学習障害でADHDの息子が、小学5年生で「転学」を決意した理由
迷っていました。
私たちの地域には、情緒障がい児のための特別支援固定級はありません。あるのは、知的障害児のための固定級です。
好きなことにはとことんのめり込み、1度見ただけのテレビや本の知識もすぐ吸収してしまう。「将来は研究者になりたい!」と目を輝かせて言う長男を、特別支援級に入れることで、彼の将来の選択肢を狭めてしまうのではないか?
違う学校の支援級に転学するということは、友達とも引き離してしまうことになります。
また、次男と一緒に通っている小学校から、長男だけ別の学校に転学することを、近所の友だちやそのご家族がどう思うのだろう?という不安もありました。
ですが、その一方で「長男がどんどん自信を無くしていく、ネガティブになっていく」ことも、ひどく心配でした。
校長先生からの一言で、転学を決意
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132003361
そんなとき、校長先生からある言葉をかけられました。
「彼は、とても一生懸命だよ。そして、とても豊かな発想力と、人へのやさしさを持っている。そんな彼が、学校の勉強では辛い思いをしているのを見てるとね。我々学校の意味ってなんだろう、って思うんだよ。
彼の良いところだけはつぶしたくないよね、守っていきたいよね。」
私たちが長男に願うのは、学歴や、他の子どもと同じように育てるということよりも、幸せな大人になってほしいということ。
自分なりの生活をして、失敗をして落ち込むことがあっても「それでも僕は大丈夫」と思えるように。自分の好きなところを見つけられるように。そんな大人に、なってほしい。
そのためには彼のペースに合った、学習や生活ができるところに、置いてあげたほうがいい。不安な気持ちもありましたが、校長先生との話で、息子への思いを改めて確認することができました。こうして、私たち夫婦は転学を選ぶことにしたのです。
転学までのステップ
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まず最初に、就学相談を申し込みました。
●初回面談・行動観察
相談員の先生に、子どもの発達の様子や学校生活の様子、転学先の希望などについて伝えます。母子手帳や育児日記など、ありったけの資料をひっくり返して臨みました。