銀座・数寄屋橋交差点に2016年3月31日(木)開業予定の、銀座エリア最大級となる新商業施設の名称が「東急プラザ銀座」に決定した。地下2階から地上11階までの全13フロアには、「Creative Japan~世界は、ここから、おもしろくなる。~」という開発コンセプトのもと、125店舗が出店する。建物は、日本の伝統工芸である「江戸切子」をモチーフに、「光の器」というコンセプトでデザインされたアイコニックな外観で、銀座の新たなランドマークとなる。メインエントランスは、数寄屋橋交差点側に設置されるが、みゆき通り側にもエントランスが設けられる。地下2階は、東京メトロ銀座駅コンコースと直結し、さらに、建物地下に約170台の駐車場を完備、約800台収容可能な西銀座駐車場とも接続し、カーアクセスが良好だ。気になるフロア構成と出店店舗だが、B2階~B1階の「GINCHIKA MARCHE」には、ニューヨーカーに絶大な人気の老舗ベーカリー「THE CITY BAKERY」をはじめとしたフード&イートインショップが約30店舗並ぶ。ラグジュアリーサンドイッチの「キャビアハウス&プルニエサンドイッチハウス」が日本初出店するほか、京都で人気のアイスクリームショップ「ハンデルスベーゲン」も東京に初出店するなど注目店が多い。またタリーズコーヒー初のバールスタイル「タリーズコーヒープライムファイブ」もB1階にオープンする。1階~2階には、BALLYやEMPORIO ARMANIなどのブランドのグローバル旗艦店が集結。3階~5階は、ファッション、服飾・ライフスタイル雑貨、カフェ、約40店舗が出店。大人女子の注目は4階。日本初上陸となるイタリアのレディスファッション「ottod’Ame」をはじめ、「FIGARO Paris」や「essence of ANAYI」、「CASA VIA BUS STOP」などのトレンドを発信するレディスセレクトショップが出店するほか、レストラン「ESqUISSE」のシェフ・パティシエを務める成田一世氏による新業態カフェ「La nouvelle boutique ESqUISSE」もオープン。8階~9階には都内最大となる市中空港型免税店「ロッテ免税店銀座」が出店する。10階~11階の「GINMACHI DINING」では、NY発の話題のオーガニックのグルメバーガー「ベアバーガー」が入り、ビアレストラン「SINGDEE TERRACE」、ハワイ島から「Guy & Jo’sHawaiian StyleCafe」が日本初上陸最上階に位置する11階には、シドニー発のモダンギリシャレストラン「THE APOLLO」や焼肉店「尾崎牛焼肉銀座ひむか」、また、放送作家の小山薫堂氏が経営する京都の老舗料亭「下鴨茶寮」が、新業態「のまえ/下鴨茶寮東のはなれ」を東京に初出店する。6階に「KIRIKO LOUNGE(キリコラウンジ)」、「屋上にはKIRIKO TERRACE(キリコテラス)」のパブリックスペースも展開。銀座の新おでかけスポットの開業がいまから楽しみだ。(text:Miwa Ogata)
2015年12月25日東京・銀座の数寄屋橋交差点に開業する大型商業施設、銀座5丁目プロジェクト(仮)の名称が「東急プラザ銀座」に、開業日が16年3月31日に決定した。「Creative Japan~世界は、ここから、おもしろくなる。~」をコンセプトに建設された同施設。外観デザインのモチーフには伝統工芸の江戸切子が取り入れられた。交差点側には3階に直接アクセスが出来るエスカレーターを、みゆき通り側にはエントランスを設置。建物地下には約170台の駐車場が完備された。地下5階から地上11階までで構成される館内には、125店舗が出店。地下2階、1階には、見ているだけで楽しい雑貨店や、テイクアウト・イートインどちらでも利用出来るフード店など約30店舗が展開される。ラインアップは、ニューヨーカーからの絶大な人気を誇る老舗ベーカリー・THE CITY BAKERYや、“ラグジュアリーサンドイッチ”のコンセプトで人気の日本初出店となるキャビアハウス&プルニエサンドイッチハウスなど。タリーズコーヒー初のバールスタイルの新業態・タリーズコーヒープライムファイブは、約100席の都内最大規模で登場する。1階、2階には、多彩なブランドの旗艦店やセレクトショップ、イベントスクエアなどが集結。世界的な建築家がデザインしたファサードを構えるバリー(BALLY)の他、CRUCIANI、EDWARD GREEN、HACKETT LONDON、STRASBURGO、HUNTER、GLOBE-TROTTERなどの店舗が出店される。また、定期的に三菱電機による体験型イベントが行われる「METoA Ginza」や、大人向けの本格クレープで人気のPARLAなども登場する。3階から5階には、ファッション、ライフスタイル雑貨、カフェなど、本物志向の大人の男女に向けた約40店舗が出店。ピエール・エルメ(Pierre Herme)の新店舗や、イギリスブランド・SUNSPELの日本1号店、1901年創業の老舗染色工場による伝統と新しさを融合させたストールブランド・marumasuなどが展開される。また、3階から5階の一部には約600坪に及ぶ東急百貨店の新セレクトストア・HINKA RINKAも登場する予定だ。出店店舗のラインアップは、日本初出店となるコビエタやジャンニ キャリーニ、関東初出店のマギークープやリカブ、カカオマーケット バイ マリベルなど。6階、7階は世界に誇る日本の“本物”に出会えるフロアとなっており、江戸の粋を取り入れた東京の下町、すみだ発のメンズファッションブランド・IKIJIや、“日本”をテーマに逸品を紹介する通販サイト・藤巻百貨店のリアル店舗1号店などがオープンする。その他、都内最大となる市中空港型免税店・ロッテ免税店銀座が出店される8階、9階は、ラグジュアリーブランドを中心にファッション、ジュエリー、時計、化粧品などを展開。20店舗のレストランで構成される10階、11階には、季節の旬の魚を厳選したグルメ回転寿司・根室花まるや、つるとんたんの新業態・つるとんたんUDON NOODLEBrasserie、シドニー発のモダンギリシャレストラン・THE APOLLOなどが出店される。また、6階と屋上には訪れた人々が自由にくつろげるパブリックスペースを設置する。6階のキリコラウンジ(KIRIKO LOUNGE)では、定期的に渋谷の複合文化施設・Bunkamuraと連携した文化イベントを開催。屋上のオープンテラス・キリコテラス(屋上 KIRIKO TERRACE)は、豊かな緑が印象的な「GREEN SIDE」と、広い水盤が特徴の「WATER SIDE」のふたつのゾーンで構成される。
2015年12月14日東急不動産は2016年3月31日、東京・銀座の数寄屋橋交差点にて商業施設「東急プラザ銀座」を開業する。○キーワードは「伝統」と「革新」「東急プラザ銀座」は、同社が「(仮)銀座5丁目プロジェクト」として開業に向け進めていた商業施設。このほど東京都内で行われた記者発表会にて、その正式名称と共に、2016年3月31日に全13フロア(地下2階・地上11階)・125店舗で開業することが発表された。みゆき通りに面した1階および2階には路面店が立ち並び、地下2階および10~11階は食物販・レストランフロアに。地下1階と3階~9階のメインは物販フロアとなるほか、6階と屋上には同施設のシンボルとなるパブリックスペースが設けられる。物販フロアには、東急百貨店の新業態「HINKA RINKA」や東急ハンズの新業態「HANDS EXPO」もオープン。発表会に登壇した東急不動産代表取締役社長の植村仁氏は、「当社の事業の中でも、『東急プラザ』の開業は最大のトピックス。各社が持つ幅広いリソースを生かした東急グループを挙げての取り組みとなる」とコメントした。同施設の開発コンセプトは、「Creative Japan~世界は、ここから、おもしろくなる。~」。銀座エリアを「高い品格を持ちながら新しい物も取り入れていく街」とし、その雰囲気にも通じる「伝統」と「革新」というキーワードをもとに施設全体やテナントをデザイン。同施設から新しい文化を発信することで、都市の国際競争力を強化するねらいもあるという。東京の主要エリアの1つ・銀座に新風を吹き込みそうな「東急プラザ銀座」。その詳細を見ていこう。○"江戸切子"の空間で気軽に一休み「東急プラザ銀座」の建物外観は、日本の伝統工芸「江戸切子」をモチーフにデザインされている。「江戸切子」は、江戸のガラス生産技術に西洋のカット技術が融合して生まれた工芸品とされており、同施設のキーワードである「伝統」と「革新」の融合の象徴として外観のモチーフに採用された。施設内で最も特徴的な設備は、6階と屋上に大きく設けられたパブリックスペースだろう。6階の「KIRIKO LOUNGE」は、施設最上階にまで及ぶ約27mの吹き抜け空間となっている。昼夜通して利用可能なラウンジカフェ「数寄屋橋茶房」を設け、渋谷の複合文化施設「Bunkamura」とのコラボレーションによる文化イベントも定期的に開催されるという。屋上には、オープンテラス「KIRIKO TERRACE」を設置。しだれ桜のシンボルツリーを始め豊かな緑を配した「GREEN SIDE」と、広い水盤を中央に配したラグジュアリーな雰囲気の「WATER SIDE」の2つのゾーンを設ける。また、「GREEN SIDE」にはカフェ「櫻ノ茶屋」も併設され、軽飲食を提供する。さらに、同施設が隣接する「数寄屋橋公園」の再整備や、地下コンコースの整備も実施。銀座を訪れる人々の利便性・回遊性の向上を図る。これらのパブリックスペースは、買い物の合間の休憩や待ち合わせにも最適。ブランド路面店や高級飲食店が軒を連ねる銀座エリアにあって、気軽に一休みできる場所として使える貴重な空間となりそうだ。○女性の"気持ち"が軸のセレクトショップ「HINKA RINKA」3階~5階には、東急百貨店の新業態「HINKA RINKA」がオープン。店名の由来でもある「品格」と「凛」とした心を持つ大人の女性をイメージターゲットに据える。同店は「キモチストア」をコンセプトとしており、シーンや年代ではなく、女性が感じる"気持ち"を軸に売り場を構成しているのが特徴だ。また、各フロアも3つのエリアに分かれており、フロアを回遊することで空間の変化を楽しめる「オムニバスシアター」という環境コンセプトも設けている。同店の入り口となる3階では、「高揚感」「刺激」「発見」をテーマにバリエーション豊富な雑貨やアパレル、コスメなどを展開。4階は「憧れ」「ときめき」「特別感」をテーマに、レディースシューズを中心としたファッションアイテムをそろえる。5階のテーマは「共感」「自然体」「くつろぎ」で、チョコレートブティックやセレクトアパレルを中心に、毎日の生活をより豊かに彩るアイテムを展開する。また、いずれのフロアにも「HINKA RINKA」の自主編集店をオープン。バイヤーの目利きを重視し、"本物"の品ぞろえにこだわった。出店するテナントにも銀座初出店、関東初出店となる店舗を数多くそろえ、思いがけないモノとの出会いを演出する。○"カルチャー"をつなぐ東急ハンズ新業態「HANDS EXPO」も7階には、東急ハンズの新業態「HANDS EXPO」がオープン。「カルチャーをつなぎ、カルチャーを育む」をコンセプトに、「和・都・知・美・食」の5つのゾーンを展開する。モノの用途による分類を軸として生活のヒントを提供する東急ハンズの既存店舗に対して、「HANDS EXPO」は5つの文化(カルチャー)によって商品を提案するのが特徴だ。また、各カルチャーゾーンが互いに化学反応を起こし、訪れる人々を刺激するようなフロア構成も演出していくという。ほかにも7階には、ステージを設けたカフェを併設。ステージ上は「参加し、味わい、出会いがある」場とし、カフェによるカルチャーの発信も行っていく。○銀座に"大人のスクランブル交差点"をつくるほかにも、地下2階の食物販フロアにはニューヨーカーに絶大な人気を誇るという「THE CITY BAKERY」をはじめとしたフード&イートインショップが出店。地下1階にはギフトセレクトショップ「BIRTHDAY BAR」の新業態「BIRTHDAY BAR TOKYO」や東京初出店のステーショナリーショップ「TOUCH & FLOW」もオープンする。1階~2階では「EMPORIO ARMANI」や「HACKETT LONDON」などの路面店が2層のメゾネットによるファサード(店舗正面デザイン)で通行人の目を引き、8階~9階には訪日外国人の需要に対応した「ロッテ免税店銀座」もオープン。パブリックスペースと合わせ、銀座を訪れるさまざまな人のニーズに応える。発表会に登壇した東急不動産の都市事業ユニット・銀座プロジェクト推進部統括部長の青木太郎氏は、多くの若者が集う渋谷スクランブル交差点を例に挙げ、同施設が開業する数寄屋橋交差点を「銀座の街を訪れた大人が必ず立ち寄る"大人のスクランブル交差点"」として盛り上げていくビジョンを語った。2016年春、4月を目前にオープンする「東急プラザ銀座」は銀座に新たなカルチャーを創出する存在となるか、注目したい。
2015年12月11日ワイス・ワイスは、アートディレクターに「キギ」、販売協力にプロダクトブランド「D-BROS」を迎え、"赤いマル"をモチーフにデザインされた伝統工芸の新ブランド「UMEBOSI(ウメボシ)」を展開することを発表した。その第1弾として、グラスやフロシキ、バッグなど5産地14商品を発売する。販売開始は10月16日。場所は東京都・六本木のWISE・WISE tools(東京ミッドタウンガレリア3F)。「UMEBOSI」は、日本人にとっての"食べられる伝統工芸"的な存在である「梅干し」に現代の息吹をふきこむように、今日の生活につなげる新しい取り組みとして商品開発を行うブランド。アートディレクターに若い世代から絶大な支持を受ける「キギ」を迎え、従来のイメージを一新するクリエイティブな伝統工芸をより多くの人たちに届けるべくスタートした。販売協力は、キギが長年携わるプロダクトデザインプロジェクト「D-BROS」が担当する。今回、その第1弾として発売されるのは、伝統的な"花切子"で描いたモチーフに、新たな技術"漆硝子"で赤いマルを鮮やかに絵付けした「UMEBOSIグラス 江戸切子」(東京都、長野県)、堅牢な木曽漆器の遺伝子を深く受け継ぐ「UMEBOSIグラス 漆」(東京都、長野県)、京都の老舗工房・スギシタの捺染技法により、鮮やかな色合いの大胆な図柄を生かした風呂敷「UMEBOSIフロシキ 手捺染」(京都府)、米沢織の"細番手・手染め"の特長を活かした技術で織り上げた生地で制作された「UMEBOSIバック/ポーチ 米織」(山形県)、極細の糸で織り上げられ、畳むとコンパクトになる「UMEBOSIシルクウールストール 手捺染」(山梨県)といった、5産地14商品。どれも日の丸を思わせる"赤い丸"をモチーフとしたデザインとなっている。また、商品の価格は「UMEBOSIグラス 江戸切子」が各9,000円、「UMEBOSIグラス 漆」が1セット3万円、「UMEBOSIフロシキ 手捺染」が6,000円、「UMEBOSIバック」が1万8,000円、「UMEBOSIポーチ」が7,500円、「UMEBOSIシルクウールストール 手捺染」が4万6,000円(価格はすべて税別)。なお、10月25日 13:30~15:00には、東京ミッドタウン・カンファレンス(ミッドタウン・タワー4F)において、「日本とつながる 未来とつながる UMEBOSIプロジェクトとは?」と題したトークセッションが開催される。出演は、ファッションジャーナリストの生駒芳子氏、キギの植原亮輔氏と渡邉良重氏、ワイス・ワイス代表の佐藤岳利氏。参加希望者は、Tokyo Midtown DESIGN TOUCHの事前予約ページより申し込む。申し込み期限は10月21日 11:59まで。参加費無料。
2015年10月07日伊勢丹新宿店では9月16日から28日まで、日本の美を表現する伝統工芸と人気ブランドがコラボレーションしたアクセサリーを同店本館1階アクセサリー売場で展開。山口小夜子がデザインしたジュエリー作品を現代的にアレンジしたアクセサリーも登場する。同企画は、日本の伝統工芸における職人技が、伊勢丹新宿店で展開する11のアクセサリーブランドとコラボレーションする形で紹介するもの。それぞれのブランドが持つ感性と匠の技が出合い織り成すハーモニーには“和の心”が吹き込まれている。ドイツの老舗ジュエリーブランドのグロッセ(Grosse)は、日本のカットガラスの始まりと言われる江戸切子とコラボレート。江戸切子を嵌め込んだオーバル型モチーフと繊細なチェーンを組み合わせたデザインで、モダンな表情に仕上げている。アイテムは6種類あり、ネックレス3型(2万7,000円、4万円、5万円)、ピアス(3万6,000円)、イヤリング(3万4,000円)、バングル(5万円)がラインアップされる。ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)は、江戸時代から伝わる伝統のつまみ細工を用いたブローチを制作。“つまみ細工”とは薄絹を小さく切りつまんで折り畳み組み合わせることによって文様を作る技法で、同ブランドでは鶴(1万9,000円)や富士山(1万6,000円)などオリエンタルなモチーフをポップにアレンジしている。フェスタリア サンクチュアリ(festaria SANCTUARY)は、70年代に日本のトップモデルとして世界で活躍した山口小夜子が晩年にデザインしたジュエリー作品「uruyui」に、新たな息吹を吹き込みアクセサリーを製作。京組紐を使ったネックレス(6万円)や、大粒のパールに細かなダイヤモンド添えた繊細なチェーンネックレス(17万円)、花の文様が刻まれたダイヤモンドリング(30万円)、“結い”を表現したリング(1万5,000円)などが登場する。この他、アンジュエ・エー・ディー・エー(Angejouer A・D・A)の漆蒔絵・螺鈿を落とし込んだチャームネックレスや、ヴェレッタ オッターヴァ(veretta 8va)の加賀てまりを模したピアス、アデル(ADER)の籐細工をモチーフにしたバングルなど、バラエティに富んだラインアップで展開する。伝統工芸に触れながらお気に入りのジュエリーを探すことのできる、貴重な機会となっている。
2015年09月10日立川ブラインド工業は、日本伝統紋様のひとつである江戸小紋、江戸紋様をアレンジしたグラフィックアート作品を展示する、成島喬展「小紋センス」を開催することを発表した。会期は9月16日~27日(21日~23日は休館)。開場時間は10:00~18:00(最終日は15:00まで)。会場は東京都・銀座のタチカワブラインド銀座スペース オッテ。入場無料。同展は、テキスタイルデザイナー成島喬氏による個展。江戸時代、諸大名が着用した裃の模様付けが発祥と言われる日本伝統紋様のひとつ「江戸小紋」や、江戸中期に庶民にも着物の模様として広まった動物や植物の柄などの「江戸紋様」のエッセンスを抜き出したグラフィックアート作品が展示される。また、紋様のさまざまなバリエーションとして、「牡丹唐草」をプリントしたストリングカーテンや古代ギリシャの陶器の柄をアレンジした作品など、約50点が展示されるということだ。なお、成島喬氏は1947年、東京都・日本橋生まれ。東京造形大学テキスタイルデザイン科を卒業後、テキスタイルデザインスタジオ勤務。西川産業デザイン企画室に勤務し、ハウスブランドやライセンスブランドの開発に携わる。2006年にNARI DESIGN STUDIOを設立。2008年に「第7回 全国公募西脇市サムホール大賞展」入賞。2013年には、初個展「ガレリア青猫」を開催。
2015年09月02日昨今の日本美術ブームをうけて、江戸のポップアートと称される「浮世絵」に注目が集まっています。2014年に開催された「大浮世絵展」は、3館(江戸東京博物館、名古屋市博物館、山口県立美術館)で来場者数約38万人という大盛況ぶり。また葛飾北斎(かつしかほくさい)や娘の葛飾応為(かつしかおうい)を描く、杉浦日向子原作の漫画「百日紅」(さるすべり)が映画化されるなど、どうも“浮世絵”がキテいる感じなのです。そこで浮世絵専門美術館の太田記念美術館で、浮世絵の魅力や楽しみ方、一万四千点もの所蔵作品から大人女子に観て欲しい浮世絵を教えていただきました。江戸市民が生み育てた芸術だから大人女子が共感する部分も多い浮世絵は、江戸市民が生み育てた芸術。だから描かれた題材に親近感や共感が持てることが魅力のひとつだと言います。浮世絵には、様々な江戸が表現されていますが、なかでも多いのは美人画、風景画、役者絵の3つの題材です。美人画には、美人の変遷がわかる楽しみがあります。髪型はもちろん、顔の造作やたたずまいが時代によってまったく違うのが面白い。また吉原の花魁を描いたものだけではなく、真剣にお化粧をする町娘、浴衣で夕涼みする色っぽい芸者、旬ものをおいしそうに食べる遊女、など江戸市民の日常を描いた作品も多いのです。今と変わらぬ江戸女の日常を観ているとなんだか親しみが湧いてきます。美人画を画期的な手法で表現したのが喜田川歌麿(きたがわうたまろ)です。彼は、胸元から上をクローズアップする手法(大首絵)をはじめて美人画に用いた浮世絵師。表情には心の機微まで表現された美人画は、庶民の心をつかみ爆発的に売れたと言われています。「百日紅」で北斎宅の居候として出てくる溪斎英泉(けいさいえいせん)。「百日紅」では葛飾応為に絵が下手と揶揄されたこともある英泉ですが、美人画の名手として名を馳せます。ちょっとあだっぽい美女がお得意。高価な紅を重ねづけて玉虫色に光らせる笹紅に、眉をつくっている女性の姿を観ていると、ふわっと白粉の香りが立ち上ってきそうです。今の風景と重ねる面白さ風景画で江戸へタイムトリップ美人画や役者絵より後に人気となった風景画。地名が記されているので、今の風景と重ねる楽しさがあります。歌川広重が描く江戸の名所絵を観ていると、赤坂は桐畑だったこと、浅草寺や日本橋は今と同じく賑わっていたこと、江戸ではどこでも富士が見えたことなど、発見だらけ。大きく変わった町並みや光景と重ねながら、江戸の町へタイムトリップができちゃいます。描き損じの絵に囲まれた家で暮らし、ゴミ屋敷になるたび引っ越しを繰り返したとされる葛飾北斎(かつしかほくさい)。そんな暮らしから生まれたとは思えぬ、ダイナミックで斬新な構図の「冨嶽三十六景」シリーズ。特に波と富士山の色と形のバランスがすばらしい「神奈川沖浪裏」は、ひと目見たら忘れられない作品です。北斎の風景画と並び称される歌川広重(うたがわひろしげ)。力強い筆致の北斎に対して、抒情的な表現が持ち味です。なかでも雨、雪、夜景を描いた作品には、秀作が多いといわれます。「名所江戸百景 日本橋雪晴」は、雪が降った翌日の晴れ渡る江戸市中が描かれた作品。真っ白な富士を愛でながら雪かきする江戸市民の姿が浮かんできます。一枚の浮世絵を通して江戸の人々との対話を楽しみたい役者絵は、江戸市民のアイドルだった歌舞伎役者が描かれたもの。昔から市川団十郎は目が大きく、松本幸四郎は彫の深い顔立ちなど、今に続く名跡の顔や雰囲気が似ている点を探しだすのが面白い。ほかにも愛らしい動物、恐ろしい妖怪、事件や風俗が描かれた浮世絵からは、江戸市民が何に興味を持ち、どんなことを楽しんだのかがわかります。絵を通して彼らと対話している気分になってきます。赤穂浪士の仇討は「仮名手本忠臣蔵」として歌舞伎や人形浄瑠璃で演じられ、その物語は江戸の人々を熱狂させました。この作品の役者絵は数多いのですが、役者を蛙に描き変えた奇才・歌川国芳(うたがわくによし)の「蝦蟇手本ひやうきんぐら」は観ておきたい一枚。ユーモアセンスや批評眼に優れた国芳は、動物などを人に見立てた作品が多く、大の猫好きだったので猫の浮世絵が数多くあります。明治初期の作品ですが、四代目・歌川国政(うたがわくにまさ)「しん板猫のそばや」は、猫が蕎麦屋で楽しむ様子を描いた浮世絵。かけともりが八十文であること、膳の上で食べていること、当時の蕎麦屋が見える一枚ですね。ご紹介した浮世絵ですが、雑誌や書籍ですでに観たことがある作品かもしれません。しかし絵の迫力、摺り色の妙、彫の細やかさ、は印刷物ではなかなか伝わりにくいもの。また浮世絵は退色もしやすいため、保存状態のいい本物の作品に触れて欲しいと思います。今キテいる、江戸のポップアート“浮世絵”を観に行きませんか。取材協力/太田記念美術館東京都渋谷区神宮前1-10-10 03-5777-8600(ハローダイヤル)開館時間:10時30分~17時30分(入館は17時まで) 一万四千枚の所蔵作品を持ち、常にオリジナリティの高い展示を仕掛けている太田記念美術館。大盗賊や悪女、侠客を題材にした「江戸の悪」展(2015/6/2~6/26)や「浮世絵の戦争画」(2015/7/1~7/26)が近日開催予定。
2015年06月22日東京都・表参道の根津美術館は、安泰な江戸時代に、持ち主の好みによって約束事にとらわれない意匠が凝らさるようになった刀や印籠のコレクションを展示する「江戸のダンディズム ―刀から印籠まで―」を開催している。会期は7月20日まで(月曜休館・7月20日は開館)。開館時間は10:00~17:00。入館料は一般1000円、学生800円、中学生以下無料。同展は、幕末から明治期の華やかな拵(こしらえ)やバラエティ豊かな刀装具が多いことで知られる同美術館所蔵のコレクションから、刀剣・刀装具・印籠など約100件を展示するもの。太平の江戸の世では、刀剣やその拵は、武士にとって持ち主の身分や教養、季節を感じさせる「こだわりのアイテム」として位置付けられるようになり、意匠を凝らしたものが競ってつくられた。刀身では、華やかな刃文が好まれたほか、刀身彫という、刀身に龍や剣などを彫刻する装飾的な志向が強まった。また、拵は、数多くのパーツによって構成されているが、季節の動植物や、故事に関するものなど多彩な主題があり、そのコーディネートの妙が見どころとなっているということだ。また、これらの刀装具や鞘は、小さいながらも彫金や蒔絵、螺鈿などの優れた技術によって丁寧に作られており、細部に目を凝らすと珠玉の世界が広がっている。そのほか、印籠や根付も、同じく男性の持ち物として、同様の発展を見せたという。金や銀、玉や象牙など贅沢な素材をふんだんに使った、斬新なデザインの印籠や根付は、持ち主の好みを端的にあらわしているということだ。また、関連企画として、6月6日14:00~15:30に渡邉妙子氏(佐野美術館 館長)による講演会「江戸時代の刀剣について」が、6月27日14:00~15:30に高山一之氏(鞘師)による講演会「日本刀の拵について」が開催される。応募方法などの詳細は根津美術館HPで案内されている。さらに、スライドレクチャーとして、6月12日に「刀装具について」、6月19日に「コレクションの成り立ちと展覧会の見どころ」、7月3日に同時開催中の「北野天神縁起絵巻について(後編)」が開催される。いずれの回も13:30~約45分が予定されている。なお、いずれの企画も聴講は無料だが入館料が必要となる。
2015年06月04日東京・銀座の数奇屋橋交差点にて、16年春に開業予定の大型商業施設「銀座5丁目プロジェクト(仮称)」(東京都中央区銀座5-2-1)のフロア構成が発表された。“Creative Japan ~世界は、ここから、おもしろくなる。~”を開発コンセプトに、伝統と革新が共存する銀座エリアの立地を生かした新たな商業施設として建設中の同施設。地下5階から地上11階で構成され、総面積数は3,766.73平方メートル。地下2階から地上11階にはファッション、レストラン&ダイニング、マルシェ、免税店、飲食などのバラエティ溢れる約120店舗の出店を予定だ。また、施設の6階及び屋上部分にはシンボルとなるパブリックスペースを計画。6階に設けられる高さ約27mの大きな吹抜け空間が広がるアトリウムでは、伝統工芸の“江戸切子”をモチーフにしたガラス窓から、銀座エリアの夜景を一望することが出来る。カフェも併設され、開放されたスペースでドリンクや軽食を楽しめる。さらに、屋上には地上約56mから銀座の景色を一望出来る約1,000平方メートルの一大オープンテラスを計画。テラス内には2つの異なるゾーンの設置を予定しており、その日の気分に合わせて好きなスペースを利用することが出来る。なお、6階及び屋上のパブリックスペースでは、東急文化村との提携により、コンセプトを体感できるような情報や文化を発信するイベントを実施していく予定だという。
2015年05月29日団扇で夕涼みする姿は、夏の風物詩ですね。団扇は、奈良時代に中国から伝わり平安中期の書『和名類聚抄』には唐で作られた宇知波(うちわ)との記述があります。道具として古い歴史を持つ団扇ですが、庶民に普及したのは、紙や竹材を使って大量生産できるようになった江戸中期以降のことです。広重、豊国、国芳とコラボ江戸市民が待ちわびた江戸うちわ地域特産の和紙を使ったもの、ひとりの職人が型から絵まで描くものなど、日本各地の特色を打ち出した団扇は夏を彩ってきました。さまざまな団扇がありますが、江戸の団扇といえば日本橋生まれの「江戸うちわ」です。江戸きっての繁華街、日本橋には和紙や竹材を商う店がたくさんありました。そんな店が自然に作り始めたといわれる江戸うちわ。世界に先駆けて百万人都市になった江戸、そんな江戸市民に向けてですから大量生産は必須です。仕様を簡略化するため持ち手や骨を1本の竹を割いて作りました。また人口密集で熱気がこもりやすい江戸の町ゆえに涼をとりやすいように形状も大きめだったそうです。そんな江戸うちわを道具から嗜好品へと変えたのは、今も日本橋で団扇や扇子を商う「伊場仙」(いばせん)。天正18(1590)年を創業年とする伊場仙は、徳川家に竹や和紙を収めていました。その材を使って団扇や扇子を手掛けるようになります。江戸後期には、初代の歌川豊国や歌川国芳、歌川広重などの絵師の版元になり、錦絵を刷り込んだ「浮世絵団扇」を考案。絵師の描く歌舞伎役者や花魁、日本の名所が刷り込まれた団扇は大当たり、江戸市民のみならず江戸土産として京や大坂の人に喜ばれたそうです。昭和30年代ごろまで店で団扇を作っていた伊場仙ですが、今ではその技術を踏襲する千葉・館山の職人さんにお任せしているそうです。大人女子が注目する、竺仙とのコラボ団扇江戸薫る浮世絵団扇、気軽に使える手拭生地の団扇など、さまざまな団扇を商う伊場仙。大人女子におすすめしたい団扇をご紹介します。大人女子の人気ナンバーワンは、竺仙(ちくせん)の浴衣地で作られる団扇たち。竺仙ブルーと称される青の生地から仕立てられる団扇は、見た目に涼感が感じられます。花や蝶などの身近なものを染め抜いた柄も竺仙ならでは。新作柄の浴衣は新調できなくても、団扇ならば気軽に楽しめそうです。手拭生地で作られた団扇も人気。洒脱で遊び心のある、斧琴菊(よきこときく)や弁慶格子などの柄は江戸っぽさを醸します。サイズが小さめでお手頃な価格なので、夏のプチギフトにいい。かくいう私自身、仕事仲間や友人へ贈る夏の定番ギフトになっています。手拭生地の柄長タイプ(踊り団扇仕様)は、デスクのペン立てやラックに差しやすいのでオフィス用に購入する人も多いそう。金魚や竹林など見た目に愛らしく涼しげな柄は、仕事のストレスをちょっぴりやわらげてくれるかもしれません。浮世絵シリーズ復刻版。歌舞伎座などで販売していて、海外からの観光客がお土産に購入していくそうです。軽くてかさばらず、道具にも飾り物にもできる、そう考えるとお土産にぴったりですね。江戸土産として喜ばれた江戸うちわが、時を経て日本土産に! 私も浮世絵シリーズを一枚持っています。お値段が張るのでもったいなくて道具使いできませんが、初夏から夏にかけて部屋に飾って楽しんでいます日本の暦に根ざした古からの道具毎年五月には、新作の団扇や扇子で賑やかに彩られる伊場仙。「本来、団扇はいつごろまで使うものですか?」と伊場仙でお尋ねしたところ「七月いっぱいかな」というお答えでした。少し早いように感じますが、旧暦の秋は七月から始まります。日本の暦に根ざした道具だということを実感しました。暦は皐月、まだまだ団扇に頼れますね。あおげば涼し江戸の風です。伊場仙のうちわは、拙書『江戸な日用品』(平凡社刊)にてご紹介しています。取材協力/伊場仙(いばせん)東京都中央区日本橋小舟町4-103-3664-9261営業時間 10:00~18:00(土・日曜のみ11:00~17:00)休日 土日曜・祝日(5月~8月末まで土日曜営業)
2015年05月26日東急不動産はこのほど、東京都中央区銀座5丁目にて2016年春開業予定の大型商業施設「(仮称)銀座5丁目プロジェクト」のフロア構成を発表した。同施設の計画地は、東京・銀座の数寄屋橋交差点に位置している。同社は同地において「Creative Japan~世界は、ここから、おもしろくなる。~」を開発コンセプトに、「伝統と革新が共存する銀座エリアの魅力を引き継いだ、新たな商業空間」を創造するとのこと。ファッション、レストラン&ダイニング、マルシェ、免税店などのショッピング空間に加えて、6階および屋上部分には、来訪者が自由にくつろげるパブリックスペースを設ける予定。地下2階~地上11階部分には、ファッション、服飾・ライフスタイル雑貨、食物販、免税店、飲食等など約120店舗の出店を予定している。また、6階には数寄屋橋交差点を一望できる高さ約27mの吹き抜け空間をそなえたアトリウム、屋上には大規模なテラス空間を設置。いずれもパブリックスペースとすることで、ショッピングの合間の休憩や待ち合わせの場所として過ごせる銀座エリアの新たな憩いの場を目指すという。6階アトリウムは、伝統工芸の「江戸切子」をモチーフにしたガラス窓を備える。カフェも併設予定で、開放されたスペース内でドリンクや軽食も楽しむことができるという。約1,000平方メートルに及ぶ屋上のテラス内には2つの異なるゾーンを設置し、その日の気分に合わせたスペースを利用できるとのこと。屋上では、地上約56mから銀座エリアの景色を一望できる。ほかにも、6階および屋上のパブリックスペースでは、東急文化村等と連携した情報・文化発信イベントを定期的に開催する予定となっている。※画像はイメージ
2015年05月26日春前はスプリングコートが、花見時期は白いシャツが、というようにその季節になると気になるものってありますよね。毎年、初夏の時期に気になるもの、それが“ゆかた”です。ゆかたは、もともと貴族が湯あみ時に着ていた湯帷子(ゆかたびら)が語源ともされ、庶民に普及したのは江戸中期以降と言われています。歌舞伎役者の衣装で話題に江戸ッ子も飛びついた 「竺仙」のゆかた江戸の浴衣文化にひと役かったのは、木綿生地に柄を染め抜いて舞台衣装や普段着とした歌舞伎役者でした。当時のスーパーアイドルだった役者の衣裳を真似て人々はすぐさま同じ柄の着物を作ったと言われています。そんな歌舞伎役者たちに個性的な浴衣をプロデュースしていたのが、天保13(1842)年創業の『竺仙』(ちくせん)。俳句や絵画に通じていた初代は、自ら考案した型染めの衣装を歌舞伎役者や江戸の俳人たちに提案。彼らが好んで着たことで、江戸市民がこぞって買い求めたと言われています。昔と変わらず今も、竺仙の“ゆかた”は、多くの女性の憧れのまと。毎年千種類もの新作を発表しています。そこで竺仙5代目・小川文男さんに、似合う一枚を選ぶコツを聞いてみると「顔うつりがいい色柄を選ぶこと、それにつきます」とごくシンプルなお答え。重ね着で変化をつけられる洋服とは違い、色柄のみで勝負するゆかたは、顔の雰囲気とあうかが大事と言います。さらに色柄の顔うつりは、着物のプロに指南いただくのが一番。着物のプロがいるお店で、いろんな色柄をあててみて、似合う一枚を選びたいですね。伝統と革新の絶妙なさじ加減お出掛けしたくなる “大人ゆかた” 7選ここ数年、竺仙では萌黄色(もえぎいろ)や鴇色(ときいろ)などの優しい色柄のゆかたが人気。新鮮なのに奇抜ではなく、トラディショナルでありながら古くはない、竺仙ならではのさじ加減。そんな絶妙なセンスのゆかたは、大人女性を虜にしてやまないのです。花火や夜祭りだけではなく、街にも出掛けたくなる、大人ゆかたをご案内いただきました。夏空に映える、爽やかな瑠璃色のゆかた。お馴染みの朝顔柄は、秋草が彩ることで落ち着きある雰囲気に。朝顔の花弁を絞りのように染めている繊細さも魅力です。紺白で染め抜かれた大胆な牡丹柄。柄と同じく華やかな髪飾りや履物でポップに着こなしたり、伝統的な紺白の色遣いを活かして品よくまとめるのもいい。そんなダブルな楽しみがある一枚です。手織り紬のような独特の風合いの綿生地に引き染めによる緑の染料で唐草柄を染めだした一枚。オリジナリティを大事にしたい大人の女性にはぴったりです。江戸時代初期から越後で織られてきた麻織物「小千谷ちぢみ」。麻素材が持つ涼感と縮布独特のシャリ感、そしてふんわりと優しい色柄は、盛夏のお出掛けにいい。江戸市民が愛した縞柄は、小粋な夏を演出してくれます。『江戸好み』シリーズは、男女問わず人気柄。よく知られている「斧琴菊(よきこときく)」は、代々音羽屋・尾上梅幸の使っている江戸文様。福をからめ捕る、すくい取る吉祥柄「網目」や、吉原の手引茶屋の暖簾柄「吉原繋ぎ」は人気が高いそうです。花火や夜祭り、夏の夕涼みに似合うゆかたです。『江戸好み』以外のシリーズは、襟をつけてカジュアルなお出掛け仕様にしてもすてきですね。※仕立て代は1万3千円~3万円程度、ゆかた生地と手縫いか半ミシン縫いによって異なります。お出掛けは足袋、胸元すっきり和装下着“美しいゆかた姿” でいるためのあれこれ美しいゆかた姿のポイントを、いくつか教えていただきました。胸元がすっきりまとまるので和装ブラジャーをつけること、そして帯を締める前の下ごしらえをキチンとすることは、着物ビギナーに必ず伝えているそうです。胸の大小にかかわらず、和装仕様の胸元へ補正してくれるので和装ブラジャーは必須です。そして足元は、裸足でも足袋でも歩きやすい草履げたがおすすめとか。さらにお昼のお出掛けや食事に出掛ける時は、足袋をはくと品よく見えてベターです。今年の夏こそ、着ているだけで格上げしてくれる、江戸なゆかたはいかがでしょうか。取材協力/竺仙(ちくせん)東京都中央区日本橋小舟町2-3TEL:03-5202-0991営業時間: 9:00~17:00休日: 土日曜・祝日(4月~7月まで土曜営業)
2015年05月11日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生れた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品“江戸な日用品”をご案内していきます。大奥からも愛された江戸屋の化粧刷毛日本橋大伝馬町にある「江戸屋」は、将軍家お抱えの刷毛師だった初代が享保3(1718)年に徳川家より屋号を賜ったという由緒ある老舗。レトロな看板建築に誘われて店に足を踏み入れれば、昔ながらのショーケースや籠に洋服ブラシやヘアブラシ、天井からは多種多様なブラシや刷毛が吊るされています。そんな店内は由緒ある老舗というより親しみやすい町工房のような雰囲気が漂っています。さて江戸時代の刷毛といえば、暮らしに深く関わっていた道具。漆刷毛、染色刷毛、木版刷毛、糊刷毛、化粧刷毛と、目的に応じたさまざまな種類の刷毛がありました。また素材になる毛は、山羊、鹿、豚、馬、人毛など特性をいかして使い分けられてきました。器、着物、家作りと職人には欠かせない道具であり、また一方では婦女子の必需品だった刷毛。だから将軍家お墨付きである江戸屋の刷毛は、職人から町娘まで大変な人気だったそうです。特に化粧刷毛は、品質のよさから大奥の女性たちが絶賛していたとか。明治時代を迎えると、西洋からブラシが入ってきます。西洋のブラシを参考にして江戸屋ではブラシ製造をスタート。刷毛作りの技術を活かして、歯ブラシや洋服ブラシといった生活道具から工業用ブラシなどの特殊ブラシまで多種多様な道具を生みだしていきます。刷毛からブラシへ伝統の技は受け継がれ、今では三千種類を超える刷毛やブラシを商う店になりました。春だから手に入れたい、江戸屋の定番名品たち新学期、新生活、いくつになっても新たなスタートを感じる春という季節。そんな季節だからこそ手に入れたい江戸屋の道具があります。陽気に誘われて外出の機会も増える春。そんな時、コートやスーツを洋服ブラシでサッとはらって出掛けると、気持ちまでシャンとするもの。もし洋服ブラシをお持ちでないならば、江戸屋の手植え万能ブラシはいかがでしょう。素材選びから職人が行い、コシ、ツヤ、硬さとすべてに納得した上質な豚毛のみを使用。ひと束、ひと束を手植えする洋服ブラシは、力を入れてこすっても生地が傷みにくいそうです。少し値が張りますが、いいお洋服を着ている大人の女性ならば、いい洋服ブラシを持つことも嗜みのひとつ。フォルムもチャーミングな洋服ブラシは、粋なギフトとしてもおすすめです。メイクが変わる春、大人の女性ならば化粧品だけでなく化粧道具も見直したいですね。やわらかく肌なじみのいい山羊毛のブラシは、なめらかな質感の肌へと仕上げたい時にぴったりのフェイスブラシ。コシのある馬毛のブラシは、肌にポンポンとのせるチークブラシに最適。今年流行のナチュラルな太眉に仕上げやすいのは、弾力性が高くコシが強いムジナのアイブロウブラシ。口元を決めるのは、日本古来の馬毛を使用した紅筆かイタチ毛のリップブラシで。新たな道具で春メイクもますます楽しめそうです。キーボードや珈琲ミルに使えるお掃除ブラシに注目!最近、話題になっているのが孫の手ブラシだそうです。握りやすいヒノキの棒に少し硬めの馬毛ブラシがついているのですが、これがとっても使いやすい。ただ手仕事の道具ゆえに大量生産ができず、今は予約販売スタイルで展開中だとか。今回私が注目したのは、キッチンや水廻りに使えるお掃除刷毛です。珈琲ミルやパソコンのキーボードのお掃除にちょうどいいニッチなアイテムです。江戸の暮らしを支えた道具に磨きをかけて、時代にあわせた新たな道具を手掛けてきた江戸屋。いつの時代も愛される日用品が揃っています。取材協力/江戸屋(えどや)東京都中央区日本橋大伝馬町2‐1603-3664-5671営業時間/9時~17時休日/土日曜・祝日
2015年03月25日東京・お台場のホテル日航東京では、「江戸の趣」をテーマにしたシーズナルフェア「江戸繚乱(えどりょうん)」を開催している。これに連動し、3月27日(金)の夜、東京・恵比寿の予約の取れない人気店「賛否両論」の笠原将弘氏とホテル日航東京調理顧問の河合隆良氏のコラボレーションによる春の味覚エンターテイメントディナー「江戸NIGHT~春~」を開催する。和食の達人、笠原氏とナチュラルフレンチキュイジーヌで名高い河合氏のコラボレーションで、和と洋の融合した春の味覚を堪能する一夜限りのスペシャルディナーだ。コース料理に合わせたワインは、昨年全日本最優秀ソムリエコンクールにて優勝をした同ホテルのエグゼクティブ・ソムリエ石田博氏による自信のセレクションだ。料金は、一人20,000円(消費税及びサービス料込み)。「江戸繚乱」フェアは3月31日(火)まで開催されており、ホテル内7か所で七福神のスタンプラリーをしてにおい袋がもらえるイベントや、日本文学研究者であるロバート・キャンベル氏が監修し、デザインユニット「8108」の桶川容子氏が空間デザインを手掛けた江戸書籍コーナーが登場するほか、2Fメインロビー特設スペースにて江戸の伝統を現代に受け継ぐ職人たちの実演とともに、その制作過程が体験できるワークショップなどが展開されている。また江戸城大奥の様子をイメージしたお部屋での宿泊プランや東京産の食材や伝統調味料をふんだんに使用したルームサービスメニュー、江戸創作スイーツとブレッドの販売、さらに江戸時代に野ばらを蒸留させた化粧水が人気を集めていたことにちなみ、高濃度炭酸泉を使用したローズローションパックを使った「薔薇繚乱フェイシャル」なども登場している。「江戸繚乱」フェアを体感して、東京の春は江戸の春に通じているのを再確認してみてはいかが。(text:Miwa Ogata)
2015年03月05日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生れた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品“江戸な日用品”をご案内していきます。江戸薫る染め小物屋のトートバック染め小物の「濱甼高虎(はまちょうたかとら)」は、江戸時代の「紺屋」が前身です。時代が変わるなかで、紺屋から染元として呉服卸へ。そして昭和50年代の後半から染め小物を仕立て商う店となりました。神輿や祭り好きな諸兄から好まれる袋物や袢纏(はんてん)、そして暖簾に手拭までを手掛けています。江戸好きを魅了するお店なのですが、今回ご紹介するのはデイリーユースにぴったりなオリジナルのトートバッグです。江戸意匠を染め抜いた袋物で知られている濱甼高虎ですが、6年ほど前からトートバックをつくりはじめました。「今までの袋物とイメージが異なりますが、今の暮らしにあう袋物を作ろうと4、5型ぐらいからはじめたんです」と濱甼高虎オリジナルトートの生みの親・髙林 晋さん。しかし作ってみると思った以上に反応はよく、口コミなどで少しずつ広がり、今では手拭や袴、刺子などの生地で仕立てた20~30種のトートバックが店頭に常時並んでいます。オーダーメイドで自分好みの仕立て大人女子にご提案したいのは、オーダーメイドで仕立てる刺子地のトートバックです。手拭地や袴地で作るトートバックもステキなのですが、デイリーユースでガンガン使うには丈夫な刺子地がおすすめ。ちなみに江戸時代の火消しは、刺子の頭巾や袢纏で消火にあたったそうです。命をかけた現場で身を守れるヘビーデューティな生地として刺子は重宝されていました。また耐久性に優れているものの、濱甼高虎の刺子地は柔らかいので手や肩に持った時の肌触りも気持ちいい。そしていかにも和モノという雰囲気にはならず、今どきのカジュアルスタイルにしっくり馴染みます。オーダーする場合、まずは表生地から選びます。色は、白、黒、赤、緑、紺、紫、ねず、と7色(白は、染めなしの刺子地)揃っています。最近では、単色だけではなくバイカラーやトリコロールのデザインも人気だとか。表生地、サイズ、持ち手の長さ、裏生地、ポケット有無など、いろんな仕様を相談しながら決めていきます。ただジッパーなど通常使わない付属品は、オーダーといえどもご遠慮いただくそうです。価格はサイズにもよりますが大体1万円~2万円ぐらい。製作期間は、大体1カ月ぐらいだそうです。江戸の心意気を東京のライフスタイルへ伝統の技や江戸の心意気を継承しながらも、今の暮らしに取り入れられるものを発信していく濱甼高虎。「トートバックといっても袢纏や暖簾などを仕立てる時と、染工法など技術的な事は何も変わりません。大量生産しているわけでもなく、職人がひとつひとつ手作業で作り上げています」と髙林さん。1年がスタートするこの時期、私だけの“トートバック”を作ってみませんか。濱甼高虎(はまちょうたかとら)東京都中央区日本橋浜町2-45-603-3666-5562営業時間/9時~18時(土曜は~17時)休日/日曜・祝日
2015年01月29日主婦の友インフォス情報社は1月23日、江戸離婚コメディーコミック『お江戸離婚(みくだりはん)ものがたり ふつつかものでした』を発売する。○江戸時代の離婚雑学がわかる一冊同書は、貴重な資料である離縁状『三くだり半』を元に、江戸の離婚劇をマンガ化したもので、江戸時代の離婚方法、慰謝料、初婚よりバツイチ以上の女性がモテた話など、読めば驚くような離婚雑学がわかる一冊となっているという。夫が三くだり半(現在の離婚届のようなもの)という手紙を、 妻に渡すことが離婚のきまりだった江戸時代。しかし実態は、「私のために争って~(ハート)」と男を振り回す浮気妻もいれば、 身を売ってまで離婚を強行した妻、初夜で夫に愛人がいることを知り「三くだり半、出してちょうだい!!」とブチギレた武家の妻など、ふつつかものだった妻たちが多く存在したとのこと。「第一話 夢見がちお嬢様の結婚と、現実」「第四話男だって、駆け込みたい!」「第七話 あんたとは、身売りしてでも別れたい」など、7つの物語で構成されており、160ページ、価格は1,000円(税別)。
2015年01月22日FASHION HEADLINEでは今年、約6,000本の記事を配信しました。その中で、最も読まれたニュースは一体どれでしょう?……ということで、2014年の人気記事ランキングを発表します!続いて「アート」編。■1位■きらめく金魚が舞う新感覚お花見「江戸桜ルネッサンス&夜桜うたげ」日本橋でスタート毎年夏に恒例となっている「アートアクアリウム」が今回初めて春に開催。本物の桜の花は一輪も用いず、”江戸切子”や、泳ぐ金魚によって桜が舞い散る様子を表現した木村英智の作品により新しい花見体験が実現した。■2位■新江ノ島水族館、3Dで深海映す「ナイトアクアリウム」開催新江ノ島水族館が今春開業10周年を迎えたことを記念した特別企画。大水槽の前では巨大マッピングを投影し、優雅に泳ぐ魚やエイ達と臨場感ある映像が融合。訪れた人は、普段の水族館の体験とは異なる神秘的な深海の世界を堪能出来たはず。■3位■トーベ・ヤンソン生誕100年、最大規模の「ムーミン展」全国10都市開催フィンランドにあるムーミン谷博物館より、ムーミン童話の挿絵原画を中心にスケッチや習作など日本初公開作品約150点を含む、約200のオリジナル原画がそろい、かつてない規模の展覧会となった。2015年には宮崎、岡山、名古屋での展示を控えている。■4位■ガウディ×井上雄彦、時空を超えた特別展が六本木ヒルズで開催スペイン建築界の巨匠アントニ・ガウディと、国民的人気を誇る日本随一の漫画家・井上雄彦による時空を超えた未曾有のコラボレーション展。プロジェクションマッピング、3面スクリーンによるシアター映像、床への装飾や建築構造のインスタレーション等を駆使し「大胆かつ画期的」といわれたガウディの世界観をまるごと表現した。本プロジェクト制作のために、バルセロナに滞在した井上はサグラダ・ファミリアが正面に見える場に生活の拠点を置き、カサ・ミラ内にアトリエを構えたという。■5位■アンディ・ウォーホル最大回顧展、森美術館で開幕。シルバーファクトリー、タイムカプセル等集大成日本で過去最大となるウォーホルの回顧展。タイトルの「永遠の15分」は、「将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう」というウォーホルの有名な言葉に由来したもの。ポートレートや広告など主要のシリーズを網羅し、国内未公開作品も多数でそろった。個人的にはウォーホルが出演しているTDKビデオテープCMが印象的。以上、アート編でした。気になるニュースはありましたか?
2014年12月30日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生まれた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品“江戸な日用品”をご案内していきます。江戸市民が愛した「江戸箒」(えどほうき)とは?年末モードも高まってきましたが、年末といえば大掃除。江戸の町では、寛永17(1640)年以来ずっと江戸城の煤払いにあわせて、12月13日に一斉に大掃除が行われていたそうです。大店(おおだな)と呼ばれるような商家では、高張提灯をたて店員総出で大掃除にとりかかっていたようです。その様子は、江戸の祭礼や行事をまとめた『東都歳事記』にも描かれています。夕方には掃除を終えてみんなで湯屋に出掛け、夜はご祝儀酒で盛り上がる。慌ただしい年末の楽しい商習慣だったと思います。それは年末の最終出社日に行う大掃除プラス納会のようなものですね。さて江戸の大掃除に活躍した道具といえば、江戸の町で作られていた江戸箒だったはず。この江戸箒を今に伝えるお店が、東京は京橋にある白木屋傳兵衛です。天保元(1830)年創業の店には、昔と変わらない材料や作り方で箒職人が作りあげた江戸箒が並んでいます。江戸箒の特長を聞いてみたところ「シンプルな装飾、軽くてコシがあること、小ぶり」という3点を挙げてくれました。江戸市民が装飾性よりも実用性を好んだこと、また庶民たちが暮らす長屋は狭かったので小ぶりな仕様になったと言われています。音や排気を気にせず、いつでもお掃除今の時代、箒を買いに来るきっかけって何なのでしょうか?掃除機が壊れたから、赤ちゃんがいるから、日中に掃除ができないから、生活工芸品として気になるから、昔使っていたから、その答えはさまざま。確かに、どれだけ音が小さくなったとはいえ集合住宅に住んでいる都市生活者は、深夜や早朝に掃除機は使いにくい。赤ちゃんがいるなら音もそうですが排気も気になるはず。だから掃除のために箒を選ぶ、という人が増えているのは理解できます。そして掃除道具であるものの、どんな空間にも馴染むシンプルなデザインの江戸箒は、暮らしや道具にこだわる人にとって魅力的に映るのかもしれません。白木屋傳兵衛には、長短2種類(江戸長柄箒¥12,960~、江戸手箒¥6480~)の江戸箒があります。はじめて箒を購入する方には、短いタイプから試してみることをおすすめしているそうです。ワンルームを掃くぐらいならば短いので十分だとか。箒で掃除をするメリットは、自分の都合で掃除ができることはもちろん、床を傷めない上に自然素材同士なので畳やフローリングの風合いを引き出すことができる、という点があります。また掃き清める行為自体、スッキリして気持ちがいいものです。暮らしにあわせた道具を選びを白木屋傳兵衛では、卓上用の小箒(¥1,026)や洋服払いの箒(¥1,836)なども販売しています。仲の良い友人や会社の同僚へのちょっとしたお歳暮やお年賀に贈るのもいいかもしれません。そして使っていない箒で妊婦のお腹をなでると安産祈願にもなると昔から言われていて、安産祈願とかかれたミニ箒も売られているので、由来を含めてプレゼントすると喜ばれそうです。新たな年からは、道具にあわせた暮らしではなく、暮らしにあわせた道具を選べるようになりたいものです。取材協力/白木屋傳兵衛東京都中央区京橋3-9-8 白伝ビル1Fフリーダイヤル /(0120)375389 (ミナゴミハク)営業時間 / 月曜~土曜 10:00~19:00 休日/日曜、祝日公式サイト
2014年12月19日東急不動産はこのほど、東京都中央区銀座5丁目にて開発中の「(仮称)銀座5丁目プロジェクト」の開発概要を決定した。○銀座・数寄屋橋交差点にふさわしい新たな商業空間を創造同施設の開発コンセプトは、「Creative Japan~世界は、ここから、おもしろくなる。~」。伝統と革新が共存する銀座エリアの魅力を受け継ぎ、多彩な文化や価値がクロスする銀座・数寄屋橋交差点という立地にふさわしい新たな商業空間を創造するという。地下2階~地上11階部分の13フロアを店舗とし、地下2階部分で東京メトロ銀座駅と地下コンコースで直結、全館で約120店舗の出店を予定している。アパレル、雑貨、食物販、飲食などの幅広いカテゴリーを凝縮した、銀座エリアでは希少な大型商業施設となる。建物の外観は、伝統工芸である「江戸切子」をモチーフにしたシンボリックなデザインとし、建物内部や屋上部には憩いとにぎわいを創出するパブリックスペースを設置、日本および海外の情報・文化の発信拠点として銀座・東京の新たなランドマークになることを目指す、としている。施設内には、訪れた人々にコンセプトを体感もらえる情報・文化を発信するパブリックスペースを設置し、東急文化村と提携のうえ、さまざまなコンテンツを銀座から発信する予定。また、同プロジェクトの開発コンセプトには各業界で活躍する多数の人々の賛同を得ており、ファッション・アート・カルチャー・音楽業界など幅広いカテゴリーで常に新たな情報を発信するという。路面部分にはラグジュアリーブランドをはじめとした複数のグローバル旗艦店が出店するほか、全館ではアパレル・雑貨・飲食等、魅力あふれる約120店舗が出店予定。中・上層部にはグループ力を結集し、国内外で人気の高い東急ハンズの新業態店を検討しているほか、東急百貨店による新業態のセレクトストアを誘致する予定になっている。さらに、近年伸び続ける銀座エリアへの訪日観光客の誘引を見込み、同施設の上層部に都内最大となるロッテ免税店を誘致する予定。この様なインバウンド対応を含め、大型商業施設だからできる規模感を活かしたテナント構成と、日本ならではのおもてなしなどのサービス面にもこだわり、国内外からの来客に幅広く利用してもらえる商業施設を目指すという。所在地は、東京都中央区銀座5-2-1。
2014年11月25日東京・銀座の数寄屋橋交差点で東急不動産が開発中の「銀座5丁目プロジェクト」について、その開発概要の一部が公開された。建築中の複合商業施設がコンセプトとするのは“Creative Japan―世界は、ここから、おもしろくなる。―”伝統と革新が共存する銀座の地において、その魅力とともに新たな文化を創造し、日本と世界をつなぐゲートとしての役割を果たしていく。ガラスの壁面が美しい建物は“江戸切子”をモチーフとしたもの。1階フロアにはラグジュアリーブランドなどの路面店が出店する他、地下2階から地上11階までをすべて商業施設とした。アパレル、雑貨、食品、飲食など約120店舗が出店を予定しており、これは銀座でも最大規模となる。東急ハンズによる新業態店の他、東急百貨店による新業態のセレクトストアもオープン予定だ。館内のパブリックスペースでは、東急文化村との提携により、コンセプトを体感できるような情報を発信。ファッション、アート、カルチャー、音楽など幅広いカテゴリーが共存できるような場所となる。また、上層フロアには都内最大規模のロッテ免税店が開業を予定。こうしたグローバルインバウンドに対応しながら、日本ならではのおもてなしを国内外の利用者に提供していくとのことだ。
2014年11月14日花火大会で告白される!“江戸しぐさ”に学ぶ浴衣デート必勝テク浴衣を着て、彼と行く花火大会。せっかく浴衣を着るなら、いつもとは違う魅力で彼をトリコにしたいのが女心ですよね。でも、最近の女子はみんな浴衣を着ているし、「もっと差をつける方法はないの?」と考えているあなたにオススメなのが“江戸しぐさ”。江戸時代の人たちの粋な知恵を借りて、彼の心をわしづかみにしちゃいましょう♪●彼にも周囲にも気を配れる、素敵な大和撫子をめざせ!“江戸しぐさ”とは、江戸の町で、お互いに気持ち良く過ごすための知恵。全国から多種多様な人が集まり、忙しい商人も多かった江戸では、ちょっとした気配りがとても大切だったんです。そんな江戸しぐさから、花火大会デートで役立ちそうなもの、彼に喜ばれそうなものをピックアップしてご紹介します!●時泥棒約束なしの訪問や遅刻は、相手の時間を奪う行為として嫌われました。現在でもビジネスシーンでは当然のことですが、携帯電話の普及により、プライベートでは遅刻の罪悪感が薄れがちな人もいますよね。でも、花火大会で花火の時間に遅れては元も子もありませんし、ロマンチックな雰囲気を満喫するためには場所取りも重要です。また、平気で遅刻を繰り返すと、「オレに興味ないのかな」「ルーズな子だな」と思われてしまいます。●うかつあやまり浴衣のときの履き物は下駄。人混みで足を踏まれると、痛いですよね。思わずイラッとしてしまいがちですが、江戸の人は、踏まれたほうも「こちらこそうかつでした」と謝って、場の雰囲気を壊さないようにしていたのだとか。素敵な心がけですよね。これを応用して、彼に何か落ち度があった時などに、「私のほうも○○しておけばよかったね、ごめんね」と自分から謝るようにしてみましょう。彼をキュンとさせること間違いなしです。●おあいそ目つき「目は口ほどにものを言う」と言うように、江戸の商人は、言葉だけでなく、目つきや表情にもお客様への感謝の気持ちを込めていました。彼と話す時も、「ありがとう」「すごいね」「さすがだね」など、口先だけではなく、目の表情にまで気を配りましょう(心から思っていれば、自然とやわらかな眼差しになるものですが)。きちんと目を見て伝えることも大事ですね。●こぶし腰浮かせ後から来る人のために、こぶし1つ分、腰を浮かして席を作ってあげることです。混雑する花火大会ですが、「自分たちは早く来て、並んで席を取ったのに!」という気持ちは抑えて、なるべくたくさんの人が座れるようにしてあげましょう。あなたの細やかな心配りに、彼も惚れ直すかもしれません。●あとひきしぐさ人の家から失礼する時、「じゃあね!」とガチャンとドアを閉められたら、なんだか寂しい気持ちになりますよね。そんな時、少し余韻を残すのが、「あとひきしぐさ」です。彼と別れる時も、いつまでも手を振ったり、振り返ってみたりして、名残惜しい気持ちを伝えてみましょう。“しぐさ”といっても、心から発するもの。今日から心がけて身につけておけば、花火大会の当日は自然にできるようになっているかも!?花火大会の日は、内面もより魅力的になったあなたの浴衣姿で彼のハートをがっちりつかみましょう!★東京都内での主な花火大会の日程★第37回隅田川花火大会/7月26日(土)/東京都墨田区第39回江戸川区花火大会/8月2日(土)/東京都江戸川区第55回いたばし花火大会/8月2日(土)/東京都板橋区第26回東京湾大華火祭/8月10日(日)/東京都中央区日刊スポーツ主催東日本大震災復興チャリティー2014神宮外苑花火大会/8月16日(土)/東京都新宿区映画のまち調布“夏”花火2014(第32回調布市花火大会/8月24日(日)/東京都調布市※天候による日程の変更など、詳細は各花火大会の主催者へお問い合わせください。<文/島田彩子>
2014年07月23日東京・日本橋で江戸をテーマにした納涼イベント「ECO EDO 日本橋 2014 ―五感で楽しむ、江戸の涼―」が開催される。期間は7月11日から9月23日まで。今年で7回目となる同イベントは、電気がなかった江戸時代の暮らしをヒントに、涼をとる知恵や工夫を現代風にアレンジして楽しむもの。「浴衣」や「舟遊び」「打ち水」、食べて味わう「涼メニュー」、見て涼を感じる「アートアクアリウム」など、五感で涼が取れる催しが行われる。今年は新たに“耳で”涼を感じる「風鈴」を日本橋地域の約170店の商店や商業施設の軒先に飾り、街中に風鈴の音色が溢れる「日本橋 風鈴めぐり」も実施される。また期間中、コレド室町5階の日本橋三井ホールでは恒例の「アートアクアリウム2014 ―江戸・金魚の涼&ナイトアクアリウム―」を開催。また8月1日から3日、8日から10日、22日から24日、29日から31日には、江戸時代創業の老舗和紙専門店による「老舗体験ワークショップ」を実施。金魚など夏の風物詩をモチーフとしたちぎり絵を使ったうちわ作りなどが体験出来る。日本橋三越本店や日本橋高島屋などでは、「日本橋金魚すくいグランプリ」の予選が7月12日から8月3日に掛けて開催され、その決勝戦が8月31日に日本橋 滝の広場で行われる。他にも、人間国宝・一龍斎貞水による怪談噺(かいだんばなし)や、江戸時代の手品“手妻”の体験イベントなどを予定。更に期間中の日中には日本橋の上などで打ち水も実施。一方で、夜になると三井本館やコレド室町などが涼を感じさせる青色でライトアップされ、入り口には江戸の町並みをイメージさせるような大暖簾が設置される。コレド日本橋では「ゆかたステーション」も設置。浴衣の着付けなどのサービスが提供される。金魚のデコレーションをした観光船も出船しており、隅田川をクルーズしながら川風を浴びて涼を取ることが出来る。
2014年06月24日江戸から明治初年にかけて創業された店が参加する「東都のれん会」加盟の「竺仙」と「伊場仙」は、江戸時代から伝わる題材にドラえもんを描いた「手ぬぐい」と「扇子」をそれぞれ発売した。販売店舗は、東京都・日本橋の竺仙本店(手ぬぐい)/同・伊場仙本店(扇子)、一部百貨店、COREDO 室町 日本橋案内所(手ぬぐい)、直営通販サイト「老舗通販.net」。価格は手ぬぐいが各1,500円、扇子が各4,000円(ともに税別)。これらの製品は、江戸~明治初年にかけて創業された、百年以上の伝統を有する歴史ある店が参加する「東都のれん会」に加盟している老舗2社が、藤子・F・不二雄の生誕80周年を祝して展開するドラえもんとのコラボレーション企画。その第3弾が竺仙(ちくせん)が手がけた手ぬぐいだ。絵柄は、江戸時代から伝わる竺仙の代表柄「千鳥」にタケコプターで飛ぶドラえもんとのび太を描いた「ドラえもん 手ぬぐい 波千鳥」、同じく日本の代表的な文様である「雪輪」に四季の花々と野に遊ぶドラえもんを描いた「ドラえもん 手ぬぐい 雪輪」の2種類。素材には、竺仙のオリジナル綿素材「稀(まれ)」を採用。色遣いも涼やかな伝統の色を使用した季節感あるものとなっている。一方、江戸最古の扇子・うちわの老舗で、世界の美術館に残る多くの浮世絵を出版した「伊場仙(いばせん)」が、同コラボレーション商品の第4弾として手がけたのは扇子。絵柄は、歌川広重による浮世絵木版画の名作「東海道五十三次」シリーズを題材にとり、早朝の活気あふれる日本橋のたもとに、動物と戯れるドラえもんが溶け込んだ「ドラえもん 広重画 東海道五十三次『日本橋』」と、突然の夕立にあわてて駆けるドラえもんとのび太を、江戸時代の人々とともに描かれた「ドラえもん 広重画 東海道五十三次『庄野』」の2種類。素材には手すき和紙と竹を使用し、著名な浮世絵と老舗の伝統工芸、そして現代の国民的キャラクターが違和感なく調和した、落ち着きのある仕上がりとなっている。
2014年05月29日東京五輪決定で、今や世界中から注目を集める東京。けれども、その一方で東京という都市がどんな風な歴史をたどってきたか知っている人は少ないのでは? 江戸から東京へと移り変わり、変貌をとげてきたこの都市の魅力をさぐるべく、3月22日に「江戸東京博物館」で行われたトークショーへ足を運んできました。「江戸東京博物館」は、東京の歴史と文化をふりかえることによって、未来の東京を考える博物館。トークショーは、東京ゾーン入り口にある「朝野新聞社」の建物の前で行われました。日本近代文学が専攻の橋本由起子さんと広報担当の飯塚晴美さん、ふたりの女性学芸員が、美術館や博物館の楽しみ方、「江戸東京博物館」の魅力を説明します。トークショーに参加したのは、半分ぐらいが「江戸東京博物館」に来たのは初めてという人たちでした。美術館や博物館の楽しみ方としては、非日常の時間を味わう点が挙げられましたが、「江戸東京博物館」は、美術館的な要素と博物館的な要素の両方が楽しめるほか、実際に体験型展示に触れたりして、過去の時代を追体験できるところが特に魅力的だという説明がありました。江戸時代の千両箱を持ってみたり、明治時代の人力車に乗ってみたりと、写真撮影したくなるスポットも多く、あちこちで撮影を楽しみ、それらの写真をSNSで紹介する人も多いそう。鑑賞するというより、体験して楽しむというのが「江戸東京博物館」の特徴なのかもしれません。また「江戸東京博物館」の活用術としては、江戸城の天守と同じ高さだという7階で景色を楽しんだり、同じく7階にある図書室をぜひ利用してほしいとのことでした。無料で利用できるので、両国に立ち寄ったときは足をのばしてみるのもいいかも。英語やフランス語をはじめ、外国語にも対応したボランティアガイドも充実しているので、外国から来た観光客をもてなすのにも重宝しそうです。「江戸東京博物館」の魅力を聞いた後は、実際に2グループに分かれて、学芸員のふたりに展示室を案内していただくことに。江戸ゾーンでは、江戸城や大名屋敷、長屋や三井越後屋の模型を前に、江戸時代に生きた人びとの生活ぶりを感じることができました。街を行き交う人びとの細かいところまで復元された模型はずっと見ていても飽きないほど。トークショーで聞いていたとおり、千両箱を持ってみたり、大名が乗っていたというカゴに乗ってみたりすることで、遠い歴史だった江戸の暮らしが一気に身近に感じられるようでした。東京ゾーンも、銀座煉瓦街や鹿鳴館の模型は見応え十分。関東大震災や東京大空襲といった災難を乗り越えて東京が発展し、1964年の東京五輪を迎えたことがよくわかりました。参加者たちは、ふたりの学芸員さんに次々に質問し、とても熱心な様子で見学を続けていました。特に歴史に興味がなくても、当時の暮らしぶりがイキイキと伝わってくるので、自然に興味や関心がかき立てられる気がします。模型の作りなどがとても細かく、じっくり見始めると時間を忘れそうになるほどなので、ゆっくり時間をかけて楽しむのもよさそう。特に歴史に興味がなくても、当時の人びとの暮らしに思いを馳せることで興味が持てるような展示ばかりだから、まずは一度足を運んでみることをオススメします。意外な新しい発見がきっとあるはず。・江戸東京博物館 公式サイト
2014年03月31日日本の技術とクリエーターによるコラボレーションアイテムを紹介する展示会「EN」が3月18日から20日まで、渋谷ヒカリエ8階のクリエーティブスペース「8/」で開催される。同イベントでは、徳島県の藍染め革製品や江戸切子、浅草の職人の手によって製作されたステーショナリーなど、日本の匠の業や開発技術とファッション業界にかかわりの深いクリエーター達によって新たな価値を吹きこまれた14組のライフスタイルアイテムがそろう。空間ディレクションは谷尻誠+長谷川直子(HIILO)が手掛け、空間プランナーとして外山翔(matic)も参加している。出展者は、M.SCOOP/ミマツ工芸(佐賀)×plantica、カイハラ(福山)×iTADAKi、華山(有田)×L、KINUYA(徳島)×F、指物益田(墨田区)×SyuRo、SIWA | 紙和(山梨)×JOINTRUST、添島勲商店(大川)×FUGAHUM、タケヤリ(倉敷)×THE UNION、手捺染 久山染工(京都)×PLASTICTOKYO、Tokyo LIFE/ライフ(東京)×archi、中伝毛織(尾州)×ARTYZ、堀口切子(江東区)×HAN AHN SOON、MARUITEX/丸井織物(能登)×RESISTANT、000/笠盛 (桐生)×JUN OKAMOTO。同イベントは、17日にスタートしたメルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京の一環として行われる。【イベント情報】「EN」会場:8/住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1渋谷ヒカリエ8階会期:3月18日から20日時間:18日/15:00から20:00、19・20日/11:00から20:00入場無料
2014年03月18日2020年に東京での五輪開催が決定し、これからますます東京は世界中から注目を集めそうですね。海外の人は、日本と言えば「サムライ」を思い出すように、江戸の文化は特に興味を持たれているよう。けれども、日本人だからと言って、江戸の文化に詳しくないのが現実。ちょっと関心を持ってみては?そこでぴったりなのが、両国にある「江戸東京博物館」。こちらは、失われつつある歴史遺産を守るとともに、東京の歴史と文化をふりかえることによって、未来の東京を考える博物館で、今年で20周年を迎えます。館内には、「江戸ゾーン」「東京ゾーン」などで構成された9,000平方メートルの大きな展示室を活かし、綿密な調査研究を踏まえて復元した実物大模型や当時の様子を忠実に再現した縮尺模型、当時の人々が実際に使っていた実物資料などを豊富に展示。江戸東京の都市と文化、そこに暮らす人々の生活を楽しみながら学べそうですね。また、「江戸東京博物館」では、毎年恒例のイベントとして、「伝統芸能フォーラム」を開催し、江戸東京の伝統芸能に触れる機会を多くの人に提供する試みも行っています。今年も3月28、30日に、柳亭市馬さんや橘家圓太郎さんによる落語や、国本武春さんや沢村豊子さんによる浪曲といった伝統芸能が披露されます。さらに開館20周年のクロージングを飾る今回は、和服で伝統芸能を楽しめるよう、各日限定50人に無料で着付けをしてくれる「和服で伝統芸能を楽しもう!」という特別記念イベントも開催。さらに江戸東京文化をディープに楽しむことができそうです。江戸の文化に興味はあるものの、いきなり伝統芸能を鑑賞するのはちょっとハードルが高いと感じる人は、3月22日に行われるトークイベントに参加してみてはどうでしょう? こちらでは、江戸東京博物館の学芸員によるトークショーや展示室ガイドが行われます。日本近代文学が専攻の橋本由起子さんと広報担当の飯塚晴美さんの二人の女性学芸員によるトークと展示室ガイドで、より展示内容や江戸東京の文化が身近に感じられるかも。また、美術館や博物館の楽しみ方の紹介もあるから、普段あまり博物館に足を運ばないという人もきっと楽しめるはず。今なら抽選で25組50名様を、このトークショーへご招待! ぜひこちらからご応募ください。トークショー参加者には、開催中の特別展『大江戸と洛中』&常設展示共通券と江戸東京博物館オリジナルグッズのお皿のプレゼントもあるから、ぜひこの機会に足を運んでは?新しいものに目を向けるのもいいけれど、世界に誇れる江戸東京の文化や歴史を知っておけば、自分の世界がもっと広がりそう。海外から来た人に、江戸の自慢話をするなんてこともできるようになるかも!?・江戸東京博物館 公式サイト 江戸東京博物館のトークイベントご招待 ご応募は こちら
2014年03月11日どんな業界でも、「業界用語」というものは存在する。業界の外の人からすると、何を言っているのかわからないことが多いものだが、一度覚えるとこれがなかなか(いろんな意味で)便利なので、ぜひ使いこなしたいものだ。この「クリエイティブ語講座」では、主にクリエイター界隈で使われている"クリエイティブ用語"を、デザイナーである筆者が例を交えながら解説していく。第2回では、データを作成する際に頻繁に使用される複数の単語を挙げていく。短いやりとりにいくつも用語が含まれているのでチェックしてほしい。○今回の例文<電話でのやりとり>(営業:営業マン/クリ:クリエイター)営業:「いただいたデータなんですけど、若返ってましたよ」クリ:「あっ、すみません。確認しておきます」営業:「あと、この写真、角アールでおねがいします。この文字はキンアカで。その他の修正は出力に赤字いれてあります」クリ:「了解しました」○例文の翻訳<電話でのやりとり>営業:「いただいたデータ、古いのがはいっていましたよ」クリ:「あっ、すみません。確認しておきます」営業:「あと、この写真、角を丸くしてください。この文字は派手に目立たせて。その他は出力に修正指示をいれてあります」クリ:「了解しました」○用語解説[若返り]データが修正前などの古い状態になってしまっていること。デザインの現場では、ビジュアル制作にあたって「やっぱり前のデザインに戻して」という指示が時折発生するため、クリエイターは古いデータをタイミングごとに別名で保存している。しかし、その時に不幸にもなにかの手違いで新しいデータへの上書きなどをしてしまうと、このようなことが起きてしまう。悲劇を避けるためにもファイル名やフォルダはしっかり管理しておこう。[角アール]写真や図形などの角を丸くすること。「Rをつける」とも。細かい人だと「角3Rで」など丸さの角度を指定してくる人もいる。基本的には、Illustrator上で元の画像にクリッピングマスクを適用し、角の丸い四角で切り抜いたような状態にして作成する。[キンアカ]漢字で書くと「金赤」。JISの色彩規格では「あざやかな黄赤」としている。江戸切子というガラス工芸で赤の色を発色させるために金を使用したところから金赤と言われるようになったそうで、朱色や黄赤より赤みが強く、専門的にいうとマゼンタ(M)100%とイエロー(Y)100%。この赤が目立ちやすいので、ポスターやチラシなどのタイトルで使われることが多く、デザインの現場で制作をしていない人たちに「キンアカ」として認識され、「とにかく派手に目立たせたい」=「キンアカ!」という図式が定着してしまった模様。[赤字]修正箇所を指示すること。またはそのもの。「赤字を送る」、「赤字を入れる」というように使用する。もともと、色校正の紙に赤いペンで調整指示を入れていたためこのような表現になった。おわかりいただけただろうか。このあたりの用語は専門的だが、最低限覚えていないと「できない人」と思われかねない基本用語。しっかり覚えてどんどん使ってみよう!くすきはいねコトバ&グラフィックデザイナー。広告デザインやロゴ、カフェのプロデュースなど、多方面にわたる「デザイン」を手掛ける
2014年03月06日東京都江戸東京博物館では、3月12日~5月6日にかけて、江戸東京博物館開館20周年記念 2013年NHK大河ドラマ特別展「八重の桜」を開催する。同展は2013年NHK大河ドラマ「八重の桜」と連動し、ドラマの主人公で会津出身の「新島八重」の生涯を紹介するもの。同時代の資料や新島八重ゆかりの品々約200点を展示する。戊辰(ぼしん)戦争の敗戦から立ち上がる人々の姿を通し、震災復興へのメッセージを伝える展覧会となっている。展示は、「プロローグ」、第一章~第五章、「エピローグ」という構成。第一章「会津の教え」では、八重の育った城下町の様子や、会津藩の教えを示す多彩な資料を見ることができる。第三章「会津籠城」では、八重が戦った戊辰戦争の激戦を物語る数々の資料を展示する。第四章「古都復興 - 覚馬と襄 - 」では、新島旧邸を再現するほか、八重ゆかりの品々を展示。第五章「ハンサムウーマンへ」では、八重の夫となる新島襄(にいじま じょう)が八重に心惹(ひ)かれた「内なる美」について探る内容となっている。同展は3月12日~5月6日に開催。時間は9時30分~17時30分(土曜日は19時30分まで、入館は閉館の30分前まで)。休館日は毎週月曜日(ただし、3月25日、4月29日、5月6日は開館)。観覧料は当日券一般は1,300円、大学生・専門学校生は1,040円、高校生・65歳以上は650円。また、同展は東京で開催した後、福島県立博物館で5月17日~7月3日に、京都府京都文化博物館で7月13日~9月1日に巡廻(じゅんかい)する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年03月21日浮世絵を通して知る「江戸の女子力」展開催「~で女子力UP!」というコピーがあふれる昨今だが、女性がキレイ、カワイイを目指すのは、いつの時代も変わらぬもの。そんなことを改めて感じさせてくれ、多角的に歴史を学ぶこともできる、異色の美術展が東京都の太田記念美術館で開催される。開催されるのは「江戸の女子力 -ファッション・メイク・習い事」展。期間は4月2日~21日の10時30分~17時30分(入館は17時まで)となっている。なお4月8日と15日は休館日なので注意してほしい。(公式Twitterより参考画像)“江戸美人”がわかる!学芸員による案内も江戸時代に“女子力”というイメージは意外かもしれないが、当時の女性たちも、ファッションや習い事を通して、自分の魅力を磨くことに熱心だったのだとか。この展覧会では、「ファッションを楽しむ」「江戸美人のメイク法」「江戸の習いごと事情」「働く女性たち」の各テーマで浮世絵を展示し、そこから当時の女性たちのリアルな姿を浮き彫りにする。流行の着こなしやメイクに挑戦したり、お稽古事に励んだりする姿は、まさに女子力UPを目指す“江戸美人”。開催期間中の4月6日、9日、13日には、担当学芸員によるスライド・トークが行われ、より深く楽しめるよう、見どころを案内してくれるそうだ。こちらは各日14時より40分程度の開催となる。申し込みは不要で、入場券があれば参加は無料という。入館料は、一般700円、大高生500円、中学生以下は無料となっている。時代を超えた“女子力”を感じてみては。元の記事を読む
2013年03月08日江戸時代は、現代につながるなさまざまな日本文化の基礎が固まった時代です。お金を支払って「見物」に出かけるという娯楽も、江戸時代に庶民に広まりました。その金額がいくらだったのか調べてみました。1両=銀60匁(もんめ)=銭4,000文1両=8万円1文=20円で計算しています。■歌舞伎の上席は高いですよ!歌舞伎、芝居見物も江戸時代に広く広がった娯楽です。「千両役者」なんて言葉ができたぐらい人気だったわけです。この見物費用は……。●立見席16文320円●土間席(下席)100文2,000円●土間席(上席)132文2,640円●桟敷席25匁33,333円桟敷席には4~7人が入ったといわれます。4人の桟敷席だと1人当たりは8,333円になります。桟敷席になるとやはり高いですね。公演の人気によって、また江戸時代の時期によって価格も変動しました(なにせ江戸時代は265年もあるので)。例えば、歌舞伎の上桟敷席35匁、高土間席20匁なんて金額も。こうなると、それぞれ4万6,666円、2万6,666円です。上桟敷席なら4人で割っても、1万円を超えます。かなり高価な趣味だといえるでしょう。■寄席は「庶民の笑い」でした!「寄席」も江戸時代に大きく発展しました。天保年間(1830-1844年)には改革(天保の改革)によって減らされたりしましたが、幕末の安政年間には172軒もの寄席があったそうです(このほかに講談専門の寄席もあったとのこと)。大きな寄席になると2階建てでなんと200人以上も収容できたそうです。この見物料はいくらだったのかといいますと……。●寄席木戸銭32文640円歌舞伎に比べるととても安いですね。なにせ客が少なければ横になってもいいので、寄席は楽チンです。前述の寄席が減らされた天保期に木戸銭が48文に値上がりしたそうです。それでも960円ですから、現在の映画代のだいたい半額です。■「相撲」は青空の下でやってました!「相撲」はもともと神事で、江戸時代初頭までは、神社仏閣を修復するための「勧進興行」が主として行われていました。それが18世紀頭にプロ化します。江戸時代唯一のスポーツ興行だったので、その人気がすさまじく、とにかく大盛況でした。江戸の相撲の特徴は、女性が見られなかったことです。観客はすべて男です。その上青空興行、つまり外でやっていました。江戸時代には、1場所10日で1年間に2場所だけで、そこから力士のことを「一年を二十日で暮らす良い男」というわけです。とにかく相撲興行ではけんかや口論が絶えないため、幕府より一時期禁止されました。けんかっ早い連中が、カッカきて集団で芋洗いになっているのですから、無理もありませんが。暑いときには観客席に水をまいたりしていましたし(笑)。有名なところでは、1805年(文化2年)の江戸春場所中に、町火消しとの間に、いわゆる「め組の喧嘩」事件が勃発(笑)。負傷者なんと99人と記録されています。この大人気だった相撲の見物料は、元禄期の記録によると以下のようになります。●土間席3匁4,000円●桟敷席43匁5万7,333円4人分の桟敷席の金額を1人分にすると、1万4,333円になります。桟敷席で見るのはかなり高額な楽しみだったわけです。ほかにも、大きな板に血を付けて「大イタチ!」とか、現在のストリップにつながるような性的な見世物などもありました。これらは一発ネタだったので、非常に安価に、8文(160円)ほどで見ることができました。(高橋モータース@dcp)
2013年02月25日