語順の違いがカギ!? 日本人が“使える英語”を習得するためのコツ
と尋ねられたとします。
この質問に英語で答えようとすれば、「I want to eat (私は食べたい)」と主語のすぐ後に述語動詞を持ってきて、食べたい、という意思表示をしてから何を食べたいか考えればいいです。
しかし、“日本語の語順”で考える日本人はまず何を食べたいかを考えてから答えようとしてしまうために、少しの間無言になってしまい 、「この人は英語がわからないのだ」もしくは「この人は何も食べたくないのだ」と思われてしまうのです。
私もオーストラリアに赴任してしばらくはこの“英語の語順”に気付かず、レストランでもパーティでも、注文を取りに来たウェイターやウェイトレスの方々がすぐにプイとどこかに行ってしまうのを見て、何とサービスの悪い人が多い国なのだろうと憤慨していたのですが、実は私の英語に問題があったのですね(笑)。
考えがまとまるまで黙り込んでも許される日本の習慣が、多くの外国人には不可解に感じられる そうです。
英語圏の人々は、沈黙が3〜4秒続くと不安を感じ、空白を埋めるために何か言おうとするそうです。
『日本人は反応のタイミングが遅い。国際会議でも口をはさめないまま、時間が過ぎてしまう』と東京大学社会基盤学科のマイケル・ハンドフォード准教授が言ったそうですが、これらの問題も“日本語の語順”で考えてしまうからではないでしょうか。
“日本語の語順”で考えた意見を、“英語の語順”に置き換えてから話し出そうとするために、最初の一言が遅れてしまうのですね。
つまり、英語を上手に聞いたり、話したり、読んだり、書いたりしようと思えば、“英語の語順のまま”考えることに慣れる必要があるのです。
●英語の語順で考える訓練
では、どのような訓練を行えば“英語の語順のまま”聞いたり、話したり、読んだり、書いたりすることに慣れることができるのでしょうか。
文を意味や構造の切れ目に沿って数語ずつのかたまりに区切り、ひとつのかたまりを理解したうえで次に進む習慣 をつければ、英語のまま理解できるようになってきます。
例えば、「I went to the Edo River with my friends yesterday.」という文があるとします。これを“日本語の語順”で訳すと「私は昨日私の友達と一緒に江戸川に行った」となり後ろから訳す“返り読み”になってしまいますね。