私は学生のころから、空いている時間を埋めるようにいくつものバイトを掛け持ちしていました。学校に行く前にコンビニバイト、放課後に塾のバイト、土日はイベントバイト、そして内職バイトを掛け持ち。すき間時間を見つけて働くことが好きな私は、現在1歳の娘の育児をしながらも働けないだろうかと、在宅ワークに目をつけたのです。 在宅ワークの必要性娘は1歳でパパっ子なので、パパが休みの日にはパパに預けてバイトに出かけることができました。何度か単発で、1回4時間ほどの軽作業バイトを経験。しかし、どうしても仕事中も娘のことが気になり、早く帰って会いたい気持ちが強く、娘を預けて出かけるのがおっくうになってしまったのです。 せっかく娘と一緒に居られる貴重な時期ですし、娘が寝ている間に自宅で働けたら理想的だなと、在宅ワークの必要性をひしひしと感じました。 在宅ワークの種類インターネットで検索をすると、本当にさまざまな種類の在宅ワークがありました。封入や梱包の仕事、広告をスクリーンショットする仕事など、コツコツ1件5〜10円ほどの仕事もありました。 しかし、どうせやるならもっと稼げそうなものをと思い、私が選んだのは、インターネット上でお客様とやり取りをする旅行代理店の仕事、メディア記事を書くライティング、模試の採点の仕事などです。 実際の働き方どの仕事も娘が寝ている時間におこなっているので、お昼寝の時間も使えます。旅行代理店の仕事はお客様の要望が届いたら、旅行プランを提案し、旅行が成約になれば歩合で報酬がもらえます。ライティングは書いた記事の本数、模試の採点は枚数でそれぞれ成果報酬です。 旅行代理店の仕事をメインにお客様とやり取りをしながら、ライティングを締め切りに合わせて作業し、模試の採点はそのシーズンだけ集中するというように、うまく両立できる組み合わせにしています。 それぞれの仕事の案件がくるタイミングや、成果報酬の仕事もあるので毎月の収入に差がありますが、最低でも月に15,000円、多いときで月60,000円ほどになっています。 娘と一緒にいる時間をたくさん持ちたい! だけど、好きなものを存分に買いたいし、旅行にも行きたい! そのために育児と仕事を両立させて、少しでも家計にゆとりができるように、日々在宅ワークで楽しく奮闘中です。 監修/助産師REIKO 著者:中村もこ0歳女児の母。小学校教諭と旅行代理店、保険営業を経験。現在は保育の勉強をしながら、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年01月31日放課後等デイサービス歴3年目。広汎性発達障害の娘は、小学4年生。小学2年生から、放課後等デイサービスに通っています。通い始めた当初は、娘と同じように特性のある子たちとの間で、トラブルもありました。しかし娘も、もう通い始めて3年目。お友達それぞれの特性も理解し、にぎやかな教室にも慣れて、楽しく過ごせるようになりました。Upload By SAKURA仲良くする方法がわからない子に対して、理解を示せるようになった娘。放課後等デイサービス通う子の中に、娘のことを好きでいてくれる男の子がいます。その子は、娘と仲良くしたい!という気持ちがあるのですが、その方法がわからず、娘を風船でポンポンと(軽く)叩いたり、大きい声で驚かせたりしています。Upload By SAKURA最初のころは嫌がっていた娘ですが…Upload By SAKURA先生から何度も説明され、その子の苦手をしっかり理解できるようになったのでした。そのとき私は、自分が中学生のときのことを思い出しました。中学時代、特別支援学級にいた男の子のこと。当時、私が通っていた中学校には、特別支援学級があり、さまざまな事情を抱えている子が在籍していました。その中に、すれ違う子すれ違う子にじゃんけんを求める、中学2年生の男の子がいました。Upload By SAKURAある日、男の子が投げかける「じゃんけんぽん!」に偶然当たった私。Upload By SAKURA男の子のじゃんけんに応じると、男の子は大笑いして喜んでいました。それからというもの、私を見かけると、その子はじゃんけんを求めてくるようになりました。Upload By SAKURAじゃんけんから始まったことが…「じゃんけんぐらい、なんでもない」と思った私は、毎回応じていました。しかし…だんだん男の子が距離をつめてくるようになり、私の髪の毛を引っ張るようになりました。「痛い!やめて!」と言ったのですが、なかなか伝わらず、最終的にはじゃんけん自体がなくなり、私を見かけると走ってきて、ただ髪を引っ張ったり、頭を叩いたりしてくるようになりました。Upload By SAKURA私が原因かもしれない。どんどんエスカレートしていく行動・・・。当時いつも一緒に行動していた友達に、先生に相談することを勧められましたが、私は迷いました。そもそも私がじゃんけんに反応してしまったことがいけなかったんじゃないかと、思っていたからです。当時の私の感覚としては、「目をつけられてしまった…」という感情が近かったと思います。Upload By SAKURAしばらくは我慢していたのですが、一緒にいた友達とも揉めるようになってしまったため、結局、特別支援学級の先生に相談することにしました。Upload By SAKURAそれから、先生はその男の子に付き添うようになり、私に向かって走ってこようとする男の子を制止してくれるようになりました。Upload By SAKURAそれからしばらくすると、男の子は私を見かけてもそばに来なくなり、そのまま私は卒業しました。あのとき、私がすべきだった行動。もしかしたら…娘の放課後等デイサービスの子と同じように、あの男の子も、私と仲良くしたいという気持ちがあったんじゃないだろうか…。じゃんけんを返してもらえて嬉しかったから、もっと仲良くしたいと思ってくれていて…でも仲良くする方法がわからなくて、髪を引っ張ったり、頭を叩いたりしてしまったのではないだろうか。そう思うと、私が特別支援学級の先生に相談して、急に私との接点がなくなってしまった男の子は、ショックな気持ちでいたのではないか。Upload By SAKURA当時の私には、そこまでの知識はなく、なんで急にこんなことをしてくるようになったのか…と思っていました。娘が、放課後等デイサービスの子にしたように理解してあげて、放課後等デイサービスの先生が説明したようにちゃんと話せばよかったのか…今でも後悔している出来事です。あのときの男の子に、謝ることはできませんが、あのときできなかった行動を、今はしていきたいと思っています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2020年12月30日■前回のあらすじ亜紗子は、毎日家にやってくる蒼葉の母・美穂子と保護者会で初顔合わせをすることに。そこで連絡先を交換したのですが…。蒼葉くんのお母さんである美穂子さんと面識を持ったことをきっかけに、私自身も放課後の過ごし方についての考えを見直そうと思い始めました。まずは自分なりのルールを決めたことで、子どもの遊び方も前向きに関わっていくことができるようになりました。もちろん相手があることだし、息子の意見もあるので、その時には一緒に考えて、お友だちと仲良く過ごせるよう工夫したいと思っています。子どもが小学生になって環境が変わったのは親も同じです。放課後子どもと一緒に過ごせるママもいれば、そうでないママもいます。今回のことで、これから何か困ったことがあったとき、流されるままにやり過ごすのではなく、その都度子どもに向き合って対応していこうと改めて考えさせられました。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・高尾/イラスト・ ふくみみ 【同じテーマの連載はこちら】 その人って本当にママ友ですか? この連載の全話を見る >>
2020年11月27日最近の悩みごとは息子の友だちが勝手に家に遊びにくること。約束もなく急にくるので、子どもだから仕方ないと思いつつ、迷惑だなぁと思ってしまいます…。それに…結構やんちゃな子で…。子ども相手とはいえストレスが溜まります。この前はなんと…幼稚園までは子どものお友だちのママも知り合いだったし、お互いに連絡先も知っていたのですが…。けれど蒼葉くんのお母さんとは面識がなく、どうしていいかわかりませんでした…。そこで、幼稚園の頃から面識のあった先輩ママの和子さんに相談してみることにしました。和子さんは上のお子さんが小学3年生なので、こういったトラブルの解決法も知っているかも…と思ったからです。すると、あるアドバイスをもらったのをきっかけに、私の悩みは解決へと向かっていったのです。次回に続く※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・高尾/イラスト・ ふくみみ
2020年11月25日4人組バンド・Official髭男dismが8日、高校生向けオンラインイベント「超放課後祭 Supported by 放課後『カルピス』」に実行委員長として出演した。TOKYO FM(ほかJFN38局 毎週月~金曜22:00~23:55)で放送している『SCHOOL OF LOCK!』が、「高校生の可能性だらけの放課後を応援する「放課後『カルピス』」プロジェクトとタッグを組み実現したイベント。当日は3つの配信プラットフォームで総視聴者数約120万人に到達、Twitterでは日本のトレンド5位に入るなど大きな盛り上がりに。同ラジオで、Official髭男dismは4月1日よりレギュラーコーナー「ヒゲダンLOCKS!」(毎週水曜23:10~)を担当し、高校生たちと交流してきた。イベントでは、高校生のパフォーマンスを見たボーカルの藤原聡が「うるっとくるのをこらえるの結構大変でした」と目に涙をためるシーンも。フィナーレの同グループによるスペシャルライブでは、まず「宿命」をパフォーマンスすると、藤原から今回頑張った高校生たちへ向けて「どれもがみんなのかけがえのない思い入れに溢れていて、見ていた僕たちはとてもうれしい気持ちになったしパワーをたくさんもらえました」と熱いメッセージ。「まだまだ先行きがよくわからない日がずっと続いていますが、これから希望をもって一緒に日々を重ねていけたらいいなという思いで、未来への賛歌を最後に一曲僕たちから届けさせていただきます」と挨拶し「パラボラ」を披露した。このイベントのアーカイブ動画は、11月15日23時59分まで視聴可能。
2020年11月09日友達付き合いは“コウのペース”で少しずつUpload By 丸山さとこ読書・工作・折り紙などの1人遊びが好きなコウですが、友人と遊ぶことも大好きです。学校の休み時間も家と同じように本を読んだり絵を描いたりしていることが多いようですが、たまにクラスメイトと絵を描いたり話をしたりすることもあるようです。今ではそんな風に自分なりのペースで友達関係を育んでいるコウですが、3歳頃までは公園や児童館で会う子ども達に興味を示すことはなく、むしろ避けて通ることもあるくらいでした。幼児期のコウの友達との関係は?相手が大人であれ子どもであれ人間にあまり興味を示さなかったその頃のコウは、行動が激しく声も大きいためか基本的には子どものことが苦手なようでした。大人しい子であれば近くにいることはできましたが、関わることはありませんでした。Upload By 丸山さとこ「同年代の子どもと接することを強要しても仕方ない。興味が出るのを待とう」と考えた私は、積極的に仲介をすることはしませんでした。とはいえ、「子どもという存在が見慣れないものになると“興味を持つきっかけ”も生まれないかもしれない」とも思ったため、コウにとって強いストレスにならないよう、ある程度空いている時間帯に公園や児童館へ行っていました。そうしてあまり子どもとの関わりがないまま保育園に入園したコウは、反応が乏しく大人しいことからおままごとに誘われるなどして、意外にも集団での遊びに参加していました。おままごとは家でも自発的に行うことの多い遊びだったことから、コウにとっても落ち着く作業になっていたようです。彼にとってのおままごとは“関わり遊び”というよりは“知っているシーンの再現遊び”だったようで、特に他の子と話をすることもなく黙々と料理を作ったりしていましたが、周囲もまだ幼児であることから大きく浮かずに一緒にいることができたようです。あまりしゃべらず大人しかった3歳までから一転、4歳になったあたりから語彙が増え始めたコウは、5歳頃から思うようにいかない時にブリッジをして怒るようになりました。Upload By 丸山さとこある程度会話で意思を伝えられるようになってきたことで、かえって「思うようにならない!」と感じることも増えてきたのかもしれません。この頃はまだ同級生とケンカが成立する程のコミュニケーション力はなく、突然1人で怒りながらブリッジを始めることが彼なりの怒りの表明だったようです。「意思を伝えるということは高度なコミュニケーションなのだな…」と思ったことを覚えています。そんなコウも、年長になる頃には一緒に図鑑を見たりふざけあったりする友達ができたようです。迎えに行くと誰かと遊んでいる姿を見ることも多くなりました。小学生になり、友達と行動を共にできるクラスメイトの中で…小学校入学後も、まだ学年全体に幼さの残る1年生の1学期までは“同じところに集まってワイワイやっている”だけで何となく友人関係が成立していましたが、夏休みが明けた頃から少しずつ周囲とズレが出てくるようになってきました。Upload By 丸山さとこ2年生にもなると、たとえ気の合う子と遊ぶのであっても、「友達と行動を共にする」ことや「ルールを擦り合わせて共有する」ことが必要になってきます。皆が違う遊具に移動する際に声をかけられても「僕はこれをしていたいから」と言いその場に留まるコウです。そんな“協調性の無さ”から同級生の中でも浮いていることが目立つようになってきました。私は、学校でのクラスメイトとの関係については“いじめ”でない限りは直接的な介入はしませんでした。授業中のグループワークなど、協力を得られず課題を進められないのであれば義務教育に支障が出ているということで介入の必要があるかと思いますが、休み時間に誰とどう過ごすかは、子どもの自由だと考えているからです。親から見れば些細な事に思えることでもコウ本人がいじめだと感じていることはありますし、“いじり”なのか“いじめ”なのか微妙だなと思う時もあります。そのような時は担任の先生に事実の確認や見守りをお願いしたり、スクールカウンセリングにて相談をしたりしていました。「こんな時どうする?」を一緒に考える日々コウは今までSSTを受けたことはありません。近くに通える施設が少なく、月に1度病院にてカウンセリングを受けながら空くのを待っている状態です。Upload By 丸山さとこその為、カウンセリングにて相談をしている他は、私がただの親子関係として「こんなことがあったんだよ」「お母さんはこういう時どうしたらいいと思う?」を聞いたり答えたりしているだけです。私自身もASD・ADHDの成人当事者です。コミュニケーションは全く得意ではありませんが、年齢分の経験があることから少しだけ「こうじゃないかな?」「こういうことが起こっているのかもしれないね」と“お母さんはこう思うよ”の範囲で話すことはできます。「遊んでいた友達が移動する時にコウが付いていかないのであれば、その子はまた新しく遊ぶ相手を確保しなくちゃいけなくなるね。そうしたら、その子は次からどうする?」と聞くと、コウは「うーん…『最初から違う子に声をかけたらずっと遊べる』ってなるか…」と答えます。そうして状況を推測して共有した後は、コウに「どうしたい?」と聞くようにしています。コウが「それなら僕も1人で遊んでいた方が自分のペースで遊べていいな」と思うのであれば、それに対するメリットとデメリットを並べて一緒に考えてみます。友達の繋がりを持っておかないとサッカーやキャッチボールなどの1人ではできない遊びの時に困るかもしれません。自分にとって都合の良い時だけ仲良くしよう!とはいかないからです。Upload By 丸山さとこ一方、あまりに無理をして友達のペースに合わせていると、「ちっとも楽しくないし疲れる!」となってしまうかもしれません。そうして考えていくと、「こういうところはもう少し周りに合わせた方が良さそうだな」とか「これは譲りたくないな。どうやって伝えたらいいのかな?」とか、「遊びの好みやテンポが合う子と一緒にいた方がいいんだな」ということが分かっていきます。もちろん、現実はそこまでシンプルではありません。特に、中学年以降になると“相手も本当は嫌だけど我慢をしている”とか、“力関係でNOを言いにくい状況である”など、色々と難しい場面もあるとは思います。それでも、「そういうパターンの可能性もあるよ」という経験を重ねていくことでトラブルの原因や対処法を理解していく部分はあるようです。資源回収などで色々な学年の子ども達が集まった時の様子を見ると、大体2~3学年下の子どもと丁度足並みが合うようで、本当は年齢に縛られず「コミュニケーション能力の発達段階が丁度合う相手」と関わる場があると良いのかもしれないなと感じています。5年生となった現在でも年齢より幼いコミュニケーション力からトラブルを起こすことはしばしばありますが、時には先生などの大人だけでなく、クラスメイトや上級生が仲裁に入ってくれることもあります。Upload By 丸山さとこまた、趣味をいくつか持つようになったことで、それをきっかけにクラスメイトとの交流が生まれることもあるようです。ゲームや将棋やScratch(プログラミングソフト)など趣味が合う友達と遊んだりしているようです。趣味があると余暇の過ごし方も少し豊かになるようです。無理強いにならない範囲で、新しいものに触れる機会を作っていけたらいいなと思っています。
2020年09月08日キャリアアップを目指してきた私にとって、異業種交流で出会った夫・さとるは、野心家で上昇志向が強く、同じようなタイプの私は、ともに戦える戦友になれると思いました。付き合っている当時から、さとるは食を大切にしていて、レストラン選びなどもこだわっていました。私も食べるのも料理を作るのも好きだったので、趣味は合うなと思っていました。私が作った料理も「美味しい」とは言ってくれるのですが、細かな注文も多く…。そして、結婚して日々の生活がはじまると…夫は料理にこだわりがあるのか、私を困らせたいのか、しょっちゅう食事を作り直させます。事前に食べたいものを聞いても、「いい加減俺の好みを覚えろよ」と言って食べたいものを教えてくれず、毎日運試しのようになっていました。 食事の時間は、楽しく過ごしたい…そんな想いが裏切られる毎日。さらにさとるは次第に女性を下に見るような発言も増えていきました。そしてその言葉は、小さいころから何度も聞かされてきた内容と同じだったのです…。私の家庭は、「男子厨房に入らず」を地で行く家庭で、弟には一切の手伝いをさせず、買い物から料理、掃除まで母と私が担ってきました。 父にはしょっちゅう「まずい!」「食えるか!」といった暴言を浴びせられ、料理の作り直しをさせられてきました。だからこそ夫となる人は、対等でいられる人をと思ってきたのに。まさか同じことが繰り返されるなんて…。次回に続く原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ のばら
2020年08月30日ウーマンエキサイトをご覧の皆さん、こんにちは。今年は、お子さんの夏休みが短くなったご家庭も多いのではないでしょうか。わが家の小学1年生の娘も夏休みが2週間ととても短くなってしまいました。実はすでに2学期が始まっています!暑い中、毎日頑張って登校しています。全国の小学生のみんながんばれー!!ところで今回は、そんな娘が小学生になって間もなくぶち当たった「放課後の過ごし方」の悩みを描いてみました。■お友達ができたことを喜んだのもつかの間…知らない土地へ引っ越してきて、初めて連れてきた同級生のお友達だったので私も嬉しくて沢山おもてなししたのですが…その日を境に土日も雨の日も関係なく遊びに来るようになってしまいました。そうなると家にいても気が休まらず…さすがに私も疲れてしまいました。まずは娘と話し合い、放課後の過ごし方や遊ぶ約束の仕方についてルールを決めました。■約束を守れない娘に対して私は…昨日の今日だったので、ルールを守れなかった娘に残念な気持ちになってしまいましたが…よくよく話を聞いてみたところ、約束は守ろうとしたが断りきれなかったようでした。娘自身も、本当は遊びたかったんだと思います。毎日遊びたい気持ちも家の中で遊びたい気持ちも分かる!分かるのですが…ある程度のルールに従って遊んでほしい。もう小学生なんだから根気よく説明するば分かってくれるはず…ここは心を鬼にしてルールを継続し根気よくお友達にも説明しました。ルールを決めたことで、何がダメか明確な線引きができたので私自身もダメな時ははっきりと伝えることができるようになりました。娘もお友達もルールを理解し、今は節度をもって遊んでいます。放課後の過ごし方、話し合ってよかったです。
2020年08月19日・このパッケージを考えた人はすごい。・話題になるのも納得のデザイン!・これは見事な青春…。2020年7月14日より全国販売されている、カルピスウォーターの夏季限定パッケージが話題になっています。SNSで注目を集めるボトルを直で見たくなった筆者は、早速商品を購入。一見なんの変哲もないイラスト入りのパッケージで、反対側には違うデザインが描かれていました。中身のカルピスを飲みきり、ボトルの正面を見てみると…。正面の透明な部分に裏面のイラストが映り、1つの絵になったのです!これはアサヒ飲料株式会社が、高校生を応援する「放課後『カルピス』」プロジェクトの一環として制作したパッケージ。イラストレーターの、かとうれいさんが、『海』『夏』『空』をイメージしたデザインを描き、さわやかな放課後を感じさせるラベルに仕上げたそうです。ちなみに、カルピスソーダには、イラストレーターの田中寛崇さんが『部活』『帰り道』『教室』のイメージで描いたデザインが、正面のみに施されています。青春や夏を身近に感じるデザインパッケージは、なくなり次第終了とのこと。気になる人は、ぜひ手にとってみてはいかがでしょう![文・構成/grape編集部]
2020年07月20日アイドルグループ・放課後プリンセスの小日向ななせが、最新イメージDVD&ブルーレイ『ミルキー・グラマー』(ともに発売中 DVD:4,180円税込 ブルーレイ:5,280円税込 発売元:竹書房)をリリースした。2018年10月に放プリユースから放課後プリンセスの正規メンバーに昇格した小日向ななせ。グラビアにも積極的で、2018年6月に発表した1stDVD『ななせ日和』以降、Hカップバストでグラドルファンからも人気を集めている。そんな彼女が約1年以上ぶりに最新DVDをリリース。バストを強調するなどバストフェチを意識した映像がたっぷりと収録されている。黄色いビキニを着用したビーチのシーンでは、動く度にバストが上下左右に揺れ、下乳や横乳が見られるシーンもあり、随所でバストを楽しめる構成となっている。一段と増した大人の色気にも注目。後半では現役アイドルとは思えない艷やかな表情で視聴者を誘惑する。
2020年06月09日世界で 2 億 7,100 万人以上のユーザーが利用する音楽ストリーミングサービス SpotifyがTBS ラジオと連動し、同局の人気番組「アフター6ジャンクション」のオンエア外トークを収録したSpotify オリジナル ポッドキャスト番組「TBS ラジオ・アトロク放課後 podcast」の配信を開始した。「アフター6ジャンクション」 (通称「アトロク」)は、TBSラジオにて毎週 月曜日から金曜日 18:00-21:00 放送しており、メインパーソナリティの宇多丸(ライムスター)が、映画・音楽・ 本・ゲームなどの分析や独自視点による文化研究を通じ、日常の中にある「おもしろ」を掘り起こし、多種多様なカルチャーや趣味嗜好にスポットライトを当てる人気番組だ。今回スタートした「TBS ラジオ・アトロク放課後 podcast」は、ラジオでは放送されないゲストとの延長戦トークや、放送しづらい映画のネタバレ前提トークなど、ここでしか聴けない内容をSpotify限定配信のポッドキャスト番組として新たに収録し、毎週木曜 21 時に配信していく。今後、ラジオ番組内でも Spotifyと連動した企画を実施していき、ラジオ番組とポッドキャストの両方聴くことで、「アフター6ジャンクション」をさらに楽しめる。TBS ラジオ・アトロク放課後 podcast すでに2つのエピソードが公開されている。#1「今こそ観るべき、世界の“パンデミック映画”特集」延長トーク#2「少女マンガを読んで【女子の労働】についてじっくり考えてみる特集」の延長トーク!アフター6ジャンクション 2020 年 4 月以降の放送をSpotifyでアーカイブとして配信している。
2020年04月10日幼稚園のころまでは家でも外でも、遊常におとなの目の届く範囲で遊んでいた息子。わが家では未就園児の娘もいっしょのことが多いので、自宅の敷地内で遊ぶときも、もちろんそばで見守っていました。■小学生になり、ひとりで行動する同級生も…しかし、小学生ともなると関わる年代が増えるためか、同級生の中には上級生にまざって放課後の校庭で駆け回ったり、ひとりで友人の家を訪ねたりする子もいる。「それならうちもひとりで」…と、いきなりほっぽり出すのは心配だし、まだ不安がありました。わが家は、あくまで子ども自身の成長に合わせてと思いつつ…とはいえ、焦るわけではないが「付き添いはいつまで?」「どのくらいの距離感で?」と最近は、「見守りの距離感」をはかりかねていました。1学期、息子の様子はというと、新しい環境や人間関係に浮かれ楽しんではいるが、やはり不安もあるよう。公園などでは、私の付き添いに安心感を感じているようにみえました。そして学校生活にもすっかり慣れた2学期。■新しい環境に馴染み、成長する息子「危険に対して先回りし安全第一! トラブル発生時はダッシュで駆け寄る!」(←ちょっとオーバーに表現しています)というイメージの、乳幼児期のような接し方を見直す時期かな~、と思えました。おとなの目が届かない部分は増えるが、子ども自身がそれを望むなら(当然、心配や不安はありますが)、まずは子どもを信じることが大事かなとも思います。そして「やっていいこと」「いけないこと(交通ルール含む)」など、公共のルールや危険については、繰り返し一緒に考えたり、言葉で伝えていったりする必要があるなと思いました。具体的に防犯上の約束としてわが家では、以下の3点はとくに口を酸っぱくして伝えています。・ひとりでは遊ばない。(夕方のチャイムの前でも、みんなが解散したら息子も帰る)・親子で一緒に確認した道以外は通らない。・外で、知らない人はもちろん、知っている人に声をかけられても付いていかない。とにもかくにも…息子の「外ヅラ(?)」に成長を感じたのでした。
2020年03月25日通い始めたきっかけは、親子関係の改善。広汎性発達障害の娘は、現在、放課後等デイサービスに通っています。2年生ごろから、家での療育や、宿題への取り組みがうまくいかなくなり、関係性が悪くなっていった私たち。家族でずっと一緒にいると衝突も多い…ピリピリした親子関係をどうにかしたいと、放課後等デイサービスに通うことを決めました。娘は放課後等デイサービスが大好きになり、私との関係も改善していきました。Upload By SAKURA娘にとって楽しい場所が増えた…私はそれだけでも満足だったのですが、放課後等デイサービスは娘が成長するのにとても大事な場所だったのです。学校とはちょっと違った友達関係。娘は学校で、仲良しの子もいて、友達関係に特に不安はありませんでした。そのため、また新しく友達が増えるな~ぐらいにしか考えていなかったのですが、放課後等デイサービスでの友達関係はちょっと違います。学校とは違い、娘の他にも発達の偏りや障害がある子が通っているため、ここでは娘は特別ではありません。学校の場合、娘が何か間違ったことをしたり、突拍子もないことをしたりしても、周りの子どもたちはあーさんに合わせてくれます。しかし放課後等デイサービスでは、それぞれが自分の興味にしたがって動いていることが多いし、ときには予測不能の動きをすることもあります。Upload By SAKURA放課後等デイサービスの友達にはそれぞれ強いこだわりや特性もあるため、学校ではあまりみられないようなトラブルが起きることもありました。友達とのトラブル発生。放課後等デイサービスに通い始めて少し経ったころの話です。この日、お面で遊んでいた娘。Upload By SAKURA自分でかぶったり、先生にかぶせたりしていたそうです。そのとき、おやつを食べていた友達に…Upload By SAKURA後ろからいきなりお面をかぶせた娘。しかし、この友達はいきなり人が近づくことを、嫌がる子だったのです。娘に対して、「やめろ!だれだよ!おまえ!あっちいけ!」と怒鳴りました。娘は驚きながらも、「だれだ」という質問に対して、自分の名前を答えたそうです。娘はおそらく、一緒に遊ぼう…楽しませようという思いだったのでしょう。しかし、娘にも嫌なことや苦手とすることがあるように、この友達にとって娘が後ろからいきなりお面をかぶせるという行為は、ものすごく不快なものだったのでしょう。トラブルで、感じてもらいたかったこと。トラブルがあった日、放課後等デイサービスの先生からこの話を聞いた私。突然お面をかぶせてしまった子に申し訳ない…そう考えていたのですが、Upload By SAKURA先生は、「いきなり怒鳴られて、娘さんが嫌な思いをしたんじゃないかと心配です。これで、ここに来ることを嫌がったり友達を恐がったりしないか…止められなくてすみません。」と娘の精神面の心配をしてくれました。確かに、怒鳴られたとき娘は驚いたかもしれません。しかし私はこれは娘にとっていい経験になったと考えました。娘はたびたび、家でも学校でも、自分のこだわりで泣き出すことがあります。誰にでも嫌なことはあるということ…そして、自分以外の人のこだわりを客観的に見ることで、何か感じることがあるかもしれないと思ったのです。トラブルからの成長。家に帰り、私は娘と話をすることにしました。Upload By SAKURA娘は、全く"怒られた"という感覚はありませんでした。精神的には傷ついていなかった娘ですが、相手に嫌なことをしたという認識があったのか聞いてみると…Upload By SAKURA娘はその状況に立たされただけでは、まだ自分から学ぶことは難しいようでした。しかし先生が相手の気持ちを代弁してくれたおかげで、相手が嫌だったことを、ちゃんと理解することができていました。自分以外の個性を認める。通い始めて10か月が経った現在、娘はすっかり放課後等デイサービスと、そこに通うお友達関係にも慣れました。Aくんは、同じ曲を何度も聞くのが好きとか…Bくんは、仲良くしたいけどやり方がわからなくて、ちょっかいを出してお友達に怒られてしょぼんとしちゃうとか…Upload By SAKURA娘が自分以外の子のこだわりを理解し、それを頭において接している話を聞き、ここで過ごす日々は予想以上に娘を成長させてくれていると感じました。いろんなトラブルもあるけれど、娘は放課後等デイサービスが大好き。これからも楽しい時間を過ごしつつ、自分の成長に繋げていってくれたらいいな~と思います。
2019年12月11日休日の個別療育の付き添いがしんどいUpload By アマミモヨリ自閉スペクトラム症の小5の息子ヒルマは、土日の1~2時間だけ、個別療育として学区外にある放課後等デイサービスを利用しています。「子どもの世界を広げたい!」という一心で何年も通っているのですが、正直なところ毎週の送迎と付き添いは負担でした。レッスン中の付き添いは必須ではないのですが、ヒルマは毎回緊張するため「教室にいて欲しい」と訴えるのです。夏休みに向けて高学年になったことだし、そろそろ同年代での小集団活動があってもいいかもと思い、ネットで調べてみました。すると、Upload By アマミモヨリ新しい教室を発見しました。しかも「送迎つき」で、夏休みは「午前から夕方まで利用可能」とあります。このチャンスは逃せません。さっそく見学の申し込みをしました。Upload By アマミモヨリ見学に行きました学校が早く終わった午後に、見学に行きました。Upload By アマミモヨリ初めての場所が苦手なヒルマは当然不安そうでしたが、わたしは期待でいっぱいでした。新しいビルの1階に、その教室はありました。受付を済ませて入口に向かうと、男の子が駆け寄ってきました。Upload By アマミモヨリこんな風にたとえ相手が明らかに自分より年下だったとしても、突然話しかけられることが、ヒルマはやはり苦手なようです。(自分がされるとイヤだから、自分からも話しかけません)「ヒルマ君です」とわたしが答えると、男の子は納得したようにうなずいて戻って行きました。かわいいお出迎えでした。教室内の様子さて、実際の教室を見た第一印象ですが、Upload By アマミモヨリとにかく狭いのです。一人暮らしのワンルームマンションに荷物を押し込んだような感じです。そして、新しい建物なので清潔感はあるのですが、教室内の備品やおもちゃは、Upload By アマミモヨリ質素。田舎のおじいちゃんの家に遊びに来たようなアットホームな雰囲気とも言えます。とりあえずこれまで見学した施設のどこにも似ていませんでした。実際の活動は?見学の時間に利用していたのはさっきの男の子(小2)ひとりだけでした。キャッチボールをするというのでおどろいて見ていると(だってキャッチボールをするには狭すぎる)、Upload By アマミモヨリ布製のやわらかいボールを、ふんわり投げるだけでした。やさしく放られたボールを、それでも顔面で受けてしまう男の子のことを、微笑ましく眺めました。う~ん、でもね、ヒルマは小5なわけです。この小さい子向けの運動を楽しいと思えるでしょうか。すると、先生がヒルマに話しかけました。Upload By アマミモヨリ今度はバレーボールをすると言います。この低い天井の狭いスペースで、しかも3人でどうやってボールを打つのだろうと思ったら、Upload By アマミモヨリ風船バレーボールでした。なるほど、それなら安全です。しかもヒルマの張り切りようときたら!その後トランプやオセロなどのゲームにも、ヒルマは少し遠慮がちに笑顔を見せながら参加できました。見学を終えた息子の感想教室からの帰り道、ヒルマは高らかに宣言しました。Upload By アマミモヨリ当初の希望とちがって、利用しているのは低学年の子ばかりだったけど、ひとりっ子のヒルマにとってはそれも良い経験になりそうです。何より、もう何年も通っている教室にはいまだに緊張しているのに、全然緊張しなかったってすごいことです。気負わないアットホームな感じが、ヒルマに合っていたのかもしれません。Upload By アマミモヨリそして実際のところそれは大正解で、ヒルマにとって楽しい夏休みになったのでした。2学期からは放課後も充実して過ごせそうです。
2019年09月10日無事、仕事が決まったものの...乗り越えなくてはならないハードルがたくさんありました昨年春から仕事をしている私ですが、仕事を始めるにあたり一番心配だったのはやはり子どもたちのことでした。けれど定型発達の次男は幼さが抜けてしっかりしてきているし、自閉症の長男は平日、放課後等デイサービスに通っているので帰宅時間はだいたい18時。間に合うよう働けば問題ありません。ありがたいことに、かつてお世話になっていた会社で事務のパートが決まりました。平日の10時から16時までの勤務なので、長男の帰宅時間にも間に合う。ほっとしました。けれど、気がつきました。しまった!夏休みをどうしようかと。Upload By シュウママダメもとで聞いてみよう・・放課後等デイサービスに聞いてみました長男が通っている放課後等デイサービスは、学校のある日は学校に直接お迎えに行ってくれ、18時に自宅まで車で送ってくれます。けれど、春休みや夏休みといった長期休暇の期間は、10時から15時30分までになります。Upload By シュウママ私の勤務時間は10時から16時。これでは夏休み中は、放課後等デイサービスを利用したとしても私の出勤時間にも長男の帰宅時間にも間に合いません。一度は仕事を諦めようかと思ったのですが、藁にもすがる思いで、通っている放課後等デイサービスに相談してみることにしました。放課後等デイサービスから、意外な返事が!放課後等デイサービスの責任者の先生に仕事のことと夏休みのことをお話しすると、先生はしばらく考えて「それなら、長期休みの期間だけ預かり時間を延長しますよ」と言ってくださいました。「息子さんの他にも、実は同じように働いているお母さんから、時間を延長できないか相談を受けてます。大丈夫ですよ」そう笑顔を見せてくださったのです。Upload By シュウママそんな先生の言葉は、働く私の背中を押してくれるようで、とてもあたたかかったです。働くことを諦めないで。相談してみることで克服できることがあるかもしれませんもちろん、放課後等デイサービスによっては時間の延長に対応できないところもあるかと思います。けれど、もし私と同じように長期休みの問題で働くことを躊躇している方がいるのなら、すぐに諦めるのではなくて、一度放課後等デイサービスに相談してみて欲しいなと思います。もしかしたら解決することもあるかもしれません。仕事を始めてちょうど1年たちますが、こうした支援があるおかげでなんとか続けてこられています。もともと出不精なこともあって家庭内でストレスを溜めがちだった私ですが、仕事を始めてからは外に出て働くことで気分をリフレッシュすることができるようになりました。そして夏休みを放課後等デイサービスで過ごすことは、長男の成長にもプラスになりました。通っている放課後等デイサービスでは、夏休みはプラネタリウムに行ったり、広い公園を走り回ったりして、家庭で過ごす以上に日々さまざまな活動に取り組むことができます。そのおかげで夜もぐっすり眠り、ご飯もたくさん食べ、元気に過ごしていました。放課後等デイサービスが働く私の背中を押し、長男の成長もサポートしてくれたのです。周囲の人に支えられ、さまざまな問題を乗り越えることができたことを痛感した1年でした。Upload By シュウママ
2019年06月27日わが家の娘10歳、息子8歳は朝何度起こしても起きません。それもそのはず、習い事や宿題、放課後の友達との約束…だんだんと夜寝るのが遅くなり、就寝は23時。どうにか起こしても、機嫌は最低最悪。食事もとれずにふてくされながら登校していました。今回は、そんな子どもたちとの毎朝の格闘に疲れ果てた私がトライした「早起き大作戦」を紹介します。作戦1早く寝る支度を整える朝早く起きるには、当然早く寝なくてはなりません。親としての目標は21時に就寝。しかし寝ない…というか寝られません。毎日23時就寝だった子どもたちは、布団に早く入れても眠くならないのです。そこでまず、20時までに夕飯、風呂を済ませ、電気を少し暗めにし、リラックス時間を長くとりました。このリラックスタイムはあえてテレビを家族で見るようにしました。テレビ番組は20時55分に終わるので、終了したら布団に行く約束にしたのです。作戦2ゲーム、YouTubeを見られないようにする21時の就寝を目指すにあたり、壁になるのはゲームやYouTubeでした。わが家ではこれが一番厄介で、決めておいた時刻に弟がキリがよくゲームが終えても、姉がYouTubeを見終わらずというように、ダラダラと時間を使っていました。そこで、2人が学校に行っている間、充電器がうまくささっていなかったということにして、2つの電化製品の充電をゼロにしておきました。作戦3朝早く起きたらご褒美時間。ゲームにお菓子なんでもあり!充電がなく、ゲーム、YouTubeが見られなかったため、当然子どもたちからは文句が出ました。そこで、「今夜は充電しながら早く寝て、朝起きてゲームやYouTubeをしたらいいんじゃない?」と提案。さらに、「早く起きた時間、アイスを食べながらゲームでも、お菓子を食べながらYouTubeでも好きに使っていいよ」と普段なら決して許さない行為を全面的に解放してみました。これには子どもたちも目を輝かせ、「朝早く起きる!」と声を揃えて布団へ入っていきました。しばらくの間は、毎日の習慣ですぐには眠りにつくことができなようでしたが、朝の好き放題できる時間のために、2人は21時に布団に入るようになりました。試行錯誤の結果、ついに!1週間前後、この生活リズムにしてみたら、2人とも遅くとも6時半には起きて、自由な時間を満喫するようになりました。そのおかげで登校前の時間に余裕ができ、食事もしっかりとれるように。朝、お互いイライラしながら過ごしていた時間がウソのようにラクになったのです。予想以上の成果!ゲームの時間が勉強をする時間へわが家では学校の宿題のほかに、母の私が自作する漢字テスト、国語、算数のドリル2枚ずづが毎日のノルマとしてあります。これを終わらせなければ放課後、遊びに行くことができません。授業が多く、下校時間が遅い上に習い事がある日は、ノルマが終わらず公園に遊びに行くことができきなくなります。そんな日が続き、「また今日も遊べない!」と息子ががっかりしている日がありました。そこで「朝の自由時間、勉強してもいいんだよ。そうすれば放課後すぐに遊びに行けるんじゃない?」とアドバイス。よほど遊びに行きたかったのか、朝の自由時間、なんどドリルを済ませるようになったのです。また、娘も息子の様子を見て、夜に見たいテレビがあったり、塾の宿題が終わらない場合など、朝の自由時間を活用するようになりました。正直、私自身ここまでのことは目標として定めていなかったので驚いています。きっと子どもたちの友達の多くが宿題や勉強をしないと、放課後に公園へ行けないというルールを守っていることと、うまく合致したのでしょう。今まで、無理やり朝起こすのはうまくいかなかったという経験を生かして、朝自分たちが起きたくなるように作戦をたてたのが成功のカギだったと思います。<文・写真:ライターあんぱんだYO>
2019年06月23日小学生の子を持つ親にとっては、子どもたちが放課後をどう過ごすか、気がかりな人も多いことでしょう。また、これから小学生になる未就学の子を持つ親にとっても気になるところかもしれません。今回は、放課後にどんなトラブルが起こるのか、またパパママがしている対策について考えてみたいと思います。■放課後トラブル経験ありは5割アンケートでは、放課後トラブルを経験したことがあるか聞くと、「よくある」、「たまにある」、そして「以前はあった」と答えた人があわせて49.5%。約半数の親たちが放課後トラブルを経験したことがあることがわかりました。一方、「ほとんどない」、「全くない」と答えた人も46.9%と、同じく約半数程度という結果でした。Q.放課後トラブル経験ある?よくある 5.1%たまにある 18.5%以前はあった 25.9%ほとんどない 29.1%全くない 17.8%その他 3.6%"■親がみていないところで起きる子ども同士トラブル放課後トラブルとは、具体的にどのような内容なのか、いくつかのテーマに分けて見ていきたいと思います。まずは親が関与していないところで起こる、子ども同士の間でのささいなやり取りからトラブルにつながってしまったケースを紹介します。「『放課後に遊ぼう!』と約束してきても、(その子は)他の子と遊んでいたり、『誕生日会をやろう!』って約束した日にプレゼントを持って行けば、もう他の日にやってしまっていたり。その度に母は心が折れそうになります」(神奈川県 50代女性)「息子がブランコの柱に登る友だちを注意したけど、無視されたことに頭に来てブランコをその友達にぶつけてしまったらしい。ケガもなかったので何事もなく済みましたが、『禁止されていることをした友だちが悪いのに、なんで僕が怒られなきゃいけないんだ?』と息子はまったく納得しなかった」(徳島県 40代女性)「息子が友だちにいきなり雪の塊を頭にガンガンとたたきつけられ、やり返さず我慢したと涙。次の日『謝ってきた』と報告がありました」(北海道 40代女性)「目の上を傘でたたかれば、あと1センチずれていたら失明していたかもしれない」という親としても気が気ではないトラブルの体験談も寄せられていました。ほかにも「クラスの男の子二人につけ回されて、『学校に行きたくない』と娘が言い出した」といったトラブルは、学校生活自体に黄信号がともりかねない深刻なトラブルといえそうです。また低学年であるほど、きちんとした“待ち合わせ”ができないことから起こるトラブルは多いようです。時間、場所をお互いにきちんと把握しているか、親が許可しているかなど、意外に待ち合わせは高度なテクニックが必要といえそうです。■「勝手に食べる」遊びに来た子が引き起こすトラブルまた、家に招待したり、招待されたりといった自宅への「お呼ばれ」にまつわるトラブルも多いようです。「家に居座って帰らない子、勝手に入ってくる子、勝手にものを食べる子、いろいろいた。私から『ダメだよ』と注意したら家に来なくなった。わが子にはよその家に行ったときのお行儀のしつけだけはかなりしつこく言い続けてる」(神奈川県 40代女性)「よく遊ぶお友だちが昼食どきに遊びに来る。おなかが空いていたのか、出したドーナツ8個入りを2個食べ、残りを全部ポッケに入れて、『他の子と遊ぶ約束があるから』と、遊ばず帰って行ったそうです。何しに来たのか、どうしたものか、考えさせられる出来事でした」(千葉県 30代女性)「わが家が長男の友だち達のたまり場に。あるとき部屋で柔道して壁に大穴があいた。その子たちを呼んで叱ったけど、その親に伝えるかどうか迷ったなぁ。全額わが家が修理して、8万円かかった。自分の子や他人の子、ともにいい経験になったと思う」(東京都 40代女性)ほかにも「毎回夕飯を食べていく子」「毎週土日に遊びに来る」「『家に帰っても1人だから帰りたくない』と泣かれる」などの声が。パパママにとっても子どもの友だちにどこまで厳しいことを言っていいものか、また大人として放り出せないジレンマもあります。さらにこれからますます両親ともに働く家庭が増え、大人の目が届きづらくなっていく世の中で、子どもが放課後をどう過ごしているのかが把握しきれないという悩みが増えていくのが現状かもしれません。■「帰ってこない」放課後の子どもの行方さらに、放課後に子どもが家になかなか帰ってこないという不安の気持ちを抱える親も多いようです。「低学年のころ、暗くなっても帰らず探し回ることがあった。一緒にいたお友だちがお家に入れなくて一緒に待っていたようです」(神奈川県 30代女性)「自宅に着く予定時刻から1時間過ぎても帰らず、心配したことがあります。学校の帰りにお友だちと一緒に寄り道をして迷ったり、公園で遊んでしまったり。 携帯を持たせていないのですが、こういう時はやはり持たせる方がいいのか悩みます」(千葉県 40代女性)「公園で遊んでいたら同じクラスメイトの子が通って『遊びにおいで』とのこと。行ったはいいが帰り道がわからなかったそう」(神奈川県 30代女性)「小1のころ、学童から来ていないという連絡。友だちと外を歩いているところを、探しに出た学童のスタッフさんによって確保された」(神奈川県 40代女性)帰宅時間に子どもが帰ってこないと、親としては本当に心配してしまいますよね。もしかしたら事故にあったか事件に巻き込まれたか、迷子かもしれないと、さまざまな可能性を思い浮かべてしまうこともあるでしょう。筆者もこの春小学校に入学した長男が、「友だちと子どもだけで公園に行きたい」と言ってきました。ただ、その公園までの経路は車が多く、子どもの足で10分程度かかるため、「まだもうちょっとしてからね」と我慢させてしまったのですが…。いつから許そうか、もし許可したらきちんと時間どおりに帰ってこれるのか、心配は尽きません。■「ゲームソフトがない!?」物やお金を巡るトラブル「ゲーム本体とソフトを持って遊びに行ったら、ソフトを一つなくして帰ってきました。あとで一緒に遊んだ子が返してくれましたが、その子の家に行ってないし、ソフトのネームシールも剥がされていました。お友だちを疑いたくないけど…」(宮城県 30代女性)「カードゲームのカード、わが家は『あげるのはダメ』と決めているんですが、しょっちゅうもらってきて不安になり、相手の親に把握してるのか確認しました。一応ダブってるやつみたいだったけど、もらいすぎだったのでストップさせました」(神奈川県 30代女性)「低学年の頃、6年生に『現金を持って来い』と脅されて帰ってきた。すぐ学校に連絡して6年生たちは親子で謝罪に来ましたが、言い訳ばかりでした」(神奈川県 40代女性)物やお金を巡っては、子どもだけでなく親も巻き込んだトラブルに発展します。子どもたちにとって、もっとも大事なことは「持っているか」「持っていないか」になりがち。だからこそ「持っている」差がトラブルを生んでしまうのかもしれません。■放課後トラブルは、子どもにとって自立の1歩それでは、こうした放課後のトラブルを回避するためにはどうすればいいのでしょうか。いくつか、参考になるコメントがありました。▼親の責任とは「元気に育っていく上で、何かしらトラブルが起きてしまうのは仕方のないこと。親としてできることは、責任を取ることも含めて、子どもと一緒に最後まで解決に向けて行動することだと思います。誰かを傷つけたり、何かを壊したり迷惑をかけるようなことがあれば、一緒に頭を下げにいく。逆にわが子が困っているなら本人がどうしたいのか、そのためには何が必要か一緒に考えてやってみる」(北海道 40代女性)「子ども同士のけんかはあってもいいと思います。けんかした後に逆に仲良くなれること事もあるのは事実。小さいときにいろいろと経験するのがあたり前。大人になるためのプロセスだと思って、子どもと真正面で受け止めてあげるようにすることが、親としての役目だと思いますね」(北海道 50代男性)▼子どもは信じる。でも本質を見極めるには?「子どもは自分の都合が悪いことは言わないことがあるので、わが子の言うことだけ信じるのも危険かなと思います。子どもの言うことを信じるのは基本。だけど、うちでは『あなたの話だけでは決められないから相手の話も聞かないと。もし自分がなにもしていないのに、相手があなたを悪く言っていて、その親がそれを信じて、あなたが悪者にされたらイヤでしょう?』と言っていました」(神奈川県 40代女性)「自分の子の話だけが正しいと考え、よその子の意見や気持ちをないがしろにする親子には悩まされました。そこで学んだことは、他人を変えることは難しいので、自分の意識を変えるよう努力すること。いまでも子どもに友だちとのいざこざがあったらそのように話してます」(神奈川県 50代女性)もちろん、仕事で放課後の子どもの様子がわからないという親も多いと思います。でも、帰宅後に話を聞いたり、ちょっとした変化に気づけるようによく子どもを見たりなど、子どものSOSに気づけるような体制づくりは、日ごろから親としては意識したいところですね。▼家庭で約束事を話し合う今回寄せていただいたアンケートから、家庭で話しあって決められそうな約束事もありそうです。●外に遊びにいくときの約束事(一例)・遊ぶ場所、相手、帰る時間の確認・移動するときの対応・約束した時間を守る対策●家に遊びにくる(遊びに行く)ときの約束事(一例)・家で遊べる日、時間・ゲームなどの貸し借り・おやつなどをどうするか現代は、学校の連絡網がないこともあって、同じクラスでも親の連絡先がわからないことが多々あります。そうした状況で起こる「すれ違い」も、家庭での話し合うことで少しは防げる部分もあるように思います。また話し合うことで、子どもの意見の食い違いなども見つけることができるのではないでしょうか?最後にこんな意見をご紹介します。「小学生の時はいろいろありましたが、それも子どもが成長する過程で仕方ないと思います。親が子どもをほったらかしにしないで見守っていれば、その都度対処できます。今では懐かしい思い出です」(茨城県 40代女性)ここまで、子どもの放課後トラブルへの対処の仕方について考えてきました。さまざまな体験談と、対処法を紹介してきましたが、最後にご紹介した「親が子どもをほったらかしにしない」というのはとても大切なことに感じます。子どもが成長する過程において、トラブルがまったくないということはないでしょう。「トラブルをどう解決するか?」は子どもたちが自立していくために大切な力となっていくはず。もちろん、その内容や程度によっては、親が介入した方がいい可能性もあるでしょう。そして、いつでも相談できるように受け止める体制を親自身が作っておくと、子どもの安心にもつながるかもかもしれません。放課後は、子どもたちにとっては、初めてひとりで判断して動く時間。そこで起こったトラブルをどう乗り越えるかは、子ども自身の学びにつながるといいですね。Q.放課後トラブル経験ある?アンケート回答数:5154件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年06月02日娘、いよいよ放課後等デイ・デビュー娘との「療育」がスムーズにいかなくなって、悩んでいた私は、娘の放課後等デイサービス利用を決めました。手続き、見学を終え、無事に通所受給者証も発行され、いよいよ通い始めることに。放課後等デイが、大好きに!週4日、学校の後、放課後等デイサービスに通い始めた娘。娘はここで過ごす時間が本当に楽しいようで、ちょっと早く迎えに行くと…Upload By SAKURA私の顔を見てがっかりするほどです(笑)帰り道でも…放課後等デイからの帰り道、学校とどちらが楽しい?と聞いてみたら…Upload By SAKURA楽しかったアピールが止まりません。「娘を手放したくない」という思いに気づいて私は自分の中で、できるだけ長く娘と過ごしたいという思いがありました。だんだんと成長していくにつれて、私と過ごす時間より、友達や先生と過ごす時間が多くなっていきます。それを寂しいと感じていたのです。Upload By SAKURAデイサービスに通い始めた娘は、本当に楽しそうで、私の見えないところで、話して、感じて…私がいなくても自分だけで人間関係を作り上げていました。それを目の当たりにして、私の「あーさんと長く過ごしたい」、「いつまでも私のそばから手放したくない」という思いは、もう卒業しないといけないんだと気づきました。一緒にいる時間は少なくなったけれど娘は、夕方の6時まで放課後等デイサービスで過ごすため、母と子の関わる時間は短くなりました。Upload By SAKURAしかし、帰宅した娘との会話に変化が生まれました。Upload By SAKURA以前は「〇〇やった?」「これ違うよ!」などの質問調・命令調での声掛けがどうしても多くなっていましたが、今は娘の帰宅後、「今日は学校はどうだった?デイサービスは楽しかった?」という、娘の話を聞く声掛けに変わりました。放課後等デイサービスで宿題を済ませて来てくれるので、私がバタバタ宿題をチェックする必要もありません。そう、ゆっくりと娘の話を聞ける余裕が生まれたのです。娘の話を聞いて笑ったり、今日はこんなことがあったよ~とお互いに報告したりしています。相手のことを聞いたり、気にかけたりできるようになった姿に、娘の成長も実感しています。親基準ではなく、子ども基準で考える私は放課後等デイサービスを利用することに、罪悪感を勝手に感じていただけなのかもしれません。でも、子どもを放課後等デイサービスに任せて見てもらうというのは、母親が楽をするためのものではない…。子どもが、親以外の人とのコミュニケーションを学んだり、必要なスキルを身につけることができる大切な機会、将来のために必要なプロセスなのだと、今は思います。Upload By SAKURA今回のことで、一番成長できたのは私かもしれません。
2019年05月22日ついに始動!放課後等デイサービス利用への道娘の成長やきょうだいとの関係…最近、娘とのマンツーマンでの療育がスムーズにいかなくなってきたことに、私は悩んでいました…。そんな時、発達ナビのライター、シュウママさんの「放課後等デイサービス」のコラムを読んで、デイサービスの利用に興味を持ちました。夫も背中を押してくれたので、利用に向けて動き出すことにしました。Upload By SAKURA前回の失敗から学んで――今の私は一味違った!娘の療育関係の手続きとなると、自分で言うのはなんですが、すごくスピーディーな私。利用を決めた翌日に役場に電話しました。小学校への入学時、電話だけの対応や、人から聞いた情報で動き、結果行き違いを経験をした私。娘の学校には「通級しかない。特別支援学級はない」と勘違いしていたのです…。そこで今回は、直接役場の担当者へ会いに行きました。そして娘は、放課後等デイサービスを利用できそうだと分かりました。放課後等デイサービスの話をした時の、娘の反応は…?手続きに動き出す前に、私は娘に話をしました。Upload By SAKURA娘の前向きな言葉に、私の気持ちも固まり、それから申請…診断書…家庭訪問…面談…と慌ただしく動きました。そして、手続きのために動き始めて3週間ほどで、放課後等デイサービスの利用に必要な『受給者証』を取得することができました。私の期待以上に楽しみにしてくれた娘放課後等デイサービスの話を聞いてからというもの…Upload By SAKURA娘は、何度もデイサービスのことを聞いてくるようになり、楽しみにしてくれている気持ちが伝わってきました。そんな時、役場の担当者から連絡がありました。そして、まだ受給者証の取得前でしたが、見学ができるという話を聞き、私は娘を連れてデイサービスの事業所の見学に行きました。緊張の教室見学!心配はいらなかったようで…私たちが見学に行った時、部屋には4、5人の子どもたちがいました。学年はバラバラでした。私はドキドキでしたが、娘はわくわくした表情で教室の中に入り…Upload By SAKURA親の心配をよそに、娘は一瞬で馴染んでしまいました。その後娘は、教室内を確認するように、おもちゃや絵本を見ていました。そして娘からもらった、嬉しい言葉見学時間が終わり、帰る時…Upload By SAKURAその言葉に、罪悪感なんて感じる必要なかったんだ…と心が晴れた気持ちになりました。誰も特別ではなかった、放課後等デイサービス放課後等デイサービスは、とてもアットホームな雰囲気でした。療育施設…というよりは、クラブのような感じでした。特別支援学校に在籍している子もいるので、障害の種類もさまざま。そこではみんなが個性的。みんなが特別…だから誰も特別ではありませんでした。ここで過ごすことができたら、娘も個性豊かなお友だちとのコミュニケーションを楽しく学べるのではないか、そう感じました。Upload By SAKURA
2019年05月08日子どもの放課後の過ごし方は、時代の変化とともに変わってきました。月曜日はサッカー、水曜日はピアノ、金曜日は学習塾…。学校を終えたあとも過密スケジュールをこなす子どもたちも多いですね。しかし、子どもが移り気なのは、ママもパパもよくわかっています。自分から習いたいと言って始めても、急にやる気がなくなったり、「もうやめたい」とぼやいてサボろうとすることがあります。それが本心なのか、それともその時の気分で言っているのか…。その言葉をうのみにしてやめさせてもいいのか、それとも励まして続けさせればいいのか。また、習いごとが増えすぎて「やめさせるタイミングがつかめない」という声もちらほら。今回は「習いごとのやめどき」について、見極めのタイミングをお伝えしましょう。■習いごと「始めた理由は?」子どもの希望、親の都合やめどきのタイミングを考える前に、まずは習いごとをさせた理由を思い出してみましょう。多くの場合、下記のような理由である場合が多いのではないでしょうか。・子どもが「やりたい!」といったから。・ママやパパがやらせたかったから。・放課後の時間をいつも持て余しているから。・親が仕事しているため、帰ってくるまでの居場所の確保がしたいから。習いごとをさせるのは「子どものやりたい」をかなえてあげたいというケースが多いかもしれませんね。ほかにも「放課後はゲームばかりしているから、何か習いごとをしたほうが時間を有効に使える」あるいは「仕事で帰宅時間が遅いので、子どもが習いごとをしてくれれば安心」など、さまざまな理由があるようです。■習いごと過多のデメリット習いごとは、子どもが学校で深めにくい興味や好奇心を満たしてあげることができます。さまざまな経験や知識を得られますし、毎日違うことをすればいつも新鮮な気持ちで活動的に過ごすこともできるでしょう。ただ習いごとの数が多すぎると、下記のようなデメリットが生まれてしまうこともあると思います。1.疲れがたまる習いごとを毎日のようにしていると、十分に休む時間が得られず、疲れがたまってしまうことがあります。見た目は元気そうに見えるので気付きにくいかもしれませんが、実は日々の疲れが蓄積し、園や学校では眠そうにしていることもあるでしょう。2.気疲れする睡眠もとれているし、ごはんも食べている。けれど子どもは頭の中でいろいろ考えています。習いごとは誰かと競争しなければいけないもの、集中しなければいけないものも多いですよね。すると必要以上にがんばってしまい、結果的に気持ちが疲れる「気疲れ」を起こしてしまうこともあるのです。3.受け身になる、指示待ちになる習いごとには指導者がいる場合が多いですよね。すると「次は何をするのかな?」と指示を待つ機会が多くなります。こうした習いごとは秩序を守る、集団行動を守るという経験にはなりますが「次はどう動くべきか」という能動的な考えが生まれにくくなるデメリットもあります。受け身になることで、自分から気付くことが少なくなってしまうのです。4.友だちと関わる機会が減るピアノなど、集団ではなくひとりで習得する習いごとを多くさせている場合、学校外で友だちと関わる機会が減ってしまいますね。例えば、友だちとケンカをしたとき、どう対応すれば良いのか。友だちとどんな遊びをしたら楽しいのか。人との関わりを通じて学ぶ機会が減る可能性もあるといえるでしょう。■子どもの習いごと「やめどきのタイミングは4つ」習いごとが多過ぎる、子どもが習いごとに消極的…。そんなときは、いつ、何をきっかけにやめさせればいいのでしょうか。そもそも、習いごとをやめさせるべきかどうか親が悩むのは、もしかしたら心の奥底に「簡単にやめてしまったら、すぐあきらめる子にならないかしら…」という心配があるのかもしれません。でも、それは少々心配しすぎかと思います。というのも、小さいうちは本当に興味があるのか、ないのか。子どもも親も判断するのが難しいものです。やってみないと興味があるか、ないかは分かりません。ですから、まずはお試しという気持ちで始めてみて、「これは向かないな、子どもも楽しそうではないな…」と思ったら3カ月~半年くらいでやめていいと思うのです。単純に「興味がないことが分かって良かった」と受け止め、また別のことを始めれば良し。同じようにまたやめてしまっても、それで良しと考えてもいいのではないでしょうか。それでも習いごとをやめさせることに迷うようなら、納得できる小さな目標やゴールを定めてみるのも良いでしょう。例えば、ピアノを習っているなら「この曲が弾けるようになってからやめよう」、スイミングなら「平泳ぎができるようになったらやめよう」といった小さな目標を設定するのです。達成したあと、もう1度やめるかどうかを子どもと一緒に考えてみる、といった方法もありますね。「ここまでできたらOK!」というゴールを明確にすることで、「できない、あきらめたから、やめた」といったネガティブな感情ではなく、「達成できた」というポジティブな感情でスッキリとやめられるでしょう。また本人から「やめたい」と言ってきたときは「何かほかにやりたいことある?」と聞いてみると、意外と別の興味が生まれていることもあります。それなら「代わりにそっちをやろう」とスライドできるので、やめやすいかもしれません。もし、明らかに子どもの元気がなくなってきた、疲れているように見える…などの心配な変化を感じた場合は、一定期間休む、あるいはやめるなど早めの対処が大切です。習いごとのやめどき。タイミングで迷ったときは、「お試し期間が終わったとき」「小さなゴールをクリアしたとき」「ほかにやりたいことができたとき」「元気がなくなったとき」と、この4つを基準に考えてみてはいかがでしょうか。
2019年04月14日こんにちは! イラストレーターのにわゆりです。早いもので、モン太が小学校に入学してもうすぐ1年! 最近では、学校から帰宅後に友だちと遊びに行くことも増えてきて、かーちゃんの負担もずいぶんと少なくなってきました。■すっかりお兄さんになって安心…!?モン太とは、遊びに行く場合「一緒に遊ぶお友だちの名前(全員)、遊ぶ場所、帰ってくる時間」を伝えることを約束していました。また、約束する場所はいつも同じで学校の近くの大きな公園。よく行く場所だし、地域の子ども達がたくさんいるのでかーちゃんも安心!しかし!! 時間通りに帰ってこない、遊ぶと言っていた場所にはいない…。そのときの気分で遊ぶ場所を変えてしまうようで、遊びに行くようになってまだ間もないころは何度探し回ったかわかりません…!まだまだ1年生は心配ごとばかり…!■帰宅後、いつものように公園へ遊びにこの日、いつものように学校から帰宅したモン太は、「公園に遊びに行ってくる!」と言って出かけていきました。季節は冬…17時のチャイムのころには、真っ暗! 少し早めに帰ってくるように伝えたかーちゃんでしたが17時近くになっても一向に帰ってくる気配のないモン太…。さすがに心配になったかーちゃんは公園に迎えに行きました。■子どもの姿が見当たらない!すると、公園には行かずにYくんのマンション方面に行ったという目撃情報が。Yくんのマンション方面に行くのはモン太は初めて…もしかして迷ってる…!?急いでYくんのマンションに行くと、マンション前の公園で遊ぶYくんの姿が…「もうだいぶ前に帰ったよ!」という言葉にさらに焦り、猛スピードで家に帰るとちょうどモン太が歩いているのを発見!結局Yくんちのマンションから17時のチャイムで帰ってきたようで、何事もなく帰宅したモン太に安堵(あんど)したかーちゃんでしたが…。知らない場所に平気で行ってしまい、帰るのにどのくらい時間がかかるかも考えない無防備なモン太をきつく叱りました。■小学生の行動範囲は広がるばかりその後もモン太の行動範囲はどんどん広がり、友だちの家からさらに遠くの友だちの家へはしごして、帰り道に迷ったりと、ヒヤヒヤする出来事が続きました。「なぜ一ヶ所で遊ばずに移動するの?」と聞くと「友だちに誘われて、まだ遊べると思ったから行った!」と答えたモン太。まだまだ目先の楽しいことしか考えられないんだな…と、再度ルールの見直しをすることに!とりあえず、時計を全然見ていないことがわかったので、アラーム付きの時計を購入。時間は絶対に守ること、知らない場所には誘われても行かないこと、むやみに移動しないこと! そして何かあったときのために、自宅の住所や電話番号をメモしたものを持ち歩く!出かける前にルールをしつこく確認し合い、最近はきちんと守るようになって探し回ることもなくなりました。かーちゃんも学校でもらった連絡網を再度確認し、授業参観ではいつも遊んでいるお友だちのお母さんにあいさつをしたり、親同士コミュニケーションが取りやすいように心がけています。しかし、先輩男の子ママには「これからもっと行動範囲が広がるよ~!」と言われて、ため息しか出ません…。まだ必要ないと思っていたキッズケータイ、そろそろ購入を考えないと~と思っているかーちゃんなのでした。
2019年02月23日面倒見のよい堀川次郎、容姿に恵まれ皮肉屋の松倉詩門。高校2年生の彼らの共通点は、図書委員であること。放課後、図書室で暇をつぶす二人に持ち込まれる数々の謎とは?米澤穂信さんの新作『本と鍵の季節』は、魅力的な男子コンビが活躍する青春ミステリ短編集だ。「もともと、いろんなタイプのミステリを書こう、と始まった企画でした。それで1話目を“暗号もの”にして、こういう謎を解くのは誰だろうと考えた時、二人の人物像が出来上がりました。次の短編では違う登場人物を考えていたのですが、周囲から“彼らの話がもっと読みたい”と言ってもらえたので、二人の話を続けることになりました」物語は堀川の視点で進む。謎を解く二人組とくればホームズとワトソンのような「探偵と助手」という役割分担をイメージしがちであるが、本作では二人が共に推理に挑戦し合っていく。「堀川はわりと真っすぐにものを見ると同時に発想が優れ、松倉は斜めからものを見ていて、鋭さがある。視点が少しずつ違うダブル探偵が一緒に謎を解いていくという形です」どれも本もしくは鍵に関わる謎が登場するが、ミステリのタイプのバリエーションについては、「表向きはこういうミステリだけど、その奥にはこういうミステリの狙いもある、という二重構成です」ネタバレを避け表向きだけ説明すると、先述の“暗号もの”に加え“アリバイ探し”、他人の何気ない言動から秘密を暴く“ワンシチュエーションからの推理連鎖”、“日常の謎” “テキストクリティーク(資料の読み込み)”といったタイプがあり、読めばどれもその展開に驚くはず。ミステリの手練れの米澤さんだけに、細部も周到に組み立てられている。探偵役が最終的に犯人を追い詰めて裁いたりしないのも特徴で、「ここから先は一介の高校生の領分ではない、と彼らもわきまえていますね。それに、事件を解決することが動機というより、好奇心のために行動している部分もあります。それでも、そこから踏み出す場面があります。人が本当に死ぬかもしれない場面と、作中ただ一度だけ“君”という言葉が使われている場面の、2か所です」というから、ぜひチェックを。そして、季節のうつろいとともに堀川と松倉の二人の関係がどう変化していくのかも、読みどころだ。「第1話の時点で二人はすでに友人同士でお互いのことを分かり合っている。でもお互いが知っているのは、放課後の図書室にいる相手なんですよね。それが、いろんな謎に出合い、外の世界を見るなかで、相手の知らない一面も見えてくる。そして…ということを考えていました。彼らは今は未熟なところがありますが、これからの時間で、いろんなことを知っていくはず。そんなニュアンスもこめて、タイトルに“季節”という言葉を入れています」上質な謎解きと、青春のきらめきとほろ苦さ、そこからほの見える男子たちの友情。ディテールまでしっかり噛みしめたい一冊なのです。よねざわ・ほのぶ作家。1978年生まれ。2001年のデビュー作『氷菓』から始まる〈古典部シリーズ〉などが人気。’11年『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞、’14年『満願』で山本周五郎賞受賞。『本と鍵の季節』放課後の図書室にいた堀川と松倉のもとに、先輩から「開かずの金庫を開けてほしい」と相談が。二人が推理に挑む「913」ほか5編収録。集英社1400円※『anan』2019年1月16日号より。写真・土佐麻理子インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年01月15日中学生との日々を切り取り、多くの共感を呼んでいる現役美術教師、イトウハジメさんの3作目『放課後のオレンジイトウ先生の美術ノート』は、本人いわく「瞬間」を意識している。「笑いやかわいさもそうですが、本作はネガティブな面も好んで含めていきました。背伸びしたり、幼さを見せたり、忙しいところがこの世代ならではの魅力だと思います。男子のギャグセンスの高さとか、女子の圧倒的に大人びた言動とか、振れ幅の大きさに日々笑っています」切り取られている「瞬間」は、何かとややこしい中学生の頃、誰もが通り過ぎてきたような風景なのだが、その“取るに足らなさ”の積み重ねが、かけがえのない時間であったことに気づかされる。イトウさんは「はじめに」で、マンガともエッセイともいいがたい「なんとも分類しにくい本」と断っているのだが、それにはこんな意図があった。「自分の考えるマンガと本作の違いは、登場人物です。マンガは読むほどに登場人物の個性が光って、何かを得たり、謎が解けたりします。一方、この本では、いつまでも人物の曖昧さが解けないし、話のゆくえも不透明なままなので、ちょっと不思議な感覚が残るような気がします」多くのエピソードがたった2ページで展開するのも、不思議な印象を後押ししているだろう。「余分な情報を省いて、ポイントだけ描く2ページは、楽しいのと難しいのと半分ずつです。できあがった話を色に分類して章立てしてみたら、ブルーやグレーが圧倒的に多くて慌てました。個人的には一番苦手な色ですが、恋心とかユーモアを入れたピンクを足して、やっとちょうどいい塩梅になったと思います」ちょっとしたことで、泣いたり笑ったり、落ち込んだり。あるいは「どうしてまた?」と言いたくなるようなところで、やけに自信たっぷりだったり。多感な時期の心は、本当にカラフルに七変化していく。こんな優しい眼差しを持った先生とその頃に会えていたらよかったな、と思ったりもするのだが、たぶんきっと、会えてもいたのだろう。「学校は再発見の場所。中学時代の自分とか、当時のこだわりとか、苦手な人とか……。それを見つけて、意味を見直すことの繰り返しです。でも、先生になってみないと得られなかった視点はとても多いですね」『放課後のオレンジイトウ先生の美術ノート』インスタ発、現役美術教師のゆるゆる日常マンガ。マンガ専用のペンやシートではなく、手になじんだ道具を使っているという絵の心地よさもさすが。KADOKAWA1100円イトウハジメ大学院で美術教育を研究するかたわら、中学校、短期大学で教壇に立つ。著書に『イトウ先生、授業の時間です。』『美術学生イトウの青春』。最近は姪っ子の話を教室でしすぎる日々。※『anan』2019年1月2・9日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子©イトウハジメ/KADOKAWA(by anan編集部)
2019年01月08日ホースセラピーができる放課後等デイサービスをたずねてUpload By 発達ナビ施設インタビュー千葉県、南房総。青空が広がる気持ちのいいある日、太平洋を望む高台にある牧場では、障害のある子どもたちがホースセラピーを受けていました。放課後等デイサービス「菜の花牧場」では、小学生から高校生までの障害がある子どもたちが、マンツーマンで馬と触れ合ったり、乗馬をすることができます。ホースセラピーは、馬との触れ合いや乗馬などを通して、障害がある人の身体的・心理的機能の向上をはかる、リハビリテーションの方法の一つです。ヨーロッパでは保険適用も認められています。馬に乗るときにはバランスを取る必要があり、平衡感覚や筋力、股関節の柔軟性などが養われ、体幹も鍛えられます。また、馬具を装着する際には、指先をつかう練習にもなります。また、餌やりやブラッシングなどを通して馬との距離感をつかんだり、指示を出す・ホメる・叱るなどのコミュニケーションを通して、感情表現が豊かになっていきます。いつもとは違う高い視野や、大きな馬を操れたという自信は、自己肯定感の向上にもつながります。千葉・南房総にある「菜の花牧場」Upload By 発達ナビ施設インタビュー菜の花牧場は、2017年6月にオープンしました。地域活動にも熱心に取り組む、ラジオパーソナリティーのDJ KOUSAKUさんがオーナー。障害がある子どもたちがホースセラピーを受けられる場所を、房総の地にという思いで立ち上げたそうです。20代の頃から乗馬クラブで馬とともに過ごしてきた所長の小谷さんは、その思いに惹かれ、北海道でホースセラピーを行う牧場での学びを経て、この牧場で働いています。ここでは、1時間に1組が放課後等デイサービスの枠内でホースセラピーを受けることができます。10歳のメス馬のサクと、7歳のオス馬のエムシの2頭の道産子、そして3匹の犬が、小谷さんたちスタッフとともに、子どもたちを待っています。楽しみながらさまざまな力を獲得できるホースセラピーUpload By 発達ナビ施設インタビューこの日、午後いちばんに牧場を訪れたのは、特別支援学校高等部に通う女の子。ホースセラピーを毎週1回、1年間続けています。最初は馬との距離感が分からず、餌やりもこわごわしていたけれど、今は積極的に関われるようになりました。到着したら、まずはスケジュールボードを見ながら、やることを確認します。そして、今日乗る馬を決めます。彼女が指名したのは「サク」でした。「人気なのはサク。うまく指示出しができなくても、子どもたちの思いを汲み取って動いてくれるから。エムシは動き方もダイナミックだから、体幹トレーニングにはいいんだけど。どちらの馬に乗りたいかは、子どもたちが決めるの」と、所長の小谷さんが教えてくれました。サクを外に出し、丁寧にブラッシングしてから鞍をつけます。鞍をつけるときには、金具を止めたり、細かな作業が必要です。同行していたお母さまは、「ここでホースセラピーをするようになってから、手先が器用になりました。洋服の裾をズボンにきちんと入れるとかボタンを留めるといった、身だしなみを整えるのに必要な作業が自然と上手になった」と話します。「馬に乗っているときの姿勢も見てください。すっと背筋が伸びるんです。馬に乗るようになってから、おしりもキュッと引き締まってきました。以前はつっぱりがちだった足も、やわらかく曲げられるようになってきています」とも。通常の訓練ではモチベーションがあがりにくい課題も、乗馬という”楽しい”体験を通して行うことで、より長時間集中して取り組めるためかもしれません。Upload By 発達ナビ施設インタビュー次にセラピーを受けにきたのは、ダウン症がある中学生の女の子。1時間のコマでマンツーマンでホースセラピーを受けられる菜の花牧場には週1回、預かり型で牧場の馬や犬と触れ合うこともできる療育室「なみあし」にも、週1回通っています。人やモノとの距離感をはかることが以前からの課題だという彼女。「ボール遊びをしていても、うまくボールをキャッチすることも、よけることもできませんでした。今でも、引き馬するときは距離感が難しくドキドキしてしまうようですが、たくさん引き馬をして、距離感をつかんでいってほしい」とお母さま。また、毎週1回、1時間のセラピーに集中して取り組んできたことで、徐々に体力がついてきたそう。学校でのマラソンなどでもしっかり走れるようになりました。体力がついてきたことに加えて、お母さまが成長を感じているのが、心理面。それは、馬との触れ合い、スケジュールにそって最初から最後まできちんとセラピーに取り組むなかで育まれてきました。「がまんづよくなりましたね。以前だったら気持ちがついてこなくて、途中でやめてしまったようなことも、頑張ってやり遂げようとしています。ルールを守る力もついてきました」Upload By 発達ナビ施設インタビュー2人のセラピーの様子を取材する中でも、馬との触れ合いや乗馬を通して、さまざまな力が養われていることが感じられます。菜の花牧場のホースセラピーでは、次のようなスケジュールでセラピーをすすめ、心身へのアプローチを行います。■馬にあいさつ■乗る馬を選ぶ■えさやり馬とのコミュニケーションをとり、距離感を学びます。怖い存在ではないことを理解します。■馬房から出し、つなぐ■お手入れ・ブラッシングどこをブラッシングするか、いつまでやるのかなどの見通しや、馬の生態などを伝えながら、自分で考えてお世話をできるようになるようサポートします。■鞍をつける鞍をかけたり、金具をつけるなかで、手先の力も養います。■引き馬ロープをもって馬を引いて歩きます。馬がついてくること、自分の合図で馬が止まることなどを通し、安心感を感じられ、馬に乗る自信がつきます。また、馬場の中を歩くことも体幹強化につながります。■馬に乗るスタッフが2~3名ついて、馬に乗ります。乗りながら馬上体操、体をひねって柵に設置したパネルへのタッチ、輪投げなど、感覚統合を促す動きを行います。慣れてきたら速歩なども取り入れ、バランス感覚を養います。■鞍を外す・お手入れ一つひとつの行為の中に、育みたい力・狙いがあるのです。それを、楽しみながら、体いっぱいつかいながら獲得していける。ホースセラピーは子どもたちにとって、かけがえのない体験だと、改めて感じられます。預かり型の「なみあし」もUpload By 発達ナビ施設インタビュー菜の花牧場は、1時間1コマでホースセラピーを行う「牧場」と、放課後預かり型の「なみあし」があります。1日あたり、合計10名が利用できます。「なみあし」は学校へのお迎えもあり、セラピーが入っていない時間には、「牧場」で馬たちに餌をやったり触れ合うことも。また、敷地内の畑での収穫などの機会もあるそうです。将来の生活の豊かさにもつながる乗馬は、セラピーを通して心と体を健やかに育めるという側面だけでなく、障害がある子どもたちが将来大人になったとき、生活にうるおいを与えてくれる趣味にもつながります。「娘は、”次に乗馬するのはいつ?”と楽しみにしています。これからも、友達同士誘って出掛けたりするというのは難しいと思っています。将来の余暇としても、乗馬を続けていけたらと思っています」。そう語ってくれたお母さまと、自信に満ちた顔で馬に乗る女の子を見ながら、心身を健やかに育み、「大好き、楽しい」と思える経験を、日常生活の中で無理せずできることの素晴らしさを感じました。撮影/鈴木江実子
2018年12月01日トップライター:沼口祐子日本にあって、フランスにないものは「塾通い」かもしれません。フランスにも学習塾がないわけではありませんが、数はとても少なく、通う生徒もまれです。また、塾は学力向上というよりは、成績不振な子どものサポートが目的となっているようです。では、放課後や休暇中の宿題や勉強を誰がみるのかというと、それは親です。フランスには階級意識が色濃く残っており、両親や家族の学歴レベルがほぼそろっています。そのため、現代になっても親の職業を継ぐ子どもは多く、親がわが子の勉強をサポートし、将来の道につながるようサポートしていくのです。科学者の子は科学者に、弁護士の子は弁護士に、教師の子は教師に、というパターンは少なくありません。理数系が苦手なのは家系なのか?パリ郊外ジフ市の公立中学ジュリエット・アダンに5年生(日本の中学1年)の2学期から転入した娘は、当初から数学、化学の授業についていくのが大変でした。家に戻ってからも長い時間机に向かって必死に勉強をしていましたが、成績は伸び悩んでいました。ある日、娘はこんなふうにたずねてきました。「ねぇ、ママ、わたしたちの親族でサイエンスに強い人っている?」わたしは父方、母方すべての親族を思い浮かべましたが、理数系はひとりもいなく、みんな文系であることに気づきました。すると娘は「やっぱね~。これって遺伝だよ」とため息をつきました。そして4年生(日本の中学2年)になると、クラス担任のムッシュ・ブリュヌが数学教師だったため、新学期がはじまると同時に、わたしは娘とともに学校に呼び出されることになってしまいました。「カリンには助けが必要です。塾に通うか家庭教師をつけるべきと思いますが」ムッシュ・ブリュヌはそう切り出しました。先生に言われるまでもなく、わたしも塾や家庭教師の料金を調べてみましたが、需要があまりないためか高額になっているようで、わが家の家計では捻出不可能でした。それを伝えると、ある提案をしてくれました。フランスの宿題お助け教室とは?先生「では、ちょっと趣旨は違いますが、わが校のエイド・オー・ドゥヴワ(宿題お助け教室)に参加してみますか?専任教師に数学を重点的にみてくれるよう、わたしから頼んでおきますので」わたし「授業料はどのくらいかかりますか?」先生「ここは公立校ですから、もちろん無料ですよ。ご心配なく」移民の多いフランスでは、公立校の中学校までの期間は放課後に生徒をサポートする制度があるのだそうです。家庭内で勉強を見てもらえない生徒を救済するシステムで、これはどの地域のどの学校にもあって、もちろん無料です。日本だと放課後はお金を払って学習塾に通うのが一般的と考えると、その点だけ取ればフランスの公立校は至れり尽くせりとも言えます。娘が通っている中学校のエイド・オー・ドゥヴワは、授業が半日で終わる水曜日を除いた月・火・木・金の放課後に、校内の図書館を使って開かれていました。専任教師は、フランス語・数学・歴史・地理・物理・生物、そして英語のすべてを教えることができるとのこと。ただし、ドイツ語だけは教えられないと言われましたが、娘の場合、ドイツ語の助けは必要ありませんでしたから問題はありません。とりあえず週に2回エイド・オー・ドゥヴワに参加すべく、その場で申し込みをしました。娘は毎日でもいいと言ったのですが、疲れてしまうのも問題なので週4日がちょうどよかったようです。凱旋門の前で微笑む14歳ごろの娘気さくな先生は、ラガーマン!エイド・オー・ドゥヴワは、6年生から3年生(日本の小学校6年~中学3年)の”やる気のある生徒”だけが少数集まっていたそうです。宿題のサポートが必要な移民の子はもっと大勢いたはずですが、勉強ができなくても、宿題をやらなくてもいいという生徒はそこには来ないからです。成績が伸び悩み、それでも、なんとかしたいという意欲と向上心のある生徒だけなので、その数は毎回10人ほど。しかし、娘にとって少人数はラッキーでした。図書館内で騒ぐ生徒はいないので集中でき、また先生からは個別の説明をじっくり聞けるからです。専任教師はムッシュ・シメオニというがっちりした体格のラガーマンでした。初対面の日、娘は「顔に殴られたあとみたいなアザがあったから、けんかっ早いこわいオジサンかと思った」と言っていました。娘のいぶかしげな表情を読み取ったムッシュ・シメオニのほうが、「いや~、昨日のラグビーの試合で顔をぶつけちゃってね」と照れ笑いしたそうです。先生はジフ市のラグビーチームの選手でもあったのです。ムッシュ・シメオニはあらかじめ、娘のこれまでの成績をチェックしており、数学を重点的に、またほかの主要科目もテスト前には、ていねいに教えてくれることになりました。娘も気さくな先生にすぐに慣れ、何でも質問ができたと喜んでいました。おやつも学校が無料提供ところで、放課後におやつもなくて小腹がすくのでは……と、心配したのですが、「いつもジュースやマドレーヌやクッキーとかが並んでて、食べ放題なんだよ」と、娘からの報告を受け、こちらもひと安心。無料なのにここまでやってくれる学校にはひたすら感謝でした。エイド・オー・ドゥヴワの終了は18時30分。先生と生徒が外に出てくるのは19時近くなり、冬になると真っ暗なので、わたしは犬連れで校門まで迎えに行っていました。学校の送り迎えは愛犬ジュエルの日課でしたムッシュ・シメオニは愛想がよく、毎回わたしに手を差し出し握手を交わしながら、「カリンの成績は上がっていきますよ」と、励ましの言葉をかけてくれました。その後、各科目の成績はわずかに上がってはいったものの、肝心の数学に関しては1ポイントだけは上昇したものの、落第しないギリギリの線が続きました。どんな子にも得手不得手があるのだから、わが娘も落第せずに進級していってくれればそれでいいかなと、そのころのわたしは考えていました。沼口祐子(ぬまぐちゆうこ)1957年静岡市生まれ。編集プロダクションを経て、フリーライターになり、女性誌のさまざまなページ作りに携わる。1995年に渡仏し、パリで20年間子育て、犬育てをしたのち、2015年に帰国。著書に、『しあわせになれるパリ幼稚園物語』、『気分はパリ暮らし』などがある。
2018年11月23日一度読んだら、ずぶずぶとその魅力の沼にハマる平方イコルスンさんの世界。最新刊『うなじ保険』でも、既出作同様、女子高生や仲良しグループの休み時間や放課後、日常のちょっとした瞬間などが描かれている。しかし、最低限の状況説明しかされない中で、人物たちが放つキレのいいセリフがぴたりと決まり、よくある日常の印象ががらりと変わる。なかでも女子高生たちが古めかしい言葉遣いで小難しい理屈を振りかざす、セリフ回しの面白さは抜群だ。「セリフの内容については、自然と出てくるままに任せています。あとは、もっと無駄に語り続けたいところを自制したり、語らずに済ませたいところで説明せざるを得なかったり、というような工夫は必要になってきます。私が鑑賞する側になったときには、物語をその終わり方で評価しがちな性質なので、創作の際にもそこに重きを置いています」恋バナや思想ネタ、ホラーなど、テーマの守備範囲が広く、短い作品なのに展開が読めない。そんな独特の作品世界を彩るのが、〈山ぶり〉〈目も耳〉など内容とどこかズレた感覚で付けられたタイトルの妙だ。「題はほとんど毎回最後に決めていて、その作品の内容を通じて、一言であらわすとしたら何になるかということを考えて出します」手描きの斜線や横線、格子などを多用するタッチで、セリフの文字までが書き文字というのもすごい。「絵に関しては単純に、漫画を描き始めたときにスクリーントーンの使い方を知らなかったから、というところが大きいです。本当は線の少ない、すっきりした画面にも憧れがあるのですが、そもそも自身の画力や字にコンプレックスがあるため、拙い描線をごまかす意味でも線が多くなっているとか、ちょっといびつな字を書くとかが習い性になりました。吹き出しの配置については、どの作品もページ数が少なくて慌ただしいので、なるべく自分の思うようなテンポと順序で読んでもらえるように気をつけています」平方さんのマンガはよく「わからないけどすごくいい」と評される。「そういう評価がとても光栄というか、自分の目指しているものに近いと思われるので、嬉しいです。でも、具体的に言語化していただけるともっと嬉しいのも確かです」『うなじ保険』カップルを尾行調査することに情熱を傾ける女子高生・阿和&鳴見コンビの連作や、著者自身が特にお気に入りと語る「設置」「専用」は必読!白泉社800円©平方イコルスン/「楽園」/白泉社ひらかた・いこるすんマンガ家。同人活動を経て、2011年、白泉社『楽園 La Paradis』第5号で商業デビュー。’12年『成程』を刊行。『楽園』本誌&web増刊で連載中。※『anan』2018年11月28日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年11月22日一人でバスに乗るようになった娘Upload By 荒木まち子Upload By 荒木まち子中学1年生のころに、娘は学習支援と余暇支援を行っているNPO法人に通い始めました。そこは、自宅からバスを乗り継いで40分程のところにありました。事前にバスの乗り継ぎの練習を一緒にしましたが、いざ一人で通い始めると、乗り過ごしてしまうことも何度かありました。でも、大きなトラブルに巻き込まれることもなく、念のためにと持たせた携帯電話から電話をかけてくることもありませんでした。バスを降りようとしたら、お金が足りない!?Upload By 荒木まち子このころは、運賃の支払い方法や小銭の計算の練習にもなると考えて、娘にはチャージ式のプリペイドカードは持たせていませんでした。帰りの交通費のことを考えずにお金を使ってしまった娘は、この出来事以降、買い物するときには帰りの交通費を必ず残すようになりました。娘は実際に経験しないと学べないタイプです。きっとプチパニックに陥っていた娘に、やさしい言葉をかけ、学びの機会をくれたバスの運転手さんの計らいに感謝です。7年の月日が経ち…出典 : 今は定期券を持ち、バス通勤している娘。小さい声ではありますが、今でもバスに乗るときは「お願いします」降りるときは「ありがとうございました」と運転手さんに挨拶をします。もしかしてあのときの事を覚えているからなのかしら?(笑)
2018年11月12日目の前は海!元気いっぱいの子どもたちが、伸びやかに心と体を育むUpload By 発達ナビ施設インタビュー福岡県福津市。玄界灘の目の前、津屋崎海水浴場のはずれに、放課後等デイサービス「うみのいえ」はあります。その名の通り「海の家」を改装してつくられた施設で、徒歩0秒で海!2015年1月にオープンしました。釣りや網すくい、素潜りに砂遊び。地の利を生かして、自然の中で子どもたちは仲間とともに、さまざまな経験をします。放課後でも、天候がよければ夕方に「うみかつ」ができます。夏休みや土曜日などは、午前中に勉強の時間を取り、午後には海やプールをたっぷり楽しみます。海で捕まえた魚の名前を図鑑の中から探調べたりし、その後はリリースします。利用しているのは主に小学生。登録数は30人ほど、毎日10人が通ってきます。「うみのいえ」での時間が楽しみで、遠方からの利用者も多いそう。子どもたちが在籍する学校はなんと15校!学校は違っても、ここに来ればみんな仲間です。元気いっぱいで海が大好きな子どもがたくさんいます。こどもデイサービスうみのいえ大好きな「うみかつ」の時間、子どもたちは水中メガネを手に、浜辺に駆け出してUpload By 発達ナビ施設インタビュー取材班が訪れたのは、お盆間近の夏休み中。「うみのいえ」では、午前中は宿題などデスクでの勉強。家では取り組みづらい、習字の宿題なども、スタッフと一緒に行います。お昼の時間を挟み、午後になるとお待ちかねの「うみかつ」の時間。みんなで体操をしたら、外に出たくてうずうずしていた子どもたちは、「外に出てもいいよ」の合図があるとすぐ海めがけて駆け出していきます。シュノーケルやすくい網を手に、魚を探しに出る子も。シュノーケルはまずプールで練習し、できるようになったら晴れて海デビューできるそう。海には行かない子どもたちはテラスに設置された大きなプールで水あそびを楽しんでいました。水を掛け合ったり、ぷかぷか浮いたり。全身で水の感触を味わいながら、水の中で体を上手に動かすことや、水遊びを介して、友達とのやり取りを自然と身につけます。Upload By 発達ナビ施設インタビュー「うみかつ」の時間が終わると、今日の釣果を手に子どもたちが帰ってきました。この日は、ボラ、フグ、スズメダイに出会えたよ!と報告。自然に恵まれたこの海では、さまざまな魚が見つかります。他にも、ハリセンボン、カニ、タコ、ハゼなども見つかります。60センチの大物のスズキに出会えた日もあるそうです。自宅に海水の水槽までつくっているという魚博士の男の子が、この浜辺のどこで何が見つかるのかを、目をキラキラさせて教えてくれます。「ぼく、できたよ!すごいでしょ!」という自己肯定感は、生きていくうえでの根っことなります。押しつけられた課題をこなすのではなく、大好きなことに熱中し、上手くやれた!という経験から生まれる自信。「うみのいえ」では、子どもたちの心の土台づくりを大切にしています。病気を見てその人を見ず、が嫌だった。ものさしはいらない。「この子」そのものに寄り添う場所を目指したいUpload By 発達ナビ施設インタビュー「うみのいえ」を立ちあげた矢野さんに、設立の背景や大切にしていることを伺いました。――なぜ「うみのいえ」をつくろうと思われたのでしょう?矢野:母親が難病で寝たきりになった経験がきっかけです。難病の母親を、病名というものさしでしか見てもらえなかったらどうしようという不安がある中で、さまざまな支援者が集い支援会議を催してみんなで支えてくれたことに深く感謝してもしきれなかった。お世話になった福祉への恩返しをしようと思って、これからを担う子どもたちの施設を作りたいと考えたのです。――ここでは子どもたちが皆のびのび、生き生きと過ごしています。大切にされていることは?矢野:障がいのある子どもたちは一般的に、発達テストや学校の評価など、日々、いろいろなものさしで測られ、評価されています。でも、そういう見方をするのではなく、その子自身を認めたい。指摘されるこだわりは、伸ばしどころかもしれない。うちでは、「ヒヤリハット」だけでなく「ニヤリグッド」の報告もスタッフ間で共有し、保護者の皆さんへお伝えしています。――保護者もきついことがある。その部分も支えたいということですか?矢野:保護者の皆さんのニーズにも寄り添いたいと考えています。皆さんが何より求めているのは、「親なきあと」わが子が自分らしく、自立して生きていけることです。だから将来を見据えて、就労移行支援事業所へ見学に行きます。就労するには何が必要とされているのか?どのようなスキルを身につけておけば就労へ繋げやすいか?などの情報共有をさせて頂きました。「うみのいえ」では日々の活動の中で、社会生活力を身につけていけるように支援していきます。「うみのいえ」で考える社会生活力とは、公共交通機関で通えるとか、金銭管理ができるとか、身だしなみがきちんとできているとか、昼休みの過ごし方が分かっているとか…。自立するということはそういったスキルが必要だと考えています。天候や海の状況で予定通りに「うみかつ」ができない日もあります。そのような急な予定変更にも対応できるコーピングスキル(ストレス等に対処できる力)も自立には必要だと考えています。だから「うみのいえ」では、自立に向けた支援を個別にアプローチしています。毎日少しずつ積み重ねることで子どもたちが社会生活力を身につけられるようにしたい。矢野:「うみのいえ」で過ごした日々が心に残るような場所にしたいと思っています。大人になり社会に出た時や困難に直面した時に乗り越えるチカラになるように…。あたたかなまなざしに包まれた「うみのいえ」では、今日もまた子どもたちが元気に海へと駆け出していっているのでしょう。そして、存分に遊びきり、生きる力を身につけ、しっかりと栄養を蓄えた子どもたちは、きっとここを卒業してからも力強く未来を切り開いていけるだろうと思えました撮影:松山隆佳(トルネ!)写真提供(生き物・夕暮れの写真):うみのいえ
2018年08月30日ダウン症のある子ども向け言語プログラムを、アメリカから導入Upload By 発達ナビ施設インタビュー東京都杉並区、南阿佐ヶ谷駅からほど近い場所にある、ダウン症のある子どもたちを中心に療育を行う、児童発達支援・放課後等デイサービス「bamboo wow(バンブーワァオ)」。2016年にオープンしたこの施設は、2018年7月現在、およそ150名の登録者が在籍しています。この施設の特色は、海外で実践されている「ラーニングプログラム(LP)」をいち早く導入したこと。LPとは、イギリスの大学でダウン症のある子どもたちのデータを元に開発され、アメリカで発展した言語プログラムです。アメリカでは既に20年近い実績があり、スムーズな言語獲得や認知の向上など、大きな成果が出ているといいます。このLPを日本に持ち込んだのが「bamboo wow(バンブーワァオ)」代表の矢作桂子さんです。矢作さんは、現在小学6年生と3年生の2人の男の子を育てるお母さん。開設のきっかけは、ダウン症のある次男が生まれたことでした。矢作さんは次男を育てるなかで、あることに気づきます。“日本では、未就学児への療育は充実しているけれど、小学校へ上がると通えるところが少なくなってしまう…”また、ダウン症のある子どもに特化したプログラムを受けられる場所が見つけられませんでした。そこで矢作さんは、「ならば、私が」と立ち上がったのです。そして、ダウン症のある子どもに関する教育法や療育をリサーチしていくなかで見つけたのが、LPでした。1984年から1993年の10年間をアメリカで過ごし、英語も堪能な矢作さんは、アメリカに視察に向かいます。“プログラムをこの目で見てよかったら、プログラムを広められる場所をつくろう”このときから、既に「bamboo wow(バンブーワァオ)」の構想が矢作さんの頭のなかにぼんやりと描かれていました。アメリカへ視察に出かけたのが2017年6月。この視察を経て構想はさらにはっきりとしたものに。その後、プログラムの日本語翻訳など1年の準備期間を経て、「bamboo wow(バンブーワァオ)」をオープンさせたのです。 wow(バンブーワァオ)アメリカで出会った、ハッピーでいきいきしたダウン症のある若者たちUpload By 発達ナビ施設インタビューアメリカでの視察で感じたことや「bamboo wow(バンブーワァオ)」の特色について矢作さんにお伺いしました。ーーアメリカでの視察で印象的だったことはありますか?矢作:子どものころから一緒にLPを受けている10代のダウン症の子どもたちに出会ったのですが、その子たちが兄弟みたいな関係性だったんです。外では「なんとか苦手を克服しなければいけない」と気を張ることがたくさんあると思いますが、その子たちだけで集まったときには、リラックスして若者らしく彼氏や彼女の話をしたり、映画の話をしたり。ハッピーでいきいきしている姿がとてもいいなと感じました。ーーそんな場所を日本でもつくりたいと考えたのでしょうか?矢作:もしプログラムを広めるだけだったら保護者を集めて講演をするだけでもよかったかもしれません。でも、「ダウン症のある子どもたちが、自分のままで認められ、自己肯定感を高められる場所」をつくりたかったんです。それと同時にダウン症のある子どもを育てるお母さんやお父さんがほっとできる場も必要だと思いました。だから「場所づくり」にもこだわりました。ーー多数の専門家の方がスタッフとして在籍していると聞きました。矢作:はい。ありがたいことに予想以上に専門家の方が集まってくれました。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理士、保育士、などです。現在在籍しているスタッフは21名です。私を含め、保護者からのありとあらゆる質問に答えられるような体制を整えています。ーー多くの専門家が集まっているからこそできることはどんなことでしょうか?矢作:「○○ちゃんのお母さんからこんな質問がありました」とスタッフでつくっているSNSのグループにメッセージを書き込むと、スタッフはオフの日でも、それぞれの考えをたくさん回答してくれます。専門が違うので、異なる意見もありますが、それをすべて保護者にお伝えします。このなかからいろいろ試して○○ちゃんにぴったりな方法を一緒に見つけられればと思っています。ーー本やネットでもなかなか自分の疑問や不安に対する的確な回答を探すのは難しいので、保護者にとっても心強いでしょうね。矢作:これまでの療育は、「いかにできないことを少なくするか」というところに重きが置かれていたように思います。でも、ここでは「できる、できない」は関係ありません。子どもも親も安心して過ごせて、子どもの特性を親が学び、できるだけ不安なく楽しく子育てをすることを大切にしています。そのために専門家の力を借りて、親も子もそしてスタッフもみんなで成長していきたいですね。豊富なプログラムや教材から、その子に合ったものをUpload By 発達ナビ施設インタビュー現在、「bamboo wow(バンブーワァオ)」では、アメリカから導入したLPで行う「ことばのためのプログラム」、「体づくりのプログラム」、「身辺自立のためのプログラム」、「好奇心発見のためのプログラム」、「親子プログラム」などさまざまなメニューを展開しています。1対1の個別指導からグループ指導まで、それぞれの子どもに必要なプログラムを、その子に合った形式で受講できます。「親子プログラム」は月に1度、保護者に向けての講座が行われます。”数の概念を教える”から”親なきあとのこと”まで、テーマはさまざま。保護者は「将来は就労させなくては。そのためにできないことをなるべく少なくして、愛される子どもに育てなくては」とプレッシャーを感じている方が多いといいます。このプログラムは、子どもの特性を深く知ることはもちろん、子育てをするうえで気を張ることが多い保護者が、子育ての見通しを持てたり、他の保護者との交流などを通して気を緩めることができる機会にもなっているのです。”数の概念を教える方法”は、数唱から始まり、数を数えるとはどういうことか、その後に足す、引く、掛ける、割るなどの四則計算が入ります。さらにその後、お金や時間、最後に分数を教えるという順番だそう。人間はもともと指を動かしながら数をかぞえることで、その概念を学んでいきます。そのために、指を動かして数唱する遊びをしたり、足踏みをして数を数えたり、手足で感覚をつかむ練習をたくさんするのだとか。体を動かしながら、体全体に染み込ませるように”数の概念”を教えていく――。その方法についても、丁寧に保護者に伝えます。また、”親なきあとのこと”というテーマでは、専門家による講演を通して将来の見通しをもてるようにし、そのために今何ができるのかを話し合います。ただ漠然と不安に思っていたことがクリアになり、肩の荷を下ろせる保護者も多いのだそう。また、「bamboo wow(バンブーワァオ)」にはさまざまな教材も揃えられています。ここでしか学べないLPはもちろん、アメリカから持ち帰ったものや、なかには手触りや音にこだわったオリジナル教材も。プログラムから教材に至るまで、さまざまな選択肢があるのが大きな特色のひとつと言えるのかもしれません。認知の発達や発語のためにも大切な、体づくりUpload By 発達ナビ施設インタビュー取材の日は、身体均整師である矢作智崇さんによる個別プログラムが行われていました。キネシオロジーなどによって適切な刺激を脳に送ることで、体の発達を促す「bamboo wow(バンブーワァオ)」で大切にしているプログラムのひとつです。実際に智崇さんが子どもの体に施術を行いますが、このとき、家に帰った後保護者自身が生活に取り入れられるように、とても丁寧に説明をしています。保護者からも質問が飛び、保護者自身の体で智崇さんがポイントを再現するなど、それはさながら、その親子のためだけのオーダーメイドプログラム。また、智崇さんの説明や、保護者の質問、そしてその回答は、別のスタッフがしっかりとメモにとり、プログラムの後に保護者に渡すそうです。「ここでやるだけではなくて、毎日実践してもらうことが大切」と智崇さんは話します。ダウン症のある子どもにとって、体の発達はとても大事なこと。筋力が弱いため、自分の体や脳に刺激を与える役割をもつ”運動”が苦手な子が多いのだそう。「だからこそ、外から刺激を与えることが重要なのです。きちんと体をつくることが、認知の発達や発語にもつながるとも言われています」。智崇さんは、去年より今年、昨日より今日…と更新される体や発達についての情報を収集し続けたいと話します。それは「今日ここで保護者に伝えたことを、もしダウン症のある次男がもっと小さいときに自分が知っていたら」という後悔からだそう。でもそれを次世代の子どもたちに伝えていくことで、未来はさらに明るいものになると、智崇さんは語ってくれました。遠方の希望者や、他の特性がある子にも!多くの親子にこのプログラムを届けたいUpload By 発達ナビ施設インタビュー「これからも最新最善の情報や知恵を取り入れて、子どもたちや保護者をサポートしていきたい」と話す矢作さん。遠方に住んでいて通えない親子のためのWEBレッスンや、教室の拡張、海外の良質な教材を日本に導入するなど、さまざまな形で多くの親子に関わっていくことが今後の展望だといいます。当初は、ダウン症のある子どもたち専門の施設を目指していましたが、矢作さん自身が療育を学んでいくうちに、ダウン症でなくても、多くの「発達がゆっくりした子」に各プログラムが適応するのではと考えるようになったそう。今後は、他の障害や特性がある子どもたちにもLPや各種教育を提供していきたいと考えているとか。「bamboo wow(バンブーワァオ)」は、ダウン症のある子どもたちの特性に合わせて、賑やかで雑然とした雰囲気になっています。シンプルで療育に特化した内装だと、「勉強をやらされる」とか「つまらない」と感じてしまうからです。でも、刺激が多すぎると感じる特性がある子どもの場合には、運営にも関わっているシンプルな内装の「よむかくはじく」の教室で療育をする場合もあります。「bamboo wow(バンブーワァオ)」の挑戦はまだ始まったばかり。これから子どもたちがお互いをよき仲間として、学び成長し合い、かつて矢作さんがアメリカで出会ったような、いきいきとした若者に育つのが今から楽しみです。取材・文:秋定美帆写真:鈴木江実子
2018年08月08日子どもの健やかな育ちを保障する場をつくるUpload By 発達ナビ施設インタビュー子どもが健やかに育つには、何が必要でしょう。森の中を歩き、草木の放つ匂いから季節を感じる。土の山を登り、滑り降り、どろんこになりながら駆け回る。ときには、自分たちでおこした火に、すぐそこに生えていた竹を切り出して作った器をかけて米を炊き、仲間と分け合って食べる。五感をフルに働かせて、たくさんの経験を通して体と心を育んでいく。大人たちは、近づきすぎず、離れすぎず見守っている。さらには、子どもたちが、障害のあるなしに関わらず混ざって遊べたなら――。そんな場所が、仙台にありました。宮城県仙台市太白区にある放課後等デイサービス「ジュニアサポートリンク」は、2万平方メートルあまりの、大きな大きな保育園の一角を借りて、3年前に開かれました。ジュニアサポートリンクの代表・四ノ宮さんは、障害の有無に関わらず、「子どもは五感をフルに働かせて、たくさんの経験を通して体と心を育んでいくことが必要」だと考え、この施設を開きました。そしてまた、「どんな子も一緒に過ごし、子どものころだけでなく大人になっても自然に、地域に根づいて暮らしていけたら」と言います。小学生から高校生まで33人が登録、毎日約10人が利用しているこぢんまりした施設ですが、大きな特徴は、向山こども園の預かり保育の時間帯に、1時間半の交流時間を設けていること。ジュニアサポートリンクを利用している子どもが、「こども園で遊びたいな」と思ったら、自由に遊びに行くことができます。向山こども園は、1956年に開かれた園です。約280人の子どもたちが通っていて、毎日約80人が14:30~18:30に、ゆうやけの時間と呼ばれる預かり保育を利用しています。その子どもたちが過ごす園舎や園庭に、ジュニアサポートリンクの子どもたちも遊びに行きます。かまどで炊いたお米、おいしいね!園児の炊いた米を分け合って食べるUpload By 発達ナビ施設インタビュー交流の時間になり、ジュニアサポートリンクの子どもたちが園にやってくると、ちょうどこども園の園児たちがかまどに火をくべて、お米を炊いていました。園庭には竹林があり、園に常駐している大工さんが必要に応じて竹を切ってくれます。その竹を鍋がわりにし、調理室から調達してきたお米で、「オレたち焚き火の名人!」と胸を張る園児たちがお米を炊き上げたところだったのです。「お米食べたい!」と言うジュニアサポートリンクの子どもたち。焚き火名人の男の子たちは、笑顔で「いいよー」とスプーンですくって、分けてくれます。炊き立てのご飯は最高においしい!一緒に火加減を見てみたり、ご飯を頬張ったり。障害のあるなしなど関係なく、混ざりあっています。広い園庭で自由に遊ぶ子どもたちUpload By 発達ナビ施設インタビュー大きな土の山がある園庭。季節ごとに重機を入れて、形を変えているんだそうです。春は入園したばかりの子どもたちも無理なく遊べるよう、低めの山に。夏になればウォータースライダーができるよう斜面をつくる。秋になったら、棒を登ったり飛び越えたりとアスレチック感覚で遊べるように高さを出したり。羊やうさぎ、うこっけいなども飼われていて、赤ちゃんの誕生や成長の様子なども間近でみることができる環境です。この園庭を、ジュニアサポートリンクの子どもたちも自由に駆け回ることができます。多動傾向がある元気いっぱいの男の子も、大声を出してもOK、体中使って遊び回れる場所があるので、ストレスを感じることも減ったよう。心が満たされるせいか、行動も落ち着いてきたそうです。また、みんなで隣接する広大な公園を散策することもあります。季節によって移ろう草木の匂いを感じたり、起伏のある山道を歩いているうち、自然と体づくりもできてしまいます。片麻痺のある子も、ここに通うようになって、だいぶ歩く力がついたといいます。「いらっしゃい!」本格的なお店屋さんごっこに、園児たちも大喜びUpload By 発達ナビ施設インタビューこの日は、ジュニアサポートリンクの子どもたちと、こども園の園児が、園の大工さんと一緒に作った屋台を使って、お店屋さんごっこをしていました。商品のひとつのシュリケンは、ジュニアサポートリンクの運営母体がやっているショートステイを利用する成人の女性が折ったもの。折り紙が大好きで、家でもショートステイでも折るので、かごに山盛り!それを、子どもたちがキラキラした瞳で見つめます。他にも、子どもや職員が一緒につくった金魚、折り紙のコマやお菓子など色とりどりの商品が並びます。「いらっしゃい!」という掛け声とともに、こども園の大工さんが枝を1センチ幅に切ってくれた「木のお金」でのお買い物が始まりました。園児たちが次々にやってきます。お店屋さんごっこでは、園児たちとの自然な交流だけでなく、お店屋さんごっこを通して、遊びながら、買い物の仕方や売り方、お金の計算なども学ぶことができます。遊びを通して、子どもたちに必要なさまざまな力を育んでいける。ジュニアサポートリンクは、そんな場所です。部屋で静かに過ごすのもいい。それぞれのペースで自分らしくいられる場所Upload By 発達ナビ施設インタビュー放課後、学校からジュニアサポートリンクにやってきた子どもは、自分の顔と名前が貼ってある箱に荷物を入れます。たくさんある部屋ごとに、何をする場所なのかも決まっています。荷物をしまったり、遊具で遊ぶ部屋。おやつを食べる部屋。勉強をしたり帰りの会をする部屋。子どもたちは、おやつの時間まで勉強をしたり絵をかいたり、交流の時間になったら向山こども園へ行ったりします。高校生ぐらいになると、ジュニアサポートリンクの部屋で静かに過ごしたり、庭に設置されているスラックラインで1人で遊ぶほうがいい子もいます。帰りの会では、一人ひとりが今日楽しかったことを発表します。こども園で過ごした子どもたちは口々に「お店屋さんごっこが楽しかった!」と笑顔で発表。こども園には行かなかった高校生の男の子は「スラックラインが楽しかったです」と満足げです。ここでは、子どもたちがそれぞれのペースで過ごすことができるのです。「いずれは、卒業生たちに園で働いてほしい」。代表、副園長らの想いとは――Upload By 発達ナビ施設インタビュー向山こども園とジュニアサポートリンクは、運営母体は別です。ジュニアサポートリンクの代表・四ノ宮さんは、自身のお子さんも通い、その理念や環境の素晴らしさに共感していた向山こども園とともに、どんな子どもも健やかに育っていける場をつくりたいと考えました。そして、その思いは、向山こども園も同じでした。その思いを抱き、3年前に園の一角でジュニアサポートリンクを開いてから、園との交流をすすめてきました。2018年度からは、ゆうやけの時間でも交流が始まり、より連携を深めています。こども園とジュニアサポートリンクの職員は、全員インカムを持ち、広い園内で遊ぶ子どもたちをともに見守ります。ゆうやけの時間での保育・育成についても、2週間に1度行うミーティングなどを通して細やかに連携しています。毎日の保育・育成だけでなく、季節の行事も一緒に行います。8月25日にこども園で開かれる夏まつりは、地域にも開かれた盛大なイベントだそう。ジュニアサポートリンクの子どもたちもお祭りのときに屋台を出す予定です。こども園では障害のある子どもも受け入れています。こども園を卒園後、ジュニアサポートリンクに通っている子どももいます。通いなれたところに、小学校に入学後も過ごすことができる。ここは、心の安全基地のようだなと感じました。「卒園児がジュニアサポートリンクに通うというだけでなく、将来的にはリンクの卒業生がこども園の職員として働いてもらえたらと考えている」と言う向山こども園の木村副園長。こども園は広大なので、清掃も大変です。保育士には保育士の仕事に集中してもらいたいという考えから、現在は園児の保護者を雇用して清掃をしてもらっているそうですが、ぜひ卒業生たちにもそのスタッフに加わってほしいのだそう。「卒業生たちは仕事についても、途中でリタイアしてしまうことも多い」と、ジュニアサポートリンクの代表・四ノ宮さんは言います。子ども時代から過ごしてきたこども園でなら、リタイアせず無理なく働けるんじゃないか。子ども時代から大人になっても、ずっとつながっていられる居場所がつくれたら――。「心あるこども園のスタッフと手を取り合いながら、そんな未来に向けて進んでいきたい」と言う四ノ宮さん。子どもを真ん中に、こども園と放課後等デイサービスとで最良の育ちに向き合う。その実践は、きっと地域に根ざし、そして広がっていくのだろうと思えました。撮影: 小林啓樹(OPEN TOWN)
2018年06月22日