2023年8月30日 11:00
将来の妊娠に影響? 20~30代女性が考えたい「プレコンセプションケア」を産婦人科医が解説
と定義しています。
近年、日本でもプレコンセプションケアという言葉を耳にする機会が増えてきましたが、このように、海外ではだいぶ前からプレコンセプションケアが重要視されていました。医療制度の違いもありますが、ヨーロッパでは、家庭医というものが根付いており、生理が始まったら医師と自分の体について話し、自分の体を知っていくというのが当たり前です。一方、日本は病気になって初めて産婦人科にいき、自分の体について知る女性が多いと思います。
こういった背景もあり、これまでは結婚や妊娠を考えはじめる前の女性がプレコンセプションケアを考える機会はほとんどありませんでしたが、2021年に日本で初めて福岡市がAMH(卵巣予備能検査)という残りの卵子の数を調べる検査をワンコイン(500円)で受けられるという取り組みを始めるなど、少しずつ動きがでてきています。
■妊孕率は35歳を境に下がっていく
女性が子供を妊娠し、健康的に出産することができる率を表す「妊孕率(にんようりつ)」は、「35歳頃から下がっていく」という事実をご存じでしょうか。
実は、世界の中でも日本人はこういった「妊娠能力」についての知識レベルが低いという結果が出ています。