キワどすぎる世界感から実写化不可能と称された伝説の漫画「ディアスポリス-異邦警察-」を、4月よりドラマ化、夏に映画化されることが決定。また主演には、松田翔太、監督には「モスクワ国際映画祭」でグランプリを受賞した熊切和嘉らが務めることも明らかになった。東京にいる密入国外国人約15万人。悪い奴もいるが、難民認定を受けられず貧しい生活をしている者も大勢いる。そんな彼らが自分たちを守るために秘密組織「異邦都庁(通称:裏都庁)」を作り上げた。そこには金融庁の関与しない銀行、厚労省の認可しない病院、そして異邦警察「ディアスポリス」が存在した。そんな裏都庁で働くただ一人の警察官、久保塚早紀の活躍を描いた物語――。原作は、各種サブカルチャーに詳しく、ヤクザ・ヤンキーからマニア・オタクまでを含む、多彩な登場人物が繰り広げる物語を描く漫画家・すぎむらしんいちと、『20世紀少年』などの脚本を手掛けたリチャード・ウー(長崎尚志)脚本による同名コミック。原作のすぎむら氏は「このマンガはいま読み返しても面白い!だからいま映像化すればさらにもっと面白いに決まってます!」と喜びを語った。本作は、東京に密入国をしている外国人だけの秘密の自治社会があるというアンダーグランドな舞台設定と、その自治社会で弱き者を助ける裏警察官・久保塚早紀の個性的なキャラクターで人気を博し、「第14回文化庁メディア芸術祭」マンガ部門審査委員会推薦作品にも選出されるなど、漫画ファンの間では傑作と呼び名も高い作品だ。今回4月から放送されるドラマと、夏公開予定の映画を通して主演を務めるのは、映画やドラマ、CMで強烈な存在感を放ち、日本を代表する俳優の一人、松田さん。コミカルな役からシリアスな役まで演じ切るその演技力で、複数の言語を操る国籍不明の裏の警察・久保塚早紀を好演する。原作が連載された当時からリアルタイムで購読し、もし映像化することがあれば自分が絶対にこの主人公を演じたいと熱望していた松田さんは、「このような作品に参加できて、心から嬉しく思います。この作品を通して4人の映画監督と一緒に撮影をしながら、色々なアイディアを頂ける僕にとっては本当に幸せな現場でした」と歓喜のコメント。また「このような企画は貴重だと僕もスタッフも全員思っていたのではないでしょうか。ヒロインが出てこない男だらけの現場で、現場ではつらいシーンもたくさんありましたが、みんなこの作品を楽しみながら撮影できたと思います」とも語った。映画版の監督には、『私の男』でモスクワ国際映画祭グランプリを受賞した熊切監督。監督は「テレビ版は軽妙に、映画版はハードに、めいっぱい走り抜けました。何よりスタッフたちの愛と、松田翔太くんはじめ、俳優たちの肉体が最大の武器でした」と今後発表されるキャストにも期待がかかるコメントを寄せた。そしてドラマ版の監督には、日本の映画界を担う4人の監督が集結。『パビリオン山椒魚』『パンドラの匣』の冨永昌敬監督、『ディストラクション・ベイビーズ』の公開も控える真利子哲也監督、『シャニダールの花』『凶悪』で助監督を務めた茂木克仁監督、そして映画についで熊切監督が務めている。真利子監督は「中心に立つ松田翔太は誰より気合いが入っていて、みんなでせめぎ合いながらも触発され、只事ならないものになったと思ってます」と語り、さらに茂木監督は「街中を松田翔太が時速40キロを越えて走る姿を目の当たりにしたとき、最高にクレイジーなドラマだと確信しました」と松田さんについて語る。また今回は、誰かが撮影現場でカメラを回す謎の映像も解禁され、本作の世界観が少し垣間見えるそんな特報映像となっている。「裏警察」を演じる松田翔太×今注目を浴びる映画監督陣による初タッグで、「映像化不可能」と言われた原作を描く本作。自身も原作の読者で、主演を10年間熱望し続けたという松田さんが、30歳という節目の年にいままでのキャリアを全てぶつけて挑んだ渾身作、この一大プロジェクトに大きな期待が膨らむ。ドラマ「ディアスポリス-異邦警察-」は4月よりTBSにて放送予定(全10話)。映画『ディアスポリス-異邦警察-』(仮)は夏、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年02月12日紫綬褒章受章者であるドキュメンタリー写真家・野町和嘉の作品を展示する「天空の渚」が1月15日より、東京・港区のGallery 916で開催される。同展では、2015年初頭に野町がメキシコ、ボリビア、チリ、アルゼンチンを訪れたときの作品を展示。特別に撮影許可が得られたサンタマリア・トナンツィントラ教会、雨期のウユニ塩原、標高4000メートルの原野に林立する砂の柱、生きた氷河と呼ばれるアルゼンチンのペリト・モレノ氷河など、これまで写真家が撮影したことがない風景、知られていない光景を求め極限高地を旅し、出会った全ての光景を写真に収めた。また、1月17日、31日の14時からはトークベントも実施される予定。1971年にフリーランスの写真家となった野町和嘉は、72年にサハラ砂漠に旅したことをきっかけに、ナイル川流域、エチオピア、グレート・リフト・バレーなど、アフリカを広く取材した。そして80年代後半からは、中近東、アジアに移し、中国、チベット、サウディアラビア、00年代以降は、アンデス、インド、イラン等を中心に取材を続ける。これらの成果は、各国での雑誌掲載、写真展、写真集出版を通して反響を呼び、『サハラ 空と砂の間で』『ナイル』『チベット 天の大地』『メッカ巡礼』『地球巡礼』など多くの写真集も国際共同出版された。後に、土門拳賞、芸術選奨文部大臣新人賞、日本写真協会国際賞など多数の賞を受賞し、09年には、紫綬褒章を受章した。【イベント情報】「野町和嘉『天空の渚』」会場:Gallery 916住所:東京都港区海岸1-14-24会期:1月15日~2月14日休館日:月曜日(祝日を除く)時間:平日 11:00~20:00、土日・祝日 11:00~18:30(最終日のみ17:00まで)料金:無料
2016年01月12日オダギリジョー、蒼井優、松田翔太ら実力派俳優が集結し、『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』で知られる作家・佐藤泰志“函館三部作”の最終章の映画化に挑む『オーバー・フェンス』。このたび、2016年9月の公開決定に合わせ、Web初解禁となる劇中シーンが到着した。家庭をかえりみず、妻に見限られた男・白岩(オダギリジョー)。故郷の函館に戻りつつも実家には顔を出さず、職業訓練校に通いながら失業保険で暮らしていた。訓練校とアパートの往復でなんの楽しみもなく、ただ働いて死ぬだけ…。そう思っていたある日、同じ職業訓練校に通う仲間の代島(松田翔太)にキャバクラへ連れて行かれる。そこで出会った、鳥の動きを真似る風変りな若いホステス・聡(さとし/蒼井優)。どこか危うさを持つ美しい聡に、白岩は急速に強く惹かれていくが…。本作は、熊切和嘉監督がメガホンを取り、谷村美月、加瀬亮などが出演したオムニバス作品『海炭市叙景』、呉美保監督が手掛け、様々な映画賞を受賞したことで話題を呼んだ綾野剛主演『そこのみにて光輝く』に続き、孤高の作家・佐藤泰志原作の“函館三部作”最終章を満を持して映画化した。監督を務めるのは、『苦役列車』『味園ユニバース』などを手掛け、闇を抱えた人間たちを厳しくもあたたかい目線で描く名手・山下敦弘監督。そして脚本には高田亮、音楽・田中拓人、撮影・近藤龍人、照明・藤井勇ら『そこのみにて光輝く』などで高い評価を受け続けるスタッフ陣が再集結。邦画界を支えるスタッフ・キャストが「共に生きる」をテーマに圧倒的な底力で紡いだ、2016年注目の大人のラブストーリーが誕生した。今回到着した劇中シーンの画像は、オダギリさん演じる白岩が、自転車に乗り、何か遠くを見つめる姿。過去を引きずり、感情を深く押し込め、人と距離をとり生きている「愛の意味を知らない男」であるという白岩の、意味深げな表情に隠された感情が気になるシーンとなっている。オダギリさんの起用に当たり、星野秀樹プロデューサーは「立っているだけで心情が表現でき、映画になる俳優」と絶賛!山下監督も「いままで世代が若い主人公の作品を撮ることが多く、自分に近い等身大の主人公として、共感、親近感が湧く主人公は久しぶりだった。オダギリさんは最近の作品を観ていると、すごく素敵に年を重ねているなと思い、主人公・白岩を同世代の俳優の中で代弁してもらえるのは、オダギリさんしかいないと思った」とその魅力を熱く語っている。1990年に惜しくもこの世を去った佐藤氏が、自らの経験を元に執筆し、最後の芥川賞候補作品となった「オーバー・フェンス」。不器用に、それでも懸命に生きる人間の輝きを描く本作は、きっと多くの人の心の琴線にふれるはずだ。『オーバー・フェンス』は2016年9月、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月28日キヤノンマーケティングジャパンは12月18日、EOS 5Dシリーズ10周年特別企画展として、写真家・野町和嘉氏の写真展「天空の渚」を開催すると発表した。会場は東京都港区のGallery 916で、期間は2016年1月15日から2月14日まで。入場料は無料。写真展では、野町氏が2015年初頭にメキシコ、ボリビア、チリ、アルゼンチンで撮影した写真作品約45点を展示する。作品はすべて、キヤノンのデジタル一眼レフカメラ「EOS 5Ds」で撮影された。また、1月17日と1月31日の14時から、野町氏が作品を解説するギャラリートークを実施する。
2015年12月18日篠原涼子が2年半ぶりに主演することでも話題の新ドラマ・木曜劇場「オトナ女子」(フジテレビ系)。このほど、本作の主題歌に中島美嘉のニューシングル「花束」が決定! さらに、ドラマ主題歌は実に8年ぶりとなる中島さんの本楽曲を、玉置浩二が手掛けていることが分かった。ドラマ「オトナ女子」は、いくつになっても“女子”であることを諦めない40歳の独身女性が主人公。篠原さん演じる中原亜紀、吉瀬美智子演じる大崎萠子、鈴木砂羽演じる坂田みどりの3人が、江口洋介演じる高山文夫や谷原章介演じる栗田純一ほか、ダメな(?)オトコたちに振り回されながら、幸せをつかむために奮闘していく物語。映画『アンフェア the end』も大ヒット中の篠原さんが、ドラマ出演&主演を果たすのは2年半ぶり。また、今年デビュー15周年を迎える中島さんも、先日、「表参道高校合唱部!」(TBS系)へのドラマ出演と挿入歌提供が話題となっていたが、シングルリリースは2年ぶり、ドラマ主題歌を歌うのは2007年の「LIFE」(フジテレビ)以来、なんと8年ぶりとなった。さらに、中島さんの新曲の作詞・作曲を手掛けたのは、玉置さん。中島さんからのオファーを快諾し、ドラマと中島さんをイメージして書き下ろされたという「花束」は、何気ない日常の中にある、迷いや痛みを、喜びや感謝へと昇華させていく心温まる名バラード。中島さんが玉置さん提供の曲を歌うのは今回が初めてとなる。中島さんは、この初コラボに「尊敬する玉置浩二さんに書き下ろしていただきました。辛いとき、くじけそうな時に“なにか大きくて優しいもの”に手を差し伸べられ、また次への一歩を踏み出すことができそうな…そんな優しい曲になったと思います。そしてドラマ『オトナ女子』の主題歌としても決定しております。ドラマと共に楽しんで聴いていただけたら嬉しいです」とコメント。篠原さんも、「中島美嘉さんが玉置浩二さんの曲を歌われるということで、素晴らしいカップリングだなと思いました。全てを包み込むようなオトナのバラードがドラマにどう花を添えていただけるのか今から楽しみです。ドラマのオトナ女子達にこんな素敵なカップリングが待っているのかどうかも楽しみにしていただけたらと思っております」と、期待を覗かせた。今回の主題歌起用について、ドラマプロデューサーの中野利幸氏は「中島美嘉さんの声は、切なくて感情移入しやすいので、このドラマの主人公達とリンクして素晴らしい化学反応が起きると確信しています」とコメント。大人の女性たちのリアル・ラブストーリーを、玉置さんの紡ぎ出す言霊と中島さんのエモーショナルな歌声が盛り上げてくれるに違いない。木曜劇場「オトナ女子」は10月15日より毎週木曜22時~フジテレビにて放送。中島美嘉の最新シングル「花束」は10月28日(水)よりリリース。(text:cinemacafe.net)
2015年10月05日第37回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)PFFアワード2015の表彰式が9月24日に、東京都国立近代美術館フィルムセンターで行われ、21歳(応募時)の杉本大地監督が手がけた『あるみち』がグランプリを受賞した。PFFアワード2015入選作品はこちら主人公の杉本大地を監督本人が演じるほか、実際の友人や母親も出演する本作は、監督自身の体験を再現し、浪人時代を経て大学に入学してからの日々を描く。杉本監督は「自分の物語として撮らせてもらった。意識したのは、どんなエモーションがあるものを撮れるかということ。内にある爆発、現場の空気や匂いが撮れないかと考えていたので、それをくみ取っていただき、とても嬉しいです」と受賞の喜びを語った。中山剛平監督の『したさきのさき』は、一般審査員による映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)をはじめ、ジェムストーン賞(日活賞)、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)の3冠に輝いた。片思いの相手に対し、常軌を逸した妄想を膨らませる異色青春映画で、中山監督は「中学時代のドキドキした実体験を、スクリーンで見ればきっとドキドキするんじゃないかと思い作った作品。自分が見たことない映像を見てみたいという思いもあった」と感激していた。表彰式には最終審査員を務めた奥田瑛二(俳優・映画監督)、阿部和重(小説家)、熊切和嘉(映画監督)、西村義明(プロデューサー)が出席。グランプリを受賞した『あるみち』について、阿部氏は「杉本さんにしか撮れないものが、画面から伝わり、現場で映画が作られている感覚があった」、熊切監督は「鮮度の高さがズバ抜けていた」と評していた。映画の新しい才能の発見と育成をテーマに1977年からスタートし、今年で37回目を迎えるPFF(ぴあフィルムフェスティバル)。今年はアワード応募総数577本のうち、20本が入選した。第37回PFFぴあフィルムフェスティバル10月3日(土)から9日(金)まで 京都シネマ10月31日(土)から11月3日(火・祝)まで 神戸アートビレッジセンター11月12日(木)から15日(日)まで 愛知芸術文化センター2016年4月(予定) 福岡市総合図書館で開催取材・文・写真:内田 涼
2015年09月24日リーガロイヤルホテル(大阪)のメインラウンジが9月より、新メニュー「和・アフタヌーンティー」と「ロイヤルハイティー」の提供を開始した。「和・アフタヌーンティー」(税込3,500円、10月31日まで限定提供)は、ホテル館内の寿司専門店「すし萬」の押し寿司やひと口サイズの赤飯、黒豆寒天、わらび餅、抹茶マカロンなど、和の食材を用いたメニューの数々を揃えた一品。セットのドリンクは、抹茶、冷抹茶、和紅茶の3種からセレクト出来る。また、17時から提供される1日20食限定の「ロイヤルハイティー」(税込4,800円)では、コーヒー、紅茶に加え、夕食前のアペリティフ(=食前酒)としても楽しめるようワインやシャンパン、ウイスキーなどのアルコール類が揃えられ、トレーの上段には酒に合う日替わりのタパスメニューが用意されている。
2015年09月14日『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』に続く、佐藤泰志三部作の最終章を映画化する『オーバー・フェンス』。この度、本作のキャストにオダギリジョー、蒼井優、松田翔太ら実力派俳優陣が集結していることが明らかになった。妻子のためという名目で家庭をかえりみなかった男・白岩は、妻に見限られ東京から故郷の函館に戻りつつも実家には顔を出さず、職業訓練校に通いながら失業保険で暮らしていた。訓練校とアパートの行き来、そして2本の缶ビールとコンビニ弁当の日々だ。訓練校の実習と学科対抗ソフトボール大会の練習を惰性で繰り返す白岩は、仲間の代島に連れられ入ったキャバクラで、鳥の動きを真似る風変りな若いホステス・聡と出会うのだが…。本作は、函館の短い新緑の季節を舞台に人々が愛を探し求め、家族とは、夫婦とは、共に生きるとは…人間の普遍的なテーマに向き合う物語。『海炭市叙景』(’10)を熊切和嘉監督、第38回モントリオール世界映画祭の最優秀監督賞を受賞し、国内外問わず数々の映画賞を受賞した『そこのみにて光輝く』(’14)を呉美保監督が手掛けてきた。そして今回、佐藤泰志文学映画化の函館三部作最終章「オーバー・フェンス」(「黄金の服」所収 小学館)を『もらとりあむタマ子』『味園ユニバース』の山下敦弘監督が映画化に挑む。主演には、『FOUJITA』や「おかしの家」(TBS)で6年ぶりの連ドラ出演となる俳優・オダギリジョーが元サラリーマンの職業訓練校生・白岩義男を好演。ヒロイン・田村聡には、抜群の演技力と存在感を放ち続ける蒼井優。風変わりなホステス、“鳥になりたいと願う女”を体当たりで演じきる。また白岩に興味をもつ職業訓練校生の代島和久を、独特の空気感で人気を集める松田翔太が扮する。撮影は北海道 函館を中心に行われ2015年7月17日に無事クランクアップ。完成は2015年冬を予定している。<以下、キャストコメント>■オダギリジョー(白岩義男役)山下監督をはじめ、比較的に同年代のスタッフ。蒼井さんや松田さんをはじめ、個性が光るキャスト。撮影前からすごく楽しみにしていました。函館での1か月は合宿のような状況だったので、この作品の事だけに集中できたし、みんなで過ごす時間は劇中の関係性を見事に反映したり、より深めたり、貴重な時間でした。信頼できるスタッフとキャストと、共にこの作品に関われて幸せでした。愚作になるはずがないと確信しています。■蒼井優(田村聡役)長い間、この作品に出会うことを待ち続けていたような気が今しています。それくらい、この現場の過酷さも喜びも想像を絶するものでした。大切な仲間に出逢えたことに心の底の底から感謝します。■松田翔太(代島和久役)『オーバー・フェンス』には、吸い込まれるように呼ばれた気がしました。とても自然に集まったチームでした。ふり返ると、やはりこれは山下さんの作品なんです。こんな形もあるんだなあと、驚きましたし新鮮で真剣な山下組と共に函館で過ごした時間が、すでにかけがえのない時間となり、撮影を思い返すたび、幸せになります。このキャストとスタッフで撮影した本作品を、僕も一緒に期待して待ちたいと思います。『オーバー・フェンス』2016年、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月10日合唱部経験者や音楽好きのティーン層を中心に反響を呼んでいる青春ホームコメディドラマ「表参道高校合唱部!」。この度、アーティストの中島美嘉が、本ドラマのオリジナルソング「愛の歌」を歌い、ドラマ挿入歌となることが決定。さらに9月11日(金)放送の第8話にて、中島さんがゲスト出演することが分かった。中島さんが歌うドラマオリジナルソング「愛の歌」は、主人公・香川真琴(芳根京子)が両親の離婚を阻止するために探し続けている、合唱部に古くから伝わるという楽曲。これまでその存在はドラマ中で触れられていたが、実際にどんな歌なのかは明かされておらず、ファンからの注目が集まっていた。ドラマも終盤となり、この「愛の歌」は真琴の両親が高校時代に付き合うきっかけとなった思い出の曲として登場するほか、出演者たちはこの曲を歌うことで恋人、友人、夫婦、親子…さまざまな絆を深めていくという。「『輝ける場所とは大切な人がいるところ』というドラマの最終テーマを表すのが『愛の歌』の役目。すべてを包み込むような歌声の持ち主に歌って欲しいと考えたとき、 数々のラブソングを情緒豊かに表現してきた中島美嘉さんが思い浮かびました」と話す本作プロデューサーが中島さんにオファーを出し、実現したというこのコラボレーション。中島さんがドラマ劇中曲を歌うのは2010年放送の「うぬぼれ刑事」(TBS)以来5年ぶりだ。挿入歌担当だけでなく、第8話にゲスト出演することになった中島さんが演じるのは、表参道高校合唱部のOGで、現在はプロのアーティストとして活動している神島カナ役。ドラマ中では合唱部の部員たちと一緒に、自身もカバーしたことのある「BEGIN」の「恋しくて」を歌唱シーンもあるという。テレビドラマ出演自体も「うぬぼれ刑事」以来5年ぶりだという中島さんは、「5年ぶりのドラマ出演でとても緊張して臨みましたが、共演者の方にも支えていただき楽しく演じることが出来ました。私の歌う曲が少しでもドラマのストーリーを盛り上げることが出来たらうれしいです」と収録の感想をコメントした。撮影当日は、友人である神田沙也加(瀬山えみり役)と前日にドラマについて話したそうで、終始神田さんと仲の良い様子を見せ、笑顔も見せていたという。中島さんの5年ぶりの熱演に期待しつつ、物語のクライマックスを彩る「愛の歌」にも注目したい。ドラマオリジナルソング「愛の歌」は9月25日(金)より配信にてリリース。「表参道高校合唱部!」は毎週金曜日22時より放送中。(text:cinemacafe.net)
2015年09月08日12日(土)に東京国立近代美術館フィルムセンターで開幕する第37回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)のメインプログラム“PFFアワード”の最終審査員が決定した。その他の画像“PFF(ぴあフィルムフェスティバル)”は、世界最大級の自主映画コンペ“PFFアワード”をメインプログラムに据えている映画祭。今年も全国から集まった577作品の中から20作品が入選作に決定。全作品が映画祭で上映され、各賞が決定する。また、“サミュエル・フラー~誰もが憧れた奇跡の作家~”や、“映画内映画~映画は映画をつくることをどのように描いてきたか~”などの特集も開催される。最終審査員は、俳優で映画監督の奥田瑛二、映画監督の大友啓史、小説家の阿部和重、映画監督の熊切和嘉、プロデューサーの西村義明の5人。審査員は毎年、違う顔ぶれで、討議の上で各賞を決定。24日(木)に東京会場で表彰式が行われる。第37回PFFぴあフィルムフェスティバル9月12日(土)から24日(木)まで 東京国立近代美術館フィルムセンター10月3日(土)から9日(金)まで 京都シネマ10月31日(土)から11月3日(火・祝)まで 神戸アートビレッジセンター11月12日(木)から15日(日)まで 愛知芸術文化センター2016年4月(予定)福岡市総合図書館で開催
2015年09月01日『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』の西川美和監督が、第153回直木三十五賞の候補作となった自身の書き下ろし原作を映画化する『永い言い訳』。このほど、本作の主演に、現在公開中の『日本のいちばん長い日』で昭和天皇を演じている本木雅弘が決定。ミュージシャンの竹原ピストルと深津絵里らと共演を果たし、2016年秋に公開されることが決まった。長年連れ添った妻・夏子(深津絵里)を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(本木雅弘)。夏子との間にはもはや愛情と呼べるものはなく、悲しみを“演じる”ことしかできない幸夫は、ある日、同じ事故で亡くなった夏子の親友の遺族と出会う。妻の死に憔悴したトラック運転手の父親・大宮陽一(竹原ピストル)と、母を亡くした幼い兄妹。幸夫は自分でも理由がわからぬまま、大宮家へ通い、兄妹の面倒を見ることを申し出る…。家族を突然失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか。人と人の“別れと出会い”を、「ゆれる」や『ディア・ドクター』のアナザー・ストーリー「きのうの神様」など、自身の映画作品から派生した小説で高い評価を得てきた西川監督らしい、鋭く、厳しくも優しい眼差しで描き出す本作。“津村啓”というペンネームでテレビのバラエティなどでも活躍する、主人公の人気小説家の衣笠幸夫を演じるのは、自らが企画し、第81回アカデミー賞「外国語映画賞」を受賞した『おくりびと』(’08)以来、実に7年ぶりの映画主演となる本木さん。『日本のいちばん長い日』での昭和天皇役が絶賛され、9月12日(土)公開の『天空の蜂』ではテロリストと戦う原発設計士を演じることでも話題となっている。まさに名実ともに日本の映画界を代表する俳優の本木さんが、西川監督の原作小説と脚本、そして主人公・幸夫のキャラクターに「自分のようだ」とほれ込んで、出演を快諾。「女性監督にお世話になるのは初めてですが、すでに春編、夏編の撮影を終え、監督の的確な指示に答えるべく鞭打たれた興奮から抜けられず、少しの毒と、温かみのある西川演出にハマっています」と、監督との相性のよさを実感している様子だ。また、本木さん演じる幸夫と同じように、事故で妻を亡くしたトラック運転手の陽一役には、ミュージシャンの竹原さん。俳優としても、熊切和嘉監督作『海炭市叙景』や松本人志監督作『さや侍』などで鮮烈な印象を残し、今回の大役を射止めた。突然のバス事故で亡くなる幸夫の妻・夏子役には、本木との共演は、「最高の片思い」(’95/CX)以来、実に21年ぶりとなる深津さん。さらに、陽一の子ども・真平と灯役に、オーディションで抜擢された藤田健心と白鳥玉季。陽一の妻・ゆき役に堀内敬子が決定している。<本木雅弘コメント全文>おそらく誰もが、小説「永い言い訳」を読むと、内視鏡で心の奥を覗かれたような恥ずかしさと共に、これは自分のことが書いてある! と、思うでしょう。そして、“愛するべき日々に愛することを怠ったことの代償は小さくない”…という言葉を噛みしめることになるのです。西川さんは、小説と映画は別物、切りはなして考えていると仰っていますが、自分は、この小説の味わいに翻弄され悦びを得たひとりとして、読者の期待も裏切らない作品に仕上げたいという思いで努力しています。女性監督にお世話になるのは初めてですが、すでに春編、夏編の撮影を終え、監督の的確な指示に答えるべく鞭打たれた興奮から抜けられず、少しの毒と、温かみのある西川演出にハマっています。妻役の深津絵里さんとは21年ぶりの共演になり、年を重ねても変わらぬ透明感に神秘を感じています。陽一役の竹原ピストルさんは、役以前に原石としての人間力が上等過ぎて嫉妬するばかりです。加えて、子役の2人の眩しい存在感にモ~タジタジです。いずれにしても、映画として何処に辿り着けるかは未知ですが、この物語は、僕が演じる幸夫だけのものではなく、いびつで、愛おしい、自分達に向けられた人間讃歌なのです。皆様、ぜひ期待して完成をお待ちください。<西川監督キャストへのコメント>本木雅弘さんは、映画を志したころから「いつかは」という思いを寄せていた人でしたが、会ってびっくり、恐ろしいほどこの物語の主人公に酷似しているのです。この人しかいない、と思いました。しかし本木さんがこの作品にかけてくれているまっすぐでひたむきな愛と真摯さは、日々私たちのこころを支えてくれています。深津絵里さんにお願いしたのは、姿を消しつつも、物語の中心に在り続けなければならない、難しい役です。物言わぬ遺影の中に、観る人が彼女について様々に想像し、そしていくら想像しても、手の届かない「x」が残り続ける。それを少ないシーンで体現できる俳優は、深津さん以外にないと思ったからです。撮影のたびに、大変な解釈力に絶句させられ、舌を巻いています。竹原ピストルさんはご本人の歌の強さそのものの、他に侵されることのない「たましい」のようなものをお持ちだと感じます。そして、本木さんとの並びのいびつさと言ったら!これは他のどんな俳優とも成立しない組み合わせだと思いました。絶対に交わるはずのなかったの人同士が交わってしまう話を、ゼロから作れる気がしたのです。『永い言い訳』は2016年秋、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月18日和コスメショップ「よろし化粧堂」がオープンコスメに関心の高い女性なら、和コスメに興味津々に違いない。7月28日、よろし化粧堂は、和コスメを取りそろえた「よろし化粧堂」が浅草にオープンしたと発表した。日本人の肌にあった日本人のための商品作りにこだわり、和の原料で作られたハンドクリームやリップバームをはじめ、フェイスパックや入浴剤までそろう。注目したいのが「米ぬか洗顔粉」。米ぬかは昔から日本人に愛されてきた美容原料で、「敏感肌の方にも好評です」と店長もイチオシだ。和柄のパッケージも素敵で、雅な雰囲気が漂う。和装袴で記念撮影が人気また、商品を購入した人には特別サービスが。和装袴での記念撮影が楽しめる。和装と聞くと「着付けに時間がかかりそう」と尻込みしがちだが、同店では、わずか3分で着替えが完了!観光客に人気を呼んでいる。店内には商品だけでなく、大正時代を満喫できるコーナーもあり、ちょっとしたアミューズメント感覚で買い物ができるのも嬉しい。プロ用化粧品メーカーの子会社ならではの高品質なのに、お値段はお手頃。自分へのご褒美、また、気の利いた浅草土産を買いに、「よろし堂」に立ち寄ってみてはいかがだろう。(画像はプレスリリースより)【参考】・よろし化粧堂 プレスリリース(@Press)
2015年08月01日細田守監督の最新作となるアニメーション映画『バケモノの子』(11日公開)と熊本県の営業部長・くまモンのタイアップが決定し、本作の主人公・熊徹とくまモンが6日、劇中の舞台である東京・渋谷にて対面を果たした。「クマモトの子」と題した今回のタイアップは、映画を観た後にその半券を送ると熊本産の食肉が当たるという企画で、キャンペーンポスターも公開中。従来の『バケモノの子』のポスタービジュアルの真中に熊徹と同じ衣装をまとったくまモンが大きく描かれている。このタイアップを受け、熊徹とくまモン(どちらも着ぐるみ)が渋谷に登場。本編にも登場するスクランブル交差点をバックに写真撮影を行い、渋谷を散策することに。ポスターと同様に、熊徹とおそろいの衣装のくまモンは手を振ったり、あいきょうを振りまいたりして往来の人々と交流。また、身長2,2メートルの熊徹に驚き、立ち止まって写真を撮る人もみられた。また、熊徹から渋谷を特徴づけるスクランブル交差点を紹介されたくまモンが、「実はスクランブル交差点発祥の地は熊本なんだモン!」と得意げに返す一幕もあった。さらに、2人は金王八幡宮にて映画のヒットを祈願。キャンペーンの成功も祈願するため、くまモンが熊本の特産物であるスイカを持参し奉納した。あいにくの雨模様にもかかわらず、境内では熊徹が得意の剣術をくまモンに披露。くまモンは、熊本特産の赤ナスを刀に見立てて受け太刀し、"クマ"同士の友情を深めた。熊徹に『バケモノの子』の感想を聞かれたくまモンは、「とっても面白かったモン!」と返しながら、「細田守監督に、次は熊本が舞台の映画を作って欲しいモン!」と大胆に発言。さらに「お前も俺と同じバケモノだよな?」と問われると、「バケモノじゃないモン!熊本県の公務員だモン!!」とツッコミを入れつつ、弟子はいるかとの質問には「弟子はいないけど、ボクは部長だから部下がたくさんいるんだモン!」と営業部長っぷりをアピールした。映画『バケモノの子』は、『サマーウォーズ』(2009年)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012年)などを手がけた細田監督による、3年ぶりのアニメーション映画。バケモノと少年の奇妙な師弟関係を軸に、バケモノたちのすむ異世界「渋天街」での修行と冒険、リアルな渋谷を舞台にした壮大なアクション、そして親子の絆やヒロインとの淡い恋愛などが繰り広げられる新冒険活劇が描かれる。(C)2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS
2015年07月09日コンビニエンスストアや書店、ホビーショップなどを中心に展開している"ハズレなしのキャラクターくじ"「一番くじ」より、『一番くじV ユリ熊嵐』が、7月11日より一部のホビーショップなどで順次販売される(取り扱いのない店舗あり)。価格は1回310円(税込)。今回の「一番くじ」は、『少女革命ウテナ』で知られる幾原邦彦監督が手がけ、2015年3月に最終回を迎えたオリジナルアニメーション作品『ユリ熊嵐』より、最終回の内容を中心に、アニメの名シーンにスポットを当てた、アイテム3等級全13種+ラストワン賞をラインナップ。1等は、アニメのエンディングのワンシーンが描かれた「ビジュアライズボード」(B3サイズ/台紙含む/全1種)、2等には、そのまま飾っても大丈夫なA4サイズの「ステッカー」(全4種)を用意。3等は、最終回の場面を中心にセレクトされたプロマイドがセットになった、「生プロマイドセット」(全長約15cm/全8種)がラインナップされている。恒例となったラストワン賞には、幾原監督のサインデザインが入った「幾原監督サイン入りビジュアライズボード」(B3サイズ/台紙含む)。なお、ダブルチャンスキャンペーンも同時に展開され、『幾原監督直筆サイン入りビジュアライズボード』が3名に当たる。(C)2015 イクニゴマモナカ/ユリクマニクル
2015年07月07日歌手・中島美嘉が6月9日に東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで行った全国ツアー『中島美嘉 CONCERT TOUR 2015 "THE BEST"~DEARS&TEARS~』ファイナルの模様が、WOWOWで7月12日(18:00~)に放送される。WOWOWでは、このダイジェスト映像を、同局のYouTubeチャンネルで公開。ベストアルバム『DEARS』と『TEARS』からのヒット曲満載で、独創的な演出のライブの模様が垣間見れる。7月12日の放送前の17時からは、同じチャンネルでミュージッククリップ集も放送。ライブ番組の前に、さまざまな楽曲が予習できる編成となっている。なお、WOWOWでは、加入者を対象とした、中島美嘉オリジナルミニタオルのプレゼントも実施している。
2015年07月02日変わった切り口のアニメグッズでおなじみのグルーヴガレージは、幾原邦彦監督によるスタイリッシュな画像演出と独特のストリー展開で注目を集めたオリジナルアニメ『ユリ熊嵐』から2種類の「熊」グッズをリリースする。1つ目は、かわいい姿とは裏腹に人間を食べるクマの銀子とるるを表と裏でデザインした「【オモテウラバー】銀子/るる」。半立体のソフトPVCによるほど良い大きさと厚みで、ミニフィギュアを思わせる可愛い仕上がりとなっている。価格は1,200円(税別)。2つ目は、本編の中でも印象的に登場していた「熊警報」の垂れ幕をモチーフにした「熊警報マフラータオル」。こちらは首にかけた状態で、両側に「熊警報」のデザインが正体で見えるようにデザインされている。イベントや普段使いでも注目されること間違いなし。洗濯後、干した場合はご近所に「熊警報」を発令できる!? サイズは1,400mm×210mmで、価格は2,500円(税別)。いずれのアイテムも5月28日(木)より予約販売を開始。「【オモテウラバー】銀子/るる」は6月14日(日)に日比谷公会堂で開催される「~あなたのスキは本物? ユリ裁判を始めます!!~」にて数量限定で先行販売、6月下旬より一般販売される。「熊警報マフラータオル」は7月下旬の発売予定。(C)2015 イクニゴマモナカ/ユリクマニクル
2015年05月28日俳優の高良健吾と女優の尾野真千子が主演する、呉美保監督作『きみはいい子』(6月27日公開)が、6月19日から26日まで開催される第37回モスクワ国際映画祭のコンペティション部門に、日本映画では唯一出品されることが19日、わかった。同映画祭は、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと並ぶ世界四大映画祭の1つとして知られ、ロシアのモスクワで開かれている。近年では、2013年に『さよなら渓谷』(大森立嗣監督)が審査員特別賞を、そして昨年は『私の男』(熊切和嘉監督)が金賞、最優秀男優賞を浅野忠信が受賞。呉監督は、前作『そこのみにて光輝く』でのモントリオール世界映画祭最優秀監督賞に続いての国際映画祭での受賞となるか、注目が集まる。呉監督は今回の選出を受け、「日本の、どこにでもある町の、どこにでもいる人を描きながら、この映画はもしかしたら、世界のどこかのだれかにも通じるのではと、その『だれか』にこそ見てもらえたらと、こっそり思っていました」と明かす。そして、「日本での公開直前に、モスクワでのコンペ上映だなんて、ワクワクさせてもらえることに心から感謝です」とコメントを寄せた。本作は、第28回坪田譲治文学賞、2013年本屋大賞4位に輝いた同名小説(著:中脇初枝)が原作。子供にまつわる現代の問題をはらみながらも人が人を愛することについて描き、高良は問題に真っ向から立ち向かえない新米教師、尾野は自身も同様の経験をしているにもかかわらず子どもに手をあげてしまう母親を演じる。(C)2015「きみはいい子」製作委員会
2015年05月19日6月19日~26日に開催される第37回モスクワ国際映画祭のコンペティション部門に、『そこのみにて輝く』の呉美保監督最新作『きみはいい子』が、日本で唯一の出品作品に選出されたことが、このほど明らかとなった。まじめだが優柔不断で、問題に真っ正面から向き合えず肝心なところで一歩を踏み出すことができない新米の小学校教師・岡野(高良健吾)。近所のママ友たちとの表面的な付き合いの陰で自分の娘に手をあげ、自身も親に暴力を振るわれていた過去をもつ雅美(尾野真千子)。他人と会話をかわすのは、登下校の途中で挨拶をしてくれる名前も知らない小学生のみ、最近感じはじめた認知症の兆しにおびえる独居老人・あきこ(喜多道枝)。とあるひとつの街に暮らし、さまざまな局面で交差しながら生きているおとなと子どもたち。悩みや問題を抱えて生きる彼らが、人と人とのつながりに光を見いだし、小さな一歩を踏み出す姿を、真摯にそして丁寧に映し出す再生と希望の物語。綾野剛を主演に迎えた『そこのみにて光輝く』で、モントリオール世界映画祭最優秀監督賞を始めキネマ旬報ベストテン監督賞など昨年度の日本映画賞を総なめにした呉美保監督が、第28回坪田譲治文学賞、2013年本屋大賞第4位に輝いた中脇初枝の名著を映画化する『きみはいい子』。マスコミ試写会では「号泣しました」「今年のナンバーワン!」「家族をつくりたくなりました」などといったと感動と称賛の声が沸き、詩人の谷川俊太郎やジャーナリストの増田ユリヤといった各界著名人からも絶賛の声が上がるなど、大きな注目を集めている。モスクワ国際映画祭では、近年日本からの出品作品として2013年に『さよなら渓谷』(大森立嗣監督)が審査員特別賞、昨年は『私の男』(熊切和嘉監督)が金賞、最優秀男優賞(浅野忠信)を受賞している。今回の出品決定にあてて、呉監督は「日本の、どこにでもある町の、どこにでもいる人を描きながら、この映画はもしかしたら、世界のどこかのだれかにも通じるのではと、その“だれ”かにこそ見てもらえたらと、こっそり思っていました。モスクワ映画祭コンペティション部門への出品が決まったとお聞きし、そんなわたしの願いが早くも通じたようで、とってもうれしいです。日本での公開直前に、モスクワでのコンペ上映だなんて、ワクワクさせてもらえることに心から感謝です」とコメントしている。ディスコミュニケーションが叫ばれる現代社会における子どもとおとなの問題を描きながらも、「ひとがひとを愛するということ」を真摯に、丁寧に紡ぎあげた本作。今回の出品で、呉美保監督にとっては前作『そこのみにて光輝く』に続く国際映画祭での受賞となるか、大きな期待がかかる。『きみはいい子』は、6月27日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:きみはいい子 2015年6月27日より、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2015「きみはいい子」製作委員会
2015年05月19日熊切和嘉監督『海炭市叙景』(’10)、第38回モントリオール世界映画祭 ワールド・コンペティション部門にて最優秀監督賞を受賞した『そこのみにて光輝く』(’14)。そして、2016年、佐藤泰志文学映画化の函館三部作最終章として、「オーバー・フェンス」の映画化が決定した。佐藤氏が小説を諦めかけ函館の職業訓練校での日々を送った際の経験をもとに執筆し、自身最後の芥川賞候補作品となった「オーバー・フェンス」(「黄金の服」所収 小学館)。メガホンをとるのは、最新作『味園ユニバース』のスマッシュヒットも記憶に新しい、山下敦弘監督。邦画界で最も新作を熱望され、全作品が話題となる山下監督が、函館の短い新緑の季節を舞台に“共に生きる”という普遍のテーマに向き合い、“幸せの意味を知らない男”と“鳥になりたいと願う女”の“大人のラブストーリー”という新境地に挑む。脚本は、『そこのみにて光輝く』で多くの映画祭で脚本賞を獲得した気鋭・高田亮。また、山下監督の盟友であり『天然コケッコー』、『マイ・バック・ページ』以来のタッグとなる近藤龍人が撮影を担う。『桐島、部活やめるってよ』など日本映画の先端を活写し、独自のフレームセンスで観客を魅了し続ける近藤氏は、<佐藤泰志・三部作>共通で撮影を務めている。今回の決定にあたり、山下監督は「映画は空っぽになってしまった一人の男と求愛し続ける女の話でもあるし、函館の職業訓練校に生きる無職の男たちの話でもあるし、もしかしたら若くして死んでしまった佐藤泰志自身の話になるのかもしれない…というか“話”に固執せず、その瞬間を生きている人間たちの映画にしたいと思う。そうすれば自ずと僕自身の話になるし、観ているあなたの話になっていくのではないかと思う」とコメントを寄せた。さらに、「『オーバー・フェンス』というタイトルが示す通り、見えないけどそこにある何かを越えていく映画にしたい」と意気込みを語った。『オーバー・フェンス』は2016年、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月16日和菓子・洋菓子の製造販売を行っている「十勝たちばな」は4月28日、松竹映画『駆込み女と駆出し男』の公開を記念して、「縁切どら焼き(えんきりどらやき)」の販売を開始した。○食べると幸せな気分になる"縁切どらやき"同商品は、4月に業務協力を発表した「松竹ナビ」とのコラボレーション商品第一弾で、5月16日公開の松竹映画『駆込み女と駆出し男』を記念して作られたというもの。江戸時代を舞台にした離婚調停人と、離婚を希望する女性たちを描いた同作品は、悪縁を絶って良い縁を呼び寄せる人情味溢れる作品となっており、そんな幸せや希望に満ちたストーリーのように、食べると幸せな気分になるどら焼きを、コラボ商品として開発したという。○「縁切どら」と「松竹創業120年記念ロゴ」焼印2種表面には、「縁切どら」の文字と、映画タイトルのロゴやフライヤー、ホームページ、パンフレット等でもモチーフとして使われているダイヤ型のアイコンを合わせた焼印が押されており、中にはつぶあんが挟まれているとのこと。価格は、単品(個包装)で200円、5個入で1,000円、10個入で2,000円(全て税抜き)となっており、10個入りパッケージには、松竹の創業120年を記念したロゴが押印されたどら焼きが入ったセットとなっている。十勝甘納豆本舗、菓心たちばな、甘味しゅり春秋全店舗、十勝たちばな楽天サイトのほか、主に松竹が運営する全国の映画館やタイアップ先チャネルでも販売される。
2015年04月28日東京都中野区・中野ブロードウェイ2階のギャラリー「pixiv Zingaro」にて、アニメ「ユリ熊嵐」のアニメーション原画などを展示する「『ユリ熊嵐』展」が開催される。会期は、4月9日~21日(水曜定休)、開場時間は12:00~19:00。入場無料。同展は、2015年1月から3月まで放送されたTVアニメ「ユリ熊嵐」の関連資料を展示するもの。最終回を迎えた今だからこそ公開できる貴重なアニメ初期設定や複製原画、幾原邦彦監督のコメントなど、同展でしかみることができない内容を予定しているとのことだ。なお、「ユリ熊嵐」は、「少女革命ウテナ」、「輪るピングドラム」など、独特の作風で人気を集める作品を手がけてきたことで知られるアニメ監督・幾原邦彦氏の最新作。流星群が降り注いで以降、「ヒト」と「クマ」が互いに対立し争うようになった地球を舞台に、「嵐が丘学園」に通う少女たちの葛藤や心の機微を描いた物語となっている。
2015年03月27日吉田大八の『桐島、部活やめるってよ』、呉美保の『そこのみにて光輝く』、熊切和嘉の『私の男』、そして石井裕也の『バンクーバーの朝日』など、現在の邦画界をけん引する監督から多大なる信頼を寄せられ、国内外から注目を集める数々の名作の撮影を手掛けるカメラマン・近藤龍人。そんな近藤さんの魅力に迫る特集上映が、4月11日(土)に開催されることが分かった。近藤さんは1976年、愛知県生まれ。大阪芸術大学在学中に熊切監督の卒業制作『鬼畜大宴会』にスタッフとして参加、その後、大学同期である山下敦弘監督らと多くの作品を制作。その撮影作品は、『私の男』から『四十九日のレシピ』『夏の終り』『横道世之介』など、話題作ばかり。2010年には『パーマネント野ばら』で第54回日本映画撮影監督協会「新人賞(三浦賞)」、今年『そこのみにて光輝く』で第36回ヨコハマ映画祭「撮影賞」を受賞し、公開待機作品には、岡田将生主演・瀬々敬久監督の『ストレイヤーズ・クロニクル』も控えている。今回、4月11日(土)にオールナイト上映される今回の特集では、近藤さんが自ら選んだ、山下監督、岡田さん&夏帆出演、くらもちふさこ原作の『天然コケッコー』(’07)、近藤さんと親交の深い松江哲明監督がシンガーソングライター・前野健太を追ったドキュメンタリー『ライブテープ』(’09)などを上映。縁のあるゲストを招いたトークイベントも行われる。松江監督は、製作当時をふり返り、こうコメントを寄せている。「『ライブテープ』の撮影を決めて、最初に声を掛けたのは近藤君だ。前野さんはライブで2時間以上、歌っているのを見たことがあったけど、ワンカットで映画が撮れるかは僕には分からなかったからだ。近藤君は『ゲリラで撮るってことは周囲に人が映っても大丈夫ですか』とだけ聞き、僕は『これは僕の自主制作だから責任は取るよ』と答えた。そして『分かりました』と言って引き受けてくれた」。「最初に完成したバージョンでは“演出・構成”といういつも使っていたクレジットを入れていたが、違和感があったので“監督”に変えた。僕がした仕事はスタッフに『スタート』と言って『カット』と締めることだったからだ。あのとき、近藤君が了解してくれたお陰で、僕は映画監督になれた」。松江監督を始め、厚い信頼を寄せられる日本映画界の先端を活写するカメラマンが映し出す、光と影、ひらめきと計算。その魅力を堪能できるイベントとなりそうだ。「カメラマン 近藤龍人、オールナイト特集上映」は4月11日(土)、テアトル新宿にてオールナイト上映。(text:cinemacafe.net)
2015年03月13日江崎グリコは2月10日、大人のためのチョコスナック「和織り抹茶」「和織りさくら」を発売する。○抹茶や桜の焼き菓子をチョコレートでコーティング同商品は、和素材の上質な味わいを楽しむ大人のためのチョコスナック。愛知県西尾産のほろにがい抹茶や、ほんのり香る桜葉エキスパウダーを使用した焼き菓子を、優しい甘さのチョコレートで全面コーティングした。各3袋入。「和織り抹茶」は通年販売。「和織りさくら」は3月頃までの限定発売。価格は各オープン価格(希望小売価格各200円・税別)。
2015年02月01日江崎グリコは1月27日、「ポッキー和ごころ<北海道あずき>」を全国で発売する。同社は2014年秋、和のおいしさにこだわったポッキーのシリーズとして、「ポッキー和ごころ<宇治抹茶>」を発売した。今回、同シリーズの第2弾として、日本では古くから親しまれている和の素材「あずき」を使用した同商品を発売する。北海道産あずきを使用したプレッツェル、クッキークランチを、まろやかなミルクチョコレートでつつんだ。かむほどにあずきのコクと香りが広がり、深みのある味わいが楽しめる。パッケージも和をテーマに、質感のあるシンプルでスタイリッシュなデザインとした。価格はオープンで、希望小売価格は280円(税別)。
2015年01月22日歌手の中島美嘉さんがオールナイトニッポンとコラボレーションし、自身の代表曲「雪の華」の名前を冠したスイーツ「SNOW FLOWER」の予約受付がこのほど、開始された。同商品が作られるきっかけとなったのは、12年前のオールナイトニッポン(2002年5月16日)の生放送中でのこと。番組に出演していた中島さんは、パティシエ志望の一人のリスナーと「いつか夢をかなえたら、私にあなたの作ったお菓子を食べさせてね」と約束したという。月日は流れ、そのパティシエ志望だったリスナー・神戸隼人さんは夢を実現。東京・月島で「Patisserie HATT」という店を開業し、オーナーパティシエとなっていた。11月に中島さんが再びオールナイトニッポンを担当した際には、神戸さんがサプライズで登場。作ったケーキを中島さんにプレゼントし、12年前の約束を実現することができた。今回発売する「SNOW FLOWER」は、「アーティスト」と「パティシエ」という異業種のコラボレーションにより誕生。中島さんの代表曲「雪の華」をイメージした焼き菓子で、ホワイトチョコレートで真っ白にデコレーションした。12月30日に日本武道館で行われる中島美嘉ベストアルバムリリース記念イベントに向け、数量限定で販売する。500個の限定販売で、価格は1,700円(税込)。2014年12月25日の17時までニッポン放送「Radital」」で受け付けるが、限定数に達し次第、受付終了となる。なお、商品の受け渡しは、12月30日の日本武道館でのイベント「1万人の雪の華」の、野外特設テントにて行う。
2014年12月19日来年1月より放送されるテレビアニメ『ユリ熊嵐』の先行上映会が、12月7日(日)に角川シネマ新宿で開催され、キャスト・監督による舞台あいさつが行われる。その他の情報テレビアニメ『ユリ熊嵐』は、イクニゴマキナコ(作)、森島明子(画)による人気コミックを、『輪るピングドラム』『少女革命ウテナ』の幾原邦彦監督と、『ストライクウィッチーズ』などを手がけるアニメ制作会社SILVER LINK.がアニメ化するSFファンタジー。本イベントではテレビ放送に先駆けて1話を先行上映するほか、幾原監督と荒川美穂(銀子役)による舞台あいさつが行われる。チケットはプレリザーブ(先行抽選)は受付中。一般発売は、29日(土)午前10時より開始される。『ユリ熊嵐』1話先行上映会12月7日(日)会場:角川シネマ新宿開場18:00/開映18:30登壇者(予定):幾原邦彦、荒川美穂料金:1500円(税込)プレリザーブ:11月23日(日)11:00AMまでチケット発売:11月29日(土)10:00AMより
2014年11月15日キリンビールは同社のチューハイ・カクテルブランド「氷結」シリーズにおいて、「和梨」「アップルヌーヴォー」を11月4日(火)より期間限定で発売開始した。「和梨」は福島県産の和梨果汁を、「アップルヌーヴォー」は東北産りんご果汁を使用している。なお、新商品の発売に先立ち、和梨の産地である福島と東京の2会場でサンプリングイベントを実施。合計約4,000名の方に新商品のテイストを味わってもらったという。出発式となる福島のイベントでは福島県農林水産部長 畠利行氏が登壇。「風評被害払拭にはまだ至っていない所もあるが、とてもおいしく出来上がっているので、氷結を通じて福島県のPRとなれば」と、同商品への期待を語った。一方、東京のイベントでは商品サンプリングのほか、福島県の和梨生産農家に対するメッセージを収集。「美味しい梨をありがとう!」「上を向いて歩こう!東北の皆様!」といったメッセージを、11月6日(木)に福島県庁に届ける予定だという。同社によると、各地域のこだわりの果実でつくった氷結の発売により、地域の活性化を支援し、ブランドを通じて果実の魅力を全国へ伝えていくとしている。
2014年11月04日赤坂エクセルホテル東急は11月1日より、レストラン「赤坂スクエアダイニング」にて提供の「和 アフタヌーンティー」メニューのリニューアルを実施する。○より"和"にこだわり、洗練された透明な三段重に盛り込んで提供これまでも、繊細な和食・スイーツを盛り込んだ内容で女性を中心に好評を得ていた同メニューを、さらに"和"に特化した内容とすることで、一般的なアフタヌーンティーとの差別化を図った。手まり寿司、和素材のロールサンドや、マカロン、プリン、フィナンシェなどを取りそろえ、1人分を三段重に盛り込んでいる。また紅茶にもこだわり、TWG(本店:シンガポール)の茶葉を使用。スタッフが試飲を重ね、これらの料理やスイーツに合う紅茶を用意するという。提供期間は、11月1日より。提供時間は14時~17時で、要予約。場所は、赤坂エクセルホテル東急3階「赤坂スクエアダイニング」(東京都千代田区永田町2-14-3)。料金は1人2,900円(税・サ込)で、オーダーは2名より。
2014年10月23日浅野忠信と二階堂ふみが挑んだ衝撃作『私の男』のモスクワ国際映画祭受賞記念舞台あいさつが15日、東京・新宿ピカデリーで行われ、浅野と二階堂のほか、熊切和嘉監督が登壇した。本作は、第138回直木賞を受賞した桜庭一樹の同名小説の映画化作品。天災で両親を失い、10歳で孤児となった少女(二階堂ふみ)と、彼女を育てていく遠縁の男(浅野忠信)の強い絆と禁断の愛を紡いだ人間ドラマとなっている。メガホンを取ったのは、『夏の終り』(2013年)の熊切和嘉監督で、先日行われた第36回モスクワ国際映画祭のコンペティション部門で最優秀作品賞と最優秀男優賞を獲得したほか、ニューヨーク・アジア映画祭で二階堂ふみがライジング・スター賞を受賞した。主演の浅野は「モスクワから帰って数日経っていますが、未だにお祝いのコメントをメールでいただいたりします。自分の中でも興奮が冷めませんね。これをきっかけにTwitterなどで『見たい』という人が増えてくれることがすごくうれしいです」と笑顔。ベネツィア国際映画祭に出品された園子温監督作『ヒミズ』で新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞に続き、未来の登竜門的なアワードとなるニューヨーク・アジア映画祭のライジング・スター賞を受賞した二階堂は「評価をいただけたのは本当にうれしいですし、今は映画に深く関われていることに幸せを感じています。幸せを感じることだけでなく、それ以上のものをこれからもどんどん作っていきたい気持ちもあります」と更なる活躍に意欲を見せていた。イベント中には観客の質問に3人が回答するコーナーも実施。「二階堂との激しい濡れ場で興奮したか?」という質問に浅野は「友達にもしょちゅう聞かれるんですが、意外と仕事の時は男モードが抑えられるんです。興奮はしたと思いますが、余計な興奮をしないで仕事に集中して向き合うことができました」と告白。さらに近親相姦の被害者という50代女性から「美化されることに危険を感じるが?」と投げかけられた熊切監督は「そこに愛があったこともあり得ると思って描きたかった。美化して描いたつもりはなく、そこにある厳しさを描いたつもりです」と回答。そこで気を利かせたMCが、熊切監督だけのコメントで終わらせようとしたが、浅野が自らすすんで「これまで過激な映画をやってきましたが、見る方によって思い出させたりすることがあるならば、申し訳ないと思っています。僕らも一生懸命やってきましたが、これから考えていきたいと思います」と神妙に答えていた。
2014年07月16日浅野忠信と二階堂ふみが共演したセンセーショナルな衝撃作『私の男』のプレミア試写会が、6月2日に新宿ピカデリーで開催。浅野忠信、二階堂ふみ、高良健吾、藤竜也、熊切和嘉監督、舞台となった紋別のゆるキャラで観光大使の紋太くんが、舞台あいさつに登壇した。『私の男』は、第138回直木賞を受賞した桜庭一樹の同名小説を映画化した禁断の愛の物語。大震災の津波で両親を失い、10歳で孤児となった少女(二階堂ふみ)と、彼女を引き取り、育てていく遠縁の男(浅野忠信)。孤独だった2人が、時を重ねていくうちに、強い愛と絆で結ばれていく。メガホンを取ったのは、『夏の終り』(2013年)の熊切和嘉監督。浅野は、「40歳になり、今の自分にしか演じられない役をいただきました。感謝しています」と、充実感あふれる表情で語ると、二階堂も「私にとって運命的な作品になりました」と力強くアピール。浅野は30代について「役者として、どうやって苦手なものを克服するか、得意なものをどう伸ばすかが大変でした」と振り返った後、今回の役柄について「40代でやりたいとイメージしていたような役。どうやってかみ砕いて、自分のものにしていくかを考えるのが楽しかったです」と笑顔を見せた。極寒の流氷に入るシーンがあった二階堂は「撮影は全編通して寒かったです。でも、本物だからこそ出せる臨場感や空気感があったので、良いシーンに仕上がったと思います」と手応えを口にした。流氷のシーンを二階堂と演じた藤は「危険でした。じじいがじじいを演じると、ぎくしゃくしちゃう。二階堂さんがすごく心配してくれました」と苦笑い。さらに「新しい才能の現場であると、うれしい。勉強ばかりしてた。僕、まだ伸びますから」とおちゃめに語り、会場を和ませた。熊切監督は、俳優陣について「すごく波動の来る方とやれました。撮っていて、ワクワクしました」と満足気にコメント。最後に、紋別のゆるキャラで観光大使の紋太くんが、本物の流氷を持って駆けつけ、笑顔で写真撮影を行った。『私の男』は6月14日(土)より全国公開。
2014年06月04日