薬膳とは「役に立つ膳」
薬膳と聞くと、クコの実やなつめ、高麗人参などの食材を使い、独特の香りや味わいで食べた後は体が温まる、というようなことを思い出す方が多そうです。
でも、実はもっとシンプルに「そのときの体調に合わせた旬の素材で作る料理」と考えていいとのこと。つまり、薬膳とは役に立つ膳、なんだそうです。
もちろん、五味五性という考え方(味を酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味の5つに分類し、食材を身体を冷やすもの→寒性・涼性、温めるもの→温性・熱性、どんな体質でも食べやすいもの→平性の5つに分類する)に則ってひとつの膳を作る基本は押さえます。
その上で、普段のなるべく旬の食材を使うという考えは、確かに私たちの日常にも違和感なく取り入れられるものです。
薬膳とは、「役に立つ膳」。
排出物・排泄物は体調のシグナル
また、中医学では、食事で取り入れるものだけでなく、代謝され排出されたものにも着目します。尿や便、女性なら月経血も、自分の健康をわかりやすく示してくれる大切なシグナルとして考えます。
しかし現代では、水洗トイレの普及や生理用品の進化で、自分の体内から出たものを「なぜか」