堺雅人が誤送金の濡れ衣を着せられた主人公を演じる「VIVANT」の4話が8月7日に放送。主要キャストである松坂桃李の満を持しての登場に「お待ちしておりました」や「登場百点満点」など喜びの声が上がっている。堺雅人や二階堂ふみ、阿部寛ら豪華キャストが集結している本作は、いまだに役柄が発表されていないキャストも多くいるなど、謎に満ちたドラマ。商社マン・乃木を堺雅人、乃木をバルカで助けてタッグを組んだ公安の野崎を阿部寛、バルカで乃木の命を救った医師の薫を二階堂ふみ、公安に協力するホワイトハッカー・東條を濱田岳、乃木の同期・山本を迫田孝也が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。監視カメラの映像から、システムを改ざんして誤送金を仕組んだ人物が財務の太田(飯沼愛)だと突き止めた乃木(堺雅人)たち。野崎(阿部寛)たち公安は、太田の自宅へ急行する。その後、太田の自宅で押収したファイルから太田が東條(濱田岳)も認める凄腕のハッカーだということが判明するが、太田はすでに黒幕に拉致された後で――というのが4話の展開。日本にやって来たジャミーンの持っていた写真から同期・山本(迫田孝也)が黒幕だと判った乃木は、野崎に報告。公安は罠を張って太田の監禁場所を特定しようとする。しかし途中でテロ組織“テント”のメンバーを自称する黒須(松坂桃李)が登場し、野崎たちは山本を見失ってしまう。4話にしてようやくおとずれた松坂桃李の登場に、SNSでは「桃李くん待ってたー」「登場百点満点」「堺雅人とのコンビも最高」など絶賛の声が続出。またその後、黒須の正体が実は“別班”で乃木もその仲間だったという事実に、「乃木の正体明かすの早い!!面白い!!」「ポンコツ商社マンにしては高スペックすぎる乃木、野崎の説明もすぐ理解できるのも別班だったからなのか」「人間不信になりそー」などの声が上がるとともに、「乃木は別班だろうとは思ってたけど、こんなに早く明かされたって事はまだまだ何か秘密があるんだろう」と今後の展開への期待の声も上がっている。【第5話あらすじ】国内外で民間人に紛れて諜報活動を行う特殊部隊“別班”のメンバーだった乃木は、同じく別班の黒須とともに、テロ組織“テント”のモニターである山本を排除。一方、山本の死に違和感を抱いた野崎は、自分たち公安以外に唯一山本の正体を知っていた乃木に疑惑の目を向ける。野崎が徹底的に乃木を調べる中、衝撃の過去が明らかになり――。「VIVANT」は毎週日曜21時~TBS系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年08月07日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年7月スタートのテレビドラマ『VIVANT』(TBS系)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。騙すつもりはなくても本当のことは言えず、また隠されている側も何か隠されていると知りつつもそれ以上は口にせず、そういう曖昧な親しさというのも人の中には存在するのだろうなと思う。信頼と利害関係の間にある緩衝地帯。過酷な砂漠をゆく4人に、そして都内の片隅でもんじゃ焼きをつつく3人の姿に、そんなことを考えていた。初回から視聴者の度胆を抜く迫力のロケ映像と、主演級がずらりと名前を連ねる豪華な配役、そして何よりも一度見始めたらもう画面の前を動けないスリリングな展開が大好評の『VIVANT(ヴィヴァン)』(TBS系日曜21時)。大手商社丸菱商事勤務の乃木憂助(堺雅人)は、桁ひとつ間違えた100億円以上の誤送金の濡れ衣を着せられ、返金交渉のために中央アジアの某国・バルカ(ドラマ上の架空の国名である)を訪れる。金の行方を追ううちに自爆事件に巻き込まれ、テロリストとして現地の警察に追われることになった乃木は、日本の公安警察・外事第4課の刑事、野崎守(阿部寛)と、バルカで医療活動をしていた医師の柚木薫(二階堂ふみ)の3人で決死の逃避行を試みる。執拗に追いすがるバルカの警察を振り切るため、3人と野崎の仲間のドラム(富栄ドラム)を加えた一行は、生きては戻れないと言われる死の砂漠に足を踏み入れる。今回、3話で一旦バルカでの逃走劇は区切りがついて、舞台は日本へと移るのだが、陽炎が揺らめく砂漠の前半と、サーバールームの点滅の中を駆け抜ける後半それぞれに見所がいくつもあった。まず印象に残ったのは、途中行方不明になった薫を救助に向かった乃木が力尽きたラクダに語りかける場面である。砂漠の真ん中、死の淵、そこにいるのは自分と意識が朦朧としている薫、そして人の言葉を理解しないラクダ。しかもラクダはもう歩く気がないらしい。そんなラクダに、「こんな辛い思いをさせてごめんよ」と、自分の痛みのように話しかける乃木の姿は哀しみとともに心をうった。危機の淵にその人間の地金が見えるというのなら、悪態一つつかずにラクダに詫びる乃木憂助という男は、何かを隠しているとしても心の底から優しいのだろう。そして同様に、「8時間以上は待たない、先に行く」と宣言しながらも、結局2人を救いにやってきて「よく生きてたな」とねぎらう野崎という男も、捨てられない情を抱えて生きているのだろう。そういう男だからこそ、ドラムのような青年が危険を顧みず尽くすのだと思う。ド迫力のモンゴル国境のシーンでは、視聴者としては敵役ではあるけれども、自分の国を守るために心身を捧げているバルカ警察のチンギスと、異国の刑事への友情に生きて母国に居られなくなるドラムのそれぞれに想いを馳せた。砂が舞うバルカ編とは打って変わって、東京では緻密かつスピーディな誤送金問題をめぐる作戦行動が繰り広げられる。興味深いのは、初回から時折挟まれている乃木の二重人格が、はっきりと独立した二つの人格だと示唆するシーンが幾つか見られたことだ。もう一人の自分を、乃木は「エフ」と呼び対話する。口論したり、励ましたりもする。名前があるということは、他者と認識しているということだ。エフと呼ばれる男は、2話目では野崎が乃木に気があるんじゃないかと忠告したり、今は乃木が薫に片思いしていることを頻繁に気にしていて、乃木にちょっかいをかけている。一見切れ者のようだけれども、人の心の機微にはちょっとポンコツ気味のようだ。大人というより、その言動は少年めいている。だがエフの「いつだって俺を呼んでいるのはお前の方じゃないか」という言葉は、人格の分離と同時にエフと乃木の複雑な距離感も示唆していて耳に残る言葉だった。凄腕のハッカーだが何だか適当で飄々とした東条(濱田岳)そして野崎の作戦と、乃木の同期・山本(迫田孝也)の献身的な助力と、乃木の決死の疾走で誤送金を仕組んだ人物は明らかになった。しかし砂漠でエフが乃木に「俺たちにはやることがあるんじゃないのかよ」と叫んだ言葉、神社で意味ありげに一瞬映る祠(ほこら)。乃木は初回、イスラム教にも敬意を表して祈りを捧げようとしていた。信仰やそれに対する敬意は何かの意味を持つのかもしれない。謎はまだまだ尽きない。一方で誤送金問題は次回で一旦決着となるようで、メインだと思っていたごちそうがまだコースの一皿目に過ぎなかったというのは、いかにも日曜劇場らしい豪華さである。まだまだ後半を貪欲に味わえるよう、当方も心して待ちたい。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなTwitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年08月02日堺雅人、二階堂ふみ、阿部寛ら豪華キャストが集結した「VIVANT」の3話が7月30日に放送。堺雅人が会社のサーバールームに侵入する展開に「後半はミッションインポッシブル」「ミッション成功なるかのハラハラにまたもや目が離せず!」「最高に面白い」の声が上がっている。「下町ロケット」や「半沢直樹」シリーズなど、数々のヒット作で演出を務めてきた福澤克雄が原作を手がける本作は、主人公が世界的な渦に巻き込まれていく壮大な物語。誤送金の濡れ衣を着せられた商社マン・乃木を堺雅人、乃木と共同戦線を張った公安の野崎を阿部寛、バルカで乃木の命を助けた医師・薫を二階堂ふみ、ホワイトハッカーの東條を濱田岳、乃木の同期の山本を迫田孝也が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。日本大使・西岡(檀れい)に裏切られ、バルカ警察から逃れるために “死の砂漠”を突破することになった乃木(堺雅人)たち。しかし、ラクダから薫(二階堂ふみ)が落ちていることに気づいた乃木は、薫を探しに来た道を戻ることに。薫を見つけるもラクダが動かなくなり絶対絶命のピンチになった乃木は、薫をおぶって砂漠を歩くも、とうとう自身も力尽きてしまい――というのが3話の展開。その後乃木は体力温存しておいたラクダを連れて迎えにきた野崎に助けられ、無事に国境を越えることに成功する。過酷さが伝わってくる今回の砂漠シーンだが、陽炎も含め全て本物であることが番組の公式Twitterでも報告されており、過酷な砂丘での撮影を乗り切った俳優やスタッフはもちろん、ラクダにも「ラクダさんの賢さを知りました」「どうやって演技指導したんでしょう?」「過酷な砂丘を歩き続けて頑張ってくれたラクダさん達すごいです」など賞賛の声が上がっている。また日本に帰国後、乃木が自身の誤送金疑惑を晴らすために同期・山本(迫田孝也)やホワイトハッカー・東條(濱田岳)の協力を得てサーバールームに侵入するシーンでは、「乃木さんに課せられたミッション成功なるかのハラハラにまたもや目が離せず!」「最後はミッションインポッシブルを見ているのかと錯覚に陥りました」「ドキドキワクワクしながらドラマを見るっていうのが久しぶり」などの声が上がっている。次回はジャミーンやドラムも合流することになっており、誤送金の真犯人の正体とともに目が離せない展開が待っている。【第4話あらすじ】システムを改ざんして誤送金を仕組んだ人物が、財務の太田(飯沼愛)だと突き止めた乃木たち。野崎たち公安は、太田の自宅へ急行する。また、バルカで一度は離れたジャミーンとドラムが日本にやってくる――。「VIVANT」は毎週日曜21時~TBS系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年07月31日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年7月スタートのテレビドラマ『VIVANT』(TBS系)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。「月の砂漠を はるばると旅のらくだが ゆきました」という美しい童謡があるけれども、現実のラクダの旅は、そんなに牧歌的なものではなさそうだ。陽炎が立ち上る灼熱も夜の寒々しさも、ひたすらにラクダの背で揺れる過酷さもリアルで、夕日に映えるラクダの姿は美しさ以上に悲壮感に満ちていた。初回からロケ独特の熱気と、空前絶後の配役の豪華さで注目を集めていた『VIVANT(ヴィヴァン)』(TBS系日曜21時)。2話目も引き続きモンゴルでのロケの迫力ある映像が満載で、嵐のような展開が待っていた。大手商社・丸菱商事に勤める乃木憂助(堺雅人)は、130億円の誤送金をした疑惑をかけられ、金を取り戻すべく中央アジアのバルカ(ドラマ上の架空の国名)へと向かう。金の行方を追う先で乃木は自爆事件に巻き込まれ、居合わせた公安部・外事第4課の刑事・野崎守(阿部寛)と、彼らの怪我を手当てした医師の柚木薫(二階堂ふみ)の三人でテロリストとしてバルカ警察に追われることになってしまう。何とか日本大使館に駆け込んだものの、安心したのも束の間、バルカ警察に包囲された大使館を抜け出して日本へ戻るための苦闘が始まる。やはり今回の白眉は、タイトルの『VIVANT』の意味が一つ明らかになったことだろう。バルカの言語で『BEPPAN』という表記が「ヴィパァン」、転じて「ヴィヴァン」に聞こえる、つまり『別班』という日本語ではないかと野崎は推理する。別班という単語が出た瞬間、スッと無表情になる野崎とその部下の新庄(竜星涼)の様子が印象深い。常に余裕のある野崎、穏和な雰囲気の新庄の二人をもってしても、構えてしまう程の何かを引き当てているということなのだろう。後に野崎の口から『別班』とは自衛隊内の秘密組織で、非合法にスパイ活動をしているエリート諜報員の組織だと語られる。実際にそういった組織の有無は都市伝説のように語られることもあり、「なるほど今作、そう来たか」と唸った。野崎は乃木のようなおっとりした男が別班であるはずがないと笑い飛ばすものの、それが真意かどうかは分からない。なにせ野崎は剛毅な一方で万事を疑い、裏切りやあらゆる不測の事態にも代案・対策を怠らない細やかさも持ち合わせた男である。CIAから情報を得ることが出来、何カ国語をも理解し、何度も命の危機にさらされながらもへこたれず、何故かラクダの視力の良さも知り、そして数日間砂漠でラクダの背で揺られても体力が尽きない男が、ただの商社マンであるとそのまま信じているとは思えない。視聴者もまた、もう一人の人格の存在や、時折挟まれる悪夢や過去の記憶から、乃木憂助という男が見かけ通りの人間ではないと知っている。どうしても主人公を信じきれないその揺れが、物語全体を絶妙に不安定にして、視聴者の目を離さない。果たして乃木憂助は『別班』の一員なのか、関係者なのか、それとも別班と国際テロをめぐる渦に巻き込まれただけの男なのか。また、ヴィヴァンという言葉自体が別班とはまた違うものか、あるいはダブルミーニングの可能性も捨てきれない。ただ、二重人格で、片方が行っているあらゆる諜報・工作活動を「それは自分のことではない」と捉えられる人物が存在するならば、諜報員として相当な適性であることは間違いないだろう。誰が味方か敵か、主人公の素性も不透明な揺れる物語ではあるけれども、互いに迷ったり言い争ったりしながらも重病の子供を見捨てられない一行の優しさは、我々視聴者にとっての確かなセーフティーネットのようだ。ドラム(富栄ドラム)の愛嬌ある可愛らしさ、バルカ警察・チンギス(Barslkhagva Batbold)の恐るべき執念といった脇役の躍動感と独特のキャラの強さも福澤作品らしい熱に満ちている。チンギスが看護師イリア(真凛)の輸液を拾い丁寧に砂を払って返すシーンは、警察官としてのチンギスの善良さを見るようで印象に残った。乃木達には恐ろしい敵だけれども、見方を変えれば国民を守ろうとする正義感の強い警察官ということなのだ。物語は次回、また大きく舞台を変えて動くようである。新たなキャストの登場を楽しみに待ちつつ、架空の国バルカを描き出した素晴らしいロケーションに見惚れた身としては、是非またバルカでの展開を見たいと思っている。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなTwitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年07月26日堺雅人が誤送金の濡れ衣を着せられた商社マンを演じる「VIVANT」の2話が、7月23日に放送。第2話でのヴィヴァンの意味判明に、「謎がより深まった」や「違う意味も隠れていそう」などの声が上がっている。堺雅人や阿部寛、二階堂ふみをはじめ豪華キャストが勢揃いしている本作は、世界的な陰謀に巻き込まれた主人公がその謎に迫っていくという物語。ストーリーは完全オリジナルで、「半沢直樹」シリーズや「下町ロケット」シリーズなどで演出を務めた福澤克雄が原作・演出を担当している。また、商社マンで1億ドルの誤送金の濡れ衣を着せられた主人公・乃木憂助を堺雅人、1億ドルを追う乃木を助けた公安の野崎守を阿部寛、バルカで偶然出会った世界医療機構の医師・柚木薫を二階堂ふみ、バルカの日本大使・西岡を檀れいが演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。公安の刑事・野崎(阿部寛)の助けで現地警察の追跡から逃れ、無事日本大使館へとたどり着いた乃木(堺雅人)と薫(二階堂ふみ)。しかしいつまでも止まっているわけにはいかない乃木は、9,000万ドルを取り返すべく動き出す。また、野崎はザイール(Erkhembayar Ganbold)の残した「ヴィヴァン」という言葉に引っかかっていた。そして、野崎がある出来事から「ヴィヴァン」の意味を解明するが――というのが2話の展開。バルカでは日本語のローマ字読みを全く違う発音で読むことがわかり、野崎はヴィヴァン=BEPPAN(別班)ではないかと推測。別班は自衛隊の諜報部隊で、政府非公認の組織と言われている。この展開にTwitterでは、「まだ違う本当の意味が隠れていそうな気もするけどなぁ」「本当の意味はわかったけど謎だらけ」「本当の意味はもう少し後で明らかになるという予想です」などの声が上がっている。また別班について「別班にもう一つの人格が関わっているのかも」「乃木の別人格(半沢)が別班のメンバー或いは両親が関わっていた?」など考察を楽しむ声も続々と上がっており、今後の展開からもますます目が離せない。【第3話あらすじ】日本大使・西岡(檀れい)の裏切りに気付いた乃木(堺雅人)たちは、バルカ警察から逃れて日本へ脱出するため、バルカ人も決して足を踏み入れない“死の砂漠”を突破することに。疲労困憊で行進する面々だが、ラクダから落下したのか薫(二階堂ふみ)がいつの間にか消えていた。しかし、体力の限界にいた一行はそのことに気付かずにいて――。「VIVANT」は毎週日曜21時~TBS系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年07月24日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2023年7月スタートのテレビドラマ『VIVANT』(TBS系)の見どころを連載していきます。かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。『映画みたいな~』は、これまでにもいくつかの日本のドラマにも存在していたけれども、これは『みたい』じゃなくて、もう映画だと見終えてからちょっと放心していた。そして『映画のような』の、映画らしさって何だろうなと考え込んだ。ロケによる映像の生々しさ、ふんだんにかけられた予算をうかがわせるアクション、完結まで観客が見ることを前提にした堅固かつ信頼感溢れるストーリー。どれだろうな、いやどれもだなと感嘆のため息が出た。『VIVANT(ヴィヴァン)』(TBS系日曜21時)。今作はタイトルと出演俳優と、そしてモンゴルでロケーションが行われているということ以外は殆ど何も事前に明かされないままに始まった。主演級の俳優がずらりと名を連ねる配役の豪華さと、そしてTBSドラマの看板・日曜劇場で数々のヒット作を生んだ福澤克雄が手がけているということから、ただならぬ作品だということは予想がつく。実際に始まった拡大版90分の初回は我々の『凄いらしい』の予想を一気にぶち抜いてきた。物語は灼熱の砂漠を彷徨う日本人のサラリーマンから始まる。その男は乃木憂助、演じるのは堺雅人である。人の名前に『憂』の字は珍しく感じられる。『憂』は言わずもがな思い悩む様であるけれども、『憂』の下の部分『夊(すい)』はゆっくり歩く様子という意味があり、彼が砂漠をよろよろと歩く姿が象徴的に見えてくる。乃木がその状況に追い込まれた原因は一桁間違った誤送金である。一桁間違いの送金とは、ある意味どこで起きてもおかしくないような、事務職の悪夢の一つではあるけれども、乃木が被ったのは大手商社の13億と130億の間違いという途方もない額だった。堺雅人とバンキングとなればついついあの名作ドラマ『半沢直樹』(TBS系)を思い出すが、乃木には半沢直樹の盟友・渡真利忍は見当たらず、同期として登場する山本巧(迫田孝也)は、圧は強めだが敵なのか味方なのかは分からない。乃木は中央アジアのバルカという国(この国名は架空のものである)に振り込まれた金の返金交渉に一人で訪れるが、返金交渉は難航した上に、ようやく見つけた交渉相手は返金どころか周囲を巻き込んだ自爆で死んでしまう。すんでのところで乃木を救い出したのは、野崎と名乗る公安部外事4課の刑事だった。野崎を演じるのは阿部寛。2015年・2018年放送のテレビドラマ『下町ロケット』(TBS系)、2005年・2021年放送の『ドラゴン桜』(TBS系)と、阿部もまた日曜劇場を代表する俳優である。大胆にして用意周到、どんな危機にも飄々と対処するダンディズム溢れる野崎は、阿部寛にしか出せない圧倒的な存在感である。かくして爆弾犯と見なされて現地の警察から追われることになった乃木と野崎は、バルカで医師として働く柚木薫(二階堂ふみ)まで巻き込んで、日本大使館まで怒濤の逃走劇を繰り広げることになる。ダーティで一見救いのない逃走劇だが、もはや懲戒免職どころか生きぬくことも難しそうなのに、出会う相手に律儀に名刺を渡し、お金を返して下さいと切々と訴える乃木の社畜ぶりが可笑しくて魅力的だ。なるほど、これも堺雅人にしか出来ない。二階堂ふみ演じる医師の薫はタフで自立したメンタルの持ち主である。二階堂ふみのインテリで気丈な女は、やはりハマり役だ。監督の福澤は、番組開始前のインタビューでドラマの内容は明かさないまでも、自身がスター・ウォーズシリーズの大ファンだと語っている。なるほど無垢で頭でっかちの主人公と、無頼でダンディな男と無頼な男の頼れる相棒(野崎にはドラムという有能な男がサポートについている)、そして気丈で高潔な魂の女。面白くならないわけがない、まさに黄金比である。今回、冒頭の砂漠から大使館前の白熱のゴールラインまで、時間も週明けの仕事の予定も吹っ飛んだように見ていた。羊たちとともに疾走する馬に、瞬きを忘れた。ラスト、乃木の体を大使館の一線を挟んで引っ張り合うシーンではその無茶苦茶さに笑いながら手に汗を握った。子供の頃にわくわくしながら見ていた香港アクション映画のようだと思った。それは今や当たり前になった、どんなエンタテインメント作品か事前に情報を入れて、自分の予想と答え合わせしながら見ている視聴体験とはまったく違う、鮮烈で素晴らしいものだった。知らされていないという楽しさを、このドラマでは存分に味わいつくしたい。そして、とにかく画面から溢れてくる熱と勢いが凄まじいから、こちらも気合いを入れて画面の前に座ろうと思う。ぜひ皆さんもご一緒に。『VIVANT』で空前絶後の冒険を!ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]かなTwitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。⇒ かなさんのコラムはこちら
2023年07月19日豪華俳優陣によるモンゴルロケも敢行し、制作費が1話につき1億円とも言われる大作となった日曜劇場『VIVANT』(TBS系)。放送前に内容が明かされなかったためか7月16日に初回が始まると大きな話題となり、ツイッターでは世界トレンド1位に輝いた。阿部寛(59)、二階堂ふみ(28)、役所広司(67)、二宮和也(40)……超一級の俳優たちが並ぶなかでも主役に選ばれたのが堺雅人(49)だ。同作の原作・演出はTBSで上席役員待遇のエキスパート職に就く福澤克雄氏(59)。堺とは同じく日曜劇場の『半沢直樹』(TBS系)でタッグを組んだことが知られているが、じつは2人の仲は仕事だけにとどまらないようだ。今年1月に行われた福澤氏の母校でのイベントで、彼は堺から“お受験相談”を受けていたことを明かしており、本誌が3月14日発売号で報じている。改めてイベントに出席していた同校OBに話を聞いた。「福澤さんは、『半沢直樹』を通して堺さんと親しくなるなかで、長男の進路について相談を受けたといった内容を話されていました。“それじゃあと紹介して学校に入れた”とも言っていたので驚きました。このイベントは記録動画が例年YouTubeにアップされるのですが、今年は編集され、福澤氏の部分はカットされていました」同校系列の小学校は受験倍率の高さでも知られるため、“コネ入学”ととらえられかねない発言に会場もざわついたという。確かに堺の長男は複数の私立小学校に合格している。福澤氏はなぜ堺の息子の受験裏話を披露したのか。本誌の取材に対してTBSは、「お尋ねにあるような趣旨で話しておりませんし、『紹介して学校に入れた』という事実はありません」と回答していた。ただ、福澤氏が堺の息子について言及したことは否定しなかった。また、堺の個人事務所によれば「弊社タレント、その家族、および関係者のプライバシーに関わるご質問は一切お受けしておりません」とのことだった。『VIVANT』放送前のインタビューでは、「(堺雅人に)一番難しい役をお願いした」と語った福澤氏。“難しい相談”に応えた“恩返し”を期待しているのだろうか。
2023年07月18日堺雅人をはじめ、阿部寛や二階堂ふみ等、豪華キャストが集結した「VIVANT」の1話が7月16日に放送。ドラマの壮大な始まりに「めちゃくちゃ面白い」「TVドラマとは思えないスケールの大きさ」など絶賛の声が上がっている。放送開始まで、物語の全貌が明かされず謎に包まれていた本作は、主人公の商社マンが誤送金を機に世界的な陰謀に巻き込まれていくという物語。主人公で誤送金の濡れ衣を着せられた商社マン・乃木憂助を堺雅人、警視庁公安部の外事第4課に所属し乃木を助けた野崎守を阿部寛、世界医療機構の医師・柚木薫を二階堂ふみが演じている。また、第1話の終わりにはシークレットキャストだった二宮和也が役所広司と共に登場。未だ謎に包まれている二人の役柄にも注目だ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。丸菱商事のエネルギー事業部に勤める乃木憂助(堺雅人)は、1億ドルもの誤送金の濡れ衣を着せられそうになる。解決のため誤送金先の企業があるバルカ共和国にいた乃木は、疑惑を晴らすためお金の流れを追う。親友のCIA職員の力を借り、1億ドルが宝石に変えられ、ある男の手に渡ったと知った乃木は、その男に会いに行くも爆破に巻き込まれる。爆破犯に間違えられ、現地警察に追われることになった乃木は、その場で助けてくれた公安警察の野崎(阿部寛)と偶然出会った医師の柚木(二階堂ふみ)と共に日本大使館まで逃避行することになり――というのが1話の展開。バルカ共和国の壮大な砂漠シーンや現地警察とのカーチェイスなど、モンゴルで撮影されたというスリリングで迫力満点なシーンの数々にTwitterでは「派手なカーチェイスや現地警察との決死の攻防を振り切った1話、個人的に非常に好みなジャンルです」「まるで映画のようなドラマに釘付けになった」「ひと晩経っても興奮が冷めず今もなおドキドキしています!」と絶賛の声が上がっている。また堺雅人や阿部寛、二階堂ふみらメインキャストに加え、林遣都や役所広司、二宮和也ら豪華キャストの登場に、Twitterでは「かなり豪華な主役級だらけの俳優陣」「TBSさん大丈夫か?と、思わせる豪華な俳優陣のアクション活劇にドキドキ」との声も。公式サイトに名前はあるものの、未だ役柄が明かされていないキャストも多く、彼らが今後どのように登場するのかにも期待が高まる。【第2話あらすじ】爆破犯として莫大な懸賞金がかけられるも、公安の刑事・野崎(阿部寛)の助けで現地警察の追跡から逃れ、無事日本大使館へとたどり着いた乃木(堺雅人)は、誤送金された130億円を取り返すべく動き出す。また、野崎は自爆したザイール(Erkhembayar Ganbold)の残した「ヴィヴァン」という言葉に引っかかっていたが、その言葉に隠された謎が明らかになる。「VIVANT」は毎週日曜21時~TBS系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2023年07月17日二宮和也が、堺雅人主演の日曜劇場「VIVANT」(読み:ヴィヴァン)第1話にサプライズで登場した。役所広司演じる男性に対し「父さん」と話しかけており、2人は何者なのか、この先、堺さん演じる主人公・乃木とどのように関わっていくのか、注目を集めている。本作は、「半沢直樹」をはじめ、数々の大ヒットドラマを世に送り出してきた福澤克雄が原作・演出を手掛ける最新作。主演の堺さんほか、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、そして役所さんという全員主役級、日曜劇場史上最も豪華な主要キャスト陣をはじめ、放送前に総勢42名の豪華出演者を発表していたが、彼らがどんな役柄を演じるのか、一体どんな物語なのかは完全にシークレットだった。今夜ベールを脱いだ第1話では、堺さん演じる大手商社「丸菱商事」の社員・乃木憂助が、所属部署で起きた誤送金事件の損失130億円を回収するため、中央アジアの「バルカ共和国」へ。そこで乃木はCIAの友人・サム(Martin Starr)から得た情報をもとに、金の受取人・アル=ザイール(Erkhembayar Ganbold)にたどり着くも、追い詰められたザイールは自爆。爆破事件の容疑者となり現地の警察に追われる乃木は、公安刑事・野崎守(阿部寛)に助けられ、さらに医師・柚木薫(二階堂ふみ)と出会い、共になんとか日本大使館に逃げ込むことに成功する、というスリリングな展開がスピーディーに描かれた。野崎が存在を示唆する新手のテロ組織、そしてその一員であるザイールが乃木に対して放った謎の言葉「ヴィヴァン」とは、どんな意味を持つのか…?その第1話のラストシーンに、二宮さんはバルカ共和国の草原で現地の衣装を身に纏い、現地の言葉を話す青年として登場。同じく現地の言葉を話す男性(役所広司)“父”と呼んでいる。二宮さんが日曜劇場に出演するのは2022年放送の「マイファミリー」以来。福澤監督とは2018年の「ブラックペアン」以来のタッグとなる。「このような登場は初めてなので、視聴者の皆さんに驚いてもらえたらうれしいです」と二宮さん。「初共演の堺さんは、常に周囲を気遣って、居心地のいい現場作りをしてくださっています。僕は前に出過ぎず、引き過ぎずのいい塩梅で、堺さんにその押し引きをドンとぶつけていきたいですね」と話し、「そうした芝居のメリハリも伝わればいいなと思います」と期待を込めてコメント。さらに、「役所さんとのシーンが多いのですが、役所さんとはずっと一緒にお芝居がしたいと思っていましたので、今回ご一緒にできて本当にうれしいです。ようやく出会えた作品が『VIVANT』というのはなかなか濃いですけど(笑)。これほどのスケールの大きな連続ドラマは、あまり見たことがないので、僕自身も毎週見るのを楽しみにしています」と語っている。■第2話あらすじ野崎(阿部寛)の助けで現地警察の追跡から逃れ、無事日本大使館へとたどり着いた乃木(堺雅人)と薫(二階堂ふみ)。しかしいつまでも、止まっているわけにはいかない乃木は、130億円を取り返すべく動き出す。果たして、130億円の奪還なるか!?また、野崎はザイール(Erkhembayar Ganbold)の残した「ヴィヴァン」という言葉が引っかかっていた。そして、明かされる「ヴィヴァン」の謎に驚愕する一同。「ヴィヴァン」をめぐる物語がついに動き出す。日曜劇場「VIVANT」は毎週日曜21時~TBS系にて放送中。※7月23日放送の第2話は25分拡大(シネマカフェ編集部)
2023年07月16日堺雅人主演ドラマ「VIVANT」の追加キャスト19名が発表された。堺さんのほかにも、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司、小日向文世ら豪華俳優陣の出演が決定しているが、放送までストーリーや役柄など、作品の詳細が明かされない、ベールに包まれた本作。初回放送を間近に控える中、演劇界、ミュージカル界、歌舞伎界、声優界など、各界から強力な面々が出演していることが今回明らかに。これまで数々の日曜劇場作品を盛り上げてきた檀れい、濱田岳、林泰文、馬場徹をはじめ、ミュージカル「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャンを務めた吉原光夫、シェイクスピアユニット「G.Garage///」主宰の河内大和、元宝塚トップスター・珠城りょう。綾波レイ、灰原哀、ムサシ、リナ=インバースなど、数々の人気キャラクターの声を担当している林原めぐみ。上演中の舞台「パラサイト」に出演するキムラ緑子、「ホスト相続しちゃいました」の西山潤、「Get Ready!」に出演した内村遥。そのほか、坂東彌十郎、市川猿弥、市川笑三郎、櫻井海音、井上順、内野謙太、平山祐介、井上肇らも出演。日本エンタメ界の各分野から集結した層の厚いキャスト陣が、前代未聞のアドベンチャードラマを強力にバックアップする。「VIVANT」は7月16日より毎週日曜日21時~TBSにて放送(※初回108分スペシャル)。(シネマカフェ編集部)
2023年07月08日堺雅人主演の新日曜劇場「VIVANT」に出演する、18名の追加キャストが発表された。本作は、「半沢直樹」の福澤克雄が企画・監督する最新作。堺さんのほか、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司という全員主役級、日曜劇場史上最も豪華な主要キャストが発表されているが、役柄やストーリーなど、多くが謎に包まれている。今回出演が明らかになったのは、過去にも日曜劇場に出演した林遣都、竜星涼、高梨臨、飯沼愛、迫田孝也、山中崇、橋本さとし、小日向文世。数々の作品で主演を務めてきた俳優や名バイプレーヤーから新人まで、注目の顔ぶれが揃った。先日、モンゴルで2か月半に及ぶロケを行っていることが発表されたが、本作にはモンゴル出身の俳優バルサラハガバ・バタボルド、ツァスチヘル・ハタンゾリグ、ナンディン-エルデネ・ホンゴルズラ、エルヘムバヤル・ガンボルド。『スパイダーマン』シリーズに出演したハリウッド俳優マーティン・スターといった、国際色豊かなキャストの参加も決定。そのほか、渡辺邦斗、古屋呂敏、水谷果穂、真凛、元力士・富栄ドラムらも登場する。「VIVANT」は7月16日より毎週日曜日21時~TBSにて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年07月01日この夏放送スタートのTBS新日曜劇場「VIVANT」(ヴィヴァン)より、特報映像と場面写真が公開された。堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司といった豪華俳優陣が共演する本作は、放送までストーリーや役柄など、作品の詳細が明かされない、ベールに包まれたドラマ。現在、モンゴルで2か月半に及ぶ大規模ロケを敢行中の本作から、最新映像を含む特報映像が到着。本日の「王様のブランチ」内で初解禁され、公式YouTubeでも公開中の特報映像では、壮大な冒険の一端が映し出されている。また、明日放送の「ラストマン-全盲の捜査官-」内では、新たな特報映像が流れる予定だ。モンゴルでしか撮影できないシーンを届けるべく、約250人のキャストとスタッフ、総数3,000頭以上の馬やラクダ、山羊、羊といった動物たちもチーム一丸となって制作中の本作。首都・ウランバートルや近郊の街、チンギスハーン国際空港を皮切りに、北はロシアに近い第三の都市・ダルハンから、南は雄大なゴビ砂漠まで、約1,000キロを縦断して撮影中。砂漠での撮影では、灼熱の太陽や砂嵐、1日の気温差が30度にも迫るという環境。電気やガス、水までもが制限されたゲルでの宿泊、住所のないロケ地を目指して道なき道を数時間走行、日没を迎えれば満天の星だけが頼り。そんな大自然の中での撮影は、キャストやスタッフにとってもまさに冒険の連続だという。「VIVANT」は7月、毎週日曜日21時~TBSにて放送予定。(シネマカフェ編集部)
2023年06月17日堺雅人が3年ぶりに日曜劇場に主演する「VIVANT」(読み:ヴィヴァン)が7月期に放送決定。堺さんと、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司といった日本を代表する俳優陣が豪華初共演を果たす。「半沢直樹」シリーズ、「下町ロケット」シリーズ、「陸王」「ドラゴン桜」など数多くの大ヒットドラマを世に送り出してきた福澤克雄監督がテレビドラマの新時代を切り拓く完全オリジナルストーリーの“アドベンチャードラマ”。その内容については一切明かされていない。主演の堺雅人は、「半沢直樹」シリーズで脅威の視聴率を叩き出し、2013年版は平成の民放ドラマ歴代1位を記録。令和時代に放送された2020年版も前作の勢いそのままに大きな話題を呼んだ。劇中のセリフを子どもたちも真似をするなど、老若男女多くの視聴者が堺さんの演技に夢中になり、ブームを生み出した。そんな堺さんが3年ぶりに日曜劇場に帰ってくる。堺雅人「あまりに壮大で複雑でスピーディーな物語なので、準備が追いついていない状況」と堺さん。「正解は福澤監督の頭の中だけ。でも福澤監督は、全身全霊でぶつかれば全身全霊で応えてくださる方なので、意気込みしかないです! 素晴らしい共演者の方々とお芝居するのは楽しみです。役所さんと本格的にお芝居するのは初めてなので、懸命に食らいついていきたいです」と語る。共演は、「新参者」「下町ロケット」シリーズや「DCU」「ドラゴン桜」など多くの日曜劇場作品で主演を務め、圧倒的な存在感を放つ阿部寛。阿部さんは第16回アジア・フィルム・アワード(2023年)にて、優れた才能を持つ映画人に贈られる「Excellence in Asian Cinema Award」を受賞。2019年に受賞した役所広司に続き日本人3人目の栄冠となり、世界中から熱い視線が注がれている。連続ドラマでの共演は初となる堺さん、阿部さんはどんな世界観を作り上げるのか?阿部寛「自分にとっても新たな挑戦となる大きなプロジェクト」と明かす阿部さん。「魅力的なキャストに恵まれ、身の引き締まる思い」と言い、「堺さんとは連続ドラマでご一緒するのは初めてなので、今回の長丁場で、共に良いものを作り上げていきたいと思います。二階堂さんは初共演ですし、桃李くんとは11年ぶり、役所さんは若いころからずっと憧れている先輩なので、皆さんと良いお芝居が一緒にできればいいなと思います」と語っている。実力派として知られる二階堂ふみは、第68回ヴェネチア国際映画祭(2011年)で新人俳優賞にあたる「マルチェロ・マストロヤンニ賞」を日本人で初めて受賞したことで各国から注目を浴びた。NHK連続テレビ小説「エール」での好演も記憶に新しい二階堂さんは、ハリウッドドラマ「将軍SHŌGUN」で世界進出することが決定している。日曜劇場には「この世界の片隅に」以来、5年ぶりの出演。どんなエッセンスを注入するのか、期待が膨らむ。二階堂ふみ二階堂さんは「主演の堺さんは座長として懐が深く、とても頼もしい方で、堺さんについていけば大丈夫だという安心感があります」と語り、「阿部さんはお芝居をとても繊細に作り込まれていて、日々学ばせていただいています。松坂さんは、今まで見たことがない新しい一面が見られるんじゃないかと楽しみです。また役所さんは私の映画デビュー作品の監督を務められていて、今回久しぶりに共演させていただくので、成長したなと思っていただけるよう努めます」と意気込みを語った。また、高い表現力で幅広い役柄をこなす松坂桃李は、映画『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞(2020年)の最優秀主演男優賞を受賞。『孤狼の血』『流浪の月』『ラーゲリより愛を込めて』など数々の映画に出演してきた。松坂さんも二階堂さんと同様、「この世界の片隅に」以来、5年ぶりの日曜劇場出演。初共演となる堺さんと、どのような関係性を築いていくのか?松坂桃李「錚々たる俳優の方々がこの一大プロジェクトに参加されることを聞き、『なんとか僕も出演したいです!』と自ら志願しました」という松坂さん。初共演の堺さんとは「熱量やスピード感に乗り遅れないよう、最後まで走り抜きたい」と言い、「役所さんは『孤狼の血』以来、阿部さんは『麒麟の翼~劇場版・新参者~』以来11年ぶりとなるので、恥ずかしい姿を見せないよう自分が積み重ねてきた経験をぶつけていきます」と語る。日本映画界を代表する名優・役所広司は、第20回日本アカデミー賞(1997年)で13部門を独占した映画『Shall weダンス?』で最優秀主演男優賞に輝くなど、言わずと知れた存在。ハリウッド映画『バベル』への出演をはじめ、海外からも高い評価を受けている。役所さんの日曜劇場出演は「陸王」以来6年ぶり。「陸王」では、老舗足袋屋の社長である父親を熱演したが、堺さん、阿部さん、二階堂さん、松坂さんら実力派が集う本作では、どのような人物を演じるのか注目される。役所広司「福澤監督がエンタメ界に一石を投じるような素晴らしい企画だと思うので、良い結果が出せるよう一生懸命やらせていただきます」と語る役所さん。「阿部さん、二階堂さん、松坂さんとは共演経験がありますが、堺さんとはドラマで初めてご一緒するのでとても楽しみ」と言い、「ひとりひとりのキャラクターがミステリアスで、次はどうなるんだろう? と刺激的かつスケールが大きいドラマになる」とアピールした。福澤監督の最新作となる本作は、演出だけでなく原作も手掛けた完全オリジナルストーリー。福澤さんが作り上げてきた日曜劇場で主演を務めた堺さん、阿部さん、役所さんをはじめ、まさしく日本のエンターテインメントを牽引するキャストと、共に日曜劇場を作ってきた制作スタッフが集結する。さらに今回はティザービジュアルとティザームービーも解禁。赤と黒のコントラストが目を引くティザービジュアルはエネルギッシュであり、クールであり、ハードであり…さまざまな印象を与えるビジュアル。そして、「敵か味方か、味方か敵か。」という意味深なキャッチコピーが添えられている。一方、疾走感あふれるティザームービーは冒険の始まりを予感させる。スピーディーな展開で何度も繰り返し見たい映像となっており、堺さんら5人のキャストの次々と変わる表情や、それぞれに映し出されているキーワードも見逃せない。原作・演出の福澤さんは、「たまたまラジオから流れてきたある話が非常に興味深く、本作を企画しました。普段はモデルとなる映画やドラマを想定するのですが、本作『VIVANT』はどんなドラマにも当てはまらない、日本ではあまり見たことのないドラマになると思っています」と、新たなエンターテイメントの幕開けを示唆している。日曜劇場「VIVANT」は7月、毎週日曜21時~TBS系にて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2023年02月27日