「欠食」が絶対にNGである理由…食生活改善は認知症予防にも
多くの研究で、太めのシニアのほうが認知症のほかにも、心臓病、脳卒中にもなりにくいという結果が出ています」
そう語るのは、『長寿の嘘』(ブックマン社)の著者で、日本応用老年学会の柴田博理事長だ。
柴田理事長によれば、血液中の成分に注目することが大切だという。チェックするべき数値は主に、「赤血球数」「コレステロール」「アルブミン」の3つ。やせて低栄養の状態になると、血液検査でこれらの数値が減ってくる。認知機能の低下だけでなく、免疫力の低下や骨折のリスクが高まることにつながるので注意が必要だ。
「赤血球は肺から出た酸素を取り込み、体の隅々の細胞に運ぶと同時に、不要になった炭酸ガスを持ち去る働きがあります。コレステロールは体内に170グラムほどあり、その4分の1は脳に存在します。不足すると認知症の原因となります。
アルブミンは、血液の量をコントロールして体の放熱を調節するほか、体の酸化や炎症を抑える、栄養や有効成分を体内組織に運ぶといった働きがあります。粗食によって低栄養の状態になると、これらの機能が低下して病気につながりやすくなるのです」(柴田理事長)
自分がやせているという自覚症状のある人は、これらの数値に加え、次のチェックリストにあてはまっていないかチェックしてみよう。