フューレンコーディネートは6月30日、NuForceのイヤホン「NE-750M」と「NE-800M」を発表した。発売は7月10日で、希望小売価格はNE-750Mが15,000円、NE-800Mが23,000円(いずれも税別)。2製品は、いずれも8.6mmのダイナミック型ドライバーを採用するイヤホン。ダイアフラムはチタンコートタイプで、ボイスコイルには銅被覆アルミニウム線(CCAW)を使用。マグネットには磁束密度の高いネオジムを採用することで、優れたトランジェント特性を実現した。○NE-750ENE-750Mのハウジングには、航空機グレードのアルミニウムを採用。軽量ながら高い剛性を持つ。不要な振動を抑え、クリアかつ精細なサウンドを実現するとしている。周波数特性は20Hz~20kHzで、インピーダンスは16Ω。感度は113dB/±3dBで、最大入力は10mWだ。ケーブル長は約1.2mで、スマートフォンの操作や通話に使用できるリモコンマイクも装備する。シングルフランジイヤーピース3サイズ、ケーブルクリップ、キャリーポーチが付属する。○NE-800ENE-800Mは軽量なカーボンファイバー製のハウジングと、真鍮製のサウンドノズルを採用。不要な振動を軽減するだけでなく、サウンドの最適化も図られている。周波数特性やインピーダンス、感度などの主な仕様はNE-750Eと共通。シングルフランジイヤーピースに加えて、外耳道によりフィットするComply Foamイヤーピース2サイズが付属する。
2015年07月01日ネットギアジャパンは6月30日、シャーシ型マネージ・スイッチ「M6100」のセット・モデル(スターター・キット)2種類を発表した。価格は111万円(税別)から、発売は7月14日。M6100は144ポートの1000BASE-Tポートを収容し、480Gbpsのバックプレーン速度を3枚のI/Oモジュールに提供するシャーシ型マネージ・スイッチ。中小規模ネットワークのコア・スイッチとして、また大規模ネットワークのエッジ・スイッチとして適するという。今回発表したスターター・キットは、このM6100とI/Oモジュール、電源ユニット、ファン・ユニットをセットにしたもの。上位モデルの「M6100-24X3」は、10GBASE-T を24ポート持つI/Oモジュールを同梱。シャーシである「M6100-3S」をベースに、電源モジュール「M6100-3S」、ファン・ユニット「AFT603-10000S」、10GBASE-T(RJ-45) 24ポートおよび10ギガビットSFP+ 16ポートを備える「XCM8924X-10000S」で構成する。価格は186万円(税別)。「M6100-44GF3」は、ギガビット・イーサネット用SFPスロットを40、10GBASE-Tを2ポート、10ギガビット用SFP+スロットを2持つI/Oモジュールを同梱。M6100-24X3と同じくM6100-3S・M6100-3S・AFT603-10000Sと、SFP×40/10GBASE-T×2/SFP+×2を持つ「XCM8944F-10000S」で構成する。価格は111万円(税別)。
2015年07月01日Apacerは26日、DDR3 DIMMとM.2 SSDを統合したDIMMモジュール「Apacer Combo SDIMM」を発表した。昨年のCOMPUTEX TAIPEI 2014に参考出品されたもので、今回正式に発売される。DDR3 DIMMとM.2 SSD用のインタフェースを統合したDIMMモジュール。下半分はDDR3-1600 DIMMとなっており、上半分にM.2用スロットを装備。SATA 6Gbps対応のM.2 2242 / 2260 / 2280モジュールを搭載可能で、最大256GBまでのSSDに対応する。ひとつのモジュールの中にストレージとメモリの両方を収容したことにより、スペースの節約に役立つとしている。
2015年06月27日写真家の蜷川実花のグラフィックテキスタイルブランド「エム/ ミカ ニナガワ(M/ mika ninagawa)」と「レスポートサック(LeSportsac)」のコラボレーションによるバッグコレクション第2弾「Artist Edition M/ mika ninagawa」が7月1日より発売される。同コレクションは、「エム/ ミカ ニナガワ」からインスピレーションを受け、咲き乱れる花々と蝶の写真をそのままプリント。蜷川実花ならではの色彩の美しさ、その唯一無二の世界観が表現され、「レスポートサック」のクラシックスタイルにカラービーズで煌めきを加えたアイテムなども展開される。ラインアップは「Lacey Small Veronica」(1万2,000円)、「Basick Backpack」(1万7,400円)、「Lacey Tote」(1万9,000円)、「Lacey Rectangular Cosmetic」(4,600円)、「Lacey Pouch Trio」(1万1,600円)となる。
2015年06月26日ファミリーマートとカルチュア・コンビニエンス・クラブは6月30日より、全国のファミリーマート約1万1,400店舗にて、Tカードで使える電子マネー「Tマネー」を導入する。同取り組みは、コンビニエンスストアとしては初のことだ。これにより、ファミリーマートが発行する「ファミマTカード」やTカードが、手続き不要で Tマネーとして使用できる。なお、Tマネーとは、Tカードに電子マネー機能を追加したプリペイド型の電子マネーサービスで、特別な手続きの必要はなく、Tカードにそのまま現金をチャージすることができるもの。チャージしたTマネーは、全国のファミリーマート店舗を含む、Tマネー加盟店で利用可能となる。
2015年06月25日代官山蔦屋書店全館で6月27日から7月19日まで、台湾のライフスタイル誌『M.Mag』の出版などを手掛ける台湾のクリエイティブ集団「MPX co,.Ltd」とのコラボレーションによる台湾フェア「絆 KIZUNA~台湾の感性と本性~」を開催する。“絆 KIZUNA”をテーマにした同フェアでは、キュレーターに台湾のカルチャーを代表する“Lifemakers”としてシェフのアンドレ・チャン、ミュージシャンのジョナンサン・リー、映画監督のマー・ジーシアン、デザインオフィス「Cizoo & Co.」、文房具店の「Tools to Liveby」、エッセイストの青木由香の6組を迎え、様々なコラボレーションを実施する。アンドレ・チャンは、『The New York Times』の「そこに行くためだけに飛行機に乗る価値のある世界のレストラン10」に選ばれたフランス料理店「レストラン・アンドレ」を手掛けたシェフ。14年に台北に「RAW」をオープンするとたちまち予約の取れない店として話題になった。同展ではトークイベント「M.MAG x Andre Chiang:台湾味覚新体験」や、茶、米、醤油、5種類の食物を使った台湾の原住民による手作り石鹸の展示などを行う。その他、30年以上にもわたって台湾の音楽市場を作りあげた中華圏音楽界のカリスマ、ジョナサン・リーと、日本人俳優の永瀬正敏や大沢たかおらも出演した台湾の大ヒット映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』を手掛けた映画監督のマー・ジーシアンによるトークイベントも開催。「Cizoo & Co.」は台湾の民芸品やデザイン小物を、「Tools to Liveby」は台湾製の文房具を展示する。また、台湾に在住して13年のエッセイスト・青木由香は、マルチ炊飯ジャー大同電気釜を使ってプリンを作るイベント「青木由香×大同電気釜 簡単調理講座」を開催する。さらに2号館1階のギャラリースペースでは、台湾と日本の7人の写真家による“台湾の今”を映し出した写真も展示。Ivy Chen、鄭弘敬、楊雅淳、関竜太などのフォトグラファーが参加する。【イベント情報】「絆 KIZUNA~台湾の感性と本性~」会場:代官山蔦屋書店全館住所:東京都渋谷区猿楽町17-5会期:6月27日~7月19日
2015年06月25日ゲオは25日、新品・中古スマホとSIMをセットにした「ゲオスマホ」に新たに3機種を追加し、ゲオモバイル50店舗で順次発売するとアナウンスした。「ゲオスマホ」はNTTコミュニケーションズのSIMカード「ゲオ×OCN SIM」と新品・中古のSIMロックフリースマートフォンをセットにした商品。その端末ラインナップとして、新たに「ZenFone2」「ARROWS M01」「AQUOS SH-M01」の3機種を追加する。「ZenFone2」(ASUS JAPAN製)は、大容量4GBメモリを搭載した5.5インチサイズのAndroidスマートフォンで、OSはAndroid 5.0となる。販売価格は栄枯未49,464円。「ARROWS M01」(富士通製)は、防水・防塵に対応した4.5インチサイズのコンパクトなスマートフォン。OSはAndroid 4.4。販売価格は税込み39,744円。「AQUOS SH-M01」(シャープ製)は、約4.5インチサイズのAndroid 4.4.2搭載スマートフォン。ワンセグや防水機能を搭載する。販売価格は税込み49,680円。なお、7月1日よりSIMカード購入特典を強化し、「ゲオ×OCN SIM」契約者に、全国のゲオで利用できる「旧作・準新作DVD/BDレンタル2点無料クーポン」が毎月プレゼントされる特典を提供する。
2015年06月25日マウスコンピューターは24日、スティック型PC「m-Stick」シリーズの新モデルとして、Windows 8.1 Proと64GB eMMCを搭載する「MS-NH1-64G-Pro」を発売した。直販サイトや直営店にて数量限定で販売する。価格は39,800円(送料込/税込)。MS-NH1-64G-Proは、64GBのストレージとWindows 8.1 Proを搭載したスティック型PC。本体にHDMI出力端子を備えており、液晶テレビやPC用ディスプレイのHDMI端子につなぐことで、PCとして利用できる。主な仕様は、CPUがIntel Atom Z3735F(1.33GHz)、メモリがDDR3L 2GB、ストレージが64GB eMMC、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、OSがWindows 8.1 Pro Update 32bit版。通信機能はIEEE802.11b/g/n対応無線LANとBluetooth 4.0+LE、インタフェースはUSB 2.0(Type-A)ポート、microSD/microSDHC/microSDXCメモリーカードリーダー、電源専用microUSBポートを搭載する。本体サイズはW100×D38×H9.8mm(端子部は含まず)、重量は約44g。付属品は、USB-ACアダプタ、電源供給用USBケーブル、HDMI延長ケーブルなど。
2015年06月24日富士フイルムは、ミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T1」と「FUJIFILM X-T1 Graphite Silver Edition」(以下、X-T1)の最新ファームウェアを6月29日14時に公開する。5月11日に予告されていたファームウェアの公開時期が、今回正式に決定した。最新ファームウェアのバージョンは4.00。X-T1のAF性能を一新する「新AFシステム」の搭載と、操作性の向上がメインとなっている。
2015年06月23日オリエント時計から、JIS規格のスキューバ潜水用防水機能を備えた機械式ダイバーズウオッチ「オリエント M-FORCE 200m」が登場した。3モデルをラインナップしており、税別価格はいずれも30,000円。オリエント M-FORCEシリーズは、1997年から発売されているスポーツウオッチ。M-FORCE(メカニカル・フォース)という名前の通り、ケースの厚みを強調したデザインの機械式時計として人気がある。新モデルの「オリエント M-FORCE 200m」は、1997年発売の初代M-FORCE「EX00」を現代風にアレンジし、復刻した日本製の機械式ダイバーズウオッチだ(手巻き付き自動巻き)。JIS規格のスキューバ潜水用200m防水や、特殊構造による衝撃吸収性はそのまま、文字板やベゼルにビビッドなカラーを採用し、視認性と存在感を高めた。マット仕上げのダイヤルと色分けされたパワーリザーブインジケーターは、初代M-FORCE「EX00」のデザインを踏襲している。そのほか、潜水中でも操作しやすい立体的なデザインの回転ベゼル、暗い中でも時刻を見やすいように時分針の形状を変更、4時位置に配置されたりゅうずなどがポイント。ラインナップは、文字板カラーがブラックの「WV0181EL」、ブルーの「WV0191EL」、オレンジの「WV0201EL」という3モデル。共通の仕様は、ケース素材がステンレススチール(一部グレー色めっき)、ケースサイズが縦52×横45×厚さ13.6mm、風防がサファイアガラス、耐磁性能が耐磁1種、防水性能が200m、駆動時間が40時間以上(最大巻き上げ時)となっている。
2015年06月19日兵庫県豊岡市・城崎マリンワールドはこのほど、シーズー2階の水槽にて「キタユウレイクラゲ」の展示を開始した。○成長すると傘の直径が2.5m、触手の長さは40mに同個体は、北海道の網走の海でとれたもの。このクラゲはまだ謎多き生物で、詳しいことはあまりわかっていない。成長すると最大で傘の直径が2.5m、触手の長さが40mに達するといわれており、今はまだ、傘の直径が2.5cm~5cmほどの可愛いサイズだが、今後どこまで大きくなるか楽しみだという。期間限定での展示となる。
2015年06月18日2015年4月28日に打ち上げられた無人補給船「プラグリェースM-27M」は、ロケットからの分離直後に原因不明の問題に襲われ、制御不能に陥った。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーションに補給するための物資が搭載されていたが、復旧できずにドッキングを断念、そのまま高度を落とし、5月8日に地球の大気圏に再突入して消滅した。プラグリェースM-27Mは、いったいなぜ制御不能に陥ったのだろうか。この連載の第1回では、事故の簡単な経緯と、今後の影響について紹介した。また第2回、第3回では、事故が発生した4月28日から、大気圏に再突入して消滅するまでの経緯について紹介した。そして第4回ででは、その5月31日までに発表されていた今後の打ち上げ予定や、事故調査の進み具合について紹介した。第5回となる今回は、ついに明らかにされた事故調査結果について見ていきたい。○サユース2.1aとプラグリェースM-27Mの組み合わせが失敗を呼んだロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)は6月1日に、事故原因を特定したと発表した。事故の際に得られたデータや、また実機を使った地上での試験の結果、プラグリェースM-27Mと、それを打ち上げたサユース2.1aロケットの第3段機体とが結合した状態における動特性に問題があったことがわかったという。この動特性の問題というのは、おそらく共振のことを指していると思われる。あらゆる物体は振動しやすい固有の振動数(固有振動数)を持っており、それと同じ、もしくは近い振動数を外部から加えると、その物体は自発的に振動を始める。これを共振という。たとえば、ギターの音が鳴ったり、冷蔵庫の上に置いた電子レンジが震えだしたりといったことは、すべてこの共振が関係している。つまり、ロケットの第3段とプラグリェースM-27Mが結合した状態において、何らかの理由で振動が始まり、それが両者が結合された状態での固有振動数と一致していたこと、またその振動を止めることができなかったことから振動が増幅され、その結果両者は異常な分離に至ったと考えられる。ロケットと補給船の結合部は、頑丈には造られてはいるものの、最終的には分離しなければならないため、他の部分と比べると脆い。たとえば振動によって機体が大きく揺さぶられたとすれば、まずこの結合部が壊れ、引きちぎられるようにして両者が分離したであろうことは想像に難くない。それによりプラグリェースM-27Mの機体が損傷を受け、制御不能に陥ったと思われる。またロスコースマスの発表文では、サユース2.1aロケットとプラグリェースM-M補給船の開発において、今回のような事故が起こる可能性を、十分に考慮していなかったとも述べられている。なお、サユース2.1aと他の宇宙機との組み合わせでは、この振動問題は起きなかったとされる。なぜ振動が発生し、最終的に異常分離に至ったのかについても、今回の発表では明らかにされていないが、大きく2つが考えられる。ひとつは、機体の構造そのもので起こる振動によるもので、なおかつそれが姿勢制御システムなどで制御できなかった、あるいは姿勢制御システムがかえって振動を増幅してしまったことが考えられる。有名な例ではM-3SIIロケットの8号機が挙げられる。このときは、ロケットの能力の限界に近い質量の衛星を載せて打ち上げたことから振動が発生し、なおかつTVC(ロケット噴射の向きを変える機構)がそれを吸収し切れなかったばかりか、逆に振動を大きくするように働いてしまった(これを連成振動という)。このためTVCの燃料がなくなり、その後正常に飛行できなくなった結果、打ち上げは失敗に終わった。もうひとつは、液体燃料を使うロケットで起きやすい「ポゴ振動」と呼ばれる現象だ。液体ロケットの場合、エンジン内の圧力や推進剤の流量の変動に起因して、ロケット全体が縦に振動する現象が起こることが知られており、もしこの振動が、そのロケットの持つ固有振動数と一致すれば、共振により振動は増幅され、搭載している衛星に損傷を与えたり、場合によってはロケットそのものが破壊されることさえある。このポゴという名前は、1950年代に米国で流行した「ポゴ・スティック」(日本ではホッピング)という玩具に由来している。ポゴ・スティックは取っ手と足場のある棒で、下部にバネが仕込まれており、それに乗って飛び跳ねると上下に大きくジャンプすることができるという玩具だ。この動きが縦振動するロケットに似ていることが名前の由来となった。ポゴ振動はどのような液体ロケットでも起こりうることで、たとえば過去には、アポロを月まで打ち上げたサターンVロケットでこの問題が起き、解決のためにフォン・ブラウンらが奔走したことが知られている。また一般的に、ポゴはロケット・エンジンの燃焼が終了する際に起こることが多く、第3段の燃焼終了直後に異常分離した、という今回の事故と状況は一致する。○実はロケットと補給船は比較的新しい機体だったところで、サユース・ロケットもプラグリェース補給船も、何十年も前から使われている機体にもかかわらず、どうして今になってこうした問題が起きたのか、と思われる方は多いだろう。確かに、サユースという名前のロケットの原型は1950年代に、プラグリェースという名前の無人補給船も、その初代の機体は1970年代から使われている。ただ、これはあくまで名前が同じだけであり、今回事故を起こしたサユース2.1aとプラグリェースM-Mという機体は、どちらもつい最近になって開発されたばかりの機体であった。サユース2.1aロケットは2004年に初の試験打ち上げが行われ、本格的な運用が始まったのは2006年からと、比較的新しいロケットである。従来のサユース・ロケットと比べると、ロケット・エンジンや搭載機器、質量などに違いがある。特に、今回問題が起きた第3段機体には大きく手が加えられており、従来と比べて特性が大きく変わっていることは間違いない。また、今回失敗したのと同じプラグリェースM-M型の補給船も、2008年に初めて打ち上げられたばかりのまだ比較的新しい宇宙機で、こちらも従来のプラグリェース補給船から改良されており、搭載機器や質量などに違いがある。なお、同様の改良は後にサユース宇宙船にも適用され、そうして開発されたサユースTMA-M宇宙船は2010年から運用が始まっている。油井宇宙飛行士らが乗るのは、この新しいサユースTMA-Mの17号機だ。また従来、プラグリェースM-Mを含むすべてのプラグリェース補給船の打ち上げは、旧型のサユースUロケットが担っており、プラグリェースM-M型をサユース2.1aによって打ち上げたのは、2014年10月29日が初めてのことで、今回がまだ2回目にすぎなかった。1回目の飛行では偶然にも問題は発生しなかったものの、2回目の今回になってついに出現した、というわけだ。ロシアは現在、旧型機から新型機のサユース2シリーズへの切り替えを進めている最中で、人工衛星の打ち上げについてはすでに代替が完了している。またプラグリェース補給船の打ち上げも、しばらくはサユースUとサユース2.1aの両方を並行して使用することで、様子を見ながら切り替えていく方針を採っている。そして露払いが完了すれば、現在は旧型のサユースFGで打ち上げられている有人のサユースTMA-M宇宙船もまた、ゆくゆくはサユース2.1aで打ち上げられる予定となっている。もしサユースTMA-Mの打ち上げで今回のようなことが起きていれば、ミッション中止はおろか、宇宙飛行士の命が失われる事態になっていたかもしれない。プラグリェースの打ち上げの段階で今回の欠陥が判明したことは、不幸中の幸いであったということになる。○信頼性を取り戻せるかしかし、本当に不幸中の幸いとなるかどうかは、これからのロシアの動きによって変わるだろう。ロスコースマスの発表では、サユース2.1aロケットとプラグリェースM-M補給船の開発において、今回のような事故が起こる可能性を十分に考慮していなかったとしている。ロケットや宇宙船などが設計通りに飛ぶかどうかは、実際に飛ばしてみなければわからない部分があるのは確かである。しかし、今回の場合、地上での実験で再現ができたこと、またその結果が1か月という比較的短期間で発表できるほどであったということは、今回の事故が再現性の高い事象、見つけやすい欠陥であったことを示している。つまり開発時にしっかり試験や検査をしてさえいれば、その時点で欠陥が見つかっていた可能性は高い。しかしロスコースマスが「開発時に考慮していなかった」と発表文で述べていることから、事前の試験や検査の一部が省略されたか、無視されていたということになる。信頼性は試験や検査でしか保証することはできない。今回の事故が、本当に試験や検査を軽視、無視したために起きたのかどうかは、今出ている情報だけでは確実なことは言えないが、しかし最近のロシアの宇宙開発では、そうした手順を無視した結果、打ち上げ失敗や衛星の故障といった問題が多々起きている。その都度、品質管理の見直しをはじめ、さまざまな対策を取ることが発表されてきたが、今のところそれらは一向に成果を見せておらず、つい最近も、それらの対策が履行されていないという事実が明らかになったばかりだ。ロシアの宇宙産業がこうした体質そのものを改善することができなければ、ふたたび今回のような事故が起こる可能性は残り続けることになるだろう。
2015年06月18日オリンパスは、特別モデル「OM-D E-M5 Mark II Limited Edition Kit」や超広角ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」、魚眼レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO」を6月26日に発売する。オリンパスは5月12日に発表した「OM-D E-M5 Mark II Limited Edition Kit」や、「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」「M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO」などの新製品について、いずれも6月26日に発売することを決定した。そのほか、レンズキャップ「LC-79」「LC-62E」、ズームギア「PPZR-EP06(7-14mm F2.8 PRO用)」、防水レンズポート「PRO-EP02」、フォーカスギア「PPZR-EP05(8mmFE用)」、遮光リング「POSR-EP10(8mmFE用)」、リアキャップ「PRPC-EP02」、フロントカバー「PBC-EP02」などのアクセサリも同時に発売する。OM-D E-M5 Mark II Limited Edition Kitは、チタニウムのボディカラーを採用したミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M5 Mark II」と交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」、プレミアム本革ストラップ、オーナーズカード、プレミアム本革カードケースがセットになった限定キット。推定市場価格は税別170,000円前後。M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROは、35mm判換算で14mm~28mm相当の画角をカバーする超広角ズームレンズ。ズーム全域で絞り開放値F2.8という明るさを持つ。希望小売価格は税別170,000円。M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROは、対角線画角180°の魚眼レンズとして世界初(オリンパス調べ)となる開放F1.8の明るさを実現したプロ向けレンズ。35mm判換算で16mmの画角に相当する。希望小売価格は税別135,000円。
2015年06月17日SCRAPは6月21日まで、東京メトロ新宿駅構内「メトロプロムナード」にて、全長約30mのポスターを掲出している。今回のポスター掲出は、リアル脱出ゲームサマーキャンペーン「謎夏2015」の開催を記念して行われている。同ポスターには「リアル脱出ゲーム」の公演情報だけでなく200問以上の謎が書かれており、新宿駅でリアル脱出ゲームに向けた「謎修行」ができるようになっているとのこと。なお、「謎夏2015」では、プレゼントキャンペーンや、初めて「リアル脱出ゲーム」に参加する人に向けた「はじめての謎解き特典」などの施策を行っている。
2015年06月16日マウスコンピューターは16日、ゲーミングブランド「G-Tune」より、グラフィックスにNVIDIA GeForce GTX 960Mを標準搭載した13.3型ゲーミングノートPC「NEXTGEAR-NOTE i3500」シリーズを発売した。BTOに対応し、エントリー構成での価格は税別109,800円から。エントリー構成「NEXTGEAR-NOTE i3500BA1」の主な仕様は、CPUがIntel Core i3-4100M (2.5GHz)、メモリがPC3-12800 4GB、ストレージが320GB SATA2 HDD、グラフィックスがGeForce GTX 960M、ディスプレイが13.3型WQHD(2,560×1,440ドット)IGZO液晶、OSがWindows 8.1 update 64bit。本構成での価格は税別109,800円から。「NEXTGEAR-NOTE i3500SA1」の主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4710MQ (2.5GHz)、メモリがPC3-12800 8GB、ストレージが500GB SATA2 HDD、グラフィックスがGeForce GTX 960M、ディスプレイが13.3型WQHD(2,560×1,440ドット)IGZO液晶、OSがWindows 8.1 update 64bit。本構成での価格は税別129,800円から。「NEXTGEAR-NOTE i3500SA1-BK2」の主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4710MQ (2.5GHz)、メモリがPC3-12800 8GB、ストレージが128GB SSD + 1TB SATA2 HDD、グラフィックスがGeForce GTX 960M、ディスプレイが13.3型WQHD(2,560×1,440ドット)IGZO液晶、OSがWindows 8.1 update 64bit。本構成での価格は税別144,800円から。「NEXTGEAR-NOTE i3500GA1」の主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4710MQ (2.5GHz)、メモリがPC3-12800 8GB、ストレージが128GB mSATA SSD + 1TB SATA2 HDD、グラフィックスがGeForce GTX 960M、ディスプレイが13.3型WQHD(2,560×1,440ドット)IGZO液晶、OSがWindows 8.1 update 64bit。本構成での価格は税別144,800円から。「NEXTGEAR-NOTE i3500PA1」の主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4810MQ (2.8GHz)、メモリがPC3-12800 16GB、ストレージが128GB mSATA SSD×2(RAID 0) + 1TB SATA2 HDD、グラフィックスがGeForce GTX 960M、ディスプレイが13.3型WQHD(2,560×1,440ドット)IGZO液晶、OSがWindows 8.1 update 64bit。本構成での価格は税別179,800円から。「NEXTGEAR-NOTE i3500PA1-SP」の主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4910MQ (2.9GHz)、メモリがPC3-12800 16GB、ストレージが256GB mSATA SSD×2(RAID 0) + 1TB SATA2 HDD、グラフィックスがGeForce GTX 960M、ディスプレイが13.3型WQHD(2,560×1,440ドット)IGZO液晶、OSがWindows 8.1 update 64bit。本構成での価格は税別229,800円から。
2015年06月16日KEFジャパンは6月15日、オーバーヘッド型ヘッドホン「M500」に、新色のホワイトとブラックを追加すると発表した。M500のカラーは、これまでシルバーのみとなっていた。6月中旬の発売予定で、希望小売価格は35,000円(税別)。M500は、KEFが初めてリリースしたヘッドホン。同社は50年以上の歴史を持つスピーカーメーカーで、M500は同社のスピーカーサウンドに近い音を再現した。ネオジウムウムマグネットを使用したφ40mmドライバーを搭載。ボイスコイルにはCCAWを使用しており、自然な広域とパワフルな低域を実現している。フレームはアルミ製で、ヒンジ部分は、折り畳みと回転が可能な「Smart Hinge」だ。イヤーパッドとヘッドバンドには、通気性を持った形状記憶フォームを使用している。再生周波数帯域は20Hz~20kHzで、インピーダンスは320Ω。効率は103dB(1kHz)で、最大入力は30mWとなっている。ケーブルは、ストレートタイプと、iPhone/iPadなどに使用できるリモコンマイクを装備したタイプの2種類が付属している。長さはいずれも1.3mだ。本体の質量は208g。M500は2013年5月に発表された製品。2013年のRed Dot Awardをはじめ、世界各地で開催されているデザイン賞を受賞している。
2015年06月15日アスラテックとBRAVE ROBOTICSは6月12日、全長約3.5mの変形ロボット「J-deite RIDE(ジェイダイト・ライド)」の開発を開始したと発表した。J-deite RIDEは人型のロボットモードと車型のビークルモードに変形できるロボットで、ロボットモードでは2足歩行が可能なほか、ビークルモードでは実際に人が乗って運転できるようになる予定だという。ロボットの制御システムには、アスラテックの「V-Sido OS」が用いられる予定で、ロボットのハードウェア面をBRAVE ROBOTICSが、システム面をアスラテックがそれぞれ担当する形で開発が進められる予定だという。なおJ-deite RIDEの開発過程は、Project J-deiteのWebサイトにて順次公開されていく予定で、完成は2017年中を目指すとしている。
2015年06月12日メリーサイトは6月12日、写真家・映画監督の蜷川実花さんのディレクションによるブランド「M / mika ninagawa」とコラボレーションしたコスメコンタクト「NADESHIKO COLOR(ナデシコカラー)」を日本・台湾・中国の3カ国で発売する。同商品は、日本の伝統色をキーカラーに、大人のカラーブレンドで「KOKHAKU」「BENI」「HACCA」「RURI」の4色を展開。終日装用・1日使い捨ての単回使用視力補正用色付コンタクトレンズとなっている。またパッケージは、「アート缶(12枚入り)」(税別2,000円)と「アート引出しBOX(30枚入り)」(税別4,200円)の2種を用意している。
2015年06月11日ハクバ写真産業は9日、ミラーレスカメラ「LUMIX GF7」の専用ケース「DBC-GF7」シリーズと、「OM-D E-M5 MarkII」の専用ケース「DBC-EM5M2」シリーズを発売した。希望小売価格は、「DBC-GF7」シリーズが5,900円で、「DBC-EM5M2」シリーズが7,250円(いずれも税別)。DBC-GF7シリーズの外寸はW116×H55×D32mmで、重量は約26g。カラーはブラウン、ブラック、ホワイト、レッドの4色を用意する。DBC-EM5M2シリーズの外寸はW130×H61×D44mmで、重量は約36g。カラーはブラウン、ブラック、レッドの3色を用意する。
2015年06月10日●ロシア連邦宇宙庁は事故原因を断定2015年5月16日、カザフスタン共和国のバイカヌール宇宙基地から打ち上げられたロシアの「プラトーンM」ロケットが打ち上げに失敗し、搭載していたメキシコ合衆国の通信衛星「メクスサット1」と共に墜落するという事故が発生した。プラトーン・ロケットは、大型衛星を打ち上げられるほぼ唯一のロシア製ロケットで、ロシアの主力ロケットとして活躍し、また世界的な人工衛星の商業打ち上げ市場においても高い存在感を放ち、さらに国際宇宙ステーションの建設でも活躍するなど、ロシアの宇宙産業が持つ技術の高さの象徴でもあった。しかしここ数年は打ち上げ失敗が相次いでおり、今や斜陽化の象徴となってしまった。前々回の記事では、今回の打ち上げ失敗の概要について紹介した。また前回はプラトーンがどのようなロケットなのかについて紹介した。今回は、5月29日にロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)から発表された、今回の事故調査結果について見ていきたい。○プラトーンの第3段エンジンロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)は5月29日、今回の失敗原因について断定したと発表した。それによると、問題はロケットの第3段に装着されている、「RD-0214」という補助エンジンで起きたとされる。本題に入る前に、プラトーンMロケットの第3段について軽く触れておきたい。プラトーンMの第3段ロケット・エンジンはメイン・エンジン「RD-0213」と、補助エンジン「RD-0214」の2種類のエンジンから構成されており、この2つを総称してRD-0212とも呼ばれている。RD-0213は大きな推力で速度を稼ぐことを目的としており、一方のRD-0214は飛行中の第3段の姿勢を制御することを目的としている。RD-0214は4基のノズルを持ち、RD-0213を囲むように装備されている。4基の根元にはそれぞれ電気モーターが装備され、最大で45度まで可動できるようになっており、噴射の方向を変えることで姿勢制御を行っている。推進剤には非対称ジメチルヒドラジンと四酸化二窒素が使われている。両者は常温で液体なため保存に適しており、また混ぜ合わせるだけで着火できるという利点もある。プラトーン・ロケットは、第1段から第3段のすべてでこの推進剤を使用している。RD-0213とRD-0214は共に、同じ第3段のタンクから推進剤を供給を受けるが、タンクからエンジンに推進剤を送り込むためのターボ・ポンプや、それを駆動させるためのガスを生成するガス・ジェネレイターはそれぞれ独立しており、別系統のエンジンとして稼動する。○問題はRD-0214で起きた今回の事故では、まずRD-0214のターボ・ポンプのローター・シャフト(軸)が高温の影響で壊れ、それにより回転のバランスが崩れて大きな振動が発生し、続いて異常を検知したロケットのコンピューターが第3段エンジンを停止させたのだという。その時点ではロケットはまだ軌道速度に達していないため、エンジンが止まったロケットはそのまま墜落することになったわけだ。ロスコースマスはあまり詳細を明らかにはしていないが、ある条件がボーダーラインを下回ると、ローター・シャフトが壊れやすくなる傾向があり、今回の事故ではまさにそれが起こってしまったのだという。これを受け、ターボ・ポンプのローター・シャフトの材料を変更ターボ・ポンプのローターのバランス技術を改良RD-0214のターボ・ポンプと、RD-0213との結合方法を改良という、3つの対策を採るとしている。また、プラトーンMの打ち上げ再開日については、6月中に発表するとしている。○原因は設計ミスロスコースマスのアリクサーンドル・イヴァーナフ第一副長官は、タス通信の取材に対し、今回の事故は「設計上の欠陥」が原因であったとしている。今回の事故を巡っては、プラトーン・ロケットはこれまでに何機も打ち上げに成功しているのにもかかわらず、今回に限って失敗したのは、製造段階でミスがあったためではないか、という見方があった。また過去には実際に、指定の部品が使われていなかったり、部品の取り付け方が間違っていたりといった問題で失敗したことが何度かあり、その線を疑われても仕方がない面はあった。だが、イヴァーナフ氏によると、あくまで今回の事故に関しては「設計上の欠陥」が原因であり、品質管理の問題や作業員の組み立てミスなどではなかったと強調している。●次々と問題が明らかに○実は過去にも同様の原因で失敗していた原因が明らかになったのは今回が初めてではあるものの、過去の打ち上げでも2回、今回と同じ原因で失敗が起きていた可能性があるという。プラトーンMを開発したフルーニチェフ社のアリークサンドル・ミドヴェージフ氏がタス通信に語ったところによると、その1回目は1988年1月18日の失敗で、今回事故を起こしたプラトーンMのひとつ前の世代にあたるプラトーンKロケットが、第3段の不調で墜落している。このときはデータ不足で原因を完全に究明することができず、製造ミスということで調査が終わっている。2回目は2014年5月16日に起きた失敗で、このときはRD-0214のターボ・ポンプと、RD-0213との接合部が破損したことによって異常振動が発生し、ガス・ジェネレーターの燃料配管が破損したために失敗したとされ、当時その原因は、製造段階でのミスであると結論付けられていた。イヴァーナフ氏によると、それ以前に起きた失敗が、部品の取り付け間違いや燃料の入れ過ぎなど、製造や組み立ての段階で起きていたため、今回も同様の原因だろうという思い込みが働いたことは否めないとしている。また、2014年の事故調査の際にも、ローター・シャフトの設計ミスではないかとする説が候補に挙がっていたものの、当時は証拠が不十分であったため断定はできなかったとされる。そこで事故後に製造されたプラトーンMのRD-0214のターボ・ポンプに、新たに振動センサーが取り付けられることになったのだという。つまり関係者の間では、あらかじめ目星は付いていたということだ。また同種のセンサーは昨年の失敗時にもロケットに装着されていたが、そのときはくだんのターボ・ポンプから離れた位置にあったため、本当の原因を特定するには至らなかったとされる。イヴァーナフ氏は、今回本当の原因が特定できたのはこのセンサーのおかげだ、と語っている。○品質管理にも問題が見つかったさらにロスコースマスの発表によると、今回の事故調査を進める過程で、品質管理に関する問題が広い範囲で発見されたともしており、今後1カ月以内に、それらの問題を解決する手段を講じるとしている。これはかなり衝撃的な事実だ。前述のように、これまでもプラトーン・ロケットは、品質管理の問題で失敗を起こしたことが何度かある。その都度、チェック体制の見直しから果ては責任者の更迭まで、さまざまな対策を取ることが発表されてきたが、結局のところそれらの対策がさほど役に立っていなかったか、あるいは実行すらされていなかったということになる。今回の事故とは直接関係はないとされているが、こうした状況であったなら、設計ミスの問題がなかったとしても、遅かれ早かれ打ち上げに失敗することになっていたであろう。○本当に設計ミスなのかところで、今回の「設計ミスである」という結論には、いくつかの疑問が残る。プラトーンは1960年代に開発され、第3段を搭載したプラトーンKの初飛行は1967年のことだ。もし本当にイヴァーナフ氏の言うとおり設計ミスが原因であったなら、この欠陥はプラトーンが開発されてから今日に至るまで、実に半世紀もの間潜み続けてきたことになり、にわかにか信じにくい話だ。もっとも、短期間に何千、何万もの個数が製造される他の工業製品とは違い、プラトーンは全シリーズ通して約400機しか製造されていないため、まったくありえない話というわけでもない。もうひとつの疑問は、その対策にある。前述のように、今回の事故を受けて「ターボ・ポンプのローター・シャフトの材料を変更」、「ターボ・ポンプのローターのバランス技術を改良」、そして「RD-0214のターボ・ポンプと、RD-0213との結合方法を改良」という、3つの対策を採ることが発表されている。このうち、材料の変更と結合方法を改良の2つについては設計ミスを修正する対策として納得できるが、バランス技術の改良はそれと相成れない。バランス技術というのは、高速で回転するターボ・ポンプのローターの軸振動を解析し、それを抑えるために修正(アンバランス修正)を行う技術のことだ。ロケット・エンジンだけではなく、例えば発電所で使われるガスタービンや航空機のジェット・エンジンなどのローターをはじめ、高速回転する部品がある機械であれば広く一般的に行われていることである。こうした部品は、どれだけ設計書通りに造ったとしても、個体によってバランスに差は生じてしまうものなので、それを修正する過程は必要不可欠であり、それを改善するということは、設計を見直すということではなく、製造段階における検査のやり方を見直すということになる。つまり、本当に設計ミスであったならバランス技術を改良する必要はなく、逆に言えばバランス技術を改良するということは、設計ではなく、製造や検査の段階でミスがあった可能性を示している。実は、ロスコースマスが今回の発表を行うより前の5月25日と28日に、タス通信は「今回の事故原因は、製造、組み立て段階におけるヒューマン・エラーが原因でほぼ間違いない」とする、匿名の関係者の証言を報じていた。ところが、ロスコースマスはまるで正反対の原因であると発表した。これは非常に奇妙な話だ。もっとも、タス通信の記事が誤報である可能性や、証言した関係者が間違っていた可能性なども十分考えられる。しかし一方で、「設計ミスであった」と明言したイヴァーナフ氏が間違っている可能性は考えにくい。イヴァーナフ氏はリニングラート航空大学を卒業し、ソ連地上軍(陸軍)に入ってプリセーツク宇宙基地に務め、その後新設されたロシア宇宙軍にも在籍し、2012年には衛星開発の名門ISSレシェトニェーフ社の重役も務めた経歴を持つ、技術についてよく知る人物である。したがって、彼の「設計ミスであった」という証言は、十分な根拠があるはずだ。現段階で明らかにされている情報から、これ以上のことを推測するのは難しい。今後新しい情報が出てくれば、またこちらでご紹介したい。(続く)
2015年06月09日シリコンパワージャパンは3日、M.2プラットフォームのSSD「M10 M.2 2280 SSD」を発表した。容量は120GB、240GB、480GBを用意し、価格はオープン。6月中旬より順次出荷を開始する。MLCタイプのNANDフラッシュメモリを採用し、インタフェースはSATA3(6Gbps)。最大転送速度は、リードが520MB/秒、ライトが330MB/秒、ランダム4Kライトが40,000IOPSだ。本体サイズは22×80×3.5mm、重量は約8g。インテル スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)、TRIMコマンド、NCQ、S.M.A.R.T.などに対応する。
2015年06月03日ワコールの百貨店向けブランド「パルファージュ」から蜷川実花ディレクションブランド「 M / mika ninagawa(エム/ミカ ニナガワ)」とのコラボンジェリーが、2015年6月3日(水)から伊勢丹新宿店、阪急うめだ本店で先行発売される。上質感と大人を表現したデザインでキャリア女性に高く支持されている「パルファージュ」に、独自のスタイルで極彩色の鮮烈な写真を撮りつづけ、多く女性から共感得ている蜷川実花氏のディレクションブランド「 M / mika ninagawa」が融合した、待望のコラボ企画第二弾。今回は、谷間を寄せてキープする「リボンブラ」シリーズとバストメイキングに定評のある「フロントエックスブラ」シリーズで展開。デザインは、花の作品を用いたグラフィックをプリントやレースに使用することで、"蜷川ワールド"ならではの鮮やかなカラーバリエーションに仕上がっている。また、2015年5月22日に発売の蜷川実花氏が編集長を務める「M girl(エムガール)」誌面では、モデルとして活躍中のオードリー亜谷香が今回のコラボランジェリーを着こなし、身に纏うアートを表現。7月初旬からは、全国の百貨店の「パルファージュ」取り扱い店舗のほか、ワコールウェブストアで随時販売を開始する。※一部店舗によって発売日が異なる【コラボランジェリー概要】「パルファージュⅹM / mika ninagawa(エム/ミカ ニナガワ)」■先行発売発売日:2015年6月3日(水)取り扱い:伊勢丹新宿店、阪急うめだ本店■全国発売発売日:7月初旬取り扱い:全国の百貨店の「パルファージュ」取り扱い店舗、ワコールウェブストア▼「パルファージュⅹM / mika ninagawa(エム/ミカ ニナガワ)」コラボ解特設ページ【問合わせ先】ワコールお客様センター電話番号:0120-307-056(平日:9:30~17:00)元の記事を読む
2015年06月03日2015年4月28日に打ち上げられた無人補給船「プラグリェースM-27M」は、ロケットからの分離直後に原因不明の問題に襲われ、制御不能に陥った。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーションに補給するための物資が搭載されていたが、復旧できずにドッキングを断念、そのまま高度を落とし、5月8日に地球の大気圏に再突入して消滅した。プラグリェースM-27Mは、いったいなぜ制御不能に陥ったのだろうか。この連載の第1回では、事故の簡単な経緯と、今後の影響について紹介した。また第2回、第3回では、事故が発生した4月28日から、大気圏に再突入して消滅するまでの経緯について紹介した。第4回となる今回は、今後の予定や事故調査の進み具合について、現時点でわかっている最新の情報を紹介したい。○事故による今後の打ち上げへの影響ロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)は5月12日に記者会見を開き、今回の事故を受けて、今後のISSへの宇宙飛行士や補給物資の打ち上げ予定を、すべて延期すると発表した。プラグリェースM-27Mの事故前の予定では、まず5月15日に、現在ISSに滞在しているアントーン・シュカープリラフ(露)、サマンサ・クリストフォレッティ(欧)、テリー・ヴァーツ(米)宇宙飛行士の3人を乗せたサユースTMA-15M宇宙船が地球に帰還し、続いて5月26日には、新たにISSのクルーとなる、アレーク・カノネーンカ(露)、油井亀美也(日)、チェル・リングリン(米)宇宙飛行士の3人を乗せたサユースTMA-17Mが打ち上げられることになっていた。また、プラグリェースM-27Mの次号機となるプラグリェースM-28Mの打ち上げは8月ごろに設定されていた。しかし、ロスコースマスはこれをすべて変更し、まずサユースTMA-15Mの帰還を6月上旬まで延期し、サユースTMA-17Mの打ち上げも7月下旬まで延期するという。一方、プラグリェースM-28Mの打ち上げは、7月上旬に繰り上がることになった。これは、有人のサユースTMA-17Mよりも先に無人の補給船を打ち上げることで、安全性を確認すると共に、プラグリェースM-27Mで補給できなかった物資を、いくらかでも送り届けることを意図したものだろう。同機の打ち上げ準備は、今回の事故前からすでに行われており、打ち上げを1か月繰り上げることに問題はないという。それ以降の飛行計画については明らかにされていないが、今回の延期に合わせて、打ち上げや帰還は軒並み遅れることになるだろう。ただ、今現在もISSには宇宙飛行士が滞在しており、彼らの健康なども考えると、すべての予定が2か月遅れることはないと思われる。例えば油井飛行士ら第44/45次長期滞在員のミッション日数を予定より短くするなどして調整することになるだろう。ただ、注意しなければならないのは、あくまでこれは事故調査と、ロケットなり補給船なりへの対策が順調に進んだ場合での話であり、もし調査と対策に手間取ることがあれば、打ち上げ再開はさらに遅れ、油井飛行士らの飛行や、今後のISSの運用予定にもさらに大きな影響が出ることになろう。また、ISS関連の打ち上げ以外への影響も出ている。今回の事故がなければ、5月15日にプラグリェースM-27Mを打ち上げのと同じ、サユース2.1aロケットを使った偵察衛星の打ち上げが予定されていたが、タス通信が5月12日に報じたところによれば、2週間ほど延期されるという。これは今回の事故の原因が、ロケット側にあった可能性が否定できないということを示している。なお、同型のロケットは、欧州のアリアンスペース社もロシアから輸入して運用しているが、今回の事故による影響については特に発表は行われていない。油井飛行士らの打ち上げなど、今後の予定については、また新しい情報が発表され次第、本連載の中で紹介したい。○始まった事故調査ロスコースマスは5月12日に開かれた記者会見の中で、その時点までに判明している事柄を明らかにした。それによると、まず計画では、ロケットの離昇から524.97秒後に、第3段ロケット・エンジンの燃焼を停止させる指令が出され、528.27秒後にプラウリェースM-27Mを分離することになっていた。しかし実際には526.716秒後、つまり予定より1.5秒ほど早く「異常な分離」が起きたことが判明したという。この異常な分離がどういうものかについては不明だ。また、軌道を観測したところ、プラグリェースM-27Mは遠地点高度が予定よりも40kmほど高い軌道に、一方のロケットの第3段は遠地点高度が20kmほど低い軌道に入っていたという。また、ロケットの第3段エンジンの燃焼終了後に、ロケットの第3段の燃料と酸化剤の両方のタンクが、減圧していたこともわかったという。これはおそらく穴が開いたり、破裂したりして生じたものであるとされる。タス通信は5月13日付けで、少なくとも爆発したわけではないだろうとする専門家の見解を報じている。これは異常が発生した時点ですでにロケットの推進剤は空であったことから、爆発が起こるのに必要な要素が存在しないためだ。現時点では、これらの事実がどのように関連しているのかまでは明らかにされていない。たとえば、まずプラグリェースM-27Mに何らかの問題が起き、早期の分離とタンクの破裂を引き起こした可能性もあれば、逆にタンクが破裂したことで早期に分離された可能性など、さまざまなシナリオが考えられる。タス通信は、「失敗の原因を知るためには、さらに詳細な調査が必要である」とする、ロスコースマスのイーガリ・カマローフ長官の発言を報じている。ロスコースマスでは、プラグリェースM-27Mやサユース2.1aを製造した企業などと協力し、5月13日からより詳細な調査に入っている。その結果は当初、5月22日までには発表したいとしていたが、タス通信は22日、調査期間が延長されることになったと報じている。データが不足しており、まだ結論が出せないためだという。タス通信は5月14日にも、「原因を断定するにはデータが不十分だ」という関係者の発言を報じており、調査が難航している様子が伺える。(続く)
2015年06月03日英ARMはCOMPUTEX TAIPEI 2015開催前日の6月1日に台北にて記者説明会を行い、Cordio IPとCortex-Mに関する新IPを発表した(Photo01)。さて、発表の一つ目はCordio IPに関するものだ。CordioはARMが提供するRF関連のIPである。中核になるのは米Sunrise Micro Devicesが提供していた、Sub 1Vで動作するBluetooth IPである。Sunrise Micro Deviceはフロリダをベースとしていた会社で、ARMから出資を受けて作られた会社である。2014年3月まではStealth Modeで動いており、その後製品発表に合わせてStealth Modeから脱している。同社はBluetooth 4対応のRADIO IPをTSMCの55nm LPプロセスで開発しており、動作電圧は0.95Vと低いことが特徴であった。その後同社はARMに買収され、Cordio 4という製品がCordio IPとしてARMから発売されるようになった。今回の発表はこのCordio IPがBT 4.2に対応したといものだ(Photo02)。Cordioの最大の特徴は動作電圧が低いことで、この結果としてバッテリー電圧が定格ではもちろん、落ちてきた状況でも問題なく通信ができることである(Photo03)。アルカリバッテリーで最大60%、リチウムイオンでは最大2倍にバッテリー寿命を延ばせるというのは、そこまで電圧が降下する状況まで使い続けられる、という意味である。発表を行ったDipesh Patel氏(EVP of Technical Operations)は、実際に動作するCordioベースの評価チップ(Photo04)を示しながら、Wearable機器とか、あるいはBeaconなどにも最適だと説明する。ちなみにこのチップそのものはCortex-M0+コアにCordioを組み合わせ、実際に動作するものだそうだが、あくまで評価用ということでSRAM/Flash容量はそれほど大きくない。そのため、mbed OSは載らないとのことだ。もっともARMがチップ自身を製造するわけではないので、パートナーがmbed OSの動くCordioベースのチップを作ることは十分可能という話であった。2つ目の発表は、その55nmに関する話だ。ARMはIoT Subsystem for Cortex-M ProcessorというIPを発表した(Photo05)。これは何か?というと、TSMCの55nm ULPプロセスに最適化された、Memory ControllerとCache、Power Management、Interconnetなどをひとまとめにしたものだ。ターゲットとなるのはTSMCの55nmのEmbedded Flashで、これを使ってMCUを作る際に必要な機能をまとめた形になる。従来ARMはCPUコアのみを提供していた。そのため、SRAMの容量や構成、Flash Memory周りなどはライセンスを受けた各社がそれぞれ実装し、差別化を行ってきた。そこにARMがどうこうという話はあまりなかったのだが、今回はそこから一歩踏み込んだ形になる。これと組み合わされるTSMCの55nm ULPは0.9V動作が可能になるプロセスである(Photo06)。まだTSMCのWebサイトには55nm ULPの詳細が記載されていないが、基本は55nm LPプロセスの特徴を生かしつつ、Vddを0.9Vまで下げることで大幅な消費電力削減を可能にしているとする。実のところ55nmプロセスはすでに自動車向けのFlash MCUでは広く使われていた。理由は大容量のFlashである。特にECUに求められる機能が増えた上、機能安全を盛り込むという場合、大容量のFlash Memoryが必要になる。ただ、外付けで大容量Flashを接続するのは部品原価と実装面積の点で不利だし、外付けにする時点で故障確率が上がるからできれば避けたい。一方で、180nm~90nmプロセスのまま大容量Flashを搭載したら、ダイサイズが極端に肥大化する。55nmへの移行はこうしたジレンマを解決するための方法である。では汎用MCUではどうか? というと、ひとつは微細化による動作電圧低減で消費電力を増やそうという目的があるが、もうひとつはやはり大容量化が必須になりつつあることだ。例えばmbed OSはまだ正式にはMinimum Requirementが発表されていない。ただ、一通りのNetwork StackやSecurity Featureを載せて使おうとすると、SRAMが64KB程度は欲しいとされるし、プログラムの方もそれなりに肥大化するからFlashの容量は大きく取りたい。SRAM容量を増やすには微細化するのが一番で、例えば90nmで20KBの容量を確保するのと同程度のエリアサイズで、55nmならば64KBが確保できる。MCUに要求されるニーズが増えつつある現状では、微細化はまだ効果的である。Flashの方も同じで、複数のNetwork StackとかProtocol Stackを載せるためには、やはりそれなりのFlash Memoryが合ったほうが良い。また、最近On-the-Air機能、つまり複数バンクを用意し、片方のバンクからシステムを動かしつつ、もう片方のバンクをアップデート用に確保することで、稼動状態でのファームウェアアップデートを可能にしたいというニーズも増えているが、これを行うためには必要となるFlashの容量がきっちり倍になる。こうしたことへの対応にも、55nmへの以降は良い解になる。これに対して、ARMはCortex-M3をターゲットとしたTSMC 55ULP用のArtisan Physical IPを提供するとしており(Photo07)、これを使った製品は早ければ年末頃には登場するかもしれないとしている。うがった見方をすれば、これもmbed OS普及に向けた手のひとつなのかもしれない。55nmで製造されたCortex-Mは性能/消費電力比が現在のものよりずっと優れたものになりそうだが、それに向けたソフトウェアとしてmbed OSがすでに準備されているというのであれば、mbed OSを使わない理由はあまりない。本来なら明らかに逆な気がするのだが、単にWearable向けに最適なソリューションを提供、という以上の何かを感じさせるものであった。
2015年06月02日5月25日~5月31日までの1週間に発表された、PC関連の注目ニュースをダイジェストでお届けする。先週は米国時間28日、次期Android「M」がついに発表された。ユーザーインタフェースの改善に焦点が当てられており、Google Nowを使用中のアプリから切り替えずに利用できる「Now on tap」や指紋認証などの新機能を搭載する。「公開されているのはまだ開発者向けプレビューだが、2015年の3Q頃に正式版のリリースが見込まれている。また、米AMDも28日、デスクトップ向けAPUの新モデル「A10-7870K」を発売。既存の"Kaveri"(開発コード名)世代のアーキテクチャをベースとしたAPUで、従来の最上位モデル「A10-7850K」と比較して、CPUとGPUの動作クロックが向上した。このほか、今夏発売のWindows 10関連の意外な新情報として、26日、DSP版Windows 10の応援キャラクターのビジュアルが公開された。100年後の未来から来たという設定で、名前は未定。公式サイト「DSP版Windows Navi+」では6月19日から名前の募集を開始する。期間などはまだ未発表だが、Windows 10はこの近辺に登場か? と勘繰りたくなる施策である。○注目レポート・レビュー
2015年06月01日キーサイト・テクノロジー(キーサイト)は6月1日、FPGA処理カード「M9451A PXIe 測定アクセラレータ(M9451A PXIe)」を発表した。M9451A PXIeは、次世代パワーアンプの特性評価に必要なデジタル・プリディストーション(DPD)、およびエンベロープトラッキング(ET)の高速化を実現するもので、閉ループ/開ループのDPDおよびET測定を数十ミリ秒で実施でき、同社従来比で速度を最大で100倍高速化することができる。さらに、RFパワーアンプ特性評価/テスト用リファレンス・ソリューションと統合されたことで、Sパラメータ、高調波歪み、パワー、復調測定の高い確度を維持したまま、スループットをさらに高めることが可能となった。リファレンス・ソリューションで使われているDPDアルゴリズムは、同社がこれまで培ってきたノウハウと、SystemVueシミュレーション、N7614Bパワーアンプ・テスト用Signal Studioソフトウェアアプリケーションの要素技術を基に作られており、次世代パワーアンプ・モジュールのシミュレーションから製造まで一貫性のある測定を実現した。また、リファレンス・ソリューションに付属しているオープンソースのサンプル・コードはパワーアンプの特性評価に最適化されており、評価を開始するまでの所要時間を短縮できるとしている。
2015年06月01日サンディスクは29日、SATA SSD「SanDisk Z400s SSD」シリーズを発表した。2.5インチ(7mm厚)、M.2、mSATAという各プラットフォームにそれぞれ、32GB / 64GB / 128GB / 256GBのモデルを用意する。HDDを使っている既存システムからのリプレースに適したSSD。HDDの20倍の耐久性、1.5倍の信頼性、1/20の消費電力を提供するとしている。各プラットフォームのモデルとも、インタフェースはSATA 6Gbpsに対応。個人でのHDDの換装用途から業務用機器への組み込みなど、幅広い用途に対応する。最大シーケンシャルリードは64GB / 128GB / 256GBが最大520MB/s、32GBが270MB/s。最大シーケンシャルライトは256GBが330MB/s、128GBが180GB/s、64GBが90MB/s、32GBが45MB/s。最大ランダムリードは128GB / 256GBが33,000IOPS、64GBが26,000IOPS、32GBが17,000IOPS。最大ランダムライトは256GBが62,000IOPS、128GBが40,000IOPS、64GBが18,000IOPS、32GBが8,000IOPS。そのほか、動作時耐振動性が5gRMS(10~2,000Hz、3軸)、保管時耐振動性が4.9gRMS(7~800Hz、3軸)。本体サイズ/重量は、2.5インチモデルがW69.85×D100.5×H7mm/30g。M.2モデルがW22×D80×H2.23mm/5.5g。mSATAモデルがW29.85×D50.8×H3.82mm/5g。
2015年05月29日「エイチ&エム(H&M)」が、2015年秋、日本初となるメンズストアを大阪 戎橋にオープンすることを発表。今回のH&Mメンズストアは、地下1階~3階までの合計4フロア構成になっており、H&Mのメンズコレクションのフルコンセプトが集約。通常のH&M Manの他、ハイストリートトレンドを反映したDIVIDEDライン、機能性とファッション性を持ち合わせるスポーツウェアや、アンダーウエアやアクセサリー等、また関西では初の入荷となる、こだわりとトレンド性が反映されているTRENDライン、クオリティを重視しシルエットにこだわったドレスウエアも登場する。また、H&M EBISUBASHIはレディースのみの店舗となる。「エイチ&エム(H&M)」は2008 年に日本で初の店舗を銀座に出店して以来、日本全国に店舗展開を進め、2015年4月29日現在、国内に50店舗しており、今年のその他の出店に関しては、秋にH&M KANAZAWAを予定している。【店舗概要】H&M EBISUBASHI MEN’S(エイチ&エム 戎橋 メンズ)所在地:〒542-0085 大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-4-9売り場面積:約1,000㎡店舗構成:4フロア営業時間:未定取り扱いコンセプト:H&M MAN, H&M MAN TREND, DIVIDED , L.O.G.G., MODERN CLASSICc ,H&M SPORTS, H&M BASIC, アクセサリー、アンダーウエア元の記事を読む
2015年05月29日コルグは、同社の伝説的ミュージックワークステーション「M1」を完全再現したiPad用モバイルデジタルシンセサイザーアプリ「KORG iM1 for iPad」を発売した。価格は3,600円だが、6月30日までは発売記念特別価格2,400円にて販売。同アプリでは、同社が1988年に発売したミュージック・ワークステーション「M1」に搭載されたM1ピアノ、M1オルガンなど数々のサウンドを、iPadでプレイし楽しめるもの。PCMは、オリジナルM1のライブラリーを搭載。また、ハードウェア部はオリジナル設計時の回路図を解析し、細部のパラメーターまでソフトウェアで完全再現されている。さらに、シンセ・パートにはフィルター・レゾナンスやVDAモジュレーションが新たに追加され、エフェクト・パートも合計18系統にパワー・アップされている。なお、画面をなぞるだけで直感的に演奏できる「カオシレーター・モード」も装備しており、アプリ内課金によりサウンドプログラムの拡張パックも用意するほか、KORG Gadget、KORG Legacy Collection、M1実機などとの連携もサポートする。
2015年05月29日そのニューズが流れたとき、多くの人々の反応は「またか」であった。2015年5月16日、ロシアのプラトーンM/ブリースMロケットが打ち上げに失敗し、墜落した。ロケットにはメキシコ合衆国の通信衛星「メクスサット1」が搭載されていたが、ロケットもろとも完全に失われることになった。また、つい最近の4月末には、国際宇宙ステーションへの補給物資を積んだプラグリェースM-27M補給船が問題を起こし、ミッションが失敗に終わっており、ロシアの宇宙開発にとって悪夢のような日々が続いている。それでなくとも、プラトーンMはここ数年、頻繁に失敗を起こしていた。最近では2014年10月に、衛星を予定していた軌道に投入することに失敗(衛星側で軌道修正は可能とされる)、さらに奇しくも今回から1年前の2014年5月16日には、今回とよく似た状況の失敗を起こしている。またそれにとどまらず、プラトーンMは2000年代後半からはほぼ年に1機から2機のペースで失敗しており、例えば2014年は8機中2機が、また2013年は10機中1機が、2012年は11機中2機が、墜落したり、目的の軌道へ衛星を投入できなかったりといった失敗を起こしている。かつてプラトーンMは、非常に大きな打ち上げ能力と、高い打ち上げ成功率を武器に、人工衛星の商業打ち上げ市場において、欧州企業とほぼ二分するほどのシェアを誇っていた。米国や日本の企業の衛星を打ち上げたことも一度や二度ではない。ほぼ毎月のように巨大なロケットが飛んでいく様は、かの地においては日常の光景であり、それはロシアの宇宙技術の高さの象徴でもあったが、今や斜陽化の象徴と化してしまった。○ロケットの第3段に異常メクスサット1を搭載したプラトーンM/ブリースMは、バイカヌール現地時間2015年5月16日11時47分(日本時間2015年5月16日14時47分)に、カザフスタン共和国にあるバイカヌール宇宙基地の200/39発射台から離昇した。予定では9時間13分にわたって飛行し、静止トランスファー軌道という、静止軌道に乗り移るための暫定的な軌道で衛星を分離することになっていた。しかし、ロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)の発表によると、打上げから497秒(8分17秒)後、高度161kmの地点で何らかの異常が発生したという。この時点ではまだ軌道速度は出ていないため、加速を失ったロケットと衛星は地球に向かって落下をはじめた。ロスコースマスではすぐに調査委員会が立ち上げられ、原因の究明が始まった。今回の打ち上げを手配した、民間のインターナショナル・ローンチ・サーヴィシズ(ILS)社でも独自の調査委員会が立ち上げられ、調査が行われている。またロシアのインテルファークス通信やイズヴェースチヤ紙などは、専門家の見解として、第3段に装備されている、姿勢制御用の小型ロケット・エンジンに問題が発生した可能性があると報じている。プラトーンMの第3段ロケット・エンジンは「RD-0212」と呼ばれており、メイン・エンジンの「RD-0213」と、4基のノズルからなるヴァーニア・エンジンの「RD-0214」の2種類のエンジンから構成されている。RD-0214は、ロケットの飛行の制御を行う、ステアリング(舵)として使われるエンジンだ。ただ、5月28日現在では、まだ決定的な原因、今後の対策などは、公式には発表されていない。また問題が発生した後に、ロケットや衛星がどのような結末を迎えたかは定かではない。機体の大半は燃え尽きたと考えられているが、燃え残った部品などが地表に落下した可能性もある。実際に、部品が落下すると想定されたロシア連邦南東の、モンゴルと国境を接するザバイカーリスキィ地方の南西にあるクラスナチコーイスキィ地区に向けて、ロシア非常事態省のヘリコプターが飛んだとされる。ただ、今のところ地表に落下したことを示す痕跡は見つかっていないという。ロケットの行方がわからなくなったことと、今回の打ち上げがプラトーン全シリーズ通算404機目であったことに引っ掛けて、Twitterでは「#404RocketNotFound」というハッシュタグが作られ、にわかに盛り上がりを見せていた。無粋なことは承知でネタの解説をすると、「404」というのは「Webページ(のファイル)が見つかりません」ということを意味するエラー・メッセージだ。たとえば昔にお気に入りに入れたページを久しぶりに見に行こうとしたら、「404 Not Found」と表示されて見られなくなっていた、ということを経験した人は多いだろうが、あれがまさにそれである。○メクスサット1今回の積み荷であったメクスサット1は、メキシコの通信・運輸省が運用する通信衛星で、米国の航空・宇宙大手のボーイング社によって製造された。またメクスサット1は別名「センテナリオ」とも呼ばれている。センテナリオ(Centenario)とはスペイン語で「100周年」を意味する単語で、1910年から1920年にかけて起こったメキシコ革命から100周年を記念して打ち上げられた衛星でもあった。無事に軌道に投入されていれば、音声やデータ、映像やインターネットなどの通信サーヴィスを提供することになっていた。打ち上げ時の質量は5325kgという大型衛星で、おまけに直径22mの展開式アンテナを持っているため、より大きく感じられる。設計寿命は15年が予定されていた。計画ではメクスサット1を含めて合計3機の衛星が打ち上げられ、国防や政府機関の通信、災害時の緊急通信などの用途で使われる予定だったが、1号機が失敗したことで計画の見直しは必至だ。米国の宇宙開発ニュース・サイトのSpacePolicyOnlineによると、衛星本体の設計と製造には3億ドル、打ち上げには9000万ドルが支払われたとされる。ただ、これらには保険が掛けられており、ほぼ全額が戻ってくるという。また、どうして最近失敗が続いているプラトーンMで打ち上げることを選んだのかという問いに対しては、ILS社との今回の打ち上げ契約は、まだそれほど失敗が目立って増えてはいなかった2012年に結ばれたものであり、またその解約には6000万ドルの違約金がかかるのだという。したがって、契約締結後の2012年以降にプラトーンMの打ち上げ失敗が増えたからといって、別のロケットに乗り換えるという選択は容易ではなかったようだ。
2015年05月29日