夏休みが終わってもまだまだ暑さが続いています。暑さの中でも子どもたちが元気に動くために欠かせないのは適切な栄養摂取ですが、わかっていてもただでさえ食欲が落ちがちな気候...。少食な子どもたちの食事管理はさらに困難になりますね。サカイクでは、「サカイクアンバサダー」のママたちに子どもの食事の悩みを募集し、それを管理栄養士・公認スポーツ栄養士の坂口 望さんに相談しました。インタビューにはサカイクアンバサダーの齋藤さんも同席、ご自身のお子さんの食の悩みについて坂口さんに直接質問しました。他にも試合の日の昼食で固形物が食べられない、練習後の補食は何が良い?などアンバサダーの皆さんから寄せられた「あるある」な困りごとにアドバイス。子どもの食で悩んでいる保護者必見です。(構成・文:小林博子)<<関連記事:保護者の悩み「サッカーする子どもの少食・偏食はどうしたらいい?」にスポーツ栄養のプロがアドバイス親が変われば子どもも変わる!?サッカー少年の親の心得LINEで配信中>>■お悩み1:成長期の中学生、ごはん1食230gは少ない?取材に同席したサカイクアンバサダー齋藤さんのお悩みは、成長期なのに子どもがやせてしまうこと。齋藤さん:小学生の頃はぽっちゃりしていたのですが、中学生になり最近ほっそりしてきてしまいました。身長が伸びてきているのに体重は増えずガリガリに見えてしまうのですが......。ご飯の量は、測ってみたところ1食230gでした。息子は今154cm、43kgです。坂口さんのアドバイス:今ちょうど身長がぐっと伸びる時期なのだと思います。ほっそりする子も多いので、心配しなくて大丈夫です。お子さんの身長と体重でご飯が230g×3食だとちょっと少ないので、給食以外の朝と夜で量を増やすか、捕食を摂るようにするかで工夫してみてください。■お悩み2:朝食べられない子、パンでもいい?続いて朝食はご飯かパンか、というお悩み。世間では「ご飯がいい」という声も多いですが、どうなのでしょうか。齋藤さん:夕食はそれなりの量を食べますが、朝食は少食。朝から品数多くテーブルに並べているものの、あまり食べてくれません。さらに最近はご飯よりパンがいいと言われますが、パンだと糖質が足りない気がしています。坂口さんのアドバイス:その日の気分や体調などでご飯でも食べられる日もあるなら、ご飯とパンを交互にするのもひとつの手。また、食パンだったら6枚切りだったのを4枚切りにするなどで1回の量を増やすのもいいでしょう。そもそも朝食の量が少ないこともお悩みとのことですが、その対策としてのおすすめは汁物に糖質を入れること。味噌汁やスープに芋類やかぼちゃ、麺類を入れるなどしてみてください。■学校でトイレに行きたくないから朝食をあまり食べないさらに、思春期ならではのお悩みも。齋藤さん:朝食を食べるとトイレに行きたくなって時間がなくなるから、あまり食べたくないと言われてしまいます。年代的なものもあるのか「学校では行きたくない」と、トイレが心配で食べることを我慢しているんです。その分早起きすればいいでしょと言ってはいるのですが......。坂口さんのアドバイス:朝食時に便意を感じるサイクルができるのはとてもいいこと。その生活習慣を続けていけば、胃腸も強く成長していき、中高生になったときにも良い影響があるはずです。将来のメリットを伝えて、本人の考え方を変えられるように促してみてください。理解すれば、トイレに行く時間の分、早起きするように自らなってくれるはずです。■夏場は食欲減退、飲み物と果物しかとらない日もあるけど大丈夫?そして多くのご家庭で抱える食事の悩みも。栄養が足りているか心配な親御さんも多いことでしょう。齋藤さん:暑い日は食事が喉を通らないことも。飲み物と果物だけしか口にしてくれない日があります。味噌汁も具はいらないと言われたりも...。それで大丈夫でしょうか。坂口さんのアドバイス:味噌汁には水分と塩分がたっぷり入っているので、熱中症対策に実はとても良いんですよ。具を食べなくても、あまり気を病むことはないでしょう。飲み物はスポーツドリンクを選ぶことが多いと思いますが、注意してほしいのは「カロリーオフ」「糖質オフ」などのものを選ばないこと。カロリーも糖質もしっかり摂ってもらいたいからです。日中食べられなかった日は、夕食をなるべく早く食べるようにすることも対策の1つです。坂口さんからのアドバイスに、みるみる表情が晴れていく様子だった斎藤さん。考え方を変えたり、コツをつかむことで食事の悩みが解決できそうです。■他にもありがちな食事のお悩み1問1答ここからは、当日その場にはいられなかったものの、取材前に聞いておいた他のアンバサダーさんからの質問にもお答えいただきました。「うちもそう」というお悩みがたくさんあるはず!■試合の日の昼食に何を食べるといいのかがわかりませんアンバサダー:試合が1日ある日の昼食や捕食に悩んでいます。おにぎりなどの固形物が食べられません。「おなかがすかない」と言って食べたがりません。午後のプレーに影響が出るからという理由ですが、エネルギーが足りているのか心配です。試合の合間に食べるのはこんなのがいいよ、という具体的なものを教えてください。坂口さんのアドバイス:まずは子どもが固形物を食べても走れるかどうかを知っておきましょう。体力的に、また精神的に「噛んで食べる」ことが負担になる子の場合は、ゼリー飲料など噛まずにエネルギー補給できるものを活用しましょう。固形物の中でも、おにぎりは無理だけどバナナ程度であれば...などもあるかもしれません。無理せず口にできるものを見つけてください。ただし、この方法は普段の栄養摂取がしっかりできていることが大前提です。みなさん試合前日や当日の「勝ち飯」を気にされますが、それよりも毎日の食事が大切。試合当日にややイレギュラーな栄養摂取でも良いパフォーマンスができるかどうかは、日々の栄養摂取がしっかりできているかどうかにかかっています。なお、スポーツ栄養的には試合の30分前からが固形物の摂取はNGとされていますが、問題なく食べられてプレーにも影響がない子なら、おにぎりなどを食べてもいいと私は思っています。スティックパンなども食べやすくておすすめですよ。■野菜をぜんぜん食べてくれませんアンバサダー:少食で気分にムラがあるのですが、一番の悩みは副菜(野菜)を食べてくれないことです。どうしたらよいでしょうか?坂口さんのアドバイス:野菜嫌いに関しては前回も触れましたが、今は気にしなくてOKです。というのも、成長期に重視したいのはエネルギーの摂取。つまり、糖質・脂質・タンパク質です。野菜を食べることでそれらが減ってしまうことはむしろ避けたいくらいです。「ビタミンが足りなくなるのでは?」とお考えになる方もいらっしゃいますが、ビタミンの中でも疲労回復や栄養の吸収を高めるビタミンB群は肉や魚にも入っているのでそれも気にしなくて大丈夫。食物繊維などは確かに不足するかもしれませんが、小学生のうちはいったん優先順位を下げてしまって問題ありません。ただし中高生になっても野菜を食べないのは健康面からおすすめできないので、その頃には子どもが自分の体やプレーのために摂るべき栄養について自分で考えられるように働きかけてみてください。前回もお話ししましたが、栄養を摂ることの意味や、それがなりたい自分に近づくためにどうして必要なことなのかに本人が気づけるよう親が働きかけてみてください。■時間がなく補食をコンビニで調達するとき、何を買えばいい?アンバサダー:練習や試合の後、家に帰ってから夕食を作ると遅くなる時など、時間がないときに手軽にコンビニなので買う場合にいいとされるものは何ですか?坂口さんのアドバイス:試合や練習の合間のエネルギー補給が目的だとしたら、さきほど試合当日の捕食で例にあがったゼリー飲料やおにぎり、スティックパンなどはいかがでしょうか。練習時間があいたり、練習後に帰宅まで時間がかかる場合は、糖質と脂質、タンパク質にフォーカスしてバランスを考えて買って食べましょう。おにぎりとレジ横のお肉系を組み合わせるほか、ハムや卵のサンドイッチなども良いバランスです。コンビニ食は体に悪いのではとお考えになる方もいらっしゃいますが、それよりも空腹な時間が長くなるほうが成長期の子どもにはNG。エネルギーが枯渇しないようコンビニにも頼るのが賢い選択です。■「自分で考える」を食事にもサカイクの「自分で考えること」は、食事の仕方にもとても大切なことだと坂口さん。毎日のご飯は親ができるサポートの中でも大きな部分を占めるため、どうしても過保護になりがちですが、子どもを信頼し、子ども自身に決めさせることが最も効果的な解決策のようです。まだまだ暑く、大人ですら食べられる量が減りがちな日々ですが、成長期の今、子どもと一緒に食事に意識を向けてみるのもよい機会ではないでしょうか。坂口 望MOGUらいふ代表管理栄養士、公認スポーツ栄養士として、選手の栄養相談や栄養セミナー講師、アスリート向けの献立作成などを行っている。プライベートでは高校生から小学生までの、スポーツをする3児の母。親が変われば子どもも変わる!?サッカー少年の親の心得LINEで配信中>>
2024年09月12日成長期の小中学生の子どもたちにとって、食事はとても大切。サッカーという激しいスポーツをしているなら、たくさん食べてほしいところですが、少食や偏食の子どもの食事に悩む保護者は多いものです。そこで、成長期ならではの栄養摂取に関しての基本から応用までを管理栄養士の坂口望さんに聞きました。家庭でできる具体的なノウハウから、親の気持ちの置き所まで、今日からできる対策です。ぜひご覧ください。(構成・文:小林博子)親が変われば子どもも変わる!?サッカー少年の親の心得LINEで配信中>>■まずは身長を伸ばすことを目指して「サッカーや野球などに真剣に取り組んでいると、大きな体作りを目指す保護者は多いものです。でも小中学生の体づくりとしてまず意識してほしいのは身長を伸ばすこと」取材の最初にそう話してくれた坂口さん。体格は後から大きくすることはできますが、背が伸びる時期は限られているからだと言います。理想論としては、縦にも横にも大きくしたいところではありますが、それを小学生のうちから望むのは難しいと思う、とのことです。そのために大切なことは2つ。・3食、しっかり食べること・早く寝ることこれは、坂口さんが実際に3人のお子さんを育て、よかったことだと実感していることでもあります。なんだか基本的なことに思えますが、意外とできていないご家庭は多いのではないでしょうか。「長男と次男は野球、未っ子の長女はバレーボールをしています。3人とも身長が高くて大きいので、周りからは私の仕事柄もあり、栄養摂取がしっかりできているからと思われがちです。でも我が家では睡眠時間も食事と同じくらい重視してきました」どんな栄養を摂るかは大切なのですが、まずは難しいことは抜きに「3食をしっかり食べる」そして「21時には寝る」を実践することから始めることがおすすめだそうです。まずは基本的な生活習慣を確立し、そのうえで摂るべき栄養素を工夫すること。それが「縦にも横にも大きなスポーツに有利な体づくり」へ導いてくれます。夜練習や塾で帰宅が遅く、毎日21時に寝るのが難しいという子もいるはず。その場合は、「できる限り早く寝る」「早く寝られる日はなるべく早く寝る」を意識すると良いそうです。■成長期の子どもの「食事の適量」が知りたい!食事と睡眠をしっかりとれる生活習慣が身に付いたら、成長期の子どもが食べるべき具体的な食事量が知りたいところですね。でも身長や体重、運動量によって適量はまちまちです。確実に知りたい場合は栄養士さんへの個別相談を行い、体の計測や採血などをして数字を出してもらうものですがなかなか難しいはず。そこでおすすめの計算方法は「基礎代謝量の約2倍のカロリー」を知ること。これが成長期のサッカーなど激しい運動をする子どもに必要なエネルギー量となります。なお、基礎代謝量の計測は家庭にある体重計でも、ものによってはすることができます。また、身長と体重からある程度の基礎代謝量も調べればわかるので、それを目安にしても良いでしょう。例えば、12〜14歳男子だと約3,000Kcalが1日に必要なエネルギー量になります。提供:坂口望さん■まずは糖質をしっかり摂り、身長と体重を測ること1日に必要なエネルギー量がわかったら、それを目指して食べながら、身長と体重が順調に増えているかをチェックするようにしましょう。身長も体重も数字の伸びが鈍化してきたら、エネルギー不足かもしれないことがわかるようになります。成長期に最も必要なのは「糖質」、つまりエネルギー源です。「性別、体重、運動量にもよりますが白いご飯を1食250〜300g×3食」が、子どもたちが1日に摂るべき糖質量の目安。3食を均等に割ったグラム数なので、朝昼晩合計で「750~900g」を目標にしましょう。■少食な子が必要量を食べられるようになる3つのコツちなみに、一般的に、大人サイズのお茶碗1杯のご飯の量は150gと言われています。毎食1回おかわりをする量と考えると、なかなかに多いですよね。少食で量を食べられない子には苦痛でしかないのでは。そこで、1日に必要なエネルギーを摂取するためにできる3つのコツをご紹介します。①脂質を味方につける脂質は糖質よりも少ない量でカロリーが高いため、エネルギー量を効率的に摂ることができます。脂身がある豚肉や牛肉を選ぶ、鶏肉は皮付きにする、ブリは天然よりも脂身の多い養殖ものにするなどの工夫でプラスしていきましょう。ただし、胃もたれしやすい子にこの方法は向いていないので注意しましょう。②野菜は「今は」優先順位を下げてOK食生活の悩みで保護者から多く挙がる「野菜を食べない」という悩みに関しては、成長期かつ少食・偏食な子どもに関しては優先度を下げていいと坂口さんは話します。「とにかくエネルギーを摂ってもらいたいので、ごはんと肉・魚が最優先。野菜を食べることでそれらが減ってしまうことがないようにしたいです。また、大人が意識する"サラダファースト(野菜を先に食べてから糖質やたんぱく質を食べること)"も無視してください。野菜はごはんと主菜を食べられたら最後に......、で良いくらいです」③丼ものを増やして皿の数を減らす主菜に副菜が複数......というメニューは見た目だけで量が多そうに見え、少食な子はそれだけでプレッシャーになってしまうかもしれません。そこでおすすめなのが親子丼やカツ丼などのどんぶりメニュー。同じ量でもお皿の数が少ないだけで食べやすくなります。■エネルギーが枯渇する時間を作らないことがポイント小中学生の子どもたちの食習慣で特徴的なのが、朝ご飯から給食までの時間がかなり空くこと。7時前には朝食を食べて学校に行き、給食は13時近いという学校がほとんどではないでしょうか。朝ご飯をたっぷり食べないと、お昼前にエネルギーが枯渇してしまいます。この「枯渇」の時間を少なくすることも成長期の栄養摂取のポイントです。そのため、朝ご飯をしっかり食べることは特に意識してほしいことなのだとか。「成長期なんだから朝からたくさん食べなさい」と親がどんなに言っても、素直に聞き入れる子どもは少ないはず。そこでぜひ実践してほしいのが、保護者のみなさんも朝ご飯をしっかり食べる姿を子どもに見せること。朝食を食べない親御さんには大変かもしれませんが......。同じ方向をみて一緒に「食トレ」ができる環境が子どもの食に対する意識の変化に良い影響を与えるはずです。■食事にも主体性を。自分の意思で「食べる」子どもに坂口さんは、長男が大切な試合の直前に熱中症になってしまったことがあり、その際にお子さんが自ら「しっかり食べなくてはいけない」と気づいた日があったそう。それ以降、本人の食への意識が大きく変わったという実体験から、親が何度も「食べなさい」と言うより、自らの意志で「食べよう」と思うことが大切だと語ります。なりたい自分になるために、どう食べるかを本人に語ってもらうために、こんな問いかけをしてみてはいかがでしょうか。・憧れのあの選手みたいになりたいならどうしたらいい?・どうやってああいう身体になる?・食べるためにどうすればいい?・どうやって食べる量を増やす?サッカーで良いパフォーマンスをすることと、身長を伸ばして体を大きくすること、どちらにも多大な影響がある食習慣。大切なことなだけに保護者の悩みはつきませんが、成長期の今に特化した考え方もあることがわかりました。子どもの気持ちを尊重しながら、あたたかく見守っていきたいですね。次回は、サカイクアンバサダーさんの食事に関する悩みの解決策や、この時期ならではの熱中症対策につながる食事法をご紹介します。坂口 望MOGUらいふ代表管理栄養士、公認スポーツ栄養士として、選手の栄養相談や栄養セミナー講師、アスリート向けの献立作成などを行っている。プライベートでは高校生から小学生までの、スポーツをする3児の母。親が変われば子どもも変わる!?サッカー少年の親の心得LINEで配信中>>
2024年08月02日経管栄養の乳幼児や、極端な偏食・少食の乳幼児の家会である「つばめの会」が、2022年8月からNPO法人として活動を開始します。つばめの会ロゴつばめの会は (1)低出生体重児 (2)基礎疾患がある (3)極端な小食・偏食 のうち飲食を苦手としたり経管栄養を使用する乳幼児の家庭を対象としています。医療の進歩に伴いこのような子供は増加しており、発達障害の乳幼児にも極端な偏食や小食の乳幼児がいます。難病や遺伝性疾患などの基礎疾患の症状や治療より、飲食児の嘔吐や飲食の拒否に強いストレスを感じる家族は多いのですが、飲食について相談する先が見つからないケースがあります。こういった困難を抱える当事者3家族が情報交換・交流する場として誕生した家族会がつばめの会です。発足後10年間で登録家族数は300を超え、医療的ケア児支援法も成立した今でも親の悩みは尽きず、近年は年に約40家族を超える入会があります。また専門家へ継続的に啓発を実施し、顧問をはじめとする専門家の講座やニュースレター、学会展示を通じ、医師・歯科医師・歯科衛生士・理学療法士・作業療法士・保育士・看護師・療育施設など他職種に情報を届けています。こうした社会状況を背景に、つばめの会の場の必要性は減ることはなく、活動を継続するためにNPO法人として安定的な基盤を整備するに至りました。乳幼児の摂食障害ポスターつばめの会の活動目標は「家族が安心して子育てをし、子供が健全に成長できる社会の実現」であり、そのために以下の活動を行っています。・利用する家族の相談場所・情報交換場所となる・医療・福祉・教育・保育に関わる担当者に啓発を行う・小児科医・歯科医の顧問をはじめとした専門家により担保された医療情報を提供する経管栄養など外出へのハードルが高い家庭も多いためオンラインを通じた交流が最も活発に行われています。つばめの会サイトホームページより情報をご欄ください。つばめの会ホームページ: ●登録家族のコメント「まわりに相談しても『いつか食べるよ』『努力が足りないのでは』と言われて傷つくことが多かったけれど、つばめの会のみなさんからのメールの返信が励みになりました。食べなかった子どもが食べるようになった、という話に希望が持てます。」「かかりつけ医から経管栄養をどうすれば卒業できるかという話はなかった。経管栄養を卒業できたのは、つばめの会で情報を得られたおかげ。」「困ったときの対応法など、経験者による具体的な体験談や過去のメーリングリストの情報が役に立った。」●法人概要法人名: 特定非営利活動法人つばめの会代表者: 代表 山家 京子所在地: 東京都港区南青山2-2-15設立 : 2022年6月9日 (認証団体設立2011年12月)URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月03日ごはんはもちろん、肉も魚も野菜も、毎食バランスよく食べる4歳の息子。成長曲線もきれいなカーブを描いており、これまで食事に関して悩んだことはありませんでした。ところが、ある日、「食べたくない」と言い出して。今回はそのときのわが家の対応をお伝えします。初めての「もう食べたくない」から3日連続である日の夕飯、半分くらい食べた時のこと。「もう食べたくない」と息子がひと言。私が「あれ、おやつ食べ過ぎたんじゃない?」と言おうとしたら、夫が「そんな日もあるよな」と息子に同調。「確かに私自身も食が進まない日もあるか」と思い直し、その日は食事を切り上げることに。しかし翌朝の朝食時も食欲がなく、なんとなく元気がない様子。幼稚園でイヤなことがあったのかと思い、聞いてみても、特にないよう。朝食はあまり食べなかったものの、元気に登園して行きました。その日は帰宅してから、息子にねだられる事もなかったので、おやつは準備はしませんでした。それなのに、昨晩と同様、半分くらいで食事は終了。そんなことが3日間も続き、さすがに心配になりました。これまで夫とは「家族で笑顔で食卓を囲めていればOK!」と話していたのですが、今思い返せば、それはきっと息子が、私が出すものをきちんと食べていたから。これから息子が食べるようにと、好物や求めるものだけを食べさせていて、健康に育つ?食べる量が減って病気にならない?息子の食事について、親としてきちんと考えなければと思いました。息子にインタビュー「なんで食べたくないのかな?」夫と相談して、あまり深刻にならないように、遊びの最中に、なんで食べたくないのかをノートにお絵描きする感覚で、インタビューをしてみることにしました。夫がインタビューして、息子が答える。それを私が「こんな感じですかね?」と図にするという流れです。遊びの延長ということもあり、おふざけ気味な回答もありましたが、それに関しても解決策を一緒にとことん考えてみました。「量が多い」は、お弁当箱を使って解決!インタビューをして、いの一番に息子が答えたのは「量が多い」ということ。確かに、わが家では、親も子どもも、みんな同じ大きさのお皿に盛りつけていたこともあり、ついよそいすぎてしまうことはありました。そこで、話し合った結果、息子用の小さめのお弁当箱に詰めることになりました。息子自身が提案したということもあり、お弁当箱に入れた夕飯はきれいに完食!スープまできれいに食べてくれて大成功でした。サーモン丼など、通常ではあり得ないお弁当になってしまうこともありましたが(笑)、「夕飯はお弁当箱に詰める」を1週間ほど続けました。小さなお弁当箱に詰めるには、おかずを小さめにカットして盛り付けなければならなかったのですが、それも息子にとっては食べやすくて、食が進むポイントだったのかもしれません。「かっこよくない」には、手作り旗を使って解決!食べたくない理由をさらに聞いたところ、おふざけ半分なのかもしれませんが、私の作る食事が「かっこよくない」と言い始めました。「キャラ弁を作れとでも?」と内心ドキドキしましたが、「前に食べたレストランみたいに、旗があったらかっこいいのに」とのこと。そこで、息子と一緒に折り紙と爪楊枝で旗を手作りしました。それを翌朝の朝食に適当に刺して、盛りつけたところ、見事に完食!「ここ数日、悩んでいたのはなんだったのか」と思わず夫と顔を見合わせました。旗は一度にたくさん作ってからタッパーに常備しておき、朝ごはんの時に使うことにしました。「飽きた」には、テラスで食事で解決!息子の回答で衝撃的だったのが「飽きた」との回答。確かにレパートリー少ないし…と落ち込んだものの、よくよく聞いてみると「いつも同じ席じゃなくて、席替えしない?たまにはママの隣に座りたい!」との提案。「それも良いね〜。それならいっそのこと、食べる場所も変えちゃう?」と盛り上がり、天気の良い週末は、テラスで食べることに。テラスにレジャーシートを敷いて食事をしたところ、楽しく完食できました。結局のところ、息子の食欲不振の原因は、いまだに何だったのかわかりません。しかし、今回トライした3つをしばらく続けた結果、今では以前のように、バランスよく楽しく食事ができるようになりました。今回の件は、原因が明らかになっていないので、もしかしたらまた食欲不振に陥ってしまうかもしれません。でも、その都度向き合って、乗り越えていきたいと思っています。<文・写真:ライターかつき>
2020年05月24日ウーマンエキサイトの読者のみなさん、こんにちは! 8歳と5歳のやんちゃ兄弟を育児中のなーみんです。今回は「子どもの好き嫌い」についてです。■偏食・少食の長男、栄養不足を心配していたけど…我が家の長男は偏食・少食で、パン1枚を食べるのにも30分以上かかっていたりと小さい頃はなかなか苦労しました。野菜なんてもちろん食べません! 食べられるものと言ったら、魚やお肉といったおかず類少々とご飯。麺類は好きでしたが毎日麺類にするわけにもいかず、この子栄養足りてるの…?と心配でした。保育園の個人懇談の時にこの事を話してみると…、給食は毎日完食していると聞いてびっくり。なんだ…食べれるんじゃん!!そこから何か吹っ切れたかのように、保育園で栄養のある物をしっかり食べてるんだから無理に食べさせるのはやめようと思いました。無理に食べさせようとすると、私も子どもイライラしてしまうし…。保育園ではお友だちがみんな食べてるから、苦手な物も頑張って食べる子が多いそうです。家ではそういう刺激を与えてくれるお友だちがいないせいか「苦手な物は食べない!」となるのかな?■偏食についての苦い思い出偏食については、私も苦い思い出があるんです。私は自他ともに認める偏食マン…(笑)大人になって食べられるものがだいぶ増えたのですが、それでも偏食は多いほうで食べられないものはお恥ずかしながら今でも沢山あります。大人の今でもこんなにあるってことは子どもの頃はもっとありました。給食も毎日残してました…!1回だけ親に絶対に食べなさいと叱られながら苦手なものを泣きながら食べた経験があり、それは今でもはっきりと覚えています。長男は家で食べないものでも給食でちゃんと食べる事ができていて、私はそれができなかったけど、成長とともに食べられるものが増えた。だから家で無理に食べさせるのはやめても良いかな? という結論に至りました。全然食べなかった長男ですが、今では食べられるものも増え、私より食べるんじゃないかというくらいよく食べるようになりました。ちなみに次男も保育園の給食は完食しているそうです!食べるに越したことはないけど、お互いストレスを溜めないのが一番!成長とともに食べられるものは増えると思うので、その時をゆっくり待つのが我が家の偏食対策です。
2020年01月30日そろそろ子どもも新しい学年、新しいクラスに慣れた頃ですね。ママもお弁当づくりに慣れてきましたか?今年小学生になった筆者の娘が幼稚園に入園した頃は少食の上に偏食で、食べられるメニューが限られていました。今回は、そんなわが子のお弁当づくりをどのように乗り切ったかを紹介します。自分の顔のおにぎりで食欲アップ園児のお弁当はご飯とおかずが1対1でよいと言われますが、敷き詰めたご飯は大人でも食べづらいもの。小さな子どもにはおにぎりにしてあげると食べやすいです。筆者は、かわいいお弁当を作ってあげたいと、娘の入園当初、キャラ弁のおにぎりをよく作ったのですが、目の位置がずれるだけでキャラクターの印象が変わってしまうなど、朝から労力がかかりました。そこで子どもの顔のおにぎりを作ったところ、これが意外と好評!材料は海苔とスライスチーズ、道具ははさみだけと簡単なのに、実は子どもが一番喜ぶおにぎりでした。筆者の娘は眉が凛々しく、目がどんぐり眼なので、少しでも本人に似せるように海苔を切っていました。子どもの特徴を意識するだけで、この世にひとつの特別なおにぎりになりますよ。海苔で作った黒目の中にストローで型抜きしたスライスチーズを竹串で押し出して、目にキラキラ感を出します。ほっぺに桜でんぶのピンクを散らすのがかわいさアップのポイント。使いきれない桜でんぶは、冷凍保存すれば長く使えますよ。パンダ増殖中!?なおにぎりお弁当食べやすいこともポイントになる幼稚園児のお弁当に、ころころおにぎりもオススメ。100円ショップの「ダイソー」で購入した「ふりふりおにぎり型」を使えば、小さなおにぎりが簡単に作れます。海苔は市販の海苔カッターで簡単に切ります。人の顔にしてもよいし、パンダの顔にしても喜ばれます。普通の海苔だと剥がれやすいので、味付け海苔にすると簡単につけられます。野菜嫌いはフルーツを多めにこの頃、筆者の娘が好んで食べた野菜は、キュウリ、トマト、枝豆くらい。果物は大好きなので、フルーツを多めにすることで、野菜不足を補いました。野菜とフルーツの栄養素は異なりますが、食べないよりは食べた方がよいと考えていました。お弁当は、赤、緑、黄色を意識すると、彩りよく作れます。苦手な野菜はかわいく彩りに添えて使っていました。年少さんの最初はほんの一口分を入れるだけ。苦手な野菜も自分で「完食できた!」と思うことで、少しずつ苦手意識がなくなっていきました。最初はあまり味付けしなかったり、薄味にすることで野菜そのもののおいしさを知っていったようです。ママの息抜きに遊び心もお弁当づくりが続くと、レパートリーが決まってきますよね。私は同じ作業が続くのが苦手で、準備していてイヤになってしまうこともありました。そんな時は、スイートポテトやカップケーキを作って気分転換をしていました。ママはお菓子づくりができて、子どもはいつもと違うおかずに大喜び。お弁当づくりは孤独な戦い(笑)。でも、子どもの喜ぶ顔をモチベーションに、お互いがんばりましょう。<文・写真:フリーランス記者ふたえにじ>
2019年05月08日こんにちは、イラストライターのモモです。今回は、赤ちゃんの少食に悩んだ友人の体験談を、書きたいと思います。赤ちゃんの成長には食事と睡眠が大事ですが、どちらもママ泣かせですよね。特に、新生児はまだ吸う力も弱く、上手に母乳やミルクを飲むことができません。「そのうち力もついて、たくさん飲むようになる 」と言いますが、成長しても相変わらず飲んでくれない…と悩んでいるママさんはいませんか?友人の体験談が、少しでも参考になれば良いなと思います。少食の赤ちゃん友人の赤ちゃんは、新生児の頃から少食でした。少しおっぱいを吸っただけで寝てしまい、ミルクを足そうとしても起きません。友人は「新生児のうちは仕方ない 」と思い、成長と共に沢山飲めるようになると考えていたそうです。しかし…3ヶ月を過ぎても赤ちゃんは少食のまま。3分程度の授乳で口を離してしまい、もちろんミルクを追加しても飲まない…。(私が出産した時の指導では「左右10分ずつ、合計20分」が授乳時間の目安でした)個人差があるにしても、あまりの短さに「母乳が出ていないのかも」と思ったそうです。試しにミルクだけを飲ませてみたのですが、それでも70㏄で飲むのを止めてしまう。赤ちゃんは日中も機嫌良く過ごし、よく笑い、よく動く子です。しかし、一度の授乳量は少なく、夜間も寝続けるので3時間以上の間隔が開いてしまう。友人は赤ちゃんの少食に悩むようになりました。体重が増えないのはママのせい?1ヶ月、健診では順調に増加していた体重も、次第に成長曲線が緩やかになっていきました。また、体重が増えないだけではなく、便秘が1週間以上続くように…。綿棒浣腸をしても便秘は解消されず、友人も不安になりました。心配になり、小児科を受診すると、友人は先生から体重の増え方、便秘について厳しく叱責 されたそうです。それがきっかけになり、友人は自分を責めるようになりました…。それからは赤ちゃんが寝ていても起こし、2時間置きに授乳するようにしました。しかし、赤ちゃんもお腹が空いているわけではないので、そこまで飲むこともなく…。頑張っても増えない体重に、解消されない便秘。授乳が友人にとって、何よりも辛い時間 になってしまいました。私には赤ちゃんよりも、追い込まれていく友人の方が深刻に見えました。成長の目安は「体重」だけ?母乳がどれだけ出ているのかわからないことも、不安になる原因の1つでした。友人は助産師さんに定期的な訪問をお願いし、母乳の量を量ってもらうことにしました。すると、自分で搾乳していたよりも、ずっと多く出ていたんです。そして助産師さんからのアドバイスを受け、思い切って小児科を替えることにしました。新しい小児科で言われたことは、今までとは真逆のことでした。「成長の目安は体重の増え方だけじゃない。 」体重ばかり気にしていた友人でしたが、赤ちゃんの身長を計ると、体重の増え方よりも急勾配で伸びていたんです!「これだけ身長が伸びていれば大丈夫!」と言われ、友人も驚いたそうです。そして「飲んだ母乳を残さず体内に吸収して栄養にするから、便秘の理由はそれかもしれないね。」と言われました。少食だけど、赤ちゃんはちゃんと問題なく成長してくれていたのです。あまりにも赤ちゃんが少食だと、ママは心配になりますよね。育児本にも、少食についてはあまり載っていないので、どうすればいいのか不安になると思います。友人は、体重が増えないのも便秘も、自分がしっかり飲ませてあげられないからだ、と思い詰めていました。また母乳は量が分からないため、「ミルクをもっと飲ませなくては」と思い込んでいました。でも、体重の増え方も便秘も、母乳が足りていない事が原因ではありません。友人は、母乳外来や助産師さんに母乳の量を量ってもらうことが大事だと言っていました。母乳の量を把握したことで「出ていても飲まないのなら仕方ない。 」と割り切れたそうです。そして信頼できる小児科を見つけることもポイントです。友人の赤ちゃんは小児科医の指導で、5ヶ月から離乳食を開始しました。少食は相変わらずですが、離乳食にしてから便秘も解消されたそうですよ。●ライター/モモ
2018年07月11日ウーマンエキサイトで人気連載中のちゅいママさんの記事 「好き嫌いが多い子は給食にどう立ち向かう!? 次男の驚きの変化」 で、子どもの好き嫌いについてのアンケートを実施。多くのママたちから、子どもの好き嫌いエピソードが集まりました。親にとってわが子の小食や偏食は大きな悩みの種。「ちゃんと食べないと病気になってしまうのではないか?」「栄養バランスよく食べないと、きちんと成長できないのでは?」といった心配。さらにはさまざまな工夫を凝らしても食べてくれないジレンマなど、ママたちの心情が浮かび上がってきました。親子が楽しく食事時間を過ごせるようになるには、どうすればいいのでしょうか?■味覚が変化する? 嫌い、好きが変化する年齢とは食の細い子、偏食の子のママからよく耳にするのが、「離乳食のときは食べたのに…」というエピソード。今回のアンケートでも「幼児期に好みが変化した」という声が多く聞かれました。Q.子どもの好き嫌いがはじまったのはいつごろですか?0-1歳33%2-4歳43%4-6歳4%好き嫌いはない20%その他0%じつに、80%ものママが6歳までに好き嫌いがはじまったと答えています。赤ちゃんの頃とは違い、少し大きくなってくると自我が発達したり、多くの新しい味覚体験によって刺激を受けたりして、“好み”がハッキリしてくるのかもしれません。離乳食期はなんでもパクパク食べたのに、2歳頃から白米しか食べなくなりました。でも5歳の今は野菜も肉も魚も果物もちょっと変わったものもなんでも食べます。1歳から偏食が始まった長女。野菜を細かく切ったチャーハンやハンバーグなどは食べず。もっと野菜やお肉も食べて欲しいのにと、食事の時間が苦痛でした。そんな長女に変化が表れたのは幼稚園の給食です。はじめはほとんど残していましたが、嫌いなおかずも一口だけ食べてみようと先生に促され、だんだんと食べられるようになってきました。年長になった今では、給食や家でのご飯も完食できるようになりました。「離乳食が終わったら食べなくなった」という回答が多かったものの、「食べられるようになった」という声も。幼児期は、「嫌い」になるだけでなく、「好き」になる変化もある年齢と言えそうです。■野菜嫌いな子どもたち。どんな工夫をしている?なんでも食べてくれていた離乳食期を経て、「もしかして順調かも…」と思っていたところに突然やってくる“好き嫌い”。とくに栄養たっぷりの“野菜が食べられない”となると、ママは焦ってきますよね。そんなとき、ママたちはどんな工夫で子供たちに野菜を食べさせているのでしょうか?嫌がるものは無理に食べさせない、白米にいわしぶしのふりかけをかけてカルシウム対策、みそ汁は野菜などを煮た出汁を使って、「具なしでも野菜出汁を飲んでるんだからいいや~」と思うようにする。あとは野菜ジュースをお風呂上がりに飲ませているくらいです。うちも給食心配です。私自身、味の強いもの、癖の強い食材に本当に苦労したのでとにかく味を消す事を考えて作っています。いまだに人参が食べられない私ですがやっと、細かく切ったり、擦ったりするとわからないので、子どもにもそのように対処しています。あと味が濃くなりますが中華味にするとよく食べてくれます。昔、中華料理店でバイトしていたのをキッカケにほとんどの野菜が食べられるようになったので、子どもにも出してみたら思いのほか食べてくれました!ほかにも「好きなものでくるんであげる」「野菜フレークをホットケーキに混ぜる」などを実施したというママも。「『口に入れた』ことだけでも褒めていたら食べられるものが増えるようになった」という意見もありました。■食事時間が修羅場に!? 追い詰められるママたち「栄養バランスよく食べてほしい」。そのためにママたちは、涙ぐましいほどの努力をしています。しかし、あれこれ試行錯誤しても報われなかったりするのが現実…。ママが必死になると余計、子どもも意固地になったり、嫌がって食べたくなくなることも。白米しか食べない2歳の頃は無理やり食べさせようと死闘を繰り広げました。子どもも泣いちゃって、仕事から帰って寝るまでの1/3の時間を修羅場な食事に費やしました。いまから思うと、「2歳の子ども相手に何やってたんだ私!」って思います。でもそのとき子どものことを思ってがんばってた自分も褒めてあげたいです。最初は調理法を変えたり、刻んで混ぜこんだり試行錯誤。しかし一切食べてくれず、毎食私がイライラ…。「せっかく作ったのに!」「風邪引いちゃうんだよ!」など声を荒らげることも。次第に諦めがつき、食べないなら食べないでいいやと思うようになりました。時が経てば、少しずつ食べるようになってきました。そして、せっかく作ったおかずも、食べてくれない日が続けばママの気持ちも擦り切れてしまいます。幼稚園で毎日お弁当ですが、食べられるものが少なく毎日中身が同じなので、先生にダメ親だと思われていると思います。そんな声が挙がるなど、子どもの好き嫌いで「母親失格なのでは」と自分を追い詰めてしまうママも。「自分の料理が悪いのかも」「自分の工夫が足りてないのかも」と、どんどんと自分のせいにしていってしまうよう。ちゅいママさんが言うように、「いつか食べられるようになる」ことがわかっていれば、スッパリ諦められるけれど…。つい「自分のがんばりでどうにかなるかも…!」という心理が働いてしまうと、母親としてはより苦しんでしまうような気がします。もちろん、ママの根底には、原因を知って、改善策を探りたいという切実な想いがあるはず。だからこそ食べてくれなかった食事を見つめて、「ママ失格」なんて自分を責めていたら、ママの心も身体も持ちません。「子どものことを大事に思っている」からこその悩みなのですから、そんながんばる自分をぜひほめてあげてほしいと思います。■好き嫌いは直さないとダメなの?これだけママが悩む子どもの好き嫌い。では好き嫌いは、本当に直さないといけないのでしょうか? 食べさせることばかりに気がとられ、食事の時間がママにとっても子どもにとっても苦痛なものになっているならば、それは悪循環を生むかもしれません。今回のアンケートには、「幼い頃偏食だった」というママからの返答もありました。子どもには好き嫌いがありませんが、私自身が偏食・小食でした。給食は掃除の時間も食べさせられていて、お昼休みに外で遊んだことはほぼありません。小さい頃から自分が偏食・小食なことは、きちんと自覚していました。でも、親や祖父母、周囲から「好き嫌い多いね」とか「食が細いね」と言われるのはすごくつらかったです。私なりにがんばっているのに、がんばりを否定されたような気持ちになりました。。自分自身、偏食ではないですが小さいときは小食でした。ガリガリの娘に両親は心配し、「食べなさい食べなさい!」とご飯茶わんにおかずやら何やらつぎつぎとのせてきました。無理やり食べさせられて、食事時間がまったく楽しくなく、むしろ苦痛でした。いまでは信じられないくらい食べることが大好きになりました。ママだけでなく子どもの方もつらい想いをしていることがわかります。親が“わが子のために”と思ってしていることが、逆に苦しめることになっているなんて…胸が締め付けられるエピソードです。一方で、子どもの好き嫌いを「諦めている」「気にしない」といった意見も。しかも、ちゅいママさんの息子さんのように給食開始などのキッカケから、“子どもが自分で克服した”という経験談も出てきました。子どもが食べたくないというものを無理に食べさせていた時期もあったのですが、ある時期からはもう諦めの境地で、食べないものは出さないようになっていきました。あるとき「これは嫌いだからお皿載せてないけど挑戦してみる?」と聞いてみたところ、「挑戦してみる!」となったので、「おいしくなかったら出してもいいよ」と無理強いしてないことを強調しながら食べさせると、「これおいしい」と…。そのとき、めちゃくちゃ褒めたら、その後も苦手だった食材に挑戦する!と言い出すようになり、徐々に食べられるものが増えてきました。体調が悪い、風邪を引きがちなど、心配なところがない場合には、ママもあまり神経質になりすぎず、一旦スルーして少しの間様子を見てみるのも、いいのかもしれませんね。■食事が孤独…泣きたくなる現状を改善するには普段、育児の悩みを家族に話せていますか? とくに“好き嫌い”といった食事面での悩みは、料理をしない夫には相談しづらいものではないでしょうか。でも、家族にちょっとでも弱音を吐けたり、相談できればママの気持ちもずいぶん楽になる気がします。「子どもの好き嫌いや偏食についてどう対応したか、教えてください」の問いに対して、戻ってきた回答にこんなものがありました。子どもへの対応というより親のメンタルのフォローが欲しかったです。やはり食事は家の中で孤独。誰も助けてくれないし、寄り添ってくれない。せっかく作った食事が床に散らばると泣きたくなりました。誰か共感してくれる人がいたら全然違かったと思います。そう、まずはパパでもいいし、自分の両親や義両親でもいい。家族に状況を話して寄り添ってもらえれば、ママは精神的にずいぶん楽になるのではないでしょうか。育児のメインはどうしてもママになりがちだけれど、ひとりで背負うものではないし、ましてや好き嫌いの多くは母親のせいではないはず。ときにパパに愚痴をこぼしたり、食事を作ってもらうのもいいかもしれません。子どもの身体を心配して、「好き嫌いなく食べて欲しい」と思うのは当然のこと。必死になるあまり怒ってしまったり、「やっちゃったなぁ」って落ち込むこともあるかもしれません。でもそんなママの「子どもを想う強い気持ち」はきっと子どもに伝わっているし、結果が伴わなくても苦労したことは「褒める」に値することではないでしょうか。本当はパパに褒めてもらいたいところですが、もしそれが難しいとしても、自分を褒めてあげてください。悩んでいたことが、いつか「そんなことあったよね」と家族と話せるときが来ることを信じながら。■ママ自身が「おいしく、楽しい」と感じる食事時間を食事は、人間が生きていくためのエネルギーを作る“必要不可欠なもの”。でもそれだけじゃない。大好きな家族や友達と食卓を囲んで、おいしいものを共有する“うれしいもの”。そして、恵をいただく“ありがたいもの”。だから、食べ物に負の感情を持ちたくないし、子どもにも楽しく食べることを教えたいですよね。そのためにも、まずはママ自身が「おいしく、楽しい」食事時間を過ごせるといいですね。ママやパパが「おいしいね」と笑顔で食事をしていたら、好き嫌いのある子どもにとっても、食事時間が“楽しく”なるのではないでしょうか。幼少期は大きな刺激をたくさん受け、味覚や好みの変化が起こりやすい時期といいます。だからこそ、「元気でいてくれさえすればいい」ぐらいな気持ちで、気長にゆったりと構える方が、ママもストレスを抱えず済むのかもしれません。もちろん、そうは言っても子どもの健康は気がかり。あまりに心配なときは専門家に相談したり、保育園などの先生に相談にのってもらうことも検討してみてくださいね。 Q1.子どもの好き嫌いがはじまったのはいつごろですか?回答数:107Q2.子どもの好き嫌いや偏食について、エピソードがあれば教えてください回答数:42Q3.子どもの好き嫌いや偏食についてどう対応したか、教えてください回答数:38(アンケート集計期間:2018/5/17~2018/5/21)
2018年05月31日