子育て情報『学習指導要領の改訂で学校教育が変わる 第39回 特別活動でいまある課題の解決を学ぶ』

2018年10月29日 10:00

学習指導要領の改訂で学校教育が変わる 第39回 特別活動でいまある課題の解決を学ぶ

家庭科の授業と連携して、男女がたがいの生き方や仕事を尊重し合い、家庭生活を送るための方法や恋愛と結婚などについて話し合うことは、貴重な体験です。

思春期の不安や悩みを解決するための話し合い

中学校の特別活動の内容に含まれている「思春期の不安や悩みの解決、性的な発達への対応」(前回参照)は、とくに中学生にとって重要なテーマです。中学生になると、新しい人間関係に悩んだり、失敗や挫折を経験して自信をなくしたり、生き方に不安を感じたりするなど、心のかっとうに直面します。

思春期の不安や悩みの解決にあたって、特別活動で育成をめざす資質・能力は、思春期の心と身体の発達を正しく理解し、悩みや不安を解消しながら自他の人格を尊重した行動ができるようになることです。また、そうした過程を通して、自分の行動に責任をもち、悩みや不安に向き合う経験や学びを成長につなげようとする態度を育てることです。

自分が不安に感じることや挫折を乗り越えたアスリートなど、身近な人の事例をもとに生徒が話し合ったり、先輩や身近な大人にインタビューしたりして、悩みの解決方法について学びます。

高校生になると、自らの行動は自ら選択し決定したいという自律の要求が高まります。同時に、自分の将来の生き方や進路を模索する時期でもあります。
高等学校では、さまざまな人々の生き方に触れ、いかに生きるべきかについて考え、話し合います。
こうした活動を通して思春期特有の問題を乗り越え、人間としての成長につなげることが期待されています。

学級やホームルームでの活発な話し合いを実践するには、生徒の悩みを自分のことのように共感して考えることができる雰囲気を学級やホームルームの中につくることが前提条件です。安心して自分の気持ちを伝えることができる学級やホームルームづくりがなによりも重要です。

氾濫する性情報に対応する

次期学習指導要領では、性的な発達への対応として、中学生に対し性情報への対応やエイズや性感染症などの予防について触れ、専門家の講話を聞くことも推奨しています。(高校生に関しては性的な発達への対応に触れていません)。とくにインターネット上には、女性を商品化したような情報があふれています。膨大な量の性情報に振り回されずに適切に対応する力を身につけてほしいものです。


特別活動では、さまざまな問題への対処法を考えながら、将来を豊かに生きるための資質・能力を養います。

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