箱根のポーラ美術館では、初となる現代アートの企画展覧会「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展を、8月10日から12月1日まで開催。展覧会にあわせて制作された新作や、本展でしか鑑賞できないインスタレーション作品を公開する。オリヴァー・ビア《悪魔たち》(部分)2017年 16個の器、音響機器フォーリンデン美術館蔵(ワッセナー、オランダ)Image courtesy of the artist and Galerie Thaddaeus Ropac © Oliver Beer Photo: Stephen White「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」は、ポーラ美術館の企画展としては初めての現代美術の作家たちを本格的に紹介する展覧会。展覧会タイトルである「シンコペーション」(切分法)とは、音楽において、軸となる拍の位置を意図的にずらし、リズムを変化させることで楽曲に表情や緊張感をあたえる手法だ。今回の展覧会にあわせ、立地環境を活かしたインスタレーションや、ピカソ、セザンヌなど同館のコレクションにインスピレーションを受けて制作された新作が展示される。空間全体に広がるインスタレーション、音、映像作品、野外展示など、現代の作家たちによる多様な表現は、過去の巨匠たちの作品に今日的な光を当て、感覚を揺さぶるさまざまなリズムをもたらす。セレスト・ブルシエ=ムジュノ 《クリナメン v.7》 2019 年 Installation view: Pola Museum of Art© Céleste Boursier-Mougenot 写真:木奥惠三セレスト・ブルシエ=ムジュノの《クリナメン v.7》は、展示室内の窓から箱根の緑を望む空間に作り出した円形のプールに、大小の白い陶磁器を浮かばせ、偶然の衝突を誘発する作品。印象派のクロード・モネが、画家を志したころから水に注目し、後半生には自宅に睡蓮の浮かぶ池を造成して水面を繰り返し描いたように、水の流れや動きには、古今東西を問わず、思想、文学や美術において、「時のうつろい」の感覚が託されてきた。ここでは、2人の作家がそれぞれの時代に造りあげた環境の中で、久しくとどまることのない水面のうつろいが捉えられている。アブデルカデル・バンシャンマ 《ボディ・オブ・ゴースト》 2019 年 Installation view: Pola Museum of Art写真:木奥惠三ダイナミックな大地のヴィジョンをモノクロームのドローイングで表現するアブデルカデル・バンシャンマ。一方、バンシャンマが敬愛するクールベは、地殻変動の跡があらわな岩山や、起伏のある土地を画題に求めて森を探索した。アブデルカデル・バンシャンマ × ギュスターヴ・クールベの作品では、自然界の持つ底知れぬ生命力に魅せられたアーティストたちが、その魔力を筆にのせて驚くべき風景を描き出す様を感じられる。また、描くことの原点、さらにはリアリティを追究する主題として、画家たちが挑んできた肖像。渡辺豊は、ピカソ、セザンヌ、フジタとそのモデルたちの「名前」をインターネット上に求め、真偽の混じるいくつものイメージを参照しつつ、「キュビスム」を想起させるポートレートを制作。渡辺の探究の成果として、リアルでユーモラスなポートレートの現在形が呈示されている。スーザン・フィリップス《ロング・ゴーン》2006年 2チャンネル・サウンド・インスタレーションInstallation view: Aspen Art Museum, 2008 Photo: Susan Philipsz同美術館の森の遊歩道には、楽器や環境音、自身の歌声などを用いて、空間と物語、音に関する作品を制作するスーザン・フィリップスのインスタレーションが設置される。音楽の印象派とも称される作曲家ラヴェルの歌曲を題材とすることで、同美術館のコレクションの核をなす印象派絵画との共鳴を生みだした。第一線で活躍する12組の現代作家たちと、モネやピカソら近代芸術の巨匠とのセッションにより生み出される、新たな共鳴と響きを堪能してみては。【展覧会情報】「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展会期:8月10日~12月1日会場:ポーラ美術館住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山 1285時間:9:00~17:00(最終入館は16:30まで)※会期中無休
2019年08月21日アートに特化したブックフェア「TOKYO ART BOOK FAIR 2019」が、7月12日から15日まで、東京都現代美術館にて開催される。独創的なアートブックやZINEを制作する国内外の出版社、ギャラリー、アーティストら約300組の出展者が一堂に会し、それぞれの出版物の魅力を伝える。2009年に日本初のアートに特化したブックフェアとしてスタートし、今年10回目の節目となる本イベント。今回は、この春リニューアル・オープンしたばかりの東京都現代美術館に会場を移し開催する。企画展示室地下2階では、2015年からスタートした、一つの国や地域に焦点を当て出版文化を紹介する企画「Guest Country」として、世界のインディペンデント出版文化を牽引するアメリカをフィーチャー。いまでは世界各国で開かれるアートブックフェアは、1976年に印刷物を用いたアート表現を積極的に行うアーティストらが設立した非営利の書店Printed Matterが、2006年に「New York Art Book Fair」をスタートしたことに始まる。アート系出版社、書店、印刷物を使った表現を試みるアーティストが数多く存在し、多様性のある豊かなアメリカの出版文化を「Radical Pages: A Selection of American Zines」、「Exhibition: 10 Years of The Thing Quarterly」の2つの展示とトークで 紐解く。8-Ball Community「Radical Pages: A Selection of American Zines」では、ニューヨークのアートシーンを牽引する写真家、レレ・サヴェリが主宰し、インディペンデント出版のプラットフォームとして機能する非営利のメディアコレクティブ、8-Ball Communityのコレクションより、1970年代以降のアメリカにおける重要なZINE約150タイトルを展示。世界中の若者たちが、身近な表現のプラットフォームとしてZINEを積極的に制作するいま、アメリカに焦点を当て、その歩みを辿りながら現在地を探る。会期中は、8-Ball Communityに所属する作家たちや彼らがお勧めするZINEを展示・販売する特別ブースも設置される他、会場にZINEを持参すると彼らのコレクションに加えてもらえるエクスチェンジプログラムも展開する。The Thing Quarterly:Issue 1 Miranda July「10 Years of The Thing Quarterly」では、サンフランシスコにて2007年から10年間にわたり、年4回、計34号刊行された雑誌『The Thing Quarterly』の10年間の活動を紹介。雑誌でありながらも決まったフォーマットの紙媒体で表現するのではなく、アーティストとともに日常の中で芸術の大切さを物語るオブジェクトを制作するという、ユニークな本誌。ミランダ・ジュライによるシャワーカーテン、ガブリエル・オロスコによるフリスビー、ライアン・ガンダーによるトランプ、タウバ・アウエルバッハの時計など、毎号異なるアーティストがオブジェクトを手掛けた。アメリカのアートシーンで活躍する現代作家による作品を“雑誌”というフォーマットで量産し、多くの人々が気軽に生活の中でアートにふれ、体験できる機会を創出した。「Guest Country」関連プログラムとして、ニューヨーク近代美術館(MoMA)を経て、現在はサンフランシスコ近代美術館(SFMoMA)のアートライブラリの司書を務めるデイヴィッド・シニア(David Senior)による、アートブックフェア誕生以降のアメリカにおけるインディペンデント出版の発展についてのレクチャーも開催する。「Japanese Artistsʼ Books: Then and Now」展日本人作家によるアーティストブックを作り手の声とともに紹介する「Japanese Artistsʼ Books: Then and Now」展では、現在の日本のアート出版シーンを牽引する日本人作家たちに焦点を当て、アーティストブックにおける原体験やその魅力などを語った言葉とともに彼らの作品を展示。それぞれの作家のルーツや解釈を通して、日本独自の発展を遂げた写真集や漫画文化、海外のアートムーブメントと連動した表現、インターネットの発展がもたらした変化など、日本におけるアーティストブックの多様な進化の軌跡を巡り、これからの本の表現を紐解く試みとなる。その他「カタログでたどる、資生堂ギャラリーの100年」と題し、資生堂ギャラリーがこれまでに刊行した図録を通し、その100年の活動の歩みを振り返る展示などの特別プログラム、ゲストを招いてのトークショー、作家によるサイン会などを開催。アートブックの魅力を多角的に紐解く様々なプログラムを通して、進化を続けるアートブックのいまを体験することができる。ワークショップ、ライブパフォーマンス、トークイベント等の詳細は、随時イベントのウェブサイト( / )にて確認できる。 【展覧会情報】TOKYO ART BOOK FAIR 2019会期:7月12日〜15日会場:東京都現代美術館住所:東京都江東区三好4-1-1時間:11:00〜19:00(7月12日のプレビューのみ15:00〜21:00)料金:入場無料※12日のみプレビュー参加費として1,000円(小学生以下無料)※トークイベントは一部有料
2019年06月25日2019年3月末にリニューアルオープンした東京都現代美術館(MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO)が、さらに子どもに優しい場所に生まれ変わりました。緑豊かな木場公園に面していて、インドア(美術館)もアウトドア(公園)もたっぷり楽しみながら学べる絶好のロケーション。親子でぜひ訪れたい魅力をご紹介します。東京都現代美術館について東京都現代美術館(通称MOT)は、1995年3月、「現代美術の振興を図り芸術文化の基盤を充実させることを目的として」開館しました。戦後美術を中心にした所蔵作品は約5400点、所蔵図書資料は約27万冊にものぼり、それらは美術図書室で閲覧することができます。展覧会は、絵画、彫刻から建築、ファッションに至るまで幅広く企画され、コンテンポラリー・アートを身近に感じられるようにと考えられています。MOTの基本方針MOTには、3つの基本方針があります。1 文化の創造と魅力あるメッセージの発信(現代美術の国内外への発信/現代美術の保存と継承/変容する価値観への対応)2 現代美術の普及と次世代の担い手を育む(優れた作品等の鑑賞機会の提供/現代美術の普及と子供たちの育成/新進・若手芸術家への支援と創造拠点化)3 あらゆる鑑賞者に開かれた美術館の実現(バリアフリー・ホスピタリティを指向するアートの拠点化/地域の核としての存在)(引用元:MOT東京都現代美術館|MOTについて)特に、当初より次世代アーティストの育成と子どもたちへの教育普及活動に熱心に取り組む姿勢が印象的でしたが、リニューアルでさらに、現代アートと子どもたちをつなぐ架け橋として前進したように感じます。リニューアルのポイントは「子どもに優しい美術館」木場公園に面したガラス張りのMOTはとても開放的で、訪れた全ての人を温かく迎え入れてくれる佇まいです。公園を訪れたファミリーも気軽に利用してほしい、そんな願いもこのリニューアルには込められているそう。MOTの想いが実を結んで、来館者には若いファミリー層も多いといいます。親子を引きつける魅力はどんなところにあるのでしょうか。魅力1:明るくオープンな館内現代アートを扱う美術館ということで、以前はクールな印象があった館内。リニューアル後に訪れると、案内ボードなどの什器には木が多用され、入口から広々と広がるエントランスホールに点在するベンチは円形のコルク製になり、ガラス張りのクールだった空間が柔らかく優しい印象に様変わりしていました。ガラスの外には公園の緑も望め、お子さんにも親しみやすい雰囲気は美術館のハードルを下げるのに一役買っています。魅力2:五感を育む自然豊かなアウトドアスペース木場公園には、植物園、広い芝生の広場、遊具など、子どもの五感を刺激する自然がたっぷりと広がっています。その中にある、MOTのアウトドアエリアにも工夫が。サウンドアーティスト鈴木昭男氏の作品「—道草のすすめー『点音(おとだて)and “no zo mi”』」が、美術館周辺に点在しているのです。耳マークのプレートの上で “音風景” に耳をすませば……音に集中することで、何気ないいつもの風景の中に、新しい発見やイマジネーションが広がります。自然と人工物であるアート、両方を楽しむことで、子どもたちの感性はぐんぐん広がりそうですね。魅力3:こどもとしょしつ一新された図書室の一角に新しくできた「こどもとしょしつ」。黄色いカーペットが子どもの好奇心を盛り上げてくれそうな可愛らしいスペースです。広くはありませんが、アートをテーマにしたこども向けの本が充実しています。日本語コーナーと英語コーナーがあり、英語のお勉強にもなりそう。有名な画家をテーマにした本から、厳選された絵本まで、本屋さんではなかなか見つからない美術に関する貴重なセレクションとなっています。貸し出しはされてないそうですので、丸テーブルやベンチに座って、興味のままに楽しんでほしいですね。魅力4:ギャラリークルーズやワークショップの開催アートの教育普及に熱心に取り組む姿勢はそのまま継続され、一般向けのギャラリークルーズやワークショップ、学校の授業の一環として受け入れるスクールプログラムなどが積極的に行われています。ギャラリークルーズやワークショップは不定期開催ですので、ウェブサイトでときどきチェックされることをオススメします。魅力5:遊びココロいっぱいのカフェやレストラン親子で利用しやすくなった大きな利点が、レストランのリニューアルです。子ども向けメニューの充実、広々した空間に加え、美術館内のレストランならではの、アートをテーマにした楽しい工夫があるのです。■メニューが塗り絵メニューの裏がモナリザの塗り絵になっています。ダ・ヴィンチの気分で色をつけてみましょう。■絵になる席いくつかの席には変わった仕掛けが。壁や天井に鏡の額縁が飾られています。そこに映るのは――なんと自分たちの姿!気がついたら店内を彩る装飾の一部になっています。■アトリエ彫刻が2つ置いてあるキッズスペースで、自由にぺたぺたと色を足したり、引いたり。毎日変化するアート作品となっています。大人がアートを嗜むだけではなく、子どもにも学びがたくさんつまった楽しい美術館に生まれ変わったMOT。実際に楽しそうに館内で過ごすお子さんたちの姿がありました。遊びの延長でアートと触れ合える美術館は貴重な存在となりそうです。【MOT東京都現代美術館】東京都江東区三好4丁目1−1(木場公園内)開館時間:10:00~18:00(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜日観覧料:コレクション展(常設)一般 500円(400円)/大学・専門学校生 400円(320円)高校生・65歳以上 250円(200円)/中学生以下 無料***現代アートは、大人の凝り固まった頭と感性では理解しにくいものも正直あります。そんな新しい感性の作品は、まだ頭が柔らかい子どもたちにこそ素直に響くのかもしれません。アーティストの斬新な発想が、子どもたちの自由な発想と出会ったとき、とてもおもしろい反応がありそうですね。企画展は小学生以下、コレクション展(常設)は中学生以下無料ですので、ぜひ気楽に訪れてみてください。写真◎長野真弓(参照)MOT東京都現代美術館100本のスプーン 東京都現代美術館内東京都公園協会|木場公園
2019年06月01日展覧会「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」が、2019年8月10日(土)から12月1日(日)まで神奈川・ポーラ美術館にて開催される。開館初となる現代美術作家に焦点を当てた展覧会「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」は、ポーラ美術館の開館以来初となる現代美術の作家たちに焦点を当てた展覧会だ。タイトルにある「シンコペーション」とは、音楽において意図的にリズムをずらすことで楽曲に表情や緊張感を与える手法のこと。現代作家たちの多様で刺激的な作品が、ポーラ美術館の所蔵するピカソやモネ、セザンヌなどの作品と共鳴することで、違った角度から近代の巨匠の魅力を見つけることができる。セレスト・ブルシエ=ムジュノ《クリナメン v.2》美術館の中には、「セレスト・ブルシエ=ムジュノ」による多数の白いボウルが漂う円形プールが。ボウルがぶつかることで偶発的に奏でられる音色と水の流れによって常に移り変わる光景は、モネが絵画で表現した水面のきらめきを彷彿とさせる。スーザン・フィリップス《ロング・ゴーン》作品は、美術館の中だけでなく外にも展開される。サウンド・アートを牽引するアーティスト「スーザン・フィリップス」は、箱根での滞在を経て制作した「音」の新作インスタレーションを用意。箱根の自然に囲まれた森の遊歩道を散歩しながら、幻想的な音色に耳を澄ませてみて。展覧会オリジナルコースメニューやグッズも会期中、ポーラ美術館に併設するレストラン「アレイ」では、企画展特別コースメニュー「シンコペーション」を用意。出展作品「クリナメン v.7」をイメージしたオードブルや、香辛料入りのはちみつで焼き上げた鴨をオレンジ風味のソースで食べるメインディッシュなど、味だけでなく見た目にもこだわったメニューが提供される。さらに、ミュージアムショップでは、企画展オリジナルグッズを展開。アンリ・マティスの作品をデザインした眼鏡ふきやリングノートのほか、展覧会のロゴ入りTシャツやトートバッグなど、お土産や来場記念にぴったりなアイテムがラインナップする。【詳細】シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート会期:2019年8月10日(土)~12月1日(日) 会期中無休開館時間:9:00~17:00(最終入館は16:30)場所:ポーラ美術館住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原1285出品点数:50点以上出展作家:オリヴァー・ビア、アブデルカデル・バンシャンマ、カンディダ・ヘーファー、石塚元太良、磯谷博史、アリシア・クワデ、セレスト・ブルシエ=ムジュノ、スーザン・フィリップス、プリンツ・ゴラム、ヴォルフガング・ティルマンス、渡辺豊、横溝静[ポーラ美術館コレクションより]ルノワール、モネ、ロダン、セザンヌ、マティス、ピカソ、ダリ 他入館料:・個人大人1,800円(税込)、シニア割引(65歳以上)1,600円(税込)、大学・高校生1,300円(税込)、中学・小学生)(土曜日無料)700円(税込)、障害者手帳持参者及び付添者(1名まで)1,000円(税込)・団体(15名以上)大人1,500円(税込)、シニア割引(65歳以上)1,500円(税込)、大学・高校生1,100円(税込)、中学・小学生)(土曜日無料)500円(税込)、障害者手帳持参者及び付添者(1名まで)1,000円(税込)※2019年8月10日(土)から中学生以下は無料。※シニア割引、障害者手帳持参割引は、他の割引との併用は不可。
2019年05月30日現代美術のホテル型アートフェア「ART OSAKA 2019」が、2019年7月6日(土)、7日(日)にホテルグランヴィア大阪の26階で開催される。日本最大規模のアートフェア、ホテル69部屋を使った展示現代美術に特化したアートフェアとして日本で最大規模の「ART OSAKA」。国内外から54ギャラリーが参加し、その内6ギャラリーが初出展となる。また、展示ブースはホテルのワンフロア分、69部屋にも及ぶ。ホテルの客室内では、注目の若手・中堅作家から国際的に活躍する著名作家に至るまで、絵画・彫刻・写真・映像・版画といった作品やインスタレーションを展示。手頃な価格の作品も取り揃えられているので、気に入った作品を、気軽にその場で購入することができる。初出展ギャラリー関西2軒・関東4軒が参加初出展となるのは、関西からGALLERY TOMO、+1 artの2軒、関東からCRISPY EGG Gallery、AF-LABO、MARUEIDO JAPAN、Hammockの4軒の合計6軒。東京の4軒の現代美術ギャラリーによるコレクティブHammockは、ギャラリストと同世代の作家である30~40代のアーティストの社会的認知の向上を目指して活動する新しい形のプライマリーギャラリーの集合体で、今回が実質的な初披露となる。各ギャラリーが1名ずつ作家を選出し、今井俊介、エヴァン・ネスビット、加納俊輔、鹿野震一郎といった4名を紹介する。台湾&韓国からも5つのギャラリーが参加台湾と韓国からも5つのギャラリーが参加する。夏の季節にふさわしい色彩豊かなアート群は必見だ。京都市立芸術大学の企画展京都市立芸術大学とのコラボレーションによる企画展「京芸 transmit program: ART OSAKA version」も開催。展示室(6101)では、黒川岳(彫刻)、寺岡波瑠(環境デザイン)、本山ゆかり(油画)、山本真実江(陶磁器)の4名の新進気鋭アーティストたちの作品を紹介する。【詳細】ART OSAKA 2019開催日時:2019年7月6日(土) 11:00~20:00、7月7日(日) 11:00~19:00※入場はフェア終了の1時間前まで会場:ホテルグランヴィア大阪 26階(ワンフロア貸切り)住所:大阪府大阪市北区梅田3-1-1(JR 大阪駅直結)出展ギャラリー:54ギャラリー出展ブース数:69ブース入場料:1,800円 / 1day pass※小学生以下は無料。保護者同伴必須。※チケットはフェア会場にて販売。【問い合わせ先】一般社団法人 日本現代美術振興協会 ART OSAKA事務局 TEL:06-7506-9347
2019年05月26日日本とポーランドの国交樹立100周年記念事業の現代美術展覧会「セレブレーション-日本ポーランド現代美術展2019 in Japan(CELEBRATION-Japanese-Polish Contemporary Art Exhibition)」が5月18日、京都で開幕した。岡本光博「トラロープ」@ロームシアター京都京都芸術センター、ロームシアター京都、ザ ターミナル キョウト、二条城・東南隅櫓の京都市内4会場で6月23日までの約1ヶ月にわたって行われる同展(二条城は5月18、19日2日間のみ開催)には、日本とポーランドの若手現代美術アーティスト21組が参加。パフォーマンスや映像、インスタレーションなどの作品は、すべての会場において無料で公開される。また、ポーランドのポズナン、シチュチンの各都市では、同展を再編した展覧会が行われる。同展はいずれも2000年に設立されたポーランドの国立文化機関であるアダム・ミツキェヴィチ・インスティテュート(Adam Mickiewicz Institute)と京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)の主催により、キュレーションは中欧の現代美術を専門とする加須屋明子・京都市立芸術大学教授と、草間彌生など日本の現代美術を研究するポーランド文化省のパヴェウ・パフチャレク氏(大阪大学博士後期課程)が担当した。@ザ ターミナル キョウト出展作家は先日、ナイキとアンダーカバーのコラボスニーカーのPVに起用され話題になった、コンタクト・ゴンゾ(contact Gonzo)が映像作品で参加。ワルシャワ美術アカデミーと東京藝大で学び写真、映像、音楽、絵画などさまざまな技術を使い、今回は植物を使ったミクストメディアを京町屋(ザ ターミナル キョウト)の床の間に展示しているアグニェシカ・ブシェシァニスカ(Agnieszka Brzezanska)、同町屋のエントランスと地下の防空壕や明倫小学校跡である京都芸術センターの環境を使い、樹脂のオブジェ作品を展示した東影智裕、東京とポーランド・クラクフの両都市に在住し、パンクをテーマとした作品を展開するピョトル・ブヤク(Pitr Bujak)、アーティスト集団「キュピキュピ」を主宰し海外での活動でも知られる石橋義正、本人がモデルとしても登場する映像やインスタレーションなどすべて自身で制作する笹岡由梨子、ロームシアター京都のエントランスに工事用ロープでトラの頭部を制作した岡本光博、造形作品に身体を介在させアクティベートさせたパフォーマンスを作品として提示する谷中祐輔など、日波の若手中堅アーティストのなかでも先鋭的でクリティカルな作風を特徴とする作品がキュレーションされている。笹岡由梨子、ジャイロ(Gryo)@京都芸術センターピョトル・ブヤク(Piotr Bujak)「THIS_IS NOT AMERICA」@京都芸術センター「日本とポーランドの両国と何らかの関係を持つ作家と、ポーランドアートの特徴とも言える内面に深く問いかける作品を特徴とする作家たち」(加須屋明子教授)、「ただ日本とポーランドに滞在して作品を制作するのではなく、それぞれが刺激を与えつつ、何らかの関係性が生まれ、お互い協力して継続していく活動が出来ること」(パヴェウ・パフチャレク)と、キュレーターの2人は今回の企画の意図を説明。主催者のアダム・ミツキェヴィチ・インスティテュートは、今回の展覧会を東京ではなく京都だけで開催した理由を「コマーシャル、経済活動が優先する東京ではなく、歴史を大切にして芸術系の大学も多い京都でじっくりと作品を展示する方法を我々は選択した。セレブレーションのタイトルが示すように過去を振り返るのではなく、未来を見つめ世界が近くなっている現在を提示した」と説明する。アンジェイ・ワイダやロマン・ポランスキーなどの映画監督を輩出したポーランド映画のDNAを感じさせる社会性の強い映像作品はカロリナ・ブレグワ(Karolina Bregula)、アリツィア・ロガルスカ(AlicjaRogalsaka)などの作品とともに、日本の小泉明郎の作品が各会場で終日鑑賞可能。京都ロームシアターでは川田知志とスタフ・シュムスキ(Stachu Szumski)が今回のために共作した作品が展示されている。5月17、18、19日のオープニングには京都芸術センターで西原尚とパヴェウ・ロマンチェク(PAWEL ROMANCZUK)の即興演奏、ライブハウス外SOTOで京都を拠点に活動する音楽集団・空間現代とポーランドのギタリスト、フベルト・コストキェヴィチ(Hubert Kostkiewicz)のライブなどが行われた。西原尚とパヴェウ・ロマンチェク(PAWEL ROMANCZUK)@京都芸術センターText by Tatsuya Noda【イベント情報】セレブレーション-日本ポーランド現代美術展2019 in Japan(CELEBRATION-Japanese-Polish Contemporary Art Exhibition)会期:5月19日〜6月23日会場・時間:●芸術センター(京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2)10:00〜18:00 ※5月29日、6月12日は休業(ギャラリー北・南は20:00まで、無休)●ロームシアター京都(京都市左京区岡崎最勝寺町13)10:00〜19:00 ※5月29日、6月3日、6月12日は休業●ザ ターミナル キョウト(京都府京都市下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町424)10:00〜18:00 ※無休入場無料<出展作家>カロリナ・ブレグワアグニェシュカ・ブジェジャンスカピョトル・ブヤクcontact Gonzo東影智裕Hyslom今村遼佑石橋義正+安藤英由樹川田知志小泉明郎ダニエル・コニウシュロベルト・クシミロフスキマリア・ロボダ松田壯統岡本光博アリツィア・ロガルスカ笹岡由梨子ウーカシュ・スロヴィエツスタフ・シュムスキ谷中佑輔山本麻紀子<イベント>■パフォーマンス「巨人と眠りーポーランド編」ポーランド南部にあるタトラに残る伝説を追いかけた実体験を夢と現実の間で思い出しながら語る。即興演奏あり。全員布団に横たわる。日時:2019年6月23日 14:00〜15:00会場:京都芸術センター 和室「明倫」 ゲスト:野村誠(音楽家)、やぶくみこ(音楽家)定員:15名(先着順)※無料・要事前予約<ポーランドでの展覧会概要(予定)>■セレブレーション-ポーランド日本現代美術展― in ポズナン会期:2019年5月31日〜7月31日 ※5月31日〜6月9日 ポズナンアートウィーク会場:ポズナン芸術大学ギャラリー、スターリ・ブロウヴァルほか■セレブレーション-ポーランド日本現代美術展― in シチェチン会期:2019年6月13日〜8月31日 会場:トラフォスタツィアほか
2019年05月25日ドキュメンタリー映画『アートのお値段』が2019年8月17日(土)より、全国で順次ロードショー。アートの値段はどうやって決まるの?バンクシーのアートが都庁に飾られ、企業の社長はこぞって買い求め、ジェフ・クーンズの作品「ラビット」は9000万ドル(約100億円)以上、ダ・ヴィンチ(?)の絵は500憶円以上の値段で落札された。そう、今アート作品が高騰しているのだ。株や不動産のような投資対象としての熱が年々高まっている。日々ニュースに流れる高額落札を聞くと、誰が何のために買っているのだろう?と疑問を持つ人もいるはず。そんな疑問を、美術界の人々に投げかけていく。最も高く売れるアーティスト、ジェフ・クーンズも出演映画には、もっと高く作品の値段がつくと言われるジェフ・クーンズ、現代アートにおいてもっとも重要な画家と呼ばれるドイツのゲルハルト・リヒター、若くして成功したナイジェリア出身の女性アーティスト ジデカ・アクーニーリ・クロスビーらが登場。サザビーズも紹介オークションハウスのサザビーズは、2018年に総売上64億ドル(約7000憶円)を記録した。映画では、そんなニューヨークのサザビーズ・オークションで、アート作品が売買されるオークションの様も紹介される。そこにはアートバブルだという評論家や、熱狂的なコレクターなど様々な思惑が入り混じっていた。なお、『マイ・アーキテクトルイス・カーンを探して』でアカデミー賞にノミネート経験のあるナサニエル・カーンが監督する。ZOZO社長の前澤友作のバスキアが落札される瞬間も2019年9月に開催の森アーツセンターギャラリー「バスキア展 MADE IN JAPAN 」で展示れる予定の、ジャン=ミシェル・バスキアの「 Untitled 」がサザビーズ で落札される映像に収められている。作品情報映画『アートのお値段』公開時期:2019年8月16日(土)原題:THE PRICE OF EVERYTHING監督:ナサニエル・カーン出演:ジェフ・クーンズ、ゲルハルト・リヒター、ラリー・プーンズ、マリリン・ミンター、ゲルハルト・リヒター配給:ユーロスペース
2019年05月24日六本木の街を舞台にしたアートの饗宴「六本木アートナイト 2019」が今年も開催される。会期は、5月25日と26日の2日間。10回目の開催を迎える「六本木アートナイト」、今年は“夜の旅、昼の夢”をテーマに、メインプログラムに起用したアジアの現代アート界を代表する韓国のアーティスト、チェ・ジョンファ(崔正化)を始め、様々なアーティストが六本木の街中に現代アート、デザイン、音楽、映像、パフォーマンスといった広域に渡るプログラムや作品を点在させ、非日常的な体験を作り出す。チェ・ジョンファは、六本木ヒルズアリーナにカラフルなバルーン彫刻《フルーツ・ツリー》を展示する。枝から落ちたような果物や野菜の形をした合成ビニール製の彫刻がアリーナに配置され、辺りは魔法の庭へと変貌する。六本木ヒルズアリーナ 完成イメージ東京ミッドタウンのプラザ1階 キャノピー・スクエアに展示される同氏の作品《ライフ・ライフ》は、約1万個のくねくねと波打つバルーンを用いた作品。60年代のポップアートを想起させるような巨大な色彩の塊となって空間を覆い尽くす。日常にありふれたものをモチーフとするチェ・ジョンファ。国立新美術館と、TRI-SEVEN ROPPONGI 龍土町美術館通り沿いのブルーボトルコーヒー前に展示される《みんなで集めよう》は、プラスチック製の大量生産品や一般の台所用品の寄付を募り、素材とした作品。それらを積み重ね形作った、彫刻や寺院の柱のような独特なフォルムと色彩に人々は魅了されるだろう。5月20日から26日までは、日本初上陸となるアメリカ人アーティストのカート・パーシキーによる《レッドボール・プロジェクト》が、六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館など六本木の街なかを巡回する。これまで32都市で実施されてきたこのプロジェクトは、ゴムボールで出来た巨大な赤玉を、ある場所から別の場所へと移動しながら、街の地図を描き直す。《レッドボール・プロジェクト》シカゴでの展示風景Photo: Kurt Perschke六本木ヒルズ 毛利庭園 ヒルサイド側では、「FUROSHIKI PARIS」報告展を開催。東京都とパリ市の文化交流事業「パリ東京文化タンデム2018」の一環として、アートディレクターに田根剛を迎え、2018年秋に行われた「FUROSHIKI PARIS」では、北野武、草間彌生、コンスタンス・ギセ、ジャンポール・ゴルチエ、ニコラ・ビュフ、蜷川実花、細川護熙などが参加し、パリの市庁舎前で風呂敷の展示やインスタレーション、ワークショップなどを行い風呂敷の魅力を世界に発信した。今回の六本木アートナイトでは、パリで展示された各アーティストによるオリジナル風呂敷を日本初公開。またインスタレーションなども行う予定だ。2018年「FUROSHIKI PARIS」の様子Photo: Takuji Shimmuraその他にも、チーウェイ・チョアン、WOW、さわひらき、高山明、和田永+Nicos Orchest-Lab、スプツニ子!+西澤知美、アンドリュー・ビンクリー、和田山真央、牧野永美子、志茂浩和、田中誠人、鈴木ユキオ、つちやあゆみ、セドリック・ル・ボルニュ、林剛人丸、大西康明、ジョシュア・オコンなど様々なアーティストが参加。5月25日の19時からは、東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン 芝生広場にて、バンクシーが初監督を務めた作品『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』の上映も。また、当日は各美術館やギャラリー、施設で開催されている展覧会の特別プログラムや、開館延長など連動企画も満載。アート作品を見て、感じて、触れて、心ときめくアートな週末をぜひ楽しんで。プロジェクト詳細はオフィシャルサイト()をチェック。【イベント情報】六本木アートナイト2019会期:5月26日10:00~26日18:00(コアタイムは26日18:00〜 26日6:00)場所:六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース入場無料(一部のプログラム及び美術館企画は有料)
2019年04月16日“ネイルアート”を軸に、アート・テキスタイル・イラストレーションから、アートディレクションまで、国内外問わず幅広く活動するアーティストHana4がアート展「NEW me」をルーカ シブヤ ギャラリー(RVCA SHIBUYA GALLERY)にて開催中。会期は2月17日まで。同展では、キャンバス作品や新たな試みとなる壁画制作を展示。ネイルアートを原点に、繊細な技術で人々を魅了する彼女が切り開く新しい芸術の形を垣間見ることが出来る。なお、展示会場となるルーカ シブヤ ギャラリーは、様々なアイディアと思考の交流を行うプラットフォームを提供し、ユニークなプロジェクトやアーティストとのコラボレーションを行うルーカ ストア(RVCA STORE) の2階に併設するギャラリー。入場無料で楽しめるアートやサブカルチャーの発信スペースとなっている。【展覧会情報】Hana4「NEW me」会期:2019年1月23日〜2月17日会場:RVCA SHIBUYA GALLERY住所:東京都渋谷区神宮前5-27-5 TOLDAビル2階時間:11:00〜20:00入場無料
2019年02月09日ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)が展開するGround Y(グランドワイ)と現代美術家・笹田靖人によるコラボレーションコレクションが登場。2019年1月11日(金)より、Ground Y直営店舗にて発売される。笹田靖人は、0.3ミリペンを使い独創的な細密画を描く現代美術家。その類い稀なる発想力と技術力で、アート界にとどまらず様々なフィールドで活動を続けている。Ground Yとは、2014年シーズンよりコラボレーションを展開。第4弾となる今回は“密教”をテーマに、ファッションとアートを超越した新しい世界観を表現する。身体を包み込むほどオーバーサイズのシャツには、仏教の教え「六道」が笹田靖人のフィルターを通して細密かつ大胆描かれている。また、シンプルな台襟シャツは、インド神話においてガルーダの前身として登場する「迦楼羅天」をデザインとしてあしらった。その他、手書きで描き下ろされたパロディ新聞を落とし込んだオーバードレスやラップパンツに加え、ヨウジヤマモト初となるベアブリックも数量限定で展開される。また発売記念として、税込21,600円以上を購入した人に、笹田靖人の画をグラフィックプリントで仕上げたオリジナルバンダナが、発売開始当日より先着でプレゼントされる。【詳細】Ground Y × YASUTO SASADA コレクション発売日:2019年1月11日(金)販売店舗:Ground Y(ギンザ シックス、ラフォーレ原宿、FaSoLa STARS)※2019年1月25日(金)より取扱店舗、公式オンラインショップ「THE SHOP YOHJIYAMAMOTO」でも発売価格:・ビッグドレス 138,000円+税・ラップパンツ 70,000円+税・スカートパンツ 68,000円+税・デザインシャツ 52,000円+税~64,000円+税・グラフィックフーディー/カットソー 10,000円+税~17,000円+税・iPhone ケース 4,000円+税・ベアブリック 16,000円+税【問い合わせ先】ヨウジヤマモト プレスルームTEL:03-5463-1500
2018年12月29日世界的に浸透しているアートを日常に取り入れた暮らし。日本でも生活の中にアートを取り入れる人が増えているそうです。来年はアートで彩りのある生活を始めてみようかな?でも、アート作品を選ぶのって難しいし、価格も高いイメージだし、ハードルが高め。。なのが本音。ならばぜひとも足を運んでほしいのが、来年京都で開催される「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」。タイトル「A luminescent box」/和田直祐 「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」は、アーティスト自らが展示会場に立って作品の説明から販売まで行うというユニークな取り組み。今年の2月に開催されていて話題となり、来年が2回目の開催です。オシャレで素敵な作品を作家本人から買えて、しかも手の届く価格帯の作品も多いのでかなり本気で見ちゃいます。これまでアートに敷居の高かった人にもオススメです。 京都文化博物館別館:「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」の会場の一つ ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019日 程:2019年3月2日(土)、3日(日) ※1日(金)は特別内覧会を開催会 場:京都府京都文化博物館別館 / 京都新聞ビル印刷工場跡時 間:10時00分~18時00分入場料:1,000円(学生無料 要・学生証) ※京都新聞ビル印刷工場跡は無料[URL] さらに、「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」開催にあたりサテライトイベントとして、京都府内のホテルや飲食店などが展示会場になるイベント「ARTISTS’ FAIR KYOTO2019: BLOWBALL」が開催されます。 ■ 会場のご紹介(一部) 京都、錦市場からほど近い、築約100年の町屋をリノベーション。最先端のクラフトビ ールを生み出す醸造所を併設した、“和クラフト”料理が楽しめるレストラン。 創業安政三年(1856年)。変わるものと変わらないものを見極めながら、京都だけが持 つ独自の文化や美しさを、お料理やおもてなしの心を通じて、世界中に発信している。 「下鴨プレアデス」 下鴨茶寮と若手アーティストがコラボレーション"アート"と"ホステル"を合わせ、展覧会の中に宿泊し、美術を“体験”として深く味わっていただくための宿泊型のアートスペース。 さらに、2019年春にオープン予定の宿泊型ミュージアム「BnA Alter Museum」では、制作中の宿泊アート空間をはじめ施設全体を特別公開する、「ナイトミュージアムツアー」を開催。食事を楽しむ人や宿泊する人も、注目の若手アーティストたちの作品が想像を超える展示空間で楽しめます。 アートに染まる早春の京都。美味しいものを食べてアートを楽しんで、街をめぐる。伝統とモダンが同時に存在する文化の街、京都でしか味わえないアートとの出会いを楽しんでみてはいかがでしょう。さぁ、京都へGo! 「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019: BLOWBALL」※ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019のサテライトイベント。日 程:2019年2月初旬~3月下旬 会 場:KYOTO ART HOSTEL kumagusuku、スプリングバレーブルワリー京都、下鴨茶寮、BnA Alter Museum、ワコールスタディホール京都 [URL] ※各会場によって開催時期が異なります。詳細はWEBでチェック!
2018年12月22日恋の駆け引きは、主に男性との電話やデートの時にするものですが、それはもう過去の話になりつつあります。最近ではコミュニケーションのメインがLINEとなったため電話する機会も減り、LINEでのやりとりにおいて恋の駆け引きをしなければなりません。また、LINEに限らずFacebookやTwitter、Instagramも出会いのきっかけになっており、いわゆるSNSきっかけの恋愛が一般化しています。そんな現代の恋愛では、SNSでの恋の駆け引きも熟知しておく必要があります。1. 好感度アップを狙えるテクニック好きな男性に自分をアピールしたい時、直接会ったり電話したりの方法だとアピール内容によってはアピールしたくてもできない状況になります。しかしそれもSNSを使えばアピール可能であり、その点でSNSは自分のことを知ってもらうのに最適です。このため、SNSを単なるコミュニケーションとしてではなく自分の普段見せられない長所を見せる…つまりアピールするために使えば女性の好感度アップにつながります。(1) SNSの投稿で好感度アップ!SNSの特徴として、今していることや近状を投稿できるというのがあります。そしてこれを利用すれば、簡単にアピールすることが可能です。例えば料理上手な女性がいたとして、本来それを男性にアピールするとなると、少なくとも料理や食事の話題の時にしかアピールできませんし、それ以外の場面でのアピールは明らかに不自然です。その点SNSは、LINEのタイムラインやTwitter、インスタなどでアピールしたいことを投稿すれば良いのです。例えば「肉汁たっぷりハンバーグ作ったよ」と写真と一緒に投稿すれば、それだけで料理上手という一面を簡単にアピールできるのです。ただしやり過ぎると自己顕示欲の強い女性に思われ、マイナスアピールになることもあるので注意が必要です。(2) メッセージを飾るだけで好感度アップ!SNSの場合、何でもない言葉でもそのメッセージを飾るだけで好感度がアップします。例えば冬に雪が降ってきたとして、男性と会った時に「雪が降ってきたよ」と言ってもそれで男性の心が動くはずないですよね。しかし、そのメッセージをLINEで送った場合はどうでしょうか。「雪が降ってきたよ」…この一言でも、絵文字を使ったり表現をかわいくしたりするだけで、丁寧にメッセージを送ったことが男性に伝わります。自分に丁寧なメッセージを送ってくれている…男性はそう実感できるため、女性の好感度も上がりますし、それどころか女性の気持ちが伝わる可能性すらあります。2. 注意が必要!やってはいけないSNSでの駆け引き何事にも失敗はつきものですが、恋の駆け引きにおいて失敗はできるだけ避けたいものですね。さて、SNSの恋の駆け引きにおいてもやってはいけないことがあり、それをすれば男性にプラスどころかマイナス印象を与えてしまいます。難しいのは、一見アピールに思えることが逆効果になってしまうケースがあることで、そんな紛らわしくやってはいけない間違った駆け引きの一例をお伝えします。(1) 自撮り画像を送る自撮り画像はいくらかわいく撮れても男性に送るべきではないですし、アイコンやトップ画像にしてしまうのは厳禁です。例えば遊びに行った時にみんなで撮った写真なら問題ないですが、明らかな自撮り画像は「自分はかわいいです」と受け取られてしまいます。仮に写真を送るのであれば、部屋の写真を撮ってその中に女性の腕なり脚なり一部だけ写っている方が余程男性をドキッとさせられるでしょう。これは例えルックスに自信がある女性であったとしても例外ではなく、自撮り画像を送る行為自体がマイナス印象を与えてしまうのです。(2) 長文丁寧なメッセージを送ろうとするとどうしても長文になりがちですが、多くの男性がSNSにおける長文を嫌います。その理由は簡単で、読むのが面倒だからです。メッセージのやりとりは短文が基本ですし、シンプルすぎて気になるのであれば、絵文字やスタンプで飾ることを考えましょう。最も、長文は常にNGと言うわけではなく、会話の中でここぞというタイミングで使うと効果的です。また、普段短文で送るからこそたまに送る長文に価値が出て、男性もきちんとそれを読んでくれます。この長文を使うタイミングこそ、SNSにおける恋の駆け引きの一つと言えるでしょう。3. まとめまとめると、SNSでの投稿を利用すれば簡単にアピールが可能です。このため、普段言う機会のない長所だとしても、投稿やプロフィールにあげることでその長所が確実に男性に伝わります。しかし、こうした利点がある一方でSNSならではの注意点もあります。例えば、自撮りはいくら自分の顔でもそれを送るだけで「自分はかわいいアピール」に思われてしまいます。また、直接の会話なら問題ないことでも文章にした時に長文になってしまうのであれば、それもまたマイナスの印象を与えてしまうのです。つまり、SNSの恋の駆け引きは実際に会った時の駆け引きとは全くの別物です。written by Ryuka
2018年12月13日展覧会「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」が、あべのハルカス美術館にて開催される。会期は、2019年1月26日(土)から4月14日(日)まで。「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」は、近年、注目度が高まってきた明治工芸にフォーカスを当てた展覧会。全国6都市を巡回し話題を呼んだ展覧会「超絶技巧!明治工芸の枠」の続編だ。明治時代、主に輸出品として製作された明治工芸。その繊細で華美な壺や箪笥などの工芸品は、当時の日本の職人たちの技術が詰めこまれている。思わず目を凝らしたくなる細かな作りや華やかな装飾は、まさに”超絶技巧”。見応えたっぷりの展示内容となっている。“ナミカワ”のつくる色彩豊かな七宝会場では、2人の“ナミカワ”の作品を紹介。明治期を代表する七宝家の1人、並河靖之の作品は有線七宝。艶やかな表面に描かれた繊細で洗練された模様が施され、まるで絵画作品を見ているよう。色とりどりの花々や蝶は、金に輝く輪郭線によって縁取られ、より一層色彩の美しさを引き立てる。一方、もう1人の“ナミカワ”、濤川惣助の作品は対照的に色同士の境界線が曖昧。色の境目を区切る金属線を釉薬(ゆうやく)をさした後で取り除くという手法をとって「にじみ」や「ぼかし」の視覚効果を生み出す無線七宝を得意とする。漆工・牙彫・木彫、陶磁……精緻な作品の数々七宝以外にも、漆工・牙彫・木彫、陶磁、染織、水墨など日本人ならではのものづくりに対するDNAが引き継がれたウィットに富んだ作品を揃える。特に、2014年の「驚異の超絶技巧!明治工芸の粋」展をきっかけに注目されるようになった安藤緑山の象牙彫刻は必見。牙彫は、野菜や果物、動植物などを主題に、象牙に精緻な彫刻を施し、入念な着色を加えてまるで本物のような作品をつくるもの。安藤の《胡瓜》や《パイナップル、バナナ》などの作品はまるで本物のようで、展示室でもひときわ異彩を放っている。開催概要驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ会期:2019年1月26日(土)~4月14日(日) ※会期中、一部展示替えを行う。開館時間:火~金 10:00~20:00、月土日祝 10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで休館日:1月28日、2月18日、3月4日、3月18日の各月曜日観覧料:一般 1,300(1,100)円、大学・高校生 900(700)円、中学・小学生500(300)円※料金はすべて税込み。※( )内は前売・団体料金。※障がい者手帳を提示で本人と付添1人まで当日料金の半額。※本展観覧券(半券可)の提示で、特別展「フェルメール展」の当日券を100円引きで購入可能。(1枚につき1人1回限り有効。ほかの割引券との併用不可。)【問い合わせ先】あべのハルカス美術館TEL:06-4399-9050
2018年11月09日ピクニック気分で六甲山上を周遊しながら、自然のなかで現代アート作品を楽しめる展覧会「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018」が2018年9月8日(土)~11月25日(日)に開催されます。大自然のなかで芸術作品に触れられるイベントについてご紹介します。「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018」2018年で9回目の開催となる「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018」は、ピクニック気分で六甲山上を周遊しながら、11施設に点在する37組のアーティストの現代アート作品を自然のなかで楽しめる展覧会です。フォトジェニックスポットに変貌をとげた六甲山で、芸術の秋を堪能してみませんか。新会場安藤忠雄氏「風の教会」限定公開「風の教会(六甲の教会)」は1986年に竣工され、大阪府の「光の教会」・北海道の「水の教会」とあわせて、安藤忠雄氏が設計した教会のひとつに数えられています。建物は「礼拝堂」と「鐘楼」があり、それに続く「コロネード(列柱廊)」、周辺の自然を区切り自立する壁で構成されています。普段は非公開ですが「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2015」では会場のひとつとして公開され、多くの鑑賞者が訪れました。六甲山に数々のフォトジェニックスポットが!毎年多くの鑑賞者が訪れる「六甲ミーツ・アート 芸術散歩」ですが、ここ数年は一眼レフカメラを持った20代~30代の女性が増えているのだそう。「インスタ映え」するフォトジェニックスポットが自然のなかに数多くあるのも、この展覧会の特徴です。「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2018」開催概要開催期間2018年9月8日(土)~11月25日(日)※会期中無休時間10:00~17:00※会場により17:00以降も鑑賞できる作品があります。会場六甲ガーデンテラス・自然体感展望台 六甲枝垂れ★・六甲山カンツリーハウス★・六甲高山植物園★・六甲オルゴールミュージアム★・六甲ケーブル・天覧台・風の教会★(グランドホテル 六甲スカイヴィラ会場含む)・六甲有馬ロープウェー(六甲山頂駅)・記念碑台(六甲山ビジターセンター)・プラス会場 TENRAN CAFE料金★印の有料5施設を巡ることができる鑑賞チケットを発売当日券 (9月8日~11月25日):大人(中学生以上)2,000円/小人(4歳~小学生)1,000円前売券 (~9月7日まで):大人(中学生以上)1,700円/小人(4歳~小学生)850円お問い合わせ六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018 インフォメーションTEL 078-891-0048六甲山でフォトジェニックな秋を満喫六甲山全体がアーティスティックに変身する「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2018」。この秋は、ピクニック気分でアートスポットを巡って、お気に入りの場所で素敵な一枚を撮影してみてはいかがでしょうか。イベント情報イベント名:六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2018催行期間:2018年09月08日 〜 2018年11月25日住所:兵庫県神戸市東灘区本山町森六甲山各施設電話番号:078-891-0048
2018年09月20日「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990 年代」が、東京国立近代美術館にて開催される。会期は、2018年10月10日(水)から12月24日(月・休)まで。「アジアにめざめたら」は、アジアの現代アートを、かつてないスケールで紹介する企画展。日本をはじめ、韓国や台湾、中国、香港、インドネシア、シンガポール、インドまで、幅広いアジアの地域を対象に、アジア各地の現代アートの黎明期である1960年代から1990年代までの作品に焦点を当てた展示を行う。会場では、10を超える国と地域の90組以上の作家による約140点の作品を公開。その表現媒体も、 絵画から彫刻、写真、映像、パフォーマンスまで、実に多様だ。植民地支配からの独立と急速な近代化、ベトナム戦争など、大きな変化を迎えていたアジアの激動の30年間を背景に、そんな時代だからこそ生まれ得たパワフルな作品たちを、「美術」「都市」「連帯」の3つのキーワードに分けて紹介する。ジム・スパンカットによる《ケン・デデス》は、古代ジャワの女神ケン・デデスの胸像と、ジーンズ姿の半裸の女性像のイメージが無理やり縫合された作品。不自然さや戸惑いを感じずにはいられないこの作品は、インドネシアに存在する様々な異文化やアイデンティティの衝突を連想させる。インド出身のナリニ・マラニによる映像作品《ユートピア》は、二面プロジェクションで都市の矛盾を表現している。一方では、明るい色彩で抽象的に表現されたユートピアのような”理想の都市”を、もう一方では、寂しげなモノクロームでビルの窓から外を見つめる女性の姿を捉えた”現実の都市”を表している。【詳細】「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990 年代」会期:2018年10月10日(水)〜12月24日(月・休)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1開館時間:10:00〜17:00(金・土曜は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで。休館日:月曜日(12月24日は開館)観覧料:一般 1,200(900)円、大学生 800(500)円※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※高校生以下および18歳未満、障害者手帳の携帯者とその付添者(1名)は無料。※本展の観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展が入場無料。※11月3日(土・祝)は無料観覧日。【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2018年09月13日世界の現代アートを牽引するアーティストから注目の若手、金沢ゆかりのアーティストが参加する「東アジア文化都市2018金沢 変容する家」が、金沢21世紀美術館や金沢市内の3つのエリアを会場に、9月15日から11月4日まで開催。[参考画像]ハン・ソクヒョン《Super-Natural》(部分)2011/2016Installation view of the exhibition "Megacities Asia" at the Museum of Fine Arts, Boston.Courtesy of the artist我々の生きる現代では「家」は一つの社会システムとして構造化されている。建築的・物理的な 「家」は一般化しやすいが、表面化しない感情、慣習や文化全般に融解している「家」は、多角的に考察されなければ、その意味を捉えることは困難だ。とりわけ、グローバル化によって移動が常態化した今日において、人々の「家」はどこにでも、いくつもあるのか、あるいはどこにもないのか。この問いを起点に、金沢の街なかに存在する使われていない日常空間を探し出し、現代美術作家が「家」をテーマに作品を発表する。出品作家は、川俣正、ス・ドホ、オーギカナエ、ギムホンソック、ソン・ドン、山本基、ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ、チウ・ジージエ、ミヤケマイ、伊能一三、宮永愛子、ハン・ソクヒョン、呉夏枝、さわひらき、チェン・ウェイ、風景と食設計室 ホー、魚住哲宏+魚住紀代美、ヤン・ヨンリャン、リ・ビンユアン、村上慧、イ・ハンソル、グゥ・ユルーの計22組。現代アートシーンで存在感を増す東アジア諸国の中でも、さまざまな国際舞台で作品を発表してきた日本・中国・韓国を代表するアーティストが金沢に集結する。また金沢ゆかりのアーティストや、注目の若手アーティストまで幅広く紹介する。[参考画像]川俣正 《「工事中」再開》 2017アートフロントギャラリーでのインスタレーション(東京、代官山)撮影:井上玄© Tadashi Kawamata本展は、金沢21世紀美術館を飛び出して、市街地でも作品を展示。金沢市内の広坂、石引、寺町・野町・泉の3つのエリアにある民家やビルなどを会場に、本展のための新作も多数発表される予定。これらのエリアは、古くは藩政期、金沢城のお膝元として、あるいは加賀藩主前田家ゆかりの寺院群が置かれるなど、いずれも藩政の要所とされてきた地であり、現在は官庁街や文教地区、観光地として多くの人に親しまれる一方、地元の人々の生活が息づく地域でもある。金沢21世紀美術館のミッションである「まちに活き、市民とつくる、参画交流型の美術館」をさらに展開し、地域との交流を進めながら実施する。金沢21世紀美術館のある広坂エリアには2会場が設けられ、同館の芝生広場のほか、近隣のビルをまるごと使ったダイナミックな展示が行われる。石引エリアは、石引商店街周辺の6会場に、まちの人々の日々の生活に寄り添うような作品を紹介。そして寺町・野町・泉エリアは、元工場や寺院、町家など10会場に、それぞれの物語や特徴ある空間を生かした展示が登場する。それぞれのエリアは、広坂エリアを中心に、徒歩やバスで移動が可能。一日ゆっくりと散歩しながら、東アジアのアーティスト22組が考える「家」を訪ね、作品とまちの魅力を発見できる。日本・中国・韓国の3ヶ国において文化芸術による発展を目指す都市を選定し、その都市において現代の芸術文化や伝統文化、また多彩な生活文化に関連する様々な文化芸術イベント等を実施する「東アジア文化都市」の、2018年のコア事業として開催される本展。金沢のまちを舞台とした大規模な現代アートのまちなか展覧会で、日中韓のアートに出会ってみては。【展覧会情報】東アジア文化都市2018金沢 変容する家会期:9月15日~11月4日会場:金沢市内(広坂エリア、石引エリア、寺町・野町・泉エリア)時間:10:00~17:00 ※会場により異なる場合あり休場日:毎週月曜日(ただし、9月17日、24日、10月8日は開場)、9月18日、25日、10月9日※会場により異なる場合あり入場無料
2018年08月16日滋賀県甲賀市、緑豊かな湖南アルプスの山中に位置する「ミホ ミュージアム(MIHO MUSEUM)」は、上質なアートと雄大な自然を一度に満喫できる日本最高峰の美術館として人気を博している。「美術を通して、世の中を美しく、平和に、楽しいものに」との想いから生まれた同館は、書画、陶磁器、茶道具、漆工芸を始めとした多彩な日本美術品とともに、エジプト、ギリシャ、ローマ、アメリカ、中央アジア、中国など、世界各地の古代美術品約3,000点を収蔵。常時250から500点が公開され、質の高いコレクションは海外からも高い評価を得ている。しかし、ミホ ミュージアムの魅力はその貴重なコレクションだけではない。圧巻は自然と一体化した建築美。パリ・ルーヴル美術館のガラスのピラミッドなどで知られる建築家のI.M.ペイ氏が手掛けた遊歩道からトンネルと橋を経て美術館へと至るアプローチは、中国の古典『桃花源記』に描かれた桃源郷がモチーフになっている。多くの建築評論家が“時空を越えるトンネル”と評したことからもわかるように、トンネル内部は時を忘れる異空間。銀色の壁が山の緑や桜の薄桃色を映し、季節の中で微妙に表情を変えていく。トンネルを抜け、渓谷に渡された全長120メートルの吊り橋を経て到達する美術館棟。そのエントランスホールは不思議な律動感で満たされている。丸窓のついた大きなドアが音もなく左右に開くと、ルーバー越しに柔らかな光を浴びて、狭い風除室に入る。さらに内側の扉が開くと、ガラスルーフが歩調に合わせてゆっくりと上昇。視界の広がりとともにルーバーが複雑に角度を変えながら、穏やかな山々が連なる大パノラマへと導いてくれる。「自然と建物と美術品の融合」をテーマに、美術館棟の約8割が地中に埋設された構造になっているが、明るい太陽の光や豊かな木々のぬくもりを直に感じられる空間は、それをまったく感じさせない。幾何学模様に張り巡らされたガラスのアトリウム構造は、光との調和に加えて、窓の向こうに見える樹齢180年の松の枝ぶりや、その先に望む湖南アルプスの山並みまでも見事に計算し尽くされており、その幻想的な風景は屏風絵のような美しさだ。また、館内のレストラン、カフェ、ミュージアムショップも訪れる楽しみの一つだろう。レストランとカフェでは、そば、うどん、おむすびなど、和食の魅力を凝縮したメニューの他、季節の和洋菓子、コーヒー、ハーブティー、ワインなどを用意。無肥料・無農薬の厳選食材を使用したメニューはファンも多い。3つのミュージアムショップでは、オリジナルグッズ、ステーショナリー、書籍や雑貨の他、オリジナルワインの販売も行っている。なお、現在は8月26日まで夏季特別展「赤と青のひ・み・つ 聖なる色のミステリー」が会期中。修復後、初公開となる江戸時代を代表する絵師・伊藤若冲筆「達磨図」の展示を始め、古代から近世における美術品に表された赤と青に焦点を当て、人々と色との関わりを紹介する他、色のエネルギーを感じられる様々な体験コーナーとワークショップを実施。夏の休暇を利用して、都会の喧騒から遥か離れた滋賀の“桃源郷”へ足を延ばしてみては。【展覧会情報】2018年夏季特別展 夏休みスペシャル企画「赤と青のひ・み・つ 聖なる色のミステリー」会期:6月30日~8月26日会場:MIHO MUSEUM住所:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300時間:10:00~17:00 ※入館は16:00まで休館日:月曜日入場料:一般1,100円、高・大生800円、小・中生300円 ※20名以上の団体は各200円割引
2018年08月11日「息をのむ繊細美 切り絵アート展」が、2018年9月29日(土)から12月16日(日)までの期間、茨城県・しもだて美術館にて開催される。紙などを切って形造られた作品である切り絵は、国や地域によっても作風が異なり、それぞれの風土や歴史を背景として発展してきた。「息をのむ繊細美 切り絵アート展」では、関東で初めて、現代日本を代表する11人の作家の作品を一堂に展示。ハサミのみで美しく繊細なリース切り絵を制作する蒼山日菜、過去に歌手の中島美嘉のCDジャケットやステージ装飾なども手掛けた福井利佐などが生み出した、渾身の力作を是非会場で見てみてはいかがだろうか。【詳細】息を呑む繊細美 切り絵アート展開催期間:2018年9月29日(土)~12月16日(日)場所:しもだて美術館住所:茨城県筑西市丙372開館時間:10:00~18:00 ※入館は17:30まで休館日:月曜日(祝日の場合は翌休館)入館料:一般700円、団体(10人以上)650円、高校生以下無料※板谷波山記念館入館券の半券提示で、600円で入館可能。※障害者手帳等を持参の場合、付き添い1人まで入館無料。※毎月第3日曜日「家庭の日」は、高校生以下を連れた家族は入館無料。
2018年08月10日兵庫県で現代アートの展覧会「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2018」が2018年9月8日(土)から11月25日(日)の期間で開催される。「六甲ミーツ・アート 芸術散歩」は、六甲山の土地柄や景観を生かした現代アート作品を通じ、ピクニック気分で六甲山の自然を楽しみながら、11会場に点在する約37組のアーティストの作品を巡る展覧会だ。見どころは、今回会場に加わった建築家・安藤忠雄設計の「風の教会(六甲の教会)」と、そこで展示される美術家・さわひらきの作品だ。さわひらきは、「領域」をテーマにして、映像と展示空間とが互いの領域を交差するような作品に取り組み、国内外で活躍している。会場の「風の教会(六甲の教会)」は、大阪府の「光の教会」、北海道の「水の教会」と合わせて、安藤忠雄の「教会三部作」のひとつだ。建物は礼拝堂と鐘楼があり、それに続くコロネード(列中楼)、周辺の自然を区切り自立する壁で構成されている。また、同じく新会場の記念碑台(六甲ビジターセンター)も注目である。ここでは、立体造形アーティスト・佐川好弘が制作した“漫画の吹き出しを模した言葉”の立体造形作品を鑑賞できる。同会場には、公募アーティストの黒川岳による“触って楽しめる”体験型の作品も展示される予定だ。【詳細】「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018」期間:2018年9月8日(土)~11月25日(日)時間:10:00~17:00※会場により17時以降も鑑賞できる作品あり。会場:全11会場・六甲ガーデンテラス・自然体感展望台 六甲枝垂れ(有料)・六甲山カンツリーハウス(有料)・六甲高山植物園(有料)、・六甲オルゴールミュージアム(有料)・六甲ケーブル・天覧台・風の教会(グランドホテル 六甲スカイヴィラ含む)(有料)・六甲有馬ロープウェー(六甲山頂駅)・記念碑台(六甲ビジターセンター)・TENRAN CAFE(プラス会場)※鑑賞にはカフェ利用が必要鑑賞チケット:大人(中学生以上) 2,000円(1,700円)、小人(4歳~小学生) 1,000円(850円)※()内は前売り券の価格、前売券の販売期間は4月1日(日)~9月7日(金)。※有料5施設を巡ることが可能。
2018年08月03日7月14日より、横浜美術館で『モネ それからの100年』が開催中。同美術館にとっては初めてのクロード・モネ展であり、“モネの作品と現代アートを結びつける”をテーマに、クロード・モネの作品25点と、現代美術家26名66点の作品を関連づけた意欲的な展示となっている。【チケット情報はこちら】日本でも特に人気の高いモネは、3年に1度は国内での回顧展が開催されている。今回は日本初公開となるモネの絵画『バラの小道の家』『ヴィレの風景』も見ることができ、モネ好きにはたまらない。展示は全四章に分かれ、モネの作品と対比するように、現代美術家の作品が並ぶ。ジャンルは絵画に止まらず、版画、写真、映像など。そうそうたる作家の顔ぶれは、アンディ・ウォーホル、マーク・ロスコ、丸山直文、松本陽子ら多彩だ。第一章では、モネの30代前後の作品が中心。モネが色彩と筆触へのこだわりを強めていく様子が感じられる。向かいの壁には現代作家の作品を展示。向かい合うことで、150年前を生きるモネの先駆性が強調される。第二章では、モネ独特の「色調」と「光」の表現に注目。額縁の外にまで滲み出すようなモネの作品を追った。同時に、モネの空間表現や光のイリュージョンを感じさせる現代作家の作品を並べる。第三章は、モネへのオマージュ。モネの作品に影響を受けながらも、まったく異なる手法の美術作品が並ぶ。来場者たちは有名なモネの『睡蓮』などにじっくりと見入りながら、その面影を現代美術作品の中に探していく。すると、題材も時代も異なるのに、現代の作品の中にモネを見つけることができる。第四章は後期の作品が中心。前章までとは違い、ここではモネの作品と現代作家の作品が交互に並べられる。まさに100年の時を超えてモネと現代が混じり合うよう。「モネの作品を見るように現代アートを見られるように」と、展示担当者・松永真太郎氏(横浜美術館 主任学芸員)の思いが込められている。モネの代表作である睡蓮の連作をオマージュし、福田美蘭氏がうつろう夜明けのビル夜景を描いた『睡蓮の池』の前には、ひとだかりができている。その横には、横浜美術館の展示にのみ限定出品された新作『睡蓮の池 朝』。朝焼けの蜃気楼に揺れるビル群の、光と色の表現は“現代の睡蓮”と呼びたくなる。『モネ それからの100年』は9月24日(月)まで。館内ではゆっくりとモネの「光」と「色彩」の合間を歩きながら、100年の時を越えた現代美術への旅が楽しめる。文・取材・撮影:河野桃子
2018年07月30日資生堂(SHISEIDO)が運営する資生堂アートハウスにて、「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリーさまざまなデザイン」展が、2018年7月3日(火)から9月2日(日)まで開催される。「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリーさまざまなデザイン」展は、19世紀以降に発表された独創的でデザイン性に富んだ香水瓶にフォーカスを当てた展覧会。前期展「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリーラリックとバカラを中心に」では、装飾工芸家 ルネ・ラリックやクリスタルガラスのブランド「バカラ」の手掛けた作品に焦点を当てたの対し、本展では作家の範囲をより広げて作品を紹介。前期展とは、また一味異なる趣のラインナップを揃える。会場では、前回同様ルネ・ラリックやバカラを交えながら、シュルレアリスムの画家 サルバドール・ダリや、彫刻家 ジュリアン・ヴィアールなどのユーモアに富んだ作品を展示。19世紀末からおよそ100年の間に制作された約90点が一堂に会する。また合わせて展示されるタピストリーは、1960年代から70年代にかけて国内で制作されたもの。資生堂の依頼によって、京都の美術織物を専門とする工房などで制作されたタピストリーは、岡 鹿之助や前田青邨などの原画をもとにした一点物として織り上げられている。是非会場に足を運んで、人々の生活に彩りをもたらした美しい作品を鑑賞してみてはいかがだろう。【詳細】「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリーさまざまなデザイン」展会期:2018年7月3日(火)~9月2日(日)休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合その翌日)夏季休館:8月13日(月)~16日(木)開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)会場:資生堂アートハウス住所:静岡県掛川市下俣751-1TEL:0537-23-6122入場料:無料
2018年06月17日現代美術のホテル型アートフェア「ART OSAKA 2018」が、2018年7月7日(土)、8日(日)にホテルグランヴィア大阪で開催される。「ART OSAKA」は、現代美術に特化したアートフェアとしては日本最大規模のイベント。第16回目を迎える今回は、国内外より初出展4軒を含む54のギャラリーが集結し、ホテルの部屋を使って作品を展示販売する。また、4軒のギャラリーが新規出展するため、新たなアート作品との出会いも期待できそうだ。今回から新しく、35歳以下の若手注目作家を個展形式で紹介する「U-35セクション」を設置。ウィーン発の覆面アーティスト・タビーの日本初個展や、動物をモチーフに、刺繍や油彩などを用いて作品を制作する佐藤香菜を紹介する。最大の見どころは、今まさに旬の中堅作家や若手作家の作品の数々。社会問題や著作権問題を扱い、メディアでも大きな注目を集めている岡本光博や、キャンパス上に行為の反復とその痕跡によって新たな空間を生み出し、絵画の存在を問う横溝美由紀など、多彩な作品が揃う。【詳細】ART OSAKA 2018開催日時:2018年7月7日(土) 11:00~20:00、7月8日(日) 11:00~19:00※入場はフェア終了1時間前まで開催場所:ホテルグランヴィア大阪 26階(ワンフロア貸切)住所:大阪府大阪市北区梅田3-1-1(JR 大阪駅直結)TEL:06-6344-1235(代表)入場料 : 1,500円(1デイパス) ※チケットはフェア受付にて販売。※小学生以下無料。保護者同伴必須。■関連イベントトークイベント「再考:80年代のアートシーン」日時:7月7日(土) 14:00~15:30会場:ホテルグランヴィア大阪 20階クリスタルルーム入場料:無料 ※フェア入場料1,500円が別途必要定員:40名 ※事前予約制(先着順)ゲストスピーカー:安來正博(国立国際美術館主任研究員)
2018年05月29日国内外から54ギャラリーが参加する現代美術のホテル型アートフェア「ART OSAKA 2018」が、7月7日と8日の2日間、ホテルグランヴィア大阪26階にて開催。KOKI ARTS, ART OSAKA 2017 展示の様子 photo by Mayuko Uno本イベントは、現代美術に特化したアートフェアとして日本で最大規模であり、一番長く支持されてきた定評あるアートフェア。今回が16回目の開催となり、参加ギャラリーは、関西から21、関西以外から26、台湾から3、韓国から4の計54ギャラリーがラインアップ。この内、初出展は4ギャラリー、展示ブース数は68部屋に上る。タビー《出世街道》キャンバスにステンシル、スプレーペイント 2018 / ギャラリーかわまつ新たな試みとして設けられた、35歳以下の若手注目作家を個展形式で紹介する新企画「U-35セクション」では、2ギャラリーが参加。東京のギャラリーかわまつでは、ウィーン発の覆面アーティスト、タビーの日本初個展を開催し、『JAPAN EDITION』と名付けられた日の丸のキャンバスワークスを紹介する。愛知のGALLERY IDFでは、動物をモチーフにし、 画面の中で刺繍や油彩など様々なマチエールを用いて幻想的な作品を制作する佐藤香菜を紹介する。二艘木洋行《梨》インクジェットプリント、ペン、スプレー、マーカー、紙 2013 / TALION GALLERY今年初参加のギャラリーの内、東京のTALION GALLERYでは、 お絵描き掲示板のペイントツールで描いたデジタル作品など、美術館でも“現代絵画”の枠組みで取り上げられてきた二艘木洋行を「Exhibition PLUS」にて個展で紹介。東京のPOETIC SCAPEでは、90年代より男性ヌードをメインとした作品を発表してきた野村佐紀子が、坂口安吾の小説をテーマにした「Ango」シリーズを出品、大阪府内の障がいのあるアーティストの作品を紹介しているカペイシャスも出展する。海外からは、台湾のDer-Horng Art Galleryが、空想上の都市風景を緻密な描写で描き、2015年「Tokyo Midtown Award」でグランプリを受賞した、田島大介を紹介する。岡本光博《ドザえもん》ミクストメディア(FRPにウレタン塗装) 2017 / eitoeiko実力派中堅から若手作家の出展が多いのも、ART OSAKAの特徴。60年代生まれでは、社会問題や著作権問題を扱い、メディアでも大きな注目を集めている岡本光博や、キャンバスを一つのスペースと見立て、行為の反復・痕跡によって新たな空間を生み出しながら、絵画の存在を問う独自の手法で制作する横溝美由紀。80年代生まれでは、2015年に木村伊兵衛写真賞を受賞、日産アートアワードでも2017年ファイナリストに選ばれ、ポートレイトを通じて多様な文化を浮かび上がらせる石川竜一、シェル美術賞やトーキョーワンダーウォールで度々入選し、実在への問いかけと自身の経験を織り交ぜながらアノニマスな人物像を描く新藤杏子、漫画の線画表現をバックグラウンドに、流動的かつ緻密なイメージをブルーブラックボールペンで描き出す高橋つばさ、2012年度咲くやこの花賞を受賞し、劇画調の巨大な戦争絵画を描き、国内有数の美術館に出展し注目を集めてきた後藤靖香など。同時代に共存する多種多様でありながら唯一無二の芸術表現を凝縮して楽しむことが出来る。新藤杏子《1930 - kiwi fruts》水彩、アクリル、インク、紙 2018 / YUKI-SIS会期初日の7月7日には、14時から15時半まで、ホテルグランヴィア大阪 20階クリスタルルームにて、トークイベント「再考:80年代のアートシーン」を開催。大阪・国立国際美術館で今秋11月から開催される「ニュー・ウェイブ 現代美術の80年代」展の担当キュレーターである安來正博が、ART OSAKA実行委員であり加藤義夫芸術計画室の加藤義夫を聞き手に、80年代美術の魅力を語る。なお、定員40名、先着順の事前予約制にて、info@artosaka.jpまで、名前、人数(2名まで)、当日連絡可能な電話番号を明記の上、申し込み。会期中には、来場者の投票による「ベストプレゼンテーションアワード」も実施。年に1度の夏のアートの祭典を通じて、現代美術の世界にコミットする楽しさを味わってみては。【展覧会情報】ART OSAKA 2018会期:7月7日・8日会場:ホテルグランヴィア大阪 26階(ワンフロア貸切)住所:大阪府大阪市北区梅田3丁目1-1時間:7月7日 11:00〜20:00、7月8日 11:00〜19:00(入場は終了1時間前まで)料金:1day pass 1,500円 小学生以下無料(保護者の同伴が必要)
2018年05月11日ゆったりとした空気が流れる、アートミュージアム周辺。4月13日、パリ初のデジタルアート・ミュージアム L’Atelier des Lumières(アトリエ・デ・リュミエール)がオープンしました。 11区のSaint Maur (サン・モール)通りにできたこの施設は、もともと100年近く続いた精錬工場の跡地を改装したもの。広さ2000㎡を有し、4年の歳月をかけて現代アートの空間へと変貌を遂げました。このブログを読んでくれている人の中に、もしパリに観光で来たことある人がいらっしゃっても、この辺りを訪れたことがある人はあまりいないのではないかと。それもそのはずで、この周辺に人気の観光スポットはなく(強いて挙げるならペール・ラシェーズの墓地)、庶民的で少しゆったりとした空気が流れています。でも、レストランやバーが多く集まるレピュブリックとバスティーユの間にありますし、人気のマレ地区へも歩いて行けるので、便利なエリアでもあります。近年はこの周辺にもおいしいコーヒーショップやカフェなどがオープンしているので、喧騒を離れてブランチやカフェをしたい方に是非おすすめしたい穴場スポットです! オープニングの作品に選ばれたのはクリムト! さて、このミュージアムの試みは、壁や床など建物全体を駆使したビジュアルアートと音楽のコラボレーションによって観客に新体験をもたらすもの。 今回のオープニングにあたって、3つの作品が上映されています。そして、そのメイン作品に選ばれたのは《クリムト》!クリムトのプロジェクションは、およそ30分の上映。その間、壁と床一面(総面積3300平㎡)をキャンバスに見立てたグラフィック映像が、クラシック音楽—ワーグナーやショパンなど、時に盛大で時に哀愁漂うメロディーと共に進行していきます。 そして、クリムトの影響を受け、オーストリアを代表する画家の一人であるエゴン・シーレの品も《クリムト》中に組み込まれていました。 アート空間に溶け込む感覚。実は私は美術館へ行ったとき、「羅列された作品を順々に鑑賞していく」というスタイルに違和感を感じることが時々あります。しかしながら、主題やアーティストの世界観を見事な展示方法で表現されることに感銘を受けることもありますし、また多くの展示作品の中から好きな作品を直感的に捉え、気になった作品を何度も見直したり、心行くまでじっくり観賞したり、etc…従来の美術館ではそれらが可能で、魅力の一つであるとも思います。しかしこのアトリエ・デ・リュミエールは、美術館でありながらコレクションを持たず、美術作品をデジタルに置き換え、ショーへと変化させました。このスタイルに、最初はいつもとは違った居心地の悪さを感じました。当たり前ですが、なんだかホールは暗いし、人もごちゃごちゃしているし、ショーも始まっていて途中だったし(笑)それに、どこか「見せられている」という感覚が違和感として沸き起こっていました。しかしショーの進行と共に自分の体がその空間に馴染んでくると、肉体がアート空間の中に溶け合わさっていく様な、作品の中へ沈み込んでいく様な錯覚を覚え、それがだんだんと心地よさへ変わっていきました。 直接“絵”に触れるということ 他の2作品ですが、1つはエゴン・シーレと同様、ウイーン分離派を継承した画家で建築家の《フンデルトヴァッサー》。彼の作品の象徴である、渦巻状のものが壁や床一面を旋回しだすと、子供たちがその映像へ駆け寄っていく姿が印象的でした。そう、ここでは“絵”で遊ぶということが可能なんですね! 美術館という場所において、絵はいつも人から守られてきたものでした。しかしながらデジタルによって、ある意味その垣根を越えることが出来たように思えます。 そしてもう一つの作品は、イスタンブール、L.A.、ロンドンを拠点に活動するデジタルクリエーション・スタジオOuchhhによる、コンテンポラリー・ヴィジュアル・アートの《Poetic_Ai》。こちらの作品は、すべてアルゴリズムよって作成されており、まるで、マトリックスの世界を旅している気分になりました。 また、こちらの作品(《Poetic_Ai》)は併設されているバー“Studio”でも8月31日まで連日上映されています。こうやって、座って鑑賞できるのもよかったですよ。大ホールでの上映に疲れたら、ここで喉を潤わせながら座って作品を眺めるのも良いかと。私は、結構ゆったり過ごせました。 今や私たちの生活にデジタルは欠かせないもので、エキシビションにおいても、観客を呼ぶため、そして人々の心をつかむ為のツールの一つとして、今後大きくその役割を担っていくのだろうと思います。 パリの新たな人気スポットの一つとなるのか。そして、今後の上映作品ではどのような仕掛けを組んで、私たちを驚かせてくれるのか、期待しながら今後の行方を見ていきたいと思います。 L’Atelier des Lumièresアドレス:38 rue Saint Maur 75 011 Paris開館時間:月-日10時~18時(金・土~22時)開催期間:《クリムト》《フンデルトヴァッサー》現在~11月11日《Poetic_Ai》現在~8月31日
2018年05月07日香取慎吾による初のストリート・アート作品のメイキングシーンを含むプロモーション映像が、「#香港慎吾アート」と題し香港政府観光局特設ページやYouTubeにて公開されている。毎年3月、香港では「香港アートマンス」として、「アート・バーゼル香港」をはじめ多くのイベントが開催されている。香取さんはその一環として、香港の中環(セントラル)に自身初となるストリート・アート作品を制作。今回の映像は「香港慎吾アート」が出来上がるプロセスが収められ、香取さんとアートの街の魅力を映し出している。■「#香港慎吾アート」プロジェクトとは?本プロジェクトは、2017年にテレビの撮影で、ストリート・アートが盛んな「オールド・タウン・セントラル」エリアを香取さんが訪問したことをきっかけに、香港政府観光局が制作を依頼して実現。香取さん初のストリート・アートは、香港島の世界で最も長いエスカレーター「ミッド・レベル・エスカレーター」の壁面に描かれた。人通りが多い中心部だったために、パーティションで覆われた限られた空間の中、3月24日~27日深夜から早朝にかけ、計18時間というごく限られた時間で制作は行われた。高さ4.5m、幅6m以上ある壁に、フリーハンドで大胆に描いていくアーティスト・香取さん。躍動感たっぷりのその様子と香港の街がまるで一体化するように、映像は展開していく。■作品名は自身の広東語の愛称「大きなお口の龍の子(大口龍仔)」香取さんは、映画の撮影で訪れた20年前より、香港では広東語で「大口仔(大きなお口の男の子)」という愛称で親しまれてきた。今回は20年後に、“龍になって香港に戻ってきた”という意味を込めてこの絵を描いたという。香港をイメージしてモチーフに選んだ龍は、風水上、パワーがある、運気があがるものとして知られており、作品には龍のほか、香港の夜景や東京タワーをはじめとした多様なモチーフが大胆かつ細やかに表現されている。作品そのものがSNS映えをするだけではなく、作品の前で撮影した写真をSNSでシェアして多くの方に作品を知って欲しいという願いから、「#香港慎吾アート」「#hkshingoart」の2つのハッシュタグもモチーフとして描かれている。■オールド・タウン・セントラル(OTC)とは?香港政府観光局では、香港島中環から上環(ションワン)を中心とした、東洋と西洋、レトロとモダンの文化が交わる一帯を「オールド・タウン・セントラル」(OTC)とし、街歩きの楽しみ方を紹介している。ここには英国統治時代に造られた路地や建物が多く残されているだけではなく、近年は、壁に描かれたストリート・アートがSNS映えのスポットとして世界の旅行者やインスタグラマーからの人気を集めている。(text:cinemacafe.net)
2018年04月26日世界遺産×現代アート「二条城桜まつり」京都の世界遺産・二条城にて、2018年3月23日(金)~4月15日(日)の期間で開催中のアートなお花見「二条城桜まつり2018-桜の宴- Directed by NAKED」。クリエイティブカンパニー「NAKED(ネイキッド)」が二条城桜まつりの演出を手がけるのは、昨年に引き続き2回目。今年はプロジェクションマッピングを中心とした構成がさらに進化し、映像に音と光を加えた、現代的なデジタルアートが繰り広げられています。圧巻の演出。龍が誘う桜の宴二条城は、日本中から注目の集まる京都の桜スポットのなかでも名所のひとつ。昨年に引き続き、今年の桜まつりもネイキッドが演出を手がけています。今年は、昨年にはなかったお堀の演出が加わり“龍が桜の宴に来城者を誘う”というバックストーリーで構成。春を起こしていく白い龍が二条城を通り抜けていくさまを、プロジェクションマッピング、光と影、そして音楽を用い、会場全体を使って表現しています。300本の桜と映像・音が作り出す幻想空間山桜、里桜、八重紅枝垂桜など、50品種300本もの咲き誇る桜と二条城の建築物も、ネイキッドの現代デジタルアートで彩られています。歴史ある二条城の風景を、映像や音でより幻想的な空間へ。この期間にしか見られない非日常な世界をぜひ楽しんで。「和」がテーマのイベントや飲食・物販ステージも「二条城桜まつり2018-桜の宴- Directed by NAKED」では、演出だけでなく“和”を中心としたステージイベントや、飲食、物販コーナーなど、桜が咲いていなくても楽しめる企画が用意されています。開催終了まであと少し、ぜひ足を運んでみてくださいね。イベント情報イベント名:二条城桜まつり2018-桜の宴- Directed by NAKED催行期間:2018年03月23日 〜 2018年04月15日住所:京都市中京区二条通堀川西入二条城町541電話番号:075-841-0096
2018年04月10日ロンドンでは、ほとんどの美術館・博物館が無料で公開されている…というお話は前回させていただきましたが、ひとくちに美術館と言っても絵画、オブジェ、歴史などジャンルは様々ですよね。今回はわたしの大好きな、ちょっと面白い美術館を紹介します。それが『Tate Modern』という近代美術を扱っている美術館です。ここはなんと以前発電所だった建物を、美術館として公開しています。 わたしはここでパフォーマンス・アートを見るのが大好きです。パフォーマンス・アートとは、アーティスト自身がその場でアートを作り上げる、もしくはアーティスト自身が作品になる芸術を指します。今回私が見たパフォーマンス・アートは’10days 6 night’という作品。これは Joan Jonasというアメリカ出身の映像を使ったパフォーマンス・アートの先駆者を題材にした作品です。残念ながらパフォーマンスの撮影はできなかったのですが、この空間がとても神秘的で、思わず長居しちゃいました。 私もピアニストとして、アーティストの人とコラボレーションすることは多々あります。以前、コンテンポラリーダンサーの方と体と音楽を使って壁に絵を描いていくというちょっと変わったコラボレーションをしたことがあります。 なんだか見ているだけで難しそうですよね(笑) これはパソコンを使って体の動きをトラッキングするというとっても難しい作品でした。でも、ただ普通にクラシック音楽を聞くよりも、目でも感じられるパフォーマンスっていいですよね。 パーフォーマンス・アートの可能性は無限大だと思います。あの有名な日本の芸術家草間彌生さんのように、キャンパスの上で絵画として表現するものも、パフォーマンス・アートのひとつの形です。 パフォーマンス・アートには見る観客を魅了するなにかがあると私は信じています。その瞬間、その場所でしか生まれない芸術。なんか素敵じゃないですか? 京花Instagram::
2018年04月08日平塚市美術館では、実業家・田口弘が収集した国内有数の現代美術コレクションの中から約70点を紹介する企画展「21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで」を、4月21日から6月17日まで開催する。クリスチャン・ローザ《OHNE TITLE》2014年© Jonas Burgert Image courtesy of the Artist and Blain|Southern Photo: Lepkowski Studios, 2017タグチ・アートコレクションは、実業家の田口弘が収集した国内有数の現代美術コレクション。400点を超えるコレクションはさまざまな出身地のグローバルに活躍する作家たちの作品からなり、いまの美術の動向を一望することが出来る。本展では、コレクションの中から2000年代に制作された作品を中心に、現代の美術作品を約70点を紹介する。マシュー・バーニー《Ms. グッドヤー》1995年© Matthew Barney現代の美術の特徴の一つに、作品の中に「美術とは何か」という自己言及性を抱えていることが挙げられる。アンディ・ウォーホルのように広告やアニメーションのイメージを取り込んだり、あるいは、過去の巨匠の作品を引用したりしながら、「私の考える美術」を提示している。また、ものをつくるという行為は、作家の体そのものから発する内的なものだという考え方もあり、民族やジェンダーを主題にした作品や、映像作品にみられる物語性を取り入れた作品は、「私はなぜ私であるのか」を見る人に問いかける。出品作家は、青山悟、淺井裕介、マシュー・バーニー、ヨナス・ブルゲルト、ホセ・ダヴィラ、セバスチャン・ディアズ・モラレス、ナタリー・ユールベリ&ハンス・ベリ、トレーシー・エミン、マーク・フラッド、モリーン・ギャレース、五木田智夫、ジョアン・グスマン&ペドロ・パイヴァ、キース・ヘリング、セクンディノ・ヘルナンデス、カンディダ・ヘファー、今津景、ハイヴィ・カーラマン、金氏徹平、加藤泉、川俣正、小泉明郎、丸山直文、ライアン・マッギンレー、ミヤギフトシ、ジョナサン・モンク、リチャード・モス、ヴィック・ムニーズ、村上隆、オスカー・ムリーリョ、奈良美智、西村有、大竹伸朗、オスカール大岩、ヨーコ・オノ、ジュリアン・オピー、ジョルジュ・オズボルト、ロブ・プリット、ゲド・クイン、マリナ・レインガンツ、クリスチャン・ローザ、ウィレム・サスナル、さわひらき、澤田知子、杉本博司、杉戸洋、鈴木ヒラク、照屋勇賢、トゥークラル&タグラ、マリオ・ガルシア・トレス、アンディ・ウォーホル、リネット・ヤドム・ボアキエ、総勢51作家。どのような作品であれ、作家のアイデアは独創的で、ユーモアと機知に富む。本展で様々な作品に触れ、おかしくて笑ってしまったり、はっと気付かされたり、深く考えさせられたりしながら、アート体験を楽しんでみては。なお、5月12日と6月3日の14時から14時半には「担当学芸員によるギャラリートーク」も開催。申し込みは不要。【展覧会情報】21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで会期:4月21日~6月17日会場:平塚市美術館住所:神奈川県平塚市西八幡 1-3-3時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)休館日:月曜日(4月30日は開館)料金:一般800円 高校生・大学生500円 中学生以下無料(毎週土曜日は高校生無料)
2018年04月06日「エロい」女性でありたい。それはいやらしい意味ではなく、いつまでも色気を失わない艶っぽい女性でありたい、という意味で。しかしながらエロスを学ぶというのはなかなかどうして難しいものです。まず誰に聞いたらいいかわからないですし、「エロくなりたい!」と公言するのもビッチと勘違いされるリスクもあります。であれば、アートについて勉強してみるのもいいかもしれません。■アートの歴史はエロスの歴史アートって聞くとなんだか敷居の高いものに感じるかもしれません。アートが身近に感じない人にとっては手の出しにくい分野でもあります。ただ興味深いのは、アートの歴史を辿ってみると、アートはどの国のどの年代であっても、少なからず「エロスの追求」の側面が存在しているという点です。例えば、バレエ。バレエってそれこそ高尚で文化人の芸術って感じがしますが、バレリーナはかつて「娼婦のやる仕事」だったのです。バレリーナの絵画といえば、エドガー・ドガの「舞台の踊り子」が有名です。踊り子の裏に立っている黒い男性。彼の正体はパトロンであり、舞台袖で踊り子を値踏みしているのです。一見すると華やかで美しい女性が踊っている絵画に見えますが、少し視点をずらすとそんな実態が浮き彫りになります。アートの世界では「エロスを直接的に表現する」と角が立つので、わかる人にだけ向けてこっそり忍ばせる、という方法がよく取られます。エロスを全面に出すことは宗教的にも政治的にもタブーとされている時代で、それでもいかにしてエロスを表現できるのか、そこにチャレンジしたアーティストがたくさんいますし、その「公には全面には出せないけど、実は全面に押し出したい」パワーこそがエロスの源だったりするのです。■音楽や映画にも隠れエロス作品はたくさんあるもう少し身近な例をあげると音楽、特にR&Bなどのクラブミュージックにはエロスを勉強するヒントがたくさん詰まっています。僕の好きなアーティストにNE-YOというアーティストがいますが、彼の曲の中には「SEX」だの「SEXY」だのの単語が頻繁に出てきます。その歌詞から彼がどんな世界を表現しようとしたのか、そんなところから、海外のアーティストが思うエロスについて勉強してみようと思ったことがあります。(ちなみにマルーン5も結構歌詞がエロいです)他には、日本の映画の中に「日活ロマンポルノ」というジャンルがあります。日本においては珍しい分野で、「エロさ全開!」といった感じでいろんな監督があの手この手をつかて、エロスとはなんぞやを追求しています。今の20代にとってはいささか古い(とはいえ僕も20代ですが)感じがすると思うのですが、その中での女優さんの演技が本当にエロいので、教科書的にみるという意味ではかなりおすすめです。■エロを学ぶことは恥ずかしいことではない性的な分野に興味を持つことは恥ずかしいことではありません。それだけエロスのもつパワーというのは強いものです。ただ下品になっては意味がないですし、ビッチになる必要もありません。(本当のエロさには上品さが必要です)個人的には、アートから学ぶのがもっともその欲求を満たしてくれ、かつ世間的にもそんなに変な目で見られないのでお勧めです。結果、自然と教養も身についてくるので、一石二鳥なんです。ハウコレ読者のみなさまもぜひ、アートに触れてみてくださいね。きっと新しい世界が見えてくるはずですよ。(川口美樹/ライター)(ハウコレ編集部)
2018年03月31日静岡県の資生堂アートハウスで、19世紀末から第二次世界大戦前を中心にフランスで制作された香水瓶と、1960年代から70年代にかけて国内で制作されたタピスリーの展覧会「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリー ラリックとバカラを中心に」が、4月10日から6月24日に開催される。『群落 廃墟のある』 原画・岡 鹿之助、羊毛と絹、木綿、1968年タピスリーとは、織物用語では綴織(つづれおり)の技法をさし、一般的にはこの技法で織られた室内装飾用の壁掛けを意味する。綴織は強く張った経糸(たていと)に、さまざまに染織した緯糸(よこいと)を用いて絵画的な文様を表すもので、古くから多くの地域で制作され、日本国内においては京都西陣で制作される帯などが広く知られている。今回出品するタピスリーも、京都の美術織物を専門とする工房に資生堂が制作を依頼し、岡鹿之助や前田青邨など当時の画壇を代表する作家の原画を元に制作されたもの。メゾン・ラリック 『シダ』 1912年、ルネ・ラリック香水瓶は、フランスの装飾工芸家 ルネ・ラリック(1860-1945)と、クリスタルガラスのブランド、バカラが手掛けた作品を採り上げる。アール・ヌーヴォーからアール・デコに至る時代、香水産業が飛躍的に発展するにつれて、一部の香水は現代では考えられないほどの贅を凝らした瓶やケースに入れられ店頭を飾るようになった。その時代を代表する香水瓶の担い手が、ルネ・ラリックとバカラだったと言えるだろう。ラリックは独自のイマジネーションに基づいた、幻想的な小彫刻のような作品群を、バカラはクリスタルメーカーとしての実績を生かしながら、輝きと透明感というガラス本来の魅力を生かした作品を次々に生みだした。本展では、ラリックとバカラの代表作約100点が展示され、香水と香水瓶が真の贅沢を謳歌していた時代の片鱗を目の当たりにできる。関連企画として、4月19日、5月19日、6月22日の14時からは「学芸員によるギャラリートーク」も実施。こちらは事前の申し込みは不要で、無料での参加が可能だ。タピスリーと香水瓶、この二つは共に工業製品と位置付けられるものの、今回展示するような品々は現在では芸術性の高い美術品と位置付けられている。生活を彩った豊かな装飾芸術の世界を、アートハウスで堪能してみては。 詳細はホームページ()にて。【展覧会情報】ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリー ラリックとバカラを中心に会期:4月10日~6月24日開場:資生堂アートハウス住所:静岡県掛川市下俣751-1時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)料金:入場無料休館日:月曜日(月曜日が祝祭日の場合その翌日)
2018年03月28日