イデーは、版画家・黒木周氏、画家・TAGAMI 田上允克氏、陶芸家・Guido de Zan氏といった表現手法の異なる作家3名による展示会を開催する。会期は3月4日~4月27日(作家により異なる) 。会場は東京都・自由が丘の「イデーショップ自由が丘店」。営業時間は11:00~21:00(日曜・祝日は20:00まで)。観覧無料。同展は、同社が注目する版画家、画家、陶芸家といった表現手法の異なるアーティスト3名による作品展を、東京都・自由が丘にある「イデーショップ自由が丘店」3階アートギャラリーと1階イデークラフトのスペースにて開催するもの。3月4日~3月30日、同店3階アートギャラリーにおいて開催されるのは、宮崎県都城市を拠点に、ファブリックを貼った板を使った版画・クロスグラフという独自の技法で作品を制作する版画家、黒木周氏の作品展『IDEE Life in Art Shu Kuroki Exhibition 黒木周「カタチ」展』。黒木氏は1965年、宮崎県都城市生まれ。多摩美術大学絵画科卒業。2002年からは都城市にアトリエを構え、個展を中心に作品発表を続ける。同じく3月4日~3月30日、同店1階にて開催されるのは、独特な技法と表現で作品をつくり出す、イタリアの陶芸家、Guido de Zan(グイド・デ・ザン)氏の作品展『IDEE CRAFTS グイド・デ・ザン「描画の世界」展』。Guido de Zan氏は1947年イタリア・ミラノ生まれ。トレント大学で心理学の学位を取得したのち、1978年にミラノ・サンロレンツォ教会近くの工房にて作品を作り続けている。一方、4月1日~4月27日の期間、3階アートギャラリーで開催されるのは、1日平均3~7点の作品を描き続けているという画家、TAGAMI 田上允克(たがみまさかつ)氏の作品展『IDEE Life in Art TAGAMI タガミ』。TAGAMI氏は1944年、山口県生まれ。大学で哲学を学んだ後、29歳で上京し、偶然入ったアトリエで絵を描くことの楽しさに取り憑かれて以来、 40年以上「時間が足りない」と休む事なく作品を描き続けている。
2016年03月04日今回のテーマは「兼業漫画家の体調管理」である。風邪などの疾病などに見舞われないためにしている食生活、生活習慣などの工夫について講釈を垂れろ、ということらしい。しかし、結論から言うと何もしていない。特に食生活など、依然として主食はペペロンチーノなので、ムチャクチャとしか言いようがない。○人生というクソゲーをやり抜くためにじゃあ不健康なんじゃないか?と言われると、もちろん不健康だし、早死にするだろう。さらには突然死も十分あり得る。そして私の急逝の報がツイッターなどで23リツイートぐらいされ、ブラックサンダーを主食とする作家が「やっぱ健康に気をつけなきゃダメだよね」と感化されて主食をわさビーフに変える(芋+わさび=サラダの感覚)ぐらいで、すぐ忘れられるだろう。つまりこのお題は、童貞に女体の神秘について語ってくれと言っているようなものなのだ。とはいえ、そう簡単に体調を崩していては、仕事が出来ず、今度はご飯が食べられないという理由で人生が終わってしまう。そのため、健康に気を付け、一番健康を害す原因である仕事をするという、自分にホイミをかけながらイオナズンを落とすようなことをしながら、毎日ご飯を食べているわけだが、毎日頑張ってご飯を食べ続けた結果どうなるかというと、今度は寿命などで死ぬ。つまり人生というのはどっちに進んでも最終的にデッドエンドというクソゲーであり、文字通りそれを死ぬまでプレイしなければいけない。だが、終わりが決まっていてもその過程を出来るだけ悲惨じゃなくするために、とりあえず健康を保ち、目の前の原稿を期日通り仕上げなければならない。その為に私が実践している健康法は「病気にならない法」である。○カレー沢氏が実践する「健康法」病気になっては、仕事が出来ぬ。ならば病気にならないようにする。まさにシンプルイズベストな方法が「病気にならない法」だ。この「法」の特徴として、病気にならないための対策は特にとらない。期日に間に合いそうになければ飯も食わずに徹夜をするだろうが、とにかく病気にならないようにするのだ。読者の中には「いや、なるだろう」と思われる方もいるかもしれない。確かに毎日「病気にならない法」を欠かさず実践していても、謎の咳、くしゃみ、発熱、めまい、腹痛、心肺停止など起こってしまうことがある。しかし、体調管理に細心の注意を払っている作家はもちろん、そんな時のリスクヘッジも用意している。そうなった際、次に用いられるのは「これは病気じゃない法」である。発熱やめまいを覚えるが、これは断じて病気ではないということにする健康法である。病気でなければ仕事はできる。確かに立っていられないほどのめまいを覚えるが、原稿は立ってやる必要はないので、いつも通り原稿を描くのである。もちろん病院になど行かない。そんなところへ行ったら病名がついてしまい「病気じゃない法」が使えなくなる。一番やってはいけないことだ。最終的に死ぬにしても、その過程を楽しい物にしたいと思って生きていたはずが、これらの「健康法」を実践した結果として、楽しくない物の代表格である仕事を最優先した上に死期まで早めるという、ただでさえクソゲーなものを、高タイム・低スコアクリアしてしまうことになるのだが、日本には作家のみならず、こういうプレイヤーが数多く存在すると思う。そして私自身は、極限状態に類するような無理をしたことはない。健康体の時の絵と40度の高熱がある状態で描いた絵の質がほとんど変わらないという安定した低クオリティのため、多少の熱があっても休みはしないが、徹夜はしたことがない。しかし、徹夜しなければ間に合わないという状況になれば、やはりしてしまうと思う。なぜなら「期日を守れない」というのは最も避けたいことだからだ。もし私が作家を使う立場だとして、期日を守らない奴には仕事を回したくないと思うだろうし、そもそも原稿を落としたら、その原稿料は支払われない。結局、健康を犠牲に仕事をしても鬼籍に入るし、健康を優先して仕事をしなくても彼岸の人になるのである。ならば、どうせ結末が同じなのだから、病気の時ぐらい休むのが正しいという結論になりそうだが、困ったことに自分の休養が他人のデッドにつながることもある。例えば漫画家の絵が上がるのを待っていたデザイナーは、漫画家が急きょ休んだ上に納期が変わらなければ完全に「完」なのである。このように、個人の人生のみならず世界は全て死につながっており、大手が孫孫孫孫孫孫孫請会社に作らせたクソプログラミングのような代物なので、だったらもう自分の好きなようにやる、となって、私は毎日ペペロンチーノを食べてしまうのである。しかし、好きにやったため健康を害したり急死したりすれば、やはり後悔はすると思う。だが、特に健康関係というのは痛い目にあわないと大切さがわからないものなのだ。もし私の訃報がTwitterなどに流れてきたら、どうかたくさんリツイートして欲しい。三度の飯よりTwitterとエゴサを愛した故人への一番の手向けである。<作者プロフィール>カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。連載作品「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。10月15日にエッセイ「負ける技術」文庫版を発売した。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は2016年2月23日(火)掲載予定です。
2016年02月16日猫を愛する人は職業もさまざま。漫画家のいくえみ綾さんも大の愛猫家のひとり。猫愛炸裂マンガ『そろえてちょうだい?』にも登場する“いくえみニャンコ”の愛らしすぎる生態を紹介します。「何をするわけでもなく、一緒にまったりしていられる時、とても幸せな気分になります」と、猫との生活について語る漫画家のいくえみ綾さん。現在は北海道の家で5匹と暮らしている。家猫のみならず外猫もかわいがるいくえみさんが関係した猫は数知れず。猫と仲良くするコツは?「急な動きはしない。必要以上に大きな音を立てないことも大事。あと個別に『かわいいね攻撃』を日々繰り出していますね」早速、いくえみさんを魅了する、愛すべきにゃんこたちをご紹介。■ブン(♂ 8歳)「心の狭い甘えん坊。過ぎたことはすぐ忘れます」(いくえみさん)。『そろえてちょうだい?』のタイトルはブンの揃った前髪のような模様が由来。マンガのセンター的ポジションの猫。■きなこ(♀ 12歳)「ほかの猫にまったく興味ナシ。自分の幸せが一番!とにかく抱かれたい&くっつきたいタイプ」。ブンが家に来た2か月後、近所をウロウロしているところを家に招き入れ、晴れて家族に。■ロン(♀ 4歳)「運動神経抜群で賢い!コカブをつけ狙ってはいじめ倒す。甘え上手で、私のストーカー」。ロシアンブルーのようだけど、ただのグレーのクセ毛さん。■コカブ(♂ 2歳)「甘えん坊で小心者。ロンにいつもイジられています。要領の悪いおバカさん加減がまたかわいい!」。元は外猫。里親探しをしていたけど、いつのまにかいくえみニャンコに。■ヒゲちゃん(♂ 5歳)いくえみ家のニューフェイス。「猫があまり好きじゃないみたいです…。遊び好き。お腹がすくとすぐ『ごは~ん』と鳴きます」。立派なアゴ髭があるから、ヒゲちゃんと命名された。◇いくえみ・りょう「潔く柔く」「プリンシパル」…独特な世界観と、繊細な人物描写で人気を集める漫画家。いくえみ漫画に登場するリアルで色気のある男子はファンから“いくえみ男子”と呼ばれている。◇『そろえてちょうだい?』猫まみれな生活をユモラスに描いた人気シリーズ。3/8に待望の第4巻が発売。『そろえてちょうだい?』(1巻¥843、2~4巻 各¥864*税込み祥伝社)※『anan』2016年2月17日号より。写真・山越昭仁(C)いくえみ綾/祥伝社
2016年02月16日今回のテーマは「近年多い『リバイバル』漫画・アニメについて」である。漫画・アニメに限らず、リバイバルやリメイクは昨今まったく珍しいことではない。昔のドラマを今の俳優でやってみたり、古いゲームを最新の技術で作り直してみたり、解散したバンドが再結成したりするのも、これに含まれるだろう。「中学生の時お世話になっていたエロコンテンツを何の気なしに見返したら、逆に今のモノより使えた」という現象と同じように、当時楽しめたものは今でも大体楽しめるものである。こういったリバイバルが発表されると、素直に喜ぶ当時のファンも多いだろう。だが中には、例えばバンドの再結成なら「解散後ピンでパッとしなかったから、金に困っての再結成だろう」など、過去の威光の使い回しに苦言を呈する者もいる。私自身、そういったリバイバルに対してどう思うかというと、「いいな~!」と思う。羨まし過ぎる。私だって一発当てて、あとは一生それに縋って生きたいと思うが、それはできない。なぜなら、一発も当たっていないからだ。○カレー沢薫、「一発屋」のすごさを語るリメイク商品に対し「安易な金儲け」と言う人もいるが、あれは全然安易ではない。前述の通り、過去のヒットをあてにするには、当然ながら一発ヒットを出さなければいけない。「一発で食っていきたいなら、まず一発当てろ」というのは、「モテたい」と願う男に「まずイケメンになって年収を1000万まで上げろ」と答えるぐらいのクソリプである。結局、新作で当てるのも過去の当たりを使うのも、とにかく一回は当てないといけないことに変わりはないので、作者にとっては全然簡単ではないのだ。安易に儲けようとしている奴がいるとすれば「過去のヒット作でもう1回儲けましょうよ」と持ちかける第三者の方だろう。作家によっては、いつまでも過去作品のことについて触れられることを好まない人もいるようだが、私に関して言えば褒めてくれるなら何でも構わない(ただし、過去作品に比べて今は面白くないという話なら、そいつの眉間に風通しの良い穴を開ける所存である)。デビュー作が好きだったと言われればそれは素直に嬉しいし、仕事としてデビュー作をリメイクして描けと言われれば喜んで描く。当方が初期の作品のリメイクを描かないのは、どこも描けと言ってくれないからに他ならない。そもそも 、リバイバルというのは過去に売れた物でやらなければ全く意味がない。リバイバル商品のターゲットは当時のファンなので、売れなかった物をもう一回やっても同じように売れないし、もっと売れない可能性の方が高いに決まっている。美味いカレーをリメイクして美味いカレードリアを作ることは出来るが、ウンコをリメイクしてカレーを作るのが至難の業であるのと同じだ。過去の威光に縋るのもあまり良い事ではないかもしれないが、売れなかった物に執着する方が5億倍ヤバいので、そこは諦めて次を作るしかないのである。○リメイク作品のやさしさと「ゾンビ化」の恐怖受け手として考えても、私自身、リメイク作品はかなり好きな方だ。単に懐かしいというのもあるが、年を取って「全く新しい物」を取り入れる力が落ちているからというのもあると思う。ゲームをするにしても、新しいゲームのシステムを1から覚えるのは面倒だし、映画を見ていても、登場人物の名前と顔がなかなか一致せず、「おい!なんでこいつ生きてんだよ!じゃあさっき死んだの誰だよ!」ということが平気で起こる。その点、リメイクものなら新情報を仕入れる必要がないため、簡単に入り込むことができるのだ。人によっては「リメイクされているとはいえ、同じ物を見て楽しいか?」と思うかもしれないが、この「知っている」というのが逆に頼もしいものである。当方、加齢と共にフィクションに対する鬱耐性がドンドン落ちてきているので、自分の心に傷をつけるような作品は見るのを避けたいと思っている。だから、何の予備知識もなく見た映画が「主人公は世界を救った。だがしかし、彼女は寝取られた」みたいな結末では困ってしまう。オチまでわかっている作品の方が逆に安心して見られるのだ。とはいえ、周知の通り、リバイバルが全て成功するとは限らない。久しぶりに再会した初恋の彼女が金髪のパンチパーマになっていたら、誰しも「再会なんてしなきゃよかった」と思うだろう。やらない方が良かったリバイバルも多く存在する。別の例えで言えば、「美しい盛りに死んだ彼女を、半分溶けたゾンビとして蘇らせました」みたいなことになっている下手なリメイク、下手な続編を出してしまったばっかりに、過去の威光さえ汚してしまう場合もある。よって、過去作品のリメイクや続編を持ちかけられた作家は相当緊張すると思う。下手を打つと当時のファンさえ落胆させてしまうからだ。結局リバイバルというのも、少なくとも作り手にとっては楽ではないことなのだと思う。では作家にとって何が一番楽かというと、「昔の作品が今になって突然売れる」ことである。リメイクする手間もなく、最も手っ取り早い。私も、当時売れなかった自著が今売れても全然困らない。読者におかれましては今すぐAmazonなどの通販サイトの検索窓に「カレー沢薫」と入力していただき、検索結果に出てきた物を何でもいいからご購入いただければと幸いである。<作者プロフィール>カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。連載作品「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。10月15日にエッセイ「負ける技術」文庫版を発売した。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は2016年2月16日(火)掲載予定です。
2016年02月09日『作家の収支』(森博嗣著、幻冬舎)がいま、話題になっています。著者の森氏は、工学博士で小説家。作家デビューから19年間で小説90冊を含む約280冊の本を出版した多作家として知られ、武井咲さんと綾野剛さんの主演で2014年にドラマ化された『すべてがFになる』の原作者でもあります。注目されているのは、率直すぎる本書の内容。作家のマネー事情を「誤差10%以内」で明らかにしているのです。人気小説家はいったいいくら稼ぐのか、気になりませんか?そこで今回は『作家の収支』から、小説がドラマ化された場合の収入に焦点を当てます。■印税は19年で6,000万円映像化による収入の前に、小説が出版した人が手にする収入が「印税」です。印税は本の価格×発行部数×印税率。1冊1,000円の単行本が1万部発行され、印税率が12%だった場合、印税は120万円になります。一般的な印税率は、単行本など書き下ろしで12%、文庫化などで10%だそう。といっても、なんだか漠然とした話です。しかし、ここで具体的な“本物の数字”が出てくるところが本書の魅力。『すべてがFになる』の場合、1つの作品でノベルス版(新書版)約1,400万円、文庫版約4,700万円と、合計6,000万円以上の収入になっているといいます。ここまでくると、人気小説を書くことのすごさがわかりますね。■ドラマ化1時間あたり50万円作品がドラマになる場合、著者が受け取る報酬が「著作使用料」です。幾度か小説のドラマ化を経験した森氏によれば、金額は1時間のドラマに対して50万円ほど。『すべてがFになる』は全10回のドラマだったので、10倍の500万円ということになります。森氏の著作では、このほか2つの作品がドラマ化されています。単発2時間ドラマ『黒猫の三角』、推理番組の一部分として制作された30分の映像『奥様はネットワーカ』の2つで、著作使用料は2時間ドラマで100万円、30分ドラマで30万円だったとのこと。連続ドラマの著作使用料は、やはり時間が長い分ずば抜けています。■宣伝効果で35万部また売れたさらに、作家にとって連ドラ化にはもうひとつのメリットがあるといいます。それが、原作本の宣伝効果です。『すべてがFになる』は、1996年にメフィスト賞という文芸賞を受賞し刊行された、森氏のデビュー作です。本書を含む『S&Mシリーズ』はこれまでに10冊刊行され、2014年10月クールで連ドラ化された際には、本格的なトリックと理系分野の専門知識がふんだんに盛り込まれた“理系ミステリー”として、大きな話題になりました。ドラマ化が決まれば、テレビや雑誌、駅や電車のポスターなどを使い、大々的に番組宣伝が行われます。出演俳優がバラエティ番組に出演し見どころをアピールしたりもします。こうした宣伝で、原作本の売り上げがさらに伸びていくのです。『すべてがFになる』の場合、ドラマ化決定前の2014年夏の段階で、シリーズ10冊の発行部数は約350万部でした。それが、その後の半年間で385万部になったそう。19年分の売り上げの1割に当たる35万冊(1冊800円として、35万部×印税率10%だと2,800万円です!)を、その半年間でさらに積み上げた計算になります。■知りたい人のために書いている本書では、原稿料や出版にまつわる収入から経費や人件費といった支出まで、作家のお金にまつわる話題がぎっしりと詰まっています。「ここまで書いちゃっていいの?」と、こちらが心配になってしまうほど。お金の話はタブー視されることが一般的ですが、森氏は「金のことを書くのは恥ずかしいことでも汚いことでもない」といい切ります。そして、誰も書かないのなら、知りたい人のために書くのは職業作家の「仕事」である、という信念のもと、小説家のマネー事情を淡々と明かしているのです。森氏はただ、一人の小説家の経済活動を客観的事実としてサンプル化し、読者それぞれの人生設計の参考データとして取り入れてもらいたい、と述べています。*ブログやオンデマンド出版など、人々にとって創作がいままで以上に身近な活動になっている昨今。いつ、誰が小説家という職業に就くことになるかわかりません。もしかしたら訪れるかもしれない将来の参考に、それ以前にひとつの職業の舞台裏としても、とても興味深い1冊です。本書が、いままでとまったく違う人生の扉を開けてくれるかもしれません。(文/よりみちこ)【参考】※森博嗣(2015)『作家の収支』幻冬舎
2016年01月31日人気ドラマシリーズ11年ぶりの復活に、女優・沢尻エリカが“悪女”と“聖女”2人の側室を演じ分けることでも大きな注目を集めるスペシャルドラマ「大奥」。1月22日、29日(金)の2週連続で放送されており、先週には第一部「最凶の女」が放送。その衝撃的な内容と、さらにBoAが歌う“全編英語詞”の主題歌「Make Me Complet」が、これまでのシリーズにはない“斬新さ”で大きな話題を呼んでいる。舞台は50年にわたる長期政権を確立し、享楽的な暮らしぶりを好んだ江戸幕府第十一代将軍・徳川家斉の時代。22日放送の第一部「最凶の女」では、主演の沢尻さん演じるお美代が、家斉への復讐のために大奥入りし「悪女」として有名な史上最強の側室に成り上がっていく姿、そして「AKB48」渡辺麻友が演じる奥女中のお志摩との禁断の恋愛関係が描かれた。「大奥」シリーズで初の女性同士の恋愛というストーリや、二人のラブシーン、その結末に放送終了後から早くも話題沸騰していた。大きな反響が寄せられる中、2週目29日(金)には、第二部「悲劇の姉妹」が放送予定。架空設定となる姉妹の激動のストーリーで、妹から激しい嫉妬を向けられるもすべてを受け入れる「聖女」のような優しい姉・梅を、沢尻さんが熱演。妹役には、遠藤憲一&渡部篤郎W主演で話題の「お義父さんと呼ばせて」でヒロインを演じる蓮佛美沙子が担当。浅野ゆう子、成宮寛貴ら豪華キャスト陣も引き続き登場し、想像を絶する野心やプライドが渦巻く大奥を生き抜く女たちの人間模様を描く。そんな本作の主題歌は、BoAの書き下ろし曲「Make Me Complete」。「もどかしい恋に悩む女心」を歌った、まさに大奥を舞台にした女性の心情とリンクした歌詞ながら、初の“全編英語詞”の書き下ろし楽曲として、これまでの「大奥」の伝統を良い意味で裏切るようなギャップを創出。“女性同士の恋”“姉妹の嫉妬劇”と新しい物語に、また一層新しい「大奥」の世界を作り出していると話題になっている。なお、本楽曲は1月22日よりiTunesほか各音楽配信サイトにて配信中。スペシャルドラマ「大奥第二部~悲劇の姉妹~」は1月29日(金)21時よりフジテレビ系にて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2016年01月25日4人組グループ「NEWS」のメンバーで小説家の加藤シゲアキが18日(月)、都内で映画『ピンクとグレー』の公開記念トークイベントを、行定勲監督と漫画家のひうらさとると行った。累計発行部数 40万部を突破した加藤さんによるデビュー長編小説を、映画『GO』『真夜中の五分前』の行定監督が、「Hey! Say! JUMP」の中島裕翔と菅田将暉主演で映画化。親友同士だった大貴と真吾が芸能界へと進み、数奇な運命に翻弄されていく様を描く。スマッシュヒットを記録中の本作について加藤さんは「周りで『観て来たよ』という方も増えた。僕のジムのトレーナーも観てくれたみたいで、渋谷の劇場に予約して行ったら、満員だったと言われた。原作も読みたいと言ってくれて嬉しい限り」と周囲の反響を報告しながら「暗い部屋で暗い話を書いていて、それが5年後にこうなるとは思わず…本当に嬉しい」とシミジミしていた。小説を映画化する事について行定監督は「優れた作家の方は、映画と小説は別物だと切り離した上で考えてくれる」といい「加藤君からは最初『思う事はあるけれど、実験精神に溢れていて本気度がわかる』と言われた。その言葉に背中を押された」と紹介。当の加藤さんは「行定監督はこの小説が好きだからこそ、アレンジされてもいるし、生半可に僕を意識して忠実にやるよりも、監督が今やりたい事を僕の素材を使って遊んでくれた方が、自分も一観客として面白い。僕の顔を忘れて好きにやって下さい、と言う気持ちだった」とGOサインを出した際の心境を振り返った。また、創作時に心掛けている事を聞かれた加藤さんは「初期衝動と熱量」と返答し「どうしてそれを書きたいのかという理由と、その当初の気持ちを覚えておく。書いている途中で不安になってくると、執筆のテンションも下がって書くことに対する温度も低くなってくるから。そんな時に、最初の気持ちを振り返って最初の熱量を思い出して、いい方向にもっていく」と“加藤流創作術”を明かした。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ピンクとグレー 2016年1月9日より全国にて公開(C) 2016「ピンクとグレー」製作委員会
2016年01月18日デジタルハリウッドは、講座「ネット動画クリエイター専攻」の連携イベントとして、UUUMとYouTubeクリエイター・ABTVnetwork氏によるセミナー「クリエイターのための動画マーケットと今後の動向解説 ~ デジタルハリウッド×UUUM ~」を開催する。開催日は1月20日 19:30~21:30。会場は神奈川県・横浜市西区のデジタルハリウッドSTUDIO横浜(横浜スカイビル22階)。参加費無料(予約制、定員15名)。同セミナーでは、UUUMと、幅広い映像作品を制作するYouTubeクリエイター・ABTVnetwork氏が登壇し、Web時代の新しい動画クリエイターとして活躍するための秘訣や、最先端の動画制作、ネット動画業界で求められるクリエイターなどについて解説する。また、内容については、"YouTuber"と呼ばれる、自らが動画に出演するタイプの人材育成に向けたものではなく、企画や編集といったクリエイティブスキルを駆使して活躍する「動画クリエイターを目指す人」が対象となっている。なお、参加対象は、デジタルハリウッドの「ネット動画クリエイター専攻」へ入学検討をしている人のみならず、未経験者、ネット動画業界への就職・転職を検討している人、クリエイティブな仕事に興味のある人まで幅広く参加できるということだ。セミナーへの参加希望者は、申し込みページより申し込む。定員15名(先着順)。
2016年01月14日三井化学は、クリエイターとのコラボレーションプロジェクト「Material Meets Creative Team」を、広告・クリエイティブの専門誌「月刊ブレーン」にて開始し、その第1弾としてDRAFTのアートディレクター・川上恵莉子氏が「SWP」配合の特殊な紙で「LEDの蛍光灯」を制作した。「Material Meets Creative Team」は、これまで無かったような新しい視点で「素材の魅力」を分かりやすく伝える、クリエイターとのコラボレーションプロジェクト。広告・クリエイティブの専門誌である「月刊ブレーン」の"クリエイティブリレー"コーナーにおいて、さまざまなクリエイターとコラボレーション製品を紹介していくという。その第1弾として登場したのが、DRAFTのアートディレクター・川上恵莉子氏。川上氏は、三井化学の技術で実現した世界唯一の合成パルプである「SWP」(ポリオレフィン合成パルプ)の入った特殊な紙を使って「LEDの蛍光灯」を制作した。SWPは、紙漉きの工程において天然パルプなどと混ぜ合わせることで、染色では実現できない高い白色度、熱をかけると透明に変化すること、熱でシールできること、エンボスで立体表現ができるなど紙に特殊な機能を実現させ、デザイン性を活かしたファッションカタログや包装容器、名刺、グリーティングカード、ブックカバー、ランプシェードなどに使用されているという。川上氏はそんなSWPの特徴を活かし、通常の紙ではつくれないプロダクトとして、光と直結するモチーフとして蛍光灯の形を深いエンボス加工で表現したということだ。なお、川上恵莉子氏は1982年、東京生まれのアートディレクター。2006年、東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2008年、DRAFT入社。主な仕事に、丸松製茶場「san grams」のブランディング、がまぐち専門店「ぽっちり」のグラフィックや、真鍮を使ったプロダクト「Tabar」など。2013年、JAGDA賞受賞。2015年、ADC賞受賞。
2016年01月13日京都府・烏丸御池の「京都国際マンガミュージアム」では、漫画家・望月三起也氏の代表作「ワイルド7(セブン)」の原画を展示する「望月三起也漫画家デビュー55周年記念!『ワイルド7』原画展」を開催する。会期は1月14日~2月9日(水曜休館)。開館時間は10:00~18:00(最終入館は17:30)。場所は同ミュージアム 1Fエントランス。観覧料は無料(ただし、マンガミュージアム入場料として大人800円、中高生300円、小学生100円が別途必要)。同展は、巨匠・望月三起也氏の漫画家デビュー55周年を記念して、同氏の代表作である「ワイルド7(セブン)」の「少年キング」連載時および単行本に使用した原画16点が初公開されるほか、「ワイルド7」限定オリジナル複製原画も初展示されるという。また、同館ミュージアムショップでは、「ワイルド7」限定オリジナルプリントシリーズ 全7種複製原画(小全紙サイズ660×505mm、望月三起也氏の直筆サイン入り、専用箱入り)が、各200部ずつ限定販売されるということだ。価格は、作品No.1~5(連載漫画原画および背表紙複製)が額あり:各5万4,000円、額なし:各4万3,200円。作品No.6~7(描き下ろし原画複製)が額あり:各7万5,600円、額なし:各6万4,800円。なお、望月三起也氏は1938年、神奈川県生まれ。1960年「少年クラブ増刊号」にて「特ダネを追え」でデビュー。1964年「少年キング」にて「秘密探偵 JA」を連載。大ヒットとなりその後数多くの作品を少年誌に発表。1969年からは「ワイルド7」を足かけ11年に亘って連載。単行本は増刷を重ね、その合計は800万部を超える。主な著作は「秘密探偵JA」、「最前線」、「ケネディ騎士団」、「狂い犬(マッドドッグ)シリーズ」、「ワイルド7」、「夜明けのマッキー」、「俺の新選組」、「優しい鷲 JJ」、「新ワイルド7」、「続・新ワイルド7」、「飛葉」、「ワイルド7R」など。
2016年01月12日竹尾は、100人のクリエイターから届いた年賀状を展示する『「クリエイター100 人からの年賀状」展 vol.11』を開催する。会期は1月21日~2月26日(土日祝休廊)、開館時間は10:00~19:00(1月21日は17:00まで)。会場は東京都・神保町の竹尾見本帖本店2F。入場無料。同展は、竹尾が毎年開催している恒例の新春企画で、同社に届いた100人のクリエイターからの年賀状を一般公開するもの。それぞれの年賀状では、「紙とデザインにのせた、クリエイターからの新年のメッセージ」が楽しめるとのこと。参加クリエイターは、相澤千晶、秋山孝、池上直樹、池澤樹、犬塚達美、井上庸子、井山高秀、内田繁、エマニュエル・ムホー、遠藤享、原研哉、北川一成、太田徹也、大谷有紀、奥村靫正、グエナエル・ニコラ、工藤強勝、窪田新、隈研吾、groovisions、小泉均、左合ひとみ、佐藤晃一など120組以上となる予定。なお、同社の展示会Webページでは、参加クリエイターのリストが公開されているほか、随時更新も行われるということだ。
2016年01月12日今回のテーマは「兼業漫画家がはじめてコラムを書いた日」である。私は現在、このように漫画家の傍ら文章の仕事もさせてもらっているが、そもそもコラムを書き始めたきっかけはなんだったのか、という話だ。○コラムニスト・カレー沢薫の誕生簡単に言えば、私を漫画家デビューさせた週刊モーニング初代担当が、私のブログなどを見て「文章も面白いからコラムの連載をしてはどうか」と言い出したのが始まりである。それを真に受けて、連載用のコラムを書き貯め始めたのだが、それから1年ぐらい経っても連載は始まらなかった。その頃にはコラムを書くのは止めて、サバイバルナイフを研ぎ、色とりどりの重火器を集めることに終始していたのだが、それが担当に向かって火を噴く前に、その後任の担当の尽力により初コラム連載がスタートした。(今もモーニングはこの二人が担当である)そこから、他のところでも文章の仕事がもらえるようになった、というわけだ。つまり漫画家になれたのもライターになれたのも、全部モーニング担当らのおかげ、ということだ。ならば平素から「担当殺す」などとうそぶくのは恩知らずも良いところではないかと思われるかもしれないが、私は担当に対し感謝すべきことは非常に感謝しており、ポイントにすると5億点ほど感謝している。しかし殺意ポイントが2兆点あるので、トータルで「殺す」という結論になっているだけである。性格と顔が100点満点のイケメンでも、年収ゼロ・借金100万なら結婚相手としてはマイナス99万9千8百点になるのと同じである。何事もトータルが肝心なのだ。作家と担当の軋轢と言えば、担当に原稿を紛失された、無断使用された、原稿料を横領された、追及したら逆切れされたなど、全く笑えないものも散見される。それに比べれば私の担当がしたことなど全く大したことではなく、むしろ私の逆恨みであることも多いだろう。そして何より、私の担当はこちらが苦言を呈すれば言い訳せずに謝罪してくれるし、刺せば血が出ると思うので、それだけでも有能だ。また、今まで担当に横柄な態度を取られたこともない。不真面目な担当は一人もおらず、真面目すぎてふざけているより性質が悪い人ばかりだ。このように、私は漫画の才能には恵まれなかった分、担当には非常に恵まれている。担当全員を生贄に捧げるので、神は今すぐ私に漫画の才能を授けてほしい。○カレー沢氏のJK時代と「褒め仲間」コラムの仕事を始めたきっかけは、漫画の担当が私に文章の才能を見出したという幻覚症状のおかげだったわけだが、そもそも文章を書き始めたのはいつからかというと、古くは高校生の時に始めたホームページからだと思う。ホームページの内容に関してはもはや説明いらずの「乙女ゲーの二次創作サイト」だが、そこで日記も書いていたのだ。書いている内容は多分今と大差ないと思うが、そこはJKである。顔文字を使ったり、笑って欲しいところではフォントを赤字特大にしたり、語尾に(爆)をつけたりと、今読み返したらリアルに(爆)するものであることは間違いない。当時もその日記を「面白い」と言ってくれる人がいたため、漫画と並行して文章も書き続けてきたのだと思う。しかし、皆さんも「どう見てもカワイくない女同士がお互いを『カワイイカワイイ』と褒め合っている怪奇現象」を1度は見たことがあると思うが、アマチュア創作界隈にも同じ文化がある。自分の作品を読んでもらい、褒めてもらうために、まず相手の作品を読み褒めるのだ。何もしなくても褒めてもらえる上手い人ならともかく、そうでもない者にとってこの褒め仲間というのは大切なものであり、ギブアンドテイクとしては実に正しい。よって、日記を褒められたと言っても、「カレー沢殿!昨夜うpされた新作イラスト爆萌えでござったぞ(核爆)」「いやいやエリザベス閣下(仮名)の裏創作もドチャシコで拙者続きを全裸待機(><)」みたいな褒め合いの中で、「しかしカレー沢殿は日記も面白いでござるな、それがし噴飯ものの腹筋崩壊で候!」みたいなノリで言われた可能性が高く、端的に言えば「そんなに面白くないけどギブアンドテイクのために言った」か、むしろ肝心の二次創作に褒めるところがなかったので、苦し紛れにそこを褒めたと考える方が妥当である。しかし、現に私はそれを真に受けて、漫画だけでなく文章を書き続けていたわけである。そもそも絵を描き始めたのだって、小学二年生の時に絵画コンクールで特選を取り、すごく褒められたため、自分には絵の才能があると錯覚したためだ。教育に携わる方は、「褒めて伸びるタイプもいるが、褒めることによりドンドン道を踏み外す奴もいる」ということをご留意いただければ幸いである。ちなみに担当が面白いと言ってくれたブログだが、ニートだったため、アフィリエイトで稼ぐためにやっていたものである。原動力は常に金と承認欲求、これだけは一貫してブレていない。<作者プロフィール>カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。連載作品「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。10月15日にエッセイ「負ける技術」文庫版を発売した。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は2016年1月12日(火)掲載予定です。
2016年01月05日フランク ミュラー(FRANCK MULLER)は、16年1月13日から19日まで、伊勢丹新宿店本館1階ザ・ステージで期間限定イベント「THE MOMENT SCOPE ~見えない瞬間を、見える感動へ。~」を開催する。同イベントでは、新作ウォッチコレクション「ヴァンガード」にフォーカス。会場はコレクションの特徴である近未来的なケースフォルムや文字盤、針などのディテールをイメージした華やかな装飾でデザインされ、同コレクションの新作やウィメンズウォッチ「ヴァンガード レディ」(170万円)の先行販売を実施する。このほかブランドのアーカイブコレクションも展開する。「ギガ トゥールビヨン」(3,100万円)、「マスターカレンダー クロノグラフ ルナ ヴィンテージ 80」(780万円)、「トノウ カーベックス クロンヌ」(145万円)、「ロングアイランド クロンヌ」(165万円)など。また、フランク ミュラーのライフスタイルブランドとなる、フランク ミュラー フューチャー フォームも紹介。有田焼で用いられる天草陶石を用い、凹凸にビザン数字が彫り込まれている平皿「ARITA HIRA」(2万5,000円)をはじめ、九十九里のハンドメイドで製造され、ビザン数字が光の当たり加減で水面に揺らめくワイングラス「WHITE WINE GLASS」(1万3,000円)、ビザン数字のあしらわれた燕市で作られたカトラリー66点のオリジナルボックス「CUTLERY SPECIAL 66PIECES BOX」(75万円)も展開する。
2015年12月29日女優・沢尻エリカが、“悪女”と“聖女”2人の側室を演じ分けることで話題のスペシャルドラマ「大奥」。11年ぶりに復活するフジテレビの人気ドラマということもあり、蓮佛美沙子、浅野ゆう子、成宮寛貴ら豪華キャストの出演が発表される中、新たに「AKB48」の渡辺麻友の出演が発表された。今回の新作では、江戸時代、50年にわたる長期政権を確立し、爛熟期を生きたと言われている第11代将軍・徳川家斉の「壮年期」(第一部)と「青年期」(第二部)に繰り広げられた大奥の女性絵巻を、2016年1月22日(金)と29日(金)の2週にわたって放送。主演の沢尻さんは、第一部では“悪女”として有名な史上最強の側室・お美代を、第二部では運命に翻弄される“聖女”のような優しい姉・梅を演じ分け、妹役には蓮佛さん、大奥を取り仕切る総取締・大崎局に浅野さん、徳川家斉に成宮さん、さらに板尾創路、温水洋一、光浦靖子、鷲尾真知子、山口香緒里、久保田磨希といった豪華キャストが集結する。この度、豪華キャストに仲間入りを果たすことになったのは、大人気アイドルグループ「AKB48」のメンバーで、「まゆゆ」の愛称で親しまれている渡辺さん。同グループ内では2007年の選抜メンバー入りから中心メンバーとして活躍しており、2014年開催「AKB48シングル選抜総選挙」では1位を獲得。正統派アイドルとして人気を博す渡辺さんは、今年の4月期放送ドラマ「戦う!書店ガール」でゴールデン・プライムタイム帯連続ドラマ初主演を飾った。渡辺さんは、第一部<最凶の女>編に出演。大奥という世界にいながら、上様(家斉)に気に入られようと必死に知恵を絞る女たちから一歩距離を置き、大奥で巻き起こる争いごとをどこか冷めた目で見ている不思議な娘・お志摩を演じる。大奥で頂点に上り詰めようとするお美代は、そのお志摩に強く興味を持ち、度々密会を重ねていくうちにお互いを求め合い、禁断の恋愛関係に進んでしまう…。さまざまな“愛”が描かれてきた「大奥」史上、女性同士の恋愛が登場するのは初めて。体当たりで演じた渡辺さんは、出演オファーにとても驚いたようで、「小学生のときに家族と一緒に見ていた『大奥』に、自分が出演させていただけることが信じられなくて、“本当に私にできるのだろうか?”と不安で押しつぶされそうになりましたが、同時にすごくうれしかったです」とコメント。共演した沢尻さんについては「沢尻さんと初めてお会いしたときは、緊張で自分から話しかけられませんでしたが、沢尻さんから『まゆゆはいま何歳なの?』など、お声掛けくださり、緊張を解いてくださいました」と収録現場でのエピソードを明かした。一方、沢尻さんも「渡辺さんはかわいかったし役にはまっていたと思います。共演できてとても楽しかったです」と、互いに初共演を喜んだようだ。最後に「今回の新しい『大奥』はお美代をはじめさまざまな人物が登場するのですが、びっくりするような争いが起きて目が離せない、みどころ満載なストーリーになっています。皆さんぜひお楽しみください」と本作に自信を覗かせた。「第一部~最凶の女~」は2016年1月22日(金)21時~、「第二部~悲劇の姉妹~」2016年1月29日(金)21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年12月28日東京都・新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館は、新進作家の登竜門として知られる公募コンクール「FACE」受賞作家12名の近作・新作約90点を展示する「絵画のゆくえ2016FACE受賞作家展」を開催する。会期は2016年1月9日~2月14日(月曜休館、ただし1月11日は開館)。開館時間は10:00~18:00(入館は17:00まで)。観覧料は一般600円、大・高校生400円、中学生以下無料。同展は、2012年度に創設された公募コンクール「FACE」の3年間の、「グランプリ」および「優秀賞」受賞作家たち12名の、近作・新作約90点を一堂に会し、あわせて過去のグランプリ受賞作3点も展示することで、時代の感覚を捉えた作品の真価を問い、「絵画のゆくえ」を探るもの。「FACE」は、年齢・所属を問わない新進作家の登竜門として毎回数多くの応募があり、出品作品は美術評論家を中心とした審査員による厳正な審査のもと、将来国際的にも通用する可能性を秘めた作品を入選とし、さらに優れた作品には「グランプリ」、「優秀賞」等の各賞を授与しているという。また、同展では、各作家30分のアーティスト・トークが開催される。1月9日は堤康将、永原トミヒロ、近藤オリガ、田中千智、1月16日は川島優、二川和之、眞田勇、西村有、1月23日は宮里紘規、大橋麻里子、和田和子、村上早によるアーティスト・トークが開催される。各日とも開始時間は14:00~。また、休館日に貸切の美術館で、ボランティアガイドと対話をして楽しむ参加型の作品鑑賞会「ギャラリー★で★トーク・アート」が開催される。開催日時は2016年2月8日14:00~約2時間(対話鑑賞と自由鑑賞各1時間程度)。参加費は500円(観覧料不要、中学生以下無料)、参加する際の詳細に関しては同館Webページで確認できる。
2015年12月25日面白法人カヤックは、卒業文集に「エンジニア」、「デザイナー」、「ディレクター」、「クリエイター」などのクリエイターになるということを書いた人を募集する「卒業文集採用」を本日22日より実施している。このたび実施を開始した「卒業文集採用」は、卒業文集に「エンジニア」「デザイナー」「ディレクター」「クリエイター」などのクリエイターになるということを書いた方を募集する採用キャンペーン企画。同社の経営理念や行動指針を背景とするオリジナルの採用手法や「面白法人」に込めたメッセージを体現するべく、誰でも楽しめるユニークな採用キャンペーンを同社の株主から募集し、寄せられたアイデアのひとつを採用したもの。前回の"佐藤さんを積極的に採用する「佐藤採用」"に続く第2弾となる。応募希望者は、自分の卒業文集の写真を撮り、「卒業文集採用特設ページ」からリンクされている応募ページのエントリーシート右側の「あなたの写真3枚目」にアップロードするとともに、卒業文集採用に応募する旨を「その他」欄に記載する。なお、同社代表・柳澤大輔氏は、同社株主向けPDF「おまけ短信」において、「卒業文集にエンジニアになると書いていた人や、デザイナー・ プランナーになると書いていた人、もともと自分の仕事が、天職という人しかいない 組織をつくりたいと思っていますので、とても良いと思います。」とコメントしている。
2015年12月22日今回から読者から募ったテーマではなく、ふたたび担当編集がひねり出してきたテーマを書くことになった。お題の募集に参加してくれた方々には感謝しかないが、どう考えてもステッカーは山ほど余っているに違いないので、第2回公募もあるかもしれない。その時は奮って応募してほしい。さて、その初回のテーマはというと、「兼業漫画家の体力作り」である。○1ミリたりとも努力・投資しないための“裏技”正直体力は全く作っていないし、むしろ毎日削っている。おそらく1日100歩ぐらいしか歩いてないし、会社でのラジオ体操が唯一の運動だ。あとは、2階の仕事場から1階の冷蔵庫に行くのに、階段の上り下りを若干するが、冷蔵庫から持ってきた食い物で消費したカロリーの何百倍かを摂取するので無意味である。こんな生活をしているので、今年1年で体重は3キロほど増加したのだが、むしろこんな生活をしている割にはあまり増えていないとすら思える。本当なら20トンぐらいになって、このコラムも全部語尾に「デブ」がついていてもおかしくないところデブ。これでも昔は体重の増加に敏感であったし、カロリーハーフのダイエット食品を2倍食うなどの努力も怠らなかった。しかし三十を過ぎてからここ数年で「もう、いいや」と思うようになっていた。この「もう、いいや」は女の人生を格段に楽にするのだが、はっきり言って終わりの始まりだ。今までは、太ったら痩せるために金を使っていた。だが、今度は「太っていても入る服」、さらには、「太っていても入る上に痩せて見える服」を買うのに金を使い出すのである。「もう死んでも努力しない」という固い意志と高い志を感じるのに十分な例示だと思うが、私に言わせればまだ甘い。私はもう1ミリも努力したくないし、金も使いたくないのだ。そのため、体重増加により服のボタンやホックが閉まらなくなったなら「もう閉めなきゃいいじゃないの」と思っている。現に私は今、会社のスカートのホックを完全に外して出勤している。カーディガンで見えないし、閉めなかったからと言って、ストーンと落ちることはない、腹の肉にひっかかるからだ。むしろ落ちるようなら、知らないうちに痩せていたということである。太っているからこそできる裏技といえるだろう。とはいえ、たまに閉めてないのがバレて、親切な人が「ホック外れてますよ!」と指摘してくれるが、そのたびに私は「外しているんだよ」と(心の中で)クールに答えるのである。髪なども依然美容院に行くのが面倒なので伸ばしっぱなしで、白髪も増加の一途なのであるが、最近ではさらに「ハゲ」という要素が追加された。期待のニューカマーである。頭頂部がどうにも薄くなっているのだが、ここでも慌てて育毛剤を使ったり、イブファインオーオクサマにダイヤルしたりはしない。私は嫁に行き、父の名字も家業であった塾も継がなかったのだから、せめて彼のバーコードハゲぐらいは継ごうではないか。今までできなかった親孝行をするチャンスなのでは、と前向きに考えることにした。しかしバーコードと言うのはいかにも男性的なスタイルだ。ハゲたからといって、女を捨てることはない、ここはサイドを女性らしくロングヘアーのままにして「落ち武者スタイル」を楽しもうと思う。このように、ハゲもデブもリメイクとアイデア次第で金をかけずに快適に暮らせるのだ。○カレー沢暴力、ついに“エベレストの頂上”へこうして、服も買わない、美容院にも行かない、運動などもってのほか。金を使うのは専ら甘いパンとペペロソチーノという、自分的にはかなり楽しい生活を送っていた。しかし先日、この愉快なライフスタイルに苦言を呈されてしまった。私の33歳の誕生日祝いに夫と二人で外食をしたのだが、記念日に外食するとこれを機に、と私に対して小言を言う確率が高く、例に漏れずこの日も始まってしまった。今まで「部屋の換気をしろ」「トイレを綺麗に使え」「頭をよく洗え」という無理難題をつきつけられてきたが、記念すべき33回目の誕生日に出された課題は「鏡を見ろ」というものだ。私もここまで来たかという、エベレストの頂上へ到達したかのような感慨深さがあった。誤解の無いよう言っておきたいが、夫は口うるさい男ではない。むしろ私に言いたいことが2兆個あるのに、1兆9千億個は我慢している男である。それでもあと1千億個業を煮やしている部分があるが、それを1つひとつ指摘していたらキリがないので、もう自分で気づけという話なのだと思う。確かに私は鏡を見ない。見ると1千億個ほど欠点が見つかるからだ。見えないものは存在しないと同じと思っていたが、他人からはしっかり見えていたようである。女が「もう、いいや」と思ってしまう原因のひとつは、どれだけ努力して痩せても綺麗にしても、誰もそれに気づいてくれない、誰も自分を見ていないと感じ、誰も見ていないなら手を抜いてもいいじゃないか、と思ってしまうことにある。しかし結論から言うと、私の例のように身なりは「割と見られている」のである。身内にでさえ「目に余る」と言われるのだが、他人から見たら「関わってはいけない人」クラスである可能性が高い。それに、良くなったところは見ていなくても、悪いところはよく目につくものなのである。また、「綺麗になっても誰も見てくれない」と思っていたのは、実際のところ「全然綺麗になっていなかっただけ」なのだろう。私も夫からの指摘で反省し、出社する前には鏡を見て、今まで4個中2個ぐらいしかしまっていなかったベストのボタンを全部閉めるようにしている。だが、スカートのホックは依然として外れている。次の目標はスカートのホックが閉まるようにすることなので、体力作りもかねて、部屋から冷蔵庫への往復回数を増やしてみようと思う。<作者プロフィール>カレー沢暴力漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。連載作品「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。10月15日にエッセイ「負ける技術」文庫版を発売した。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は12月29日(火)掲載予定です。
2015年12月22日ピクシブは、カイカイキキおよび集英社との共催により、ギャグ漫画家・うすた京介画業20周年記念原画展「うすた展」を開催する。会期は2016年1月4日~1月19日(水曜定休)。会場は東京都・中野のギャラリーpixiv Zingaro(中野ブロードウェイ 2F)。開場時間は12:00~19:00。入場無料。同展は、うすた京介氏の画業20周年突破と、最新作「フードファイタータベル」1巻の発売を記念して開催されるもの。代表作「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」、「ピューと吹く!ジャガー」の原画を中心とした原画の数々が展示される。また、1月10日 15:00~17:00には、集英社「少年ジャンプ+」で連載中の「フードファイタータベル」の初単行本発売を記念して、サイン会が開催される。参加方法は、同展で「フードファイタータベル」単行本第1巻を購入した人の中からサイン会参加希望者(先着100名)にサイン会参加整理券が配布されるとのことだ。参加券の配布期間は1月4日 12:00~1月10日 14:00まで(整理券が無くなり次第、配布終了)。なお、サイン会の他にも、特別イベントが開催予定となっている。内容などの詳細は決まり次第、pixiv ZingaroのWebサイトにて告知されるとのことだ。うすた京介氏は、1974年生まれ。主に「週刊少年ジャンプ」でギャグ漫画を発表。1996年に「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」でデビュー。その他、代表作に「武士沢レシーブ」、「ピューと吹く!ジャガー」がある。2015年に5年ぶりの新連載「フードファイタータベル」を連載開始。第1巻が1月4日に発売予定。
2015年12月21日東京都・木場のgallery COEXIST-TOKYOにて、 彫刻家・小林耕二郎氏による展覧会「小林耕二郎 Concave」が開催される。会期は2016年1月16日~2月28日(月曜休廊)。開場時間は11:00~19:00。同展は、立体や映像、ドローイングなどを用い、総体として彫刻の制作を中心に活動している小林耕二郎氏による個展。彫刻を自然界の偶然の形として捉え、幼い頃、純粋な気持ちで自然現象を楽しんだ原点に立ち返り、イメージを膨らませようという小林氏の試みが公開される。展覧会名の「Concave」とは「凹状の」という語。で、下方に上がって窪んだ状態を指す。なお、小林耕二郎氏は2003年 多摩美術大学大学院美術研究科了の彫刻家。近々の活動としては、個展 [ 低地 | HOLLOW ] (会場: gallery COEXIST-TOKYO)、タマビ映像祭(会場: 3331 ARTS CHIYODA アキバタマビ21)、「構想計画所」 第18回 岡本太郎芸術賞展(会場: 川崎市岡本太郎美術館)などがある。
2015年12月18日話題のInstagramアカウントサントリーチューハイ「ほろよい」のイメージキャラクターに起用された女優・沢尻エリカの新CMが、話題となっている。12月1日に沢尻は、Instagramアカウントを開設。公開されたセルフィーは抜け感のあるセクシーな部屋着&すっぴん風メイクとラフな姿であるのに、透明感ある美貌が際立っていた。瞬く間にフォロワーが増え人気アカウントとなったが、沢尻はInstagramをスタートした理由について、多くを語ってこなかった。まったりエリカも美しい15日より公開されているCMでは、一日の終わりにリラックスした姿の沢尻がセルフィーを楽しみながら、「ほろよい」を楽しむストーリーが描かれる。CMとInstagram向け写真を、二重撮影するというユニークな方法で収録されたものだ。『「ほろよい」を飲みながらふっと素の自分に戻り、何気ない日常の写真をInstagramに投稿する』というのがCMコンセプト。沢尻はメイキングで、普段家での過ごし方について「ご飯を作って食べたり、映画を観ながらまったり過ごすことが多いですね」と語っている。CMではそんな自宅での沢尻が垣間見えるような、肩の力が抜けた優しい表情が印象的だ。ここでしか観られない表情もなお、現在「ほろよい」のホームページでは「“horoyoi_erikaのコレあげる”キャンペーン」を実施中。撮影で沢尻が使用した部屋の家具や、「白い缶」(お酒)2缶セットなどが抽選で贈られるという。Instagramでは、CMでは観られない写真や動画も公開中。ナチュラルセクシーな沢尻エリカに、心まで「ほろよい」してしまいそうだ。(画像はプレスリリースより)【参考】・サントリースピリッツ株式会社プレスリリース・Instagramほろよいエリカ/沢尻エリカ
2015年12月17日女優・沢尻エリカを主演に11年ぶりに復活を果たす「大奥」。先日、沢尻さんが“悪女”と“聖女”2人の側室を演じ分けることが明らかになり話題を呼んだ本作から、この度、蓮佛美沙子、浅野ゆう子、成宮寛貴ら豪華キャストが出演することが明らかとなった。1月22日(金)に「第一部~最凶の女~」、29日(金)「第二部~悲劇の姉妹~」と2週にわたって放送される本作。江戸時代、在位50年という長期政権を握り、享楽的な暮らしぶりを好んだことで有名な江戸幕府第11代将軍・徳川家斉の「青年期」と「壮年期」。10人以上の側室を持ち50人以上の子どもを設けたことから“オットセイ将軍”とも呼ばれた家斉の時代の大奥には、想像を絶する野心やプライド、そして復讐心などが渦巻いていた。そんな大奥で、時代に翻弄されながら女の園を生き抜いた2人の側室の物語を描いていく。第二部で、沢尻さん演じる主人公・梅の妹役でありもう一人のヒロインの歌を演じるのは、「37.5度の涙」(TBS)や1月スタートの「お義父さんと呼ばせて」でヒロインを演じる蓮佛美沙子。家斉がまだ若く子に恵まれていなかった頃、浜御殿で催される宴にて家斉にお目通しさせられることになった梅と歌。自分が心引かれていた家斉が姉の梅を気に入ったことで、激しい嫉妬心にかられた妹の歌は姉を陥れようと画策する。時代劇に初挑戦となる蓮佛さんは、弓の名手であり男勝りで荒っぽい気性の持ち主である歌役を体当たりで熱演、沢尻さん演じる美しさと優しさを併せ持つ姉の梅とすさまじいバトルを繰り広げる。大奥の万事差配を任されている大奥総取締・大崎局役には、2003年のドラマ「大奥」で大奥総取締・瀧山役を演じ、圧倒的な存在感と強烈なインパクトを残した女優・浅野ゆう子。浅野さんは舞台版「大奥」でも瀧山役を演じているが、今回は家斉を取り巻く大奥の女たちを厳しく統率する大崎局という新たな役を好演。大崎局は第一部ではお美代、第二部では梅と歌という大奥入りする主人公たちを鋭く観察し、時には家斉にも苦言を呈するという役どころ。そして今回のドラマの舞台であり大奥の中心に君臨する徳川家斉を演じるのは、成宮寛貴。心の赴くまま自由に行動する家斉は、第一部<最凶の女>編では大奥史上最強の側室・お美代に、第二部<悲劇の姉妹>編では「梅」と「歌」という美しき姉妹に翻弄されていく。家斉の好色ぶりを、成宮がどう演じるのか気になるところだ。そのほか、家斉の側近であり<第一部>お美代の養父・中野清茂役には板尾創路、清茂の部下で<第二部>の姉妹・梅と歌の父親である酒井忠康役には温水洋一、家斉の正室・寔子役で光浦靖子が出演。さらに、「大奥」全作品に出演している名物である奥女中トリオ「スリーアミーゴス」もカムバックすることが決定!鷲尾真知子、山口香緒里、久保田磨希のドタバタぶりは今回も健在のようだ。<以下、キャストコメント>■蓮佛美沙子(歌役)時代劇はやってみたかったジャンルなのでうれしかったです。歌は、ものすごく極端なことをしてしまう役なので、理解することは難しかったです。でも私も兄弟がいるので、美しくて完璧な姉を持ってしまったがゆえの嫉妬心という、周りから比べられることに対するうらやましさや悔しさは少し分かるかなと思いました。上様に対して好意があるように見せかけて引いてみるという駆け引きのシーンは見てほしいです。■浅野ゆう子(大崎局役)お待たせいたしました。大奥にござりまする。女性同士の愛憎劇、嫉妬などがいろいろと描かれてきたのがフジテレビの「大奥」です。第一作から出演させていただいたことは女優・浅野ゆう子にとって幸せでしたし、いまなお声を掛けていただき光栄です。主演の沢尻エリカさんは2作品で違う女性を演じているのですが、きっちりと演じ分けられているのに驚きました。新しい大奥のヒロインの誕生です。■成宮寛貴(徳川家斉役)あの「大奥」に自分が出させていただくというイメージがなかったので、台本をいただいたときは何とも言えない気持ちになりました。一部と二部は20歳くらい違うのですが、見た目は変えず、セリフのスピードや語尾を変えたり、あとは姿勢を変えてみたり、なるべく工夫しました。「大奥」は普段時代劇を見ない方にも楽しんでいただける作品になっていると思います。いままでの大奥と一味違う大奥に仕上がっているのでぜひお楽しみください。「第一部~最凶の女~」は2016年1月22日(金)21時~、「第二部~悲劇の姉妹~」2016年1月29日(金)21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年12月15日『ジキル&ハイド』『デスノート』など、人気ミュージカルを手掛ける米国の作曲家、フランク・ワイルドホーン。彼がピアノを奏で、ブロードウェイやヨーロッパのスターと自身の珠玉のナンバーを披露するコンサート『フランク・ワイルドホーン&フレンズ ジャパンツアー』が開かれる。日本を代表して今回参加するのは、宝塚歌劇団の元宙組トップスターで、ワイルドホーンと今年結婚した和央ようか。二人に話を聞いた。「フランク・ワイルドホーン&フレンズ」のチケット情報ドラマティックかつ繊細なメロディが、聞き手の心を捉えて離さない。そんな楽曲がワイルドホーンの魅力だ。「文学や歴史、映画、ニュースなどからインスピレーションを得ていて、今までアイデアが枯渇したことはない。逆にアイデアがありすぎて、時間が足りないぐらい(笑)。僕の心に一番近いものを作品にし、音楽で物語を伝えたいと思っているんだ。今回、一番愛する人と舞台に立てて本当に幸運な男だよ」とワイルドホーン。一方、和央も「彼はスポーツ中継を見ながら、突然ピアノを弾いて作曲し始める。『曲ができない』と悩んでいる姿を一度も見たことがないんです。グラミー賞授賞式を一緒に見ていたときに、『今思い付いた』と、ピアノに向かって素敵なメロディを弾いてくれて。温かくて人間の器も大きい彼のそばで、一流の音楽を聞き続けている毎日です。この幸せな気持ちを音楽に乗せ、記念になるような日にしたい」と意気込む。公演では、和央の退団公演『「NEVER SAY GOODBYE」』からの同名曲も演奏する。ワイルドホーンが宝塚歌劇団に作曲し二人の出会いのきっかけとなった曲だ。ワイルドホーンは、ポピュラー音楽の作曲家としても知られている。中でもホイットニー・ヒューストンのために書き、今回演奏予定の「ブロークン・ハーツ」は世界中で大ヒットした。「ほかにもケニー・ロジャースら、素晴らしいアーティストのために作曲してきた。ポップミュージックの作曲はすごく自由で、アーティストにフレームをつけてあげるような感覚だね。劇場音楽はそれとは全く違い、脚本家や演出家と共に、物語にServeする(仕える)のが僕の仕事。キャラクターや場面に僕の音楽で生を与え、物語を語ることなんだ」和央は、「歌った後は、アスリートがゴールしたときみたいに爽快ですが、レンジの広さとエネルギーで喉の筋肉と体力を大多いに使い、歌手泣かせなのも彼の作品の特徴」だという。「偉大なアーティストやスポーツ選手は、困難なことに立ち向かい、それをいとも簡単にできるように見せてくれる。僕たちは彼らが陰でいかに努力しているかを知っているからこそ、好きになれる。TAKAKO(和央)のようにね」とワイルドホーン。これに和央は「では一回、自分で歌ってみてよ」と返し、周囲の笑いを誘っていた。二人で世界中を旅し「Music Like Love No Borders(愛と同じで音楽に国境はない)のが哲学」だと語るワイルドホーン。その音楽と世界観に浸ってほしい。チケットは発売中。取材・文米満ゆうこ
2015年12月10日11月30日、93歳でこの世を去った漫画家・水木しげる。この度、フジテレビにて水木さん追悼特別番組として、ウエンツ瑛士が主人公を務めた実写映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』が12月4日(金)21時より放送されることが決定した。「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめ「河童の三平」「悪魔くん」など日本漫画界への多大なる功績を残してきた水木さん。中でも「ゲゲゲの鬼太郎」は1968年にアニメ化されてから度々アニメ版が制作され、さらにテレビドラマや映画など様々な形で幅広く愛されてきた。今回放送されるのは、「ゲゲゲの鬼太郎」をウエンツさんを主人公に迎えた2008年公開の実写映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』。物語は、小雨の降る夜に“かごめの歌”を聴いてしまった若い女性が失踪する怪事件が連続して発生するところから始まる。その事件に巻き込まれてしまった一人、女子高生の楓(北乃きい)とともに謎の解明に乗り出す鬼太郎(ウエンツ瑛士)。千年の時を経て蘇った悪霊の呪いが原因であることを突き止める。その呪いを封印するための儀式には古の楽器が必要なことから、鬼太郎と仲間たちは古地図に記された場所、“天”“地”“海”へと手分けして向かう。楓にかけられた呪いの期限が迫る中、呪いに秘められた驚くべき真実が次第に明らかとなっていくが…。実写映画シリーズ2作目となった本作には、前作から引き続き、鬼太郎役のウエンツさんや、猫娘役に田中麗奈、ねずみ男役に大泉洋、砂かけ婆役に室井滋、子なき爺役に間寛平、一反木綿の声に柳沢慎吾、ぬり壁の声に伊集院光、目玉おやじの声に1968年のTVアニメシリーズから同役を担当してきた田の中勇らが集結。さらに、物語のカギを握るヒロインを北乃きいが、ぬらりひょん役を緒形拳が演じており、緒形さんにとっては本作が遺作となる。また、本来放送が予定されていた桐谷美玲主演「アンダーウェア」は関東地区では12月5日(土)15時5分より放送予定。金曜プレミアム「水木しげるさん追悼特別番組映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』」は12月4日(金)21時より放送。(text:cinemacafe.net)
2015年12月04日11月30日、93歳でこの世を去った漫画家・水木しげる。この度、水木さんの逝去を偲んで、向井理、松下奈緒ら豪華俳優陣を迎えて放送されたNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の総集編(全3回)が再放送されることが決定した。水木さんの妻・武良布枝の著書「ゲゲゲの女房」を原案に、本作が連続テレビ小説初出演となった松下さん、向井さんをはじめ、竹下景子、松坂慶子、野際陽子、大杉漣、杉浦太陽、風間杜夫、有森也実など豪華俳優陣を迎えて映像化されたドラマ「ゲゲゲの女房」。原案者夫妻が生活する東京都調布市をメイン舞台に、好きなマンガに命懸けで打ち込む夫を支え、おおらかに、そして朗らやかに生きていくヒロインとその家族を描いた昭和の青春物語は、社会現象をも巻き起こす大きな反響を呼び、主題歌を担当した「いきものがかり」の「ありがとう」は空前の大ヒット、松下さんは2010年の「NHK紅白歌合戦」にて司会を務めた。連続テレビ小説としては82作品目であり、2010年3月29日から9月25日まで26週、全156回にわたり放送された本作を、全3回にまとめた総集編の再放送が決定。第1回「旅立ちの風」を12月5日(土)16時40分より、第2回「来るべき時が来た」は12月12日(土)16時05分より、第3回「ありがとう」は12月13日(日)16時05分より、それぞれ放送される。(text:cinemacafe.net)
2015年12月02日クリエイターの需要が高まる昨今ですが、その給与はどのくらいなのでしょうか?今回は『Biz3.0』の記事を参考に、クリエイターの年収ランキングをまとめました。各国でも状況が異なるので、世界版ランキングを見てみましょう。■グラフィックデザイナーの年収が高い国トップ101位:スイス96,306ドル(約1,170万円)2位:スペイン59,598ドル(約726万円)3位:ベルギー54,298ドル(約661万円)4位:オランダ54,144ドル(約660万円)5位:アイルランド40,867ドル(約498万円)6位:日本40,006ドル(約487万円)7位:イタリア39,846ドル(約485万円)8位:ニュージーランド35,549ドル(約433万円)9位:イギリス31,783ドル(約387万円)10位:ドイツ24,052ドル(約293万円)グラフィックデザインは、やはりデザインの本場・ヨーロッパが強い印象です。1位はデザイン大国と名高いスイス。アジアからは日本が6位とかなりいい順位につけています。■ウェブデベロッパーの年収が高い国トップ101位:オーストラリア87,000ドル(約1,060万円)2位:日本85,929ドル(約1,047万円)3位:アメリカ76,000ドル(約926万円)4位:カナダ60,000ドル(約731万円)5位:イタリア52,218ドル(約636万円)6位:ドイツ52,163ドル(約635万円)7位:デンマーク50,770ドル(約618万円)8位:オランダ50,218ドル(約612万円)9位:アイルランド47,451ドル(約578万円)10位:ニュージーランド46,610ドル(約568万円)デベロッパーはクリエイティブのなかでもプログラマーに近いので、グラフィックデザインとはかなり顔ぶれが違い、オーストラリアやアメリカ、カナダなど、ネイティブ英語圏が強くなっています。プログラミング言語が基本的には英語をベースとしていることとも関係があるかもしれません。そんななか、日本の2位は出色の順位だといえるでしょう。■シニア・ウェブデベロッパーの年収が高い国トップ101位:オーストラリア115,000ドル(約1,400万円)2位:アメリカ107,000ドル(約1,300万円)3位:スイス97,617ドル(約1,190万円)4位:ドイツ71,540ドル(約871万円)5位:デンマーク69,225ドル(約843万円)6位:アイルランド61,159ドル(約745万円)7位:オランダ57,438ドル(約700万円)8位:スペイン52,697ドル(約642万円)9位:イギリス52,134ドル(約635万円)10位:香港34,638ドル(約422万円)シニアになっても1位2位はオーストラリア・アメリカですが、今度はヨーロッパ勢が勢いを伸ばしてきます。シニアデベロッパーになるとプログラミング技術だけではなくデザインそのものに対する深い理解も求められるため、グラフィックデザインとも共通した国名が並んでいるのでしょう。10位に香港が入っていることも印象的です。■ソフトウェア・デベロッパーの年収が高い国トップ101位:オーストラリア106,000ドル(約1,290万円)2位:アメリカ94,000ドル(約1,150万円)3位:スイス69,741ドル(約850万円)4位:カナダ64,000ドル(約780万円)5位:デンマーク58,237ドル(約710万円)6位:ドイツ57,581ドル(約701万円)7位:オランダ56,680ドル(約690万円)8位:ニュージーランド50,423ドル(約614万円)9位:アイルランド46,959ドル(約572万円)10位:ベルギー46,647ドル(約568万円)ソフトウェア・デベロッパーも、基本的にはプログラマーなので、ウェブデベロッパーと顔ぶれは似ています。現在のソフトウェアのインターフェースは、シンプルでユニバーサルなデザインが基本となっているため、モダンデザインの力が強いスイスやデンマーク、ドイツ、オランダなどが上位を占めています。■ウェブデザイナーの年収が高い国トップ101位:オーストラリア74,000ドル(約901万円)2位:アメリカ64,000ドル(約780万円)3位:日本61,604ドル(約750万円)4位:ニュージーランド57,629ドル(約702万円)5位:イタリア52,218ドル(約636万円)6位:ベルギー51,844ドル(約632万円)7位:カナダ51,000ドル(約621万円)8位:オランダ42,737ドル(約521万円)9位:デンマーク39,863ドル(約486万円)10位:アイルランド36,763ドル(約448万円)ウェブデザイナーは一見デザインの美しさが求められる仕事に思えますが、上位をデベロッパーと共通の国が占めているところを見ると、プログラミング技術も重要なようです。5位のイタリアは美しいデザインを生み出していることで有名なので、審美性との両立が鍵になるのかもしれません。■シニア・ウェブデザイナーの年収が高い国トップ101位:オーストラリア106,000ドル(約1291万円)2位:アメリカ94,000ドル(約1145万円)3位:カナダ59,000ドル(約719万円)4位:スペイン54,770ドル(約667万円)5位:ドイツ42,940ドル(約523万円)6位:イギリス40,830ドル(約497万円)7位:マレーシア14,452ドル(約176万円)8位:インド13,700ドル(約167万円)9位:フィリピン7,190ドル(約87万円)10位:該当なしシニアになっても上位はそれほど変わりませんが、7位8位9位にアジアの国がランクインしてきていることは見逃せません。6位以上に大きく金額で差をつけられてしまっているのは、アウトソース先として比較的人件費が安いこうした国々が選ばれているからなのでしょう。高付加価値のデザインを生み出す国と、安価なアウトソース先の国が二極化している現状が浮かび上がっています。*平均給与というくくりではありますが、ウェブデベロッパーなどは特に高水準の給与をもらっていることがわかりました。クリエイターといっても幅広く、デザインするだけ、書くだけ、など特定のスキルを超えた魅力を持つ人材は、かなり高い給与をもらっているようです。ぜひ、今後の職業選択の参考にしてみてください。(文スケルトンワークス)【参考】※Average Salaries of Web Developers in India, the Philippines, USA and around the World-Biz3.0
2015年11月13日11月16日(月)日本テレビ系列で21時より放送予定の「人生が変わる1分間の深イイ話」にフランク・ワイルドホーンと和央ようかが出演することが決定した。フランク・ワイルドホーン&フレンズジャパンツアー チケット情報今年7月にハワイで挙式した、世界的作曲家のフランク・ワイルドホーンと元宝塚宙組トップスターの和央ようか。宝塚時代は第一線で活躍していた和央だが、現在は世界中を飛び回る夫に同行し、献身的にサポートしている。番組では「有名人の妻は本当に幸せなのか?SP」と題し、元宝ジェンヌならではの深イイ理由に密着した内容になっている。そんなラブラブ新婚生活をおくるふたりが出演する、「フランク・ワイルドホーン&フレンズジャパンツアー」は、ブロードウェイを代表する作曲家フランク・ワイルドホーンの楽曲を中心に、有名ミュージカル作品の楽曲を、世界のミュージカルスター、ミュージシャンの歌唱で披露する公演。出演は、作曲家フランク・ワイルドホーンのほか、ヨーロッパのミュージカル界で活躍するトーマス・ボルヒャート、サブリナ・ヴェッカリン。ブロードウェイ版『ウィキッド』のエルファバ役の最長出演記録をもつジャッキー・バーンズ。さらに、『RENT』オリジナルプロダクションの主人公・ロジャー役を務めたブロードウェイのトップスター、アダム・パスカルも出演するという、豪華な顔ぶれとなっている。「フランク・ワイルドホーン&フレンズジャパンツアー」は12月23日(水・祝)より大阪・梅田芸術劇場メインホールで開幕。チケットは発売中。■フランク・ワイルドホーン&フレンズジャパンツアー12月23日(水・祝)梅田芸術劇場メインホール(大阪府)12月26日(土)東急シアターオーブ(東京都)12月27日(日)東急シアターオーブ(東京都)
2015年11月13日ところどころ大きくヘコんで見えるような建物や、宇宙船風のフシギな形をした美術館など、今まで見たことがないユニークな建造物をつくり続けてきた建築家、フランク・ゲーリー(1929~)。その独創的なアイデアの秘密に迫る展覧会『建築家 フランク・ゲーリー展 “I Have an Idea”』が東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開かれています。カナダ出身のゲーリーは、アメリカの大学で建築と都市計画を学んだあと、建築家としてのキャリアをスタート。プリツカー賞をはじめ建築界の代表的な賞を数多く獲得し、アメリカ、ヨーロッパやアジアなど世界中で活躍しています。本展では、ゲーリーの建築物を模型や映像、資料などで紹介。ビルバオ・グッゲンハイム美術館やウォルト・ディズニー・コンサートホールなど、代表作の空間を映像で体感できる展示室や、安価な素材で工夫してつくられたゲーリーの自邸紹介など、見どころがたっぷりあります。なかでも注目したいのは、「アイデアの進展」と題するセクション。アイデアを実現するために試行錯誤を重ね、形にしていく過程をスケッチや模型で紹介しています。浮かんだアイデアを疑い、壊し、考えてから、またつくり直す……展示されているたくさんの模型は、建築家の強い信念を物語っています。建築、デザインに興味がある人はもちろん、新しいアイデアや発想を求めている人も楽しめる展覧会です。会期は2016年2月7日まで。どうぞお見逃しなく。イベントデータ:21_21 DESIGN SIGHT企画展『建築家 フランク・ゲーリー展 “I Have an Idea”』会期:2015年10月16日(金)~2016年2月7日(日)※休館日は火曜日(11月3日は開館)、年末年始(12月27日~1月3日)時間:10:00 ~ 19:00※入館は閉館の30分前まで会場:21_21 DESIGN SIGHT(東京ミッドタウン・ガーデン内)料金:一般 1,100円/大学生 800円/高校生 500円/中学生以下無料画像クレジット:ビルバオ・グッゲンハイム美術館(スペイン・ビルバオ1997年)FMGB Guggenheim Bilbao Museoa, 2015 (Photo:Erika Barahona Ede)※画像無断転載禁止
2015年11月12日東京都・吉祥寺の吉祥寺リベストギャラリー創は、手塚治虫へのリスペクトのもと、さまざまな作家やクリエイターが"手塚治虫"で遊ぶトリビュートイベント「手塚治虫文化祭 ~キチムシ’15~」を開催する。会期は12月17日~12月23日。開場時間は12:00~18:00(12月23日は17:00まで)。入場無料。同イベントは、手塚治虫の作品やキャラクターをモチーフに、出展者それぞれが独自のアイデアでマイ・コラボレーションアイテムを創作し、展示披露するだけでなくそれを会場で展示即売するというもの。参加者はこのイベント限定の特別ライセンスを取得しており、決して他では販売されることのない、さまざまな漫画家やクリエイターと手塚治虫の貴重かつ作家性あふれるコラボレーションの作品が、同イベント会場限定で購入できる。販売されるアイテムは、イラストやその複製原画をはじめ、ポストカード、Tシャツ、フィギュア、コミック冊子、その他雑貨など(一部受注販売)。出展者は、青木俊直、いしかわじゅん、一本木蛮、江口寿史、上條淳士、キタイシンイチロウ(DEVILROBOTS)、きはらようすけ、桐木憲一、島本和彦、Storm Machine Graphics、寺田克也、TOUMA、西野直樹、古屋兎丸、百世、山田雨月、横田守が予定されているということだ。
2015年11月09日日々忙しく悩みをかかえるクリエイターたちに「さとり」と「やすらぎ」を与えるため、精進を続けている「こむぎこをこねたもの」。まるくてかわいいかれらが、ゆる~い「おしえ」の言葉を週に1回更新します。おたのしみに!■こむぎこをこねたもの、とは?■著者紹介Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。
2015年11月04日今回のテーマは、「兼業漫画家からの、漫画家志望者へのアドバイス」である。前のコラムにも書いたが、私は同業者とあまり関わりたくないと思っている。現時点で売れている作家なら当然ねたむし、出会った時はそうでもなかった作家がその後売れたら、「あの時利き腕を折っておけばこんなことには」と一生後悔するからだ。まだ会ったこともない作家のサクセス情報なら一日下痢嘔吐に苦しむ程度で済むので、あえて面識を作る必要はないと考えるのは当然だろう。だが、それ以上に関わりたくないのは漫画家志望の人間(以下、漫画家志望者とする)だ。○カレー沢氏が漫画家志望と断固として交流しない理由漫画家志望者に会うと、おそらく私のアドバイスなど1ミリも欲しいと思っていないだろうに、「どうやったら漫画家になれますか」などと社交辞令的に聞いてくるのだ。こちらも、相手がまだ漫画家になっていないことに油断して、「漫画家になるのは大変だよー。まあなってからの方が大変なんだけどね(笑)」と、ついついアドバイス風の苦労自慢をしてしまったりする。しかし、そう答えた相手がその後漫画家になって、デビュー作から大ヒットを飛ばしでもしたら、「あの時、今すぐ投稿作を燃やして公務員を目指せとアドバイスしておけば…」などと、一生後悔するはめになるのだ。漫画の世界のみならず、先輩風を吹かした相手がやすやすと自分を越えるというのはきついことなのである。私がどれだけ忙しくてもアシスタントを雇わないのも、アシスタントというのは漫画家志望者が多いため、自分のところへ手伝いに来た人間が、その後成功したら嫌だからである。もしそうなったら、「あの時、私の部屋から一生出さなければ良かった」と後悔しなければならない。よって、どうしてもアシスタントを使わなければいけなくなった場合は、漁師とか、漫画とは全然関係ない分野の人間を連れてこようと思う。もちろん、作画能力などなくていい。背景に極太サインペンでサバの絵とかを好きに描いてくれれば、それで構わない。そのぐらい漫画家志望とは関わりたくない。砂漠で遭難している時、向かいから漫画家志望者と、エナメルのホットパンツにサスペンダーのオッサンがやってきたとしたら、迷わずオッサンに助けを求める。漫画家志望に関わると、その後「あの時砂漠で死んでいれば良かった」と思うような目に遭うからだ。○兼業漫画家が絞り出した志望者へのアドバイスしかし、今回は先月行ったお題募集キャンペーン経由で、「兼業漫画家から、漫画家志望へのアドバイス」というテーマが来てしまった。だが、どうせアドバイスを求めるなら、「兼業」漫画家より「専業」漫画家に聞いたほうが良くないだろうか。社会人としての心構えを聞きたいなら、バイトをふたつかけもちしているフリーターより正社員に聞いた方が良いのと同じだ。それに、アドバイスというのは基本的に成功者に聞くものではないだろうか。明らかに成功していない人間に「成功の秘訣は?」と聞いても、答えの代わりにパンチが返ってくるだけだろう。確かに、成功するために失敗談を聞くことも大切だ。しかし、それは「なんで失敗したかわかっている奴」に聞かなければ意味がない。私など、「失敗した」ことはわかっているが、「何で失敗したか」についてはいまだにわかっていないので、どうしたらいいかもわからないままなのである。仮に家が全焼してしまったとして、その原因は「自分が室内でたき火をしたこと」ではなく、「消防車が来るのが遅かったから」だと思っている奴は、また家を全焼させるに決まっているのである。もしかして、「自分も兼業漫画家になりたい」という人へのアドバイスが欲しいという話なのかもしれないが、だとしたら最初から志が低すぎやしないかと思う。もうその時点でサクセスの臭いがしない。とはいえ、漫画家として成功したいなら保険は捨てて漫画に専念しろと言うのも無責任である。「バンジージャンプをするのにヒモをつけるなんて、ただの甘え」と言っているようなものだ。それで激突死しても、飛んだ人間が自分の手でヒモを外したのなら、誰も責任をとりはしない。サクセスにはハングリー精神が必要とは言うが、電気、水を止められ、しょうゆをかけたティッシュを噛んでいる状態で人を楽しませる漫画が描けるかというと、おそらく描けないと思う。だから私は、漫画家を目指すなら、「漫画がダメでもなんとかなる保険を持つこと」、もしくは「石油王になってから漫画家を目指すこと」を推奨している。こうアドバイスした相手が本当に石油王になった上に漫画家になって成功したら、「いっそあの時息の根を止めておけば良かった」と思うだろう。だが、そういう人は私が何も言わなくても、石油王兼漫画家になるものである。ここまで色々と(主に漫画家志望者と関わり合いになりたくないという意志について)語ってきたが、実際に漫画家や仕事関係者が集う場にいくことはほぼない。というか、意図的に避けている。そのため、漫画家志望者に遭うことはほぼないのだが、もしどうしても漫画家志望者に何か言わなければいけなくなったら、「君は漫画家になれる、そして売れる」と言おうと思う。こう言っておけば、本当に売れたら「予想通り」と己を納得させることができるし、漫画家になることができなかったり、なったけど売れなかったりしたら、単純に「やったー!」と喜ぶことが可能となるからだ。カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。連載作品「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。10月15日にエッセイ「負ける技術」文庫版を発売した。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は11月3日(火)昼掲載予定です。
2015年10月27日