚報道について否定しなかったものの、8日昼現在のところ正式なコメントは出していない。近く本人による会見があるのではともいわれている。長女出産後、CMに、ドラマに、舞台にと、積極的に女優として再び活躍している彼女。現在も舞台「THE BEE」で警官、リポーター、ストリッパーというそれぞれ大きく異なる3役を体当たりで演じている。変わらぬ美しさはもちろん、その演技力には定評がある。離婚は彼女から提案したとも報道されており、ひとつの節目となる決断として、新たな一歩を踏み出したのではないだろうか。女優として、前向きに挑み続ける今後の彼女に期待したい。元の記事を読む
2012年05月09日