子育て情報『仲間からの暴言があるうえ試合に出られない5年生。移籍したほうがいいのか問題』

2021年1月27日 16:44

仲間からの暴言があるうえ試合に出られない5年生。移籍したほうがいいのか問題

一方で、もし、息子さんがそういった意思を表明していないのであれば、特にお母さんが動く必要はないでしょう。

あるとすれば、「あんまり辛いなら、チームを変わっていいよ。自分で探しておいで」と、環境を変える方法もあることを伝えればいいと思います。小学5年生とはいえ、最上級生の6年生はすぐそこです。コロナ禍でオンライン授業も受けているでしょう。ネットでも何でも使えるはずです。

ここは、自分で道を切り拓く力をつけてほしいと考えます。したがって、お母さんは息子さんの好きにさせておけばいいのです。


■今のままではお子さんがこの先嫌な経験をしたとき「お母さんのせいだ」となる可能性も

私は、息子さんが移籍したほうがいいか云々よりも、お母さんが綴っている息子さんの身に起きるかもしれないことへの不安の強さが気になります。

この環境ではやはり能力が発揮できないのでは?
サッカーがこのままでは大嫌いになってしまうのではないか?
高学年だとどのチームでも似た現象があるのではないかと心配してしまい、悩んでおります。

ご自分で読んでみていかがでしょうか。

「この環境」と書かれていますが、さまざまなことを他罰的にとらえてしまってはいませんか。例えば「息子がサッカーを上手くならないのはチームのせい」「楽しめないのは仲間のせい」と、こころの中で思ってはいないでしょうか。

どれも、完全に息子さんのサッカーが完全に「自分事(じぶんごと)」になっていませんか。親が子どものネガティブなことに同化してしまうと、ついつい「転ばぬ先の杖」を用意してしまいます。転んでもいないのに杖を渡すので、足腰は鍛えられません。


そして、親の選んだ方向にばかり引きずられると、そこで何か嫌なことが起きたときに「お母さんが移籍させたからだ」と、子どももまた"他罰的"になってしまいます。

■良かれと思ってやったのちに「自分で考えさせれば良かった」と後悔する親たち

サッカーの育成に関する取材を始めて15年以上経ちます。

出会った何百組もの親子さんで、親御さんが先に先に杖を用意したり、道をこしらえてしまった人たちは、後でみなさん後悔していらっしゃいました。「自分で考えさせれば良かった」「選ばせればよかった」

そうおっしゃるのです。

その時は「良かれと思って」親が動いたことはほとんどの場合、子どものためになっていないことのほうが多いのです。

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