【お医者さんに聞いてみよう!】Q:父は心筋梗塞で40代で亡くなりました。40代半ばになり、同様のリスクがあるのではと不安です。
質問:夫の父は心筋梗塞で40代で亡くなりました。夫も40代半ばになり、同様のリスクがあるのではと不安です。
夫の父は心疾患(心筋梗塞)で40代で亡くなりました。夫も40代半ばになり、同様のリスクがあるのではと不安です。義父はヘビースモーカーでしたが、夫は学生時代に肺気胸になってから一切喫煙していません。
遺伝による発症リスクはあるのでしょうか?また、食事や運動など、予防のために生活の上で気を付けることはありますでしょうか?
埼玉県:flowerroomさん(44)
回答:「心筋梗塞」の遺伝についてお答えします。
――「心筋梗塞」の危険因子
心筋梗塞の遺伝に関するご相談ですね。
義理のお父さまが40代で心筋梗塞で亡くなられているということで、ご主人の心筋梗塞のリスクをご心配されていますが、結論から申し上げると、心筋梗塞という病気そのものには遺伝性は認められません。
ただ、心筋梗塞の危険因子として、次のようなものが挙げられます。それぞれの危険因子を順番に見てみましょう。
1.高血圧
高血圧は心筋梗塞の危険因子として非常に大きなものです。高血圧は心筋に対し負担をかける上、酸素需要を増やして狭心症の発症を誘発します。また、血管内の圧力を高めてコレステロールを動脈の内壁に押し込み、血管中層に沈着させることで動脈硬化を招きます。また、動脈硬化で血管の弾力がなくなると、より血圧が上がりやすくなる、という悪循環を招いてしまいます。
2.肥満
肥満は脂質代謝異常症や糖尿病を招きやすく、冠状動脈の動脈硬化の大きな危険因子の一つです。体重が重いことで心臓に負担がかかり、心筋が肥大してしまいます。
この心筋の肥大によって冠状動脈を通じてより大量の血液を送る必要が出てくるので、さらに心臓に余分な負担をかけることになります。運動習慣や食習慣の改善を図り、肥満はぜひとも改善するようにしなくてはなりません。