スキンケアは“装飾”じゃない。アトピーに悩んだ私が、究極のシンプルケアにたどり着くまで
■アトピー性皮膚炎と闘い続けた人生
そもそも、私にとってのスキンケアは、「“女子力”の底上げ」や「モテたい」が理由ではなく、むしろ楽しくもない背負った宿命に対する反抗というニュアンスが近い。何を隠そう、私は物心つく前からアトピー性皮膚炎を患っていて、今でも皮膚科で処方された前述の保湿クリームやステロイド軟膏、抗ヒスタミン剤とは切っても切れない絆で結ばれている。逆に言うと、保湿とアレルギー反応への対処さえしっかりと行えば、別に付き合いづらくもない。
歳は重ねているも肌の調子は年々良くなっているぐらいだ。極めつけは季節問わずの日焼け止めの使用。アメリカの皮膚科学会の発表によると、スキンケア=保湿とUVケアで事足りるらしく、その検証結果を身を以って証明しているとも言えてしまうかもしれない。
ではなぜ、現状に辿り着くまでに10年以上の時間を要したのか。
私の母親は、アトピー性皮膚炎である私を非常に気遣っていた、いや、気遣いすぎていた。
部屋やシーツ類が常に清潔なのは当たり前。ありとあらゆる洗剤類(身体や服、その他すべて)を無添加石鹸や自然由来のものにし、カップ麺やレトルト食品もほとんど出さず、何もかもが手作り。