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2024年11月に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA SSホールで行われた『関西演劇祭2024』で各賞を受賞し注目を集めた劇団が集結する『関西演劇祭 in Tokyo』が、2025年3月20日(木・祝) から23日(日) に東京・新宿シアタートップスで開催される。2019年に“つなぐ”をテーマにスタートした『関西演劇祭』は、劇団・観客・審査員やスタッフなど「参加するすべての人がさまざまな形でつながる演劇祭」として毎年広がりを見せ、開催6年目を迎えた2024年には“つながる”演劇祭から“ひろがる”演劇祭へと進化し、これまでに築かれた多くの演劇人たち、そしてこれから出会う演劇人たちとの“つながり”をさらに“ひろげて”いき、劇団や俳優、若いクリエイターたちが夢に向かって進んでいける場として大盛況のうちに幕を閉じた。その『関西演劇祭2024』で最優秀作品「MVO(Most Valuable Opus)」を受賞し、現在東京の小劇場界で話題を集めている劇団「エンニュイ」をはじめ、東京・大阪を中心に活躍する劇団、さらには3時のヒロイン・福田麻貴が脚本・演出を手がけ、2025年7月をもっての解散も発表された「つぼみ大革命」の本格的な芝居など、個性あふれる6劇団が東京に集結。各劇団による45分の公演の合間には、関西演劇祭名物ともなった「ティーチイン」も実施され、演出家・出演者に向けて意見や感想を直接届けることができる。東京での開催に向けて、関西演劇祭のフェスティバル・ディレクターを務める板尾創路は「昨年大阪で大暴れした受賞劇団と役者が東京で再び暴れます!たくさんのご来場お待ちしております!」とコメントを寄せた。<公演情報>『関西演劇祭 in Tokyo』【参加劇団】■エンニュイ(東京)『平面的な世界、断片的な部屋』作・演出:長谷川優貴出演:市川フー、佐藤桃子、zzzpeaker、二田絢乃、小林駿■劇団さいおうば(東京)『変人、苦心、献身。』作・演出:寺腰玄出演:小林アスマ、三浦那由多、盛野莉紗子■The Stone Ageヘンドリックス(大阪)『おしゃべりはやめて』作・演出:朝田大輝出演:西原希蓉美、井作仁香来、大西千保、一明一人、アサダタイキ、中井正樹、奥井隆一■teamキーチェーン(東京)『是々非々【歪】』作・演出:Azuki出演:岡田奏、マナベペンギン、今井裕也、高良紗那■つぼみ大革命(東京)『DIVERSION』作・演出:3時のヒロイン・福田麻貴出演:優華、松下千紘、吉岡久美子、しより、水森依音、糸原沙也加、岡本りん、行澤孝■fukui劇(東京)『美々須ヶ丘 〜給湯室にて〜』作・演出:福井しゅんや出演:仙洞田志織、大和ほなみ、元女咲紀、鈴木美玖、花江藍、花岡翔太、福井しゅんや、熊田修2025年3月20日(木・祝)~23日(日)会場:東京・新宿シアタートップス詳細はこちら:
2025年03月13日2024年に国内で上演された演劇を対象に、優れた作品や俳優、スタッフを顕彰する第32回読売演劇大賞の贈賞式が2月28日、東京・帝国ホテルで行われた。この日は、高円宮妃殿下がご臨席されるなか、各部門の最優秀賞、新人が対象の杉村春子賞、芸術栄誉賞、選考委員特別賞の授与に加えて、大賞を発表。『リア王の悲劇』『天保十二年のシェイクスピア』で最優秀男優賞に輝いた木場勝己が、大賞も受賞する結果となり、「何かの手違いじゃないでしょうか、でも返しません。ありがとうございます」と喜びを示した。第32回読売演劇大賞贈賞式より●最優秀作品賞/『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』(新宿梁山泊)1976年初演の同作。当時、有名歌手のファンが起こした騒動から唐十郎が戯曲を書いた。昨年、東京・花園神社境内の特設紫テントで行われた公演には、中村勘九郎、豊川悦司、寺島しのぶら豪華なキャストの共演が実現。狂おしい愛のドラマが展開された。ちなみに、『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』の上演は、豊川からの提案。昨年亡くなった唐十郎の追善供養の赴きも加わった。金守珍贈呈式には、新宿梁山泊代表で演出を担当した金守珍が出席。「追悼公演になってしまったことは残念でなりません」と唐十郎への思いを語るとともに、豊川が所属するアルファエージェンシーの代表取締役で、2月11日に亡くなった万代博実氏に対しても「影なる功労者だった」と感謝の言葉。「今の演劇界の分断状況に、風穴を開けるんじゃないかと期待する評をいただきました。そのお言葉にも応えながら、この賞に恥じないように精進してまいります。唐十郎こそ、日本のシェイクスピアだと世界に広めてまいりたい」と、決意を新たにしていた。●最優秀男優賞/木場勝己『リア王の悲劇』『天保十二年のシェイクスピア』井上ひさしやシェイクスピア作品など、多彩な舞台に出演し、最近ではNHK連続テレビ小説「虎に翼」など映像作品でも存在感を発揮する木場。読売演劇大賞の最優秀男優賞を手にするのは、第10回以来となる。『リア王の悲劇』で、初めてリア王を演じ、老いていく人間の感情を表現し、『天保十二年のシェイクスピア』では、物語の語り部となる隊長役を務め、深みのある歌声も披露した。木場勝己木場はトロフィーを受け取ると「脇一筋でやってきたので、こういう賞からは縁遠いだろうなと思っていた。主役をやるとこういうこともあるんですね。本当にありがとうございました」としみじみ。対象となった2作品は、どちらも演劇界のトップランナーのひとりである藤田俊太郎が演出を手がけており、「藤田くん、どこにいるかな?どうもありがとう!」と感謝を伝える場面も。また、KAAT神奈川芸術劇場と東宝演劇部に対しても感謝を述べ、「いただいた賞金100万円を半分ずつお渡ししようと思ったが、今回は気持ちだけで(笑)」と会場の笑いをさらった。●最優秀女優賞/岩崎加根子岩崎が読売演劇大賞の最優秀女優賞に輝くのは、第6回以来。シェイクスピアの「リア王」を東憲司が翻案して演出した『慟哭のリア』では、亡き夫の意志を引き継ぎ、一代で炭鉱を繁栄させた女主・室重セイを演じ、過酷な時代を必死に生き抜く姿を体現した。岩崎加根子現在92歳。「何を申し上げていいか分かりません。本当にありがたいことだと思っております」と喜びを語り、その後、「ずいぶん前にお許しをいただいております」と前置きし、昨年11月に亡くなった谷川俊太郎の代表作である「生きる」を力強く朗読。その圧倒的な存在に、演劇関係者が集う会場は静寂と熱気に包まれていた。なお、『慟哭のリア』は、まもなく閉場し、岩崎にとっても縁深い俳優座劇場の最後の劇団公演となった。●最優秀演出家賞/前川知大『奇ッ怪小泉八雲から聞いた話』(イキウメ)劇団「イキウメ」の主宰である前川の受賞は、第19回の大賞・最優秀演出家賞以来。対象作は小泉八雲による5つの怪談を、ひとつの物語に紡ぎ直し、時空も生死の境をも超える愛の力をドラマチックに描いた。今回は満を持して「イキウメ」による再演が実現。初演を見た野村萬斎から「夢幻能と似ている」とのヒントを得て、劇空間には能の様式を取り入れた。前川知大最優秀演出家賞は2度目となり、「今回の『奇ッ怪』は、素材の味を生かした和食のよう」だと説明。「俳優、スタッフ、小泉八雲という素晴らしい素材に支えられて、半ば勝手に出来上がったような気がします。こういうことは滅多にない。感謝しなくてはいけません」と神妙な面持ちで、受賞の喜びを噛みしめた。●杉村春子賞/新原泰佑『インヘリタンス -継承-』『球体の球体』杉村春子賞は、文学座の協力により杉村春子の業績を称えて、年間に活躍した新人を対象にした賞。受賞した新原は、ニューヨークのゲイ・コミュニティが舞台になった『インヘリタンス-継承-』で、裕福で小悪魔的なアダム、男娼として生きてきたレオという正反対の二役で、物語の核を担った。一方、“親ガチャ”を題材にした『球体の球体』では、ダンスが得意な現代美術家を演じ、幼少期に習い始めたダンスの能力も発揮した。新原泰佑将来有望な俳優に授与される杉村春子賞を手にし、新原は「伝え切れない思いでいっぱいです。すべての時間が学びで、新たな出会いでした」と感激しきり。「どちらの作品も、僕の俳優人生で、とても大切なピースになっています」と強い思い入れを示し、「どんな作品でも、常に新たな自分との出会いがあります。だからこそ、どんどん飛び込んでいきたいし、そのために日々研さんを積み、演劇界に貢献していけるように精進いたします」と輝かしい未来を見据えていた。贈呈式には、最優秀スタッフ賞を受賞した渥美博(『キラー・ジョー』の殺陣、『ロミオとジュリエット』のアクション)、芸術栄誉賞に輝き、今年4月末に「老朽化と収支の悪化」を理由に閉場する俳優座劇場、選考委員特別賞に選ばれた『カム フロム アウェイ』(ホリプロ)の各代表及び、各賞の優秀賞受賞者が駆けつけた。第32回読売演劇大賞贈賞式より取材・文・撮影:内田涼【第32回読売演劇大賞 受賞作・受賞者】■最優秀作品賞『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』(新宿梁山泊)■最優秀男優賞木場勝己/『リア王の悲劇』(KAAT神奈川芸術劇場)『天保十二年のシェイクスピア』(東宝)■最優秀女優賞岩崎加根子/『慟哭のリア』(劇団俳優座)■最優秀演出家賞前川知大/『奇ッ怪小泉八雲から聞いた話』(イキウメ)■最優秀スタッフ賞渥美博/『キラー・ジョー』(劇団温泉ドラゴン)の殺陣、『ロミオとジュリエット』(新国立劇場演劇研修所)のアクション■杉村春子賞新原泰佑/『インヘリタンス-継承-』(東京芸術劇場)の演技、『球体の球体』(梅田芸術劇場)の演技■芸術栄誉賞株式会社俳優座劇場/俳優座劇場の運営と演劇プロデュース、舞台美術製作による演劇界への貢献■選考委員特別賞『カム フロム アウェイ』(ホリプロ)■優秀作品賞『奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話』(イキウメ)『Silent Sky』(unrato)『白衛軍』(新国立劇場)■優秀男優賞浅野 雅博 /『オセロー』(文学座)、『旅芸人の記録』(ヒトハダ)荒川良々 / 『桜の園』(シス・カンパニー)、『ふくすけ2024―歌舞伎町黙示録―』(Bunkamura)成河 /『ピローマン』(新国立劇場)、『ライオン』(梅田芸術劇場)中村勘九郎 /『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』(新宿梁山泊)『梅雨小袖昔八丈 髪結新三』(松竹)■優秀女優賞音無美紀子/『阿呆ノ記』(劇団桟敷童子)、『つきかげ』(劇団チョコレートケーキ岸井ゆきの/『ふくすけ2024―歌舞伎町黙示録―』(Bunkamura)高田聖子/『カラカラ天気と五人の紳士』(シス・カンパニー)、『太鼓たたいて笛ふいて』(こまつ座)古川琴音/『Touching the Voidタッチング・ザ・ヴォイド~虚空に触れて~』(パルコ)■優秀演出家賞池田亮/『養生』(ゆうめい)ケラリーノ・サンドロヴィッチ/『桜の園』(シス・カンパニー)永井愛/『パートタイマー・秋子』(二兎社)、『こんばんは、父さん』(二兎社)眞鍋卓嗣/『野がも』(劇団俳優座)■優秀スタッフ賞塵芥/『阿呆ノ記』(劇団劇団桟敷童子)の美術、『荒野に咲け』(劇団劇団桟敷童子)の美術ムーチョ村松/『オデッサ』(ホリプロ)の映像森大輔/『翼の創世記』(Theatre Polyphonic)の作曲・音楽監督・演奏山本貴愛/『ロボット』(世田谷パブリックシアター)の美術・衣装
2025年03月01日「SHIZUOKAせかい演劇祭2025」、「ふじのくに野外芸術フェスタ2025」、ストリートシアターフェス「ストレジシード静岡2025」のプレス発表会が2月27日にオンラインで開催され『〈不可能〉の限りで』、『ラクリマ、涙~オートクチュールの燦めき~』、『ラーマーヤナ物語』など、プログラムについての説明が行われた。これまで「ふじのくに⇄せかい演劇祭」として静岡県舞台芸術センター(Shizuoka Performing Arts Center : SPAC)によって、毎年ゴールデンウィークに静岡市内の各地で開催されてきたが、SPAC設立30周年を機に、今年から「SHIZUOKAせかい演劇祭」と改称。開催期間のゴールデンウィークを「PLAY!ウィーク」と称して、「SHIZUOKAせかい演劇祭2025」、「ふじのくに野外芸術フェスタ2025」、「ストレンジシード静岡 2025」を開催し、演劇やダンス、パフォーマンスで静岡を盛り上げる。「SHIZUOKAせかい演劇祭2025」では、静岡芸術劇場にて日本初演となる2作の海外作品が上演される。『〈不可能〉の限りで』よりポルトガル出身のティアゴ・ロドリゲス作・演出による『〈不可能〉の限りで』は、赤十字国際委員会や国境なき医師団のメンバーなどの人道支援者たちへのインタビューを基に生まれた作品。紛争地帯へ命がけで足を踏み入れ、苦しみや暴力に直面しながらも、人間の尊厳に触れる支援者たちの目に映る「世界」を描いており、社会を鋭く切り取った「ドキュメンタリー」が、洗練された舞台美術、力強く情感を伝えるパーカッション、そして俳優たちの声によって叙事詩へと変貌する。今年の8月に、『不可能の限りにおいて』というタイトルで、世田谷パブリックシアターにて生田みゆきの演出によりリーディング公演として上演されることが発表されているが、今回はティアゴ・ロドリゲスの演出によるオリジナル版の上演となる。SPACの芸術監督を務める宮城聰はこの日の会見で、本作について「きれいごとではない困難とぶつかる現実を演劇で表現するという、演劇が不可能と思われていた領域に挑んだ作品」と評し、日本初演への期待を口にした。『ラクリマ、涙 ~オートクチュールの燦めき~』よりもう一作の来日公演となる『ラクリマ、涙 ~オートクチュールの燦めき~』は、フランスの国立劇場で唯一の女性芸術監督(ストラスブール国立芸術劇場)であり、フランス演劇界の新たなる旗手として注目を浴びるカロリーヌ・ギエラ・グェンの作・演出による作品。英国王妃のウェディングドレス製作という一大プロジェクトの成就に向け、アランソンのレース工房、インド・ムンバイの刺繍工房の職人たちが苦悩を抱えつつ協働するさまを通じ、オートクチュール業界の秘めたる製作過程を描き出す。宮城は、カロリーヌ・ギエラ・グェンの作品には常に一定数のアマチュア俳優が起用されている点に言及し「波乱万丈のドラマがあるストーリーをあたかもドキュメンタリーであるかのような演技で紡いでいく」と語り「最も新しい、世界最先端の演劇」と評する。小島章司この他、ダンスプログラムとして85歳のフラメンコ界のレジェンド・小島章司がムンクの名画「叫び」に触発されて創作した『叫び』がグランシップ 中ホール・大地にて1日限り(5月2日)のスペシャルステージとして上演されるほか、カメルーン生まれのダンサーで振付家のメルラン・ニヤカムがアフリカの神話にもとづく摩訶不思議な世界を踊る『マミ・ワタと大きな瓢箪』が舞台芸術公園 野外劇場「有度」にて上演される。『マミ・ワタと大きな瓢箪』よりまた「ふじのくに野外芸術フェスタ2025」では、駿府城公園の紅葉山庭園前広場に設置される特設会場にて、宮城自身の構成・演出により、古代インド 2大叙事詩のひとつとして知られる『ラーマーヤナ物語』が上演される。この日の会見で、宮城は現代の日本、そして世界が抱える様々な問題に触れつつ「自分自身が『この先、もっと良くなっていく』、『成長していく』、『更新されていく』という期待を持てない人が増えている」という危機感を口にし、生身の肉体によって観客の目の前で表現される演劇がもたらす“感動”がそうした問題の突破口となるのではないかとの思いを口にした。『マダム・ボルジア』上演時より。「客席と舞台を組まずに、俳優が広場で乗り込んで、そのまま(上演を)やるような形でやりたい」(宮城)そうした思いを踏まえて、『ラーマーヤナ物語』の上演では、客席と舞台という垣根を取っ払い「客席と舞台を組まずに、俳優が広場で乗り込んで、そのまま(上演を)やるような形でやりたい」と明かした。10周年を迎える「ストレンジシード静岡 2025」は5月3日(土・祝) から5日(月・祝) までの日程で開催され、静岡市街地、駿府城公園を中心にそこでしか見られない演劇、ダンス、ストリートシアター作品を上演。徳川家康ゆかりの駿府城公園で、来場者みんなで段ボールを使って天守閣を組み立てるという試み(みんなでダンボール天守閣建築プロジェクト『儚きものの造り手たち』)や、駿府城公園内の発掘調査現場をステージにしたダンスパフォーマンス(『グルーヴィ・グレイヴ』)など、ストリートシアターフェスにふさわしい、観客をも巻き込んでの奇抜な試みが企画されており、今後も続々と新たなプログラムが発表される予定。宮城は改めて、「ふじのくに⇄せかい演劇祭」から「SHIZUOKAせかい演劇祭」への改称への思いを問われ、大都市・東京だけが世界との接点ではなく「静岡にいても世界につながる」と語り、静岡という地方都市で“世界”を体感できる演劇祭が開催される意義を強調した。【SHIZUOKAせかい演劇祭2025 上演全ラインナップ】■『〈不可能〉の限りで〉』※日本初演ジャンル / 製作国:演劇 / スイス作・演出:ティアゴ・ロドリゲス2025年4月26日(土)〜4月29日(火・祝)会場:静岡・静岡芸術劇場■『ラクリマ、涙 ~オートクチュールの燦めき~』※日本初演演劇 / フランス作・演出:カロリーヌ・ギエラ・グェン2025年5月4日(日・祝)〜5月6日(火・休)会場:静岡・静岡芸術劇場■『叫び』ダンス / 日本作・構成・演出・出演:小島章司音楽:チクエロ2025年5月2日(金)会場:静岡・グランシップ 中ホール・大地■『マミ・ワタと大きな瓢箪』ダンス / フランス演出・振付・出演:メルラン・ニヤカム2025年4月26日(土)・27日(日)会場:静岡・舞台芸術公園 野外劇場「有度」同時開催[ふじのくに野外芸術フェスタ2025静岡]『ラーマーヤナ物語』※SPAC新作演劇 / 日本原作:ヴァールミーキ構成・演出:宮城聰作曲:寺内亜矢子/選曲:宮城聰2025年4月29日(火・祝) 〜5月6日(火・休)会場:静岡・駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場[ストレンジシード静岡2025 コアプログラム]■『儚きものの造り手たち』参加型インスタレーション / フランス演出:オリヴィエ・グロステット2025年5月3日(土・祝) 建築4日(日・祝) 展示5日(月・祝) 展示・解体会場:静岡・駿府城公園 富士見芝生広場前■『グルーヴィ・グレイヴ』ダンス / 日本振付:中間アヤカ2025年5月3日(土・祝) ~5月5日(月・祝)会場:静岡・駿府城公園 駿府城跡天守台発掘調査現場■『末待奉祭』パフォーマンス / 日本作・演出:大熊隆太郎2025年5月3日(土・祝) ~5月5日(月・祝)会場:静岡・常磐公園◆SHIZUOKAせかい演劇祭2025 特設サイト:◆ストレンジシード静岡 公式サイト:◆SPAC公式サイト:
2025年02月28日演劇・舞台芸術・ミュージカル専門のフリーマガジン「ステージぴあ」の読者をはじめとする、演劇ファンによるアンケートを実施し、その結果を「演劇(ストレート)部門」、「ミュージカル部門」のふたつのジャンルに絞り、各部門のベスト10を発表する「第2回 ステージぴあ10」が2月28日(金)20時から動画配信される。数々の傑作が上演された2024年のベスト作品は?本イベントでは、第1回(2023年度)に続き、MCにはお笑い芸人・俳優など多方面で活躍し、数多くの舞台にも出演する片桐仁が続投。アシスタントには女優の斉藤ひかりを迎え、2024年の演劇シーンを振り返りつつ、演劇への熱い思いと、まだ見ぬ2025年への期待を形にするイベントが開幕する。ゲストは、映像、舞台、アーティストと多方面で活躍し、2023年には第30回読売演劇大賞「杉村春子賞」を受賞した大原櫻子。劇団四季では数々の作品で主要な役を務め、退団した現在ではミュージカル『レ・ミゼラブル』に出演中の小林唯。さらに、劇団☆新感線に所属し、舞台を中心に活躍する吉田メタル。取材記事やコラムの執筆に加え、メディア出演や多数の番組監修なども行う演劇ライターの上村由紀子を迎え、イベントを盛り上げる。ランキングの発表はもちろん、幕間では、ここでしか聞けないゲストたちのトークも必見。公演中のルーティンについては、大原が「台本は自分の台詞だけ声を出して読み直す」と明かし、その理由を説明。一方、小林は「できるだけルーティンを作らないようにしている」そうで、こだわりを語っている。吉田からは劇団☆新感線の伝統(?)である楽屋の水風呂にまつわるエピソードも飛び出す。また、舞台関係者のスタミナとなり、癒しともなる“お弁当”トークも白熱する。ミュージカル『この世界の片隅に』に出演した大原と小林は、共演者の海宝直人が差し入れしたすき焼き弁当の味を絶賛。一方、吉田は力がみなぎるハンバーグ弁当の魅力を熱弁する。同じ肉料理でも、さまざまな違いがあるようだ。ゲストが明かす“差し入れ”事情では、おすすめ品や意外な逸話も紹介される。さらに、ゲストによる禁断の舞台裏エピソードも披露。聞いているこちらが思わずヒヤッとしてしまう貴重な裏話の数々にも注目したい。演劇関係者が選出する「注目俳優」の結果発表ではサプライズも。なお、「ステージぴあ10」のランキング結果は動画配信だけではなく「ステージぴあ 2025年3+4月号」の特集ページでも、アンケートによるコメントともに紹介される。【イベント概要】第2回 ステージぴあ10日時:2025年2月28日(金) 20:00 配信スタート(アーカイブ期間:~3月31日(月) 23:59まで)会場:オンライン(YouTubeにて配信)※動画視聴は無料です。「チケットぴあ」または「PIA LIVE STREAM」への会員登録をお願いいたします。視聴方法:()
2025年02月28日ロンドンの歴史ある演劇賞「WHATSONSTAGE AWARDS」において、舞台「千と千尋の神隠し」が“Award for BEST NEW PLAY”(最優秀新作演劇賞)を受賞した。授賞式には翻案・演出を担当したジョン・ケアードやプロデューサーの尾木晴佳、共同プロデューサーのイアン・ギリーが出席し、トロフィーを受け取った。ジョン・ケアードジョン・ケアードはステージ上で「日本とイギリスのコラボレーションにより、作品を作れて嬉しいです。イーストエンド(世界の極東)から、(ロンドンの)ウェストエンドへ作品を持ってくるのは大変な苦労がありました。ただ、すべてにおける、本当のマジシャンはスタジオジブリの宮崎駿さんです。彼の素晴らしい映画は、私たち全員に多大なるインスピレーションを与えてくれました」と述べ、会場から大きな拍手が沸き起こった。最後に、日本語で「駿さん、本当に有難うございます」と締めくくった。東宝演劇は、1972年にロンドンで「風と共に去りぬ」を上演して以来、オリジナル作品を世界へ届けることを目標にしてきた。昨年のロンドン・コロシアムでの公演では30万人を動員し、今回の受賞によりロンドンでの高評価が改めて証明された。舞台「千と千尋の神隠し」は今年7月と8月に中国・上海での上演が予定されている。(シネマカフェ編集部)
2025年02月10日イギリスの老舗の演劇賞『WHATSONSTAGE AWARDS』授賞式が日本時間2025年2月10日朝に開催。舞台『千と千尋の神隠し』が、“Award for BEST NEW PLAY”(最優秀新作演劇賞)を受賞した。2022年3月に東京・帝国劇場で世界初演された舞台『千と千尋の神隠し』は、2024年4月から8月にイギリス・ロンドン・コロシアムにてロンドン公演を実施。日本人キャストによる日本語での海外上演としては演劇史上最大規模、また東宝株式会社主催公演としても史上初の試みとなり、ウェストエンド最大級となる客席数約2,300席を連日満席にし、約30万人を動員した。千尋役は橋本環奈、上白石萌音、川栄李奈、福地桃子の4名が務めた。撮影:Johan Persson撮影:Johan Persson『WHATSONSTAGE AWARDS』は、ロンドンの演劇ファン参加型の歴史ある演劇賞で、今年が25年目の開催となる。昨年暮れにノミネートは発表されており、“Awards for BEST NEW PLAY”のほか、“BEST SUPPORTING PERFORMER”(増子敦貴)、“BEST SET DESIGN”(ジョン・ボウサー、トビー・オリエ)、“BEST COSTUME DESIGN”(中原幸子)、“BEST WIG,HAIR AND MAKEUP DESIGN”(宮内宏明)でノミネートされて注目を集めていた。授賞式には、翻案・演出のジョン・ケアード、プロデューサーの尾木晴佳、共同プロデューサーのイアン・ギリーが登壇し、トロフィーが授与された。ステージ上でケアードは、妻で共同翻案の今井麻緒子やカンパニーに感謝を述べ、「日本とイギリスのコラボレーションにより、作品を作れて嬉しいです。イーストエンド(世界の極東)から、(ロンドンの)ウェストエンドへ作品を持ってくるのは大変な苦労がありました。ただ、すべてにおける、本当のマジシャンはスタジオジブリの宮﨑駿さんです。彼の素晴らしい映画は、私たち全員に多大なるインスピレーションを与えてくれました」と語ると、会場全体から大きな拍手が沸き起こった。最後に、日本語で「駿さん、本当に有難うございます」と締めくくった。トロフィーを手にしたジョン・ケアードなお2025年7月から8月には、中国・上海での上演を予定している。<公演情報>舞台『千と千尋の神隠し』2025年上海公演舞台『千と千尋の神隠し』上海公演ポスター原作:宮﨑駿翻案・演出:ジョン・ケアード共同翻案:今井麻緒子オリジナルスコア:久石譲※キャストは後日発表2025年7月14日(月)~8月3日(日)会場:中国・上海文化広場公式サイト:
2025年02月10日脚本家・映画監督・小説家の足立紳と演劇集団「ジョビジョバ」の坂田聡による演劇ユニット「坂田足立連続デッドボール」の旗揚げ公演『6回の表を終わって7-0と苦しい展開が続いております(仮)』が、2025年1月22日に東京・駅前劇場で初日を迎えた。本作は、人間のみっともなさを巧みに描くタッチ、軽妙な艶笑譚的作品が高い評価を得ている足立による演劇作品の書き下ろし公演。出演者には、ヨーロッパ企画の土佐和成、松木大輔、横江泰宣、ゆかわたかし、伊藤慶徳、と映画・ドラマ・舞台で活躍する実力派俳優が揃った。(撮影:曳野若菜)(撮影:曳野若菜)開幕に際して、足立は「とうとう始まってしまいました。普段は映像畑の自分ですが、初日の緊張感が映像作品の比ではありません。笑えたのが僕だけでないことを心から祈ります」、坂田は「足立さんの好きな銭湯と野球をふんだんに盛り込んだ面白い作品に仕上がったと思います」とそれぞれコメント。公演は2025年1月29日(水) まで。■作・演出:足立紳 コメント全文とうとう始まってしまいました。普段は映像畑の自分ですが、初日の緊張感が映像作品の比ではありません。なので僕はほとんど劇場にいません。具合が悪くなりそうですので。ですが、せっかくなので歯を食いしばって、劇場にいるようにします。なぜ今、演劇をやるのか?よほどやりたいことがあるのか!?と映像制作仲間から言われましたが、今まで作ってきた映像作品と違うところはなにもありません。つまり斬新なことも立派なテーマもなにもありません。でも坂田さんがめっちゃ面白いです。土佐さんも松木さんも横江さんもゆかわさんも伊藤さんにも稽古場で大いに笑わせていただきました。笑えたのが僕だけでないことを心から祈ります。■企画・出演:坂田聡 コメント全文コロナ禍で実現できなかった足立さんとのユニット作品がようやく出来上がりました。足立さんの好きな銭湯と野球をふんだんに盛り込んだ面白い作品に仕上がったと思います。役者陣もスタッフも、誰も風邪で休むことなく密度の濃い稽古をやり切りました。坂田足立連続デッドボールの旗揚げ公演を是非見にきてください。劇場でお会いしましょう!<公演情報>坂田足立連続デッドボール 旗揚げ公演『6回の表を終わって7-0と苦しい展開が続いております(仮)』作・演出:足立紳出演:坂田聡土佐和成(ヨーロッパ企画)松木大輔横江泰宣ゆかわたかし伊藤慶徳2025年1月22日(水)~1月29日(水)会場:東京・駅前劇場チケット情報:()公式サイト:
2025年01月23日中学生・高校生を対象とした演劇ワークショップ『中高生のための“はじめての”演劇Days 2025』が、2025年3月1日(土)・2日(日) に東京・新国立劇場で開催される。新国立劇場では、演劇芸術監督・小川絵梨子の方針の下、中学生・高校生を対象とした演劇ワークショップを毎年開催。6回目となる今回は、これまで全く演劇には触れたことがない人から、観劇をしたことはあるが演技経験はない人など、初心者向けのワークショップとなり、講師として北尾亘、宮本宣子、伊藤和美、井上芳雄、大和田美帆、小川が参加する。さらに新国立劇場のバックステージ案内も予定されている。申し込み期間は2月5日(水) まで。<イベント情報>『中高生のための“はじめての”演劇Days 2025』【募集要項】人数:20名様 ※応募多数の場合は抽選となります。参加費:2,000円 ※事前振込【応募条件】・中学生・高校生およびその年齢に該当する方(個人参加に限ります)・2日間、全ての講座に参加できること・新国立劇場(初台)に通えること・演劇に興味のある方はどなたでもご参加可能です。経験を問いません。※演技や演劇の経験のある方もご応募可能ですが、講座の内容としては、初心者向けの内容となります。2025年3月1日(土)・2日(日)会場:新国立劇場【カリキュラム一覧/講師】■2025年3月1日(土)・「ご挨拶」小川絵梨子(演出家、新国立劇場演劇芸術監督)・「カラダを知る、ココロが踊る」北尾亘(振付家、ダンサー、俳優/Baobab主宰)・「お芝居ができるまで」三崎力(新国立劇場 制作部演劇)・「舞台衣裳を考えて、創ってみよう!」宮本宣子(衣裳家)■2025年3月2日(日)・「歌唱と演技」伊藤和美(歌唱指導)・「劇場ツアー」櫻井拓朗(新国立劇場 技術部舞台課)・「お話し」井上芳雄(俳優/歌手)・「セリフを心で言ってみよう」大和田美帆(俳優)申し込み期限:2025年2月5日(水) 23:59まで詳細はこちら:
2025年01月15日今年で6回目、「つながる演劇祭からひろがる演劇祭へ」とテーマをあらため開催された『関西演劇祭』が閉幕、11月24日に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA SSホールで行われた表彰式のレポートが到着した。今年は「暁月-AKATSUKI-」「EVKK/エレベーター企画」「エンニュイ」「劇団☆kocho」「劇団さいおうば」「The Stone Ageヘンドリックス」「teamキーチェーン」「つぼみ大革命」「fukui劇」「WAO!エンターテイメント」の10劇団が参加し、11月16日から1週間にわたって開催。11月24日の表彰式では、各賞の発表とともに、審査員から参加劇団に熱いメッセージが届けられた。表彰式にはアンバサダーの伊原六花、フェスティバル・ディレクターの板尾創路、そしてスペシャルサポーター(審査員)として、ネルケプランニング代表取締役社長・野上祥子、映画監督の三島有紀子、NHKエンタープライズ ドラマ部エグゼクティブ・ディレクターの笠浦友愛、スーパーバイザーとして西田シャトナーが出席。映えある「MVO(Most Valuable Opus)(最優秀作品賞)」を含む各賞が発表された。最初に、アンバサダーの伊原が「このお祭り自体が“すごく素敵だな”とずっと楽しみにしていました。始まってからも、“この演出家さんの作品に出てみたい”“この脚本家さんのセリフを喋ってみたい”“この人のお芝居をもっと見てみたい”と、個人的にはすごくホクホクしたお祭りで。皆さん本当に素晴らしかったので、今回のお祭りで出会えたことがすごく幸せです」と演劇祭を終えた今の心境を明かした。続いて、ラジオDJの加美幸伸と福本愛菜の司会進行のもと各賞の発表へ。まず脚本賞は3人が選出され、エンニュイの長谷川優貴が「ベスト脚本賞」に選ばれた。プレゼンターを務めた野上は「点と点が線になる瞬間、その線がまた点と点になり……。行ったり来たりする作品に夢中になりました」と脚本の魅力を称えた。演出賞も3人が選出され、fukui劇の福井しゅんやが「ベスト演出賞」に選ばれた。プレゼンターの三島は、福井の演出の魅力を「ご本人も、“マイノリティの応援歌を作りたい”とおっしゃっていて、それを強いキャラクターで魅力的に描いてらっしゃいました。リアルとファンタジーの世界を飛躍させて、見せる演出の手腕、そして音楽のセンスも素敵でした。出会えてよかったです」と語った。アクター賞には6人が選出。その中から「ベストアクター賞」は、劇団さいおうばの小林アスマ、そしてfukui劇の大和はなみの2名が受賞した。プレゼンターの笠浦は、「実は、アクター賞を決めるのが一番難航した」と明かし、受賞したふたりについて「小林アスマさんは、そこに立つ姿と芝居する姿の落差にびっくりしました。まだ20歳ですが役柄の構築力、存在感、それを作るポテンシャルがとても高いです。大和ほなみさんは、全員が芸達者のfukui劇の中で際立つ存在。気持ちのヒリヒリ感が伝わってきて、感情移入できる迫真の演技でした」と称えた。「審査員特別賞」は、劇団☆kochoの桜さがみが受賞。桜はプレゼンターの板尾から盾を受け取ると、「40年間、演劇をやってきて初めて報われた気がします」と感極まった様子だった。板尾は「劇団を結成されて40年間。劇団って続けるのが本当に大変で、やめようかとか、いろいろあると聞きます。その中で40年間きっちりやられてきたという、尊敬に値する方です」と語り、普段は小学生の演技指導や児童劇団の講師もしているという桜の活動に、「本当にお芝居に40年、貢献されてきたというのが僕は栄光に当たると思います」と称賛した。「観客賞」に選ばれたのは、つぼみ大革命。作・演出を務めた福田麻貴は「アイドルグループということで、普段観に来るお客さんの前でライブをすることが多いんですけど、つぼみ大革命を知らないお客さんの前で演劇をやらせていただくのは初めて。手応えありということで、観客賞をいただけてよかったです」と語ると、板尾は「観客賞は接戦で、最終日まで結果がどうなるかわからなかったですが、つぼみ大革命はオンライン投票数がすごかった。これも時代というか、“今だな!”と思いました」としみじみとコメントした。板尾「皆さんと、早めに現場で会えることを楽しみにしています」そして、最優秀作品賞「MVO」に選ばれたのは、エンニュイ。「ベスト演出賞」も受賞した長谷川が代表し、「いろんな劇団の方がいて、僕らは殺陣なら勝てないし、人情劇でも勝てないし、だから僕らがたまたま獲ったという感じだと思います。皆さん素敵でした」と参加劇団全員を称えた。プレゼンターを担当した伊原は「長谷川さんのすごくおもしろい脚本と、どこまでが演出でどこまでが皆さんのアイデアなのかという自由度の高い展開、あとは役者の皆さんの解像度の高さ。すべてのクオリティがすごく高くて“いいものを観たな”というのが一番の感想でした」と振り返った。各賞が出揃い、改めてスペシャルサポーター、スーパーバイザーの各氏も、参加劇団に温かいメッセージを送った。「どの劇団も、どの演者の方も本当に素晴らしかったので、参加させていただいて本当に光栄でした。私も役者として、また皆さんとどこかでご一緒できるようにがんばりたいと思います」(伊原)「今日終わってしまいますが、ここに参加している皆さん、手伝ってくださったスタッフの皆さんのおかげで今回生まれたものがちゃんと種になり、次に繋がるものになっているんだなと確証しました。人の心を動かせる演劇というのを私も皆さんと一緒になってまだまだ頑張っていきたいと願っています」(野上)「自分自身が楽しかったです。皆さんの顔を見ていると、本当に演劇の終わりってすごく豊かな気持ちになるんだなと改めて思いました。私は普段は映画を作るんですが、前に参加していただいた方にも出演していただいたりもして、これから皆さんとも映画で、いろんな形でコラボしながら何かを生み出せていけたらいいなと思います。皆さんの演劇も観に行きます」(三島)「これだけいろんなアプローチをされている劇団を集められた方々にもリスペクトです。皆さんもお互い別の劇団を見て刺激を受けたと思います。私自身もまだ現場にいる人間として、私も皆さんに負けないように作っていきたいなと思いました、心が震える日々でした」(笠浦)「皆さんを応援できて幸せでした。私は最優秀賞を全劇団に獲ってほしかった。そんな気持ちでおります。皆さんに寄り添わせていただき、賞を獲られた方を見て、自分が賞を獲ったような幸せな気分になりました。そんな幸せな気持ちにさせていただいてありがとうございました。これからも皆さんを応援しますし、芝居を見ていきます。いつか全員に賞を獲らせるような応援者になりたいと思います」(西田)「各賞が決まりましたが、エンニュイが最優秀を獲ったのは、ほかの9劇団からの刺激があったから。それがないと獲れなかったと思います。だから今回の演劇祭は、これが結果ということで。また、ひとりでも多くどこかの現場で会えたらいいなと思います。3日くらいは顔を覚えていますので(笑)、早めに会えることを楽しみにしています」(板尾)6回目にして、新たな広がりを見せ始めた『関西演劇祭』は、温かい空気が満ちた中で幕を下ろした。観劇する楽しみをもっと世の中に広げていく演劇祭に授賞式を終えたアンバサダーの伊原と、フェスティバル・ディレクターの板尾は囲み会見に対応。伊原は「この演劇祭自体が、演劇の魅力を広めるためにすごくいいお祭りだと感じていたので、アンバサダーとして参加できて本当に幸せでした。これからの演劇の“推し活”にも力が入るなと思いました」と笑顔を見せた。また、今年のテーマが「つながる演劇祭からひろがる演劇祭へ」となったことについて、板尾は「“つながる”演劇祭としてやってきて、つながることはよく分かったんですよ。だから今回はつなげたことを広げていくということに力を入れようということで。僕が広がってほしいのは、劇団が増えることも大事なんですけど、観劇する人が増えると劇団が必要になってくるので、やっぱり“芝居が観たいな”っていう人を増やすことが大事だと思っています。だから来年はそっち方向にもうまくアプローチできたらと思います」と語った。演劇鑑賞が趣味だという伊原は、日ごろから観たい作品と上演時期を書き出して、オフの日には昼公演、夜公演をはしごして観劇することもあるほど。そんな伊原が『関西演劇祭』は「ティーチイン」がとても魅力だと語る。「すごく画期的だなと思います。劇団が集まって演劇をするだけでなく、観てくださっている方々から意見を聞くことで役者としても広がるものがあるシステムじゃないかなと思いました」。印象的だったティーチインは、「1列目に座って、いつも最初に手を挙げて意見を言ってくれる小さい女の子がいました。一番に手を挙げて意見を言うって大人でもなかなか勇気がいると思うんです。子どもだからこそ感じられることや、一緒に観て、観たあとにすぐ感想を伝えるからこそ感じられるものがすごく多くて。想像していた通り、ティーチインはすごく好きです」とコメント。さらに、演劇を愛するひとりとして「私も観劇をする人数がもっと増えて、魅力がもっと知れ渡ったらいいのになと思います」と語った。『関西演劇祭2024』審査結果■脚本賞長谷川優貴(エンニュイ)☆ベスト脚本賞磯部宗潤(WAO!エンターテイメント)寺腰玄(劇団さいおうば)■演出賞福井しゅんや(fukui劇)☆ベスト演出賞朝田大輝(The Stone Age ヘンドリックス)Azuki(teamキーチェーン)■アクター賞小林アスマ(劇団さいおうば)☆ベストアクター賞大和ほなみ(fukui劇)☆ベストアクター賞大下真緒里(EVKK/エレベーター企画)岡田奏(teamキーチェーン)万輝(WAO!エンターテイメント)山本誠大(暁月-AKATSUKI-)■審査員特別賞桜さがみ(劇団☆kocho)■観客賞つぼみ大革命■MVO(Most Valuable Opus=最優秀作品賞)エンニュイ公式サイト:
2024年11月26日●観客のありがたみをより感じるように俳優として数々のドラマや映画で活躍しているお笑い芸人・板尾創路。11月16日~24日に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA SSホールで開催される「関西演劇祭2024」では、1年目からフェスティバル・ディレクターを務めている。板尾にインタビューし、俳優業への思い、フェスティバル・ディレクターとしての思いを聞いた。2019年より開催されている「関西演劇祭」。参加した俳優・演出・脚本家が、舞台や映画・ドラマの世界に進出するなど、たくさんのつながりが生まれてきた。6回目となる今年も全国から寄せられたエントリーの中から選りすぐられた10劇団が公演。それぞれ45分間の独創的なオリジナルストーリーを届ける。――1年目から「関西演劇祭」のフェスティバル・ディレクターを務められていますが、同映画祭によってご自身が変わったことや影響を受けたことを教えてください。毎年たくさんお芝居を見させてもらうようになって、演劇関係の取材を受けたり、演劇関係の人の舞台の映像を見たり、そういったことで1年通して演劇に触れるようになってきました。「関西演劇祭」は関西の劇団がもっと盛り上がるようにということで始まりましたが、日本の演劇がもっと盛んになればいいなと。そのためにも、いい舞台を作って、お客さんを喜ばせて、演劇って楽しいなと思ってもらえるようにしないといけないなと感じています。――ご自身も舞台に出演されており、今年はヨーロッパ企画第43回公演『来てけつかるべき新世界』に参加されました。舞台のやりがいをどのように感じていますか?劇場でお客さんの前でやるというのは、全然違う緊張感もあるし、達成感もあるし、やりがいはすごくあります。数カ月かけて1つの作品を作り上げると、仲間意識も出てくるし、より深く1つの作品にのめり込んでいけるという贅沢さもあります。――今後、より多くの舞台に出演していきたいという思いでしょうか。舞台は期間が長いので、何でもかんでもというわけにはいかないですが、この役やってみたいというものは積極的に出たいなと思います。――約40年間芸能界で活動され、今年61歳を迎えられましたが、今のお仕事に対する思いをお聞かせてください。いろいろありましたが、この年齢になって、この芸歴になってくると、お客さんあってのことだというのがますます身に染みるというか、特に舞台は生のエンタメで、お客さんは高いお金と時間をかけて来てくださるので、それに見合うような感動や楽しさをお届けしないといけないなと。――お客さんの大切さをより実感するようになられているんですね。演劇は特にそうですからね。来てもらわないと成り立たないので、毎公演が勝負。ちゃんとお客さんの心をつかまないといけないなと思っています。●芸人としての強みが演技にもプラスに――以前お話を伺った時に、あくまでもご自身は芸人であり、芸人が演じるからこその違和感や面白さがあるとおっしゃっていましたが、どの現場でも芸人ならではの役割を意識されているのでしょうか。そうですね。僕はバラエティに出たり、コントや漫才をやったりしてきて、そういうものが求められているというのもわかるので、自分が培ってきたものや、自分の経験からできることを一生懸命提供していければという思いです。――コメディに限らず出演されているので、純粋な笑いだけではなく、いろんな意味での面白味ということでしょうか。作品やシーンによって求められるものは変わってくると思いますが、前提として僕の個性というか、佇まいや雰囲気を要求されていると思うので、自分なりに一生懸命やれば大丈夫だろうなと思っています。――お笑いで培ってきた間の取り方なども演技にプラスになっているなと実感されていますか?きっと生きているのかなとは思います。特にコメディに関しては、そこが大きいと思います。――最後に、「関西演劇祭」のフェスティバル・ディレクターとして今後どのように活動していきたいかお聞かせください。演劇が盛り上がればいいという思いはずっと変わらず、才能ある劇団や演出家、脚本家、俳優がどんどん出てくるような環境が作れればいいなと。舞台だけでなく、そこから映像に進む人がいてもいいし、エンタメ全体が盛り上がるといいなと思っているので、僕にできることやアドバイスできることがあれば、惜しみなくやっていくし、一緒にやれることがあればやって、演劇をさらに盛り上げていけたらと思います。■板尾創路1963年7月18日生まれ、大阪府出身。NSC4期生。相方のほんこんとお笑いコンビ・130Rを組み数々の番組で活躍。役者としても異色の存在感を放つ。2010年には映画『板尾創路の脱獄王』で長編映画監督デビューを果たし、『月光ノ仮面』(12)、『火花』(17)を監督。近年の出演作にドラマ『監察医 朝顔』シリーズ、『おちょやん』(20)、『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』(22)、『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』(23)、映画『決算!忠臣蔵』(19)、『ファーストラヴ』(21)、『リボルバー・リリー』(23)、舞台『聖なる怪物』(23)など。
2024年11月15日11月16日(土)から24日(日)まで、COOL JAPAN PARK OSAKA SSホールにて「関西演劇祭2024」が開催される。この演劇祭は2019年にスタートし、今年で6年目。多くの応募から選ばれた10団体がそれぞれ45分間の作品を上演。作品と、演出家や俳優たちが直接質問に答えるティーチインがセットになっており、観客は1公演につき2団体の作品を観ることができる。フェスティバル・ディレクターを務める板尾創路と、このたびアンバサダーに就任した伊原六花に話を聞いた。ティーチインに参加するのが今からすごく楽しみ(伊原)──板尾さんは1年目からこの関西演劇祭に関わっています。6年目を迎えた気持ちを聞かせてください。板尾よう続いてんな、と思います。3年くらいでなくなるかなと思ってましたもん(笑)。そんな儲かるものでもないので、続けられていることにすごく感謝しています。──伊原さんは関西演劇祭に関わることになって、どう思いましたか?伊原私、ジャンルを問わず演劇というものが大好きな、舞台オタクなんです。オフになれば演劇を観に行くし、一日に複数の舞台をハシゴすることもあります。当日券でフラッと小劇場の作品を観ることもあれば、大衆演劇を観に行くことも。だから関西演劇祭はすごく贅沢だなと思いました。これだけの劇団が集まって、それぞれのエッセンスを45分に凝縮した作品を公演してくれる。こんなふうに複数の劇団の作品を観られる機会はなかなかないですよね。──たしかに、この形であれば、知らない団体であっても観るハードルが下がりますよね。伊原ティーチインというシステムもいいなと思います。私自身、「公演の中でわからないところがあった。演劇無理やったわ」という声を聞くことがあるので、わからないところ、疑問に思ったところをその場で直接聞ける場があるのはいいなと思いますし、実際のティーチインに参加するのが今からすごく楽しみです。──板尾さんはこれまでの5年間のなかでとくに印象深かった団体はありますか?板尾いやあ、いろいろありますけどねえ。今パッと思いつくのは、2022年の「RE:MAKE」という団体。中高生が中心で、経験自体はまだ浅いわけですよ。でも、一生懸命全力で歌って踊る、そのライブ感にすごく胸打たれました。──まさに目の前で観るからこその感動ですね。板尾そうですね。映像で観ても伝わりきらないと思う。行き当たりばったりで入った店がおいしかった、みたいに(板尾)──今年参加する10劇団のうち、楽しみにしている団体はありますか?板尾僕、これまで5年間関西演劇祭に関わってきて、全部事前情報を入れずに観てきたんです。団体紹介の文章さえ読まない。だから始まる前はどんなジャンルなのかさえ知らない状態です。で、各団体だいたい2、3回は観るんです。そうすると、徐々にわかっていく感覚があるんですよ。観に来てくださる方にも、そういう出会いを楽しんでもらいたいですね。──そんなにご覧になるとは! 関西演劇祭をいちばん楽しんで、愛しているのは板尾さんかもしれませんね。板尾まあ、貴重な機会ですからね。東京には知らん劇場がいっぱいあるし、毎日どこかでいくつも公演をやってる。東京に比べたら、関西は演劇人口が少ないでしょう。そこにこういうお祭りで刺激が生まれたらなと。僕自身、演劇の人とつながって活動が広がっていった感覚があるので、関西の人がお芝居好きになって、演劇を観る人が少しでも増えたらいいなと思っていて。演劇に興味がある人はもちろん、演技にちょっと興味あるな、お芝居ちょっとやってみたいなという人にもめっちゃ来てほしいんですよね。特に若い人にはぜひ来てほしい。高校生までチケット代は無料なので。伊原いいですね! 私自身、学生時代に親に連れられていった大劇場のミュージカルで演劇の楽しみを知ったのがきっかけなので。さらに、上京していろんな作品を観るようになってからは、ひとくくりに演劇といってもいろんな色があって、受け取る側の解釈も自由だとわかって……。仲のいい友達と観に行っても、好みも感想も全然違ったりする。その自由さが魅力だなと思います。板尾僕、事前情報を入れないと言ったじゃないですか。だから、「この劇団はこうあるべき」とか「この作品にはこんな面白さがあるんやろうな」という期待も、いい意味でゼロの状態なんです。そのほうが、面白かったとき、相性がよかったときの感激度がより大きいと思うんですよ。行き当たりばったりで入った店がおいしかった、みたいなほうがうれしくないですか?伊原たしかにそうですね!板尾どこ行くかわからんけど旅行に行ってみる、みたいな感覚でどれかひとつ観てみて、ハマったらすごい幸福感がありますよ。だから、騙されたと思って観に来てほしいです。取材・文:釣木文恵撮影:藤田亜弓<開催情報>『関西演劇祭2024』参加劇団:暁月 -AKATSUKI-、EVKK/エレベーター企画、エンニュイ、劇団☆kocho、劇団さいおうば、The Stone Ageヘンドリックス、teamキーチェーン、つぼみ大革命、fukui劇、WAO!エンターテイメントアンバサダー:伊原六花(女優)フェスティバル・ディレクター:板尾創路(お笑いコンビ130R・俳優・映画監督)スペシャルサポーター:野上祥子(ネルケプランニング代表取締役社長) / 三島有紀子(映画監督) / 笠浦友愛(NHKエンタープライズ ドラマ部エグゼクティブ・ディレクター)スーパーバイザー:西田シャトナー(劇作家・演出家・折紙作家)日程:2024年11月16日(土) ~11月24日(日)※※11月19日(火)・20日(水) は休演日※11月16日(土) オープニングセレモニー(セレモニー後に公演あり)※11月24日(日) 表彰式のみ会場:大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA SSホールチケット情報:()公式サイト:
2024年10月31日これまで、コロナ禍での『ターニングポイントフェス~関西小劇場演劇祭~』など、挑戦的で企画性を持った演劇活動を続けてきたゲキゲキ/劇団『劇団』(株式会社APTEL代表 古川剛充が主宰を務める劇団)が、国際演劇イベントを2024年11月28日(木)~12月1日(日)開催いたします。ミックスジャム01イベント詳細: ■「日韓演劇交流会2024~ミックスジャム~」開催の背景昨年、本公演プロデューサーの古川剛充が韓国の演劇祭に参加した時、その作品レベルの高さ、迎えてくれた演劇人の温かさに感銘を受けました。さらに驚いたことに、その演劇祭は1人のプロデューサーが運営する「民間主催」の国際演劇祭でした。日本でもこの様な国際演劇祭を開催したい。多くの人に楽しんでいただきたい!そして、今後の文化芸術を担う次世代の皆様に国際文化交流の機会を創出したい。という想いから開催に至りました。今回は未来へ続く国際交流イベントとして今後も展開していくプロジェクトの第一弾です。■『日韓演劇交流会2024~ミックスジャム~』について韓国から4劇団、日本から3劇団の合計7劇団が参加します。(うち1劇団は韓国の児童劇団)企画趣旨に賛同いただいた20社を超える企業様のご支援やクラウドファンディングにより、韓国児童劇団の公演は0歳児から入場可能な無料公演を敢行します。韓国劇団の作品については、日本語字幕、日本劇団は韓国語字幕付きで上演を実施します。また高校生以下は全公演無料とすることで、より幅広い世代に向けて国際演劇交流を発信できることを期待しています。ミックスジャム02【参加劇団】〇日本劇団(3劇団):ゲキゲキ/劇団『劇団』、金哲義(team kulkri)、リリパットアーミーII〇韓国劇団(4劇団):創作集団「コム」、劇的共同体「チャンジャクシム」、韓国演劇協会光州広域市支会[劇団Y]、児童劇団カッチ「カチ」■開催概要イベント名: 日韓演劇交流会2024~ミックスジャム~開催日時 : 2024年11月28日(木)~12月1日(日)会場 : in→dependent theatre 2nd(〒556-0005 大阪府大阪市浪速区日本橋4丁目9-5)アクセス : OsakaMetro堺筋線 「恵美須町」駅 徒歩7分参加費 : 一般:4,000円(税込)、U-22:2,500円(税込)、高校生以下:無料当日は+500円(高校生以下除く。)※小学生以下無料の公演につきましては、同伴の大人も無料。参加条件 : 児童劇団カッチ「カチ」以外の演目は未就学児童はご入場いただけません。児童劇団カッチ「カチ」の公演は小学生以下優先。未就学児大歓迎。定員 : 各回130名(全席指定席)主催 : ゲキゲキ/劇団『劇団』、株式会社APTEL申込方法 : 一般:イープラス 一般、U-22、高校生以下:CoRich 小学生以下(児童劇団カッチ「カチ」の公演):カルテット 公式サイト: <内容>(1) 11月28日時間:19:00~演目:(オープニングセレモニー有)日本劇団:金哲義(team kulkri)『フロント・ロウ』韓国劇団:劇団Y『遅い幸せ』(2) 11月29日時間:19:00~演目:日本劇団:ゲキゲキ『ご馳走様が聞こえない』韓国劇団:コム『オプシオ』(3) 11月30日時間:1回目 11:00~/2回目 14:00~/3回目 18:00~演目:〇1回目(無料公演)韓国劇団のみ:児童劇団カッチ「カチ」『虎の花道』〇2回目日本劇団:リリパットアーミーII『内田家の人々』韓国劇団:コム『オプシオ』〇3回目日本劇団:金哲義(team kulkri)『フロント・ロウ』韓国劇団:チャンジャクシム『想念』(4) 12月1日時間:1回目 13:00~/2回目 17:00~演目:〇1回目日本劇団:ゲキゲキ『ご馳走様が聞こえない』韓国劇団:チャンジャクシム『想念』〇2回目(エンディングセレモニー有)日本劇団:リリパットアーミーII『内田家の人々』韓国劇団:劇団Y『遅い幸せ』■会社概要商号 : 株式会社APTEL代表者 : 代表取締役 古川 剛充所在地 : 〒540-0021 大阪府大阪市中央区大手通3-1-8-703設立 : 2024年5月事業内容: 演劇の公演、文化・芸術における国際交流の企画・立案・運営資本金 : 100万円URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】ミックスジャム制作部TEL:075-751-9046(童司カンパニー:平日10:00~18:00) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年10月28日劇団キンダースペースは2024年9月24日(火)~29日(日)、劇団キンダースペースアトリエ(西川口)にて、演劇公演 短編演劇アンソロジー拾「中島敦・光と風の彼方へ」(構成・脚本・演出/原田一樹)を上演します。このアンソロジーでは、中島敦を「近代」を超えようとした唯一の作家として捉えたいと考えます。33歳という年齢で亡くなった天才作家は、独特の方法で近代人としての自己を解析した作品を残しています。その物語の合間に、古代オリエント、唐台中国、さらに古代がそのまま息づく島パラオを舞台とした作品を挟んで、わが国のマジックリアリズム文学の先駆者とも考え得るファンタジーを舞台化します。詳細: 中島敦・光と風の彼方へ 出演者■公演詳細●日時2024年9月24日(火)~29日(日)●開演時間(開場は開演の30分前)9月24日(火) 19:009月25日(水) 19:009月26日(木) 14:00・19:009月27日(金) 14:00・19:009月28日(土) 13:00・17:00◎9月29日(日) 13:00◎印の回は終演後原田一樹によるアフタートークがございます。●劇場劇団キンダースペースアトリエ〒332-0021 埼玉県川口市西川口1-23-3 REGIA 1階奥TEL:048-255-4342●料金活動支援チケット:4,500円前売券 :3,500円他に市民割引・演劇養成所生割引・学生割引など有り●出演者瀬田ひろ美 榊原奈緒子 岡田千咲 西本亜美 松井結起子 福田治(方の会) 洲本大輔(劇団昴) 藤澤壮嗣(劇団桟敷童子)●団体沿革劇団キンダースペース(所在地:川口市西川口 代表:原田一樹)は、1985年の創立以来オリジナル演劇の製作と上演を目的として、年間3本~5本の創作劇を上演して参りました。本公演・アトリエ公演・地方公演の上演回数はこの公演で102本となりました。また年間を通してプロ・アマチュア・学生を対象にした各種ワークショップを本拠地西川口以外に全国各地で開催、年間を通した鍛錬の場ワークユニット・シニアワークショップ開催など、常に「演劇人としての在り方」を探る活動しております。2015年10月に法人化、一般社団法人劇団キンダースペースとして、更に多角的に演劇活動を続けております。中島敦・光と風の彼方へ チラシ~参加すれば芝居が2倍楽しめる~「原作を読む会」&「もうすぐ初日!ビフォアトーク」開催・「原作を読む会」9月7日(土) 14:00~上演作品の一部を参加者と劇団員とで読みます。原作に触れ、声を出して読むことで、観劇する面白さをより味わっていただこうとする試みです。・「もうすぐ初日!ビフォアトーク」」9月7日(土) 15:30~上演に先駆け、作品の背景、演出意図、演劇全般について、演出家・原田一樹が多角的にお話します。会場 :劇団キンダースペースアトリエ参加費:無料※要予約■2024年2月本公演「新・復活2024」 アンケートより○役者達は次々と異なる役柄に扮し変幻自在!原作トルストイの時代と近代を引き合いに、利己から利他へと感情の変化を男女の悲恋物語で描写している。劇中、抱月の放った言葉が胸に刺さる「僕の理想だ!」 舞台は奥行きの深さを最大限に上手く利用している演出で、映画で言うトランジションのような印象的な転換と、演技を下支えする音楽によって上演時間2時間30分もあっという間でした。○いったい何を見せられたのか、何に心揺さぶられたのか……妻の前で土下座したことのある我が身としては…いたく刺さった物語でありました。人が人を想う、恋とは?愛とは何でありましょう。償いという言葉がその対象のパートナーに何の意味もなしえないという切ない繰り返しが涙腺崩壊のようなことになり…どちらの立ち位置もわかり過ぎて切なかったです。〇舞台装置、美術が全てを表すかのように、シンプルでありつつダイナミック。そう広くはない舞台上に段差をつけ、上手前の客席の中に飛び島の台もあって世界が広がる予感がしました。■2023年10月アトリエ公演「もう一人の私」 アンケートより〇もう一人の自分との間で揺れる…もう一人の自分に気づいてしまうワタシ。決定的な価値の揺らぎ~一人のニンゲンの中にすでに用意されている多面性、多様性?原田氏の着眼の鋭さ更に深く勢いのある様子…嬉しい想いであの場所にいられました。〇頭のタガが一個外される感じです。私、とは何か、主客の意識の狂う中に現れる静かなのに悲鳴のような言葉があると思います。照明、舞台装置も美しかったです。一人の人が暗い部屋の中にいる、ということが何よりも際立つ感じでした。中島敦・光と風の彼方へ チラシ 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年09月03日第49回菊田一夫演劇賞が発表された。菊田一夫演劇賞とは、劇作家菊田一夫の功績を永く伝えるとともに、演劇界の発展のため1975年に設けられた演劇賞。毎年大衆演劇の舞台で優れた業績を示した作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフに贈られる。今回大賞を受賞したのは、2023年9月に東京・日生劇場で上演されたミュージカル『ラグタイム』の上演関係者一同。演劇賞は柿澤勇人、宮澤エマ、三浦宏規、ウォーリー木下が受賞した。また特別賞には前田美波里が選ばれた。授賞式は6月6日(木) に行われる予定だ。ミュージカル『ラグタイム』舞台映像版PV第49回菊田一夫演劇賞■菊田一夫演劇大賞・『ラグタイム』上演関係者一同(『ラグタイム』の高い舞台成果に対して)■菊田一夫演劇賞・柿澤勇人(『スクールオブロック』のデューイ・フィン役、『オデッサ』の青年役の演技に対して)・宮澤エマ(『ラビット・ホール』のベッカ役、『オデッサ』の警部役の演技に対して)・三浦宏規(『のだめカンタービレ』の千秋真一役、『赤と黒』のジュリアン・ソレル役、『千と千尋の神隠し』のハク役の演技に対して)・ウォーリー木下(『チャーリーとチョコレート工場』『町田くんの世界』の演出の成果に対して)■菊田一夫演劇賞特別賞・前田美波里(永年のミュージカルの舞台における功績に対して)
2024年05月08日第49回菊田一夫演劇賞が8日発表となり、ミュージカル『ラグタイム』上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞に輝いた。同賞は演劇界の巨星・菊田一夫氏の名を冠し、大衆演劇の舞台ですぐれた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフ)を表彰する。ミュージカル『ラグタイム』の高い舞台成果が評価され、演劇大賞に選ばれた。菊田一夫演劇賞には、柿澤勇人(『スクールオブロック』デューイ・フィン役、『オデッサ』青年役)、宮澤エマ(『ラビット・ホール』ベッカ役、『オデッサ』警部役)、三浦宏規(『のだめカンタービレ』千秋真一役、『赤と黒』ジュリアン・ソレル役、『千と千尋の神隠し』ハク役)、そして『チャーリーとチョコレート工場』『町田くんの世界』の演出を務めたウォーリー木下が選出された。また、菊田一夫演劇賞特別賞は永年のミュージカルの舞台における功績が称えられ、前田美波里が受賞した。
2024年05月08日SPAC-静岡県舞台芸術センターが毎年ゴールデンウィークに開催している「ふじのくに⇄せかい演劇祭」。「ふじのくに(静岡県)と世界は演劇を通してダイレクトにつながっている」というメッセージを込めたこの演劇祭は、前身となるイベントから数えて20年以上も続く、静岡で世界中のアーティストが出会う機会。今年も4月27日(土)〜5月6日(月・休) の10日間にわたって、さまざまな芝居が上演される。『友達』24年3月稽古より(C)Hirao Masashi舞台芸術公園では鳥取市を拠点に活動する劇団「鳥の公園」の中島諒人が演出を務め、SPACと鳥の劇場との共同制作で安部公房の『友達』が上演される(4月27・28日)。かつてSPACに在籍していた中島が、野外劇場に凱旋するかたちだ。『友達』作:安部公房演出:中島諒人|ふじのくに⇄せかい演劇祭2024また、映画やドラマの脚本も手掛けるミナモザ主宰の瀬戸山美咲は深沢七郎の『楢山節考(ならやまぶしこう)』を上演(4月27~29日)。こちらは2023年に富山県・利賀芸術公園「利賀山房」にて初演されたもので、今回は楕円堂という漆黒の舞台をもつ空間で上演。『楢山節考』SPAC芸術監督である宮城聰は駿府城公園の特設会場で『白虎伝』を(5月3~6日)。また、ドイツの演出家、トーマス・オスターマイアーが率いるシャウビューネはチェーホフの『かもめ』を上演する(5月3~6日)。「ベルリンでは、象徴的な大木がそびえ立ち客席を覆うように葉が茂っていたが、今回は大木のかわりに雄大な景色が目の前で描かれてゆくスペシャル版」だという。SPAC『白狐伝』チラシ『つばめ』より(C)Gianmarco Bresadolaいずれも、東京では見られない作品ばかり。とくに野外劇では、目の前で繰り広げられる演劇空間が、ゴールデンウィークの静岡のちょうどよい気候から、日が暮れるにつれて少しずつ涼しくなる体感とともに忘れられない記憶となるだろう。「ストレンジシード静岡2024」で上演される BONG n JOULE 『The Road to Heaven』「ストレンジシード静岡2024」では三浦直之(ロロ)が街を舞台に市民参加劇を創作するオムニバス・ストーリーズ・プロジェクト『パレードとレモネード』も上演(撮影:阿部章仁)5月4〜6日は、静岡駅周辺で「ストレンジシード静岡」も同時開催される。この時期は、静岡の街を歩いていると演劇やパフォーマンスに遭遇するという、演劇ファンにとってこのうえなく贅沢な時間を過ごすことができる。文:釣木文恵★ラインアップ発表会見の模様はこちら()ふじのくに⇄せかい演劇祭 特設サイトストレンジシード静岡 公式サイト
2024年04月25日被告人を「死刑」にするか、それとも「死刑回避」か。観客一人ひとりに被告人の命が委ねられます。一般社団法人リーガルパーク主催の参加型裁判演劇「極刑」横浜公演が、2024年6月1日(土)に横浜 人形の家「あかいくつ劇場」にて開催されます。昨年1月と9月に東京で開催された公演の好評に伴い、初の東京以外での開催となります。11月16日(土)には、松本公演(長野県)でも開催を予定しております。横浜公演のチケットは、カンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ 参加型裁判演劇とは?参加型裁判演劇とは、参加された観客全員で判決を考えていただく、日本初の体験型演劇です。裁判所から裁判員候補者として呼出されたという設定なので、会場にお越しいただいた時からすでに演劇に参加しているのです。開演後に行われるくじ引きで6名の裁判員が選出され、裁判官と並んだ席に座り、被告人や証人に直接質問。審理終結後、別室に移り評議して判決を下してもらいます。選出されなかった観客の皆様も、スマホから質問、評議、評決を投票します。まさに裁判員裁判をリアルに体験していただきます。その日の参加者、そして誰が裁判員に選出されるかによって、毎回毎回、裁判の進行と判決が変わります。裁判員制度とは?裁判員制度は、平成21 年5 月21 日に始まりました。この制度は、司法に市民が参加するものとして、国民の中から選ばれる裁判員が重大な刑事裁判に参加する制度です。裁判員は,法廷で行われる審理に立ち会い、裁判官とともに被告人が有罪か無罪か、有罪の場合にはどのような刑にするのかを判断します。そして、制度開始から15年目を迎えた令和5年から、18歳の高校生も裁判員対象者となりました。そこで、改めて裁判員制度の意義を問うとともに、裁判員に選ばれたときの心構えを持ってもらおうと、この参加型裁判演劇を企画しました。「極刑」のここが面白い!◆観客のあなたは、全員1裁判員として裁判に参加します!リアルな裁判に沿って劇は進行し、実際に自ら判決を判断していただくため、日常の生活ではなかなか体験できない空間に誘います。◆裁判員に選出された観客は、舞台上の被告人や証人に直接質問する機会があります!劇中の裁判の流れが、あなたの質問によって大きく変わる可能性も!その日参観した観客により、毎回裁判の進行や判決が変わる。それが参加型裁判演劇「極刑」の特徴の1つです。◆演劇の間、観客の皆さまは自身のスマホで専用のチャットに投稿できます。粛々と進行する裁判の傍らで、リアルタイムで質問や意見交換を行っていただきます。自分と違う様々な意見や感想に触れながら、自分の考えを形成していく経験ができる。これが参加型裁判演劇「極刑」の最も大きな魅力です。◆将来、いつ裁判員に選ばれるのかわからないなか、実際に選ばれて裁判に参加したときにどのような思考になりまた感情を持つのか。そういった経験をする貴重な機会になります。昨年公演の感想◆死刑や命について真剣に向き合う時間だった。自分は「死刑」やむなしと投稿ボタンを押したが、その後ズンと重くなる、恐怖のような感覚に陥った。(30代会社員)◆目の前で繰り広げられる裁判を見ながら、スマホにリアルタイムで流れてくる沢山のチャットを見られるのがすごく面白かった。(20代学生)◆たまたま選ばれた裁判員のメンバーがどんな考えを持っているのか。それによって判決が変わるということに、人が人を裁く制度の危うさと責任の重さを感じました。(40代主婦)◆自分がいつ裁判員候補者に選ばれるかわからないなか、この様に裁判員裁判を体験し、事件の判決について考える機会を得られたのは本当によかったと思います。もっと沢山の人に体験して欲しいと思いました。(50代自営業)ストーリー横浜市鶴見区で起きた強盗殺人事件被告人の佐瀬研一は、借金に追われ、かつて勤務していたホリカワ機械を訪れて経営者の堀川秀男に借金を申し込んだものの、拒絶された。被告人は、事務所の机の中にはいつも数万円の現金が置かれていることを思い出し、それを盗もうと決意した。深夜、ホリカワ機械の事務所に侵入し、金を探したが、秀男に見つけられた。被告人は、持っていたナイフで秀男を刺し殺し、さらに、物音に気付いて事務所にやってきた秀男の妻良子にも見つけられ、良子まで刺し殺した。この後、被告人は、引き出しにあった12万円入りの封筒を奪って逃走した。裁判において、検察官は死刑を求刑。弁護人は死刑を回避すべきと主張した。被告人、被害者それぞれがもつ背景。あなたなら、どう裁きますか。総合演出:弁護士 今井秀智元検察官、大学教員、(一社)リーガルパーク代表理事、法教育授業を行う傍ら、ドラマ等の法律監修を務める。公演概要参加型裁判演劇『極刑』参加型裁判演劇『極刑』-私が法廷に!?- 横浜公演公演日時:2024年6月1日 (土) 12:30 / 17:00※開場は、開廷の30分前です。会場:横浜人形の家「あかいくつ劇場」(神奈川県横浜市中区山下町18)■出演者検察官: 三咲 順子弁護人: 秋葉 陽司被告人: 東 虎之丞 / 井上 翔太被害者娘: 小口 ふみか被告人母: 真行寺 君枝裁判長:四宮 啓 / 今井 秀智■チケット料金前売 一般:5,000円、学生:3,000円当日 一般:6,000円、学生:4,000円(全席自由・税込)※ご来場の際、学生証等の提示をお願いします。■関係団体主催:一般社団法人リーガルパーク共催:株式会社アゴラ・ステーション協力:株式会社タイプ・アール、株式会社アスコ後援:神奈川県教育委員会臨床法学教育学会、法と教育学会、龍谷大学犯罪学研究センター、一般社団法人刑事司法未来(CJF)、株式会社TKC、刑事弁護OASIS一般社団法人リーガルパークについて法やルールの意義を考える「法教育」に関する事業に特化した団体です。 全国学⽣法教育連合会(USLE)と連携し、⼤学⽣・法科⼤学院⽣を引き連れて、全国の⼩・中・⾼校で模擬裁判や模擬投票等の法教育授業を展開しています。「憲法マップ」等の教材開発や、講演会・セミナーも手がけております。【法人概要】一般社団法人リーガルパーク本社所在地:東京都渋谷区東3丁目25番3号 203号室代表理事:今井秀智事業内容:■学校教育事業(⼩・中・⾼校)■企業・法人向け事業■教材・商品開発■法律監修事業HP: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月27日新国立劇場2024/2025シーズン演劇のラインアップが発表された。2月28日に実施された説明会には新国立劇場演劇芸術監督の小川絵梨子が登壇し、上演作品や新たな取り組みについて説明した。ロシアのウクライナ侵攻が始まった頃にプランを立てた作品が多いと話す小川。「失ったり、不安になったり、傷ついたり、恐怖を感じたり、その中でもなんとか生きて未来への希望を見出したいと葛藤する人々を丁寧に描く物語が、多く集まったと思います」と述べたうえで、各作品の説明に移った。■『ピローマン』(2024年10月8日〜27日)(左から)成河、亀田佳明作:マーティン・マクドナー翻訳・演出:小川絵梨子出演:成河、亀田佳明、斉藤直樹、松田慎也、大滝寛、那須佐代子イギリスの劇作家、映画監督であるマーティン・マクドナーの人気作が登場。日本でも人気の高い作品だ。翻訳・演出は小川絵梨子が手がける。「10年ほど前、新国立劇場ではないところで一度演出していますが、キャストやコンセプトなどを一新した形でのお届けになると思います。ある架空の国で、非常に理不尽な状況などがある中で、ある作家を中心に描かれる物語です。理不尽な世の中で、物語を生み出す作り手の意義、そして責任、物語が紡ぎ出していくべき希望について問う作品になればと考えています」(小川)。■『テーバイ』(2024年11月7日〜24日、新作)(上段 左から)植本純米、加藤理恵、今井朋彦(下段 左から)久保酎吉、池田有希子、木戸邑弥原作:ソポクレス『オイディプス王』『コロノスのオイディプス』『アンティゴネ』翻訳:高津春繁(『オイディプス王』『コロノスのオイディプス』)、呉 茂一(『アンティゴネ』)による構成・上演台本・演出:船岩祐太出演:植本純米、加藤理恵、今井朋彦、久保酎吉、池田有希子、木戸邑弥 ほか新国立劇場初登場となる船岩祐太が構成、上演台本、演出を担う。ソポクレスの『オイディプス王』、『コロノスのオイディプス』、『アンティゴネ』を下敷きとした物語だ。「私の任期に始まり、続けている“こつこつプロジェクト”から上がってきた作品です。既に1年以上の“こつこつ”を続け、さらに稽古をしての上演となります。オイディプスの運命や、クレオンが権力者になっていくまでの、そこでの葛藤と、人間のもつ不安、迷い、ある種の自己欺瞞などによる苦難、困難を体験しながら、テーバイの土地で生きていこうとする人々、為政者を描く物語です」(小川)。■『白衛軍 The White Guard』(2024年12月3日〜22日、日本初演)(上段 左から)村井良大、前田亜季(下段 左から)上山竜治、大場泰正、大鷹明良作:ミハイル・ブルガーコフ英語台本:アンドリュー・アプトン翻訳:小田島創志演出:上村聡史出演:村井良大、前田亜季、上山竜治、大場泰正、大鷹明良 ほかブルガーコフの小説を、オーストラリアの作家アンドリュー・アプトンが戯曲化。「ロシア革命直後、ソビエト政権が誕生したときのキーウにいたある一家の物語を描いています。戦争、侵略という、あらゆる正義の名のもとに行われている破壊活動は、人々の人生、家族の生き方、個人の思い、そしてもちろん命というものを潰していってしまう。まさしくいまに繋がっている物語かと思います」(小川)。演出は上村聡史が担当する。■こつこつプロジェクト Studio公演『夜の道づれ』(2025年4月)(上段 左から)石橋徹郎、金子岳憲(下段 左から)林田航平、峰 一作、滝沢花野作:三好十郎演出:柳沼昭徳出演:石橋徹郎、金子岳憲、林田航平、峰一作、滝沢花野三好十郎作品を、新国立劇場初登場の柳沼昭徳が演出する。「元々ラジオドラマとして書かれ、三好さんの作品の中でもあまり上演されていない作品だと思います。主人公のふたりはまさしくこの、(新国立劇場が面している)甲州街道沿いをずっと歩いている。戦後の日本で、夜中の甲州街道をふたりで歩きながら、日本がそれまでどのように歩んできたのか、そしてどのような道を進む選択して歩んでいくべきかというのを問いかける作品です」(小川)。『テーバイ』と同じく第2期こつこつプロジェクトからの作品で、通常より小規模かつ簡素に上演する試演という位置付けとなる。これまでクローズドで展開してきた“こつこつプロジェクト”だが、小川は「料金をなるべく低価格にして、たくさんのお客さまに観ていただき、お客さまとのトークセッションなどを実施し、さらに作品の強度を上げる、“こつこつプロジェクト”の延長の形という新しい試みを始めます」と意欲的だ。登場人物がほぼ家族のみという作品を通して、いまの日本、世界、社会のありさまを映し出すシリーズ「光景─ここから先へと─」■Vol.1『母』(2025年5月〜6月、海外招聘公演)『母』舞台写真提供:ブルノ国立劇場作:カレル・チャペック演出・上演台本:シュチェパーン・パーツル字幕翻訳:広田敦郎出演:ブルノ国立劇場ドラマ・カンパニー■Vol.2『ザ・ヒューマンズ─人間たち』(2025年6月、日本初演)作:スティーヴン・キャラム翻訳:広田敦郎演出:桑原裕子■Vol.3『消えていくなら朝』(2025年7月、フルオーディション7)作・演出:蓬莱竜太登場人物がほぼ家族のみという作品を取り上げるシリーズ。「社会の最小単位ともいわれる家族。さまざまな家族が織りなす光景として、いまの日本、世界、社会のありさまを映し出し、それを手がかりに皆で考えたり、もう一度出会ったりしていこうということを意図とし、お届けするシリーズです」と小川は語る。1作目の『母』は、カレル・チャペックの『母』。日本初演となる。チェコの共和国のブルノ国立劇場を迎えての招聘公演だ。小川自身がチェコを訪れ、演出家や芸術監督と直接話をしてきたという。「それは有意義なことでした。ブルノ国立劇場はレパートリーシステムをとっており、この作品もそのレパートリーのひとつ。近年、テルアビブでも上演し、大きな評判をよんだそうです。演出家、芸術監督もいらっしゃる予定なので、そこでいろんなお話を聞くという国際交流も必ず、やりたいと思っています」(小川)。『ザ・ヒューマンズ─人間たち』も日本初演作品。アメリカ出身のスティーヴン・キャラムによる戯曲を、桑原裕子の演出で上演。「とても不思議な作品で、家族の日常の会話が描かれてはいるけれど、家族であろうと共有し得ない、もしくは打ち明けられない、という人たちが抱えている、そこはかとない不安、果てしないある種の恐怖みたいなものが、会話の中からこぼれ出していくよう」と小川。近年映画化され、高い評価を得ている。3つ目の『消えていくなら朝』は、蓬莱竜太が2018年に新国立劇場のために書き下ろした作品。蓬莱自身の演出、またフルオーディション企画の第7弾として上演する。「いままさに、稽古場で第2次オーディションが行われており、たくさんの役者さん方のご協力を得ながら進めている。当時でも十分に切実だった宗教2世の問題に切り込んでいる作品。2020年代となった今、さらに鮮明な、そして身近な物語として我々に響いていくのではないかと考えます」(小川)。■こつこつプロジェクト─ディベロップメント─ギャラリープロジェクト「作り手が通常の1カ月の稽古ではできないことを試し、作り、壊して、また作る場にしたい」という小川の思いから始まった「こつこつプロジェクト」第3期がスタートする。演出家は第2期から参加の柳沼昭徳に加え、栗原崇、鈴木アツトが新たに参加する。また、一般の人々を対象としたトークセッションやワークショップなどを実施するギャラリープロジェクトも引き続き展開。さらに小川は「視聴覚に困難を持たれている方にも作品を楽しんでいただけるような公演も、積み重ねていきたい」と意欲を示した。また、新しい作り手、若手の登用のほか、力を入れたいと語ったのが、これまでも実施してきたプレビュー公演だ。「全部の公演ではないのですが、2日間のプレビュー公演を行い、お客さまのアンケートをいただき、3日間ほど劇場を閉める、さらに稽古を積み重ね、デザイナーの方々には作品とのマッチをさらに磨き上げていただく。客観的な目を通したうえで初日を迎えるためのプレビュー公演ですが、様々な演劇の作り方、創造の場を、さらに模索、開拓していくことも積み重ねていきたい」、また、世界の国立劇場とのつながり、国際交流について積極的に繋いでいきたいとも述べた。説明会の後に実施された懇談会でも、小川は記者から寄せられる様々な質問にひとつずつ丁寧に答え、ブルノ国立劇場での出会い、経験について、フルオーディション企画の手応えなどに触れた。あらためて質問が寄せられたプレビュー公演については、「作っていると、どんどん主観に入っていってしまう。プレビューというのは、観客の新しい視点を組み入れながら作品を立ち上げていくシステム。プレビューをすることがどういうことなのか、劇場側の我々も体験をして、その意義をこの先も問うていきたい」と、力を込めて語った。実施にあたっては日程調整の難しさがつきまとうが、2024年10月の『ピローマン』では既にプレビュー公演実施が決定。こうした様々な取り組みを通して、多くの人の心に響く、より力強い舞台が実現されることを期待したい。取材・文 加藤智子
2024年03月08日無限のネコ定理(主宰:西覚)、無限のネコ定理第3回公演『演劇を考察してみよう!』が2024年4月17日 (水) ~2024年4月21日 (日)に王子小劇場(東京都北区王子1-14-4佐藤電機ビル王子佐藤ハイムB1F)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 無限のネコ定理公式ホームページ 無限のネコ定理X(旧:Twitter) あらすじやっほー!おひさ!元気してる?!?!?!実は今年の4月に『演劇を考察してみよう!』っていう舞台に出るんだけど予定が合えば是非!!!!どんな舞台かっていうとー音楽とか、映画とか、なんかその辺と演劇を比べる演劇だよ!チケット料金はね、3000円なんだけどコレはね、うん正直安いと思う!実はこれチケット一枚売ると300円私に入るの…今月クレカの支払いがヤバくてさぁ、最近稽古で全然バイ…もっと見る深海「ちょっと待って全然ダメ!あらすじ!あらすじだからこれ!ちゃんとして!?」順川(不服そうに)「劇団第7ターミナルに所属する順川は、もう演劇を辞めようとしていた。身支度も済ませ、就職先も探し、はい、オサラバ。止めてくれるな友よ、止めてくれるな、止め・・・止め、ちょ、マジで・・・」ゴッ!! ガガッ!! ガシャーン!!順川「はぁ、はぁ・・・うん。未練はないが、最後に1本、作品を描こうと思った。書いて、これで終わりにしようと。・・・終わりにすることなんて、誰でもできる。」こうして、演劇を信頼し、ほかのどの芸術分野にも出せない答えを出すために、順川は自分自身との闘い、或いは 全てのカルチャーと向き合う日々が始まっていくのだった。 「死守せよ、だが軽やかに手放せ。命を削って全力で挑め!さぁ!演劇を考察してみよう!」アフタートークについて今回のアフタートークでは演劇だけでなく様々なジャンルの方を交えてのトークを予定しております。 現段階では演出家から、第57回岸田國士戯曲賞受賞作家である岩井秀人氏 (ハイバイ)、 お笑い芸人から、R1グランプリ2014ファイリストであるTAIGA氏(サンミュージック)など、素晴らしい方々の参加が決定しています。※追加ゲストの可能性があり後日発表予定。 アフタートークでは様々な角度からこの作品、並びに娯楽、芸術分野全体の可能性についてトークできたらと思っております。本公演および無限のネコ定理について2022年、コロナ禍に旗揚げされた「無限のネコ定理」は平均年齢25歳。メンバー全員が学生時代から劇作を学んでおり、役者もできるという稀有なユニットです。今回はメンバー内のすやまあきらが脚本、松尾元勢が演出を務めることになりました。脚本・すやまあきらのコメント本作の見どころは 《演劇を考察する話を、演劇という媒体で上演するところ》です。 SNS社会になり、世の中には〈娯楽の数〉が増えすぎました。サブスクの発展もすごいですよね。僕らは所謂Z世代なので、普通に生活してる分には、まあこんなもんかって感じですが、演劇界からしたら大打撃!ただでさえ客足が遠のいてるのに一体この先どうなっちゃうんだい!?っていう。 僕はこれまで必死に演劇を勉強してきましたが、 蓋を開けてみれば音楽には相当こだわりがあるし、映画大好き、お笑い大好き、ラジオ大好き人間です。筋トレなんかも結構ガチでやってます。なので趣味に没頭してると「演劇なんて...」と思うことが死ぬほどあります。 しかし僕の夢は演劇で食う事です。 その矛盾が今回の作品を生み出しました。 「別れる別れる」騒いでるくせにいつまでも別れないカップルとか夫婦いるじゃないですか。 僕にとって演劇ってそんな感じ。 僕と演劇のこの距離が、今作品になりました。たくさんの人に観てほしいです。演出・松尾元勢のコメントなぜ演劇を戦わせるのか。 「演劇は演劇じゃん」なんて言われてしまえばそれまでなんですが、逃げてばっかじゃ前進まないんです。戦うと傷付くんです。でもその傷から何か生まれるものがあるのではないかと模索している、そんな作品です。 きっと傷付く人がいます。是非劇場にお越しください。旗揚げ公演『ハコブネ』第2回公演『ロケット・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・シガレット』公演概要無限のネコ定理第3回公演『演劇を考察してみよう!』公演期間:2024年4月17日 (水) ~2024年4月21日 (日)会場:王子小劇場(東京都北区王子1-14-4佐藤電機ビル王子佐藤ハイムB1F)■出演者西覚浅野悠那(以上、無限のネコ定理)上野陽立(Prelude)宇野雷蔵大数みほ四木ひかり鉄男南木春香松本征樹(劇団俳優座)吉本穂果(TOKYO ハンバーグ)■スタッフ脚本 すやまあきら演出/美術 松尾元勢照明 中西美樹音響 HARLY舞台監督 横山朋也映像 宇野雷蔵映像操作 櫻井れな宣伝美術 梶原慎平/鈴木花実 (印税生活社)制作 阿部将生助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[スタートアップ助成]主催/企画/製作 無限のネコ定理■公演スケジュール4/17(水) 18:004/18(木) 13:00 18:004/19(金) 13:00 18:004/20(土) 13:00 18:004/21(日) 13:00■チケット料金一般:3,000円U-18:1,000円(全席自由・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月06日コロナ禍から4年。5類に以降し、演劇界の2023年は活気が戻った。歌舞伎では市川猿之助の事件が衝撃的で、現代演劇ではミュージカルが再演の好舞台が続出した年だった。観劇は355公演だった。『笑の大学』より撮影:細野晋司①『笑の大学』(PARCO劇場。2月14日所見)は三谷幸喜戯曲の中でも最高水準の喜劇だ。四半世紀ぶりの上演を三谷自身が演出。内野聖陽と瀬戸康史が初めて組んだ結果、絶妙の演技合戦となり上質の“悲喜劇”が生まれた。非常時に喜劇など許さないとする警視庁検閲官・向坂睦男が内野、無理難題を上回る面白い台本を書く劇団の座付作家・椿一が瀬戸。追い込んでいく内野の気迫、押し戻す瀬戸は柔軟でナイーブ。正攻法で演じると笑いが吹き出す。ふたりのやり取りが火花を散らす密室劇になった。②創立40周年のこまつ座が記念公演で秀作を連発した。『きらめく星座』(4月8日所見)、『闇に咲く花』(8月4日所見)、『連鎖街のひとびと』(11月10日所見、いずれもサザンシアター)だ。『きらめく星座』より、左から)久保酎吉、松岡依都美、大鷹明良、瀬戸さおり撮影:宮川舞子井上ひさし氏の最高傑作『きらめく星座』はレコード店の主人・信吉が久保酎吉、妻・ふじの松岡依都美、傷痍軍人・源次郎の粟野浩史、居候・竹田慶介の大鷹明良のチームワークが抜群。『闇に咲く花』は神社の神主・牛木公磨を演じた山西惇が巧い。山西は4月に新国立劇場『エンジェルス・イン・アメリカ』でも見事な演技。舞台俳優として脂が乗っている。『連鎖街のひとびと』は千葉哲也の存在感が際立った。③野田秀樹のキラキラと輝く才能には嫉妬さえ覚える。『兎、波を走る』(東京芸術劇場・7月5日所見)も奇抜な発想力、言葉のゴロ合わせ、コトバ遊び。その演出は俳優の声量、発声のトーンを変えさせて人格や人物を浮かび上がらせて秀逸だった。『NODA・MAP第26回公演「兎、波を走る」作・演出:野田秀樹撮影:篠山紀信2年ぶりの新作は母娘の物語。脱兎の高橋一生、アリスの多部未華子、その母の松たか子、さらに大倉孝二、秋山菜津子、山崎一といった個性派俳優を野田はビジュアルな装置・衣装と早いテンポの演出によって自在に演じさせた。見る者を不思議の国に迷い込ませて想像力をかき立てたが、それにしても舞台の松たか子は野田ワールドで光る。『ART』より©インプレッション④小川絵梨子の演出が冴えていたのが『ART』(パブリックシアター・5月30日所見)だ。小日向文世、イッセー尾形、大泉洋という腕達者の3人がここぞとばかりに芸を競った上、それぞれに芝居を自由に発揮させて動かしたのだから面白いに決まっている。白い背景に白い線が斜めに走っただけの現代アート。「絵画」は描く人の感性によって誕生し、それをどう感じ取るか。やはり主観、想像力だ。高額で購入したセルジュの小日向、結婚間近の友人・イヴァンの大泉、大親友・マックが尾形。スレ違いの会話の応酬。極上のコメディになった。<初代国立劇場さよなら特別公演>令和5年10月歌舞伎公演『妹背山婦女庭訓』<第二部>チラシ⑤国立劇場が閉場し、57年間の歴史に幕を閉じた。その「さよなら特別公演」が9・10月の通し狂言『妹背山婦女庭訓』(9月4日、10月5日所見)。中村時蔵が9月の第1部で太宰後室定高。女形の大役を初役で勤めた。10月の第1部では豆腐買おむら、藤原鎌足の2役。また、1部は尾上松緑が初役の大判事清澄で大健闘、2部では尾上菊之助がお三輪と采女の局の2役と奮闘。松緑、菊之助が2029年に予定される再開場での中心になるに違いない。復活狂言、通し狂言の上演を看板にしてきた国立劇場の閉場は、名残惜しい限りである。プロフィール大島幸久(おおしま・ゆきひさ)東京都生まれ。団塊の世代。演劇ジャーナリスト。スポーツ報知で演劇を長く取材。現代演劇、新劇、宝塚歌劇、ミュージカル、歌舞伎、日本舞踊。何でも見ます。著書には「名優の食卓」(演劇出版社)、『歌舞伎役者 市川雷蔵 のらりくらりと生きて』(中央公論新社)など。鶴屋南北戯曲賞、芸術祭などの選考委員を歴任。「毎日が劇場通い」という。
2023年12月30日『演劇ドラフトグランプリ2023』が5日に東京・日本武道館で行われた。同グランプリでは、5名の座長たちによるドラフト会議で指名された俳優、演出家から結成された5チームが、上演時間や舞台形式など決められたルールに則って、オリジナル演劇を製作、披露。審査員と観客による投票で、グランプリが決定する。総合演出は植木豪、審査員として集英社『週刊少年ジャンプ』中野博之編集長、講談社『週刊少年マガジン』川窪慎太郎編集長、小学館『週刊少年サンデー』大嶋一範編集長、秋田書店『週刊少年チャンピオン』松山英生編集長、ナターシャ『ステージナタリー』熊井玲編集長が名を連ねた。総合司会を山寺宏一が務め、冒頭では、特別審査員の中川晃教が国歌を披露。各作品のナビゲーターを鈴木拡樹、楽屋裏からはレポーターの高木俊(※高ははしごだか)、アシスタントレポーターの田中涼星が俳優たちの様子を届ける。トップバッターの劇団「びゅー」(座長:高野洸、演出:松崎史也、演劇テーマ:天気、出演者:北川尚弥、高木トモユキ、古谷大和、松島勇之介)は、日本神話をモチーフに、観客を八百万の神に見立てながら日本武道館全体を使った演出で盛り上げた。劇団「国士無双」(座長:染谷俊之、演出:中屋敷法仁、演劇テーマ:宝箱、出演者:糸川耀士郎・椎名鯛造・鳥越裕貴・長妻怜央)の作品は、クリスマスを前にしたサンタたちが、戦火に生きる少年と心を通わせながらも厳しい現実に直面する。劇団「品行方正」(座長:七海ひろき、演出:三浦香、演劇テーマ:待ち合わせ、出演者:加藤大悟、唐橋充、後藤大、廣野凌大)の作品は、ある場所に集まった5人の意外な関係性や思惑が次々と明らかになっていくコメディで、最後には歌のパフォーマンスも。劇団「一番星」(座長:荒牧慶彦、演出:川尻恵太、演劇テーマ:アイドル、出演者:木津つばさ・高橋怜也・福澤侑・松井勇歩)は、アイドルが禁止された世界でアイドル活動を行う4人と捜査官の攻防を描き、こちらも歌とダンスのパフォーマンス。劇団「恋のぼり」(座長:玉城裕規、演出:私オム、演劇テーマ:初恋、出演者:石川凌雅、小西詠斗、萩野崇、服部武雄)の作品では、1人の老人が戦時下の沖縄を回想する形式で、4人の少年の友情を表した。投票タイムを経て、グランプリは劇団「恋のぼり」に。作・演出の私は「まさか獲れるとは思っておらず、嬉しい限りでございます。素敵なご縁で作品を作らせていただき、玉城さんがご縁をつないで、このチームで芝居ができてよかったです」と喜ぶ。座長の玉城は優勝旗を手にし「鯉のぼりを掲げた後に素敵な旗を掲げられるとは思わず、本当に嬉しく思います。皆様と共に今日過ごした一夜の賜物だと思っています。こんな素敵な催し物やってくださった、まっきー(荒牧)、ありがとうございました」と感謝した。同グランプリ プロデューサーも務めた荒牧は「本来であれば、演劇に好みはあれど優劣をつけるものではなくて、その時その時の環境や時代や流行やタイミング、いろんなものが折り重なって混ぜ合わさったものが演劇だと思っております。今日、それらすべてを掴み取った劇団鯉のぼりがグランプリを取りました。今夜、武道館に愛されたのは劇団恋のぼりです」と称える。「今日、この演劇ドラフトグランプリという場で、さまざまなジャンルの演劇を披露することができて、本当に嬉しく思っています。今日を通して、演劇を愛する気持ちがより深まりました。皆様もより演劇を愛する気持ちが深まっていたら幸いです」と挨拶し、会場は拍手に包まれた。同公演はシアターコンプレックスTOWNにて配信されている。
2023年12月06日PSYCHOSIS File:005♨お風呂場演劇♨『HOKUSAI And The Dr.Caligari』が2023年11月1日 (水) ~2023年11月5日 (日)に北千住BUoY(東京都足立区千住仲町49-11)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ X(旧Twitter) PSYCHOSISによる新作『HOKUSAI And The Dr.Caligari』キャスト15名のビジュアルが解禁PSYCHOSIS File:005 お風呂場演劇『HOKUSAI And The Dr.Caligari』のキャスト15名のビジュアルが解禁された。今公演は高取英のSF戯曲『カリガリ博士 −葛飾北斎とその娘お栄篇−』を演出の森永理科が再構成。元銭湯を改装したアートスペース・北千住BUoYを舞台も客席もシームレスに使いSFとSMが盛り込まれた実験的な作品である。今作は『事実は角度により異なる』をキーワードに、どの席でも必ず『見えない』シーンが登場する。観客は声や音で楽しむ事ができるだろう。音楽はロックバンドkehre.の倫奈が担当する。写真はイマイトシヒロが担当した。主演は謎の女スパイ・ルクセンブルク役を演じる辻真梨乃と葛飾北斎役の飯塚勝之(少年王者舘)。カリガリ博士役を黒川武彦(モメラス)、ゲッベルス役を柳十兵衛、その部下クラウスを國崎馨が担当する。チケットはカンフェティにて発売中。尚、トートバッグ付きLIMITED TICKETの販売は好評のうち終了している。今公演の来場特典として倫奈(kehre.)による「WALTZ OF PSYCHOSIS -initial- 」「MIRAI INAI feat.LIKA MORINAGA」が収録されたスペシャルなCDが配布される予定だ。(数量限定)■イントロダクション「地球内部に別の種族がいる可能性がある。北斎はそのことを知っていたのではないか・・・」世界に君臨した後に地底を制圧しようと目論むゲッベルスはフリッツ・ラングの映画メトロポリスに着想を得て、マリアロボットを創る計画をカリガリ博士に持ちかける。一方ラングは、葛飾北斎の春画に影響を受け、北斎をモデルとしたポルノ映画の撮影を計画していた。一方葛飾北斎は・・・お風呂に浸かっていた!劇作家・高取英の歴史と虚構を縦横無尽に駆け抜けるSFファンタジー【ATTENTION】本公演はキャストが縦横無尽に舞台及びフロアを移動しあれやこれやが起こるため、どのお座席でも全貌を観ることができません。見えない楽しみを見つけてください。PSYCHOSISとはP S Y C H O S I S = サイコシス。月蝕歌劇団出身の森永理科を中心に高田ゆか、國崎馨が立ち上げたプロジェクト。音楽に様々なバンドを迎え、精神をかき乱すアバンギャルドな爆音演劇を創造する。コンセプトは闇を知るために闇を覗く。現在メンバーは5人。オルタナ系演劇を自称しているが全く広まる気配はない。公演概要PSYCHOSIS File:005♨お風呂場演劇♨『HOKUSAI And The Dr.Caligari』公演期間:2023年11月1日 (水) ~2023年11月5日 (日)会場:北千住BUoY(東京都足立区千住仲町49-11)■出演者森永理科國崎馨大島朋恵(りくろあれ)MIKA(百夜一夢)柴奏花小坂知子高田ゆか中村つぐみ辻真梨乃南雲美香飯塚勝之(少年王者舘)乃々雅ゆう黒川武彦(モメラス)曽田明宏(モメラス)柳十兵衛■スタッフ脚本:高取英(『カリガリ博士-葛飾北斎とその娘お栄篇-』より)構成・演出:森永理科(PSYCHOSIS)音楽:倫奈(kehre.)音響:大貫誉(SESYSTEM)照明:上田茉衣子(LICHT-ER)写真:イマイトシヒロ舞台監督:吉川尚志当日制作:イビケイコ■公演スケジュール11月1日(水)19:0011月2日(木)14:30/19:0011月3日(金・祝)14:30/19:0011月4日(土)14:30/19:0011月5日(日)14:30※開場は、開演の30分前です。■チケット料金前売LIMITED TICKET(トート付き/送料込み):7,400円 ※終了※ADVANCE TICKET(一般前売り):4,300円STUDENT TICKET(学生):3,000円当日DOOR:4,800円(整理番号付自由席・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年10月13日『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』の15年を記念して、全国5都市で東京とそれぞれの地域の演劇人が協同して、シリアとウクライナの戯曲のリーディング公演が9月21日(木) より行われる。『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』は、国連教育科学文化機関ユネスコ傘下のNGO・国際演劇協会(ITI)の日本センターが、演劇を通じて平和の構築を目指すプロジェクトの一環として2009年から取り組んでいるもので、これまでにアフガニスタン、アルジェリア、パレスチナなどの戯曲を上演してきた。今回は、シリア出身の作家アドナーン・アルアウダによる『母と娘の物語ハイル・ターイハ』と、ウクライナ出身の作家ナターリア・ヴォロズビートによる『Bad Roads―悪路―』が上演される。『母と娘の物語ハイル・ターイハ』は、シリアの厳しい自然や因習、近代化していく社会の中で強い意志で人生を切り拓こうとする母と娘の姿を、音楽や詩をふんだんに用いて描く語り物。そして『Bad Roads―悪路―』は、ウクライナ東部のドンバス地域を舞台に、2014年から続くロシアによる侵攻を背景に“女性が経験する戦争”を6つの短編作品で展開する。総合プロデューサーは林英樹、演出は『母と娘の物語~』の金沢公演が岡井直道(劇団アンゲルス)、福山公演が林、前橋公演が林と中村ひろみ(演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ)、『Bad Roads~』は生田みゆき(文学座)が手掛ける。出演者やスタッフなども公演ごとに異なり、公演地の劇団や俳優と共同製作、現地滞在製作が実施される。■林英樹 コメントシリアに対する私たちのイメージは内戦で破壊されつくした廃墟の都市や、一時、メディアで大きく取り上げられた数百万人に及ぶ難民が国内外、ヨーロッパに押し寄せる姿だと思いますが、今回の作品は内戦に至る前の平和な時代のシリアの庶民の物語です。一方、ウクライナの作品は作家自らが戦争の最前線に足を運び、ジャーナリスト、医師、兵士、戦争の影響を受けた人々にインタビューを実施する中で、作家自らにとって戦争とは何かを深く問いかけることから生み出された作品です。「知ることで生まれる変化というものがある。」紛争や戦争を演劇で直接止めることは出来ないかもしれませんが、演劇には「何か」変化を生み出す可能性があると私は考えています。皆さんと一緒に、それを探したいと思っています。<公演情報>『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』15年記念 地域連携プロジェクト■『母と娘の物語ハイル・ターイハ』金沢公演:2023年9月21日(木) 〜24日(日)福山公演:2023年11月11日(土) ・12日(日)前橋公演:2024年1月27日(土) ・28日(日)■『Bad Roads―悪路―』八尾公演:2023年12月7日(木) 〜9日(土)新潟公演:2024年1月20日(土) ・21日(日)特設サイト:
2023年09月20日ハロー!プロジェクトメンバーによる演劇公演、演劇女子部「ビヨスパイ~消えたアタッシュケース~」のソロビジュアルが公開された。本公演は、ハロプロタレントによる女子だけの演劇舞台公演プロジェクト。BEYOOOOONDS、汐月しゅうらが出演し、脚本を渡辺千穂、演出を西森英行が担当する。『ビヨスパイ』は、11月10日(金) から19日(日) まで東京・こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ、23日(木・祝) から26日(日) まで大阪・サンケイホールブリーゼで開催。チケットの一般販売は、10月21日(土) 10時よりスタートする。また、一部上演回にてアフタートークショーが開催されることも発表された。<公演情報>演劇女子部「ビヨスパイ~消えたアタッシュケース~」脚本:渡辺千穂演出:西森英行(InnocentSphere)音楽:和田俊輔振付:YOSHIKO殺陣:六本木康弘衣裳・ウィッグ:鈴木真育歌唱指導:新良エツ子■出演者BEYOOOOONDS、汐月しゅうアンサンブル:大塚優希・田畑渚・福田楓・瑚菊(JAE)【公演スケジュール】■東京・こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ11月10日(金) 18:3011月11日(土) 11:30 / 15:00 / 18:30★11月12日(日) 11:30 / 15:0011月13日(月) 休演日11月14日(火) 18:3011月15日(水) 18:3011月16日(木) 18:30★11月17日(金) 18:30★11月18日(土) 11:30 / 15:0011月19日(日) 11:30 / 15:00■大阪・サンケイホールブリーゼ11月23日(木・祝) 15:00 / 18:30★11月24日(金) 18:30★11月25日(土) 11:30★ / 15:0011月26日(日) 15:00※客席開場は、開演の30分前。※★アフタートークショー【アフタートークショー】■東京11月11日(土) 18:30公演登壇者:江口紗耶、清野桃々姫、平井美葉、里吉うたの11月16日(木) 18:30公演登壇者:島倉りか、西田汐里、高瀬くるみ、前田こころ11月17日(金) 18:30公演登壇者:一岡怜奈、山﨑夢羽、岡村美波、小林萌花■大阪11月23日(木) 18:30公演登壇者:一岡怜奈、島倉りか、平井美葉、里吉うたの11月24日(金) 18:30公演登壇者:江口紗耶、高瀬くるみ、前田こころ、小林萌花11月25日(土) 11:30公演登壇者:西田汐里、山﨑夢羽、岡村美波、清野桃々姫オフィシャルサイト:
2023年09月19日今回で35回目の開催となる『池袋演劇祭』がいよいよ9月1日(金)に開幕される。平成元年(1989年)から実施されているこの演劇祭。東京都豊島区内の9つの会場で25もの団体の参加、一般公募から選ばれた100名の審査員による採点で、大賞をはじめとする12本の賞が決まる。豊島区は、池袋を中心に数多くの小劇場やアトリエが存在する、「演劇を志す若い人々が集う街」。若い演劇人を育成し、より多くの人たちに演劇にふれてもらう場として、池袋演劇祭が企画されている。豊島区が推進する「国際アート・カルチャー都市構想」の一環として、「まち全体が舞台の誰もが主役になれる劇場都市」を実現。プロ・アマを問わず参加できる、演劇や劇場文化のすそ野を広げるために開催される地域に根ざしたユニークな演劇祭なのだ。参加団体が2分で公演をPRする「前夜祭・CM大会」の開催もある。9月11日(月)までの毎週月曜正午にエントリー作品を演劇祭のYouTubeチャンネルに公開、10月5日(木)正午までの再生回数と審査員アンケートをもって「CM大会賞」として3作品が決まる。そのほか、前回(第34回)の大賞団体「劇団東俳」による大賞受賞公演『激流ノ果テ』が9月30日(土)から10月1日まで、全4公演行われる。第34回大賞受賞公演劇団東俳『激流ノ果テ』今回の演劇祭のみにとどまらない企画に参加団体の士気も高まることだろう。<開催概要>第35回池袋演劇祭2023年9⽉1⽇(金)〜9月30⽇(土)会場:豊島区内9会場アトリエファンファーレ東池袋、池袋東口ゲキパ、北池袋 新生館シアター、シアターKASSAI、シアターグリーン(BASE THEATER、BOX in BOX THEATER、BIG TREE THEATER)、萬劇場、あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)参加団体:全25団体(うち大賞受賞1団体)主催:池袋演劇祭実行委員会後援:一般社団法人豊島区観光協会、東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)協賛:サンシャインシティ、NPO法人いけぶくろ大明、豊島区町会連合会、株式会社豊島新聞社、豊島ケーブルネットワーク株式会社、文芸坐プロモーション、舞台芸術学院協力:東京商工会議所豊島支部、豊島区商店街連合会、池袋西口商店街連合会、池袋東口美観商店会、WACCA池袋助成:令和5年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業公式サイト:(旧Twitter):(池袋演劇祭*マイムちゃん)Facebook:
2023年09月01日エンタメ製作を行う合同会社太陽マジックは、イマーシブシアター『嘘って言うのは嘘』を2023年8月25日(金)~27日(日)の3日間、東京都・後楽園のホテルを一棟貸し切って行います。どの役者のどの芝居を目撃するかで無限に広がる物語■開催概要イベント名:TAIYO MAGIC FILM イマーシブシアター「嘘って言うのは嘘」今回の公演はイマーシブシアターという、没入型の演劇になっています。特徴としては(1) 100人の役者がホテルを埋め尽くします。どの役者のどの芝居を目撃するかで物語は無限に広がっていきます。(2)舞台上と客席の境目が無いからこそ味わえる臨場感!そして手の届く距離で観られる役者の芝居。(3)とにかくリアルな部屋を覗き見できる。部屋の中では…イチャイチャしている高校生カップル。デリヘル嬢に土下座する中年男性。不倫している男女の最後の夜。ファンを連れ込むメン地下アイドル。ホテル全体が劇場だからこそできる演劇。60分間1人の役者を追いかけてもよし、1部屋にずっといてもよし、色々な楽しみ方ができます。■あらすじ今から2週間前。1棟のホテルで、同時刻に3人が殺されました。それも別々の部屋で。後の捜査で3人は、何の関係性もなかった事がわかりました。しかも犯人の手がかりは未だ見つかっていません。お客様は、2週間前のその時間にタイムスリップして、事件の真相を探り出し犯人を見つけ出してほしいのです。制限時間は1時間。■脚本・演出:西条みつとし■日程:2023年8月25日(金)~8月27日(日)■会場:ホテルリブマックスBUDGET 後楽園(〒112-0002東京都文京区小石川3-1-2)※2F~9F 全ての部屋と廊下が舞台上であり客席になります。■スケジュール:8月25日(金)●12:30~/★14:30~/●17:30~/★19:30~8月26日(土)●10:30~/★12:30~/●14:30~/★17:30~/●19:30~8月27日(日)★10:30~/●12:30~/★14:30~/●17:30~/★19:30~●スイートチーム(50名)★ラグジュアリーチーム(50名)※公演時間は1時間~1時間15分を予定しております。※受付は、公演開始20分前からになります。■チケット:FILM CLUB限定チケット:5,900円未加入チケット(カンフェティで購入):8,800円※今作は、公式ファンクラブ『FILM CLUB』に入会することでお得にチケットを購入できます。※FILM CLUBには、いつでも入会でき、退会できます。※FILM CLUBは、月額700円です。※U18チケットは、学生割になります。高校生以下限定のチケットになります。※5歳未満は無料になります。※7月31日までにFILM CLUBでご予約の方を対象に、TAIYO MAGIC FILM メンバーによる、〈見所トークムービー〉を開催前に特別にプレゼント!※〈午前中特典〉は、お客様 全員 に【チームごとの集合写真】をプレゼント。ランダムで、キャストのサイン入り集合写真が当たるかも。※リピーター特典もあります。詳細は後日発表!クラウドファンディングも開催!詳細やキャスト・スタッフは公式サイトよりご確認ください。(画像はプレスリリースより)【参考】※公式HP
2023年07月28日株式会社レプロエンタテインメントが運営する浅草九劇と、幅広いエンターテインメントジャンルの番組を無料で放送するBS松竹東急がタッグを組み、演劇公演とテレビドラマで立て続けに公開される『君しか見えないよ』。その演劇公演が、6月1日(木) から6月11日(日) の間、東京・浅草九劇にて上演中だ。本作は演劇公演の上演後、テレビドラマ版として放送するプロジェクト「演劇で、テレビドラマで、」シリーズの第1弾。同じ作品を多様なメディアを活用しながら展開することで、幅広い鑑賞体験が楽しめる。今回の『君しか見えないよ』では、2022年に岸田國士戯曲賞を獲得した山本卓卓(範宙遊泳代表)が脚本を、キングオブコント2013の優勝者にしてキャストの岩崎う大(劇団かもめんたる主宰)が演出を担当。主演を川島海荷が務めるほか、キャストには岩谷健司、郡山冬果、浜名一聖、ベンガルも名を連ねる。主人公・熊村亜寿(川島)のモノローグによって、本編は幕を開けた。8年前、実家にバラエティ番組の撮影クルーが訪れたものの、編集後の放送映像しか記憶にないという。落語のような一人問答を繰り広げながら、亜寿はいつしか同じ日をもう一度なぞることになるが、8年後の変化を知らない当時の父(岩谷)が現在の自分に話しかけてきたり、暑苦しく厚かましいロケクルーの存在(浜名・岩崎)に戸惑ったりしながら、在りし日の家族に想いを馳せていく。物語は、亜寿が舞台上に登場しない「君」へ向かって語りかけるようにして進む。ヒロインにして狂言回しでもある多彩な役どころを、川島は清廉な魅力を振りまきながら形にしてみせた。父親役の岩谷はとぼけたおかしみを折々に滲ませ、客席の笑いを誘う。母親役の郡山はミステリアスな一面を覗かせ、祖父役のベンガルは「元役者」という設定で立ち回りを披露するシーンも。ロケ芸人・タランチュラ米櫃(浜名)による寒々しいギャグに、すぐさま乾いた笑い声を挟むディレクター役・岩崎の“哲学”ぶりにも注目だ。客席にいるとされる不在の「君」へ健気に語りかける亜寿の姿に、コロナ禍で無観客だった頃の寂しい客席を思い浮かべて切なくなる側面も。このようにタイトル『君しか見えないよ』の「君」が何のメタファー(隠喩)か考えながら観ると、より豊かな観劇時間になるかもしれない。また壁やドアなどがゴムや紐で表現されている亜寿の実家がどのような行方をたどるのか、そのビフォーアフターに想いを巡らせるのも鑑賞のポイントだろう。公演終了後の7月9日(日) に放送されるテレビドラマと、どのようなシンクロを見せてくれるのかにも注目だ。今回、主演を務める川島は、「『君しか見えないよ』は、劇場でしか感じることのできない不思議な世界観を持った作品です。それに加えて映像になるというのも、演劇の枠を超えて新しい感覚で皆さんに楽しんでもらえるのでは、と思っています」とコメント。また、「“君”とは誰なのか、この作品に隠されたファンタジックなリアルをぜひ見てもらいたいです」と作品に対する想いも明かしている。上演時間は約85分(休憩なし)。演劇版は6月11日(日) まで。BS松竹東急におけるテレビドラマ版の放送は7月9日(日) 21時からを予定している。テレビドラマ版では、演劇版の全編映像に付随してドラマ用に撮影された新しい描写が加えられた映像作品となっており、演劇版と合わせて観ることにより、より様々な角度から楽しめるドラマになっているとのこと。いびつながらも、温かい家族の会話を通じて匂い立つホームドラマ作品。まずは、劇場でしか観ることのできない角度から、『君しか見えないよ』の世界観を楽しんでみてはいかがだろうか。取材・文:岡山朋代撮影:渡部秀平<公演情報>『君しか見えないよ』6月1日(木)~11日(日) 浅草九劇『君しか見えないよ』メインビジュアル作:山本卓卓(範宙遊泳)演出:岩崎う大(かもめんたる)出演:川島海荷岩谷健司郡山冬果浜名一聖岩崎う大ベンガルチケット料金:一般5,800円、DVD付きチケット9,000円詳細はこちら:<番組情報>スペシャルドラマ『君しか見えないよ』7月9日(日) 21:00~23:00 BS松竹東急(BS260ch/全国無料放送)
2023年06月07日世田谷パブリックシアターが、『シアタートラム・ネクストジェネレーションvol.16-演劇-』の参加アーティストの募集を開始した。『シアタートラム・ネクストジェネレーション』は若い才能の発掘と育成のための事業として2008年度より開催され、公募により選ばれた団体またはアーティストにシアタートラムでの上演機会を提供している。昨年度からは「演劇」「フィジカル」の2ジャンルに分け、隔年で募集。2023年度は「演劇」ジャンルの団体・アーティストを募集する。過去の受賞団体には、ミナモザ、てがみ座、悪い芝居等が名を連ね、若手団体の登竜門的存在に。近年では瀬戸山美咲(ミナモザ)、長田育恵(てがみ座)、野上絹代(快快)ら、受賞団体のアーティストが、世田谷パブリックシアター主催公演に登場、また演劇賞を受賞するなど、さらに活躍の幅を広げている。■世田谷パブリックシアター芸術監督 白井晃からのメッセージ世田谷パブリックシアターでは、今年も『シアタートラム・ネクストジェネレーション』の募集をいたします。昨年から、隔年で、演劇とフィジカルの2ジャンルに分けての募集となりました。舞台芸術のあらゆる可能性に門戸を開きたいという願いから、ジャンル分けをしています。というわけで、今年は「演劇」です。じゃあ、どこまでが演劇でどこからがそうではないのか、という疑問が生まれるかもしれません。しかし、それは皆さんの主観にお任せいたします。だから、我こそは新しい「演劇」の形である、と思える皆さんは、是非ともご応募いただきたいのです。表現が持っている宿命とも言えるのは、新しさへの追求です。たくさんのエントリーを心からお待ちしております。詳細はこちら:
2023年05月13日第48回菊田一夫演劇賞が13日発表となり、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞に輝いた。同賞は演劇界の巨星・菊田一夫氏の名を冠し、大衆演劇の舞台ですぐれた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフ)を表彰する。舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の高い舞台成果が評価され、演劇大賞に選ばれた。菊田一夫演劇賞には、天海祐希(『広島ジャンゴ2022』ジャンゴ役、『薔薇とサムライ2−海賊女王の帰還−』アンヌ役)、坂本昌行(『THE BOY FROM OZ』ピーター・アレン役、『凍える FROZEN』ラルフ役)、望海風斗(『ネクスト・トゥ・ノーマル』ダイアナ役、『ガイズ&ドールズ』ミス・アデレイド役、『ドリームガールズ』ディーナ・ジョーンズ役)、そして『スラムドッグ$ミリオネア』『ザ・ビューティフル・ゲーム』の上演台本と演出を務めた瀬戸山美咲が選出された。また、菊田一夫演劇賞特別賞は永年の永年の舞台におけるアクション指導の功績が称えられ、渥美博が受賞した。
2023年05月13日演劇&スペシャルドラマ『君しか見えないよ』の制作が決定した。本作は、株式会社レプロエンタテインメントが運営する浅草九劇とBS松竹東急がタッグを組んだ「演劇で、テレビドラマで、」シリーズの第1弾。演劇作品を制作・上演し、演劇の物語が後にテレビドラマとしても放送され、それぞれの観劇・視聴体験を違った感覚で楽しむことができる、新しい形でのプロジェクトとなる。主演を務めるのは、現在上演中の舞台『キングダム』で河了貂役として出演中の川島海荷。そのほか岩谷健司、郡山冬果、浜名一聖、岩崎う大(かもめんたる)、ベンガルと、舞台・映像の双方で活躍する実力派が顔を揃えた。脚本は『バナナの花は食べられる』で第66回岸田國士戯曲賞を受賞した劇作家・演出家の山本卓卓(範宙遊泳)、舞台演出は劇団かもめんたるの主宰として2020年・2021年の岸田國士戯曲賞に2年連続ノミネートされた岩崎がそれぞれ担当する。演劇公演は、6月1日(木) から11日(日) に浅草九劇で上演。ドラマは、7月9日(日) 21時よりBS松竹東急で放送される予定だ。■川島海荷 コメント舞台と映像を融合させ、新しいエンタテインメントに挑戦していく作品ということで、いまから楽しみです。台本を読んだだけではわからない、私の想像を超えた演出が待っている気がしています。このストーリーから生み出されるパラレルワールドをぜひ沢山の方に楽しんで欲しいです!■株式会社レプロエンタテインメント 企画プロデューサー 森永恭平 コメント演劇とテレビを接続する。双方の魅力的なクリエイターやアーティストがクロスオーバーするような場所を作れないか。BS松竹東急さんとともに、そこからこの企画は始まりました。上手に説明もつかない内から、脚本の山本卓卓さんが素晴らしい物語を作り上げてくれました。演劇演出に岩崎う大さん、ドラマ演出に杉山弘樹さん、主演に川島海荷さん、そして岩谷健司さん、郡山冬果さん、浜名一聖さん、ベンガルさんと各界で活躍する素敵な方々に集まってもらいました。クロスオーバーの準備は万端です。みんなのアイデアを結集させながらこの物語を作り上げていきたいと思います。そして何よりお客様には、是非この物語のふたつの違ったエンタメ体験を楽しんでいただきたい。ただただそれが本望でございます。■BS松竹東急株式会社 編成局 執行役員 局長 柏木恒二 コメントBS松竹東急では歌舞伎をはじめとした演劇を数多く放送しておりますが、いつか演劇とテレビをクロスオーバーしてみたいと考えておりました。演劇には演劇の、テレビにはテレビの楽しさがあります。それぞれの欠点を補いながら、それぞれの持ち味を増幅する、そんな考えにレプロエンタテインメントのみなさんが共感してくださいました。今回は新しいエンタテインメントの発明に、素敵なスタッフのみなさんと進めることが楽しみで仕方がありません。<公演情報>『君しか見えないよ』6月1日(木)~11日(日) 浅草九劇作:山本卓卓(範宙遊泳)演出:岩崎う大(かもめんたる)出演:川島海荷、岩谷健司、郡山冬果、浜名一聖、岩崎う大、ベンガルチケット料金:一般5,800円、DVD付きチケット9,000円詳細はこちら:<番組情報>スペシャルドラマ『君しか見えないよ』7月9日(日) 21:00~23:00 BS松竹東急(BS260ch/全国無料放送)
2023年04月25日