2023年8月30日 11:00
将来の妊娠に影響? 20~30代女性が考えたい「プレコンセプションケア」を産婦人科医が解説
ただ、妊娠に気づくころには形成されており、妊娠がわかってから飲み始めるのでは少し遅いのです。
近年の研究で、葉酸が充足していると、それ以外にも
- 生殖補助医療の成績が上がる(着床率、臨床妊娠率、生児出生率が高い)
- 自然流産を低減させる
- 産後うつのリスク軽減する
といったことがわかっています。
妊娠を考えはじめる年齢になったら、葉酸は意識するとよいでしょう。
また、摂取したほうがいい栄養素でいうと、「ビタミンD」や「ラクトフェリン」も意識的に摂取するとよいです。
ビタミンDは、これまでも腸や腎臓からのカルシウム吸収に関わるため、欠乏すると骨の軟化がおこり骨軟化症やくる病になることはよく知られていました。
そして、最近では乳がんや大腸がんの予防にも一役買っていることがわかってきました。また、多くの方に関係するかもしれませんが、花粉症などのアレルギー疾患を予防することもわかってきており、今、アメリカでは売れ行きナンバーワンのサプリのようです。
免疫にも関係しているため、元トランプ大統領がコロナ感染した際にビタミンDと亜鉛をまず内服していたとも報じられていましたね。
ビタミンDの血中濃度は30ng/ml以上を理想としますが、当院の患者さんは実に95%の方が不足していました。