いろいろな食の経験を積むことで、こうした味もおいしいと感じられるように味覚が変わるので、食経験の少ない子どもが嫌うのは当然です。
また、離乳食では刻まれて形も色も分からない野菜が、固形物として出されるようになるのも、1歳半ごろから野菜嫌いが増える原因。子どもにとっては「初めて見るもの」なので、恐怖心を持つのです。
いきなり「食べなさい」と料理を出すのではなく、食卓にあがるまでの過程を伝えることで恐怖心が和らいでいきます。一緒にスーパーに行って夕食に使う野菜を選ぶ、皮むきや水洗いをするなど、簡単にできることでOK。見て、触れた経験があれば、「私が洗ったピーマン!」と親しみが持てるはずです。
食べられる野菜を増やすより楽しい食事が大事
野菜嫌いの相談を受けて感じるのは、ママたちがすごくまじめだということ。だから「食べさせなくちゃ」と焦ってしまうんですよね。
でもその考えをいったん捨てた方が近道だったりするんですよ。
例えば、正月のおせち料理。子どものころはおいしそうに思えなかったけれど、大人になるにつれて食べられるものが増えていきますよね。それは、家族が「おいしい」と言って食べる姿や、楽しい食卓の雰囲気が私たちの記憶に残っているから。これは普段の食事でも同じことです。
もう一つ大切なのは、おなかがすいていること。特にジュースやお菓子は満腹中枢を刺激しやすいので、食事前は避けたいですね。何か食べさせるなら、その時作っている料理を味見させましょう。
そして「◯◯ちゃんが味見してくれたナス、おいしいね」といっぱい褒めてください。家族の役に立てた誇らしい気持ちも、食事に対する楽しいイメージの一つになります。
子どもの嫌いな野菜ランキングTOP5(複数回答)
1位ピーマン・・・42.6%
2位ナス・・・39.6%
3位ネギ・・・29.4%
4位キノコ類・・・25.4%
5位トマト・・・24.1%
6位以下
6位ホウレン草・・・18.9%
7位ブロッコリー・・・14.8%
8位カボチャ・・・12.2%
と続きます。子どもが嫌いな野菜の代表とされがちなニンジンは12位(7.2%)と、意外な結果に。
※2017年2月1日~28日、Webアンケート、有効回答数1247
嫌いな野菜も夢中でパクパク!わが家の殿堂入りレシピ
子どもが野菜を苦手と感じる原因は「味」「食感」「見た目」にあると語る太田さん。