ということを実現するには少量で十分です。睡眠薬としては、従来のものに比べると効果が現れるまでに時間がかかるといわれていますが、体内時計を調節するという意味では比較的すぐに効果があり、よく効く方の場合は服用を始めてから数日で睡眠時間帯が移動していきます。
しばらくはずっと服用を続けながら睡眠日誌を記載していただき、生活指導を行なっていきます。生活指導で改善するということは、元の生活に戻ればまたすぐに睡眠のリズムが乱れるということでもあり、それだけ環境因子の影響が大きいということなのです。
朝日を浴びて体内時計をリセットするには?
特に一人暮らしで朝起きられないという方は、窓のカーテンを閉めないで寝るようにしてもらっています。ほとんどの場合はそれでうまくいくことが多いのですが、なかなか改善しない患者さんがいらっしゃいました。「日当たりが悪いのですけど、一応カーテンを開けっ放しにしています」ということでした。その患者さんの照度と活動度を測ってみたところ、朝でも照度が低かったことが判明しました。
そこで、実際に照度計でご自分の家の照度が低いということを認識していただき、どうしたら十分な照度になるか工夫していただいたのですが、結局家の外に出るしかありませんでした。