子育て情報『仲間に見下される息子の自己肯定感が心配です問題』

2022年11月16日 20:00

仲間に見下される息子の自己肯定感が心配です問題

過去の私のようにそこに目を向けず、息子さんの姿を悲しい気持ちで見ていると、それはそのまま息子さんに伝わります。そうなると、子どもは「今の僕ではダメなんだ」と感じ、自己肯定感が下がります。

そうならないためには、お母さんがありのままの彼を受容することです。上述した「安全基地」になってください。何かが上手くいかなくても、ダメな自分でも、すべてを受け入れてくれる。家ではそんな存在になること。そうすれば、息子さんは安心して外に出ていろいろなことにトライできます。少しくらい嫌なことがあっても、大好きなサッカーを続けられるはずです。


■周囲の対応より、親が我が子を見下さないことが大事

仲間に見下される息子の自己肯定感が心配です問題

(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)

以前、小学生のいじめと不登校の問題を取材したことがあります。その際お話を聞いたお母さんの娘さんは、クラス全員から無視されるなど壮絶ないじめを受けていたにかかわらず学校に通い続けたそうです。

お母さんが「無理に行かなくていいんだよ?」と声をかけたら、娘さんはこう返しました。
「私は大丈夫だよ。百個の『大きらい』より、一個の『大好き』が勝つから」

そのお母さんは、娘さんが小さいときから毎日のように「ママはあなたが大好きだよ」と伝え続けていたのです。

お母さんはサッカークラブの仲間から見下されることで自己肯定感が下がることを心配していますが、お母さんさえ息子さんを認めていれば彼は動じないはずです。お母さんが彼を見下さず「今の君が大好きだよ」というポジティブなメッセージを発信し続ければ、きっと違う姿を見せるようになるでしょう。

親が子どものこころをコントロールする方法はありません。
子育てのやり方ではなく、お母さんの「あり方」を見つめ直していただけたらと思います。

仲間に見下される息子の自己肯定感が心配です問題
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)

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