渋谷のギャラリー「ナンヅカ(NANZUKA)」が山口はるみの個展「HARUMI GALS」を開催する。期間は2月28日から4月4日まで。山口は1969年のパルコオープン時に社長の増田通二にヘッドハントされ、以降は広告イラストを担当。女性が社会に進出する権利を与えられていなかった時代に、野球やボクシング、スケートボードなどをする女性像を描いてきた。そんな女性が自らの性や人生を謳歌している姿は、社会学者の上野千鶴子に「男仕立てのエロチシズムのシナリオにのると見せながら、過剰にやりすぎることで男の欲望を解体し、女の身体を男の手の届かないところへと理想化する」と評価されている。72年からは国内では他のクリエーターに先駆け、エアブラシによる制作をスタート。スーパーリアルイラストレーションの先駆者として、日本の広告業界を席巻した。今回の個展では、山口がパルコ時代に描いたエアブラシ作品を中心に数十点のイラストを展示する。28日18時からは本人出席のレセプションパーティーが開催される。【イベント情報】HARUMI GALS会場:NANZUKA住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3渋谷アイビスビル地下1階会期:2月28日から4月4日まで時間:11:00から19:00休廊日:月・日曜日、祝祭日入場無料
2015年02月20日レーベルゲートは音楽ダウンロードサービス「mora」にて、山口百恵が発表した全シングル32枚のAB面音源を含む『ゴールデン☆アイドル 山口百恵』と、ライブ音源を収録した『伝説から神話へ 日本武道館さよならコンサート・ライブ』のハイレゾ音源配信を1月14日から開始する。すべて96kHz/24bitのFLAC形式となっており、価格はアルバム1枚あたり4,800円~6,800円、単曲では540円(いずれも税込)。1月14日からハイレゾ音源の配信が開始される山口百恵のアルバムは、『ゴールデン☆アイドル 山口百恵』と『伝説から神話へ 日本武道館さよならコンサート・ライブ』の2枚。また、ハイレゾ音源ではないが、『としごろ』や『横須賀ストーリー』といったオリジナルアルバムなどの楽曲配信も同日に開始する。「mora」では配信日をリマインドする予約メールの登録をWebサイト上で受け付けている。
2015年01月07日水戸芸術館の現代美術ギャラリーで「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」が開催される。期間は2月21日から5月17日まで。山口晃とは馬を模るバイクに武士を乗せるなど、個性的な芸術観で注目を集める画家。13年には「ヘンな日本美術史」で小林秀雄賞を受賞するなど、キャンバスには美術や歴史に対する批判精神が描き込まれ、そのタッチは大和絵や浮世絵を思わせる。細部を緻密に書き込む作風も有名で、『Tokio山水』シリーズといった都市の鳥瞰図、合戦図などを数多く手掛けてきた。今回の展覧会では大作『続・無残ノ介』が50m規模の大展示室に飾られる他、代表作『忘れじの電柱』が発表時とは別の形で展示される。その他、小道のような通路につながる各部屋には、それぞれに異なる山口の作品世界が広がり、その先には新作のインスタレーションが待ち受けるという構成だ。3月21日と4月19日には山口によるトークイベントが開催される予定。また、5月2日には「お絵描き道場」として、会場を訪れた人から提案されたお題を元に、山口がその場で絵を描き上げる。その他、3月7日から5月17日までは週末に、市民ボランティアによるギャラリートークも催される。【イベント情報】山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ会場:水戸芸術館 現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8会期:2月21日から5月17日時間:9:30から18:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(5月4日は開館)入場料:一般800円(中学生以下、65歳以上は無料)
2014年12月23日阿部寛はメールを見て驚いた。送り主は仲間由紀恵。14年におよぶ「トリック」シリーズの終幕を飾る『トリック劇場版 ラストステージ』の撮影最終日。全てのシーンの撮影を終えたという報告と共にスタッフ、キャスト陣で撮った記念写真が添付されていた。そこに阿部さんの姿はない…。数日前にすでに自らの出演シーンは全て撮り終えていたからだ。「その1週間くらい前です。(意外と)あっさり終わりました。その日のラストシーンですらなくて、(スタッフも)『はい、移動です』って感じで、極めてサラリと…(苦笑)。だからメールを見てびっくりしました。泣いてる人までいるよ!って(笑)。その場にいないのが悔しかったですね」。上田らしい、いや『トリック』らしいと言うべきか…。目の前にいるのは役からすっかり離れ、落ち着いた佇まいの仲間さんと阿部さんなのに、語られるエピソードの中の2人は山田奈緒子と上田次郎そのものである。自称・超売れっ子天才美人マジシャン(金欠・貧乳)の山田と、騙されやすい天才物理学者(巨根・童貞)の上田のコンビが、殺人事件や怪奇現象の裏に隠されたトリックを暴いていく人気シリーズがついに幕を下ろす。人気作品を次々と生み出す堤幸彦監督にとっても歴代最長のシリーズとなったが、その中核を担った2人のコンビネーションはどのように生まれたのか――?14年前、仲間さんは20歳。不安と緊張を胸に連続ドラマの撮影に臨んでいた。「民放初主演ですごく緊張してました。阿部さんに生瀬(勝久)さんと周りは大先輩ばかりで…。掛け合いということもよく分かってない中で、最初は一生懸命、投げるばかりで、阿部さんが全てを受け止めて方向性から何から決めてくださいました」。阿部さんにとっても上田というコミカルで奇妙なキャラクターは未知の領域。「最初は手探りだった」と言いつつ、グイグイとコミカルな方向へと足を踏み出していった。これまでにない3枚目のキャラとして、上田の人物像が固まっていく過程を阿部さんはこうふり返る。「最初は『カッコよくいこうか?』って考えてたんです。(同じ堤作品の)『ケイゾク』の渡部(篤郎)さんみたいに。いろいろ可能性を模索したんだけど、それがこうなるとは…(苦笑)。連ドラで上田が大ウソを吐いた回があったんです。シューマッハがどうのって(※上田がF1世界王者のシューマッハに運転を教えたのは自分だと主張する)。そのあたりで観念しました(笑)。当初、台本を読んだときは疑問だったんです。『これを言って成立するのかな?』って。でも、連ドラが毎話、出来ていき、完成したものを見てまた作っていくわけですけど、『確かにこれは面白い!』って思うようになっていきました」。山田と上田の2人のコンビネーションも回を追うごとに深まり、それがまたそれぞれのキャラクターをはっきりと際立たせていくことにも繋がった。決して山田も上田も人間として成長はしないのだが…。仲間さんは、シーズンを重ねる中で覚えた“駆け引き”の面白さをこう語る。「シーズン1では上田にやられっぱなしでしたけど、シリーズを重ねていくうちに掛け合いが面白いと思うようになりました。上田の言うことに反応したりアドリブで返したり。最初のうちは笑いが止まらなくてNGを連発していました(笑)。シーズン2は『今度は笑わないぞ』と決意して臨んで、気の抜けない現場だと実感しつつ楽しかった。蒔田(光治)さんの脚本を読み込み、回を重ねるごとに奈緒子というキャラの幅が見えてきました。最初は上田さんに対しても敬語なのに、だんだん変わっていって、呼び捨てになって、殴ったりウソついたり…。そういう中でだんだん、私も観念していきました(笑)」。阿部さんも掛け合いの中での仲間さんの変化をひしひしと感じていた。「最初の頃の奈緒子は、過去やいろんなものに精神的にも囚われていて、そこに上田が土足で踏み込んでいくような感じで、まさに仲間さんの目の中に入っていくような芝居でした。それがシリーズが進むにつれて、奈緒子がだんだんと手強くなってきた(笑)。殴り返してきたり、一筋縄ではいかなくなってきて。今回、久々にお会いしてやってみると、やっぱり安心感を持ってやらせてもらえるんですよ。僕がどんな芝居をやっても助けてくれるという信頼感があるんです」。「長いような、あっという間だったような――」。仲間さんは14年という歳月をそんな言葉で表現する。「今回で本当に終わりですが、あの世界観は私たちの知らないところでずっと続いているような気がします。終わってせいせいするという気持ちでもないし、寂しさもあるけど、一生お別れという気もしない…不思議な感じです」といまだはっきりとした実感を伴わない別れを語る。阿部さんは、堤監督からもメールを受け取った。それは仲間さんからメールを受け取った撮影最終日よりもさらにずっと後のこと。編集の最終段階でスタジオから送られたものだった。「『編集していて、涙が止まらくなった。寂しいです』って。あの強い堤さんらしくない…いや、普段は強い人だからこそ、メールで本音をのぞかせて、寂しさを語ってくれたんだなと思います」。ラスト近く、これまでの14年の山田と上田の姿が映し出される。「14年間、一緒に歩いてきたから、パッと見せられてもどこのシーンなのかすぐに分かるんですよ」と阿部さん。「ホントに『やめてよ!』って思いましたね」とスクリーンに映し出された20代前半の姿に仲間さんは苦笑する。その声は照れくさそうで、そして少しだけ寂しげだった。(text:Naoki Kurozu)■関連作品:トリック劇場版 ラストステージ 2014年1月11日より全国東宝系にて公開(C) 2014「トリック劇場版 ラストステージ」製作委員会
2014年01月08日山口フィナンシャルグループの山口銀行と北九州銀行は15日、退職金を有利に預入れることができるという「退職記念」特別金利定期預金の取扱いを開始した。なお、同グループのもみじ銀行では2012年7月から同商品を取扱いしている。商品名は、「退職記念」特別金利定期預金。利用できるのは、同行で年金受取口座(国民年金、厚生年金、各種共済年金などの同行所定の公的年金)の予約または指定をしている個人の顧客。予約は55歳以上70歳未満の人。利用条件は、退職金の受取日から1年以内の預入れで、申込時に「退職所得の源泉徴収票」等、退職金の入金を確認できる資料、退職金受取口座の預金通帳、および年齢を確認できる資料を提示する。1人1回のみ利用できる。預金の種類は、スーパー定期300または自由金利型定期預金(大口定期)。預入金額は300万円以上(退職金の支給範囲内)。預入れ期間は3カ月。金利は特別金利年2.0%(税引前)で、初回満期日まで適用される。特別金利は当初3カ月のみ適用で、満期後は自動継続し該当する預金種別の継続時の店頭表示利率が適用される。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年03月18日日本で初めてクリスマスを祝ったとされる山口県山口市で「12月、山口市はクリスマス市になる。」をテーマに、市内各所で約40のクリスマスイベントが開催される。1551年、フランシスコ・サビエルによりキリスト教の布教活動が行われた山口市。その翌年の12月9日(陽暦の12月24日)には、当時山口で布教活動を行っていた宣教師コスメ・デ・トルレスらが司祭館に日本人信徒を招き、日本で初めてクリスマスを祝ったという。この歴史的史実を踏まえて、同市では毎年12月に「日本のクリスマスは山口から」を合言葉に、市内で様々な関連イベントを開催してきた。今年は、12月1日(土)、同市亀山町の山口サビエル記念聖堂でセレモニーを行ったのを皮切りに、同月31日まで市内各所でコンサートなどのイベントが予定されている。クリスマスの定番であるイルミネーションは、旧サビエル記念聖堂シンボルモニュメントイルミネーショのほか、大殿大路が24日までライトアップされるほか、伝承センターなどでも実施される。ライブイベントでは21日には、坂本龍一トリオツアー「Ryuichi Sakamoto Trio Tour 2012 Japan & Korea」を山口情報芸術センター”YCAM”10周年記念祭プレイベントとして開催。ピアノ、チェロ、ヴァイオリンによる坂本龍一の新旧の名曲が披露される予定だ。アートは、現代アート界のスイーツ王子”渡辺おさむ”の作品を展示する「渡辺おさむ的侘び寂びの世界~Karesansui枯山水~」を山口情報芸術センター”YCAM”スタジオBで開催。庭園の枯山水の幽玄な世界観をホイップクリームで表現する。期間は7日~13日(10時00分~19時00分)。なお、11日は休館日となっている。入館は無料。このほか、「山口×土田康彦10×10展」と題したワークショップも開催。’08年オープン国際彫刻展に日本代表として出展、最優秀グランプリに輝いた土田康彦氏。料理人でもある同氏が、山口の豊かな地域資源を素材に、食アートの提案を行う。期間は8日~24日まで、会場はYCAM内のカフェ・ド・クロワッサン。また、25日まで、防長交通(周南市)の「クリスマスバス」が運行される。期間内の土日祝日は車内でサンタからプレゼントがもらえるチャンスがある。詳細はホームページで確認を。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月04日山口県の食材を活用した商品を扱う楽喜は、名字検索サイト「名字由来net」で「山口」が名字ランキング1位を獲得したことを記念し、「山口さんちのごめんなさいカレー」を展開。11月26日より発売した。同商品は、「姓または名が「やまぐち」という呼び方の人(旧姓も含む)」「山口県出身者」「山口県内の店舗に出向くことができる人」のいずれかに該当しないと購入できないという限定商品。山口と言う名前の人に同県の良さを知ってもらい、PRしてもらうことで、多くの方が同県に興味を持ち、訪れてほしいという思いで企画したとのこと。商品名の「ごめんなさい」は、山口さんしか購入できずごめんなさいと言う意味が込められている。また、旅行や出張などで留守を預かってくれている自分の大切な人に、おわびとお礼の意味を込め、同商品をプレゼントしてもらいたいという願いも込めているという。カレーには、山陽を中心とした農家から調達した山口産地の玉ねぎとニンジン、山口県の長州どりなど山口にこだわった材料を使用。名産「河豚(ふぐ)」以外にもおいしいものがあるということを知ってもらいたい、と同社はコメントしている。同商品は、内容量200g×2個セット(2人前)。価格は送料込み888円。県内の観光地、量販店、道の駅、駅、空港売店などで販売する他、オンラインショップでも購入できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月28日直木賞作家・道尾秀介氏の本格ミステリーを映画化した『カラスの親指』。本作で人生の哀しみを背負うサギ師の中年男を好演した俳優・阿部寛が、頭脳明晰な刑事や古代ローマ人など、まるでカメレオンのようにさまざまなキャラクターに挑み続けている理由を明かした。その他の写真タケこと武沢竹夫(阿部)は新米のテツ(村上ショージ)と組み、競馬や骨董をネタに作戦を考え、シノギを上げるサギ師だ。「サギをするシーンが3か所ほどありますが、毎回違うキャラクターでサギを仕掛けるのは面白かったです」とまずはサギ師役の感想を吐露する阿部。映画は、この中年コンビと偶然出会う3人の若者たちが、タケの過去にまつわる一世一代の大勝負に出るまでを描く。「伊藤(匡史)監督は強いこだわりと愛情を持っていて、カット数が尋常じゃなかった(笑)。ただ、だからこそ自分が演じたどのキャラクターたちよりも、タケという男には人間臭い側面がより強く出ていたように思いました」と人世の悲哀を背負った“人間”を演じることが出来て感謝の念を抱いたという。宣伝コピーにあるように近年の阿部は出演映画に限ってみても、頭脳明晰な刑事や古代ローマ人など、まるでカメレオンのようにさまざまなキャラクターに挑み続けている。今作ではサギ師という新たな表情も話題の的で、そこには「自分ではまったくできないと思っているようなことに挑戦したくて」という俳優としての本質的な、課題にも似た願いがあるという。「先日、舞台でシェイクスピアの戯曲に50歳を前にして挑戦しましたが、大恥かいてもいいと思っていましたよ(笑)」と想いを打ち明ける。「そうやって自分を鍛えていくことで、違う自信を持っちゃう自分を抑えているみたいなことはあると思いますね」。演技について、「間違った方向に進んでいても、役者は気づかないことがある。10年ぐらい切り替えができない場合があります」と明かす阿部。最後に本作で重要なモチーフとなる“親指”に掛けて、「それこそ“これでいい”みたいな間違った“親指”を作ることが一番怖いと思いますよ。つねに自分をイジメ抜いて、何度も失敗していい、そういう意気込みで今はやっています」と語っていた。『カラスの親指』公開中取材・文・写真:鴇田 崇
2012年11月26日山口県山口市で「収穫祭」と「第2回餅ひろい世界選手権」が開催される。開催日時は11月23日(金・祝日)。収穫祭は09:00~12:30、第2回餅ひろい世界選手権は12:45~15:00ごろまで。場所は阿東ふるさと交流促進センター。イベントは、阿東で収穫された野菜やお米を味わい、実りの秋を実感してもらおうというもの。収穫祭では、「阿東ふるさと交流農園」で収穫された野菜やお米を使ったカレーライス作りやもちつきなどが行われる。参加費は中学生以上500円、小学生300円、幼児100円、3歳未満無料。持参するものは、エプロン、三角巾、タオル。募集定員は100名だ。第2回餅ひろい世界選手権は刈り取りの終わった田んぼで開催される。時間内にどれだけたくさんの餅をひろえるかを競うもの。ひろった餅の重量で判定する。上位入賞者には、あとう和牛や阿東の特産物が賞品として贈られる。参加費は中学生以上500円、小学生300円、幼児100円、3歳未満無料。持参するものは、軍手、あればヘルメット、汚れてもよい服装、靴。募集定員は小学生以上150名。両イベントとも参加希望者は11月16日(金)までに「あとう観光協会」もしくは、「阿東ふるさと交流促進センター」へ申し込みが必要。イベントのスケジュールは下記の通り。■収穫祭 09:00~受付開始 09:30~開会行事・調理開始 11:30~昼食 12:30終了 ■第2回餅ひろい世界選手権 12:45~受付開始 13:00~開催宣言、ルール説明 13:10~デモンストレーション(幼児の参加) 13:15~競技開始 14:45~表彰式・閉会 申し込み方法は山口観光コンベンション協会ホームページで確認を。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月18日是枝裕和監督が初めて連続ドラマの演出に挑む「ゴーイング マイ ホーム」(関西テレビ・フジテレビ系)の制作発表記者会見が9月27日(木)に都内で開催。是枝監督を始め主演の阿部寛、山口智子、宮崎あおい、YOU、西田敏行が出席した。全話の脚本・演出を務める是枝監督は、居並ぶキャストを見やり「恵まれているなと思いながら日々、撮影に臨んでいます」と語る。阿部さんは映画『歩いても歩いても』、『奇跡』に続いて3度目の是枝監督とのタッグになるが「是枝さんという素晴らしい監督がドラマに初めて挑戦するということで、一緒に作っていきたいという気持ちでやっています」と意気込みを語った。阿部さんが演じるのは体は大きいのに「小っちゃい」と言われ続け、会社でも家庭でもどこか居場所がないサラリーマン・良多。「やられる男です(苦笑)。現場でやられながら日々過ごしています…」と現場の様子を明かす。阿部さんをやり込める筆頭の人物が、山口さん演じる良多の妻でフードスタイリストとして活躍する沙江。山口さんにとっては同局の「ロング・バケーション」以来16年ぶりとなる連続ドラマ出演となるが、「久しぶりなので全てが新鮮で感動の毎日です」と晴々とした表情で語る。山口さんにとってはほとんどのキャストが初共演。そのうちのひとりである西田さんは、山口さんのことを「大好きな方。既成概念の“女優さん”というものを匂わせない人」と大絶賛。山口さんの夫の唐沢寿明とはドラマ「白い巨塔」で共演しているが「唐沢くんと食べ物か何かの話をしていて『フワフワして柔らかい』という言葉が出てきたんだけど、唐沢くんは『うちにもフワフワして柔らかいものがいます』と言ってて、山口さんのことだなと思った。それからお会いするのを楽しみにしていました。(会ってみて)フワフワで柔らかな感性の方でした」と語り笑いを誘った。宮崎さんにとっても民放地上波の連続ドラマ出演は10年ぶりと久々。「是枝監督の作品が大好きでずっと観ていたので一員になれて嬉しい」と喜びを語る。「初めは緊張してハッキリとお顔を見られなかった」という阿部さんとの初共演について、「役として会話を交わす中で、良多は強がっているところがあってチャーミングですが、私の役としてはイラッとさせられるところがある。心がユラユラと動いて芝居するのを楽しんでいます」と楽しそうに語った。板挟みになりつつもそれなりに幸せな生活を送っていた良多だったが、疎遠だった父が倒れたことで人生に異変が。父は生まれ故郷で“クーナ”と呼ばれる妖精を探していたというのだが…。宮崎さんは良多の父・栄輔(夏八木勲)の見舞いに訪れる謎の美女を、YOUさんは良多の姉、西田さんは栄輔の幼なじみの歯科医を演じる。「ゴーイング マイ ホーム」は関西テレビ・フジテレビ系にて10月9日(火)より毎週火曜日、夜9時放送。初回は2時間スペシャル。公式サイト:www.ktv.jp/goingmyhome/■関連作品:カラスの親指 2012年11月23日より全国にて公開© 道尾秀介・講談社/2012「カラスの親指」フィルムパートナーズつやのよる 2013年新春、全国にて公開
2012年09月27日山口フィナンシャルグループ傘下の山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行は18日、「宝くじ付定期預金」を期間限定で発売すると発表した。取扱期間は、山口銀行と北九州銀行は9月20日から10月31日、もみじ銀行は11月1日から12月28日となっている。対象者個人に限定預入期間1年(自動継続式)預入金額100万円以上預金の種類スーパー定期またはスーパー定期300景品の進呈について山口銀行・北九州銀行は年末ジャンボ宝くじ、もみじ銀行はサマージャンボ宝くじ(預入金額に応じて毎年1回、最長3年間進呈。預入金額100万円ごとに5枚進呈、進呈する宝くじは保護預り方式とし、当せん金は顧客の預金口座に振込まれる)預扱店全店山口銀行ともみじ銀行が過去に販売した「宝くじ付定期預金」に預け入れた顧客の中から、これまでに合計20本の高額当せんが出ている。高額当せんの内訳は、1等前後賞(3億円)4人、2等(1億円)8人。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月25日山口県山口市中心部の民家や店舗など、約90軒を小さな美術館に見立てた「アートふる山口」が開催される。開催日時は10月6日(土)10:00~17:00、7日(日)10:00~16:00の2日間。場所は山口市大殿、竪小路、一の坂川周辺。「アートふる山口」とは、山口の生活文化、芸術文化、伝統文化など町の素晴らしさを再発見し、伝えて行こうというもの。「アートふる」は「天から降る」、「full(いっぱい)」が由来となっている。美術作品の展示のほかダンス、音楽、ミステリースタンプラリーなど複合的なイベントを開催。催しには地元の学生や高校生も参加する。みどころは、一般の民家や店舗を美術館に見立てた「小さな美術館」。展示物は多彩で、昔の自動車(ミゼットなど)、洋画、彫刻、工芸、写真、書、花、オブジェ、創作衣装、手作り革製品、茶室、焼き物、銅版画作品、能面、人形、竹の炭アート、真空管ラジオや蓄音機など今では珍しくなった品も展示される。そのほか、大殿地域交流センター全体をイベント広場にし、昔懐かしい縁日やこども工作、千本引きなどの催しが行われる。6日(土)の13:00~14:30まで龍福寺横の池泉庭園で大抽選会の整理券を配布。さらに高校生、大学生による琴の演奏やファッションショーを楽しむことが出来る。赤れんがステージでは竜王太鼓の演奏が6日(土)、7日(日)両日11:00~、古典芸能南京玉すだれが6日(土)15:30~、翌7日(日)の13:00~NTT西日本中国吹奏楽クラブによる演奏が行われる。さらに赤れんが体験イベントとして「山口の街並みを着物で歩こう会」や東北の人々へ思いを届ける催しも開催される。同時開催イベントは、「第11回シルバーフェスタ2012」、「菜香亭人力車運行」、「山口信愛教会inアートふる」、「野田学園ロビーコンサート・ちびっ子卓球教室」、「ほっと一息上堅サロン!!」、「お寺でコンサート」がある。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月25日直木賞作家・道尾秀介の人気ミステリーを映画化した『カラスの親指』の完成会見が8月16日(木)に都内ホテルで開かれ、主演の阿部寛に村上ショージ、原作者の道尾さんが出席した。哀しい過去を抱えた詐欺師に彼とコンビを組むことになった新米の中年男、スリの少女とその姉とその彼氏の5人。奇妙な共同生活をすることになった彼らが実行するある大作戦の行方を描く。阿部さんは「人間の悲哀を奥深いところまで描いた作品。観たら温かい気持ちがあふれてくる映画に仕上がっています」と完成した作品に自信をのぞかせる。ほとんど演技初挑戦のショージさんとコンビを組み、石原さとみ、能年玲奈、小柳友といった若手キャストとの現場となったが「現場の雰囲気をそのまま出していけばいいという感じで、力の抜けた感じでやりました」と語り、初挑戦の詐欺師役についても「世間の聞こえは悪いけど(苦笑)、それを(ショージさんと)2人でユーモラスにやってます。楽しみながら作れました」と笑顔を見せた。ショージさんは「プレッシャーを感じながらやった」とふり返る。長ゼリフには相当苦戦したようで「終わった直後は“二度とやるか!”と思った」と語るが、「試写で完成した作品を見たらハマったような感じ」と役者業への手応えをつかんだよう?「死ぬまでに代表作ができて嬉しい。吉本を辞めたとしてもこの作品があるからいいかと思える」と強い思い入れを明かし「このまま(劇中の詐欺師コンビの)タケ&テツとして歩みたい!」と阿部さんにコンビ結成をラブコール。阿部さんからは「自信ないです…」と断られたが、めげることなく演技中の阿部さんのカッコよさを熱弁し「こういう人とコンビ組んだら楽しいだろうと思った」と再三にわたり新コンビ結成をアピールしていた。道尾さんは「初めて5人が暮らす借家のセットを見たとき、あまりにもイメージにぴったりで驚きました。原作では全く書いてないのに、イメージをくみ取ってくださった。あれを見て『これは絶対に面白い映画になる』と思った」と明かす。実際に完成した映画についても大満足のようで「映画を観て自分の作品を素で味わい『いい物語だな』と改めて思えた。こんなに声を出して笑ったりボロボロ泣いたのは久しぶり」とその完成度の高さを称賛した。映画の中のように、これまで騙された経験について問われたショージさんは「前にお米のCMの仕事で、吉本の担当のお偉いさんから『ほとんどお前に決まりや』と言われたのに待てど暮らせど何もないので、聞いてみたら『残念ながら(オーディションで)素人に負けた』と言われた。芸人は目先のお金を計算して経理に前借するので(笑)、そのお金を返すのに走り回った。あのときは騙されたと思いました」と苦い経験を告白。実は、この日も映画のどんでん返しさながらのドッキリをショージさんに敢行!事前に何も知らせないままショージさんが本作のプロモーションのための全国行脚に出ることが突然、発表された。これにはショージさんも「嘘やろ?アホなこと言うな!」と信じられない様子だったが、阿部さんから「僕は忙しいので。コンビは組めないけどテツ一人で行ってきて下さい」と託されると、観念したように「阿部さんが言うなら行きます」と応じ、そのまま全国への旅に出発した。最後に阿部さんは改めて映画について「人間再生のドラマです。温かい気持ちになっていただければ」と語り、サプライズ仕立ての会見は幕を閉じた。『カラスの親指』は11月23日(金・祝)より公開。■関連作品:カラスの親指 2012年11月23日より全国にて公開© 道尾秀介・講談社/2012「カラスの親指」フィルムパートナーズ
2012年08月16日“ロンバケ”から16年10月スタートのフジテレビ系ドラマ(タイトル未定)の阿部寛主演で放送される作品に、女優の山口智子が出演することが分かった。火曜夜10:00~放送のドラマ枠で、2人が夫婦役を演じる。一大社会現象ともいえる人気作品となった「ロングバケーション」(1996年)以来16年ぶりの連ドラ出演となる彼女。ふたたびフジテレビのドラマでその魅力を輝かせる。巨匠監督とタッグも豪華監督・脚本は、これが連続ドラマ初挑戦となる、是枝裕和監督。映画監督としては、「誰も知らない」を手がけ、2004年のカンヌ国際映画祭最優秀男優賞(柳楽優弥)を獲得するなど、各所で高い評価を受け、世界で活躍を続けている。阿部、山口、是枝監督という豪華なタッグでおくられるドラマ。笑って泣ける「ホームドラマ」として、現代をあたたかく、ときにほろ苦く描き出す作品となるそうだ。ナチュラルで輝きを失わない、理想的な年の重ね方をしている彼女だからこそ、久々の連ドラもおおいにハマり役となりそう。オンエアをぜひ期待して待ちたい。元の記事を読む
2012年06月03日銭湯文化をローマ人が学ぶ。2012年3月22日に上戸彩や阿部寛らが東京都内で映画「テルマエ・ロマエ」の完成披露舞台あいさつをした。他にも、竹内力、宍戸開、勝矢、いか八朗、菅登未男、武内監督、原作者のヤマザキマリが出席した。映画は漫画家・ヤマザキマリの人気コミックを実写化したもので、古代ローマ帝国と現代日本が背景。風呂専門設計技師・ルシウス(阿部)が日本の銭湯にタイムスリップし、風呂文化を学び、アイデアを作り出す。image by AMAZONおいしい思いをした上戸の感想は?撮影では阿部の裸体や生尻を監督に「見すぎじゃない?」と怒られるほど眺めた上戸は、「おいしかったですね。ごちそうさまでした」とニンマリ思い出して笑っていた。浴室で裸体になるシーンでは、阿部は実は一生懸命隠していたらしいが、しっかり見られたそうだ。撮影前には、日本人がローマ人をどうやって演じればいいのかと監督に助言を求めると、「そのままでいいよ」と言われて落ち込んだらしい。元の記事を読む
2012年03月25日山口美江は、人生全てをかけて父を愛し、介護した横浜市内の自宅で孤独死と報道された元タレントの山口美江さん(享年51歳)について、昔からの知り合いでもある芸能レポーターの井上公造が12日、読売TV「ミヤネ屋」で語った。山口美江さんの事元祖バイリンギャルと呼ばれ堪能な英会話を生かし、一時期、芸能界で大ブレイクした山口美江さん。その美貌で多くの熱愛騒動の中、お騒がせタレントとも呼ばれるようになる中、自殺未遂を起こす。自殺未遂の原因をめぐる報道の中、その秋に芸能界を引退し雑貨店を開く。3坪ほどの輸入雑貨店の経営は好調にだったが、2004年に、最愛の父親がアルツハイマー病を発症。徘徊する父親を止めようとして山口さんの骨にヒビが入った事もあるという。2006年に父親は他界し、山口さんは50歳になったころから新しい事を始めようとしていた。しかし、3月8日にリビングで部屋着のまま倒れていた山口さんを親族の人が発見、死因は心不全だった。先月ころから体調不良で通院していたという山口さんの側には可愛がっていた2匹の犬が居たという。井上公造・語録「山口美江は芸能人に向かないものすごく純粋な人だった」井上は芸能人が純粋では無いと言う事ではないが、山口さんはものすごく純粋な人だったという。16歳で母を亡くし、山口さんにとって背の高い、素敵な父親は自慢のたねだった。芸能界でモテモテだったのに愛する父親がお付き合いを許さなかった。その父親がアルツハイマー病になった時も、何とかしようと、自分の人生全てをかけて尽くしたと話す。山口美江さんの告別式は近親者のみで行われ、喪主は置かないという。編集部日野涼香元の記事を読む
2012年03月13日『麒麟の翼~劇場版・新参者~』の完成披露試写会が1月15日(日)に開催され、主演の阿部寛を始め、新垣結衣、松坂桃李、田中麗奈、三浦貴大が出席。上映直後にはサプライズで歌手のJUJUが登場し、主題歌「Sign」を生で歌い上げた。東野圭吾の人気連作である加賀恭一郎シリーズの1作を、連続ドラマ、スペシャルドラマに続いて映画化した本作。胸を刺され、日本橋の翼のある麒麟像の前で息絶えた男の事件の謎に、日本橋署の敏腕刑事・加賀が挑む。映画上映直後、再び幕が上がるとJUJUが登場し「Sign」をピアノ伴奏に合わせて熱唱。事前にJUJUの登場を知らされていなかった観客は力強い歌声に酔いしれた。このステージが今年の舞台初めというJUJUは「こんな素敵な作品に関わらせていただけたことだけでも光栄ですが、こうして歌わせてもらい幸せです」とニッコリ。「生きていると、素直に言った方がいい、気持ちが言えないことがほとんど。分かってても素直に受け取れないことがありますが、後悔から生み出される明るいこともあるんじゃないかという思いで作りました」と楽曲に込めた思いを明かした。舞台袖で「みんなで横から見てました」という阿部さん。「歌詞の力、歌の力を感じました。思いが伝わる曲で感謝してます」と感動しきりだった。この日の登壇陣のうち、阿部さんと新垣さん、松坂さんの3人は辰年の年男&年女。今年の抱負を尋ねると、阿部さんは「48歳になりますが、この後の映画(『テルマエ・ロマエ』)では裸になったりもしてるので(笑)、恥ずかしいこともどんどんやっていきたいです」と語った。新垣さんは「プライベートでは食生活を改めたい。好きな食べ物が体に悪そうなものばかりなので、野菜も食べて、体を動かして綺麗になりたい」と宣言。司会者から「これ以上綺麗になってどうするんですか?」とツッコまれると「中はドロドロしてるんです」と苦笑交じりに明かした。松坂さんは「風邪をひかないように」とこちらも健康第一。さらに「この作品と共に、龍の如く昇っていけたらと思います」と飛躍を誓った。田中さんは今年、本厄ということだが、実は役者にとって厄年は“厄”と“役”つながりでよい年になると言われているとか。阿部さんからの「僕も本厄の年にいろんな役をやりましたよ。『結婚できない男』とか…(笑)」という本厄の年のご利益(?)の証言に田中さんは「そうですね。『結婚できない女』とか(笑)、いい役に出会えるように精進したいです」と笑顔で語った。三浦さんは「いつもと変わらず暮らしていければ」とマイペース。「仕事が忙しいのはいいけど、それ以外は家にこもって静かに暮らしたい」と新年早々の“ひきこもり”宣言で笑いを誘っていた。『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』は1月28日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:麒麟の翼~劇場版・新参者~ 2012年1月28日より全国東宝系にて公開© 2012映画『麒麟の翼』製作委員会■関連記事:このミステリーが泣ける!『麒麟の翼~劇場版・新参者~』試写会に10組20名様ご招待駆け引き上手な俳優No.1は藤原竜也!向井理、西田敏行らが上位にランクイン【TIFFレポート】新垣結衣、阿部寛と溝端淳平の“職務質問”に「興奮しました」【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ癒し系?頼れる系?親友にしたい俳優ランキング三浦春馬と天海祐希が1位に!
2012年01月16日多くの未発表写真と共に山口百恵の「活動記録」全集ソニー・マガジンズは、歌手・山口百恵の芸能活動約8年を記録した『完全記録「山口百恵」』(15,300円)を、完全通販予約限定で、12月5日~2012年2月上旬の間予約を受け付ける。書店での販売はしない。『完全記録「山口百恵」』A4変型(30×30cmのLPレコードアルバムサイズ)約204~252ページの本体×3冊(計約660ページ)/収納用特製ケース【通販価格】1万5300円(定価:1万4800円/税込+送料500円)※商品出荷は2012年3月中旬以降を予定しています。予約申込方法は、ソニー・マガジンズのオフィシャル・オンライン・ショップ「キャッチ本」での予約、または、ソニー・マガジンズ指定口座宛て送金としている。篠山紀信、立木義浩ら撮影のジャケット用未発表写真『完全記録「山口百恵」』は3章からなり、第1章では、篠山紀信、立木義浩、田島照久、斎藤亢、大竹正明、田村仁といった写真家が1973年から1980年、レコードジャケット用に撮影した写真で構成。未発表写真約200点以上掲載(計約330点掲載)。「ファン、関係者の誰もが驚くこと必至の秘蔵写真が満載」としている。第2章では、完全ソフトカタログとして、1973年から2011年までのアナログ作品などのソフトを詳細紹介。第3章では、貴重資料集として、レコード販売促進・告知・店頭特典ポスター、映画…主演映画14作品完全紹介 ほか。山口百恵さんは、1980年10月、21歳で引退。歌唱力・表現力、引退時の潔さで、まさに「伝説から神話となって語り継がれる」。歌手として、女優として、その圧倒的な「活動記録」を目にすると、それを超えるアイドルはもう出ないのでは、と思う人も多いだろう。元の記事を読む
2011年12月06日映画『天国からのエール』が10月1日(土)に公開を迎え、主演の阿部寛を始めミムラ、桜庭ななみ、矢野聖人、森崎ウィン、野村周平と熊澤誓人監督が舞台挨拶に登壇した。主人公のモデルとなった故・仲宗根陽さんの妻・美幸さんもゲストとして登場しキャストやスタッフへの感謝の思いを綴った手紙を朗読。劇場は深い感動に包まれた。沖縄で弁当屋を営みながら地元の高校生のために無料の音楽スタジオを設立し、一昨年、がんで他界した仲宗根さんの実話を基に、彼と彼のもとで成長を遂げていく若者たちの姿を描いた本作。阿部さんは映画を観終えたばかりの観客に「本当に、本当にありがとうございます」と感謝の思いを伝えた。「東京から来たいち俳優が、(亡くなって)1年も経たないうちに仲宗根さんを演じるということにプレッシャーもありましたが、みなさんに支えられてやらせていただきました」と晴れ晴れとした表情で語った。阿部さん演じる陽の妻を演じたミムラさん。いまも仲宗根さんの遺志を継いで音楽スタジオを続けている妻の美幸さんとは、役作りのために撮影中はあえてあまり深く接することをしなかったと言うが、「日常会話やたわいもない話の中からも奥さんと陽さんの距離感が見えてきました。現場にも来ていただき“現場のお母さん”という感じで同じ女性としても憧れるところがありました」とふり返った。桜庭さんも初日を迎えて万感の思い。「もしも仲宗根さんのような人が近くにいたら、私たちも仲宗根さんを信じられるし、仲宗根さんも私たちを信じてくれて、夢を追いかける自信になると思う」と仲宗根さんへの思いを語った。矢野さん、森崎さん、野村さんはホテルの部屋も一緒で常に一緒に過ごしていたという。劇中、桜庭さんと4人でバンドを組むが、全員、ほとんど楽器は初めて。森崎さんが「みんな、成長がすごく早かった。ヤバいと思って家で練習した」と言えば、ほかのメンバーからは「実は森崎くんが一番成長が早かった」という声が上がるなど互いに切磋琢磨したよう。野村さんは「休みの日に男3人で美ら海水族館に行って参りました」と明かすなど、仲の良さをうかがわせた。映画初出演となる矢野さんが阿部さんとの共演について「夢のような時間でした。右も左も分からない中で、阿部さんやミムラさん、スタッフのみなさんに支えていただいた」と語ると、阿部さんは「大人になったな」と嬉しそうに目を細めた。沖縄からこの日のために上京した仲宗根さんの妻・美幸さんはキャスト陣、スタッフへの思いをしたためた手紙を涙ながらに朗読。特に、劇中の手作り結婚式で阿部さんが台本にない「いままでありがとう」というセリフを加えたことに「不器用だった主人の思いを代弁しているようで涙があふれました。阿部さんは人の痛みの分かる方。主人も喜んでいると思います。この映画は宝物になりました」と語ると、会場は温かい拍手に包まれた。阿部さんは「最初は夢物語のように感じ、本当にこんな人がいたのかな?という思いでしたが、沖縄で奥さんが出迎えに来てくださったとき、後ろに仲宗根さんが立っているように感じました。奥さんを通じて仲宗根さんの存在を感じて、それまでの思いが消えた」と語った。監督も「ストーリーだけ聞くとファンタジーのように聞こえますが、みなさんの近くに本当にいるんじゃないかと思ってもらえるようにとリアリティを大切にした」と“実話”の重みを強調した。『天国からのエール』は全国にて公開中。■関連作品:天国からのエール 2011年10月1日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011『天国からのエール』製作委員会■関連記事:阿部寛×ミムラインタビュー目指したのは「対等にケンカできる」夫婦女性の圧倒的支持を集め“ぶちょお”藤木直人が「理想の上司No.1」に君臨!阿部寛、具志堅用高の生「ちょっちゅね」に大喜びNHK来年の朝ドラの堀北真希の共演陣に南果歩、ミムラ、小出恵介、松坂桃李ら『天国からのエール』監督が語る「夫婦ならではの気遣い、苦難を乗り越える瞬間」
2011年10月03日阿部寛とミムラ、2人の年齢差は19。だがスクリーンの中で2人は、全く年齢による遠慮や気兼ねを感じさせない太陽のように明るく、やさしく、そしてエネルギーにあふれた夫婦の姿を見事に演じている。沖縄で若者たちのために、私財を投じて無料の音楽スタジオを設立し、2009年にがんで亡くなった仲宗根陽さん。子供たちに正面から向き合い、全力でぶつかっていった彼の姿を描いた本作で、2人はどのような思いで夫婦を演じたのか?役柄に込めた思いを語ってもらった。熱演ではなく、憑依?「台本のセリフを超えたい」(阿部さん)実在の人物を演じるにあたって阿部さん、ミムラさんを驚かせ、そして悩ませたのが陽さんという人物のスケールの大きさ。「事実は小説より奇なり」とい言葉を体現したような彼の生き方を阿部さんは「2時間で収まるサイズじゃない」と評し、ミムラさんも「普通の人が5年に1回あるかないかっていうエピソードを週に1回体験してる」と頷く。阿部さんは陽さんの魅力として彼が持つ“眼差し”を挙げてこう語る。「生前の陽さんのインタビューと、若者たちのライヴを見守っている姿を映した映像が残ってるんですが、そのときの様子がいまも目に焼きついて離れない。仁王のようにも菩薩のようにも見える、何とも言えない人間を超越したような目をしてるんです。この目が人を惹きつけるんだな、僕にはこの目はできないと感服しました。演じる上ではとにかくぶれずにやりきろうという気持ちでした。自分がこの人とこの人の家族を守らなければとも思いましたし、この人が伝えたかったことは何なのか?考えに考え抜いてやらなければという意地もありました」。当初は台本に描かれた陽さんをシンプルに力強く演じようと考えていたという阿部さん。彼の家族や周囲の人々への取材を通じて感じた思いは「見えない部分で出していければ」と考えていたそうだが、撮影が進む中である思いが阿部さんの心に染みこんでいく――。「後半に差し掛かって『もっと、もっと』と思う中で『台本のセリフを超えたい』と考えるようになりましたね。それにはもう“乗っける”しかないのかな、と。“何か”が乗っかって入って来てくれないかなという思いで、陽さんのお墓参りに行ったりもしました。特に最後、陽さんが亡くなるシーンは誠心誠意やりたいという一心でした」。この陽さんを支える妻とはどんな女性なのか?ミムラさんはまず「対等にケンカができる関係」を念頭に置いて妻の美智子をイメージしていったという。「これだけのエネルギーとエピソードを持っている人の奥さんということで、同じだけのエネルギーがなければきっと横にはいられなかっただろうと。だから彼を止めるシーンではしっかりと止められなくてはいけないと思ったんです」。あえて陽さんの奥さんに話を聞くのではなく、阿部さんが演じる陽の姿から美智子というキャラクター、そして夫婦の関係性を作り上げていった。「絶対にただ優しいだけの人ではないとは分かるんですが、なかなか想像がつかなくて…。『無理だ』と行き詰まったときに、阿部さんに頼ろうって思ったんです(笑)。私は陽さんについて、エネルギーだけでなく『おれは動かんぞ』という確固たる信念が風貌からも感じられる人をイメージしてたんです。だから阿部さんが陽役って聞いて、ピッタリだと思いました。それで、阿部さんに肩を借りる形で2人の関係性を築いていきました。陽さんのやろうとしていることも、問題も全部分かってて『あなた、これどうすんの!?』ってハードルを出せればと。実際に奥さんに聞いたら、おふたりはよくケンカをされてたそうで、周りも『あの夫婦のケンカはすごいよ』っておっしゃってたそうなんです(笑)」。若き日をふり返れば「かっこつけても無駄なんだって思えた」(ミムラさん)映画の中で2人は若者たちを導く立場にあるわけだが、もちろんかつては、劇中の若者たちの側の立場で青春を過ごし、進むべき道を模索していたのだ。映画を観ると、陽さんのような人がそばにいてくれたらと思わずにいられないが、2人にも若い頃、周囲の大人が自分に向き合い、掛けてくれた言葉に人生を大きな影響を受けたという経験があるという。阿部さんは俳優としての自らを確立する過程でのある忘れられない経験を明かしてくれた。「僕は『メンズノンノ』という雑誌が世の注目を集めたことで、苦労せずにこの世界に入ったんです。しばらくして自分には俳優として何の実力もないってことに気づいたんですが、どういう手段を取ったらいいかさえも分からずにいました。そんなとき、あるカメラマンさんから『自分の身は自分で守らなくちゃダメだよ』と言われたんです。その意味は何だろう?って考えたとき、他人がどうこう言っても、役を演じる上で自分の感性でその役を守らなければ他に守ってくれる人はいないんだっていう考えに至った。そこから役作りをすることが徐々にではありますが楽しくなっていきました。それから、つか(こうへい)先生に声を掛けてもらったときも、半ば強制的にオーディションに参加させられたんですが、自分の中には『飛び込みたい』という意識も『行きたくない』って気持ちもあったんです。そうしたら、つか先生が僕の芝居にならない芝居を見て『おぉ、いいな』と褒めてくれた。たとえ嘘でもその瞬間にモヤモヤしたものが消えていきました。信じてくれる大人がいるということは、すごく大きなことだなと、それによって越えられるハードルはいくつもある。今回の陽さんと重なる部分がありました」。ミムラさんも「私も自らこの世界に入ったわけではなくて」と苦笑を浮かべつつ若かりし頃に思いをはせる。「あるCMが決まって、『勉強して来い!』って送り込まれたんですが、いま考えてもあのときの自分は、中途半端で自分本位でダメダメで、迷惑のかけ倒しでした(苦笑)。自分でも『向いてない』って思いながらやってたんですが、打ち上げの席である技術スタッフの方が『おれたちは現場の人間だから、(キャストが)悩んだり、一生懸命やったりというのを全て見てるよ』と言ってくださったんです。そのとき、私は『怖い』って思っちゃったんです。私の失態や見栄を張ってるのとか全部見抜かれてるんだって。優しい言葉で力みを取ってくれたんですが、私には逆に聞こえていた時期があって(笑)、でもこの人たちの前でかっこつけても無駄なんだって思えた。いま思うと両方の意味で取っていて良かった、余計に心に響いたな、と思います。事細かに説明された言葉じゃなくて、実感のこもったひと言を、時間が経って実感できることがあるんです」。本作だけでなく、『奇跡』、『僕たちは世界を変えることができない。 But, we wanna build a school in Cambodia.』など、阿部さんは若者たちを導こうとする役柄を演じることが多くなっているようにも思えるが…。阿部さんなりに若い世代に何かを伝えたいという思いがあるのでは?「若い俳優は周りに多いですが、とはいえ彼らは同じ職場でプロとして同じ舞台に立ってる。困ったことがあれば支えようとは思ってます。たまに一緒に食事に行ったら、昔、自分が経験したことをお節介で話しますがそれを受信するかどうかは彼ら次第。もうすでにプロですから、僕としては彼らの邪魔をしないように、より光り輝かせてやりたいとは思ってます」。2人の若者たちへの本物の思いをスクリーンを通じて感じてほしい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:天国からのエール 2011年10月1日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011『天国からのエール』製作委員会■関連記事:女性の圧倒的支持を集め“ぶちょお”藤木直人が「理想の上司No.1」に君臨!阿部寛、具志堅用高の生「ちょっちゅね」に大喜びNHK来年の朝ドラの堀北真希の共演陣に南果歩、ミムラ、小出恵介、松坂桃李ら『天国からのエール』監督が語る「夫婦ならではの気遣い、苦難を乗り越える瞬間」夫婦の絆を確かめる『天国からのエール』夫婦限定試写会に25組50名様ご招待
2011年09月27日今回の東北キャンペーンでは福島と仙台の2か所で舞台あいさつが行われたが、いずれの会場も山口らキャストをひと目みようと400人以上の観客が集結。山口らは先日に東京で行われたプレミア試写会で来場者から寄せられた応援メッセージの入ったパンダカードを応援旗に貼り、さらに直筆でメッセージを書き入れて劇場に贈呈した。その他の写真舞台あいさつで山口は「親子でひとつの作品を楽しむ事は、本当に親子関係もすごく良くなると思います。本作のテーマでもありますが、勉強でも運動でも友達同士で協力すれば見えない敵にも勝てる強い力を持てると思いますので、ぜひみなさん、ひとりで頑張らないで、みんなで手をつないで頑張っていきましょう!」と熱いエールをおくり、笹野は「世界中が東北の方々の我慢強さや礼儀正しさに感動したというニュースをぼくら日本人は本当に誇りに思っております。むしろ私たちを勇気づけてくれているのは東北の方々の強さだと思います。個人的にはみなさまに国民栄誉賞を贈りたいです」とコメント。MEGUMIは「東京にいる私たちはいつもみなさんの事を考えております。今日のような映画で束の間の娯楽や笑いを皆さまに提供していければと思っております。一緒に頑張っていきましょう」と呼びかけた。『カンフー・パンダ2』は、前作でカンフーを取得し“龍の戦士”となったパンダのポーと仲間たち“マスター5”が、中国を制圧するべく現われた孔雀のシェン大老たちと壮大なカンフーバトルを展開する物語。『カンフー・パンダ2』8月19日(金) 新宿ピカデリーほか全国デジタル3Dロードショー
2011年08月04日SURFACE解散から約1年、ミニ・アルバム『I』、1stフル・アルバム『RABBIT-MAN』と作品を連発し、兎年の年男ぶりを体現していた椎名慶治が、7月28日から初のワンマンツアーを敢行。ファイナルとなった東京・SHIBUYA O-EAST(7月31日)は、開演前から手拍子と歓声で沸き返っていた。椎名慶治の公演情報『RABBIT-MAN』冒頭の収録曲がSE(サウンド・エフェクト)として流れてくると、いよいよソロの椎名と対面かと誰もが一瞬身構えた。その瞬間始まったのは、なんと 『それじゃあバイバイ』。大ヒットとなったSURFACEのデビュー曲だ。裏をかくのが大好きな椎名らしいツカミ。後にMCで「やっぱ原点だなと思っ て」と1曲目に選んだ理由を語ったが、つまり彼は、“SURFACEがみんなに愛されていると今でも感じている。俺も愛している。あの時の俺もソロの俺もみんな同じ俺”ということを、まず示したかったのだろう。過去否定を少なからず懸念していた観客は、これで一気に安心し、屈託なく椎名慶治の世界になだれこんだ。とにかく生音が太くて、心地いい。山口寛雄(b)、友森昭一(g)、佐治宣英(d)、磯貝サイモン(k,g,cho)ら強者たちによる冴えたプレイ に、椎名もどんどん熱くなる。中盤『バレちゃいけない』『Pussy Cat』『CALL』の流れでは、大人の粋もアピール。特に新曲『Pussy~』は、アップめの4ビートで実にオシャレ。新たな魅力に満ちていた。後半には、互いにfeaturingしたり、されたりと交流が続いているZEROが登場。キレのいいラップにヒップホップ・マナーでからむ椎名が新鮮だった。支えてくれている人々への感謝をこめた本編ラスト『取り調べマイセルフ』では、駆け抜けてきた1年を思いホッとしたのか、気づけば椎名が男泣き。代わりに観客は大合唱でエールを送った。アンコール、震災への募金活動に触れた後、「頑張れなんていらないと思う。もうすでにみんな頑張ってるから。俺がそう認めるよ。だから、これまでと同じように暮らしていってください」と優しく語りかけた椎名。その思いをまんまこめた『よーいドン』で、初ソロ・ライブを力強く、爽快に締めくくった。歌声も感情もまさに全身全霊体当たり。その人間臭さに、また多くの人が魅了されたに違いない。ワンマンツアーが無事に終了した椎名は、8月25日(木)に神奈川・OTODAMA SEA STUDIOで行われる「逗子海岸三つ巴の巻」に出演する。チケットは発売中。なお、メモカぴあでは今ツアーの模様を当日のセットリストなどとともにメモリアルフォトカードとして届けるサービスを受付中。取材・文:藤井美保
2011年08月03日無謀、無茶だなどと思う前に“役者の本能”とでも言うべきものがうずくのか?阿部寛にとって、周囲の声など演じることを思いとどまる理由にはならないようだ。黒澤明の傑作『隠し砦の三悪人』のリメイクに、原作の熱烈なファンの多い司馬遼太郎の「坂の上の雲」(NHK)、東野圭吾の人気シリーズの「新参者」(TBS)など、「オリジナルを超えられない」、「映像化不可能」と言われる作品に次々と出演し、存在感を発揮してきた。そして今回、ヌーヴェルバーグの傑作『死刑台のエレベーター』に出演。製作決定の報に対して、おそらく否定派の方が多かったのではないだろうか?もちろん、それでも阿部さんは演じている…しかも楽しみながら。果たして阿部寛を突き動かすのは何なのか――?“エレベーターに閉じ込められる男”はシミュレーション済み?阿部さんが演じた時籐は、吉瀬美智子演じる愛人の夫を殺害し、逃走を図るもエレベーターに閉じ込められてしまう男。ほぼ全編にわたって阿部さんの演技は狭くて四角いハコの中…。「エレベーターに閉じ込められるって、誰でも夢で一度は見たことあるんじゃないかな?僕がよく見るのは、エレベーターが急上昇して止まらなくなって、100階くらいまで行っちゃう夢(苦笑)。だからある種、シミュレーションができてて、初めて演じるという気がしなかった(笑)。楽しく、孤独に(笑)やらせてもらいました」。映画で、ほかの共演者とほとんど絡むことがないというのもかなり珍しい。「たった一人で追い詰められた人間がどうするのか?それも面白かったですね。僕、『ランボー』なんか好きなんですよ(笑)。それが今回はエレベーター。隙間との戦いです。真四角のハコの中で大の男が繰り広げる必死の戦い。オリジナルを観たときに、最後の最後でドアが開いたときに男が見せる表情がすごく印象に残ってた。その“顔”こそが、この男の人生全てなんじゃないか?と。そういう男を演じるのは楽しかったですね」。「楽しい」とは言うものの、時籐という男の憔悴していく様子は“迫真”という言葉がぴったりの熱演である。相手は見えない中でどのようにあのテンションを保ち、役を作り上げていったのだろう?「今回は運よくと言いますか…蜷川(幸雄)さんの10時間もの芝居を終えた翌日にクランクインだったんです(笑)。それこそ(公演期間の)2か月ずっと追い込まれてて放心状態で。緒方監督からは『そのまま来てください』って言われました。だからもう、脱力した状態で現場に行って、それをそのまま役に移行した。時間が経ってから自分の芝居を見たとき、こんな芝居を演じていたことを忘れていたら面白いだろうなと思いました。計算も何もなく演じた。『覚えてない』ってことはそういうことですから。もう一度同じ芝居やれと言われても、変に考えちゃってだめだろうね」。「自分に肉付けできるように考え、楽しんで演じてます」では、改めて冒頭の質問に戻ろう。「この作品をなぜ映像化?」と反対する者の声が決して少なくない作品になぜ挑戦するのか?その裏にはどんな思いがあるのか?「『原作、オリジナルを超えることはできない』と言われることは多々ありますが、そこで役が自分の一部になる、肉付けをできるようにと考えながら楽しんで演じてますね。例えば『隠し砦の三悪人』で、三船敏郎さんが演じた役をやったとき、あの役のどんなところを盗んで自分のものにするか?僕にとっては馬上のシーンがそうで、あそこだけはあのまま表現してやりたかった。あとは自分流に分解して、最終的な到達点が同じ意味になるようにする、ただそれだけです。今回も本当に有名な作品で、この“力のない男”を演じるチャンスだ!と。フランス映画のフッと力を抜いたあの世界観に身を投じて、自分を映像で客観的に見ることができる。自分の中でもすごい経験になるとね」。常に演じる役から何が吸収できるかを考える。そんな阿部さんのスタイルがうかがえるが…。「リメイクの場合は特にそうかな。(オリジナルの)この役者は、自分の発想にないものを持ってる。それを真似して、盗んで、自分の肉にしようとする。あとは、新しい作品に臨む上ではこれまでと同じことをやるのではなく、できるだけ違う方向に引き離していこう、ということは意識してますね。もちろん、自己満足にだけ陥ったら見ている人は醒めてしまうからそこは気をつけていますが」。つかこうへいとの出会いが教えてくれたこと幾度となく口をつく「楽しい」という言葉。演じることに楽しさを覚えるようになったのは、今年亡くなった演出家のつかこうへいさんとの出会いがきっかけだったという。20年近くも前につかさんの「熱海殺人事件 モンテカルロ・イルージョン」に出演。バイセクシャルの刑事役が称賛されると共に、二枚目役の多かった阿部さんのイメージを一新した。「そのころは自分の幅なんて本当に小さかった。イメージとか、くだらないものが邪魔してて。そこをつかさんが、舞台で強制的に壊してくれた。そのときは理解できなかったんだけど、2年、3年と経つうちに、『あのとき、あそこまでできたんだから今回はこれができるんじゃないか?』と自分で考えるようになった。最初に思い切り広げてもらったから、そこで自分なりの選択肢が持てるようになった。すごく演じるという世界の中で“遊ばせて”もらったんだなと思います」。「僕は決して芝居がうまくない。だからこそ越えたい壁がいろいろあるんです。壁を高く感じ続けているうちは大丈夫かな(笑)と思いますが」。演じ続ける、挑戦し続ける理由をこう語り、“不敵”とも言うべき笑みを浮かべる。。少なくとも彼がチャレンジし続ける限り、どんな「映像化不可能」作品もまずは観てみたい――。そう思わせてくれる笑みだった。■関連作品:死刑台のエレベーター 2010年10月9日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010「死刑台のエレベーター」製作委員会■関連記事:吉瀬美智子「毛穴が分かる顔アップ」に困惑吉瀬美智子&阿部寛、年代物の貴重なワインを壇上でゴクリ!2つの事件が導く衝撃の結末『死刑台のエレベーター』試写会に20組40名様ご招待阿部寛悪女に悩まされる恋「したことある」仏映画の傑作『死刑台のエレベーター』が吉瀬美智子×阿部寛でリメイク!
2010年10月15日上戸彩と成宮寛貴が、世界的ベストセラーの映画化第3弾『エクリプス/トワイライト・サーガ』の日本語吹き替え版キャストを務めることが決まった。人間の少女・ベラとヴァンパイアの美しき青年・エドワードの禁断の恋を軸に、若き2人の葛藤、ヴァンパイアと宿敵関係にある狼族の青年を交えた三角関係、ベラの命を狙う敵のヴァンパイアたちとの戦いなどを描く本作。全米ではすでに6月末に公開を迎え、シリーズ最高の興行成績を記録している。ベラ役のクリステン・スチュワート、エドワード役のロバート・パティンソンは本シリーズ同様、アメリカのみならず、日本を含む世界中のティーンを熱狂させているが、その2人の声を上戸さん、成宮さんが担当することに。上戸さんと成宮さんは、今年揃ってデビュー10周年を迎え、おまけに誕生日も同じ9月14日とのことでこれぞ運命?これまで、数々の作品で声優としてのキャリアを積んできた上戸さんは「作品として話題性があるので、最初、悩みました。が、お話をいただいて嬉しくて即答しました」と語り「ベラの声にしっかりハマる様、役をつかみたい。人間に恋するのと全く一緒で、恋するベラの乙女な部分をしっかり伝えていきたいです」と気合十分!海外ドラマ「Supernatural/スーパーナチュラル」の日本語吹き替えを担当し話題を集めた成宮さんも「シリーズ2作品とも元々観ていました。子供の頃からヴァンパイアものが大好きで、いつか自分もヴァンパイア役に挑戦してみたいと思っていたくらいなので、今回のお話をいただいて非常に嬉しかったです」とコメント。本シリーズについては「人間とヴァンパイア、人間と狼…仲間にしてしまえばいいけど、愛しているからできない、近くにいるのに一緒になれない心情を非常に切なく感じたのと同時に、3人の三角関係にも引き込まれていきました。加えて、ただのラブストーリーではなく、家族の絆を描いた作品でもあり、映像もとてもおしゃれなので、一気にファンになりました」とその魅力を語る。“世界一セクシーな男”と称されるロバート・パティンソンの吹き替えを務めるという“大役”を任させることについては「非日常的でファンタジックなヴァンパイアをとてもセクシーに演じているのを見て、同じ俳優として単純にうらやましいなという気持ちがあったので、今回、彼の吹き替えをするということで、自分でいいのか?という思いもありつつ、やらせていただけるのは光栄です。ロバート・パティソンの芝居、世界観を大切にして演じたいと思っています」とプレッシャーを感じつつも上戸さん同様、強い意気込みを明かしてくれた。そして“声”での共演について2人は「初めてお会いしたのが17歳の頃。その頃と全く変わらない成宮くんとまた今回御一緒できて嬉しいです」(上戸さん)、「上戸さんとは何回か共演もしているし、誕生日が同じという共通点もあり、不思議な縁をいつも感じているので…今回、久しぶりに一緒に仕事をできるのは嬉しいです」(成宮さん)と喜びを語ってくれた。世界43か国で初登場1位を記録した本作。上戸さんと成宮さんは日本語吹替え版にどのような命を吹き込み、ベラとエドワードのカップルの愛、葛藤、絆を表現してくれるのか?『エクリプス/トワイライト・サーガ』は11月13日(土)より丸の内ルーブルほか全国にて公開。■関連作品:トワイライト〜初恋〜 2009年4月4日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2008 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.ニュームーン/トワイライト・サーガ 2009年11月28日より全国にて公開© 2009 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.エクリプス/トワイライト・サーガ 2010年11月13日より丸の内ルーブルほか全国にて公開TM & © 2010 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.■関連記事:AKB前田吸血鬼になっていいほどの恋「していません」ティーン・チョイス・アワード発表!2冠のサンドラ・ブロック、自身の十代を懐かしむMTVアワード『トワイライト』が5部門制覇も、この日の主役はサンドラ・ブロック!『ハリポタ』シリーズのジニーが『ニュームーン』のヴァンパイアと婚約!『トワイライト』最新作『エクリプス』のメイキング映像が到着!三角関係混迷?
2010年08月30日映画『死刑台のエレベーター』の完成報告会見が7月8日(木)、東京・紀尾井町のグランドプリンスホテル赤坂で行われ、W主演の阿部寛、吉瀬美智子らが出席した。フランス・ヌーヴェルヴァーグの旗手、故ルイ・マル監督の名作サスペンスのリメイクで、愛人関係にある男女(阿部さん、吉瀬さん)が、女の夫の殺人計画を試みたものの、男がエレベーターの中に閉じ込められたことから衝撃の結末に至るまでを描く物語。魔性の女に翻弄されて殺人に手を染める役どころの阿部さんは「悪女に悩まされる役はあまり本数をやったことがない。新鮮でした」と楽しんだ様子。役と共感できる?との問いに「武将とか強い役をよくやっていますけど、本来こっちの方があっているかも。ここまでではないけど、こういう恋愛はしたことがあると思います」と照れつつ告白した。愛に溺れ愛する男を狂わす筋金入りの悪女を演じた吉瀬さんは「悪女役は慣れていますが、今回『あの人を殺して、私を奪いなさい』なんて台詞を、こんな素敵な阿部さんに言っている。絶対言えない台詞ですし、楽しんでやらせていただきました」と恍惚の笑み。自身の悪女ぶりについて聞かれると「翻弄してみたいですよね」とやんわりかわしつつ、「そこまで思える男性がいたら素敵だなと。出会いたいなと思いました」と“悪女化”願望を口にした。一方、世界各国の映画会社によるリメイク権争奪戦を勝ち抜いた小椋悟プロデューサーは、「マル家の協力があって実現したこと」と報告。この日、スケジュールの都合で欠席した故ルイ・マル監督の息子、マニュエル・マル監督から寄せられたというメッセージを「出来栄えにとても満足しています。ブラボー」と読み上げた。“大役”をこなした緒方明監督は「小椋さんの言い方が上手かった。『興味あります?』と聞かれて、ないとは言えなかった」と映画人の性を苦笑いで嘆き、「暴挙かと思ったけど快挙は暴挙から始まると言うし、50年前の名作を日本の旬の俳優でリメイクしたらどんなことになるか、面白いと思った」と話した。『死刑台のエレベーター』は10月9日(土)より角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:死刑台のエレベーター 2010年10月9日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010「死刑台のエレベーター」製作委員会■関連記事:仏映画の傑作『死刑台のエレベーター』が吉瀬美智子×阿部寛でリメイク!
2010年07月08日狂言師の野村萬斎が映画『のぼうの城』で『陰陽師II』以来7年ぶりとなる映画主演を務めることが決定!併せて佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴が共演陣として出演することも発表された。本作の原作となっているのは、本屋大賞で2位にランクインし、直木賞の候補にもなった和田竜による同名ベストセラー。和田さんは新人脚本家の登竜門、城戸賞を受賞しているが、その受賞作品「忍ぶの城」が、映画化を前提に和田さん自身の手で小説化され、「のぼうの城」として2007年に小学館より刊行された。戦国末期、天下統一を控えた豊臣秀吉の北条家攻略のさなか、最後まで落城することがなかった支城があった。武州の忍城(おしじょう)。秀吉の命を受けた石田三成が2万の大軍で城を包囲するが、城代・成田長親はわずか500騎でこれを迎え撃つ。領民から、でくのぼうを意味する“のぼう様”との愛称で呼ばれる長親は、天下を敵に回し、いかに城を守ったのか?その戦いの一部始終が描かれる。主人公の“のぼう様”こと成田長親を演じるのは、狂言界の至宝・野村萬斎。『陰陽師II』以来の7年ぶりの映画主演作となる本作で、底知れぬ人望で人心を掌握する希代の総大将を演じる。「自分は長親のように、ぼーっとしているのかなと思ったのですが、そういう自覚がないところや、時々、突然ビックリするようなことを発言するらしいところなどが、既に役に近いのかもしれません(笑)」とは萬斎さんの弁。さらに、長親についても「ある種、高みにいるのか低みにいるのかよく分からないのですが、ちょっと俯瞰して見ていたり、仙人的な空気を持っていたり、どこかネジが1つ落ちてしまっているようでもあり(笑)」と、とにかく、これまでになくぼーっとした役柄であると説明。長親の幼なじみにして成田家の侍大将で、武辺者の証である“皆朱の槍(かいしゅのやり)”を持つ“丹波(たんば)”こと正木丹波守利英を演じるのが佐藤さん。萬斎さんによると「冗談で、もし『陰陽師III』を撮ることになったら、悪役は佐藤浩市さんにお願いしたいというお話をしておりました」とのことだが、思わぬ形で初共演が実現することになった。その丹波をライバル視する、6児の父で恐妻家の一面も持つ豪傑“和泉(いずみ)”…柴崎和泉守に扮するのは山口さん。今回の発表に際し、山口さんは「多勢の敵を少数で迎え撃つ勇姿や、妻子を持ちながらも命がけで戦い抜く精神に、男として『こういう男でありたい!』と憧れを持ち、どこか自分の中にもある、『なまぬるくおさまりたくはない!刺激を求めて生きたい!』という気持ちを奮い立たせてくれる役だと思います」と強い言葉で役柄、作品への思いを語ってくれた。そしてもう一人、若年で実践の経験はないものの、あらゆる兵書を読破し“軍略の天才”を自称する“靭負(ゆきえ)”こと、侍大将の酒巻靭負を成宮さんが演じる。成宮さんは「原作が話題になっているのは知っていたけれど、時代物か…と、何となく手を伸ばすのに抵抗がありました。台本をいただいてみて、想像以上に面白かった。面白すぎました。僕の演じる酒巻靭負は、現代語に近い台詞回しなので、(ヒロインの)甲斐姫へ想いや、武将としてのプライドも、とてもストレートに伝わりやすいし、青臭い感じも含めて、可愛らしいキャラクターだと思います。こういうエンターテイメント性の高い作品に参加できることもすごく幸せに思います」と出演の喜びを語っている。さらに、本作の特徴と言えるのがW監督であるところ。『メゾン・ド・ヒミコ』、『ゼロの焦点』の犬童一心監督と『ローレライ』、『日本沈没』の樋口真嗣監督がタッグを組んで、壮大かつ緻密な戦国絵巻を描き切る!原作にある三成による大規模な“水攻め”はどのように描かれるのか?ヒロインの甲斐姫や三成ほか、魅力的なほかの登場人物たちを誰が演じるのか?などなど、いまだ明かされていない気になるポイントも…。構想7年を経てついに動き出した『のぼうの城』。撮影は今年8月よりスタート。2011年、全国にて公開。© オノ・ナツメ■関連作品:のぼうの城 2011年、全国にて公開
2010年06月23日