アイドルグループ・なにわ男子の長尾謙杜が主演を務める、Amazon Original映画『HOMESTAY(ホームステイ)』が、2022年2月11日からAmazon Prime Videoにて世界同時独占配信される。同作は、作家・森絵都氏の小説『カラフル』の実写化で、Amazon初制作となる日本映画。亡くなった高校生・小林真に“死んだ魂”として乗り移る主人公・シロを演じるのは、今作が映画初主演となる、なにわ男子の長尾。真に恋心を抱く幼馴染・藤枝晶を山田、真が密かに憧れていた先輩・高坂美月を八木が演じ、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(11)で商業映画デビューを飾った瀬田なつき監督がメガホンをとる。シロ(長尾)は、「管理人」と称する謎の人物に、突然、死んだ魂として同じく死んでしまった高校生・小林真の体を借りてホームステイ生活を送ることを告げられる。同時に、管理人からは、真が死んだ原因を100日以内に見つけられない、もしくは真の家族や友人に中身がシロだとバレてしまったら、本当の死が訪れると宣告される。やさしい幼馴染の晶(山田)や、真が憧れていた先輩・美月(八木)などと関わる中で、徐々に真の死の真相に近づいていくシロ。真の身体を通して様々な体験をするシロに、誰もが生きる勇気をもらえる感動作となっている。コメントは以下の通り。■長尾謙杜初の主演作品ということで、不安や緊張と楽しみが混ざっています。世界配信というのは、実感が湧いていないですが、世界の皆さんに知ってもらえるチャンスですし、『HOMESTAY(ホームステイ)』が良い作品だなと世界の方に感じていただけるように頑張っていきたいと思います。■山田杏奈私が中学生の時、原作を国語の先生に薦められました。生きる上で大事にしたいなと思うことに気づかせてくれる作品だと思います。普遍的なテーマを描いたこの作品が多くの人に届くのは素晴らしいことだと思います。同時に、いろんな人の目にとまると思うと緊張しますが、ワクワクもしています。■八木莉可子作品の見どころは共感性の高さにあると思います。いわゆるハッピーエンドのお話ではなくて、社会の矛盾や色んな人の想いが交差する世の中を嘘なく描いている作品なので、すごく共感する部分が多いと思います。ファンタジー要素やミステリー要素をポップに描いているので、楽しんでいただきたいです。■瀬田なつき監督長尾謙杜くん、山田杏奈さん、八木莉可子さん、眩しく新鮮なコラボレーション、そして、スタッフ・キャスト、みなさんの、力や知恵を合わせて、多彩な要素、感情をぎっしり詰めこんだ作品になりました。自分自身も、この作品を通して、主人公のシロのように、新たな発見や挑戦の多い、忘れられない旅を体験できた気がします。そして、この旅が、世界中のいろいろな場所で見てもらえることが嬉しく、ドキドキしています。たくさんの人に届きますように。
2021年11月09日渡辺謙が主演する舞台『ピサロ』が東京・PARCO劇場で開幕した。本作は、16世紀に寄せ集めの兵を率いて、2400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペインの将軍ピサロの物語。ピーター・シェーファーによる傑作戯曲を、ウィル・タケットが演出する。昨年3月、PARCO劇場オープニング・シリーズ第一弾公演として華々しく開幕する予定だったが、緊急事態宣言の発令などにより、45回上演予定のところがわずか10回の上演に。観劇が叶わなかった観客の声に応え、この度の“アンコール上演”が決まったという背景がある。「もうちょっとで手が届きそうな、掴みかけるものがあったときに公演が中止になった」。初日を前にした会見で、そう当時の悔しさを語った渡辺謙。再び本作を上演させたいという強い思いがあったといい、「また稽古が始まった時に、本当に時計が動き始めた感じがした」と話す。出演する宮沢氷魚も「中止になって悔しい思いをしたし、その思いをどこにぶつけていいか分からないこともあった」と振り返るが、渡辺がカンパニーに「またやりましょう」と言った言葉を支えにしてきたという。「その時の言葉を思い出すと、とても前向きになれる自分がいて。1年経って、またこうやって皆さんの前でこの作品を披露できることをとても幸せに思う」。本作の日本初演は1985年、PARCO劇場。36年前の初演では、山﨑努がピサロ、当時はまだ無名だった渡辺がインカ帝国王・アタウアルパを演じていた。本作を通じて「俳優を一生の仕事とする」覚悟を決めたという渡辺が、今度はピサロとして帰還し、成長著しい宮沢がアタウアルパを演じる。渡辺が演じた役を引き継いだ宮沢だが「僕はあえて参考にしないでおこうと思って。当時謙さんが演じられたものと、今回僕が演じるものとでは、全然キャラクターも存在感も違う。僕は僕にしか演じられないアタウアルパをつくりたいと当初から思っていた」と語る。渡辺からのアドバイスも「『当時僕がそうだったから、こうした方がいいよ』というものではなく、僕が考えるきっかけを与えてくれるアドバイス」だといい、互いが真摯に役と向き合っている様子が伺えた。初日を前にしたゲネプロ(総通し舞台稽古)を見た。渡辺のピサロは、周囲を惹きつけるカリスマ性と野心を持ちながらも、古傷が時折痛み、老いや死への恐怖を感じているという実に人間臭いピサロ。宮沢のアタウアルパは、その出立ちと、静かながらも確信に満ちた語り口が、とても神々しく見えた。ウィルの演出もいい。舞台一面を取り囲む巨大スクリーンに、色彩豊かな映像を映し出し、場面ごとに世界観を切り替える。大階段の舞台は可動式で、時に宮殿の階段に、時にアンデスの山々に姿を変えていく。巧みな身体的な表現も随所に見られ、舞台作品としての完成度を上げた。上演時間は約2時間50分。6月6日(日)まで。圧巻の歴史劇をぜひ生で感じてほしい。取材・文:五月女菜穂
2021年05月17日渡辺謙が主演する舞台『ピサロ』が東京・PARCO劇場で開幕した。 16世紀に167人の寄せ集めの兵を率いて、2400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペインの将軍ピサロの物語。ピーター・シェーファーによる傑作戯曲を、伊丹十三が翻訳し、ウィル・タケットが演出する。 本作は、昨年3月、PARCO劇場オープニング・シリーズ第一弾公演として華々しく開幕する予定だったが、緊急事態宣言の発令などにより、45回上演予定のところがわずか10回の上演になった。観劇が叶わなかった観客の声に応え、この度の“アンコール上演”が決まったという背景がある。「もうちょっとで手が届きそうな、掴みかけるものがあったときに公演が中止になった」。初日を前にした会見で、そう当時の悔しさを語った渡辺謙。再び本作を上演させたいという強い思いがあったといい、「また稽古が始まった時に、本当に時計が動き始めた感じがした」。 本作の日本初演は1985年、PARCO劇場。36年前の初演では、山﨑努がピサロ、当時はまだ無名だった渡辺がインカ帝国王・アタウアルパを演じていた。本作を通じて「俳優を一生の仕事とする」覚悟を決めたという渡辺が、今度はピサロとして帰還し、注目の若手俳優・宮沢氷魚がアタウアルパを演じる。渡辺が演じた役を引き継いだ宮沢だが「僕はあえて参考にしないでおこうと思って。当時謙さんが演じられたアタウアルパと、今回僕が演じるアタウアルパとでは、全然キャラクターも存在感も違う。僕は僕にしか演じられないアタウアルパをつくりたいと当初から思っていた」と語る。渡辺からのアドバイスも「『当時僕がそうだったから、こうした方がいいよ』というものではなく、僕が考えるきっかけをいろいろ与えてくれるアドバイス」だといい、互いが真摯に役と向き合っている様子が伺えた。初日を前にしたゲネプロ(総通し舞台稽古)を観た。機材トラブルの影響で、2幕途中までの上演となってしまったが、渡辺のピサロは、周囲を惹きつけるカリスマ性と野心を持ちながらも、古傷が時折痛み、老いや死への恐怖を感じているという実に人間臭いピサロ。宮沢のアタウアルパは、その出立ちと、静かながらも確信に満ちた語り口が、とても神々しく見えた。ウィルの演出も光る。舞台一面を取り囲む巨大スクリーンに、色彩豊かな映像を映し出し、場面ごとに世界観を切り替える。大階段の舞台は可動式で、時に宮殿の階段に、時にアンデスの山々に姿を変えていく。巧みな身体的な表現も随所に見られ、舞台作品としての完成度を上げた。上演時間は約2時間50分(途中休憩あり)。6月6日(日)まで。圧巻の歴史劇をぜひ生で感じてほしい。取材・文・撮影:五月女菜穂公演情報『ピサロ』[作:ピーター・シェーファー翻訳:伊丹十三演出:ウィル・タケット出演:渡辺謙 / 宮沢氷魚 / 栗原英雄 / 大鶴佐助 / 首藤康之 / 長谷川初範ほか2021年6月6日(日)まで会場:東京・PARCO劇場
2021年05月17日PARCO PRODUCE 2021『ピサロ』の初日前会見が14日に東京・PARCO劇場で行われ、渡辺謙、宮沢氷魚が取材に応じた。『ピサロ(原題:ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン)』は、16世紀、167人の寄せ集めの兵を率いて、2,400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペイン将軍・ピサロの物語。『アマデウス』『エクウス』などで、トニー賞最優秀作品賞、ニューヨーク劇作批評家賞など数多くの賞を受賞した英国を代表する劇作家ピーター・シェーファーによる傑作戯曲で、1985年に行われた日本初演では山崎努がピサロ、当時まだ無名だった渡辺謙がインカ帝国の王・アタウアルパを演じた。昨年、渡辺は自身に「俳優を一生の仕事とする」覚悟を決めさせる1本となった本戯曲にタイトルロールとして帰還し、PARCO劇場オープニング・シリーズ第一弾公演として華々しく開幕する予定だったが、コロナ禍により初日を延期。さらに45回予定のところ、わずか10回の上演となった。今回はアンコール公演であり、渡辺ら出演者は「リベンジ公演」と呼んでいるという。渡辺は昨年の中止について「落ち着いてゆっくりお芝居を楽しみましょうという空気じゃない中で10回の公演をやっていました。パルコも休館せざるを得なくなり、『お客様の安全も考えたら、演劇を出来る状態ではないのかもしれない』ということで公演の中止を決めました」と振り返る。「僕の中でシャッターを下ろして止まってた感じだったんですけど、今年この稽古がもう1回始まるという中で、懐かしいメンバーと合って、読み合わせをしたときに、本当に時計が動き始めた感じがしたんです。そのくらい、時計が止まっていたんだ、秒針が止まっていたんだということに気がつきました」としみじみと語った。宮沢も「去年中止が決まった日に、謙さんが『また会いましょう』という言葉をかけてくれて、これはもう間違いなくやるんだなと、どこかで信じられた。やらないわけがないと思っていたので、中止になってすごく悔しい思いであったり、その思いをどこにぶつけていいかわからない瞬間もあったんですけど、その時の言葉を思い出すととても前向きになれる自分がいました」と感謝する。この1年を経て、宮沢が「同じ役を演じても全然違う景色が見えてきたり、自分の成長も少しですけども感じられる瞬間があって、僕個人として少し成長できた姿を皆さんにお届けできるのはとても光栄に思っております」と心境を表すと、渡辺は「かなり成長しています」と太鼓判を推した。36年前に自身が演じたアタウアルパを今回演じる宮沢について、改めて渡辺は「この衣装を見ていただいたらわかると思うんですけど、ある種超越してるわけなんです、神という存在なので。それでパフォーマンスをするのは非常にハードルが高いことだと、僕も36年前に自覚はしていたので、相当大変だったと思います」と慮る。一方で「去年1回やっているので、今年はもうそこありきの状態から始められる。彼としてはさらに何かいろんなことを考えられるいい稽古場だったと思っています」とも明かす。また、「外出するのもはばかられるような時勢の中で、演劇をご覧いただくことに、ある意味非常に胸を痛めるわけですけども、それでもやっぱり僕たちは届けたいものがあるんだという思いを強くこのカンパニー全員で持っています」と渡辺。「大変なことはよく存じ上げておりますので、くれぐれも養生しながら劇場に足を運んでいただきたいですし、くれぐれも感染にならないようにご用心していただければと思っています。しっかり届けていこうと思っています」と意気込んだ。
2021年05月14日ぴあアプリ版で昨年12月まで連載された映画評論家・川本三郎さんのエッセイ『映画のメリーゴーラウンド』が、連載時のタイトルのまま、文藝春秋から書籍化、14日に発売された。映画の尻取り遊び、連想ゲーム。作品や俳優、監督だけでなく、でてきた場所や食べもの、風俗などをつなげていく。一本の作品の話をすると、映画の話は止まらない。ちょっとした小物、小道具が、そこに込められた思いを想像させ、いろいろなことを暗示させる。映画についての雑学、トリビアならこの人、川本三郎さんの楽しいエッセイ集だ。「こうしたことが映画批評の本流からは、はずされてゆく。なんとも勿体ない。まるでパンの耳を捨てるようなもの。ディテイルにも映画の作り手の思いが込められているのに、それを無視してしまうのは、長年、映画を見て来てきた人間には、まったく納得出来ない。映画のメリーゴーラウンド(つまり、尻取り遊び)とは、遊びながら、同時に普通、忘れられがちなディテイルをよみがえらせようとする試みである。時には、パン本体より耳のほうがおいしいもの。あまりディテイルにこだわるとすぐに「木を見て森を見ない」と批判されるが、木あっての森であることを忘れてはならない。「神は細部に宿る」と大仰なことは言わないが、小さなお地蔵さんぐらいは潜んでいると思う。」(あとがきから)。著者の川本三郎さん66回の連載は、ウディ・アレンの『女と男の観覧車』で始まり、『アニー・ホール』『マンハッタン』で幕を閉じた。とりあげられた作品は、『東京物語』、『駅馬車』、『ティファニーで朝食を』、『素晴らしき哉、人生!』、『男はつらいよ』シリーズ、『浮雲』、『七年目の浮気』、『アパートの鍵貸します』、『風立ちぬ』、『勝手にしやがれ』、『007/危機一髪』、『甘い生活』、『ローマの休日』、『天国と地獄』……。連想ゲームだから、日本映画、外国映画、古典的名作、最近作と時空を自在に超える。ぴあアプリ連載時と同じ高松啓二さんのイラスト(カバーも)が、楽しさを倍加している。『映画のメリーゴーラウンド』文藝春秋刊定価1980円(本体1800円+税10%)4月14日(水)発売著者:川本三郎カバー・本文内イラスト:高松啓二『映画のメリーゴーラウンド』本文ページ『映画のメリーゴーラウンド』本文から イラストレーション:高松啓二
2021年04月15日「僕はこれを“リベンジ公演”と呼んでいるんです」。渡辺謙が言う。2020年3月、リニューアルしたPARCO劇場のオープニング・シリーズ第一弾公演として開幕する予定だった、渡辺主演の『ピサロ』。コロナ禍によって初日が延期となり、わずか10回の上演で幕を閉じることをやむなくされたこの公演が、再びお目見得するのである。リベンジに向かう心境やいかに。渡辺謙が熱く答えた。昨年、公演の中断が決まったとき、渡辺はすぐプロデューサーに「もう一度やろう」と掛け合ったそうだ。「僕は映画でもドラマでも作品をひとつの旅に例えていて、舞台であれば、稽古から千穐楽まで、そして一公演ごとに旅をしていると思っているんですけど、この『ピサロ』はお話自体がまさしく旅なんです。ピサロがインカに向かって冒険をし、彼にとってはそこがある種の終焉の地となる。そこでピサロが何を得て何を失うのか、僕自身がそれを見つける旅でもあったわけです。ですから、旅が中断されて、非常に未消化なまま終わった感じがあったので。また一から旅をして、見つからないこともあるかもしれないけど、見つけてみたい、つかみに行くぞという気持ちでいるんですね」。10回で終わったものの発見もあった。例えば、ピサロを山﨑努が演じた85年の上演で渡辺はインカ王アタウアルパを演じたが、今回のアタウアルパ役の宮沢氷魚を見ながら、「山さんもこんなふうに俺を見てたんだろうな(笑)」と思ったり、「同じ作品でもアングルが変われば感じ方が違う」と実感したり。「ピサロとアタウアルパがロープでつながれるというシーンを、ロープを使わず、見えない何かでつながっているというふうに表現した」ウィル・タケットの演出にも新鮮さを感じ、「価値観や考え方が相容れない人間たちが混ざり合っていくときに何が起こるのか、そのモメントを発見し表現していきたい」と意気込む。また、「壮大なお話であると同時にちっぽけな人間の話でもあって、その両極に針が触れる面白さがある」と作品の魅力も改めて感じている。昨年の上演は、突如見舞われた困難に舞台上にも客席にも緊張が伴った。だからこそ、今回の上演では演劇の楽しみを取り戻したいとの思いも強い。「劇場のドアがクローズして1ベルが鳴って客電が落ちて幕が開く。そこからは外の世界と違うことが繰り広げられ、浮世の煩わしさから離れて没頭できるのが演劇です。そこへ誘うために僕らはやっているんです」。ピサロと旅を共にすることで、自分はどこに辿り着くのか。楽しみにしたい。取材・文:大内弓子
2021年04月14日俳優の渡辺謙が19日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第44回日本アカデミー賞の授賞式に出席し、映画『Fukushima 50』で最優秀助演男優賞を受賞した。優秀助演男優賞の受賞者インタビューでは、「クランクインの時にエキストラも含めて100人くらいいて、一言だけ言わせて頂いたんです。『今現在も原発事故で福島で苦しんでいらっしゃる方もいるし、そのことで命を落とされた方もたくさんいらっしゃる』と。背負いきれないにしても、僕たちはそういう思いをこの映画にぶつけていこうという思いでやったので、なかなか厳しい現場ではありました」と撮影を振り返った渡辺。最優秀助演男優賞で名前が呼ばれると厳しい表情のまま登壇し、「今年は本当に参加することに意義があると思って来たので。福島の力をこのブロンズに込めて頂けたんだなとそんなふうに思っております」とコメント。そして「福島のみなさん!」と呼びかけながら握りしめたブロンズを掲げ、「とりあえず獲りましたので、どこか飾ってもらえるところに寄贈したいと思っております。本当にありがとうございました」と感謝の言葉で締めくくっていた。○■「第44回日本アカデミー賞」最優秀賞受賞リスト作品賞…『ミッドナイトスワン』監督賞…若松節朗(『Fukushima 50』)脚本賞…野木亜紀子(『罪の声』)主演男優賞…草なぎ剛(『ミッドナイトスワン』)主演女優賞…長澤まさみ(『MOTHER マザー』)助演男優賞…渡辺謙(『Fukushima 50』)助演女優賞…黒木華(『浅田家!』)音楽賞…梶浦由記/椎名豪(『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』)撮影賞…江原祥二(『Fukushima 50』)照明賞…杉本崇(『Fukushima 50』)美術賞…瀬下幸治(『Fukushima 50』)録音賞…柴崎憲治/鶴巻仁(『Fukushima 50』)編集賞…石井巌/石島一秀(『男はつらいよ お帰り 寅さん』)アニメーション作品賞…『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』外国作品賞…『パラサイト 半地下の家族』(C)日本アカデミー賞協会
2021年03月19日2020年12月5日、俳優の渡辺謙さんが、情報番組『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日系)に出演。5人の孫にまつわるエピソードを披露しました。今年で61歳になったという渡辺さん。渡辺さんの息子である、俳優の渡辺大さんには2人の子供が、また、娘である俳優の杏さんには3人の子供がおり、計5人の孫がいるそうです。同番組の司会を務めるタレントの中居正広さんから「お孫さんからは、なんて呼ばれているんですか?」と聞かれると、「長男の子供2人からは『じぇい』と呼ばれています」と回答しました。なんでも、渡辺さんは、孫から『じいさん』と呼ばれることがイヤで、『じぇい』と呼ぶようお願いしたのだそうです。『じいさん』とか、すごいイヤだったわけ。だから上の子(大さん)の2人に「『じぇい』って呼べ」っていったら、素直にいうことを聞いたくれたんだけど。娘(杏さん)には、「ふざけんな!」っていわれて。(杏さんの子供たちからは)「じいじ」って呼ばれてます。中居正広のニュースな会ーより引用中居さんから「『じぇい』と『じいじ』ってだいぶ違うんですか?」と聞かれると「違うんだよ!サウンドがもう全然違いますよ!」と必死に答え、共演者を笑わせていました。視聴者からはさまざまな声が上がっています。・孫に『じぇい』って呼ばせてるの笑った。謙さんのかわいい一面ですね。・『じぇい』って呼ばせようとして娘に叱られたエピソードに和んだ。仲よし家族ですね!・私も初孫ができた時、「おじいちゃん」と呼ばれて嬉しい反面、「おじいちゃんか…」ってちょっとショックだったことを覚えています。渡辺さん一家の、『祖父の呼び名』を巡るほほ笑ましいエピソードに癒されますね。[文・構成/grape編集部]
2020年12月07日本日11月25日、都内スタジオで開催されたドラマスペシャル「逃亡者」の制作発表記者会見に渡辺謙と豊川悦司が登壇。過酷な撮影エピソードなどを明かした。「逃亡者」は、1963年~67年にかけてテレビシリーズとして世界を席巻した往年のサスペンスアクション。ドラマ化にあたって、舞台を現代の日本に移してストーリーを再構築し、最新科学捜査を盛り込んだスリリングな追跡劇や真犯人探しの謎解きはもちろん、追う者vs追われる者が織り成す人間ドラマを骨太に描いていく。本作の撮影が行われたのは、実は1年前。長期間かけて作り上げた本作に、“逃亡者”演じる渡辺さんは「かなり大がかりなスタイルで撮影したので、逆に言うと、仕上げに1年間かかったということ。ようやくこの作品をお届けするときが来て、ちょっと興奮しています」と喜び、“追跡者”演じる豊川さんも「やっとこのような舞台に立つことができてほっとしています」と挨拶。また、壮絶なアクションシーンが目白押しの本作。そのほぼ全てでスタントマンを使わず自ら挑んだ渡辺さんは「撮影の途中で“こんな激しい作品だったかな…”と、ちょっと後悔しました(笑)」と冗談を言いつつも、「今回、生まれて初めて走行する電車内で激しいアクションに挑みましたが、停車している電車とはまったく違って疾走感があり、役者としての“さが”なのか、興奮しましたね!かなり面白いテイクが撮れたと思っています」と自信をのぞかせた。そんな渡辺さんのことを“生きた教科書”とリスペクトした豊川さんは、「謙さんからは学ぶことが多く、共演シーンの撮影日は謙さんの一挙手一投足をどうしても見てしまいました。“謙さんはどう芝居するのか”“このシーンについて監督とどんな会話をするのか”…。そういったことを垣間見られる貴重なチャンスでした」と撮影をふり返る。一方、渡辺さんは豊川さんについて「同じシーンで顔を合わせて芝居をすることはほとんどなく、遭遇するのは3回ほど。僕はだいたい泥だらけか血だらけで逃げ回っているのですが、豊川くんはジーンズに革ジャン姿でスタイリッシュに走って銃を構えて、みんなに指令を飛ばしていて…。『えらいカッコいいな!』『いいトコ、みんな持っていっちゃうな!』と思っていました(笑)」と印象を語った。会見では、2021年への願いをしたためた書を披露。渡辺さんは“脱”と力強い文字でつづり、「“脱コロナ”は全世界の人々が願っていること。今年は人と人との関係性が遮断され、社会そのものが否定されてしまうような1年だったと思うんです。ワクチンや有効な薬ができたりして、来年はみんなで笑い合って、飲むのも食べるのも、僕らがお芝居をするのも、普通にできるような世界になることを切に願っています」と思いを語る。一方の豊川さんは、“握”とダイナミックにしたため、「本来ならば挨拶代わりに握手をしていたのが、全然できなくなっていて…。でもやっぱり人間にとって触れ合うことって大事だと思うんです。今、新型コロナウイルスでそれが断ち切られているというのは本当に残念なことだと思うので、来年は必ずや人類がコロナを“掌握”し、それに打ち勝つことができるように」と“願い”を明かした。そして会見最後には、渡辺さんから「精魂こめて作り上げた作品です。キャスト・スタッフともにある意味、泥水を飲むような現場で、ハードな追跡劇を撮影することができました。寒くなってきたことですし、家にこもった方がいい状況にもあるので、ぜひ家の中を暖かくして、僕と一緒に2日間逃げていただければと思います」と視聴者へメッセージを送った。ドラマスペシャル「逃亡者」は12月5日(土)21時~、6日(日)21時~テレビ朝日にて2夜連続放送。(cinemacafe.net)
2020年11月25日「撮影は、今も止まったまま。大阪でのロケも予定されていたのですが、白紙状態です」(芸能関係者)渡辺謙(60)の出演する米ドラマ『トウキョウ・バイス』がピンチを迎えている。今年3月に都内での撮影をスタートしていたが、新型コロナウイルスの影響で撮影中断。それから半年が過ぎたが、今なお再開のめどが立っていないという。いったい何があったのか。「スタッフらは米国に一時帰国してしまっています。そしてコロナが収束しない限り、マイケル・マン監督(77)が来日できないというのです」(ドラマ関係者)アメリカのインターネット配信サービス向けに作られるこのドラマ。実は、企画当初から暗雲が立ち込めていたようだ。「出演者候補のキャスティングが思うように実現せず、代役探しも難航していました。一部の配役は、今も決まっていない状態だと聞きました」(芸能プロダクション関係者)そんななか、渡辺は初期段階から協力。並々ならぬ思いで尽力してきたという。「読売新聞の記者だったアメリカ人ジャーナリスト、ジェイク・エーデルスタインによるノンフィクション本が原作。主演はアンセル・エルゴートさん(26)で、渡辺さんは刑事役として出演しています。さらには菊地凛子さん(39)の起用が発表済み。ほかにも、山下智久さん(35)や伊藤英明さん(45)らの出演計画が検討されていると聞きました。制作費もハリウッド級で、全10話で5億円規模になる可能性も。それだけのビッグネームとお金を集めた“肝入り”の作品なのです」(前出・芸能関係者)ただ一向に撮影が進まないため、スタッフからは「ドラマの制作自体が中止になるのでは……」と心配の声も上がっているという。しかし前出のドラマ関係者はこう意気込みを見せる。「新型コロナウイルスがいつ収束するかわからないので、年内再開は難しいでしょうね。ただ中止はありません。なんとか完成させたいところですが……」“世界のワタナベ”渾身のドラマはコロナ禍に負けず、再開できるのだろうか。「女性自身」2020年10月13日号 掲載
2020年09月30日俳優の豊川悦司(58)が、渡辺謙(60)主演のテレビ朝日系ドラマスペシャル「逃亡者」(今年2夜連続で放送)に出演することを、一部スポーツ紙が報じた。「逃亡者」は、1960年代に米国でドラマが放送され、高視聴率を記録した名作ドラマ。妻殺しの罪を着せられた医師が、警官に追われながらも真犯人を見つけ出すサスペンスで、93年には米俳優ハリソン・フォード(77)の主演で映画化されている。今回は、同作の舞台を現代の日本に移してリメイク。渡辺演じる、エリート外科医・加倉井の妻が殺害される事件が発生し、犯人と疑われた加倉井は逃走。その加倉井を、豊川演じる警視庁特別広域捜査班の班長・保坂ら追う設定だという。「すでにハリウッドで活躍している渡辺さんだが、豊川さんも米映画『ミッドウェー(原題・MIDWAY)』(今秋日本公開)でハリウッドデビュー。そんな2人が繰り広げる重厚な人間ドラマだけに、最近あまりなかった大人たちが楽しめる作品。テレ朝の上層部は大きな期待を寄せているようです」(テレビ誌記者)2人の共演は3作品目だというが、今作のように濃密な共演は初めて。実はそんな2人は演技の“ルーツ”は同じだったのだ。「92年のフジテレ系深夜ドラマ『NIGHT HEAD』で注目を浴びた豊川さん。あまり知られていませんが、もともとは老舗劇団『演劇集団円』の研究生から役者としてのキャリアをスタートさせました。一方、渡辺さんは同劇団の芝居を見て役者を目指し、研究生を経て劇団員に昇格。02年まで在籍していましたが、在籍歴はだいぶ違いますが、“ルーツ”が同じ2人の演技対決が楽しみです」(芸能記者)
2020年04月08日ジュリアン・ムーア、渡辺謙、加瀬亮の共演でAmazonベスト・ブック・オブ・ザ・イヤーに輝くベストセラー小説を映画化した『ベル・カント とらわれのアリア』。この度、本作のテーマや作品のテーマをジュリアンらが語り、渡辺さんの撮影秘話も交えたインタビュー映像が解禁となった。1996年にペルーで起きた日本大使公邸占拠事件からヒントを得て、テロリストと人質たちの予期せぬ交流を描いた本作から、今回解禁となったのは、ポール・ワイツ監督や脚本家/プロデューサーのアンソニー・ワイントラーブ、主演のジュリアンらが語る特別映像。アン・パチェットの小説「ベル・カント」に深く共感し、映画化を進めたプロデューサーのワイントラーブは「絶望的な状況下で、何かを成し遂げた人々がいる。ある人質事件の物語だ。極限状態で人はどうなるか。犯人をナイフで刺したり銃で撃ったり逃げ道を探したりする選択肢もある。しかし彼らと向き合い真の姿を見極め、理解し、友人になる道もある」と、本作に込めたテーマをふり返る。そして、「この物語で音楽の果たす役割は大きく、皆を一つにする求心力のあるキャラクター」と彼が語るように、オペラ歌手ロクサーヌ・コスを演じたジュリアンも「極限状態だけれど、人々の行動はいたって普通で普段と変わらない」と言う。その言葉通り、劇中のコスはテロリストの若い女性に対しても感謝を忘れない一面を見せる。さらに、ワイツ監督が渡辺さんとの撮影について、「渡辺謙演じる日本人実業家はオペラ愛好家で、オペラ歌手ロクサーヌ・コスの大ファンでもある。謙が提案してくれたセリフはすばらしかった」とふり返り、「“あなたの歌がオペラだ”。彼がなぜそこにいて、なぜ彼女のファンなのか簡潔に言いあらわしている」と絶賛を贈る。「“人間とは何か”をオペラが問いかけている。必ず終わる人生に何の意味があるのか。死に直面した時、愛はどんな役割を果たすか」と語る監督。分断の時代のいまだからこそ心に響く、そんな1本となりそうだ。『ベル・カント とらわれのアリア』は11月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベル・カント とらわれのアリア 2019年11月15日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2017 BC Pictures LLC All rights reserved.
2019年11月14日新生PARCO劇場のオープニング作品第一弾として上演される『ピサロ』に、渡辺謙が主演する。スペインのインカ帝国征服を描いたこの物語で演じるのは、スペイン将軍ピサロだ。35年前、同じくPARCO劇場で山崎努主演で上演されたとき、渡辺はインカの王アタワルパを演じてその名を世に知らしめている。いわばエポックメイキングとなった作品に、今度は主演としてどう挑むのか。渡辺謙がどう渡辺謙となり渡辺謙であり続けているのかを、ぜひ目の当たりにしたいものである。【チケット情報はこちら】かつて山崎努が演じた役を演じることになった渡辺。「山崎さんのピサロは体感として僕のなかにも鮮明に残っているので怖さはあります。でも、それを超えようとか、違うことをやってやろうというのではなく、今の年齢になった僕が感じるものを、今のお客様に伝えるということを探っていきたい」と真摯に語る。実際、当時の山崎の年齢を超えて今年60歳を迎える今、「ピサロがなぜインカへの過酷な旅を目指したのか、山さんとはまた違う何かが探せるのではないか」という自負もある。アタワルパを演じて1度この作品に携わったことをアドバンテージとは捉えていないところも、誠実に芝居に向かう渡辺らしい。「今度はピサロとして、アタワルパとはまったく違う価値観のなかでつくっていかないと成立しないし、前のことを思い出しながら演じてしまうと、予定調和になって面白くなくなりますから」。今回アタワルパを演じる宮沢氷魚に対して胸を貸すというようなつもりもない。「キャリアの差はありますけど、それはただ長さが違うだけ。大事になのは、ピサロとアタワルパとして向き合ったときにどっちのエネルギーが強いかということですから。勝ち負けではないですけど、やっぱり横綱相撲は取りたくない。エネルギーの量として負けないように頑張りたいと思います」渡辺といえば、『王様と私』で、ブロードウェイ、ウエストエンドの舞台にも立ってきた。「ここ5年、大きな舞台をやらせていただいて思うのは、やはり人間ひとりが発するエネルギーのすごさです。ひとりひとりのエネルギーが集結してそのバイブレーションが伝わると、こんなにも人の心を動かすんだということが、すごく信じられたんですよね。だから、そういう喜びを俳優としてもっと感じたいと思っているんです」。役者にも観客にも、舞台という場所でしか味わえない喜びがある。渡辺謙という役者のエネルギーを存分に浴びることで、その喜びに浴したい。チケットぴあでは11月18日(月)23時59分まで、先着先行受付中。取材・文:大内弓子
2019年11月12日2020年にオープンする新生PARCO劇場。そのオープニング作品第一弾に、渡辺謙主演『ピサロ』が決まった。1985年にもPARCO劇場にて山崎努主演で上演されたこの作品で、山崎扮するスペイン将軍ピサロと対峙するインカの王アタワルパを演じた渡辺。今度はピサロを演じることになる。演出にあたるのは、今年、トム・ストッパードの異色作『良い子はみんなご褒美がもらえる』で好評を得たウィル・タケットだ。伝説の舞台を、今、ふたりでどう立ち上げていくのだろうか。【チケット情報はこちら】スペイン将軍ピサロと167人の兵が、2400万人を従えるインカの王アタワルパを生け捕りにしたインカ帝国征服の物語。それを描くのが舞台『ピサロ』だ。渡辺が今ピサロを演じることに惹かれたのには理由がある。「ピサロは成り上がりと言われながらも功績を残してきた男。それでもインカに赴いたのは、ある程度何かを成し遂げた先に何があるのか、どこを目指せばいいのかということを探し求めたかったからだと思うんです。それは今の年齢になった自分にも重なるところがある。おそらくこの舞台は、カッコよく言っちゃうと(笑)、ピサロが何を見つけるのか、何かを失うことになるのか、幕が開いてからも毎日それを探していく旅になると思います」渡辺のその言葉に、演出のウィル・タケットもこう呼応する。「この作品が興味深いのは、そのピサロの心理的な旅路です。前の戦で7本もの矢に打たれながらも、なぜまたすぐ苦難に挑むのか。インカの王アタワルパに出会って気付かされるものは何なのか。何を最後に見つけるのか。それをこれから稽古場で一緒に探っていきたいと思っています」。その共に探っていく相手である渡辺のことは、世界での活躍ぶりを尊敬を持って見ていたという。「僕は自分の軸を持っている役者が好きで尊敬するんです。そういう方がキャストの中心にいると周りをぐっと引き寄せ、なおかつ、舞台上ではお客様の目も引きつける。見てほしいところにお客様の目線がいくと、その周りで起こっていることも見てくれるようになるので集中力の高い舞台になるんです」さて、ピサロがインカ帝国と出会うとき、何が起こるのか。その出会いを渡辺は、「僕らが今違う国で仕事をするときの異文化との出会いとは比べものにならない荒々しいものがあったと思う」という。世界を舞台にしているタケットと渡辺だからこそ生み出せるダイナミズムが、きっと舞台上に現れるだろう。チケットぴあでは11/6(水)11:00まで二次抽選先行受付中。取材・文:大内弓子
2019年10月30日11月5日公開の映画『ベル・カント とらわれのアリア』のジャパンプレミアが9日、都内で行われ、渡辺謙、加瀬亮が出席した。Amazonのベスト・ブック・オブ・ザ・イヤーにも輝いたアン・パチェットのベストセラー小説『ベル・カント』を、『アバウト・ア・ボーイ』のポール・ワイツ監督が実写映画化した本作。ハリウッドを代表する女優のジュリアン・ムーア、『ラスト サムライ』 以降国際的に活躍してミュージカル『王様と私』でトニー賞にノミネートされた渡辺謙、クリント・イーストウッドら名匠に愛される実力派俳優の加瀬亮をメインキャストに、1996年にペルーで起きた日本大使公邸占拠事件からヒントを得たテロリストと人質の予期せぬ交流を描く。日本のファンに初めて披露されたこの日は、試写会前に舞台あいさつ。渡辺は「2年半ちょっと前にニューヨークとメキシコでこの映画を撮ってきました。中々ハードな内容なんですけど、色んな人間の機微が描かれている人間ドラマになっていると思います。そんなに長い映画にはなっていませんが、たっぷりと楽しんでいただければと思います」とアピールし、加瀬も「今日ようやく日本でも見てもらえることになってうれしく思います」と笑顔を見せた。劇中では渡辺が英語が喋れない実業家、加瀬が何カ国語も話せる通訳を演じている。英語にスペイン語、フランス語にドイツ語、ロシア語を話す通訳を演じた加瀬について渡辺は「目が三角になっていましたよ」と笑いを誘うも、「向こうの映画は土日が休み。気分転換にご飯でも行こうかと誘おうと思いましたが、とりあえず集中して(語学の勉強を)やらせてあげようと思い、たまにおにぎりを差し入れしながら心から『頑張れよ』と応援してました」と加瀬を気遣ったという。加瀬は「演技云々の前に語学の勉強をやっていて、本当に大変でしたね。朝、楽屋に行くと謙さんが握ってくれたオニギリが置いてあり、励まされましたね」と感謝した。2006年に公開された映画『硫黄島からの手紙』以来の共演となる渡辺と加瀬。2人は外国の作品にも積極的に出演している。海外の映画に出る意味を問われた渡辺は「あまり関係ないですよ。面白いと思う映画なら海外でも日本でも作品の大小に関わらずどこでも行くつもりです。やりやすさという意味でも変わりませんね。呼ばれたら飛び出てジャジャジャーンみたいな、ハクション大俳優みたいな感じで頑張っています」と語り、加瀬も「僕も分けてないつもりですけど、全然文化の違うところで育った人たちと喋ったりやり方を間近で見るのはすごく楽しいですね」と話していた。映画『ベル・カント とらわれのアリア』は、11月5日より全国公開。
2019年10月10日テレビドラマ「偽装不倫」で杏の相手役をつとめて話題を呼んだ宮沢氷魚が、渡辺謙主演の新生PARCO劇場オープニング作品第1弾「ピサロ」に出演することが分かった。英国の劇作家ピーター・シェーファーの傑作戯曲「ピサロ(原題:ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン)」は、太陽を父とする帝国2400万人を従えるインカの王を、粗野な成り上がりのスペイン将軍ピサロとならずもの167人で生け捕りにしてしまうという、インカ帝国征服を主軸にした物語。1985年にPARCO劇場でテレンス・ナップ演出、山崎努主演により上演され、PARCO劇場の功績が語られる際には必ず取り上げられる伝説的作品となっている。今回は、本年トム・ストッパードの異色作「良い子はみんなご褒美がもらえる」(堤真一主演)をそのバレエ、オペラ、ミュージカル、演劇といった舞台芸術全てを内包した演出で好評を得たウィル・タケットが演出を担当。また、主人公ピサロを演じる渡辺さんは、1985年、PARCO劇場での上演当時は無名だったものの、太陽を父とする帝国2400万人を従えるインカの王アタワルパを、ピサロを演じた山崎さんに引けを取らない演技で見事に演じ切り、その名を世に知らせるきっかけにもなった。そして今回、かつては渡辺さんが演じた“太陽の子”アタワルパ役に宮沢氷魚が決定!ドラマ「偽装不倫」では、ある事情を抱えながらもヒロイン(杏さん)と恋に落ちる役を熱演したばかり。舞台では、2018年に上演された三島由紀夫最後の長編小説を原作にした「豊饒の海」で主人公・松枝清顕の生まれ変わりとして登場する飯沼勲(第二部「奔馬」)を“品格”と“純粋さ”と“熱”をもって演じ切った。本年は、現代都市を舞台にしたヒーローの物語の舞台「CITY」で主人公を支える協力者であり物語の要となる役どころを演じている。宮沢さんは、「1985年に渡辺謙さんが演じたアタワルパ役をいただけることは夢のような気がしますし、今から緊張しています」と言いながらも、「全ての台詞に意味があって、言葉に重みがあるので挑戦しがいのある舞台だと思っています」とコメント。「自分を“太陽の子”だと信じ、彼を信奉するインカ帝国の民がいるカリスマ性のある役どころの印象があり、どんな王になるのか自分自身ワクワクしています」と楽しみにしている様子。「演出のウィルさんは、チームづくりを優先して演じやすい空気をつくってくれる。僕もそういったスタイルが好きなので、みんなが自由に参加できる風通しのいいカンパニーにしてくださると思います。これから始まる稽古や本番を心待ちにしています」と意気込みを明かしている。なお、全キャスト発表は10月上旬を予定しているという。PARCO劇場オープニング・シリーズPARCOプロデュース「ピサロ」は2020年3月13日(金)~4月20日(月)、PARCO劇場にて上演。(text:cinemacafe.net)
2019年09月26日ジュリアン・ムーア、渡辺謙、加瀬亮ら日米豪華キャストの共演で、1996年にペルーで起きた日本大使公邸占拠事件に着想を得た、アン・パチェットのベストセラー小説を映画化した『ベル・カント とらわれのアリア』の日本版予告編が解禁された。本作は、パーティーが開かれている南米某国の副大統領邸をテロリストたちが占拠し、危機的状況に置かれる中で人質たちとテロリストたちが交流を図っていく…というストーリー。ジュリアンはパーティーに招かれ事件に巻き込まれた世界的オペラ歌手のロクサーヌ・コスを、渡辺さんはロクサーヌの大ファンの実業家ホソカワを、加瀬さんはホソカワの通訳のゲンをそれぞれ演じている。今回解禁された予告編は、煌びやかなパーティーでロクサーヌとホソカワが出会う場面から始まる。その後、出席者たちがロクサーヌの美しい歌声に聴き入る中、突然、銃声が鳴り響き、テロリストたちが乱入。出席者たちを人質にして立て籠るテロリストたちは拘束された政治犯の釈放を要求し、交渉役に入った赤十字職員を介して政府と交渉する緊迫した時間が流れる。その一方で、ロクサーヌとホソカワが次第に距離を縮め、ピアノの前に座った2人が手を重ねる場面や、テロリストたちと人質たちの関係に変化が生まれ、次第に心を通わせていく様子も見られ、ひと時も目が離せない内容になっている。そんな予告編を彩るロクサーヌの歌声は、『シェイプ・オブ・ウォーター』の挿入歌「ユール・ネヴァー・ノウ」でも知られる、当代随一のソプラノ・オペラ歌手、ルネ・フレミングが吹き替えを担当。そのレコーディングに立ち合ったジュリアンは、彼女からソプラノ歌手の歌い方、姿勢、身振りを学び取り、役作りに生かしたそう。予告編でも短いながらもその圧倒的な歌唱シーンを見ることができる。『ベル・カント とらわれのアリア』は11月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月18日ジュリアン・ムーア、渡辺謙、加瀬亮の日米豪華キャストで、Amazonベスト・ブック・オブ・ザ・イヤーに輝くベストセラー小説を映画化した『ベル・カント とらわれのアリア』が11月15日(金)に公開決定。ポスタービジュアルが到着した。1996年にペルーで起きた日本大使公邸占拠事件からヒントを得て、テロリストと人質の予期せぬ交流を描いた作家アン・パチェットの小説「ベル・カント」を、『アバウト・ア・ボーイ』でアカデミー賞脚色賞にノミネートされたポール・ワイツ監督により映画化。テロリストに占拠される南米某国の副大統領邸に居合わせた実業家のホソカワに、『ラスト サムライ』以降国際的に活躍し、ミュージカル「王様と私」でトニー賞にもノミネートされた渡辺謙。彼の通訳・ゲンに、マーティン・スコセッシ、ホン・サンスら名匠に愛される実力派俳優・加瀬亮。そして、『アリスのままで』でアカデミー賞主演女優賞を獲得したハリウッドを代表する女優ジュリアン・ムーアは、ホソカワが大ファンであるオペラ歌手のロクサーヌ・コスに扮し、彼女の歌声を当代随一のソプラノ歌手と称えられるルネ・フレミングが吹き替える。ワイツ監督は、「私にとっての鍵は、脚本をジュリアン・ムーアに送り、彼女に私と一緒にこの映画を作りたいと思ってもらうことだった」とキャスティングについてコメント。さらに「渡辺謙には素晴らしいユーモアのセンスがあり、物腰に気品がある。この映画のほとんどで、彼から目が離せないだろう」と高く評価。ほかにも『ブリッジ・オブ・スパイ』のセバスチャン・コッホや『ヒトラーと戦った22日間』のクリストファー・ランバートらベテラン俳優が物語に深みをもたらす。今回併せて解禁となったポスタービジュアルには、オペラ歌手ロクサーヌ、実業家のホソカワ、さらに通訳ゲンが並び、「彼らの運命は、その女神のような歌声に託された―。」という印象的なコピーが配された。危機的状況の中、ロクサーヌの歌声がテロリストと人質たちにどんな影響を与えたのか。“力”ではなく、美しい芸術や温かな交流が人の心を救うことをそっと教えてくれる人間ドラマがついに日本に上陸する。『ベル・カント とらわれのアリア』は11月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年08月21日女優・長谷川京子がコメディー特番「君は天才!~渡辺謙がコメディーに挑戦!!」に出演することが決定。主演の渡辺謙と初共演、女優としての新境地を開いているという。企画・脚本の段階から、渡辺さん本人が参加するほどの意欲作となった今回の特番。脚本・演出は、「深夜!天才バカボン」や『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』などを手掛けた、大人計画所属の新進気鋭監督・細川徹が務めている。本作の舞台は、広告代理店「電報堂」。渡辺さん扮するちょっと豪快な営業部長・五十風を中心に、自由すぎる部下やクライアント、ライバル会社、CM出演俳優などが登場し、現実と非現実が入り混じった人間喜劇だ。イケイケの親分肌の五十風は、クライアントからの無理難題な要求で周囲を巻き込み、仕事はいつも大騒ぎ。チームの面々は、注意されるとパワハラをちらつかせる新人や影が薄くネガティブ発言ばかりの営業マン、常にタメ口で発言がストレートな帰国子女、女性タレントにだけ積極的なコピーライター、パクリとよくあるアイディアばかりだかたまにヒットを出すプランナーなど…。笑えてちょっぴりホロリとするドラマ仕立てのコメディーとなっている。2016年の「となりのシムラ」以来のコント挑戦となる長谷川さんは、今回バリバリのキャリアウーマン“風”のチームリーダー・向坂塔子を演じる。必死に奮闘するチームの中で、会議や現場を迅速に取り仕切るものの、だいたいが先走りすぎてしまう…というキャラクターだ。中でも、向坂が新商品のチョコレートについて消費者にグループインタビューを行うシーンでは、監督やスタッフ陣から「こんな長谷川京子見たことない!」「キャラクターが完全に開き切った!」と絶賛していたということで、見逃せないシーンだ。今回参加した長谷川さんは「大人が真面目にふざけてみました。こんな機会を与えてくださったNHKの方、スタッフさん、監督に感謝しています。何より渡辺謙さんがあんな事をしてしまっている姿を目の前で見せてもらえて…」とふり返り、「わたし自身も弾け過ぎてしまい、オンエアが楽しみであり、少し恐くもあります(笑)」と話す。また脚本・演出の細川氏も「今まで見たことない長谷川京子さんが見れるはずです。長谷川さん、変な仕事が増えたら、ごめんなさい!」と仕上がりに自信を見せている。ほかにも、要潤、池田エライザ、北村匠海、千葉雄大、JUJU、松重豊といった豪華な面々が出演する。「君は天才!~渡辺謙がコメディーに挑戦!!」は8月10日(土)22時~NHK BSプレミアム、9月28日(土)23時~NHK総合にて放送。(cinemacafe.net)
2019年08月09日佐藤浩市を主演に、渡辺謙を共演に迎え、2011年3月11日に発生した東日本大震災とその後に起きた福島第一原発事故を描く映画『Fukushima 50』(フクシマフィフティ)。第2弾キャストとして吉岡秀隆、安田成美の出演が明らかになった。関係者90人以上への取材をもとに綴られたジャーナリスト、門田隆将のノンフィクション作品「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫刊)を原作にした本作。地元・福島出身で原子炉から最も近い中央制御室(通称・中操)を指揮する1・2号機当直長・伊崎利夫を佐藤さん、福島第一原発所長の吉田昌郎を渡辺さんが演じ、監督は『沈まぬ太陽』『空母いぶき』の若松節朗がつとめる。そして吉岡秀隆が演じるのは、5・6号機当直副長の前田拓実。担当する5・6号機が安定したことから、危機的状況に陥った1・2号機へ応援に駆けつけるプラントエンジニアで、1号機を10年担当していたため、ほかの誰よりも1号機に詳しい。放射線量が上昇し続ける1号機で、3度目のベント(爆発を防ぐために強制的に原子炉格納容器内の空気を抜き圧力を下げる)をアタックするメンバーに志願する。伊崎(佐藤さん)と同じ高校を卒業した地元・福島の後輩。「福島第一原発事故は現在進行形であり、今も戦い続けている人たちの心にも響く映画になればと思っています」と吉岡さん。「この事故は戦後最大の日本の危機でしたが、そこに踏みとどまった人たちがいたという事実があります。今後それを知らない世代が生まれた時にも、『Fukushima 50』がその歴史を知るための一つの礎となり、未来に向かっていくための映画の一つになってほしいと思っています」と力強くコメントを寄せる。また、安田成美は緊急対策室総務班・浅野真理役。吉田所長(渡辺さん)が指揮を執る免震重要棟の緊急対策室で、総務班として作業員の安全確保に尽力する職員。“イチエフ”内では数少ない女性。大津波警報発令時の緊急アナウンスから建屋が水素爆発した際のけが人の確認まで何でもこなし、所長の吉田を支え続ける。安田さんは「原発事故は処理がまだまだこれからです。たくさんの人にこの映画をご覧いただき、感じてもらえることがあればと思っています」とコメント、原作に触れ「当時原発内にいた人たちが戦場のような現場で命を懸けて戦っていたというのがわかりました。その熱い思いを伝えられたら」と意気込みを明かしている。『Fukushima 50』は2020年3月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Fukushima 50 2020年、全国にて公開予定© 2020『Fukushima 50』製作委員会
2019年07月10日日本の実力派俳優にして、ハリウッドスターでもある俳優・渡辺謙に単独インタビュー。5月31日に封切られた『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』や、GWに公開された『名探偵ピカチュウ』など、日本の人気コンテンツをハリウッドが映画化した2作に出演しているが、両方ともメガヒット中だ。思えば彼は、鮮烈なハリウッドデビューを遂げた『ラスト サムライ』(03)で第76回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされて以来、『バットマン ビギンズ』(05)や『SAYURI』(05)、『硫黄島からの手紙』(06)など、立て続けに話題作に出演し、稀有な存在感を発揮してきた。以降の活躍ぶりも枚挙にいとまがないが、いわば真田広之と並び、世界への道を切り開いた開拓者だ。5年前に公開された『GODZILLA ゴジラ』(14)は、日本のゴジラファンからもお墨付きだったが、新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』も、ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラがスクリーンに降臨し、ド迫力のバトルを繰り広げるという、血湧き肉躍る大興奮の快作だ。しかも、科学者たちを前面に押し出したチームの連携プレイや、家族の葛藤など、人間ドラマの骨子がしっかりとしている点も激賞されている。2020年公開予定の続編『GODZILLA VS. KONG(原題)』には、小栗旬が出演することが発表され、すでに撮影も終了しているようだ。渡辺は、ハリウッドデビューを果たした小栗と会ったそうだが、2人はどんな言葉を交わしたのか?率直に感想を聞いてみた。○■ハリウッド版『ゴジラ』で“世界のゴジラ”に――『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は前作に続いて、日本でも高い評価を得ています。やはり前作の成功も大きかったと思いますが、遥かにその期待値を超えてきました。『GODZILLA ゴジラ』が公開された時、最初は「ハリウッドが撮る『ゴジラ』ってどうなのよ!?」といぶかっていた日本のファンが多かったと思うけど、蓋を開けてみたらクオリティーはきちんと高かった。そして今や、日本ではなく世界のゴジラになったんだと思います。おそらくピカチュウもそうで、「え? 実写映画でやるの?」と、斜に構えて見ていたファンも多かったのではないかと。本作ももし、2作目、3作目と積み重ねていくとしたら、もはや日本のものではなく、世界のピカチュウ、ポケモンになっていくんでしょうね。――前作も『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』も、日本のゴジラへのリスペクトを感じました。そうですね。オリジナル版にリスペクトもあるし、それに近いストーリーテリングになっているかと。ちゃんと原点回帰みたいなことも考えてくれていて、ありがたいなと思いますがそれだけではダメで。やっぱり映画自体が面白くなかったら意味がないですし、そこはちゃんと押さえています。――いずれにしても、謙さんが日本代表的な感じで参加されると聞くと、日本のファンも安心感を覚えます。でも、僕は別に日本代表の選手権を勝ち抜いていったわけではないので(苦笑)。もちろん日本人として、ゴジラもポケモンも大事なコンテンツだということは感じていますが、基本はキャストの一員として、映画を良くするために、いかに尽力できるかということだけです。――たとえばクリント・イーストウッド監督からオファーされた『硫黄島からの手紙』のように、最初から謙さんのキャスティングありきのプロジェクトも多い気がします。いやいや、そんなことはないです。そう思っていただけるのはありがたいのですが、基本は日本から参加した1人の俳優としてのポジションに過ぎません。ただ、どちらからもありがたがられるというか、日本からすれば「ハリウッド映画だけど、あいつがいればなんとかなるだろう」と、アメリカのゴジラファンからも「あいつが出ていれば、そんなに間違ったものにはならないだろう」と思われているところはあるのかもしれない。でも、僕自身はそこまで大きな力を発揮しているわけではないし、元々脚本を読んだり、監督と話をして「これならいけるだろう」という確信した上で参加しているだけです。正直、その時点でダメだと思ったら僕は出ません。ゴジラ映画についても「これはちゃんとしたオリジナルに近い形の、非常にゴジラらしい映画として成立するだろう」というイメージが持てたから参加しただけです。○■小栗旬の「ゴジラ」続編出演「つながったな」――続く『GODZILLA VS. KONG(原題)』に小栗旬さんが出演されます。渡辺さんが切り開いたハリウッドへの道を進んでいく若手俳優の方々も今後増えていくと思いますが、小栗さんに、なにか託したい思いはありますか?僕は「よし、つながったな」という気がしています。ストーリーについてどうこう言える状態じゃないのですが、そこはすでに感じました。――小栗さんとは、何か「ゴジラ」の現場について話をされたのですか?小栗が向こうで撮影をしている時、僕に連絡をくれたんです。「どう? 大丈夫?」と聞いたら「めっちゃ楽しいです」と言っていたので「ああ、良かった」と思いました。それで日本に戻ったら、1回飯でも食おうかという話になったので会いました。そこで「どうだった?」「これからどうするの?」と聞きました。ゴジラのような日本のコンテンツが世界のコンテンツになった時、そこに日本の俳優がきちんとその映画に出演し、役として成立していること自体が僕はうれしくて。そういう意味で「つながったな」という気がしたんです。――撮影中、謙さんから小栗さんに何かアドバイスはされたのですか?役もシチュエーションも違うから「こうしたほうがいい」「ああしたほうがいい」とかは、一切言えないです。それに、僕はハリウッドで13年くらいやっているので、知っているプロデューサーやスタッフがいるけど、小栗は今回1から始めていくわけだから。それがキャリアというもので、彼自身が経験値を積み上げていかなきゃいけないことだと思います。とはいえ、そのあとのことに関しては「こういうやり方があるよ」というアドバイスはできました。たとえば「プロモーションの時はちゃんとやったほうがいいよ」といったことですが、撮影時に僕が口を出せることはそんなにないですから。○■ハリウッドを目指す若手俳優たちへメッセージ――ハリウッドへの道を開拓した謙さんから、小栗さんのようにハリウッドを目指す若手俳優陣へ、何かアドバイスはありますか?僕は、とりあえずやればいいと思っています。野球選手と同じで、あとは個々で対戦していくしかないかなと。僕はそういうふうに開拓者だと言われることもありますが、自分自身、そういう意識は全くなかったです。また、わけがわからなかったから、がむしゃらにできたのかもしれないし。ブロードウェイに行った時も、まさにそうでした。――謙さんのチャレンジ精神には常に感心させられます。実際に『王様と私』では第69回トニー賞リバイバル作品賞を受賞されましたし、結果も出されています。ブロードウェイについては、あんな世界をもともと詳しく知っていたら「ちょっと待てよ」と二の足を踏んだかもしれない(苦笑)。本当に自分も少し向こう見ずで「え!?そうだったの?」と思うことばかりでしたが、だからこそやれたのかもしれない。なので、やはり個々がトライして、乗り越えるかはじかれるか、というのを経験するしかない。得るもの、得られないものはきっとあると思うけど、それは頑張ってつかみとっていってほしいです。■プロフィール渡辺謙(わたなべ・けん)1959年10月21日年生まれ、新潟県出身。主なドラマ出演作は、TBS『砂の器』、NHK連続テレビ小説『はね駒』(86)、フジテレビ「御家人斬九郎」シリーズ、NHK大河ドラマ『独眼竜政宗』(87)など。映画は『ラストサムライ』(03)、『硫黄島からの手紙」(06) 、『明日の記憶』(06)、2011年『インセプション』(11)、『GODZILLA ゴジラ』(14)などに出演。ドラマや映画以外にも、舞台、CMでも活躍。2015年『王様と私』で第69回トニー賞リバイバル作品賞を受賞。
2019年06月09日どんなビッグプロジェクトも、「渡辺謙」という名前がクレジットされた時点で、確固たる安心感を覚えると共に、底知れぬ期待感を煽られる。高い評価を受けたハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』(14)から5年ぶりとなる続編『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(公開中)もそうで、「ゴジラ」ファンならずとも、公開を心待ちにしていた人も多いはず。今回描かれるのは、復活したゴジラが、モスラ、ラドン、キングギドラと激闘するというファン垂涎の内容だ。渡辺は、未確認生物の特務機関「モナーク」の生物学者・芹沢猪四郎役を続投。『X-MEN:アポカリプス』(16)のマイケル・ドハティ監督の指揮下で、今回も力強い存在感を魅せている。現在、渡辺が出演した『名探偵ピカチュウ』も大ヒット中で、この後、東日本大震災での原発事故を描く『Fukushima 50』(2020年公開)や、テレビ朝日開局60周年記念ドラマスペシャル『逃亡者』も待機中だ。いずれも「ぜひ観てみたい!」と触手が動く魅惑的な作品ばかりだが、渡辺は何に重きを置いて、出演作をチョイスしているのか?最新作と共に、これまで出演してきた話題作についても話を聞いた。――芹沢博士役について、マイケル・ドハティ監督から「軍隊や科学者たちを統率するリーダー役として演じてください」とリクエストされたとか。ドハティ監督との初タッグはいかがでしたか?前作と同じ役ですが、キャラクターに関しては5年が経ち、どういう風になっているのかという点は自分で作っても構わないという話だったので、さほどレクチャーは入りませんでした。でも、ゴジラに対する愛の深さは、(前作の)ギャレス・エドワーズ監督に負けず劣らずだったので、すごく信頼できました。――チャン・ツィイーとは『SAYURI』(05)以来の共演となりました。彼女も結婚して子どもができて、女優としても人間としても深みが出た10年だったと思います。では、僕は何が変わったんだろう? という思いも抱きながら、また同じステージで会えたことはうれしかったです。――『はやぶさ 遥かなる帰還』(12)でもプロジェクトマネージャーの山口駿一郎というリーダーを演じられていました。当時、映画においてのポジションと、役柄とが非常に上手くマッチングしたとおっしゃられていましたが、今回はいかがでしたか?そうですね。『はやぶさ』では、確かにプロジェクトマネージャーという役柄と同時に、あの映画全体を進める上でも中核を担わなければいけない、という思いはありました。でも、無理やり僕が旗を持って引っ張っていくということではなくて。何があっても僕は動じないで、みんなと共に前へ進んでいこうと常に思っていただけです。――『硫黄島からの手紙』(06)はクリント・イーストウッド監督が直々にオファーされたとか。イーストウッド監督とのお仕事はいかがでしたか?クリントは本当に撮影が早い監督ですが、『硫黄島からの手紙』はそのなかでも最速で撮った映画で、たった35日間しかかかってないんです。ハリウッドで俳優からリスペクトされる監督はたくさんいますが、俳優とスタジオの両方からリスペクトされる監督ってなかなかいなくて。クリントは、きっちり予算どおりに収まるように撮って、なおかつある程度の成績を上げることができる。それは本当にすごいことです。その役に関しては、君が一番良く考えてるんだから好きにやって、と。それってかなりのプレッシャーでしたよ。――『名探偵ピカチュウ』ではヒデ・ヨシダ警部補役を演じていますが、本作も大ヒット中です。このオファーについても聞かせてください。僕は全然「ポケモン」世代じゃないし、アニメも漫画もほぼ観たことがなかったし、「ポケモンGO」もやっていません。でも、今回実写で撮るということと、今までのポケモン映画を参考にしないと聞いたので、それならやれるかもしれないと思いました。――東日本大震災の原発事故を描く『Fukushima 50』は、『沈まぬ太陽』(09)でも組まれた若松節朗監督作です。記者会見で「いつかやらなければいけないと思っていた」とおっしゃられていましたが、所長の吉田昌郎さん役にはどんな思いで臨まれたのですか?実は、吉田さんをメインにした作品のお話をいくつかいただいてましたが、それをやっても、再現ドラマになるか、もしくは中途半端にメローなお話にしかならないんじゃないかと危惧していたんです。でも、『Fukushima 50』の話をKADOKAWAさんからいただいた時、吉田さんではなく佐藤浩市君がメインで最後まで戦った50人の話ということで、それなら映画というエンターテイメントで描けるのではないかと思いました。登場人物は、僕が演じた吉田さんだけが本名で、ご遺族の了解も得ています。僕のなかで消化しきれなかったことが一気にクリアとなったし、これは必ずやらなきゃいけない話だとずっと思っていたので、本当に良かったです。――これまでの出演作のラインナップを見ると、かなり打率が高い印象を受けますが、数字においてプレッシャーなどは感じませんか?「当てなきゃいけない」と思って作品を選び、仕事をしたことは今まで一度もありません。もちろんプレッシャーはありますよ。たとえば『硫黄島からの手紙』の時は、『ラスト サムライ』(03)以上にプレッシャーがかかりました。なぜなら、かなり近い歴史を描くから。今から70年前の話で、まだ御遺族の方や縁者、親戚の方々もたくさんいらしたから。辛い戦いを描く敗戦の話だけど、変にひよってお涙ちょうだい的にはしたくなかった。だからちゃんと演じて、ちゃんと伝えて、世界のお客様にもちゃんとわかってもらいたかったんです。――今回の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』もかなり見応えがある映画に仕上がっていますし、ハリソン・フォードの同名映画をリメイクしたスペシャルドラマ『逃亡者』も楽しみです。渡辺さんの出演作は、いつもクオリティーお墨付きという印象を受けますが。いや、そうでもないですよ(苦笑)。自分のなかで打率は5割くらいで、そんなに話題にならない映画もありますし。でも、だからといって、それが良い悪いという判断にはなりません。僕はすごく好きな作品だけど、なかなか上手くいかなかったと思うこともありますし。やっぱり大ヒットして、いろんな人が観てくれた映画は印象に残るので、そういう作品ばかりやっていると思われがちですが、実はけっこういろんな冒険もしています。――その冒険したいという思いと、作品を当てなければいけないというプレッシャーとのバランスはどう捉えていますか?「作品を当てなければ」といったプレッシャーは一切感じてないです。そんなものを感じていたら作品なんて選べないので。そうじゃなくて、話が面白いかどうか、また、面白そうな監督だなと思ったら、やりたいと思います。基本はそっちだけです。たとえば前作『GODZILLA ゴジラ』もそうでした。そこを軸にしないと、作品に向かっていくモチベーションにはならないので。これからもそこは突き通していきたいです。■プロフィール渡辺謙(わたなべ・けん)1959年10月21日年生まれ、新潟県出身。主なドラマ出演作は、TBS『砂の器』、NHK連続テレビ小説『はね駒』(86)、フジテレビ「御家人斬九郎」シリーズ、NHK大河ドラマ『独眼竜政宗』(87)など。映画は『ラストサムライ』(03)、『硫黄島からの手紙」(06) 、『明日の記憶』(06)、2011年『インセプション』(11)、『GODZILLA ゴジラ』(14)などに出演。ドラマや映画以外にも、舞台、CMでも活躍。2015年『王様と私』で第69回トニー賞リバイバル作品賞を受賞。
2019年06月07日ハリウッド版「ゴジラ」の最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ゴジラカーペットイベントが5月27日(月)、歌舞伎町ゴジラロードにて行われ、出演する渡辺謙のほか、チャン・ツィイー、マイケル・ドハティ監督、ザック・シールズ、さらに日本語吹替えキャストの芦田愛菜、木村佳乃、田中圭らもブルーカーペットを歩いた。渡辺謙&田中圭が「ガオー!」この日の東京は晴れ渡り、気温は31度をマーク!蒸し暑さと日照りに負けないくらい、集まった人々の熱気が高まる中、渡辺さんを筆頭にキャスト陣が車でやってくると、拍手喝さいがあがった。白いスーツを颯爽と着こなした渡辺さんは、観客に笑顔を振りまき、スマホで一緒に写真を撮ったりサインを書いたりと極上のファンサービスを行った。続く芦田さんら吹替えキャスト陣も、あまりの興奮に目を丸くしながらも、楽しそうに交流を楽しんでいた。ゴジラのモニュメントの隣に立った渡辺さんは、睨んでみせたり、肩(?)に手を回してみたり微笑みあったりと、ゴジラとのフォトセッションに応じた。続く芦田さん、木村さん、田中さんも3人でポーズを取ったかと思えば、田中さんは報道陣の「ゴジラのように吠えて!」というオーダーに「ガオー!」ときっちり応じ、集まった観客からも「かわいい!」と、ときめかれていた。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は、前作『GODZILLA ゴジラ』から5年後の世界が舞台。武装テロ集団が特務機関モナークを急襲し、開発中のあるテクノロジーが強奪される。南極の氷の下に眠っていた大怪獣キングギドラを呼び起こしたことに成功した一味だったが、キングギドラの覚醒と同時に世界で伝説の怪獣たちが次々に目を醒ます。地球が危機に陥る中、ゴジラが再び姿を現す。渡辺さんが自信「過去の作品にも負けない素晴らしい作品」挨拶にて、渡辺さんは「この間(前作)はイエローで今回はブルー。(カーペット)の距離も伸びたので、『ゴジラ』にかける東宝の心意気を感じて歩きました。とにかく面白い、絶対面白いです!過去の作品にも負けない素晴らしい作品になっています。お見逃しなく、お楽しみに!」と一目見ようと集まった路上の人や、カメラの向こうの人々にまで訴えていた。田中さんも、「小さいときから見ていた『ゴジラ』シリーズの吹替えをさせていただいて、うれしいです。スケールのでかさに、ゴジラを感じようとあいつ(※TOHOシネマズ新宿のゴジラモニュメント)を見て映画の1シーンを思い返したんですが…映画のほうが迫力がありました!」と茶目っけたっぷりにコメントし、キャスト陣も盛り上がっていた。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は5月31日(金)より全国にて公開。(cinamacafe.net)■関連作品:ゴジラキング・オブ・モンスターズ 2019年5月31日より全国にて公開© 2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.
2019年05月27日俳優の渡辺謙が12日、自身のツイッターで、白血病を公表した競泳女子・池江璃花子選手にエールを送った。池江選手はツイッターで白血病と診断されたことを公表。「私自身、未だに信じられず、混乱している状況です。ですが、しっかり治療をすれば完治する病気でもあります」「今後の予定としては、日本選手権の出場を断念せざるを得ません。今は少し休養を取り、治療に専念し、1日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるよう頑張っていきたいと思います。これからも温かく見守っていただけると嬉しいです」とコメントした。渡辺は「池江璃花子さんのニュースを目にしました。僕も同じ病気を経験しました。何故今自分がと絶望感に苛まれているのではないかと思います。どんな状況かは分かりませんが、今の医学を信じ、自分の生命力を信じ、前を向いて焦らずにしっかり治療に専念して下さい。祈っています」とエールを送った。渡辺は1989年、急性骨髄性白血病を発症したが復帰。その後、1994年に再発したが、1995年に復帰を果たした。
2019年02月12日渡辺謙とケリー・オハラが主演を務め、第69回トニー賞4部門受賞に輝いた、伝説のプログラムの最新ロンドン公演を映像に記録した『The King and I 王様と私』が、2月22日(金)~24日(日)の3日間限定で東京、大阪にて上映されることが決まった。2015年4月16日、ブロードウェイ19年ぶりのリバイバル上演を果たした本作は、開幕と同時に批評家の絶賛を浴び、トニー賞9部門の候補となりミュージカル部門のリバイバル作品賞はじめ4部門を受賞。チケット入手困難な人気作品としてロングランを記録した。その評判は、もうひとつのミュージカルの聖地ロンドンにも波及し、2018年7月3日(プレビュー開始は6月21日)から約3か月間、ウエストエンドのパラディウム劇場で上演されると、ブロードウェイ公演に勝るとも劣らない人気を博すことに。さらに今年7月~8月上旬には主演の渡辺さんとケリーによる来日公演が決定しており、日本でもますます注目を集めている。リチャード・ロジャース(作曲)&オスカー・ハマースタインII(脚本・作詞)の代表作として名高いこのミュージカルは、1951年ブロードウェイで初演、56年に映画化。その後も再演を重ねてきたが、その中でも2015年版が特に輝きを放つのは、“異なる文化的背景を持つ者同士の相互理解“という現代的なテーマをより前面に打ち出した点。水と油のように相容れない価値観を持つアンナと王が、考えをぶつけ合いお互いへの理解を深め、感謝と尊敬の心で結ばれていく姿は、多様性の時代にこそ観るべきミュージカルとして、人々の心を捉えている。■トニー賞受賞ケリー・オハラと渡辺謙のダンスに注目!大沢たかおも参戦王様を演じるにふさわしいカリスマ性と威厳を、演出家バートレット・シャーに見初められ、シャム王役に抜擢されたのは、2003年の『ラスト サムライ』でアカデミー賞候補になった日本が誇る国際派スター・渡辺謙。2015年にミュージカルの聖地N.Y.でブロードウェイ・デビューを果たし、トニー賞ミュージカル部門の主演男優賞にノミネートされた。単なる暴君ではなく、強国の脅威にひとりで立ち向かう王の孤独を繊細に表現した演技には、アジアの俳優ならではの感性が光る。また、その王に反発しながら惹かれていくアンナ役は、本作でトニー賞ミュージカル部門の主演女優賞を受賞したケリー・オハラ。アンナと王がダンスを通じ心通わせる「Shall We Dance?」の名場面では、渡辺さんとの息の合ったパフォーマンスで観客を魅了。さらに、日本からはミュージカル「ファントム」やTVドラマ「Jin-仁-」でお馴染みの大沢たかおが、シャム王の忠実な家臣であるクララホム首相役で参加し、迫力ある演技を披露した。■ストーリー1860年代初頭のシャム(現在のタイ王国)。英国人女性アンナは、シャム王の夫人たちと子どもたちの家庭教師をするために、息子を連れてバンコクにやってくる。すぐに子どもたちと仲良くなるアンナだが、専制君主の王とは事あるごとに衝突。しかし、英国公使の接待にアンナが一役買ったことをきっかけに、王とアンナの心は通いあっていく…。ロンドン版『The King and I 王様と私』はTOHOシネマズ 日比谷&大阪ステーションシティシネマにて2月22日(金)~24日(日)限定3日間独占プレミア上映。(text:cinemacafe.net)■関連作品:The King and I 王様と私 2019年2月22日~24日TOHOシネマズ 日比谷&大阪ステーションシティシネマにて限定上映©Matthew Murphy
2019年01月24日さんさんと太陽の光が降り注ぐ、7月下旬の早朝。都内の自宅前で植木の手入れに励む、南果歩(54)の姿があった。南といえば今年5月、渡辺謙(58)と離婚。昨年3月に渡辺と21歳年下の女性との不倫が発覚してから1年余りの決断だった。だが離婚から2カ月、早くも渡辺の“再々婚”報道が――。「『王様と私』のロンドン公演のため6月から渡英した渡辺さんですが、現地では不倫報道の相手・A子さんと一緒にいる姿が目撃されているそうです。公演が終わる9月29日以降に、かつて密会を重ねたNYの教会で極秘挙式すると報じられたのです」(芸能関係者)この日、自宅周辺の掃除に4時間も没頭していた南は、午後2時過ぎに近くのケーキ店へ。女友達と一緒にあれこれと楽しそうにケーキを選び、談笑していた。店から出て来たところを、顔なじみの記者が直撃した。――離婚されてから2カ月になりますが、その後はいかがでしょうか?「ありがとうございます。おかげさまで仕事も再開しました!でも、(心の)傷が癒えるのはもっと時間が必要だと思います。もう、一生癒えないかも……」――そうでしたか。そこでこんなことを聞くのは申し訳ないのですが、謙さんに再々婚報道が流れているのをご存知ですか?「(しばらく絶句して)、まったく知りませんでした……。とはいえ、もう自由じゃないですか。祝福するまでには至ってないですけど(笑)」そんな彼女は16年3月に乳がんの手術を受け、現在も闘病中。最後は笑顔で自分ならではの“使命”を語ってくれた。「同じ病気で苦しんでいる方々に対して、“私も元気で頑張っています”と伝える役割ができたと思っています。少しでも、みなさんの支えになれたら嬉しいです」そう言い残して去っていった彼女の後ろ姿には凛とした覚悟がにじんでいた――。
2018年08月01日5月17日に渡辺謙(58)との離婚を発表した、女優の南果歩(54)。2人はドラマの共演がきっかけで友人関係になり、渡辺の前妻との離婚成立後の05年に結婚。おしどり夫婦として知られていたが、昨年3月に元ホステスでジュエリーデザイナーの女性と渡辺との3年に及ぶ不倫が『週刊文春』で報じられた。離婚発表後、彼女は自身のツイッターに《これからは曇りのない笑顔で、私らしく歩んで参りたいと思います》と綴っているが――。 「果歩さんは周囲を心配させまいと明るく振舞っています。でも13年も連れ添った夫婦ですから、平気なわけがありません。不倫はいけないことですが、謙さんだって果歩さんのことを心から愛していました。彼女の乳がん闘病も謙さんは献身的に支えていましたし。離婚という結論に至ったとはいえ、果歩さんは今でも謙さんに感謝しています」(南の知人) そんな彼女の複雑な気持ちとは裏腹に、離婚発表後は南が受け取る“多額の慰謝料”について複数の記事が出た。5月23日発売の『女性セブン』は、“渡辺が南に支払う慰謝料は10億円”と報道。記事によると2人は“婚前契約”を交わしており、渡辺側に何らかの不都合があって離婚することになった場合、“夫婦の財産はほとんど南に譲る”という取り決めがあったというのだが――。前出の南の知人は、この記事に真っ向から反論する。 「婚前契約なんて、2人はまったく交わしていませんよ。婚前契約について尋ねられた果歩さんは、あまりに根も葉もない記事に呆れていたそうです」 こうした憶測が飛び交うなか、当事者である彼女はいま何を思うのか――。離婚発表から1週間が経った、5月下旬。六本木の一流ホテルに到着した南に記者は声をかけた。何度も取材してきた顔なじみの記者だったからか、離婚後はノーコメントを貫いてきた南が、困惑しつつも初めて口を開いてくれた。離婚したばかりとは思えないほど明るい口調だったが、“慰謝料10億円”報道についてたずねると表情は突如として曇ってしまった。 「どうしてこんな記事が出るんでしょうか……」 驚き呆れた表情の南は頭を横に振りながらこう続けた。 「10億円なんて、とんでもない。全部嘘です!だって、(渡辺には)借金しかなかったんですもの……」 ――え!?借金ですか? 「はい。でも、そんな記事にいちいち反論していても仕方ないですからね(苦笑)」 さらに、南は慰謝料の報道以外にも心を痛めていることがあるようで――。 「うちの母が『(離婚は)私のせいじゃないか』ってひどく傷ついているんです」 実は、南の実母と同居していたことで、息が詰まる生活を強いられた渡辺が“不倫に走った”と、これも一部では報じられてきたのだ。 「同居が不仲の原因と言われていますが、そんなことはないと思うんです。というのも、もともと私たち家族が住んでいた家に向こう(渡辺)が入ってきた形なので、母との同居はいまに始まったことではないんですよ。でも母は『自分が出ていけば何とかなるんじゃないか』と思ってしまったみたいで、騒動後はあの家から引っ越していきました。母とはいまも一緒に住んでいませんし、住民票まで移したんです。もう80歳を過ぎた母にそんなことをさせてしまって、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいなんです……」 悲痛の真相を明かした南。最後に、今後の人生についても聞いてみた。 「いまは何も考えられない状態なんです。女ひとりの人生って、心細いですよ。でも、これが私の人生ですからね、負けずにしっかり歩いていきたいと思います。頑張っていきますから、これからも応援よろしくお願いいたします!」
2018年05月29日女優の南果歩(54)が17日、自身のブログを更新し、俳優の渡辺謙(58)と離婚したことを報告した。南は「ご報告」と題してブログを更新し、「この度、離婚という形に到りましたことをご報告申し上げます」と報告。「出会いから16年、様々なことを学びました。そしてこの1年は、自身の生き方を見つめ直す時間を与えられました。これからは曇りのない笑顔で、私らしく歩んで参りたいと思います」とつづり、「今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます」と呼びかけた。2人は2005年12月に結婚。昨年3月に『週刊文春』で渡辺の不倫が報じられ、渡辺は同年7月に会見を開き、不倫を認めて謝罪していた。
2018年05月18日「謙さんはNHK大河『西郷どん』の撮影を終え、6月からブロードウェーミュージカル『王様と私』のロンドン公演を控えています。4月中旬には現地入りしてしまうそうなので、離婚協議を進めるなら“最後のチャンス”だと思うのですが……」(スポーツ紙デスク) 昨年3月、年下ジュエリーデザイナーとの不倫関係が報じられた、渡辺謙(58)。妻の南果歩(54)は報道後、すぐに別居を決断。以来、夫妻は何度も“離婚秒読み”といわれてきた。 離婚協議中だと報じられた今年1月、本誌は南を直撃取材している。彼女は離婚協議中であることを否定したうえで、夫との話し合いが実現していない理由についてこう語っていた。 「いま、彼は『西郷どん』の仕事で九州にいますし、忙しいでしょうからね」 あれから3カ月。別居から1年が経ち、大河の仕事も終わった。節目を迎えて決着はついたのだろうか――。 4月初旬の昼下がり。桜の名所として知られる都内の公園で、南の姿を目撃した。実母と女友達を連れて、楽しそうにそぞろ歩く。やがて散歩を堪能した一行は、園内のフレンチレストランへ。眺めのいい窓側の席に陣取り、花見ランチを楽しんでいた。食事を終え、店から出て来た南に記者は声をかけた。 ――今日は、お花見がてらのランチですか? 「ええ。ついこの間までドラマの撮影が続いていたのが、やっと終わったので」 顔なじみの記者に笑顔でこう答えてくれた南。4月21日スタートの連続ドラマ『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』(NHK)の撮影を終え、この日は久しぶりのオフを楽しんでいたようだ。 ――1月に取材をさせてもらったとき、大河の仕事が終わったら話し合いをするとお話されていましたよね? 「たしかにそうですね。でも、いまはまだ何も……」 ――離婚という結論もありえるのでしょうか? 「ごめんなさい。まだお話できません」 夫に対して思うことはあっても“何も語れない”という、複雑な心境なのだろう。 だが最後に『西郷どん』を見ているか聞いたところ、「はい、見ていました」と、この質問にだけはキッパリと答えたのだった。そして、どこか自信に満ちた表情でその場をあとにした――。 「同じ俳優として、謙さんの仕事を支えて来た南さん。彼女は仕事への影響も考慮して、謙さんに“猶予期間”を与えてあげているんです。13年間も連れ添ってきた夫婦ですから、そう簡単に結論は出せませんよ」(南の知人) 彼女は毎週、画面に映る夫をどんな気持ちで見つめていたのだろうか――。
2018年04月11日ニューヨークのリンカーン・センター16か月の公演と、ソールドアウトを記録した渡辺謙の主演ミュージカル「王様と私」が、ロンドン・ウエストエンドにて公演されることが決定。今回新たに大沢たかおが参戦し、初共演の渡辺さんとともに“ミュージカルの聖地”でデビューを果たす。舞台は1860年代のバンコク。シャムの王様と、傲慢な王様の王妃たち、王子・王女たちの教育係として迎えられたイギリスの教師アンナとの間で発展する、感情が激しくぶつかり合う関係を描いていく本作。リチャード・ロジャースの音楽、オスカー・ハマースタイン2世の脚本と作詞による、代表的なこの傑作は、「Getting To Know You」「Hello Young Lovers」「Shall We Dance」「I Have Dreamed」「Something Wonderful」など、誰もが知るクラシックなナンバーに溢れている。■トニー賞4部門受賞チームに大沢たかおが参加!トニー賞を受賞した「誰もが認めるブロードウェイ・ミュージカルの女王」(サンデー・タイムス)ケリー・オハラがアンナ役を務め、トニー賞およびアカデミー賞ノミネートの渡辺さんが王様役、そしてトニー賞受賞のルーシー・アン・マイルズが第一夫人チャン王妃役を務めるチームに、今回参加することになった大沢さん。人気TVシリーズ「Jin-仁-」の主演を務めたほか、映画やドラマで数々の賞を受賞した日本を代表する俳優として、本作に王様の忠実な右腕となるクララホム首相役で出演。1995年、蜷川幸雄のシェイクスピア作品でイギリスにて舞台デビューしており、2008年・2010年共に記録的な動員数を残した人気ミュージカル「ファントム」以来、待望の舞台出演となる。渡辺さん、大沢さんともに今回がウエストエンドデビュー、夢の初共演を果たす。また、“若い恋人たち”ルンタ役とタプティム役には、ディーン・ジョン=ウィルソン(ディズニーオリジナル「アラジン」ウエストエンド公演主役)とチョン・ナヨン(「レ・ミゼラブル」ウエストエンド公演フォンティーヌ役)の参加が決定。数々の賞を受賞したロジャース&ハマースタインのミュージカルが、ブロードウェイからロンドンのパラディウム劇場へ移り、6月21日(現地時間)にプレビュー公演が開幕。本公演は7月3日よりスタート、チケット販売好調を受け、9月29日まで3週間公演期間を延長することも決定している。■渡辺謙、大沢たかおは「僕よりミュージカル経験は豊富」「最初のNY公演(2015年)のときに、日本でいい俳優はいないのか?と言われていたタイミングで大沢君が観に来てくれて」と渡辺さん。その際はスケジュールが合わずオーディションは実現できなかったものの、「僕よりミュージカル経験は豊富だし、『日本の俳優はこれくらいのポテンシャルがあるんだ』ということを証明するいい機会になる」と断言。「大沢君のある種の勇気と、こういった機会を作ってくれたロンドンのプロデューサーにも感謝したいと思います。日本の俳優同志として一緒にウエストエンドに立てるというのは、NYに1人で行くよりも誇らしい気持ちで行けるなという気がしています」と力強くコメント。大沢さんについても、「娘(杏)と一緒に出ていたミュージカル『ファントム』で初めて舞台で観たのですが、それまでのイメージと全く変わらない誠実な芝居をされるし、舞台に立たれる方だなという印象」と語り、「セリフとして舞台で表現できるための英語なので全く一からやり直すくらいの分量になる」としながらも「自分が納得できるところまでやってきてほしいと思います」とエールを贈っている。■大沢たかお「いまはドキドキの方が強い」大沢さんは「舞台デビューが蜷川幸雄さん演出のイギリス公演で、お客さんのレベルの高さや厳しさを聴いていたので、よりによってその厳しい場所なのかと思うのと、いい意味でも試される、自分の実力でしか期待に応えることができない本当の意味で挑戦できる場が訪れたなという感じです」と緊張気味に意気込みを明かす。渡辺さんについては、「僕はNYに追いかけて観に行くくらいのイチファンなので、尊敬以外の何物でもない」とコメント。「若い人たちがもっと頑張らなければいけないところを謙さんが1人で戦っているのを見ると言葉もないですし、どれだけサポートができるのかと考えさせてくれる素晴らしい先輩」と語り、初対面の際に「『海外いつ来るの?来るとき絶対電話してね』って言われたのを覚えています」とふり返る大沢さん。「まさか自分が出ると思っていなかったので、そこから公演へ向けて調整していくのが大変ですが、今回改めて声をかけて頂いて、言い訳ができない状況になっているので潔い気持ちで挑めると思っています。5月頭からのリハーサルに向けて準備は始めていますが、なかなか思うようにいかないですし、通訳も入らず、その中でどれだけ挑戦できるのか、いまはドキドキの方が強いです」と胸の内を明かしている。「王様と私(The King and I)」はプレビュー公演:6月21日より、本公演:7月3日よりロンドン・パラディウム劇場にて上演。(text:cinemacafe.net)
2018年04月05日