謎の生物きこぽぅがLIMIAのインフルエンサーをめざして、DIYにチャレンジ!きこぽぅは愛犬のために犬小屋をつくることに。思い通りにできるといいけれど……。謎の生物きこぽぅが、愛犬わんぽぅの小屋をDIY!▼きこぽぅのDIY日記シリーズはこちら▼【きこぽぅのDIY日記 #1】がんばれ、謎の生物きこぽぅ!「壁紙貼りはしんどいな」【きこぽぅのDIY日記 #2】がんばれ、謎の生物きこぽぅ!「有孔ボードを取り付けよう」●文/イラスト細野由季恵北海道出身、東京都在住。フリーランスで編集をしたり、デザインをしたり、きこぽぅを描いたりしている。鴨せいろとカレーと牛乳と90年代ヴィジュアル系が好き。ちびちびお酒を飲みながらTwitterで独り言を呟くのが趣味。細野由季恵さんのTwitter
2018年01月31日謎の生物きこぽぅがLIMIAのインフルエンサーをめざして、DIYにチャレンジ!今日は有孔ボードを取り付けてみるよ。きこぽぅはどうやら自信満々だけど……?謎の生物きこぽぅが、LIMIAで有効ボードのアイデアを発見!●文/イラスト細野由季恵北海道出身、東京都在住。フリーランスで編集をしたり、デザインをしたり、きこぽぅを描いたりしている。鴨せいろとカレーと牛乳とヴィジュアル系が好き。ちびちびお酒を飲みながらTwitterで独り言を呟くのが趣味。細野由季恵さんのTwitter↓これまでの連載はこちら!↓【きこぽぅのDIY日記 #1】がんばれ、謎の生物きこぽぅ!「壁紙貼りはしんどいな」
2018年01月09日水深数百mの深海に棲む生き物を観て触れて味わえる冬限定のイベント「ゾクゾク深海生物2018」が、2018年1月13日(土)から3月11日(日)まで、東京・池袋のサンシャイン水族館にて開催される。深海に棲む生き物たち深海に棲む深海生物は、水温が10℃程度でないと生息できないデリケートな生き物。サンシャイン水族館では、海水の表面水温が下がる冬のタイミングに、深海生物を採集し飼育を行っている。2017年には「ゾクゾク深海生物」が開催された。2018年は、館内入口特設水槽や館内1階「冷たい海」水槽、館内1階「生き物たちの不思議」水槽を使ってたくさんの深海生物を紹介。珍しいメンダコやタチウオ、魚なのに泳ぎが不得意でめったに動かないミドリフサアンコウ、実はヤドカリの仲間であるオオコシオリエビなどの展示を予定している。中でも注目は、最大50センチまで成長するダイオウグソクムシ。活発に動くことはないが、深海生物の中でも人気のある生物だ。また“レアキャラ”であるハリイバラガニも見所。捕獲数が少ないためなかなか見ることができない貴重な生物で、長いトゲに覆われた甲や脚がポイントだ。オオグソクムシやギンザメなどの約20種類の生物は、違った角度から観察できるよう樹脂標本を用意。さらに、“ゾクゾクしながら”深海生物にタッチできる「ゾクゾクタッチ」などのイベントも行われる。深海生物がケーキになって登場また、サンシャイン水族館内「カナロア カフェ」では、深海生物をモチーフにしたスイーツを数量限定で発売。鮮やかなオレンジがポイントの「サンシャイン水族館オリジナル メンダコケーキ」や身体表面の模様を再現した「サンシャイン水族館オリジナル ミドリフサアンコウケーキ」がラインナップする。【イベント詳細】ゾクゾク深海生物2018開催期間:2018年1月13日(土)~3月11日(日)会場:サンシャイン水族館住所:東京都豊島区東池袋3−1 ワールドインポートマートビル・屋上TEL:03-3989-3466入場料:サンシャイン水族館の入場料金のみ。大人(高校生以上) 2,200円、こども(小・中学生) 1,200円、幼児(4才以上) 700円※採集状況や生物の状態により展示内容が変更になる場合有。<メニュー例>・サンシャイン水族館オリジナル メンダコケーキ 650円・サンシャイン水族館オリジナル ミドリフサアンコウケーキ 650円※どちらも数量限定販売。
2017年12月15日謎の生物きこぽぅがLIMIAのインフルエンサーをめざして、DIYにチャレンジ!今日は、壁紙を貼るよ!はたして、めんどくさがりのきこぽぅは上手にできるかな。謎の生物きこぽぅが、壁紙貼りに挑戦するよ!●文/イラスト細野由季恵北海道出身、東京都在住。フリーランスで編集をしたり、デザインをしたり、きこぽぅを描いたりしている。鴨せいろとカレーと牛乳とヴィジュアル系が好き。ちびちびお酒を飲みながらTwitterで独り言を呟くのが趣味。twitter:
2017年12月14日神奈川県・川崎市の大型ショッピングモール「グランツリー武蔵小杉」にて、日本初となる世界有数のAQUARIST6名が共同監修した“生物×アート“が創る大自然の水槽世界「グリーンアクアリウム展」を9月13日(水)から10月9日(月)まで期間限定で開催!◆アクアリウムを創る“AQUARIST“とは?水槽の中に熱帯魚や淡水魚、水草、サンゴ、岩などを配置して美しい水槽世界を創り上げるアクアリウム。そのアクアリウムを創り出すのがAQUARIST(アクアリスト)だ。幻想的でエンターテイメントな水中世界を創造するAQUARISTたちは欧米を中心に世界中で活躍している。◆日本初のグリーンアクアリウム展今回「グランツリー武蔵小杉」で開催される「グリーンアクアリウム展」は、代表の早坂誠氏をはじめ、奥田英将氏、助川浩之氏、轟元気氏、西名柳二氏、森翔太氏ら、アクアリウム業界を牽引するAQUARIST6人が共同監修し、都心で暮らす人々に“水と緑あふれる世界の美しさを再体感”させるような作品世界を創り上げた。モチーフは、グリーン(水草・木・海苔および魚などの生物)に特化し、まるで大自然の森のような世界を水槽内にアート作品として表現した日本初のアクアリウムイベントだ。◆水と緑が織りなす日本ならではの世界観作品は、8つの異なる風景からインスパイアされた日本ならではの水景、滝を演出した「日本八景の滝」、大きな平型水槽の中に水と緑の楽園をイメージし、さまざまな色や種類の水草や流木、約1,000匹の魚や生物で作り上げた「緑彩の池」など、普段の生活で何気なく目にしている草木・水・生き物を、美しいアートの中で再発見するとともに、水と緑が創り上げる日本ならではの懐かしい原風景に出会えそうだ。さらに期間中6回に渡り、ガラスの容器に流木や石をレイアウトして小さなアクアリウムが製作できるワークショップ「グラスアクアリウム~小さなアクアリウムをつくろう~」も実施される。グラスの中に自分だけのグリーンアクアリウムを表現して、自宅で楽しんでみてはいかが?イベント概要「グリーンアクアリウム展」場所:「グランツリー武蔵小杉」1F「アクアドロップ」期間:9月13日(水)~10月9日(月・祝)時間:10:00~21:00(最終入場20:30)観覧料:一般(中学生以上)500円/小学生300円、幼児(小学生未満)無料(text:cinemacafe.net)
2017年09月14日生物×アートで創る自然の水槽世界を紹介する「グリーンアクアリウム展」が、2017年9月13日(水)から10月9日(月)まで、神奈川・グランツリー武蔵小杉で開催される。通常アクアリウムといえば、熱帯魚や淡水魚・水草・サンゴ・岩などが連想されるが、本展ではグリーン(水草・木・海苔および魚などの生物)にフィーチャー。まるで大自然の森のような世界を水槽内で表現したアート作品を展示する、今までにないアクアリウムイベントとなっている。「グリーンアクアリウム展」には、水草職人としてアクアリウム業界を牽引している早坂 誠ら6名のアクアリストが参加。8つの異なる風景からインスパイアされた<日本八景の滝>、2m×2mの大きな平型水槽の中に水と緑の楽園を表現した<緑彩の池>など、普段の生活で何気なく目にしている草木・水・生き物を、美しいアートとして表現した“生態系アート"が楽しめる。また、イベント期間中は、ガラスの容器に流木や石をレイアウトして小さなアクアリウムが製作できるワークショップも実施予定。イベントの鑑賞と合わせて、是非水槽作りにもチャレンジしてみてはいかがだろう。【開催概要】グリーンアクアリウム展開催期間:2017年9月13日(水)〜2017年10月9日(月・祝)営業時間:10:00〜21:00 (最終入場 20:30)観覧料:一般(中学生以上) 500円/小学生 300円/幼児(小学生未満) 無料チケット販売:・8月21日(月)〜 セブンチケットにて販売・9月13日(水)〜 グランツリー武蔵小杉内チケットカウンターにて販売参加アクアリスト:早坂 誠/奥田 英将/助川 裕之/轟 元気/西名 柳二/森 翔太■ワークショップ開催日:2017年9月17日(日)、9月18日(月・祝)、9月24日(日)、10月1日(日)、10月8日(日)、10月9日(月・祝)の6日間時間:10:00〜/11:00〜/13:00〜/14:30〜/16:00〜/17:30〜(所要時間 約1時間)定員:各回12名 ※混雑時には予約制参加料:3,000〜5,000円+税 ※グラス水槽・材料込み支払い方法:参加時にワークショップ会場にて現金での支払い
2017年09月02日夏にぴったりの “海” にまつわる展覧会、特別展「深海2017」が上野の国立科学博物館ではじまりました。会場には、美しすぎる発光生物や超巨大な “ダイオウイカ” の標本など、驚きの生き物たちが勢ぞろい!ギョッとするけどかわいい魚にも会ってきました!特別展「深海2017」に潜入!【女子的アートナビ】vol. 77特別展「深海2017~最深研究でせまる“生命”と“地球”~」の会場は、国立科学博物館、通称 “科博”。なんとなく子供が行く場所、というイメージを持たれているかもしれませんが、そんなことはありません!今や大人のほうが夢中になってしまう展覧会がほとんど。夜間オープンしている日もあり、デートでも人気スポットになっているんです。今回の展覧会では、深海にいる生き物たちの生態が、標本や最新映像、CGなどを使って紹介されているとのこと。期待を胸にプレス内覧会に潜入です!発光生物が美しすぎる~!入ってすぐのところにあるのが「生物発光シアター」。なんだかワクワクするネーミングです。発光する生物って、いったい何なんでしょう?入り口に、ちゃんと説明がありました。ジュニア向けの解説なので、とってもわかりやすい!この解説によると、発光生物は「陸上から海の中まで、地球上に数万種類もいる」といわれ、光る理由も「敵から逃げる、獲物をとらえる」などさまざまあるようです。そして…、発光生物の最新映像が出てきました!驚きの美しさです。映像そのものは撮影NGなので、画像を借りました。驚異の発光物体 “クロカムリクラゲ”。刺激を受けると体全体が光ります。この映像は深海生物には見えない赤いライトを当てて撮影されたそう。最新の4K超高感度カメラを使っているとのことで、本当にきれいでした。映像だけでなく、標本もあります。この写真は、おなじみのチョウチンアンコウ。顔の先についている突起物は “誘因突起”、その先端にあるものは “擬餌状体” と呼ばれています。この擬餌状体が発光して獲物をおびき寄せる、と考えられているそうです。ギョッかわいい深海魚♡こちらは、深海魚のデメニギス。大きな緑色の眼が特徴です。この魚は、トワイライトゾーンと呼ばれる青色の光だけがわずかに届く深海の中層に生息。ここにすむ魚たちは、少ない光の中で獲物をとらえなければならないため、大きな眼をもっていることが多いそうです。ほかにも、一瞬ギョッとするけど実はかわいい深海魚たちがいっぱい展示されています!うわデカっ! 超巨大イカ深海には、巨大な生物もいるようです。その筆頭が、“ダイオウイカ”。最大の記録では全長18メートルもあるそうです。なんでこんなにデカくなる必要があるのでしょう?すぐにお腹もすくだろうし、きっと動きづらいですよね。でも、巨大化することで他の生物から襲われにくくなるとのこと。また、会場内にある4Kスーパーハイビジョンの「深海シアター」では、南極の深海を撮った映像が上映されています。10メートルもあるクラゲや白い巨大イカが美しく泳ぐ姿は超必見!感動して鳥肌が立ちました!ところで、今回の展示で一番ギョッとしたのは“ダイオウグソクムシ”の標本。見た目がかなりヤバいです。世界最大のワラジムシ類とのことで、最大のものは体長が50センチを超えるとのこと。海底にある生物の死骸を食べてくれるので「海の掃除屋」とも呼ばれているとか。でも、こんなのがワサワサと近づいてきたら失神しそうです。地球のことも学べた!深海を調べていると、いろいろなことがわかるようです。そのひとつが、地震。海底調査などにより、地震発生メカニズムの解明に向け、さまざまな成果があったとのこと。例えば、東北地方太平洋沖地震後に行われた有人潜水調査船「しんかい6500」による深海底の探査では、震源域近くの海底で地震活動により生じたと思われる巨大な亀裂が何か所かで見つかったそうです。ギョッとするグッズはいかが?深海にすむ生き物たちや海底調査の展示などを楽しんだあとは、特設ミュージアムショップへ。まずは、コラボグッズから。こちらはハイチュウとコラボした「ハイ発光中(ハイチュウ)」(税抜き680円)。パッケージもネーミングも最高!お土産にぴったりですね。そして、あのヤバすぎる“ダイオウグソクムシ”がデイパックになっていました。これを背負って歩くなんて…。でも大人気商品らしく、先日訪問したときには一時品切れになっていました。ちなみにお値段は税抜き3,200円です。会場限定で発売されている深海生物のカプセルフィギュアも大人気。カプセルから何が出てくるかわからないのが、また楽しいですよね。ここにも “ダイオウグソクムシ” がいるようですが…。ディープな海の生き物たちを楽しめる展覧会は10月1日まで!Information会期:~10月1日(日)※休館日は9月4日(月)、11日(月)、19日(火)時間:9:00 ~ 17:00(※8月13日~20日は18:00まで)※毎週金・土曜日は20:00まで※入館は各開館時間の30分前まで会場:国立科学博物館料金:一般・大学生 1,600円/小・中・高校生 600円 ※金曜限定ペアナイト券2,000円
2017年07月24日深海生物を紹介するイベント「ゾクゾク深海生物」が、2017年1月27日(金)から3月5日(日)まで東京・池袋のサンシャイン水族館にて開催される。サンシャイン水族館は、毎年冬にしか行えない深海生物の採集を今年も実施。実際に採集した生物たちを展示する「深海で採集してきた生き物からゾクゾク展示します」水槽をはじめ、「冷たい海」水槽や「生き物たちの不思議」水槽の一部で深海生物の姿を紹介する。ダイオウグソクムシやメンダコを展示、実際に触れるコーナーも展示されるのは、深海生物の中でも有名な“ダイオウグソクムシ”や、同じく深海の代表的存在の“メンダコ”、魚なのに泳ぎが不得意な“ミドリフサアンコウ”、すべての足にハサミがついた不思議なエビ“センジュエビ”などだ。デリケートで飼育の難しい生物が集まる貴重な機会となる。展示に加えて、深海生物に触れる「深海生物ゾクゾクタッチ」や、彼らが暮らす深海の水圧を再現する、水圧実験装置でミニカップラーメンを使用した「水圧実験」といった体験型企画も用意される。深海生物を模した限定ケーキやグッズも登場深海生物を鑑賞したあとは、サンシャイン水族館内のカフェ「カナロア カフェ」にて、グソクムシを模した「グソクムシケーキ」や、深海生物を具汁にした「深海汁」といった限定メニューを楽しめる。さらに、館内のショップ「アクアポケット」では深海生物のぬいぐるみなどのグッズが販売され、サンシャイン水族館全体で深海の不思議な魅力を知ることができる。概要サンシャイン水族館「ゾクゾク深海生物」期間:2017年1月27日(金)~3月5日(日)場所:サンシャイン水族館住所:東京都豊島区東池袋 3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上開館時間:10:00~18:00(11月~3月) ※最終入場は終了 1 時間前入場料金:高校生以上 2,000円、小・中学生 1,000円、4歳以上 700円、シニア 1,700円■展示予定生物ダイオウグソクムシ、メンダコ、ミドリフサアンコウ、オオコシオリエビ、アカザエビ、トックリウミグモ、センジュエビ※採集状況や生物の状態により展示内容は変更になる。■体験イベント・深海生物ゾクゾクタッチ時間:各日13:30~、14:30~料金:300円(各回定員20名) ※別途水族館入場料が必要。受付場所:サンシャイン水族館年間パスポート受付カウンター・水圧実験時間:各日15:45~場所:サンシャイン水族館館内1階クラゲトンネル水槽前■カナロア カフェ・グソクムシケーキ 600円・深海汁 300円 ※1月28日(土)・29日(日)、2月11日(土)・12日(日)、3月4日(土)・5日(日)の計6日間のみ、各日限定50食。【問い合わせ先】サンシャイン水族館TEL:03-3989-3466
2017年01月28日サンシャイン水族館は、1978年に開設され、今年で39年目を迎える老舗水族館。 多種多様な生き物の営みを見て学ぶことができる、という水族館としてのアミューズメント機能はもちろんのこと、実は、「癒し」「安らぎ」「くつろぎ」といった演出にも工夫をこらし、大人も楽しめる水族館となっています。ここでは、おすすめ2つのスポットをご紹介!大パノラマ! 光降り注ぐ海のオアシス「サンシャインラグーン」透き通った青い海に白い砂の海底が広がる大水槽「サンシャインラグーン」。観覧側と奥側でライトの色を変えて明暗を出し、水槽の奥がどこまでも続いているように見せたり、計算された水流やライトの角度によって、ゆったりとした水の揺らぎを演出しています。ここでは、からだをひらめかせて泳ぐマダラトビエイやナルトビエイ、尾びれをなびかせながら泳ぐトラフザメなどを眺めることができます。いつまでも眺めていたくなる! クラゲが泳ぐ「ふわりうむ」日本初のトンネル水槽型で、左右上下の角度からクラゲを眺めることができます。泳ぐクラゲの下からの眺めはなかなか珍しい光景。また、ここでも計算された水流によって、クラゲ同士がぶつかり合わずに漂えるような工夫がなされています。時間によってライトの色が変わる幻想的な演出にも注目です。1月27日からは「ゾクゾク深海生物 」展が開催!また、1月27日(金)〜3月5日(日)は、水深数100mの深海に棲む生き物をテーマにした企画展「ゾクゾク深海生物 」展が開催中。空前絶後の大ブームとも言える「グソクムシ」をはじめ、様々な深海生物の不思議に触れることができます。今週末はぜひ、足を運んでみませんか?「ゾクゾク深海生物 」・開催期間2017/01/27(金)~2017/03/05(日)・開催時間水族館営業時間に準ずる・開催場所水族館・料金水族館入場料が必要となります。※一部有料取材・文/中野さゆみイベント情報イベント名:ゾクゾク深海生物催行期間:2017年01月27日 〜 2017年03月05日住所:東京都豊島区東池袋3丁目1番スポット情報スポット名:サンシャイン水族館住所:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル屋上電話番号:03-3989-3466
2017年01月28日お笑いコンビ・ココリコの田中直樹とタレントの鈴木奈々が、きょう22日に放送されるTBSの特番『緊急! ニッポンを襲う世界の超S級危険生物』(19:00~20:57)で、東京・多摩川に出没するアリゲーターガーの捕獲に挑む。アリゲーターガーは最大3メートルに達し、北米に生息するワニのような顔をした魚。近年、ペットとして飼われていた、このような外来生物が放流されるなどして、日本各地の河川で目撃例が相次いでいる。愛知・名古屋城の堀での目撃情報も報道されたアリゲーターガーは、旺盛な食欲で在来生物を食い荒らし生態系を破壊、うかつに近寄った時には鋭い歯で人を傷つける可能性もあるという。世界の危険生物を取り上げ安全の知識を紹介する同番組では、外来生物捕獲のプロフェッショナル・山崎充哲氏の多摩川堤でのアリゲーターガー捕獲作戦に同行し、田中と鈴木が密着。田中は、かつて同局の自然科学番組『飛び出せ! 科学くん』で捕獲に挑みながらも取り逃がした過去があり、再挑戦に燃える。今回は万全を期すため、30名以上のスタッフを動員し、はえ縄、地引き網、定置網、置き針などさまざまな仕掛けを用意。同局スタジオと中継を結び、パネラーが見守る中、捕獲が決行された。朝から展開された作戦だが、アリゲーターガーは用心深く、多摩川の川幅の広さも妨げとなり、困難を極めた。しかし日没後、最後の希望となった定置網の中に追い込め、捕獲は成功。この緊迫の作戦の様子が、番組内で紹介される。加えて番組では、ペットとして飼育を始めた生物を、責任を持って飼い続けるよう人間のモラルにも警鐘を鳴らしていく。(C)TBS
2016年08月22日琵琶湖博物館が、2016年7月14日(木)リニューアルオープン。日本最大級の淡水生物展示施設となる。開館20周年を迎え、2020年までに大規模なリニューアルを計画している同施設。2016年7月、装いも新たに2つのエリアが展開をスタートする。「琵琶湖地域のいま~水中の生き物と私たち~」では、国内で唯一バイカル湖の魚を展示。世界の生き物たちを間近で見て観察できる空間を目指す。また「琵琶湖地域のいま~身の回りの環境と暮らし再発見~」では、琵琶湖やその集水域に生息する生き物を実物標本などで余すところなく紹介。琵琶湖博物館を訪れる際に、ぜひ一緒に足を運んでほしいのは、新オープンとなる大津市木戸の「びわ湖テラス」。標高1,000メートルからびわ湖を一望することができる。また、併設する山頂ブッフェレストランでは、テイクアウトもできるので、広大な芝生で、犬や猫たちと一緒に景色と食事を楽しむのがオススメだ。さらに、県内で行われる花火大会も要チェック。 滋賀県で最も古い歴史を誇る花火大会「愛知川祇園納涼祭花火大会」や、約1万発があがる「びわ湖大花火大会」など、多くの夏祭りが企画されている。【詳細】■琵琶湖博物館リニューアルオープン日:2016年7月14日(木)住所:滋賀県草津市下物町1091開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)入館料:一般 750円、高大生 400円(中学生以下無料)※休館日:8月8日(月)、9月以降は月曜ほか TEL:077-568-4811■びわ湖テラス開催期間:7月22日(金)~11月27日(日)ブッフェレストラン時間:11:00~16:00(14:30 ラストイン)ランチブッフェ料金:大人 1,600円(税込)、こども 1,000円(税込)、幼児 700円(税込)※フリードリンク 別途300円※休業日あり。会場:びわ湖バレイ住所:滋賀県大津市木戸1547-1TEL:077-592-1155 ※花火大会の情報はこちらから
2016年07月03日農業生物資源研究所(生物研)は3月29日、植物の主要な栄養素を含む複数の栄養素をバランスよく吸収し、蓄積を促進させるイネの遺伝子を発見したと発表した。同成果は1月5日に英国の科学雑誌「The Plant Journal」に掲載された。植物の遺伝子機能を利用して肥料に含まれる栄養素の吸収を促進させる試みは、単独の遺伝子の働きを改変することで1~2種類の栄養素の吸収もしくは蓄積を促進させた例が報告されている。しかし、特定の栄養素のみの吸収・蓄積を強化すると栄養素バランスが崩れるため、収量の増加にはつながっていなかった。一方、生物研ではイネの水や栄養素を輸送する維管束という組織にRDD1というタンパク質が局在していることを見い出しており、同タンパク質が栄養素をバランス良く輸送するカギになっているのではないかと考え、これを確かめる研究を行った。研究では、人為的にRDD1遺伝子を強く働かせたイネは、温室での少化成肥料栽培(慣行栽培の半分、特別栽培相当)において、収量(もみ重)が親系統に比べて最大で約2割増加した。さらに、低栄養条件での水耕栽培(各栄養素が通常の半分以下)では、通常のイネと比べて肥料三要素である窒素、リン酸、カリウムに加え、塩素とマグネシウムの吸収と蓄積が促進された。これらの結果から、RDD1遺伝子を強く働かせたイネでは光合成および収量の増加に必要な栄養素の供給が増強されることが示唆された。さらに、RDD1遺伝子を強く働かせたイネでは、低栄養条件での水耕栽培において、光合成で重要な役割を持つクロロフィルの含量が増加し、また光合成産物であるショ糖の輸送に関わる遺伝子の働きも増大していた。これらのことから、RDD1遺伝子を強く働かせたイネでは光合成および光合成産物輸送の能力が増強した結果、収量が増加したものと考えられるという。研究グループは、今後、新たな品種や栽培技術の開発により、RDD1遺伝子の機能を強化することで、少ない肥料で通常と同様の収量を得ることが可能になり、低コスト化に加え、土壌に残った余分な肥料による環境汚染を防ぐなどのメリットが得られるとしている。
2016年03月29日東京大学は3月16日、東京大学分子細胞生物学研究所の中村勉講師らの研究グループが、ヤコブセン症候群患者が発症する自閉症の原因は、脳の神経細胞の活動を抑えるGABA受容体の運搬に関与するたんぱく質「PX-RICS」だと特定したと発表した。今後、自閉症の新薬の開発につながる期待が持てるという。自閉症は発達障害の一つ。厚生労働省によると、発達障害にはアスペルガー症候群や注意欠如・多動性障害(ADHD)などもあり、自閉症は80~100人に1人の割合で発症すると言われている。「対人関係の障害」「コミュニケーションの障害」「限定的な興味や強いこだわり」などの症状を特徴とする。「社会認知機能」と呼ばれる他者の心情を推し量ったり、他者に共感したりする脳の機能の障害が自閉症の原因であると考えられているが、発症の詳しい仕組みはこれまでにわかっていなかった。研究グループは大脳皮質や海馬など、脳の認知機能に関連する領域の神経細胞に豊富に発現しているたんぱく質・PX-RICSを同定し、その遺伝子を欠損するマウスを作製した。そのマウスは外見的には正常だったが、他のマウスに対する興味が少ないことを確認。具体的には、「他のマウスに対する反応や超音波域の鳴き声を使った母子コミュニケーションが少ない」「反復行動が正常なマウスよりも多い」「習慣への強いこだわりを持つ」など、自閉症の症状に特徴的な行動異常を示していたという。さらに解析を進めたところ、PX-RICS遺伝子が「ヤコブセン症候群」(11番染色体長腕末端部の欠失に起因する先天異常疾患)患者の半数以上が発症する自閉症の原因となる遺伝子であると特定できたとのこと。中村講師はこの結果を受け、「今回、私たちはGABA受容体の輸送が自閉症の発症に関係することを明らかにしました。この輸送メカニズムを標的とした薬剤を開発するなど、今回の成果は自閉症の新たな治療戦略へ貢献できる可能性があります」とコメントしている。
2016年03月17日海洋研究開発機構(JAMSTEC)は2月24日、2013年に行われた有人潜水調査船「しんかい6500」世界周航研究航海において、大西洋の深海海底で鯨骨生物群集を発見したことを発表した。これまでに発見されている鯨骨生物群集のなかでは世界最深となる。同成果は、JAMSTEC 東日本海洋生態系変動解析プロジェクトチーム 北里洋 プロジェクト長および海洋生物多様性研究分野 藤原義弘 分野長代理、サンパウロ大学 海洋研究所、バレ・ド・イタジャイ大学、日本大学 生物資源科学部、フルミネンセ連邦大学の研究者らの研究グループによるもので、2月24日付けの英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。海の生態系には、太陽エネルギーによる光合成を通じて生産される有機物に依存して暮らす「光合成生態系」と、硫化水素やメタン、水素など、地球内部から噴出する化学物質をエネルギー源として有機物をつくる化学合成微生物が生産者として働く「化学合成生態系」が存在する。化学合成生態系は、光の届かない深海の熱水域や湧水域に形成されており、そこに生息する多くの動物は、化学合成細菌を体の中や外に共生させ、細菌が生産した有機物を利用している。化学合成生態系と同様な生態系として、クジラ、イルカなどの大型海生哺乳類の遺骸に形成される「鯨骨生物群集」が知られている。クジラなどの海生哺乳類は、死後に深海に沈降した遺骸が分解されることで硫化水素を発生するようになるため、硫化水素を餌とする化学合成生態系を構成する生物が好んで住み付くようになるというわけだ。同研究グループは2013年4月24日、ブラジル沖サンパウロ海嶺で行われた「しんかい6500」の潜航調査において、世界最深となる水深4204mの海底から鯨骨生物群集を発見した。自然死による鯨骨生物群集としては世界で8例目となる。北里氏および藤原氏によると、今回の発見は「まったくの偶然」であるという。同生物群集を分析した結果、発見された鯨骨は死後5~10年ほど経過したクロミンククジラのものであることが確認されており、その骨からは、大型底生生物であるゴカイの仲間28種、コシオリエビ数種、ルビスピラ属など巻貝2種、ホネクイハナムシの1種など、多様な生物が少なくとも41種発見されている。形態レベルの検討ではこれらのほとんどが新種である可能性が高く、これらのうち巻貝のルビスピラ属やホネクイハナムシなどいくつかのグループについては、遺伝子レベルの検討の結果においても新種であることが判明している。一方で、これらの構成種を属レベルで見ると、北東太平洋カリフォルニア沖でこれまでに見つかっている鯨骨生物群集や熱水/湧水生物群集の構成種と類似しており、同じ系統群に所属していることがわかった。これは1989年にハワイ大学 クレイグ・スミス博士が提唱した、鯨骨生物群集が熱水噴出孔/湧水生物群集の間をつなぐ飛び石の役割を果たしているという「飛び石仮説」が全球的な広がりを持つことを支持する結果となっている。同研究グループでは今後、実験的にクジラの遺骸をさまざまな海域に設置し、クジラの遺骸が深海で分解されて化学合成生物群集の飛び石となるまでの成立過程とその過程で存在する生物の全球的な類似性の検討を行っていくとしている。
2016年02月25日基礎生物学研究所と生理学研究所は12月24日、温度によってオスとメスが決まる「ミシシッピーワニ」の性決定の仕組みを解明したと発表した。同成果は、基礎生物学研究所 分子環境生物学研究部門/総合研究大学院大学の大学院生 谷津遼平 氏、宮川信一 助教、荻野由紀子 助教、井口泰泉 教授、生理学研究所 細胞生理研究部門 齋藤茂 助教、福田直美 氏、富永真琴 教授、米サウスカロライナ医科大学 河野郷通 助教、Louis J. Guillette Jr 教授、Innovative Health ApplicationsのRussell H. Lowers 博士、北海道大学 勝義直 教授、鳥取大学 太田康彦 教授らを中心とする研究グループによるもので、12月18日付けの英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。ヒトを含む多くの動物は、性染色体の組み合わせなどといった遺伝的な要因によって性が決まるが、ワニやカメなど一部の爬虫類では、卵発生中の環境温度によって性が決まる「温度依存型性決定」があることが知られていた。たとえば、ミシシッピーワニは、33.5℃で孵卵するとすべてオス、30℃ではすべてメスになる。今回の研究では、ミシシッピーワニの卵発生中の胚がどのように外部温度を感じるのか、温度受容因子の実体の探索とその仕組みの解明を目指し、温度を感じるセンサータンパク質である「TRPイオンチャネル」を環境温度を感じる分子の候補として解析を進めた。この結果、ワニの性決定時期の生殖腺では、受容温度域が異なる5種類のTRPチャネル遺伝子が働いており、なかでもTRPV4というTRPチャネルが一番顕著に存在することがわかった。TRPV4チャネルは哺乳類では30℃から34℃付近の温度を受容することが報告されており、ワニの温度依存型性決定と関連する温度域に相当している。そこで実際にTRPV4チャネル遺伝子をワニからクローニングし、どのような温度域で活性化されるかを調べたところ、ワニのオスが産まれる温度付近で活性化されることがわかった。また、野生のワニの卵を採取して、TRPV4チャネルの阻害剤あるいは活性化剤を塗布し、オスになる温度とメスになる温度で卵を育て、数週間後に性分化への影響を調べたところ、TRPV4チャネルの活性を操作することで、特にオス化に重要な遺伝子の発現が変化することが明らかになった。さらに、オス産生温度で孵卵しても、TRPV4チャネルの阻害剤を塗布すると、メス化した個体が認められたという。同研究グループはこれらの結果から、ワニの性決定においては、TRPV4イオンチャネルが環境温度を感じる実体として関与すると結論づけた。今後、動物の性決定様式の多様性や、環境と生物の間の相互作用を考えるうえで、発生学・生態学・環境学に大きく貢献できるとしている。
2015年12月24日「二次元コスパ」ブランドより、『艦隊これくしょん -艦これ-』の新グッズとして、「深海棲姫」のフルグラフィックパーカーや「戦艦レ級」のネックフード、「榛名改二」のリバーシブルメッセンジャーバッグなどが登場する。★限定★深海棲姫フルグラフィックパーカー提督の脅威となる"深海棲姫"たちをプリントしたフルグラフィックパーカー。"北方棲姫"、"駆逐棲姫"、"空母棲姫"、"港湾棲姫"、"戦艦棲姫"、"飛行場姫"、"防空棲姫"の7隻がプリントされており、フード裏にまで真っ赤に彩られた深海棲姫たちが提督の逃げ道を塞ぐ。なお、こちらの商品は「イベント&予約分限定商品」。『コミックマーケット89』二次元コスパブース(No.412)販売分および、予約分のみの販売となる。価格は13,800円(税別)。★限定★戦艦レ級ネックフード深海棲艦「戦艦レ級」をイメージした、ネックフード。フードの内側はボア素材で暖かく、ネック部は戦艦レ級の特徴的なラインが再現されている。こちらの商品は「2015年生産分200個限定」商品です、「コミックマーケット89販売分」と「通信販売 予約分」に分けて販売される。■榛名改二 リバーシブルメッセンジャーバッグ2パターンのデザインが楽しめる「榛名改二」のメッセンジャーバッグ。「榛名改二」がフルカラーでプリントされた表面と、カレッジテイストなデザインの裏面は、フラップをはずしてマジックテープで付け替えるだけで、その日の気分や用途に合わせて簡単に付け替えることができる。発売は2016年4月上旬の予定で、価格は6,400円(税別)。なお、こちらの商品は2015年12月29日(火)~31日(木)に東京ビッグサイトで開催される『コミックマーケット89』二次元コスパブース(No.412)にて先行販売予定となっている。各商品の詳細および限定販売・先行販売に関しては二次元コスパの「コミックマーケット89」グッズ販売情報ページをチェックしてほしい。(C)2015 DMM.com POWERCHORD STUDIO / C2 / KADOKAWA All Rights Reserved.
2015年12月16日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - 日本人映像監督初! 山本氏の深海体験」はコチラ前回は全面ガラス球で、超深海に1~2日滞在可能、最大6人が乗船できる有人深海調査船「しんかい12000」構想についてお聞きした。詳細を聞けば聞くほど実現が楽しみになる。いつごろの実現を目指しているのか、課題は何か、磯崎芳男 JAMSTEC海洋工学センター長に迫る。○国のプロジェクトとして議論がスタート―現在はどういう段階でしょうか?磯崎:我々JAMSTECだけでなく、国のプロジェクトとして扱ってほしいといろいろなところでお話ししてきました。「しんかい12000」という名前を広め、世論を喚起したかったのです。そのような活動の中で日本学術会議の速やかに実現するべき「重点大型研究計画」(2014年3月公表)に応募して、27件の中に選んでいただきました。そしてこの7月に開催された文部科学省・海洋開発分科会で「次世代深海探査システム委員会」が設置されることになりました。―それは素晴らしい! 会合はいつ開かれるのですか?磯崎:第一回が近いうちに開かれるようです。会議では無人探査も含めた深海探査システムとして何が必要か、ということを学識経験者も含めて議論されるようです。―今までは議論の俎上にあがっていなかった「しんかい12000」について、国の問題としての議論がようやく始まるわけですね。大きなステップアップですね磯崎: はい。有人無人も当然議論されると思いますが、次世代に何が必要かという議論が始まる第一歩だと思っています。―ちなみにもし「しんかい12000」を建造した場合、予算規模はどのくらいですか?磯崎:学術会議の検討では、トータルでざっと約500億円と想定しています。300億円が「しんかい12000」で、200億円が母船です。ちなみに「しんかい6500」は125億円、支援母船よこすかが75億円。トータルで200億円です。―日本の国際宇宙ステーションに対する年間予算が300数十億円ですから、それと比較すると2年分弱ですね磯崎:そうですね。私たちも費用対効果の意識をもって、6Kと比べて長い時間、多くの目で見れば新しいものを発見するチャンスが増えると伝えていきたいと思っています。○技術的課題はガラス球―技術的な課題として、気になるのはフルビジョンのガラス球ですが磯崎:ガラスは非常に強い材料です。東京タワーの展望台の床にガラスがありますよね。あそこは誰も立ち入りを制限していません。飛び跳ねても大丈夫なのです。上海のテレビ塔の床にはガラスがいっぱい広がっています。本当はガラスは強いのです。何が問題かといえば、強いけれどパリンと一瞬で割れること。鉄は粘りがあるのですけどね。―東京の町工場が作った「江戸っ子一号」はガラスを使って水深7800mまで潜りましたね磯崎:そうですね。ただ「江戸っ子1号」は無人の探査機です。「しんかい12000」は人が乗りますから、万が一にも割れてはいけない。ガラスには高級時計のサファイアガラスなどいろいろな種類があります。きれいに磨けば強いのですが、傷があると弱くてパリッといってしまう。製造するときの傷がなく、磨いて表面の凹凸がないガラスがあれば、強いと思っています。世界では1000mぐらい潜れるアクリル製の潜水船があります。ダイオウイカのテレビ番組の撮影用に使われていた潜水船です。周囲が見えるのでレジャー用で使われていますね。JAMSTECの研究者も乗ったことがあって、「買ってくれ」と言われていますよ(笑)。―アクリルではダメなのですか?磯崎:無理ですね。水深1万mで強度を確保しようとすると、とてつもなく厚いものになってしまうのです。―水深12000メートルの水圧はどのくらいになりますか?磯崎:指の先に1.2トン、小型乗用車一台が乗るぐらいの圧力がかかります。でも見込みとしてはガラス球で行けると思っています。アメリカのガラス会社がガラスを作る装置、磨く装置を一生懸命作っています。―アメリカで作るのですか?磯崎:できれば日本でやりたい。ガラスだっていろいろなものがあるはずです。これから出てくるかもしれないし、現状はこうだからではなく、貪欲に探していきたい。次に起こる技術開発は何か、研究者だけでなく、技術者もこれから起こることにアンテナを高くして、嗅覚を研ぎ澄まし、「五感+アルファ」で探しにいきます。―今一番の課題はなんですか?磯崎:やはりガラス球です。トップに来るのは安全性。人が乗りますから。研究者がその場にいる感覚を得ることと安全性とのバランスをどうとるか。最初からあきらめるわけにはいかない。狙うのはあくまでフルビジョン、フルデプス。そこに挑戦する。でも安全性は譲れない。「ちょっと危ないけど、まぁいいや」は絶対にない。最後は石橋を叩いて渡ります。○超深海は謎だらけ - もっと深い場所があるかも!?―耐圧殻の大きさは変わりませんか?磯崎:だいたい同じです。期待しているのは中に載せるものをいかに減らせるか。たとえば酸素ボンベを外置きにしたり、コントロールボックスを電子パネルにして薄くすれば、中は相対的に広くなります。内径2mが1.9mになれば、強度(の設計)が楽になります。―浮力材を積んで浮かせるという6Kのシステムの考え方は変わりませんか?磯崎:基本的に同じです。ただガラスは軽いので、浮力材が少なくてすみます。浮力材が少なくてすめば全体がコンパクトになりますね。―地上との通信は変わりますか?磯崎:今は6Kから画像を10秒に一枚の割合で、音波を使って送っています。「しんかい12000」では1秒に1枚の画像送信を目指しています。音響通信の中の圧縮度を高める。光やレーザーは使えないし、音波のスピード自体はどうにもならないので詰め込むデータを多くする考え方です。―本当に興味深いプロジェクトです。目標としてはいつごろの実現を目指していますか?磯崎:もちろん国での議論を踏まえての話ですし、その上で予算が認められるということも必要になります。もし、「しんかい12000」を建造することになれば、10年規模のプロジェクトとなると考えています。5年ぐらいは技術開発、さらに製造して動かすのに5年くらいはかかるでしょう。―早く建造が決まるといいですね磯崎:もし建造するとなれば、早ければ早いほどいいですが、最初から300億円が必要ということではありません。最初に少しずつでもやれるところから技術開発を進めていって5年経って「これでいきます」と言えるようにしたい。まずは技術開発のために、ステップバイステップで始めさせてほしいとお願いしていきます。今も自分たちの予算で準備を少しずつ始めています。小さい窓を試作しようとか、どんなガラスがいいかとか。―しんかい12000で見えてくる超深海の世界を見るのが今から楽しみです磯崎:地球は生き物だと思うのです。我々が知っている世界はほんの一部です。まだ知らないポイントが存在するかもしれない。マリアナ海溝よりさらに深い場所だってあるかもしれないし、これから出来る可能性だってあります。―だから「しんかいは12000」と(マリアナ海溝の1万911mより)余裕を持たせているのですね。将来への贈り物だと磯崎:そうです。深く潜ることも大事ですが、海底に長くいる「時間軸」の考え方も必要です。研究者は潮汐の変化に合わせた生物の営みを見るために海底に6時間いたいと言います。現在の3時間では中途半端なのです。12時間あれば、満潮や干潮の時間サイクルに応じた変化が見られます。今は人間側の事情で潜航時間が決まっていますが、生物側の生活時間スケールに合わせて観察できることになります。私が子供の頃はSF「海底二万哩」のノーチラス号を「なんてすごい!」と憧れていましたが、今は現実が先を行っているのですよ。
2015年12月11日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - 日本人映像監督初! 山本氏の深海体験」はコチラJAMSTECが約10年後の実現を目指す有人深海調査船「しんかい12000」構想。気になるのが「しんかい12000」とはいったいどのような船なのか、という点。現在の「しんかい6500」から何がどう進化し、何ができるのか。磯崎芳男JAMSTEC海洋工学センター長に詳しく聞いた。○全面ガラス窓で「フルビジョン」を―しんかい12000の特徴を聞かせてください磯崎:コンセプトは「フルデプス」、そして「フルビジョン」です。研究者が超深海に触れるような感覚をできるだけもたせることをキーにしています。現在の「しんかい6500(6K)」にある直径約12cmの小さい窓ではなくて、全面をガラス窓にしたい。―全面ガラスですか?磯崎:そうです。究極の「フルビジョン」です。―それは楽しみですね!磯崎:実は一度、6Kに乗せてもらったことがあるのです。「センター長を一度乗せろ」と(笑)。震災の後に乗りたかったのですが「センター長を乗せる暇はありません」と言われてね(笑)。実現したのは翌年の2012年4月です。そのときに何を感じたか。自分が想像していたより深海が豊かな世界であることです。相模湾初島南東沖1227mまで潜ったのですが、赤や紫のイソギンチャクなどがいてカラフルなのです。そのときに「外に出たい」と思いました。出たらそこはもっと素晴らしい世界だろうなと。だからできるだけ研究者にもそういう感覚を持ってもらえるようにしたいですね。―だから全面をガラスに?磯崎:はい。もうひとつは効率的に潜りたい。6Kは3人乗りで研究者は一人だけです。研究者が二人乗れるようにしようと現在計画していますが、潜航の約8時間の中で往復に5時間かかるので、研究に使えるのが約3時間。研究者一人の目は二つあるから「6時間アイ(Eye)」だと言っています。準備に膨大な時間と予算を投じて、6時間アイではもったいないねと。複数の研究者ができるだけ長い時間潜れるようにしたい。もし、24時間潜れれば、たとえ片道5時間(現在は2.5時間)かかるとしても往復10時間で残りは14時間あります。さらに研究者を複数潜れるようにするつもりです。たとえば二人とすると、14時間×4つの目で「56時間アイ」。二日間に1回の潜航とすると一日あたりは「28時間アイ」で、6Kの約5倍になります。だから6Kの5倍の予算を投じてもいいだろうと。そこまで費用はかかりませんけどね(笑)。―今の6Kは日帰りですが、超深海底に滞在するのですか?磯崎:海底に1~2日程度は滞在できるようにしたいです。そのために耐圧殻を二つ作り、進行方向の耐圧殻はガラス球で、後方はチタン合金の耐圧殻にしてパイロットが横になれるレストルーム兼用にするつもりです。簡易トイレも作ります。でも上のイラストをよく見てください。後方の耐圧殻に出窓がありますね。研究者は眠らずに深海の様子を観察し続けるでしょう。そこで耐圧殻から頭を半分出して、ぐるっとまわりが全部見られるように、半球型の窓を出しているのです。―国際宇宙ステーションの出窓「キューポラ」みたいですね。最大何人まで乗れますか?磯崎:最大6人乗りで、そのうち4人が研究者です。―イラストでは2人が椅子に座っていますね。6Kでは寝転んだ姿勢ですが磯崎:研究者も椅子に座らせる予定です。だから居住性はよいと思いますよ。内部も6Kは昔風に箱ものが多いです。6Kが開発されたのは1980年代、ブラウン管テレビの時代ですからね。でも今は有機ELの時代でタッチパネルが主流です。耐圧殻のガラス球に文字を映せばいいのです。―6Kはあえてアナログにしているのかと思いました磯崎:アナログにもよい面はあります。たとえば航空機のコックピットはどんなに発達してもアナログのメーターがあります。デジタル画面の数字を読むのではなく、針が上をさしているから正常だとか、ぱっと判断できるように。でもアナログ画面をガラス球に映せばいい。○母船からのクレーン方式も変わる!―フルデプス、フルビジョン、効率性アップ……楽しみです磯崎:母船も新しくするつもりです。今は支援母船「よこすか」の後ろからクレーンで下ろして着水させ、スイマーがケーブルを手ではずしています。そのスイマーたちの安全を確保するために天候の条件があるのです。「ちきゅう」(地球深部探査船)という船の内部を見たことはありますか?―はい、つい先日……磯崎:船の真中にムーンプールという開口部があって、そこから掘削しますよね。「しんかい12000」の母船も真中に開口部が欲しい。そこから「しんかい12000」を出し入れしたいのです。―そうすると、スイマーは必要なくなるんですか?磯崎:はい。揺れずに静かに海におろすことができます。現状はたとえばインド洋まで出かけて行ったのに、天候条件が悪くて「今日は潜れません」と潜航しないことがあります。安全第一とわかっていても研究者にしてみれば、せっかく得た機会だし、はるばるインド洋まで行って潜れなかったりすると、愚痴のひとつも言いたくなります。潜れる機会をいかに増やすかも効率化にとって大事です。―ムーンプールを作れば天候にはほとんど左右されなくなりますか?磯崎:船が留まれる限り大丈夫です。―それはよいですね。着水するまでの揺れも解消されそうです。ところでロボットアームは研究者が操作できるようにするのですか?磯崎:それは遠からずできると思います。日本はロボットアームの技術が発達しています。現在ロボットアームはコパイロットが操作していますが、研究者が自分で操作できるようにしたい。研究者が船内からグローブを装着して動かすと、関節の動きが船外のアームに伝わって動かすことができる。さらに圧力センサーや温度センサーなどをつけることで、アームがふれた対象物の温度や触覚などを研究者が指先に感じられるようにする。そんなに難しくないと思っています。海底から噴き出す熱水は200度や300度もあって火傷してしまうので、それは防いであげないといけないですけどね(笑)。―かなり最先端の技術ですね。今最先端の技術を盛り込もうとしているのですか?磯崎:もし「しんかい12000」ができるとすれば10年ぐらい先です。そのとき世の中はもっと先を行っているでしょう。今は夢かもしれませんが、絶対に世の中の技術は追いついてくる。逆に今ある技術でやったら10年先にはもう古びてしまいます。―さまざまな挑戦があり、開発段階自体もとても興味深いですね。磯崎さん自身の6K乗船経験が元になっているだけに、目指す船のカタチが明確ですね磯崎:深海に潜ったときの発光体が非常に印象深かったのです。深海に潜ったあとに水深500mぐらいまで戻ってくると発光生物が漂っています。上昇してくる6Kに発光生物が当たって光ります。上昇する6Kの中から見ると、相対的に海底に沈んでいくように見えます。まるで海の中に無数の星が降るような、光の世界に包まれるのです。―きれいでしょうね……磯崎:微弱な光なので、人間の目でないと見られない。乗った人しか見られない世界があってもいいのかなと思います。聞けば聞くほど魅力的な「しんかい12000」構想。次回は、実現に向けた現状と課題について伺う。
2015年12月04日●生きものに名前を付ける 「分類学」「テヅルモヅル」という生きものをご存知だろうか。知らないかたはまず、画像や動画を検索してみてほしい。思わず声をあげてしまいそうになるくらい奇妙な形をしていることがわかると思うが、この不思議な生きものに着目し、これらを「分類」しているという研究者がいる。日本で唯一のテヅルモヅル研究者、茨城大学 理学部 生物科学コースの岡西政典 助教の研究室にお邪魔して、存分にテヅルモヅルへの愛を語っていただいた。○生きものに名前を付ける「分類学」―岡西先生のご専門である「分類学」とはどういう学問なのでしょうか。ひとことで言うと、「生物に名前を付けて人間が認知しやすいようにする」というものです。「生きものの名前なんて、すでにほとんど付いているのでは」と聞かれることもありますが、名前が付いている生きものは現在約200万種ほどです。生物は見つかっていない種をあわせると、少なく見積もっても1000万種はいると言われています。現在のような形式で生きものに名前を付けるという試みが始まってから250年ほどになりますが、仮に1000万種の生きものがいるとすると、単純計算ですべての生きものに名前を付けるにはあと1000年掛かることになりますよね。生物の分類というのは、まだ人類ができていないことのひとつなのです。―250年前、生きものに名前を付けるという試みを始めたのは誰なのですか。スウェーデンのカール・フォン・リンネという生物学者です。リンネは「二名法」という生物の種の命名方式を科学の世界で提唱しました。二名法では日本人の苗字と名前のように、ラテン語で属名と種小名を組合せて名前を付けます。この方法がとても画期的だったんです。大航海時代を経て世界中からさまざまな生物がヨーロッパに集められていた当時は、たとえば「灰色の、毛が長いオオカミ」といったように、その特徴をもとに名前をつけており、ほかの似た種と区別する際に特徴をどんどん名前に追加していきました。しかし生物によっては名前がどんどん長くなり、また種の定義が変わったときに名前との対応がつかなくなったりするので、わけがわからなくなってしまった。これを二名法にすることで、生物の分類がすっきりわかりやすくなったのです。動物の場合、属名はすべて登録されているので、新種の名前を付けるときは属の中の種名を必ず検索し、同じ名前が生まれないようにします。たとえば、私たち人間はヒト科ヒト属に属する「賢い人」という意味の「ホモ・サピエンス」という名前になりますが、最近「ホモ・ナレディ」というヒト属の化石種が発見されて話題になりました。○謎の深海生物「テヅルモヅル」とは―分類学のなかでも、岡西先生は特に「テヅルモヅル」という深海生物に着目されているそうですが、いったいどんな生きものなのでしょうか。名前のとおり、変な生きものです(笑)。見た目でいうともじゃもじゃしていますね。―この「もじゃもじゃ」の正体は何ですか。「腕」ですね。テヅルモヅルは分類学的にいうと「クモヒトデ網」というグループに入ります。ヒトデとは腕の骨格がぜんぜん違います。クモヒトデは、腕が細くてくにゃくにゃしているのが特徴です。また、真ん中の「ディスク」と呼ばれる箇所が腕と明瞭に区別できますが、ヒトデは区別できません。ただし、この分け方だとクモヒトデっぽいヒトデもいるし、その逆もいます。本質的な違いは「溝」にあります。腕の口側に「歩帯溝」という溝があればヒトデ、なければクモヒトデです。この構造は、彼らの動きにも関係してきます。ヒトデは溝から小さい足のような管足(かんそく)が伸びているため、腕をあまり動かさずに海底を移動しますが、クモヒトデは腕そのものを使って移動します。現状の分類は、腕の構造を上手く反映させた分け方になっています。―なるほど。テヅルモヅルは、クモヒトデ網のツルクモヒトデ目というグループに属した生きものであるということですね。テヅルモヅルにはどれくらいの種類がいるんでしょうか。ツルクモヒトデ目は現在185~6種ほど発見されており、その中で腕が分岐するテヅルモヅルは63種ほどが知られています―そんなにたくさんの種類がいるんですか! どういうところに生息しているんですか。深いところの種数が圧倒的に多いのですが、浅いところにもいます。特に水深がいきなり深くなる海丘や海山の頂上などの、流れのある潮通しの良いところに生息しています。餌となるプランクトンが流れてくるためですね。―実際にご自分で捕まえることもあるんですか。はい、船に乗って網で捕獲します。しかしテヅルモヅルが生息するような場所は、岩肌がむきだしでゴツゴツしており、漁具を落とすとひっかかったりなくなったりするので、調査が難しいです。海流を計算して地底網を使って採集をすることもありますが、たとえば海山の西側ではまったく採れなかったのに、東側からはたくさん採れたといったことがあります。深海の調査は何回やっても新しい結果が出てきますね。●テヅルモヅル研究者の密かな野望とは○テヅルモヅル研究の難しさ―テヅルモヅルを集めて、その形を観察して分類していく、というのが岡西先生の研究の流れなんですね。研究において、何か課題などはありますか。大学院生のころには博物館で研究をしていたのですが、この場合、主に標本を利用してテヅルモヅルの形を見ていきます。しかしこれでは、死んだ生きものの形しか見ていないことになりますよね。私は、彼らの“生きざま”……動きや行動、生活様式なども分類の指標になるのではと考えています。たとえば、砂の上にいるのか、岩の下にいるのかといった情報は、その生物がどう進化してきたかということにも関係してきます。―なるほど。実際に飼って観察してみるということはされているんでしょうか。テヅルモヅルを飼育するのは、水温の関係で非常に難しいです。死ぬとバラバラになってしまうんですよね。上手く飼っている方もいるらしいのですが……。テヅルモヅルの腕は不等分岐といって腕が不規則に分岐していたり、主軸があってそこから分かれていたり、さまざまな分岐のパターンがあります。もし、生きているモヅルを見ることができれば、ものに絡む腕、プランクトンをつかむ腕など、それぞれの腕の役割がわかるのではと考えています。標本からでもある程度は判断できるのですが、やはり生きているものを見るのがわかりやすい。―形や生態から判断するだけでなく、DNA解析などの手法も用いることもあるんですか。もちろん行っています。テヅルモヅルのうち85~6種はDNA解析をしていますね。DNA解析では主に、呼吸やタンパク質合成にかかわる遺伝子を見ています。この遺伝子はどの生きものも持っているものなので、ほかの生物と比較しやすいというメリットがあります。○テヅルモヅル研究者の野望とは―岡西先生はクラウドファンディングで「キヌガサモヅル」の分類に関する研究資金を集められていましたよね。その後、何か新しい発見はありましたか。あのプロジェクトでは、キヌガサモヅルが本当に1種であるのかどうかを調べました。私は、色や形の違いからキヌガサモヅルは2種以上に分けられるのではと予想していましたが、当時はキヌガサモヅルにしか分類できなかったんです。研究の結果、やはりそれ以上の種がいるということがわかりました。今回ははじめから形が違うと思っていたので、DNA解析によって種が異なるということを明らかにできました。しかし最近ではとりあえずたくさん採ってきて、まずDNA解析をしてみるという研究もあります。ただ、そういった研究のなかには生物の形が示されていないものもあり、形の違いも検証してきちんと名前を整理すればよいのに……と思ってしまうことがあります。とにかく私は「分類したい」という気持ちをモチベーションに研究を行っているので、形の特徴も、飼ってみたときの特徴も、DNA解析の結果も、すべてを分類に持ち込めればと考えています。―研究者としての人生を歩んでいくにあたって、夢や目標はありますか。あまり考えたことはなかったですが……クモヒトデ全体の系統分類はなんとかしてやりたいと思っています。現在は、オーストラリアのチームとも競争しているのですが、日本は生きものが多いので我々にできることはたくさんあります。クモヒトデはあまり知られていない生きものですが、生物量も多く、狭いところに生息できるので、海の環境を考えるうえでとても重要な生きもののはずです。海の生きものは、ほかの生物に比べて飼育しにくく研究が進んでいません。私の役割は、まずクモヒトデの系統分類をして、メジャーにすること。さまざまな研究に用いられる「モデル生物」と呼ばれるもののひとつにまで持っていきたいという野望があります。これからも研究を進めて、クモヒトデの行動や生態に関する知見を積み重ねていきたいですね。
2015年12月01日農業生物資源研究所(生物研)は12月1日、沖縄綜合科学研究所と共同で、小豆の全ゲノムをほぼ完全に解読したと発表した。成果は11月30日の英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。今回の研究に用いたのは日本で主に栽培されている「しゅまり」という品種の小豆で、全ゲノムの95%、約3万個の遺伝子配列を特定した。これにより目的遺伝子の場所が正確に分かるため、今後耐冷性や耐熱性などの特性を有する品種の効率的な育成に繋がることが期待されるという。また、生物研がこれまでの研究で特定していた種子の大きさを制御する遺伝子が小豆にもあることも判明し、この遺伝子が機能を失うと種子の大きさが2倍になるため、研究グループはこれを利用することで2~3年後には大豆よりも大きな小豆品種が実現するとしている。
2015年12月01日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - 日本人映像監督初! 山本氏の深海体験」はコチラ宇宙へ頻繁にアクセスできる時代になったが、足元には未開拓の未知の世界が広がっている。水深6000m以下の「超深海」は、光が届かず水圧1000気圧を超える過酷な世界。だが2015年、水深1万mを超える世界最深部のマリアナ海溝に、独自の生命圏が広がっていることをJAMSTECの研究者らが世界で初めて明らかにした。いったいどんな生命が? なぜ? 興味は尽きない。この超深海ゾーンを徹底的に探査しようという日本の有人潜水調査船構想がある。その名は「しんかい12000」。約10年後の実現を目指すこの計画は、生命や惑星地球に関する知見を大きく塗り替えるはずだ。磯崎芳男JAMSTEC海洋工学センター長に、背景から未来までじっくり伺った。○「しんかい12000」の使命とは―改めて今なぜ「しんかい12000」なのか、その背景を教えていただけますか?磯崎:二つの意味があります。ひとつは技術者として。「しんかい6500(以下6K)」建造から25年以上経ち、これまで(2015年11月現在)1440回潜航し、非常に多くの方に乗って頂きました。日本は約90年前の1929年に西村一松さんがサンゴ礁の採取を目的に有人潜水調査船を開発し、技術が継承されてきた歴史があります。それなのに6Kは四半世紀たち、マイナーチェンジはしているものの基本的なところは変わっていない。6Kを作った人たちもリタイヤしています。長年培われてきた日本の技術を次の世代にどう渡せるか。技術屋としての使命があります。技術的挑戦という意味では6Kと同じことをしても意味はない。ひとつ上の技術を狙うという点で、究極はフルデプス、地球でもっとも深いところを狙いたい。―世界で一番深い場所まで「全部潜る船」という意味でフルデプス(FULL DEPTH)ですね?磯崎:はい。世界で一番深いのはマリアナ海溝チャレンジャー海淵の1万911m。我々としてはそこに潜れるものに挑戦するしかないと思っています。もうひとつは研究者のニーズです。超深海は真っ暗で何もないところと思われていましたが、研究者がマリアナ海溝の泥を採取して調べたところ、水深6000mの泥よりも1万mの泥のほうが酸素の消費量が多い。水深1万mに我々の知らない生命圏が広がっているということです。圧力が高く、餌のない場所であるにもかかわらず。また2011年3月には東北地方太平洋沖地震が起きました。巨大地震の震源域を調査して海溝型の巨大地震のメカニズムを解明することも、非常に重要です。―2011年夏に6Kが東北地方太平洋沖地震の震源域である日本海溝の水深約3000m~5000mに潜航して、巨大地震の影響と思われる大きな亀裂を確認しましたね磯崎:はい。震源域である日本海溝の水深は8000mを超えます。伊豆小笠原海溝は9780m、つまり1万m近い。日本周辺のこれら海溝域を探査したい。無人探査機もありますが、研究者がそこに行って五感+アルファを駆使して何が起きたのか、何が起きようとしているのか、調査するツールを持ちたいのです。―五感+アルファのアルファとは?磯崎:第六感です。ダーウィンはビーグル号という船に乗ってガラパゴス島に着き、足を踏み入れたところ、それまで考えていたこととは違うのではないかと進化論のヒントを得て著書「種の起源」をまとめたと言われます。諸説ありますが私はそれを信じています。写真ではなく、現場に人間が行くことで、それまでの知見に加えて五感とインスピレーションによって発見をすることはままある。その場に研究者を運ぶことが大事なのです。―無人機だけでは難しいということですか?磯崎:無人機から母船に送られてくる写真だけを見ていると、重要な発見を見逃すことがあります。たとえば2013年の世界一周研究航海(QUELLE2013)で、6Kに乗っていた生物研究者が深海底を見ていたら「石がちょっと違うんじゃないか」と気づいた。鯨の骨だったのです。世界で二番目に深いところで発見された鯨骨で、大発見になりました。無人機でさーっと通り過ぎただけでは気づかなかったのではないか。―人間の目って、一瞬でとらえるところがすごいですね磯崎:長い間、そのテーマに心血を注いできた研究者が集大成として行っているわけですからね。私は(現状の深海探査は)「お釈迦様の手のひらの上にいるようなもの」と言っています。広く深い深海の中で今は水深6500mまでしかいけない。でも12000mまで深く潜れるようにすれば孫悟空の活躍できるエリアを広げることができるのです。深く潜りたい研究者はたくさんいるんです。○「無人か有人か」ではなく、「無人も有人も」―資源探査についてはどうですか?磯崎:もちろん資源探査のニーズもあります。ただ我々は研究機関ですから、資源を回収して利益をあげようという企業を手伝うというより、なぜそこに資源があるのか、たとえば鉄マンガンクラストや熱水鉱床がなぜここにあるのか、どうやって出来るのかを調べるのが仕事。なぜできたかがわかれば、どこにあるかがわかってくるのです。―資源探査についても研究者が行ったほうがいいですか?磯崎:行く意味は大きいですね。ただし有人調査船ひとつではダメで、トータルで動かすことが大事です。有人潜水調査船は言ってみれば「ガンダム」型。人間が乗って動かす。そのほかに「鉄人28号」型と呼んでいる無人探査機(ROV)があります。ケーブルでつないで遠隔で動かします。動ける範囲に限界はありますが。電力を直接送れるし映像はリアルタイムでとれるメリットがあります。そして今、非常に進歩しているのは自律型無人探査機(AUV)。「鉄腕アトム」型です。ケーブルはなく、自分で考えて海底の様々な調査をして帰ってくる。ただし映像を見るのは母船に戻ってからになります。さらに大型の海洋調査船がある。順番としては、まず調査船で広い範囲にわたって海底の地形を見ます。ただしきれいな画像は得られないので、「ここは面白そうだ」というところにAUVをおろして構造を詳しく調べる。さらにピンポイントに絞り込んだ場所にROVを降ろしでサンプルをとる。最終的に6Kで人が潜る。―なるほど、そういう役割分担があるんですね磯崎:それぞれの長所を生かしながら総合的に使いたい。海は広くて深い。我々が知っている場所は、ほんのピンポイントにすぎません。有人も無人もあらゆるツールを統合的に駆使して、探査する必要があるのです。○実は中国の船より潜れる日本!?―世界の有人深海潜水船で気になるのが、中国の動きです磯崎:中国も水深11000mを目指すという構想(有人潜水船「彩虹鱼」)を2015年春に発表していますね。―中国は2012年6月に有人深海潜水船「蛟竜号(ジャオロン号)」で水深7000mを超える潜航に成功し、6Kの記録を塗り替えたと報じられていますね磯崎:深さ競争をするつもりはないのですが、ひとつだけ理解していただきたいのは、中国の耐圧殻(人が乗り込むコックピット)の安全基準の考え方です。日本と違っているのです。―どう違うのですか?磯崎:中国のほうが低い。アメリカもそうですが耐圧殻の安全率は水深に対して1.25倍の圧力をかけなさいと決めています。たとえば水深4000mなら水深5000mの圧力に耐える強度を持ちなさいと。中国も最大1.25倍と言われています。―日本は?磯崎:水深の1.5倍に300mを足しています。つまり6500mなら6500×1.5+300で水深1万500mの圧力に耐える強度で設計しています。―では水深1万mの世界にすでに行ける!磯崎:もしアメリカや中国の基準(1.25倍)を当てはめれば、今の6Kでそのまま8040mまで潜ることができるのです。―え、では中国の7000mを超えてしまう?磯崎:数字のマジックみたいなものですよ(笑)。―それは悔しい気がします。中国はいったいどこまで潜り、何が目的なのでしょうか?磯崎:試験で7000mを超えて潜り中国の旗を立てたと報じられていますが、日々の活動はわかりません。蛟竜号を動かしているのはCOMRA(China Ocean Mineral Resources R&D Association)と呼ばれる中国の資源の研究開発機関です。資源関連で動いているとすれば、どこで何を見つけようとしているかはオープンにはしないでしょう。―なるほど……謎が多いわけですね磯崎:実は中国の蛟竜号を2013年に見せてもらったことがあるのです。日本のある機関が中国の有人潜水船を調査するというので、COMRAの方に頼んだら快諾してくださり、中国で大歓迎してくれました。「待っていた」と。―何を待っていたのですか?磯崎:質問集をいっぱい持っていました。中国は水深7000mに潜れる船を作ったが、当時我々6Kは23年間安全に事故なく動かしていた。どうやって検査しメンテナンスして、どのように動かしているのか知りたいと。技術者として当然の話ですよね。「作ること」と「間違いなく安全に動かしていくこと」は別の技術であって、それをぜひ教えてくれと。私たちのノウハウなので全部はオープンにしませんけどね(笑)。―中国以外の国々で有人深海調査船を持っているのは?磯崎:現在、世界で7隻が動いています。日本の「しんかい6500」、フランスの「ノチール」、アメリカの「アルビン」、ロシアの「ミール」1号、2号と「コンスル」、中国の「蛟竜号」です。みな6000m級です。耐圧殻など現在の技術では6000mがひとつのターゲットなのです。―12000mを狙っている国はありますか?磯崎:中国以外はないです。アメリカやフランスは周りに深いところがありませんからね。日本はちょっと南に行けばマリアナ海溝もあるという特殊な環境にあります。これから有人深海潜水船を作りたい国では韓国、ブラジル、インドがあります。たとえばブラジルに6Kが2013年に行ったときに教えてほしいと。韓国も予算がついて勉強していますと聞きに来たことがありますね。ただしフルデプスを目指すのは我々だけです。―フルデプスという言葉自体が魅力的です。では実際に「しんかい12000」でどのような船を作ろうとしているのか、具体的に聞かせてください(続く)
2015年11月27日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ明日最終回を迎える、連続ドラマW「海に降る」(WOWOW)。JAMSTECの全面協力を得て、有人潜水調査船「しんかい6500(以下、6K)」の女性パイロットがトラウマやピンチを乗り越えて深海に挑む過程を圧倒的リアリティで描く。山本剛義監督が頭を悩ませたのは実際の6Kが安全性を誇り、ピンチに遭遇しないことだった。そんな安全の塊ともいえる6Kをドラマの舞台とするための苦労とは、そして制作チームがドラマで伝えたいこととは?○仮に、仮に、仮に、の果てに――ドラマ後半では6Kが大ピンチに陥るそうですが、想定しえない内容で困ったと、記者会見でJAMSTEC元パイロットの吉梅剛さんが言われてましたね山本:ドラマでは、6Kでどうしても主人公の有村架純さんや、お父さん役の時任三郎さんがピンチに陥って、そこからどうやって脱出するかを描きます。でも実際の6Kでは、ピンチにならないように何重にもセーフティが張られています。だから、本当はピンチにはならないんです。――本当はピンチにならないものを、どうしたんですか?山本:「『たとえば』ピンチになったら」とか「『仮に』こうなったとしたら」と、そもそもありえない設定について、吉梅さんや6K運航チームの櫻井利明 司令に問いかけました。ありえないこと、そもそも起こらないことではあるのですが、「『仮に、仮に、仮に…』そうなったとしたら、こういう対処のしようがあるんじゃないですか?」と聞いて。なかなか難しい質問だったにも関わらず、お2人は「こういうことが起こり得るかもしれないです」と、台本でのやりとりを作って下さったんです。――クライマックスシーンでは、本当の6K史上ではありえなかったピンチが訪れるわけですか?山本:そうですね。6K運航チームの長である櫻井司令ですら、押したことがないエマージェンシーボタンがドラマでは押されることになります。「このボタンを押すとどうなりますか?」と聞くと「押したことがないけど理論上はこことこのつなぎ目が離れて、こうなります」と教えてもらいました。○原作とドラマで変えた点 - 資源探査か、それとも有人調査か――そのシーンはぜひ注目したいです。ドラマの原作となった小説「海に降る」もとても面白いのですが、ドラマは原作とかなり違うところもありますね山本:今回、JAMSTECが100%、本当に全面的に協力して頂いたので、せっかくJAMSTECがそこまで協力して下さるなら、JAMSTECの中にドラマを作ろうと考えました。原作では有村架純さん演じる主人公・深雪のプライベートなところが丁寧に描かれていますが、プライベートな部分をあえてそぎ落としています。――資源探査と有人探査という、まさしく今話題になっている現実的なテーマを取り上げていますね山本:ドラマの浅野敦也プロデューサーが取材をする過程で、海洋資源探査が世間で騒がれているけれど、JAMSTECは資源を掘る機関ではなくて100年、200年後に結果が出るかもしれない研究もしている場所なんだ、そこにプライドがあるんだ、と伝わってきたそうです。もちろん資源探査につながる研究をすることもJAMSTECの重要な仕事の一部ではありますが、それだけではないところ、海洋資源と有人深海探査が共存したところにJAMSTECの存在意義があるんだというところをうまく描ければと思いました。――取材をするうちにJAMSTECや深海の魅力に引き込まれていったわけですね?山本:JAMSTECの方たちからは「JAMSTECが世の中に認知されて、海洋研究にみなさんが興味を持ってくれるなら何でもしますよ」と言っていただきました。本当に海の人って気持ちがいいんですよ。平朝彦 理事長とも話をさせてもらったのですけど、「理事長をやっているが、研究者魂も忘れてはいない」と。こういう研究者がトップにいるのは素敵だなと思いました。だから、ドラマで「深海の宇宙を見ました」イコール終わり、ではなくてJAMSTECという海を研究する機関がこの先もリアルにあることを、純粋に世の中に知ってほしいんです。櫻井司令と最後にお話しさせてもらった時に10年、20年後に「昔、『海に降る』というドラマを見たことがきっかけでJAMSTECを受けに来ました」と就職の面接で話す子が絶対に来ると。そうなればいいなと思っています。――ありえるかもしれませんね!山本:実はドラマでちょっと照れくさいセリフもいっぱいあるんです。「深海の宇宙がある」もそうですよね。だけど実際に研究者や運航チームの方の話を聞いていると、照れくさいとかそういうことじゃなくて、本当に純粋に深海の研究をしていたり、研究者たちを安全に深海に送り届けるのが自分たちの仕事だということに、何のよどみもないんです。――そんな彼らをもっと知ってほしいと。あえて深海と宇宙を結びつけたのはなぜですか?山本:浅野がJAMSTECの研究者である高井研さんを取材した時、一番感動した点なんです。地球の深海底の過酷な環境には生物がいますが、土星の衛星(エンセラダス)の氷の下には海があるんじゃないかと言われています。地球の深海で生物が生き延びられるなら、土星の衛星に生命がいてもおかしくない。深海生物の研究と宇宙で生命が存在しえるかという研究がリンクしている。それを聞いた浅野が「じゃあ、深海と宇宙はつながっているんですね!」と目をらんらんと輝かせた(笑)。ドラマでは高井研さんにもJAXAの川口淳一郎教授にも出演して頂いていますよ。○見てくれた人の心に、爪痕を残したい――今(取材時は9月の初頭)は編集段階ですよね? どんな気持ちで編集作業をなさっていますか?山本:せっかくWOWOWで連続ドラマをやらせてもらえる、JAMSTECも全面協力してくれる、有村架純ちゃんが主演してくれる。だからこそ、何か爪痕を残したいです。単純にお父さんが亡くなって犯人は誰だ、というストーリーではないし、朝ドラのような主人公の成長劇でもない。深海をベースにした海洋ロマン。地上波のドラマではなかなかできないと思うんです。WOWOWだからやらせてもらえる。だからこそ、作品を作っている人間として、爪痕を残したいと思っています。つまり、見る人の心に何かひっかかるものを作りたい。――WOWOWだからやらせてもらえるというのは、具体的にどういうことですか?山本:WOWOWに加入している視聴者の方々は、30代から50代の男性が圧倒的に多いんです。つまり、見て下さる方と自分が同じ年代で、自分が面白いと思っているものを、どんと突きつけられる。地上波の民放局で今ドラマを見ている視聴者の方は女性が中心です。僕たち40代の男性が、女性に向けてドラマを作らないといけない。僕は「夜行観覧車」(TBS)などのドラマを作ってきましたし、これからも作りますが、いいものを作ろうという気持ちと、テレビを見ている視聴者が必要としているものや視聴率に向かって作らないといけないという現実が、必ずしもリンクしなかったりなど、苦労があるんです。――なるほど。WOWOWでは硬派なドラマをどんとぶつけていけるわけですね山本:そうですね。政治的なことも織り交ぜながら。たとえば、ただ研究したいから国に予算が欲しいといっても純粋なだけじゃうまくいかない。ドラマでJAMSTECの石堂理事長が「お前たち忘れるな、研究はすべて国の税金で賄われているんだ」というセリフがあります。そういう、ぐうの音の出ない感じも描いてますね。――現実もしっかり台本に反映されている?山本:高峰という地質学研究者が「すぐに結果を出せ」と言われて「すぐとはいかほどのものですか」と。「地球誕生の歴史を一年としたら、千年や二千年だってほんの一瞬でしょう」と問い返すシーンがあります。税金を出す方はすぐ結果を出せというけれど、研究しているほうは200年後に結果が出るかもしれないことを今やることに意味があるわけです。――研究は積み重ねですからね。ところで私は次世代の有人潜水調査船「しんかい12000」の実現を願っている1人ですが、ドラマでもとりあげられていますね?山本:櫻井司令や運航チームの人たちに話を聞くと、やはり水深12000mに行ってみたいと熱く語られていたのが印象的です。ただ莫大な予算がかかる。この作品の中でも有人潜水調査船である必要があるのかないのか、答えが出ない。ドラマ制作にあたっては、無人機の方たちにも取材させて頂いているんですよ。「なんか今回、悪者みたいに描いてすみません」と言ったら、「いや、いいです、いいです」と。彼らも答えは出ないと仰ってました。人間が肉眼で見る必要があるのかないのか。見えるか見えないという点では、カメラのほうが鮮明に見える。研究者は実際に現象を見るのが第一歩と仰るけれど、それすらカメラを通してみればいい。でも答えが出るものがすべてじゃない。アポロ計画で初めて月に行く人間に「月に行く必要があるの?」と問いかけるのと同じで、人類が月に行くことのもっと大きな素晴らしさがあると思う。――監督も実際に「しんかい6500」に乗ってみて、息苦しさや、それを忘れさせる神々しさを体感されたわけですよね山本:そうですね。やはり人が乗っていくことに意味はあるんだと。ただ、それに何百億もの税金をかけて新たに作る必要があるのかということだと思います。答えはないですが、個人的には「しんかい12000」はぜひ実現してほしいです。ただしもっと快適な空間でね(笑)。(次回より、JAMSTEC海洋工学センターの磯崎芳男センター長による「しんかい12000」のインタビューをお送りします。掲載は11月下旬予定です)
2015年11月13日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ前回の記事では、現在放送中の連続ドラマW「海に降る」(WOWOW)の山本剛義監督が、2015年4月、ドラマのために「しんかい6500」に乗船するという千載一遇のチャンスを得ながら、内径2mのコックピットの中に大男3人が乗り込み、息苦しさと暑さと気持ち悪さのトリプルパンチに「出してくれ」という心の叫びと葛藤する、危機的状況を紹介した。その三重苦をどう乗り越えて、深海にたどり着いたのか?○キャラメルの力――「しんかい6500」が着水するまでものすごく揺れて、監督は酔ってしまったと。酔うとどうしようもないんですか?山本:パイロットの方がすごく優しくて。僕が気分悪くなっているのを感じ取って、リラックスさせてくださるんです。「気分が悪かったら寝てて大丈夫ですよ」とかキャラメルを出してくれたりとか。――キャラメル、ですか?山本:甘いものを食べると落ち着くみたいなんです。気分が高揚したり、緊張しているのをほぐすために、お2人とも勧めてくれるんですよ。「キャラメルどうですか?」「ハイチュウありますよ」とか。――胸ポケットから?山本:ええ、そんな感じで。「え、キャラメル持ってるの?」と思って(笑)。内心、気持ち悪くて早く海中におろしてほしい、キャラメルどころじゃないんだけど、と思いながら「頂きます」と食べたら、不思議なことに落ち着くんですよ(笑)。急に窓の外を見たり、もうそろそろ着水かな、と思えるぐらいに。――キャラメルの力恐るべし! ですね。で、実際揺れが収まるのはいつごろでした?山本:「しんかい6500」が着水して10~20mも沈むと揺れがピタッとおさまりました。と同時にそれまですごく暑かったのに、深海の水温は3~4度ぐらいで直接船内に伝わってきて、急に涼しくなるんです。揺れも暑さもなくなって、なんとなく落ち着く。それからですよ、ようやくカメラをまわして仕事を始めたのは(笑)。○深海で感じた「神々しさ」――深海では、何を見ましたか?山本:「しんかい6500」の投光器の明かりをつけない限り、本当の漆黒の闇なんです。投光器の明かりが点いた時にだけ光があてられて浮かび上がる世界は、神秘的であり、神々しく見えました。宗教観は人によっていろいろあると思いますが、「天国ってこういうところかもしれない」と思いましたね。――天国! どんなところが天国と感じたのですか?山本:音もまったくなければ、潮の流れもない。生き物もいない。光もない。光が100%ない世界は日常ではなかなか体験しないですよね。光がない世界なんだと思うと、ただの岩場が急に神々しく見える。お花が咲いてきらきらしている天国もあるのかもしれないけれど、もしかしたらこういう静寂で音も光もない、「無の世界」のような天国もあり得るかもと思ったんです。――宇宙もそうだと聞きますね。生き物の気配がない世界…山本:そうなんです。気配が何もない。音も動きもない沈黙の世界ですね。水深50mぐらいまでは6K(しんかい6500)から出る気泡みたいなものもありますが、それもやがておさまって、あとは無の世界です。――海の色の変化について感じるところはありましたか?山本:水深50mを過ぎたあたりからほぼ光が入ってこなくなって、水深100m前後で濃い群青色になり、そのあとは漆黒の闇です。映画「グランブルー」の(ようなブルーの)世界が一瞬あったあとは真っ暗な世界なんです。ビデオカメラを通すとどうしても機械のほうで色や明かりの補正をしてしまうので、これは肉眼で見ないと、と思ってずっと肉眼で見ていました。――真っ暗闇の中、深海底に向かう時はどんな気持ちだったんでしょう?山本:不安な気持ちと、この光景と出会えるのは世界中で数人しかいないという神秘的なものを見ている高揚感と。ポジティブな気持ちとネガティブな気持ちが同居するような、今まで味わったことのない感情ですね。○男が惚れる男、深海パイロットたち――パイロットとコパイロットのやりとりで気づいた点はありますか?山本:仕事に対して純粋に向き合っている点ですね。人の命を預かっているし、研究者のオーダーに従って、泥を採取したり生態系の記録をとったりする。その仕事ぶりが真摯で手を抜かない。プロフェッショナルだと思いました。――具体的には?山本:通常の潜航では「しんかい6500」に乗船する研究者の要望にそって操縦されますが、僕が潜航した時は母船から研究者の指示がありました。たとえば研究者が水温を測ってほしいと母船から言ってきたんですけど、あまりにも頻繁で。素人の僕が見ていても「(さっき測ったばかりなのに)、そんなに変わらないんじゃないの?」「早く、次の目的地に行こうよ」と思うぐらい。でもパイロットはまったく表情に出さない。指示通りに作業して「これでいいですか」と。僕が乗船したときのパイロットは松本恵太さんで現役パイロットの中で一番潜航回数が多い、おそらくエースパイロットです。研究者に対する態度が紳士的で、たからこそ指名されて一番多く潜っているんだろうと思います。――深海パイロットは使う用語や所作も特殊だそうですね?山本:潜航時はパイロットとコパイロットのお2人で作業を互いに確認していましたね。コパイが作業のチェックリストのようなものを持っていて、たとえばコパイが「○電源オン確認する」と言うとパイロットが「○電源オン確認した」というように一項目ずつ確認していく。だから有村さんにも、主人公がどんなに不安を抱えていても、潜る前の確認作業だけは、プロとして厳しい表情でやってほしいと伝えました。――なるほど。監督が実際に潜ったからこそ、伝えたいのはどんな点ですか?山本:やはりパイロットたちの仕事に対する姿勢ですね。プライドを持って仕事に当たりながら、物腰はすごく柔らかくて。ぺらぺら喋るわけでなく、こっちが聞いたことに丁寧に答えて下さる。男が見てカッコいいなと思う男。それは(ドラマでパイロットを演じる)筒井道隆さん、そのまんまなんです。あまり言わなくても、筒井さんも同じような感じなんで安心したんです。もちろん、ドラマで出てくる近藤整備長のように「海は男の職場」だとちょっと思っているような怖いパイロットもいらっしゃる。JAMSTECには「しんかい6500」の女性初のコパイロットが実際におられたんですが、厳しくてすごい怖いパイロットもいると聞いています(笑)。――いろんな人がいて、面白いですね山本:人間くさい職場なんです。でもなんだろう、あの紳士的な感じは。海で働く人たちってすごい統率がとれているんです。外洋で何かがあると死んでしまうし、法律の目が行き届きにくい場所ですよね。極端なことを言えば、もめごとがあって殺人事件が起こったとしても事故です、と言ってしまえばそれまで。だからこそ、ルールをきちんと決める。母船での食事は襟付きのシャツを着ること、とかね。短パンにビーサンはだめなんです。――無法地帯だからこそ山本:母船の食事も毎回豪華なので、「いつもそうなんですか?」と聞いたら「法律で決まっている」というんです。何千キロカロリー以上のものを出しなさいと。厳しい仕事だし命がかかっているから、品疎な食事を出してはいけないわけです。――プロフェッショナルの集団だからこそ、これまで25年間事故なく運航してきたわけですね。でも、ドラマはピンチがないと成立しないですよね?山本:そうなんです。僕たちはピンチありきで台本を作ろうとする。でも実際はピンチにならないように何重にもセーフティをはっているわけです。「しんかい6500」は25年以上事故なく運航してきた世界一安全な有人潜水調査船。だが、ドラマはピンチがなければ面白くない。実際ドラマでは6Kで過去に起こっていない最大の危機、海底拘束が描かれていてハラハラドキドキ。あのストーリーはどのように作り出されていったのか? 次回をお楽しみに。(第3回は11月13日に掲載予定です)
2015年11月06日「二次元コスパ」ブランドより『艦隊これくしょん -艦これ-』の新グッズとして、「深海棲艦」のシルバーリングや睦月改二&如月改二のパーカー、睦月型ブローチなどが続々と登場する。■深海棲艦艦首シルバーリング深海棲艦の艤装部分の艦首をモチーフにデザインしたシルバーリング。歯にあたる部分以外の本体部分に光沢のある上品なブラックが特徴のルテニウムコーティングを施し、色分けを再現している。発売は2016年1月末の予定で、価格は13,000円(税別)。■睦月改二パーカー■如月改二パーカー睦月改二&如月改二が着ているパーカーが登場。特徴的な胸の"三日月"マークは刺繍で再現されており、左袖の「睦月改二」「如月改二」の文字は刺繍で、その下にある2本のラインはテープを縫い付けて再現されている。発売はいずれも2016年2月上旬の予定で、価格は各13,00円(税別)。■睦月型ブローチ"睦月型"がつけている三日月型のアクセサリーを再現。本体は金属製で、オモテ面は丸みのある立体的な表現となっている。裏側には2つピンズタイプの留め具がついており、先述の「睦月改二パーカー」「如月改二パーカー」とあわせてみるのも面白い。発売は2016年1月末の予定で、価格は1,300円(税別)。■第六駆逐隊ジップパーカー リニューアルVer.■金剛ジップパーカー リニューアルVer.■島風ジップパーカー リニューアルVer.■加賀ジップパーカー リニューアルVer.■長門ジップパーカー リニューアルVer.暁・響・雷・電の4艦から構成された「第六駆逐隊」、戦艦「金剛」、駆逐艦「島風」、航空母艦「加賀」、戦艦「長門」をミリタリー風にデザインしたパーカー。デザインの各所に装備や竣工年などの要素を散りばめたこだわりのデザインとなっている。発売はいずれも2015年12月下旬の予定で、価格は各6,000円(税別)。各アイテムの詳細は、二次元コスパの『艦隊これくしょん -艦これ-』グッズ一覧をチェックしてほしい。(C)2015 DMM.com POWERCHORD STUDIO / C2 / KADOKAWA All Rights Reserved.
2015年11月03日俳優の藤原竜也が10月7日(火)、都内で行われた主演作『探検隊の栄光』スピンオフドラマの上映会に出席。映画のテーマでもある未確認生物(UMA)に強い興味があるといい、日頃から愛読している月刊ムー5代目編集長・三上丈晴氏を質問攻めにしていた。藤原さん演じる落ち目のスター俳優が、バラエティテレビ番組の企画で、探検隊の隊長として秘境に暮らす未確認生物を探す姿をユーモアたっぷりに描いた本作。そのスピンオフドラマ「実録!ひかりTVスペシャル これが伝説の隊長、誕生の瞬間だ!ROAD TO 探検隊の栄光」では、マネージャー役の岡安章介(ななめ45°)が藤原さんを番組出演させようと奮闘する様子を追っている。この日、トークが始まるや「ネパールでイエティを探すのが夢なんです」とUMA愛を発揮する藤原さん。三上氏も食い気味に「イエティには中国寄りにいる猿人と、コーカサス地方にいるネアンデルタール人の2種類がいる」と解説し、同席する岡安さんは早くも置いてきぼり状態に…。藤原さんが「うちの兄貴が波状に変形する赤くて、デカい玉を見た」と明かせば、三上氏は「それは恐らくプラズマ生命体ですね」と即答。「じゃあ、UFOは?」(藤原さん)、「すでに自衛隊がUFOの存在を把握しています」(三上氏)、「カッパはどうですか?」(藤原さん)、「江戸時代のカッパは目が大きくて、子どものような姿。グレイと呼ばれる典型的な宇宙人そっくりなんです。つまり…」(三上氏)と予定時間を過ぎても、UMAトークが止まらなかった。さらに三上氏が選ぶ最新UMAとして、家畜の血を吸うチュパカブラ、人間型の巨大軟体動物、シーサーペントと呼ばれる大ウミヘビが紹介され、藤原さんは終始、興味津々だった。『探検隊の栄光』は10月16日(金)から公開される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:探検隊の栄光 2015年10月16年より全国にて公開(C) 2015「探検隊の栄光」製作委員会(C) 荒木源/小学館
2015年10月08日免疫生物研究所は8月31日、遺伝子組換えカイコによるヒトラミニン511-E8フラグメントの生産に成功し、iPS細胞などの培養足場として有効なラミニン511-E8を安価に製造する方法を確立したと発表した。また、ラミニン511-E8の独占的販売権を有するニッピによる研究用試薬の販売へ向け、ニッピとの売買取引契約締結などの協議を開始したことを明らかにした。ラミニン511-E8は、大阪大学や京都大学によってiPS細胞やES細胞などの多能性幹細胞の培養足場材として有効であることが確認されている。同社は遺伝子組換えカイコによる各種有用タンパク質の生産技術を開発している。遺伝子組換えカイコの生産系は、特に、複数のサブユニットから構成される高分子量のタンパク質生産に適しており、ラミニン511-E8も効率よく生産できることがわかった。免疫生物研究所は「これにより、高性能の細胞培養足場材であるラミニン511-E8の普及が促進し、iPS細胞などを利用した再生医療研究が加速されることを期待している」としている。
2015年08月31日夏と言えば海水浴! 夏休みに子どもと一緒に海水浴に行く家庭も多いでしょう。海水浴に対する楽しみや期待は膨らむ一方ですが、安全に海水浴をするにはどうすればいいのかも考えておきたいところ。そこで、海水浴場での危険な場所や危険な生物などをまとめました。海水浴に行く前に再度確認しておきましょう。海辺の危険な生き物海水浴や磯遊びの際に気をつけておきたい生き物を、いくつかピックアップしてみました。※生き物名のリンクをクリックすると、Googleの画像検索結果ページが開きます。苦手な方はご注意ください。・ヒトデ星型のヒトデではなく、体全体にトゲのある「 オニヒトデ 」は、そのトゲに猛毒が含まれています。刺されると死に至るケースもあるので十分な注意が必要でしょう。沖縄などの温かい地域に旅行に行く際は気をつけて!・ガンガゼ磯に生息する「 ガンガゼ 」は、ウニの1種でトゲには毒があります。刺されるとトゲが折れて体内に残るのも特徴。ガンガゼは繁殖しやすく大量に発生する生き物なので、見つけたらすぐに遠い場所に離れましょう。・クラゲ全国的にみられるのが「 アカクラゲ 」です。強い毒を持っているクラゲで、刺されるとしびれや腫れなどが見られます。アカクラゲは死骸にも毒が残っている可能性があるので、浜辺に流されているのを見つけても、触らないようにしてください。また、「 カツオノエボシ 」という青いクラゲは、刺されると体中に電気が走るような感覚になります。通称デンキクラゲと言われているほど危険な生物です。・カニ子どもが好きなカニにも、毒をもったものがいます。「 ウモレオウギガニ 」は毒ガニの中の毒ガニ! サンゴ礁や岩礁の浅い海に生息しているので、海辺で遊ぶ際には気を付けておきましょう。毒を持つ生物に刺された時は、早く患部を温めることが大切。熱めのお湯に浸けることで痛みを緩和することができます。また、ウニなどのトゲが刺さっている場合は、真上方向に抜き、トゲが折れないように対処しましょう。ただし、これらはあくまでも応急処置です。すみやかに医療機関を受診して、専門家に処置してもらうことが大切です。海辺の危険な場所は?海水浴で気をつけたいのは生き物だけではありません。泳ぐ場所、遊ぶ場所への配慮も必要です。たとえば、人混みを避けようとして遊泳禁止のエリアに足を踏み込まないこと、岩場などの足場の悪い場所に立ち入らないことなどです。岩場には貝が張り付いていることも多々あり、貝で足を切ってしまうことも珍しくありません。また、バランスを崩して転倒や落下をする恐れもあるので、子どもと海水浴に行く時は、なるべく岩場に近づかないほうがよいでしょう。できれば事前に下見をするのがベストですが、難しい場合はネットなどで遊泳できる場所や周辺の環境について調べておきましょう。危険な生物、危険な場所には近づかないようにして、楽しい海水浴にしてください。(ライター:RUREI)
2015年08月09日横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県横浜市)では7月25日、新展示エリア「未知なる海底谷 深海リウム」を同施設内の水族館「アクアミュージアム」に新設する。同館によると、東京湾には、水深500m以深、長さにして40kmにも及ぶ「東京海底谷」(とうきょうかいていこく)と呼ばれるエリアがあるという。「深海リウム」では、既存の深海生物の展示を一新。東京海底谷に生息する深海生物を中心に、生態や姿かたちの変わった約40種250点の生物を展示する。「海底に潜む掃除屋」コーナーでは「オオグソクムシ」や「ヌタウナギ」「スソウミヘビ」などを展示する。「小型甲殻類の宝庫」コーナーでは、水深~500mに生息する「イガグリガニ」や「コツノガニ」などを公開する。東京湾だけではなく、相模湾の深海生物も公開する。色鮮やかな「シキシマハナダイ」「アカイサキ」「アズマハナダイ」「べニテリ」や、大きな口の深海魚「マトウダイ」、水深800mほどに生息し両ハサミ脚を広げると3mにもなる「タカアシガニ」も登場するとのこと。さらに、世界最大の等脚類「ダイオウグソクムシ」や、生きる化石とも称される「オウムガイ」、寒天のような皮膚をもつ「ザラビクニン」など、日本には生息しない深海生物も展示する。また、未知の深海生物「ミツクリザメ」の捕獲・長期飼育展示に取り組んできた飼育エピソードも公開するとのこと。また、同館内「アクアシアター」では、オリジナル・アドベンチャー・ショートムービー「THE深海 ~発見!驚異の深海生物~」(有料)も上映する。4つの水族館からなる「アクアリゾーツ」では、東京湾に生息するサメに注目し、30種もの生体・標本を展示する「東京湾 サメコレクション」も開始している。
2015年07月27日深海を舞台にた朱野帰子が執筆した同名小説のドラマ化「連続ドラマW 海に降る」が、主演に有村架純を迎え10月よりWOWOWにて放送されることがこのほど決定した。JAMSTEC(海洋研究開発機構)で、有人潜水調査船「しんかい6500(6K)」の運航チームに所属する天谷深雪(有村架純)は、6Kのパイロットになることを夢見ていた。父・厚志もパイロット兼研究者だったが、志半ばで病死。深雪は、幼少期に父が話してくれた“深海の宇宙”を探索することを目標に、パイロット候補生として日々業務にいそしむ。そんなある日、深雪は6Kに搭乗するチャンスをつかむ。JAMSTECも日本人初の女性パイロット誕生とあって広報活動に余念がない。しかし潜航直前、深雪は父のロッカーの中から1本のテープを見つける。そこに記録されていたのは、未知なる巨大な物体や深海に取り残されたパイロットたちの恐怖の映像であった。そこには父の最期の姿も映っていた。美しき深海とは程遠い、衝撃的な映像を目にした深雪は、激しい恐怖に襲われる。果たして彼女は、暗黒の深海から無事に帰還できるのか――。実在する海洋科学研究機関、「JAMSTEC」(海洋研究開発機構)を舞台にした朱野帰子の小説を、JAMSTECの全面協力を得てドラマ化に挑む本作。2014年に完成25周年を迎えた有人潜水調査船「しんかい6500」をはじめとした潜水船、研究船内にクルーが搭乗し、沖縄本島近海、水深1500mでの撮影を敢行。「リアルな深海世界」と「海洋科学技術の最先端」が圧倒的なリアリティで描かれている。物語の主人公を演じるのは、主演映画『ビリギャル』の大ヒットが記憶に新しい有村架純。連続ドラマ初主演となる本作では、組織の中で奮闘し、亡き父の遺志を受け継ぎ、深海の謎に命を懸けて臨むパイロット役に挑戦している。有村さんは、本作の主演を務めるにあたって「海洋研究が担っているのは、日本や世界の未来です。だからこの作品の背負っているテーマは、すごく大きなもので本当に身が引き締まりました。 初めての連続ドラマの主演という大役を頂き、不安や戸惑いはありますが、 男社会の厳しい環境の中で立っている深雪のように、 私も甘えることなく、強くたくましく演じられたらと思います」と、意気込みを語っている。また、未知の生物が存在し、新たな資源が眠っているといわれる深海を、全編4Kで収録したフルハイビジョンで放送し、神秘的でかつ驚異的な映像美を体感できるのも本作の大きな魅力だ。深海を舞台にした前代未聞の本格派ドラマとして、大きな注目を集めそうだ。「連続ドラマW 海に降る」は、10月よりWOWOWにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月03日女優の有村架純が、連続ドラマ初主演を果たすことが2日、分かった。WOWOWで10月にスタートする『海に降る』で、深海調査船のパイロットを演じる。同作は、朱野帰子の同名小説を映像化するもの。JAMSTEC(海洋研究開発機構)の全面協力により、本物の潜水船、研究船で撮影を行った。フルハイビジョン放送だが、全編4K撮影しており、リアルな深海の世界を描く。有村演じる天谷深雪は、亡き父の遺志を受け継ぎ、日本で初めて有人潜水調査船「しんかい6500」の女性パイロットとなった。しかし、最後に父が行ったとされる、潜航の衝撃的な映像を見つけてしまい、深雪は恐怖心に襲われることになる――。有村は「台本を初めて読んだとき、心臓がドキドキというよりもバクバクしました」と、その衝撃を振り返る。それでも、JAMSTECの使命から、作品の背負う大きなテーマを知り「本当に身が引き締まりました」と語っている。また、今作が連ドラ初主演となることに「不安や戸惑いはありますが、男社会の厳しい環境の中で立っている深雪のように、私も甘えることなく、強くたくましく演じられたらと思います」と意気込む。原作の朱野氏は、ドラマ化の話があったときから「深雪が有村架純さんだったらいいな…」と希望を抱いていたそうで、有村の主演が決まった際は「心のなかでガッツポーズをとってしまいました」と大喜び。有村の愛らしさや、凛々(りり)しさが、本物の女性パイロットに似ていると感じたといい、「潜航服姿を拝見するのがとても楽しみです」と語っている。山本監督も「今、一番輝いている女優の一人である有村架純さんと脇を固める豪華な俳優陣がどんな化学反応を見せてくれるか僕自身楽しみであり、良い意味で緊張しています」とコメント。「深海の世界は遠い場所かもしれませんが、それに関わる人々はとても身近で人間臭く、さまざまなドラマが詰まっています」と見どころを語っている。
2015年07月03日