あの日、母は私に包丁をつきつけた。もし身近な人が更年期障害に苦しんでいたら
■もしかして、母は更年期障害だった?
——10年以上経って、永田さんが更年期の女性をサポートする活動をすることになったのは、どのようなきっかけが?
もともと産後ケアの仕事をやっていたんですが、当時住んでいた埼玉県所沢市から「40〜50代の女性向けに健康サポートをしていただけませんか」という依頼をいただいたんです。せっかくの機会なのでお請けすると、みんなものすごく疲れていて「この時期は家族とかにも当たっちゃうのよね!」「気持ちが抑えられなくて、あとで後悔しちゃって……」と(更年期に関する)お話を伺う機会があったんです。
そこで私の記憶がつながって「もしかしたら母は私のことが嫌いになったんじゃなくて、更年期のせいで体調が悪かっただけじゃないか?」と思うようになりました。そこから更年期について考えるようになり、更年期のサポートや予防、改善をするため2014年から「ちぇぶら」の活動をスタートしたんです。
■更年期を正しく知ることの大切さ
——身近な人に更年期障害が起こったとき、私たちにはどんなことができるのでしょうか?
更年期障害は、予防も対処も管理もできるもの。出口のないトンネルのように感じるかもしれませんが、必ず終わりがあります。