AGA治療・薄毛治療を専門に行っている銀座総合美容クリニック(所在地:東京都港区新橋 院長:正木 健太郎)では、2022年5月20日に治療費の一部を改定いたしましたのでお知らせいたします。広々としていてプライベートにも配慮された銀座総合美容クリニックの院内【患者さんの負担を理解し安心して通える価格設定を実現いたしました】改定後の治療費上記の初月特別価格のほかに、2ヶ月目以降は髪の毛を維持する治療が税込2,000~7,150円/月、そして髪の毛を生やす治療が税込9,700~19,250円/月となります。また必要な方には血液検査(税込5,500円)を、ご希望の方にはノーニードル育毛メソセラピー(税込19,800円)、AGA遺伝子診断(税込19,800円)などお受けいただくことも可能です。ただし、必要性のない方やご希望ではない方は必要ありません。【気軽にクリニックに足を運んでいただきAGA治療について正しく理解した上で薄毛の悩みの解消につなげていただきたい】当院では、「常に患者さん目線でのクリニック運営。患者満足度のより高いクリニック運営を目指します。」という理念のもと、AGA治療・薄毛治療の専門クリニックとして、2008年の開業以来、東京の1院で185万人(※2008年1月~2021年8月)の患者様の治療を行ってまいりました。しかし、ネット上などにはAGA治療に関する様々な情報があふれており、薄毛に悩む方の中には「いったいどの情報が正しいのか?」が分からず戸惑っていらっしゃる方も、まだ多いのではないかと考えております。そこで当院では、そのような薄毛にお悩みの方々にできるだけ気軽にクリニックに足をお運びいただき、AGA治療について正しくご理解いただいた上で、ご自身の薄毛の悩みの解消につなげていただきたいと考え、この度治療費の一部を改定することといたしました。下記のような疑問や不安をお持ちの方は、この機会に是非一度クリニックに足をお運びいただき、安心のAGA治療にお繋げください。また、詳細については公式サイト( )をご確認ください。AGAに関する疑問AGA治療では、薄毛の症状が軽いうちにできるだけ早く治療を開始することが、治療の効果を得るために重要です。しかし、新型コロナウイルスへの感染が懸念され、実際にクリニックに足を運ぶことをためらわれている方もいらっしゃるかと思います。そこで、来院しての対面診療をためらわれる方は、まずはオンラインで診察を受けていただき、いずれ問題無く来院できる状況になった後で、対面診療をお受けいただくことも可能です。ご不明な点がございましたら、お気軽にクリニックにお問い合わせください。【銀座総合美容クリニック 概要】院長:正木 健太郎所在地 : 東京都港区新橋1-9-5 KDX新橋駅前ビル 4・5F公式サイト : フリーダイヤル: 0120-972-335メールアドレス: info@gincli.jp 診療時間 : 月/火/木/金/土 11:00~20:00日曜・祝日 11:00~19:00休診日 水曜日(完全予約制・自由診療) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月27日不妊治療保険適用前の実態調査公開2022年4月1日より不妊治療への保険適用が拡大されました。妊活専門フリーマガジ「Jineko」を発行する株式会社ジネコ(本社:東京都港区)は、不妊治療当事者の方が保険適用をどのように捉えているか実態を把握するため、インターネットによるアンケート調査を実施しました。調査概要■調査対象:不妊治療経験者■サンプル数:1018(女性1005男性13)■調査地域:全国■調査実施期間:2022年3月4日~3月31日■調査方法:インターネット調査治療段階によって、理解度に大きな差が保険適用の詳細は、直前まで不明瞭な部分が多く、その内容を周知する十分な期間がありませんでした。そこで、保険適用の内容についてどこまで理解しているかを調査すると、「助成金が終了する」「すべての治療が保険適用になるわけではない」ことを理解している人は多かったものの、「先進医療は保険診療と併用できる」ことを知っている人は半数を下回るという結果でした。また、一般不妊治療の方とART治療の方で見ると、ART治療の方のほうがすべての内容についての理解度が高い傾向にあり、特に「混合診療が禁止されている」を知っている人は、一般不妊治療の方とART治療の方とでは大きな差が見られました。適用条件、混合診療禁止に対する不満・不安が多数不妊治療の保険適用は、「金銭的な負担を軽減してくれる制度になる」と、大きな期待を寄せられました。しかし、年齢制限や回数制限、混合診療が禁止されていることへの不満・不安、疑問点が多く、実際に「嬉しい」と思っている方が3割程度に対し、「どちらとも言えない」と答えた方は半数という結果でした。フリーコメントでも特に多かったのは「助成金の方がよかった」「費用負担が増えるのではないか」という声。また、染色体異常の有無を調べるPGT-A(着床前診断)と、流産を繰り返す習慣性流産の原因を調べる不育症検査はどちらも流産のリスクを下げる検査であることから、多くの方が「保険適用、もしくは先進医療にしてほしい」と強く望んでいることがわかりました。(*1:ALICE検査、*2:EMMA検査が先進医療になりました)アンケート結果をふまえて多くの関心と期待が寄せられた不妊治療の保険適用ですが、「嬉しい」よりも不安や疑問に思っている人が多いというのが現状、ということがアンケートで明らかになりました。この結果をふまえ、ジネコでは今後も引き続き、不妊治療の保険適用の実態を調査いたします。保険適用前実態調査全レポート(PDF)はこちらからダウンロードできます。▼ご希望の方はこちらから : ジネコのサービス▶Q&Aサービス婦人科、生殖医療、産科それぞれの専門医に個別で無料相談できます。生理の悩み、妊活、不妊治療、妊娠・出産、子育て、更年期障害、女性の健康の悩みを解決します。▶無料オンライン質問会皆さんの妊活・不妊治療におけるお悩みや疑問などを専門医がオンラインでお応えします。▶お願い!ジネコ毎月15日に皆さんの願いが叶うように、ジネコスタッフが全国の神社仏閣にお参りに行っています。皆さんの願い事をお寄せください。▶ドクター厳選健康商品販売300人以上の婦人科専門ドクターと考え、開発した健康で楽しい生活を送るための商品販売。不妊治療サプリを始めとして、ドクターと共同開発や企画したサプリ、製品を販売しています。公式サイト情報Corporate : Web :無料ではじめる妊活生活 あなたに、正しい不妊治療情報を 動画で学ぶ不妊治療 Instagram : Twitter : Facebook : 【会社概要】会社名 :株式会社ジネコ代表 :代表取締役 杉山隆太本社 :107-0052 東京都港区赤坂6-6-17 PARK HABIO赤坂氷川町702資本金:10,000,000円事業内容:ポータルサイト企画・運営、関連広告サービス、マーケティング・リサーチ、セミナー企画・運営■プレスリリースに関するお問合せ:長友/芦田 happyjineko@jineko.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月18日2022年4月1日より、不妊治療への保険適用が始まりました。妊活専門フリーマガジン「Jineko」を発行する株式会社ジネコ(本社:東京都港区)は、不妊治療の保険適用にあたり、患者さんに分かりやすく理解してもらうため、保険適用の解説動画をアップいたしました。ジネコでは、公開した動画コンテンツを、一般の方へはPDF、医療従事者の方へは動画にて無料配布しております。ご希望の方は、下記よりお申し込みください。尚、医療従事者の方は患者様へのサービスとして無料でご利用いただくことも可能です。▼ご希望の方はこちらから動画で解説!不妊治療の保険適用 : ジネコのサービス▶Q&Aサービス婦人科、生殖医療、産科それぞれの専門医に個別で無料相談できます。生理の悩み、妊活、不妊治療、妊娠・出産、子育て、更年期障害、女性の健康の悩みを解決します。▶無料オンライン質問会皆さんの妊活・不妊治療におけるお悩みや疑問などを専門医がオンラインでお応えします。▶お願い!ジネコ毎月15日に皆さんの願いが叶うように、ジネコスタッフが全国の神社仏閣にお参りに行っています。皆さんの願い事をお寄せください。▶ドクター厳選健康商品販売300人以上の婦人科専門ドクターと考え、開発した健康で楽しい生活を送るための商品販売。不妊治療サプリを始めとして、ドクターと共同開発や企画したサプリ、製品を販売しています。公式サイト情報Corporate : Web :無料ではじめる妊活生活 あなたに、正しい不妊治療情報を 動画で学ぶ不妊治療 Instagram : Twitter : Facebook : 【会社概要】会社名 :株式会社ジネコ代表 :代表取締役 杉山隆太本社 :107-0052 東京都港区赤坂6-6-17 PARK HABIO赤坂氷川町702資本金:10,000,000円事業内容:ポータルサイト企画・運営、関連広告サービス、マーケティング・リサーチ、セミナー企画・運営■プレスリリースに関するお問合せ:長友/芦田 happyjineko@jineko.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月07日私はもともと生理が軽く、鎮痛剤を飲んだことがありませんでした。しかし、不妊治療による投薬でつらい生理痛に悩まされるように。そんなとき、外出中に動けなくなるほどの生理痛に襲われて……。 生理は軽く、鎮痛剤とは無縁だった私自然派志向な家庭で育ったため、小さいころからあまり薬を飲んだことがなかった私。幸い生理は比較的軽く、おなかに違和感がある程度。そのため、鎮痛剤を飲むことはありませんでした。 周囲の人たちが生理痛で鎮痛剤を飲んでいるところを見て、「薬を飲むほど痛いのか……大変だな……」とどこか自分には関係のないことのように感じていたのです。 不妊治療による投薬で生理に変化が結婚したあと、なかなか子どもが授からず、不妊治療を開始しました。そのときに始まったのが女性ホルモンを増やす薬の服用です。 医者から投薬を続けることで薬の効果は高まるけれど、生理が重くなる可能性も高くなるとの説明をうけました。そして、実際に3カ月ほど経つと生理は重くなり、生理痛に悩まされるように。おなかや腰が重くて痺れるように痛く、冷や汗が止まらなくなるときもありました。 仕事中は立つことも困難になり、早退したことも。それでも鎮痛剤の服用は体によくない気がして、頑なに薬を飲まず、何とかやり過ごしていたのです。 外出中、つらい生理痛に襲われてそんななか、友人と会う日に突然生理になってしまいました。そして、友人の元へ向かう途中の電車の中で、ひどい生理痛に襲われたのです。急激な腹痛と頭痛で冷や汗がどんどん出て、立っているのもつらくなりました。何度も電車を降りて休んでを繰り返し、途中で動けなくなってしまった私の元に友人が助けにきてくれました。 「薬飲んでないのね? とりあえず薬を買いにいこう。こんな真っ青な顔で相当つらいだろうから、そういうときは飲むべきだよ。このままじゃ帰るのも大変だよ」と言ってくれました。 それから薬局に行き、薬剤師さんと友人に助けてもらいながら薬を購入。服用して30分ほど休むと、さっきまでの痛みが嘘のようによくなりました。友人とゆっくり過ごして、帰るころには何となく違和感がある程度までラクになり、無事に帰宅することができました。 今思えば、生理痛がひどくなってきたときに病院の先生に相談すればよかったのですが、「生理痛が重くなる可能性がある」と聞いていたので言えずにいた私。その後は先生にも相談し、鎮痛剤を出してもらいました。 生理が軽い私には鎮痛剤は不要だと思っていましたが、この経験をきっかけに生理痛のつらさを知り、抵抗のあった鎮痛剤を服用することができるように。きちんと用法用量を守れば、生理中の痛みを和らげ、普段と変わらない生活を送ることができると実感。必要であれば薬に頼って、無理せずじょうずに付き合っていくべきだと学びました。 著者/佐藤ひかる作画/ちゃこ監修/助産師 REIKO イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター ちゃこ漫画のお仕事をしています。インスタグラムでグルメ備忘録を更新中。
2022年03月21日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、抗がん剤治療中の島野さんの装備について。モットーとしていたことがあったそうです。★前回:「つらい、食べられない、眠れない…」抗がん剤治療と併せて受診してよかったのは #40歳独身で乳がんになりました 12乳がんと告知され、地元の病院に転院して抗がん剤治療をスタートしました。今回は、私の抗がん剤治療中の装備についてお話しします。私の装備は「着圧ソックス以外はとにかくゆったり」「日焼けしない」がモットー。抗がん剤の副作用のためシミができやすくなるので、特に日焼けしないよう気を付けました。肌をできるだけ露出したくないため、トップスは夏でも腕まくりがしやすい長袖、ボトムスはゆったり&長めがマスト。紫外線カットも兼ねて帽子を被りメガネ掛け、マスクも着用していたので、ほぼ肌は出ていない装備になっていたと思います(笑)。私の場合は、お気に入りの服やバッグは使いませんでした。お気に入りと抗がん剤の記憶が紐つくの嫌だったためです。逆に、お気に入りグッズやすてきなウィッグで気持ちを上げていくのもアリだと思います!次回は、抗がん剤治療の前に私が準備したことについてお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★関連記事:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★関連記事:乳がんで右乳房を全摘。だいたひかるさんインタビュー「抗がん剤治療中、太らないようにサウナスーツでレンタルDVD店へ(笑)」#2★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月12日ファイナンシャルプランナーの大野先生が、2022年4月から始まる不妊治療の保険適用について教えてくれました。特定不妊治療に対しても保険適用となり、不妊治療の自己負担額が軽減されることになりました。 2022年4月から何が変わる?2021年9月時点では、不妊治療の保険適用(健康保険の対象)は一般不妊治療(タイミング指導、卵巣刺激法、人工授精等)に限定され、特定不妊治療(体外受精、顕微授精)は助成制度があるのもの、保険適用ではありません。しかし、2022年4月から特定不妊治療も保険適用となる予定です。今回は、2021年9月時点で決まっている2022年4月からはじまる特定不妊治療の保険適用の概要と民間の医療保険についてお伝えします。 2022年4月から保険適用される内容は?2021年9月時点では、特定不妊治療(体外受精・顕微授精)は健康保険の適用とはならず、原則全額が自己負担となります。厚生労働省の調査(日本産科婦人科学会に不妊治療実施機関として登録されている医療機関622施設・2021年10月~11月)によると、体外受精の1回あたりの費用の中央値は37万円~58万円でした。 2021年1月からの支援制度では、妻の年齢が43歳未満で6回までの特定不妊治療では、1回あたり30万円の助成が出ますが、費用が高額になった場合にはこの助成があったとしても、自己負担額は決して少ない額ではありません。そのため、2020年9月の閣議決定により、2022年4月から特定不妊治療に対しても、保険適用となり3割負担または高額療養費の範囲内の負担とされ、不妊治療の自己負担額が軽減されることになりました。詳細は、今後発表される予定ですが、衆議院選挙の結果等によっては内容が変わる可能性もありますので、特定不妊治療を保険適用後に受けたい場合には、厚生労働省や健康保険組合等のサイトを確認するといいでしょう。 なお、独自の不妊治療の助成制度を設けている自治体もあり、金額の増額や対象年齢の拡大、諸費用の負担など全国一律の助成にプラスして助成金を受け取れることもありますので、お住まいの自治体に独自の不妊治療の助成制度がないかも確認するといいでしょう。 保険会社の医療保険で不妊治療の費用が出るものも上記では、2021年9月時点では自己負担である特定不妊治療が、2022年4月からは保険適用になり自己負担額が減る可能性がある内容についてお伝えしましたが、ご自身で備える場合については、保険会社の医療保険等で対応できるものもあります。不妊治療を始める前に加入して、保険会社指定の期間を経過する必要がありますが、不妊治療に対応している医療保険について、主なものを簡単にご紹介します。 なお、保険商品については、筆者やベビーカレンダーが推奨するものではありませんので、詳細は各保険会社・保険代理店等にお問い合わせください。 日本生命(ニッセイ 出産サポート給付金付3大疾病保障保険 ChouChou!)三大疾病・死亡・出産・特定不妊治療の際に保険金が支給される保険です。特定不妊治療は加入後2年を過ぎると支給対象となり、採卵または胚移植1回につき1回目~6回目は1回あたり5万円、7回目~12回目は1回あたり10万円支給されます。また、満期を迎えると満期一時金が受け取れます。 三井住友海上あいおい生命(女性サポート給付金付ガン診断給付特約)医療保険の特約(オプション)です。ガン・出産・特定不妊治療の際に保険金が支給される保険です。特定不妊治療は加入後2年を過ぎると対象となり、採卵または胚移植1回につき1回目~6回目は1回あたり2.5万円、7回目~12回目は1回あたり5万円支給されます。また、満期を迎えると満期一時金が受け取れます。 その他、アクサ生命の医療保険(スマート・ケア)やはなさく生命の医療保険(はなさく医療・女性医療特約)では、1回限りですが、採卵・胚移植等を対象に保険金が支給されます。いずれも現在不妊治療している人ではなく、今後の不妊治療に備えて加入・活用するものとお考え下さい。これらの保険が気になる方は情報収集をしたうえで、保険会社や保険代理店に確認しましょう。 少子化を踏まえ、保育料の無償化や子ども医療費の負担軽減など、十分ではないかもしれませんが、様々な子育ての政策・助成制度があり、今回の不妊治療の保険適用もその一環です。不妊治療を希望する人は、全国一律の制度と都道府県・市区町村独自の制度を確認しながら、最大限助成が受けられるように情報収集をすることをおすすめします。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2021年09月19日若いころに治療した銀歯が取れてしまった、あるいは歯茎が腫れてしまったので歯医者に行ったのはいいが、保険診療か自由診療か、治療法に選択肢があって決められないという人が増えている。「歯科医院で提示された治療法に納得がいかず、『この方法でいいのでしょうか』と私たちのところに相談に来る人も多いです。人生100年時代、ご自身に合った治療法を選ぶことは、歯を守るだけでなく、長生きすることにもつながりますので、後悔しない歯の治療法を選びましょう」そうアドバイスするのは、ジャパンデンタルクリニックの田名網宏樹院長。残った歯が少なく、噛む力が弱い人ほど認知症の発症リスクが高くなることは数々の研究でわかっている。50代以降、若いころに治療した歯を再び治療する機会が増えてくるので、放っておかずにしっかり治しておきたい。「かぶせた銀歯など保険診療で治療した歯の耐用年数は2年ほどといわれています。少し痛みがあってもそのままにしていませんか?銀歯の下でじわじわ虫歯が進行して、根の先に膿がたまってしまうこともあります。また、中高年に多い歯周病になると、歯周ポケットが4ミリメートルより深い中度で歯槽骨が半分近く溶け始め、7ミリメートル以上溶けると歯を支えられなくなります。まずは、しっかりと虫歯と歯周病を治したうえで、歯がなくなった場合は人工物で覆う義歯を選びます。いくつか種類があるので、費用面だけでなく、治療期間や適しているかどうか総合的に判断します」(田名網院長、以下同)■失った歯をカバーする3つの方法とは?失った歯をカバーするにはブリッジ、入れ歯、インプラントの3つの方法がある。それぞれの特徴、メリット・デメリットを教えてもらった。【ブリッジ】失った歯のスペースに“ブリッジ(橋)”をかけるように連結した人工歯をかぶせる治療法。ブリッジをかけるために、失った歯の隣の歯を削る必要がある。〈特徴〉抜けた歯の両隣の歯を土台にして、連結した人工歯をかぶせる。人工歯の材質によって保険診療と自由診療のどちらかを選択できる。〈メリット〉固定式なので義歯でも違和感なく噛むことができる。〈デメリット〉ブリッジをかける位置によって、片側、または両側の歯を削る必要がある。〈治療費の目安〉保険診療:1本・2万円〜。自由診療:1本・8万円〜。「固定式なので違和感なく噛むことができますが、虫歯がなくても隣の歯を削らなければならないので、抵抗感を抱く人もいます。治療費は保険適用で2万円から。保険診療で使える素材は限られていて、銀歯か銀歯の外側を白い素材で覆うハイブリッドなどの方法がありますが、ハイブリッドは強度が低く、隣の歯を削る量が多くなるというデメリットがあります。見た目が気になるという人は、自由診療でセラミック素材のものを選ぶこともできます」【入れ歯】隣の歯に金属のフックをかけて、歯を補う「部分入れ歯」と、すべての歯を補う「総入れ歯」があり、部分入れ歯は1本からでも作ることができる。〈特徴〉保険診療と自由診療のどちらかを選択できる。〈メリット〉ほかの歯を削る必要はなく、一度で多くの義歯を入れることができる。〈デメリット〉毎日取り外して手入れをしなければならないので、手間がかかる。噛む力が弱く、違和感を覚えることがある。〈治療費の目安〉保険診療:1本・1万5,000円〜。自由診療:1本・16万円〜。「健康な歯を削るのでブリッジは抵抗がある、という方には入れ歯、インプラントの選択肢がありますが、インプラントよりも治療費が安いのは入れ歯です。毎日就寝前には入れ歯を外して、洗浄剤で洗うといったお手入れが必要なので手間はかかりますが、手術や健康な歯を削る必要がないので、当院で選択する人は多いです」金属製のフックが引っかかるのが気になるという人には、ノンクラスプデンチャーという歯茎に装着するタイプの入れ歯がある。自由診療で1本約16万円から。【インプラント】インプラントは、歯の根元から顎の骨に、ネジのような器具を使い人工歯を埋め込む方法。顎の形など骨格によってこの方法が適さない人もいる。〈特徴〉失った歯の根元にある顎の骨に、ネジのような器具を使い、人工歯を埋め込む。プラスチックやセラミックの素材があるが、一般的には自由診療。〈メリット〉隣の歯を削らずに歯を固定できる。しっかりと強く噛むことができ、見た目も自然な仕上がりになる。〈デメリット〉手術が必要で治療期間が長い。多くは自由診療なので治療費は高額になる。〈治療費の目安〉自由診療:1本・50万円〜。「自由診療なので1本約50万円以上かかります。安さを売りにしている歯科医院は大事な工程を省いている可能性があるので気をつけましょう。インプラントは隣の歯を削らなくても単独で歯を固定できますが、手術が必要で、治療期間は3カ月〜最長3年かかることもあります。また治療後は、インプラント周囲炎にかからないように定期的なクリーニングと検診が必要になります」一度、歯の治療を始めたら元に戻すことは難しいので、事前に医師の説明をよく聞き、納得がいかないときはセカンドオピニオンを受けてもいいという。健康で過ごすためにも、適切な治療をし、しっかり噛める歯をキープしよう。
2021年09月09日がんになってから、命に限りがあることを重々感じた――。だいたひかるさん(46)は、不妊治療中に乳がんが発覚し、全摘手術を経てまさかの再発。もうわが子は望めない、と一時は絶望した。そんなさなかで、支えたのは夫の小泉貴之さん(44)だった。年齢という現実と、がん治療中断のリスク。けれど、2人は、命を懸けて最後の受精卵に賭けると決めた。そんな2人に奇跡が起きた。取材当時、妊娠14週目。3人目の家族は、来年誕生する予定だ。今年の5月、体外受精で妊娠したことをブログで公開。だいたさんは45歳で、“超高齢出産”といわれる年齢になっていた。「ここまで来るのに、手こずりまくりでした。今日はブログに書ききれなかったことも、お話ししますね」■「不妊治療当時、自分は彼女への配慮が足りなかった」だいたさんが38歳、小泉さんが36歳のときのゴールインだった。だいたさんの年齢のこともあり、結婚してすぐに子どもを作ろうと、仕事をセーブして妊活に励んだ。翌年には婦人科へ行き、排卵日にタイミングを合わせる方法で1度目で妊娠できた。しかし、超初期での流産が続いてしまう。「当時の自分を思い返すと、すごく甘く考えていたし、彼女への配慮が足りなかったなと思います。仕事が忙しいということもありましたけど、もっと夫婦で話し合って、妻に寄り添う形をとるべきだったなと、今は特に思いますね」申し訳なさそうに話す小泉さんに、「夫婦関係、あのころがいちばんピリついてたよね。確かに私はカリカリしてたと思う」とだいたさんは懐かしそうに答える。人工授精を8回繰り返すが着床せず、体外受精専門のクリニックへ。だいたさんは40歳目前。長時間並ぶ必要があるほどに患者が多く、時間をやりくりして通った。しかし、最新医療の力を借りても妊娠しない。手を尽くしてもかなわないことがあると、2人は痛感させられたという。そして湧き上がってくる、後悔の気持ち……。「年齢って怖いなって思いました。人工授精とかすっ飛ばして、体外受精をやるべきだったと、すごく後悔しました。専門のクリニックだと、39歳11カ月とか、月齢までカルテに書かれます。タイムリミットまであと何カ月?って焦りました」そのうえ、採卵、移植は、1回で約30万円かかる高額な治療だ。リミットへの不安に追い打ちをかけるように、費用面も大きな負担となっていった。凍結している受精卵はこの時点でたった1つだけ。「受精卵の評価があるんですが、かなりよいグレードだと言われていました。次は採卵じゃなくてその受精卵を移植しよう!ってなったんです」ところが、移植する当日に不正出血があり、中止になってしまったのだ。「当時は不妊治療の日程に合わせて生活してました。移植がなくなり、急に暇になったので、乳がん検診に行ったんですね。そこで右胸にがんが見つかりました」急転直下、病気に翻弄される生活が始まった。結果は悪性。全摘も視野に入れるという診断だった。ぼうぜんとするだいたさんの顔を「見られなかった」と小泉さん。再発リスクを減らすため、2人は、右胸全摘手術を決めた。その一方で、不妊治療がやはり気になる。絶対に、あきらめたくない。小泉さんは、がん治療の前にもう一回採卵して受精卵を凍結しようと提案するのだ。「私、がんになってから不妊治療してる人がキラキラして見えて、ああもうあのステージに立てないんだな。って思ったことが本当につらかったんです」とだいたさん。もう一つ、凍結できればと希望をつなげたが、採卵は失敗に終わった。空胞……針を刺したが、卵子が取れなかったのだ。「地獄に際限ないなと思いました。空胞って言葉のとおり、私、空っぽだって感じました。いちばん涙が出ましたね。あ、もうここで不妊治療は強制終了なんだと」■わが子が欲しいという思いと、母体の命。せめぎ合うなかで、2人は覚悟を決めた不妊治療への未練を残したままの2人に、全摘手術後も残酷な診断が待っていた。リンパ節に転移していたため、脇の下を切除し、45mmの塊を取り出した。抗がん剤治療も必要になると医師に告げられたのだ。さらに3年後、19年にまたも右胸に乳がんが再発。4mm大の腫瘍を日帰り手術で切除し、放射線治療を25回受けた。全摘後の再発は1割未満といわれている珍しいケースだ。当時の取材で、小泉さんは記者に「目標は不妊治療の再開」と話していた。対するだいたさんは、「何言っちゃってるのかな?」と思っていたそう。「2人でまだそういう話をしていなかったんですよ。再発してるのに危なくない?死んじゃうかもよ?って取材中に思っていました。でも、私ががんや不妊治療の不安で頭がごちゃごちゃしていたときに、彼に道を舗装してもらったような気がしました。悪いものができたら取る。その後なら不妊治療に戻れるかもしれないと」常に「次の手を打つ準備を」の心構えでいた小泉さんの支えもあり、再発後にはたいていのことなら乗り越える力がついていた。「イボ取るようなものかなって。まあそういう気持ちになれました」と言う妻に、「歯石取るようなもんだよ」と夫。理想は女性ホルモンを抑えるがん治療をあと3年続けることなのだが、45歳を迎えてすぐ、だいたさんは決意した。「私の乳がんが遺伝性かどうか調べる検査を勧められたんです。もし遺伝性だったら、卵巣でもがんが再発する恐れがある。でも結果、私は遺伝性じゃなかった。それならまたチャレンジしたいと思ったんです」 がんの治療を中断し、不妊治療を再開することにしたのだ。小泉さんは、少し眉間にしわを寄せて「実は複雑な心境だった」と話す。大事なのは、妻の命。「もし結果がよくなかったら、2人でいるだけで楽しいから、それでいいじゃんっていうふうに持っていこうとしていました」だいたさんが乳がんになってから5年、2人だけでも僕は幸せだと、伝えられていた「自信がある」。がんの再発のことは頭から離れず、葛藤はあるが子どもは欲しい。悩んだ揚げ句、これが最後と割り切り、腹をくくったのだ。「自分ががんになって、夫には申し訳ないという気持ちがあります。だけどがんになってから、命に限りがあることを重々感じたので、人生やり残したことがないようにしたいという思いが大きかったですね。凍結した受精卵の保存について、年に1回、更新手続きがあるんですが、その日だけ親になった気持ちになっていました。あのままだと70、80歳になっても凍結していて、絶対に後悔すると思ったんですよね」だいたさんは移植に向けて、半年かけて体調を整えた。小泉さんも全力でサポートした。移植後、1週間で結果が出る。夫婦でクリニックに聞きに行ったが、だいたさんは緊張して医師の顔を見られなかった。妊娠してる?それとも……?判定結果は陽性。2人はそろって「お~!」と歓喜の声を上げた。当日の状況そのままに、小泉さんは片手を高らかに上げて「お~!」と再現してくれる。その瞬間のうれしさと驚き、感動が伝わってくる。「僕は夢みたいだと思いました。妻はボ~ッとしていましたね」「第1段階を突破できたんだ!と思いました。うれしいですけどやっぱり流産など次の不安のほうが大きくて……。でも昔に比べて私は体が温かく感じるし、なんだかいけそうだなっていうことが多かったんですよね。すごくよい状態かもしれないって」珍しく目を潤ませるだいたさんに、全身からハッピーオーラを放つ小泉さん。不妊治療では、“43歳以上が12週の壁を越えるのは奇跡”という通説があるが、現在14週。つわりが落ち着き、胎児の健康を気遣って細心の注意を払って毎日を過ごしている。長い闘いの末、ようやく実感が湧いてきた2人がほほ笑んでいた――。
2021年08月16日■前回のあらすじ医師によると、妊娠中は切除せず経過観察するそう。でも、もしガンになってしまったら? 夫婦は不安でたまらないのでした。■妊娠中に、ガンになってしまったら…?進行が早いガンだと診断された場合、妊娠中でも円錐切除術などの治療が必要となるそうです。■さらなる治療が必要な場合は…ガンに進行してしまった場合、・浅い段階のガン・どんどん進行しそうなガン・円錐切除術後、さらなる治療が必要なガンで、治療法は異なるそう。内容を理解し、ふたりは「今は様子を見るしかない」と思うのでした…。次回に続く 「妊娠中に前ガン病変が見つかった話」(全21話)17時更新!※本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。イラスト/(C)おたんこ助産師参考: 子宮頸がんについて/国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター
2021年08月08日■前回のあらすじガンになる前に早期発見できたのは、赤ちゃんのおかげ。先生に言われ安堵するも、赤ちゃんがどうなってしまうのか心配で…。■どんな治療をすべき?■出産後に手術? でも…妊娠中は切除することができず、「ガンになっていないか」経過観察をするとのこと。そのまま進行がなければ産後に手術。でも、もしガンになってしまったら…?次回に続く 「妊娠中に前ガン病変が見つかった話」(全21話)17時更新!※本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。イラスト/(C)おたんこ助産師参考: 子宮頸がんについて/国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター
2021年08月07日■前回のあらすじ病院での検査の結果、バセドウ病だと判明し、適切な治療を受ければ、回復していくと分かった…。ウーマンエキサイトのみなさまこんにちは。まつざきしおりです。■授乳中だったので、薬で治療することになった※当時、筆者が受けた治療を元に描いており、個人の症状によって方法は異なります。バセドウ病の治療は3種ありました。授乳中はアイソトープ治療(一種の放射線を使う治療)ができず、また、手術を受ける場合は入院する必要があったので、薬での治療となりました。薬服用後、ほどなくして体調が落ち着いたので、薬って素晴らしいと感動したのを覚えています。ただ、治療開始後も体調に波があり、うまくコントロールできず寝たきりで「もーーっ!!」と思うことはありました。 ■無理をしなくなり、気持ちにも余裕が出てきたしばらくすると、身体が動かない日がきたら、「ああ〜今日はダメな日だ…無理しないで休むモードで行こう」と思うようになり、気持ちの面でも少しずつ楽になっていきました。最初は周りに頼るのも、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、家事育児のサポートをしてもらえたのは本当にありがたかったです。※この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。次回に続く(全6話)毎日9時更新!
2021年07月09日私は不妊治療をこなすだけでもメンタル的、肉体的、経済的にもつらい日々が続いていました。不妊治療もなかなかうまくいかず、不妊治療を始めてから4年目、4軒目の病院で妊娠することができましたが、喜んでいたのも束の間、流産がわかります。その後も、私は流産を繰り返して不育症の治療をおこなうことに。結果、不妊症と不育症を乗り越えて元気な赤ちゃんを授かることができました。困難を乗り越えて出産した経験をお伝えしたいと思います。 4度目の流産で不育症の可能性を意識するように長い不妊治療を経て、私はやっとのことで妊娠することができたのですが、赤ちゃんの心拍確認後に流産したことがわかりました。言葉では表すことのできないショックが私を襲い、不妊治療をやめることにしました。 けれども、私は自分の妊娠をあきらめることができない気持ちに気づき、2年後に不妊治療の再開を決意。しかし、待っていたのは3度目・4度目の流産でした。「もしかして、妊娠しても出産できない?」。そのとき、初めて不育症の可能性を意識するようになり、私はパニックを起こしてしまいました。 不妊治療と不育症の治療を開始私はパニック状態から抜け出すことは難しく、時間もかかりましたが、自分の目的を考えると耐えて進むほかに道はないのだと気づきました。そんななか、5回目の妊娠を確認。私は不妊治療でお世話になっている病院の先生にアドバイスをいただいて病院を選び、不育症の治療も始めることに。 原因不明の不育症と経過観察不育症の治療は、初回の診察で不育症の治療のために、問診とは別にアンケートと採血をおこないました。私は不育症の検査結果に問題がなかったため、安心した反面、原因が見つからないことに不安も感じました。不育症の原因が特に見当たらない場合は、経過観察をすることを聞き、不妊治療(妊娠を継続させるための投薬)と不育症の経過観察をおこなうことになりました。 私は不妊治療の病院へ指定された日時に通院しながら、不育症の病院へも指定された日時に通うことに。不妊治療は妊娠7週目まで通い、不育症の病院へは妊娠8週(妊娠3カ月)まで通院。その後、私は不妊治療と不育症治療とは別の出産病院へ転院し、無事に出産することができたのです。 不妊治療と不育症の治療を経て、無事に健康な赤ちゃんを出産できたことをとてもうれしく思っています。生まれた瞬間、赤ちゃんを愛おしく思う感情は、今でも忘れることができません。けれど、私の場合は結果がついてきたからこそある幸せなのだと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKOイラストレーター/みいの 著者:仲本まゆこ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年06月29日結婚後、1年経過しても妊娠しなかったので、不妊治療専門の病院に通いました。実際に通ってみてつらかったこと、でも治療してよかったなと思うことをお伝えします。 まずは検査を受けることに結婚して1年。夫婦で妊娠を待ち望んでいましたが、なかなか妊娠できないので、不妊治療専門の病院へ。まずは夫婦ともに、不妊の原因になりうる感染症や体質的に妊娠しやすいかどうか、各種検査を受けました。 その中でも特につらかったのが、卵管造影検査。「生理痛がひどい場合はちょっと痛いかも」と主治医に言われ、実際、生理痛がひどい私には激痛でした。 次に各種検査の結果を聞きにいき、私はとある感染症にかかっていることが、そして夫は精子の運動率が低いことが判明。お互いに自覚がなく、なんだかとてもショックを受けたことを覚えています。 タイミング療法と人工授精にトライ各種検査の結果がわかり、主治医と治療方針を立てることに。まずは3回、タイミング療法にトライしましたが、うまくいかず。早めの妊娠を希望し、人工授精に切り替えました。しかし、2回人工授精をおこなっても、妊娠しませんでした。 当時はフルタイムで働いており、職場の上司には不妊治療中であることを伝え、理解を得ていました。しかし、私が通った病院は、院長がひとりで治療方針を立てるところだったため、予約しても待ち時間が長い! 仕事を休んだり、時間休を取りつつ、長いときは受付から会計まで6時間……という状況。 また、人工授精の実費負担もあり、大変な割に妊娠しない……。次のステップに進めば体外受精で、さらに実費負担がかさむな……と、うまくいかないことがつらく、先々の不安が重なって、ついに通うことを中断してしまいました。 なんと自然妊娠!ところが中断してすぐ、念のためタイミングだけ取っていたのですが、なんと自然妊娠! 主治医にも驚かれました。思えば、検査結果がわかってから、夫は主治医に相談して、すすめられたサプリメントを摂取し、私は感染症の治療をしたことや、行き詰まったときに思いきって治療を中断したことが気分転換になり、よかったように思います。 不妊治療は、精神的・経済的な負担が大きく、今思い出しても、とにかくつらく大変でした。ただ、不妊の原因がちゃんとわかり、現実的に必要な治療ができたことは、本当によかったなと思っています。 それから、あまりにつらいと感じたときは治療を中断し、気持ちをラクにすることも必要なことだったのだと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 作画/しおみなおこ監修/助産師REIKO 著者:野田 理恵もうすぐ2歳になる女の子の母。福祉関係の仕事に従事するかたわら、記事執筆をおこなう。
2021年06月29日20代前半の私は生理が疎ましく、生理不順で生理が規則的にこないことを“これ幸い”と思っていました。一応、婦人科を受診してもすぐに放置。真面目に生理不順と向き合ってこなかったのですが……。 生理不順の自分を「ラクでいいや…」と思っていた20代前半まだ結婚や出産が現実的ではなかった20代前半の私は、生理のことを疎ましく感じていました。むしろ、生理不順で、生理がちゃんとこない自分をラクだと思っていたぐらいです。 時折、婦人科を受診して生理不順の治療をしようとしたこともありましたが、当時は仕事が不安定だったことと、「生理がちゃんとくるのも煩わしいんだよな……」という思いがあり、勝手に中断。真面目に治療する気がないのに、それを医師に悟られたくないという思いもあり、あちこちの婦人科に通院してはやめ、通院してはやめを繰り返していました。 病院で婦人科系疾患を診断されるもそのまま放置そんな不真面目な気持ちで受診していたある婦人科でのことです。 その婦人科では、多嚢胞性卵巣症候群であると診断され、「ちゃんと排卵ができていないようです。妊娠したいと思ったときは苦労するかもしれませんよ」と、医師に言われたのです。 しかし、将来のことなど頭になく、当時パートナーもいなかった私は、そう言われても真剣に治療するには至らず、「そうなんですね」と気のない返事をするだけ。その日のうちに生理と思われる出血がみられたこともあって、処方された薬も飲まずに放置し、また不順な日々を過ごしてしまいました。 20代後半でようやく生理不順と向き合う仕事が安定してきた20代後半、ようやく将来のことを考えられるようになった私は、やっと真面目に生理不順の治療に取り組む気になりました。 漢方治療に2~3年、病院を替えて低用量ピルの服用を1年続けましたが、生理不順は改善しません。気づけば30歳過ぎ。このころには結婚をしており、出産も考えていました。 よくなる兆候がみられないなか、思い出したのが、以前診断を受けた多嚢胞性卵巣症候群のこと。「もしかして……」と生理不順の治療をやめて、不妊治療をおこなっている病院を受診。やはり多嚢胞性卵巣症候群であったことがわかり、すぐに治療を開始しました。 いろいろな婦人科を受診しましたが、多嚢胞性卵巣症候群と診断されたのはあのときだけ。結果的に、この診断が治療への足掛かりとなりましたが、多嚢胞性卵巣症候群と診断されたときにちゃんと治療をしていれば、その後、生理不順で苦労せずに過ごせただろうと思うと、放置してしまったことを後悔しました。 若いときは煩わしく思える生理も、子どもを産むためには大切なもの。出産にはどうしても年齢制限があるので、生理不順の場合は、面倒くさがらずにしっかりと治療をすることの大切さを知りました。 私と同じような過ちや苦労をする人が少しでも減ればと、今は職場の若い子に自分の経験を話しながら、検診を積極的にすすめています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 監修/助産師REIKO----------文/加藤まなびさん
2021年05月28日私が31歳、不妊治療をしていたときのことです。私は普段、生理は7日で終わるのですが、そのときは8日目にまた出血がありました。生理痛のように下腹部もだんだん痛くなり、ついには冷や汗や吐き気まで……。激痛でのたうち回り、気づけば病院に救急搬送されたのです。不妊治療にはこんなリスクもあるんだと知った出来事です。 不妊治療は、精神的にも肉体的にもしんどいものです。そして、まさか自分にもこのような副作用が起きるとは思っていませんでした。 ちなみに、そのときに飲んでいた排卵誘発剤は服用をやめて、別の薬を処方してもらうことになりました。そして、今では第一子を妊娠中です。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 監修/助産師REIKO--------原案/たなかまさぽんさん作画/コジママユコイラスト制作者:イラストレーター コジママユコマンガ作家、イラストレーター。北海道出身、現在は関東で夫と二人暮らし。WEBを中心に、自身の経験を元にしたマンガを発表しています。女性向けメディアでイラストレーターとしても活動中。
2021年04月26日日本は世界で最も体外受精の実施件数が多いのに、1回の採卵あたりの出産率は世界最下位―2016年に国際生殖補助医療監視委員会〈ICMART〉が世界60ヵ国を調査したレポートからわかったのは、衝撃的な現実でした。そうしたなか、2020年の菅内閣誕生で不妊治療の保険適用が動き出すなど、不妊治療への世間の注目はますます高まっています。 しかしショッキングな現実が明らかになったものの、決して日本の不妊治療の技術すべてが劣っているわけではありません。赤ちゃんを望む人が赤ちゃんと出会える世の中になるために、日本の不妊治療の仕組みは、一人ひとりの意識はどうすべきなのか? 日本における顕微授精の草分け的存在の浅田レディースクリニック理事長・浅田医師にお話を伺いました。 出産率6.2%、日本の不妊治療の実態日本の体外受精の出産率は世界最下位―その裏付けとなるのは、ICMARTが発表した下記のレポートです。 ※ICMARTが2016年に発表したレポートより、2010年の60ヵ国・地域のデータから抜粋して作成。顕微授精、体外受精を合わせた数値。参考:『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』(講談社ブルーバックス 著:浅田 義正、河合 蘭) 浅田医師(以下、カギカッコはすべて浅田医師の発言):「日本の体外受精からの出産率は、世界でダントツの最下位なんです。採卵件数に対しての出産率が非常に低く、1回の採卵あたりでは出産率6.2%。これは、世界平均20.1%の3分の1にも満たない数値です」 なぜ、日本の不妊治療はこんなにも成績が悪いのでしょうか。その理由は2つ考えられると、浅田医師は語ります。 「まずはそもそも晩婚化が進み、不妊治療を始めるタイミングが遅く、卵子の老化が進んでしまっているからです。もうひとつ、世界では推奨されていない『自然周期採卵』を推奨する風潮も原因だと考えられます」 自然周期採卵とは、体外受精において排卵誘発剤を使わずに採卵する方法。日本ではこの自然周期採卵を“体にやさしい”として推奨するクリニックも多いのです。 しかし浅田医師は「体外受精で自然周期採卵を推奨するのは日本だけ」だと語ります。 「イギリスの不妊治療に関するガイドラインでは、自然周期採卵を患者に勧めてはいけない、とはっきり書いてあるんです。統計的に排卵誘発剤を使って複数の卵子を採卵したほうが妊娠しやすいことは明らかな一方、自然に排卵する卵子はたった1個しかないんですから」 こうした現状を招いてしまうのも、「クリニックごとにバラバラな治療実態」が問題だと浅田医師は指摘。「医師としては、クオリティや品質が統一された生殖医療システムを作っていかなければならない」と語ります。 菅内閣が打ち出す不妊治療の保険適用の課題とは世界と比べ不妊治療の成績が芳しくない現状があるなか、2020年には菅内閣が誕生し「不妊治療の保険適用」が表明された日本。このことについて浅田医師はどう考えているのでしょうか。 「患者さんの費用負担が減ることについては、私は大賛成です」としながらも、課題は多いと語ります。 「まずは不妊治療で現状使用している薬剤や機械を保険適用にするために、治験や手続きのための莫大な時間と費用がかかる点です。 保険適用にするためには使用する薬剤の承認を得ることが必要で、たとえ『明日から体外受精を保険適用にします』ということになっても、保険適用で使用できる薬剤がほとんどなく、事実上治療ができない非常事態になってしまうんです」 さらに、現状の薬が無事に保険適用の承認を得られても、「今後新しい薬が出るたびに承認を得なければならず、不妊治療の技術の進歩に保険が追いつかなくなる可能性もある」と指摘します。 しかし課題がある一方、先ほど問題点として挙げられた「クリニックごとのバラバラな治療実態」については改善が期待されると言います。 「保険適用の過程で、クリニックごとの成績開示の必要性が生じれば、施設のレベル統一につながる可能性もあります。アメリカではクリニックごとの妊娠率・出産率はすべて公開されていますが、日本では日本産婦人科学会に登録して成績を全部出しているクリニックもあれば、登録すらしていないクリニックもある。 今まではこうした現状を議論する場もなかったので、実態が明らかになったのは一歩前進だと思います」 家族を考える、すべての人に伝えたいこと体外受精の成功率が世界最下位というショッキングな現状がありつつも、不妊治療の保険適用をきっかけに制度が見直されつつある日本。枠組みが変わろうとするなか、個人としてはどのような意識を持てばよいのでしょうか。 実際に不妊治療をおこなうカップルはもちろん、不妊治療についてあまり知らない方も含め、将来的に赤ちゃんを迎えたいと願うすべての人に対し、浅田医師からこのようなメッセージがありました。 「まずは正しい知識を持ってほしいですね。妊娠するための女性の体の仕組みや、卵子の老化について。また、今回お話した世界と比較した日本の体外受精の成績や、自然周期採卵を推奨しているのは日本だけ、といったことを知っていれば、どういった方針を持つクリニックに行くべきなのかも判断でき、誤った情報にもまどわされないと思います」 不妊治療というものが日本でも制度から見直され始め、大きな一歩を歩み始めた今。 この時代のうねりのなかで、不妊治療に関する正しい知識を男女問わず世の中の人が当たり前に持ち、制度と意識の両方が変われば日本の不妊治療の成功率も大きく変わるはず。そして赤ちゃんを望む人が赤ちゃんと出会える、そんな世の中になっていけると願っています。 監修者:医師 浅田レディース品川クリニック院長 浅田義正先生名古屋大学医学部卒業。名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として「不妊外来」および、「健康外来(更年期障害・ホルモン補充療法)」の専門外来を担当後、米国初の体外受精施設に留学。主に顕微授精(卵細胞質内精子注入法:ICSI)の基礎的研究に従事。95年に名古屋大学医学部附属病院分院にてICSIによる治療開始。顕微授精症例の全症例を担当し、同年5月、精巣精子を用いたICSIによる日本初の妊娠例を報告。98年ナカジマクリニック不妊センター開設。2004年浅田レディースクリニック(現・浅田レディース勝川クリニック)開院。10年に浅田レディース名古屋駅前クリニック、18年には浅田レディース品川クリニックを開院。多くの不妊に悩む女性と日々向き合っている。『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』(ブルーバックス、講談社)など著書も多数。著者:ライター 平 理沙子Webライター。ITスタートアップ企業での広報なども経験あり。東京大学卒業後、新卒で娘を出産した一児の母。フェムテックやジェンダー、現在在住するシンガポール情報などを中心に執筆活動をしている。
2021年03月01日不妊治療を始めて3年過ぎたあたりから、子どもを授かりたいと思う願望が義務のように変化していき、妊娠に対する感覚が徐々に麻痺し始めていました。ついに、私たちは精神的な余裕が完全になくなってしまいました。そして、治療へ真剣に向き合うことが怖くなり、できなくなってしまいました。 治療法を変えても、結果は出ず一度転院して新たに通い始めた病院で3年近く人工授精を続け、不妊治療期間が約5年過ぎていました。しかし、毎月決まった時期に儀式のように病院へ行き、医師から妊娠していない事実を聞くと、妻だけでなく自分の努力が無駄に感じてしまい、夫婦共々どんどん落ち込んでいきました。 さらに、医師のすすめで体外受精・顕微受精を数回試しましたが、1回につき約40万円の出費になるため、長期的に継続して治療することは断念せざるを得ませんでした。そして、医師と会話することすら嫌気がさしてしまって、また転院することにしました。 2度目の転院にして、最後の病院次の病院でできなかったらあきらめよう、と夫婦で決めていました。年齢と負担だけが増えていって、本来の目標を失いかけていたからです。 次に決めた病院では、お金も精神的負担もかけたくなかったので、タイミング療法のみで治療を再開しました。ここの診療方針は、上の子どもが一緒に行くことも自由、なんとなく決められた日程での診察というのんびりとした環境で、私たちはそのおかげである程度平常心を取り戻していきました。 しかし同時に、妊娠することへのこだわりも徐々に薄れていきました。もうここが私たちの不妊治療の限界だと感じていたからです。 ストレスが減り、そして…最後の病院は、負担を感じることがほとんどなく、通院することができました。電車でひと駅の距離にあることや、繁華街にあるため、寄り道して気を紛らわすこともできたことなども要因だったと思います。 あまりストレスを感じずに治療を続けた結果、最後の病院へ通院して半年、不妊治療開始から約6年目でようやく妊娠することができました。正直、喜びよりも驚きのほうが大きかったです。 今思えば私も妻も、経済的な不安も含む精神的な不安が赤ちゃんを授かることができなかった1番の原因だったように思います。自分が頑張りすぎると、妻にとって負担になります。逆の場合も同じです。妻のため、夫のためと思ってしている行動が、かえって相手を苦しめていたのかもしれません。 改めて感じること次女が無事生まれ、今、冷静に振り返って考えると、私たちは不妊治療を体験できて本当によかったと思います。 真剣に家族揃って同じ目標に向かって取り組み、家族の結束が一層深まりました。さらに、不妊治療に予想外に時間がかかったおかげで8歳差の姉妹になりましたが、長女が本当によくかわいがってくれており、楽しんで子育てに参加してくれています。 妻はもちろんですが長女も頑張って協力してくれたおかげで、子どもを授かることができたのだと私は感じています。 ゴールが見えないまま、どこまで続ければいいのか不安を感じながら治療を続けることが、ここまでつらいとは正直思っていませんでした。ただ、子どもを授かることができ、さらに家族で苦難を乗り越えることができたという充実感も得ることができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。検査の内容などは病院によって異なります。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/(c)chicchimama 著者:ライター 吉田直樹二児の父。原因不明の続発性不妊症のため、夫婦揃って不妊治療を数年おこない授かる。グラフィック・Webデザイン事務所を経て、現在グラフィックデザイン・Webデザインのフリーランスとして活動中。
2021年02月14日何もかも手探り状態で始めた不妊治療ですが、小さな疑問や不安が少しずつ大きくなっていきました。自分たちに合う治療・病院とはなんだろうと考え続けても、答えが見つかりそうにない時期が続き、約2年が経過していました。 最初の転院原因が特定されないままに始めた不妊治療のため、タイミング療法をずっと続けていました。ただ、時間が経つにつれ、通院当初は気にならなかった片道約1時間の通院時間も負担に感じ始めました。今までの生活リズムも徐々に狂い、夫婦間の衝突も次第に増えていった結果、自宅から15分くらいで通院できる病院に転院することにしました。 次の病院は、地元では有名な不妊治療専門院に決めました。そこは院長先生がメディアにも度々露出して有名なので人気もあり、治療費も今までの病院と比べて割高でした。 毎週診察があり、1回の診察で約1万円、人工授精で約2万円、何かイレギュラーな診察があると、また数万円といった費用がかかりました。しかし、通院時間短縮や妊娠確率が上がるならと思い、その病院へ通院することにしました。 精神的な余裕がなくなっていった有名な病院だけあって、事前に大きな会場でいろいろな分野の先生から説明があり、大学のセミナーのような規模でした。ただ、ここでの説明は、私の予想と反して確率やリスクといった現実的な話ばかりでした。 私は、妊娠・出産は非常に神秘的で尊いものだと考えていたので、先生たちの生物学的な話が妊娠に対する神秘から離れていくように感じてどうしても受け入れられませんでした。うれしいはずの妊娠を前に、どんどん自分のなかに暗く不安なものを感じ始めました。 今思えば、2年続いた不妊治療でのストレスの結果、私は精神的に余裕がほとんどなく、自分本位の考え方になっていたのかもしれません。 ゴールが見えない不安の連続の毎日精神的な不安に加え、なかなか結果が伴わない状態が続いたため、この病院での治療は順調には進みませんでした。それでも、なんとか子どもを授かりたいという思いから通い続けていたのですが、2年の通院期間が過ぎたあたりから、この病院に対して不信感が芽生え始めました。 治療費だけがかさんでいき、いつまで経っても結果が出ないため、「病院側はきちんと治療しているのか?」と、病院に責任があるようにも感じ始めていました。さらに私自信の被害妄想は膨れ上がり、院内で笑い声が聞こえるたびに自分が笑われているのではないかと感じるほど、精神的に滅入っていました。 次の段階の治療へ治療内容は、この病院をきっかけにタイミング療法から人工授精へと変わっていました。医師の説明だと、治療法で飛躍的に確率が上がるわけではないと念を押されていたのですが、現状を変えたい、少しでも確率が上がるのでは、という思いで挑戦しました。 人工授精は、私の負担もさらに増大します。その病院では、朝6時に精子を病院に持ち込まなくてはなりません。そのため、不妊治療にかける時間も一気に増えました。病院によると思いますが、禁欲はもちろん、食生活から運動まで、いろいろと指示があり、妊娠のためと理解しているつもりでしたが、毎日が楽しめなくなってきていました。 自分たちが若くないため、育児できる体力や経済力を考慮すると、時間がないことが一層焦りを生んでいました。さらに、治療に時間がかかるほど経済的負担も大きくなっていくことも不安要素の原因にもなっていきました。 次回は2回目の転院・抱えていたプレッシャーについてお話しします。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。検査の内容などは病院によって異なります。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/(c)chicchimama監修/助産師REIKO 著者:ライター 吉田直樹二児の父。原因不明の続発性不妊症のため、夫婦揃って不妊治療を数年おこない授かる。グラフィック・Webデザイン事務所を経て、現在グラフィックデザイン・Webデザインのフリーランスとして活動中。
2021年02月12日私は第1子を不妊治療で授かり、現在は第2子不妊治療中です。不妊治療をしていると薬の服用やホルモン注射、度重なる通院などにより精神的にも肉体的にも疲れ、ささいなことでも苛立ってしまうことがあります。今回は、私が不妊治療をするなかで言われてイラッとした言葉があるので、いくつかご紹介します。 「諦めたら赤ちゃんが来るってよく言うよね」この言葉は、不妊治療をしていることを相手に伝えると大抵の人に言われる言葉です。言っている人はおそらく励ますつもりで言ってくれているのでしょうが、治療の最中であるとなかなか素直に受け入れられないのです。 もちろんその場では「 そうですよね!」 と答えますが、心の中では「 その諦めがつかないから治療をしているんです。諦めて赤ちゃんが来なかったらきっと後悔するんです」 と叫んでいます。相手が不妊治療を経験して赤ちゃんを授かった人であればまた受け止め方が違うのですが……。 「少し休んでみたらいいんじゃない?」これは夫に言われてすごくイラッとした言葉です。 1年間で子どもを授かることのできるチャンスは12回程度しかありません。だからこそ、今休んだらそのチャンスを1回捨てることになると感じてしまうのです。ゆったりとした気持ちのほうが妊娠しやすいのかもしれないと思いつつ、先の見えないトンネルを早く抜けて赤ちゃんを授かりたいと思ってしまうのです。 夫婦で治療に対する考えを伝え合うことの大切さを感じたきっかけとなった言葉でもあります。 「そんなに怒るから赤ちゃんが来ないんだよ」この言葉を言われたときの衝撃は、今でも忘れられません。一瞬何を言われたのかわからず、理解してから湧き上がる怒りに我を忘れるほどでした。実はこれ、3歳の娘に言われた言葉なのです。ついついイライラしてしまっている自分を自覚していたからこそ、言われたときは怒って娘に当たり散らしてしまいました。 その後、「この言葉は本当に傷つくし悲しくなる言葉だからもう言わないで」と娘に伝えましたが、それだけ私が怒っていたのだなぁと反省しました。 不妊治療をしていると、自分ではコントロールできないような怒りや悲しみに振り回されることがあります。それでも、周りの人の言葉をネガティブに捉えるのではなくポジティブに捉えて、かわいい赤ちゃんを授かることができるように頑張りたいです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/imasaku監修/助産師REIKO著者:吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2021年02月11日「歯医者が苦手」という人は少なくないのではないでしょうか。医療技術の進歩によって治療の痛みが軽減されても、歯の治療を怖いと感じる人は多いものです。アメリカ・オハイオ州にある歯科医院『サレンズ・デンタル・スタジオ』では、そんな患者のためにあるサービスをしています。この歯科医院では、セラピードッグの『ドワイト』が患者の緊張を和らげてくれるのです。ラブラドゥードルのドワイトは『サレンズ・デンタル・スタジオ』で歯科衛生士をしている女性の愛犬で、2019年7月に歯科医院のメンバーに仲間入りしました。Posted by Sulens Dental Studio on Tuesday, July 23, 2019Posted by Sulens Dental Studio on Tuesday, July 23, 2019ウェブメディア『The Dodo』によると、ドワイトは生後12週の頃からプロのセラピードッグになるための訓練を始めたのだそう。1歳になった現在も週に2回の訓練と、歯科医院での実習を続けているといいます。ドワイトのトレーナーであるジェンセンさんいわく、彼は「間違いなくセラピードッグになるために生まれてきた」のだとか。温和で優しい性格のドワイトは子犬の頃からすでにセラピー犬としての資質を発揮していたということです。Posted by Sulens Dental Studio on Tuesday, July 23, 2019Posted by Sulens Dental Studio on Tuesday, July 23, 2019現在は週に2、3日、飼い主の女性と一緒に歯科医院に『出勤』しています。彼の仕事はまず、来院した患者を笑顔で出迎え、もし患者が緊張している場合は治療に付き添います。ドワイトは患者の身体に両手を置いて軽く圧力をかけるように訓練されているのだとか。そうすることで不安や緊張を和らげる効果があるのだそうです。また患者がドワイトをなでることによって、患者の意識を治療からそらすことができるのです。Posted by Fetch Dog Training LLC. on Tuesday, November 3, 2020Posted by Fetch Dog Training LLC. on Tuesday, November 3, 2020ドワイトは、患者にはもちろん、一緒に働くスタッフからも大人気だといいます。こんなにかわいい犬がいたら、自然と笑顔になってしまいますね。彼はそこにいるだけで、スタッフたちのストレスも和らげてくれているのでしょう。Posted by Sulens Dental Studio on Wednesday, March 4, 2020Posted by Sulens Dental Studio on Wednesday, March 4, 2020歯科治療が怖いと感じる人にとって、セラピードッグの存在は大きな助けになるに違いありません。実際に患者の中にはドワイトに会えることで『サレンズ・デンタル・スタジオ』に行くのを楽しみにしている子供たちも多いそうです。ドワイトのようなセラピードッグが常駐する歯科医院がもっと増えたら素敵ですね。[文・構成/grape編集部]
2020年11月30日アルゼンチンに暮らすあるカップルが多くの人に感動を与えています。カンデラ・モッツィさんとブライアン・カサレスさんは2017年にブエノスアイレスの病院で出会いました。その時カンデラさんとブライアンさんはそれぞれ、悪性リンパ腫の治療をしていたのです。ある日、病院内で患者同士の親睦会があり、2人はそこで初めて出会います。カンデラさんとブライアンさんはすぐに意気投合し、気が付くとずっと2人で話し込んでいたそうです。 この投稿をInstagramで見る Bryan C(@bryan_casares)がシェアした投稿 - 2018年 2月月6日午前11時32分PST同じ病気とともに闘った2人は今…それからカンデラさんとブライアンさんは交際をスタート。苦しい治療が続いた時も、お互いに励まし合って乗り越えてきたといいます。 この投稿をInstagramで見る Bryan C(@bryan_casares)がシェアした投稿 - 2018年12月月5日午後3時52分PSTそして2人が出会ってから3年後の2020年10月、海外メディア『GOOD NEWS MOVEMENT』がInstagramで2人のことを紹介しました。なぜなら…カンデラさんとブライアンさんは2人とも、病気を乗り越えたのです。 この投稿をInstagramで見る Good News Movement(@goodnews_movement)がシェアした投稿 - 2020年10月月23日午前8時36分PDTこの投稿には8万件近くの「いいね」が付き、たくさんの祝福の声が寄せられています。・涙が止まらない。なんて美しい話なの。・神様は不思議な状況で人々を巡り合わせ、最高の幸せへと導いてくれる。・ハリウッドには絶対に書けないであろうラブストーリーだわ。2020年3月、ブライアンさんと一緒に念願のビーチへ旅行したカンデラさんはInstagramに喜びを語っています。入院中に何度もつらい日々を送っていた時、私たちは手を握り合い、あなたは「何もかもうまくいくから大丈夫だよ。そしたら一緒にビーチへ行ってゆっくり休もう」といってくれた。これは全力で何かを欲しいと思った時、それは実現するという最高の例えだと思う。愛してるわ。あなたがそばにいてくれると、いつだって私のエネルギーが再充電されるの。candemozziーより引用(和訳)※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る Cande Mozzi(@candemozzi)がシェアした投稿 - 2020年 3月月11日午後7時17分PDT愛の力でともに病気を克服し、幸せな交際を続けるカンデラさんとブライアンさん。2人のストーリーはきっと、今病気と闘っている人に希望を与えてくれることでしょう。これからも2人一緒にいつまでも健康で幸せな毎日を送っていってほしいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年11月06日不妊治療は、精神的にも時間的にも経済的にも大変なもの。私の場合、まずは地元の産婦人科に通い、そこから大きな病院に転院しました。通院自体も大変なうえに服薬に複数の検査……。しかし、その終わりが来たのは突然でした。そんな私の不妊治療体験談をお伝えします。 赤ちゃんはそのうち授かるものだと思っていた…結婚3年目にして赤ちゃんを授からない私に、母が「それは不妊だよ」と言いました。当時、恥ずかしながら私自身は焦ってもおらず、のんびりと構えていたのですが、このことを機に少し考えるようになりました。 そこで、地元の産婦人科へ行ったのが不妊治療の始まりでした。最初はタイミング療法で「問題がなければすぐにできる」と言われたものの、結局半年経っても赤ちゃんを授かりませんでした。そして、医師に「うちよりも検査が充実した病院に行ったほうがいいね」と、地元で一番大きな病院を紹介されたのです。 通院と検査と服薬の日々不妊治療専門の病院に毎月車で通い、タイミング療法に加えて、私と夫の生殖機能検査、毎月の服薬に卵巣の確認、人工授精……。これらを何度か実施しましたが、半年以上経っても、一向に赤ちゃんを授かる気配がなく、少し疲れてきたころでした。 医師から「子宮卵管造影検査をしてみないか」と打診を受けて、これを実施。しかし、その直後も妊娠はできず、ゴールの見えない治療にあきらめかけ、熱心に取り組めなくなってしまいました。 久しぶりの“治療をしなかった”月に通院している病院が諸事情で1週間ほど休診になったことがあるのですが、折しも私のスケジュールとぴったり合致してしまい、そこで久々の「服薬も検査も何もしない月」ができてしまいました。 次の通院のために記していた基礎体温がなかなか下がらず、まさかと思って妊娠検査薬を用いてみたところ、なんと陽性! そのときに宿ってくれた赤ちゃんは、結果、私たちの子どもとして生まれてきてくれることになったのです。 とはいえ、私としては治療が無意味だったわけでなく、服薬や基礎体温の管理で「妊娠しやすい体」になっていたのかもという印象でした。そして、久々の「服薬も検査も何もしない月」に、気負わずリラックスしていたこともよかったのかもしれません。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:半田あきら一児の母で専業主婦。家事や子育てのかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2020年11月02日思春期から強い生理痛と経血量の多さにずっと悩まされていた私。妊娠・出産を経て症状が軽くなると期待したものの、再開した生理のつらさはそのまま! そんな私の産後の生理痛治療についてお話しします。 思春期から大変だった生理私は、学生時代は生理痛がつらくて学校を休むことも多かったのですが、社会人になると仕事はなかなか休めないため、生理痛を和らげるために効き目の強い痛み止めを飲んだり、ピルを服用したりしていました。また経血の量も多いため、服を選んだり体を動かしたりすることにすら気をつかう状態でした。 産後は生理が軽くなると期待するが…結婚に伴い、ピルをやめて半年ほどで第一子を妊娠。産後は生理痛も軽くなり経血の量も減る人がいるという話を信じて、つらいつわりも何とか耐えました。その後出産し、復職目前の産後10カ月ほどで生理が再開したのですが、聞いていた話とは裏腹に約2年間忘れかけていたあの強い痛みや、大量の出血と再度戦うことを余儀なくされたのです。 第二子妊活と生理痛治療のジレンマ復職後1年はしっかり仕事に向き合いたかったのと、第二子はある程度の年齢差を開けたかったため、復職後最初の1年はピルを服薬していました。その後第二子を考え始めたタイミングで一旦服薬をやめたのですが、やめた途端にまた生理痛がひどくなり出血も大量に……。ピルを飲むと妊娠できない。でもやめると生理の症状がひどくなる、というジレンマに陥ってしまったのです。 治療を再開してよかったこと病気のおそれがあることも考え検査をしましたが、幸い大きな病気ではありませんでした。第二子のことも考えて期間を区切り、生理の治療に集中しましょうという医師のアドバイスのもと、ピルの服薬を再開。ピルを飲み始めてから1カ月ほど経つと、痛みや経血の量が少なくなるのを実感できました。生理痛で仕事を休むことや痛み止めを飲む回数も減り、経血の漏れを気にして服を選んだり行動を制限したりするストレスも減ったので、快適に過ごせる時間が増えてよかったと思います。 ピルによる治療は私にとっては快適に過ごすための良い方法でした。願わくば治療をやめた後すぐに第二子を授かれたら……と思いますが、今は治療に専念しつつ、再び赤ちゃんに会える日を心待ちにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 監修/助産師REIKO著者:金岡莉緒1女の母。独身時代から住宅関連企業に勤務し、産休育休を経て時短勤務中。妊娠・出産・子育てに関する自らの経験を中心に執筆している。
2020年09月12日「標準治療を敬遠する人は多い。しかし標準治療こそ最善のがん療法なのです」。がん治療の権威はそう語る。まったくアテにならない治療に飛びつく前に、ご一読をーー。「免疫細胞療法やビタミンC療法といった自由診療での療法、そして健康食品やサプリメントによる民間療法……。これらの療法には、がんを縮小させたり延命効果を示したりする効果はありません。ところが日本では、医師さえも、民間療法や自由診療を“効果抜群”とうたっている人がいるのです。そのような“トンデモ療法”を選択してしまい、適切な治療のタイミングを逃す患者さんが後を絶ちません」そう語るのは、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之さんだ。抗がん剤治療のパイオニアとして知られる勝俣さんは、“トンデモ療法”を信じたため、治療が手遅れになってしまった患者を多く見てきたという。「がんの治療法を、インターネットでやみくもに検索することは、そういった被害に遭うリスクを高めることにもなります。とくに日本では、標準治療を否定して、特定の商品を薦めるような怪しいウェブサイトが上位に表示されるケースが多い。私が5種類のがんを検索し、それぞれ上位20のウェブサイトを調べたところ、信頼できるサイトは1割しかありませんでした」(勝俣さん・以下同)がん治療についての情報はたくさんあるが、効果が期待できる正しい情報とそうでない情報が混在している。これを見分けることができれば、誰も騙されないことはわかりきっているのだが……。「がんと診断されれば、誰でも大きなショックを受け冷静さを失ってしまいます。ゆえに、まったく治療効果がない“トンデモ療法”に飛びつきやすいのです。“自分は大丈夫だろう”と思い込んでいる、教育レベルや収入が高い人ほどこの傾向が見られます」そこで、“トンデモ療法”を見分けるポイントを勝俣さんに解説してもらった。■保険が利かない、高額な治療法を勧めている「まず言っておきたいのは、がんと診断されたら“標準治療”を受けることが最善だということ。これは3大治療といわれる『手術』『放射線治療』『抗がん剤治療』のいずれかです。標準治療は、世界中で最も効果が確認されている最高の治療法だからこそ、保険適用によりコストが抑えられているのです。いっぽう、自由診療は有効性が証明されていない不確かな治療法がほとんどであることが問題です」“○○療法は保険適用外の自由診療となりますので、治療費は自費負担です”という文言が載っていたら注意。「一般的に自由診療や民間療法は標準治療より高額ですが、“料金が高いほどよい治療が受けられる”というのは問題です」■「どのがんにも効きます」とうたっている「がんの3大治療は、世界中で使われている治療法ですが、どれか1つの治療法がすべてのがんに効くというわけではありません」例を挙げると、放射線治療は前立腺がんにはよく効くが、胃がんにはあまり効き目がないと勝俣さんは語る。「抗がん剤治療でも、1つの薬がすべてのがんをやっつけることはありません。がんといっても、それぞれ性質が違います。すべてのがんに効く治療法など、“ありえない”のです」がんは、2人に1人がなる病気。“トンデモ療法”によってかえってがんが進行し、手遅れになることは人ごとでない、と勝俣さん。「抗がん剤治療は、いまだに『効かない』『体がボロボロになる』という誤った情報を信じて、拒否する人が少なくありません。それでみすみす命を失っている人も、たくさんいるのです」「女性自身」2020年7月7日号 掲載
2020年07月01日ウーマンエキサイト読者の皆さま、こんにちは! 前回 の続き、5歳ムスメが水いぼ治療に臨む当日の話です。▼前回のお話 皮膚科でまさかの診断! 平気そうにしていたムスメだったけど…~水いぼ治療:前編~【ムスメちゃんとオコメちゃん 第65話】 通っている皮膚科の先生には、当日の予約の1時間前に、前もって受け取ってあった「麻酔シール」を患部に貼っておくように言われていました。トイレにいるムスメの返事がどうもおかしい。「おなかが痛い」というものの、はっきりしない返事ばかり。ここでようやく、ムスメの異変に気付きました。(遅い!)そう、ムスメは…ムスメは小児科と皮膚科は嫌がらずに行ける病院だったんですよね…(ちなみに歯医者と耳鼻科はほぼ泣きます)。そのひとつが崩れたのは個人的にもダメージが大きかったです…。前日までに治療方法も説明した上で、納得して「がんばれる!」と言っていたムスメ。私もすっかり油断していました。知らないことへの恐怖が人一倍あることは分かっていたのに…! 朝のムスメの様子に早く気付いていたら、もうちょっと上手にフォローできたかもしれないなぁと反省しました。のちのち振り返ってみて、ムスメがこんなに怖がってしまったのは、私と夫にも少し問題があったことに気が付きました。オコメのほっぺにできてしまった話も含め、後日談に続きます…!=========================================本記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。=========================================
2020年05月23日「5月7日、『レムデシビル』が新型コロナウイルスの治療薬として厚生労働省から承認されました。同薬は、日本国内で初めての承認治療薬になります」こう話すのは、環境ジャーナリストの村田佳壽子さん。安倍晋三首相は4日、かねてより治療薬の候補として注目されていた抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」について、「今月(5月)中の承認を目指す」と言及した。それに先んじて、レムデシビルが承認されることとなった。「アビガンは日本の富士フイルム富山化学が、レムデシビルはアメリカのギリアド・サイエンシズ社が開発したもの。アメリカ発のレムデシビルが先に日本で承認されたのは、アメリカが急ピッチで治験を進め、5月1日には同国で治療薬として承認された影響が大きいと思われます」(村田さん)ゆくゆくアビガンが承認されたとしても、薬としての違いや効果、副作用などわからないことも多い。そこで、感染抑制の専門的知識を有する高知大学名誉教授で高知総合リハビリテーション病院院長の小川恭弘さんに、アビガンとレムデシビルについて解説してもらった。【アビガン】「もともとは『新型または再興型インフルエンザウイルス感染症』の治療薬です。日本で開発されたうえに、臨床研究で使用した患者さんの『8割が改善した』とされています」(小川さん・以下同)同薬については、開発者である富山大学名誉教授・白木公康さんが本誌(5月5日号)に『中国で行われた臨床試験では、“発症6日目まで”に使用することで重症化を阻止できた』と強く解説した。つまり、この薬は感染の初期症状への投薬によって効果を発揮するものだという。小川さんは同薬の治験の現状についてこう続ける。「薬の安全性を判定する『フェーズ1』に続いて、アビガンを使う患者さんのグループを無作為に分けて治療薬効果を比べる『フェーズ2』の治験が始まったばかり。データはまだまだ集めるべきです」【レムデシビル】今回承認されたレムデシビルは、もともと「エボラ出血熱」の特効薬として研究されていたが、アメリカを含め各国で新型コロナウイルスの症状にも有効性を示すとするデータが多く出ている。「しかし、この薬は腎不全などの副作用を起こす頻度が高いため、まだまだ発症初期の患者さんに処方される薬とはならないでしょう。国内ではあくまで『人工呼吸器の装着が必要な重症患者』などに限って使用されるはずです」前出の村田さんは、これらの“期待の治療薬”について、次のように話す。「いずれも、コロナへの治療薬として服用するには、PCR検査を経て感染が判明していることが大前提です。“あ、コロナに感染したかも”と思っても、検査を受けなければ容易に手に入るものではありません。まずはPCR検査の拡充が求められますが、いまの時点で私たちにできることは、落ち着いて電話相談できる“かかりつけ医”を持つことです」「女性自身」2020年5月26日号 掲載
2020年05月14日「5月7日、『レムデシビル』が新型コロナウイルスの治療薬として厚生労働省から承認されました。同薬は、日本国内で初めての承認治療薬になります」こう話すのは、環境ジャーナリストの村田佳壽子さん。安倍晋三首相は4日、かねてより治療薬の候補として注目されていた抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」について、「今月(5月)中の承認を目指す」と言及した。それに先んじて、レムデシビルが承認されることとなった。「アビガンは日本の富士フイルム富山化学が、レムデシビルはアメリカのギリアド・サイエンシズ社が開発したもの。アメリカ発のレムデシビルが先に日本で承認されたのは、アメリカが急ピッチで治験を進め、5月1日には同国で治療薬として承認された影響が大きいと思われます」(村田さん)承認を待つ新型コロナウイルスの治療薬候補はまだまだある。そこで、感染抑制の専門的知識を有する高知大学名誉教授で高知総合リハビリテーション病院院長の小川恭弘さんに、アビガンとレムデシビル以外の「新型コロナの治療薬」候補について解説してもらった。【イベルメクチン】「北里大学の大村智特別栄誉教授が、’15年にノーベル医学生理学賞を受賞した“虫下し”の薬。アメリカのユタ大学で新型コロナウイルス感染症の患者さんに使用したところ、使用しない場合に比べて死亡率が6分の1に低下したとされています」ウイルスの増殖を抑える効果も報告されているイベルメクチン。しかし、治験は本格化したばかりで、北里大学側は1年以内の承認を目指しているという。コロナの治療薬として安心して使用できるのは、まだまだ先になりそうだ。【オルベスコ】今年3月、神奈川県立足利上病院らの研究チームが新型コロナ患者3人に使用。3人ともオルベスコ吸入から2日程度で症状が改善し、うち2人は人工呼吸器をつけていた状態から持ち直したということで注目された。気管支ぜんそくに効能効果があるとされ、’07年にぜんそくの薬として日本で承認されている。「つまり、気管支ぜんそくの薬として国内では処方されている薬ですが、対コロナとしてのデータはまだまだ集めるべきでしょう」前出の村田さんは、これらの“期待の治療薬”について、次のように話す。「いずれも、コロナへの治療薬として服用するには、PCR検査を経て感染が判明していることが大前提です。“あ、コロナに感染したかも”と思っても、検査を受けなければ容易に手に入るものではありません。まずはPCR検査の拡充が求められますが、いまの時点で私たちにできることは、落ち着いて電話相談できる“かかりつけ医”を持つことです」アビガンはもちろんのこと、イベルメクチンやオルベスコが治験を経て、じゅうぶんに安全な治療薬であることが判明したら、一刻も早い“承認”を国に期待したいところだ。「女性自身」2020年5月26日号 掲載
2020年05月14日吹石一恵さんに綾瀬はるかさんーー。これまで2回に渡って旬な女優さんの「透明感のあるお肌」をピックアップしてきました。3回目の今回は透明感のあるお肌を美容医療で作る実践編をご紹介します。協力いただいたのは、2015年に東京・銀座に開院したばかりのクリニックシュアー(CLINIC SURE)銀座。なんと、1回の治療で「マイナス5歳肌」を実現した魔法のような施術とは……?詳しくレポートします。今回の「透明感のある肌を目指す」企画に応募してくれたDRESS美容部の橋本好江さん(41歳)は、ランニングやマラソンが趣味とのこと。それも結構な頻度で週に何度もランに出かけるのだそうです。「日焼け止めを塗っていても日に焼けてしまいます。以前は色白でしたがどんどん肌色っぽくなってきて、シミや乾燥によるシワも増えてきたように感じます」と、お悩みを告白。彼女のように、趣味は捨てられない……でも、美容も捨てられない!という方、多いのではないでしょうか?そんな橋本さんのお悩みを解消してくれるのは、クリニックシュアー銀座の飛田砂織先生(以下、飛田先生)です。■臨床と研究を重ね、ベストな結果を導き出す施術に入る前に、ちょっと気になるのは、クリニックシュアーという病院の名称。どういう意味が込められているのでしょうか。「シュアー(SURE)は英会話の中では『はい!』や『もちろん!』という感じで使われ、確実な・確かな、という意味があります。私が昔大学病院で救急医として医療を通して患者さまに携わっていた頃、体調を崩してしまったことがあったんです。そこで自分の健康を見直したところ、健康から始まり、予防医療や美容の領域まで視野を広げました。そのときの出来事が美容皮膚科を開業するきっかけとなっています。そこで私は何を提供したいんだろうと考えたときに、『安全』で『確実』な、結果のでる治療を提供したいと思い、CLINIC SURE(シュアー)と名付けました」(飛田先生)飛田先生は救急医を経た後に、皮膚の様々な臨床と研究を行う大学病院附属の研究所にいたことから、あらゆる機器や薬剤の研究を行ってきた医師。私も取材中に悩みを相談したり、いろいろと疑問に思っていることを聞いたりしたのですが、これまでの数々の臨床と研究から裏打ちされた知識がとにかく豊富で、それを一般人の私にもわかりやすく丁寧に解説してくれたのです。これにはとても信頼が置けます。■透明感をMAXまで引き出すには、IPL治療(BBL光治療)が心強いそんな飛田先生が、数あるIPL(光)治療機器の中から選んだのは、「Sciton社(米)JOULE™」の「BBL™(最先端光治療器)」。BBL™は、シミ・小じわ・キメ・毛穴・赤み・色素沈着・くすみ・美白・ツヤ・たるみケアなどマルチに活躍する機器。1回の治療で様々な悩みを解決できるので、透明感を取り戻したい方にもぴったりです。ただし、波長がいくつもあり、出力レベルも多岐に渡り、先端のフィルターも複数あるため、施術の経験が豊富な医師でないと、使いこなせないのも事実。さて、ここからは橋本さんがお悩みのシミ・そばかすを解消し、透明感溢れる女優肌になるまでを詳しくレポートします。1.洗顔をして肌診断まず、浮き出ているシミやそばかすの数・潜在的なシミ予備軍や小じわなどを専用の顔画像撮影解析装置で撮影し解析します。橋本さんの施術前の肌年齢の結果は33歳でした。2.BBL™照射(BBL光治療)洗顔後、実際に照射を始めます。写真のように光が放たれているときが、照射中の瞬間。まずは全体的にまんべんなく照射し、肌にゆるやかに反応させます。次に、橋本さんの場合、特に目の下〜頬全体〜鼻にかけて集中的に細かいシミがあったので、特に治療したい部分に集中的に重ねて照射していきました。こちらは特に、BBL™のプロフェッショナルである、飛田先生の腕の見せどころ。目立つシミを薄くするため細かく照射をしていく際は、しっかり治療効果がでるよう反応を見ながら光の強さや波長を変えたり、シミの大きさに応じて先端の光が出る部分のフィネスアダプター(金色のもの)を入れ替えるのです。強弱をつけて反応させたい場合、また広範囲で照射したい場合や、狭い範囲で照射したい場合など、都度変えてオーダーメイドで対応することでお悩みを一つひとつ解決し、透明感を引き出します。所要時間は15分程度。照射が終わったら、化粧水を肌に浸透させて終了。■女友だちに褒められた!BBL光治療施術前の肌年齢33歳よりマイナス5歳肌で周りと差をつけるBBL™を使ったIPL治療は、照射直後から肌の質感の変化を実感できますが、シミに関しては治療後翌日から1週間ほどかけて治療効果により一旦濃くなり(照射後3日目の写真を参照)、そのあと自然に取れ薄くなります。また、顔全体のくすみが減り、さらに肌の良質なコラーゲン産生が刺激され増えることから、キメが整い、透明感溢れる白いツヤ肌の実感が出てくるとのこと。2週間後、橋本さんにクリニックに再訪していただき、感想を聞いてみました。「相変わらず結構な頻度で走っていますが、周りの友人からは肌がきれいだね、透明感があってランナーだとは思えないと言われます。夫からは色が白くなって卵みたいにツルツルだし、顔もイキイキしているみたい、と言われました」【正面全顔】Before【照射後3日目】経過【照射後2週間】After■BBL光治療たった1回でマイナス5歳の透明感たっぷり美肌に!治療後2週間のタイミングで、再び顔画像撮影解析装置を試していただいたところ、当初33歳と診断された肌年齢が、28歳に若返っていました。なんと実年齢より13歳も若い肌になったということ!なぜこんな若返りができるのか。これには理由があります。スタンフォード大学の論文によると“BBL™を照射すると、肌を遺伝子レベルで若返らせることができる”という研究結果があるそうなんです。IPLの王様と呼ばれる根拠がある機器ということなんですね!「実年齢41歳が肌年齢28歳と診断を受けて、素直にうれしかったです!いくつになっても肌がきれいでいることは、自信につながると思います!」と大喜びの橋本さん。実は橋本さん、シミと同時に小じわも悩みだったそうですが、今回のBBL™で長年気になっていた眉間のシワと目の下の小じわが薄くなり、それについても驚きを隠せずにはいられなかったよう。透明感のある肌は、肌年齢がびっくりするほど若い。今回の取材では、そう思う以外ありませんでした。シミ・そばかす・くすみ・小じわ・キメを改善すると、若々しい透明感のある肌になれる。ぜひ皆さまも飛田先生に相談してみてはいかがでしょうか?【料金】BBL™ (IPL)治療1回3万2400円~■今回担当してくれた医師飛田砂織先生CLINIC SURE Ginza院長・医学博士群馬大学医学部卒業。北里大学にて学位取得。東京大学医学部附属病院で研修後、救命救急センターなどで救急医療に従事。救急医としての経験や、激務で体調を崩し肌のトラブルを経験したことから、健康を保つための予防医療、美容皮膚治療の大切さを痛感する。東京女子医科大学附属青山女性医療研究所を経て、クリニックシュアー銀座(美容皮膚科、抗加齢医学)を開設。現在、皮膚の抗加齢治療を中心に、点滴療法やサプリメント療法、ナチュラルホルモン補充療法など、健やかに美しくなる最新の抗加齢医学の実践を目指す。【CLINIC SURE Ginza】 〒104-0061東京都中央区銀座7-8-13Brown Place 7FTEL:03–3572–1771営業時間:月~土10:00~18:00(完全予約制)休診日:日・祝年3月22日公開2020年4月27日更新
2020年04月27日世界中で終息の時期が見いだせない新型コロナウイルス感染症。政府は4月7日、新型コロナウイルス感染症対策として、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪県、兵庫県、福岡県に緊急事態宣言を発令しました。これに先駆け、不妊治療に関する情報として、4月1日に日本生殖医学会が「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する日本生殖医学会からの声明」を発表し、医師に対して、不妊治療を延期する選択肢を提示するよう推奨しました。これらの発表によって、各地の不妊治療施設でも新型コロナウイルスへの対策や今後の治療方針が打ち出され、妊活・不妊当事者の困惑と混乱は広がりを見せています。 そんななか、厚生労働省は4月9日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不妊治療助成における方針を発表しました。 不妊治療の延期、助成金の年齢制限はどうなる?体外受精や顕微授精などの高度生殖医療(ART)を受ける夫婦には、特定不妊治療助成制度による助成金が支給されています。助成金の支給には、治療を開始したときの妻の年齢や受給の回数、夫婦の合算年収制限などの条件があります。 晩婚化・晩産化が進むなか、今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴って出された日本生殖医学会の声明に従うことが、助成金を受ける際に大きな壁となってしまうことが危惧されています。 例えば、声明に従って不妊治療を1年延期したために、治療期間初日の妻の年齢 「43歳未満」という条件を超えてしまった場合には、助成事業対象外となってしまいます。不妊治療を延期することで、助成金が受け取れないという事態が発生してしまうのです。 厚労省が不妊治療助成における対応について方針を発表妊活・不妊当事者の不安の声が高まるなか、厚生労働省は4月9日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不妊治療助成における対応について方針を発表しました。 具体的な内容は下記のとおりです。 【新型コロナウイルス感染防止の観点から一定期間治療を延期した場合、時限的に、 年齢要件を緩和】 ①対象者について療期間初日の妻の年齢「43歳未満」↓「44歳未満」 ②通算助成回数について初回助成時の治療期間初日の妻の年齢「40歳未満」の場合は通算6回まで(40歳以上43歳未満の場合は通算3回まで)助成↓「41歳未満」の場合は通算6回まで(41歳以上44歳未満の場合は通算3回まで)助成 このように、年齢の上限が1歳引き上げられました。医師や看護師、パートナーとの丁寧なコミュニケーションが必要報道では、不要不急という言葉が繰り返されています。世界各国のARTのデータ収集・分析・普及をおこなう非営利国際機関のICMART( International Committee for Monitoring Assisted Reproductive Technology)の声明文の和訳には、「新規治療の開始を見合わせること、不妊治療に関連するその他の非緊急処置をすべて延期することを推奨する」との一文もありました。 妊婦さんや胎児に対する影響等が不明な状況では、患者の安心・安全を考えると、それも致し方ないことでしょう。しかし、妊活・不妊当事者にとって不妊治療は不要で不急ではありません。不妊治療施設のなかには、この状況において、一律に治療を延期するのではなく、個々の状況や希望に沿って治療方針を決めていく、または治療を継続できるような仕組み、対策を取っているところもあります。 不妊治療当事者は、自身が通院している施設の情報をホームページなどで確認し、また先生とよく話し合い、治療方針を決めていくことが大切です。 著者:ライター NPO法人Fine 理事准ファンドレイザー 野曽原誉枝(のそはらやすえ)福島県郡山市出身。NECに管理職として勤務しながら6年間の不妊治療を経て、2012年12月に男児を出産。自らの不妊治療と仕事の両立での経験、高齢出産の経験から、今の妊活、多様な家族形態を認め合う社会を作るために2013年よりNPO法人Fineに参画、2014年9月同法人理事に就任。主にFine妊活プロジェクト~みらいAction~の推進と企業や自治体向け啓発活動に力を入れている。
2020年04月10日私は第1子を不妊治療で授かり、現在は第2子不妊治療中です。不妊治療をしていると薬の服用やホルモン注射、度重なる通院などにより精神的にも肉体的にも疲れ、ささいなことでも苛立ってしまうことがあります。今回は、私が不妊治療をするなかで言われてイラッとした言葉があるので、いくつかご紹介します。 「諦めたら赤ちゃんが来るってよく言うよね」この言葉は、不妊治療をしていることを相手に伝えると大抵の人に言われる言葉です。言っている人はおそらく励ますつもりで言ってくれているのでしょうが、治療の最中であるとなかなか素直に受け入れられないのです。 もちろんその場では「 そうですよね!」 と答えますが、心の中では「 その諦めがつかないから治療をしているんです。諦めて赤ちゃんが来なかったらきっと後悔するんです」 と叫んでいます。相手が不妊治療を経験して赤ちゃんを授かった人であればまた受け止め方が違うのですが……。 「少し休んでみたらいいんじゃない?」これは夫に言われてすごくイラッとした言葉です。 1年間で子どもを授かることのできるチャンスは12回程度しかありません。だからこそ、今休んだらそのチャンスを1回捨てることになると感じてしまうのです。ゆったりとした気持ちのほうが妊娠しやすいのかもしれないと思いつつ、先の見えないトンネルを早く抜けて赤ちゃんを授かりたいと思ってしまうのです。 夫婦で治療に対する考えを伝え合うことの大切さを感じたきっかけとなった言葉でもあります。 「そんなに怒るから赤ちゃんが来ないんだよ」この言葉を言われたときの衝撃は、今でも忘れられません。一瞬何を言われたのかわからず、理解してから湧き上がる怒りに我を忘れるほどでした。実はこれ、3歳の娘に言われた言葉なのです。ついついイライラしてしまっている自分を自覚していたからこそ、言われたときは怒って娘に当たり散らしてしまいました。 その後、「この言葉は本当に傷つくし悲しくなる言葉だからもう言わないで」と娘に伝えましたが、それだけ私が怒っていたのだなぁと反省しました。 不妊治療をしていると、自分ではコントロールできないような怒りや悲しみに振り回されることがあります。それでも、周りの人の言葉をネガティブに捉えるのではなくポジティブに捉えて、かわいい赤ちゃんを授かることができるように頑張りたいです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/imasaku監修/助産師REIKO著者:吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2020年02月23日