国内初!“国民の身体活動量の実態”を把握する大規模調査の報告書を発刊
今回の調査結果より、スポーツ実施者の方が推奨身体活動量の達成率が高い状況が垣間見えたことからも、スポーツ実施の重要性が見て取れました。また新たな知見が得られた一方で、有効回答率の低迷という課題も残りました。今後は、政策への貢献も視野に入れて、国を代表する身体活動の実態調査の位置づけを目指し、全国への調査範囲拡大とともに、回収率向上の工夫に努めて参ります。
【明治安田厚生事業団 体力医学研究所 研究員 川上 諒子】
本調査の客観的な身体活動量のデータから、生活活動全般における身体活動量は運動・スポーツの実施者が非実施者に比べて多い傾向にあることがわかりました。また、余暇時間の多寡と推奨身体活動量の達成との関連はみえなかったことから、仕事や移動などの時間における身体活動の多い人や、余暇時間の中で運動・スポーツを実施している人が推奨身体活動量を達成している可能性が示唆されます。身体的な健康づくりのためには推奨身体活動量の達成が不可欠ですが、さらなるQOLの向上を目指すには、余暇時間に運動・スポーツを実施することが重要とされており、そのための施策を講じる必要があります。
余暇時間のほかにも、質問票では多岐にわたる内容を確認し、運動歴や家族構成などとの関連もみえてきました。