子育て情報『「小学生をやりきってない」と言う不登校の娘。卒業を迎え、親としてできること』

2016年10月14日 11:00

「小学生をやりきってない」と言う不登校の娘。卒業を迎え、親としてできること

卒業文集を娘に書かせるためです。「書くことない」という娘に「何でもいいから」という先生。

原稿用紙半分に、一生懸命書かれた文章を見て、先生は「うーん、これじゃちょっと量が少ないからパソコンで好きなことを打ってくれる?先生が鉛筆で原稿用紙に書くから」と言ったのです。

その瞬間、この言い方はひどいと私は思いました。見栄えが悪くても、少ない学校の思い出から、娘が一生懸命考えた文章です。この時点で、娘の表情には失望が見えました。

それでも本当の気持ちを隠し、先生の提案に向き合おうとする娘。私としては納得がいきませんでしたが、本人の意思を尊重し、それ以上介入はしませんでした。


その後、パソコンで打った文章にいろいろ注文を付けられ、原稿用紙を埋めた先生は、満足気に帰っていきました。娘のぐったりとした様子を見ていると、「娘なりに一生懸命、先生の要望に応えようとしていたんだな」と思いました。


私たち親子にとって、1つの区切りとなった卒業式

「小学生をやりきってない」と言う不登校の娘。卒業を迎え、親としてできることの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11032005195

前日まで、学校へ行くつもりで準備していた娘。しかし、当日はやはり腹痛を起こし、とても外出できる様子ではありませんでした。学校へは私1人で行くことにしました。

到着すると校長室に通され、校長先生から「まぁ、お母ちゃんが代理ってことで、残念やけどな」と卒業証書を読み上げられ、手渡されました。私は歴代の担任の先生に集まってもらい、いつか思い出が欲しくなったときのためにと、記念写真を撮ってもらいました。

そして、校長室で先生方にスピーチをさせてもらいました。

「うちの子は学校に行かないまま、卒業を迎えました。学校に通っていた日数は少なく、今も同年代の子どもたちが苦手です。彼女はそれでも、この学校のことが好きでした。6年生のときには何度か学校を見に行きたい、と言っていましたが、体が拒否するので叶うことはありませんでした。

中学には行きたくないと言っていますので、制服も買っていません。それでいいと私は思っています。どんな手段でもいい、何らかの方法で教養を身に付けることができたらいい、と私は考えます。


先生方には家庭訪問などで、大変お世話になり、ありがとうございました。私は、学校へ行かないという辛い選択を貫き通した我が子のことを、誇りに思っています。

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