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前作『春、死なん』が野間文芸新人賞候補になるなど作家としても注目される紗倉まなさん。新刊『ごっこ』は3編を収録した作品集だ。「他の小説を何度も書き直して行き詰まっている時に、編集者さんから『息抜きに恋愛小説を書いてみませんか』と言われて。“息抜き”という言葉に救われて、力を抜いて自由に書けました」という本作は、人と人の繋がりの不可思議さを絶妙なタッチで描き出す。最初に書いたのは、「はこのなか」という短編。中学校時代からの女友達に思いを寄せる女性の話だ。「私もすごく好きな親友のことを友達以上に気にしたり心配したことがあります。友達同士って、相手に恋人ができると彼との付き合いを優先されてしまったりしますよね。突き放された友達がこんなふうに思いを馳せていることもあるよな、と考えながら書きました」次に執筆したのが表題作の「ごっこ」。ドライブ中、助手席の男に癇癪を起こされた女性が語り手だ。カップルのケンカと思いきやこの二人、単にデートしているわけではなく…。「密閉された空間でこんなことが起きたら嫌だな、というものを詰め込みました(笑)。強がっている感じでこちらを馬鹿にしてくる男性と、その男性を冷静に見ながら心のどこかで馬鹿にしている女性、という構図を書いてみたかったんです。片方が振り回されているように見えて、本当の意味で相手を振り回していたのはどちらなのか、という話です」また、「見知らぬ人」は自分も浮気をしている妻が、夫の浮気相手と対峙する。「ごっこ」同様、会話のなかで二人のパワーバランスが変化していく様子がスリリング。「世の中にはあえて既婚者の男性ばかり狙う女性がいる、という話を聞いて、どんな価値観なんだろうと思って。二人の会話を書いていたら、どちらも持論を展開して止まらなくなりました(笑)」3編とも友達、恋人、夫婦の間の、友情や愛情では説明できない揺らめく感情が鮮烈に描かれていく。「“友達”といっても、実際は友達未満だったり友達以上の気持ちがあったりして、自分たちの関係性をどう言葉に落とし込めばいいのか分からない時ってありますよね。3編ともそうした、枠からこぼれた人たちの話になりました」紗倉まな『ごっこ』10代の頃から自由奔放だった女友達、タクボ。彼女が結婚した今も、戸川にとってタクボは特別な存在で…。「はこのなか」ほか2編を収録。講談社1650円さくら・まな2012年、SODクリエイトの専属女優としてAVデビュー。小説『最低。』『凹凸』『春、死なん』やエッセイなど、執筆活動でも注目されている。『最低。』は映画化もされた。撮影・渞忠之※『anan』2023年3月29日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2023年03月28日セクシー女優の紗倉まなが26日、都内で『春、死なん』(2月25日発売)の刊行記念記者会見を行った。文芸誌『群像』に掲載された小説を書籍化。“老人の性”を描いた物語で、高橋源一郎や中江有里、磯崎憲一郎らから絶賛の声が上がっている。紗倉は、70歳の男性を主人公にした理由について「私が属しているアダルト業界のリリースイベントに、60~80代の年配の方も来てくださる機会が多く、私の中では身近な親近感のある存在。五輪の余波でエロ本が規制されていくと、性欲の処理や寂しさをどう補っていくのだろうという興味があって、今回の題材ともなる高齢者の性につなげられた」と説明。26歳の自身とかけ離れているが「すごく書きやすくて、自分の年代の主人公を描くよりも、投影しやすかった部分が多い」と言い、「冒頭に書いてある目の不調も、自分が眼科に行ったときに対応された態度も反映していて、こういう風におざなりにされたり、適当に扱われてしまうことへの憤りやもどかしさは年を重ねても同じように感じる部分でもある。富雄(主人公)は私自身の人格も宿っている部分があって書きやすかったです」と語った。また、60~80代は恋愛対象になるか聞かれると「なります」と回答。「そういう作品を撮ったことがあって、『あ、いいな』って思えた作品だったので、恋愛対象にはなります」と笑顔で答えた。作家としても注目度が高まっているが、「肩書きに“作家”が増えることがすごく恥ずかしいというか、違う感じがしていて」と、“作家”とう肩書きへの違和感を告白。「書くことを専業にされている方を見ると、自分なんて短編を書くだけでもヒーヒー1年かかってしまうような状態なのに、続けている方は本当にプロだなと思っていて。私は“えろ屋”として長く続けられたらなと思っています」と話した。
2020年02月26日「モノづくり大国」と言われる日本。その中でも「エロ」は世界でも有名。そんなアダルト業界で、自らを「えろ屋」と称しAV女優として活躍する一方、小説家としても活動する紗倉まなをホストに、文化やエンタメを支える様々な「クリエイター」をゲストにお届けする、『紗倉まな対談企画モノづくり大国♡ニッポン』。女性カメラマンのヨシダナギさんをゲストにお届けする第3回、後編です。■◆少数民族と同じように裸になることで、彼らの特別な存在になりたい紗倉:私自身、日本で撮影していても大変だなって思うことはたくさんあるんですが、外国での撮影ってもっといろんなハードルがありそうですよね。ヨシダ:そうですね。言葉もだけどスケジュールもタイトだったりして。テレビだと、滞在できるのが3日だけとかよくあるんですよ。紗倉:えぇ!その中で撮影しなければならないって、けっこうなプレッシャーですよね。ヨシダ:そうなんです!まず現地の人に、私の撮影スタイルを相手に理解してもらうところからスタートするんですよ。モデルさんに、“なぜポーズを決めて、長い間立っていてもらわないといけないのか”というのを説明しなきゃいけなくて。紗倉:やっぱり、理解をしてもらえないと撮れないものなんですか?ヨシダ:そうですね。意思疎通ができないと、不信感を抱かれてしまうんですよ。「俺らのことが好きで来ているはずなのに、なんで今のままの俺たちを撮らないんだ?」って。そうなると、最初の1日は付き合ってくれても、2日3日となると付き合ってくれなっちゃって。紗倉:そういうものなんですね。ヨシダ:わかってもらえないと、「いい加減にしろよ」「やってられっかよ」みたいな雰囲気を感じますよ(笑)。なので、「あなたたちのことがすごく好き」っていうのと、「かっこよく撮りたい」ということを伝えるのが大切なんですよね。紗倉:なるほど~。作品の出来栄えにも影響が出そうですよね。ヨシダ:私の場合、協力して作るっていうスタンスじゃないと叶わない作品ですからね。紗倉:ナギさんは、現地の方と同じ格好(裸)になって、部族の方との絆を深めるという秘策を持ってますよね!その時の肌を露出する感覚は、グラビア時代とは違う感覚なんですか?恥じらいとかあるのかなって。ヨシダ:実はグラビア時代も恥じらいはなかったんですよ。隠してるし(笑)。部族の恰好をするために全裸になることも抵抗はなくって。その部族からしたらそれが正装であって、エッチな目で見られてるわけじゃないので。あ、でもガイドは絶対エッチな目で見てる。紗倉:あはは(笑)。そこはわかるんですね。ヨシダ:わかるんですよ!声かけてくる言葉も卑猥なことばっかりだし。だからそういう人がいるときは「絶対お前には見せない!」って気を付けてます。紗倉さんはお仕事で裸になることには抵抗はなかったんですか?紗倉:なかったですね。もともと根暗な学生だったんですが、普段人に見てもらえない分、人に見てもらいたいという思いが強かったんだと思います。ヨシダ:その見てもらいたいという対象の範囲が広かったんですね。紗倉:そうですね。親とか友人に自分の存在を見てもらいたいというよりかは、不特定多数の人に見てもらうことに曝け出す意味を感じていたと言いますか・・・。不思議だったんですが(笑)。ヨシダ:なるほど。そういう点では裸になることへの感覚はやっぱり違うのかもしれませんね。あと私の場合は、仲良くなりたいっていう気持ちももちろんあるんですが、好きな人と同じ格好をしたいっていう気持ちもあって。紗倉:コスプレみたいな感覚でしょうか?ヨシダ:そんな感じですね。それに、一般的なコスプレの対象はほとんど二次元ですが、私の場合は憧れている人たちの衣装の本物を着られるわけですよ!紗倉:そう考えるとめちゃくちゃ興奮しますね!仲良くなりたいより、同じ格好をしたいという気持ちの方が先にあったんですか?ヨシダ:本当に好きだから、同じ格好をしたいし、ビジネスライクではなく特別な存在になりたい。割合でいうと両方同じぐらいかな。■◆ぼーっと過ごすのは、幸せで贅沢なこと紗倉:憧れの人と絶対に仲良くなるんだ、いい写真を撮るんだっていう強い意志が、ナギさんの原動力になっているんですかね?ヨシダ:うーん。でもみなさんが思ってるような熱い思いを24時間365日抱いているわけじゃないと思うんですよね。紗倉:そうなんですか?ヨシダ:性格的に、何かを四六時中考えてるってことがないんですよ。基本的に頭が動いてなくて、あんま考えてないんです。紗倉:ナギさんが普段どんな風に過ごされているのか、とても気になります(笑)ヨシダ:いかにエネルギーを使わないかってところに重きを置いてます。紗倉:動かないんですね(笑)。ヨシダ:動かない、考えない、何もしない。紗倉:あはは!悟りの境地みたい。ヨシダ:昔は、何もしない1日がすごくもったいないというか、「1日なにしてたんだろう」っていう罪悪感に襲われることがよくあったんですよね。でもアフリカに行くようになって、何もしない時間って、こんなに幸せで贅沢なんだなってことを痛感して。だから、日本にいるときに、朝起きてぼーとして気が付いたら日が暮れてたっていう1日を過ごすと、「最高に無駄なことしたな」ってちょっといい気分になるんです(笑)。紗倉:時間の極め方を見つけられたような。ヨシダ:年取ってから後悔しそうな気もしますけどねー。体が動くときにもっと動いておけばよかったって。紗倉:アフリカのそういう穏やかな感覚と比べると、やっぱり日本人はせかせかして余裕がないなって感じますか?ヨシダ:私自身の生活は日本にいてもアフリカにいてもあまり変わらなし、普段の生活でそこまで忙しく働いている人を目の当たりにしてるわけではないので・・・あんまりそんな風には感じないかな。ただ、「自分の将来の夢に近づけそうもありません」と悩んでいる若い子たちを見ると、もっとアフリカ人みたいに楽に生きたらいいのになって思うことはあります。そんなに肩肘張って生きなくても大丈夫だよって。紗倉:そういう心の余裕って必要ですよね。アフリカに行くようになって、価値観が変わった部分はあるんですか?ヨシダ:価値観とは違うかもしれないけど、私は小さい頃からマイペースで、一種の社会不適合者だと思ってるんです。自分にそんなつもりはないんですが、馴染めないんですよね。自分は一生懸命やっていても、みんなと同じペースでできなくて。子どものときに「協調性が足りない」と言われたときはすごくショックでした。それが、初めてアフリカにいったときに、私の感覚とギャップを感じなかったんですよ!アフリカ人に「お前はそれでいいんだよ」って肯定してもらえたような気がして。そこはすごく救われましたね。■◆「美しい」という感性は、全世界共通なのかも紗倉:部族の人にもいろんな方がいると思うんですが、モデルを選ぶときのポイントとかってあるんですか?ヨシダ:そうですね・・・。写真を見てくれている人の中には、そこに写っている部族を見るのが最初で最後になる人がたくさんいると思うんですよ。例えば〇〇民族には、本当はシュっとしたかっこいい人がたくさんいるのに、私がぽっちゃりした人ばかりをモデルに選んだら、写真を見た人は「〇〇族=ぽっちゃり」っていうイメージがついてしまう。私はその民族のかっこよさを届けたいので、そうならないためにも、特に顔立ちのいい人とか、りりしく立てる人を選ぶようにしていますね。紗倉:確かに!それはありそうですね。日本人と現地の人の「かっこいい」の基準は似てるものなんですか?ヨシダ:それがけっこう似てるんですよ。紗倉:へー!ヨシダ:鼻筋が通ってる、目が大きいとかもあるとは思うんですが、なんかかっこいいって人いるじゃないですか?紗倉:わかります!いわゆる「雰囲気イケメン・・・」ですよね。ヨシダ:そうそう。佇まいとか、所作だったりとか。部族によっては、例えば「アフロが大きい人ほどかっこいい」とかそういうのもあるけど、それとは違う中から出てるかっこよさですよね。顔の好みはあるとしても、かっこいい、かわいいという美的感覚は世界共通なんじゃないかなって感じましたね。紗倉:確かに。ナギさんの写真に写っている方も、皆さん素敵だなぁと思ってみていました。■◆少数民族は意外にも美意識高め紗倉:ご自身が撮った写真の中でも、特に「これはいい写真」と感じるものもあるかと思うんですが、それってどういうところで判断されているんですか?ヨシダ:カメラマンの中には、いい写真を選ぶときに「モデルの表情」で選ぶ人と「自分の技術」で選ぶ人がいると思うんですよね。「これは構図が最高だ!」「これはピントがばっちり合ってる!」みたいな。でもそれって、正直モデルの顔が残念なこともけっこうあるんですよ。紗倉:それ、すっごいわかります!!ヨシダ:それって撮られた側も残念ですよね。だから私は、「若干ピントがずれた、構図もそこそこ、でもモデルの表情が最高」だったらそっちを選びます。紗倉:それは被写体としては最高に嬉しい写真の選別ですね・・・!自分が納得していない写真だと、みんながどれだけその写真を褒めていても、やっぱりモヤモヤとした気持ちが残りますし。私も、以前、まばたき寸前の写真とかを選ばれて「セクシーだからこれがいいんだよ」なんて言われたこともありましたけど・・・。ヨシダ:(笑)。紗倉:私の表情以外がキレイに撮れてたから、無理にいい写真であるように説明してるんじゃないのかなぁ?って疑心暗鬼になっちゃいました(笑)。だから、ナギさんのようにセレクトしてもらえると嬉しいですよね。ヨシダ:私も人に撮られたときに、「これあなたの技術優先でセレクトしたでしょ?」っていうような写真を使われるの本当に嫌なんですよ!それが世に出回っちゃうわけじゃないですか。それに私が部族を撮るときは、「彼らのかっこよさを120%の力で世に伝えたい」と思っているので。だから私はモデルの表情を最優先します。紗倉:素晴らしいです!そいえば、民族の人から「写りが納得いかない!」みたいな写真のNGとか出たりするんですか?ヨシダ:彼らは普段写真を撮られることに慣れていないし、そういう写真を見せられることもそうないんですよね。なおかつ、自分たちのことを常にかっこいいと思っているので、NGとか出ないんですよ。紗倉:へ~!ヨシダ:町の人は自撮りとかしてるんで、「この角度は嫌」とかNGが出ることもあるんですけどね。なのである意味、部族の人には写真の見せ甲斐があまりないっていうか。ピンとずれてても「俺超かっこいい!」だから(笑)。紗倉:(笑)。気持ちのいい反応ですね。ヨシダ:みんな自分たちの部族が1番だし、その中でも俺はかなりかっこいいって誰もがが思ってるんですよ。紗倉:やっぱり気持ちいい(笑)。自分のことを大切にできるから、部族を大切にできるのかもしれないですね。ナギさんの写真は、構図とか演出も大切にされてますよね。そこにはどういったポリシーがあるんですか?ヨシダ:最初ポートレートを撮っていたときは、「アフリカ=危ない」というイメージを変えたくて撮っていたんですが、アフリカ人に興味がない人はそもそも検索しないから写真にたどり着いてもらえなかったんですよね。そこで、“まったく興味がない人にどうしたら目にとめてもらえるだろう?”って考えたときに「作品撮り」という方法に行きついたんです。非現実的なかっこいい写真が撮れれば、興味がない人の目にもとまるんじゃないかと。紗倉:そこから、「ヒーロー」を連想させるような構図が誕生したわけですね!ヨシダ:そうですね。幼少期の、マサイ族は私のヒーローだったという原点に返って。好きな「ヒーロー」を選んでもらうような感覚で見てもらえたらなと思っています。■◆マサイ族は憧れ。恋愛対象にはならない紗倉:ナギさんはいろんな民族の方に会ってきたかと思うんですが、恋に落ちちゃったこととかないんですか?ヨシダ:そういうのはないですね。私の中で彼らは“実在するけど手の届かないかっこいい人”でいてほしくって。紗倉:ハリウッドスター的な?ヨシダ:そうそう!それで、その人たちを演出して世に売り出すのが私のポジションだと思っているので。紗倉:そもそもの恋愛対象ではないわけですね。ヨシダ:それに、付き合うと「違う」って思うのが目に見えてる部分もあるので(笑)。だから、彼らのいいところだけを抽出したいと思っているんですよね。スターとしての扱いに徹するようにしています。紗倉:じゃあそこは完全に徹底してるんですね!ヨシダ:そうですね。でも、日本で生まれ育ったマサイ族がいたらわかんないかな(笑)。日本人の扱いがうまくて、なおかつアフリカ人のいいところが残っていて、日本人の細かい言葉のニュアンスを理解できるんだったら、転ぶ可能性もあるかも。紗倉:ははは(笑)。いいとこ取りですね。■◆ネガティブなイメージがあるのは仕方ないこと。でも決めつけはよくない紗倉:アフリカ=貧困というイメージを変えたいというお話が出ていましたが、日本では正直なところ、そういうイメージを持っている人が多いのではないかなと思います。そのことについてはどう感じますか?ヨシダ:日本だけではなくて、世界中どこ行っても「アフリカ=ネガティブ」なイメージを持っている人が多いというのは、仕方がないことだとは思うんですよね。でも例えば、日本に来たことない人に「日本人って四六時中働いててつまらない奴らだよね」って言われたら悔しいじゃないですか。紗倉:来たこともないのにって、腹が立ちますよね。ヨシダ:アフリカに関しても、それと同じことなんです。もっと物事をフラットに見られる人が増えたらいいのになって思いますね。紗倉さんは、職業に関して偏見を持たれることってあったりするんですか?紗倉:正直ありますよ。AV業界に入った当時は、露骨に否定されたり批判されたりすると、ただただ悔しくて。ヨシダ:一面しか見てないのに、全てわかったような顔する人はどこにもいますよね。紗倉:そうなんですよね・・・。最初の頃はうまく処理しきれていなかったんですけど、仕事を続けていくにつれて「こういうところが偏見をもたれる部分なんだな」っていうのも、自分なりにわかってきて、ネガティブな意見もだいぶ咀嚼できるようになりました。そういう偏見があるのも致し方ないのかなって。完全に肯定はできませんが、多少は受け入れられるようになったかもしれないですね。■◆対談を終えて紗倉:ナギさんはテレビで拝見していたイメージと全然変わらなくて!なんか話していると心が浄化されていく感じがしました(笑)。ちなみに、写真以外で今後やっていきたいことってあったりしますか?ヨシダ:何もしないでも生きたいです。紗倉:やっぱりステキ(笑)。ヨシダ:「生きてればいいんだよ」ぐらいのノリで生きていけたらいいなって。死ぬまでにそこに到達したいですね。紗倉:ある意味人としての生き方の頂点みたいな感じですよね。そういう生き方ができたら「生をまっとうした」って思えそう。ヨシダ:いろんなことにチャレンジしたいと思えたらいいんですけど。受け身の人生だったのでこれがやりたいってことが本当にないんですよ。今一番の目標と言えば、重たいカメラを持たないで済むようにすることですね。紗倉:いかに楽に、ってところですね(笑)。お話をうかがった限り、ナギさんはカメラマンと言う職業に対する固執もなさそうですよね。ヨシダ:カメラマンという肩書が無くなっても、少数民族に会いに行くっていうのは変わらないでしょうね。紗倉:ナギさんと一緒にいたらいい意味で性格変わりそうですよね。闇から解放されそうです(笑)。ヨシダ:ダメ人間が増えそうな気がする(笑)。紗倉さんは今後の目標とかあるんですか?紗倉:ナギさんの話を聞いていたら、私もそうなりたいって思えてきました(笑)。ただのんびり時間が過ぎても幸せだなって思えるだなんて最高ですよね。そんなナギさんのスタンスを私も真似してみたいと思いました!ヨシダ:それはそれは(笑)。ありがとうございました。(握手)紗倉:わー!マイナスイオンが流れ込んできたみたい!!本日はありがとうございました!(石部千晶:六識/ライター)(渡邊明音/撮影)(KANAKO/紗倉まなヘアメイク)(ハウコレ編集部)
2017年12月24日「モノづくり大国」と言われる日本。その中でも「エロ」は世界でも有名。そんなアダルト業界で、自らを「えろ屋」と称しAV女優として活躍する一方、小説家としても活動する紗倉まなをホストに、文化やエンタメを支える様々な「クリエイター」をゲストにお届けする、『紗倉まな対談企画モノづくり大国♡ニッポン』。第3回目は、フォトグラファーのヨシダナギさんをゲストにお届けします。■◆幼少時代の将来の夢は「マサイ族」だった紗倉まな(以下、紗倉):ヨシダさんは小さい頃からアフリカ人に憧れていたということですが、それってなにかきっかけがあったんですか?ヨシダナギ(以下、ヨシダ):5歳のときに、たまたまテレビでマサイ族を見たんですよね。当時は人種という概念がなくて、純粋に「かっこいいな。将来こうなりたいな」って思ったのがスタートですね。紗倉さんは小さいときに憧れていたキャラとかいましたか?紗倉:私はセーラームーンになりたかったですね。ヨシダ:私の場合、その対象がマサイ族だったって感じです。紗倉:みんながセーラームーンとかレンジャーものに夢中になってるときに、ナギさんはマサイ族に夢中だったわけですね。ヨシダ:肌の黒いかっこいい人と漠然と思っていて。「私もあの職業についたらあの姿になれる」、「大人になったらこの職業に就く」と信じてましたね。紗倉:私はセーラームーンになりたかったけど、職業としては捉えていなかった気がします(笑)。ちなみにマサイ族はどんな仕事をする人たちだと思っていたんですか?ヨシダ:槍を持って青いマントを付けて飛び跳ねる仕事なんだろうなと。紗倉:発想が斬新!!マサイ族になりたいっていう思いは何歳ぐらいまで持っていたんですか?ヨシダ:10歳までは純粋にその仕事につけると思ってましたね。ただその頃には、もう肌の色の違いはわかっていて。紗倉:あの肌にはなれないと?ヨシダ:ううん。それは、どこかのタイミングで市役所の人が「黒・黄・白」のボタンを持ってきて、ボタンを選んで押したらその肌の色になれるものなんだと思ってました。紗倉:か、かわいい・・・!(笑)ヨシダ:私の周りには、たまたま黄色を選んだ人が多かったんだろうなって。それで、小学4年生の頃に「私のボタンはいつくるんだろう?」母に聞いてみたら、「あんたその話どこで聞いたの!?」ってなって。紗倉:お母さんはびっくりしちゃいますよね。ヨシダ:そこで初めて「アフリカ人はその国で生まれたからそういう姿をしているのであって、あんたがあの姿になることはない」って教えられたんですよね。紗倉:断言されちゃったんですね。ヨシダ:まぁ、親はいやですよね(笑)。紗倉:でも、それを告げられた時はなかなかショッキングだったんじゃ?ヨシダ:人生初の挫折でした。紗倉:そうですよね・・・。私も小さい頃に、セーラームーンになれないって突然断言されたらショックで引きこもってたと思います。ヨシダ:「がんばったら何でもなれる」と聞いていたのに、がんばってもなれないものがこの世の中にあるんだなって。紗倉:その年で悟ってた!そこで夢は破れたわけですが、マサイ族に対する思いは変わらなかったんですか?ヨシダ:マサイ族になれないと知ってからは、「なりたい」という思いから「いつか会いに行きたい」という気持ちに変わっていて。それで、大人になってから実際に会いに行きました。紗倉:やっぱり初めて会えたときは感動しましたか?ヨシダ:それが、意外と観光客慣れしてて!写真撮ったら「お金ちょうだい」みたいな感じで。紗倉:ビジネス臭が・・・。ヨシダ:そうなの!だから、その辺りはドライなんだなと。紗倉:がっかりして嫌いになることはなかったんですか?ヨシダ:少数民族に関しては「思っていたのとちょっと違うな」とは正直思ったけど、旅を共にしたガイドや旅で出会った人がすごくいい人で。そういうこともあって旅そのものはいい思い出になっていたから、その後も少数民族に会いに行くことはやめなかったですね。■◆14歳で芸能界デビュー。でも本当はすぐ辞めたかった紗倉:中学2年生で学校に行かなくなったということでしたが、その後は何をして過ごしてたんですか?ヨシダ:ちょうどこの時期に家にパソコンが来たので、パソコンばっかりさわってましたね。それで14歳の頃、掲示板で30代前半の出版社に勤めているという人とメール交換をするようになって。紗倉:え!?若干いかがわしく思っちゃうのは私だけでしょうか。ヨシダ:当時はネットの掲示板もピュアだったので(笑)。それで、その人になぜか「HPを作ってあげる」って言われたんですよ。紗倉:ますます怪しいんですけど!ヨシダ:けっきょく、今でいうブログみたいなのを作ってもらって。ある日、「このHPを作ってる人の顔をみんなに見せてあげたいから、バストアップの写真を送って」って言われて、よくわからないけど送ったんですよね。そしたら、その写真が私のHPのトップページのど真ん中にどーーんって掲載されてて(笑)。紗倉:使い方(笑)ヨシダ:私もびっくりでしたよ~。でもそれをきっかけに、14歳の子がパソコンをいじっているという珍しさもあって、ネットアイドルランキングみたいなので一気に人気が出て。それで、芸能事務所からスカウトが来たんです。紗倉:すごい流れですね!芸能界入りの話が来たときに、ご家族は反対されたりしなかったんですか?ヨシダ:「勉強ができないお前は、人とは違う何かをする必要がある」って言われて。じゃあこれもいい機会なのかなということで、グラビアアイドルをすることになりました。まぁ、父がアイドル好きだったってこともあるんですけど(笑)。紗倉:唯一無二の芸能界入りの方法ですね。ナギさんのお話を聞いて、私は14歳の頃何していただろうと思い返してみたんですが、パソコンでエロ画像見てたぐらいしか思い出せなかった・・・。ヨシダ:あはは(笑)。紗倉:当たり前ですが、全然違う生き方をしているなって(笑)。でもそこからグラビアのお仕事ってなると、引きこもっていたころの生活とは180度変わったわけですよね。ヨシダ:まぁそうですね。紗倉:恥ずかしさとかはなかったんですか?ヨシダ:やっぱり人前に出ることは苦手でしたよ。でもそれ以上に苦手だったのは、グラビアの世界にたくさんいるハングリーな子たち(笑)。紗倉:やっぱり気が強い子が多かったんですか?ヨシダ:そうなんです。学校でいじめられていたのに、グラビア界でも同じような状況が起こっちゃったんですよ。紗倉:ものすごい競争社会というか。ヨシダ:そう!だから、「私なんでこの業界にいるんだろう?」って嫌になっちゃって。なんでブスにブスって言われなきゃいけないんだろうって。紗倉:(笑)。女だけの世界ですもんね。もちろんグラビア界の方が全員そうっていう訳じゃないですけど、そういうきつい面もありそうですね。ヨシダ:そうそう、だからすぐ辞めたかったんですよ。でも、事務所の契約の問題もあったし、親からは「まだ辞めるのは早いんじゃない?」って言われるしでなかなか辞められなくて。それに、この仕事を辞めたところで自分に何ができるかもわからなかったから。辞めるっていいながらけっきょく6年グラビアの仕事をしてました。紗倉:長く続けてらしたんですね!辞めるタイミングはどうやって決めたんですか?ヨシダ:20歳っていう年齢かな。あとは、ちょうどグラビアが過激になってきた時代だったから、これ以上はきわどくて嫌だなって思って。それで、お世話になっているカメラマンさんに相談したら、「お前は絵が描けるんだから、イラストレーターっていう道もあるんじゃないか?」ってアドバイスをくれて。で、グラビアを辞めたいがために「イラストレーターになる!」って次の目標を設定しました。■◆気が付いたらフォトグラファーになっていた紗倉:イラストレーターを経て、カメラマンになったんですね。そこはどういう流れだったんですか?ヨシダ:21歳でイラストレーターになったんですが、23歳には早くもスランプになっていて。で、自分の世界観とか価値観が変われば、生み出せるものも変わるんじゃないかという浅はかな考えで、記録用にカメラを買って1人で海外に旅に出るようになったんですね。今思うと、それが現在につながったのかなと。紗倉:ということは、そもそもカメラを始めようと思ってカメラを買ったわけではなかったと・・・?。ヨシダ:そうなんです。最初はイラストレーターを続けるための道具と言う感覚で。紗倉:カメラを誰かに教わったわけでもないっていうことですよね?自分の感性で、撮りたいと思うものを撮っていた感じなんですか?ヨシダ:うーん。撮りたい人やものを撮っていたというか、会いたい人に会いに行っていたとう感じですかね。紗倉:なるほど!このときもアフリカに行かれたんですか?ヨシダ:そうです。アフリカって聞くと、貧困とか戦争とか、ネガティブなイメージを持っている人がまだまだ多くて。私が小さいときに憧れていた“ヒーロー”っていうようなかっこいいアフリカ人の姿を見たことがない人がほとんどだったんですよね。見たことがないのに否定するっていうのが、自分の友達を否定されたように感じてすごく悔しくて。だったら、かっこいい人がいるっていうのを見せてやる!って感じで。紗倉:そういう思いもあって写真を撮ってたんですね。ヨシダ:当時はポートレートを撮って、「ほらかっこいいでしょ」って周りの人に見せていたぐらいなんですけどね。紗倉:それは、これを仕事にしたいっていう思いが少なからずあったんですか?ヨシダ:ううん、全く。趣味で会いに行って、ついでに撮るっていう感覚です。続けているうちに2年ぐらい前から今の作風になって、それがインターネットで拡散されて今に至るって感じですかね。だから正直なところ、カメラマンになりたいと思ったことは1回もなかったです。紗倉:グラビアのときもカメラマンのときも、ネットの力を有効に使われていたってことですよね。純粋にうらやましい!タイミングや拡散のされ方で、良くも悪くもなっちゃうじゃないですか。ヨシダ:確かにそこは恵まれてたかな。紗倉:写真で食べて行こうと思ったきっかけはあったんですか?ヨシダ:うーん、それもやっぱりないかなぁ。ただ、イラストレーターをやっているときに、友人が私の写真を見て「上手だね」って言ってくれたことがあって。そのときに「写真の方が楽かも」って思いはしました。キレイなモデルさんさえいれば、写真でいけるんじゃないかなと。紗倉:イラストのように、0から生み出すのとはちょっと違いますもんね。ヨシダ:そうですね。と言ってもカメラマンになる方法を自分で模索するほど、その仕事をしたかったわけではなくて。「今からなれるよ」って言われたら楽だなって思ったぐらい。紗倉:なるほど(笑)。結果的にカメラマンになられたんだと思いますが、「私、カメラマンになった」と感じた瞬間はあったんですか?ヨシダ:2年半ぐらい前の「クレイジージャーニー」に出演したときですね。テレビ番組に初めて出演した時に“フォトグラファー/ヨシダナギ”ってテロップで流れたのを見て、「私、フォトグラファーなんだ。じゃあ今日からフォトグラファーになろ!」みたいな。紗倉:あはは(笑)。受け身な部分と、積極的な部分がキレイに融合したんですかね。ヨシダ:完全に受け身ですよ(笑)。私の場合は、嫌なことはやりたくないけど、特にやりたいこともない。だから、我慢できることであればそれを受け入れるってだけで。紗倉:流れに身を任せながらも、選択するところはきちんとされてるんですね。クレイジージャーニーの出演依頼が来たときは出演することに迷いはなかったんですか?ヨシダ:もともとその番組を見ていて、楽しそうだなって思ってたので、声をかけていただいたときは嬉しかったですよ!なので、私にできることならという感じでした。(12月24日公開の後編に続く)(石部千晶:六識/ライター)(渡邊明音/撮影)(KANAKO/紗倉まなヘアメイク)(ハウコレ編集部)
2017年12月22日「モノづくり大国」と言われる日本。その中でも「エロ」は世界でも有名。そんなアダルト業界で、自らを「えろ屋」と称しAV女優として活躍する一方、小説家としても活動する紗倉まなをホストに、文化やエンタメを支える様々な「クリエイター」をゲストにお届けする、『紗倉まな対談企画モノづくり大国♡ニッポン』。第2回目は、作家でタレントの志茂田景樹さんをゲストにお届けします。■◆小説家になるまでに、20回ほど転職を経験紗倉まな(以下、紗倉):唐辛子のレギンス、すごいステキですね!志茂田景樹(以下、志茂田):ありがとう。これは夏用だからもうそろそろ終わりなんだけどね。紗倉:あ、季節で違うんですね!志茂田さんのTwitterやLINEブログはいつも拝見しているので、今日はお話できて光栄です。志茂田さんは、小説家になるまでにいろんなお仕事をされたとお聞きしましたが、どんな職業を経験されたんですか?志茂田:弁護士や探偵、保険調査員、週刊誌記者、塾講師などいろんな仕事をしましたよ。紗倉:すごい経験値ですね。最初はどんなお仕事をされていたんですか?志茂田:最初は営業職だったから、わりと頭を下げないといけなくて。犬の保険を販売したり英語の辞書を販売したり・・・・・・。営業の仕事の中でも何度か転職していたんだけど、ある日「僕は頭を下げるの好きじゃない」ってことに気がついて(笑)。紗倉:(笑)。なんか違うなと?志茂田:そうそう。売り上げも上がらないし、それならば頭を下げないで済む仕事をしようと思って。そんな感じで、合わないから転職したり、流れで似たような仕事に転職したりで、合計20社ぐらい渡ったかしらね。紗倉:仕事探しはどういう風にしていたんですか?志茂田:求人雑誌もあったけど、新聞広告で探すことが多かったかな。待遇を見て選ぶこともあったし、鉛筆を立てて、芯が倒れたところにしようって決めたこともあったりして。紗倉:えーー!意外と適当なところもあったんですね(笑)。■◆入院をきっかけに小説家を目指す紗倉:そこからなぜ小説家になろうと・・・?志茂田:小説家を志したのは保険の調査員をしていた、28歳の頃。小説雑誌の新人賞の記事を見て、こういう形で作家になる方法もあるのかと知って。「そういえば僕も書く材料があるな、書きたいことがあるな」と気が付いて、小説家を目指そうという気が湧いてきたのが最初のきっかけでしたね。紗倉:このころはまだ思っていただけで、行動には移されていなかったんですか?志茂田:漠然と考えているかんじだったかな。書くようになったきっかけで言うと、入院だったわね。紗倉:え!?詳しく伺ってもいいですか?志茂田:当時、盲腸と腹膜炎を併発しちゃったことがあって。命が危ない状況にもなったんだけど。紗倉:えぇ・・・。志茂田:だけど、手術して入院したら意外と早く持ち直すことができたの。どんどん回復していくから早く退院したかったんだけど、院長に「ここはじっくり養生するように」って言われちゃったから、一か月ぐらい退院できなくて。あとから聞いた話なんだけど、そこはやぶ病院で、ベッドを開けたくないからなかなか退院させてもらえなかったんだって(笑)。紗倉:それはひどい!!志茂田:でも、その時間があったから「そうだ、小説を書いてみよう」という気持ちになったから。入院がなければ今はなかったかもしれない。それで病院で小説を書いて、新人賞に初めて応募したんだけど、それが二次審査を通ったの。だから、2~3年懸命にやったら受賞できるかなと思って。それで、小説家を目指すことにしました。紗倉:そう思うと、やぶ病院にあたったことは結果的にはよかったのかもしれないですね(笑)。志茂田:紗倉さんは、なぜAV女優になろうと思ったの?紗倉:中学生の頃、14歳ぐらいだったと思うんですが、父の留守中に書斎に入ってたまたまビデオを再生したら、AVが流れ始めたんですよ(笑)。志茂田:あら(笑)。紗倉:本当にたまたまだったんで、かなり衝撃的でした(笑)。「こんなふうに裸で表現をしている女性が世の中にいるんだ!」って・・・。志茂田:14歳からAV女優になりたかった?紗倉:まだ見てはいけない年齢のときだったので、その時は思いを封印していたんですが。「然るべきタイミングが来たときにぜひやってみたい」という思いはずっと持っていました。志茂田:中学卒業後はどうしていたの?紗倉:卒業後は、全然関係のない高専という工業系の学校に通っていました。勉強もすごく楽しかったんですが、裸で表現する仕事をいつかしたいという思いが、心のしこりとして、ずっと残っていて。ネットで「AV女優、募集」と適当に検索をかけて今の事務所に応募して、18歳でデビューしました。■◆国語の試験が読書嫌いを生むことも紗倉:志茂田さんは小さい頃から本がお好きだったんですか?志茂田:読書は好きでしたよ。小学生の頃から大人の小説を読んでいるぐらいだったし。と言っても当時は作家になろうという気持ちは全くなかったんだけど。紗倉さんも小説を書かれているけど、文章を書くのは前からお好きだったの?紗倉:それが、実はすごく苦手で・・・・・・。志茂田さん、以前LINEブログで“センター試験”について書いてらっしゃたことがありましたよね。「100人いたら100通りの国語の答えがあるのに、出題者の邪推のせいで答えが決まっていて、その答えを書かないと正解を得られない仕組みになっている」というような内容の。志茂田:これはとても不条理な問題よね。作家は、読者に迎合して本を書いているわけではないと思うの。自分の感性で書いて、それを読者がどう解釈してどう評価してくれるか?ということだと思うのよね。紗倉:作者は読者を意識しすぎた文章を書かなくていいし、読者は自由な感想を持ってもいいということでしょうか?志茂田:そう。感想は各々違って当然。「限られた文字数で感想を書け」と言われたら、だぶって見えるような部分も出てくるかもしれないけど、細やかな感想は人それぞれ違っているはずなの。なのに試験やテストでは、数行で感想をまとめて無理に採点されたり、持って回ったような言い回しの5つぐらいの回答から一つを選ばなきゃいけない。紗倉:おかしな話ですよね。志茂田:その気になれば全部正解のような気もするし、その気になれば全部間違っているような気もする。どれが正解かなんて、決められるわけがないの。僕は、そんな風に試験に出されることによって、文学作品や小説を読むのが嫌になってしまう人が出てくるんじゃないかというのが不安。紗倉:すごく共感したんです。実は私は、まさに志茂田さんが懸念されていた状態になってしまって。それで本が嫌いになっちゃったんです。志茂田:そうだったのね・・・・・・。それはいつ頃から?紗倉:小学生のころにはすでに。国語のテストの「このとき著者はどう思ったでしょうか?」という問題で、私の答えはことごとくバツにされていたんですよ。自分の感性を否定されているようで、本を読むのが嫌になって。感想を書くような作文も嫌で、いけない話なのですが、当時は母親にかわりに書いてもらっていました。志茂田:そういう風に感じてしまった人は、きっとたくさんいるはずなのよね。でもそこから本を書くようになったなんて、すごい心境の変化!紗倉:自分でも信じられないくらいです(笑)。志茂田さんは入院がきっかけで小説家を目指したとおっしゃっていましたが、実は私が文を書くようになったきっかけも入院だったんですよ。志茂田:あら、一緒。なんの病気だったんですか?紗倉:それが、原因は不明のままで。とりあえず安静をとって4日ぐらい入院することになったんですが、入院したらなんだか元気になっちゃって。志茂田:そこも一緒なのね(笑)。紗倉:病院で静かにしていると安心するのか、不思議と元気になっちゃうんですよね(笑)。それで、やることもなく一人ボーっとしていたんですが、ふと「私、今心の中にすごく溜まってるものがあるのかもしれない」と感じて。それで自分の気持ちを爆発させるじゃないですけど、何か言葉に落とし込みたくなって、携帯に文字を打ち始めたんですよ。志茂田:どのようなことを?紗倉:自分の自叙伝のような、小説のようなものでした。一度打ち始めたら止まらなくなって、人様に見せるのも恥ずかしいようなはちゃめちゃな文ではあったんですが、原稿用紙80枚ぐらい打ち込んでました。志茂田:よっぽど溜まってたのね。紗倉:意識はしてなかったんですけど、とまらなくなってしまって・・・(笑)。それで、書けたっていう達成感のようなものから「今まで避けてきたけど・・・・・・私、もしかしたら書くことが好きなのかも!」と思ったんですよ。これをきっかけに文を書くことにすごく意欲的になって、コラムを始めてみたり、ブログやTwitterを更新する頻度も変わっていきました。■◆いつの間にかTwitterが悩み相談の場に紗倉:Twitterと言うと、志茂田さんは現在ご自身のTwitterでお悩み相談をされていますよね。志茂田:そうね。気が付いたらそうなっていたんだけど。紗倉:よく拝見しています!気が付いたらということは、志茂田さんが始めたいと思って始めたわけではなかったんですか?志茂田:もともとは、僕のTwitterに送られてくるリプに対して、「それは同感できますね」とか「それは違うと思います」ぐらいに答えていたのね。そうしたら、いつの間にか悩み相談みたいなリプが送られてくるようになって。それに答えているうちに、習慣になったって感じかしら。紗倉:流れでそうなっていたわけですか!志茂田さんの説得力ある言葉に、助けを求めたくなるんでしょうね。志茂田:紗倉さんは、普段友人の相談にのったりすることはあるの?紗倉:たまにあります!友人の中にも、孤独を感じている子がけっこういるみたいで。志茂田:僕のTwitterでもだけど、心のリズムを壊してしまっている若い人はずいぶん多いのよね。紗倉:私には強く見えている子も、実はさみしい思いをしてるんだなって、意外に思うことがあります。志茂田:仕事柄、性に関する悩み相談をされることも多いんじゃない?紗倉:Twitterで言うとやっぱり性のお悩み相談はよくありますね。でも、私もこの仕事を長年やっているとは言え、技術があるかと言えばそうではないので(笑)。アドバイスも「気合いだ!」とか、「愛だ!」みたいなことで終わっちゃいます。志茂田:あはは(笑)。紗倉:だから、相談にのって的確なアドバイスを送るって本当にすごいことだなと。それに志茂田さんは、誹謗中傷と言うか、心無い言葉もキレイにかわしてらっしゃるじゃないですか!そこがまたすごい!!志茂田:基本的に、その人の状態を受け入れてあげることが大切なのよね。心のリズムを壊してしまっている人には特に。いきなり相手を否定して「こうでなければいけない」なんて言うのは、ずいぶん上から目線になっちゃうし。だから、どんな悩みや意見を寄せられても、いったん相手を受け入れてから「ではどうしたらいいのか」というのを考えていくようにしてます。紗倉:そういった批判の声とか、社会的なノイズみたいなものは、一回自分の中で受け入れてから対応するっていうのが、志茂田さんのスタイルになるんですかね。志茂田:うーん。そういうことになるのかな。紗倉:志茂田さんは、もともと周りからの意見はあまり気になさらない性格だったんですか?志茂田:ううん、気にはしますよ。でも、そのときはそれなりに傷ついても、長く引きずることはないかな。気持ちの切り替えは、子どものころから早かったかもしれない。紗倉:気持ちの切り替え・・・大切ですよね。志茂田:いつまでもそのことに囚われていてもしょうがないものね。紗倉:SNSは特に、そういう心無い言葉が飛び交いやすい場でもあると思うんです。例えばファッションひとつとっても、いろんな意見を持っている方がいるわけじゃないですか。志茂田さんの個性的なファッションをいいと言っていくれる方もたくさんいらっしゃる反面、それを悪く言う方もいる。そのあたりは気にされることはないんですか?志茂田:それは全然気にしない。SNSってそういうもんですし。自分は安全なところにいるから、強気になって何かを言ってくる人が多い訳で。そんな風に誹謗中傷を言ってくる人は無視するのが一番!だけど、気にしてガクッと落ち込んでしまう人は結構いるのよね。紗倉:デリケートな人が多いのかもしれないですね。志茂田:実際に僕のところにも、そのような内容の相談もたくさん届くし。紗倉:実は私もSNSとかの誹謗中傷はけっこう気にしちゃうほうです・・・・・・。志茂田:そういう誹謗中傷を言ってくる人は、実は弱くてかわいそうな人なんじゃないかな。だから、そんな言葉は気にしなくていいのよ。紗倉:志茂田さんにそう言っていただけると、SNSの誹謗中傷なんてどうでもよくなっちゃうのが不思議です(笑)。■◆来年は小説も執筆予定紗倉:憧れの志茂田さんとお話しできて、また一段と書くことへの意欲が湧いてきました。志茂田:それは嬉しい(笑)。これから書きたいことや発信していきたいテーマは決まってるの?紗倉:今まで書いた小説は、自分の仕事のことと家族のことが題材になっていて。身近なところがテーマになってたので、次は違うところに目を向けて書きたいなと思っています。と言っても、今は私のスポンジがカラカラの状態で、何も絞り出すものがなくて・・・・・・。志茂田さんのブログにも書かれていたんですが、旅に出たり、心を豊かにすることを中心にして生活していきたいですね。あとは、本以外の活動になりますが、絵を描いてみたいなとも思っています。志茂田:絵を描くのがお好き?紗倉:はい!すごく好きです。志茂田:どんな絵を描くの?紗倉:水彩画と、ボールペンで書くようなモノトーンが多いですかね。目玉を大きく描くとか、「闇が深い」と言われるような絵がほとんどです(笑)。なので今後は、志茂田さんのように見る人をハッピーにできるような絵も描いていきたいですね。素朴な疑問ですが、志茂田さんはどんなタイミングで絵を描かれているんですか?描きたいなと思ったタイミングで描くとかでしょうか?志茂田:僕が活動している「KSアーティストクラブ」の作品展が年に1回あるので、最近はそのために描いている感じかしらね。締め切りに近いものがないとなかなか(笑)。紗倉:なんだか安心しました。志茂田さんでも、締め切りがないと描けないときもあるんだなって(笑)。志茂田:腰を上げるのに時間がかかっても、好きなものを描いてるから、描き出しちゃえば楽しいの。本も絵もだけど、本当は「書きたいな」という衝動に駆られたときに書くのが1番よね。紗倉:気持ちが高まったときの作品は、勢いが違いますよね。志茂田さんは今後やっていきたい活動とかはあるんですか?志茂田:1998年にはじめた、子どもへの絵本読み聞かせ活動や、それに連動した絵本や児童書の制作は今後も続けたいです。紗倉:ステキな活動ですよね!小説を書く予定はあるんですか?志茂田:この絵本の活動やTwitterの悩み相談をしている間にも、実は書きたいなというテーマが4つほどたまってきていて。来年は1冊、できれば2冊小説を書くつもり。紗倉:わあっ、すごく楽しみです!志茂田:あとは、僕は成り行きを大事にしてるから、成り行きから生まれたものもやっていきたいと思っていて。小説や絵本でなくても、違うところに分岐していったらそれはそれでおもしろいかなって。自分にとっては未知なこともやってみたい。そのあたりは、明確な目標を作るよりも、成り行きが化けてくれるようなおもしろさに期待したいですね。紗倉:私もそれぐらい心に余裕を持たなきゃなあ・・・。今日は本当に、ありがとうございました!(石部千晶:六識/ライター)(渡邊明音/撮影)(KANAKO/ヘアメイク)(ハウコレ編集部)
2017年11月17日「モノづくり大国」と言われる日本。その中でも「エロ」は世界でも有名。そんなアダルト業界で、自らを「えろ屋」と称しAV女優として活躍する一方、小説家としても活動する紗倉まなをホストに、文化やエンタメを支える様々な「クリエイター」をゲストにお届けする、『紗倉まな対談企画モノづくり大国♡ニッポン』。第1回目は、『アラサーちゃん』の作者・峰なゆかさんをゲストにお届けします。■◆村上春樹を「性的」に見る!?紗倉まな(以下、紗倉):実は私、峰さんのTwitterとかブログとか、自分が書き物する前からめっちゃ見てたんです。峰なゆか(以下、峰):え、そうなんですか!?紗倉:峰さんへの憧れと嫉妬があって結構読んでいたんです。「村上春樹を性的に見ている」みたいなのを読んで、私も春樹好きなんですけど、そんな見方で見てる人がいるんだ!って衝撃的で。峰:あはは!(笑)逆になんで性的に見ないんですか?紗倉:えっ、春樹を性的に見るのって、わりとスタンダードなんですかね?峰:わかんない、どうなんだろう。でも、最初に村上春樹の著者近影を見たときって、イメージしてた、いかにもな村上作品の主人公のと違って結構オジサンで、ショックじゃなかったですか?紗倉:どうだろう・・・でもなんか、春樹さんって、同じ表現を結構乱用するじゃないですか。峰:うんうん。紗倉:だから、意外と言ってるだけで実践してるタイプじゃないんじゃないか、実際はそんなエロくないんじゃないかって思ってて。峰:あ~、そうなんだ。私はホント、春樹をずっと性的に見ていて・・・(笑)だから著者近影を見て勝手にショック受けちゃって。紗倉:前に、オトコとしての村上春樹みたいなの、イベントでも話されてたの見たんですけど、それもやっぱり、そういう視点で?峰:そうですね。何かの特集とかで、村上春樹の書いたこれまでの濡れ場を解説するみたいなのがあって、ぜんぶ読み返して。ぜんぶの濡れ場に付箋貼ってめちゃくちゃ大変で・・・。さすがにまとめてそればっかり読むと、こいつ、フェラチオばっかさせて全然クンニとかしねーな!みたいな、マグロ感が伝わってきて。紗倉:村上春樹もそこをツッコまれるとは思ってないでしょうね、絶対(笑)■◆田舎に夢は眩しすぎた紗倉:昔から読まれてたんですか?春樹は。峰:う~んでも、18歳を過ぎてからですかね。昔は日本人作家のものを全然読まなかったので。19歳以降ですね。紗倉:そうなんですね。漫画は昔から描いてたんですか?峰:小学生の頃から漫画家にはなりたくて、よく絵は書いていたんですけど諦めて。紗倉:それは、何か別のことがやりたくなったとかで?峰:私、すごく田舎出身で、農家とかも多いんですよ。親のあとを継ぐのが当たり前みたいな地域で、そんな華々しい職業になんて就けないでしょ、って思って。どうせ親の跡をついで、田舎で死ぬんだ・・・みたいな。紗倉:私は千葉出身なんですけど、なんかその感覚はわかります。田舎特有のムラ文化というか、みんな同じような職業について、早く結婚して、みたいな。自分の仕事や夢が派手に見えてしまう感じはありますよね。峰:そうそう。紗倉:じゃあ、AV女優さん時代から書き始めたんですか?それともやめてから。峰:AV女優をやめてからですね。現役の頃は、全然そういうのやってなくて。紗倉:きっかけがあったんですか?そういうオファーとか。峰:いや、やめてから私、しばらくライターをしていたんですよ。でも、ライターだけで食べていくのはすごく大変だなと思って。「文章と一緒にちょこっとイラストもできますよ」だと仕事も増えるかも、と思って、「ちょっと絵もかけるライター」として、営業用にブログで『アラサーちゃん』を書き始めたんです。■◆「リアル」の発信でAV時代のファンは解散!?紗倉:いまって、取材とかのお仕事も結構あると思うんですけど、描く仕事と割合はどれぐらいですか?峰:描くほうが多いですかね。週3ぐらいは描いてます。紗倉:ネタって尽きないんですか?峰:いや、尽きますよ~!ぶっちゃけ『アラサーちゃん』1話目からもうネタがない(笑)紗倉:そうなんですか?読んでて、よくネタ尽きないなって思ってたんです。『週刊SPA!』とかもページ数多いじゃないですか。しかも4コマだと、いくつもストーリーが必要だし。どこでネタ収集をされてるんだろうって、気になっていて。峰:実際に自分の経験したことが多いんで、ネタがなくなると「新しい彼氏作らなきゃ」という気持ちになるというか。紗倉:あ、じゃああれってほんとにぜんぶリアルですか?『女くどき飯』とかも。峰:そうですね。あれは、お相手は一般応募からプロフィールを見て選んでやってました。紗倉:会ってみて、コレは漫画になるなって言う人と、これはつまんないな・・・って人とかありました?峰:ありましたよ!『女くどき飯』はほんとに、会ってみるまでわからないので。それはしょうがないなって。一般の方にそこまで求めるのもなって。なので、そういうときは漫画にしないときもありましたね。紗倉:もともとAV女優の頃の峰さんのファンが来たりとかはありました?峰:それが無いんですよね~!(笑)AV女優時代のファンの人は、私がAVをやめて、いろいろ自分の思ってること発信し始めてからスグに解散してしまって。紗倉:解散って!(笑)峰:いや本当に、解散としか言えないレベルで。「あれ?みんなどこに行っちゃったの!?」って感じで。「イベントとかやったら、AV女優時代のキモオタとかがたくさん来るんじゃないですか~?(笑)」とか言われるけど、全然来ないんですよね~。紗倉:え~!そうなんですか!峰:来るのは女の人と、サブカル女子好きのサブカルおじさんみたいな。なので、AV女優時代のことはあまり知らない人ばっかりですね。■◆はあちゅう的「私は仕事ができない」!?紗倉:ネタはリアルってことは、日頃から外に出て、食事会とか行ってネタを作っている感じですか?峰:う~ん、どうだろう。なるべくデートとかするようにはしてますね。紗倉:じゃあもう、ネタ探すぞっていう目的意識でデートをするっていう。峰:いや、普通にデートして、「あ~、なんかこのセリフ、前も言われたな~」とか思うとネタにするっていう。紗倉:もう、その日にすぐ描く感じですか?峰:いや、〆切が差し迫ってから描きますね。紗倉:ちなみに、〆切って結構守ります?峰:全然守れない・・・本当に・・・(笑)え、守れます?紗倉:全然守れなくって・・・(笑)峰:最初、AV女優からライターになったとき、私が〆切を守らないと、「AV女優はやっぱりいい加減な人間だ」と思われるから、ちゃんと守ろう!と思ってたんですけど、全然ダメでしたね・・・。紗倉:わかります・・・!(笑)峰:申し訳ない、本当に!紗倉:でもそうですよね。始めたときは結構守れてても、だんだんと守れなくなっていってしまって・・・。今、抱えている連載もそうです。峰:私も本当のデッドは水曜13時みたいな感じで。で、15時に送るっていう。紗倉:えええ!(笑)毎週描くときに打ち合わせとかはするんですか?峰:いや、しないです。紗倉:じゃあ、ぜんぶネタ出しから何から自分で!大変じゃないですか?峰:う~ん、昔からしないスタイルでやってたので。私が苦手なんですよね、人と共同作業でネタを決めるのが。ネームも出さないですし、NGもでたこともないし・・・。紗倉:え~、すごい。私は結構打ち合わせしないとダメなタイプで。ネタが尽きてくるから、「何にします?」というの決めて。それでも書いてるうちに苦しくなってくるぐらいで・・・。すごいですね。峰:いやいや。人によってやり方いろいろですもんね。私は、打ち合わせしたところで描けるようにならないから。紗倉:峰さんは個人戦タイプですね峰:そうですね。紗倉:前にはあちゅうさんが「〆切を守る人は信頼できる」ってTwitterで言ってて。だいたい私は守れないんで、スゴイ胸が痛くなるんですけど(笑)峰:ま~でも、はあちゅうの言う「仕事できる人」には当てはまらないですよね(笑)私、仕事できねんだな~って思って(笑)紗倉:わかりますわかります!峰:あれですよね、連絡はすぐ返すとか、電話をしないとかですよね。電話かかってくるのは嫌だけど自分はかけちゃうんですよね~。最悪のパターンなんですけど。仕事できないと思われてる~!って思いつつも。(笑)紗倉:電話かかってくるのっていやですよね、なんか、追われてる感じで。担当の人とケンカになったりします?峰:えっ!ならないですよ!?なるんですか?紗倉:軽い嫌味を言われるぐらいは・・・。峰:そうなんですね。私はむしろ、担当さんが優しすぎて、「私がもっと早く〆切を言っておけばよかったのにごめんなさい」とか言われて、私が原稿落としたのに、逆に申し訳なくて・・・。本当に腰を低くされるので申し訳なさで「はああ・・・!」みたいな。嫌味言われるよりツラい・・・って感じで。■◆作家と担当者の恋=女優と男優の恋?紗倉:担当さんって、同性の方が合うとか異性の方が合うとかってありますか?峰:うーん、どうだろう。私はそもそも、仕事を依頼してきてくれるのが女性なので、担当さんも女性の方が多くて。だからたまに異性の担当さんだとドキドキしますね。これが恋愛に発展するかも!とか思って。紗倉:やり取りが密ですもんね、担当さんって。担当者との恋ってあります?峰:うーん、どうなんだろう。でも良いですよね、出版社の人って安定してるし、お給料もいいし。紗倉:確かに(笑)峰:でも、出版社の中には、作家に手を出す編集者は2流っていう暗黙のルールのようなものがあるっぽいですね。紗倉:あ~、なんか、AV男優がAV女優を喰うみたいな・・・それも2流というか、タブー化されてるところはありますよね。でも担当者さんとくっつく作家さんは多いって聞きますよね。峰:多い多い!なんか、「結婚まで行けばいい」みたいなのはあるよね?AV女優とAV男優みたいな。紗倉:ありますよね(笑)責任取ればいいみたいな。峰:でも別れたあとは面倒だよね。担当編集さんと付き合って、別れたあとも連載は続くとか最悪じゃないですか?紗倉:結構地獄ですよね(笑)後々のこと考えたらそういう空気にならないほうがベストですね。峰:うんうんうん。だから、同じ業界内はなるべくやめるようにしてますね。紗倉:そうなると、外交というか、外に出て出会う人って一般企業の人ですか?峰:そうですね。友達の友達の友達、みたいな。紗倉:わたし、恋愛する場所とかが全然ないんですけど、女優時代ってどうしてました?峰:あ~。私、彼氏いましたね、ずっと。逆にああいう仕事って彼氏いないと辛くないですか?紗倉:(間髪入れず)辛いです。峰:でしょー?(笑)なんか花魁漫画とか読むと、みんなすごく禁じられてるのに間男とか作ってややこしいことになってるけど、ああいう仕事してると男いないとツラいだろうなって。そりゃ間男作るわ~って思って。紗倉:彼氏さんは仕事への理解とかはあったんですか?仕事のことでモメたりとか。峰:基本的にネトラレ好きの人で、俺の彼女がAV男優にヤラれて、それで日本中の男がシコっている!めっちゃ興奮する!みたいな人で。■◆狭くて特殊。AV業界はある意味「ムラ」紗倉:良いめぐり合わせ!それはすごく理想的な人ですね(笑)私の周りの女優さんとかの彼氏は結構激しい人が多くて。身バレして壮絶な戦いを経て・・・みたいな。峰:よくあるよね!急にボコボコにされて現場に来るみたいな。紗倉:ありますあります!(笑)あと、監禁されたりする人がいるとか、聞いたことありますね。峰:あ~!あるあるある!!!マネージャーが助けにいったりとか。なつかし~!!紗倉:確か、彼氏がソクバッキーで、AVに出させたくない、外に出したくないみたいな感じで家から出してくれなくて、事務所に女優さんから「助けてください」って連絡が来たとか・・・。ちょくちょく聞きますよね。激しいんだなって。峰:今思うと大変な業界だったなって思います。なんか、本人は可愛がってるつもりなんだろうけど、ペットの飼い方がちょっとおかしい人が結構いたりとか。紗倉:え!なんですかそれ!?峰:なんていうか、本人は大事にしてるつもりみたいなんだけど、傍から見たらかわいそうじゃないの?おかしいんじゃないのって思う人がいて。私ほんと、これは怖い、ダメだ・・・と思って。紗倉:それは結構キますね・・・。峰:やめることになったきっかけはそれも大きくて・・・!ここにいたらダメになるなと思って。紗倉:確かにそれはキツイですね。そういうのは初めて聞きましたけど、やたら犬を連れてくる女優さんはいるらしいですね。思うんですけど、犬飼ってるのが多いのは寂しさなのかなって。もともと犬が嫌いな人ですら飼い始めますもん。それぐらい、孤独な職業なのかなって思うところはあります。峰:うん。男を作る感覚で犬飼ってる人が多い気がする。紗倉:ホストか、彼氏か、犬かみたいな。AV業界にヤベーなって思う人いました?今思うと。私は今どっぷりなのでわかんなくなっちゃってるんですけど。峰:なんかいたかなあ。でも、女優さんが頭が悪い子扱いされているのがすごく気になってて。例えば、アナルセックスの解禁を迫られるときとかに、女優としては条件とかギャラの話をしたいのに、監督は「でも気持ちいいよ?」みたいな。紗倉:そこじゃない!(笑)峰:そういうことじゃねえよ!そんなの求めてねえわ!っていう。でもあっちはその一点張りで、しかもすごくピュアな目で。(笑)紗倉:監督さんとかディレクターさんとかは麻痺してるんですかね?たしかにそういうとこはあるかも。気にしてるとこそこじゃねーよ感というか。峰:私がいたときそういう感じで、今はどうかわかんないんですけど。紗倉:でも、あるかもしれないです。私もカッパの撮影をされそうな時があって。峰:カッパ・・・?なにそれ・・・?(笑)紗倉:なんか、3%カッパで97%人間みたいなのをやりたいっていう。3%のカッパの部分が、髪の毛を探ったら皿が出てくるとか、全身緑じゃないけど、ちらっとスカートを上げたらきゅうりがぶらさがってるとか。峰:きゅうり(笑)紗倉:そういう意味不明な企画をやらされそうになって。しかも、山に行って撮るみたいなことを言ってて、山荘で、普通の人間とかっぱが暮らしている設定で。やりたくないなって思ったんですけど、監督が「でもカッパは性交しないし、フェラとかで終わるから楽だよ」とか。そういうことじゃねえよ!カッパが嫌なんだよ!って話で。峰:「フェラだけなんだ!やったーじゃあやります!」って言うと思われてるのがね!IQいくつだと思ってんの!?って感じだよね(笑)紗倉:たしかに(笑)そういうことを気にしてるわけじゃないんだよなっていう。女優さんって、おバカっぽく振る舞ってるけど意外とそうじゃない人は多いじゃないですか。でも、監督とかからそう扱われてると、ああ、そんな程度に思われてるんだな~って思いますね。峰:ファンの人とかがそう思うのは別にいいけど、業界内のプロデューサーとかまでそういう目で見てくるのは頭悪すぎるよね(笑)後編はこちら〜紗倉まな×峰なゆか:非モテに悩んだから『アラサーちゃん』が生まれた【後編】〜(ハウコレ編集部)
2017年08月12日セクシー女優の紗倉まなが18日、東京・神保町の書泉グランデで小説『凸凹』(発売中 1,200円税抜き KADOKAWA刊)の発売記念イベントを行った。セクシー女優の傍ら、昨年2月には小説デビュー作『最低。』を発表し、今年秋には映画化も決定した紗倉まな。そんな彼女の待望となる小説第2弾は、家族であり女同士でもある母と娘の2代にわたる性と愛の物語となっている。出来上がったばかりの小説を手にし、満足げの紗倉は「『凹凸』は本当に結構ギリギリで、出来上がった時は前のと紙質も表紙も違うし、ようやくここまで仕上がったという達成感でいっぱいでした」と笑顔を見せ、「『最低。』を書き終わった頃から明確に今回のテーマが決まっていて、集中して書いたのが昨年末から2月にかけて。今回は1つの家族を掘り下げていったので、難しいなと思ったりもしました。書き過ぎたりして削る作業など推敲したり、かなり難産でしたね」と苦労した様子。続けて「男女問わず読んでいただきたいですが、私は母子家庭で育ったので、そういう方にも読んで欲しいし、自分の年代に近い方にも読んでいただければと思います」とアピールした。2冊目の小説を発表したことで、次回作も気になるところだが「本当に今回は絞り出して書いたので、次は明確な目的がある訳ではありません。ですが、とりあえず書き続けることが今後の目標です」と謙そんしながらも小説家としての活動の意欲。そんな紗倉の処女作『最低。』は、映画『64-ロクヨン-』を手掛けた瀬々敬久監督の手によって今秋に映画化されるが、「最初聞いた時にはビックリしました。本当に決まった時は『私で良いんですか?』という感じでした」と恐縮しつつ、「映像を通して自分の作品が発表されることはうれしいです。色んな方に伝わればといいですね」と期待を寄せていた。
2017年03月18日現役AV女優・紗倉まなの原作小説を、『64 -ロクヨン』の瀬々敬久監督が映画化する『最低。』。映画化決定も大きな反響を呼んだ本作で、主人公の3人の女性たちを体当たりで演じる女優陣が解禁となった。新進女性小説家としても注目を集める紗倉まなのデビュー小説を、かつてはピンク映画で活躍し、“ピンク四天王”の1人とも称された瀬々監督がメガホンをとり映画化する本作。原作小説の発売時には、渋谷TSUTAYAやブックファースト渋谷店など数々の店舗で書籍ランキング1位を獲得。購入層の5割は女性、その中でも20代から特に絶大な支持を得た。本作に登場するのは、AV業界に関わっていく3人の女性。果てしなく続く日常に耐えきれず、新しい世界の扉を開く平凡な主婦。誇りを持って自分の仕事を淡々とこなす人気AV女優。やましい過去を持つ母親をどうしても受け入れられない女子高生。そんな境遇も性格も異なる3人の女性の、交差する運命を鮮やかに描き出す。平凡な日常から新しい世界へ足を踏み入れる主婦、美穂役には、映画『食堂かたつむり』、ドラマ「相棒 SEASON10」など女優としてだけでなく、自ら舞台の企画・演出も手掛け、多岐にわたって活躍する森口彩乃。森口さんは、「紗倉さんの生み出したこの作品が、観てくださる誰かの“力”となることを願って参加をさせていただきました。一見、遠い知らない世界の物語の様で、実はね…と耳元でささやかれた様な、そんな親近感のあるお話だと思います」と意味深にコメント。撮影を終え、「一人でも多くの女性へ届けたい気持ちでいっぱいです」と語る。また、成人を前に人気AV女優として働き、母との確執を抱える女性・彩乃役に、『フィギュアなあなた』の美少女フィギュア役でオールヌードに挑み、『マリアの乳房』『スキマスキ』「闇金ウシジマくん Season 3」などに出演、「芸能界で一番エロいカラダ」と称される女優、佐々木心音。「最低という言葉が、褒め言葉に聞こえてくる現場でした」と語る佐々木さんは、「彩乃を演じながら、私自身も物凄くもがいて生きてたように思います。そんな最低で最高な女性たちを、瀬々監督ワールドで、楽しんでもらえたら嬉しいです!女性にも沢山観てほしいです」とアピール。さらに、出生の秘密を知り、なかなか現実を受けとめられない女子高生・あやこ役には、新潟でスカウトされモデルとして活躍、本作で本格的女優業に踏み出した美少女、山田愛奈が大抜擢。今回が映画初主演となる山田さんは、「原作を読み、絶対にやりたい役柄だったので決まったときはとても嬉しかったです」とコメント。「あやこは、思春期のもどかしさだったり親への思いだったり色々なものを抱えていて、あふれ出す感情を私なりに演じているつもりなので、是非多くの方に観ていただきたいです!」と、期待を込めて語っている。この異色の3人の女優が、瀬々監督のもと、性愛を巡る女性映画に体当たりで挑む本作。境遇も性格も異なる彼女たちの交差する運命を、劇場で目にする日を楽しみにしていて。『最低。』は2017年秋、角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年03月09日現役AV女優でありながら、昨年小説家デビューを果たした紗倉まなの処女作、AVが女性たちの人生を大きく左右していく姿を描いた「最低。」が、今秋映画化されることが決定した。2012年AVデビューを果たし、2015年にはスカパー!アダルト放送大賞で史上初の三冠を達成した紗倉さん。テレビ出演や雑誌、グラビアでも活躍し、「週刊プレイボーイ」(集英社)、「messy」(サイゾー)でコラムも連載しており、多岐にわたる活躍をみせている。また現在も新作小説を執筆中で、今後の小説家としての活躍も期待されている。原作「最低。」は、AV業界に関わる4人のエピソードを連作小説の形で描いた作品で、発売時は渋谷TSUTAYAやブックファースト渋谷店など数々の店舗で書籍ランキング1位を獲得。購入層の5割は女性で、中でも20代が多く、若い女性から絶大な支持を受けた作品だ。映画化にあたり紗倉さんは、「ごくふつうの女の子たちが立ち寄ったAVという特殊な世界で、どう悩んでどう生きていくのか。私なりに描いたテーマを今度は映像を通して観ることができるだなんて、本当に嬉しく光栄に思います」と喜び、「ぜひ、年代を問わず、多くの女性に観ていただきたいです」とメッセージを寄せている。そして今回メガホンをとるのは、『64-ロクヨン-』で第40回日本アカデミー賞・優秀監督賞を受賞し、佐藤健と土屋太鳳がW主演する『8年越しの花嫁』の公開が控えるいま注目の監督・瀬々敬久。監督は、「AV女優さんの闇はよく分かりません。ただ紗倉まなさんの原作が、そこに光を当てたものではなく、家族や夫、友人、そういう普通の関係の中で必死に生きようとするAV女優たちが描かれていたのに惹かれました」と話し、「性愛を巡る女性映画、目指したものはそれです。ピンク映画で監督となってから30年近く、こういう小説と出会えたことを幸福に思います」とコメントしている。『最低。』は2017年秋、角川シネマ新宿ほかにて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年02月21日アイドルユニット、乙女フラペチーノの小島みなみ、紗倉まなが14日、東京・渋谷のHMV&BOOKS TOKYOで最新シングル「私がほとんどスカイフィッシュ/乙女の炎上」(8月26日発売 2,130円税抜き 発売元:MAGAO Records)の生お披露目会に出席した。セクシー女優の小島みなみと紗倉まながタッグを組んだ同ユニットの最新シングルは、「私がほとんどスカイフィッシュ」と「乙女の炎上」の両A面。「私がほとんどスカイフィッシュ」は、インディーズバンド・トリプルファイヤーの吉田靖直が作詞、鳥居真道が作曲を担当。また、「乙女の炎上」はマキタスポーツがサウンドプロデュースを手掛けている。そんな最新シングルの生お披露目会に多くのファンが駆け付ける中、小島みなみと紗倉まなが登場。トークショー後に新曲を立て続けに披露し、紗倉が「普段運動しないので息切れしちゃいました…。アイドルさんとかすごいなと改めて思いました(笑)」と苦笑い。小島も「1曲歌っただけで喉がカラカラになっちゃいました…」と慣れないステージに戸惑った様子だったが、「『乙女の炎上』はラップみたいでそういうのは初めてでした。レコーディングでは難しかったんですが、今日は自分らしく歌うことが出来ました」と満足げだった。最新シングルの発売も控え、今後の活動にも注目が集まる小島と紗倉。今後の目標について問われ、紗倉が「本当にいろんな音楽が融合した新しい活動なので、どんどん広げて大きなところでも披露できるように挑戦したいです」と意欲を見せれば、小島の口からは「最終的には大きな会場でライブがしたいですね。夢はでっかくアリーナツアー!」と宣言。また、この日はマキタスポーツがVTR出演で「肉弾接待」と爆弾発言したが、それを受けた小島は「したことないですよ~。やだやだ~(笑)」と否定していた。
2016年07月15日ユニットコムは21日、秋葉原で展開する体験型店舗「LEVEL∞HUB」にて、同社のゲーミングブランド「LEVEL∞」のイメージキャラクターを務める紗倉まなさんと一緒にPCゲームが学べる「紗倉まなとカラまなイト The Final!」を開催すると発表した。イベント日時は2016年2月3日19時から。「紗倉まなとカラまなイト」は、ゲーム初心者の紗倉まなさんと一般公募参加者がPCゲームについて一緒に学びながら、PCゲームの楽しさを体感できるというイベント。オンラインゲーム「World of Tanks」を課題ゲームとして、これまでに3回開催し、紗倉さんもゲームの腕を磨いてきた。「紗倉まなとカラまなイト The Final!」では、紗倉さんがどこまでゲーミングスキルを高められたか確かめるため、参加者も巻き込んで「World of Tanks」のゲームトーナメントを開催する。また、これまでに引き続き、MCとして芸人の浜ロン氏、解説としてテクニカルライターの高橋敏也氏が出演する。現在、イベントの特設サイトでは、参加者を募集している。
2016年01月21日スカパー!の特別番組『STOP!AIDSチャリティー 24時間テレビ エロは地球を救う!2015 生でパイパイもませて』の生放送が5日、都内で行われ、番組MCを務める松村邦洋、紗倉まな、ヤマザキモータースが放送前の取材に応じた。同番組は、"STOP!AIDS"をテーマにしたチャリティーイベントの一環で制作。13回目となる今年は、セクシー女優のおっぱいをもんで募金をする「おっぱい募金」の会場リポート、「生でペロペロリレー」をはじめとする面白エッチ企画など4時間の生放送を行った。番組MCの松村は、「『24時間テレビ』のパロディーだけど、実際はチャリティー。徳光さんもいませんが、思いっ切り面白くしたい」と意気込みを。「スカパー!アダルト放送大賞2015」で女優賞を受賞した紗倉は、初MCに緊張しつつ、「『エロは地球を救う!』って本当だと思う。この番組でエロの素晴らしさを伝えたい」と笑顔を見せると、松村は、「まなちゃんを見ると、"下町ロケット"が飛びそう」とニヤけていた。また、番組には、「スカパー!アダルト放送大賞2016」にノミネートされたセクシー女優15人が出演。来年3月の開催を前に、紗倉は、「私もすごく緊張して不安と期待でいっぱいでした。今年は精一杯、応援したい」とエール。一方、「松岡ちなさんとか新人も良いけど、この年になると会話が合う熟女も良い」とノミネート女優たちに期待する松村は、「阪神ではなく、下半身で形にしていきたい。ベストメンバーが揃ったので、このメンバーだったらいつでも開幕に行けますね~」と掛布モノマネで沸かせていた。
2015年12月06日●ユニットコムが放つ新ゲーミングブランド「LEVEL∞HUB」6月27日、移転した元G-Tune:Garageの跡地に、新たなPCショップ「LEVEL∞HUB (レベル インフィニティ ハブ)」がオープンした。ユニットコムグループが運営するこの店舗は、iiyama PCの新たなブランドとなる「∞(インフィニティ)シリーズ」のゲーミングライン「LEVEL∞(レベル インフィニティ)」を体験できるショップだ。正確な住所は東京都千代田区外神田3-13-2。PCファンならおなじみ、秋葉原PCパーツ通りど真ん中でのオープンとなる。開店に先駆け、6月25日に内覧会とオープニングイベントが行われたので、その様子をお届けしよう。○JAPAN QUALITYを提供する新ブランド「LEVEL∞」はじめに、新ブランド「∞シリーズ」について軽く紹介しよう。∞シリーズは、ユニットコムがエンドユーザーにJAPAN QUALITYのBTOパソコンを提供するべく立ち上げたPCの総合ブランドだ。全部で4つのシリーズで構成されており、スタンダードラインとなる「STYLE∞(スタイル インフィニティ)」、ゲーミングブランドとなる「LEVEL∞(レベル インフィニティ)」、クリエイティブに特化した「SENSE∞(センス インフィニティ)」、ビジネスに主眼を置いた「SOLUTION∞(ソリューション インフィニティ)」で構成されている。6月27日にオープンした「LEVEL∞HUB」は、ゲーミングブランド「LEVEL∞」を中心に展開されるフラグシップ店舗となる。店舗1階ではユニットコムの最新ゲーミングPCによるプレイ体験や、ゲーム環境に精通したスタッフによるアドバイス、ゲーム周辺機器やiiyamaディスプレイの体験や購入ができるので、ゲームユーザー必見のショップとなりそうだ。また店舗2階では他の∞シリーズも順次陳列される予定。既存のユニットコムブランドとは一線を画した展開が期待できるだろう。○CMに出演した紗倉まなさんに加え、安田大サーカスのクロちゃんも登場!6月25日に行われたオープニングイベントの第1部では、同ブランドのCMに出演したセクシー女優の紗倉まなさんが、LEVEL∞のイメージカラーに合わせた体操服姿で登場。ユーザーが最新のゲームを体験できる「LEVEL∞HUB」の紹介を行うとともに、高等専門学校出身という異色の経歴を活かしてレーシングゲームの腕前を披露した。オープニングイベントの第1部が終わったところで、紗倉まなさんがバスガイド姿で再登場。続いて安田大サーカスのクロちゃんがブラックスーツにサングラスというボディーガード姿で現れ、「BUY MORE」前まで移動。ユニットコムの広報キャラクターである「戦国戦隊イイヤマン」のイイヤマンレッド&メシヤマくんと合流しつつ、第2部会場であるアニマックスCAFEへと向かった。●セクシーすぎる!? 紗倉まなさんが演じる「Level∞」のCM○天使編・悪魔編2種類のCMでカスタマイズ性の高さをアピールオープニングイベント第2部では、紗倉まなさん&クロちゃんのトークイベントがスタート。紗倉まなさんの生着替えイベント終了後、LEVEL∞のCMと制作秘話が紹介された。ハイエンド構成にもコストパフォーマンスに優れた構成にも対応できるLEVEL∞ブランドのカスタマイズ性の高さを示すべく、CMには天使編と悪魔編の2種類を用意。それぞれのCMでまったく雰囲気の違う紗倉まなさんの表情を見ることができた。なおこの天使編と悪魔編のCMは、同じMCJグループに属する「マウスコンピューター」のゲーミングPCブランド「G-Tune」でも別バージョンが制作されており、G-Tune版ではキャストにグラビアアイドルの倉持由香さんを起用。紗倉まなさんとはまた違う魅力のあるCMを楽しむことができる。○ユニットコムが放つ新ゲーミングブランドを体験したいなら「LEVEL∞HUB」へ!「LEVEL∞HUB」オープンとともに、ユニットコムが満を持して発表した「∞シリーズ」、そしてゲーミングブランド「LEVEL∞」。世界的にe-sports、そしてオンラインゲームが盛り上がりを見せている現在、PCショップの役割はより一層大きくなっている。そんな中でユニットコムは、独自のゲーミングデザインを施しながらも、国内生産とゲームの安定動作保証を行った新ブランドを立ち上げてきた。コアゲーマーのみならず、本格的にゲームを始めたいエントリーユーザーにとってもこれからLEVEL∞が魅力的なブランドになることを期待したい。興味を持った方はぜひ一度「LEVEL∞HUB」を訪問し、その実力を確かめてみてほしい。
2015年07月13日6月22日~6月28日までの1週間に発表された、PC関連の注目ニュースをダイジェストでお届けする。先週は、5月に公開したプレビュー版のフィードバックを組み込んだ、Android向けOfficeアプリをMicrosoftが25日に正式提供した。出先でのファイルのレビューと編集、モバイル端末上でのPowerPoint表示、OneDriveやDropbox、Googleドライブへの手軽なアクセス、といった機能を備え、日本のGoogle Playでもすでに公開されている。また、22日には、Windows 10 Mobile搭載端末「KATANA 01」および「KATANA 02」を、プラスワン・マーケティングがfreetelブランドで発表。発売は少し先となりそうだが、「KATANA 01」が税別19,800円、「KATANA 02」が税別29,800円という戦略的な価格となっている。このほか、15日には、ユニットコムが新ゲーミングPCブランド「LEVEL∞」を始動した。CMキャラクターを務めるのは、セクシー女優の紗倉まなさん。特設サイトでは、巷で「過激」と噂されるギリギリのCM動画を確認できるので、気になるユーザーはぜひチェックすることをおすすめする。
2015年06月29日●一番の達成感は「初めて心が通じ合う場面」テレビ東京深夜のバラエティー番組『ゴッドタン』の人気コーナー「キス我慢選手権」。芸人たちがセクシー女優の誘惑に耐えながら、アドリブの演技で「キスを1時間我慢できたらクリア」となる企画で、中でも劇団ひとりのアドリブ力と忍耐力は群を抜いていた。そこで2013年には劇団ひとりを主演に据えた劇場版第1弾『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』を制作し、ルールは「24時間耐久」へと進化。それからわずか1年足らずで第2弾『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ』が制作され、今月17日から公開をスタートした。本作は高校が舞台。お色気とアクションに加え、超能力戦争と青春学園ものの要素がプラスされ、前作以上にスケールアップした。これまで同様、劇団ひとりは物語や共演者などを一切知らされていない状態で現場に放り出され、佐久間宣行監督をはじめ出演者とスタッフは本番当日まで入念なリハーサルを重ねる。その中で、責任が重くのしかかるヒロインを務めたのが上原亜衣。セガのゲーム『龍が如く』のセクシー女優人気投票では、有村千佳、紗倉まなに続いて3位にランクインするなど、現在のセクシー女優界を代表する1人。本作の現場エピソードを交え、本業との違い、今後のことなどについても語ってもらった。――ネタバレになってしまうので多くは語れませんが…終盤の展開は本当にビックリしますね。現場の空気はどのような感じだったのでしょうか。まさかの展開すぎて…。ただ、その場の空気でなんとなくそうなるかなとは予感はしてました(笑)。現場の「マズイ…」という空気が、すごく伝わってきて。(劇団)ひとりさんもその空気を感じ取ったみたいですけど、もう後戻りはできないと思ったそうです(笑)。――本番には、どのような流れで臨んだのですか。ひとりさん以外で集まって、リハーサルを何度も何度も繰り返しました。ひとりさんの代役の俳優さんがいくつかのパターンの演技をしてくださって、それに合わせて練習しました。本番は、想像していた返しもありましたし、そうじゃない返しも(笑)。プールのシーンは、ひとりさんとの距離が初めて縮まる大事な場面だったので、何度も練習しました。でも、いざ本番がはじまると最初の方は台本に書いてあるイメージと近かったんですが、演技自体はそれよりも長くなっちゃって(笑)。途中から「私もアドリブで返さなきゃいけないんだ!」と切り替えました。――意外と冷静に対応できるものなんですね。本当にいっぱい練習しましたし、常に台本とにらめっこ。最初にこのオーディションの話をいただいた時は映画だと知らなくて(笑)。「キス我慢選手権」も初めての経験だったので、本当にどんな感じなのか全然分かりませんでした。だから、とにかく台本を覚えないといけないなと。台本には1つじゃなくてひとりさんのアドリブを想定して何パターンか書かれているので、ただ覚えるだけじゃなくて、「こう来たらこう返そう!」と準備していました。――ヒロインで出番が多い上、超能力の使い手だったことから動きに合わせて爆発が起こるシーンなどもありました。爆発も、スタッフさんと私のタイミングが合わないとおかしなことになってしまいますので、そこも念入りに練習しました。本番はそれに加えてひとりさんの演技が物語に絡むように、頑張って戻したりしながら(笑)。でも爆発シーンは、割りとスムーズだったと思います。――劇団ひとりさんもアドリブとは言え、ストーリーを考えながら演技しているわけですね。たぶん、頭の中はフル回転だと思います。ひとりさんは本番まで出演者を知りません。トイレに行かれる時も、他のみんなは出歩くことを禁止されるくらいで。いきなり爆発したら、私だったらどうしたらいいか分からなくなっちゃう(笑)。しかも、返しもすごく長いセリフを言ってくださるんです。私だったら、「うん」とかで終わらせちゃうんだろうなぁ(笑)。――以前、『ゴッドタン』で出演したのは「イチャまんグランプリ」(芸人とのイチャつき漫才を披露する企画)でしたね。そうですね。「イチャまんグランプリ」はその芸人さんの持ちネタをイチャイチャで崩していく感じで、芸人さんも自分のネタだからなんとなく展開が読めるみたいです。でも、今回の作品は映画なので規模も大きくて、撮影も本格的で演技重視という感じです。――撮影後のインタビュー映像では「達成感があった」とおっしゃっていましたが、一番どこに達成感を感じましたか。やっぱりプールのシーンです。ひとりさんに初めてキスを仕掛けて、初めて心が通じ合う場面。そこはすごく力を入れていました。この作品は2日間かけて撮影しているんですけど、そのシーンは1日目。終わった時はちょっと安心しました。●求められるアドリブは「いつものエロ用語じゃない」――共演の方からは演技のアドバイスもあったそうですね。はい! お兄ちゃん役の福士誠治さんとは割りと一緒になることが多くて。やっぱり映画にもたくさん出演されている俳優さんなので、本当に演技がうまいんです。福士さんが手を上げた時に私が超能力を使う場面では、いろいろとアドバイスをくださいました。――共演するとそれまでの印象は変わるものですか。リハーサルの時から、演技がとにかくすごい。私はこういう演技の経験はなかったので圧倒されっ放しで、こんなすごいみなさんの中でヒロインなんて大役をいただいて私で大丈夫なのかなぁって心配になっちゃいました(笑)。不安でも、ほかの役者さんたちに迷惑はかけられないですし。本番直前まで超不安でした。――ドラマ『闇金ウシジマくん2』に出演した紗倉まなさんに以前お話を聞く機会がありまして、自然な演技が難しかったとおっしゃっていました。やはり、上原さんもAVの現場との違いは感じましたか。確かに違うと思います。私、普段のAVのお仕事ではアドリブが結構得意なんです。ポンポンポンポンセリフが出てくるんですよ。AVでは、アドリブの時と演技指導が入る時と台本がちゃんとあるドラマ物の時によって違いがあります。中でも私はアドリブの作品が得意です。カメラに向かって話しかけるようなシーン。でも、今回はそれとは全然違います(笑)。ひとりさんがどんなことを言ってくるか分からないですし、もちろんいつものエロ用語じゃなくてちゃんとしたセリフを言わなければいけません(笑)。――これまで「キス我慢選手権」には、数々の人気セクシー女優が出演してきました。上原さんも出てみたいと思っていましたか。そうですね。テレビで拝見していて、いつか出たいなぁと思っていました。「ゴッドタン」にはまず「イチャまんグランプリ」に出演させていただいて、次に呼んでいただいたのがこの作品だったのでこれもテレビだと思っていました。ちなみに、マネージャーさんも(笑)。それがまさかのザ・ムービー! 台本もらったら超分厚くて、セリフの量もすごいですし(笑)。マネージャーさんと慌てちゃって、これはがんばるしかないなと。それからはAVの撮影の時も、待ち時間も休憩中も、「キス我慢」の台本を読んでいましたし、必死でした(笑)。――こうしてお話していると想像できませんが、AVではかなりハードな作品に出演されていて、ここまできる女優さんは最近では珍しいと聞きました。割りと何でもやっちゃうタイプです。M役が多いんですけど、実際はSなんですよ。最近カミングアウトするようになりました(笑)。本当は攻めるのが大好き。時々、女王役でムチとか叩ける時は超楽しくて! ビンタとかも本気でやっちゃうんです(笑)。――「なんでもやる」というモチベーションは仕事が好きだから? それとも他に源となる物があるのでしょうか。もともとチャレンジ精神があって、どんなことでも「やってみないと分からない」というタイプなんです。AVはスカウトなんですが、当時は自分に自信が持てなかったのもあり、こういう経験をしてみるのもいいかなという感じではじめたことがきっかけでした。――トータルで何本ぐらい、月にどのくらいのペースで出演されているんですか。自分の名前が出ないものも含めると…800くらいだと思います。一番頑張っていた時は、月に20とか(笑)。今は月に10いかないくらい…8とかです。「ゴッドタン」とか、AV以外のお仕事も増えてきましたし。――最新作『龍が如く』のセクシー女優人気投票でも3位になるなど、今ではAV業界でもスター的な存在だと思います。ブログには、今回の映画をきっかけにもっと演技が好きになったと書いてありましたが、今後の人生設計はどのようにお考えですか。私はすごい負けず嫌いなんですよ。この仕事をはじめたからには、歴史に名を残すような女優になりたいと思っているので…。――もうすでに伝説になっていると思いますが(笑)。全然ですよ! まだまだです! 例えば、みひろさんとかRioさんのように、名前を言えば誰でも分かってくれるようなレジェンド女優さんになりたいです。だから、もっと幅を広げて活動していきたいなと思います。上手いとか下手とか、得意とか不得意とかは別にして、演技をすることがすごく好きなんです。セリフを覚えるのは苦手なんですが、もらった役に入り込むことはすごく好き。今回の撮影もすごく楽しかったので、今後もドラマや映画に挑戦していけたらなと思っています。■プロフィール上原亜衣1992年11月12日生まれ。福岡県出身。2011年にデビュー。セクシー女優として活動するほか、バラエティ番組や映画『実写版 対魔忍ムラサキ』(2014年)に出演するなど、活動の幅を広げている。セガのゲーム『龍が如く』のセクシー女優人気投票では、有村千佳、紗倉まなに続いて3位にランクインし、同作への出演権を獲得した。(C)2014「キス我慢選手権 THE MOVIE2」製作委員会
2014年10月25日