妊婦健診でおなかの赤ちゃんが口唇口蓋裂の可能性があると告げられたちょるりさん。口唇口蓋裂について調べるとその壮絶さに愕然。不安でいっぱいになってしまうちょるりさんでしたが、 「生まれてくるのは口唇口蓋裂児ではなく僕たちの子」「不安以上に楽しみや期待が大きい」と話す夫の言葉に少しずつ前を向けるようになっていきました。おなかの子が口唇口蓋裂と宣告されてから約1週間後。紹介された病院で詳しく検査してもらうことに。 夫の言葉を胸に病院へ受診しに行くと… 先生は併わせて「語弊があるかもだけど、口唇口蓋裂は手術で治していくことができるし、命に関わることはまずありません」とも仰っていました。 「口唇口蓋裂というだけで悲観することはない」ということと、「現状を受け入れ心構えをしておくように」ということをやさしく諭してくださったのだと思います。 そして心構えをする必要があるのは、私たち夫婦以外にもいて……。 「口唇口蓋裂ではないかも…!?」と期待を持つちょるりさんでしたが、期待通りにはならず、落胆。さらに、医師からの「合併症」のお話に心配が大きくなっていきます。しかし、医師の「赤ちゃんのために一緒に心構えをしておきませんか?」という言葉を胸に、ちょるりさんは口唇口蓋裂と合併症を受け入れ、赤ちゃんを守る覚悟を決めました。 自分の子どもの病気と向き合っていくのは不安や悩み、心配事も多く、ひとりで抱え込んでしまっているママも多いかもしれません。そんなとき、ちょるりさんが出会った医師のような、赤ちゃんとママのこれからを一緒に考えて寄り添ってくれる人がいると、ママもパパも安心できますよね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年06月22日口唇口蓋裂で生まれてきた娘、くぴこちゃんを育てているじぇにこさんの育児マンガです。鼻の修正手術が決まったくぴこちゃん。いよいよ入院の日を迎えることに。受付を済ませると身体検査をおこない、病棟に向かいます。そのとき、ひとりの看護師さんが「くぴこちゃん大きくなったね!!」と話しかけてきてくれて……!?看護師さんの言葉で、入院初日の緊張がほぐれて… 今回で3回目の入院。3年前に手術を終えたばかりで、そんなに大きく変化などはなく、看護師さんからも「もう知ってることばかりだよね」と和やかな空気のなか、くぴこを見た看護師さんがこう言いました。 その看護師さんは、なんとくぴこのことを覚えていてくれていたのです! 定期的に診察のある口腔外科の担当医の先生や、言語の先生とは違い、口唇口蓋裂で入院・手術する子がたくさんいるなかで、娘のことを覚えていてくれる人が入院病棟にいらっしゃったことにビックリしました。 前回も前々回の手術でもくぴこが頑張っていた様子や、またくぴこの目線に合わせてそれまでの頑張りをもとに、「今回の手術も大丈夫」と励ましてくれました。 そして、そんな看護師さんの温かい言葉にうれしさを感じました。 くぴこも看護師さんに励まされたおかげで入院初日の緊張がほぐれたようで、この日は終始にこやかに過ごしていました。 最初の入院のときは少し怖いイメージがあった病院も、通い続けてもう5年。 看護師さんやお医者さんたちもくぴこの治療をしっかり見てくれて、さらに応援してくれていることを知り、病院への信頼が生まれ親子で心強く感じました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2022年06月21日大人気マンガシリーズ、今回はみも(@mimomimo_mi_mo)さんの投稿をご紹介! 「アラサー女子が痔で入院した話」第20話です。お尻を診察してもらったみもさん。気になる診察結果は…?診察室に戻り…出典:instagram突然言われた一言出典:instagram診察の結果は?出典:instagramさらに…!?出典:instagram痔のフルコース出典:instagram痔瘻だけでなく、他の症状もあったんですね…。それは痛いに決まっています!次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@mimomimo_mi_mo)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年06月19日口唇口蓋裂で生まれてきた娘、くぴこちゃんを育てているじぇにこさんの育児マンガです。鼻の修正手術が決まったくぴこちゃん。今回は術前検査を終え、入院まで1週間となったときのお話です。インフルエンザが最も猛威を振るう季節だったので、感染対策を徹底しながら入院に臨んでいたというじぇにこさん。そんなある日、くぴこちゃんが「おなかが痛い」と言い出したため、かかりつけの小児科医に行くことになったのですが……!?入院に対する言葉にできない不安が体の不調に表れてしまい… 病院へ行くと、「ストレスによる胃腸不良かもしれない」と診断され、整腸剤を処方されました。 思っている以上に、娘の手術に対するしてのストレスが大きいことを知り、せめて少しでもリラックスできることはないか相談しました。 すると……!? そこで、くぴこが赤ちゃんのときに買ったベビーマッサージの本を引っ張り出し、ネットなども利用し、その日から簡単なマッサージを続けたところ、心なしかくぴこの表情も柔らかくなりました。 腹痛も整腸剤の効果もあったようで、症状がすぐに落ち着いていきました。 また、くぴこだけでなく、1歳のまぴことの時間も積極的に作って、一緒に過ごすようにしました。 他愛もない時間や一緒にお昼寝をしているときなど、ささやかながら癒されることができて、私自身もリラックスして過ごすことができました。 今まで、過去の度重なる入院延期や娘の手術に対する心配など、術前から入院するまでの時間はずっと緊張と不安な思いばかりで、私自身がまった全く余裕がない状態でした。いつの間にかそれがくぴこにも伝わり、それがくぴこの心身にも影響していたのかもしれません。 まぴこと過ごす時間があったおかげで、それがとても緩和されたように感じました。 入院準備に追われながらも、子どもたちとの触れ合いやコミュニケーションを一番にして過ごすことで、今までよりもリラックスした状態で入院に備えることができたのは、私自身も驚きの発見でした。 また、赤ちゃんのときとは異なり、くぴこも物心つく年齢となりましたが、不安をまだうまく言葉にできず、それが身体に表れたことで、親として今まで以上に娘の気持ちをケアする必要も強く感じました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2022年06月14日口唇口蓋裂で生まれてきた娘、くぴこちゃんを育てているじぇにこさんの育児マンガです。今回は鼻の修正手術が決まったくぴこちゃん。しかし、入院するタイミングと幼稚園のイベントがかぶってしまい、欠席することに。楽しみにしていた発表会に出られなかったことで、くぴこちゃんはかなり落ち込み、手術のモチベーションが低下。そんな娘を見たじぇにこさんは、「少しでも励ますことはできないかな」と考えるのですが……!?手術のために我慢と不安、●●作戦でモチベ上げ!やらなくてはいけないと頭でわかっていても、手術に対する不安が隠せないくぴこ。さらに入院は春休みに入る少し前のため、年中さんの3月の発表会に出られないなどで、より一層入院・手術に対するモチベーションも下がってしまい、とても落ち込んでしまいました。 落ち込む娘をどうにか励ますことはできないか……。 そう考えたときに、以前参加した交流会で口唇口蓋裂当事者の方から、聞いたあるアドバイスを思い出しました。 以前参加した口唇口蓋裂の交流会で手術へのモチベーションを上げる方法。 それは、「ささやかでも乗り越えた先に楽しみが待っていること」だと当事者の方が教えてくれました。 以前から気に入っているアニメの電子おもちゃを手術後のご褒美として用意しました。 こうしたところで、目前に迫った入院や手術への不安がすべてなくなるわけではありません。 でも新しいDVDや絵本など、入院生活をすこしでも楽しくいられるアイテムを見せていくと、乗り越えた先に少しでも楽しみが待っているというのがうれしいようで、娘の顔も少しほころんでいきました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2022年06月07日口唇口蓋裂で生まれてきた娘、くぴこちゃんを育てているじぇにこさんの育児マンガです。今回はくぴこちゃんの鼻の修正手術に関するお話です。鼻を形成するための手術が決まりました。そして、とうとう術前検査の日を迎えることに。緊張から心が落ち着かないじぇにこさん。「しっかりくぴこを支えるぞ!」そう心に誓い、検査に臨んだのですが、意外な展開にじぇにこさんは驚いてしまって……!?しっかり娘を支える! と意気込んだけれど…?年が明けて、修正手術を受けるための術前検査を受ける日を迎えました。 今まで手術よりも多く経験してきた術前検査ですが、何度経験しても緊張に慣れません。 しかし、検査を受ける娘本人が一番それを感じているはず! 過去の検査で怖がって泣いていた姿を思い返し、しっかりしなくては!と娘を励まし検査に臨みました。ところが……!? 採血では涙を見せたりもしましたが、常に抱っこしていて受けていた前回までの術前検査とは違い、検査のほとんどをひとりでこなしている娘をただ見守るだけに。 最初は戸惑いながらも、「終わったよ!」と元気に戻ってくる姿に、娘の成長を感じました。 前回の術前検査は2歳のとき。 その間に幼稚園に入り娘も成長しているというのは頭ではわかっていましたが、生後5日目から通っている病院での姿をずっと見てきたので、よりいっそう成長を大きく感じました。 私は本当に付き添っているだけの状態でしたが、1日かけての術前検査も無事終わり……。 担当医の先生からも許可が下りたことで、あとは入院・手術に臨むだけとなりました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2022年05月24日口唇口蓋裂で生まれてきた娘、くぴこちゃんを育てているじぇにこさんの育児マンガです。今回は、くぴこちゃんの鼻の形成のための手術をおこなうことが決まったときのお話です。手術することが決まり、日程については先生から「年明けの春休みごろおこないましょう」と言われました。しかし、先生の言葉を聞いたくぴこちゃんは「やだなぁ。手術しなきゃだめなのかなぁ」と反応。そんな娘を見て、じぇにこさんが取った行動は……?修正手術の日が決定したけれど… 明確になった予定日を聞いて、初めて娘が「手術しなきゃダメなの?」と疑問を投げかけます。 私は、言葉で口唇口蓋裂に対して娘に説明しても伝えきることは難しいと思いました。 そして、どうしようかと悩んだ結果、娘が生まれたときの写真やアルバムを使いながら、今回の手術について5歳の娘にも理解できるよう、できるだけ簡単に説明をしてみることに。 初めての口唇裂手術、翌年の口蓋裂手術。 赤ちゃんのころからこれまでに、撮った5000枚以上の娘の写真には、たくさんの思い出とともに、今の娘に繋がっている治療の過程がしっかり残っています。 口唇裂手術前の自分の姿をまじまじと見ながら「痛そう」と言う娘。 「このときはホッツ床(※1)を使ってミルクを飲んでいたけど、お口にこすれてできもの(潰瘍)ができたりして、痛いこと事たくさんあったと思う。でも、この写真をみると、乗り越えてちゃんと大きくなってくれたから本当にすごいねってパパもママもずっと思うんだよ」と、これまでの手術や治療について説明していきました。 どの治療もいまだに鮮明に覚えているくらいに、その一つひとつをこれまで小さな体で乗り越えてきてくれたことも、一緒に思い出すと、自然と尊敬と感謝がこみ上げるほどです。 (※1)ホッツ床(しょう):口の中の型を取って作るプラスチック製のプレート。上あごの口蓋裂部分を覆うことで、哺乳を助けたり、舌の機能を正常化することができる。 本当は、やるかやらないかを決められる修正手術。 でも、今度の手術を終えることで、今よりもお鼻での呼吸がしやすくなり、なによりもこれから学校に通うときに、今よりも楽しく過ごせる時間が増えるのなら、受けてほしいとママは思っていると、今回の手術に対しての私の率直な考えを娘に伝えました。 プレッシャーにならないようにと言葉をできるだけシンプルに選んでも、手術を受ける本人からしたら、やはり怖いものは怖い。 その気持ちも存分に汲んで、どうしても嫌となれば、いざとなったら担当の先生とも相談して、様子を伺おうと覚悟もしていたのですが……。 どう伝わったのかははっきりわかりませんでしたが、娘の手術に対する考えが少し頭によぎったようで、たくさんの写真を見ながら「頑張ってみようかな」と小さな声が出ました。 手術までこの気持ちが浮き沈みすることを考慮し、あとは寄り添って見守ることにしました。2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2022年05月17日口唇口蓋裂で生まれてきた娘、くぴこちゃんを育てているじぇにこさんの育児マンガです。くぴこちゃんと同じ、口唇口蓋裂のことで悩む人たちと交流できる会に参加することを決めたじぇにこさん。交流会の最後に、主催のえみかさんが当事者として口唇口蓋裂に対する正直な思いと、この笑みだち会での活動について語ってくれました。交流会を終えて知った親として大切なこと ”口唇口蓋裂を持っていても明るく生きている人がいる” そう伝えたくて発信してきたけど、同じ当事者さんからは「公にすることではない」など否定的な意見も多いのが現状です。 口唇口蓋裂をに対してどんなに明るくふるまっても、手術を繰り返すたびに感じる痛みや理不尽だと思うこともたくさんあります。 そのたびにネガティブな思いを抱えて、ときには家族とぶつかったりしました。 だけど、口唇口蓋裂に対してネガティブな意見も含めて捉え方は自由だし、だからこそ、自分らしく口唇口蓋裂向き合っていきたいです。 えみかさんは、そうな風に話していました。 口唇口蓋裂が抱える問題には、長引く手術や治療のほかに、「見た目問題」と言われる審美的な事情が含まれることが多いです。 この問題は当事者はもちろん、おなかの赤ちゃんが口唇口蓋裂と診断されたときに調べた先でショックを受ける保護者も少なくないと思います。 実際私自身もそうでした。 でも生まれてきた娘はとてもかわいいくて、私にとってはかけがえのない存在です。それは生まれた直後からずっと確信していることです。 しかし保護者と当事者でこの見た目問題に関して、そしてお医者さんが治るという意味と当事者が治ったと感じる温度差があるのは否めない、どうしても埋められない大きな溝があるのは確かです。 保護者としてできるサポートにも、いつか限界がきてしまうかもしれない。 おなかの赤ちゃんに口唇口蓋裂があると妊娠中に診断されてから、健康に産んであげられないという気持ち、手術や治療のたびに痛々しい姿を目にするとその都度、申し訳ない気持ちを感じていても、当事者である娘の苦悩は本当の意味でわかってあげられない。 それを責められる日がくると思うと、当事者の本音に触れる機会のある交流会への参加は少し怖い、そう思っていました。 しかし、えみかさんをはじめ当事者のみなさん、えみかさんのご家族の様子や、参加された同じ当事者家族のみなさんのさまざまな意見や考え方に触れたことで、口唇口蓋裂に対する気持ちを100%の理解することは誰しもできない。 ただ、それでも歩み寄り、向き合い安心できる環境や気持ちを当事者にもたらすことが、家族としてできる最も大切なことだととても深く学ぶことができました。 口唇口蓋裂が娘のすべてではない。それをまずは家庭から育んでいくことが大切であると気づけたおかげで、この病気に対しての捉え方が参加する前よりも、重く捉えることが少なくなりました。 今日遊んだ子のなかにも、自分と同じ治療をしている子がいたことに娘も驚きながら、「そうなんだ! みんなと遊んだよ! 楽しかった!」と笑顔でいてくれたことも含めて、私にとっても大変有意義で励みになった交流会でした。 (えみかさんの笑みだち会は、現在はオンラインにて交流会をおこなっています) 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2022年05月10日口唇口蓋裂をもって生まれてくる赤ちゃんの苦難を思い、不安でいっぱいになってしまう私。一方夫は元気で前向き! 「不安以上に楽しみや期待が大きい」と話してくれて、少しずつ前を向けるようになっていきました。おなかの赤ちゃんはこれからどんな苦労をするんだろう……。不安でいっぱいの私に対し、夫は超ポジティブ!? 「不安もあるけどそれ以上に楽しみ!」そんな夫が頼もしくて涙… 赤ちゃんの口唇口蓋裂について調べれば調べるほど、これからの大変さに不安になってしまう……。 そんなちょるりさんに対し、前向きでやさしい旦那さん。単にポジティブなだけでなく、病気に対してしっかり学んでくれた上で現状を受け入れてくれる姿は頼もしいですね。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年05月07日妊婦健診でおなかの赤ちゃんに「口唇口蓋裂」の可能性があると告げられた私。ショックのあまり放心状態に……。そんな私に先生がかけてくれた言葉は。おなかの赤ちゃんには、先天性疾患「口唇口蓋裂」の可能性があるらしい。 口唇口蓋裂って、どんな疾患? 聞き慣れない病名に放心状態になりつつも、「ちゃんと大きくなれますか?」それだけはなんとか聞いた……。 「大丈夫、大きくなれます!」力強い先生の応援に励まされたのでした。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年05月05日口唇口蓋裂で生まれてきた娘、くぴこちゃんを育てているじぇにこさんの育児マンガです。くぴこちゃんと同じ、口唇口蓋裂のことで悩む人たちと交流できる会に参加することを決めたじぇにこさん。じぇにこさんが疑問に思っていた「友だちへのカミングアウト」について、主催者であるえみかさんのお母さんが答えてくれました。当事者への質問! お友達へのカミングアウトについて事前アンケートの話題を終えて、参加者から当事者への質問へと話題が移りました。 娘が口唇口蓋裂について知ったうえで、今度はそれを娘の口からお友だちにカミングアウトすることに、相手の反応次第で本人が傷ついてしまうかもしれない。また、本人の口から周囲にカミングアウトすることは控えたほうがいいのでは?と私自身は考えていたですが、さきほどの当事者の意見を聞いて、隠すことで傷つくことも考えたら、どのように言葉をかけたらいいのかわからない……。 私の質問に対して、主催のえみかさんのお母さんが、当事者の保護者としての経験をもとにこう話してくれました。 「必要であれば周りに口唇口蓋裂への理解の働きかけをかけるなど、わが子を守る気持ちで寄り添うこと」と、えみかさんのお母さんからアドバイスを受けました。 また、こういったトラブルなどにも対応できるために、最も必要な基本的なことを聞いてハッとさせられます。 当事者と保護者。 一番近くて実は一番わかりあうのが難しいのでは……? そう思っていたことも、えみかさんとお母さんのは乗り越えてきたのだろうなと思うと、わが家もこうありたいなと望みたくなります。 また、他の当事者の方々も各々の経験をもとに、いろいろとアドバイスしてくれました。 口唇口蓋裂を受け入れてくれるかどうかは、残念ながらそれは相手次第になります。 否定的な意見もありますが、受け入れてくれる人はいるというとても親身な言葉に、ずっと不安だった気持ちに少し希望が持てました。 娘が生きていく世界でまずは娘の一番の味方でいたい。 そう強く思えました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2022年05月03日口唇口蓋裂で生まれてきた娘、くぴこちゃんを育てているじぇにこさんの育児マンガです。くぴこちゃんと同じ、口唇口蓋裂のことで悩む人たちと交流できる会に参加することを決めたじぇにこさん。交流会は和やかな雰囲気で始まりました。(会場の雰囲気はもっと深刻なものになるのでは……?)と想像していたじぇにこさんだったので、心のなかでホッと安心するのでした。参加者の考えと当事者の思い各々あいさつを終え、いよいよ交流会がスタート! まずはインターネットで申し込んだ際に回答した事前アンケートのなかで、一番質問が多かったテーマを取り上げて、参加者や当事者の意見を話し合います。 わが家の場合も以前からそのことで悩んでいたので、同じ気持ちの人が多いことにびっくり。 当時娘は手術を怖がっているものの、自分がなんの病気なのかをいまいちわかっていないという様子でした。 本人が口唇口蓋裂について何か気づくまでは、こちらからいきなり説明するのはかえって不安にさせるかもしれないと思うと、本人へ口唇口蓋裂についていつ伝えるか夫とともに悩んでいたので、この話題はとても興味深く耳を傾けました。 参加者のなかにも同じ気持ちの人がいたり、きちんと病気を伝えて説明している人もいたりしてその事情はさまざま。 また当事者の経験談からは、家族内で口唇口蓋裂の話題そのものがもはやタブーだったという方もいれば、口唇口蓋裂だけど治るとオープンに説明を受けて納得したという声もあり、年齢や当事者の性格だけに関わらず、家庭の状況など伝え方だけでもいろいろな意見があり、どの経験談もとても関心がもてるものばかりでした。 この話題の最後に、ご自身の経験や多くの当事者から寄せられる意見を見てきた主催のえみかさんから強いメッセージがあり、今でも胸にとても強く残っています。 口唇口蓋裂を変にごまかしたり、ぼやかされたりすることはかえって当事者を傷つける、伝えるときは本人の気持ちに寄り添いながら、隠さず、少しずつよくなることを伝えて安心させてほしい。 この言葉は説得力が強く、病院でも聞けない貴重な意見だととても印象に残りました。 娘が口唇口蓋裂に対して強く疑問を持ったときにどのように対応するべきか、避けられない問題としてずっと不安に思っていたことだったので、今回の当事者の説得力のある言葉を聞いて、心の準備ができるという点でも、どの意見もとても参考になりました。 また、個々の症例や治療が異なっていても、向き合う問題は共通なんだということも知ることができました。 さらに、考え方はそれぞれ違っていても、同じように悩んで向き合っている人たちの意見が聞けたのはとても刺激的だったし、私にとってすごく意味のある時間を過ごすことができました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2022年04月26日次女は「口唇口蓋裂」という先天異常で生まれてきました。娘の将来を考えて不安にかられた私を救ってくれたのは、娘自身でした。今回は、そのときの体験をお伝えしたいと思います。 口唇口蓋裂で生まれた娘わが家の長女は、33時間にもおよぶ難産の末に生まれました。一方で、次女の出産にかかった時間は8時間ほど。長女のときと比べるとだいぶラクな出産でした。 生まれてきた次女はすぐに大きな産声を上げましたが、出産に立ち会った先生たちは「あっ」と驚いた顔。「ちょっとお口が……」と言う先生たちの様子を見て、私は不安にかられました。抱っこをした娘の口にはテープが貼られていました。 娘のくちびると歯茎、上あごに隙間が産後、少し落ち着いてから、「あなたの娘さんは口唇口蓋裂です。でも、今はきれいに治りますよ」と医師に言われました。長女の出産時は命に関わる状態だったので、それに比べると不安は少なくもありましたが、どのような状態で生まれてきたのか、娘の口を何度も見て様子を確かめました。 娘のくちびると歯茎、上あごには隙間があったのですが、痛みはないようで安心しました。また、出生体重が3,300g以上だったからか、体つきはしっかりとしていました。 “娘の笑顔”が私を救ってくれた最初は不安が少なかったものの、全身麻酔をして手術を何度も受けねばならないことや歯科矯正が必要なこと、言語や耳に少なからず障害が出てくるということがわかり、娘の将来を考えた私は急に不安にかられました。 そんなときに私を救ってくれたのは、娘の笑顔でした。生まれて3日後に「にこっ」と笑顔を見せてくれたのです。最初は偶然かと思いましたが、何度もにっこり。「心配ないよ。私は大丈夫」と言ってくれているようで、私の不安は吹き飛びました。 娘は現在6歳。これまで2回の手術を無事に終え、元気に成長しています。治療はまだまだ続きますが、あのときの笑顔を思い出すたびに、娘と一緒に乗り越えていこう、そんな気持ちと勇気が湧いてきます。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2021年08月16日私の娘は、口唇口蓋裂という先天異常を持って生まれてきました。今回は、今まで受けてきた治療と就学後の治療についてお伝えしたいと思います。 これまでの治療と現在の治療口唇口蓋裂の治療におけるメインの診療科は形成外科でした。生後5カ月ごろ、唇を閉じ、鼻の形を整える手術を受け、1歳過ぎに口蓋裂を閉じる手術を受けました。それから6歳の現在まで、半年から1年毎に定期的に受診しています。 歯茎の裂があり、上の歯並びが悪いため、4歳ごろから矯正歯科に毎月通っています。また、鼻にかかった話し方のため、耳鼻科での聴覚検査をしたあとに、毎週近所の学校で開催している言葉の教室に通っています。そして、中耳炎になりやすいため、耳鼻科も定期受診しています。 多くの場合、唇再形成の手術が必要娘の場合、口唇裂手術後、最初は唇が少し引きつっている様子でした。手術した部分はピンク色で、痕が少しわかる状態が2歳ごろまで続いていました。けれども、成長とともにきれいな形になってきており、よく見ると多少違いがわかりますが、周りの人からは「まったくわからない」とよく言われます。 多くの場合は、小学校入学前に唇の形を整える手術が必要になるそうです。ただ、娘の場合は幸い、「見た目に問題がないから手術は必要ない」と主治医の先生からお話がありました。 口蓋裂の状態に応じて、骨移植が必要口蓋裂手術は、両脇の皮を縫い合わせておこなわれるため、手術後に上あごに穴が開いてしまう場合があるそうです。そのような場合、その穴を塞ぐ手術が必要になります。 また、娘は歯茎にも裂があり、当初は「小学校中学年くらいに腰の骨を移植する手術が必要になるかもしれない」とのお話でした。ただ、成長とともに歯茎の裂がどんどん狭くなり、今は歯茎の隙間がなくなりました。そのため、手術は必要ないかもしれないと言われています。 娘の場合、口唇口蓋裂ではあるものの、ありがたいことに経過は順調です。今後も主治医の先生と相談しながら、できるだけ娘に負担がかからないよう治療していけたらと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2021年07月05日落ち着かない状態のピークを終えたことで、くぴこは再びプレイルームで遊べるようになりました。 今回は、プレイルームで出会ったお友達のお話です。 体調も落ち着き、プレイルームで遊んでいると…? 前回の口唇手術のときに出会ったのは、娘と同じ口唇裂も口蓋裂もある子たちでしたが、今回はまた同じ口唇口蓋裂でも少し違うようで……。 それまで両側口唇口蓋裂程度しか知らなかったので、どちらか一方という症例は、このとき初めて知りました。妊娠中にわかったわが家のような場合もあれば、生まれてからしばらくして軟口蓋裂が見つかったなど発見や治療の工程、さらに手術の回数もそれぞれ異なることも知り、本当に一人ひとり症状が違うのだと、とても驚きました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO ★♡★♡ベビカレ夏のマンガ祭り★♡★♡マンガ家100人突破を記念して『べビカレ夏のマンガ祭り』開催中!大人気のマンガコンテンツを増量し、レギュラー連載に加え、新たにスペシャルゲスト24作品を配信♪ 無料でザクザク読めちゃう!ぜひチェックしてくださいね!著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2021年06月22日妊娠初期の切迫流産、妊娠後期の妊娠高血圧症候群など妊娠中のトラブルを乗り越え、ようやく会えたわが子は、口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)ということが判明しました。周囲は私の産後のメンタルに気をつかい、さまざまな配慮をしてくれました。でも、そうだとわかりつつも、周囲のちょっとした言動が、私の心にはグサリと刺さりました。 なぜカーテン?出産当日は体を休めるため、私が赤ちゃんに授乳することはありませんでした。そのため、翌日から授乳がスタート。 娘が入院している新生児科の看護師さんと一緒に新生児室へ向かう途中、看護師さんからこんな質問がありました。「以前、口唇口蓋裂の子を持つ親御さんに、他の子と別室にしてほしいと言われてからカーテンを用意するようになったんです。どうされますか?」と。 この質問に、私は不要と答えました。そのときは、どうしてカーテンをする必要があるのかわからなかったのです。母の言葉で質問の意味を知るでも、面会にきていた母の言葉で、私はカーテンの質問の意味を理解しました。母は私に「写真を撮っても人に見せてはだめ」という言葉をかけてきたのです。「興味本位で見たり、心ない差別的な言葉をかける人もいるんだから」と。 たとえそれが、私や娘のことを思って言ったのだとしても、私はその言葉を理解するのに苦しみました。極めつけには「なんで羊水検査しなかったの?」という見当違いな問いかけに、この子を産んではいけなかった、と言われたように感じてしまったのです。 娘に会えてうれしいはずなのに…母の言葉を聞いてから、授乳の時間がとても苦痛になりました。他のお母さんたちは、みんなが同じ場所で並んで授乳。仲良くおしゃべりをしている人もいます。それにもかかわらず、私だけ少し離れた場所で、壁に向かって授乳しているのです。 カーテンはないものの、ひとりだけ孤立しているような状態。その状態に、私はひどく寂しい気持ちになってしまいました。 安心できたのは、やっぱり夫のひと言日に日に元気をなくしていく私。それを救ってくれたのは夫でした。「僕とみいちゃんのところなら、安心して生きられると思ったからきてくれたんだよ」。母に言われたひと言がグサリと胸に突き刺さっていた私に、温かい言葉をかけてくれました。 この先、娘は手術や通院以外にもつらい経験をしてしまうかもしれません。でも、私と夫のところなら大丈夫だと思ってくれたんだと、傷ついていた私にはその言葉がとてもうれしくてたまりませんでした。 身内の言葉というのは、自分自身のメンタルにとても大きく影響すると思っています。私の場合、理解者であってほしい実母からの言葉に一番傷ついてしまいました。でも、パートナーである夫がしっかりと支えてくれたため、沈んだ気持ちを持ち直すことができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:ライター いとう みい夫と娘、猫1匹と暮らすフリーの事務員兼デザイナー。娘は産後に口唇裂が判明。主に妊娠・出産・子育てや趣味のコレクション、ダイエットレシピについて執筆している。
2021年06月06日具体的な手術の内容を聞き、それが自分のことを話しているとは思いもよらぬ様子で病室で無邪気に遊んでいる娘を見ているのはとてもつらかったです。 口唇口蓋裂として産んでしまったばかりに、前回よりもさらに怖い思いと痛い思いをさせてしまうことがとにかく申し訳なくて、自分を責めずにいられなくなってしまいました。 受けないという選択はどちらにしてもない。 必要な手術だから仕方ない。 何も知らないまま、手術へと立ち向かなわなければいけない。 娘のことを思うといたたまれず、そしてとても申し訳なく、涙が止まりませんでした。そんな私に夫はこう言いました。 娘の口唇口蓋裂の治療はこれからが本番。 先は長いけど、娘が少しでも良くなり笑顔でいるためには、今回の手術を乗り越えなくてはいけない。 「覚悟をもって治療に向かう。」 以前、担当の先生に言われたことの意味を改めて思い出します。 今やるべきことに向き合いながらできることをしなければ先には進めない。 不安から今あることに目をそむけ、現実逃避をしていた自分を深く反省し、今は手術を無事に乗り越えこの子を力いっぱい夫婦で支えていこうと決めました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2021年02月16日術前検査を受けた後は、家でも娘の体調の変化などわずかなことでも見逃さないよう、常につきっきりで気を配り、不安を抱えたまま入院の日を迎えました。 入院の受付を済ませてから慌ただしく各科を受診しました。検査や診察や説明など受けていくうちにあっという間に時間が過ぎ、娘が疲れて眠るお昼過ぎになって、ようやく入院したことを実感しました。 前回の入院の経験を踏まえて、手術が終わって状態が落ち落ち着くまでは、できるだけ外部との接触をさけました。 また、娘自身も入院中に少しでも楽しく安心して過ごせるように、お気に入りのおもちゃや絵本などを病院の許容範囲内で少し多めに持参して環境づくりに努めました。 まだ入院したばかりで、これからどうなるのかわからない。 でもここまできたらなるようになるしかないと夫婦で顔を見合わせ、何事もなく手術が迎えられるよう気を引き締めていこうと決意しました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2021年01月26日みなさんは、口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)という先天異常をご存知ですか? 私の娘はその口唇口蓋裂を持って生まれてきました。今回は、口唇口蓋裂の症状と治療などについて、わが子の体験談をお伝えしたいと思います。 口唇口蓋裂について 口唇口蓋裂とは、先天異常の1つで、生まれてきた赤ちゃんのくちびるや上顎の口蓋部分が裂けている状態のことを言います。日本人では400~600人に1人の割合で生まれる可能性がある、割と確率が高い疾患なのだそうです。 原因は特定できていないそうですが、胎児のときに顔が両側から真ん中に形成されていく段階で、うまく接合しなかったことによる疾患とのこと。私の娘の場合、左の鼻の下と口蓋に裂がある状態で生まれてきました。 赤ちゃんのころの症状について 私の娘は、くちびるや口蓋に隙間がありましたが、本人に痛みなどはないらしく、普通に過ごしていました。ほかの臓器は健康なので、成長の過程で特に問題はありませんでした。ただ裂があるため、母乳を吸う力が弱く、私の娘の場合は「ホッツ床」と呼ばれる器具を口内上部に取り付けて育児用ミルクを飲ませていました。 器具を嫌がるため毎日苦労しましたが、育児用ミルクを飲むための必需品でした。赤ちゃんによっては専用の哺乳瓶を使ったり、育児用ミルクを注入したりすることもあるようです。 口唇口蓋裂の治療について 口唇口蓋裂の治療として、数回手術を受ける必要がありました。全身麻酔をする関係もあり、手術の時期は体重が基準となっているそうです。娘の場合、生後5カ月くらいでくちびるを結合し、鼻の形を整える手術を受け、1歳ごろに口蓋を閉じる手術を受けました。 私の娘には必要なかったのですが、入学前などにくちびるの形を整える手術をする場合があるそうです。また、小学校・中学年ごろに、歯茎の裂部に腰骨を埋め込む手術が必要になる場合もあると聞きました。 今回は、娘の口唇口蓋裂の症状と治療などについてお伝えしました。後編では、治療費や幼児期の状況などについてお伝えしたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2021年01月21日受けられないと思っていた術前検査の許可がおりたものの、病み上がりで言われていた体重も足りないことが気にかかり、とっさに返事ができませんでした。 この1年、口蓋裂手術については口唇手術よりも難しく、小さな娘には負担がかかるものだと聞かされていました。そのため、親としては万全とは判断しがたい状態の娘に手術を受けさせるのは果たしていいのか悩みました。 しかし、口唇裂手術でも散々延期となっている状況で、もしここでやめれば、そろそろ2歳になる娘が手術の怖さなどを理解して怖がってしまったり、言語の発達のことを思うと早いうちに済ませてあげたい。 それに術前検査でも採血やレントゲンなど娘にとっては、怖いことに変わりはありません。 どちらの選択が正しいのかわからず返答に迷っていると、夫からこう提案されました。 たとえ風邪など引いていなかったにしても、術前検査をしても手術直前までどうなるかはわからない。 今の時点で先生も注意深く見てくれるとなればそれを信じて術前検査だけでも受けて、入院、手術まで娘の体調に気を配って様子を見ていこうと提案され、悩みに悩んだ結果、術前検査を受けることにしました。 どちらにせよ、娘は手術を乗り越えないことには先に進めません。 今ももちろん大切ですが、この先の治療を受けることで少しでも前進するということも大事だと思ったので、術前検査を受けることにしました。 しかし、その後は不安な気持ちで入院までの5日間を過ごしていました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2021年01月19日手術予定日1カ月前で風邪を引いたくぴこでしたが、看病の甲斐あって術前検査直前で風邪を完治することができました。 そして、何とか術前検査当日を迎えました。 口唇手術のときのように直前まで風邪を引いていたこと。そして目標の体重もわずかに足りないことで、今回も延期だろうと完全に諦めムードでした……。 ところが……!! なんと、術前検査の許可がおりたのです! 信じられず改めて先生に確認をする私たち。 もともと遅れている手術。これからのことを思うと、本人がまだ小さいうちに済ませられる手術は早めに済ませてあげたい。 でも許可はおりたものの、以前担当医の先生が言っていた安全に手術に臨める条件を正直叶えている状態とは言い難い。 そんな不安な状況で以前よりも大変と言われている手術に臨んでいいのか……。どちらがこの子のために正しいのかとても迷い、すぐに返事をすることができませんでした。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2021年01月12日手術予定日まであと1カ月を切り、ついに病院から術前検査の案内が届きました。 手術をおこなう上で1番大事なことがどれも達成できていない状況……。 昨年の延期に延期を重ねた口唇手術のときを振り返り……。 まさしくもう延期は免れない! 手術の延期がどんどん成長する娘の今後に影響してしまうのかと思うと、落ち込みはとてつもないものでした。 しかし、「そんな大変な手術なら延期なら延期で仕方ない」と夫に諭されました。 とにかく今は風邪を引いてつらい状況の娘の看病が第一と気持ちを切り替え、風邪の治療に専念することにしました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2021年01月05日安全に手術を受けるために必要な体重が増えない……。 そこで、情報を集めたり、市の栄養士さんに相談したり、とにかく迷ってるヒマもない! と目の前に迫った術前検査と手術に備えて、やれるだけやろう! と決意を新たに取り組みました。 少食や食べムラに1日5食で対応したり、おいもや果物(バナナなど)をメインに補食となるおやつ作りをおこなうほか、市販のベビーフードや幼児用の糖分の少ないお菓子なども使い、小分けでもバランスよく体重を増やすことができるよう力をいれました。 また、そのためにも規則正しい生活や公園で遊ぶなど、適度な運動もかかしませんでした。 すべては安全に予定通り娘の治療を進めたいという強い心構えで取り組んでいたのですが……。 どんなに気を付けても、まだ2歳にも満たない娘は体内リズムが狂いやすく、ときには入院するまで風邪をこじらせてしまうこともありました。 そうなると、食事のリズムや生活のリズムが乱れてしまい、体重が停滞して振り出しに戻るの繰り返しでそうそううまくいきませんでした…。 体重を増やす。 たったこれだけのことがこんなに大変でうまくいかない難しいことなのかと正直心が折れそうで途方に暮れていました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2020年12月22日術前検査2カ月前、目標体重にはいまだ及ばない状況が続き、自分だけの力では限界を感じました。 そこで、市の栄養士さんに電話して相談してみたところ、直接会って相談に乗ってもらえることに。 1歳8カ月ともなると運動量が増えるのでわが子の体重が増えないという悩みを持つお母さんは多いと聞き、これはもう仕方ないことなのかと落ち込む私に栄養士さんはこう励ましの言葉をかけてくれました。 思い通りにならなくて当然。娘のペースで大きくなってくれたらそれでいい。 本当にその通りだと頭ではわかってはいるものの、口唇口蓋裂で産むことがなかったらもっとおおらかに成長を見てあげられたのにそれができない申し訳ない気持ちと、予定されている手術がある以上、焦る気持ちも隠せない……。 これからどんどん行動もできることも増えていろいろと理解するようになる。娘のためにも早く治療を進めてあげたい。なにより安全に手術を受けさせたい。 栄養士さんから励ましてもらい、やさし言葉をもらっても複雑な気持ちはぬぐえませんでした。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2020年12月15日口蓋裂手術に向けて担当医の先生から説明を受けて気を引き締めて臨むと決め、手術に備えるため、うがいや口腔ケアを今まで以上に気を付けておこなうようになったのですが……。 ひとつだけどうしても解決できない問題がありました。 それは……。 前回の口唇手術と同じで、術前検査の1カ月前には予防接種はしない。 体調に気を付けて風邪をひかせないなどの注意点と、今回はさらにより安全に手術に臨めるように一層気をつけるよう説明を受けました。 それは……。 1日1回のフォローアップミルク以外は幼児食にほとんど移行しつつあったのですが……。 食べムラやイヤイヤ期と重なってしまい、1歳5カ月以降はほぼ横ばいの状態でなかなか思うように増えませんでした。 それでも手術に耐えられる体重に近づけるため、私なりに試行錯誤をしてみたりしましたが……。 料理本を見たり、ネットでレシピや食材を変えてみたり。 同世代の子のいるママ友さんにも聞いて娘の好みと栄養バランスを考え、食べやすいように調理する方法を調べたり、実際に作ってみたりしましたが……。 すぐ飽きたり、おもちゃにされたりとなかなかうまくいきません。 この時点ですでに術前検査まで3カ月、1歳7カ月で体重は6.7kg。 安全に手術に臨むため、娘のためにも目標の10キロの体重を目指さなければいけないのに思うように増えない日々が続き、不安と焦りでいっぱいでした。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2020年12月08日次女は、先天異常の1つである口唇口蓋裂で生まれてきました。くちびるに裂があるのに加え、歯茎から上あごにかけて裂があり、歯茎の間に隙間がありました。そんな特徴的だった娘の歯に関わる問題と解決方法についてお伝えしたいと思います。 歯の生え始めはまず上から長女のときは、生後10カ月で最初の歯が生え始めました。同様に次女も、歯の生え始めは少し遅めの生後10カ月ごろでした。 下の歯から生える場合が多いと思いますが、次女の場合は上の歯2本から生え始め、その後も、上、下、上、下と順番に歯が生えました。この現象はどの子にも起こりうることで、特に問題はないそうです。ちなみに永久歯への生え変わりも、上から始まりました。 上の歯はやはり不揃い次女は、成長とともに口蓋裂の一部であった歯茎の裂は自然に狭くなりましたが、上の歯が3本重なっているところが2カ所出てきました。 幸い、大きく前後にずれていないため助かりましたが、問題は虫歯。どうしても重なっている場所が磨きにくく、ゴミがたまり、虫歯になってしまいます。歯ブラシを縦に使って、1本1本丁寧に磨く必要があり、仕上げ磨きと定期的な歯医者通いは必須。手間はかかりますが虫歯予防になっています。 3歳から歯科矯正を開始乳歯が生え揃った段階から、歯科矯正を開始。主治医から紹介状をもらい、提携先の歯科で歯科矯正をおこなっています。 先天性の症状のため、市役所に申請することで「育成医療」という制度が使え、矯正にかかる費用が無料。虫歯も子ども医療費制度で治療費無料のため、お金がかかりません。 治療開始の際にはBefore・Afterの写真を使っての説明もあり、最終的にとてもきれいな歯並びになるようで安心しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2020年12月07日口唇手術から半年。いよいよ次の口蓋裂手術にむけての具体的な説明を担当医の先生からお話ししてもらいました。 前回の口唇手術と同じで、術前検査の1カ月前には予防接種はしない。 体調に気を付けて風邪をひかせないなどの注意点と、今回はさらにより安全に手術に臨めるように一層気をつけるよう説明を受けました。 それは……。 口唇手術では延期に次ぐ延期だったのでこの手術は安全に予定通りおこなえるようにしたい……。 今回の手術は軟口蓋(口の中の奥、指で触ると柔らかい喉に近い方の上顎)の筋肉をつなぎ合わせるため、口唇手術に比べると大がかりなものになります。 そのため、普段の生活から安全に手術に臨める取り組みをしていかなければならないと先生の慎重な説明を受けて、前回よりもしっかりと強く気を引き締めていかなければ! と夫婦で強く決心しました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2020年12月01日手術を終えて8カ月。創部の赤みもすっかりひいて、良く見ないとわからないまでに傷跡もだいぶ目立たなくなりました。 言葉もだいぶ増えきてたくさんおしゃべりをするようになり、少食や偏食に悩まされることはありますが、1日3食の離乳食も進むようになりました。ミルクもフォローアップミルクへと替わり、日々成長を感じさせるくぴこ。 1歳を過ぎて口唇手術が落ち着いてからは市販のマグスパウトで育児用ミルクを飲むことができるようになり、口唇口蓋裂用の哺乳瓶を使うことがほとんどなくなってしまいました。 コップで飲む練習もできるようになったこともあり、とうとう処分することに……。 口唇口蓋裂の娘を大きくするため、どのメーカーのものがいいのかと悩んだことから始まり、うまく飲ませられなくてなかなか体重が増えないと悩んだり、飲ませ方が下手なせいで娘の口の中に潰瘍ができてしまったり……。 それでも160ccを飲みきれるようになったり、ミルクの間隔がつかめてきて飲ませ方もコツがつかめるようになりました。 最後には200ccを安定して飲んでくれるようになり、迎えた口唇手術のときもなくてはならなかった必需品もとうとう娘は卒業かと思うと感慨深いものがこみ上げます。 だいぶ気が早いと思われるかもしれないですが、私にとってこの哺乳瓶とともに過ごした娘の0歳から1年間の成長は本当にうれしいことも悲しいこともたくさん詰まっていました。 手放したときに改めて少したくましくなった娘の成長を実感し、初めて小さな節目を感じました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2020年11月24日言語外来に通いつつ、家でも積極的にコミュニケーションを取ることで発達を促そうとしていましたが、家のなかだけでそれを繰り返していると次第にマンネリ化してしまい、娘も興味を示してくれなくなりました。 口唇手術を終えた今、体調が安定していれば外出もしやすくなったので、市の図書館や地域の児童館などの手遊びイベントなどにも参加するようにし、外の空気を取り入れることに。 今まで同じくらいの子と接点を持つことがなかった娘にとっても、同世代の子たちの遊びに触発されてできることが増えたり、私も地域の同じくらいの子を持つおかあさんたちから育児の話などを聞いたりできるので、親子にとって良い刺激になりました。 ある日、そこに来ている親御さんたちの会話で習い事について話題になりました。 ちょうどなにか習い事をさせてみたいと思っていたところで、なおかつ言語にいい影響が出るかも知れないと思い、早速近所のベビークラスがある英会話教室に通ってみることにしました。 ですが……。 ネイティブの先生を囲んでコミュニケーションしているのは、娘よりももう少し上の3歳くらいのお兄ちゃん、お姉ちゃんばかり。 あとは開放的で、児童館の光景とあまり変わらないなーというのが率直な感想で、なによりも娘本人がまったく乗り気でない感じ……。 それでも週1回の通いをしばらく続けてみたのですが……。 ちょうど時期的にイヤイヤ期の難しいころにぶつかったこともあり、結局英会話教室は2カ月程度で通うのはやめてしまいました。 習い事は向き不向きがあるので一概には言えませんが、娘にはまだ少し早かったようで、私もちょっと先走りすぎたなぁと反省しました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター じぇにこ1986年生まれ愛知県在住。 2013年生まれの長女と2017年生まれの次女、二児の母。デザイン学校卒業後、社会人経験を経てお絵かき主婦へ。 口唇口蓋裂や夫婦のこと、日々の育児で翻弄される様子を絵日記ブログで公開中!
2020年11月17日ずっと会いたいと願っていたわが子。その願いがようやく叶ったのですが、私は妊娠初期に切迫流産になり、その後も出産までハラハラするようなできごとばかりでした。そんな私に、出産時に立ち会っていた医師はさらなる衝撃的な事実を告げたのです。 出産目前にして最後のトラブル発生妊娠34週目の妊婦健診。体重が3kg増え、上の血圧が何度計っても140を下回ることがありませんでした。再健診では体重は2kg減ったものの、上の血圧は180にまで上昇していました。もちろん正常な数値ではないので、個人病院に通っていた私は大きな市立病院に移ることになりました。 そこで妊娠高血圧症候群と診断され、出産までMFICUというハイリスク出産に対応するための場所で過ごすことに。そして正期産の時期である妊娠37週を待ち、計画出産することになりました。 出産自体は超安産だったものの…陣痛促進剤を使い、妊娠37週3日の朝に母子ともに無事出産を終えることができました。出産自体も約2時間と、初産にしてはかなりの速さだったと思います。 ただ、お産の最中のことです。赤ちゃんの頭が顔を出し、もうひと踏ん張りしなければというときに、「赤ちゃん、ちょっとおくち切れちゃってるね~」と主治医が言ったのです。私はそのとき、ただ単純に「産道が狭くて出てくる拍子に切れちゃったのかな?」程度に思っていました。 でも、このとき聞こえてきた産科医の言葉は、のちにとても大事なことだったんだと知りました。 生まれてきてくれたことがうれしかった「形成の先生が手術できれいに治してくれるからね」と続けて医師はそう言いました。だから「そっか、先生が治してくれるんだ! よかった!」と安易に考えていました。 冷静に考えれば、かすり傷程度で手術をするなんてあまりないですよね。でもそのときは、目の前のお産に必死でそんなことを考える余裕もなかったんです。 そして、たとえ他の子と少し様子が違っていても、自分の胸でしっかりとその命の重さを感じることができたことがうれしくて仕方なかったのです。 両側完全口唇口蓋顎裂という疾患が判明出産後の夕方、形成外科の先生方が病室に来てくださり、娘は「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)」という先天性の疾患だと告げられました。娘は口唇口蓋裂のなかでも「両側完全口唇口蓋顎裂(りょうそくかんぜんこうしんこうがいがくれつ)」という分類で、鼻の穴を通るようにして二箇所、口が裂けていました。 先生に今後のことを説明されて、ようやく重大さに気づきました。手術は成人するまで数度おこない、歯列矯正や言語指導なども含まれていて、思ったよりも治療に時間を割かなければなりません。それを知ったとき、娘は楽しい学生生活の一部を削らなくてはいけないかもしれないということに気がつき、ようやく「ショック」というものを受けました。 口唇裂は妊娠中のエコー時に判明することが多いそうです。妊娠時に判明していたら、ネットで検索していろいろと考えこんでしまっていたかもしれません。私の場合は娘が腕で顔を覆ってなかなか顔を見せてくれなかったこともあり、主治医が代わっても出産するまで判明することがなかったんだと思います。それがいいのか悪いのかはわかりませんが、私はお産に集中することができてよかったと考えています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:ライター いとう みい夫と娘、猫1匹と暮らすフリーの事務員兼デザイナー。娘は産後に口唇裂が判明。主に妊娠・出産・子育てや趣味のコレクション、ダイエットレシピについて執筆している。
2020年11月16日