「あなたがいいならそれでいいけど」は、坂上忍さんと土田晃之さんが今週のテーマに小気味よく回答する『anan』人気連載。今回のテーマは「ありのまま女子」。映画『アナと雪の女王』から流行った言葉“ありのまま”より、自分を解放して開き直る強さを身につけた女性の呼び名に。これに対する土田さんの意見は?***昨年の流行ワードを踏まえて、アラサー女性が自分を解放する暴挙に出はじめた!?僕自身、『アナ雪』は観てないけど、歌くらいはなんとなく知っています。けど、そんな趣旨の歌でしたっけ?「ありのままの私を受け入れて」なんて言っちゃってるんですか。じゃあ、相手の“あるがまま”も受け入れられるってことでいいんですよね? というか…、これ、ただの開き直りですよね。ありのままっていう言葉を、自分勝手に解釈しているだけでしょう。もっと言えば、自己プロデュースができない自分を正当化しているだけですね。自分の感情にブレーキがかけられない、コントロールできない時点で、もう大人じゃないですよ。人間社会で協調性をなくしたら、どうしようもないですよね。もっとタチが悪いなって思うのは、“ありのまま”スタイルをアピールしてくる人。相当キライですね。つくづく、人に対する気遣いって大切だと思うんです。みんな気を使いあって生きて いるんです。それができないなら、無人島で一人、ありのままに生きればいいんですよ。※『anan』2015年5月27日号より。文・神保亜紀子
2015年05月21日本誌の連載「あなたがいいならそれでいいけど」で、フラットな目線と語り口でアラサー女性の事象ワードを切る、お笑い芸人の土田晃之さん。 月刊誌で連載していた、サラリーマンからの悩みに答える連載が一冊の“ビジネス書”としてまとめられた。そのタイトルも『納得させる話力』。なるほど、出演しているテレビ番組での土田さんは、「いかに説得力があるか」「いかにふつうの話をおもしろく語れるか」というポジションのことが多い。その話力にいつも納得させられ、時にはユーモアを交えた熱っぽい語り口にひきこまれてしまう。 そんな“トークのプロ”土田さんだが、実は子供時代はとてつもなく人見知りだったという。 「恥ずかしがり屋で人前に出るのがすごく苦手でした。でも、小学校の卒業アルバムにも書いているんですが、お笑い芸人にはなりたかったんですよね。なぜかって、僕、根がおもしろかったんですよ(笑)。でも、クラスの先頭に立って何かやるかというと、面倒くさい、恥ずかしいで何もやらなかったんです」 そんな土田さんが芸人を目指して入った専門学校時代に、転機がやってきたという。 「タレント科っていうところに在籍していたんですけど、そこには歌手、レポーター、お笑い志望など、いろんなタイプのヤツがいたんです。このままじっとしていたら輪から外れてしまうと思って、片っぱしから話しかけていったんですよ。どうやってみんなの輪に入っていくか、自己プロデュースできるかどうかが、そこで試されたんです」 いまや芸歴20年以上。人間交差点のような芸能界で培ったスキルは、初対面の人との接し方から話題のふりまき方、プレゼン術、説明が苦手…などのビジネスから対人関係まで、コミュニケーションにおけるさまざまな悩みを解消するヒントとなって、本書にちりばめられている。 「どんな仕事の場でも、必ず人との接点がありますよね。そこをどう磨いていくか、どう自分に取り込んでいくか、なんです。初対面の人が苦手…、みんなそうですよ。だって、 相手のことを知らないんですから。 苦手じゃない人はこの世で、(明石 家)さんまさんくらいです!でも、誰もが持っている苦手意識って、ちょっとしたコツだったり、見方を変えることで、解消されることが多いと思うんです。この本の中で『ふーん』って思えることがあれば、参考にしてもらって、あとはどう思ってもらってもいいですよ」 つちだ・てるゆき芸人。『直撃LIVEグッディ!』(フジ月~金曜13:55~)金曜レギュラー、『そうだ旅に行こう』(テレ東火曜18:57~)レギュラーはじめ、出演番組多数。 トーク、交渉、プレゼン、コミュニケーション…。人間関係において大事な「話し方」のコツを、トークのプロらしい語り口で指南したビジネス書。実践テクニック編では、“ひな壇芸人”の本領を存分に発揮。双葉社926円 写真・土佐麻理子 ※『anan』2015年5月20日号より
2015年05月19日「あなたがいいならそれでいいけど」は、坂上忍さんと土田晃之さんが今週のテーマに小気味よく回答する『anan』人気連載。 今回のテーマは「涙婚」。意識的に涙を流す“涙活”などを通じて、泣きのツボが同じ異性を見つけて結婚するというもの。価値観が同じ人と結婚したい人にとっては注目の婚活になっているようですが、土田さんはこう話します。 * ** 涙のツボが同じ人を見つける婚活があるんですか。感動のツボが同じ=価値観が同じだと…?僕はそうは思いませんけどね。価値観が一緒の人が結婚相手としてふさわしいかというと、そんな甘いものじゃないですよ。 そもそも、涙のツボが同じっていうデータひとつだけで価値観が一緒だと決めるのも、どうなのかな。ツボにしたって、長く一緒に生活していたらだんだん好みや趣味嗜好は変わっていくんでしょうから。 人って、気持ちが盛り上がっていれば泣けちゃうんですよね。泣ける映画は、だいたいの人が泣くでしょう。そこで泣けない人は、逆に反感を買っちゃったりして。感動するって、けっこう簡単なことだと思うんですよ。こう見えて僕も、意外と泣くタイプだし。スポーツ選手の引退とかノンフィクションに弱いんですよ。ただ、自分の意志で泣きたいとは思いませんけどね。 まぁ、涙活がひとつの入り口になるならOKじゃないの。ただ、泣こうが泣くまいが、結婚してから一緒に生活することの現実のキツさは、まったく関係ないですからね! ※『anan』2015年5月13日号より
2015年05月08日向井理と片桐はいりという異色の顔合わせが話題を呼んだ昨年公開の映画『小野寺の弟・小野寺の姉』。本編に加えて80分に及ぶ特典映像と豪華特典を収録したブルーレイ&DVD(特別版2枚組 ブルーレイ 5,800円税別 / DVD 4,800円税別 発売元:ポニーキャニオン)がリリースされた。監督・脚本・原作は映画『怪物くん』やアニメ『TIGER & BUNNY』など、数多くのヒット作を手がけている西田征史。西田はこの作品で第39回報知映画賞の新人賞を受賞するなど、その手腕を存分に発揮。今後さらなる活躍が期待されるクリエイターの一人でもある。物語は早くに両親を亡くして以来、一つ屋根の下で二人暮らしをしているより子(片桐)と進(向井)の姉弟が主人公。過去の失恋が原因となり恋愛に臆病になってしまった33歳の進と、他人よりもこだわりが強すぎ、おまけに生命力も異常なまでに強すぎる40歳のより子。互いにクセがありながらも、ほどよい距離感を保ちながら暮らしていた2人だが、ある日、誤って配達されてきた一通の手紙をきっかけに、それぞれの人生が意外な方向へ転がっていく……。2012年の単行本出版、2013年の舞台版(向井、片桐主演)を経て映画化された、"日本一不器用な姉弟"の恋愛と家族愛を描いたハートウォーミング・ストーリーだ。撮影を振り返っての思い出や作品への思い入れについて、向井は「舞台版の時に3カ月くらい、毎日ずっと稽古で、もちろん片桐さんも一緒で、地方に1週間っていうのもありましたし。舞台の演出も幕が開くと二人芝居から始まる形だったので、幕開け前は二人で必ず握手をしてました。映画は、そういうのがあっての集大成な感じもしますね」とコメント。また、「オーディオコメンタリーはかなり裏話をしているのでおすすめです。また、色々な質問にも答えているので楽しめると思います」と、今回のパッケージ化のオススメポイントをアピールしている。向井のコメントにもあるように、今回リリースされた特別版と通常版には映像特典として向井理と片桐はいり、西田監督によるオーディオコメンタリーとメイキング映像、予告編集を収録。加えて特別版は劇中に出て来るキャラクター・犬のペロ君のポストカード、そして全24ページオールカラーブックレット付と実に盛りだくさんとなっており、作品を見た人はもちろん、初めてこの作品に触れる人にも楽しめる内容となっている。ブルーレイだと特別版と通常版の値段の差は1,100円だが、その分かなり充実したボリュームとなっている。
2015年03月17日東京、谷中にある銭湯を改築し1993年にオープンしたギャラリー「スカイザバスハウス(SCAI THE BATHHOUSE)」で、名和晃平の個展「FORCE」が開催される。期間は3月7日から4月18日まで。名和晃平はプリズムシートや発泡ポリウレタン、ガラスビーズなどを用いた作品で知られる現代アーティスト。最先端の3Dテクノロジーや化学的なアプローチを駆使したオブジェは、表層のテクスチャーにおける情報量を増幅させるとともに、その素材特性を最大限に引き出している。観察者の知覚体験によって現代彫刻の新たな可能性を示すとともに、その一方で希薄化していくオブジェの実体を対比させ、デジタル社会における存在のリアリティーを問いかけてきた。今回の展示会では三つの新作が発表される。そのうちの一つ、インスタレーション「Force」では黒いシリコンオイルが雨のように降り、床の所々に黒い池を構成。一定方向に高速で流れ続けるオイルは、独特の粘性と重力によって空間に配置され、液状化した彫刻作品を完成させる。一方、平面作品「Direction」シリーズは、垂直に張ったキャンバスの上端から顔料を滴らせたもの。モノクロームの反復、自律的な階調が強いコントラストを生む。また、「Moment」では顔料入りのタンクを振り子にして、インクの軌跡を円心状に錯綜させながら、画布を動かすことで局所的なカオスを発生させた。【イベント情報】FORCE会場:SCAI THE BATHHOUSE住所:東京都台東区谷中6-1-23 柏湯跡会期:3月7日から4月18日時間:12:00から18:00休館日:日・月曜日(3月21日は開館)
2015年03月03日中川晃教らが出演するトップシンガーとトップダンサーによるショー「THE SHOW INFECTED “CONNECTION”」(3月19日(木)から東京・天王洲 銀河劇場にて)に、河村隆一がスペシャルシンガーとして出演決定。THE SHOW INFECTED “CONNECTION”チケット情報また、アフタートークイベントも3月20日(金)昼公演と21日(土)夜公演終演後に実施される事が決まった。アフタートークイベントにはキャストの中川、蓮水ゆうやが出演。さらに20日(金)にはショーの構成・演出・振付を手がける大澄賢也と、河村隆一も登場する。同ショーは2部構成。1部では『白鳥の湖』の楽曲を様々なアプローチで歌い踊りながら男女のドラマを描き、2部ではボブ・フォッシーなどのミュージカル曲やマイケル・ジャクソンの楽曲などを現代風のアレンジも加えながら綴っていく。公演は3月19日(木)から22日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。チケットの一般発売は1月24日(土)午前10時より。なおチケットぴあではインターネット先着先行「プリセール」を実施中、1月20日(火)午後11時59分まで受付。
2015年01月20日前編に引き続き、電子黒板機能付きプロジェクター"CP-TW3003J"の開発を担当した小野寺氏と、プロトラブズ社長トーマス・パン氏との対談をお届けする。後編では、実際の利用シーンと将来の活用方法について話が発展した。○これ一つですべての授業が可能にトーマス・パン氏(以下パン氏):電子黒板機能付きプロジェクターを使いこなせば、これだけで学校の授業を完結させることができますね。単に補佐するものではなく、こうした製品であるのは、どのような理由からでしょうか。小野寺信二氏(以下小野寺氏):黒板に書くような手書きと、デジタル機器として教材を呼び出したり書いたものを保存したりといったことの両方を、画面内の操作だけでシームレスかつ直観的に行えることをめざしたいと思い、開発しました。パン氏:それは学校への導入に際して、従来の考え方では難しい点があったということでしょうか。小野寺氏:機能を増やすと、先生方が使いこなすにはどうしてもトレーニングが必要になります。PCが動かないというだけで混乱してしまう。とはいえ、そのハードルは2年前と比べるとだいぶ下がってきました。スマホやタブレットが普及したおかげで、フラットパネル上での指やペンでの操作が身近になりました。パン氏:確かに、触って操作することに多くの人が慣れてきましたね。そうした教育の現場以外で、注目されている分野はどこでしょうか。小野寺氏:まずはビジネスユースです。書いた画像を保存できるので、会議の情報を容易に共有できますから。企業のお客さまからは、マーカーに近い書き心地や小さい字を書きたいという要望もあります。また、そのほかに美術館や展示会での利用も考えられると思います。双方向性を活かして絵画の関連情報を知ることができる、そんな利用方法も面白いのではないでしょうか。○双方向が創る未来パン氏:ハードウェアとアプリケーションが複雑に関係し合っているこのプロジェクターですが、新しいマーケットを見据えて、ソフトウェアを飛躍させることによりハードを売るという流れも見えてきますね。小野寺氏:一つお伝えできるのは、デジタル教科書です。今、教科書業界で次世代デジタル教科書の共通プラットフォーム開発に取り組んでいるという話もあります。例えば歴史の時間には「関ヶ原の戦い」が動画で見られるなど、電子黒板の上に教科書の内容に関連した動画などのデジタル教材が出せるようになります。このとき、操作やインタフェースがある程度共通化されると、先生方にとっても使い勝手が向上するのではないでしょうか。そのような環境が整い、先生方がアナログ・デジタルを意識せず、双方向のツールとして電子黒板を使い、子どもたちと向き合える、そんな授業のお手伝いができればと思っていますし、こういった進化に、プロジェクターもどんどん対応していきたいと思っています。パン氏:なるほど。教材を共有すれば、どんな先生であっても教え方を標準化することができますね。ここには非常に大きな夢があるように感じます。ものづくりの会社をやっている身としては、社内のトレーニングに使いたいですね。適切なガイドをすることで、誰が作っても高い品質のものができるようになる。そういった教育が、インタラクティブ機能を持ったこのスクリーン上で可能になりますね。小野寺氏:「表示するだけ」のプロジェクターにとどまらず、「双方向」というキーワードのもと、より広い用途で使っていただきたいですね。○アナログとデジタルをなめらかにつなぐパン氏:こちらの製品は2014年7月に発売されたばかりですが、反響はいかがですか?小野寺氏:主に教育関係の方に使っていただき、おおむね好評を得ています。しかし、課題もあります。今までマーカーでホワイトボードに書かれていたというお客さまからは、応答性をもっとあげてほしいという声がありました。人は字を書くとき、書いた軌跡を瞬時に判断し、次に書き始める位置を決めていきますが、電子黒板への指や電子ペンでの入力は、どうしても遅延が発生してしまうので、自分がいつも書いている文字と少し違ってきます。センサーのレスポンスやセンシティビティをさらに上げるのが今後の課題です。パン氏:もっと細かく、素早く反応してほしいというわけですね。ただ、解像度も処理速度も上げるとなると、コストとの兼ね合いが難しくなるのではないでしょうか。小野寺氏:確かにそうですが、お客さまからの要望でもあり、理想としては、アナログペンと同じような感覚でデジタルを使えるというところまで持っていきたいと考えています。また、今は平らな面に限られていますが、将来的には曲面や凹凸面など、さまざまな場所で操作可能な「投写する表示装置ならではの機能」を開発したいと思っています。○製品づくりで忘れないことパン氏:お話をうかがっていく中で、この電子黒板機能付きプロジェクターは単なるツールではなく、一つの文化になっていく可能性を秘めた製品だと感じました。また、ものづくりをしている者として品質へのこだわりと苦労にはとても共感できます。日立さんはパートナーさんとの関係をきちんと構築し、最後までやり抜いて日立の高品質な商品として市場に送り出している。この点はとても印象的でした。小野寺氏:ありがとうございます。「品質を守る」は、入社以来ずっと言われてきたことです。今後も品質を守りながら、パートナーの皆さんと一緒にものづくりを進めていきたいと思っています。「製品はお客さまのためにある」のだとわれわれは考えています。
2014年12月24日水戸芸術館の現代美術ギャラリーで「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」が開催される。期間は2月21日から5月17日まで。山口晃とは馬を模るバイクに武士を乗せるなど、個性的な芸術観で注目を集める画家。13年には「ヘンな日本美術史」で小林秀雄賞を受賞するなど、キャンバスには美術や歴史に対する批判精神が描き込まれ、そのタッチは大和絵や浮世絵を思わせる。細部を緻密に書き込む作風も有名で、『Tokio山水』シリーズといった都市の鳥瞰図、合戦図などを数多く手掛けてきた。今回の展覧会では大作『続・無残ノ介』が50m規模の大展示室に飾られる他、代表作『忘れじの電柱』が発表時とは別の形で展示される。その他、小道のような通路につながる各部屋には、それぞれに異なる山口の作品世界が広がり、その先には新作のインスタレーションが待ち受けるという構成だ。3月21日と4月19日には山口によるトークイベントが開催される予定。また、5月2日には「お絵描き道場」として、会場を訪れた人から提案されたお題を元に、山口がその場で絵を描き上げる。その他、3月7日から5月17日までは週末に、市民ボランティアによるギャラリートークも催される。【イベント情報】山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ会場:水戸芸術館 現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8会期:2月21日から5月17日時間:9:30から18:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(5月4日は開館)入場料:一般800円(中学生以下、65歳以上は無料)
2014年12月23日日替わりでふたりの実力派ミュージシャンを迎え、コラボレーションを繰り広げる3夜連続のライブ『I Sing~Versus~』を、2015年1月に開催する中川晃教。4か月ぶりのワンマンライブにして、自身にとって初のセッションライブとなるこの公演にかける意気込みを、本人が語ってくれた。今回の共演者は「テクニックが抜群なのはもちろんですが、一緒にプレイしながら“リミッターが外れる瞬間”をともに感じることができる方々ばかり。正直、展開が読めないんですけど、だからこそ絶対にすごいコンサートになるぞっていう予感がある」と自信をのぞかせる。セットリストは取材時点では未定だが、彼が近年展開している、クラシック音楽とポップスを融合させた“POPSSIC”を基調としながらも、フュージョン、ロック、ブラックミュージックなど、さまざまなジャンルを採り入れたバラエティ豊かなステージとなるようだ。「編成はシンプルだけど、いや、シンプルだからこそ、ユニバース(宇宙)を感じさせるような、壮大で深遠な音楽の世界を感じていただけると思います」。サブタイトルの『Versus』は、もちろん「中川晃教“vs”楽器(そしてミュージシャン)」を意味しているが、「実はもうひとつ、『中川晃教“vs”歌』、つまり僕が歌と対峙する、という意味も込められている」のだとか。「『I Sing』と銘打ったライブは今回で5回目ですが、過去4回、歌というものに正面から向き合ってきて、今改めて、歌うことの楽しさを感じているんです」。シンガーとして活躍する一方、ミュージカル俳優としても確固たる地位を築いているが「昔は、2足のわらじを履いている自分に少し引け目を感じていたんですけど、今はそんな不安はまったくなくなりました。むしろ、ミュージカルや芝居の経験が、自分の音楽性を広げてくれることも多々ありますし。やっぱり、歌こそが自分の核を成すものなんだと思いますね」と語る。そんな確信を得た彼にとって、この『I Sing』シリーズは、今や大切なライフワークとなっているようだ。「最近つくづく思うのは、歌という表現には“人生”がつきまとうものなんだなって。自分はこれまでどう生きてきたのか、なぜ自分は歌うのか、歌い続けるのか。歌には、そのすべてが表れる。それを僕自身が実感するためにも、そしてファンの方々に見届けていただくためにも、『I Sing』というコンサートは長く続けていきたいと思っています」。公演は1月16日(金)から18日(日)まで東京・日本橋三井ホールにて。チケット発売中。取材・文:泉 英一■中川晃教『I Sing~Versus~』1月16日(金)VS ベース&チェロ(渡辺等 and 結城貴弘)1月17日(土)VS ピアノ&キーボード(旭 純 and 大坪正)1月18日(日)VS ギター&パーカッション(鈴木英俊 and MATARO)
2014年12月17日そこは暴力や憎悪がはびこる凄惨な世界だが高橋一生は「美しい舞台になるはず。そこだけは確信を持っています」と語る。演出・白井晃の生み出す舞台『マーキュリー・ファー』の世界に飛び込むことに恐怖も不安もない。「いろんな感情が希薄になりがちな社会において、僕も含め現代を生きる人間が必要としている感覚に出会う瞬間があると思います」とうなずく。舞台『マーキュリー・ファー』チケット情報英国の作家フィリップ・リドリーによる戯曲の本邦初演。人間の本能をさらけ出し“第二のデヴィッド・リンチ”とも評される彼の面目躍如とも言える作品で、ある“パーティ”の準備をする兄弟とそこに集まる人々の物語が展開する。暴力的でグロテスクな描写の中から高橋が感じたのは本質的かつ普遍的な“愛”。「この兄弟愛ってすごく野性的で普遍的。動物がじゃれ合うように、傷つけることでしか表現できない愛ってあると思うんです。先行して凄惨な描写があるけど、その内側に『透明な暴力』というか、心臓が見えている状態で殴られるような感覚を秘めているホンですね」。リドリーはイラク戦争に対する怒りを込めて本作を書いたと演出・白井晃が語るように、随所に様々なメタファーが見られるが、高橋は「兄弟が巻き込まれていく現実が、決して自分たちと遠いものとは思わない」とも。「内なるところで僕らは既に“戦争”を抱えていて、それはもしかしたらイラクの戦争よりも残酷かもしれない。僕のこれまでの三十数年の体感として持っている戦争のイメージをイラクに飛躍させることはできないけど、そうせずとも戦々恐々とした感覚はいまの僕の中にあるはず。その感覚をまずは舞台上で試してみたいと思います」。演出の白井とは2012年の『4 four』(作・川村毅)以来2度目の仕事となるが、「美」への確信は白井の存在があるゆえ。絶対的な信頼を持った上で、前回、完全な“合致”を見せた互いの感性を「溶け合わせたい」とも。「白井さんが言う“白”にあえて違う“白”をぶつけて溶けあわせたらどうなるか?白井さんとならそうやって別次元に進める気がします。今年は大河ドラマをはじめ、映像での露出も多かったが、TVの中とは全く違う姿を舞台上で見せてくれそうだ。「作品を観たあとの感想は『分からなかった』でもいいと思う。いまの時代、分からないまま放置することが難しくなっているけれど、時間をかけて咀嚼してもらって、いつかふとした瞬間に『あぁ、そういうことか!』と感じてもらえたらいいなと思います」。舞台は2月1日(日)より東京・シアタートラムにて。その後、兵庫・福岡でも公演。チケットの一般発売は12月14日(日)午前10時より。撮影・取材・原稿:黒豆直樹スタイリスト:秋山貴紀ヘアメイク:Tetsuya Mori
2014年12月11日古味直志氏による漫画で、2014年1月~5月に放送されたTVアニメ『ニセコイ』に登場する「小野寺小咲」と「鶫誠士郎」が、2.5頭身のデフォルメフィギュア「ねんどろいど」シリーズで立体化され、「GOOD SMILE ONLINESHOP」にて予約受注がスタートしている。価格は3,704円(税抜)。2015年2月に発売される『ねんどろいど 小野寺小咲』は、特徴的な凡矢理高校の制服を丁寧に作り込んで立体化。表情パーツには、優しい「笑顔」に加え、ちょっと困ったような表情が小咲らしい「恥ずかし顔」やコミカルな「慌て顔」を用意している。さらに「通学かばん」や物語の鍵となる「約束の鍵」などオプションパーツも豊富に用意しており、ドキドキの告白シーンや登校シーンなど、劇中のさまざまなシチュエーションを再現できる。そして、2015年4月に発売される『ねんどろいど 鶫誠士郎』は、「ビーハイブ」の腕利きヒットマンを立体化。動きやすさ重視のブレザー系男子制服はもちろん、トレードマークでもある大きなリボンや銃もデフォルメながらも細部まで細かく造形されている。表情パーツにはクールな「通常顔」、コミカルな「慌て顔」や女の子らしい「恥ずかし顔」を用意。そのほか銃や劇中で登場したYシャツ姿の上半身が付属し、『ねんどろいど 小野寺小咲』と合わせて、劇中シーンを楽しめる。原型制作は、ともに七兵衛が担当。商品価格は3,704円(税抜)で、「GOOD SMILE ONLINESHOP」の受注締切はともに、11月26日21:00。商品の発売および発送は、『ねんどろいど 小野寺小咲』が2015年2月、『ねんどろいど 鶫誠士郎』が2015年4月を予定している。(C)古味直志/集英社・アニプレックス・シャフト・MBS
2014年11月03日俳優の向井理と女優の片桐はいりが30日、都内で行われた映画『小野寺の弟・小野寺の姉』(公開中)の大ヒット御礼舞台あいさつに出席した。『小野寺の弟・小野寺の姉』は、両親を亡くしてから、一軒家で暮らす不器用な姉弟の恋を描く、温かい人間ドラマ。向井、片桐の他、山本美月、及川光博、ムロツヨシ、寿美菜子、麻生久美子、大森南朋ら豪華キャストが出演。実写映画『怪物くん』(2011年)や、アニメ「TIGER&BUNNY」などの脚本を手掛けた西田征史監督がメガホンをとった。ぴあの出口調査で満足度ナンバー1になったことについて向井は「すごくうれしいです。満足度ってバロメーターなので」と大喜び。姉弟役ということで、似ている部分を尋ねられると、片桐は「体温が同じでした。体温というか、作品に対するモチベーションの温度が、同じでした。それは奇跡的なこと」と言うと、向井もうなずき「気負いがなかった。だらけているわけじゃないけど、西田さんがメガホンをとっていたからだと思います。一軒家で撮影していて、昭和のノスタルジーみたいな感じ。今回は脱力系のお芝居が必要とされていたので、そこの調節が似ていたかなと思います」と、撮影を振り返った。続いて、向井と片桐の仲良しぶりがわかるエピソードを、西田監督が披露。「一軒家に控室があり、呼びに行ったら、ふたりが横で寝てるんです。男と女じゃないですか!主演女優と、主演男優でしょ!?2人が無防備に寝てるのを見て、姉弟みたいだなと思いました」と感心。2人は覚えてないようだったが、片桐は「でも、これだけいっしょにいて、何の噂もなかった(苦笑)。悔しいな」と恨み節を口にし、会場は爆笑の渦に。3人とも続編についても前向きで、向井が「何でもできると思うんです。西田さん次第で」と言うと、片桐も「寅さん映画みたいに46作!」と西田監督にラブコールし、会場からも拍手が上がる。また、クロストークの後、向井たちから、感謝の気持ちを込めて、スペシャル映画グッズが当たる抽選も行われ、大盛況のまま、幕を閉じた。
2014年10月31日飛ぶ鳥を落とす勢い、とはまさにこのこと。向井理さんがすごい勢いで活躍しまくっているのはご存じの通り。先日、あるお仕事でインタビューをしましたが、あのちっちゃなお顔を目の前にして、「確かに、カッコいい」と認めざるを得ませんでした。そして、取材の際に撮影した写真がまたカッコいい。映画でも、TVでも、CMでも、グラビアでも文句なし。でも、“何をやってもカッコいい”という評判は、もしかすると、俳優にとってはちょっとやっかいなものなのかもしれません。美しすぎた若き日のブラピが、デビューからしばらくは奇妙な役ばかりやっていましたが、やはり真剣に演技へと向かっていこうとすると、外見がイカし過ぎなのは考えもの。そこばかりに目が行き、正当な評価がされにくい。贅沢な話ではありますが、本人たちにとっては深刻な事態。あえて、個性的な役に挑むのは当然の流れといえます。そこで映画『小野寺の弟・小野寺の姉』。ここで向井さんが演じるのは、早くに両親を亡くしてから、姉・より子(40歳)と一軒家で共に暮らし続けている小野寺進(33歳)。不器用で内気、恋に奥手な進と、弟の幸せを願い続け自分の幸せを後回しにしてきた姉の、互いを思いやる心が何とも胸に染み入る物語です。進は、いつも髪に寝ぐせをつけ、ファッションにもそれほどこだわらない黒縁眼鏡男。“崩れた”というには、まだまだ“向井理”の原型を残し過ぎですが、決してイケメンではない役で、ぼそぼそと喋る完全な理系。ご自身も、わりと“暗い”らしく(本人談)、さらに親しくしている西田征史監督が彼のために書いた役だそうで、本人に近い部分も多いとか。この世界に入っていなかったら、彼はこんな感じで生きていたのかな…という“もうひとつの可能性”を探ってみるのも、本作の面白い見方かもしれません。とはいえ、向井さんじゃなく小野寺進だって、現実に近くに居たら十分に“射程圏内”という人は多いはず。姉の優しさにより育まれた彼の思いやり溢れる性格は、人によっては物足りなかったり、分かりにくかったりするかもしれません。ちゃんと好きなら好きだと言って欲しいし、自分からデートに誘って欲しいし、二人の関係がなかなか進められない理由があるならそれもきちんと説明して欲しい。そう思うのが女性でしょう。でも、日本人は昔から、察する文化を共有してきたのだから、こんな風に不器用な人の気持ちを察することは比較的得意なはず。みなまで言わない、そういう奥ゆかしさがカップルの中にあってもいいし、それができる間柄も素敵だと思うのです。親しい仲にも、距離はあっていい。実は、進とより子の関係も、親しいばかりでなく距離があります。それは、冷めているからではなく、思いやりや敬意があるからこそ生まれる距離。それを大切にできる人たちは、人を慮ることができるし、誰にでも優しくて調子ばかり良い器用な人よりは、ずっと誠実な感じがするのです。外見ばかり気にしていておしゃれ過ぎる男性も、ちょっと浅い気がしますし。進の寝ぐせだけはどうにかしてほしいですが、これは女性が毎朝何とかしてあげられそうですからね。つまり、私は好きなんです。不器用でちょっと距離感がある進のような人が。そういう人が徐々に距離を詰めてきたとき、さらに喜びを感じたりして。明け透けでない相手の心をさぐるのも楽しいもの。向井理≒小野寺進の魅力から、イカしすぎない男性の魅力に目覚めてみては?(text:June Makiguchi)■関連作品:小野寺の弟・小野寺の姉 2014年10月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014年10月27日「ぴあ」調査による2014年10月24日、25日のぴあ映画初日満足度ランキングは、向井理と片桐はいりが主演した『小野寺の弟・小野寺の姉』がトップに輝いた。2位にデンゼル・ワシントンが『トレーニング・デイ』の監督と再タッグを組んだ主演最新作『イコライザー』が、3位にヨガを通して変わっていく女性の姿を描いた『シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸』が入った。その他の写真1位の『小野寺の弟・小野寺の姉』は、生真面目な姉と引っ込み思案で奥手な弟の恋と人生を描いた作品。監督は『TIGER&BUNNY』の脚本家、西田征史。出口調査では「ほのぼのと心温まる姉弟の物語で、片桐はいりの素朴で味のある演技がよかった」「姉弟ふたりの掛け合いが本当におもしろかった。笑えて、ラストはうるっとくる締め方で泣きそうになった」「のんびりとした映画だったが、自分のことを振り返り、改めて身近にいる人たちの大切を感じた」「思いやりの心、ありがとうの気持ちが描かれているので心に余裕がない人に観てほしい」など、10代から60代までの観客から支持を集めた。2位の『イコライザー』は、ワシントンが仕事請負人として夜な夜な世の不正を抹消していく男を演じたアクション映画。観客からは「寡黙だがやるときはやるという主人公のキャラと、デンゼル・ワシントンの落ち着きがあってタフで強いという雰囲気がマッチしていてよかった」「デンゼル・ワシントンの力強いアクションが観られて大満足! 伏線をしっかり回収したストーリー構成もよい」「観終わったあとに余韻を残す“静”のあるアクション映画。本で主人公の心理を表現するなど、いろいろな工夫があっておもしろかった」「身の回りの物を使って敵を倒すなど、映画的におもしろい要素が多くある作品」などのコメントが寄せられた。(本ランキングは、10月24日(金)、25日(土)に公開された新作映画7本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2014年10月27日「今回ほど、自分自身と役の境目がなかったことはないですね」。映画『小野寺の弟・小野寺の姉』で演じた進という役柄について、向井理はそう語る。朝ドラから漫画原作の映画までタイプの異なる幅広い役をこなし、自然に役に溶け込むがゆえ、どの役からもなかなか彼自身の“素”が見えないが、本人の言葉を信じるなら、本作で見せている姿が、まさにプライベートでの向井理そのものということになる。その他の写真両親の死後、2人で生きてきた姉のより子と弟の進が反発し合いながらも互いの幸せを願い奔走する姿、各々の不器用な恋愛模様を絡めつつ描き出す本作。向井にとって特別な作品となったようだ。原作は本作で長編初監督を務めた西田征史自身による小説。映画に先立ち昨年、映画と同じく向井と片桐はいり主演、西田演出による舞台版が上演されたが、5年ほど前から映画化を含めた企画が決定していたとあって「やっと来た、という思いだった」と明かす。舞台版が姉弟に降りかかる非日常的な事件を描いたのに対し、映画で描かれるのは他愛のない日常。それを踏まえ、向井が意識したのは「より子との距離感」だった。「2人が一緒にいて話しているシーンはもちろんですが、セリフなしでより子を見ている進の表情からより子の人物像が見えてきたり、一人でいる時でも何となく互いへの愛情が見えてくる、そんな雰囲気を出せればと思ってました」。とはいえ冒頭の発言でも分かるように、役を作りこむといった作業は一切なく、西田からも細かい注文も片桐と姉弟関係について話し込むということも全くなかった。「何も考えてなかったというのが正直なところです(笑)。舞台の上で少し緊張してスタンバイしている僕らの姿や、撮影の合間にベラベラと話している様子を見て、西田さんには僕らが本当に姉弟に見えたそうです。作りこんで役に寄せるのではなく、自然に築いてきた関係をそのまま映像に乗せたという感じでした」。2010年の『ゲゲゲの女房』への出演と前後して巻き起こった“熱狂”から数年。いまなお人気は衰えることを知らないが、周囲の喧騒をよそに当人は「僕自身はデビューしてから何も変わってないというのが正直な思い」と冷静そのもの。ただ、本作の西田然り、同じ監督・演出家と2度目、3度目となる仕事が増えてきたことに喜びと責任を感じている。「一度呼ばれて、次もまたその次の作品でも呼ばれるものを常に提示していきたいです」。『小野寺の弟・小野寺の姉』10月25日(土)新宿ピカデリーほか全国公開取材・文・写真:黒豆直樹
2014年10月23日映画『小野寺の弟・小野寺の姉』の試写会が10月14日(火)に開催され、主演の向井理と片桐はいりが揃って舞台挨拶に登壇した。不器用ながらも互いを思いやる姉弟の姿を描いたハートウォーミングコメディ。親を亡くして以来、2人で暮らしてきた小野寺姉弟のなかなか進まない恋模様などを描き出す。公開前に映画をアピールする絶好の機会ながら、向井さんも片桐さんも劇中のテンションそのまま自然体ののんびりしたムード。片桐さんが「眠くなるような…いや、家でくつろいでいるような感じで観ていられる映画が出来ました」と言えば、向井さんも「何もない…いや、ストレスなく観られる映画です!」とまさかのネガティブPRかという失言まじりで映画を紹介し笑いを誘う。ダメ男気味の進を演じる上で、向井さんには意外な苦労があったそう。役柄的にどちらかと言えばヒョロッと弱々しいイメージの進だが、ちょうど本作の撮影の時期は、向井さんが元プロボクサーの警官を演じたドラマ「S -最後の警官-」の撮影と重なっていたそうで当時、向井さんの肉体はムキムキ!「大変でしたよ。緩い服を着ないと(筋肉が)浮いちゃう…」と苦笑交じりにふり返ったが、“姉”からすかさず「筋肉自慢?」と茶々が入る。さらに片桐さんは「シャワーシーンもありますので!」と向井さんの隠れマッチョ(?)ぶりを発見するチャンスとばかりにファンの期待を煽る。片桐さんは、改めて向井さんについて「みんなが弟にしたいキャラ。いつもこっちが勝手なこと言ってても微笑んで受け止めてくれる」とその度量の広さ、懐の深さを絶賛。向井さんは片桐さんについて「自然体でいられるのがすごい。作っているわけでも天然でもなく、素でそこにいられる強さを持っている」と評する。初共演の時から現場で自然に仲良く言葉を交わしていたそうで、その時には舞台や本作の企画もすでに動き出しており「常にこの作品のことが頭の隅にあった」と向井さん。片桐さんは「その間に“ゲゲゲ(=向井さん出演の朝ドラ『ゲゲゲの女房』)”も“じぇじぇじぇ(片桐さん出演の朝ドラ『あまちゃん』)”もあり、向井理の成長を見てきました。ずいぶん変わりましたよ」と“弟”の成長に目を細めていた。『小野寺の弟・小野寺の姉』は10月25日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:小野寺の弟・小野寺の姉 2014年10月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014年10月15日仏シャンパンブランド「ドンペリニヨン(DOM PERIGNON)」は16日、現代アーティストの山口晃、「新世紀エヴァンゲリオン」などの作品で知られるアニメーションスタジオ「ガイナックス(GAINAX)」とコラボレーションした映像作品を国立代々木競技場第二体育館で披露した。この作品は、ドンペリニヨンとクリエーター達とのコラボレーションプロジェクト「Dom Perignon The Power of Creation - 創造する力」の一環。同ブランドは今までマーク・ニューソンやデヴィッド・リンチなどと協働している。今企画では日本の伝統的手法で描いた山口の絵を、ガイナックスがXsens MVNという最新技術を使って12分の映像作品にした。円環状のスクリーンに走馬灯のように投影され展示される。山口の過去の作品や新作などで構成されるその映像の中には、ドンペリニヨンの産地であるオーヴィエールの風景を山水画に描く山口の姿や、コンテンポラリーダンス集団「コンドルズ」の藤田善宏が踊る姿も映し出さている。発表会には、山口晃、ガイナックス代表取締役・監督の山賀博之、ドンペリニヨン醸造最高責任者のリシャール・ジェフロワの3名も参加。山賀氏は、「ドンペリニヨンの味にテーマを見出し、自然に創作活動に入ることができた。2月に山口氏と訪れたオーヴィエール修道院での体験をそのまま映像化しようと思った。山口氏とその作品を主役に、キーワードはジェフロワ氏から教わった"Intensity(強さ)"という言葉。そのイメージは桜の古木に託されている」と語る。山口氏は、「高校生の頃にDAICON FILM(ダイコンフィルム:ガイナックスの母体)を知り、その後もガイナックスさんの作品を見続けてきたので、今回山賀氏と一緒に仕事できたことをとても光栄に思う」と笑顔で挨拶。「ドンペリニヨンには力強さや複雑さ、繊細さなど相反する要素があるが均衡を保っている。まるでじわじわとしみとおって続く幸せのようなその均衡を作品にしようと思った。円環状のスクリーンは映像が回り、まるで酩酊しているような感覚にもなる。考えすぎず、考えなさすぎず、気持ちよく作品に向き合ってほしい」と話した。また、ジェフロワ氏は、「日本のトップクリエーターである山口氏と山賀氏の創造性に新しい表現の可能性を強く感じ、コラボをお願いすることになった。シャンパンも一つひとつがユニークなものであり、醸造とは今まであったものを壊して新しいものを作る作業。リスクを恐れないのが私達3人の共通項だと思う」と語った。作品は、YouTubeでも公開。また、同月26日から28日までの期間、東京ミッドタウンのセレクトショップ「リステア(RESTIR)」でも展示される。入場無料。
2013年07月18日片桐はいりと向井理が姉弟役で共演する舞台、『小野寺の弟・小野寺の姉』が7月に開幕。そこで小野寺の姉・より子役の片桐はいりと、小野寺の弟・進役の向井理にそれぞれ話を訊いた。舞台『小野寺の弟・小野寺の姉』チケット情報すでに『ママさんバレーでつかまえて』『ハングリー!』でも共演を果たしている片桐と向井。向井は片桐について、「本当にすごい人」と切り出し、「僕が心から尊敬していることを、はいりさんは全然感じていないと思いますけど(笑)。そんなはいりさんと、特に舞台でご一緒出来るのは本当に楽しみですし、同じくらい怖くもあります」と明かす。それについて片桐は、「向井さんは私と真逆の人。不器用な私と違って、何でもサラリとこなせてしまう。自分とは全然違うタイプだからそう思うのではないでしょうか…」と、遠慮がちに語る。今回作・演出を手がけるのは、『ママさん~』でもそのふた役を担った西田征史。実は片桐にとって西田作品は、「最大公約数をつかむような、かなり難易度の高いもの」らしい。「私が考えつかないような角度から、西田さんの笑いは生まれていく。どちらかと言うと私は、ピンポイントを狙うような芝居に慣れているので、そこはもうちょっと間口を広げていかないと難しいかなと思います」と、現段階での課題を挙げる。さらにあまりやったことのない、物語の主軸を担う人物だけに、「そういう“わきまえのある主役”というのを(笑)、向井さんに教えてもらいたいです」と続ける。その向井にとって西田は「兄貴みたいな存在」であり、「ちゃんと笑えて、意外に泣ける。すごく緻密で愛のある作品を作られる方。そんな西田さんが長年温めていた作品に参加できるのは、すごく嬉しい」と目を輝かせる。また舞台では初のコメディということで、「そこは今まで全部はいりさんに持っていかれたところなので、今回はぜひ僕も取りにいきたい」と意欲を見せる。向井が演じる進は、姉に翻弄されながらも能天気で自由な、ちょっと内気な男性。自らのことを「あまり快活ではない」と語る向井だけに、「あまり違和感なくできるのでは」と笑う。片桐演じるより子は、本人いわく「思いの分量が多過ぎる人」。また足し算ではなく引き算していく役だと考えており、「今回はちょっと薄味にチャレンジしてみようかなと。『私の出汁、どれくらい出てますか?』ってことをはかられる場所になると思います」と話し、ベテラン女優のさらなる飛躍を予感させた。公演は7月12日(金)から8月11日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、8月22日(木)から28日(水)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。東京公演のチケットは発売中。大阪公演は5月18日(土)午前10時より一般発売開始。なお、チケットぴあでは大阪公演のインターネット先行抽選を5月1日(水)午前11時より受付。取材・文:野上瑠美子
2013年04月26日中川晃教、白羽ゆり、神田沙也加、米倉利紀が出演するオフ・ブロードウェイミュージカル『I LOVE YOU,YOU’RE PERFECT,NOW CHANGE』が10月8日に東京グローブ座にて開幕した。開幕前日の7日には舞台稽古が公開され、出演者が会見にも応じ意気込みを語った。作品はオフ・ブロードウェイで12年間・5003回のロングラン記録を打ち立てた伝説のミュージカル。今回の日本公演では、オリジナル版の演出家であるジョエル・ビショッフが来日し演出、オフ・ブロードウェイ版の魅力を残しつつ新たな舞台を作り上げた。物語は、全18話からなるオムニバス・ストーリー。男女の愛をテーマに、恋愛未満、恋愛中、そして結婚後と様々な形の愛を紡ぎ出していく。アメリカ産らしい毒の効いたジョークやセクシー・ジョークもありつつも、全体的にポップで愛らしい印象を受ける舞台に仕上がった。シーンタイトルも「しゃべる男たちと聞いてるふりをする女たち」や「ラザニア事件」など、それだけでクスリとさせられる。それぞれの話に繋がりはないものの、男女が出会い、恋愛をし、結婚をし、子どもが生まれ……と人生のイベントに沿う形で18話が展開していくのも、お洒落だ。4人の俳優はシーンごとにまったく違う役を演じ分けていくが、それぞれはっきりとわかりやすいキャラクター造形で、しかも楽しそうに演じていたのが印象的。実力者揃いの4人が織り成すハーモニーも、聴き応えがある。舞台稽古後の会見で中川は、4人芝居の良さを「ケータリングのおいしいものがなかなかなくならなくて、そこが良い所」と笑いながらも、「4人で楽しくはじけて、最後はお客さんも『観てよかったな』、僕らも『やってよかったな』と一体感を感じられるミュージカル。最高です」とアピール。神田も「4人は年齢も経歴もこの世界に入った入り口も違う。その分自分が見たことのない景色や経験を持っているので、普段のおしゃべりでもすごく刺激を受けます。しかも性格や声の質などのバランスも奇跡的」と話した。公演は10月23日(日)まで同所にて。その後10月27日(木)には宮城・電力ホール、11月3日(木・祝)には兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、11月5日(土)には福岡・キャナルシティ劇場でも上演される。チケットは発売中。
2011年10月11日